フットボール・クレイジー
football crazy
silverboy club
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2011年03月27日 17:17
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【練習試合】FC東京×横河武蔵野FC
震災で僕たちの日常からサッカーが失われて2週間、リーグ戦の再開はまだ1ヶ月先だが、横河武蔵野FCとの練習試合という形でFC東京が戻ってきた。気持ちのいい晴天の日曜日、いつものようにスポーツ・クラブで1km泳いだ後、電車に乗って味スタに向かった。味スタでサッカーが見られる週末、日常の中にある非日常の空間。僕たちはこれを待っていた。
練習試合ということで売店もケータリングカーしかなく、大型ビジョンは使わないなど節電モード。スタンドはメインから開け、東京側はゴール裏まで開放したがバックスタンドは使用せず。入場は無料だがコンコースでは震災への義援金を募っており、一応入場料相当額は入れておいた。
東京は権田、米本がU22、今野が代表の招集を受けているため、GKは塩田、DFラインは右から椋原、森重、高橋、阿部、ボランチに梶山と羽生、SHは右が大竹、左が谷澤、トップは平山と鈴木という布陣。平山がキャプテン・マークを付けてコイントスに臨んだときにはスタンドから何とも言えないどよめきが。鳴り物の応援は禁止で、横河の選手紹介にも拍手の非常に和やかかつ穏やかな雰囲気の中でキックオフとなった。
ちなみに審判は西村雄一。試合前には起立しての黙祷があった。
東京は立ち上がりからボールを支配し優勢に試合を進めるが、ところどころでパスミスからボールを失いカウンターを浴びる。東京は中盤でボールをつなぐが敵の堅守もありシュートまで行けない。13分、敵FWがペナルティ・エリアにドリブルで侵入したところをだれか(森重か?)が後足で引っかけてしまいPKを献上。これを決められて先制を許す。
東京はこれで目が覚めたか、15分頃からようやくエンジンがかかり始め、梶山を起点に攻撃を組み立てるが敵GKの好セーブもあり得点に至らず。ようやく21分、左CKに平山がファーで合わせ同点に。その後も敵陣内で華麗にパスをつなぐもののフィニッシュが今ひとつの展開が続く。
30分過ぎ、横河が選手の大半を入れ替え。東京は圧力を高め、41分、梶山が右サイドからヌルヌルとドリブルで持ち上がりそのままシュート。これが決まって逆転に成功する。その後も東京は44分、敵ゴール前でボールを持った鈴木が反転してシュートを決め3-1。さらに45分には谷澤のクロスに再び平山が頭で合わせて4-1と、集中を欠く敵DFから立て続けに得点、3点リードで前半を終えた。
後半から東京は塩田に代えて廣永、羽生に代えて中村を投入する。中村は左SHに入り谷澤がトップに、鈴木が右SHに回り大竹がボランチに落ちたように見えたが定かではない。
横河は守備を建て直し、気合いを入れてきたのか、東京は再び入り方に問題を残す。54分、敵のシュートを廣永がセーブしたがこぼれ球を詰められて失点。取れそうなボールをファンブルしたように見えた。57分、梶山を下げて柳楽を投入。柳楽はCBに入り高橋がボランチに上がる。
61分、サイド・チェンジから左サイドでフリーでボールを持った中村がシュート、これは敵GKにセーブされボールは谷澤の前に。谷澤が詰めようとするがこれも敵GKがセーブ、しかしこのこぼれ球を拾った平山が押し込んで5-2に。ここで鈴木に代えて上里を投入。おそらく上里がボランチに入って大竹が右SHに回ったように見えたがこれも定かでない。横河は二度目のターンオーバーでメンバーを入れ替える。
67分、椋原、谷澤、高橋を下げて下田、橋本、田邉を起用。下田が右SBに、橋本がボランチに、田邉はトップ下に入って平山のワントップになったようにも思えたが定かでない。もしかしたらその前から谷澤はトップ下だったのかもしれない。
72分、田邉からのボールを平山が押し込んで6-2に。この時間帯、大竹が再々ボールを持って右サイドから鋭い動きで中に切れ込んでくるがなかなかいいタイミングで左足にボールを置けず打ち切れない。アイデア、テクニックは間違いなく抜群だが本当はもっと決められたはず。田邉、橋本も積極的に動いてボールを受け、仕掛ける動きがあって面白い。
87分、平山のキープから田邉がボールを受けて右サイドをドリブルで上がる。敵DFを引きつけて中村にラストパス、中村のシュートはコロコロと敵GKの脇を抜けてゴールに入り7-2。敢えて流し込んだのか、あるいはミートしなかったのか。真相は不明だ。さらにロスタイム、ペナルティ・エリア手前左でFKを得る。大竹と中村が立つが最初に動いた大竹がそのままシュート。これが壁を越えてゴール左隅に決まり8-2となって試合は終了した。
ブラジル人不在、徳永、石川がケガ離脱、代表にも3人持って行かれての状況での練習試合なので、結果としては気分よく勝ててよかったというくらいの感じ。ただ、横河のレギュラーは先発メンバーだろうから、それを相手にした最初の30分でPKから先制を許し、CKから平山の頭一発でようやく同点に追いついたという内容はしっかり受け止める必要があるだろう。高橋のCBがちょっと不安だった。
この試合、フル出場したのは森重、阿部、大竹、平山。大竹はややムラがあるものの、プレーの質は高い。大熊監督の信頼を得て、試合に出続けられれば必ず結果はついてくると思う。最後にFKが決まって本当によかった。
上里、柳楽はよく分からなかった。だいたい、練習試合なのでユニじゃなくて練習着でのプレーで、背番号が青地に赤で書かれているのでどれがだれか今イチ見えないのだ。上里のミドルは見てみたかったがチャンスはなかった。
いずれにしても、気持ちのいい日曜日に、被災者を受け入れている味スタで練習試合が見られたこと自体が素晴らしかった。この試合には9,000人を超える観客が詰めかけており、おそらく相応の義援金も集まっただろう。単なる練習試合以上の意味のある、記憶に残る試合になったのではないかと思う。
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FC東京
2011年03月22日 22:34
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僕たちはフットボールを待っていた
僕たちはフットボールを待っていた。
あの激しい地震から10日。瓦礫の山をかき分けて行方の分からない人を捜す活動はまだ始まったばかりだ。住む家も財産も一切を失った人たちが寒い体育館で夜を過ごしている。壊れた原子力発電所からは放射性物質が漏れ出し、都心に住む僕たちは停電に怯えながら米の消えたスーパーの棚を見てはため息をつく。
僕たちはフットボールを待っていた。
あの日からフットボールが消えた。僕たちがさまざまな思いで迎えたJ2での新しいシーズンはわずか1試合を行っただけで突然中断してしまった。僕たちにはまず自分自身の生活を建て直すことが先決だったのだ。地震は被災地から遠くにいる僕たちの心にも深い傷跡を残した。僕たちは知らないうちに暗い顔をしていた。晴れない心を抱え、僕たちはニュースを見続けた。
僕たちはフットボールを待っていた。
最初にフットボールを思い出したのは子供たちだった。避難所の子供たちがボールを蹴っているというニュースが僕たちの心のどこかにヒットした。海外からは次々に「フットボールを思い出せ」というメッセージが届いた。ミュンヘンでは僕たちが何度も歌った歌がスタジアムに鳴り響いた。
僕たちはフットボールを待っていた。
今日、ようやく、シーズンを4月23日から再開するというニュースが届いた。考えてみればわずか10日なのに、フットボールのない毎日は僕たちをどれだけ不安にさせたことか。することのない週末、自分の大事な一部が欠けてしまったような感覚。フットボールが僕たちにとって何であるか地震が教えてくれた。
僕たちはフットボールを待っていた。
僕たちは少しずつ日常を取り戻す。もちろん、被災者はまだ寒い夜を過ごしている。なされなければならないことは山ほどある。だが、ここにいる僕たちは僕たちの日常を取り戻さなければならない。そうやってひとりひとりが自分自身の日常を取り戻す努力を積み重ねること、それが復興に他ならないのだから。それが地震に立ち向かうことに他ならないのだから。
僕たちはフットボールを待っていた。
なぜなら、フットボールは僕たちの日常だから。僕たちはそれを取り戻さなければならないから。余計な明かりは消していい。昼間の試合がいい。1ヵ月、僕たちは待てる。
僕たちは、フットボールを待っていたのだ、ずっと。
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FC東京
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Jリーグ
2011年03月20日 17:46
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【ブンデスリーガ第27節】グラードバッハ×ラウテルン
何とかギリギリで残留争いの尻尾にぶら下がっているグラードバッハ。前節ブレーメンからアウェイで最低限の勝ち点1をもぎ取り、今節はホームでラウテルンとの決戦に臨む。残留争いの直接の相手との対戦であり、他の残留争いメイトから置いて行かれないためにも必勝の天王山。金曜日の夜開催なのでリアルタイムでの経過・結果確認は諦めて土曜日の朝一番に結果を確認した。
グラードバッハはボランチのノードファイトに代わってマルクスが先発した他は前節と同じメンバー。
試合は序盤からグラードバッハが流動的に動きながらボールをつないで攻撃的に仕掛ける一方、ラウテルンは少ない手数でボールを運ぼうとする展開となるが、どちらも小さなミスが多く、ゴールに迫るシーンは見られず。
12分、アランゴのFKにヤンチュケが頭で合わすがわずかに枠に飛ばず。16分にはCKにシュトランツルが合わせるが敵DFに阻まれる。その後は中盤でのボールの奪い合いが増え、見るべきシーンは再びなくなった。41分には敵FKから頭で合わされるが枠に行かず、43分にもFKを与えるがこれには敵が合わせられず。結局スコアレスで前半を終了した。
後半に入っても何とかこの状況を打開しようと試みるものの運もアイデアもない状態。57分にはイドリスに代えてハンケを投入するが、ラウテルンの仕掛けを受けて立て続けにチャンスを作られる。何度かはしのぐが61分、バイリーがパンチングしたボールがゴールに入り先制を許す。オウンゴールでの失点は重い。
グラードバッハは63分にフィンクを下げヘアマンを、72分にはアランゴを下げてマトモアを投入、得点を狙いに行くが攻撃が単調になり、中央に偏って効果的に敵の守備を崩すことができない。73分には入ったばかりのマトモアがミドルを放つが敵GKが難なくキャッチ。その後も得点できず0-1で痛い星を落とした。
パウリが負けてくれたので、土曜日の日程終了時点の暫定では残留圏である15位との勝ち点差は5とカツカツの状態だが、日曜日の結果次第ではさらに厳しい状況になる可能性も高い。ホームでオウンゴールで負けるっていったい…。
引き分けの価値は次の試合で勝つか負けるかによって決まるというサッカー格言(僕が作った)によれば、前節のヴェーザーでの引き分けの価値はこの敗戦で大きく損なわれ、残留はかなり厳しくなった。しかも次節はアウェイでのバイエルン戦。もう奇跡を期待するしかないのか。あ、取り敢えずGAORAに加入しなければ。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「我々にとってはたいへん大きく落胆せざるを得ない結果だ。非常にうまく試合に入り、最初の20分ほどはいい試合をしたが、その後はあまりに攻撃が中央に偏り、サイドをまったく使えていなかった。そのため試合は非常に難しいものになってしまった。前半を0-0で折り返したのでまだ希望はあったが、その後はボールを失うことがあまりに多すぎた。ラウテルンの勝利は妥当なものだ。後半はまったくいい試合をできなかったし、4人のFWも何ひとつもたらすことができず、ボールを失うのも早かった。ロガン・バイリーはこれまで極めてしっかりボールを止めてきたが、今日はひとつミスがあった。サッカーというのはそういうものだ。彼がこれまでに我々のために働いてくれたことを忘れてはいけない。我々は今日はシンプルにプレーするということを忘れていたようだが」
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Borussia M'Gladbach
2011年03月13日 13:57
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【ブンデスリーガ第26節】ブレーメン×グラードバッハ
日本は地震で大変だがドイツではブンデスリーガが第26節を迎えている。我がグラードバッハは土曜日の現地時間午後6時半からアウェイでブレーメンと対戦。日本時間では日曜日の未明2時半キックオフということでリアルタイムでの経過・結果確認は諦め、結果だけ翌朝確認することにして早々に寝た。
グラードバッハはケガのデ・カマルゴに代えてイドリスが先発した以外は前節と同じ布陣。アウェイとはいえ、残留争いを考えれば最低でも勝ち点1は持って帰りたい試合だが、相手は調子が悪いとはいえ強豪のブレーメン。難しい試合である。
試合開始からブレーメンが積極的に前に出る展開。既に3分にはヘディングシュートを枠に飛ばされるがバイリーがセーブしてポストに救われる。その後もグラードバッハは自陣に押し込まれ、バイリーのセーブで難を逃れるシーンが続くが、39分、サイドからのセンタリングに頭で合わされついに失点。さらにバーを直撃したボールが敵FWの前にこぼれるなどピンチがあったが何とか0-1で前半を終える。
グラードバッハは後半からマルクスに代えてノードファイトを投入、後半開始からややアグレッシブに攻め上がるが形を作れず、ブレーメンもやや慎重になって試合は低調に。62分、ノイシュテターがペナルティ・エリア付近からシュートを放つが枠を捉えられず。64分にはイドリスに代えてハンケを、78分にはフィンケに代えてヘアマンを投入、同点を狙いに行く。
79分には敵FWにシュートを放たれるが再びバイリーが鋭い反応でセーブ。終盤に入るとグラードバッハが捨て身の攻撃を試みる。86分には入ったばかりのヘアマンがボレーを試みるが上手くヒットせず。直後、ロイスのシュートが敵GKにセーブされ、こぼれ球にシュトランツルがヘディングを試みたがGK正面に。さらにシュトランツルがエリア右でフリーになりダイレクトで狙うが枠に飛ばず。てか何でシュトランツルこんなとこに再々顔出してんだ?
終了間際、ブレーメンもカウンターから攻め上がり、敵MFがバイリーと一対一になるがシュートはポストに。九死に一生を得る。するとロスタイム、アランゴのFKに中央でダンテが頭で合わせてついに同点に。試合はそのまま終了し、グラードバッハは土壇場で勝ち点1を手にした。
勝つことはできなかったが、最後の最後で得たこの勝ち点は極めて重要なもの。暫定ではあるが入替戦の対象となる16位とは勝ち点差3、残留圏とは勝ち点差5となり、最低限の結果は出した。
グラードバッハは次節、残留争いの直接相手であるラウテルンとホームで戦う。ここで勝てばラウテルンとは勝ち点差2。その次がアウェイのバイエルン戦であることも考えれば何が何でも勝つべきゲームであり、今季の天王山と言っても過言ではない。簡単な試合ではないと思うがここで勝ちたい。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「残留争いの相手も勝ち点を重ねている中では、我々もブレーメンから何らかの勝ち点を持って帰れたということは重要であり、1-1の結果は何よりも非常に素晴らしい。前半は前を向いてプレーすること、敵にボールを回されることを怖がってしまった。仮に0-2、あるいは0-3になったとしても文句は言えなかった。後半になると少し改善し、冷静に3つか4つの決定的なチャンスを作ることができた。こんなギリギリに追いついたということはもちろん何らかの幸運もあるが、ブレーメンで勝ち点を得ることは簡単なことではないし、それを考えれば我々はまたしっかりと存在を示すことができたと思う」
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Borussia M'Gladbach
2011年03月08日 00:10
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【ブンデスリーガ第25節】グラードバッハ×ホフェンハイム
さて、今週はホームでのホフェンハイム戦。土曜日の現地3時半、日本時間夜11時半のキックオフ。テレビ中継はないが、いつもの
ブンデスリーガ公式サイト
」のウェブ・ラジオと「
kicker
」紙のサイトのティッカーで経過を追跡。てかすっかり忘れてて最初の5分は聞き逃した…。
グラードバッハのルツィアン・ファヴレ監督は前節の敗戦を受けてメンバーをいじってきた。まず今季不動の右SBであったレヴェルスをベンチに下げてヤンチュケが先発。また、ボランチにはヘアマンとケガのノードファイトに代わってフィンクとマルクスが起用された。トップはイドリスに代わってデ・カマルゴが先発。
試合は慎重な立ち上がり。まあ、ラングニク監督のいないホフェンハイムはもはや怖くない感じもするが、侮ってもいられない。グラードバッハがやや優勢に試合を進めたようだが30分までは見どころもなかった様子。ウェブ・ラジオのアナウンサーもほとんど叫んでなかったし。
31分、アランゴからの長いパスにデ・カマルゴが頭で合わせるがGKがキャッチ。さらに32分にはロイスがミドルを放つがやはりGKにセーブされる。37分にはフィンクが敵のパスミスをさらって敵GKと一対一になるがGKがセーブ。
後半に入ってもホフェンハイムの攻撃は見られず、グラードバッハが押し気味に試合を進めるがなかなか結果につながらない。65分、デ・カマルゴが敵ペナルティ・エリアでGKと一対一に。GKをかわそうとしたところを倒されたとの判定でPKを得る。これをデムスが敵GKに触られながらもきっちりと決めてグラードバッハが待望の先制点を得る。
70分、アランゴのCKにデ・カマルゴが頭で合わせ2-0に。この日のホフェンハイムの出来からすればこれで試合は決まったのかもしれない。グラードバッハは88分にダンテを下げてブラウアースを投入。さらに90分にはデ・カマルゴにイドリス、ロスタイムにはフィンクに代えてシャハテンを投入して時間を使う。結局2-0でグラードバッハがホームで完勝を収めた。
これでグラードバッハは勝ち点22。残留圏までの勝ち点差を4として、かろうじて残留に首の皮一枚でつながっている状態。だが、シーズン後半だけの成績を見れば8試合で4勝4敗、勝ち点12で一試合あたり1.5は悪くない数字。何しろシーズン前半は17試合で勝ち点10なんだから。
ここは何とか次にアウェイで勝ちたいところ。次節はブレーメン戦だがブレーメンだって14位なんだから過剰に怖がる必要はない。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「前半は2、3回のチャンスはあったもののしんどかった。後半はよくなった。我々の方がしっかり戦えており、全体としては妥当な勝利だったと思う。今週、我々はいいトレーニングをしたし、しっかり集中して取り組むことができた。ボールを前に運ぶのもうまく行ったし、守備と攻撃のバランスも見出すことができた。もう少しスピードのある攻撃を仕掛けることもできたはずだが。イゴー・デ・カマルゴは我々にとって、起点としてばかりでなく、それ以外にもPKを獲得しさらに自分でも得点を挙げたということで重要な選手だった。こうはん、しっかり我慢することができていたしそれは重要だった。一試合ずつ戦って行くしかないし、次の試合にしゅうちゅうするのみだ」
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Borussia M'Gladbach
2011年03月05日 19:55
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【J2第1節】FC東京×鳥栖
さあ、いよいよ開幕だ。一年でのJ1昇格を期してのシーズン、開幕戦は鳥栖をホーム、味スタに迎える。
今季最も避けなければならないのは、内容で圧倒しながらガチガチに守られて得点できず、逆にカウンターやミスを起点としたワンプレーでやられて勝ち点を落とすこと。そうした試合が続いて思うように勝ち点が伸びず、シーズン半ばに4位とか5位とかにいるようだとメンタル的にも難しい状況になる。そうなったときに何が起こるかは昨季痛いほど身に染みたはずだ。
そうした意味では開幕ダッシュが必須。開幕5連勝してようやく一息つくくらいの気持ちでないと地獄が大きな口を開けて待っている。特にホームでの開幕戦の後はアウェイ2連戦となるので、今日は何としても勝ちきる必要がある。
気持ちのいい陽気となった土曜日、新しく買った3番のユニを着込み、カード式のシーチケを首からぶら下げて味スタに向かった。飛田給の駅にはいつも以上と思える人混み。スタジアムの外でトーチューの特刷版をもらい、ゲートではシーチケをタッチ、中ではファンブックと昨季のレビューDVDを購入。それからテントで選手カードをもらったが、クラブ・サポート・メンバーでないSOCIOは今年から選手カードはもらえない。今日はお宝グッズ抽選会もなかった。
いつものバックスタンドに陣取り一息ついたところでマッチデイ・プログラムを買い忘れたことに気づく。そういえばコンコースで売り子を見かけなかったような気がする。これがJ2クオリティってことか。水筒で持参した熱いコーヒーを飲みながらキックオフを待つ。スカパラのライブは音が回って聴きづらかった。まあ、3曲のために本格的なPAを組む訳にも行かないんだろうけど、バクスタ側にも専用のスピーカは設置して欲しかった。
で、いよいよキックオフ。東京はGKが塩田、DFラインが右から徳永、森重、今野、阿部、ボランチが高橋、羽生、SHは右に中村、左に谷澤、トップは平山と鈴木のコンビとなった。
試合は互いに慎重な立ち上がり。東京がやや優位に試合を進めるものの、中盤を固める敵を崩せずボールをなかなか前に運べない。18分、CKからのこぼれ球を拾った中村がミドルを放つが枠外に。20分には羽生が持ち込んでシュートするがこれも枠に飛ばず。東京はボランチにボールが収まらず、後ろでしばらくボールを回してはおもむろに放り込む単調な攻撃が続く。これではゴールは遠かろう。
32分、鳥栖にボールをつながれ、正面からミドルを狙われる。これがバーをヒット。跳ね返ったボールを塩田が何とか抑えて事なきを得る。ここで先に失点していたらどうなったか分からなかった。ラッキーだった。鳥栖もやみくもに引いて守る訳ではなく、結構中盤を構成してボールを奪うとつないでくる。侮れない。
41分にはFKからシュートを放たれるが塩田がセーブ。前半ロスタイム、羽生の落としに後ろから走り込んだ高橋がシュートしたがGKにキャッチされスコアレスで前半を終了。
思うにボランチの高橋が敵FWに目の前を埋められて前を向けないため、攻撃の起点がバックラインまで下がってしまっている。後半から高橋を下げてホベルトに交替希望だったが、大熊監督の選択は後半開始から中村を下げてセザーを投入。鈴木が右SHに流れる。
後半になると羽生が積極的にボールを中継するようになり、谷澤のドリブルも効いて東京ペースに。少し動きが出始める。61分、阿部のクロスに中央で平山が敵GKと競り合ってボールを落とす。これを谷澤が半ば強引に押し込んでゴール。東京が待望の先制点を挙げる。自宅でテレビを見ていた家人は平山はファウルを取られてもおかしくなかったと冷静なことを言うがとにかく入れば何でもいい。てか、このシーン、現場では何が起こったのか今イチよく分からなかった…。
次第に中盤が空き始める中で試合は流動的な展開になる。81分、左エリア外の角度のないところでFKを得る。鈴木が蹴るがボールはゴールをかすめてファーに流れてしまう。86分、羽生に代わってホベルトがイン。ホベルト投入遅すぎだろ。てか代えるの羽生じゃないだろ。89分、セザーが右サイドからドリブルで突破し敵DFを抜いてGKと一対一に。ファーに流し込もうとしたが敵GKにセーブされる。危険さを印象づけたがここは決めておきたかった。
ロスタイム3分。鈴木に代えて椋原がイン。どこに入ったのかはよく分からなかった。とにかく守れということか。東京はなるだけ敵陣でボールを持つことで残り時間をマネージ。終了間際、敵の裏にこぼれたボールを徳永がそのまま持ち上がり、ゴール前でセザーに。セザーは反転してGKと向き合う格好になったがシュートはヒットせず、コロコロとGKに。直後に試合終了となり、東京が1-0で開幕戦に勝利した。
もっと格の違いを見せて圧倒する試合を期待していたが、特に前半はパスがつながらずかなりグダグダ。むしろ敵に厳しいチャンスを作られ、先に失点していてもおかしくなかった。原因は先にも書いたようにボランチの機能不全。高橋が先に敵にいいポジションを取られ、前を向いてボールをつなげず、DFラインから引き出したボールはほとんどすべてそのままDFラインに戻すことしかできなかった。
ここで高橋が敵のプレッシャーに勝ってボールをキープし、敵を何枚かかわしてから縦にパスを当てることができていればもっと展開は楽になっていたと思う。リスクはあるが、そのリスクを引き受けるだけの裏づけがまだ足りないように思った。
後半は羽生、谷澤が積極的に動き敵ゴール前に入る人数も増えた。そうすることによって圧力がかかり得点にもつながる。ゴールもそうした動きから生まれたものだと思う。シンプルで可能性の高い選択肢があるのに、思い切りが悪く敢えて難しく展開する悪癖は今日も見られた。もっとダイナミックにリスクを取る攻撃があっていい。
個人では阿部がよかった。守備に身体を張ってボールを奪い取る一方、素晴らしいタイミングでの攻撃参加、敵を抜いてのクロスと、開幕スタメンに恥じないいい働きを見せた。PSMに続いて存在感を見せ、左SB定着への足がかりを得たのではないか。
選手交代には大きな疑問が残った。後半立ち上がりから代えるのはやはり高橋ではなかったか。ホベルトをベンチに置いてまで高橋にこだわった意図がよく分からない。セザーの起用はいいとしてもホベルトの起用が遅すぎ。最後の一枠をロスタイムまで引っ張ったのも意味不明。羽生を休ませたいのなら椋原投入で徳永なり森重なり今野を上げる選択肢もあった。交代で流れをコントロールするという意味では拙い用兵だったように見えた。
課題山積で勝ったという以上のことを言いにくい試合ではあったが、勝つことが何よりも大事な開幕戦だったので、その試合で内容はともかくきちんと勝ち点3を得たことは大きい。こうやって勝ち点を積み上げる中で内容も向上して行くのだという順番で物事を考えなければいけない。内容がいいんだからいずれ結果もついてくるだろうというのはダメだ。岡山、岐阜に連勝して味スタに戻ってきて欲しい。
採点(
採点の見方
):
塩田(3.5) 枠に来たシュートはきっちりセーブ。コーチングでも存在感。
徳永(3.5) 阿部とのバランスをよく見た大人の対応。後半の攻め上がりも不悪。
森重(3) 落ち着いた守備で完封に貢献。余力を残して試合終了。
今野(3) ピンチになる前に対応する能力はさすが。格の違いを見せた。
阿部(3) 21分のライン際での粘り強い守備は感動的。阿部の成長は大きな武器。
高橋(5) 余裕のないプレーでチームの重石になってしまった。勉強して欲しい。
羽生(4) 前半はらしくないミスも多かったが機動力はまだまだチームに不可欠。
中村(4) 前半で交替。ミドルは枠に行きたかった。もう一段の正確さが欲しい。
谷澤(3) 運動量が効いていた。たぶん本人にも説明できない野性の動きがいい。
鈴木(4) 後半改善したがFWとしての怖さはまだまだ。もっと得点狙っていい。
平山(3.5) ハイボールの競り合いは無敵。ポストも効いて起点になっていた。
===
セザー(3.5) 一瞬で決定的な働きができることを見せた。まず得点が欲しい。
ホベルト(-) 時間短し。もっと早く投入したかった。
椋原(-) 時間短し。
今日の入場者数は21千人。アウェイの入りがあれこの数字は素晴らしい。飛田給の駅で、たくさんの普通の大人や子供が、ある意味当たり前のように楽しげにコンコースを埋めているのを見て、FC東京が少なからぬ人たちの中に、地域社会の中に確かに根を下ろしつつあるのを感じたし、それは少し感動的だった。勝たねば、そしてJ1に最短で戻らねば、と強く思った。
帰りにマッチデイ・プログラムと今季のスローガン入りマフラーを買った。僕の日常がまた音を立てて動き始めた。
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FC東京
2011年03月01日 00:13
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【ブンデスリーガ第24節】ヴォルフスブルク×グラードバッハ
ルツィアン・ファヴレ監督を迎え前節今季初めてのホームでの勝利を挙げたグラードバッハはアウェイでヴォルフスブルクと対戦。これに勝てば残留圏との差がグッと縮まる重要な試合である。現地では金曜日の夜、日本時間では土曜日の早朝4時半のキックオフ。
相手クラブに日本人選手がいるため生中継があったが、さすがにその時間に起きるのは難しく、7時頃にもそもそと起き出して録画を見た。どうせ中継するなら土曜日の夜11時半の試合にして欲しいところだが贅沢は言えまい…。
グラードバッハは前節と同じ先発メンバー。勝ったチームはいじるなということだろう。試合は序盤からヴォルフスブルクのペースになる。グラードバッハは自陣でヴォルフスブルクの攻撃を受け止め、しのぐ展開に。何とか失点は防ぐもののボールを奪っても目を覆うようなパスミスが多く攻撃がまったくと言っていいほど組み立てられない。
29分、自陣ペナルティ・エリア内でアランゴが敵の選手を倒したとしてファウルを取られPKを献上。しかしこれは敵MFが大きく外してくれて九死に一生を得る。ようやく一息ついたグラードバッハはここから攻撃に出るが、36分、敵MFにゴール前でクロスに合わされ失点、痛い先制点を与えてしまう。
しかし本当に痛かったのは前半終了間際。グラードバッハは中盤で精彩を欠いたノイシュテターを諦め38分にマルクスを投入していたが、45分、ゴール右でFKを与えるとこれを正確なキックで直接決められ0-2に。前半のうちに2点差をつけられたのも、それが終了間際だったのも重荷になった。
グラードバッハは後半開始からヘアマンに代えてデ・カマルゴを投入、得点を狙いに行くが、中盤でボールが収まらず形にならない。逆にサイドを崩されて何度もピンチを迎えるが何とかしのぐ展開。61分にはイドリスに代えてハンケを投入。ハンケは激しいブーイングを浴びる。
74分、敵ペナルティ・エリア内でシュトランツルが敵に倒されPKを得る。テレビで見る限り微妙な判定にも見えたが、まあ、いただけるものはいただいておこう。これをデムスが決めて1点差に。ここからしばらくはグラードバッハに勢いが出て、79分にはロイスがシュートを放つが敵GKのファイン・セーブに阻まれる。
直後には敵のFKに合わされてゴールにボールが入るが先にホイッスルが鳴っておりノーゴールとなり肝を冷やす。その後ノードファイトのミドルは敵GKがセーブ。84分にはシュトランツルがチャンスを迎えるが枠に飛ばず。いずれにしてもエンジンかかるのが遅すぎで結局1-2のまま試合終了となった。
きちんとボールを運ぶことができずパスミスの連続で自ら投げ出したような試合。連敗だけは避けなければならず、次節、ホームでのホフェンハイム戦は何が何でも勝たなければ。せっかく早起きしてテレビ見たのにガックリな試合だった。
尚、この日の主審は今イチに見えた。特に何でもない空中での競り合いに対してナーバスに笛を吹きすぎではないかと思ったな。kickerの採点も6だし。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「ヴォルフスブルクにとっては妥当な勝利だろう。彼らはほとんどの局面で戦意の点でも運動量の点でも上回っていた。我々は今日は上手く戦うことができず、不幸な状況もたくさんあった。ディエゴはいい試合をした。彼にスペースを与えればどんなチームにとっても脅威になる。ヴォルフスブルクは何より前半非常に速いテンポで試合を進めたが、後半それを続けることはできなかった。我々は残念なことに前半終了間際に0-2にされてしまった。後半我々は少しばかりマシにやれたと思うが、残念ながらそれだけでは足りなかった。今、我々はホフェンハイム戦への準備をしなければならない。しかし、私はまだ、降格は回避することができると信じている。まだ勝ち点30ものチャンスがあるのだから」
半ばヤケクソか…。
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