フットボール・クレイジー
football crazy
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2011年07月31日 17:31      [posted by der_ball_ist_rund]

【DFBポカール1回戦】レーゲンスブルク×グラードバッハ

グラードバッハにとって今季最初の公式戦となるDFBポカール一回戦はアウェイで三部のレーゲンスブルクとの対戦。レーゲンスブルク、僕も行ったことあるけど遠い街だよな。綺麗な古都ではあるけど。グラードバッハは昨季何とか残留を果たし主力も概ね残留、戦力的には補強でむしろ層が厚くなって新しいシーズンを迎える。正直ちょっと期待しているが…。

日本時間で土曜日未明3時半キックオフなのでリアルタイムでのチェックは諦め、結果だけをフォロー。先発はこんな感じだ。


テア・シュテゲン
デムス シュトランツル ダンテ ヤンチュケ
ロイス ノードファイト ノイシュテター ルップ
デ・カマルゴ ハンケ


という訳でメンバーはほぼ昨季のまま。唯一KSCから移籍したルップが先発したが、これはコパ・アメリカで活躍して出遅れのアランゴの穴埋めなので、基本的には昨季のフォーメーションがベースになると考えていいのだろう。柏から移籍した大津はベンチにも入らなかった。大津もアランゴとポジションがカブるので、ここで出場機会を得るのは正直しんどいと思う。しっかりアピールして欲しいところ。

試合は慎重な立ち上がり。レーゲンスブルクはグラードバッハのカウンターを避けるため自陣でブロックを形成し、攻撃でも大きなリスクを冒さない。一方のグラードバッハも積極的な仕掛けを自重したため双方とも大きなゴール・チャンスのない序盤となったようだ。だが、14分、ロイスのCKにシュトランツルがマークを外し頭で合わせ至近距離からたたき込んでグラードバッハが先制。

負けると先のないカップ戦のためレーゲンスブルクも攻勢に出ようとするが、グラードバッハの勢いが上回り、レーゲンスブルクの守備に圧力をかけて行く。22分、ペナルティ・エリア手前でデ・カマルゴからパスを受けたロイスが敵DFの間を縫い、最後はDFの股抜きでシュート。これが決まってグラードバッハがリードを2点に広げる。

しかしこれでグラードバッハはやや守勢に回ったか、29分、スルーパスに抜け出した敵FWをテア・シュテゲンがエリア内で倒してしまいPKを献上。これを決められて2-1と詰め寄られる。これで息を吹き返したレーゲンスブルクは高い位置でプレスがかかるようになり、グラードバッハの攻撃も中央で途切れることが多くなる。33分、ロイスのシュートは的GKがセーブ。44分には再びロイスがFKを蹴るが枠外に。結局2-1で前半を終了。

後半に入るとグラードバッハが試合を決める得点を狙いに行く。56分、デ・カマルゴのヘディング・シュートは敵DFにブロックされる。58分にはダンテがFKを蹴るが敵GKがセーブ。追加点はなかなか入らないもののレーゲンスブルクを自陣内に押し込む時間帯が続く。70分、ルップからのパスを受けたデ・カマルゴがループで決めて3-1。これで大勢は決したと言っていいだろう。

グラードバッハは79分、ルップとデ・カマルゴを下げてヘアマンとアデレードからの新加入レッキーを投入、86分にはシュトランツルに代えてブラウアースを起用して試合をクローズ。3-1で二回戦に駒を進めた。

グラードバッハは格下相手とはいえ幸先よく最初の公式戦に勝利、来週のリーグ戦開幕に弾みをつけた。メンバーがほとんど変わらずチーム作りに継続性があるのが大きいと思う。開幕戦はアウェイでバイエルンとの対戦となるが、スカパーでの生中継もあるようだし、番狂わせを期待したい。

ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「私のチームには満足している。いい試合運びをして危険なシーンもほとんどなかった。妥当な勝利だったと思う。ハーフタイムに選手たちには3-1にしなければならないと言ったが、その通りにしてくれた。ルーカス・ルップはいい準備をして好印象を残していたので先発で使ってみようと決めた。ブンデスリーガではまた難しいシーズンになるだろうが、スタートからとにかく一つでも勝ち点を積み上げるべく戦わなければならない」



Comments(0)TrackBack(0)Borussia M'Gladbach 


2011年07月30日 21:39      [posted by der_ball_ist_rund]

【J2第23節】北九州×FC東京

北九州でのアウェイ戦ということで仕方なく自宅スカパー観戦。体調がいろいろと優れないので昼間からゴロゴロし休養十分で観戦に臨んだ。

東京はこのところ左SBのレギュラーとなっていた中村が前節の試合でケガし回復が不十分なため阿部が久しぶりに先発。存在感を見せて欲しいところ。

試合は例によって東京優位の展開。東京が積極的に前からセカンドボールを拾いながら途切れなく攻撃を仕掛ける。6分、右サイドを上がった徳永のクロスに田邉が中央で合わせるがシュートは枠外に。8分、セザーが田邉からワンツーの戻しを受けシュートを放つがこれも枠外。11分、梶山が左サイドから切れ込んでミドルを放つがこれは敵GKが腕一本で好セーブ。19分、徳永が切れ込んでシュートを放つが枠外に。

21分、左CKの際、ペナルティ・エリア内の競り合いで森重が倒されPKを得る。ビデオでも詳しいところはよく分からないがやや厳しい判定のように思えた。ところが梶山が蹴ったPKは敵GKにセーブされる。この試合のポイントになったシーンだった。

23分、右CKから森重が頭で合わせるが枠外に。北九州も守備一辺倒ではなく奪ったボールは積極的につなぎ、何度か東京陣内に攻め込まれてシュートも浴びている。前半の残り15分辺りからは中盤にスペースができ、互いにボールを奪ってはショート・カウンターを仕掛けるようなややオープンな展開に。東京はコレクティブな守備、攻撃ができなくなり、敵ゴール前の分厚い守備もあって決定機は減って行く。結局スコアレスで前半を終える。

後半に入っても東京優位は動かないが、選手間の距離が遠く、思うようにフィニッシュまで行けない。57分、遠目からのFKを森重が直接狙うが枠外に。するとその直後の59分、敵にショート・カウンターから攻め込まれ、東京左寄りから豪快なミドルを放たれるとこれがゴール左上隅に決まり先制点を許す。

61分、田邉を下げてルーカスを投入。しかし先制点を奪った北九州のモラルの高いプレスに、次第に押され気味になる。ここからしばらくは北九州の時間帯に。東京は72分、高橋を下げて大竹を投入。梶山をワンボランチにしてルーカスがワントップの4-1-4-1といった感じか。

74分、敵のバックパスが乱れGKが緩いパスを出したところをルーカスがカット、すかさずシュートしたが中途半端になり、ファーのセザーにも届かず。80分、ルーカスがエリア内でのキープから谷澤にラストパスを出すがわずかに合わず。直後、阿部に代えて上里を投入。上里はそのまま左SBに入った。

86分、中央でくさびを受けた羽生が振り向いてシュートを放つが枠外。87分、セザーのシュートは敵GKがセーブ。89分、上里のクロスに大竹が足から飛び込むが合わず。あれは普通頭から入るんじゃないのか…。その後、ロスタイムには北九州にボールを支配され最後の攻撃も実らず、東京は12試合ぶりの敗戦を喫した。

この試合、入り方は悪くなかったが、せっかくのPKを止められたあたりから歯車が狂い始め、前半をスコアレスで終えたところで焦りの芽が出たのかもしれない。先制されると攻め急いで本来の余裕を失ってしまい、単調な攻撃に終始した。前半当初の流動的なサッカーをしっかり続けていれば得点機はあったと思うが、久しぶりに先制されたことで戦い方のベースが崩れたのではなかっただろうか。

敵のシュートが素晴らしかったのは仕方ないが、なぜそこで易々とシュートを打たれたのか、そして何よりなぜ我々は1点も奪うことができなかったのか、そこはもう一度しっかり検証して次に繋げなければならない。北九州がいいサッカーをしたのは確かだが、これまでの他の相手と比べてレベルが違うほど上手かった訳でもない。東京は戦い方のベース、特に先制されたときの挽回の仕方を確認した方がいいと思う。

今日の出来を見れば、ルーカスを谷澤か田邉に代えて先発で起用することを考えるべき。全体に間延びしてオープンになってからは谷澤とセザーは消えていたように思う。ところで石川はどうなってんだ?

評点(評点の見方):
塩田(3) 身体を張ってゴールを死守。失点シーンはどうしようもなかった。
徳永(3.5) 前半はよかったがオープンになると攻め上がりが遅れるシーンも。
森重(4) 敵の攻撃を最後のところで押さえていたが、失点では寄せが甘かったか。
今野(3.5) 危険なカウンターにもよく対処、攻撃参加も増えてきたか。
阿部(4) 豊富な運動量でいいクロスもあった。元気のよさは見せられたのでは。
梶山(3.5) 終盤はワンボランチでよくボールを捌いたが。PK失敗はやむなし。
高橋(4) 敵の攻撃の芽を摘み取った。交替は残念だが…。
谷澤(4) 間延びする時間帯ではうまくボールを引き出せなかった。
羽生(3.5) 献身的に動き続けて起点を作ったが…。シュートは残念。
田邉(4) 何度かいいプレーは見せたが決定的な働きはできず。
セザー(4) いい切れ込みは見せたが敵の厚い守備に阻まれいい体勢で打てず。
===
ルーカス(3) 質の高いプレーを連発。てかルーカスってこんなに上手かったっけ。
大竹(4) 要所で特徴は出したが得点につながるプレーはなかった。
上里(3.5) 時間は短かったがキック精度の高さは垣間見せた。

まあ、長いシーズンなので当然負けることもある。重要なのは連敗しないことと敗戦からしっかり学ぶこと。慢心が出始めかねないタイミングだっただけに、ここで冷や水を浴びたのはむしろよかったかもしれない。暑い季節に向けて、勝ち続けているときには顕在化しなかった課題の摘出、整理をしっかりやって欲しいと思う。



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2011年07月24日 23:38      [posted by der_ball_ist_rund]

【J2第22節】FC東京×熊本

2週続けてのホームゲーム。今節は久しぶりの国立ということで、京王百貨店で松阪牛の牛メシ弁当を買って5時過ぎにスタジアムに乗り込んだ。日中はそこそこ気温も上がったが、キックオフの6時半には日も傾き涼しい風が吹く。観戦日和である。

東京は前節と同じ布陣。ルーカスは今節もベンチスタートとなった。また、先週、試合途中で足の張りを訴えて途中交替、今週別メニューで調整して先発が危ぶまれた徳永は先発した。

熊本とは6月にアウェイで対戦しているが、その時はセザーのカンフー・キックでかろうじて一点を挙げ勝ちきっている。同じチームと2回目の対戦をするのは今季初めてだ。震災の影響で変則日程だが、そろそろシーズンの折り返しも近いということ。

試合は戦前の予想通り東京がボールを支配して攻める展開。3分、田邉のミドルはGKがセーブ。7分、セザーが切り込んでシュートを放つがこれもGKがセーブ。10分、セザーが羽生のパスから敵DFラインの裏に抜け出しGKと一対一になるが、シュートはGKを意識しすぎたかファーに流れ枠を外れる。13分、エリア外左寄りでFKを得て森重が蹴るがボールは落ちきらず枠外に。

20分、羽生がカウンターから抜け出しループ気味にシュートを放つが敵GKがセーブ。どうも敵GK当たってんじゃねぇの、とみんなが思い始める。何しろ敵GKは南なのだ。31分、FKは再び森重が狙うが壁をヒット。37分、セザーが持ち込んでシュートを放つがこれも敵GKがセーブ。40分、羽生のシュートは敵GKに当たって軌道が変わりバーをヒット。入ったかと思ったが惜しかった。41分、FKを今度は中村が狙い、無回転のブレ球がゴール左下隅に飛ぶがこれも敵GKがセーブ。

時間帯からも前半無得点ではないかとイヤな予感がし始めた終了間際の43分、カウンターから羽生がクロス。セザーは打ちきれなかったがボールが敵ペナルティ・エリア内に残り谷澤がこのボールに詰めようとする。この時谷澤が併走した敵MFと交錯、エリア内で倒れてPKを得る。熊本にしてみれば手や足がかかった訳でもなく厳しい判定にも思えたが、決定的な得点機会の阻止ということか、敵MFは一発退場となってしまう。

このPKをだれが蹴るかで例によってセザーがオレに蹴らせろと主張。本来PK担当である梶山と口論の末、じゃんけんで勝ってセザーが蹴ることに。一説によればセザーがチョキで梶山がパーだったらしいが…。ともかくセザーがこれを決めて東京が前半終了間際に先制、人数的にも敵が一人少なくなり、大きなアドバンテージを得て前半を終了した。

後半開始前には東京側ゴールに来た南に東京ゴール裏からコール。手を挙げて応える南。いいヤツだと思う。敵ながら頑張って欲しい。こういう扱いを受ける敵GKは南と川口だけだ。

後半開始早々、右サイドで谷澤が敵に当たったこぼれ球を拾う。このボール、パスが出たときには谷澤は確かにオフサイドポジションにいたが、その後パスがいったん敵に渡り、こぼれたボールを谷澤が拾ったもの。オフサイドではないと僕は思ったのだが、バックスタンド側の副審はオフサイドのフラッグを上げた。このため谷澤はプレーを止めようとしたが、主審(ロバート・マッドレー)は副審の判定をウェイヴしてプレーオン。

敵DFラインは一瞬虚を突かれた格好となるが、この隙になぜか今野が右サイドを駆け上がり、切れ込んでから絶妙のクロス。これに羽生が合わせ2-0に。主審と副審の息が合わず、セルフ・ジャッジは禁物とはいえ、これも熊本にすれば納得の行かない判定だったかもしれない。2点を奪ったことで東京はやや攻撃のペースがスローダウンしたか、しばらくはボールはキープするものの無理はしない時間が続く。

66分、敵エリア内でパスを受けた谷澤が倒され再びPKを得る。今度は梶山とセザーに谷澤も加わっての協議の結果、谷澤が蹴ることになり、谷澤が冷静にこれを決めて3-0に。この辺で試合の大勢は決まってしまった感あり。谷澤は今野とともにゴール裏に向かって土下座のパフォーマンス。そりゃ先週外しまくってるからな。

72分、羽生に代わってルーカスを投入。そのままトップ下に入る。直後の73分、右サイドから持ち上がった徳永が、「まあ、3点差あるし取り敢えず打っとくか」的な感じで放った強烈なミドルがそのままゴールに。徳永の2試合連続ゴールで4-0となる。得点って入るときはこんな感じで入るんだよね…。76分には徳永に代えて椋原を投入。徳永の足の不安を考慮した交替だろう。

85分、守備固めということか中村に代えて柳楽を投入。柳楽は東京では公式戦初出場だ。そのまま左SBに入ったようだ。87分、後方の梶山から頭を越える浮き球のパスを受けたルーカスが敵DFに挟まれながらもこのボールを巧みにトラップ、うまくコントロールして右足アウトでゴールに流し込むとこれが敵GKをすり抜けてネットを揺らす。5-0に。結局、東京が2PKを含む5得点で熊本に圧勝した。

この試合、前半のうちにPKとはいえ先制してペースをつかみ、後半、一人少なくなった相手にも攻撃の手を緩めることなく加点して無失点で勝ちきったという点でこれまでにないたくましさを感じた。また、得点シーンに目が行きがちだが、中盤でしっかりボールを奪っている組織だった守備はもっと評価されていい。

もっとも、前半あれだけ一方的に攻めながら、終了間際にPKを得るまで得点できなかったのは、敵GKが当たっていたことを割り引いても真摯に反省し、分析すべき点。あのまま前半を終えていたら、当然後半の入り方もメンタルも違っていただろうし、試合の展開もまったく異なったものになっていた可能性も高い。

今季、得点したすべての試合で先制できているが、それだけになかなか点が取れなかったり、逆に先制されたときの戦いには不安が残る。調子が上がりイケイケなのはいいが、取れるときにしっかり得点する(特に最初に1点)ということは引き続き課題として認識しておかなければならない。

今日の試合のポイントは後半開始早々に取った2点目に尽きると思うが、これも微妙なオフサイド崩れの判定からアドバンテージを得たものであることを考えると、2点がPKであることも加え、5-0という結果ほど手放しで喜べる試合ではない。シーズン後半、必ず一回は攻めても点が取れない時期や、連敗する時期が来ると思うが、その時のシミュレーションは今からやっておかなければならない。PKの取り合いでじゃんけんしている場合じゃない。

あと、ルーカスの使い方はこのままスーパーサブなのか。ケガの選手が復帰してきたときに、今の戦い方は継続できるのか。シーズンも半ばを迎え、現実的に昇格を考えるならば、改めて確認しておかなければならないことは多い。選手がケガで欠け、やむなく選択した戦術でたまたま勝てている監督にそれができるのか。

採点(採点の見方):
塩田(3.5) 試されるシーンなし。コーチングの声が響き渡って微笑ましかった。
徳永(3) 得点はプレミアムとしても、攻撃参加の質の高さは特筆すべき。上げ調子。
森重(3) 盤石の守備。敵の長身FWにもしっかり身体を当てて仕事をさせず。
今野(2.5) なぜかアシストも。フランスに行くとかマジ勘弁して欲しいが…。
中村(4) 運動量は買うが攻め上がった後のプレーの選択、質は引き続き課題。
高橋(3.5) 地味ながらスペースを埋め全体を引き締める。パスミスあった。
梶山(3.5) 彼にすれば標準的な出来。今日はあまり顔が見えなかった。
谷澤(3) ボールを引き出し果敢に攻め込むことで2PKを得た。
羽生(2.5) 得点以上に献身的な動きに感涙。監督は羽生の重要さが分かっているのか。
田邉(3.5) よくボールに触ったが、まだまだうかつなミスも多い。
セザー(3) 動きに自信と迫力が出てきた。流れから決める精密さが出てくれば。
===
ルーカス(3) 質の高いプレーを披露。得点シーンのボール・コントロールは見事。
椋原(4) 攻め上がった後のプレー選択の判断が相変わらず遅い。
柳楽(-) 時間短し。

楽勝ムードが染みついてしまうのがいちばん怖い。驕ることなくしっかり気を引き締めてひとつひとつ勝ち点を積み重ねたい。




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2011年07月18日 00:31      [posted by der_ball_ist_rund]

【J2第21節】FC東京×岐阜

前節引き分けで4位に後退して迎えたホームでの岐阜戦。とはいえここ9試合負けなし、チーム状態も好調を維持する中で最下位相手にきちんと勝っておきたい試合。持ち味を表現できず、攻めながらも決定力を欠きスコアレスドローとか、ワンチャンスで足許をすくわれるような試合だけは避けたいところ。

日中から快晴で気温も上がったが風がありそこまで暑いという訳でもないように感じた。キックオフの6時半には日もスタンドの屋根の向こうに傾き、ビール片手に観戦するにはちょうどいい塩梅に。京王百貨店で買ったひつまぶし弁当を平らげ、スタジアムで買ったルーカスTシャツを着てキックオフを待った。

東京は前節と同じ布陣。ベンチにはルーカスが移籍後始めて入った。試合は予想通り東京がボールを支配し押し込む展開に。4分、谷澤のFKに高橋が頭で合わせるが枠外に。遠目には森重かと思ったがあとでテレビを見たら高橋だった。6分、左寄りでボールを受けた梶山が遠目から狙うがこれも枠外。シュート・コースが空いていたし時間帯からしても妥当な判断。

8分、東京のFKは森重が狙うが壁。森重のFKもそうそううまくは行かないということか。10分、右サイドを攻め上がった徳永からのクロスを、ゴール・エリア前で羽生→谷澤→セザーと横につなぐが結局打てず。それなら谷澤あたりが狙ってもよかった。直後、中村が再びボールを拾い今度は左から折り返す。中央のセザーがスルーし、フリーの谷澤の前に絶好球が転がったがシュートはGK正面。今日は谷澤はダメな日かも…。

やや攻め疲れかちょっと緩んだ感じになった22分、徳永が自陣で敵のパスをカット、田邉にボールを預ける。徳永はそのまま左サイドを駆け上がり、田邉から戻しを受けると敵DFを振り切って最後は体勢を崩しながらもGKに当てずにゴールに流し込み先制。いいモノを見せてもらったという感じのゴールだった。

29分、徳永の上がりからパスを受けた田邉がフリーのセザーにラスト・パス。しかしダイレクトで合わせたセザーのシュートは大きく枠を超えて宇宙開発。大きなため息の洩れたプレー。さらに34分、羽生のスルーにセザーが抜け出すがシュートはミートしきれず。38分にはまたしてもセザーがドリブル突破からゴールを狙うが敵DFに阻まれる。

結局、圧倒的なボール支配から決定機も多く作ったものの、敵GKの集中した守りもあり徳永のカウンターからの1点にとどまり1-0でハーフタイムを迎えた。

後半になっても流れは変わらず。しかし50分、敵のカウンターからシュートを浴びるが塩田がセーブ。この試合最大のピンチだった。52分、セザーからのパスをペナルティ・エリア近くで受けた田邉が、セザーに戻さず自ら反転してDFをかわし、GKの前までスルスルと運んでGKの頭を越す技ありのシュート。東京が2点目を挙げて2-0とリードを広げる。

58分、谷澤からパスを受けたセザーがゴール正面にボールを残して田邉とスイッチ、田邉がシュートを放とうとしたが打ちきれず。美しいパスワークにスタンドからは「セクシー東京」のコールが。61分には羽生が左前線に出たボールに追いつき折り返し。中村がスルーしたボールはフリーの谷澤の前に転がるが谷澤のシュートは力が入りすぎたかまたしても宇宙開発。

62分には高橋が正面からミドルで狙い、枠に飛ぶが敵GKがセーブ。73分、足の違和感で交代を申し出た徳永に代わり椋原がそのまま右SBにイン。直後には羽生がオフサイド・ラインをかいくぐって敵GKと一対一になるがシュートはGKに当ててしまう。

75分、東京ベンチではルーカスが交代の準備。スタンドからは気の早い「ルカゴール」のチャントが。するとこれに刺激を受けたか、田邉からのパスを受けたセザーがドリブルで独走、最後はGKをよく見て流し込み3-0に。何度かGKに当てていただけに、ここはよく落ち着いて流し込んだと思う。

76分、田邉に代えてついにルーカス投入。スタンドは盛り上がる。直後の77分、左サイドでパスを受けたルーカスから中央の梶山にパスが通るがシュートは打ちきれず。79分、ドリブルで敵ペナルティ・エリア内に仕掛けたセザーが敵DFに倒されPKを得る。遠目には大げさに飛びすぎのようにも見えたが、テレビで確認したら確かに敵DFがボールが行ってしまってから引っかけている。

スタンドからはPKはルーカスに蹴らせろ的なムードが流れたがセザーが自らさっさとボールをセット。助走をつけてPKを決め4-0となる。まあ、自分が獲得したPKなのだからセザーが蹴るのも当然だろう。こんなとこで空気なんか読んでたらFWできないだろうよ。

85分、羽生に代えて大竹イン。大竹はその3分くらい前から交代テンパってたのになかなかゲームが切れず。羽生はボールがタッチに出た瞬間、すぐに自らバクスタ側のタッチに退いて大竹を入れた。ピッチを横切って時間稼ぎもできたが、試合の状況を見た大人の判断だと思う。本当に頭が下がる。

89分、ルーカスが中央からミドルで狙うがGK正面。何度かうかつなパスミスからボールをさらわれカウンターを浴びるシーンもあったものの、全体としては危なげなく試合をコントロールし、4-0で東京が完勝した。

正直力の差のある試合で、東京は敵のプレスが甘い中で比較的楽にボールをキープできた。セカンドボールへのアプローチやつなぎでも岐阜は拙さが目立ち、失点の恐怖はほぼなかったと言っていい。また、引いた相手を攻めあぐねることもなく速いパス回しから縦へのトリガー、揺さぶりからの崩しと、意図通りのサッカーはできていた。

しかし、そうした崩しからの最後の一発が枠外に飛んだりGKに当てたりすることが多く、精度に課題を残したことも確か。また、あまりに簡単にパスが通るせいか、逆に緊張感を欠いたパスミスも散見され、特に自陣でパスをカットされてカウンターを受けるケースも何度か。そこでDFが踏ん張ってボールを取り戻したり、敵が攻め損ねてくれることが多く最終的には無失点だったが、おそらくJ1では見逃してもらえないミスだろう。

敢えてリスクを取っての攻撃的なパスが通らないのは割り切りも必要だが、自陣でのうかつなパスミスは時として致命傷になる。「強くなってJ1復帰」が目標なら、相手がどこであれ厳しくやるクセをつけておかなければならないところだ。

ルーカスが入ることで、得点力というよりは攻撃の組立のレベルが上がるという感じ。今日も途中出場ながらいて欲しいところにいて出して欲しいところにボールを出すという、レベルの高い働きを見せてくれた。この動きの質、パスの質は確実に東京の武器になるだろう。特に今のつなぐスタイルの中で、縦に入るタイミング、緩急ということを考えると、このコンダクターとしてのルーカスの存在は大きいはずだ。期待したい。

東京はこれで1試合あたりの勝ち点を2に戻してついに首位に立った。まだ2位以下との勝ち点差は最低限であり、順位そのものに大きな意味はないが、ここまで勝ち点を積み上げたことは評価できる。平山、高松頼みで意図の見えない縦ポンをやっていた頃に比べると格段の進歩だ。願わくば監督がこのスタイルに自信を持って平山、高松の復帰後も、いや、J1復帰後もこの上にチームを築いて欲しいと思う。

次節はホーム連戦となる国立での熊本戦。震災のため変則日程になっているが、あと3試合でシーズンの半分が終わる。1試合あたりの勝ち点を2以上に維持したまま折り返しを迎えたい。

採点(採点の見方):
塩田(3) カウンターからの危ういシーンをきっちり止めて今日の仕事完遂。
徳永(1.5) 得点のみならず再三右サイドを崩して絶妙のクロスを配球。
森重(3.5) 軽いパスミスはあったが守備はほぼ危なげなし。セットプレーでも存在感。
今野(3) 読みのいい守備でピンチの芽を摘み続けた。完封に大きな貢献。
中村(4) 攻め上がったあとのプレーの質が今イチ、と何度も言ってるのに。
梶山(3.5) 余裕を持ってボールを捌いたが今日はちょっとヌルヌルが足りなかった。
高橋(3.5) バランスを見ながらいい局面では攻撃参加も。絶賛成長中。
谷澤(4) 動きもボールタッチもいいのにシュート外しすぎ。そんな面白さは要らない。
羽生(2.5) 機動サッカーの核としてピッチ上に遍在。もう涙なしで見られない。
田邉(3) 冴えたプレーと軽すぎるミスとが紙一重。まだまだ学ぶべきことは多い。
セザー(2.5) 気分良くやらせてあげることで力を出しつつある。やればできる子。
===
椋原(3.5) 危なげなくポジションを埋めた。今日は判断の遅れも気にならず。
ルーカス(3) 時間は短かったがプレーの質の高さを見せた。Tシャツ買いました。
大竹(-) いかんせん時間が短い。もっと見たい。

さあ、なでしこの決勝はどうするかな…。






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2011年07月09日 23:13      [posted by der_ball_ist_rund]

【J2第20節】大分×FC東京

土曜日とはいえさすがに大分は遠い。外出から帰ったのが7時半だったのでシャワーを浴びて8時頃から追っかけ再生で自宅スカパー観戦となった。もちろん経過、結果は見てない。

東京は前節と同じ布陣。序盤からボールを支配して大分陣内で試合を進める。そつのないボール回しと流動的な上がりとで大分ゴールに迫るが最後の精度を欠いて決めきれない時間が続く。7分、中村からのパスに前線に残った梶山が反応するがオフサイド。17分、谷澤のミドルはGKの正面を突く。

20分、セザーがドリブルで仕掛け敵DFをかわしてシュートするが枠外に。さらに22分には梶山からのパスを受けた森重がセザーに流し、セザーがシュートを放つが敵GKがセーブ。25分、高橋からのパスを受けた梶山が左足で狙うがこれも枠外。積極的に攻撃を仕掛けシュートまでは行けるのだがゴール前では敵の守備も厚く、なかなか会心のシュートが打てない。

26分、森重からのロング・フィードを受けた梶山が裏に飛び出すがオフサイド。微妙な判定でビデオを見る限りオフサイドではなかったと思う。これがオフサイドでなければGKが飛び出して梶山を倒したのは、全然ボールにプレーできておらずPKだったのではないか。残念なシーンだった。

45分には正面からのFKを谷澤がファーでフリーで待っていた森重にパスするトリック・プレーだったが森重がこれを収められず失敗。結局、東京が圧倒的に押し込んでシュートも放ちながらも敵の堅い守備に阻まれてスコアレスで前半を終えた。

後半に入っても試合の流れは変わらず。49分、左CKから谷澤がニアに走り込んだ高橋に短く鋭いボールを当てるが決まらず。51分にもCKから今度はファーの梶山がフリーでヘディングしたが敵GKがファイン・セーブ。惜しかった。

大分の足が止まり始めると同時に東京もやや攻め疲れたか、大分のカウンターを受けるシーンも次第に増える。東京はモラル高く速いリトリートでボールホルダーを囲み無難に守るが幾度かはシュートも放たれる。66分、梶山が自らドリブルで持ち上がってシュートしたが枠外。左足で打ったか。71分、田邉に代えて大竹を投入。

終盤、82分、羽生に代えて上里を投入。上里は直後のFKを直接狙うがボールはバーの上。86分には敵FWが裏に飛び出し塩田と一対一になるがこれは塩田が冷静にコースを切りセーブ。完全に裏を取られ危ないシーンだったが塩田に助けられた。セザーに代えて鈴木を投入。ロスタイムには大竹のCKを今野がファーで受け、そのままシュートを狙ったが枠外に。

終始圧倒的にボールを支配し、パスを回すばかりでなくシュートもきちんと狙って行った(シュート数19本)のだが、敵の堅い守備に最後の精度を欠いてスコアレス・ドローに終わった。

攻撃の連動性はしっかり機能しており、またチャンスに後ろから人が上がって厚みのある攻撃もできている。パス回しにも余裕が窺えたし、前を向いてスイッチを入れる瞬間もかなり共有できていたと思う。それでも点が取れなかったのはゴール前を固めてくる敵に対してあと一段の精度やアイデアが足りなかったということか。

状況を考えればアウェイで勝ち点1を持ち帰れたとか喜んでる場合ではない。最低限の結果は出したというべきかもしれないが、実力差や試合展開からしても勝つべき試合であったし何が足りなかったのかよく確認したい。

あと、選手交代には疑問が残った。暑い中での消耗戦なのだからもっと早くに選手を交代した方がよかったのではないか。切ったカード自体はおかしくないと思うが、いかんせん交代が遅すぎてフレッシュな選手のフレッシュさを生かし切れていないように思った。

それにしてもこのところの高橋の成長は目を見張るばかり。やはりこうやって機会を得れば選手というのは伸びるものなのか。

徳島が勝ったが栃木が日曜日開催なので東京は順位は変わらず。引き分けの価値はその次の試合の勝敗で決まる、というのが僕の信念なので、次節はホームで岐阜にきっちり勝っておきたい。ルーカスも復帰することだし、楽しみにしておこう。

採点(採点の見方):
塩田(3) 守備機会は少なかったが、終盤の一対一を止めたのは大きかった。
徳永(4) 機を見た攻め上がりでチャンスを演出。
森重(3.5) 古巣との対決だったが敵にゴールを割らせず。
今野(2.5) 素晴らしい読みと技術。ピッチで一人異彩を放っている。
中村(4.5) いい場所にいてボールを引き出すが、その後があまりよくない。
梶山(3.5) 積極的にシュートを狙って行ったが…。高橋とのコンビも悪くない。
高橋(3.5) バランサーとして絶妙なポジショニング。もはや中盤に不可欠。
谷澤(4) 今日はちょっと面白かった。ラスト・プレーのイメージは共有できてるか。
羽生(4) あらゆる場所で攻撃に参加。起点となり自らも局面を打開しようと奮闘。
田邉(4) 高い能力は随所に窺えたが彼自身が有効に機能していない。最初の壁だ。
セザー(3.5) 一瞬のスピードでシュートまで持って行くのは見事。機能してる。
===
大竹(4) 正確なプレース・キックはやはり魅力。先発で使いたい。
上里(4) そろそろ上里のズドンを見たい。
鈴木(-) 時間短し。もう少し早い投入でよかった。

こうやって点の取れない試合に慣れてしまうのは怖い。この引き分けが躓きの石にならないように、次節にはしっかり複数得点しての勝利をお願いしたい。



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2011年07月03日 00:11      [posted by der_ball_ist_rund]

【J2第19節】FC東京×鳥取

中二日での連戦。日曜日開催にすればいいのにね。このところホームも含め現地観戦できない間に4連勝していたので、僕が見に行くと負けるのではないかという不安に駆られながらも夕方から味スタへ。にわか雨の予報もあったが日射しが暑く雨の気配なし。

試合前にはキッズチア、ルーカスの新加入挨拶(日本語)、長友のシャーなどサービスも盛りだくさん。日が傾いたところでキックオフとなった。東京は前節と同じ布陣。石川、鈴木が足に違和感を訴えベンチを外れた。

東京は例によって序盤からボールを支配する。前節よりは前に向かう意識が見えるものの、アタッキング・サードに効果的に侵入することがなかなかできない。21分、田邉からパスを受けた高橋が果敢にミドルを狙うが枠外に。

23分にはセザーがドリブルで持ち込んでシュートを放つがGKがセーブ。さらに27分にはCKからのボールを今野がオーバーヘッドで狙うが、角度を変えようとした高橋のヒールに当たって枠外に。高橋が余計なことをしなければ…。

35分、徳永からのクロスを梶山がスルー。ファーで田邉がシュートを放つがGK正面に。37分、CKに森重が頭で合わせるがボールはバーをヒット。このプレーで森重が警告を受ける。何がどう警告なのかよく分からなかったが相手を押したということなのか。

結局、東京はチャンスを作りながらも決定力を欠いてスコアレスのまま後半へ。

後半も東京が丁寧にボールをつないで攻撃を仕掛ける。59分、左サイドで得たFKを谷澤がクイック・リスタート。虚を突かれた敵DFラインの裏に抜け出した羽生が中央にクロスを送るとセザーが難しい形からボレーで突き刺して東京が待望の先制点を挙げる。

さらに67分、敵陣内でパスカットした高橋がそのまま持ち込み、敵DFを切り返してミドルシュート。これがゴール右上に決まり東京が2-0とリードを広げる。68分にはセザーがドリブルで持ち上がり敵DFに身体を寄せられながらもシュートを放ったがこれは枠外に。

80分、ゴール前でパスを受けた谷澤が真空地帯のようにフリーの状態に。谷澤はいったんボールを止め、シュートを狙うが枠外に。せめて枠には行きたかった…。85分、セザーに代えて大竹を投入。谷澤がワントップに上がったように見えた。

89分、大竹の右CKに森重がニアで合わせ東京がダメ押し。3-0となりここでほぼ試合は決まった。ロスタイムには田邉に代えて阿部を、さらに羽生に代えて上里を投入して東京が危なげなく逃げ切り、終わってみれば完勝と言える内容で5連勝となった。

この試合、先制点が入るまではボールを支配するものの敵の固い守備をこじ開けられず、決め手を欠く展開だった。後半に入り鳥取も足が止まり始めたところで技ありのクイック・リスタートから得点、さらに加点して集中の切れた鳥取から追加点を奪って勝てたのはもちろん評価すべきだが、正直相手が鳥取だから勝てた試合で、この詰めの甘さは上位クラブやJ1相手なら致命傷になり得ると思う。今日の内容なら前半に先制点が入ってしかるべきだった。

結果が出ている間にチームのベースを作り共有する必要があると思うのだが、本当に我々は進歩しているのだろうか。セットプレーで得点する、危ないポイントをケアして完封するといったベースはしっかりしてきたが、どんなチームを作ってどんな点の取り方をするかという肝心の問題の答えはまだ出たとは言い難い。それがしっかり表現されるような試合を見せて欲しい。

暫定ではあるが東京はこれで首位栃木と同勝ち点、得失点差での2位となった。1試合あたりの勝ち点も2に。今月、ここにしっかりした足場を作り、この後は昇格圏からこぼれることのないように勝ち点を積み上げて行かなければ。

採点(採点の見方):
塩田(3) 今日も手堅い守り。前半終了間際のセットプレーに上がったのは驚いた。
徳永(2) 積極的なオーバーラップと果敢なドリブル突破。能力の高さを改めて実証。
森重(2.5) 3試合連続のセットプレー弾。守備でも敵のカウンターを封じた。
今野(3) 自陣エリア内でもまったく動じることのない堂々たる対応。レベルが違う。
中村(4) 果敢に攻め上がったがよく滑った。よく絡んだが決め手にはなれなかった。
高橋(1.5) ゴールを狙う姿勢も素晴らしいが、守備の要としても重要な働き。
梶山(3.5) 地道にボールを捌き続け、静かに変態性を発揮した。
谷澤(3.5) 起点にはなっているが面白いことができていない。
羽生(2.5) スペースの魔術師は今日もスペースを探し続ける。
田邉(4.5) ボールには絡んだがプレーに精彩を欠いた。やや壁にあたりつつあるか。
セザー(2) 得点も素晴らしかったが、いよいよ脅威の本質を明らかにし始めた。
===
大竹(3) アシストになったCKも見事。もっと使いたい。
阿部(-) 時間短すぎ。
上里(-) 時間短すぎ。

連勝にこだわり過ぎると形を崩すリスクがあるが、行けるところまでは行きたいね。




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2011年07月02日 00:53      [posted by der_ball_ist_rund]

【J2第2節】岡山×FC東京

平日の夜7時半に岡山でキックオフ、さすがに現地観戦は諦め、スカパー観戦ということで録画セットして会社に出かけた。できるだけ早く帰ってせめて追っかけ再生くらいで見たいなと思ってたんだけど、上司に飲みに誘われ美味しく寿司を食べていたら帰宅10時半。しかも帰りの電車で携帯のメールボックスを見たら「365日FC東京」のメールで結果を知ってしまい、結局睡魔と戦いながら1時までかかって録画を見た。

東京は権田がU22から復帰したもののベンチ・スタートで先発は引き続き塩田。それ以外の布陣も変更はなく、勝っているチームはいじらないというセオリー通りアウェイながら4連勝を狙いに行く。

試合は序盤から東京が圧倒的にボールを支配、ほぼ敵陣で試合を進める前節同様の展開に。しかししっかりと守備ブロックを形成し、時によっては5バック気味に全員守備を敢行する岡山に対してフィニッシュまで持ち込めない。ボールを回すうちにパスミスからカウンターを受けるシーンも何度かあるのも前節同様。

11分、パスをカットされてカウンターを浴びる。抜け出された敵FWと塩田が一対一となるがここは塩田の飛び出しでかろうじてセーブ。24分、今野からのロングフィードは前線で待つセザーに合わず頭を越えるが、これが大きくバウンドしてそのまま敵ゴールへ。いったんは頭を越された敵GKが何とか戻りセーブ。

なかなか流れの中から決定的な形を作れない東京は、しかし40分、谷澤が蹴った右からのCKに森重が頭で合わせ先制。前節に続きセットプレーからいい時間帯に1-0とリードしそのまま前半を終える。

後半に入っても展開は同様だが、徐々に岡山の足が止まり始める。49分、セザーのシュートはゴール前を横切る。59分、持ち上がった徳永の放ったシュートはポストに嫌われる。61分、田邉に代わり石川を、74分にはセザーに代えて鈴木を投入。

すると直後の75分、徳永のスローインから羽生、鈴木とつなぎ、鈴木が中央にマイナスのクロス。ここへ走り込んだ高橋がミドルを突き刺し待望の追加点。東京が2-0とリードを広げる。高橋はプロ初得点。

試合は終盤オープンになり、敵にも何度かチャンスを作られるが、塩田の好セーブ、今野、森重の盤石のCBで得点は許さない。88分、羽生に代えて大竹を投入。結局東京が2点のリードを守りきって4連勝を上げた。

とはいえ、内容的には岡山の固い守備、早いカウンターに苦しめられ、パスはつなぐもののゴール前で崩すシーンはほぼ皆無の厳しい試合だった。中盤では結構人を出し入れしていたが、最終的にどうやって得点するのかのイメージが共有できていない感じ。ムダに手数をかけすぎてフィニッシュに行くまでにボールを奪われることも多かった印象。

とはいえ、そうした試合でもセットプレーからの得点でしっかり勝ちきることができたのは評価すべき。勝ちきる中で連携もでき、得点を狙う形も整ってくるはずで、今は勝って上位にいったん地歩を固めることでいい。しかし、いずれにしても、我々の強みが何か、それをどう生かして、だれがどんな形で得点するのかは明確に共有されなければならないはずだ。

勝っているだけに大熊監督更迭はちょっと言いにくい雰囲気になっちゃったけど、そもそも現在の布陣、現在の攻撃スタイルは監督の意図せざるもの。このスタイルを生かして勝ち進むには適任とは思えないし、来季を展望しても「強くなってJ1復帰」というスローガンは心許ない。

この勝利で東京は勝ち点を25に伸ばした。順位は3位のままだが、ここは勝ち点3をアウェイでしっかり確保したことの意味は大きい。1試合あたりの勝ち点は1.92と、僕が勝手に目安にしている1試合あたり勝ち点2越えに近づいてきた。次節、中二日の強行軍となるが、ホーム味スタでしっかり勝って足許を固めたい。

採点(採点の見方):
塩田(2.5) 果敢な飛び出し、セーブともさすがの働き。塩田の日ということでいい。
徳永(3.5) 敵の堅守をものともせずに機を見て室の高い攻撃参加あり。
森重(2.5) 手堅い守りでほぼ盤石。2試合連続のセットプレー弾は特筆すべき。
今野(3) 読みのよい守備とボール奪取力で敵の鋭いカウンターを封印。
中村(4) やはり攻め上がった後の動きに工夫とバリエーションが欲しい。
梶山(3.5) パスもあったが中央でしっかりボールを捌いた。
高橋(2.5) しっかりスペースを埋めた動きからプロ初得点。おめでとう。
谷澤(3.5) 前線の起点として機能。動き出しの共有を図って欲しい。
羽生(3) スペースを空け、スペースを生かす動き。ここが司令塔。
田邉(4) ボールには触れたものの展開力は生かせず。研究されてきたか…。
セザー(3.5) 献身的にボールを受け、捌いた。そろそろまたゴールが欲しい。
===
石川(4) テコ入れの役割は果たしたが決定的な働きはできなかった。
鈴木(4) アシストはあったが、その他は大きな働きなし。
大竹(-) 時間短し。もう少し見たい。

東京にルーカス復帰。楽しみだ。



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