フットボール・クレイジー
football crazy
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2011年08月28日 22:13
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【J2第26節】富山×FC東京
日曜日夜のアウェイ富山戦ということで自宅スカパー観戦。早く一部に復帰して土曜日中心の生活がしたい。東京の試合が終わるとあとはもう明日から仕事、っていうのはちょっときついよな…。
東京はセザーが引き続き負傷欠場の上、谷澤が警告累積で出場停止。今節はルーカスをトップ下にし、ワントップには鈴木が今季初先発となった。
東京は押し気味に試合に入る。5分、左サイドでボールを持った羽生が中に切れ込んでシュートを放つがゴール右に外れる。13分、ルーカスが右寄りからミドルを放つがDFに当たって枠を外れる。ここから得たCKを鈴木が蹴り、梶山が合わせるがヒットせずボールはそのままファーに流れてしまう。
さらに17分、右サイドでボールを受けた徳永が浅い位置からアーリークロスを入れ、中央に走り込んだ羽生がこれに合わせようとするが一歩及ばず。この辺りから富山の守備が効いて東京はボールをキープできなくなる。中盤でのパスをカットされたり、パスの出所にプレッシャーをかけられてパスミスを誘われたりしてボールを失うことが多くなり、自陣での戦いが続く。
敵ゴール前までボールを運べずチャンスすら作れない時間帯が続く中、34分、ゴール前でスルーパスを通され、敵FWにDFラインの裏へ抜け出される。徳永が追いすがったが届かず、冷静に流し込まれて失点。前節に続いて先制点を献上する。
東京はその後も精彩を欠く攻撃。ようやくロスタイムに徳永が右サイドから上げたクロスをペナルティ・エリア内中央でルーカスが落とし、ここに駆け込んだ田邉がシュートを放ったが左ポストをヒットしゴールならず。結局東京は前半シュート2本に終わり、0-1とビハインドを背負ったまま前半を終えた。
後半、東京は鈴木を下げて石川を投入。ルーカスをワントップにし、石川が右、羽生がトップ下にスライドしたようだ。51分、徳永からボールを受けた石川が切れ込み左へ流れてシュートを放つがバーの上。54分、梶山が中央をドリブルで持ち上がり、右サイドの石川にラストパス。石川がシュートを放つが敵GKがセーブ。
60分、田邉がドリブルで敵DFラインの突破を図り、最後はエリア内で敵DFの足にかかって倒れたようにも見えたが笛はなし。ファウルをもらいに行ったと見られたか。62分、中村がドリブルで切れ込みルーカスにラストパス。ルーカスはかなり距離のあるところからシュートを放ったが大きくバーの上。ちょっと苛立っているようだ。
時間の経過とともに割り切って守備を厚くする富山相手に、東京が押し込むがゴールを割ることができない。66分、ルーカスが敵DFを背負いながら田邉からボールを受け、反転してボレーシュートを放つが敵GKがセーブ。70分、今野のフィードから石川が裏に抜け出し、敵DFと競りながらシュートを放つが大きく枠外に。直後に羽生に代わり坂田が移籍後初出場。坂田がトップに入りルーカスがトップ下に戻る。
74分、石川のFKは敵GKがパンチングでセーブ。76分、左から田邉が切れ込んでシュートを放つがこれもGKがセーブ。78分、田邉に代えて永里を投入。永里も移籍後初出場。82分、ドリブルで持ち上がった中村からラストパスを受けた石川がゴールを狙うが左に外れる。88分、中村からゴール前の坂田にパスが通るがオフサイド。その後も東京は得点を狙い続けたが富山の粘り強い守備もあり得点ならず。結局0-1のまま試合は終了し、東京は今期初の連敗を喫した。
富山のモラルが非常に高く、最後まで果敢にボールにチャレンジに来るのを受けて東京はボールが収まらず、特に前半は再三のボール・ロストで自らピンチを招くとともに攻撃の時間をロスした。後半に入って富山が引き気味になるとパスも回り始め、ほぼ敵陣で攻撃を進めたが、スペースを突く動きが少なく敵のDFを崩すことができなかった。
いなくなってみると谷澤のニョロニョロした動きは敵にとってはやっかいなものだったんだなあと再認識。石川のスピードに乗った突破と思いきりのいいシュートは魅力的で、何度かチャンスも作ったが、石川にいいボールが通るシーン自体が少なかった。また、ルーカスのトップ下は悪くない選択だと思ったが、今日はボランチからいい楔が入らず生かしきれなかった。
長いシーズンなので調子の波ができるのは仕方のないところだが、苦しいときに何とかして結果に結びつけることができなければ一部昇格は覚束ない。シーズン序盤の不振は、平山、高松というターゲットが図らずも負傷で欠けたために、やむなくパス・サッカーに転換したことで打開されたが、そのスタイルがメンバーの入れ替わりや相手チームの対応によって行き詰まりを感じるようになった今、これをどのように修正し乗りきるか監督の手腕、クラブの総合力が問われている。
特にルーカス、永里、坂田と相応の補強を行い、石川が戦列に復帰してメンバーも新しい組合せが試せるようになった訳で、これをどう生かし、これまでのチーム戦略の基礎の上に新しい戦術を構築することができるのか。パス・サッカーというコンセプト自体は僕は悪くないと思うが、そのベースやレンジがまだまだ狭すぎて、ちょっと思うとおりに行かなかったり先制点を取られたりすると、状況に合わせて戦術を見直し打開して行くということができていないように思う。
そして、もうひとつ、僕が大熊監督に懐疑的なのは、監督自身がこういうときに道を示す言葉を本当に持っているのかということだ。状況を整理し、対応を検討し、それを明確に示して選手たちに実行させるための表現力がこの監督にあるのか。チーム内でどんなコミュニケーションがあるのかは分かりようもないが、試合後のインタビューなどを見る限り、大熊監督にはそうした方法論が欠けているのではないかと思ってしまう。
いずれにしてもここしばらく好調だった時期は終わりつつあり、潮目が変わろうとしているのは確か。ここで手をこまねいてズルズルと足場を切り下げるのか、早めに手を打って戦術を更新して行くのか、昇格への道のりの中でも重要な時期にさしかかっていると思う。
採点(
採点の見方
):
塩田(4) 失点シーンはGKとしてはやむなし。その他は守備機会も少なし。
徳永(4) 右サイドで孤軍奮闘。失点時には敵FWの抜け出しを止められず。
森重(4) 守備には破綻なし。攻撃にも積極的に参加したが力を出しきれず。
今野(3) 抜群の読みとポジショニングでピンチの芽を摘み続けた。
中村(4) 再三の切れ込みで敵を悩ませたが持ちすぎでボール・ロストも。
梶山(4.5) 前半はほぼボールに触れず。うかつで軽いプレーも散見された。
高橋(4.5) なかなか落ち着いてボールを捌かせてもらえなかった。
羽生(3.5) 相棒の谷澤を欠いてひとり相手をかき回し続けた。
ルーカス(4) いいボールが入らず苛立ち気味。シュートは惜しかった。
田邉(4.5) 意外なプレーで面白みはあるが軽い部分も垣間見えて課題を残す。
鈴木(4) 献身的に動いたがもう少し高い位置でDFラインと駆け引きしたかった。
===
石川(4) 積極的なプレーで喝を入れたが周囲との連携が今ひとつか。
坂田(-) 時間短し。
永里(-) 時間短し。
さて、次節はホームとはいえ熊谷開催。しかも日曜日の夜とかって何の罰ゲームだよ。他の上位クラブもこぞって負けてくれたので2連敗でも首位キープという照れくさい状況だが、このラッキーな状況を生かせるかどうかは次節次第だ。
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FC東京
2011年08月23日 00:47
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【ブンデスリーガ第3節】グラードバッハ×ヴォルフスブルク
前節、VfBとのホーム開幕戦を図らずも引き分けてしまったグラードバッハ。ホーム連戦となった今節はヴォルフスブルクと金曜日の夜に対戦。テレビ中継のあってしかるべきカードかとも思うが今週は中継なし。まあ、来週はまた中継があるし、毎週中継なんてぜいたくを言うと罰が当たるか…。日本時間では土曜日の未明3時半キックオフということで、リアルタイムのチェックは早々に諦めた。
前節、ブラウアースが警告2回で退場となっており今節は出場停止。そのためデムスをCBに持ってくるかと思いきや、ノードファイトをCBに下げ、マルクスをボランチで先発させるという布陣になった。それ以外は前節と変わらず。大津はこの試合もベンチ入りせず。
試合はどちらも慎重な立ち上がりだったが、先にチャンスをつかんだのはヴォルフスブルクの方だった。13分、サイドチェンジから中央でボールを受けた敵MFがシュート。これがゴール右隅に決まりグラードバッハはあっさり先制を許してしまう。
しかし直後の15分、ボバディラが敵DFからボールをさらいロイスにパス。ロイスは敵GKが飛び出して空っぽのゴールに流し込み1-1の同点とする。敵のMFがケガで交替したこともあり、流れはグラードバッハに傾く。27分にはボバディラ、28分にはハンケが立て続けにシュート・チャンスを得るがゴールならず。
32分、ロイスがエリア内で敵に倒されたとしてPKを獲得。これを先週同様キャプテンのデムスが決めグラードバッハが2-1と逆転に成功する。その後もグラードバッハが攻勢のまま試合は推移、前半終了間際の45分には、CKからのこぼれ球を受けたボバディラが至近距離から決めて3-1とリードを広げる。
この時点でたまたま目が覚めた僕は枕元のiPhoneを確認。3-1で前半を折り返したことを知り安心して再び眠りについた。
後半に入ってもグラードバッハが一方的に押し込む展開に。コンビネーション・サッカーでボールを支配するがチャンスを生かせない。47分にはアランゴのFKがわずかにバーの上に。53分にはアランゴのシュートが敵DFの頭に当たってポストを直撃したがゴールならず。
その後はややテンポが落ちたが、主導権はグラードバッハが握ったまま。67分、アランゴが右サイドから中央のロイスにパス。ロイスがこれを至近距離から決めて4-1に。その後はヴォルフスブルクも何度かチャンスを作ったものの、テア・シュテゲンのセーブもあって失点を許さず。81分にはボバディラに代えてレッキーを、また86分にはハンケに代えてキングを投入。アーセナルから新加入のキングはブンデスリーガ・デビューとなった。
88分にはさらにロイスに代えてヘアマンを投入して時間を使い、結局グラードバッハが4-1とヴォルフスブルクに完勝した。グラードバッハはこれで開幕から負けなしの2勝1分で勝ち点を7に伸ばし暫定首位に。この順位表は保存版だろ、当然。
この試合こそテレビで見たかったが、攻撃がつながりつつあるのかという印象を受ける。あと、ボバディラが調子よかったようだ。まあ、ムラっ気のある人だけに当たるとデカい。アランゴ、ロイスにボバディラがしっかり絡めば結構攻撃力は出てくると思う。キングは短い時間だったが見てみたい気がする。
グラードバッハは次節アウェイでシャルケと戦う。しっかり勝ち点を拾って返ってきたい。テレビ中継あるし。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「この試合はバイエルンやVfBとの試合よりも重要だった。チームは初めからやや神経質で、何とかして勝ちたいと思っていた。ホームゲームが2試合続くというのは難しい状況だ。というのもそうなればだれもが絶対に勝ち点を積み上げなければと思うからだ。だが我々は今日、それを立派にやり遂げたし、私は大変満足しており、この勝利は妥当なものだったと思っている。後半には必要のないボール・ロストが何回もあったし、手をかけすぎたプレーをすることもたくさんあったが、その一方で、綺麗なコンビネーションからたくさんのチャンスを生み出してもいた。早くに1-1の同点にできたことで助かった。あのおかげで自信を持つことができたしその後圧力を高めることができた。今日はだれもがいいプレーをしたし、3試合で勝ち点7という結果には満足していいだろう」
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Borussia M'Gladbach
2011年08月21日 22:07
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【J2第25節】栃木×FC東京
アウェイでの栃木戦。実を言うと見に行くつもりでチケットも確保していたのだが、日曜日の夜開催ということで、翌日の仕事のことも気にかかり、天気も悪そうだし、微妙に遠いし、とネガティブになり、チケットをムダにして自宅スカパー観戦にしてしまった。ああ、オレが行ってれば…。
東京は4位とはいえ勝ち点差が4しかない栃木を相手に、しっかり勝ち点を積み上げて首位固めをしたい試合。昇格争いの行方を占う上では重要な一戦である。
東京はセザーが練習で足を傷めたということで遠征に帯同せず、代わりにルーカスが移籍後初先発でワントップを張ることに。その他の布陣は変更なし。今夏移籍加入の坂田が初めてベンチ入りした。それにしても事前のツイッターで指摘されていたとおりピッチ状態がひどい。多摩川の河原かと思うくらいの状態で、もうちょっと何とかならないものかと。一応プロなんだし。
開始早々の2分、FKを中村が蹴るが壁に当たり、こぼれ球を森重が狙うがGKにセーブされる。スタートこそ押し込んだが、この試合も栃木が序盤から積極的に東京のボランチにプレッシャーをかけ、自由にボールを回させない。梶山、高橋は足許でのキープを狙われ、何度か危険なボールのさらわれ方をする。
11分、高橋が低い位置でボールをキープしていたところを敵につつかれてボールを奪われる。このボールをつながれて流し込まれ東京は早い時間にいきなり先制を許す。今季、先制されて勝てた試合はなく、戦い方を試される試合となってしまう。
1点を取ったせいか引き気味になった栃木を相手に、得点するしかない東京はボールをつなぎながら積極的に前に出るが、栃木の寄せも厳しくなかなかいい形でフィニッシュまで持って行けない。32分、今野からパスを受けた谷澤が中央からミドルを放つがゴール横に外れる。
34分、羽生の落としからルーカスがシュートを放つがGKがセーブ。36分にはセットプレーの流れで前線に残っていた森重が狙うがGKがセーブ。43分、右CKに高橋が頭で合わせるがこれも枠外。東京が徐々にペースをつかむものの敵の堅い守備もあって得点できず、0-1とビハインドのまま前半を終える。
55分、田邉が左から自ら切れ込んでシュートを放つが枠外。57分、CKに再び高橋が頭で合わせるがGKがセーブ。58分、田邉のミドルもGKがキャッチ。
61分、羽生に代えて石川を投入。石川の起用はいいと思うが、縦横に走り回りスペースを作り出していた羽生を下げたのはもったいなかった。ムラのある田邉の交替でよかったと思う。74分、高橋に代えて鈴木を投入。梶山をアンカーに置いた4-1-4-1的な感じかと思うが布陣はよく見えず。
何とか早く追いつきたい東京であったが、79分、左サイドを突破されて鋭いシュートを決められ0-2に。この時間帯に追加点を許したのは痛かった。85分、ゴールライン際からエリアに侵入した中村がルーカスとのワンツーから角度のないシュートを放つがこれも敵GKがセーブ。直後に田邉に代えて上里を起用。セットプレーなのでの左足の一発に期待か。ここで坂田投入でもよかったような気はするが…。
87分、左サイドから森重がクロスを上げると、これが競りに行った選手、敵GKもろともゴールに入ったがオフサイドの判定。ボールは敵DFに当たって出てきており、どの辺がどうオフサイドなのか正直よく分からなかった。最初はキーパーチャージを取られたのかと思った。
89分、石川が中央に切れ込んで狙うがGKがセーブ。ロスタイムも果敢に攻め、終了間際にはゴール前の混戦から石川がシュート、これがこぼれたところを鈴木が押し込んで何とか1点を返すがそのまま試合終了となり、東京が1-2で痛い敗戦を喫した。
この試合、セザーのケガでルーカスをワントップに起用したものの、ルーカスにフィニッシュを任せるのか、ポストなどの「仕立て」を期待するのかがはっきりしないまま、押し込み役不在の攻撃になってしまったように思う。羽生、谷澤が縦横に動き田邉も含めた前線4人で得点をというイメージだったと思うが、栃木がボールの出所であるボランチのキープに狙いを定めてきたこともあって、思うようにパスがつながらなかった。
また、先制点を許したことで焦りが出て、攻撃が次第に単調になった面は否めない。特に終盤にはルーカスを目がけた放り込みが多発、ゴール前を固める栃木にとってはむしろ楽な展開だったのではないか。ここで攻撃を再構成しようにも、敵の守備を引っ張れる羽生は既に交替。谷澤ひとりではボールの出し入れにも限界があり、全員がボールを待つだけの攻撃になってしまった。
最初の失点はミス絡み、追加点も前に目が行って最後の守備がルーズになっていたのではないか。敵には強力が外国人FWがいるとはいえ、力には差があり、シュート数(22-8)からも東京が押し込んだ試合だったが、決めるべき時間帯に決めきれず、自ら試合を難しくした。最後に何とか1点を返せたのは救いだが、逆に言えばそれ以外に見せ場のなかった試合。
次節は谷澤が警告累積で出場停止。おそらくは石川を先発に起用することになると思うが、ここまで固定したメンバーで戦ってきた結果、今日のルーカスも含めサブのメンバーとの連携に不安が残る。勝ってるチームはいじらないのがセオリーとはいえ、ここ数試合明らかにパフォーマンスが低下し、久しぶりの敗戦があったりPKでようやく勝つような試合があったり確実にアラートが出ている中で先手を打てなかったツケが出てきたのではないか。
移籍加入やケガ人の復帰で起用の選択肢も広がる中で、またシーズン後半に向け他のクラブが東京対策を練ってくる中で、今のスタイルの何を深化させ、どこを改善するのか監督に明確なビジョンはあるのだろうか。ルーカスへの放り込みがその答えだとすれば失望せざるを得ない。メンバーが入れ替わったときのコンビネーションについて、あるいは敵が何らかの対応をしてくる中での攻撃の選択肢について、もう一度整理、確認が必要だと思う。
ボランチを抑えられたときにどこから打開するのか、スクランブルのオプションが2つや3つなければここから先は厳しいし、J1復帰したとしてもそこでの戦いはましていわんや。うまく行かないときにどうするかという危機管理がクラブ全体に足りないような気がする。せっかく続いてきたポジティブなシリーズに翳りが見えているのが心配だ。
次節は2週続けてのアウェイ戦で富山と。連敗は何としても避けなければならず、ここをしっかり乗り切れば9月は5試合のうち4試合がホームとアドバンテージがある。パス・サッカー、ポゼッション・サッカーのベースを守りながらも、選手層の厚さをしっかり生かして、レベルの違う戦いを見せて欲しい。
採点(
採点の見方
):
塩田(4) 失点はどちらもやむなしか。それ以外には厳しいシーンもなし。
徳永(4) 機を見た効果的な攻め上がりは健在だが、切れ込んだ後のプレーが今イチ。
森重(4) 好守に万能なところを見せたが、失点シーンでは守備がルーズに。
今野(4) 失点シーン以外では敵の強力な外国人FWをしっかり抑え込んだが…。
中村(3.5) ドリブルでのエリアへの切れ込みは効果的。気持ちが空回りせず。
梶山(4.5) 序盤、敵に足許を狙われているのに気づかず、何度か緩いプレー。
高橋(4.5) 決定的なボール・ロスト。シンプルにプレーする訓練も必要。
谷澤(4) 献身的に動き回りよくボールにも触ったが。シュート打てたシーンも。
羽生(3.5) ルーカスとの連携を模索。スペースを空けたが途中交替が残念。
田邉(4.5) 光るプレーもあるがムラが大きく厳しい試合ではリスク要因に。
ルーカス(4.5) 初先発だったが周囲にうまく生かしてもらえず不本意な出来。
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石川(4) 何度か「らしい」プレーもあったが、周囲との息が今ひとつ合わず。
鈴木(4.5) 最後に押し込んだがハードワークがなかなか結実しなかった。
上里(-) せっかくなんだから遠目から狙ってもよかったかもね。
ああ、やっぱりオレが行けば勝ってたんだろうな…。
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FC東京
2011年08月15日 22:18
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【ブンデスリーガ第2節】グラードバッハ×VfB
VfBとのホーム開幕戦。土曜日開催だがキックオフは現地6時半。せっかくの生中継だが日本時間深夜1時半はきついということで、スカパーを録画して日曜日の朝から再生。だが、後半開始早々あたりで出かける用事ができてしまい、出先で誘惑に負けて結果を見てしまった。家に帰ってから続きを見たが今ひとつ集中できず…。
さて、グラードバッハは代表戦でケガをしたデ・カマルゴに代わって、昨季後半はテッサロニキにレンタルしていた出戻りのボバディラが前線で先発した他は前節と同じ布陣。
試合はグラードバッハが開始から飛ばしてチャンスを作る。2分、ロイスがループで狙うが枠を外れる。その後もグラードバッハが高い位置で積極的にボールを奪取、前線に展開するが、決定的なチャンスは作れず。その後は次第にグラードバッハもペースダウンし、15分頃からは拮抗した戦いになる。
グラードバッハは集中した守備から奪ったボールをロイスを経由してカウンター気味に展開するが、パスミスが多く主導権はVfBに。何度か鋭いシュートを浴びるがテア・シュテゲンのファイン・セーブでしのぐ。前半の終了間際にはロイスがエリア手前から狙うが枠外に。スコアレスで前半を終える。
後半に入っても守りを固めるグラードバッハに対してVfBが攻めあぐねる展開が続く。66分、ロイスがエリア内で敵DFに倒されPKを得る。正当なショルダー・チャージのようにも見えたが、エリア内でボールにプレーせずもっぱら攻撃を妨げたということで不用意なプレーとの解釈か。
このPKをデムスが冷静に決めグラードバッハが先制。グラードバッハはボバディラに代えてルップを投入するが、71分、左サイドから上がった敵のクロスをファーで折り返され、これを詰められて失点。同点となる。
77分にはハンケに代えレッキーを投入するが、80分にはブラウアースがこの日2回目の警告で退場。83分にはロイスに代えてマルクスを投入、何とか残り時間を守りきって、1-1で勝ち点1を得た。
尚、大津はこの試合もベンチ外。また、VfBの日本人FWはベンチ入りしたものの出番がなかったようだ。
ホームゲームでありもうちょっと積極的に行ってもよかったような気がするが、攻撃はアランゴ、ロイス頼みの単発で連携がまだまだ。特に中盤での構成力が今ひとつでパスミスも多かった。ボバディラも機能しなかった。引き分けはむしろラッキーな結果だったとも言えよう。
次節、ブラウアースが出場停止でシュトランツルも戻ってこないと、デムスをCBで使うような布陣を余儀なくされる可能性もある。幸いホームでの連戦となるのでしっかり勝って欲しい。相手はヴォルフスブルクだがスカパーでの中継はないようだ。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「1-1の引き分けは妥当な結果だ。最初の25分間、VfBが明らかに優勢だったために我々は言われているようにコンパクトにプレーすることができなかった。それでも我々は全範囲2度のいいチャンスがあった。VfBはとても危険な相手で、強い相手に一対一の戦いを挑みすぎた。失点は時間の問題だったと思う。我々は非常に若いチームだが、途中から起用したルーカス・ルップやマシュー・レッキーのような選手はいい動きを見せてくれた。マーティン・シュトランツルが金曜日に復帰できるかは分からない。ロエル・ブラウアースの穴を埋めるために、おそらくはフィリップ・デムスを中央に入れてハヴァード・ノードファイトを最終ラインに戻すことになるだろう」
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Borussia M'Gladbach
2011年08月14日 00:48
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【J2第24節】FC東京×草津
7月17日の岐阜戦以来約1ヶ月ぶりとなる味スタでのホーム・ゲーム。前節アウェイで岐阜に勝ち首位を守ったが、今節からシーズンは後半に入るということでしっかり勝ち点3を積み上げたい試合。草津はアウェイでの対戦で手痛い逆転負けを喫しているだけに、同じクラブに2敗はできないという意味でも勝ちきらなければならない。
5時過ぎに味スタに到着したが、昼間の熱がそのまま残っており歩くだけで汗が噴き出す。サッカーには過酷なコンディションである。スタンドでビールを飲みながら、京王百貨店で買ってきた焼肉弁当と餃子を食べたら満腹。上層席は日暮れとともに涼しい風も吹き始めて何とかしのげる程度にはなった。
東京は前節と同じ布陣。水曜日に代表戦に出場した今野あたりを休ませてくるかとも思ったが、勝っているチームはいじるなという鉄則に従ったか。このところ暑さもあってかパフォーマンスが落ちてきているだけに、この辺でメンバーの入れ替えも試し時かとも思ったのだが。
草津は前節の岐阜同様、前線からアグレッシブにプレスに来る一方、ボールの出し所がつぶせないときには素早くリトリートして自陣を固める徹底した守備で東京に決定的なチャンスを作らせない。開始1分、いきなり敵FWの鋭いカウンターを受け独走されてシュートを打たれるが、塩田がいいポジショニングでシュート・コースを切りセーブ。胸をなで下ろす。
東京は徐々にボールを回せるようになるが、バイタル・エリアにはなかなか侵入できず、シュートも遠目からのものばかり。可能性を感じさせるチャンスは作れない。それでも15分頃から草津が引き気味の守備態勢を鮮明にし始めたことからボールを持てるようになってくる。
19分、羽生からのパスを受けた田邉が狙うが勢いなくGKがキャッチ。24分、FKを森重が直接狙うがGKがセーブ。30分のFKは中村が狙うが壁に当たる。36分、右サイドからのFKを谷澤が蹴り、森重が頭で合わせるがDFがクリア。結局敵にとって危険な流れからの崩しはできないままスコアレスで前半を終える。
後半に入って54分、セザーがドリブルで独走、最後は敵DFに併走されながらもシュートを放つが惜しくも枠を外す。56分、徳永のクロスが中央でセザーに渡るがシュートは枠外。60分には角度のないところから再びセザーが狙うがGKがキャッチ。
62分、敵ゴール前でパスをつなぎ最後は谷澤がエリア内で倒れるが、シミュレーションを取られ警告を受ける。65分、近い距離からのFKを森重がループ気味に狙うがポストに嫌われる。直後の66分、田邉に代えて石川を投入。この頃から東京、草津ともに足が止まり始め、中盤が間延びしてスペースができる。
67分、中村からのパスを受けて敵ペナルティ・エリア内でゴールに向かった谷澤が敵DFに手で引っ張られて止められPKを得る。ここ2試合、PKを外しているだけに何とも言えない雰囲気になったが、セザーがキッカーを志願。これを今までとは逆の左隅に決めて東京が貴重な先制点を得る。流れからなかなか得点できていなかっただけに、こういう得点の仕方は効いたと言っていいだろう。
75分、今野からのフィードを受けた石川が右サイドの裏に飛び出し最後は併走した谷澤にパスを送るがオフサイドに。まあ、谷澤のシュートも外れてたが…。81分、セザーを下げてルーカスを投入。何度かカウンターを仕掛けるが得点には結びつかず。89分、羽生に代えて鈴木を投入。
90分、右サイドから切り込んだ石川が鋭いシュートを放つがGKがセーブ、ボールは正面にこぼれるが詰めに行ったルーカスと鈴木の間を抜けてしまい触れず。ロスタイムには石川のCKから森重が頭で合わせるが枠外。さらに鈴木からのクロスにルーカスが中央で合わせるシーンもあったがこれも枠に飛ばず、結局東京がPKで挙げた1点を守りきって草津に雪辱を果たした。
シュート数20-4という数字が示すように、東京が圧倒的に攻めながらも、前半は最後のところで確率の高いゾーンまで入りきれなかったし、後半間延びしてオープンになってからも流れから決めきることのできなかった試合。試合後のインタビューで今野が言っていたとおり、ピンチらしいピンチもなく負ける気はあまりしなかったが、PKが決まるまではスコアレス・ドローは勘弁してくれよな、という思いで見ていた。
もちろん、ボールを動かして敵陣を中心に試合を進めた結果、敵から見れば僕たちが思っている以上にしんどい試合だっただろうし、暑く湿った重い空気の中でこれまでのような軽快なムーヴィング・フットボールができない分、耐えるところは耐えて、PKの1点で効率よく勝てたことは、昇格を展望する上では評価していい。そのPKも押し込んで敵のペナルティ・エリア内で勝負できているからこそ得られたものだ。
だが、まだしばらく暑い季節が続く中で、また対戦相手も徐々に我々の戦い方を分析し、対策を練ってくる中で、疲労の蓄積したメンバーをターンオーバーして戦術のレベルアップを図るとともに、レギュラーと控えのギャップを埋める必要がそろそろ出てきているのではないだろうか。機能しているチームをいじるのは確かにリスクがあるが、一方でケガ人や出場停止のリスクもまた高まっている。だれが出てもレベルの落ちない戦いをするためには、ある程度の流動性は確保しなければならない。
基本的な戦略を修正する必要はないと思うが、パス回しから縦に当てるのをトリガーに全体を流動化するタイミングはもっと共有が必要なのではないかと感じた。特に中央を固められたときに、いい楔が入ってもそこからの展開がプアで囲まれてつぶされるシーンが多かった。この時期、運動量に限界があるのはやむを得ない部分もあるが、昇格の先、「強くなってJ1復帰」を本当に目指すのなら、今のサッカーではまだまだ心許ない。
東京は今日の勝利で勝ち点を41に伸ばし首位を守った。1試合あたりの勝ち点は2.05。このレベルで戦っていられれば、他の昇格争いのライバルは自然に後退して行くはずで、順位に一喜一憂するより、1試合あたりの勝ち点が2を切らないようにしっかり勝ち点を積み上げて行くことが大切だ。そのためには今日のような試合に勝ちきれたことは大きい。思うように得点できないときでも何とか勝てる引き出しを持つという意味で、決して会心の試合ではなかったが価値ある1勝だった。
採点(
採点の見方
):
塩田(3) 序盤の一対一を落ち着いてセーブ。後はコーチングに専念できた一日。
徳永(3.5) 好調を維持。機を見た攻め上がりからの鋭いクロス、切れ込みも。
森重(3) ハイプレスをものともせず最終ラインからボールを供給。
今野(3) 代表戦フル出場の疲れも見せず要所を締める働き。
中村(4) 左サイドでボールを持った敵を地道に追い込んだ。
梶山(3.5) プレスを受けながらシンプルにボールを捌いてアクセントをつけた。
高橋(3.5) 細かくポジションを取り直してしっかりボールを受けた。
田邉(4) 一瞬のアイデアには光るものあり。周囲との連携向上の余地あり。
羽生(3) 質の高いムダ走りでチームの攻撃の幅を広げた。見習いたい。
谷澤(3) PK獲得も危険なドリブルがあればこそ。ハードワークを惜しまず。
セザー(3.5) ドリブルで活路を開き敵を脅かす。流れからの得点が欲しい。
===
石川(3) 短い出場時間でも決定機を作るスピードは健在。先発を検討したい。
ルーカス(3) 前線でボールが収まるのは大きい。先発を検討したい。
鈴木(3.5) 時間は短かったがしっかり攻撃に絡み効いていた。
こうした勝ち方の次は難しい。次節は流れからの得点に期待したい。
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FC東京
2011年08月12日 17:14
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【国際親善試合】日本×韓国 ドイツ×ブラジル
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日本3-0韓国
]
この試合はほとんどの人がテレビで見ていただろうと思うので試合経過を詳しく振り返ることはしないが、日本は序盤からボールを支配、核となる選手がいないように見え精彩を欠く韓国を相手に、押し込み気味に試合を進める。35分、李からのパスをゴール前で受けた香川がDF二人に挟まれながらもこれをゴールに流し込み先制。
後半に入ると53分、駒野が左サイドからエリア内に持ち込みシュート、これは敵GKがセーブしたが、こぼれ球を清武が落とすと走り込んだ本田がこれを蹴り込んで2-0に。さらに55分、右サイドでフィードを受けた清武が中央へ折り返すとゴール前に走り込んだ香川がワンタッチで合わせて3-0に。今野らの集中した守備で韓国を完封し、完勝を収めた。
とにかく香川の技術とセンスが光った試合。敵DFに身体を寄せられながら浮かしたボールを綺麗に枠に飛ばした1点め、右サイドからのクロスに走りながら右足インで合わせた2点めとも、ここしかないというポイントでこれしかないというプレーを正確に決めた。
いずれも高い技術に裏打ちされたワールド・クラスのプレーだと思うが、すごいのは親善試合とはいえ国際Aマッチで臆せずそういうプレー選択ができる精神的なタフさだ。ここと思ったところに迷わず飛び込み、難度が高くても今そこで必要とされるプレーを躊躇なく実行できる判断、決断。海外でプレーし、結果を出す中で身につけた自信の賜物だという他ない。
日本は丁寧にボールをつなぐサッカーで韓国を圧倒した。連携もよく、海外組と国内組のギャップも感じさせなかった。代表の目指すサッカーが世界の主潮だということなのだろうが、若い選手を中心に、クリエイティブにボールを出し入れするサッカーは見ていて小気味よい。代表がチームとしていい状態にあることを感じさせた。できることなら森重、徳永あたりをこの代表に参加させたいと思った。
一方の韓国はいつも日本との試合で見せる気迫みたいなものが今回はあまり伝わってこなかった。若いチームなのか、ボールの収まりどころとしての核となる選手が見当たらず、個々のプレーはともかく連携が散漫だったように見えた。
[
ドイツ3-2ブラジル
]
布陣はこんな感じで、シュヴァインシュタイガーを中盤のアンカーに置いた4-1-4-1。
ノイアー
トレシュ フメルス バードシュトゥーバー ラーム
シュヴァインシュタイガー
ミュラー ゲッツェ クロース ポドルスキ
ゴメス
前半はらしくないブラジルを相手にドイツがボールを支配しながらもフィニッシュに決め手を欠く展開。やはりクローゼが前線で果たしていた起点としての動きはゴメスには難しいのかもしれない。魅力的な前線の布陣だが、ブラジルの帰陣も早くゴールに結びつけられず。
後半に入った61分、クロースがエリア内にボールを持ち込んだところに敵DFが遅れてチャージ。ドイツがPKを獲得し、これをシュヴァインシュタイガーが落ち着いて決めてドイツが先制。これで試合が動き始め、67分にはクロースのパスで敵DFラインの裏に抜け出したゲッツェが角度のない難しいところから敵GKとの一対一を決めて2-0に。
71分、今度はラームがエリア内で敵MFを引っかけてPKを与える。ブラジルはこれを決めて2-1に。だが、80分、敵エリア内でシュヴァインシュタイガーが敵DFからボールを奪取、これを落としたところに交替で入ったシューレが走り込んでゴール。3-1に。ロスタイムには敵FWに見事なミドルを決められ3-2と1点差になったが、内容的には終始ドイツが優位に立ち、妥当な勝利を収めたと言っていい。
この試合、ドイツはエツィル、ケディラというレアル・マドリードの所属選手が出場していなかったが、代わりにゲッツェ、シューレらの若手を起用、層の厚さを示した。こちらもポゼッションを大事にしながらくさびをトリガーにスピードアップして崩しにかかるという現代的なサッカーで、レヴ監督の戦術が浸透している印象を受ける。
バラックのような圧倒的なスターはいないが、世代交代を巧みに進めつつもチームにギャップを作らないレヴ監督とDFBの周到な強化戦略は評価すべき。ロイスに出場機会がなかったのは残念だったが、次のヨーロッパ選手権に向けていいイメージを蓄積できているのではないだろうか。
ブラジルは個々の能力は高いもののやはり連携が散漫。コパ・アメリカでの不調をひきずっているのか、怖さとか凄みといったものがあまり感じられなかった。
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ドイツ代表
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日本代表
2011年08月08日 15:32
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【ブンデスリーガ第1節】バイエルン×グラードバッハ
さて、ブンデスリーガ2011/2012シーズンが開幕した。今年の開幕戦は日曜日の現地17:30、日本時間なら月曜日の0:30キックオフのアウェイ、バイエルン戦。ふだんなら翌日の仕事を慮って録画にするか2:00過ぎまで起きてるか悩むところだが、今回はFC東京のアウェイ観戦で名古屋のホテルに泊まることになっていたため、これはもう録画しかないと機器をセットして出かけた。
ところが宿泊したビジネスホテルでテレビをつけるとe2が受信できている。フジテレビNextの受信契約はしていないようで、画面左下に嫌がらせのような黒いメッセージ枠が出るものの試合の様子ははっきりと視聴できる。これはラッキーだ。という訳で途中寝落ちしそうになりながら(特に前半)、旅先のホテルで黒枠付の生中継を見た。
グラードバッハは先週のポカールで先発したシュトランツルがふくらはぎに問題があるということでブラウアースがダンテとCBのコンビを組んだ。また、コパ・アメリカから復帰したアランゴがルップに代わって先発。大津はポカールに続きベンチ入りせず。
試合は序盤からバイエルンがボールを保持して押し込む展開に。グラードバッハは自陣でブロックを形成し集中した守備でこれをしのぐ時間帯が続く。しかしバイエルンも開幕戦とあってかスピード、正確性、リスク・テイクのいずれにも欠け、グラードバッハの守備を崩しきることができない。
各国の代表を並べたバイエルンの布陣は豪華で破壊力もあるが、攻撃は個人頼みで連動性に欠ける憾みあり。ダンテ、ブラウアースを中心とした献身的な守備と、テア・シュテゲンの思いきりのいい判断で最後のところは守りきる。逆に42分にはアランゴがエリア左から絶妙なループを狙うが敵GKがセーブ。スコアレスで前半を折り返す。
後半開始早々、55分には敵FWのシュートがポストを直撃。59分にはアランゴが右サイドから狙ったFKがそのまま(あるいはデ・カマルゴが触った?)ネットを揺らしたが、デ・カマルゴが敵DFを押し倒したとの判断かその前に笛がありノーゴール。少しずつ試合が流動的になり始める。
61分、ブラウアースからの頭越しのフィードをデ・カマルゴが敵DFと競りながら追う。敵DFと敵GKはコミュニケーション・ミスからか両方がこのボールに行く形になり、敵GKがボールを触るより一瞬早くデ・カマルゴがこれをヘディング。ロビングされたボールはそのまま敵GKの頭を越えてゴールに転がり込んだ。敵のミス絡みでグラードバッハがラッキーな先制点を得る。
グラードバッハはこの1点を死守するというミッションが明確になる一方、ホームでの開幕戦で負ける訳には行かないバイエルンはなりふり構わず前線を厚くし得点を狙いに来る。ここから15分はバイエルンの攻撃の圧力に耐える苦しい時間帯に。66分には敵FWの鋭いシュートを浴びるがテア・シュテゲンが反応してセーブ。
75分を過ぎるとバイエルンは焦りの色が濃くなり、攻撃は前線に残したFWに単純なボールを入れる単調なものになって行く。77分、敵のミドルをテア・シュテゲンがセーブしたこぼれ球を押し込まれるが辛くもオフサイドの判定で難を逃れる。83分、ハンケに代えてヘアマンを投入。
その後もグラードバッハは集中した守備でゴールを割らせない。90分には傷んだヤンチュケに代わりマルクスを、ロスタイムにはロイスに代えてルップを投入して時間を使い、攻め急ぐバイエルンを完封。アウェイでのバイエルン戦、しかも開幕戦で勝利を挙げた。
この試合、さすがにタレントを揃えたバイエルンを相手に、アランゴ、ロイスを中心とする気の利いた攻撃は十分には発揮できなかったが、粘り強い守備からワンチャンスを生かして得点、勝ち点3を手にした。次節はホーム開幕戦となるVfB戦。これも生中継があるようなので楽しみだ。
尚、バイエルンの日本人選手はベンチ入りはしたようだが出番はなかった。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「我々は今週ずっと厳しい準備をしてきた。非常に難しい試合になるであろうことは分かっていたが、また例外的なことが起こり得るということも知っていた。我々はフラットな4-4-2システムでスタートしたが、これでは中盤でバイエルンが数的に優位になることに気づいた。そこで我々はマイク・ハンケをやや下げて中盤に置くことで対応し、これがうまく行ったと思う。我々はラッキーを呼び込んだのだと言っていいだろう」
いやあ、まあ、敵の監督がユップ・ハインケスなんだから勝ってもおかしくない気はしてたけどね。
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Borussia M'Gladbach
2011年08月07日 23:38
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【J2第3節】岐阜×FC東京
前節北九州に苦杯を喫し、連敗だけは何としても避けなければならない試合であるが、暑い盛りのアウェイ2連戦、岐阜でのゲームとなった。日曜日の夜なのでふだんなら間違いなく自宅スカパー観戦だが、ちょうど夏休みなので名古屋一泊で現地観戦することにした。
新幹線とビジネスホテルのパックで足と宿を確保、3時過ぎにホテルにチェックインした後、東海道線で岐阜駅に向かった。雷雨の恐れもあったため、ホテルの近くの薬局で45リットル入りのポリ袋も調達したが結局必要なかった。
岐阜駅からはバス。とはいえ、シャトルバスがある訳でも、誘導がある訳でもなく、普通の路線バスを待って乗り込むのみ。事前に乗り場とか路線とか調べておかないとキツい状況だ。ちょっと帰りのロジが不安になる。当然だがバスは途中の停留所に律儀に停車しながら約半時間かけてスタジアムに到着。
スタジアムはゴール裏からバックスタンドがひとつながりになっており、前半分がベンチシート、後ろ半分が芝生になっている。ホームとアウェイの緩衝帯がかなりアウェイ側に寄っているので、やむなくコーナー裏辺りの前寄りに陣取るが見にくい。メインスタンドに席を取るべきだったと後悔…。
さて、東京は左SBに中村が復帰した他は前節と同じ布陣。ベンチには石川が入った。試合は東京がいつものようにボールを支配し、ポゼッションから攻撃機会を窺うが、岐阜は味スタでの反省からか、高い位置からラフプレー気味に球際で激しいプレッシャーをかけ、東京の組み立てを阻止しようとする。
東京はボールの出所にアプローチを受けて攻撃を寸断され、岐阜にボールを持たれる時間もあってペースをつかめない。岐阜は警告を受けたこともあってか10分を過ぎた頃からややプレスの勢いが落ち、東京はようやくパスがつなげるようになってくる。
17分、徳永が右サイドから高橋とのワンツーで抜け出し中に切れ込む。左足ミドルは遠目には必ずしもファインヒットしなかったようにも見えたがそのままネットに吸い込まれ東京が先制。この時間帯に得点できたことは大きかった。
その後も東京はパスをつないで攻撃に出ようとするが、今ひとつ連携が悪い上、またサイドチェンジのボールが伸びすぎてタッチを割るなど精度を欠いたプレーも多く、攻撃は散発にとどまる。
32分、セザーからのパスを受けてペナルティ・エリアに侵入した谷澤が倒されPKを得る。これをセザーが蹴るがゴール右下隅に飛んだボールは敵GKが腕一本でセーブ。2試合続けてPKを失敗してしまう。リードはしているものの今ひとつ流れに乗り切れない試合を象徴するシーン。
だが、42分、梶山のスルーパスに抜け出したセザーがシュート。これはGKがセーブするが、そのこぼれ球に谷澤が詰めてゴール。東京が2-0とリードを広げる。今日は調子が出ないなりに効果的な時間帯に得点できたのが大きかったと思う。結局2-0で前半を終えた。
後半に入ると岐阜がアグレッシブにボールにアプローチ、東京はボールを奪われ自陣に押し込められる時間帯となる。46分、敵のシュートはバーをヒット。47分にはCKからゴール正面でフリーでヘディングされる。シュートは枠外になったものの立て続けにゴールに迫られたじたじの展開。
60分、セザーを下げてルーカスを投入。セザーはやや不満げな様子でベンチに戻らずそのままロッカールームへ。63分、森重からのフィードをルーカスが前線で受け、難しい体勢からゴールに流し込もうとするがクリアされる。67分、左サイドを猛然と上がった中村がゴールライン近くからクロスを上げると、ファーに走りこんだ田邉がボレーで合わせようとしたがバウンドが難しくヒットしなかった。
72分、田邉に代えて石川を投入。74分、再び中村のクロスに今度は石川がファーで合わせるがボールはゴールを横切り左に外れる。可能性を感じさせるシーン。75分には羽生に代えて鈴木を投入。直後の76分、中央から強烈なシュートを浴びるがこれもバーをヒット。バーが頼もしい。
83分、梶山からのフィードを受けた石川が右サイドを崩し、最後はマイナスのクロス。これにルーカスがファーで合わせるがシュートは狙いすぎたか枠に飛ばず。86分、カウンターからパスを受けたルーカスが再び狙うがこれも枠外。この辺りで1点取ってしっかり試合をクローズしておきたいところだったが。
結局、最後まで波に乗り切れなかったが、前半取った得点が効き、アルミニウム・バーの助けも得て2-0で勝利。アウェイで貴重な勝ち点3を得た。
とはいえ、起点である中盤で激しいチャージを受けると、攻撃のペースが作れなくなりバタついたのは反省点。岐阜の守備はラフプレー気味でファウルも多く、いかがかと思う部分ももちろんあったが、いずれにしてもシーズン後半、各チームが何らかの「対策」をして試合に臨んでくるのは予想されることであり、思い通りの試合運びができないときでも得点を奪って勝つという上位チームの戦い方が求められるのは必然。
その意味で、今日きちんと結果が出せたことは高く評価するが、少々目論見が狂っても試合の流れの中で臨機応変に対応し、バタつかず落ち着いていなして行くという強靭なメンタリティの構築は、これからシーズン後半、そして最後の昇格争いを見据えたときにどうしても必要だ。
今日の試合そのものは、意図は明確なのだがプレーが微妙にズレたり対応が遅れたりして思うように展開できないことが多かったように思う。暑くなって行く中で微妙なズレが蓄積すると全体の歯車が狂ってしまう。きちんと修正することが必要だ。
特に、後半、敵の積極的なプレスに押され受けに回ってしまったこと、その後、ルーカス、石川の投入で流れを取り戻そうとしたが結局追加点を奪うことができなかったことは厳しく検証するべきだと思う。敵の拙攻に助けられたからよかったが、厳しい相手であれば負けていてもおかしくない試合だった。手放しで喜べる勝利ではなかった。
ともあれ、東京は首位に返り咲き。シーズンの半分にあたる19試合を首位で折り返せたことは取り敢えず喜ばしいことだ。だが、ここでの順位にはあまり大きな意味はない。むしろ、1試合あたりの勝ち点2をキープできていることを重視したい。ここからは神経戦だ。おごることなく勝ち点を積み上げるしかない。
採点(
採点の見方
):
塩田(4) ハイボールの処理に不安あるシーンも。バーには助けられた。
徳永(3.5) 得点シーンは見事。メリハリある攻撃参加で好調を維持。
森重(4) 最後の最後は抑えたきったが、中央がルーズになる局面も。
今野(4) 地道にボールをカットし続けたが無失点はややラッキー。
中村(3.5) クロスに迫力。正直ちょっと見直した。
高橋(4) 真面目にボールを受けたが攻撃の端緒をなかなか見つけられず。
梶山(3.5) 敵のプレスを受けながらもボールをしっかり左右に散らした。
谷澤(3.5) 特徴あるドリブルで攻撃の手詰まり感を打開。得点もよかった。
羽生(4) 骨惜しみせずボールを追い続けたが得点には絡めず。
田邉(4) 惜しいシーンもあったがまだまだ攻守にムラあり。
セザー(4) 前線で積極的にドリブルを仕掛けチャンスを開く。
===
ルーカス(3.5) 一瞬のボールの受け方、捌き方はさすが。シュートは枠へ。
石川(3.5) スピードを生かして積極的にゴールに迫った。
鈴木(4.5) ボールに追いついてからのプレーに精密さを欠いた。
帰りのバスが不安だったので、試合後はすぐスタジアムを出てバス停へ。すぐに臨時バスが来て岐阜駅まで戻れたが、バスは1台のみで積み残し状態。次のバスはなかなか来なかったようで、バス輸送が軽視されていた感は否めない。おそらく、地方都市はクルマ社会なので、駐車場の手当ては手厚くても、バス輸送の必要性に対する認識が甘いのではないか。
東京からはもちろんクルマで行く人もいるだろうが、鉄道を乗り継いで最後はバスでスタジアム入りする人が多いはず。これから東京と対戦する地方のクラブには、しっかりしたロジをお願いしたい。
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