フットボール・クレイジー
football crazy
silverboy club
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2011年09月29日 00:59
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【J2第5節】FC東京×北九州
震災の影響で延期になった第5節の代替日程。さすがに平日の夜7時に味スタは今の職場環境的には駆けつけられず、スカパーの録画観戦となった。うかつに携帯を見るとメール着信とかで結果が分かってしまうので、帰りの電車でも携帯は一切見ずに家に帰り、10時頃から録画を再生。
東京はアウェイで敗戦を喫している北九州をホーム味スタに迎える。日曜日の試合から中二日のハード・スケジュールだが、前節と同じ布陣で臨んだ。
4分、いきなり左サイドを崩され裏に抜け出される。シュートは権田がわずかに触って枠外に逃れたがいきなりの大きなピンチで肝を冷やす。9分、東京は森重がルーカスにフィードを送ったが触れず。東京は高い位置でのパス交換から崩す機会を窺うが、北九州の寄せが早く、またリトリートも素早くしっかりボールにアプローチしてくるので東京は落ち着いてつなげずシュートまで行けない。
19分、森重のパスを受けた徳永が敵DFをかわして深いところからクロス。これにルーカスが頭で合わせるがバーの上に。この試合初めてのシュートだったと思う。22分、谷澤のFKに再びルーカスが頭で合わせるがこれも枠に飛ばず。28分、谷澤がドリブルでエリア内に仕掛け、敵と競り合って倒れるが笛は鳴らず。スローで見る限りこの判断は穏当だったかもしれない。
このあたりから北九州の寄せが次第に甘くなり始め、パスがつながりやすくなる。35分、敵CKからのカウンター。羽生が中央をドリブルで駆け上がって右サイドの谷澤に。谷澤は中央に折り返したがこれを受けた梶山の足許にひっかかりシュートまで行けず。このシーン、5人ほどが一気に上がる迫力のあるカウンターだったが思いきりが悪かった。こういうチャンスはとにかく打って終わっておくべきではないのか。
37分、谷澤のFKからのこぼれ球に高橋が詰めるが敵GKがセーブ。さらにCKから今度はこぼれ球に今野が詰めるが枠に行かず。終盤は押し気味になり主導権を握ったが、北九州の高いモラルと堅い守備に苦しめられ、前半のシュートはわずか4本。得点の可能性を感じるチャンスも少なく不本意ながら後半勝負となった。
すると後半開始早々の47分、右サイド深くでボールを拾った谷澤が中央に戻し。ルーカスは届かなかったがスルーした形になり、左から上がってきた椋原がシュート。決してクリーン・ヒットしたファイン・シュートではなかったが、敵DFに当たって角度が変わるラッキーもあり、そのままあゴールに。椋原の今季2点目で東京が先制点を奪った。
こうなると東京はグッと楽になる。59分、今野のミドルはゴール左。62分、左サイドで得たFKを今野がクイック・リスタート、ファーの梶山が頭で合わせるが枠に飛ばず。69分、敵FWがエリアに侵入したところで今野と交錯し倒れる。瞬間、「あっ、PK」と思ったが審判はダイブの判定で敵FWに警告。スローで見る限り今野の足がかかっているように見え、PKを取られても文句の言えないプレーだったようにも思うが助かった。
ここでPKを献上して同点になっていたらどうなったか分からなかった試合で、この判定は試合の結果に影響を与えたと思う。ここで試合の流れは変えられなくなってしまった。直後、東京は田邉に代わって石川を投入。
75分、右サイドに抜け出した石川が羽生とのワンツーで中に切れ込み中央の谷澤にパス。谷澤はこれをそのままヒールでファーのルーカスにつなぎ、敵GKと一対一になったルーカスが冷静に流し込んで2-0に。実力差を考えてもこの時点でほぼ勝負あった状態。84分、羽生を下げて坂田を、89分には谷澤に代えて永里を投入。ロスタイムには石川が何度かフィードを受けてチャレンジしたが追加点は奪えず、結局2-0で東京が4連勝を飾った。
序盤は北九州の統一された早い寄せに苦しみ、前半はシュート4本と思うようにチャンスを作れなかったが、後半早々に得点できたことと、あわやPK献上の場面を救われたことで楽になり、最後は追加点を取って試合を決めた。このホームでの連勝は大きい。
もっとも、次節は田邉が警告累積で出場停止。穏当に考えれば石川が先発するのだと思うが、石川をどう生かすかが結構ポイントになると思う。田邉の他にも警告がテンパっている選手はおり、先発の入れ替えは今後やむを得ないが、そのときにチームとしての連携を突かれるのは避けたい。その意味では次の試合は試金石になる。
また、この試合、特に前半、北九州の高いモラルと早いボール・アプローチ、ルーカスの足許や中盤でのパス交換を狙われつなぎがうまく行かない時に、どうやってそれを打開するかという危機管理やスクランブルの意識がまだまだ足りないような気がした。そういう「変時対応力」みたいなものをもう少ししっかり意識した方がいいのではないだろうか。
東京は首位をキープ、5試合負けなしの4連勝で、2位との勝ち点差は4に広がった。勝ち続ければ首位から落ちることはない訳で、その間に他のクラブがどんどん自滅して行ってくれる。1試合あたりの勝ち点もついに2.0の大台に戻し、シーズン終盤を窺う。ここからは総力戦で勝ち点を積み上げるしかないが、その前に2位以下に対し勝ち点差4のアドバンテージを得たことは大きい。一部復帰を目指すためには大きな勝利だったと言っていい。まだまだ何とも言えないが、ちょっと先が見えてきたような気がした。
採点(
採点の見方
):
権田(3.5) 仕事少なし。序盤のピンチにボールに触れたのは大きかった。
徳永(3.5) 何度か効果的な攻め上がりあり。高いサッカー・センスを見せた。
森重(3) 危なげない守備で今日も完封。落ち着きが違う。
今野(2.5) 素晴らしい読みであらかじめピンチの芽を摘んだ。
椋原(3.5) 得点はよかったし、攻め上がりもいい。このコンバートは成功。
梶山(2.5) 自慢のヌルヌルぶりに磨きがかかり彼の周囲だけ異空間。
高橋(3) 危険なスペースを埋めてボールを捌き続けたのは評価できる。
谷澤(4) 少々引っかけられてももっとゴリゴリとプレーして欲しい。
羽生(3) 羽生が敵の戦線をかき回したことで後半の得点につながった。
田邉(4) 今日はあまり見せ場なし。使い続けたい。
ルーカス(3) マークきつかったが、後半には結構自由にプレー。得点もよかった。
===
石川(3) 右サイドから何度も切れ込み、敵にとって危険なプレーを続けた。
坂田(-) 時間短し
永里(-) 時間短し
9月の5試合を4勝1分。10月は6試合あるが、一気に他を引き離して昇格を決めたいところだ。
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FC東京
2011年09月27日 00:32
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【ブンデスリーガ第7節】グラードバッハ×ニュルンベルク
6試合を終えて4勝1敗1分の勝ち点13で3位と異常な好調で突っ走るグラードバッハ。長く応援している人ほど「何かがおかしい」「こんなはずじゃない」「罠に違いない」と不安になるところが情けないが、ともかくそんな状況で今節はホームにニュルンベルクを迎える。
現地時間午後3時半のキックオフということで日本では午後10時半。いい時間ではあるが残念ながらテレビ中継がないので、例によって
ブンデスリーガ公式サイト
のウェブ・ラジオと「
kicker
」紙のサイトのティッカー、それから今節は正体不明のネット動画中継も併用して経過を追った。とはいうものの、動画中継は頻繁に動きが止まる紙芝居状態で、雰囲気を味わう以上の役にはあまり立たなかった…。
グラードバッハはケガのブラウアースに代わりシュトランツルがCBに入った。このポジションの複数の選択肢があるのは有り難い。また、ハンケがケガから復帰して先発、デ・カマルゴとツートップを組み、ロイスが右SHに下がった結果、ヘアマンがベンチ・スタートになった。尚、大津は今節もベンチ外。
グラードバッハは開始直後にデ・カマルゴがゴール至近からヘディング・シュートを放つなど攻撃的な立ち上がり。ニュルンベルクも積極的に前に出るが、グラードバッハの組織だった守備にシュート・チャンスを作れない。17分、デ・カマルゴからのアシストを受けたロイスが敵GKと一対一になるがシュートはわずかにゴール左に逸れる。
32分にはロイス、33分にはアランゴ、34分にはロイスと立て続けにシュート・チャンスを迎えるがいずれもブロックされたり枠を外れたりで得点には至らず。結局グラードバッハはニュルンベルクにチャンスを与えず、一方自らは何度か決定的なチャンスを迎えながらも、得点できないままスコアレスで前半を終える。
後半に入るとニュルンベルクが攻勢に出る。何度かチャンスを作られシュートも浴びる。テア・シュテゲンのセーブもあり何とか無失点でしのぐが、動画中継を見ている限り、この時間帯は結構押し込まれているように見えた。
63分にはハンケを下げてボバディラを投入。73分にはボバディラがデ・カマルゴのアシストからシュートを放つが敵GKがセーブ。直後の75分、ロイスが敵ペナルティ・エリア内で敵DFに倒されPKを得る。これをデムスが冷静に決めてグラードバッハが先制する。
グラードバッハはその後も追加点を取るべく積極的に攻撃を仕掛ける。79分、ロイスのシュートはわずかに枠を外れる。86分には再びロイスがシュートを放つがGKがブロック。結局グラードバッハがPKで得た得点を守りきって3連勝した。
紙芝居状態の動画中継からもグラードバッハが優勢なのは伝わってきた。後半開始からしばらくは押し込まれる時間帯もあったものの、全体には試合をコントロールし、1-0という結果以上の優位さを示した試合だったと言っていいだろう。
グラードバッハはこれで7試合を終え5勝1敗1分の成績で3位をキープ。何が起こっているのかよく分からないが、ともかく嬉しいことだ。もう少ししっかり得点できるようになりたいが、ここまでの戦いには満足すべきだろう。
グラードバッハは次節、アウェイでフライブルクと戦う。悪くとも勝ち点1は得たいところだ。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「ゴールのチャンスをきちんと決めきることができなかったので、最後まで安心のできない試合になってしまった。PKでしか得点ができなかったことは残念だ。我々は今日、そして前節ハンブルクでも、1ゴール以上の得点を挙げてしかるべきだった。クラブ(訳者注:ニュルンベルクのこと)に勝つのが大変難しいことだというのは分かっているが、この勝利はもちろん我々にすればまったく妥当なものだ。我々はみんな非常に満足している。私は個人的には順位表を見るのではなく、勝ち点を16も得られたことが素晴らしいと思っている。開幕戦をミュンヘンで勝つことができたのが非常に大きかった。我々は自分たちの可能性を信じることができたのだ。今日は我々は確かに十分効果的ではなかったし、ハンブルクでも同様だった。逆に、PK1本以上のものを放ってしかるべきだった」
どこまで行けるか見てみたい。
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Borussia M'Gladbach
2011年09月25日 23:13
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【J2第29節】FC東京×横浜
6-1、5-0と大勝を重ねた後のホームゲームは国立競技場で午後3時キックオフ。横浜FCは前節ヴェルディに2-7と大敗しており、気合いを入れ直してくるだろう。東京としても難しい試合になることが予想される。気温は低いが日射しはそこそこきつく、羽織っていたジャージを脱ぐくらいの陽気。千駄ヶ谷の駅を降りると結構な人出で、ゲート前のスロープは2時を過ぎても入場待ちの列が滞留していた。
東京は塩田が前節のケガで欠場、久しぶりに権田が先発したが、それ以外は前節と同じ布陣。
試合は開始早々にいきなり動く。8分、谷澤の右CKにニアで梶山が頭で合わせてゴール。セット・プレーからの得点で東京が先制する。低い弾道のボールに立ったまま頭を振ったガツンという感じのヘディングだった。この先制点で東京は楽に試合を運べるようになった。
東京はその後も積極的に攻撃に出るが、横浜の愚直なボール・アプローチに苦労し、追加点を奪うことができない。14分には谷澤、19分にはルーカスがミドルを放つが枠に行かず。やや攻め急ぐシーンが多かったようにも思う。26分、羽生のスルーパスに田邉が抜け出すがGKに阻まれシュートは打ちきれず。28分、攻め上がった徳永が豪快なロングシュート。入ればバースデー弾だったがバーをヒット。惜しかった。
29分、谷澤のクロスをCKの流れで攻め残っていた今野が落としルーカスが狙うが枠に飛ばず。直後の30分にもルーカスがシュートを放つがGKがキャッチ。34分、フィードを受けた谷澤がシュートを放つが枠を大きく外れる。谷澤は今日も枠を外しまくり、何度か「枠飛ばせ」コールを浴びていた。結局チャンスは何度も作ったものの得点ならず、序盤のセットプレーによる1点のみで前半を終えた。
後半に入って51分、梶山の持ち上がりから谷澤にラストパス。しかし谷澤のシュートはまたしても大きく枠外。61分、田邉に代えて石川を投入。63分、石川のクロスにルーカスが頭で合わすが敵GKがキャッチ。横浜は交代で入った選手が前線を活性化、流動的にボールが動くようになり押し込まれる。この時間帯がいちばん厳しかった。
しかし66分、梶山が右前線の石川にフィード、これを収めた石川が中央へクロスを送り、受けた羽生が敵DFをかわしてループ気味のミドル。これが見事にネットを揺らし2-0に。敵に行きそうになっていた流れを取り戻す重要な追加点であり、羽生の技術も高かった。
さらに68分、再び羽生がボールを梶山に預けてパス&ゴーで前線へ。ボールは梶山からルーカス、羽生へと戻り、DFラインの裏に抜け出した羽生がGKとの一対一を落ち着いて決めて3-0に。羽生の立て続けの得点で試合はほぼ決まった。これも素晴らしいゴールだった。74分、羽生は一足先に上がりとなり、坂田が入った。
80分、谷澤がピッチに倒れ込んで交替を訴え上里がイン。梶山が一列上がり上里はボランチに入る。81分、その上里が左サイドから得意の左足でミドルを狙うがGKがセーブ。いくら上里でもさすがにちょっと遠かったか。86分、CKに森重が頭で合わせるが枠外。87分、カウンターで高橋からボールを受けたルーカスが狙ったがGKがセーブ。その後の横浜の反撃もしのぎ、結局東京が3-0で完勝した。
前半、セットプレーから先制したものの、敵の運動量にも押されてチャンスを作りながら追加点を奪えなかったのは反省点。最初の得点がなければ微妙な流れになっていたかもしれない。しかし、後半、流れの悪い時間帯にカウンターから立て続けに得点、流れを引き戻して無失点で勝ちきったことは評価したい。
あと2、3点は取れていたようにも思うが、内容的には東京が質の高いポゼッションで圧倒し、敵にはわずかなチャンスしか与えなかった試合で、あまり負ける気はしなかった。ただ、狙いだったのかもしれないが、特に前半、ルーカスへのロング・ボールを多用し攻撃がやや単調になっていたのは気になった。
今日はルーカスの前線での踏ん張りが光った。敵を背負ってのポスト、しつこいチェイスからのボール奪取、シュートの意識、結果として得点にはならなかったが、あんなにガツガツ気持ちをむき出しにしたルーカスを見たのは初めてかもしれない。素晴らしい働きだった。
2得点の羽生もふだんからの愚直なまでの取り組みが実った。あらゆる局面に顔を出し、スペースを空け、スペースを突き、スペースを埋める、まさにスペースの魔術師。動くことによって敵のギャップを作り出す、考えて走るインテリジェンスと運動量の融合は東京の宝。今季東京に残ってくれて本当によかった。シュートの技術も高かった。給料上げてやって欲しい。
チームとしては田邉、羽生、谷澤を核とする先発メンバーのパス・サッカーと、石川、坂田というスピード系の選手がサブで控える、戦術と選手層のギャップをどう埋めるかの処方箋がまだ示されていないように思う。石川が城福監督の下で得点を重ねたように、パス・サッカー、ポゼッション・サッカーに石川を組み込むことは十分できるはず。勝ち試合のメンバーを動かさないのはセオリーだが、途中交替を含めもっと積極的で攻撃的な采配を期待したい。
これで東京は3連勝となり、26試合消化で勝ち点51。僕が指標にしている1試合あたりの勝ち点は1.96まで回復し、次節勝てば優勝ラインである2に復帰する。次節は中二日で水曜日に北九州と対戦するが幸いホームでの連戦。ここで勝ち星を伸ばせれば2位以下に勝ち点差4をつけることになり昇格がグッと近づく。ターン・オーバーも視野に、せっかくの選手層をどう生かすか、昇格後も見据えたチーム作りのビジョンを(そんなものがあるのなら、の話だが…)ここで見せて欲しい。
採点(
採点の見方
):
権田(3.5) 敵にボールを献上するキックミスあったがセーブは確かだった。
徳永(3) ロングシュートは惜しかったが、守備に絶大な安定感あり。
森重(3) 何が起きても落ち着いて対処、カードも少ないのはレベルの違いか。
今野(3) フランサのボールをカットしたプレーには萌え死にそうになった。
椋原(3.5) 何と今日は左足クロスまで披露。むしろ左サイドで生きるのでは?
梶山(2.5) 得点も見事だったが、今日は積極的なボールアプローチが光った。
高橋(3.5) 中盤で中継点となってボールを捌く。もっと思いきって縦に当てたい。
谷澤(3.5) しっかり枠に飛ばせ。
羽生(1.5) 羽生がいいプレーをしたら泣く会、本日は号泣でした。
田邉(4) しっかりボールに絡んだが軽いプレーも多かった。まだまだ修行中。
ルーカス(2) ガッツが見えるプレーでチームを鼓舞。ありがとうルーカス。
===
石川(3) 2点目のアシストは見事。途中出場でも特長を生かして存在感。先発は?
坂田(-) 時間短し。もうちょっと時間を与えてもいい。
上里(-) 時間短し。左足を生かす意識は見えた。
試合数が跛行しているので単純に比べられないが、東京は今日の勝利で首位を奪還。このまま突っ走りたい。
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FC東京
2011年09月19日 19:47
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【ブンデスリーガ第6節】HSV×グラードバッハ
好調のグラードバッハはアウェイでのHSV戦。HSVは5試合で1分4敗と最下位に喘いでいる。土曜日開催だがスカパーでの中継はないため、例によって
ブンデスリーガ公式サイト
のウェブ・ラジオと「
kicker
」紙のサイトのティッカーで経過を追った。ウェブ・ラジオも今週はきちんとボルッシアパークの中継チャンネルにつながったようだ。
グラードバッハは膝を傷めたハンケに代わってヘアマンが先発、左ウィングに入り、ロイスがセカンド・ストライカーの位置に上がったようだ。
グラードバッハはアウェイ・ゲームらしく自陣で守備を固め、敵にボールを持たせるスタイルに。これが不調のHSVにはまり、HSVは自陣でボールを回すばかりで攻撃の糸口がつかめない状態。だが、一方、カウンターを狙うグラードバッハも敵の堅い守備にチャンスを作れず。双方ともに攻撃の形が作れず、見せ場を欠いて盛り上がりのないまま前半を終えた。
後半に入ると、グラードバッハが左サイドに活路を見出して攻撃に出る。48分にはデ・カマルゴ、49分にはアランゴがゴールを狙うが敵の守備に阻まれる。敵も前線の選手を入れ替えて攻撃の活性化を図り、59分には決定的なシュートを放たれるが、デムスがエリア内でこれをブロック。この時、ボールがデムスの肘に当たったようにも見えたが笛は鳴らず。
試合はグラードバッハが優勢に。65分、デ・カマルゴのシュートは枠外。しかし直後の66分、今度はアランゴのFKに再びデ・カマルゴが頭で合わせグラードバッハが先制。不調のHSVにとってはおそらく重いビハインドになっただろう。グラードバッハはヘアマンに代えボバディラを、マルクスに代えてノードファイトを投入。
グラードバッハはその後も攻撃の手を緩めず、68分にはロイス、77分にはアランゴがシュートを放つ。ロスタイムにはデ・カマルゴを下げてシュトランツルを入れるなどして時間も使い(しかしどんな布陣になったんだろう…)、結局HSVの反撃もしのいで1-0で勝ちきった。
見どころの少なそうな試合だが、最下位とはいえ実力のあるHSVからアウェイで勝ち点3を得たのは大きい。これでグラードバッハは第6節を終えて4勝1敗1分で勝ち点13の3位。昨季はシーズン前半の17試合で勝ち点が10しかなかった訳で、望外の好成績だ。
もちろんまだ6試合しかしていないので、ここからどうなるかはまだまだ何とも言えないが、ダンテ、ブラウアースを中心とした堅守と、ロイス、アランゴを中心としたクリエイティブな攻撃がうまく噛み合ってタフな勝ち方ができるようになってきているのではないかと思う。
シーズン序盤なので、順位を気にするよりもしっかりと勝ち点を積み上げることを考えながら戦いたいところ。おごりが出なければ結構いい線行ける気もする。次節はホームにニュルンベルクを迎える。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「我々は何とか勝ち点が欲しかった。少なくとも1、できることなら3をハンブルクから持って帰りたかったが、それを成し遂げることができた。我々の勝利は後半を見れば明らかに妥当なもの。1-0のあとにも十分点差を広げるチャンスがあったことを思えば、我々は本来もっと得点しなければならなかったくらいだ。前半はあまりよくなかった。受け身になりすぎ、ボールロストも多かった。それに加えボール支配率も40%であまりに低すぎ。ハーフタイムに我々はもっといいプレーができるはずだと言ったが、選手たちは後半非常によく切り替えてくれた」
それにしても今季のアウェイ・ユニってどうよ…。
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Borussia M'Gladbach
2011年09月17日 21:33
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【J2第28節】愛媛×FC東京
土曜日開催とはいえ愛媛は遠い。アウェイ観戦は首都圏のみという今年の基準に従って自宅スカパー観戦。東京としてはホームで引き分けている相手だけにしっかりたたいておきたいところ。また、前節大量得点でバカ勝ちしてしまっただけに、バランスを崩さないためにもきっちり勝ちきる必要がある。シーズン終盤に向けて混戦から抜け出すためにも大事なアウェイ・ゲームだ。
東京は前節と同じメンバー。中村が出場停止から復帰したが、左SBには前節ゴールを上げた椋原がとどまった。また、試合前の練習で塩田が負傷して退場するというシーンがあったらしく、ツイッターのタイム・ラインでは常澤が先発かという憶測も流れていたが、結局塩田が先発した。権田はU22に招集されていて帯同していない。
愛媛は台風の影響もあって日中激しい雨が降り、ピッチはかなり水を含んだ状態。走るだけで水しぶきが上がり、ところによってはボールも止まるほどの水たまり。断続的に強めの雨も降り、難しいコンディションの中での試合を強いられた。
東京はこうしたピッチの状態もあり、なかなかうまくパスを繋げない。9分、敵MFにドリブルでの中央突破を許し、寄せきれないままシュートを打たれる。シュートはゴール左に外れて事なきを得たがヤバいシーン。これが入っていたらおかしな流れになるところだった。引き続きボールの止まるピッチにも苦しめられ、思うようにボールを前線に運べない展開に。シュート・チャンスも作れない。
19分、FKを梶山がクイック・リスタート。羽生が右スペースに走り込んでこれを受けたが、水を踏んでシュートはヒットせず。水に足を取られて転倒するシーンもしばしば。しかし、28分、谷澤からのボールを右サイドで受けたルーカスが中央に折り返し。ニアに走り込んだ羽生がDFを引き連れてこれを華麗にスルー、ファーに走り込んだ田邉がフリーで流し込んで東京が先制する。
しばらくは得点が必要になった愛媛の攻撃を受けるが、塩田の好守もあって東京がこれをしのぐ。45分、敵DFが谷澤に対し後ろから足にチャージに行きこの日二回目の警告を受けて退場となる。これで得たFKを右サイドから谷澤が蹴ると、ゴール前で今野が敵DFに寄せられながらもダイビング・ヘッドでゴールに突き刺して2-0。ロスタイムにリードを2点に広げる理想的な展開で前半を終えた。先月子供が産まれた今野は照れながらのゆりかごダンス。
後半開始早々の50分、敵ゴール前でこぼれ球を拾った谷澤がシュートを放つがGK正面。この日も谷澤のシュート運のなさに苦笑が漏れる。52分、梶山のスルーパスを受けた谷澤がGKとの一対一から動きを読んで絶妙なシュートを放つがバーを直撃。ゴール運がないにもほどがある。だが、この跳ね返りをつなぎ羽生が谷澤とのワンツーからゴール左に回り込み、難しい体勢からシュート。これが決まって3-0に(53分)。谷澤のワンツーの戻しは敵DFに引っかかったがこれが羽生の足許にこぼれるラッキーもあった。
この時間帯に追加点を奪えたことで試合はほぼ決まったと言っていい。ひとり少ない愛媛は確実に戦意を削がれたと思う。その意味で今日のポイントになった得点かもしれない。ここからは東京がほぼ一方的にボールを支配し、敵陣で試合を進めるハーフ・コートの展開になる。60分、敵との交錯で肩を傷めた様子の田邉に代え坂田を起用。田邉は前半にも肩を傷めていたようで心配だ。
その後も引いて守る愛媛を相手に東京がパスを回しながら攻撃の機会を窺う時間帯が続く。70分、羽生のクロスがエリア内で敵FWのハンドを誘い、PKを得る。これをルーカスが落ち着いて決め4-0に。73分、梶山を下げ上里を、80分には羽生を下げて永里を投入。
84分、徳永が右サイドを攻め上がり最後は中に切れ込んで角度のないところからゴール前に鋭いボール。ファーに飛び込んだ永里が何とかボールに触りゴール。5-0と前節に続く大量得点になる。永里が触れてなくても入っていたようにも見えたがファーに飛び込んだ永里の動きはよかった。
ロスタイムにはゴール前での展開から坂田がボールを受けDFをかわしてシュートを放ったが枠外。結局終盤は東京がボールを支配、敵にはシュートすら打たせない危なげのない展開で完封し、5-0と完勝を収めた。
尚、塩田は試合後そのまま担架に乗せられて退場した。試合の最後にはゴールキックも蹴っていなかったし心配だ。田邉ともども軽傷であることを祈りたい。
水を含んだピッチに苦しめられ、序盤はペースをつかめず、敵に決定的な形を作られるなど危なっかしい試合展開だったが、先制したことで落ち着きが生まれ、前半のうちに追加点も取れた上、敵に退場者が出てこの時点でほぼ勝負のついた試合。それでも攻撃の手を緩めず、消耗した相手から後半にも3点を奪って無失点で勝ちきったことは評価したい。
ルーカスのポスト、キープ力を生かした攻撃の組立が形になり始めており、つないだボールを足許でルーカスに当てる楔の意識がはっきりしてきたように思う。ここから谷澤、羽生、田邉が流動的にポジションを交換して崩す、徳永、椋原、梶山も上がるというスタイルが機能している。
選手の顔ぶれによって臨機応変に戦い方を微調整するというところまではまだできていないようにも思うし、そこは選手起用の問題もあって難しいところだが、警告が累積してきて出場停止の選手が増える可能性もあるし、蓄積した疲労でケガ人が出ることも考えられる。先発とサブの融合、レベル感や戦術のすり合わせ、だれが出ても高いレベルで戦術を共有できるチーム作りを進めておく必要がある。
この2連勝は大きいが、次のホーム2連戦が昇格をたぐり寄せる上で大きなヤマになる。これに徳島戦を合わせた1週間に3試合の日程でどれだけ勝ち点を積み上げられるかで、シーズン終盤を混戦の中で苦しみながら戦うか、頭ひとつ抜け出せるかが決まってくる訳だ。ナーバスな戦いになる前に勝ち星をしっかり重ねておきたい。
採点(
採点の見方
):
塩田(3.5) ケガを押しての出場か。難しい天候だったが的確なパンチング。
徳永(3) バランスを取りつつ機を見た攻撃参加。カバーリングもよかった。
今野(2.5) 盤石の読みとボール奪取でJ2では無双。得点も久しぶりに見られた。
森重(2.5) 敵FWに仕事をさせない対人能力。今野とともに完封に貢献。
椋原(3.5) 要所で攻撃にも顔を出す一方、守備でもポジショニングのよさを見せた。
梶山(2.5) 余裕を持ってボールを捌き多彩な攻撃を演出した。いい梶山だった。
高橋(3) 中央でボールを受ける役割をしっかり果たす。守備でも奮闘した。
谷澤(3.5) 献身的な動きで敵をかき回したが、シュートはもう少し工夫が欲しい。
羽生(2) 1点目のスルーにはしびれた。得点シーンも涙もの。素晴らしい働き。
田邉(3) 試合に出続けることで自信をつけてきた。得点も価値が高かった。
ルーカス(2) ルーカスのボールタッチがチャンスを作り出した。泣ける。
===
坂田(3.5) 質の高い動きを見せた。最後のシュートは枠に行きたかったが…。
上里(-) 特徴を見せられず。今日の展開なら思いきって上がって遠目から狙っていい。
永里(-) しっかりファーに飛び込んだのが報われた。今後の活躍を期待。
大勝が続いている分、次への入り方が難しくなる。ふわふわした気分で次を迎えないよう、締めるべきところはしっかり締めて行こう。
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FC東京
2011年09月13日 22:37
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【ブンデスリーガ第5節】グラードバッハ×ラウテルン
グラードバッハはラウテルンを迎えてのホームゲーム。キックオフは現地時間土曜日の午後3時半、日本時間なら同じく10時半ということで、比較的経過をフォローしやすい時間帯。残念ながら日本ではテレビ中継がないため、
ブンデスリーガ公式サイト
のウェブ・ラジオを頼りにしていたのだが、どういう訳か各スタジアムの経過を順繰りに中継するコンファレンツ中継しか流れてこず、しかたなく
kicker紙
のティッカーと併用で流れを追った。
さて、グラードバッハはボランチのノードファイトに代えてマルクスが先発。また、トップでもボバディラに代わってデ・カマルゴがスターティング・イレブンに名を連ねた。大津はベンチ外。
試合はグラードバッハが早い寄せで前がかりに攻める一方、ラウテルンはグラードバッハの高いディフェンス・ラインの裏を狙う展開。しかし気温が高かったこともあってか次第に試合は守備的になり、双方ともゴール・チャンスの乏しい試合になる。互いに中盤をコンパクトにしているため動きも少なく、見せ場のないままスコアレスで前半を終える。
しかし「平和条約は後半の始まりとともに解消された」。55分には、ケガで一時は出場も危ぶまれたロイスが攻撃の狼煙を上げるシュート。58分、ヤンチュケが右サイドから上げたクロスにアランゴが左足ボレーで合わせ今季初得点。グラードバッハが1-0と先制する。60分、ハンケに代えてボバディラを投入。
62分には敵MFにバイシクル・シュートを許すがテア・シュテゲンがファイン・セーブを見せてバーに逃れる。逆に74分には、入ったばかりのボバディラが敵GKと一対一の局面を迎えるが打ちきれず。
75分にはマルクスに代えノードファイトを、85分にはロイスに代えてヘアマンを投入、終盤はグラードバッハがボールを支配して敵に反撃を許さず逃げ切って1-0で勝利を収めた。シュート数は22-6、まあ、完勝と言っていいだろう。
グラードバッハはこれで5試合を終え、3勝1敗1分で勝ち点10の3位。昨季はシーズン前半で勝ち点10しか拾えなかったことを考えると本当に感無量。まだ実力が完全に発揮しきれているとは言えないが、ロイス、アランゴを中心にした攻撃が機能し始めており、ボバディラ、デ・カマルゴ、ハンケがコンスタントにゴールを生み出してくれると面白くなる。
昨季からメンバーがほぼ入れ替わってないし、降格の危機をともに切り抜けたことでチームとしての熟成度は上がっていると思う。ブラウアース、ダンテのCBも盤石だし、今の順位は出来過ぎとしても、そこそこのところには行けるんじゃないだろうか。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「試合の入り方、最初の15分はとてもよかった。しかし、その後は急ぎすぎ、中央にばかりボールを集めすぎて問題が出てきてしまった。そのためにラウテルンに自信を持たせてしまった。彼らは非常に組織立っていて、ボールを持たせると非常に危険だった。前半終了まではあまりチャンスも作れなかったが、我々はどうしても勝ち点3が欲しかった。後半に入ると、我々はより我慢するようになり、また、よりサイドを使った攻撃をするようになった。それが功を奏して、ヤンチュケのクロスからアランゴのスーパー・ゴールが生まれた。2-0にすることもできたはずだったが残念ながらそうは行かなかった。非常に困難でギリギリではあったが、90分間を見れば妥当な勝利だったと言えるだろう」
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Borussia M'Gladbach
2011年09月11日 00:22
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【J2第27節】FC東京×京都
8月13日の草津戦以来役1ヶ月ぶりの味スタでの試合。昨季最終節で二部落ちを決められた京都とのホームゲームである。新宿の小田急百貨店でステーキ弁当を買って乗り込んだ。日中は日射しが暑かったが夕方にはいい風も吹き始め、湿気はあるものの確実に秋を感じさせる天気。弁当を食べ、ビールを飲んだら準備完了だ。
東京は中村が警告累積で出場停止。左SBには阿部を押しのけて椋原が先発起用された。椋原が右で徳永が左でもよかったようにも思ったが、徳永はあくまで右に置きたいということか。前節代表招集で欠場だった今野がCBに復帰。
ここ数試合の流れどおり、京都は序盤から果敢に攻撃に出てくる。前線から中盤で激しいプレスをかけてボールを奪い、一気に人数をかけて押し上げるという、J2にありがちな引きこもりからカウンター一発とは異なる意欲的なサッカーだ。東京はこの局面では無理にパスをつなごうとせず、長いボールも取り混ぜてシンプルにプレーしようとするが、京都の出足が鋭く、押され気味の展開となる。
11分、右サイドで谷澤が敵にボールを奪われ、前線のFWに一本でパスを通される。森重が手前で対応できず、塩田と一対一になり、これを冷静に決められて東京が先制を許す。今季、先制された試合で逆転したことはなく、イヤな感じが漂うが、選手は意外と落ち着いていたようだ。
その後も前がかりにボールをつないでくる京都に対し、東京は中盤でボールを奪えず後手に回るシーンが多い。それでも次第にパスがつながり始め、ルーカスの敵を背負ったポストから攻撃が形になるようになってくる。
31分、梶山からのパスを受けた田邉が右サイドから中央へ折り返し。ルーカスが敵DFに絡まれ倒れ込みながらもボールを地面にたたきつけ、このバウンドが敵GKの頭を越えてゴールに。東京が1-1に追いつく。
さらに35分、田邉がドリブルから梶山に送ったボールのこぼれ球に走り込んだ羽生が鋭いシュートを放つが敵GKがセーブ。すると36分、中央でボールを持った田邉が左サイドを駆け上がる椋原にパス。椋原は敵DFをかわしてミドルを放ち、これが美しい弾道を描いてそのままゴールに吸い込まれる。東京が2-1と、今季初めてリードされてからの逆転に成功する。
結局前半は2-1のまま終了。京都は出足のいい攻撃で押し込んできたが、同点になってからは守勢にまわり、東京がボールをつなげるようになった。前半のうちに逆転に成功したことで、東京は流れを引き寄せたまま後半を迎えることができた。
後半開始早々の48分、谷澤の右CKに中央で森重が頭で合わせ3-1に。このタイミングでの加点は京都の戦意を削ぐ上で大きかった。京都のセットプレー・ディフェンスが甘かったか、森重はフリーだった。
さらに56分、敵DFライン前でボールを受けたルーカスがDFをかわしてループ気味にシュート。これが決まり4-1。これで試合はほぼ決まったと言っていい。攻撃も余裕が出たか思いきりのよさが出始める。59分には谷澤、61分に椋原、63分に徳永がそれぞれシュートを放つがいずれも枠外。ちょっと雑になりかけているようで気になる。
68分、左CKがファーにこぼれたところにいた今野がボレーを放つがブロックされる。71分、羽生を下げて石川を投入。75分、石川が右サイドからドリブルで切れ込みシュートを放つがGKがセーブ。こぼれに詰めた谷澤のループも敵GKにセーブされる。
83分、カウンターから中央をドリブルで攻め上がった石川に敵DFが手をかけ一発レッドで退場。決定的な得点機会の阻止ということだろう。妥当な判断だったと思う。直後の84分には田邉に代えて坂田を投入。85分、ルーカスがFKを直接決めて5-1に。ルーカスはこれでハットトリック。
87分にはルーカスが一足先にシャワーへ。代わって上里がイン。ロスタイム、再び石川がドリブルで攻め上がり、ギリギリまでDFを引きつけてから左を併走していたフリーの坂田にラストパス。ボールはやや後ろにそれたが、坂田がこれをゴールに流し込み6-1。ボールロストから先制を許したものの、終わってみれば東京の圧勝に終わったゲームだった。
試合開始から中盤にプレッシャーをかけてくる「東京対策」に対して、シンプルにプレーして序盤をしのぎ、試合が落ち着くのを待って攻撃に移るという作戦だったか。意図は見えたが、クリティカルなボールロストから簡単に失点したのは反省しなければならない。その後は何度か危険な形も作られたが、敵の拙攻にも助けられ、また、今野、森重の代表級の守備でしのいだ。
一方、攻撃の方はルーカスの同点ゴールと、椋原のJリーグ初ゴールとなる逆転ゴールで前半のうちに逆転できたことが大きかった。京都は若いチームで、ゲームプランが崩れたところで踏ん張るだけの力がなく、組織として機能しなくなった。後半は個々の力の差がそのまま出たということではないかと思う。完勝ではあるが、失礼ながら敵が弱かった、あるいは敵が脆かったということは頭に入れておかなければならない。
チームとしてはルーカスのポストの使い方がようやく形になってきたか。しかし、セットプレーが2本、カウンターが2本、ルーカスの個人技が2本では、パスで崩すというチームとしての攻撃が形になったとは言い難い。今後、引いた相手ではカウンターの機会も限られ、セットプレーももともとそんなに決まる訳ではないのだから、あまり手放しで喜んでいることもできない。
この勝利をきっかけにチームのリコンストラクションが進み、攻撃の形が一段深化することを願いたい。石川、坂田、永里、上里、鈴木、守備ではノース、柳楽ら、それぞれに特徴のある魅力的な選手を揃えていて、それがどれもジョーカーではもったいない。今日の勝利に安心して今までの戦いを漫然と続けようとすればまた足許をすくわれることになる。星勘定的には一息つけたのだから、この機会にベースの見直しを行うべきだ。
あと、今日感動したのは、敵陣でFKを得た瞬間に、クイック・リスタートに備えて羽生と谷澤がまるで申し合わせたようにパッとスペースに向かって走り出したこと。結局クイックにはならず無駄走りに終わったが、得点の陰のこうした地道なプレーが見られたのは嬉しかった。
採点(
採点の見方
):
塩田(4) 失点シーンはやむなしか。その後はシュアなキャッチング。
徳永(3.5) 椋原とのバランスを考えたか、攻撃参加は自重気味。
森重(3) 失点シーンは見切りが早すぎ。それ以外は次元の違う守備力。得点も。
今野(3) 代表の疲れを感じさせないパフォーマンス。無敵の対応力。
椋原(2.5) 得点だけでなく思い切りのいい攻撃参加で可能性を見せた。
梶山(3.5) プレスを受けながらも鬼キープで攻撃を演出した。
高橋(3.5) 落ち着いたボール捌きで敵の攻撃をいなし、成長を感じさせた。
谷澤(3.5) 精力的に走り続けた。PK獲得かと思われるプレーもあったが…。
羽生(3.5) 敵に嫌われるために何をすればいいかを知り尽くしている。
田邉(3) 要所でボールに絡みアイデアを出し続けた。プレーに確信が見える。
ルーカス(1.5) ひとつひとつのプレーの質が突出。こんなに上手かったっけ。
===
石川(3) カウンターで本領を見せる。先発で使いたいが、さて、だれと代えるか。
坂田(3.5) 得点は簡単な流し込みではなかったがよく身体を残した。サンキュー。
上里(-) 時間短し。今日の試合ならもっと積極的に狙って行ってよかった。
今節、栃木が未消化だが、得失点差からして首位は守れたと見ていい。1試合あたりの勝ち点は1.88まで回復。6クラブが昇格争いに絡んでいる状況からは早く抜け出したい。そのためには次のアウェイ愛媛戦にきちんと勝ちきってホーム2連戦に臨むことが重要。ここで勝ち点を集中的に積み上げれば、混戦からの抜け出しも見えてくる。シーズン終盤に向けた戦いの再構築を。
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FC東京
2011年09月04日 23:57
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【J2第4節】FC東京×栃木
2連敗して迎えるホームでの栃木戦、とはいえ会場は熊谷。第4節の代替日程なので仕方ないが、日曜日の夜に遠出を余儀なくされるのはつらい。早く土曜開催が中心の一部に復帰しなければ。
栃木には2週間前に苦杯を喫したばかりであり、同じクラブに2敗する訳には行かない。一応首位だがこのところの2連敗で2位以下とは勝ち点差もなくなる一方で、1試合あたりの勝ち点も1.86まで低下。昇格を展望すれば勝ち点3が必須の試合である。
東京はセザーが引き続きケガで欠場。谷澤は出場停止明けでスタメンに復帰したが、今野が代表招集で不在のため、徳永をCBに回し右SBには椋原が久しぶりに先発した。
試合は立ち上がりから栃木が積極的に前に出てくる。激しい中盤でのボールの奪い合いになるが、栃木の方がセカンド・ボールをよく拾い、押し込まれる展開に。しかし東京も徐々にテンポを取り戻し、12分、田邉がドリブルで持ち上がり最後にDFに絡まれてこぼれたボールを谷澤がシュートするが枠外。
栃木もベタ引きせず果敢につないで攻撃を仕掛けてくるため、東京もカウンター気味に攻め上がることが多くなる。18分には右サイドにこぼれたボールを攻め上がった椋原が拾ってシュートを放つが枠を捉えられず。25分、谷澤が右CKをエリア外にいた椋原にグラウンダーで送るトリック・プレー。しかしこれは力の入りすぎた椋原が空振り。
29分、中村が左サイドをドリブルで突破、ゴールライン際まで上がって折り返したボールにルーカスが頭で合わせるが枠に飛ばず。この時間帯は東京が主導権を握っていたがゴールすることができず。38分、中村が再びゴールライン際までボールを運んで折り返し、梶山がシュートを放ったがこれも枠外。
結局スコアレスのままで前半を終える。栃木にも何度か決定的なチャンスがあり、どちらに点が入ってもおかしくない状態で、東京としては敵のシュートミスにも助けられて不本意ながら互角の戦いと言っていいだろう。積極的に前に出てくる相手にこそポゼッション、崩しが生きるはずだが、栃木の寄せも早く、必ずしも狙い通りにパスの回せないもどかしい前半。
後半に入ると東京がやや優勢に。54分、谷澤が中盤で敵と接触、いったんは顔面を押さえながら自らピッチを出て交替を求めるサインを送ったため鼻骨骨折かと危惧したが治療して復帰。61分、田邉を下げて石川を投入。63分、梶山のロングフィードが右サイドの石川に渡り、石川が中央に折り返すがこれを受けたルーカスはコントロールしきれず。
69分、今度は高橋が中盤での接触で倒れいったん担架で運び出されたがすぐに復帰。栃木の当たりがかなりラフで荒れた試合になる。73分、ルーカスから右サイドでフリーの羽生に決定的なパス。しかし羽生のシュートはゴール前を横切り左に外れる。羽生はそのまま永里と交替でピッチを去る。
82分、永里のクロスがゴール前に。密集の中で谷澤が倒されるがファウルは取ってもらえず。87分、谷澤に代えて鈴木を投入。90分、石川の左CKにルーカスが中央で鋭いヘディング・シュートを放ち枠に飛ぶがライン上にいた敵MFがクリア。思わず腰が浮いたシーンだが入らない日はこういうのが入らないんだな。
結局最後まで得点に至らず、スコアレスドローで勝ち点1を得るにとどまった。他の上位クラブも負けまたは引き分けだったため、東京は得失点差で首位にとどまったが、6位までが勝ち点差3の中に入る混戦になっている。逆に言えばせっかくここ3試合で頭ひとつ抜け出す最大のチャンスを自らフイにした訳だ。
昨年の東京を見ているような試合で、決定力が足りないというよりはどうやって得点するかという約束ごとや戦術の共有が曖昧になっているのではないかという気がする。最後の最後にどうやって崩すかというアイデアが足りず、ガツガツこられるとすぐにボールを失ってしまう。大事に運ぶボールと、思いきって打って行くボールのメリハリがはっきりしていない。
結局のところ、高松のケガ以来(大熊監督的には)苦肉の策として採用したつなぐスタイルが、一時期きれいにはまり過ぎたためそこで思考停止してしまったのではないか。敵に研究され対策を打たれたり、ケガや出場停止や代表招集で選手が入れ替わると対応できず、戦術の共有もできずあっさりクラッシュ。リスク・マネジメントが欠如していると言われても仕方ない。
次節は今野が戻ってくるが中村が出場停止、セザーの復帰も未知数だ。これから先も選手の入れ替えは当然考えなければならず、むしろ、ルーカス、石川、坂田といった本来高い能力を持つ選手をこのチームの中で生かしきれていないところに問題がある。メンバーの組み替えも含めた戦術の再構築を図る必要があるが、その方向性が見えてこないところがもどかしい。
他の上位クラブがつきあってくれているからまだ順位としては首位だが、1試合あたりの勝ち点は1.83とさらに低下、巡り合わせによっては一気に6位まで落ちることもあり得る状況だ。ここで思いきったテコ入れができなければジリジリと昇格争いから落伍する可能性も十分ある。リスクが顕在化してからでは遅すぎる。
採点(
採点の見方
):
塩田(4) 試されるシーンは少なかったがキャッチング、セーブともに安定感あり。
椋原(4.5) ボールを持った後の判断がスピード、質ともにまだまだ。
徳永(3.5) 不慣れなCBでもしっかりと対人の強さを発揮、完封に貢献した。
森重(3.5) ラインをコントロール、今野不在の守備を統率した。
中村(4) 何度か鋭い攻撃参加を披露。いい動きを見せたが次節は出場停止。
梶山(4.5) いて欲しい場所にいなかったこと多し。本調子でなかったか。
高橋(4) よくボールに触ったが、中央にスペースを空けてしまうことも。
谷澤(4) 縦横に動いてボールを捌いた。敵には確実に嫌がられていた。
羽生(3.5) あらゆる局面でスペースに登場。シュートは枠に行きたかった…。
田邉(4) 迫力あるドリブルも見せたが軽いプレーも。まだ勉強中。
ルーカス(4) 動きの質は高かったが使われ方が今ひとつでもったいない。
===
石川(4) スピードと読みはいいがボールが足につかず失うことが多かった。
永里(-) 時間短し。何を期待されたのかがちょっと分からなかった。
鈴木(-) 時間短し。
遠くまで行って疲れの残るスコアレスドロー。今月は5試合のうち今日を含め4試合がホームゲームというボーナス・ステージのはずで、ここでしっかり足場を固めないと昇格も覚束ないのだが…。
行き帰りともシャトル・バスの運行がしっかりしてたのと(去年の天皇杯はひどかったからな…)、雨が降らなかったのがせめてもの救いだったか。
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FC東京
2011年09月01日 00:13
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【ブンデスリーガ第4節】シャルケ×グラードバッハ
第4節は日本時間の月曜日未明0時半キックオフのアウェイ、シャルケ戦。せっかくの生中継だが月曜日の仕事のことを思うと2時過ぎまで起きているのはつらい。仕方なく録画して最初の15分ほど見たとこで寝た。
グラードバッハは出場停止明けのブラウアースがCBに復帰。ノードファイトがボランチに戻ってマルクスがベンチとなった。大津はベンチ外。
グラードバッハはアランゴ、ロイスを中心に素早い攻撃から何度かチャンスを作る。グラードバッハがボールを支配する時間が長くなるが、シャルケもボールを奪うとしっかり能力の高い前線につなぎ、好守の切り替えの早い見応えのあるゲームになる。グラードバッハは積極的に攻撃に出て互角以上に渡り合うが、結局スコアレスで前半を終了。
後半に入るとホームのシャルケが攻勢に出る。グラードバッハのゴール前でシャルケの攻撃をしのぐ時間が長くなり、何度か決定的なピンチがあったが身体を張った守備でゴールを守る。60分にはロイスがロイスが敵DFラインをかいくぐって持ち上がるがスピードが出過ぎたか切り込めずシュートに至らない。直後にはボバディラが敵DFをなぎ払って裏に飛び出したかに見えたがファウルを取られる。
すると64分、FKから放り込まれたボールに敵FWが詰め、至近距離からシュート。テア・シュテゲンが2回に渡ってシュートを止めるが、3回目に詰められたボールがゴールに。グラードバッハはアウェイで痛い先制を許してしまう。まあ、後半に入ってずっと攻められており、もっと早く失点していてもおかしくなかった。
グラードバッハはここで動きにムラのあるボバディラを下げてデ・カマルゴを、73分にはハンケに代えてレッキーを投入するが、敵GKのセーブもあって得点につながらない。その後も、ロイス、ノードファイトがシュートを放つがセーブされる。81分にはノードファイトを下げてルップを投入したが反撃も空しく結局0-1で今季初めての敗戦を喫した。
グラードバッハは特に前半、ロイスの高い能力を核に、アランゴ、ハンケらがからむ形で何度か決定的なチャンスを作った。前半のうちに得点できていれば流れは変わっていたと思うが、押し込み役のボバディラが不発で結果につながらなかった。グラードバッハは首位から5位に転落したが、内容的に悲観する必要はなく、チーム戦術の完成、レベルアップを目指して行って間違いはないと思う。
次節はホームにラウテルンを迎える。ここで連敗しないことが重要で、今季の行方を占う上でも大きな一戦になる。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「シャルケの勝利は妥当だと思う。我々も決してひどい試合をした訳ではなかったが、不要なボールロストが多すぎた。そのせいで、技術的なテンポが我々にとって時として速くなりすぎた。加えて、シャルケは我々の多くのミスにつけこんで攻撃的にプレーしてきた。試合を難しくし過ぎはしたが、それでも我々はチャンスを作った。ただ、最後のパスのところでいつもミスが出てしまった」
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