フットボール・クレイジー
football crazy
silverboy club
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2011年10月31日 19:00
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【ブンデスリーガ第11節】グラードバッハ×ハノーファー
■2011年10月29日(土) 15:30キックオフ
■Stadion im Borussia-Park
土曜日夜10時半キックオフ。前半は動画サイトでほぼ見ることができたが、後半になると動かなくなり、結局いつものウェブ・ラジオとティッカーで経過を追うことになった。どうして動画ダメになっちゃうんだろうな…。
グラードバッハはヤンチュケが右SBで先発、シュトランツルがCBに戻り、ブラウアースがベンチ・スタートとなった。また、ボランチはノードファイトが先発、DFBポカールで先発したマルクスはベンチ。大津はこの試合もベンチ入りを果たした。
試合は序盤からグラードバッハが主導権を握る。5分、ロイスからラストパスを受けたヘアマンがシュートを放つが枠外に。21分、ロイスがハンケからパスを受けるとDFの股を抜いてシュート。これが決まってグラードバッハが先制する。
しかし、26分、ハノーファーのFKにテア・シュテゲンが飛び出したところを敵FWに合わされ失点。すぐに同点に追いつかれてしまう。だが、グラードバッハはその後もロイスを中心に積極的に仕掛ける。38分にはロイスが敵GKと一対一になるがセーブされる。44分にも決定的なシーンを敵DFがブロック。44分にはシュトランツルに代わってブラウアースがピッチに。
結局1-1で前半を終了。この辺は結構動画で見られていたが、小気味よいパス交換とリスクを取った前線へのボール供給で質の高いサッカーをしていたように思った。
後半に入るとハノーファーが前に出る。47分、再びFKから狙われるが、これはテア・シュテゲンがセーブ。51分、アランゴからのパスを受けたロイスが左サイドから切れ込んでミドルを放つ。これが決まりグラードバッハは2-1と再びリードを奪う。
69分、ノイシュテターに代えてマルクスを投入。ハノーファーもFWを投入して得点を狙いに来る。71分、ロイスからパスを受けたアランゴがエリア内から狙うがバーの上。78分、アランゴのフィードを受けたロイスが仕掛けるがDFにブロックされる。
82分、ハンケに代えてボバディラを投入。残り時間もハノーファーの反撃をしのぎ、2-1と9月24日ニュルンベルク戦以来の勝利を収めた。
アランゴとロイスを中心とした攻撃がしっかり機能しており、きちんと戦った上で現在の順位にいると考えてもいいだろう。昨季も後半は悪くない成績を残しており、チームとしてのまとまりは確実に上向いている。行けるところまで行きたい。
グラードバッハは次節アウェイでヘルタと対戦する。アウェイではあるが勝ち点を積み上げておきたいところだ。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「強敵を相手に我々は非常にいい試合ができた。後半は試合をコントロールすることが非常に難しかった。2-1にした後はうまく戦うことができなくなり、ハノーファーは非常によくなった。サポーターは3点目を取ることを望んでいただろうということは分かる。しかし、我々はシンプルにプレーすることを忘れてしまい、急いでしまうことが多すぎた。この勝利は我々にとってもちろん重要なものだ。11試合を終えて勝ち点が20というのは悪くない」
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Borussia M'Gladbach
2011年10月30日 18:05
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【J2第33節】FC東京×東ヴ
■2011年10月30日(日) 13:00キックオフ
■味の素スタジアム
さあ、リーグ戦では最後の東京ダービーだ。午前中は気持ちのよい秋晴れだったが昼過ぎには曇り始め、じっとしていると肌寒いくらいに。本当はプールに行ってからスタジアムに駆けつける予定だったが、ツイッターを見ているとかなり出足が早そうだったので、プールは木曜日に回すことにして繰り上げ出発した。
味スタに着くと確かに結構な人出。最終的には36,000人と今季最高の動員を記録した。しかしアウェイ側は水曜日の大分サポの方が多かったのではないかと思わせる不入り。キックオフの頃にはアウェイ・エリアはほぼ埋まったようだが、それでもせいぜい2,000人程度ではなかっただろうか。5月の先方ホームのダービーの時の観客は幻だったのか、あるいはタダ券軍団だったのか。
いずれにしてもアウェイ・クラブの動員への貢献が見込めない中での36,000人は立派。こういう試合でいいところを見せて勝ちたいところだ。試合前から応援にも熱が入る。選手入場時にはゴール裏は風船、バクスタ下層は厚紙での青赤のコレオ。アウェイ側も緑白のコレオをしていたようだがエリアが狭くて何だかよく分からなかった。そういえば先方ホームの時も人がスカスカ過ぎてコレオだか何だかよく分からなかったな。
東京は前節出場停止だった今野がCBに復帰、これに伴って徳永も本来の右SBに戻った。監督は前節の試合後「選手起用も再考する」と言っていたが、結局は不動のメンバーとなった。まあ、中3日で大事な試合を前にメンバーをいじるのはリスクが高いのは分かるが、それ以前に、これまでそういうことを想定したリスク・マネジメントができてなさ過ぎたということだと思う。
試合はいきなり中盤で激しくボールを奪い合うテンションの高いスタートに。敵の出足が速くボールへの寄せも厳しいので東京はなかなか落ち着いてボールをキープできない。パスに対しても一歩踏み込んだ足が出てくるので引っかけられてボールを奪われることも。全体に敵のボールに対する意識の高さが目立つ。
押し込まれる局面もあるが、東京は落ち着いた守備で最後のところは割らせない。15分、自陣ゴール前に戻されたボールを権田と森重が見合って一瞬敵にさらわれそうになるシーン。事なきを得たが結構危なかった。
東京は狭いエリアでもパスをつなぎ、羽生を経由して組み立てて行こうとするが敵の守備も堅い。判断が遅れるとすぐに寄せられて思い通りのプレーができなくなってしまう。34分、右サイドから切れ込んで難しい角度から思いきったシュートを飛ばしたがGK正面。枠に飛んで可能性を感じさせたシュートだった。
39分、谷澤のFKを森重がオーバーヘッド気味にシュートするが惜しいところで敵DFに当たりゴールならず。前半ロスタイム、中盤で得たFKを谷澤がクイック・リスタートし、前線の田邉にパスすると、ルーカスが正面でヘディング。これが敵GKの手を弾いてゴールに入り、東京は前半終了間際に意味のある先制点を奪った。しかし、ロスタイムにもうワンプレーあり、自陣で敵にFKを献上。これを直接狙われバーをヒットされるが幸いゴールに入らず。ひやりとしたが、結局1-0で前半を終える。
後半開始早々の47分、谷澤のスルーパスに田邉が抜け出すがシュートは強さが足りずGK正面。53分、梶山がボールを奪って敵ペナルティ・エリアに侵入、敵DFに絡まれて倒れるが笛は鳴らず。55分、谷澤が右サイドから切れ込んで面白いタイミングでシュートを放ったがこれもGK正面。
61分、敵のCK。東京の左サイドから放り込まれたボールは低い弾道でニアに。ここに敵DFが飛び込み、守備に入った森重と交錯、よく見えなかったがボールはそのどこかに当たってそのままゴールに。事故性の高い失点で同点に追いつかれてしまう。当初は敵DFの得点と発表されたが、その後、東京のオウン・ゴールに変更されたようだ。
65分、田邉を下げて石川を投入。同点に追いついたことで敵の出足も再び鋭くなり、互いに中盤での厳しいチェックから奪ったボールを展開する緊張感のある流れに。ポゼッションは東京がやや上回っていた感じだが、71分、石川が羽生にショート・コーナーを渡し羽生がクロスを入れる。ブロックに入った敵FWの手に当たったようにも見えたが笛は鳴らず。
ここから得たCKのこぼれ球を今野が至近距離から詰めようとしたが敵GKにセーブされる。これも決定的だった。78分、羽生に代えて坂田を投入。東京は勝ち越しを狙って攻めるがゴールが遠く、引き続き球際に厳しく来る敵のアプローチにも苦しめられて本来の形が作りきれない。87分、ルーカスを下げてセザーを投入。88分、セザーからパスを受けた石川が勢いのあるシュートを枠に飛ばしたがGKがセーブ。
ロスタイムには敵にFKを与え、敵がこれを蹴る際に壁から飛び出したということか坂田が警告を受けてFKをやり直し。結局最後まで追加点を奪うことができず、もったいない失点で引き分けとなった。
ダービーということで選手も最後まで気持ちの入ったプレーを見せてくれたと思うが、ボールに対する執念のようなものは正直敵の方が強く感じた。勝たなければならない試合だったし、チャンスの数からすれば十分に勝てた試合でもあったが、勝って当然というような内容ではなく、引き分けという結果は妥当だと思う。
シーズン終盤の連戦をターンオーバーもなく戦ったことで疲労も蓄積し、戦術にも「慣れ」が出て、型にはまりすぎてきているように思う。そのサインは何試合も前から出ているのに、それに気づいてか気づかずか、特に手を打つこともないまま漫然と同じメンバーで大事な試合に臨み、案の定勝ちきれない試合を繰り返したことに対するマネジメントの責任は大きい。
シーズンの終盤、一気に昇格の目途をつけてしまうべき5連戦で逆に失速、特に後半3試合では勝ち点2しか積み上げられず、このまま調子を落とせば昇格そのものが危うくなりかねない。
加えて、今日の試合ではロスタイムに高橋と梶山が立て続けに警告を受け、ともに次節は出場停止。さらに今野も代表招集が濃厚で、次節はCB1人とボランチ2人を欠く非常事態になる。予想されたことなのに、これまで選手起用でリスクを取らず選択肢を増やしてこなかったことのツケもここで払わされることになる訳だ。
今の体制で本当に至上課題である昇格が達成できるのか。残り5試合だが、37節が千葉戦、最終節が札幌戦であることを考えれば、そこまで昇格決定が伸びると微妙な戦いになることは去年の経験から容易に想像できる。目標の達成に向けてリスクをコントロールできないマネジメントは要らない。現状の問題点を把握してその対策を処方できないマネジメントも要らない。率直に言って、昇格するためには監督を更迭するべきだと思う。
採点(
採点の見方
):
権田(4) 失点シーンはやむなしか。それ以外は守備機会もあまりなかった。
徳永(4) 対人の強みは見せたが攻撃ではなかなか特徴を発揮できず。
森重(4) 集中した守備で失点を事故の1点のみに抑えた。
今野(3.5) 敵の前線からの守備にもひるまず攻撃の芽を摘み続けた。
椋原(4.5) 前半うかつなプレー多し。まだまだ経験値は上げる必要がある。
梶山(4) よくボールを受けたがプレッシャーを受けて縦に行けず。
高橋(4.5) 高橋から視野の広いサイド・チェンジが出ればチャンスになるのだが。
谷澤(4.5) 局面では面白みを出したが消えている時間もあった。
羽生(3.5) 苦しい試合でも神出鬼没の運動量でチームのダイナモになった。
田邉(3.5) 密集した局面でもよくボールを運んだ。得点が欲しい。
ルーカス(4) マークに遭いながらも献身的にチームを牽引。得点も値千金。
===
石川(4) 惜しいシュート。どん詰まった時はフリーの石川を探せ。
坂田(4) 少し特長が出てきたか。もっと長い時間見てみたい。
セザー(-) 時間短し。味方とのコンビネーションはちょっと向上したか。
さて、次節、高橋、梶山、今野、権田が欠けるとして、どんな布陣で戦うのか。大熊監督がやりそうな布陣のはこんな感じか。
塩田
中村 徳永 森重 椋原
上里 羽生
石川 谷澤 田邉
ルーカス
僕としては徳永はSBに置きたいので、CBにもボランチにも回したくない。また、羽生のボランチもあまり好きじゃない。思いきって田邉のボランチなんてどうかな。上里出るなら豪快なロング・シュート希望。
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FC東京
2011年10月27日 22:47
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【DFBポカール2回戦】ハイデンハイム×グラードバッハ
■2011年10月25日(火) 19:00キックオフ
■Voith-Arena
日本ではもっぱら「ドイツカップ」というようないい加減な名前で知られるドイツのオープンカップ「DFBポカール」。7月の1回戦でレーゲンスブルクに勝ち2回戦に駒を進めたグラードバッハは、3部で3位を走るハイデンハイムとアウェイで対戦した。すっかり試合の存在さえ忘れてた…。
グラードバッハは土曜日のホフェンハイム戦を欠場したデムスが左SBに復帰。またブラウアースがCBに入り、シュトランツルが右SBにスライドした。また、ボランチの一角にはノードファイトに代わってマルクスが入った。ボランチはこのところマルクスとノードファイトを交互に使っているようだが…。ケガが心配されたテア・シュテゲンは先発、大津はベンチ・スタートとなった。
試合は見せ場の少ない滑り出し。グラードバッハはボールを支配し、守りを固めるハイデンハイムを崩そうとするが、ハイデンハイムの集中した守備に糸口をつかめない。逆にハイデンハイムはロング・ボールを前線に放り込んで来る。グラードバッハはロイス、アランゴがシュートを放つがゴールに至らず。
25分にはノイシュテターのシュートをGKがセーブしたこぼれにロイスが詰めるがポストをヒット。前半終了間際にはヘアマンからの戻しにロイスが合わせるが枠外に。結局スコアレスのままハーフタイムとなった。
後半に入るとハイデンハイムがアグレッシブに仕掛けてくるが、ほどなくグラードバッハが主導権を取り返す。51分、アランゴのシュートは枠外。55分、ヘアマンからパスを受けたロイスが狙うがヒットせず。62分、マルクスに代えてノードファイトを投入。68分にはダンテがヘディングで合わせるがGKがセーブ。77分、アランゴからのヒールパスを受けたロイスがGKと一対一になるがセーブされる。
81分にはハンケのシュートがポストに嫌われ、結局90分間ではスコアレスで勝負がつかず。チャンスを決めきれなかったつけで延長に入ることになる。
グラードバッハは延長開始からハンケに代えてレッキーを投入。しかし、延長に入るとどちらのチームも失点をおそれてリスクを取らなくなり、試合は沈静化する。102分、ロイスがシュートを放つが枠外に。延長後半からはヘアマンに代えて大津を投入、グラードバッハはここでもチャンスを生かせず勝負は結局PK戦に持ち込まれる。
後攻のグラードバッハはデムス、ダンテが決めるが敵も決めて2-2に。だが、敵の3人目のシュートをテア・シュテゲンがセーブ。3人目のノードファイト、4人目のシュトランツルが決めると、テア・シュテゲンが敵の5人目のシュートを再びセーブして4-3でPK戦に勝ち、3回戦進出を決めた。
グラードバッハは週末にはリーグ戦でハノーファーと対戦。DFBポカールの3回戦は12月20、21の両日に行われる。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「我々は非常にたくさんボールを失ったが、ハイデンハイムの戦いもよかった。彼らは中盤で数的優位を作り、スペースを非常にコンパクトにしてきた。我々はリズムを作ることができなかったが、それでも大きなチャンスが何回もあった。我々は全体としてもっとうまくチャンスを作るべきだったが、ラストパスのところでバタバタしてしまった。2週間前に比べると今はあれほどうまく戦えていないが、トーナメントではまず勝ち抜けることが重要。実際のところそれ以外のことはどうでもいい」
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Borussia M'Gladbach
2011年10月27日 00:36
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【J2第7節】FC東京×大分
■2011年10月26日(水) 19:00キックオフ
■国立競技場
5連戦の4試合めはホームでの大分戦。仕事を終えて横浜から東横線に乗ったのが6時半、渋谷、代々木を経由して千駄ヶ谷から国立に駆けつけたが、席について表示を見たら前半16分だった。結構頑張ったと思う。現地は先週の三ツ沢に続いて結構な冷え込み。先週にこりてマフラーとセーターを持って行ったのが効いた。
東京は今野が警告累積で出場停止。CBには案の定徳永がスライド、右SBには中村が先発。徳永のCB自体は悪くないと思うが、それよりは本職のCBが何人もいるはずで、どうしてここでノースなり柳楽なりを試さないのか疑問。いや、いっそ練習試合で結果を出した吉本を起用するという手もあったはず。そういうリスクの取り方をしない監督だとは思うが、それじゃあ監督の言う総力戦って何なのって感じ。
立ち上がりは見ていないので分からないが、僕が見始めたところからは東京がボールを持ちつつも中盤の厳しいプレスに苦しみ、奪われてはショート・カウンターを食らう繰り返し。大分の高いモラル、意思統一された守備の意識が目立つ。僕がスタジアムに入ったのはどうもルーカスのオーバーヘッドの直後だったようだ。
22分、田邉が落としたボールに谷澤が詰めてシュート。GKにセーブされるがそのボールが敵DFに当たってコロコロとゴールへ。谷澤の押し込みをほめてやりたいところだが記録はオウンゴールとなった。
先制点を奪えばほぼ勝ちゲームとの雰囲気で、東京はこれで波に乗ったか25分、椋原のクロスに再び谷澤が合わせるが敵DFがブロック。27分、田邉のラストパスからルーカスがシュートを放つがGKがセーブ。さらに31分、梶山の落としから再びルーカスがシュートを放つがGKがセーブ。33分、ルーカスが裏へのボールに抜け出しドリブルからシュートを放つが枠外に。
36分には敵ゴール前でパスを回すが打ちきれず、戻したボールに羽生がミドルで合わせるが枠に飛ばず。39分の羽生の落としに谷澤が合わせるが枠外。押し込んでチャンスを作ったこの時間帯にしっかりと追加点を奪えなかったことが最後に悔やまれることになる。
すると前半ロスタイム、東京の左サイドを執拗に攻められ持ちこたえられず中央にクロスを入れられると、ゴールを背にこれをトラップした敵FWがそのままボレーでシュート。これが巻くような形で見事にゴールに吸い込まれ同点に。前半はそのまま終了となり、スタンドも「今の何?」的な感じのまま1-1でハーフタイム。
後半に入ると大分のモラルの高さが一層際立つ展開に。54分、田邉に代えて石川を投入、早めの交代で勝ち越しを狙いに行くということか。直後、右から切れ込んで左足でシュート。鋭い軌道だったがGK正面に。57分、逆に敵FWに裏を取られ権田と一対一のピンチになるが権田がセーブ。
62分、羽生を下げてセザーを投入。66分、徳永が敵FWにボールを奪われシュートを打たれるが権田の正面に。大分はこことみると高い位置からプレスを敢行、東京は落ち着いて攻撃を組み立てられず、危ないシーンを作られる。69分、石川がこぼれ球を遠めから狙うが距離がありすぎてGKがキャッチ。75分、敵DFに梶山がプレッシャーをかけボールを奪う。そのままペナルティ・エリアにドリブルで侵入したところを倒され、PK獲得かと思われたがホイッスルは鳴らず。
79分、谷澤のCKに高橋が頭で合わせるが枠外に。83分、敵ゴール前の密集からのこぼれ球に椋原が反応、ミドルを放つが大きく枠外に。84分、谷澤に代えて永里を投入。89分、中村のクロスにセザーが頭から飛び込むが合わず。すると後半ロスタイム、セザーのパスを敵にカットされカウンターを受ける。これを決められて逆転を許す。結局その後の反撃も空しく1-2で逆転負けを喫した。
東京は今季初の逆転負け、ホームでも初の敗戦となった。この敗戦で直ちに昇格が危うくなる訳ではないが、岡山戦の後半以来315分で石川の一発とオウン・ゴール以外に得点がないまま、ギリギリの勝利、スコアレス・ドロー、逆転負けと結果も坂を転げるように悪くなりつつある。ここでしっかり手を打たないと次節のダービーでみっともないことになる可能性も否定できない。
原因はいくつかあると思うが、まず勝ち疲れとでもいうか、快調に勝ち星を重ねる中で少しずつ「慣れ」が出てプレーがルーズに、雑になってきていた面は否めないと思う。今日の試合でも大分が意思統一された厳しい守備を最後まで貫徹したのに対し、東京はいなす、かわすといった上から目線のプレーに終始、その結果足許をすくわれたと言う他ない。一所懸命やっていないとは言わないが、どこかこなしていた部分があるのではないか。
攻撃も同じことで、パスは回るがそこからギアを一段階切り替えるためのトリガーのイメージが曖昧で共有できていないのではないかと感じた。これもここまでの戦いでそこそこうまく戦術が機能してきたため、何となく繋いで何となく隙を窺うという成り行き任せの戦術になってしまっているように思う。
中盤を固められ、中央に鋭いくさびを入れることが難しい部分もあるが、谷澤や羽生が裏を狙う動き出しを繰り返してもだれも使わないのは、どこでスイッチを入れて一気に流動化するかというトリガーのイメージがはっきりしていないからではないのか。
用兵の問題も指摘しなければならない。勝ちメンをいじらないというポリシーなのか、ターンオーバーせず同じメンバーを固定してきたことで、連戦の疲労が蓄積する一方、サブとの戦術理解面でのギャップが広がってしまった。交代カードがなかなか機能しないのもそのせいだ。勝ちメンを維持しつつも、ポイントのポジションでマイナーな入れ替えを繰り返すことによって選手層の底上げはできたはず。
結局、勝ちメンにこだわった采配は、リスクをコントロールしながら取って、チームのベースを広げるという危機管理ができていないことの裏返しではなかったのか。そしてそれは、勝ちメンの間で機能していた微妙なケミストリーが、選手の資質の高さによる自然発生的なものであり、チーム・マネジメントの結果でも何でもなかったということの例証ではないのだろうか。
すべては分かっていたことであり、無策のまま走った結果、チーム状態が明らかな下降線を描くところまできてしまった。ここからの建て直しは難しくなる。最悪のタイミングでダービーを迎えることになってしまったような気がする。今日の敗戦は決して偶然や不運の結果ではない。
とはいえ、次節ダービーは4日後に迫っており、シーズンの星勘定からしても何としても勝たねばならない試合。ここまで来た以上は同じメンバーでもう一試合やり、その次の1週間で建て直すしかないように思うが、どんな手を打ってくるのか、楽しみに待つしかない。
採点(
採点の見方
)
権田(3.5) スーパー・セーブもあったが全部は止めきれなかった。
中村(4.5) サイドで前に仕掛ける意識は悪くなかった。チャンスも作れていた。
徳永(4.5) だれもがフラストレーションのたまるもったいない使われ方。
森重(4) 今野不在でDFの要としての重責を担ったが残念な2失点。
椋原(4.5) 左サイドからの敵の突破を止めきれないシーンあり。
梶山(4) 窮屈な中でもよくボールを捌いたがパスがズレることも。
高橋(4.5) 敵の前線からのプレスに苦しんだ。まだまだ向上の余地あり。
田邉(4) よくボールに触りつなぎの中心になっていた。早い交代が残念。
羽生(4) 敵のバランスを崩すために走り続けたが使ってもらえないシーンも。
谷澤(4.5) 独特のリズムで敵を撹乱したが、あと少しの決定力があれば…。
ルーカス(4) 敵を背負い続けながらも果敢に得点を狙った。入っていれば…。
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石川(4) 遠めからの強引なシュートのみ。アクセントとしては効いていたが。
セザー(5) 周囲と息が合わずチャンスをつぶす。1点取れば落ち着くはず。
永里(-) 時間短し。動き出しが遅く連係はこれから。
今日は大分のユニが黒系で、ホームの東京と濃色どうしだったので遠めにはすごく分かりにくかった。
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FC東京
2011年10月24日 19:00
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【ブンデスリーガ第10節】ホフェンハイム×グラードバッハ
■2011年10月22日(土) 15:30キックオフ
■Wirsol Rhein-Neckar-Arena
好調さにもややかげりが見え始めたグラードバッハ、今節はアウェイでホフェンハイムと対戦。日本時間10時半のキックオフなのでネット動画を探して見始めたが、途中で動きがどんどん悪くなり、最終的にはほぼ紙芝居状態になってしまったので結局はいつものネット・ラジオとkicker紙のティッカーで経過を追うことになった。ネット動画、うちの回線がショボいのかなあ。一応「光」何とかなんだけど…。
さて、グラードバッハはキャプテンのデムスが病気ということで左SBには再びヴェントが先発。また、大津がベンチ入りした。
試合は両チームとも守備的な立ち上がり。スペースを与えないよう中盤をコンパクトにしているため、ロング・ボールの応酬となる。ホフェンハイムが何度かチャンスを作るが、グラードバッハはテア・シュテゲンの好セーブもあって得点は許さない。一方、グラードバッハはこれといったチャンスも作れないまま、試合は盛り上がりを欠いたままスコアレスで前半を終了。
後半に入っても流れは変わらず。ホフェンハイムがより攻撃的に仕掛けるが大きなチャンスは作れず。グラードバッハは引いて守りカウンターに賭ける展開に。しかし、56分、カウンターから敵FWに決められて失点。痛い先制点を献上してしまう。
リードを奪われたグラードバッハはスイッチを切り換えて前に出るが、決定機を作り出すまでには至らず。63分にはロイスがFKを蹴るが枠外、65分にはハンケのシュートが敵DFにブロックされる。76分にはヘアマンに代えてキングを、ノイシュテターに代えてマルクスを投入。さらに83分にはハンケと入れ替わりに大津がブンデスリーガデビューを果たすが追いつけず。
結局、試合は1-0で終了。グラードバッハはここ3試合を2敗1分と明らかに下降曲線を描いている。デムスの不在が大きいのか、あるいは戦い方が読まれてきているのか。ロイス、アランゴを中心とする攻撃は面白いが、やはり、デ・カマルゴとかボバディラがしっかり押し込んでこそで、ここの部分が今欠けているということなのかな。
これでグラードバッハは暫定5位に落ちた。ここで踏ん張るか、ズルズルとじり貧になるか、今季最初の踏ん張りどころだ。次節、ホームでのハノーファー戦で真価が問われることになるだろう。
だが、その前に、25日にはDFBポカールのハイデンハイム戦がある。ここできっちり勝ってチームの意思統一を図りたいところだ。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「我々は今日、最大限うまく行けば0-0で帰ることができたかもしれないが、それ以上ではなかった。まともなゴール・チャンスもなかった。攻撃の組立に大変苦労した。TSG(ホフェンハイム)は非常によく組織されており、上位のクラブに対しいい成績を収めてきたのは決して偶然ではない。ホフェンハイムは非常に攻撃的で、しっかりしたプレスをかけてきた。我々もしっかり走り続けたが、ボール・ロストが多すぎ、いずれにせよ前を向いてプレーすることが少なすぎた。我々のパフォーマンスにがっかりすることはないが、勝つことは難しかっただろう」
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Borussia M'Gladbach
2011年10月23日 21:12
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【J2第32節】鳥栖×FC東京
■2011年10月23日(日) 17:00キックオフ
■ベストアメニティスタジアム
5連戦の第3戦。東京は水曜日の横浜戦から中三日、アウェイでの連戦となる。まあ、横浜は選手もその日のうちに自宅に帰って寝てるんだろうからコンディション的にはホームに近いものがあると思うが、それにしてもキツい状況の中で2位鳥栖との「頂上決戦」に臨むことになった。
こちらとしてもさすがに佐賀県は遠く、アウェイ遠征基準から大きく外れるため自宅スカパー観戦。日中に買い物を済ませて4時にはテレビの前に着席。3DSでレイトン教授をやりながらキックオフを待った。
東京は前節とまったく同じ布陣。連戦で疲労が蓄積、累積警告がテンパっている選手も多い中、少しはターンオーバーして選手層の底上げを図ってはどうかとあれほど言ってるのに「勝っているチームはいじるな」をあまりに忠実に守り続ける姿勢には疑問も募る。
試合は双方が積極的に仕掛ける立ち上がりに。4分、田邉がドリブルで持ち上がり、敵DFに引っかけられてこぼれたボールに走り込んだ高橋がミドルで狙うが枠外。鳥栖も中盤でボールをしっかり拾い繋いでくるので、東京はなかなか主導権を奪えない。15分、遠めからのFKを谷澤がサインプレーで近くの羽生に、戻したボールを徳永がロングで狙うがこれも枠外に。
東京はボールを奪ってもくさびをことごとくカットされて攻撃の組立ができない。徐々にポゼッションの時間も増えてきたものの、有効な攻め手が見出せない状態で流れからシュートまで持って行けない時間が続く。34分、敵FWに巧みなステップでマークを外され正面からフリーでシュートを打たれるがバーを越えて胸をなで下ろす。この辺がJ2クオリティということか…。
その後も東京は何とか流れを引き寄せようとボールを回すがチャンスを作ることができず、結局スコアレスで前半を終えた。シュート本数は鳥栖の6本に対し東京が4本と低調な内容。鳥栖の守備が集中してゴール前を固めており、これをこじ開けるのは容易ではない。一方、守備の方では一度敵FWが権田と一対一になるシーンがあったものの、基本的には最終ラインが対応できているように見える。
後半に入ると試合の様相は一転する。鳥栖の足が目に見えて止まり始め、東京は難なくボールを支配して敵陣で試合を進めるようになる。47分、敵陣でのパス回しから梶山が戻しのクロス、これに高橋が合わせミドルで狙うが枠外に。54分、徳永が右サイドのゴールライン近くから折り返すとニアのルーカスがオーバーヘッド気味に合わせるがこれも枠外。55分には椋原が左サイドから仕掛け、自ら中に切れ込んでシュートを放つが再び枠外に。
56分、田邉に代えて石川を投入すると流れはますます東京に傾き、ほぼハーフコート・ゲームになる。61分、徳永のクロスに梶山が頭で合わせるが敵DFがブロック。このあたりで得点しておかなければならなかった。72分、羽生を下げてセザーを投入。前節精彩を欠いただけにここでの起用には疑問もあったが、鳥栖の足が止まっている状況では、セザーの読めないドリブルは武器になり得ると見たのか。それならあと10分早くてもよかったと思う。
東京はサイドに張った石川や徳永を起点に繰り返しバイタル・エリアにボールを運び、クリアされてもセカンド・ボールを拾って波状攻撃を仕掛けるが、鳥栖の守備も最後のところでは極めてモラルが高く集中しており、至近距離から枠に飛ぶシュートは打てない。圧倒的に攻めているように見えたが、時間が経過するにつれて中央への安易な放り込みも増え、得点の気配は次第に遠のいて行く。
86分、セザーが持ち込んでルーカスに戻したがルーカスのシュートはヒットしきれず枠外。ここで谷澤に代えて永里を投入。東京はロスタイムも攻め続け、セットプレーも得たが決めきれず、結局スコアレス・ドローに終わった。
鳥栖の集中した守備の前に、最後まで攻め続けながらも決定機を作りきれず、9月4日の栃木戦以来の無得点に終わった。後半は敵の足が止まり、東京が圧倒的にボールを支配して圧力をかけたが、中央を固める敵に対して攻撃に工夫がなくゴールをこじ開けることができなかった。
「攻め疲れ」「攻めあぐね」の傾向は先週の岡山戦の後半から明らかで、それ以来の225分では得点は水曜日の石川のスーパーゴール1得点のみ。流れからもセットプレーからもカウンターからも得点できておらず、好調の影で沈潜していた問題が顕在化しつつあるのではないのか。総力戦と言いながら、交代も含め固定化した選手起用と工夫のない戦略、戦術で、シーズンの総仕上げができるのか。
昇格争いがもはや取り返しのつかない最終局面に入っているだけに、負けていないうちに残り試合の戦い方を再点検し、対応する必要があると思うのだがそういう危機感はあるのだろうか。仮にこれまでの貯金を使いながら昇格を果たしたとしても、来季、一部で戦える展望は開けるのか。
今日の試合で今野が警告を受け、次節は警告累積で出場停止となる。順当に考えればノースか柳楽がCBに入るのだろうが、最近の起用例からすれば、徳永がCBに回って中村が右SBに入る形か。徳永はこのところ好調で攻撃参加も効いており、SBに置きたい。ここは頭の使いどころ、工夫のしどころではないだろうか。
東京は引き続き首位を維持、2位との勝ち点差は7、4位との勝ち点差も11で変わらず。アウェイでの2位との対戦ということからすれば、勝ち点1を持ち帰れたこと自体は悪くない結果だが、この引き分けの意味、価値は、3日後のホームでの大分戦の結果次第で決まってくる。短い時間しかないが、ここ2、3試合の反省を踏まえて水曜日にどれだけの戦いができるか、昇格に向けた覚悟を見せて欲しい。
採点(
採点の見方
):
権田(3.5) ほぼ試されるシーンなし。特に後半はヒマ。風邪引いてなきゃいいが。
徳永(3) 機を見た攻撃参加は効果的。要所でのボール奪取も素晴らしい。
森重(3) 決定的なピンチは一度だけ。落ち着いた対処で敵FWに仕事させず。
今野(3.5) 警告は余計だったが鉄壁の守備で完封記録更新中。
椋原(3.5) 左サイドも板に付いてきた。左足クロスは練習を続けよう。
梶山(3) 中盤でボールを捌いたが敵の中央が分厚く前にはなかなか行けず。
高橋(3.5) ミドルは枠に行かず。質のいいくさびを入れられなかった。
谷澤(3.5) 特徴のある嫌らしい崩しはあまり見られず。
羽生(3.5) テレビなので動きが見えず残念。効果的な攻撃にはあまり絡めなかった。
田邉(3) ボール扱いに冴えを見せたが敵を崩しきれず。早い交代は残念。
ルーカス(4) ポスト、パスに精度を欠いた。ちょっといらついていたか。
===
石川(3.5) 特徴は出したが決定的な働きはできず。
セザー(4) かき回すという点では意味はあったと思うが…。
永里(-) 時間短し。
運気の下がりつつあるここが踏ん張りどころ。水曜日は気持ちよく勝ちたいが…。
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FC東京
2011年10月22日 20:40
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【ブンデスリーガ第9節】グラードバッハ×レバークーゼン
■2011年10月15日(土) 15:30キックオフ
■Stadion im Borussia-Park
図らずも3位を走る好調グラードバッハはホームにレバークーゼンを迎えての一戦。何が起こっているのか一番首をひねっているのはグラードバッハのサポ自身だと思うが、何であれ行けるところまで行くしかない。日本時間夜10時半のキックオフということで動画サイトを探したがうまくつながらず、例によってブンデスリーガ公式サイトのウェブ・ラジオとkicker紙のティッカーで経過を追った。
左SBには傷を化膿させて前節欠場したデムスが復帰。またボランチにはマルクスに代えてノードファイトが先発。また、ベルギー代表でケガをしたデ・カマルゴに代わってロイスがトップに上がり、ウィングにはヘアマンが先発で起用された。
試合は静かな立ち上がり。レバークーゼンがボールを支配し、グラードバッハはカウンターを狙う展開に。17分、ロイスがシュートを放つが敵GKがセーブ。逆に20分にはフリーで抜け出した敵のシュートをテア・シュテゲンがセーブする。だが、ここから与えたCKに合わされて失点。0-1と先制を許してしまう。ちょうどこのときだけ動画が見られて「あっ」って感じ。見なきゃよかった…。
30分にはグラードバッハのペナルティ・エリア内でシュトランツルがボールをクリアするため高く上げた足が敵FWに当たるが笛は鳴らず。反撃を試みるグラードバッハは37分にハンケがシュートを放つがバーをヒット。39分にはロイスのシュートも枠を外し、42分には再びロイス、43分にはヘアマンがシュートを放ったが敵GKにセーブされて0-1のまま前半を終えた。
後半に入っても47分、ロイスがシュートを放つが敵GKがセーブ。55分には再びロイス、57分にはハンケが狙うが枠を捉えきれない。だが65分、敵GKと一対一になったロイスがこれをかわして流しこみようやくゴール。グラードバッハは1-1と同点に追いつく。
68分には敵MFが副審への侮辱で退場。数的優位に立ったグラードバッハは69分、ノードファイトに代えてマルクスを投入。72分、ヘアマンが敵GKとの一対一からループで決めてついに逆転。2-1とリードを奪った。74分にはヘアマンに代えてボバディラを起用。
だが、87分、右サイドを敵MFに破られ失点を許す。勝ちの見えていた試合だったが、最後の最後で追いつかれ2-2の引き分け。逆転したところまではよかったのだが、もったいない勝ち点2を失った試合となった。
内容的には最初の失点以後ずっと押していたようだが、シュート・チャンスを逃し続け後半ようやく逆転。だが逃げ切れず追いつかれたという試合。もう少し楽に運べた試合だったように思う。グラードバッハは勝ち点1を積み上げて2位に浮上。9節を終えての2位はちょっと予想外の健闘だろう。
次節は土曜日にホフェンハイムとアウェイで戦う。この引き分けの価値は次のホフェンハイム戦の結果次第で変わってくると思う。
ルツィアン・ファヴレ監督談話: 「勝って然るべき試合であり、怒ってはいないが大変落胆している。数的優位になって試合が終わる直前に2-2になったのは腹立たしいが、物事の肯定的な面も見なければならない。パフォーマンスはよかったし、フライブルクでもそうであったようにたくさんのチャンスを作った。今日は我々の方がレバークーゼンよりよかったと思うが、多くを望むべきではないし、半年前にどんな状況だったかはしっかり記憶にとどめておかなければならない。思いがけず0-1となってしまい落ち着いてプレーすることが難しかった。マルコ・ロイスとパトリック・ヘアマンが活躍してくれたことは嬉しい。パトリックは、なぜ彼を使うのかという質問への答えを示してくれたと思う」
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Borussia M'Gladbach
2011年10月20日 22:19
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【J2第6節】横浜×FC東京
平日の夜開催のアウェイとはいえ、職場至近の三ツ沢ということで、仕事を早めに切り上げて現地観戦することにした。チケットは震災前に買った4月9日開催のもの。思えば震災直後は果たしてサッカーのある日常が戻ってくるのかどうかさえうまく想像できなかった。そのチケットが半年遅れでようやくもぎってもらえることになったのだから不思議な気分だ。
横浜駅前の職場を抜け、ダイヤモンド地下街の勝烈庵でヒレカツ弁当を作ってもらう。ついでに隣のまん天餃子にも寄って5個入りを買い、紙パックのお茶を調達してバスに乗った。道はやや混んでいたもののほどなく三ツ沢に到着。しかし寒い。スーツだけでは無防備だったか。せめてマフラーを持ってくればよかったと後悔。弁当を美味しくいただいた後は、朝買ったエルゴラをスーツとシャツの間に挟み、カバンを抱いて縮こまっていた。
さて、東京は前節と同じ布陣。東京は序盤からボールを支配し、パス回しからくさびをトリガーに崩しにかかるという戦術で得点を狙いに行く。しかし横浜もくさびの受け手になるルーカスに徹底したマークを敢行、ここにボールが収まらないよう厳しく対応してくるので東京は攻撃の形を作るのに苦労する展開に。
9分、谷澤のFKを高橋が折り返し、今野が頭で合わせるがGK正面。横浜が高い位置からプレスをはめに来るので慌ただしいボール回しを強いられることもしばしば。23分、森重のFKは壁を越すがGKがセーブ。25分、梶山からのパスを受けたルーカスがシュートを放つが枠外に。厳しく寄せられて無理な体勢からのシュートを強いられる。
26分、カウンターから谷澤のクロスに田邉がダイビング・ヘッドを放つが枠外。31分、谷澤がFKを直接放り込まずにいったん中央下がり目にいた徳永に出すトリック・プレー。徳永のシュートはゴール前の密集に吸収され、今野が改めて狙うが枠外。43分、徳永のクロスに中央の田邉が頭で合わせるがこれも枠外。
前半終了間際、横浜ベンチの目の前で敵の選手が倒れる。谷澤と交錯したらしくちょっともみ合いに。結局谷澤は警告を受けたが、バックスタンドで見ていた僕からはほとんど何が起こったか分からなかった。何だったんだろう。
横浜の堅い守備に遭い組み立てに苦労、それでもFKやカウンターからチャンスを作ったものの決めきれず、スコアレスで前半を終える。優勢に試合を進めてはいるものの、流れを引き寄せきれないもどかしい試合展開。
後半に入っても形勢は変わらず、東京が主導権を握るが攻めきれない。54分、谷澤のシュートは枠には飛んだもののGK正面。56分、田邉からラストパスを受けた高橋がシュートを放つが敵DFにブロックされる。横浜は最後まで諦めずに身体を投げ出してくるのでシュート・コースは限定される。58分、田邉に代え石川を投入。
60分、椋原のクロスを田邉が落とし、羽生が押し込もうとしたがボールはバーをヒット、惜しくも得点を逃す。ここで決まっていれば楽な展開になったと思うが、試合は引き続きスコアレス。62分、敵MFにエリアに入り込まれ、権田と一対一になるがシュートは権田が身体に当ててセーブ。肝を冷やしたシーン。ここで先制されていたらどうなっていたか分からなかった。
69分、羽生に代えてセザーを投入。73分、石川のクロスに中央のセザーが頭で合わせるが枠外。セザーも予期していなかったボールのようだった。78分、セザーのシュートのこぼれ球を駆け上がった梶山がミドルで狙うが枠外。83分、石川のシュートは至近距離で敵DFがブロック。痛そうだった。
84分、谷澤を下げ永里を投入。86分、梶山のミドルはGKがセーブ、こぼれ球に高橋が詰めようとするがGKに先に確保される。試合はロスタイムに。
梶山のクロスに今野が合わせるが枠外。もうほぼ引き分けが見えてきたと思われた時間帯、この日はスコアボードの時計が見にくく、時計もいつものデジタルのGショックじゃなかったので残り時間も全然分からなかったのだが、95分、徳永のクロスが敵に当たってこぼれたボールに石川が反応、鋭いダイレクト・ボレーを放つと、これが低い弾道でそのままゴールネットに。東京が土壇場で決勝点をたたき出し、そのまま1-0で勝利した。
守備を固める横浜を相手に苦しい試合となったが、最後に石川の劇的なゴールで勝ち点3をもぎ取った。スタンドは大騒ぎで、先日子供が誕生した石川を祝福するゆりかごダンスと石川のチャントがいつまでも終わらなかった。躊躇なく難度の高いボレーでゴールを狙った石川の気迫と技術が引き寄せた勝利と言っていいだろう。
しっかりとしたスカウティングから、前線からのプレスとルーカスへの厳しいアプローチという対策を取ってきた相手に、苦しめられながらも勝ちきったことは大きな収穫。思い通りに試合が運べなくても焦ることなく攻め続ける姿勢には精神的な成長を感じた。内容はともかく、この勝利でひとつのヤマを越えたような気はする。
東京はこれでリーグ戦7連勝となり、4位との勝ち点差は11、東京は残り8試合を5勝3敗で、他クラブの成績に関わらず昇格が確定する。もちろん気を許すことはできないが、ここからは来季の編成も見据えて「強くなってJ1復帰」が本当にできているのかをきちんと検証しながら戦って欲しい。
採点(
採点の見方
):
権田(3) 62分のビッグ・セーブが今日のすべて。それ以外にはあまり仕事なし。
徳永(3) 機を見た攻め上がりは効果あった。もっと自分で打っていっていい。
森重(3) 手堅い守備で敵にチャンスを与えず。攻撃でも非凡なセンスを見せる。
今野(3) 絶妙の読みでピンチになる前にボールを奪取。シュートも惜しかった。
椋原(3.5) 左サイドで生き生きとプレー。田邉との絡みが面白い。
梶山(2) 苦しい試合でも気持ちの見えるプレーで見方を鼓舞し続けた。さすが10番。
高橋(3.5) 敵の早いチェックに苦しんだが我慢強くボールを捌き続けた。
谷澤(3.5) ボールを持つだけでサポの頬が緩んでしまう希有な選手。
羽生(3) シュートは惜しかった。必要とされる場所に必ずいるモビリティ。
田邉(3.5) ヘディングは枠に行きたかった。随所にセンスの垣間見えるプレー。
ルーカス(2.5) マークに苦しんだが諦めない闘志が最後に勝利を呼び込んだ。
===
石川(1.5) 言うことなし。先発で見たい。
セザー(5) セカンドボールへの反応鈍く守備もお座なり。チームの足しにならず。
永里(-) 時間短し。
それにしても三ツ沢からの帰り道はいつも道に迷う。
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FC東京
2011年10月16日 21:12
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【J2第31節】FC東京×岡山
昇格争いの大勢が決まりそうな5連戦の初戦。暑いくらいの陽気になった日曜日、午後1時のキックオフだ。今日は新宿でデパートに寄っている余裕がなかったので、コンビニでおにぎりを買って味スタに駆けつけた。
東京は今野と権田が代表から戻ってスタメン、塩田と中村がベンチスタートとなった。それ以外はこのところ不動のメンバー。厳しい連戦を戦う中でこの起用がどう出るか一抹の不安が残る。
試合は東京は序盤から主導権を握る。10分、谷澤の右CKに森重がファーで合わせゴール。東京が早くも先制点を奪う。14分にもCKに森重が頭で合わせたがこれは敵GKがキャッチ。17分、田邉が左サイドから折り返したクロスに谷澤が頭で合わせるがバーの上に。スタンドからは思わず「枠飛ばせ」のコール。手を挙げて応える谷澤。実に微笑ましい光景だった。
28分には逆に敵MFの放ったループ・シュートが権田の頭を越えてバーを直撃、このボールが敵MFの前にこぼれ、至近距離からシュートを浴びたが権田がセーブし事なきを得る。これが入っていれば同点になっていた訳で、ここをしのいだのは大きかった。この時間帯は敵の中盤が厚くてなかなか中に入って行けず攻めあぐんだ感じがあった。
しかし、35分、椋原のシュートがブロックされたこぼれ球を後ろから駆け上がった高橋が拾い、華麗なターンで敵DFをかわしてシュート。これが決まり東京は2-0とリードを広げる。意図してやったというよりは結果的にそうなったというターンのようにも見えたが、いずれにしても素晴らしいシュートだった。
37分、ルーカスがサイド・チェンジを受けて敵DFラインの裏に抜け出しGKと一対一に。狙いを定めてシュートを放ったがボールはサイドネットに。惜しいシーンだった。
41分、敵ペナルティ・エリア前左寄りから、羽生がオープンになった右サイドにDFの頭を越すループ。走り込んだ梶山がこれを受け、DFをワントラップでかわした上でシュート。これが決まり3-0になる。東京は幸先よく3点のリードを奪ったままで前半を折り返した。
後半に入っても東京が主導権を握る。53分、椋原のパスを受けた田邉がシュートを放ったがこれはバーをヒット、そのままアウト・オブ・バウンズに。58分、羽生に代わって石川がイン。しかし、暑い日射しの中、攻め疲れも出たか、攻撃に工夫が見られず攻撃も雑になりがちで、次第に決定的なチャンスを作れなくなって行く。
67分、田邉に代えて坂田を投入。さらに71分にはルーカスに代えてセザーを投入するが、連戦をどう乗り越えるかという戦略的意図のある交替には見えないのが残念なところ。ボランチやCBのローテーションなども試してみる価値はあったと思う。72分、石川からのクロスに、FKの流れで前線に残っていた今野が頭で合わせるがサイドネット。
83分、DFラインの裏を取られ敵MFにシュートを打たれるが、権田が素晴らしいポジショニングで身体に当ててセーブ。86分、坂田が左サイドを持ち上がり、浮き球でセザーに渡す。セザーはジャンピング・ボレーでこれに合わすが枠外。ロスタイムには岡山にFKを与え、このボールがゴール前の密集に。至近距離からシュートを打たれるが、これも権田が身体に当ててセーブ。何とかゴールを守る。
結局、試合はこのまま3-0で終了、危ないシーンは何度かあったものの、権田の再三のセーブで完封し、東京はリーグ戦6連勝を飾った。
前半は敵の堅い守りに遭い攻めあぐねる時間もあったが、果敢にボールを回して効果的に得点を重ねた。しかし、後半に入ると選手交代の影響もあってか前線でのボールの収まりが悪くなり、プレーも雑さが目立って追加点を奪えず。前半、後半を通じて敵に攻め込まれるシーンも少なくなく、権田が身体を張ってセーブしてくれなければ完封は覚束なかった試合。
羽生、田邉といったキーになる選手が退いた後、石川、坂田というスピード系のウィングを投入してどう生かすのかという切り替えができていない。いくら層が厚くても、選手が交代すると戦術が崩壊して攻撃が機能しなくなるのでは意味がない。先発メンバーのサッカーと、控えメンバーとの融合という課題はいまだに解決していないようだ。
また、警告累積のテンパッた選手も多い中、連戦の初戦で厳しい暑さの中の試合なのだから、選手交代にももっと工夫があってよかった。CB、ボランチのバックアップもしっかりテストをしておくべきだったと思うし、後半最初から選手を入れ替えるなど、次を見据えて先発メンバーを休ませる配慮も必要だったのではないか。
後半の噛み合わない攻撃を見ていると、出場停止が相次いだときに今の好調を維持できるか疑問だ。その時に「縦に速いサッカー」という名の下にポンポン蹴るだけの情けない試合を見せられないように、今から石川、坂田、セザーらの強みをどういう形で今のサッカーに組み込んで行くか、DFラインやボランチに穴が空いたときにどうやって埋めるのかといったことをもっときちんとシミュレーションしておくべきだ。
これで東京は2位との勝ち点差を7として首位を独走、昇格がかなり現実的になってきた。連戦の初戦を幸先よくものにしたのは大きいが、ここから厳しい日程でまだ4試合を残している。次節はアウェイでの横浜戦。この連戦の帰趨が昇格争いの大勢を決める。
採点(
採点の見方
):
権田(1.5) 抜群のポジショニングで決定的なピンチをことごとくセーブ。
徳永(3) 機を見て効果的な攻め上がり、惜しいシュートもあった。
森重(2.5) 持ち前の決定力で早い時間に重要な先制点。完封にも貢献。
今野(2.5) 読みのいい守備で敵の攻撃の芽を摘む。惜しいシュートも。
椋原(3.5) 献身的にアップダウンを繰り返したが、前線では判断の遅れも。
高橋(2.5) シュートは見事。中盤でもリスクを取ったパス出しが光った。
梶山(2.5) 高橋との連携が向上するに連れ前線に顔を出す機会が増えている。
谷澤(3) ゴールはなかったが豊富な運動量でパスの受け手になった。
羽生(3.5) 梶山へのアシストは見事。但しボールが足につかないシーンも。
田邉(3.5) 巧みなボールコントロールで敵を翻弄したが得点には絡めず。
ルーカス(3.5) 執拗なマークに遭いながらもポスト。ゴールが欲しかった。
===
石川(3.5) 個人としては好調に見えるが使われ方がまだ中途半端。
坂田(4) 局面の力はあるがこのチームの中でどんな役割を果たすのか。
セザー(4.5) 一瞬の怖さはあるがまだまだ勘を取り戻す途中か。
今日はアジパンダのタオルが当たる抽選があったがハズれ。こういうのって当たった試しがない…。
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FC東京
2011年10月08日 20:22
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【天皇杯2回戦】FC東京×FC KAGOSHIMA
代表戦のためリーグは休みとなり天皇杯の2回戦が行われた。東京は鹿児島県代表のFC KAGOSHIMA(以下「鹿児島」)と味スタで対戦。鹿児島は1回戦で佐賀県代表に勝っての2試合目、東京は1回戦がシードでこれが今年の天皇杯初戦となる。
天気のいい土曜日、新宿の京王百貨店で弁当を買い味スタへ。ふだんのホームゲームに比べると駅もスタジアムも人は少なくまったりした雰囲気。上層は開放せず僕はバックスタンドに席を確保した。
東京は今野、権田を代表招集で欠くため、GKにはケガから復帰した塩田が先発、CBには徳永が入り、右SBには中村を起用、さらには徳島戦を出場停止で欠場した田邉が復帰して永里はベンチ・スタート。その他のポジションは先週の徳島戦と同じで、セザーがケガから復帰してベンチ入り。
レギュラーに連戦疲れがある上、CBとボランチの4人が警告累積3枚で出場停止にリーチがかかっており、いつ欠けるかも分からないことを考えれば、いくつかのポジションでターン・オーバーすることも考えられたが、連勝の勢いを削がないようにする方を優先したか。
試合は序盤から東京がボールを支配し、ポゼッションから縦横のパスを取り混ぜて攻撃を仕掛ける。しかし鹿児島は自陣でモラル高く果敢な守備をするとともに、ボールを奪うとつなぎながら押し上げる正攻法で前に出てくる。
9分谷澤のクロスにファーの田邉がダイレクト・ボレーを放つが大きく枠外に。12分、右サイドを上がった中村が角度のないところからシュートを放つが敵GKがキャッチ。だが14分、梶山からのパスを受けた谷澤が右エリアからシュート、これが決まり東京が1-0と先制する。実力差を考えればこの時間帯の先制点は理想的。これまで決定機に枠を外し続けた谷澤だけに嬉しいゴールだった。
さらに17分、ルーカスのパスを受けて後ろから敵ペナルティ・エリアに侵入した梶山が敵DFに倒されPKを得る。これをルーカスが蹴るが、敵GKに読まれキャッチされてしまう。ここで畳みかけたかっただけに試合の流れを停滞させるもったいないPK失敗だった。まあ、敵GKも「読んだ」というよりは「ヤマが当たった」に近いものがあったと思うが。
東京はその後も積極的に仕掛けるが、鹿児島もしっかりとした守備から素早い切り替えで東京ゴールを脅かす。出入りの激しい展開となりいくつか危ないシーンもあったが、最後のところで鹿児島の攻撃が拙い部分もあり失点には至らない。
30分、中村が右サイドから上げたクロスに中央で森重が頭で合わせゴール、東京が2-0と点差を広げる。流れが拮抗している時間帯の追加点は効果的だった。それにしてもなぜ森重が流れの中で敵ゴール前にいたのか…。携帯サイトによれば森重は梶山にボールを預けパス&ゴーで上がっていたらしい。
だが、鹿児島は引き続きモラル高く愚直にボール・アプローチを続ける。東京も何度かチャンスを作るが、東京ゴール前で波状攻撃を受けるシーンもあり、前半はどちらかといえばピンチをしのぐ印象でバタバタと残り時間を戦い、何とか2-0でハーフタイム。
後半に入っても、東京はボールを支配しつつも鹿児島の堅い守備に苦しむ展開。13分、ショート・コーナーから谷澤のクロスにルーカスが頭で合わせるが敵GK正面。14分、羽生に代えて石川を起用。石川は第一子が生まれたばかりで祝福のゴールが欲しいところだろう。
63分、中村のクロスにファーで飛び込んだ田邉が頭で合わせるがGKがセーブ。65分、石川が敵ボールを奪ってショート・カウンターを仕掛ける。自分で行こうとする強い意志を感じさせるプレーだったが敵DFに寄せられシュートを打てず。69分、田邉に代えて坂田を投入。
76分、石川が右サイドから上げたクロスにルーカスがニアで合わせ逆サイドに飛ばす高度なヘディング。これが見事に決まり3-0。試合をほぼ決定づける。78分、ルーカスが早退、代わりにセザーが久々に公式戦のピッチに。
84分、右サイドでボールを受けた中村が中を窺うが時間がかかり放ったシュートは敵DFがブロック。その前からも判断の遅れが目立った中村にスタンドからブーイングが起きると、CKに向かう石川がスタンドに向けて手のひらを下にして押さえるような「まあまあ、抑えて抑えて」のポーズ。スタンドは一気に和む。
そういえばその前にも徳永のスパイクが脱げかかったようで、ボールを足許に置いたまま(もちろんプレー・オン)ケンケンしてスパイクを直すシーンがあり場内爆笑、喝采。これも結構笑えた。
87分、セザーがドリブルで切れ込んでシュートを狙うがGKがセーブ。90分、セザーからのパスを坂田が正面に落とすと後ろから走り込んだ谷澤が抑えた弾道のシュート、これがネットに突き刺さり4-0に。東京はロスタイムも守りきり、カテゴリーの差を示して完勝を収め3回戦に駒を進めた。
歴然とした力の差があるが、敵のモラルも高くジャイアント・キリングが起こり得る難しいカップ戦の初戦。敵の堅い守備と切り替えの早い攻撃に手を焼く時間帯も結構あったが、代表選手を欠きつつも効果的に加点して結果的には順当に勝ち上がった。評価されて然るべき試合だったと思う。
だが、冒頭でも書いたように、例えば今野の穴にノースを試してみるとか、ボランチの一人を休ませて上里や下田あたりを試してみるとか、羽生、谷澤のいずれかに代えて石川の先発をテストするとか、要所でのチャレンジは可能だったし、むしろ必要でもあったのではないか。簡単な試合ではないし対戦相手に対するリスペクトを欠く訳には行かないが、主力とリザーブの戦力的、戦術的ギャップを埋めるという目下の最重要課題からすれば、この機会の生かし方はいくらでもあった。
天皇杯3回戦は11月16日(水)午後7時に味スタで。対戦相手はヴィッセル神戸×三洋電機洲本の勝者になる(この試合は10月10日)。それまでには一部昇格を決めて、天皇杯にも欲を出せる環境にしておきたい。
採点(
採点の見方
):
塩田(3.5) 何度かあった枠へのシュートにも的確に対応、破綻のない出来。
中村(4.5) 守備で裏を取られ、攻め上がっても判断の遅さで好機を逸した。
森重(3) 相棒の今野を欠きながらも守備をコントロール。得点も見事。
徳永(3.5) 不慣れなポジションだが無難に対応、能力の高さを示した。
椋原(4) 出入りの激しい局面ではポジショニングが難しい部分もあった。
高橋(4) ボールによく触ったが中央のポジションを埋めきれない局面あり。
梶山(3.5) 中盤でタメを作り攻撃の起点となった。パスも冴えた。
谷澤(2) 2得点で実はシュート力あることを示す。やればできる子。
羽生(3.5) 今日もフリーランが冴えたがあまり使ってもらえなかった。
田邉(4) 要所でひらめきを見せたが消えている時間帯も。
ルーカス(3) マークに遭いながらも敵を背負ってのポストは職人技。
===
石川(3) ルーカスのゴールを演出。自分のゴールが欲しかったが…。
坂田(3.5) まだ流れの中での使われ方がはっきりしない。特長が見たい。
セザー(-) 自分で行こうとするプレーがなぜか安心感を生む。時間短し。
試合後、鹿児島の選手が東京ベンチ前に整列して礼。その後、東京ゴール裏からの鹿児島コールに応えてゴール裏にも挨拶。大きな拍手が贈られた。相手ベンチに挨拶するのはアマチュアの試合では当たり前の光景ではあるが、天皇杯ならではのいいシーンだったし、それに大きな歓声で応えた東京ゴール裏も気持ちよかった。東京の選手も鹿児島ゴール裏に挨拶、拍手を受けた。
次の週末から15日間で5試合のリーグ戦。幸いホームが3試合、アウェイも横浜が1試合で、遠征は鳥栖の1試合のみと日程には恵まれている。30日のダービーが最後に控えるこのシリーズで一気に昇格を決めてしまいたい。そのためにも主力とリザーブとの高いレベルでの融合は喫緊の課題なのだが…。
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FC東京
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天皇杯
2011年10月04日 22:37
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【ブンデスリーガ第8節】フライブルク×グラードバッハ
よく分からないが勝ち進んで7試合終了の時点で3位につけているグラードバッハ。第8節はアウェイでのフライブルク戦である。現地時間土曜日の午後3時半、日本時間では夜10時半のキックオフ。今回は試しにつないでみたネット動画サイトの中継がかなりサクサク動くので、ウェブ・ラジオに代えてネット動画観戦を試みた。
グラードバッハはケガを化膿させたデムスに代わってヴェントが左SBで先発した他は前節と同じ顔ぶれ。大津はこの試合もベンチ外。
試合は慎重な立ち上がりとなる。10分、ヤンチュケが敵エリア内でスライディングを受けて倒れるが笛は鳴らず。明らかに足に行っておりPKが妥当なプレーだったが、そのボールがデ・カマルゴに渡ったこともあってか流されてしまった。
双方が攻撃の組立を模索する中、先制点はフライブルクに。19分、敵MFの放ったミドルにマルクスが足を出したが、これによって軌道の変わったボールはテア・シュテゲンの逆を突いてそのままゴールに。ゴール前には敵が残っておりテア・シュテゲンの視界を遮っているとしてオフサイドの判定もあり得たがこれも取ってもらえず。グラードバッハは不運な形で1点のビハインドを背負う。
グラードバッハはロイスを中心に反撃に出るが、フライブルクの堅い守備の前になかなかチャンスを作れない。33分、デ・カマルゴがダイレクトでシュートを放つがわずかに枠に飛ばず。41分にはマルクスがミドルを放つがこれも敵GKがセーブ。結局0-1とリードを許したまま前半を終える。
前半の終わり頃から動画が止まりがちに。時として紙芝居状態になるので動画の音声を消してブンデスリーガ公式サイトのウェブ・ラジオをオン。
グラードバッハは後半開始早々から攻撃的に仕掛ける。グラードバッハはボールを支配するものの決定的なパスが出ずチャンスをなかなか作れない。逆に敵のカウンターを浴びるシーンも。動画も止まりがちになってきて最後はついに接続が切れてしまい、やむなくウェブ・ラジオに一本化。
グラードバッハは62分にハンケに代えてボバディラを、69分にはマルクスに代えてノードファイトを投入、フレッシュな戦力で得点を狙いに行く。これが奏功しグラードバッハは立て続けにチャンスを迎えるが得点に至らず。ラジオで聴く限り敵GKが当たりまくっているようにも思えた。
82分にはヤンチュケに代えてヘアマンを投入、同点を狙うが、終盤には焦りも出て次第に攻撃が噛み合わなくなり、結局フライブルクに逃げ切りを許して8月28日以来1ヶ月以上ぶりの今季2敗目を喫した。
もともとこれまでも1-0で勝ち進んできたチームであり、先制されるとキツいということか。敵のGKが当たっていたのもあるが、ボバディラあたりにもうちょっと決定力が出てくれば助かる。身体の強さには定評があるが、プレーが荒っぽく肝心のところで外したりもする。もう一段精神的に成長してくれればな。
グラードバッハは勝ち点16で足踏みとなったが順位は変わらず3位。1試合あたりの勝ち点も2.0を維持できておりまだ悲観する必要はない。問題は連敗を喫しないことであり、その意味では次節ホームでのレバークーゼン戦で今季の躍進の真価が問われる。ここで負けが混むようだとここまでの躍進もシーズン序盤の珍事で終わってしまうということだ。簡単な相手ではないが根性を見せて欲しい。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「アウェイだったが、我々は臆することなく戦い、いくつかのチャンスも作ることができた、その点はよかった。だが、この敗戦には当然がっかりしている。失点のシーンでは遠慮があったし一歩遅かった。あれがオフサイドだったかどうか、あるいは別のシーンでヤンチュケがファウルを受けたところでPKをもらうべきだったことはもう変えられないこと。後半になって少しはいい試合ができるようになり、フライブルクより多くチャンスも作った。必要のない敗戦だった」
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Borussia M'Gladbach
2011年10月02日 21:07
[posted by der_ball_ist_rund]
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【J2第30節】徳島×FC東京
アウェイ徳島戦。自宅スカパー観戦になったが、日中は外で所用があり、キックオフまでの帰宅が微妙だったため録画して出かけた。用を済ませて帰宅したのは4時半だったから、録画しておいてよかった。追っかけ再生でビデオ観戦。
東京は田邉が警告累積で出場停止のため、左SHには永里が移籍後初先発となったが、それ以外のメンバーは前節のまま。高松が負傷から復帰してベンチ入りした。
東京は徳島の早いプレスを警戒、序盤は長いボールを縦に入れる戦略の様子。解説の城福前監督が「ルーカスに長いボールを入れている間は徳島の守備が奏功している証拠で怖くない。梶山あたりからルーカスの胸より下にボールが入るようになると警戒が必要」と的確すぎるコメントをしてくれる。今の監督に聞かせてやりたい。
11分、ルーカスのスルーパスにオーバーラップした徳永が抜け出しシュートを放つがブロックされる。12分、再びルーカスから右サイドにパスが出て、永里がこれに合わせるがこれも敵DFにブロックされる。13分には谷澤のCKに梶山が頭で合わせるが枠外。15分、相手ゴール前でつないだボールを受けた谷澤が右に流れてシュートを放つがDFに当たる。
16分、ここから得たCKを谷澤が蹴るとファーで今野が足で合わせ、ゴール前で永里がオーバーヘッド気味にこのボールに触れてゴール。東京がセットプレーから先制する。
これで楽になったかと思われたが、ここからは高いモラルで果敢に攻撃する徳島に主導権を握られる。敢えてボールを持たせていたというよりは、攻撃が中央に偏った上、ルーカスが厳しいマークに遭ったためボールの収まりどころがなく、つないでも敵の堅い守備の前にシュートまで行けないままボールを失う繰り返し。
逆に徳島は中盤で我慢強くボールをつなぎ前線の起点から東京ゴール前に迫る。決定的なシーンもありいつ失点してもおかしくない状況。バタバタしながらも身体を張り、また勝手にシュートを外してくれるシーンが多く何とかしのぐ苦しい展開になる。結局東京は先制後はシュートすらほとんど打てないままほぼ一方的に押し込まれ、かろうじて1-0のリードを保ったまま前半を終える。
後半開始早々、47分、梶山がカウンターで持ち上がり、左サイドにスルーパス。これを受けた永里がシュートを放つが枠外。49分、羽生が右サイドを抜け出しグラウンダーでクロスを入れるがファーの永里は合わせきれず。57分、東京は永里に代えて石川を投入、攻撃のスイッチを入れたいということだろう。東京はピッチをワイドに使った攻撃を仕掛けるが、徳島の集中は切れず、切り替えの早い展開が続く。
62分、椋原からのクロスを中央で石川がトラップ、反転して左足で狙うがコースが難しすぎて大きく枠外に。67分、羽生からのパスを受けたルーカスが中央で反転してシュートを放つが敵GK正面。71分、羽生を下げて坂田を投入。徳島にも何度か決定的なチャンスを作られるが引き続きシュートミスが多く何とか救われる。1点のリードでは心許ない。
すると77分、カウンターから坂田が左サイドをドリブルで駆け上がる。中央に戻したボールを谷澤が右サイドに捌くと、ここに駆け込んだ石川がワンタッチで鋭いシュートをネットに突き刺した。押され気味の試合でカウンターから石川の鮮やかなシュートが決まり貴重な追加点を挙げる。
徳島は内容で押していただけにこの時間帯のこの失点は大きかっただろうと思う。東京にとってもここまでしのいだ我慢が報われる大きな追加点。徳島は引き続き高いモラルで攻撃を仕掛けてくるが、ここからは東京が流れを取り戻し、無理をせずにボールをつなぎ、必要に応じて自陣にブロックを作って試合をクローズする戦いに狙いを絞る。80分には谷澤に代わって鈴木がイン。
83分、敵のパスを自陣でカットした徳永が猛然と攻め上がり、右サイドから中央へラストパス。中央の石川がこれをスルーし、ファーのルーカスが合わせるが枠外に。徳島も最後まで反撃を仕掛けるが、鈴木の献身的な前線からの守備も効いて何とか守りきり、結局2-0で逃げきった。
徳島のポイントを心得た守備と高いモラルに苦戦、流れからはほとんどチャンスらしいチャンスを作れず、シュート数も10-19と内容的には圧倒された試合だったが、セットプレーとカウンターから効果的に得点を重ね、終わってみれば5連勝。思い通りに行かない試合でも何とか勝ちきるという意味では実力のあるチームとしての貫禄を示し、結果が最優先となるシーズン終盤にあってはそれなりに評価すべき勝ち方だったと思う。
もっとも、敵がモラル高く、またそれなりの対策を用意して試合に臨んでくることはある程度予想できることで、こちらの思惑通りに試合を進められないときに、試合の中でそれを修正して行くという点ではまだまだ不満の残る内容。東京の選手の個々の高い能力に加えて、敵の攻め急ぎ、力の入りすぎもあって何とかしのぎきったが、もっと自分たちで攻め手を変えて行くなど「変時対応能力」は物足りなかった。
また、序盤からしばらくは長いボールを蹴って行くというのは、敵の早いプレスをかわす戦術だと思うが、効果的だったとは思えない。そういうときこそサイドを使ったワイドなパス交換で時間を作ることにチャレンジすべきではないのか。ルーカスへのロングボール一辺倒では敵にとっても守りやすかったのではないかと思う。ルーカスがマークされているときには羽生、谷澤、永里が前線で流動的にポジション交換してサイドで起点を作ることが必要だ。
田邉の「代役」として起用される格好になった永里は、得点はあったものの、同じように出場停止の代役でポジションをつかみつつある椋原に比べ特長を出してアピールするまでには至らなかった。中盤でボールの収まりが悪く敵に長い時間主導権を握られたのは、決して田邉の不在や永里のせいばかりではないが、田邉の独特の空気感のようなものに代えて自分のセールスポイントを1試合だけでクリアに示すのは難しかったということだろう。
正直、石川を先発起用するものと思っていたが、石川は後半のスーパーサブに置いておきたいということなのか。ルーカスとの相性を考えても石川の先発でよかったのではないか。
逆に、終盤に鈴木を投入したのはいい采配だった。得点を期待するよりは前線からしっかりプレスをかけて敵の攻撃を遅らせ、あわよくばボールを奪ってカウンターにつなげるという意図だったと思うが、鈴木の献身的な守備はかつての戸田を思い起こさせ、完封勝利に大きく貢献した。
いずれにせよ、東京は天皇杯によるリーグ戦のブレイクを控えた連戦を3連勝、その前から通算すれば6戦負けなしの5連勝で勝ち点を57に伸ばし、2位との勝ち点差4、3位・4位との勝ち点差は7と、混戦からやや抜け出し昇格を現実的な視野に入れることができた。
リーグ戦は1週休んで16日(日)に岡山と、19日(水)に横浜とアウェイで連戦になる。ここで勝ち点を順調に積み上げられれば昇格に向けて足場が固まると言っていいだろう。天皇杯では今野、権田が代表招集で離脱する他、今後の負傷や警告累積も考えて戦力の組合せをしっかり試して欲しい。何しろ、今野、森重、梶山、高橋が警告3回で出場停止にリーチなのだ。
採点(
採点の見方
):
権田(3.5) 決定的なピンチにも的確なキャッチングで落ち着いて対応した。
徳永(4) 最後まで我慢強く対応、終盤の機を見た攻め上がりはよかった。
森重(4) 守勢に回った試合だったが最後のところは身体を張ってブロック。
今野(3.5) ギリギリの局面でも落ち着いてボールをコントロールし完封。
椋原(4) 切り替えの早い試合だったが本分である守備で完封に貢献。
梶山(3.5) 中盤を窮屈にされたが焦れずに我慢強くボールをつないだ。
高橋(4.5) 厳しいプレッシャーの下ではボールを失うシーンも。
谷澤(3.5) 前線で起点を作ろうと苦心。シュート狙ってもいいシーンあり。
羽生(4) 献身的に動き回ったがボールに触る機会が少なかった。
永里(4.5) 得点はあったがなかなか特長出せず。
ルーカス(4) 徹底的なマークに遭ったがそれでも懸命にボールを散らした。
===
石川(3.5) 得点は見事。先発は石川でよかったように思うが…。
坂田(4) それなりに時間をもらったがアピールできなかった。
鈴木(3.5) 前線から献身的な守備で試合のクローズに大きな貢献。泣ける。
ああ、そういえば天皇杯のチケットまだ買ってないな…。
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