フットボール・クレイジー
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2012年06月30日 22:12
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■
【Jリーグ第16節】磐田×FC東京
■2012年6月30日(土) 19:00キックオフ
■ヤマハスタジアム
行って行けないことはないがアウェイ遠征は首都圏と決めているのでおとなしく自宅スカパー観戦。ビール飲んで寿司をつまみながらのテレビ観戦も悪くはない。
東京は引き続き梶山、羽生、石川、太田らを欠き前節と同じ布陣。
権田
徳永 加賀 森重 椋原
高橋 米本
谷澤 長谷川 田邉
ルーカス
加賀は古巣との対戦になる。水曜日に柏に負けているだけに連敗は許されない。何としても勝ち点を持ち帰らなければならない試合。
試合は開始早々に動く。自陣からのクリアボールを敵に拾われ、東京の左サイドから速いクロスを入れられる。これにニアで合わされ失点。敵ながら見事な得点で、早い時間帯から0-1とビハインドを背負うことになる。
しかし東京はここからしっかりとボールを支配。本調子とは言い難い磐田の守備を相手に中盤でボールを支配するとルーカスに当てて攻撃を組み立てようとするが、前節に続いてルーカスにうまくボールが収まらない。ルーカスと長谷川との役割の整理もうまくできておらず、谷澤、田邉が個別にボールを持ってもなかなかクリティカルなエリアにまでは展開できない。
逆に東京がつなぎきれないボールを磐田に奪われては前線に運ばれ何度か危ないシーンを作られる。米本が中盤で孤軍奮闘してボールをチェイスするが、チャンスというほどのチャンスは作れないまま、徐々に流れも磐田に傾き始める。東京としては何とか前半のうちに追いつきたいところだったが、得点の可能性を感じさせるシーンもほとんどないまま0-1でハーフタイムとなる。
ハーフタイムに気合いを入れ直したか、後半に入ると東京の動きがややよくなり敵陣中心に試合が展開する時間帯が続く。49分には谷澤がゴールライン際から中央に送ったクロスにルーカスが頭で合わせるがわずかに枠を捉えられず。56分には谷澤のFKに森重が頭で合わせるがこれもバーの上。60分、長谷川がパスを受けて裏に抜け出すが角度のないところから放ったシュートはサイドネット。押し込んだ時間帯だったが、この時間帯に追いつけなかったのがポイントだった。
63分、なかなかボールを収められず苦しむルーカスを下げて渡邉を投入。ゴール前での押し込みに期待するということか。しかし70分、東京の右サイドから敵MFの攻め上がりを許し、サイド深くの角度のないところから上げられたボールがそのまま逆サイドのネットを揺らし失点。0-2となる。狙ったシュートだとしたらこれも敵をほめるしかない見事なゴールだった。
これで流れは一気に磐田へ。見違えるように動きのよくなった磐田に対し、東京は足が止まり始め、深いところでボールを失うシーンも増える。76分には権田の自陣内のパスがそのまま敵FWに渡るミス。敵のシュートミスに助けられたが危なかった。権田はこの後にもゴールを空けて飛び出し、敵にループで狙われるシーンがあり、焦りがプレーに出てしまってチーム全体が浮き足立つ。
78分、加賀に代えて河野を投入。高橋がCBに落ち、長谷川がボランチに入って河野が左に、田邉がトップ下か。何とかまずは1点を返さなければならないが、84分、敵CKの流れからクロスを上げられ、中央で合わされてまたしても失点。0-3とほぼ試合を決められてしまう。
89分、敵ゴール前の密集から河野が左足で放ったシュートがゴールに。田邉が触れたようにも見えたが河野のゴールとなった。3-1と1点を返したが残り時間はアディショナル・タイム4分のみ。東京は谷澤に代えて幸野を投入。その幸野の仕掛けから得たFKを河野が蹴り、ファーにいいボールを送るが渡邉のヘディングは枠外に。結局東京は自ら流れを手放しバタバタと追いかける展開の末に1-3と完敗を喫した。
この試合も柏戦と同じく、愚直にパスサッカーを貫いたものの、前線で起点が作れず、変化のない単調な攻撃に終始して敵に現実的な脅威を与えることができなかった。後半の立ち上がりには押し込んだ時間帯もあったものの、ここで決めきることができず、終盤に追加点を許してどんどん地合いが悪くなってしまった。
チーム・コンセプト自体はまったく間違っていないが、キーとなる主力の何人かをケガで欠き、最後のところで敵のバランスを崩すパスサッカー「+α」の部分がないために苦しい戦いを強いられていると見るべきだろう。高橋、米本の中盤は引き続き機能しているが、そこから前にボールがつながって行かないことが問題で、長谷川の奮起を期待したい。
また、「+α」という意味では、河野、幸野といった技術のある選手も終盤に入れるのではなくもっと長い時間使ってみていいのではないか。他にも林、重松ら見てみたい選手はいる。さらに、やはりここ一番で得点できる外国人FWの獲得も考えるべきではないか。
上位を目指すクラブとして連敗はいただけないが、シーズンには必ず浮き沈みがあり、負けが込む時期があるのは仕方ない。問題は、そこできちんと課題を認識し、それに対して手を打つことができるかということだ。ケガ人の復帰を待つ間に、チーム戦術を深め、若手の底上げを図ることで層も厚くなる。
これで東京は8位に後退。中位でいいとはもはやだれも思っていない。ここで踏ん張れるかズルズルと負けを重ねて順位も下げるか、真夏を控えポポ東京の正念場だ。
採点(
採点の見方
):
権田(4.5) らしくない動揺を見せてチームを不安定に。ポジショニングも微妙。
徳永(4.5) 攻撃の起点にはなったが敵の攻撃には十分対応しきれなかった。
加賀(4) 古巣相手に高いモラルと集中力で質の高い守備を見せた。
森重(4.5) 特に後半は敵の思いきりのいい攻撃に手を焼いた。
椋原(5) 守備に追われ見せ場を作れず。田邉との相性はいいはずだが。
高橋(4.5) よくボールを受けたがその後の展開に余裕がなかった。
米本(3.5) チェイシングは完全復調と見てよいか。パスにも意識が見えた。
谷澤(4) ボールはよく触ったが攻撃は単発。もっと自由に動いていいのではないか。
長谷川(4.5) 動きに生真面目さが出てしまう。楽しんで傲慢にやっていい。
田邉(4) 突っかけても奪われることが多い。局面のアイデアには見るべきものあり。
ルーカス(5) ボールが収まらず。長谷川との関係をしっかり整理すべき。
===
渡邉(5) 機能せず。終盤のFKはせめて枠に行きたかった…。
河野(-) 時間短し。FKはいいキック。頼むからもっと長く出してやってくれ。
幸野(-) 時間短し。可能性を感じさせるプレーあり。
次節、ホームでのG大阪戦でリーグ戦はちょうど折り返し。難しい試合になると思うが、ここは勝つしかないだろう。
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FC東京
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J1リーグ戦
2012年06月30日 01:00
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■
【EURO2012準決勝】ドイツ×イタリア
■2012年6月28日(木) 20:45
■Nationalstadion
準決勝はイタリアとの対戦となった。できればイングランドをボコボコにしたいところだったが仕方ない。日本時間では金曜日未明3:45からの試合で、6時半の出勤までに試合を見終わろうと思えばほぼリアルタイムで見るしかなかった。4時に起きて前半は追っかけ再生をしたが、ハーフタイムに追いついてしまった。
ドイツは準々決勝のギリシャ戦から中5日。イングランドとの準々決勝を延長、PKとフルに戦った上、中3日のイタリアと比べればずっと有利な条件であることは間違いない。しかし、レヴ監督は再びメンバーを代えてきた。トップにはクローゼの代わりにゴメスが先発、右SHにはクロース、左SHにポドルスキと前節から3人を交替させている。
ノイアー
ボアテン フンメルス バドシュトゥバー ラーム
シュヴァインシュタイガー ケディラ
クロース、エツィル、ポドルスキ
ゴメス
序盤はドイツが主導権を握る。対応の遅れがちなイタリアのDFに対しスピーディな展開から敵ゴールに迫り得点機を作るが得点を奪うことができない。そうこうするうちにイタリアも徐々にリズムを作り始め、20分、左サイドから上げられたクロスに敵FWが頭で合わせイタリアが1-0と先制。バドシュトゥバーがマークについていたが巧みにかわされてしまった。
先制されたドイツは1点が必須になる。この時点では時間もまだまだある訳で、主導権は握れており焦る必要はなかった。ドイツはボールを支配しながらチャレンジを続けるが、敵GKの好セーブにも阻まれ得点に至らず。この時間帯にしっかり追いつくことができなかったのが結果として大きく響くことになる。
すると36分、敵陣から裏に決定的なスルーパスを出される。完全に裏を取られラームが追いかけるが敵FWの抜け出しを許し、見事なミドルを決められて0-2に。前半のうちに2点のリードを許したことでドイツのゲームプランは完全に狂ってしまう。1点差はおそらく想定の範囲だったと思うが、この失点は敵にはボーナス・ポイントであり、この試合の最大のポイントだった。
この失点をきっかけにドイツの連係は見る影もなく失われて行く。一方で余裕の出たイタリアは主導権を奪い、さらに3点目を狙いに行く構えを見せることでドイツの攻撃のコストをさらに高めようとする。結局0-2で前半を終了する。
ドイツは後半開始からポドルスキとゴメスに代えてロイスとクローゼを投入。完全に消えていた二人の交替はやむを得なかっただろうが、それなら前節からメンバーを入れ替える必要もなかったということだな。ドイツはこれによって機動性を増し、チャンスを作るがシュートミスもありゴールが遠い。61分、ロイスが素晴らしいFKを枠に飛ばすが敵GKがバーに逃れる。
71分にはボアテンを下げてミュラーを投入。シュヴァインシュタイガーがCBに落ちてスリーバックになったようにも見えた。しかし時間の経過とともにドイツは焦りが出て攻撃が次第に単調になり、楽に守られるようになる。この時間帯になると、コンディションでアドバンテージがあるはずのドイツの方が明らかに疲れて見えた。メンタルなものも随分あっただろう。
アディショナルタイム、敵エリア内でハンドを誘いPKを獲得。エツィルがこれを決めて2-1と1点差に詰め寄るが時既に遅し。そのまま試合終了となりユーロ2012は終了した。
この試合、序盤は決して悪くなかったが決めきれずにいる間にワンプレーから失点し、さらに前半の間に裏を取られて2点差になったところで実際には勝負あったということだろう。ドイツは懸命に修正しようとしたものの、このレベルで2点の余裕を持たれると追いつくのも難しかった。
この大会、ドイツは完成度の高いサッカーを披露したがビハインドを背負ったときにピッチの中でチームを引っ張るリーダー的存在が見当たらなかった。本来ならシュヴァインシュタイガー辺りがそういう役割を果たさなければならないのだろうが、この試合ではシュヴァインシュタイガーの調子が悪く(足を傷めていたとも)、全体を鼓舞するような状況でもなかったか。
ゴメスの淡泊さも目についた。ツボにはまったときの決定力はあるが、チームメイトと有機的に絡んで動き、自ら敵のギャップを作るという点ではやはりクローゼに一日の長がある。前節先発させたクローゼ、ロイスを再びベンチに戻したのは、ギリシャは格下と見てメンバーを試したということか。結果論的に言えば、前節と同じ布陣の方が面白い結果にはなったかもしれない。
ドイツはまだまだ若いチームだし、このベースの上に次のブラジルでのワールドカップを見据えたチームを作り上げるのだろう。レヴ監督が続投することを期待したい。
採点(
採点の見方
):
ノイアー(4) 失点はノーチャンスか。それ以外は見せ場少なし。
ボアテン(5) 裏のスペースを再三使われた。クロスの質も今ひとつ。
フンメルス(4.5) 敵攻撃の対応にバタついた。
バドシュトゥーバー(5) 最初の失点ではマークにつききれず。
ラーム(5) 2失点目では裏を取られ後追いの屈辱。
シュヴァインシュタイガー(5) コンディションが悪かったのか精度欠いた。
ケディラ(3.5) 積極的に仕掛けようとした。
クロース(4.5) 消えている時間長し。ボアテンとの連係も今ひとつ。
エツィル(4) よくボールを触ったが有効射程になかなか入れず。
ポドルスキ(5) ほぼ存在感なし。今大会通じ下降線をたどった。
ゴメス(5) ここまでボール届かず。動きが少なく貢献見劣り。
===
クローゼ(4) 前線で身体を張ったが得点にはつながらず。
ロイス(3.5) FKには可能性を感じた。この経験を生かして欲しい。
ミュラー(-) 時間短し。
ああ、これで月曜日の朝は早起きする必要がなくなった。
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ドイツ代表
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EURO2012
2012年06月28日 23:10
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【Jリーグ第9節】FC東京×柏
■2012年6月27日(水) 19:00キックオフ
■国立競技場
ACL出場クラブのみ未消化だった第9節の代替日程。平日の夜だが、国立での開催で結構来場者はあったようだ。僕は残念ながら仕事の関係で駆けつけられず、12時前に帰宅してからスカパーの録画を見た。もちろん試合結果は見ないようにTwitterとかも一切封印して携帯を見ないようにしていたので帰りの電車が恐ろしく退屈だった。
柏は今季最初にゼロックスカップで完敗を喫した相手であり負けられない。東京は前節梶山が負傷(全治6週間…)したため欠場、代わって米本がボランチに入り、長谷川がトップ下にスライドした。それ以外は前節と同じ布陣。
権田
徳永 加賀 森重 椋原
高橋 米本
谷澤 長谷川 田邉
ルーカス
試合は両チームが互いに特徴を出そうとして主導権を争う展開に。東京がいつものようにポゼッションから敵ゴールに迫ろうとする一方、柏は手堅い守備から前線のタレントにボールをつなぎ精度の高い攻撃からシュートを狙う。序盤はボールが激しく往復する落ち着かないゲームになるが、徐々に東京がセカンドボールを拾えるようになってくる。
東京は高橋、米本が中盤でマメにボールを拾って前線に展開するが、梶山を欠いている上、ルーカスが執拗なマークに遭ってボールを収められない。長谷川、田邉がボールを受けても柏の堅い守備を切り崩して行く第二、第三の動きが見られず、アイデアがないままパスミスが出たり囲まれたりでボールを失うことが多い。
それでも東京はサイドを使った攻撃から何度かチャンスを作る。特に30分、敵陣深くで敵DFをチェイスし、ボールを奪ったルーカスからのラストパスを受けた長谷川のシュートが枠外になったのは得点の可能性を感じたシーン。せめて枠に飛ばしたかった…。
しかし、東京が押し気味で前半を終えようとしたアディショナル・タイム、柏にFKを与えると、ゴール前に絶妙のボールを送られる。これに合わせたシュートは権田がセーブしたものの、こぼれ球を詰められ失点。優勢に試合を進めながら前半終了間際にセットプレーから失点するという悪い流れで、0-1とビハインドを背負ってハーフタイムに。
後半に入ると、リードを奪ったためリスクを負わず時計を進めようとする柏に対し、東京が何とか状況を打開しようとする苦しい試合展開を強いられる。東京は引き続き前線でボールが収まらず攻撃は散発的に。田邉、谷澤が仕掛けようとするが動きにダイナミズムがなくつながって行かない。
72分には谷澤と田邉を下げて河野と渡邉を投入。渡邉がワントップに入ってルーカスがトップ下、長谷川が左にスライドし、河野を右に配して運動量を増やすことを目論む。80分には裏へのパスに渡邉が抜け出すがシュートは大きく枠を外れる。
柏はボールを奪うと手数をかけずに鋭いカウンターを繰り出す。何度か危ないシーンを作られるが、敵のシュートミスにも助けられて追加点は許さず。
東京は粘り強くボールをつないで敵ゴールに迫ろうとするが、時間の経過とともに焦りも出て効果的な攻撃の組み立てができない。アディショナル・タイムには幸野がJ1デビュー。ぎりぎりまで敵を崩そうとするが試みは単調に終わり、結局状況を打開できないまま0-1で柏に屈した。
この試合、前半は悪くないリズムで攻めながら、フィニッシュに持ち込むことができず、前半終了間際にセットプレーから失点。後半は精神的に余裕がない中で追う展開となり、柏にかわされる形で最後まで決定力を欠く残念な試合になってしまった。
東京は愚直にパスサッカーを実践し、それなりにチャンスも作ったが、上述の通りこの日はルーカスが厳しいマークに遭ってボールを収められなかった上、梶山を欠いて攻撃に変化をつけられなかった。長谷川、田邉、谷澤は前線で奮闘したものの、連携を欠いて柏の守備を組織的に崩すことができなかった。
縦横に無駄走りをして敵のDFを混乱に陥れる羽生とか、スピードで仕掛けることのできる石川とか、意表を突く動きで敵を引き連れたままキープできる梶山とか、パスサッカーとは本来異質なファクターがあってこそパスサッカーは機能する。愚直にパスを回すだけの単調なサッカーでは敵を崩すことはできないのだ。
そういう意味では、パスを回そうとすればするほど攻撃がパターン化し、崩せる気もしなくなって行ったのは当然で、ある意味自縄自縛。パスサッカーの自家中毒みたいなものだ。せっかくいいくさびが入っても今の状態ではそれがトリガーにならず、足許から足許へのパスに終始しているだけのように見えることがあまりに多い。
マニアックなプレーに資質を感じる田邉やドリブルで仕掛けられる河野辺りがパスサッカーを異化してこそ東京の攻撃は生きるはず。幸い、この試合では高橋、米本のボランチが機能しており、特に米本は前節から引き続いて高いパフォーマンスを見せている。次節はアウェイの磐田戦。ここからの修正に是非期待したい。
採点(
採点の見方
):
権田(3) 敵の拙攻にも助けられ失点はセットプレーからの1点のみ。
徳永(4) 果敢にアップダウンを繰り返したがカウンターの対応には苦労。
加賀(4) 能力の高い敵への対処に手を焼いた。復調は心強い。
森重(4) 最後まで集中してレベルの高い守備。カウンターのケアは及第。
椋原(4) 前半は積極的な攻撃参加でチャンスを演出。もっと突っ込んでいい。
高橋(3.5) ボール奪取、キープに高い集中力を見せた。もともと能力は高い男。
米本(3) 復調を印象づける高いパフォーマンスとモチベーション。
谷澤(4.5) ボールには触ったがフィニッシュへの展開には絡めず。
長谷川(4) プレーに生真面目さが出てしまいチャンスメイクできず。
田邉(4) ポテンシャルを見せる局面もあったがコンスタントには働けず。
ルーカス(4.5) 懸命に身体を張ったが前線でボールをキープできず。
===
河野(4) 仕掛ける局面もあったがあまりボールに触れず。
渡邉(5) ほぼ仕事できず。
幸野(-) 時間短し。
ここで上位に踏みとどまることが重要。
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FC東京
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J1リーグ戦
2012年06月24日 13:45
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【Jリーグ第15節】FC東京×C大阪
■2012年6月23日(土) 18:00キックオフ
■味の素スタジアム
天気のいい土曜日の夕方。風が涼しくサッカー観戦日和だ。味スタに行くのは浦和戦以来ほぼ1カ月ぶり。開始前には長友のVTRメッセージもあって盛り上がった。
前節横浜に惨敗を喫した東京は先発メンバーをいじってきた。加賀がCBで久しぶりに先発、徳永は右SBに戻った。また左SBには足指の疲労骨折で戦線を離脱した太田に代わって椋原が先発。また、左SHには田邉が先発、ルーカスをワントップに戻して渡邉はベンチスタートとなった。
権田
徳永 加賀 森重 椋原
高橋 長谷川
谷澤 梶山 田邉
ルーカス
試合は両チームとも神経質な立ち上がり。東京はいつものようにポゼッションを中心にパス交換から敵陣に入ろうとするが、大阪も自陣で手堅い守備からボールを奪うと前線のタレントにボールを預けてカウンターを狙う。両チームともコンパクトな陣形で25メートル幅くらいの密集が上がったり下がったりするようなイメージ。
東京は長谷川、高橋を中心に攻撃を組み立てようとするが、スペースも少なく縦に当てた後の次の展開が難しい。むしろ森重あたりから前線に出したボールの方が可能性を感じさせたりする。ただ、いずれにしても前節に比べれば動きは軽快になっているし、クリティカルなくさびが通ることも多く復調を感じさせる。
一方、大阪の攻撃も迫力があり、特に前線4人はそれぞれ個人技もあってワンチャンスでやられる怖さがある。35分には東京の左サイドに敵MFの飛び出しを許すが、敵のボールはループシュートかロビングのパスか微妙なボールになり森重が対応をして事なきを得る。44分にも大阪のカウンターを浴び、東京の右サイドからシュートを放たれるが一対一で対応した権田がセーブ。権田のおかげで難は逃れたもののカウンターのケアは引き続き課題と思わせるシーンだった。
東京の前半の見せ場は36分、徳永のクロスにルーカスがボレーで合わせるがゴール左にそれる。入っていればファイン・シュートだったが惜しかった。あと、43分には加賀がスルスルと持ち上がって強烈なミドル。敵GKにセーブされたものの枠に行っており、CKを獲得した。加賀はやはり1試合に1回はあれをやると決めているのかもしれない。
結局東京がボールを支配しているように見えながらも、敵にもカウンターから決定機を作られ、互いに主導権を争う拮抗した展開でスコアレスのまま前半を終える。
後半に入っても両チームが譲らず互いの特徴を出そうと争う時間が続く。58分、梶山が自陣で足を痛めたか、担架で運ばれそのまま米本と交代。米本はボランチに入り長谷川がトップ下に上がる。梶山のケガで余儀なくされた交替であったが、これが伏線になって行く。
60分、徳永が右サイドで持ち上がったボールを田邉が受け長谷川にパス。長谷川はこれを中央に持ち込み、シュート・コースが開いたところを狙いエリア外から左足でゴール左隅に突き刺すミドル。東京が1-0と待望の先制点を得る。
さらに76分、田邉からのパスをゴール前右寄りで受けたルーカスがこれをゴール右隅に流し込み2-0に。このゴール、現地ではオフサイドに見えたが、家で録画を再生してストップ・モーションで見てみたら、バックスタンド側に敵のDFが残っておりルーカスはオフサイドではなかった。副審がそれを確認しているのも窺え、正しい判定だったと思う。
82分、長谷川が足をつって退場、代わって渡邉が入りルーカスがトップ下に。86分にはまたしても裏を狙われ敵FWと権田が一対一になるが、敵のシュートは権田が倒れながらも残した右足でセーブ。89分には田邉に代えて河野を投入、大阪の攻撃に手を焼きながらも何とか試合をクローズ、2-0と完封勝利を収めた。
この試合、横浜戦での不甲斐ない戦いに比べれば、自分たちのやるべきことへの確信と、それを実際にやりきる規律は十分見えた。あの敗戦を引きずることなく修正してきた点は評価していい。だが、東京のシュートは6本(大阪は10本)と、決して東京のパス・サッカーが相手を圧倒したというイメージではなかったし、むしろフィニッシュのアイデアや思いきりという意味では引き続き課題を残したと言うべきだろう。
特に、ユーロでドイツやスペインのサッカーを見て思うのはやはり判断のスピード。全体が流動しながらほとんどノールックでワンタッチのパス交換をする現代型のサッカーを見ていると、東京が目指すものもここにあるのだろうと思うが、そこに至るにはある種のオートマティズムともいうべき高い次元での相互理解や連動性が必要なのがよく分かる。
それに比べれば、我々はまだまだボールを持ってから次を考えていることが多く、その間に有効な選択肢がどんどん失われている。たいていの場合、最も有効な選択肢は最も困難で最もリスクを伴う選択肢である。その選択ができるようになるには、相手を上回る判断のスピードがなければならない。その意味では東京はまだまだ発展途上に過ぎない。
また、この試合でもカウンターからピンチを招くシーンが散見された。ラインを高く保つスタイルとして裏を狙われることはある程度覚悟の上だが、その有効な対策が権田だけというのは心許ない。難しい部分だが、切替のスピードとCBのスキルに負う部分が大きいと言うほかない。
梶山のケガも心配だ。この試合では長谷川を前に出したことで得点につながったし、米本も素晴らしい働きを見せてくれたが、梶山が長期離脱することになればチーム編成は大きな見直しを迫られる。ただでさえケガ人が多くメンバーに苦労しているところだし、軽傷であることを祈る。
東京はこれで暫定5位。未消化だった第9節の柏戦を水曜日に国立で戦うので日程も正常に復する。J2での圧倒的な優勝、昇格、天皇杯での優勝、そして今季リーグ戦のスタートダッシュやACLでのグループリーグ突破など、昨季終盤から華々しい戦果を残したために、何か我々は強いチームであるかのような錯覚をしそうになるが、我々の目指すサッカーはまだまだ緒についたばかり。問題点もたくさん抱えているし、こうやってひとつずつ勝ち点を積み上げること以外に考えるべきことはない。
リーグ戦も中盤にさしかかっており、難敵との対戦が続く。慢心することなく、ひとつでも上を目指そう。
採点(
採点の見方
):
権田(2) またしてもスーパーセーブでチームを救う。何か憑いているかも。
徳永(3) やはり右SBが主戦場。追い越してこそ徳永。攻撃で魅せた。
加賀(3.5) 対人で強さを見せる。持ち上がってのミドルも魅力的。復帰は大きい。
森重(3) 守備だけでなくビルドアップの起点としてパス出しにもセンスを見せた。
椋原(4) 破綻はなかったがボールを持ってから考えるためにチャンスを逸す。
長谷川(3) 一列上がってから本領を発揮。得点は個人技だが価値は大きかった。
高橋(4) 中盤でボールを捌いたがうかつなパスミスあり。今は悩む時期か。
谷澤(3.5) 面白かった。
梶山(3.5) 落ちてきてボールを受けるシーン多し。前で勝負して欲しい。
田邉(4) アイデアはよかったが消えている時間あり。もっと自分で仕掛けていい。
ルーカス(2.5) 献身的にボールを受け、だめ押しとなる貴重な得点。涙が出た。
===
米本(3) ダイナミックなパス出しには目を見張った。まだまだ伸びるぞ。
渡邉(-) 時間短し。
河野(-) 時間短し。頼むからもっと出してくれ。
柏には勝ちたい。水曜日はちょっと現地無理そうだけど。
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FC東京
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J1リーグ戦
2012年06月23日 10:28
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【EURO2012準々決勝】ドイツ×ギリシャ
■2012年6月22日(金) 20:45キックオフ
■PGE Arena
土曜日未明の試合なので、朝5時半に起きて録画を追っかけ再生。本当はもっとゆっくりでもよかったんだけど、子供が登校で7時半に家を出る前に見たいと言うので…。
グループリーグを3勝で突破したのはドイツだけらしいが、レヴ監督はメンバーをいじってきた。右SBに出場停止明けのボアテンが復帰した他、右SHにロイス、左SHにシュールレと両翼をミュラー、ポドルスキから入れ替え。さらにワントップは好調のゴメスを外しクローゼを先発させた。布陣はこんな感じ。
ノイアー
ボアテン フンメルス バドシュトゥバー ラーム
シュヴァインシュタイガー ケディラ
ロイス エツィル シュールレ
クローゼ
過去にギリシャ代表には負けたことがないということだが、楽勝ムードは禁物。一発勝負なのでワンチャンスでも決められればそのままやられるリスクはある。まあ、その辺は僕なんかに言われなくてもドイツの人たちはよく分かっているはずだが。
試合はドイツが圧倒的にボールを支配。ほぼハーフコートマッチの様相を呈する。ギリシャは自陣で引いて守り、ゴール前を分厚くして奪ったボールはカウンターで展開するという戦術を徹底している。
ドイツとしては主導権を握りながらもカウンターのケアをおろそかにして先に失点する訳には行かず、ギリシャの堅い守備を崩すのにも苦労して神経質な戦いを強いられる。前線ではこの試合で起用されたロイス、シュールレがエツィル、ケディラらとも絡んでチャンスを作ろうとするが、敵陣に入ってしまうとスペースが少なく、敵の人数も多く、動ける余地が限られてダイナミックな攻撃が展開しにくい。
スコアレスのまま推移するとワンチャンスでの失点リスクが高まる。早く先制点が欲しいドイツだが、それが焦りにつながると形を崩す怖さもあって、力の差のある一発勝負というのもそれはそれで難しいと実感する試合に。
敵陣でボールを持ち続けるものの手詰まり感が徐々に色濃くなる中で、ドイツが待望の先制を果たしたのは39分。ラームが左サイドでパスを受けると絶妙のトラップで敵DFを二人ほど置き去りにし、ボールを置き直してゴール右上にきれいなシュート。ドイツは前半のうちに先制できたことで一気に有利になる。1-0で前半を終了。
ところが後半に入った55分、敵の鋭いカウンターを浴びる。ドイツの左サイドを抜け出され、併走したFWがクロスに合わせて同点に。敵FWについていたボアテンが最後に一歩前に出られたように見えた。
試合は振り出しに戻り流れ的にはイヤな感じ。だが、ここからがドイツのタフなところだった。再びリードを奪うべく攻勢を強めた61分、ボアテンからのクロスに中央でケディラがボレーで合わせゴール。ドイツが2-1と勝ち越す。この得点は試合の流れの中でも重要だったが、ケディラの技術も素晴らしかった。
ドイツは67分、シュールレに代えてミュラーを投入。68分、エツィルのサイドからのFKにクローゼが得意の頭で合わせ3-1に。残り時間を考えればセーフティ・リードとはまだ言えないものの、ワンチャンスで試合が振り出しに戻るリスクはなくなりこれでドイツはグッと楽になったはずだ。
さらに74分、クローゼのシュートを敵GKが弾いたこぼれ球にロイスがダイレクト・ボレーで合わせゴール、4-1として試合を決める。80分にはクローゼとロイスを下げてゲッツェとゴメスを投入。89分にはボアテンのハンドからPKを献上し4-2と一点を返されたものの、ボールを手放さず危なげなく試合をクローズ、ギリシャに完勝した。
リードが奪えるまではリスク含みの難しい試合だったし、先制しながら敵のカウンターを止めきれず追いつかれたことは反省材料だが、最後には実力を示してギリシャを突き放したのは大舞台での戦いを心得ているドイツらしい。
得点こそなかったがシュールレは左サイドからの仕掛けがよかったし、ロイスは消える時間帯がありポジショニングに戸惑っている様子もあったが得点で思いきりのよさを見せてくれた。ロイスとゲッツェの両翼を見てみたい気もしたが、この組合せは来季BVBでイヤというほど見られることだろう。
崩しきったというよりは「ズドン」みたいなゴールで勝った試合ではあるが、トーナメントなのでそれでいい。準決勝はイングランド×イタリアの勝者と戦うことになる。どちらが来てくれてもいいが、どちらかといえばイングランドに上がってきてもらってボコボコにしてやりたい感じがするな。
採点(
採点の見方
):
ノイアー(3) ほぼ仕事なかったがカウンターへの鋭い飛び出しは光った。
ボアテン(4) 攻撃参加では存在感を見せたが守備では二失点に絡む。
フンメルス(3) 中央を封鎖、いつの間にか守備の柱になりつつある。
バドシュトゥーバー(3.5) 手堅い守備で高いラインの後ろをケアした。
ラーム(2.5) 機を見た攻め上がりが先制点を生んだ。トラップが見事だった。
ケディラ(2.5) あのボレーは練習してできるものではないのではないか。
シュヴァインシュタイガー(3) 真面目にポジションを取り直し配球役として君臨。
ロイス(3) 消える時間帯もあったが得点は見事。名前を印象づけた。
エツィル(2.5) スペースがない中でもアイデアを出し続けた。
シュールレ(2.5) 得点はないが再三左サイドを破り敵ゴールを脅かした。
クローゼ(3) 連係は今ひとつだったがFWとしての仕事は十分果たした。
===
ミュラー(-) 時間短し。
ゴメス(-) 時間短し。
ゲッツェ(-) 時間短し。もう少し見たかった。
早起きして見た甲斐のある試合だった。準決勝は日本時間29日金曜日早朝。延長の可能性も考えると何時に起きて見るべきか悩む。中5日は有利だが流れを考えると空きすぎかも。準決勝と決勝とは中2日だし、難しいチーム・マネジメントになる。
ところで、3位決定戦はないんだな…。
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ドイツ代表
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EURO2012
2012年06月19日 23:20
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■
【EURO2012 B組第3節】デンマーク×ドイツ
■2012年6月17日(日) 20:45キックオフ
■Lwiw
早くもグループリーグ最終戦。ドイツは引き分けで勝ち抜けが決まるという状況でデンマークと対戦する。ポルトガル戦、オランダ戦で右SBを務めていたボアテンが警告累積で出場停止のためベンダーが先発した他はこれまでと同じ布陣。月曜日未明の試合のため、また4時半に起きて追っかけ再生した。週明けいきなりこれはキツい…。
ドイツは試合開始早々からボールを支配、パスをつないで主導権を握る。おそらくはボールを持っていることが最大の防御であり、その上先制できれば言うことないといった感じの入り方ではなかったかと思う。デンマークはポルトガル×オランダの試合結果次第では引き分けでも勝ち抜けの可能性があるが、やはり勝利を狙いに行かなければならない状況で、まずは慎重な立ち上がりに見えた。
ドイツは攻めながらもデンマークの堅い守備に手を焼いていたが、19分、ミュラーが右サイドから入れたクロスに、ニアでゴメスが触り、これをポドルスキが右足で蹴り込んでドイツが先制。試合をグッと楽にした。
ところが5分後の24分、CKから失点し1-1の同点に。得点直後の失点だけに普通ならばイヤな感じになるところだが、「何だよ、せっかく先制したのに同点になっちゃったじゃん」程度の余裕を感じたのは僕だけか。少なくともドイツには焦りとでもいったようなものはまったく見られなかった。前半はそのまま同点で終了。
後半に入ってもドイツが主導権を握る展開は変わらないが、それなりのスピードで攻守の応酬があった前半に比べれば、ドイツは明らかに慎重になり、無理して得点を狙いに行くよりはうかつな失点を避けることに重点を置いたように見えた。攻撃は効率よく少ない手数でフィニッシュまで行くことが戦術だったのではないか。
ドイツは64分、ポドルスキに代えてシュールレを投入。74分にはゴメスに代えてクローゼを起用する。80分、カウンターから右サイドに流れたボールをベンダーが蹴り込んでドイツが勝ち越し。この時点でポルトガルがオランダに逆転で勝っており、デンマークとしてはもはや勝つしかない状況になっている。
ドイツは84分、ミュラーに代えてクロースを投入。守備を固めたいということか。ドイツは残り時間を手堅く使いきり、2-1でデンマークに完勝した。
これでドイツはグループリーグB組3戦全勝となり、グループ1位通過を果たした。準々決勝はA組2位のギリシャと戦うことになる。
引き分けで構わないという試合で、そのためにしっかりと守備のリスクをコントロールしながら、それでも結局は勝ってしまうところがドイツの強さかもしれない。負ければデンマーク、ポルトガルと勝ち点で並ぶため、勝ち抜けできない可能性も残っていた試合で、こうやって落ち着いた試合ができるところがさすがだ。
この試合ではゲッツェやロイスなども見たかったが、不確定要素がある限りベスメンで臨むところもドイツらしい。もし事前に勝ち抜けが決まっていて、この試合が消化試合だったら、もちろん大胆にメンバーを入れ替えてきたのだろうが。
採点(
採点の見方
):
ノイアー(2.5) クリティカルなシュートをことごとくセーブ。
ベンダー(3) 積極的な攻撃参加がカウンターからの決勝点を生んだ。
フンメルス(3.5) 最も注意すべき敵FWをしっかりつかまえて仕事させず。
バドシュトゥーバー(3.5) 地味な仕事に徹したが存在感はあった。
ラーム(3.5) 再三に亘って左サイドで攻撃に参加。
ケディラ(3.5) 高い技術で前線の組立にもよく参加した。
シュヴァインシュタイガー(3) 配球役として攻撃を演出。彼のチームと言っていい。
ミュラー(4) アシストはあったものの全体として動きに精彩を欠く。
エツィル(3) トップ下でボールを収めては攻撃の起点になった。
ポドルスキ(3) 右足シュートには驚き。全体にもうちょっと精度が欲しい。
ゴメス(4) 一所懸命動いたとは思うが効果的に攻撃に絡めず。
===
シュールレ(-) 時間短し
クローゼ(-) 時間短し
クロース(-) 時間短し
準々決勝は土曜日の未明になるので早起きして見ることにしよう。
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ドイツ代表
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EURO2012
2012年06月17日 00:47
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【Jリーグ第14節】横浜×FC東京
■2012年6月16日(土) 19:00キックオフ
■日産スタジアム
インターナショナル・マッチデイの中断からJ1が再開。東京はアウェイで横浜と対戦だ。朝から細かい雨の降る生憎の天気。バックスタンド中央の指定席を買っていたが、座席を確認すると雨に濡れそうな場所だ。結局屋根のついたホーム自由席のバックスタンド上層に席を確保。ステルス応援することにした。試合中はずっと雨が降り続いていたので正しい判断だったと思う。
アウェイゴール裏は雨にも関わらず上層を開けてもらえず、多くの人が下層前列の屋根のないところで合羽での応援を強いられたようだ。ホスピタリティとしていかがなものかと思う。味スタなら雨の日は下層が売り切れてなくてもちゃんと上層を開けるぞ。
東京は以下のような布陣。
権田
椋原 徳永 森重 太田
長谷川 高橋
谷澤 梶山 ルーカス
渡邉
石川は首を痛めて離脱らしい。
試合は序盤から横浜に押し込まれる展開。横浜はボールホルダーへの寄せやセカンドボールへのアプローチが速く、徹底していて、東京は余裕を持ってパスをつなぐことができない。ゴールキックの時もFWが下がらず東京のCBを牽制するため結局長いボールを蹴らざるを得なくなるなど、東京をよく研究し、対応をしっかり実行してきている印象を持った。
これに対し東京はイノセントというか何というか、ボールを持てばパスを互いに当てながら前線にボールを運ぼうとするが、横浜の早い対応に正確性を欠き、アタッキング・サードまで侵入することもできない。横浜の厳しい守備に遭い、ボールを失ってクリティカルなシーンを作られることも多い。主導権は完全に横浜に握られ、ギリギリでしのいではCKを与えるようなシーンが続く。
20分、敵FWに裏を取られシュートがネットを揺らすがオフサイドの判定。九死に一生を得る。裏を狙ってくる横浜に対し、東京はパスの出所を押さえきれず、いいようにやられている。31分、敵中盤から出た縦のボールをDFラインで受けられ、反転してのシュートを許してしまう。これが決まり0-1と先制される。
梶山がボランチの位置まで落ちてきてボールを捌くなど、中盤が停滞し、サイドも有効に使えていない状況を見たか、37分、椋原を下げて加賀を起用。徳永がCBから右SBにスライドする。その後も何度か危ないシーンはあったがしのぎきり、0-1と一点のビハインドを抱えたまま前半を終えた。
東京は後半開始から太田に代えて中村を起用。両SBの交替で既に枠を2つ使ってしまう。しかし、後半に入っても東京の動きはなかなかよくならず、終始横浜に主導権を握られたまま。前半よりは両サイドが機能し始めたようにも見えるが、横浜の集中した守備の前にフィニッシュまでたどり着けないのは前半と同じ。
64分、東京はボールを収めることができない渡邉を諦め河野を投入。ルーカスがワントップに上がり、河野は左SHに入る。71分、敵のFKが壁を越えて枠に飛ぶが権田がファイン・セーブ。東京はルーカスと河野のコンビネーションから何度か敵ゴールに迫るが、横浜の守備も堅くシュートが放てない。結局チームとしての連動性を最後まで示せないままタイムアップ。0-1で横浜に敗戦を喫した。
この試合、横浜は東京の特徴をしっかりスカウティングし、前線からのプレスで東京のパス網を寸断するとともに、素早い攻守の切り替えで裏を狙う戦術が徹底されていた。東京は中盤でボールを効果的に回すことができず、低い位置でボールが停滞して攻撃を組み立てることができなかった。サイドも有効に使えず、渡邉が前線で孤立、難しいパスはキープしきれず、特徴を生かして押し込むような場面は作ることができなかった。
東京は愚直にパスからの崩しにこだわったが、動きも変化もなく、セカンドボールへのアプローチでも常に横浜に後れをとって自分たちの流れを作ることができなかった。東京対策をしっかり共有してきた横浜に対し、無手勝流で工夫の足りない戦いを挑み、うまく行かないときにそれを試合の中で修正することもできなかった。
自分たちのサッカーを貫くのはそれでもいいが、昇格クラブとして挑戦者の立場にあるのは我々の方。横浜の方がよほど規律も危機感もあって、中断明けのこの試合に勝つか負けるかが大きな意味を持つということを理解した戦い方をしていた。それに比べれば東京は何か大事なことをひとつ思い出せないまま漫然と手なりでゲームに入ったように見えたし、それは最後まで改まることはなかった。集中を欠いたと言われても仕方ない。
精神論的なことは言いたくないが、その「何か大事なこと」というのはおそらく昨季J2で後のない戦いをする中で学んだ「冷徹な現実認識」と「その上に立った勝利への執着」であり、大熊前監督が言い続けた「フットボールの本質」だろう。どんな思いをして昇格、天皇杯を勝ち取ったのか、もうそういう挑戦者としての記憶はどこかに消えてしまったのか。
権田のセーブがなければ0-4くらいで負けていてもおかしくない試合。両チームのシュート数は3-14だそうで、そりゃシュート3本では勝てないわな。羽生や石川のような、変化をつけて敵の守備にギャップを作り出すことのできる選手の不在は大きいが、河野や田邉など、敵の守備に対応を強いるような動きのできる選手は他にもいる。ここからの一週間でどのように立て直してくるのか、ポポヴィッチ監督の手腕が問われている。
採点(
採点の見方
):
権田(2) スーパーセーブで何度も窮地を救う。1点ですんだのは権田のおかげ。
椋原(4.5) 前半途中で無念の交替。攻守のバランスに苦労した。
徳永(4) やはりSBに移ってからの方が躍動していた。
森重(4) 守備の要として横浜の攻撃を受け止めた。
太田(4.5) 守備に難あり、左サイドからの突破を許した。
高橋(4.5) 中盤で機能せず、敵にボールを献上するうかつなミスもあった。
長谷川(4.5) ボールには触ったがリスクを取ったパスがカットされること多し。
谷澤(4.5) 前線で起点になりきれず。自分で突破を図るなど変化が欲しかった。
梶山(4) 落ちてボールを受けること多く、攻撃の停滞を招いた。
ルーカス(4) 特に後半はボールが収まるようになった。孤軍奮闘。
渡邉(5) 苦労はしたがタイプと違うことを求められている感が強い。
===
加賀(4) 森重とのコンビで起用後は完封。復帰戦としては合格でいい。
中村(4) 意欲的に攻め上がりに参加。仕掛けにも期待したい。
河野(4) 前を向いて仕掛ける気持ちが何度かチャンスにつながった。
傘持たずに濡れて行ってこういう試合を見せられると本当に消耗する。
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FC東京
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J1リーグ戦
2012年06月14日 22:05
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【EURO2012 B組第2節】オランダ×ドイツ
■2012年6月13日(水) 20:45キックオフ
■Metalist
グループリーグ第2節は強敵オランダとの対戦。日本時間14日未明3時45分からのゲームだったので、4時半に起き、出勤前に録画を追っかけ再生した。
ドイツは前節ポルトガルに勝ったメンバーをそのまま起用。試合はキックオフ直後から互いに激しく攻め合うハイテンポな展開になる。デンマークに負けて後がないオランダは厳しい寄せから中盤でボールを奪うと、ダイレクトでパスを交換しながら短い時間でゴール前に迫る。デンマーク戦での停滞がウソのようないい動きをしている。
しかし、ドイツも最後のところではしっかりと敵の攻撃を止め、ラインを上げてシュヴァインシュタイガーを中心にボールをつないで攻め上がる。中盤で激しい主導権争いが続く。24分、シュヴァインシュタイガーからのスルーパスをゴール正面で受けたゴメスが見事な反転からシュート。これが敵GKの手をかすめて決まりドイツが1-0と先制。
何が何でも勝たなければならないオランダに対し、最悪引き分けでも次につなげることのできるドイツはグッと楽な試合運びができるようになる。一方のオランダは失点を機にバランスが崩れていったように見えた。37分にはバドシュトゥーバーが鋭いヘディング・シュートを枠に放つが敵GKがセーブ。しかしその直後、再びシュヴァインシュタイガーのパスにゴメスが抜け出し、難しい角度からファーポストに蹴り込むシュートを決めて2-0。
ボール支配率はオランダの方が上回っていたが、ドイツは粘り強い守備でオランダの攻撃をしのぎ、効率的にチャンスを生かして2-0のまま前半を終える。
オランダは後半からブンデスリーガ得点王のFWら2人を投入、勝たなければならない試合で得点を狙いにくる。しかしサイド・アタッカーの攻撃を前半から引き続いてラームに封じられ、オランダは時間の経過とともに焦りの色が濃くなって、攻撃は単調に、次第に個人技頼みの傾向が強くなる。セカンドボールもドイツが拾うことが多く、オランダは攻撃を組み立てることができない。ドイツは72分、この日2ゴールのゴメスを下げてクローゼを投入。
それでもオランダは73分、FWがミドルをたたき込んで2-1と1点差に迫るが、ドイツは81分、エツィルに代えてクロースを投入、アディショナル・タイムにはミュラーを下げてベンダーを起用して試合をクローズ。残り10分は敵陣でパスを回しながらボールをキープなど勝利に徹し、2-1で大事な試合を勝ちきった。
この試合、ドイツとしては最悪引き分けでもよかった訳で、初めからそういう戦い方をしていたと思う。勝つしかないオランダが前がかりに出てくることもおそらく予想していただろう。ドイツは無理にリスクを取らず、まずは失点しないことを第一に、守備を重視した戦い方を選んだ。
もっともそれはガチガチに引いて守るということではなく、できる限り自陣ゴールから遠いところでプレーするということであり、ひとたびボールを奪われれば攻守の切替をできる限り速くして全員で守備をするということであった。前節、前線に張るだけで動きのなかったゴメスが、この試合ではハーフウェイ・ラインを超えてボランチの位置まで落ちてきて守備をするシーンも多かったのはその現れだろう。
ドイツの強みは、そうした冷徹な状況判断に基づくリアリスティックな戦術を監督と選手が共有し、その意識を個々の局面のワンプレーに至るまで表現できるということだ。それはチームの成熟の結晶であるとともに、長い間ユーロだのワールドカップだのを何度も勝ち上がってきたこの国のサッカーの「経験」そのものなのだ。
勝たなければならない試合か、負けてはならない試合か。「負けない」戦いをすることは本当は簡単なことではなく、だからたいていのチームは「勝たなければならない」と「負けてはならない」の区別なく「引き分けなんか考えません。全力で勝ちに行くだけっスよ」的なサッカーになりがちだ。「負けない」サッカーをしてきちんと勝つ、最悪でも引き分けるということができるのは限られたチームだけだ。
もうひとつついでに言っておけば、「負けない」サッカーとは「引き分けを狙いに行く」サッカーではない。それは失点しないことを最優先にしながら、できる限り効率的に少ないリスクで得点することを追求するサッカーであり、それが結果として引き分けならそれも受け入れる、ということなのだ。それが勝ちにつながったのがこの日のドイツだった。
どの試合も勝手に「絶対に負けられない戦い」にされてしまう日本代表には気の毒だが、我々がこの領域に達するにはまだまだ十年単位の時間がかかるだろう。ドイツのサッカーを見る楽しみはこういうところにもある。
採点(
採点の見方
):
ノイアー(2) 絶体絶命の一対一も確実にセーブ。失点はやむなし。
ボアテン(3.5) フィジカルを生かして敵のサイドアタックを止めた。
フンメルス(3) 守備に強さを発揮したのみならず攻め上がりも魅力的。
バドシュトゥーバー(3.5) 敵の厳しい攻撃を受け止めた。シュートは惜しかった。
ラーム(2.5) 手の内を知ったクラブでの同僚に完勝。勝利の立て役者。
シュヴァインシュタイガー(2.5) この日はさながら監督兼演出家の趣か。
ケディラ(3) 高い技術で中盤を支配、敵のイライラを募らせた。
ミュラー(3.5) 効果的に攻撃に絡むシーンは少なかった。
エツィル(4) この日は精彩を欠いた。序盤のミドル以外見せ場なし。
ポドルスキー(4) 存在感を発揮できず。
ゴメス(2) こういうのを決定力というのか。
===
クローゼ(-) 時間短し。
クロース(-) 時間短し。
ベンダー(-) 時間短し。
まあ、ドイツのチームとしての完成度が高いのは、いつもバイエルンで一緒にプレーしてる選手が大半だからというのもあるけどな。
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ドイツ代表
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EURO2012
2012年06月11日 20:00
[posted by der_ball_ist_rund]
■
【EURO2012 B組第1節】ドイツ×ポルトガル
■2012年6月9日(土) 20:45キックオフ
■Lwiw
ユーロ2012が開幕した。ドイツはオランダ、ポルトガル、デンマークと強敵の揃った「死のB組」でグループリーグを戦う。日本で聞く限り今回はドイツが本命とか前評判も高いのだが本当なんだろうか。ここ数年、ユーロもワールドカップもレヴ監督の下で安定した結果を出してはいるが、事前にこんな高い評価を受けていたことはなかった。ほめられると逆に心許ない。バラックやフリングスの後を引き継いでチームの核になるようなベテランが見当たらないのも心配だ。
ドイツの第一節の対戦相手はポルトガル。ドイツの布陣はこんな感じだ。
ノイアー
ボアテン フンメルス バドシュトゥバー ラーム
ケディラ シュヴァインシュタイガー
ミュラー エツィル ポドルスキ
ゴメス
若く勢いのある選手を中心にした、今の時点ではほぼベストのメンバーか。
このところのドイツのサッカーの特徴は、手堅い守備からボールを奪取して、小気味よくパスを当てながら短い時間で前線に展開し、前の選手が流動的に動いてゴールを狙うというもの。しかし、この試合ではポルトガルがかなり引き気味であったため、ドイツは敵陣まではボールを運べるものの、ここでいったん動きが停滞し、パスは回るものの敵のブロックを崩せず可能性のあるシュートを放てないというどこかのクラブチームのような状態にしばしば陥った。
せっかく奪ったボールの展開も正確さを欠き、敵陣に入ってからは使えるスペースもなく足許へのパスが主体で敵のブロックにギャップを作り出すような無駄走りが見られない。特に前線に張るゴメスは、解説の奥寺康彦も再三指摘していた通り、ポストをする訳でもなく、ボールを受けに降りてくる訳でも、スペースに動き出すでもなく、「前線に張る」以上の動きがない。左右にクロスが往復するのに中央でゴメスが合わせられず、おろおろするだけのシーンでは笑ってしまった。
これに対してポルトガルは自陣で待ち構え、ドイツが手詰まりになって放り込んだボールや不正確なパスを奪っては、前の選手に渡して個人技で勝負というサッカー。もちろん失点のリスクはあり怖いといえば怖いのだが、組織的に押し上げてくる訳ではなく、ケアのしどころははっきりしていて、そこを抑えられるかどうかの勝負になる。ボアテン、フンメルスらが我慢強く対応する他、ノイアーも的確に仕事をこなし敵に得点を許さない。
いずれにしても難しいグループの初戦とあってどちらも負けたくないという意識が強く、リスクを取って攻撃するという姿勢は気迫で、慎重で神経質な展開の試合になる。ドイツは、エツィルにボールが渡ったときには唯一チャンスになる可能性を感じさせるものの、それ以外はアイデアを欠き、ボールを支配して主導権は握りながらも攻めきれない時間帯が続く。シュートも遠めからのものが多く、敵を崩してエリア内に侵入するシーンは見られない。
45分にはポルトガルのCKから敵が放ったシュートがバーを叩いて真下に落ち、そこからピッチに戻るシーンがあり肝を冷やしたが、リプレイで見てもボールはライン上でバウンドしておりノーゴールの判定は妥当。この大会では試験的にゴール裏にも審判を配置しており、このシーンはよく見ていたと思う。いつかのイングランド戦が脳裏に甦った。
この試合、ドイツとしては最悪引き分けでもいいという目算があったと思う。ポルトガルに負けて勝ち点3を与えることを思えば、勝ち点1を分け合うことは受け入れられる。タレントを揃えた難しい相手だけに、まずは負けないことが優先だったはずだ。そしてその事情はポルトガルも同じだったに違いない。後半に入っても前半同様、引いて守るポルトガル相手にドイツが攻めあぐねるゲームになる。
70分、ドイツはようやく重い腰を上げて勝負に出る。前線で今ひとつ機能していないように見えるゴメスを下げるためクローゼを準備させたのだ。しかし、72分、皮肉なことに、ゴメスがケディラのクロスに頭で合わせ、これが敵GKの動きの逆を突く形でゴール右隅に決まりドイツが先制。喜びを爆発させるゴメス。クローゼはいったんベンチに戻される。
失点でゲームプランの狂ったポルトガルは前線に圧力をかけてくるが、ドイツも必死にこれをしのぐ。80分にはゴメスを下げてクローゼを、87分にはエツィルに代えてクロースを投入。アディショナル・タイムにはさらにミュラーに代えてベンダーを投入して試合をクローズ、貴重な勝ち点1を手に入れた。
ポルトガルが引いて来たこともあってドイツは攻撃のリズムを欠いた形になったが、それでも1点をもぎ取ってこの試合に勝ちきったことの意味は大きい。何よりも結果が大切になる大会で、強敵相手に勝ったことで内容も改善してくるだろう。前線でゴメスが今ひとつ機能しなかったことは懸念材料だが、エツィルの動きには希望が見えた。
同組ではオランダがデンマークに負けた。次節、ドイツはオランダと戦うが、ここでオランダに勝てばもちろん、引き分けでも勝ち抜けに大きく近づく。強敵と目されたオランダとポルトガルが初戦で勝ち点を得られず、最高でも勝ち点6にとどまることとなったのは星勘定的には大きなアドバンテージだ。デンマークは侮れないが、こうなるとむしろデンマークとグループ突破を分け合うことも考えられる。
引いた相手に苦しめられ、必ずしも狙いどおりのサッカーができない中でも、最低限の結果を出したところに、ドイツの底力を見た思いのする試合だった。次節、ドイツは「負けない戦い」に徹してくると見るがどうか。
採点(
採点の見方
):
ノイアー(2) 何度も窮地を救う。安定感のある完封で勝利に貢献。
ボアテン(3.5) 対面の相手に手を焼いたがしつこく食い下がった。
フンメルス(3) 抜擢に応え中央を封鎖。ルシオばりの持ち上がりもステキだった。
バドシュトゥバー(3.5) 身体は張ったがもったいないファウルも。
ラーム(3.5) 守備と攻撃のメリハリはさすが。
シュヴァインシュタイガー(4) あまりボールに触れてなかったような。
ケディラ(3) 積極的な攻撃参加でアクセントをつけた。
ミュラー(4) スペースを見つけられずクロスも精度を欠いた。
エツィル(3) 彼の仕掛けだけが引いた相手への脅威だった。
ポドルスキ(3.5) シュートが枠に飛ばず、プレーが雑に流れた。
ゴメス(4) 得点はあったものの動きが少なくブレーキになっていた。
===
クローゼ(-) 時間短し。
クロース(-) 時間短し。
ベンダー(-) 時間短し。
次は木曜日未明の試合。いつどうやって見るか、それが問題だ。
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ドイツ代表
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