フットボール・クレイジー
football crazy
silverboy club
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2013年03月31日 00:36
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【Jリーグ第4節】横浜×FC東京
■2013年3月30日(土) 19:00キックオフ
■日産スタジアム
肌寒い土曜日のナイトゲーム。ヒートテックを仕込んでジャンパーも着て行ったが寒かった。何なんだ。もうすぐ4月だというのに。
東横線の渋谷駅が地下に潜ったので井の頭線からの乗り換えが超絶困難に。東急百貨店で焼肉弁当を調達して地下深くの駅を目指したが、どこを歩いているのかさっぱり分からないまま何とかホームに到着。遭難者が出てもおかしくないレベルの分からなさだ。
リーグ戦では大阪に惜敗を喫しており、連敗は許されない。横浜は開幕3連勝で首位を走っており簡単な相手ではないが、勝ち点をもぎ取る戦いをしなければならない。特に昨年、この日産スタで何もできず惨敗した屈辱は何としても雪がねばならない。
菊名で乗り換えて新横浜から歩きで日産スタへ。ここはあまりに巨大でつかみどころがない。バックスタンドに座りたかったのでホーム自由席に潜入して2階席に陣取ったが、アウェイ寄りは閉鎖されておりマジモンの横浜サポに混じって観戦することになった。座席にはかなり余裕があるように見えた。
さて、東京は権田、高橋が代表から戻り先発。また、ナビスコカップ鹿島戦で機能した渡邉と李の同時起用をリーグ戦でも継続、李はリーグ戦初先発となった。押し出される形で米本がベンチスタート、石川、ヴチチェヴィッチはコンディションが整わずベンチから外れた。また、橋本が初めてベンチ入りを果たした。
権田
徳永 加賀 森重 太田
高橋 長谷川
東 李 ルーカス
渡邉
試合は序盤から緊迫した展開。東京は早いテンポでパスをつないで横浜ゴールに迫ろうとするが、パスがずれたり意図がはっきりしないところはすかさず横浜にさらわれるので気が抜けない。9分、11分に高橋がミドルを放つがいずれも可能性の低いシュートで景気づけ以上にはならず大きく枠を超えて行く。
東京がボールを持つと素早い切り替えから李に当てて渡邉に落とす、渡邉に当てて李に落とす、あるいは東、ルーカスがサイドで起点になり中央に持ち込んで展開するなど可能性のある多彩な攻撃を見せるが、横浜も最後のところは老獪なDFでしっかりカギをかけ、なかなかフィニッシュまで行かせてもらえない。
失ったボールはボランチを経由して前線につながれることが多く、ピンチも何度か訪れる。中盤でしっかりつぶしきれないと危険なスルーパスから裏を狙われることもあり守備を試されるが、DFの踏ん張りもあり拮抗したつばぜり合いが続く。
すると、27分、太田が左サイドから上げたクロスが敵DFに阻まれたこぼれ球を李が蹴り込んで1-0と先制。前線が何度も連動を繰り返した結果であり、時間帯としても取るべき時間に取るべくして取った先制点だと言っていいだろう。東京が大きなアドバンテージを手に入れた。
しかし、その後も互いに隙を狙ってボールを奪い合う緊迫したゲームは変わらない。先制されてより積極的にゴールを狙ってくる横浜に何本かシュートを放たれるが、権田の堅守もあってしのぐ。42分、太田のクロスが敵クリアに遭い浮いたところを李が頭で押し込もうとするがGKに阻まれる。結局1-0とリードして前半を終えた。
後半に入っても拮抗した展開は変わらず。東京は前線での連係から何度かチャンスを作るが決めきれない。すると60分、敵FKが東京の作った壁に当たって大きく軌道が変わりそのままゴールへ。流れからの失点は許していなかったがセットプレーから不運な失点を喫し1-1の同点になってしまう。
これだけなら試合は振り出しに戻っただけであり、慌てることはなかった。しかし68分、東京左サイドから入りこまれクロスを許す。これを中央で合わされゴール。1-2と逆転されてしまう。短い時間に立て続けに失点したのは痛かった。それまで破綻のなかった最終ラインが、不運な失点で動揺したかサイドから崩されてしまった。
しかし東京も下を向いた訳ではなかった。69分、李に代えて米本を投入。長谷川を右SHに上がり、東がトップ下にスライドする。72分、パスをつないで敵ゴールに迫り、渡邉からのパスをルーカスが流し込もうとするがポストをヒット。惜しいシーンだった。
82分、長谷川が奪ったボールを東に預け中央に折り返し。これを渡邉が蹴り込んで東京が再び2-2の同点に。
だが、この試合は勝ちきらねば意味がない。東京は残り時間、さらに逆転を狙って攻撃を続ける。米本が中盤で献身的にボールを狩り、東京がそこから何度かチャンスを作るが、横浜も最後まで集中を切らさず、カウンターの応酬のような展開になる。
引き分けも受け入れなければならないかと思っていた試合終了間際の90分、DFラインの間に入った敵FWにボールを受けられ、ここからシュートを放たれてまさかの失点。2-3と勝ち越しを許してしまう。
直後に東京は加賀と高橋を下げて平山と三田を投入、何とか起死回生を図るが、アディショナル・タイムは短く(レギュラー・タイム終了間際に得点があったため表示がよく分からなかったが実際は3分だったらしい)、結局2-3と悔しい敗戦を喫することになった。
昨季、ここで、シーズン・ワーストとも言える気の抜けた完封負けを喫したことを思えば、今日は同じ敗戦でも最後まで意図を持って戦い続け、2得点を奪っての惜敗であり、少なくとも内容的には下を向く必要のないもの。
ハッとするようなパスワークから一気に攻撃のスイッチが入って敵ゴールになだれこむ攻撃はここ何年かずっと試行錯誤してきたものであり、周囲の横浜サポに「ああっ」と情けない声を何度もあげさせるくらいにセクシーだった。自分たちがどうやって得点を奪い、どうやって勝ち進んで行こうとしているのか、大げさに言えばその思想が表現されたプレーが随所に見られた。そうしたプレーそのものは高く評価したい。
だが、不運もあった最初の失点はともかく、2点目、3点目の失点はいただけない。何がうまく行かなかったのか、改めて検証する必要があるだろう。リプレイを見た限り、どちらのシーンも森重がマークを捨ててボールホルダーにチャレンジに行ったが取りきれず、逆にマークの外れた敵FWにボールを入れられてやられている。
DFが敢えてマークを捨ててチャレンジしに行くこと自体は問題ないが、問題はそのタイミングの見極めとカバーがDFの間で共有できていないこと。前線のオートマティズムと同様、特に森重と加賀の間でチャレンジ&カバーの関係をしっかり確認しなければならない。
そして、全体としては十分勝ちきることのできた試合。優勝を口にするなら勝たなければならなかったし、最低でも勝ち点1は持って帰らなければならなかった。最後に失点して負けているようではACL圏内だって覚束ない。運、ツキの有無も含めて、こういう試合にどういう結果が出せるかがクラブの力だということだ。
ここまで何ができているのか、そして何がまだできていないのか、それが如実に表れた試合だといっていいだろう。まだシーズンは始まったばかりで、この1敗それ自体は挽回可能だが、リーグ戦序盤で連敗を喫し、特に勝てば首位を叩いて上位を狙えた試合に一度はリードを奪い、逆転されても追いつきながら結局勝てなかったことは今の我々の限界を示している。
内容的には見るべきものがあり、我々の方が上回っている部分も大きかっただけに、この結果はなかなか受け入れ難いし、端的に言って悔しい。控えめに言ってむちゃくちゃ悔しい。だが、この悔しいという気持ちは正当なものであり、この悔しさを我々はしっかりと受け止め、胸に刻まなければならない。少なくとも昨季のげっそりするような敗戦ではなく本当に悔しい敗戦。この悔しさを忘れてはいけない。
あと、今日の采配は難しかった。先発だけ見れば米本を控えに回さなければならないほど豪華な顔触れ。しかし、結果論的に言えば、高橋のパフォーマンスが今ひとつであり、敵の中盤のキープ力や構築力を考えれば、代表戻りの高橋よりは米本を先発させてそこにしっかりふたをするべきではなかったか。
また、先発に続く控えの攻撃陣のコマが微妙に見劣りしていたのも事実。言っても詮ないことなのは承知で言うが、終盤に石川、ヴチチェヴィッチが投入できれば展開は随分違っていただろうし、ポポヴィッチ監督ももっと早く交替を決断できただろう。今日の控えの顔ぶれではタイミングは確かに難しかったと思うが、交替が後手に回った感は否めない。
実際、切ったカードも微妙。勝ち越されてからなので平山投入でパワープレーもやむなしかもしれないが、僕としてはもう少し早い時間帯に河野、田邉を試して欲しかった。このメンバーでこれだけ丁々発止、殺るか殺やられるかの緊迫した斬り合いをやっているときに、正直誰かを平山に替えて太刀打ちできるような気がしない。それなら大竹をベンチに置いてセット・プレーで投入するくらいの割りきりがあってもよかったように思う。
東京はこれで2勝2敗。開幕2連勝を棒に振ってしまった。すぐ週央にナビスコカップのある英国週間だが、ターンオーバーで戦力の底上げを図りつつ、こういうポイントになる試合にきっちり勝ちきるたくましさを身につけて行きたい。そうでないと優勝なんてできない。
評点(
評点の見方
):
権田(4) ナイス・セーブもあり、彼のせいではないにしても3失点は残念。
徳永(4) 敵左サイドをしっかり抑えていたが後半はバタバタに巻き込まれた。
加賀(4) 後半不運な失点を喫してから不安定に。中央で2点決められたのは反省。
森重(4) こういう試合ではどうしても結果責任を問われる。踏ん張りどころだ。
太田(3.5) 李、ルーカスとのコンビネーションよく攻撃参加が効果的だった。
高橋(4) 敵のキーマンを抑えきれず中盤を使われた。パス精度も今ひとつ。
長谷川(3.5) やはり攻撃の選手。彼の生かし方は今後のポイントになってくる。
東(3) 得点はなかったものの前半で流動的にボールを受け起点に。好調。
李(3) 得点で余裕ができたか、渡邉を生かすプレーもよかった。交替は残念。
ルーカス(3) 攻撃の起点に。今日もまた手本を示し続けた。東京の宝物。
渡邉(3.5) 得点あり李とのコンビネーションも。ポストも板についてきた。
===
米本(2.5) 中盤で敵の起点をつぶし続けた。もっと早く投入すべきだった。
平山(-) 時間短し
三田(-) 時間短し
帰りは渋谷の乗り換えで遭難したくなかったので新宿三丁目までそのまま副都心線に乗って、都営新宿線に乗り換えた。この方が断然イージーでストレスも少なかった。
焼肉弁当は美味かったが試合は悔しかった。寒くてスタでは飲めなかったビールを家に帰ってサバの水煮缶を肴に飲んだ。くそ、マジ悔しい。この悔しさは忘れない。
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FC東京
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J1リーグ戦
2013年03月23日 20:27
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【ナビスコカップ第2節】鹿島×FC東京
■2013年3月23日(土) 16:00キックオフ
■県立カシマサッカースタジアム
ヤマザキナビスコカップのグループリーグ第2節はアウェイで鹿島と。北関東は遠征範囲外ということで自宅スカパー観戦に。それにしても、たまたまCSフジテレビでの放送だったからよかったようなものの、スカチャンでの放送だと標準画質では対応なし。この機会にHDへの切り替えを申し込んでしまった。
さて、東京は水曜日の鳥栖戦からさらにターンオーバーを実施、左SBに丸山が今季初先発した他、野澤がボランチで公式戦デビュー、渡邉、ルーカスが先発復帰した。また前節足の甲の痛みで先発を回避した河野も今季初先発となった。
塩田
徳永 加賀 森重 丸山
長谷川 野澤
河野 李 ルーカス
渡邉
試合は鹿島ペースでスタート。東京はそれなりにボールを持ってつなごうとするものの、鹿島のツボを押さえた守備に阻まれてプレー・スペースを見つけられず、前線にボールが供給できない。流動性が乏しくスピード感に欠け、足許でボールを回すものの突破の糸口がつかめない。
鹿島は前からガンガンプレスに来る訳ではないものの、巧みなポジショニングで中盤のスペースを消し、東京のパスがルーズになったところではすかさずボールを引っかけてさらって行く。鹿島も若手主体でリーグ戦とはかなりメンバーを代えてきているが、前線のFW二人はレギュラーで、個人技から決めきる力を持っているだけに、ひとたび前線に展開されると結構カツカツの対応を迫られる。
なかなかシュート・チャンスを作れずに苦心していた28分、自陣中央でボールを受けた丸山が出しどころを探りながらドリブルしていたボールを敵に奪われ、素早く前線につながれる。敵FWはゴールライン近くからクロスを上げたかに見えたがこれが角度のないところから直接ゴールに。苦しい展開の中で0-1と先制されイヤな感じになる。
その後も東京はなかなか主導権を握れず、中盤でボールをコントロールできない時間帯が続く。44分、丸山のクロスに李が頭で合わせるがシュートはGK正面に。だが、前半0-1で後半勝負やむなしと考えていた45分、左サイドで李がファウルを受けFKを得る。長谷川の蹴ったボールは敵DFにクリアされるが、中途半端になったこぼれ球に徳永が走り込んでシュート。渡邉がこれに触って軌道を変えるとボールは鹿島ゴールに突き刺さり1-1の同点に。内容的には完全に押されていた中で、前半終了間際に同点に追いついたのは大きかった。
東京は後半スタートから河野に代えて東を投入。東はそのまま右SHに入り、李と渡邉がツートップ気味の布陣になったようだ。
すると敵守備陣は東京の前線を捉まえられなくなり、DFラインの押し上げができずに中盤にスペースが生まれてくる。また、敵はFWのひとりがケガのため前半で交替、これもあって起点ができなくなり、東京は余裕のできた中盤から前線にボールが供給できるようになる。東、ルーカスらが流動的にポジションを交換してボールを受け、さらにこのボールをつないだ。
57分、東からのパスを受けたルーカスが絶妙のトラップで前を向き、これをゴールに蹴り込んでゴール。東京が2-1と逆転に成功する。その後も東京はボールを支配し、にわかに不安定になった鹿島の守備につけこむように攻撃を仕掛ける。
鹿島の攻撃はワントップとなり単発になってくるが、それでもボールを持たせるとクリティカルなシュートを放ってくるので気は抜けない。東京のポゼッションと鹿島のカウンターという展開になってくる。62分、足をつったかに見える野澤に代えて三田を投入。さらに68分、丸山に代えて太田を投入。早い時間に交替カードをすべて使い、今日の試合はきっちり勝ちきるというメッセージに見えた。
77分、渡邉が左サイドを上がった太田にパス。太田が中央にクロスを送ると、李がゴール前に飛び込み、DFのプレッシャーを受けながらもヘディングでゴールに突き刺して3-1に。いいシュートは放ちながらもことごとくGKに止められてきた李が東京での公式戦初ゴールを挙げた。これでグッと楽になると思う。
ところが直後の78分、DFラインを背負う敵FWにパスが入り、加賀がついたものの反転を許してシュートを放たれる。これが塩田の指先をかすめてゴールとなり3-2と再び1点差に詰め寄られる。突き放した直後の失点だけにイヤなムードに。ここで流れを持って行かれるかどうかはこの試合の大きなポイントだったと思うが、塩田の好セーブもあり東京は踏ん張った。鹿島の若さにも助けられた。
81分、ショート・カウンターでエリア右に抜け出した李が中央にマイナスのクロスを送ると東が中央で微妙な足遣いながらこれに合わせてボールはゴールへ。東京が4-2と再び点差を広げ、流れをグッと取り戻す。
その後も何度かチャンスを作られたが集中した守備でしのぎ、4分のアディショナル・タイムものりきって4-2で完勝。東京がナビスコカップでの戦績を1勝1分とした。
前半は鹿島の巧みな守備と前線の二人のFWの脅威に苦しめられたが、終了間際にセットプレーから同点に追いつくと、後半敵のFWが一人欠けたことと東の投入でペースをつかみ、取るべき人がきちんと得点して大きな勝ち星を挙げることができた。ルーカス、李、東といった得点を待たれていた選手が今季公式戦初ゴールを挙げられたのは今後のリーグ戦を考えても重要な戦果だった。
渡邉、李、ルーカス、東という前線が機能することが分かったのは大きな収穫だが、米本、高橋が復帰すると長谷川も加わって競争は厳しくなる。石川、ネマ、そして今日先発した河野や田邉、大竹もいる訳で、前線の起用はぜいたくな悩みになるかもしれない。しっかりした競争をして欲しい。
野澤はもう少し積極性が欲しいところだったが、デビュー戦としてはまず無難な出来か。左SBに起用された丸山は致命的なミスもあったが、しっかり前に仕掛ける意識は持ち続けて欲しい。
次の週末はリーグ戦が再開され東京は横浜と戦うことになる。リーグ戦は2勝1敗であり、次に勝つかどうかは序盤を占う大きなポイントになる。アウェイだが果敢に勝ち点3を取りに行きたい。
評点(
評点の見方
):
塩田(3) 2失点はいずれもやむなしか。重要なセーブでリードを守った。
徳永(3.5) 先制点は「取り敢えず打っとけ」だったが結果的に重要な得点に。
加賀(3) 失点関与はあったがスピードを生かして敵FWと渡り合った。
森重(3.5) 敵のFWへの対応には手を焼いた。振り切られるシーンも。
丸山(4) 致命的なミスから先制点を献上。高い授業料を払った。
野澤(4) まずは無難なデビューだが特に前半は攻撃の起点になる動きができず。
長谷川(3.5) 特に守備で大きな存在感を見せたが、得点には絡めなかった。
河野(4) 特長を出すことができなかった。前半での交替は残念。
李(2.5) 待望の今季初ゴール。これで動きも軽くなって行くはず。
ルーカス(2) 美しい逆転ゴール。攻守に自らの重要性を実証して見せた。
渡邉(2.5) ゴール前での嗅覚だけでなく守備、ポストにも献身的に活躍。
===
東(2.5) 前線の起点となって攻撃を演出。流動性をもたらした。
三田(-) しっかりボールに絡み落ち着きも感じさせた。
太田(-) 李のゴールをアシスト。攻撃参加で脅威になることを示した。
敵の若さに助けられた面もあったが気持ちのいい試合。次にしっかりつなげて行きたいところだ。
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FC東京
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ナビスコカップ/ルヴァンカップ
2013年03月20日 20:39
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【ナビスコカップ第1節】FC東京×鳥栖
■2013年3月20日(水) 14:00キックオフ
■駒沢陸上競技場
代表選のためリーグ戦は中断、ナビスコカップのグループリーグ第1節が行われた。駒沢での開催になったのはヴェルディが2週続けて味スタを使うからか。駒沢は近いが意外と時間がかかる上、収容が少ないので出遅れると席が厳しい。席がせまくドリンクも置けないのでやはり味スタの方がいい。
さて、東京は権田と高橋、チャンが代表召集で不在なのに加え、ターンオーバーということでルーカス、石川をベンチからも外し、渡邉をベンチに。代わって李がワントップで先発した。また三田が公式戦デビューとなる先発を獲得。河野の先発を予想するメディアもあったが河野はベンチ・スタート。また、加賀がケガから復帰しCBで先発した。
塩田
徳永 加賀 森重 太田
米本 長谷川
三田 東 田邉
李
さて、試合は東京がボールを持ちながらも鳥栖の早い寄せとボールへの積極的なチャレンジに苦しむ展開となる。加えて風が強く、前半は東京にとって向かい風となり、GKからのフィードなどハイボールのコントロールに苦労することになった。
さらに鳥栖は危険なロングスローがあり、自陣の深いところでスローインを与えるとピンチになる。簡単にタッチに出すこともできず、簡単に放りこまれるボールの処理に神経を使う。
14分、東のCKに李が頭で合わせるがシュートは枠の外に。19分、東からのクロスに対し田邉がニアに飛び込むがDFに絡まれて打ちきれず。数少ないチャンスをものにすることができない。
鳥栖は東京の緩い横パスを明らかに狙っており、自陣でしつこく追い回されたりパスをカットされたりしてボールを奪われることも多い。主導権を握れず一進一退の攻防が続き、前線までうまくボールを運べない。
40分には三田が自ら得たFKを蹴るが、ゴールに向かっていい軌道を描きかけたボールは壁にブロックされる。アディショナル・タイムの太田のFKも敵DFに阻止され、結局スコアレスで前半を終える。
後半に入っても東京がボールを持ちながら攻めきれない流れが続く。鳥栖のハードワークの前にボールを収めきれずバタバタと攻め急いでボールを失うシーンが多い。一方で鳥栖にも流れの中からはほとんどチャンスを作らせない。
64分、三田が右サイドで長谷川からのパスを受け前線に抜け出すが、シュートは惜しくもバーをヒット。今日一番のポイントになったシーンだった。
71分、田邉に代えて大竹を投入。昨季をケガで棒に振った大竹の復帰戦になる。大竹はトップ下に入り東が左SHにスライドする。
しかし東京は引き続き攻めきれない状態。77分、三田に代えて平山を投入。平山も今季公式戦初出場となる。平山がワントップに入り、李が右SHに回る。
平山の投入によって前線のハイボールを競れるようになり、流動性も高まったように見えたが、鳥栖の守備も堅く決定的な形は作れず。87分、李に代えて渡邉を投入。渡邉はそのまま右SHに入ったように見えたがもはや残り時間も少なく判然としない。
東京は最後まで攻撃を仕掛けたが、結局起点を欠いたまま有効な攻め手が繰り出せずスコアレスドローとなった。
総括すれば、鳥栖の労を惜しまないプレーの前に最後までしっかりボールを収めることができず、つないで攻める意思は見せたもののパスや連係の精度も欠いて、やりたいサッカーをやりきれなかったというゲームだった。
ルーカスがふだん前でどれだけ献身的にボールを受けてくれているかを改めて実感させられた。田邉、三田ともに悪くはなかったものの、プレーに絡めない時間も結構あったりして、コンスタントさという意味ではまだまだこれから。東、李も敵の厳しいマークを受けて自由にプレーできず、結果として鳥栖の術中にはまったとも言えるだろう。
風やピッチ状態もあって難しいコンディションではあったがそれは相手も同じ。無失点に抑えたことは高く評価すべきだが、シュート8本は物足りない数字だし、そこからしっかり決めきるというのも実際には難しい話だろう。なかなか攻撃が形にならず、フラストレーションのたまる難しい試合だった。
評点(
評点の見方
):
塩田(3.5) 敵FKの好セーブあり。風もあって難しかったが無失点に抑えた。
徳永(4) 攻撃では特徴出せず。守備では前線からのプレスをかいくぐった。
加賀(3.5) 敵FWをスピードで圧して仕事をさせず。頼もしい復帰戦。
森重(4) 敵の素早い寄せにもあわてずボールを落ち着かせた。
太田(4) 彼らしい攻撃の形をなかなか作れず。守備にも苦労した。
米本(3.5) 中盤でのボール・チェイスが素晴らしかった。彼に救われた。
長谷川(4) 中盤では敵も分厚く決定的なシーンを演出できなかった。
三田(4) 後半から尻上がりに調子を出せた。シュートシーンはよかった。
東(4) 献身的に動き回ったが両翼とのコンビネーションが今ひとつ。
田邉(4.5) 消える時間帯あり。一定したパフォーマンスが欲しい。
李(4) いいボールが入らず後半は存在感もなくなりがち。
===
大竹(4) もう試行錯誤していられる時期ではない。チャンスを生かせ。
平山(3.5) ハイボール、ポストに強み。意外によかった。
渡邉(-) 時間短し。献身的な動きは評価できる。
次は土曜日にナビスコカップの第2節を鹿島と戦う。
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FC東京
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ナビスコカップ/ルヴァンカップ
2013年03月18日 23:18
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【ブンデスリーガ第26節】グラードバッハ×ハノーファー
■2013年3月17日(日) 17:30キックオフ
■Stadion im Borussia-Park
日本時間月曜日未明1時半キックオフなので早々にリアルタイムを諦め就寝。朝起きて結果だけ確認した。
グラードバッハは前節出場停止だったマルクスが先発に復帰、シャカがベンチ・スタートに。
テア・シュテゲン
ヤンチュケ シュトランツル ドミンゲス ヴェント
ヘアマン ノードファイト マルクス アランゴ
ヨウネス デ・ヨング
試合はグラードバッハが主導権を握る。自陣で待ち構えるハノーファーに対しグラードバッハが攻撃を仕掛けるが、ハノーファーの守りも堅く簡単にはスペースを作らせてもらえない。グラードバッハはヘアマンのスピードを生かしてチャンスを作ろうとするが特典には結びつかない。
36分、グラードバッハはデ・ヨングとヘアマンのコンビで敵DFを中央から崩し、最後はヘアマンの芸術的なパスをデ・ヨングが流し込んでゴール。グラードバッハが1-0と先制。ビハインドを背負ったハノーファーは攻撃に出るがグラードバッハがしのいで1-0とリードしたまま前半を終える。
グラードバッハはアランゴがケガのため後半からヴェントをSHに上げ、左SBにデムスを入れる。アランゴ大丈夫か…。
引き続きハノーファーが攻撃的に仕掛けるが、グラードバッハは敵のボールのときには自陣で守りカウンターを狙う戦術に徹する。55分には素早い攻守の切り替えからヘアマンがチャンスを作るが追加点は奪えず。61分にはシュトランツルがケガでブラウアースと交替。こういうときにCBにきちんと選択肢があるのは大きいが、それにしてもケガ人…。
ハノーファーはしっかりと守備を固めるグラードバッハの前に攻撃の糸口をつかめず、退屈な試合になる。80分、グラードバッハはヨウネスに代えてハンケを投入。試合をクローズしに行く。85分、敵MFがこの日2回目の警告を受けて退場。グラードバッハは数的優位に立つ。
グラードバッハはテア・シュテゲンのセーブもあって終盤のハノーファーの反撃をしのぎ、結局前半に挙げた1点を守りきって貴重な勝ち点3を得た。
アランゴとシュトランツルのケガの具合が分からず不安だが、この勝利のおかげでグラードバッハは勝ち点を38に伸ばし、チャンピオンズ・リーグ予選出場の4位との勝ち点差を1に縮めた。順位は7位。えっと、いつからこんなにいいポジションにいたんだっけ…。
ともかく4位のフランクフルトと5位のシャルケが勝ち点39、6位のマインツ、7位のグラードバッハ、8位のHSVが勝ち点38と、ヨーロッパ・リーグ圏内をめぐって熾烈な争いになってきた。
それにしても26試合で勝ち点38って、1試合あたり1.46。こんなレベルでチャンピオンズ・リーグ予選が展望できるなんてちょっと考えられない混戦だ。周囲のバイエルンの勝ち点が69、2位のBVBが49ということで、この辺でもう歪んじゃってるんだな。
我々としてはとにかく残り8試合、総力戦でひとつでも多く勝ち、何とか6位以内に滑り込む他ない。デ・ヨングもようやくチームに馴染んできたようだし、ヘアマンが成長しているし、あとはアランゴが心配だけど。
次節はアウェイでフライブルク戦。何とか勝ち点3を積み上げたいところだ。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「いい試合ができたと思う。前半はうまくボールを回すことができ、3回か4回はっきりしたチャンスを作ることができた。しかし1つのゴールよりさらに多くを決めることはできなかった。交替は計画したものではなかったので、それもあって後半は厳しい戦いになってしまった。それにもかかわらず、我々はしっかりした守備をすることができた。ハノーファーはチャンスを作るのが難しかったろう。1-0という結果には非常に納得している。また勝つことできて我々はみんな満足している」
リーグ戦もいよいよ終盤にさしかかってくるぞ。
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Borussia M'Gladbach
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ブンデスリーガ
2013年03月17日 00:01
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【Jリーグ第3節】大阪×FC東京
■2013年3月16日(土) 15:30キックオフ
■大阪長居スタジアム
アウェイ遠征圏外だが里帰り他の所用を兼ねて観戦することにした。前日の金曜日に休みを取り、所用を済ませて今日は長居へ。以前にも書いたと思うがこの辺りは僕が小学3年生までを過ごした地域であり、地下鉄で通り過ぎる駅も懐かしい。天王寺から御堂筋線に乗ったが、昭和町、西田辺界隈は自転車で走り回ったところ。
スタジアムに着いたのは1時半ごろ。バックスタンドのアウェイ寄りに座ったが結構ガラガラ。入場者は13,702人。あれだけのスタジアムなんだし大都市である大阪で唯一のクラブなんだからもうちょっとしっかり動員に取り組むべきではないのか。大阪の人間なんて乗せ方ひとつでいくらでも乗ってくるはずだと思うけどな。
暖かい日和になると聞いていたが意外にも空気は冷たく日陰は寒かった。途中から日も当たったがそうなるとまぶしいし。もうちょっとしっかりしたものを着て行けばよかったとちょっと後悔。
東京は前節と同じ布陣。
権田
徳永 チャン 森重 太田
米本 高橋
ルーカス 東 長谷川
渡邉
丸山がベンチ入りし、その代わりにヴチチェヴィッチが遠征から外れたようだ。
試合は中盤で激しく主導権を争う好ゲームになった。キックオフ早々、渡邉が高い位置から敵のボールを奪って自ら速攻を仕掛け1分にシュートするが角度なくサイドネットに。2分には長谷川、4分には徳永が続けざまにシュートを放つがGKにセーブされたり枠に飛ばなかったりでロケット・スタートには至らず。
序盤こそ東京が勢いを見せたがそこからは互いに中盤でカットしたボールを前線に展開してチャンスを窺う一進一退の攻防になる。東京は米本、高橋のところでボールが安定しないためにカットしてのショート・カウンター主体になり、なかなか思うように流れをコントロールできない。一方で敵の攻撃にもしっかりと対応して拮抗した試合に。
21分、太田がエリア内に放り込んだパスを東がトラップして落とし、ルーカスがこれをゴールにたたき込んで先制かと思われたが東のトラップがハンドと判定されノーゴールに。家に帰ってリプレイを見たが確かに身体から離れた左手の二の腕あたりでボールを受けているようにも見え、その後の東の反応を見てもハンドはやむを得ない判定だったと思う。
その後も互いに気を抜くと殺られるという緊張感の高い攻防が続く。37分、右サイドに抜け出した渡邉がゴール前にクロスを送るが、これはルーカスの前、東の後ろを通ってそのままファーに抜けてしまった。合えば、というシーンだった。その後もどちらかと言えば東京が素早い攻守の切り替えからチャンスを作ったがシュートまで持ち込めず、結局スコアレスで前半を終えた。
後半からメンバーを代えてくるかと思ったが、動いたのは大阪の方だった。チャンスに絡めていなかった右SBを下げて左SBを右にスライド、左に試合勘のあるSBを投入して修正を図る。僕は後半から李投入もありかと思っていたが…。
すると後半開始直後の47分、敵陣内の中盤でカットされたボールをつながれ前線に展開される。東京はこれに対応が遅れ、しっかりボールホルダーに寄せることもできないままスルスルとボールを運ばれて最後は深いところからのクロスをファーで押し込まれて失点。後半立ち上がりのよくない時間帯に0-1とビハインドを背負うことになる。
ラストパスとなったクロスはオフサイドぎりぎりにも見えたが、これもリプレイで確認すると足許の芝目から見てオンサイドやむなし。ボールの方が前だったようにも見えた。
その後、東京はややバタついたものの、54分、ルーカスが右サイドから流し込んだクロスを東が中央で押し込んだがオフサイドの判定。これもリプレイでの確認では芝目から見てオフサイドやむなしに見えた。
62分、東京は高橋を下げて石川を投入。石川は右SHに入り、長谷川がボランチに落ちてルーカスが左にスライド。高橋はうかつなパスを狙われて何度かピンチを招いておりこの交代は納得感があったが、石川もパスミスが多くリズムを作れない。パスミスが多いというか連係が取れず周囲と意図が合わないという感じか。65分にはCKに渡邉が頭で合わせるがGK正面に。
66分、渡邉に代えて李を投入。するとその直後の67分、森重からのロングフィードを受けた李が左寄りからシュートを放つがGKがセーブ、このこぼれ球に追いついて再びワンタッチでシュートするがこれもDFに防がれる。ともに強いシュートが枠に飛んでおり惜しいシーン。得点の匂いは強烈に漂っており、初得点も近いと感じさせた。
東京はその後もボールを持って攻め続けるが、次第に焦りと疲れが出たか、アイデアを欠いて攻撃が単調になってくる。77分、ルーカスを下げて河野を投入。河野は全然いいのだが、ヴチチェヴィッチが見たい局面だとも思った。ベンチにも入っていないのはフィットしていないということか。78分、石川のCKに李が中央で合わせ強烈なヘディング・シュートを放つがこれもGK正面に。
終盤は東京が捨て身の攻撃を続けるものの最後のところで大阪の守備を崩せない。アディショナル・タイムには右サイドからエリアに侵入した東が倒され、PKを求めるが逆にダイブを取られ警告を受ける。
このシーンはNHKのダイジェストにはなかったが、家でテレビ観戦していた長男によれば、確かにDFの足はかかっているものの東としては十分踏ん張れる範囲であり、敢えて倒れてファウルをもらいに行ったと取られても仕方ないとのこと。フィフティのプレーで流してもよかったのかもしれないし、むしろ東には踏ん張ってゴールに向かう気概を見せて欲しかった。
結局、東京は最後までゴールを奪うことはできず0-1で惜敗。終了後には権田が審判に詰め寄って警告を受ける後味の悪い試合になってしまった。ポポヴィッチ監督は権田を止めていたものの、スカパーのインタビューには怒りを隠しきれず、塚田通訳が通訳できないような発言をしてさっさと引っこんでしまったらしい。
この試合、東京は前を向いて攻めようという意図は十分窺えたし、それなりにチャンスも作り(シュートは11-9)数字的にはボールも支配(61-39)したが、中盤でボールを持てず、不用意なパスを再三カットされてはピンチを招いた。内容的にはキャラクターの似たチーム同士がしっかり組み合った好ゲームであり、引き分けが妥当な結果だったと思うが、後半立ち上がりに集中を欠いてもったいない失点をしたことが悔やまれる。
あと、敵が後半からSBを入れ替えてきたことも何気に効いていたと思う。
判定は確かに微妙なところもあったが必ずしも誤審と言われるほどのひどいものでもなかったと思う。試合終了直後には久しぶりに「クソレフリー」コールがあり、ツイッターでも審判を批判(というのは控えめな表現だが)するツイートが散見されたが、個々のプレーに対する判断に大きな間違いはなかったのではないか。ただ、徳永が傷んだ時のメディカル導入の手際の悪さなど、試合をグリップできていなかったことはあるかもしれない。
いずれにしても審判を感情的に冒涜するような発言はだれも得をしない愚かな行為で残念。僕たちはセレッソにサッカーで負けたのであって審判に負けたのではない。
ただ、審判の判定はきちんとオープンに検証されるべきで、具体的な問題点の指摘はあっていいし、またリーグもそれにきちんと答えて欲しい。昨季まで協会の審判部長が判定に対する指摘に答えるという企画があるサイトであったのだが、ああいうのをしっかりやることが審判の技量向上にもつながるはずだ。
選手はミスをする。監督も采配のミスをする。サッカーはむしろミスによって作られていると言ってもいいくらいで、僕たちはそのような競技を愛し、ミスとリカバーのドラマを見にスタジアムに足を運んでいるのである。そのような競技にあって、審判にだけ無謬を求めるのはフェアではないのではないか。
東京は今季初めての敗戦。内容的には悲観すべきものでもないが、中盤でがっちり組み合ったときに攻撃がノッキングを起こしがちであること、悪い時間帯に先制点を許したこと、終盤に向かうに連れて連係に綻びが目立つようになり最後まで1点が遠かったことなどはしっかり修正が必要で、優勝を口にする以上は何より連敗だけは避けなければならない。
代表があるのでリーグ戦は1週間休みになり、東京は権田と高橋を代表召集で欠いたままナビスコカップのグループリーグを2試合戦う。ここでしっかりと見直しが必要だ。
評点(
評点の見方
):
権田(4) スーパーセーブあり安定していたが終了後の抗議は余計だった。
徳永(3.5) 切れ込んでからのパス出しにセンスの進化を感じる。ケガは大丈夫か。
チャン(4) 強さとクレバーさのバランスが取れ、森重とのコンビにも手ごたえ。
森重(3.5) いいフィードもあったが、失点シーンのみが悔やまれる。
太田(4) 前半は元気よかったが後半は敵SBに抑えられて切れ込めず終盤に失速。
米本(4) ボールを追ったが敵ボランチをつぶしきれずチャンスを作られた。
高橋(4.5) うかつなパスをカットされること多し。自由にやらせてもらえず。
ルーカス(3.5) チャンスには絡んだがシュートは1本のみに終わった。
東(4) 登場回数は多かったが最後までやりきれないプレーも多かった。
長谷川(4.5) 消えている時間も多く印象薄かった。やはり前に置きたい。
渡邉(4) 身体は張ったし好調さも感じさせたが決めきれなかった。
===
石川(4.5) 精力的にボールを追ってチャンスも作ったが連係が今ひとつ。
李(3) 短い時間でも決定的なシュートを連発。ナビスコは先発で見てみたい。
河野(-) 時間短し。見せ場もなし。
次の試合は中3日で春分の日の20日にナビスコで鳥栖と対戦。場所は久しぶりの駒沢。気温も上がりそうだし楽しみだ。
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FC東京
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J1リーグ戦
2013年03月12日 00:49
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【ブンデスリーガ第25節】グラードバッハ×ブレーメン
■2013年3月9日(土) 18:30キックオフ
■Sutadion im Borussia-Park
リーグ戦もいよいよ残り10試合。このところ調子は今イチだが、何とかヨーロッパ・リーグ圏内に潜りこみたい。前節の勝利をテコにスパートをかけたいところ。
土曜日の試合だが日本時間だと夜中の2時半キックオフとかだからリアルタイムでの観戦は早々に諦めた。
グラードバッハはアランゴがケガから復帰。一方でマルクスが警告累積で出場停止のためシャカが先発に名を連ねた。
テア・シュテゲン
ヤンチュケ シュトランツル ドミンゲス ヴェント
ヘアマン ノードファイト シャカ アランゴ
ヨウネス デ・ヨング
試合はホームのグラードバッハがボールを支配、引いて守備を固め、カウンターを目論むブレーメンを押し込む展開となる。しかしグラードバッハは動きに欠け、横パスが多くなかなかブレーメンを崩せない。
15分、ヨウネスのヒールでのパスを受けたヘアマンが敵DFラインの裏に抜け出しガラ空きのゴールにボールを流し込んでいったんは得点が認められるが、副審がオフサイドの判定でゴールは取り消し。
その後も集中したゲームが続く。グラードバッハは右奥のヘアマンに長いボールを通して攻撃を組み立てるが、クロスがシュートにまでつながらない。数少ないチャンスも生かせず、0-0のまま前半を終える。
後半に入ってもグラードバッハがボールを持ちながらもブレーメンの堅い守備を崩せない展開が続く。グラードバッハが主導権を握っているが攻撃の形を作りきれない。58分、ヴェントのクロスにアランゴが頭で合わせるがGKがセーブ。アランゴって頭も使えたんだ…。
70分、グラードバッハは前線の3枚替えを敢行。デ・ヨング、ヨウネス、ヘアマンに代えて、ハンケ、ムラパ、ルップを投入する。
すると72分、ヴェントのCKにムラパが頭で合わせついにグラードバッハが先制。しかし77分、敵にクロスに合わされ、テア・シュテゲンがボールを描き出したが既にゴール。1-1の同点に。
その後もテンションの高い攻防が続いたが結局どちらも決めきれず、そのまま引き分けとなった。
ホームで追いつかれての引き分けはもったいないが、勝ち点1を積み上げたことで最低限の結果は出したということか。なかなか調子に乗りきれないが、次節もホーム。この引き分けの価値は次節ということだな。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「我々はコンパクトに守るチームと試合をした。スペースを見つけるのがとても難しかった。ブレーメンにすればボールを奪うのは簡単だったろう。彼らはカウンターが鋭く、我々は無用のボールロストが多すぎた。カウンターを恐れすぎるあまり落ち着きがなかった。それでも1-0にしたのだが、その後同点にされてしまったのは残念だった。しかしチームはしっかりそれに対応し、その後もゴールのチャンスを作った。残念ながらそれを生かすことはできなかったが。勝ちも見えただけにこの引き分けには落胆を禁じ得ない」
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ブンデスリーガ
2013年03月10日 00:02
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【Jリーグ第2節】FC東京×柏
■2013年3月9日(土) 14:00キックオフ
■味の素スタジアム
先週までの冷え込みがウソのように春らしい陽気となった土曜日。暑いくらいのコンディションだが花粉と黄砂とPM2.5だか何だかのせいで何となくもやっとした感じのスタジアム。マスクをつけた人もたくさんいて、花粉症の人にはつらい日だったかもしれない。
ホーム開幕戦といことで東京都の猪瀬知事が来場、2020年のオリンピック招致をフィーチャーした挨拶とPKセレモニーを行った。
東京は前節負傷で途中交代した加賀に代わってチャンがCBに入った他は前節と同じ布陣。
権田
徳永 チャン 森重 太田
米本 高橋
ルーカス 東 長谷川
渡邉
試合は序盤から激しい主導権争い。早くも6分、米本からのフィードを受けた渡邉が敵DFラインの裏に抜け出し、GKとの一対一も制してシュートを流し込んで先制。米本のフィードも渡邉のシュートもそれほど精度がよかった訳ではないが、それぞれが意図を持ってゴールに向かったことが結実したと言っていいだろう。東京が序盤で1-0とリードを奪う。渡邉の抜け出しはオフサイドにも見えたし、家でテレビで見ても怪しい感じだがゴールが認められてよかった。
そこからはしっかりボールを保持して来る柏に、東京はブロックを整えて対抗、中盤のアグレッシブな守備からボールを奪うと素早い攻守の切り替えからショート・カウンター気味に敵ゴールを狙いに行く展開となる。おそらく東京としては意図的にリトリートした訳でもないと思うが、柏の攻め手が単調だったこともあってコンパクトな守備がはまった。
柏はボールを保持して攻撃を仕掛けてくる。ワンチャンスで決めきれるタレントが揃っており、気を抜くとやられるという緊張感の中で集中した守備が続く。勝ってはいるが気の抜けない試合である。すると28分、左サイドを上がった太田からニアの東にクロスが入り、東からゴール前の渡邉にボールが渡って渡邉がこれをワンタッチで決め追加点。東京が2-0とする。
このシーンでは東がシュートを打とうとしたが空振って、当たり損ねたボールが渡邉のところに転がってきたように見えた。それだけに敵DFも読めなかったプレーかもしれないが、いずれにしてもこれをきちんと決めきった渡邉の押し込み屋としてのセンスはほめられていい。二代目東京のキルステンは伊達じゃない。
その後もしっかりした守備からボールを奪って素早く切り替えという流れは変わらず、シュートも放たれたものの決定的なピンチはほとんどないまま2-0とリードして前半を終了した。
柏は後半からボランチとSBを交替。この時間帯に守備的なところで2枚もカードを切ってくるのはすごいと思った。
相変わらず柏がおもにボールを支配。東京は最終ラインからの組み立て、パスによる崩しというよりは、奪ったボールの素早い展開でチャンスを作る形。一進一退の攻防が続くが、時間の経過とともに柏の攻撃はますます単調に。柏の攻め手に工夫がないので、ピンチになる前に米本、高橋のところで芽を摘むという動きができている。
58分、長谷川からのラストパスを受けた東がシュートを放つがGKにセーブされる。このこぼれ球を東が自ら拾ってターン、再びシュートを放ったがこれもGKがセーブ。惜しいシーンだった。
69分、渡邉に代えて李を投入。渡邉がアウトするときにはスタンドの一部からスタンディング・オベーションが。確かによくやってくれたと思う。
74分、李が左サイドに流れ角度の難しいところから左足でシュートを放つとこれがバーをヒット。惜しいシーンで、李には早くファースト・ゴールを決めさせてやりたい。
78分、長谷川が左サイドからドリブルで中央に切れ込み、コースが開いたところでシュート。コントロールされたボールはニアの難しいところを抜いてゴールへ。東京3-0とリードを広げる。残り時間も考えれば、正直、この時点で大勢は決したと言って間違いない。
柏は懸命に反撃を試みるが、焦りもあってか次第に攻撃は単調に。東京は米本、高橋、森重、チャンのブロックがしっかりしており破綻を見せない。82分には長谷川に代えて石川を投入。前がかりに行こうと思っているときに後ろをフレッシュな石川にかきまわされるのはイヤだろうな。
さらに87分には東に代えて河野を起用。4分のアディショナル・タイムも無難に使いきり、3-0で柏に完勝を収めた。
マイボールを大事にしながら丁寧にパスをつないで崩すという東京本来のスタイルからすれば、この試合では敵にボールを持たれる時間が長く、中盤でのアグレッシブな守備でボールを引っかけて、素早い攻守の切り替えから一気に押し上げて敵ゴールを目指すというオルタナティブで活路を開いたと言える。
それは45:55というポゼッションを見ても分かるだろう。よかったのは、ボールを奪った瞬間にスイッチが入って、ゴールに向かうという連動性が見られたこと。縦にボールを出し入れしながら前に向かって行く攻撃は迫力があったし、裏を狙ってパスを通そうとする意図もよく理解できた。
見方によっては「引いて守ってカウンター」に見えないこともなかったが、これはおそらくパスの精度が今ひとつでポゼッションでは今ひとつ思うように展開できず、柏にボールを持たれてしまったのだが、柏もケガ人などがあって連係に自信を欠いており、そのおかげでこの戦い方がはまったということだと思う。
僕はそれは悪くなかったと思う。思うようにパスがつながらず、敵にボールを持たれたときに、焦れて形を崩すのではなく、しっかりとボールを奪っては裏へ通すという修正力、柔軟性は昨季までには見られなかったもの。こういう割り切り方ができるようになれば勝ち点も伸びて行くだろう。
シーズンはまだ始まったばかりで、我々は何かを成し遂げた訳でもないし、ここから先にまだまだ乗り越えなければならない山はいくつもあるはずだが、今季の戦いに期待を持たせる試合だった。スタイルを柔軟に変化させて勝ちきったこと、失点なく最後まで集中できていたこと、後半に追加点を取れたことはチ−ムとしてのタフさを示すものと考えていいだろう。高く評価したい。
東京は開幕2連勝で2位。まだ順位はどうでもいいが気分いいのは間違いない。だがここで妙な慢心が生まれるとここまでに手にしてものなんて呆気なく崩れ去ってしまう。次節、アウェイ大阪戦でもしっかり勝ち点をつかみ取りたい。
評点(
評点の見方
)
権田(3) 的確なキャッチング、ポジショニング。安定感あり安心できた。
徳永(3) バランスを取りながらの攻撃参加。センスを感じさせた。
チャン(3) 敵の攻撃を完封。人に強い守備で敵FWを自由にさせず。
森重(3) DFリーダーとして完封を演出。素晴らしいフィードも見せた。
太田(3.5) やや存在感薄かったが得点にも絡んだ。動きの質は高い。
米本(2.5) 中盤で精力的に動き回り敵のチャンスをつぶした。
高橋(3) 守備も展開センスもさすが。シュートは枠に行きたかった。
ルーカス(3) マークもきつかったがしっかりボールを収めて起点に。
東(3.5) アシストは僥倖。センスは垣間見せたが消える時間帯あり。
長谷川(2.5) 前に置いたことで創造性が生きている。得点は技あり。
渡邉(2) しっかりボールを捌いて動き直していることが得点に結びついた。
===
李(3.5) バーをヒットしたシュートは惜しかったが非凡さを感じさせた。
石川(-) 時間短し。
河野(-) 時間短し。
これで金町は東京都。来週は大阪に行く予定。
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FC東京
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J1リーグ戦
2013年03月04日 23:13
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【ブンデスリーガ第24節】フランクフルト×グラードバッハ
■2013年3月1日(金) 20:30キックオフ
■Commerzbank-Arena
フランクフルトには実は3箇月ほど住んだことがある。ちょっと治安の悪さを感じさせる一画もあるにはあるが、にぎやかで住みやすい街だった。ヴァージン・メガストアでCD買った。コンスタブラーヴァッヘのタイ料理屋とか美味しかったなあ。友達の部屋のマイン川に向いた窓に差し込む朝日も忘れられない。ああ、あれはもう20年以上前のことか…。
日本時間では土曜日の未明4:30のキックオフ。せっかくCSフジテレビの生中継があるが、土曜日は朝から所用があるため泣く泣く録画、土曜日は見ることができず、日曜日も日中は外出、日曜日の夕方になってようやく見ることができた。それまで結果を見ずに過ごしたオレは間違いなくエラい。
さて、このところリーグ戦4試合、公式戦ならヨーロッパ・リーグも含めて6試合勝ちのないグラードバッハだが、この試合もアランゴを欠き苦しいチーム構成。フランクフルトもこのところ3試合無得点らしく、試合前からしょっぱい展開が予想される。
グラードバッハは警告累積で出場停止だったヘアマンが先発に復帰。またトップにはデ・ヨングが先発した。
テア・シュテゲン
ヤンチュケ シュトランツル ドミンゲス デムス
ヘアマン ノードファイト マルクス ヴェント
ヨウネス デ・ヨング
互いに慎重な立ち上がりとなったが、フランクフルトがボールを支配し仕掛ける展開に。グラードバッハはアウェイということもあってか自陣でフランクフルトの攻撃を受け、堅い守備からボールを奪うと素早い切り替えからカウンターでゴールを狙う。
16分、デ・ヨングがCKに頭で合わせるがバーの上に。だが22分、再びCKを得ると、ニアでマルクスが伸ばしたボールにファーでデ・ヨングがゴール至近からヘディング。これがゴールに突き刺さりグラードバッハがセットプレーから1-0と先制した。ボールを支配され押され気味に見えていたが、堅い守備からチャンスをつかんだ。
先制したグラードバッハは極端なまでに自陣に引いてブロックを形成。多くの時間、全員が自陣内で守備に当たる。フランクフルトは積極的に仕掛けてくるものの、グラードバッハの守備は集中しており、十分な形でシュートを放つチャンスを与えない。敵のシュートミスにも助けられ、1-0とリードして前半を終える。
後半に入ってもフランクフルトの攻撃をグラードバッハが待ち構える展開は変わらず。いくつかピンチも招くが敵の拙攻もあってゴールは許さず、カウンターやセットプレーから追加点のチャンスも作る。
気の抜けない試合になるがグラードバッハは自陣で辛抱強くフランクフルトの攻撃に対応、エリア近くからはフランクフルトの好きにはさせない。時間の経過とともに焦りの出るフランクフルトは、次第に攻め急いだか最後のところで精度を欠く。
75分、デ・ヨングに代えムラパを、77分、ヨウネスに代えてハンケを投入し、前線を入れ替えてあわよくば追加点を狙いに行く。フランクフルトの攻撃は次第に単調になり、グラードバッハの集中した守備の前にシュート・チャンスも少なくなって行く。
85分、ヘアマンに代えてルップを投入、試合をクローズしに行く。アディショナル・タイムもしのぎきり、結局序盤にセットプレーから上げた1点を守りきってグラードバッハが1月以来の勝ち点3を手にした。
戦術的には胃の痛くなるような試合だったが、素晴らしい規律と集中力で最後まで守備が破綻しなかった。アランゴを欠く状況で前線の創造性に限界がある中、なりふり構わずアウェイで奪い取った勝ち点3は大きい。特にここしばらく勝てていなかっただけに、まずはきちんと結果を出すことが優先で、その意味でこの日の戦いは高く評価できる。
順位は9位とひとつ上がっただけだが、5位との勝ち点差が2、4位とも4と、ヨーロッパ・リーグを何とか射程圏内に収めている。こうやって見ると4位のフランクフルトに勝ったことには本当に大きな意味があった。シーズン残り10試合に向けて、重要なターニング・ポイントなるゲームであり勝利だった。
とはいえ、勝ち点は24試合で34と、1試合あたりに直せば1.42と決して高くない。ここ10年の平均を見れば6位の勝ち点は52.6、7位は49.7であり、やはり50まで積み上げないとヨーロッパ・リーグは見えてこないだろう。だとすれば残り10試合で最低でも勝ち点16は積み上げなければならない訳で、5勝1分か4勝4分は必須。
とはいえ、今の時点での順位の詰まり方を見れば、ボーダーがもう少し落ちてくる可能性はある。しかも残り10試合のうちホームが6試合。楽ではないが十分やれる数字とも言える。ここからの踏ん張りに期待したい。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「前半は大変いい試合をした。その後、後半は我々にとってとても難しい試合になってしまった。私の同僚(訳注:フランクフルトのフェー監督のこと)はハーフタイムに選手交代をして布陣を変えてきた。彼らは中盤をひし形にして非常に攻撃的になった。そこで我々はボールをキープするのに労力を使わねばならず、プレッシャーを受けて何度もボールを奪われた。そのためにこうした状況にうまく対応するため戦い続けなければならなかった。しかし、1-0だったので気は楽だった。今日はそれが大きかった。今後もひとうひとつの勝ち点のために戦わなければならない」
フェー監督の怒りのコメントが面白いけど面倒くさいので訳すのはやめた。
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Borussia M'Gladbach
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ブンデスリーガ
2013年03月02日 23:55
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【Jリーグ第1節】大分×FC東京
■2013年3月2日(土) キックオフ
■大分銀行ドーム
いよいよ2013年シーズンが開幕。東京はアウェイで大分と対戦。日中所用があったのでアウェイでのナイター開催はある意味有難かった。BS観戦。
東京は昨季のフォーメーションを踏襲。トップ下に東を起用したがあとは昨季終盤の布陣となった。新たに獲得した李はベンチスタート。ヴチチェヴィッチがベンチ外となったがコンディションの問題だろうか。
権田
徳永 加賀 森重 太田
高橋 米本
ルーカス 東 長谷川
渡邉
試合は序盤から東京がボールを支配し大分陣内で試合を進める。東、長谷川の連動から狭いエリアでパスをつなぎながら、密集を抜けたところで一気にチャンスを作る攻撃ができている。9分、長谷川が中央でこぼれ球を拾い左に開いた東にパス。東がこれを中に置き直してシュートを放ったがバーを直撃。ここで決めておきたかった。
開始から15分で4本のシュートを放つが決めきれない。すると16分、敵のショートコーナーからのクロスがそのままゴールへ。優位に試合を進めながらセットプレーで0-1と先制を許す。今季、得点より先に失点したのは残念。マークに気を取られてボールに行ききれなかったか。人は揃っていただけにもったいない失点だった。
ここからしばらくは大分に押しこまれ、パスのつながりも悪くなる。バタバタして中盤でパスをカットされてはショート・カウンターを許すシーンが続くが、最後のところは集中した守備でしのぎ、徐々にリズムを取り戻す。
26分、高橋が右サイドに持ち出したボールを渡邉が受け、一度長谷川に当ててワンツーの戻しを受けながら左サイドに流れてシュート。これがニアを抜いてゴール。1-1と同点に追いつく。敵に流れを渡さず失点から短い時間で追いついたのは大きかったし、今季のファースト・ゴールがポゼッションから崩しての得点だったことで、東京の決意とか覚悟が垣間見えたようにも思えた。
30分、加賀に代えてチャンを投入。加賀は腰に違和感とのことだが心配だ。その後も34分に渡邉、36分に東が立て続けにシュートを放つがゴールを割ることができない。この時間帯に一気に逆転したかったが、前半終了間際には再び押しこまれ、45分には森重の中途半端な処理からゴール前でボールをさらわれピンチを招く。権田のセーブで事なきを得たがかなりひやっとした。失点直結の重いミス。結局1-1の同点で前半を終えた。
後半に入っても東京がボールを支配し大分陣内で試合を進める流れは変わらず。何本か続けてシュートを放つが枠を捉えきれない。だが57分、敵GKが確保したボールを近くの味方に出そうと転がしたのがルーズになったところを長谷川がさらい、無人のゴールへループ気味に流し込んで2-1と逆転。敵失とはいえこれを見逃さず、正確に枠に飛ばした長谷川はほめられてしかるべき。
その後も東京は優勢に試合を進めるが、大分もセットプレーを中心にチャンスを作る。敵の精度の低さに助けられるシーンあり。72分、渡邉に代えて李を投入。あくまで攻撃的に試合をクローズする意思を明らかにする。
すると直後の73分、ルーカスが敵エリアのゴールライン際から中央へ折り返し。これに李が飛び込んで強烈なシュートを放ったが敵GKのリフレクションにセーブされる。決めさせてやりたいシュートだった。
終盤に入ると大分は前線の人数を増やし、フォーメーションを変更して前がかりに攻撃を仕掛ける。東京はやや受けに回る時間が続くが、大分の拙攻にも助けられ決定的なチャンスは作らせない。90分、東に代えて石川を投入。すると直後、自陣でカットしたボールを石川に展開、石川が李にパスを出し、李がシュートを放つが敵GKがセーブ。
さらにアディショナルタイムには李がやはりカウンターからシュートを狙うが枠に入らず。5分のアディショナル・タイムもしのいで、2-1で開幕戦に勝利を飾った。
この試合、まだまだパスのスピード感、精度の甘いところ、追加点を取りきれなかったところや、不用意な失点などまだまだレベルアップするべき点はあるし、正直、大分の甘さ、拙さに助けられた面はあるにせよ、今季のサッカーのプロトタイプを見せるプレゼンテーションという意味では非常に明快なメッセージになり得るものだった。
ワンタッチを多用したリズミカルなパス交換から局面を打開し、ゴール前に人数をかけて流動的に崩すという意図ははっきりしているし、それがかなりのレベルでできている印象も受けた。シュート数21-9、ポゼッション57:43はいい数字。そしてそれを結果に結びつけ、アウェイでの開幕戦で逆転勝ちを収めて勝ち点3を得たことも高く評価するべきだ。
個別に見れば東は想像以上にこのチームにフィットしている。梶山の変態王様プレーに比べて、周囲との対話が成り立っている感じがする。長谷川、ルーカスとのコンビネーションもよかった。
また、ワントップで起用された渡邉もよかった。昨季、豪雨の神戸戦で見せたふっ切れたようないい動きが継続している感じを受ける。渡邉はこれから当面の東京の攻撃面を受け持ってもらうべき存在。このパフォーマンスが一時的なものでないことを祈りたい。
李もよかった。ルーカスのクロスに飛び込んだシュートは可能性を感じさせた。まずは早く得点が欲しい。焦りが出るとカラ回りしかねない。早く得点して落ち着いてもらわなければ。
次節、ホーム開幕の柏戦で今日見せた東京のサッカーの本物度が問われる。臆することなくオレたちのサッカーを表現して欲しい。
評点(
評点の見方
):
権田(4) 失点はやむなしか。押しこまれる時間帯も手堅くしのいだ。
徳永(4) 特徴的な攻撃参加もあったがもうちょっと精度があれば…。
加賀(4) 悪くない守備をしていたが故障が心配。彼の存在は必要。
森重(4) ミスはあったが主将の初戦としてはよく戦った。強さ目立つ。
太田(3.5) サイドからの攻撃参加で元気の良さを見せた。今年は期待。
米本(3.5) 果敢なボール奪取健在。とにかくケガだけは気をつけて欲しい。
高橋(3) バランス、展開とも文句なし。自身と成長を感じさせる。
ルーカス(3.5) まさに東京の先生。若手は彼のプレーに学ぶべし。
東(3) 移籍初戦とは思えないフィットぶり。パスを受けて出せる。
長谷川(3) 東とのコンビネーションがいい。得点は偶然ではない。
渡邉(3) 得点シーンだけでなく、ボールへの絡み方に意識の変化が。
===
チャン(4) 途中出場ながらしっかり試合に入った。上がりも面白い。
李(3.5) 可能性を感じさせる動き。先発でも見てみたい。
石川(-) 時間短いが存在感のある動き。もはや貫録というべきか。
さあ、来週は味スタだ。
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