フットボール・クレイジー
football crazy
silverboy club
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2013年06月30日 14:04
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【FC東京】再開直前プレビュー(1)
いよいよ来週からリーグ戦が再開される。コンフェデレーションズカップがあったために1カ月の中断になったが、来年もワールドカップが同じ時期にある訳で、そういう世界的なフットボール・カレンダーにリーグ戦をうまくはめこむためにはやっぱり秋春の導入は不可避だと思ってしまう。まあいい、これはもう書いた。
東京ではいくつか人事異動があった。まず、最も大きいのは李の退団。伝えられるところによるとやはりコンスタントに先発で使ってもらえないことに対する李の不満が大きかったようだ。
気持ちは分かる。
気持ちは分かるが、ここはグッとこらえて欲しかった。残って欲しかった。
ポポヴィッチ監督になってチーム作りが進み、かなり高いレベルで意図したサッカーができるようになってきたと思うが、それは裏を返せば戦い方がパターン化してくるリスクでもある。同質性の高い集団になって戦術の共有は進んだが、チームがこぢんまりとまとまってしまうデメリットもある。悪い失点の仕方でみんなが下を向いてしまうメンタルのシンクロは単なる危惧ではすまないところまで来ているようにすら思える。
そういうチームにおいて李の存在は重要だった。「第一選択がシュート」というストライカーのメンタリティはそういう負のシンクロニシティを打ち破る力があった。「おらおら、おまえら下向いてんじゃねえよ」という異分子としての異化力があった。これは東京にはとても必要なもの。そういう選手がいること、特に得点の欲しい後半に出てきて流れを変え、短い時間でも強引にゴールを狙いに行く選手の存在は大きかった。
サブとしての怖さ、敵にとっての「イヤなヤツ出てきやがった…」感は半端なかったし、これは李を先発させて渡邉をサブで出すのとはもうレベルが全然違う。渡邉は試合の中でコンスタントに使われて、ポスト、キープに貢献しながら出場時間に比例して結果を出すタイプ。渡邉先発、李がスーパーサブという使い方は納得感があったし、実際機能していた。李はその飛び道具感に磨きをかけて代表を目指す手もあったはず。退団は本当に残念だし痛い。
短い間だったけど強烈に印象に残った選手。チームにも馴染んだしサポにも愛されていたのに。今後の活躍と代表復帰を期待しているが、Jの他のクラブに行くのだけは勘弁してくれ。
それから田邉。サバデルとかいうスペインの2部のクラブへ1年レンタルで行くことになった。
よかろう。行って来い。成長して来い。
だが、気に入らないのは、必ずしも田邉の実力や資質が評価されて是非にとオファーがあったというよりは、FC東京とサバデルの業務提携に合わせた人材交流とか出向的な意味合いでの「派遣」ってことではないのかということ。それから、サバデルが、日本人オーナーに買収された「日系」のクラブであり、彼らにとっても「ジャパン・コネクション」による選手の受け入れだということ。
地元のフットボール・クラブはただの企業ではない。地域のコミュニティ・センターであり地元の人たちの記憶を背負った共有財産である。経営が苦しくなったときにスポンサーとしてカネを出してくれたオーナーは有難い存在には違いないだろうが、だからといってそれをまるで外資系投資銀行のM&A案件みたいに、「買ったんだからオレのもの」的に「今日からここは日本のサッカー選手の海外進出拠点になります」みたいな話だとさすがに「おいおいちょっと待て」という話にもなるだろう。
もうこの辺からは憶測満開の話になるが、このオーナーなる人物は本当にサバデルというクラブの歴史やサバデイの街の人たちがこのクラブに寄せる思い入れに対して正当な敬意を払っているのか。
仮にFC東京の経営が傾いたときに、アラブの石油王とかタイの缶詰王とかロシアの新興財閥とかの外国人実業家がガーンとカネを出してオーナーになり、その結果貴重な外国人枠によく分からない選手を押し込まれてもオレたちは「いいよいいよ、カネ出してもらったんだし」と笑っていられるのか。
実情は知らない。もしかしたらサバデルのスカウトが田邉にほれ込んで「是非来てくれ。買取オプションも付けてくれ」って言ってるのかもしれない。でも、これは僕の全然個人的な印象でしかないけど、はっきり言って面白くない。うさん臭い。
そんなところにオレたちの草民を行かせたくない。
それに田邉が人材として適任かという点でも疑問が残る。田邉には悪いけど、彼は典型的な都会の子。恵まれた環境でのびのびやればいいセンスを見せる。しかし、基本的にはシャイな男だし、人の手を借りずに自己主張して行くだけのたくましさ、メンタルの強さがあるかどうか僕には疑問だ。
言葉も通じず、「どうせジャパン・コネクションだろ」と先入観で見られる気配ありありの移籍で、それを力ずくで黙らせるだけの圧倒的な実力と自我の強さがあるのか。あるいは長友みたいにスペイン人のガーっと懐に飛び込んで行けるだけのアウトゴーイングなコミュニケーション能力があるのか。
すまん、草民、オレにはイメージできんわ。
どっちかつうと河野の方がそこをクリアできる感じはする。でもまあ、決まったことだし、行く以上はとにかく死ぬ気で出来る限りのことをやってこいとしか言いようがない。で来年の今頃に「是非残ってくれ」と懇願されるようになれってことだ。まあ、それくらい出来なければ東京に帰ってきても居場所はないかもだし。
田邉には罪はない。ただ、もう一度言っておくと、僕はこのジャパン・コネクション丸出しの業務提携、期限付移籍、フレンドリーマッチはどれも気に入らない。クラブの営業努力に水を差すようで申し訳ないけど。
で、補強としてはステファン・ムゴシャというモンテネグロのU21代表をテストしている。昨日の馬入での湘南との練習試合でも見たが、ちょっとまだよく分からなかった。上背はあるし、動きも悪くないと思うが、「連係なんて後でいい」的なゴリゴリ感は見受けられず、即戦力として行けるかどうかはかなり未知数の感じを受けた。
でもまあ李が抜けた後、渡邉ひとりにすべてを負わせる訳には行かず、前線の補強は不可欠だし期待しときたい。
それから、梶山はどうすんのか。パナシナイコスは買取オプションを行使しないということで、東京復帰の可能性は高いと思うが、今の東京に梶山ははまるのか。まあ、帰ってきてくれれば単純に嬉しいけど、じゃあこの半年は何だったんだと思うね。
梶山もおよそ海外でうまく行かなさそうなタイプ。「FC東京魂」に出た時も、「ギリシャ人とはメシ食いに行ったことない」とか言ってたし、「とにかく海外でやってみたい」という理由でとにかくオファーのあったとこに行っちゃった感の強い移籍だったからな。
梶山は間違いなく代表で遠藤の後を担うべき人材の候補なのに、環境の中でシャイに完結する傾向があって、伸び盛りの時期にそれなりの成長しかできなかった感じする。それはクラブのせいでもあるしオレたちのせいでもあるし、もちろん彼自身のせいでもある(それがいちばん大きい)。どこに行くにしても、日本のフットボール史に名を残す選手になれるか、最後のチャンスだと思った方がいい。
長くなったので、再開後のシーズンをどう戦うかは次回にしよう。
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FC東京
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J1リーグ戦
2013年06月23日 17:48
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【コンフェデA組第3節】日本×メキシコ
■2013年6月22日(土) 16:00キックオフ
■Belo Horizonte
例によって録画を日曜日の朝6時半から再生して時差観戦。もうグループリーグ敗退は決まっているが、メキシコとの試合は来年のワールドカップに向けた重要なテスト。この試合をどう位置づけ、どう戦うか注目された。
日本は長谷部を警告累積で欠くため細貝が先発した他、右SBには内田に代え酒井(宏)が、CBには吉田に代えて栗原が先発。
川島
酒井 栗原 今野 長友
細貝 遠藤
岡崎 本田 香川
前田
試合の詳しい経過は省略するが、出足こそ鋭かったものの次第にメキシコに主導権を握られ、後半に入ってから54分、66分に2点を失い、86分に1点を返したものの結局1-2でこの大会3連敗となる敗戦を喫した。
イタリア戦に続いて戦う意思は見えたが、中2日の上、序盤からハイペースでの攻守の応酬につきあわされたこともあってか前半途中から次第に足が重くなったように感じられた。つか、どうせならもう選手総替えくらいの勢いでやった方がよかったんじゃね?
これから東アジア選手権を経て来年のワールドカップまで、選手の入れ替えも含めてチームを作り直すと宣言しているのなら、この試合で控えメンバーを大胆に試してみてよかったと思う。その意味でこの試合のターンオーバーはいかにも中途半端だったじゃないか。
つか、高橋出してよ。
せっかく招集して地球の裏側まで連れて行ったんだし。乾や清武も見たかったよね。
交替もよく分からなかった。先制されて最初に切ったカードが酒井に代えて内田と(59分)。次が前田に代えて吉田と(65分)。何かそこでレギュラーに戻しちゃうんですか感はあった。吉田を入れてスリーバックにしたようだったが直後に失点、77分には長友が足を痛めて負傷退場を余儀なくされ、中村を入れてフォーバックに戻すなどちぐはぐ感も拭えず。
サブメンバーのチャレンジにも徹しきれず、かといって疲労のたまった主力は息切れ、意思が結実しプレーとして十分に表現されることのないままメキシコに力負け。内容的にはメキシコのゲームで、1-2のスコアは残念ながら妥当なものだったと言う他ない。
強豪相手に真剣勝負のできるまたとない機会だったが、ちょっともうしんどかった。グループリーグ突破の希望がなくなって消化試合になった時点で、モラルの置きどころをうまく組織できなかった感がある。何のために戦っているのか分からない試合はことのほかしんどかっただろう。もったいない。
もともとブラジル、イタリア、メキシコが相手で苦戦は必至、その中でも自分たちのゲームプランを貫いて世界の強豪とどこまで渡り合えるかという大会だったのだから、3連敗という結果そのものは受け入れるしかない。ここから来年のワールドカップに向けたチーム作りがスタートするのだ。
だが、それにしてはチャレンジが中途半端だった感は否めず。国内リーグのシーズンを中断してまで出かけただけの甲斐はあったのだろうか。結局、この大会で何か得たものはあったのだろうか。いや、もちろんあったんだとは思うけど、それは投じたものに見合った果実だったのか。そこにすごく疑問の残る大会だった。
サポとしては朝4時からの試合や7時からの試合にどう対応するかというまたとないシミュレーションにはなったが、もうちょっと、やっぱり何とか、こう、何とかならないか、という大会だったように思う。まあ、そのもどかしさが世界の壁ということなのか。ちょっと違うような気もするけど。
東アジア選手権では海外勤務の選手の大半とJ2勤務の選手は招集できないらしいので、国内の選手中心にチームを編成することになる。僕としてはボランチが遠藤と長谷部、細貝でいいのかどうか気になる。新しい可能性を見たい。高橋とか。米本とか。まあ、どうしてもというなら柴崎とか。
あと、CBも今野はともかくとしてサブは栗原とか伊野波でいいのか、本当に。そこはやっぱり森重とか。
トップの迫力不足も問題だ。渡邉、李が必要。豊田も見てみたい。
それから、東とか、長谷川とか。太田とか、徳永とか。
いや、マジで言ってるんですけど、オレ。
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コンフェデ2013
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日本代表
2013年06月21日 22:59
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【コンフェデA組第2節】イタリア×日本
■2013年6月19日(水) 19:00キックオフ
■Recife
見たかった、ナマで。
日本時間朝7時からという、まあ、どう頑張ってもサラリーマン的にはナマで見ようのない試合で、一応録画して、夜家に帰ってから見ようと経過・結果に関する情報を一切遮断しようと思っていたんだけど、午前中に飲み会の誘いを受けて断念、結果を確認したら
3-4
と。得点経過を見たら、21分、本田のPKで先制、33分、香川のゴールで2-0とリードを広げたが、41分、1点を返されて2-1で前半終了。後半開始早々の50分に内田のオウンゴールで2-2に追いつかれ、52分にはPKを与えて2-3と逆転を許す。69分、岡崎のゴールで3-3と同点に追いつくが、86分、勝ち越しゴールを奪われ3-4で惜敗、と。先発はこんな感じ。
川島
内田 吉田 今野 長友
長谷部 遠藤
岡崎 本田 香川
前田
見たかった、ナマで。
いくら善戦しても勝たなければ意味がない。「惜しかった」で満足していてはいつまでたっても成長がない。そりゃそうだ。僕もそう思う。だけど、経過を知って「ああ、ナマで見たかった」と日本中のサラリーマンが悔しがったということは確実にひとつの価値だと思う。
敵が誰であれ、自分たちのスタイルで果敢に得点を狙いに行く、臆せずパスをつなぐ、狭いところでも崩しに行く、この日の日本はブラジル戦から比べれば見違えるほど明快に自分たちの意思をフットボールで表現していた。
その巧拙はあるだろう。失点の仕方はひどかったし、一時は2点のリードを奪いながら勝ち点を取れなかったという結果はどうやっても言い訳のできないものだ。選手たちも一様に「悔しい」と唇を噛んだ。試合の中身だけを論評するのなら勝たなければならない試合だった。
だが、意味はあった。大きな意味があった。
ヘンな言い方かもしれないが、この日の試合は「悔しい」と唇を噛むに値する試合だった。戦ったからこそ「悔しい」という率直な思いに説得力がある。
ブラジル戦のどよ〜んとした印象に比べれば、この試合の印象はくっきりしている。得点シーン、失点シーンが多かったという単純な理由ももちろんあるが、それだけではなく、肝を冷やしたシーン、判定に怒ったシーン、バーやポストに嫌われて悔しがったシーン、見事なターンに思わず声を上げたシーン、そういうひとつひとつがはっきりと記憶に残っているだろう。
輪郭の鮮やかな試合だった。
それはそこに一貫性があったからだ。大げさに言えばそこにきちんと思想があり、それが実際の行動によって明快に表現されていたからだ。すべてのシーンがその思想によって裏打ちされていたからだ。
そしてそれは日本という国のフットボールにとって確実に大きな財産になる。
「朝7時の試合だったんで見られなかったんだけどさ」というようなのも含めて、僕たちにとってのこの試合の記憶がいずれ文化の一部になって行くのだ。ブラジルやらイタリアやらドイツではそういうフットボール文化が太い幹を持っている。何かあったときにそこに立ち戻って判断の基準にできるような共通のスタンダードが、フットボールに関する集合的記憶の長い蓄積によってきちんと形成されている。それを人は歴史と言う。
僕たちのフットボール文化はまだまだ若木だ。だが確実に育ちつつある。そしてこの日の試合はその若木をひとつたくましくした。
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コンフェデ2013
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日本代表
2013年06月16日 12:57
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【コンフェデA組第1節】ブラジル×日本
■2013年6月14日 16:00キックオフ
■Brasilia
権田も高橋もダンテも出てないので僕的にはまあどうでもいい試合ではあるが、せっかくなので朝6時半に起きてニュースが耳に入ってしまう前に録画を見た。
日本はこのところリーグ戦を含め調子が今イチの前田をベンチに置き、本田のワントップでトップ下に香川、岡崎と清武が両翼という布陣になったが、実際には前の4人はかなり流動的にポジションを入れ替えていたようだ。
川島
内田 吉田 今野 長友
長谷部 遠藤
岡崎 香川 清武
本田
試合そのものはほとんどの人が見たと思うが、一応確認しておくと、3分に敵FWの見事なミドルでいきなり先制され、後半立ち上がり早々の48分に追加点を決められ0-2。さらに反撃に出た終了間際アディショナル・タイムにはカウンターからあっさりダメ押しの3点目を失い、0-3で完敗した。
この試合を見ていて感じたのは、そこまで極端な実力差があるとか、完膚なきまでに蹂躙されたとか、そういう印象がないにもかかわらず、何か決定的な違いがそこにあって、試合としてはそれなりに流れていたのに終わってみれば完敗だったということ。これは何なんだろう。
これをメンタルとかの問題に矮小化してしまうと、日本のサッカーはいつまでたってもこのレベルから先に行けないような気がするので、技術的なところから検証すると、まず一対一で完全に負けてた。ていうか勝負になってなかった。一対一で勝負する以前に外されてたというか。
常にカツカツ、120%出てますみたいな感じで必死のパッチの日本に対して、ブラジルは早くに先制したこともあってか余裕かましてた。地元開催の開幕戦で観衆のプレッシャーはむしろブラジルにかかる上、ワールドカップは予選免除なので真剣勝負の強化もできてない、主力は軒並みヨーロッパにいるので代表の意思結集も難しい、そういう難しい試合なのに余裕があった。
それはメンタルなのかなあ。メンタルとは言いたくないよね。むしろ文化。ま、いろいろあるけどここはしっかり頑張んなきゃでしょ、という意思結集が高いレベルで短時間にできちゃうのは、これまでもその程度のプレッシャーはいくらも受けてきたという歴史と経験の裏づけがあるからで、それが文化なんだと僕は言いたい。
あとは判断の速さ。つか、ヤツらはたぶん判断なんかしてない。反射。リフレクションだと思う。我々のサッカーはまだまだ判断が速いとか遅いとかそういう世界で勝負してるんだけど、ヤツらはたぶんもはや判断とかしてなくて、状況に反応してるだけなんだと思う。そこに決定的なレベルの差を感じた。
オートマティズムの行き着く先はきっと脊髄反射なんだ。何も考えなくても身体が自動的にベスト・プレーを選択するくらいフットボールが五感に刷り込まれてるのだ。
それに対して、日本は守備も攻撃も中途半端だったよね。つか、何を捨てるかがはっきりしてなかったよね。しっかり守って失点を防ぎたいし、中盤を支配してボールを持ちたいし、切り替えの早いいい攻撃から崩してゴールしたいし、オレたちの持ってるもの全部出したかったよね。で、その結果、何を捨てて何を第一にやるのか逆にはっきりしなくなっちゃったよね。
いや、チームとしてはゲームプランあったのかもしれないけど、見えなかったよね、オレには。こっちの方が実力的に劣勢だという認識があるのなら、そこはもうちょっと戦術絞り込みたかったところだし、むしろここで3-4-3試すくらいの胆力があってもよかったかもしれない。ともかく1-0を狙うのか、打ち合い上等で4-3で勝つつもりなのか、どうやって勝とうとしているのか、そこがすごい中途半端だったんじゃないのか。
つか、そもそも勝つつもりはあったのか。選手にも監督にも、そしてオレたち自身にも。勝つのを見たかったのか善戦するのを見たかったのか、どこまで何を期待してるのか微妙なところがあって、自分自身も含めて厳しく反省するんだけど、
「勝ちたい、何としても勝とう、勝つ」
と強く思って見てた人は実際少なかったんじゃないのか。そんな試合に勝てる訳ないわ、普通。勝てればラッキーくらいでへらへら見てる試合に勝てる訳ないだろってこと。いや、結局メンタルの話してるんだけど。
そんな訳で我々は負けた。何か知らないけどふわっと負けた。大きくはないけど決定的な違いがそこにあった。それで負けた。このままじゃ3連敗するよ、マジで。それで「いい経験になった」っつって帰ってくんのか。それならJ2でやってる遠藤と今野の方がよっぽどいい経験になってると思う。
次のイタリア戦、何とかしようよ。
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コンフェデ2013
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日本代表
2013年06月09日 12:51
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【中断期間コラム】春秋でも秋春でも
秋春とか春秋とかいろいろ議論があるのだが、僕としては正直どっちでもいい。いつシーズンが始まるかなんて単なる「決め」の問題だ。
ただ、ひとつお願いしたいのは、真夏の7月、8月にムリな連戦は避けて欲しい、できたらこの期間はオフにして欲しいということ。夏を乗りきるのもチーム力のうちということなのかもしれないが、普通に生活しているだけでも暑くてうだるこの季節に、ナイトゲームとはいえ90分間走り続けるサッカーの試合を入れるのは選手の健康管理の上でも問題。
何より、暑い時期に過酷な日程でサッカーをすると、省エネのためにぽんぽんと長いボールを蹴るばかりのクソサッカーが主流になるのが残念。豊富な運動量でアトラクティヴなモダン・サッカーを目指すクラブには大きな負担だ。イングリッシュ・ウィークで中二日の試合とかマジ死んでしまう。真夏の過密日程は試合のクオリティを下げてしまう。
もうひとつ重要なのは、国際的なサッカー・カレンダー、特に欧州の日程と平仄を取って欲しいということだ。多くの選手が欧州への移籍を希望し、実際に欧州のトップ・リーグで戦う日本人選手が増えている現在の状況では、欧州とシーズンが半年ズレているのは選手にもクラブにも大きなディスアドバンテージだ。
Jリーグのシーズンが終わってから移籍しようとすると欧州はウィンターブレイクである。ウィンターブレイクの補強はシーズン当初の目論見どおりいかなかったときの弥縫策だ。いわば中途入社である。条件も厳しくなるし、シーズンが終わったところで監督が代わったり編成が見直されてあっさり放出されるリスクも高い。
かといって、移籍のタイミングを欧州の新しいシーズンに合わせようとすればJリーグのシーズン途中にクラブを出ていかなければならない。今はクラブもサポも比較的寛容に、シーズン途中で出て行く選手をそれまで大事に使ってくれるが、主力選手がシーズンの途中で抜けてしまうことが前提で戦うなんて本来はあり得ない話。編成、強化にとっても大きな弱点になってしまう。端的に言ってチームには迷惑だ。
ワールドカップも欧州がオフに入る6月に行われる。Jリーグはワールドカッやコンフェデレーションズカップに日本が出場する年は6月にイレギュラーな中断をはさまざるを得なくなる。シーズンの途中に選手を1カ月も代表に持って行かれるのも問題だ。クラブ間の公平も保たれない。
とにかく欧州に合わせて欲しい。
だとすれば、欧州の秋春を前提にする限り、8月の終わりとか9月ごろに開幕してシーズン前半を年内に戦い、1月を中断期間にして、2月から5月にシーズン後半を戦う秋春制が合理的ではないのか。
真冬の開催では積雪で寒冷地での試合ができないという議論があるのは承知しているが、例えば、日本よりよっぽど寒冷で雪も深いドイツでもリーグ戦は真冬に淡々と行われている。もちろんそこにはそれなりの苦労やら工夫やら投資やらがあるのだろうが、こうした例にいくらかでも学ぶ余地はないのか。
僕としては秋春そのものには全然こだわりはなく、とにかく欧州と日程が合うことが第一の優先順位だと思うので、欧州が日程をズラすのなら日本がそれに逆行する必要はまったくない。欧州の春秋移行の議論があるようなので、それを見守るのでいいと思うが、真夏の過密日程だけはやめて欲しい。サッカーは基本的に冬のスポーツじゃないのか。
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Jリーグ
2013年06月02日 21:26
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【中断期間コラム】なぜ若手が育たないのか
東京の育成はうまく行っているのか。中断前の最終戦となった鹿島との試合の先発のうち、東京の生え抜きは権田、徳永、高橋、米本の4人だけ。アカデミー出身は権田と出戻りの李だけという状況で、「最高傑作」梶山を海外にレンタルしている事情はあるとはいえ、ユースから昇格した選手たちはいったいどうなったのかと考えずにはいられない。
だが、それはある程度仕方のないことである。優勝を狙い、ビッグクラブとしてリーグを引っ張る役割を担おうとするクラブであれば、外国人や他のクラブから獲得した即戦力の選手が中心になるのは当然のこと。チャン、森重、太田、ルーカス、東、李、渡邉。彼らを押しのけて先発させなければならない若手は見当たらない。
若手を育てるには少々のミスがあっても我慢して試合で使い続ける我慢が不可欠だ。梶山がここ数年のようなパフォーマンスを見せるようになるまで、我々がどれだけ軽いプレーやムラのある動きに耐え続けたか忘れた訳ではあるまい。梶山ですら我々は高い「育成料」を払ったのだ。
そうやって貴重な勝ち点を対価として育成料、授業料を支払いながら、若くフレッシュなチームを一から作って行くのはひとつの形ではある。J2やJ1でも予算規模に限りのある地方のクラブ(城福浩の言う「プロビンチャ」)ならそうしたチーム作りは大きな可能性のひとつだ。現に我々はそうやって米本を、高橋を、田邉を、椋原を育てたのだ。
だが、今の東京はそうではない。実体はともかく、ビッグクラブとして毎年上位争いに食い込むチーム作りを目指すなら、オン・ザ・ジョブ・トレーニング的に若手に割り当てられるポジションはひとつかせいぜいふたつ。それもよほど即戦力として期待できるタレントの場合だけだ。
あの選手を使って欲しい、あの新人を実戦で見たい、そのような親心にも似た希望は理解できるが、それを今の東京の目指すものと両立させるのは難しい相談だ。結局のところ若手の大半は出場機会、試合経験を重視して下位カテゴリーのクラブに積極的にレンタルするしかない。それが今の東京で起こっていることだ。
だが、悲観する必要はない。そうやってレンタルでJ2に散っている東京の若手たちの他にも、東京でトップ昇格を果たせなかったものの他のクラブでプロ入りしたり、大学を経てプロになった選手も少なくない。「Jリーグサッカーキング」6月号には、東京のアカデミー出身者の一覧が掲載されているが、それを見ればジュニア・ユースを含め、どれだけ沢山の東京アカデミー出身選手が日本中のJクラブで活躍しているかを確かめることができる。
それでいい。レンタルに出したまま借りパクでもいい。それはそのまま東京がいかにいい選手を輩出したかということに他ならない。そして李のように、いつか東京に戻って活躍してくれる選手が出るならそれでいい。優れた選手は東京だけの財産ではない。
僕としてはJリーグ所属クラブのセカンド・チームに下位カテゴリーへの参加を認めて、自前での若手育成の場をもっと確保できるようにすべきだと思うが、今の仕組みを前提にする限り、若手はいったん旅に出し、チームは外部調達の選手で編成するという方法論はまったくおかしくないと思う。
クラブとしてそこの整理が明確にできているのであれば、実力で競った結果、ユース出身の選手が出場機会を得られなくても仕方ない。授業料も払わず若手がいきなり活躍できるほどプロは甘くないと思うから「あんな選手を出すくらいならあの新人を使え」式の意見にも与しない。ただ、そんな中でも実力でポジションをもぎ取るような新人が出てくれば文句ないのになあ、とは思う。
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FC東京
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Jリーグ
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