フットボール・クレイジー
football crazy
silverboy club
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2013年11月24日 22:57
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【ブンデスリーガ第13節】VfB×グラードバッハ
■2013年11月22日(金) 20:30キックオフ
■Mercedes-Benz-Arena
金曜日夜の試合、日本時間では土曜日未明4時半キックオフということで普通なら動画視聴を諦めるところだが、この試合は相手が日本人選手の所属するクラブということもあってかJスポーツが生中継してくれることになっていたので、仕方なくJスポーツに加入して録画、土曜日7時過ぎに起きて時差観戦した。
今季のブンデスリーガは今までのCSフジテレビの他にJスポーツやFOX BSなる局でも中継があるのでチェックがややこしい上、こうやって余計なカネがかかる。スカパーでブンデスリーガ・パックを適正な値段で提供して欲しい。CSフジテレビだって結局ブンデスリーガ以外見ないんだし。
ハンブルクで今季アウェイ初勝利をゲット、ホームではニュルンベルクに逆転勝ちして3連勝と調子に乗るグラードバッハ。今節はVfBとアウェイで戦うが、ここでしっかり勝ち点を積み上げて次のホーム2連戦に臨みたいところ。グラードバッハはノードファイトとブラウアースがベンチに復帰したものの、勝っているチームはいじるなの格言通り前節と同じ先発となった。
テア・シュテゲン
コープ ヤンチュケ シュトランツル ヴェント
ヘアマン クラマー シャカ アランゴ
ラファエル クルーゼ
序盤は互いに積極的に攻撃を仕掛けどつき合う展開に。グラードバッハはシャカが1分、エリア手前からミドルを狙うがバーの上。出入りの多い忙しい時間になり、10分にもシャカがミドルを放ったが敵GKがセーブ。
10分すぎからややペースが落ち始め、徐々にグラードバッハのポゼッションをVfBが引いて受け、カウンターを狙うという「形」ができ始める。17分、ヘアマンがラファエルのスルーパスに抜け出してシュートを放つがGKがセーブ、さらにこぼれ球にクルーゼが詰めるがシュートはバーを超える。
次第にグラードバッハの攻勢がはっきりしてくるが、中盤でパスをカットされることも多い。敵のカウンターには早い切り替えから集中した守備で対応するが、敵のサイドアタッカーに何度か決定的なシーンを作られ、テア・シュテゲンがしのぐ。
やや流れがVfBに傾きかけた37分、シャカからパスを受けたヘアマンがラファエルにスルー・パスを出すと、ラファエルが敵DFに並走されながらもボールをコントロール、敵GKを縦にかわしたため角度がなくなったが、ここしかないというタイミングでゴールへ流し込みグラードバッハが先制。いい時間帯に1-0とリードを奪った。
グラードバッハはその後もアランゴのループなどで追加点を狙ったが敵GKのファイン・セーブもあり結局1-0のまま前半を終了。
後半の立ち上がりはVfBが積極的にプレスをかけ主導権を握ろうとするが、中盤でボールを失うことが多くリズムを作れない。もたもたしているうちにグラードバッハがカウンターを仕掛けチャンスを作るという展開になり、グラードバッハが次第に流れを取り戻す。
68分、クルーゼのシュートは敵GKがセーブ。73分、ヘアマンが左サイドのゴールライン近くから戻したロビングをヴェントが収め、エリア外から左足でニアを抜く難しいシュートを決める。グラードバッハが2-0とリードを広げた。
74分にはカウンターで抜け出したクルーゼがGKと一対一になるが、並走したヘアマンにラストパスを出そうとして敵DFにひっかけ逸機。その後も5人が並走する迫力あるカウンターから最後は最右翼を走ったコープがクロスに合わせてシュートを放つが力なくゴール前を横切るなど攻めきれず、とどめは刺せなかった。
しかし、グラードバッハは85分ヘアマンに代えてルップ、88分アランゴに代えてフルゴタ、90分ラファエルに代えてデ・ヨングと次々に交替して時間をマネージ、アディショナル・タイムも無難に過ごして2-0と攻撃に迫力を欠くVfBに完勝した。
この試合ではややボールを持たされた感もあり、中盤でのパスをカットされてショート・カウンターを受けるケースも散見されたが、少ないタッチ数で可能性のあるところへ果敢につなごうとするスピード感のあるパス・フットボールは見応えがあった。
クラマー、シャカが中心となってボールを散らすだけでなく、アランゴ、ヘアマン、クルーゼらもしっかりとボールにからんで、隙あらば決定的なところに一本で通すというトライアルを続けることで敵の守備に的を絞らせなかった。
前線ではラファエル、クルーゼが決定的な働きをする一方、ヘアマンの裏への抜け出しやアランゴの正確な技術に裏づけられたアイデアのあるプレーも効いており、全体としてパーツがうまく噛み合いながらチームとして機能している印象を強く持った。
まだまだパスを引っかけてしまうことも多く未完成ではあるが、戦い方は一貫しており、昨季フィットしきれなかったシャカや控えに甘んじていたヴェントがしっかり役割を果たしている上に、新しく加わったクルーゼ、ラファエル、クラマーらがチームにうまく融合している。僕としてはノードファイトに頑張って欲しいのとデ・ヨングに期待したいのはあるが、昨季苦しんだ分、打った手が結果につながりつつある手ごたえを感じる。
グラードバッハはこれで勝ち点を25に伸ばし4位をキープ。今の時点での順位はそれほど重要ではないが、上位にしっかりついて行きたい。次節はフライブルク、その次はシャルケとホーム2連戦になる。ここでしっかり勝ち点を積んでいい形でシーズン前半を終わりたい。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「我々は70%まで試合をコントロールできたと思う。シュトゥットガルトはとても危険だったが、我々の勝利は妥当なものだと思う。最終的には3-0か4-0になっていてもおかしくなかった。2-0になったあとしばしば秩序を失った面はあった。というのも前線に7人もの選手が張りついていることがあって、それはあってはならないことだった。もしも2-1になっていたら、状況はとても難しくなっていただろうから。しかしチーム全体で最終的にはうまく守ることができ、どんな状況でもパニックになることがなかった。中盤は本当によく働いてくれた。シュトゥットガルトの選手は多くが先週代表で移動をしていた。我々はそれが少なく、それが大きなアドバンテージになった」
ホームで足許をすくわれないようにしっかり勝ち点を積み上げたい。
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Borussia M'Gladbach
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ブンデスリーガ
2013年11月23日 23:18
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【Jリーグ第32節】FC東京×湘南
■2013年11月23日(土) 17:00キックオフ
■味の素スタジアム
今季も残り3試合。優勝はおろかACL圏内も事実上厳しい状況だがとにかく残り試合を全力で戦う以外にすることはない。秋晴れになった勤労感謝の日、2時や3時キックオフならまだ日射しもあって暖かかったと思うが、5時スタートということで次第に冷え込む味スタでの観戦となった。
湘南は降格圏の16位。残り3試合で残留圏の15位甲府とは勝ち点差が9あり、残留のためにはこの試合に勝つ以外にない。東京としては戦いにくい相手だ。
東京は代表に招集されていた権田、森重、高橋、チャンが復帰したが、高橋はベンチ・スタートとなり、三田が右SHで先発した。
権田
徳永 チャン 森重 太田
米本 長谷川
三田 ルーカス 東
渡邉
試合は序盤から東京がボールを支配、ボールを出し入れしながらおもに湘南陣内でゲームを進める展開になる。開始早々の1分、渡邉がこの試合のファースト・シュートを放つがGK正面。東京は何度かゴール前でのシーンを作るが敵の守備も手堅く最後のところは自由にさせてもらえない。
東京は7分にも渡邉がシュートを放つが枠外、10分には米本のクロスにルーカスが低い体勢から放ったヘディング・シュートはGKにキャッチされる。敵のGKのポジショニングがよく正直なシュートではゴールを割れそうもない。
14分には再びルーカスが渡邉からのパスを受けてシュートを放つがDFにブロックされる。さらに15分、三田が持ち上がってそのままミドルを狙うが大きく枠を外す。今日の三田は気合だけが空回りしている感じで、ボールを持つと強引なプレーが目立った。天皇杯での劇的なシュートはよかったが、やはり継続性や安定性という意味ではまだまだ。ドイツ語的に言えばコンゼクヴェンツが足りない。
ボールを支配しながらチャンスに決めきれないシーンが続くと流れが逃げて行くのはサッカーにはよくあること。前半の半ばあたりからはボールは動くものの人は動かず、きれいなスリー・ラインでブロックを形成する湘南の守備を攻めあぐねるようになる。
縦にボールを出し入れして動き直す意図は窺えるものの、敵のDFラインに5人ほどが張りついてしまうようなシーンも見られ、敵の巧みなライン・コントロールによって窮屈になったスペースで攻撃がノッキングを起こしてくる。何度も作り直すもののフィニッシュに行くまでにパスミスが出たり敵に引っかけられたりでカウンターから逆襲を許すことも少なくない。
しかし一方で湘南のカウンターも迫力に欠け、決して東京の切り替えが素晴らしく早い訳ではないものの、サイドに追い込んだり遅らせたりしている間に敵の攻め手も狭まってきて最後はシュートまで行かないままつぶれることが多い。
総じて東京はボールを持ちながらも攻めきれない時間が長く、前半の25分過ぎからはシュートもなくなる。互いにゴール前での見せ場の少ない忍耐のフットボールが続きスコアレスのまま前半を終える。
後半に入ると湘南が高いモラルで前がかりに圧力をかけてきて、東京は受けに回ってしまう。自陣に湘南を招き入れてしまう時間も長くなりピンチを招くが集中した守備と湘南の詰めの甘さで何とかこの時間帯をしのいで行く。
62分、太田のクロスに中央の渡邉が頭で合わせるがGKがキャッチ。これが後半のファースト・シュートになる。
66分、左サイドからシュートを放たれ、これを権田がセーブするが、ボール・ホルダーにDFが行ってしまった結果、正面にこぼれたボールへの反応が遅れてしまう。これを敵に詰められゴールにたたき込まれて先制点を献上。0-1とリードを許す。
再開のキックオフから三田を下げて高橋を投入、長谷川を一列前に上げる。
68分、その前のFKの流れからか高めの位置にいたチャンが敵のパスをカットして自ら持ち上がる。いったん長谷川にボールを預けるがそのままエリアに侵入、長谷川からワンツーのリターンを受けるとゴールラインに近い角度のないところからだったがゴール前に流し込むようなボールを送る。
ボールは枠に向かって飛び、最後は敵DFに当たってそのままゴールに。チャンはクロスのつもりだったのかもしれないが、クリティカルなところにボールが入った結果ゴールとなった。東京が失点の2分後に1-1と同点に追いつく。これは湘南にはきつい失点だったと思う。
ここから試合はややオープンになる。70分、渡邉に代えて平山を投入。前線でのキープとフィニッシュに期待ということか。当然だが勝つための交代だ。
諦める訳に行かない湘南も必死の反撃を仕掛け、湘南の高いモラルの前に東京はしばしば自陣に押し込められる。何度か決定的な形を作られるが、力が入りすぎているのか、湘南のシュートはことごとく大きく枠を外れ、シュート・ミスに助けられて勝ち越しは許さない。
東京は79分、長谷川が前線の平山にDFの頭を越えるロビングのパスを送るが平山がこれを受けきれず。82分にも東からのパスを受けた平山が右足で狙うが大きく枠を外れる。88分、ルーカスを下げてヴチチェヴィッチを投入。
89分、東からのクロスにヴチチェヴィッチが頭で合わせるが枠外に。試合は4分のアディショナル・タイムに突入、しょっぱい引き分けの香りが濃厚に漂い始める。
しかしここで、長谷川が右前線に送った浮き球のパスを受けたヴチチェヴィッチが裏へ抜け出す。ヴチチェヴィッチはシュート・モーションからのフェイントでDFをひとり抜くと、飛び込んできたGKをよく見てこれを抜くように柔らかいシュート。これがきれいに決まってゴールとなり、東京が土壇場で2-1と逆転に成功する。
ボルテージの上がったヴチチェヴィッチはユニを脱いでゴール裏にアピール、これで警告を受けてしまうが、結局その後の時間を東京がしのいで2-1と湘南に競り勝った。
例によってボールは支配するものの、時に高く、時に深く、堅牢なブロックを構築して粘り強く守り、マイボールになるとパスワークも駆使しながら攻撃を仕掛けてくる湘南に手を焼き、前半をスコアレス、後半には先制点を許した。
イヤな流れになりがちな展開だったが、失点直後に追いついたことでメンタル面での損傷を最小限に抑え、終盤勝負に持ち込むことができたし、そうなれば個々の能力や交替カードの豊富さで上回る東京の方が客観的には有利だったのは自明。決勝点は個人技だったが、流れで崩せなくてもこういう個人技ワンプレーみたいな勝ち方ができたことはチームの地力として評価すべきものだろう。
もっとも残留のかかった湘南は最後まで果敢に攻守に身体を張り、高いモラルで戦い続けたので東京も苦しめられた。15位の甲府が引き分けたので、湘南は仮にこの試合に勝っていたとしても降格を免れなかった訳だが、その戦いぶりは称賛に値する。だれかが言っていたが、2010年の最終節、西京極での東京の不甲斐なさに比べれば、降格が決まったとはいえ湘南はいいサッカーをしていた。
ただ、決定的なチャンスでシュートをことごとくふかすなど、技術面に甘さがあったのは確かで、今日の試合ではそれにもかなり救われたと思う。いずれにしても、東京にとっては我慢比べの様相の濃かった試合に競り勝っての勝ち点3は今後につながるものだと言っていい。
崩しのアイデアも悪くなく、クリティカルなクサビも結構入っており、自分たちのサッカーを我慢強く続けるという意味では内容的に不満のある試合ではなかった。ただ、今日のヴチチェヴィッチのフィニッシュを見ると、東や渡邉のシュート精度の甘さはやはり際立つ。
一対一になったりゴール前でラストパスを受けたりと、いい形を作るところまでは行くが、そこからのシュートは彼らの場合、当たるも八卦当たらぬも八卦のギャンブルの側面が大きい(そして結構な確率で当ててしまう)。エイヤでシュートすることも時に必要だが、切り返しでDFを1枚はがし、GKを見てシュートを流し込んだヴチチェヴィッチの落ち着き、計算、技術に学ぶものは多いはずだ。これが経験の力なのかもしれない。
ヴチチェヴィッチは昨季後半に加入し、いくつかの印象的なゴールでスーパー・サブとしての役割を果たしたが、今季はシーズン序盤のケガもあり出場機会がコンスタントに得られない中で、昨季ほどの存在感は見せられずにいた。思うところはあっただろうし、長い時間をコンスタントに戦う力があるのかは僕も正直半信半疑だったが、今日はこういう局面で決定的な仕事ができることを改めて示した。
これで東京は勝ち点を51に伸ばした。順位は7位と変わらず、ACL圏の3位は不可能になったが、東京が残り2試合に連勝し、次節の大阪×鹿島が引き分けに終わるなどいくつか条件が重なれば4位の可能性はある。4位になれば、天皇杯でリーグ戦3位までのクラブが優勝した場合、繰り上げでACL出場権が得られる。
とにかく残り2試合を勝つしかない。
評点(評点は
ドイツ式
):
権田(3.5) ピンチは多かったが敵が勝手に枠を外してくれて助かった。
徳永(3.5) 要所での攻撃参加が効いていた。最後まで落ち着いていた。
チャン(3) 勝負どころと見た攻め上がりがチームを救った。ワンツー効いた。
森重(3.5) 代表の貫録か、ピンチでも落ち着いて身体を張ることができていた。
太田(3.5) 平山が入ったところで決定的なクロスが欲しかった。
米本(3) 中盤でいつもの通りボールを狩り続けた。パス出しもよかった。
長谷川(3) 決定機を何度も演出。中盤が使えると生きてくる男。
三田(4.5) よかったのは元気だけ。全幅の信頼はまだまだ得られていない。
ルーカス(3.5) 今日も攻守に献身的な働き。彼に学ぶべきこともまた多い。
東(3.5) 流れを読んだポジショニングは羽生先輩を思わせる。ネマに学べ。
渡邉(4) ストライカーとしては大らかすぎか。イヤらしさを身につけたい。
===
高橋(3) 高橋が入って中盤が締まった。第二成長期に入ったのではないか。
平山(-) 時間短し。決定機はあったが…
ヴチチェヴィッチ(2.5) 東京に足りない何かを持つ男。来季も残ってくれるか。
キックオフ前の記念撮影のときにルーカスのピステのファスナーが開かず、隣りの森重が開けてやってたのがおかしかった。
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FC東京
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J1リーグ戦
2013年11月17日 21:57
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【天皇杯4回戦】大宮×FC東京
■2013年11月16日(土) 19:00キックオフ
■NACK5スタジアム大宮
土曜日の首都圏開催であり当然現地観戦するべき試合だったが、あろうことか佐野元春のライブとかぶった。もともと日程がぶつかることは分かっていたのだが、天皇杯の試合は昼間だと読んで、二回公演の佐野ライブを夜の部にしていたところ、天皇杯が19:00キックオフになってがっくり。結局、夜11時からの録画中継を見ることにした。
何とかツイッターで結果を知ってしまわないように気をつけながら10時半ごろ帰宅、まだやっていたオランダ×日本を見た後、11時過ぎからスカパーの録画中継を見た。それにしてもなぜこれを生中継してくれないのか。NHKも1時キックオフの清水×仙台を7時から録画中継するくらいなら7時の大宮×FC東京を生中継するべきではないのか。理解できん。
東京は権田、森重、高橋が日本代表に、チャンが韓国代表に招集されて欠場。GKは当然塩田として、CBは加賀と丸山のコンビ、ボランチには長谷川がスライドして入り、右に三田、中央にルーカス、左に東の3シャドーとなった。また、先週大阪戦をケガで途中交代した米本は出場が危ぶまれたが先発した。
塩田
徳永 加賀 丸山 太田
長谷川 米本
三田 ルーカス 東
渡邉
天皇杯は2回戦で武蔵野とスコアレスで延長、3回戦は千葉とPK戦までもつれこむ接戦を演じており、何とか勝ち上がってきた訳だが、ポポヴィッチ監督の今季限りの退任が決まっているほか、ルーカスの引退も発表されており、このチームで少しでも長く戦うためには負けられない試合だ。
さて、試合は東京が立ち上がりから果敢に敵ゴールを狙いに行く。2分、中央のルーカスから右に開いてボールを受けた渡邉がファースト・シュートを放つが枠を外す。3分、今度は渡邉が右ゴールライン際から中央に折り返したボールにルーカスが合わせるがGKがセーブ。7分、中央ペナルティ・エリア外でFKを得る。東が蹴るが壁に当たる。
さらに10分には右深くまで侵入した徳永がゴールライン際から折り返したボールに渡邉が合わせるがシュートはゴール前を横切ってファーに抜けてしまう。東京が積極的に攻撃を仕掛けるがこの局面ではゴールを割ることができない。
すると12分、敵FWにゴール前に抜け出され塩田と一対一になる。しかし塩田が冷静にコースを切ってセーブ、事なきを得る。ここで先制されていたらその後が難しくなっていただけにこのプレーは大きかった。
序盤の勢いが落ち着くと、しばらくは拮抗した戦いに。東京のチャンスはやや減ってしまう。21分、東からパスを受けた渡邉が中央で敵DFを切り返しシュートを放つがDFにヒット。東京はポゼッションからチャンスにつなげようとするが危ないところで引っかけてしまいボールを失うことも。カウンターを浴びてひやりとすることもあり、テンポの速い展開になる。
28分、右からの東のCKをルーカス、徳永がスルーし最後は渡邉がシュートを放つが枠を捉えられない。33分、中央でこぼれ球を拾った東がターンしてシュートするがGK。35分には大宮のFKに敵FWと競った加賀のヘディングが枠に飛びオウンゴールの危機だったが塩田がセーブ。危なかった。
シュートは放つもののなかなか得点につなげることができず、スコアレスのまま後半勝負かと思われた前半アディショナル・タイム、徳永からのスローインをルーカスが落とすとこれを受けた三田が一歩中に運んでコースを作り、エリア外から左足で豪快にシュート。これがそのままネットに突き刺さり東京が1-0と先制。三田の思いきりのよさ、ゴールへの欲が結実した得点だった。
三田の得点で再びリズムを取り戻した東京は、後半開始から仕掛ける。53分、ルーカスが長谷川からワンツーの戻しを受けてシュートを放つがGKがキャッチ。だが、直後の54分、米本がスライディングで敵から奪ったボールを持ち出して渡邉にスルー・パス。これを受けた渡邉は左足に乗せるようなシュートでゴールを決め2-0に。後半の早い時間帯の追加点で東京が流れを引き寄せた。
東京は引き続きボールを大事にしながら時計を進めて行く。やや慎重になったかシュート・シーンは見られなくなるが、大宮にも決定的なシーンは作らせない。67分、長谷川のパスを受けて裏に抜け出したルーカスがエリアに入るがここで敵GKと交錯。PKかとも思われたがノー・ホイッスル。
直後、三田に代えて石川を投入。大宮の攻勢に対してやや受けに回る時間帯になるが落ち着いて守備ができており、クリティカルなシーンは見られない。
82分、前半と同様にエリア外の正面でFKを得る。これを今度は太田が蹴ると、ボールは大きく曲がりながら落ち、ゴール右隅に決まって3-0に。これでほぼ試合は決まったと言っていいだろう。
86分、ルーカスに代えてヴチチェヴィッチを投入。90分、米本からフィードを受けた右サイドの石川がダイレクトでクロスをゴール前に送るとヴチチェヴィッチがこれもダイレクトで強烈なシュートを放つがわずかにゴール右に外れる。入っていればベスト・ゴールに挙げたい美しいワンタッチの連係だった。
アディショナル・タイム、渡邉に代えて平松を投入。平松は3年半ぶりの公式戦出場らしい。ボランチに入ったように見えた。試合はそのまま終了。東京が危なげなく勝ちきり天皇杯準々決勝進出を決めた。
中盤での中途半端なパスをカットされてピンチを招くシーンもあったものの、得点できない時間帯にも焦れずに自分たちのサッカーを続けた結果、前半終了間際、後半立ち上がりと理想的な時間帯に先制、加点でき、試合の流れを引き寄せることができた。
大宮が今ひとつちぐはぐだったこともあって、決定的な形を作られるシーンは限定的で、そこをしっかりしのいだのは大きな収穫。主力を欠く布陣だったが、出た選手がそれぞれ自分の役割をしっかり果たした結果、クオリティを落とすことなく戦いきった。三田も丸山ももちろんまだまだ荒削りな部分もあるが、思いきりのよさで十分に戦えることを示したと思う。
準々決勝は12月22日であり、これでリーグ戦が終わった後もこのメンバーで試合ができることになった。対戦相手は仙台。
リーグ戦は残り3試合。湘南(H)、柏(A)、仙台(H)。仙台と2連戦になる。
評点(評点は
ドイツ式
):
塩田(3) 前半の一対一をしのいだのは大きかった。安定感あった。
徳永(3.5) 積極的な攻撃参加もあり。対人の強さを見せた。
加賀(3.5) オウンゴールのピンチもあったが無失点に抑えた。
丸山(4) 不安定なプレーもあったが尻上がりに調子が出た。
太田(3) FKの技術が飛躍的に高まっている。もっと勝負していい。
米本(4) 得点シーンでのボール奪取、スルーパスは見事だったが…。
長谷川(3.5) バランサーとしての仕事に徹したがやはり前目で使いたい。
三田(3.5) 粗さが目立ったが一方で彼の思いきりのよさに救われた。
ルーカス(3) 得点はなかったがトップ下で生き生きとプレー。
東(3.5) 重要なシーンにはほぼもれなく絡むのは能力の証明。
渡邉(3.5) 枠に収めきれないシュート多かったが働きは十分。
===
石川(3.5) スーパーサブとしての価値は計り知れず。石川はオレたちの夢。
ヴチチェヴィッチ(-) 時間は短かったが決定的シーンを作った。技術高い。
平松(-) まず公式戦に出たことが重要。乾杯したい。
平松のシャーが微妙にテレビにも映ってた。本格的な復活を期待している。
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FC東京
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天皇杯
2013年11月11日 23:55
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【ブンデスリーガ第12節】グラードバッハ×ニュルンベルク
■2013年11月9日(土) 18:30キックオフ
■Stadion im Brussia-Park
日本時間日曜日未明2時半からの試合だったが、相手が日本人選手二人を擁するニュルンベルクということでCSフジが生中継してくれたので、それを録画して朝7時から結果をシャットアウトしたまま再生した。
グラードバッハはここまでホームでは5戦全勝。加えて前節は初めてアウェイでも勝利を挙げ4位をキープしており、ここはしっかり勝って連勝を3に伸ばしたいところ。相手は今季未勝利で最下位に低迷するニュルンベルクだが、追い込まれたクラブは侮れない。グラードバッハはデムスがベンチに復帰したがスタメンは前節と変わらず。
テア・シュテゲン
コープ ヤンチュケ シュトランツル ヴェント
ヘアマン クラマー シャカ アランゴ
ラファエル クルーゼ
試合は序盤こそグラードバッハがリスクを取ったワンタッチ・パスの交換からテンポよく攻め上がるシーンも見られたが、ニュルンベルクのハイ・プレスに押されて徐々にリズムを失う。ニュルンベルクは奪ったボールをショート・カウンターから前線に展開、グラードバッハは守勢に回る。
中盤でセカンド・ボールが拾えず次第に押し込まれる時間が長くなる。すると21分、自陣でボールを奪われ展開される。敵MFがノールックで縦に入れたボールをケアしきれず、これを受けた敵FWにシュートを決められて失点。0-1と先制を許す。
ニュルンベルクはその後もハイ・プレスを継続、グラードバッハは苦しい戦いを余儀なくされる。前半も終了間際になってようやく攻撃が形になり始め、42分にはアランゴのボレー・シュートが枠に飛ぶが敵GKにセーブ、44分にはクルーゼのシュートがわずかに枠を外れるなど同点機を作るが結局0-1とリードを許したまま前半を終えた。
後半に入るとグラードバッハが修正し果敢に攻撃を仕掛けるようになる。53分、シャカが自陣ペナルティ・エリア内で敵FWを倒しヒヤッとするがノー・ファウル。シャカはこの日既にイエローをもらっておりその意味でも危なかった。
しかし60分過ぎ頃からニュルンベルクはさすがに足が止まり始める。72分、左サイドでラファエルからボールを受けたアランゴが左寄りからワンタッチでシュート。これがニアをぶち抜いてゴールとなりグラードバッハが1-1と同点に追いつく。
さらに75分、左サイドで得たFKをアランゴがゴール前に入れると、これをクリアしようとした敵DFがオウンゴール。まあ、このDFが触らなくてもそのすぐ後ろにクラマーが飛び込んでいたのでいずれにしてもゴールになった可能性が高かったと思う。アランゴのFKがよかったということだ。グラードバッハが2-1と逆転に成功する。
その後にクリティカルなシーンが。81分、敵FWが放ったミドルがバーに跳ね下に落ちる。バウンドしたボールはピッチに跳ね返りノー・ゴールとなったが、リプレイで見る限りボールはゴールラインを割っていたようにも見え、微妙な判定になってしまった。完全にゴールラインを超えていたかと言うと一部がラインにかかっているようにも思えて一概に誤審とも言い難い。
グラードバッハは84分、ラファエルに代えてデ・ヨングを投入。88分、クラマーからのパスに抜け出した右サイドのヘアマンが角度的には難しいところからシュートを決めて3-1に。これで試合はほぼ決まったと言っていいだろう。
ファヴレ監督はヘアマンに代えてフルゴタを、アディショナル・タイムにはアランゴに代えてデムスを投入して試合をクローズ。敵に押し込まれリードされた状態で長い時間を戦った苦しい試合だったが、終盤に逆転、終わってみれば3-1と完勝とも言える結果になった。
ニュルンベルクのハイ・プレスに苦しめられたがあれが90分はもたないだろうからどこかでチャンスは来るはずと思っていたのが当たった。ニュルンベルクは高いモラルで特に前半は主導権を握ったが、後半の途中から予想通り運動量が落ちて中盤が空き始め、終盤に追いつかれた時点でメンタル的にきつかったと思う。
勝ててないチームというのはそういうときに「ああ、今日もダメか」と思ってしまうのだろう。そしてそのあとにオウンゴールでの逆転、議論のあり得るノー・ゴールとくれば、最下位のクラブにはもはや反撃の十分な力が残っていなかった。
グラードバッハは前半まったくいいところがなかったが、失点を最少に抑えつつ我慢強く戦い続けたのが最後に報われた形。アランゴのゴールが決まる前から得点が近いと感じさせる流れになっており、結果はフェアだと思う。
また敵のシュートがバーで縦に跳ねたシーンについては、kickerでは「ボールが疑いなく完全にゴールラインを超えたとまでは言えず、(ノー・ゴールは)ルールに合致した判断」としており、僕もこれに賛成したい。
これで3連勝、勝ち点は22になり1試合あたり1.83と高い水準をキープできている。4位という順位は変わらないが、できる限り勝ち点を積んで上位との差を詰めたいところだ。
次節は代表戦で1週間休み、22日にアウェイでVfBと対戦する。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「私は私の監督仲間(訳注:ニュルンベルクのフェルベーク監督のこと)を称賛したい。ニュルンベルクは非常にいいサッカーをしていたし前半はどう見ても我々よりもよかった。とにかく0-1のままでハーフタイムになって欲しいというのが実際のところの目標だった。ニュルンベルクがどれだけうまく戦えるか知らない人が多い。我々の試合の入り方は全然悪くなかったと思うが、ニュルンベルクはいいプレスを見せた。しかし、そのハイ・テンポを90分続けることができないのは私には明らかだったし、だから我々は希望を持ち続けることができた。我々は大きなリスクを負いながらも試合をひっくり返すことができた。この勝ち点3はとても前向きに捉えられるものだ」
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Borussia M'Gladbach
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ブンデスリーガ
2013年11月10日 23:34
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【Jリーグ第31節】FC東京×大阪
■2013年11月10日(土) 13:00キックオフ
■味の素スタジアム
「日本を代表する戦い」とプロモーションを行い、SOCIOに招待券をバラまいて動員を図った一戦。人気の代表選手を擁する大阪との試合であり、上位を狙う最後のチャンス。チケットもほぼ完売で気分は盛り上がる。夕方から雨の予報もあったがキックオフごろには青空も見えた。
混雑が見込まれたためキックオフ2時間前の11時過ぎに味スタへ。問題なく入場できたしさすがに席もまだ余裕で確保できたが、席が埋まって行くペースはやはりいつもより早く、1時間前くらいにはバックスタンド上層中央辺りで2席以上まとまった席を見つけるのは難しい状況になっていたようだ。
東京は高橋を警告累積で欠くため、チャンをボランチ起用し最終ラインには加賀が先発し森重とCBのコンビを組んだ。
権田
徳永 加賀 森重 太田
チャン 米本
ルーカス 長谷川 東
渡邉
試合は序盤から激しいつばぜり合いに。東京はボールを保持してパス交換からリズムを作ろうとするが、大阪の積極的なプレッシングにボールを落ち着かせることができず、裏へ放りこむシーンが多い。攻撃を仕掛けても崩しきることができず形を作る前にミスが出たり競り負けてボールを奪われ、ターンオーバーになる。
大阪は奪ったボールをシンプルにつなぎながら前に運ぶ。結構簡単に中盤を経由されることが多く、ボランチのところでブレーキをかけきれてない感が窺えた。チャンも米本も一所懸命やっているのだが、互いの間合いとか連係が確立しておらず、米本と高橋のようなチャレンジ&カバーとか攻め上がりと居残りのコンビネーションが機能しない分、中盤を敵に使われていたのではないか。
決定的なピンチはないものの、若いチームらしく積極的に仕掛けてくる攻撃は、ひとつ対応を誤るとゴールに直結しかねない怖さがあり油断できない。
東京のファースト・シュートは7分、東がエリア外から狙うが枠外。激しく主導権を争う展開になり接触も多くなる。13分には森重が敵と交錯、おそらくヘディングを競って頭か顔を打ったのだと思うがしばらく起き上がれず心配されたが復帰。20分には米本が敵FWと交錯して担架退場。着地で足をひねったようで5分ほどピッチ外で治療を余儀なくされた。
28分、東からパスを受けた渡邉が右寄りでフリーになりシュートを放ったが敵GKがセーブ。すると31分、東京ゴール前で人数をかけた攻撃を展開される。懸命にクリアしようとしたがこぼれたボールを蹴り込まれ失点。0-1と先制を許す。記録によればこれが大阪のファースト・シュートだったようだ。
その後はリードを奪って動きのよくなった大阪に対し、気負いの見える東京との間で微妙にバランスが大阪寄りに傾いたように見えた。42分、渡邉が米本から縦パスを受けて反転しシュートしたがGK正面。43分、こぼれ球を拾って波状攻撃を仕掛けるが最後に放った長谷川のシュートは枠外に。
中断が多かった分、前半のアディショナル・タイムは5分あったが得点を奪うことはできず、0-1のまま前半を終えた。
後半から米本に代えて石川が右SHに入り、ルーカスが左、東が中央へ。長谷川がボランチに落ちる。やはり米本は足の具合が思わしくないんだろう。
48分、石川からのパスを受けた渡邉がシュートを放つが枠を捉えきれず。逆に51分には敵FWに飛びだされ権田と一対一になるがシュートは権田が腕一本でセーブ。白熱した立ち上がりになる。
56分、長谷川のスルーパスを受けて左寄りに抜け出した東がいいシュートを放ったが例によってGKがセーブ。58分の太田のシュートもGK正面に。61分には渡邉がエリア内で敵DFに倒されるがノー・ファウル。直後にはルーカスのシュートも枠外。東京がボールを支配して攻撃を仕掛けるが大阪の守備も集中しておりゴールを割ることはできず。
攻撃がうまく行かないことでやや攻め疲れも見えた70分、ルーカスからのパスを中央で受けた長谷川が、エリア手前からミドルを狙うと、シュートはバーをたたいてゴール内に落ちる。敵GKも反応できないタイミングでの見事なシュートで東京がついに1-1と追いつく。
74分、大阪は前線の若い選手を二人一度に下げる。決して動きが悪い訳ではなかったが、若い選手が気分的に持って行かれるのを見越して経験のある選手を投入する意図が見え、正直さすがだと思った。
77分、左サイドの太田からのクロスを石川がニアでヘディング、フリックしたボールが中央の東に当たりゴールに入る。スタンドは総立ちになるがオフサイドの判定。あとで写真などを見たが実際はオフサイドではなかったのではないか。この得点が認められなかったことは痛かった。
79分、東を下げて河野を投入。82分、右サイドから持ち上がった徳永がシュートを放つが枠に収まらず。いいシュートだったが…。追いついて意気上がる東京は、勝つしかないホームゲームで自然と前線に重心がかかる。大阪陣内に押し込むが敵の守備も身体を張っており逆転には至らない。逆に大阪は奪ったボールをシンプルに前線に預け勝ち越しを狙う。オープンな時間帯になる。
すると87分、大阪のゴールキックをGKが大きく前線へ。ボールは森重の頭を超えて前線に一人残っていた敵FWに渡る。権田が飛び出したが冷静にかわされてワンタッチでシュートを流し込まれ失点。1-2と土壇場で何ともいえない勝ち越し点を許してしまう。
89分、チャンを下げて平山を投入するが既に時間もなく、最後まで戦ったものの無情にもタイムアップとなり1-2と惜敗を喫した。
もともと現実的には優勝はおろかACLも理論上の話になりつつある訳で、この敗戦で世界が終わったという訳ではないが、4万人が詰めかけたスタジアムで自分たちのサッカーを志しながらもショッキングな負け方をしたことでダメージは大きかった。
技術的な話をすれば高橋を出場停止で欠き、後半は米本も失って中盤がバタバタしたのは間違いない。チャンも長谷川も戦っていたが、いつもと同じダブル・ボランチを望むのはもともとムリな話で、彼らなりのよさはあったとしてもそれが組織として機能するのは本来時間のかかる話。何とか支えたがここで敵の攻撃を止められず苦しい試合運びを余儀なくされた。
65分ごろか、森重がセットプレーで上がったときに足を傷めたようで、しばらくずっと足を引きずっていたのも心配だ。決勝点のシーンで敵FWの抜け出しを許したのも、森重が万全ならどうだったかと思わずにはいられない。
しかし、内容的には決してひどいゲームをした訳ではない。最後まで丁寧にパスをつないで確率の高いシュートを流し込むという自分たちのサッカーを続けたし、それでいくつかの決定的なシーンも作った。エリア外からのシュートもあったもののシュート数では16-15と互角以上、シュートが全部得点になる訳じゃないのはお互いさまだ。
追いついて、さらに逆転するためにリスクを取って前に重心をかけたがそれが裏目に出たという試合。ひとつの試合としてはそれ以上でもそれ以下でもないが、こういう試合に勝てないと、やはり我々に足りないもののことを考えてしまう。引き分けでは仕方ない試合で勝ちに行ったことは間違いなく正しいが、やはりまだ優勝だのを口にするのは早いということなんだろうか。
まあ、もうとにかく残り3試合できるだけのことをやるしかないのは変わらない。ポポヴィッチ監督とルーカスのためにも、ここで切れてしまう訳には行かない。
評点(評点は
ドイツ式
):
権田(4) ナイスセーブもあったが決勝点のシーンはどうなのか…。
徳永(4) 前半は敵の元気のいい攻撃に手を焼いた。シュートは惜しかった。
加賀(4) 身体は張ったし面白い攻め上がりもあったが失点は止められなかった。
森重(4) 敵FWと渡り合ったがケガでパフォーマンス落ちた。心配。
太田(4) いいクロスも供給したが守備では苦労した。
米本(3.5) 中盤で気を吐いたが負傷交代。状態が心配。
チャン(4) 不慣れなポジションで踏ん張ったが展開力は今ひとつ。
ルーカス(3.5) 自分が何とかするという気迫が素晴らしい。引退もったいない。
長谷川(3.5) 前後半ともに積極的に動き回った。得点は見事。
東(4) いろいろ言われるが今のチームの核であることは間違いない。
渡邉(4) 積極的にシュートを放った。決して調子は悪くないが…。
===
石川(3.5) 攻撃の活性化に大きく貢献した。もっとシュートしてよかった。
河野(-) 時間短し。
平山(-) 時間短し。
動員は先にも書いたように4万人。4万人といえば感覚的には「満員」であり、バクスタ上層中央では荷物での席取りもほぼ見られずびっしりと席が埋まった状態だった。せっかくこれだけの動員の試合で勝利の瞬間を見せられなかったのは残念だった。
しかし、最後まで雨は降らずというかむしろ天気はよく、負けたとはいえ先制されて一度は追いつくなどスリリングな展開で、惜しいシュートやオフサイドのぬか喜びなどダイナミズムは十分堪能できたし、その上であり得ないような敵のゴールで悔しい負け方をしたという展開は、来てくれた人たちへのアピールとしては悪くなかったのではないかと思う。
こうやって盛り上げて底辺を広げる活動はクラブのためにもリーグのためにも絶対に必要なこと。今日初めて試合を見た人の何人かは、次はチケットを買って見に来てくれるだろう。
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J1リーグ戦
2013年11月03日 21:35
[posted by der_ball_ist_rund]
■
【ブンデスリーガ第11節】HSV×グラードバッハ
■2013年11月2日(土) 15:30キックオフ
■Imtech-Arena
土曜日の午後3時半キックオフ。サマータイムが終わったので日本との時差は8時間に戻り日本時間では土曜日の夜11時半からの試合なのでネット動画サイトを探してストリーミング観戦した。
グラードバッハはシュトランツルが出場停止から復帰した一方でブラウアースが前節のケガのため欠場。引き続きヤンチュケのCB起用を余儀なくされ、右SBには前節に続いてコープが先発した。
テア・シュテゲン
コープ ヤンチュケ シュトランツル ヴェント
ヘアマン クラマー シャカ アランゴ
ラファエル クルーゼ
試合は両チームとも慎重な立ち上がり。グラードバッハのファースト・シュートは8分、アランゴが左サイドを持ち上がって入れたクロスをクルーゼがシュートするがわずかに枠を外れる。
中盤での神経質な奪い合いが続き、どちらもなかなか決定的なシーンを作ることができない。互いにバイタル・エリアの手前でボールを失うことが多く、頻繁に攻守の切り替わる落ち着かない試合に。HSVにもチャンスを作られるが要所を押さえて得点させない。
すると23分、敵DFがGKに送ったバックパスが中途半端になり、これをGKの目の前でさらったクルーゼがそのままゴールに流し込んでグラードバッハが先制。敵の隙を見逃さなかったのもよかったが、結構距離があり角度的にも微妙な右サイドの深いところからだったが軽くゴールに放りこんだクルーゼの技術と落ち着きを評価したいゴール。こういうのが案外入らないのを味スタあたりでよく見る。
27分にはヘアマンがミドルを狙うが鋭い弾道のシュートは左にそれる。リードを奪ったグラードバッハは慎重な戦いになりHSVの攻撃を受ける形になるが、敵のチャンスも手堅く押さえ1-0とリードしたまま前半を終えた。
後半に入ると47分、敵MFがFKを直接バーに当てる。テア・シュテゲンも見送ったボールでヤバかった。HSVの攻撃を自陣でしのぎ、コレクティブな守備で奪ったボールを素早く前線につないでカウンターという展開が繰り返されるが決めきれず。57分にはコープがミドルを狙うが枠に収まらず。
63分、左前線に送られたボールをラファエルが追うと、敵DFはこれをゴールラインまで見送ろうと身体を入れる。よくあるシーンだが、何の間違いかラファエルが敵DFと入れ替わりボールをさらう。これを中央に送ると受けたクルーゼがワンタッチで敵DFをかわしシュート。これが決まって2-0とグラードバッハがリードを広げる。
この敵DFは前半のバックパスをミスった選手と同じ。気の毒だが仕方ない。こういうことはあるのだ。これをしっかり競ったラファエルと、受けたボールをゴールにつなげたクルーゼをほめたい。
75分、敵のFKに合わせゴール前に飛びだされるがシュートはテア・シュテゲンが敵の交錯しながらも何とか身体に当て、そのボールがさらにポストにヒットしてゴールに入らず。ツキもあったようだ。
グラードバッハはこのあと83分、アランゴに代えてルップを、85分にはヘアマンに代えてフルゴタを、さらに88分にはラファエルに代えてデ・ヨングを投入。危なげなく終盤も抑えきり、完封で今季アウェイ初勝利を手にした。
ワンタッチでつなごうとするボールをしばしばカットされ、アタッキング・サードまでは結構スルスルと運ばれたが、最後のところは自由にさせず、敵の拙攻やテア・シュテゲンの攻守もあり守りきった。
一方で攻撃は再三のカウンター・チャンスもなかなかボールをゴールに収めることができず苦しんだが、敵DFのミスを一度ならず得点に結びつけ、試合運びとしてはプロらしい仕事で2-0と完勝。ラファエル、クルーゼという新戦力が原動力となって答えが出たのは嬉しい。
グラードバッハは2連勝で勝ち点を19に伸ばし4位をキープ。1試合あたりの勝ち点は1.73まで伸びた。次節ニュルンベルクとのホーム・ゲームで勝ち点3を取り、上位を狙うための足場をしっかり固めたいところ。やはりアウェイで勝ち点が取れると星勘定はグッと楽になるよね。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「この勝利が私の誕生日に対する選手たちからのプレゼントかどうかは自分で訊いてみて欲しい。勝利は私の誕生日よりも重要だ。ハンブルグは特に後半本当にいい攻撃をしていたのでとても重たい試合だったが、それでも今日は我々のチームを見ているのは大変素晴らしかった。我々は今日は非常によく守り、2つの素晴らしいゴールを決めることができた。初めてのアウェイでの勝利を上げることができて本当に喜ばしい」
次のホームが重要だ。スカパーでの生中継もある。
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