フットボール・クレイジー
football crazy
silverboy club
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2014年04月30日 20:00
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【ブンデスリーガ第32節】シャルケ×グラードバッハ
■2014年4月27日(日) 17:30キックオフ
■Veltins-Arena
日曜日開催、日本時間では月曜未明0時半キックオフだが、せっかくスカパーで生中継してくれるということで見るかどうか悩んだ。録画してもゆっくり見る時間が取れるかどうか分からず、それまで結果を封印するのも限界あると思って、結局夜9時にいったん就寝、0時に起きて見ることにした。
グラードバッハは前節フライブルクに2-4とちょっとあり得ない負け方をしてしまったので、この試合はアウェイとはいえ何としても勝ち点3を取らないとチームとしての規律が危うくなる。ヨーロッパ・リーグはグッと近づいたとはいえ、4位のチャンピオンズ・リーグ予選を狙うには残り全勝が必須で、勝ちに行くべき試合だ。
グラードバッハは前節退場となったシャカが出場停止でクラマーが先発。またデムスがベンチ入りせず、代わってコープが右SBで先発し、ヤンチュケがCBにスライド、ドミンゲスが左SBに入った。またシュトランツルが先発、ブラウアースはベンチに退いた。
試合はともに慎重な立ち上がり。両チームともコンパクトな守備で互いにスペースを与えず中盤でつぶし合う展開に。ゴール前でのシーンは散発で拮抗した攻防が続く。15分、コープが右から入れたクロスにファーでヘアマンが合わせるが敵GKがセーブ。一方で敵もチャンスを作るがグラードバッハはテア・シュテゲンの好セーブもあってゴールを許さない。
30分過ぎ、敵陣深いところでパスミスをさらったクラマーがシュートを放つがクリアされる。これで得たCKからのこぼれ球を拾ったラファエルが右からクロスを入れると、中央のクルーゼには合わなかったもののファーのヘアマンがダイレクトでシュート。これがきれいなカーブを描いてゴールに。グラードバッハが1-0と先制する。
ヘアマンは41分にもシュートを放つがDFにブロックされ結局最少得点差で前半を終了。
後半に入ると何としても3位を確保したいシャルケが圧力を強める。グラードバッハはシャルケの攻撃を自陣で受け止める時間が長くなるが、シャルケの攻撃は突破力に欠ける一方、グラードバッハがカウンターから好機を作る。
56分、ドミンゲスからロング・フィードを受けたクルーゼが独走し敵GKをかわすが角度のなくなったところからのシュートは枠に飛ばず。61分にはこぼれ球に詰めたアランゴがシュートを放つがGKがセーブ。
シャルケは終盤にかけて前線に人数をかけて攻撃を仕掛けるがグラードバッハの守備も集中しており得点を許さない。79分にはラファエルに代えてブラウアースを投入、パワー・プレー気味に前線に放りこんでくるシャルケに対し最終ラインを厚くしてしのぐ。
リスクを取って捨て身の攻撃を仕掛けるシャルケを相手に、ラインを上げることのできないグラードバッハは終盤立て続けにピンチを迎えるが、88分にはヘアマンに代えてルップを、アディショナル・タイムにはクルーゼに代えてエルゴタを投入するなど時間を使い、敵のシュート・ミスもあって最後まで何とかクリーン・シートを守った。
最後は見ているだけで胃の痛くなるような展開だったが守りきっての勝利。必ずしも我々の特長が生きた訳ではなかったがここでシャルケ相手に勝ち点3を取れた意味は大きい。ポゼッションが50-50と出ているが印象としてはほぼ押し込まれておりよく勝てたなという感じ。
グラードバッハはこの勝利で勝ち点を52に伸ばして6位に。DFBポカールの決勝に残ったバイエルンとBVBがブンデスリーガ1、2位となりともにチャンピオンズ・リーグの出場を決めた結果、ポカールの優勝クラブに与えられるヨーロッパ・リーグ出場権がブンデスリーガ7位クラブに与えられることになったので、8位のアウクスブルクと勝ち点6、得失点差18離れたグラードバッハは2試合を残して事実上7位以上が確定しヨーロッパ・リーグ出場権を手にしたと言っていいだろう。
一方でチャンピオンズ・リーグ予選の出場権が得られる4位レバークーゼンとは勝ち点差が3。レバークーゼンがひとつ負けてくれるとチャンスはある。残り2試合、マインツ(H)、ヴォルフスブルク(A)と順位の近いクラブとの直接対決でライバルを蹴落とすこともできる。残り2試合連勝が必要条件であり、ここまできたらできる限りのことをやるしかない。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「我々にとって重要な試合だった。結果はこれ以上ないくらい我々にとって満足すべきものだ。厳しかったが内容に見合った結果だと思う。最初の15分は急ぎすぎていたが、パトリック・ヘアマンの最初のチャンスで自信を持つことができた。前半のうちに1-0にできたのは私からすれば妥当な結果だったと思う。後半に入っても我々は前を向いて攻めようとした。我々はギリギリのリードを得て足を止めてしまうのではなく、2点目を取りに行こうとした。それはうまく行かなかったが、引き続き非常にうまく守ることはできていた。総合すれば我々はいいパフォーマンスをしたと言えるのではないか。次はマインツに勝たなければならない。それが我々のメイン・タスクだ」
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Borussia M'Gladbach
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ブンデスリーガ
2014年04月29日 21:06
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【Jリーグ第10節】FC東京×名古屋
■2014年4月29日(火) 13:00キックオフ
■国立競技場
昭和の日ということで祝日。ゴールデン・ウィークの祝日に試合をはめこんで15日間に5試合を消化する連戦である。東京は午後から軽く雨が降るかもという予報だったので一応雨の用意もして行った。湿度は高いが気温は20度弱くらいで、暑いのか寒いのかよく分からない、服装に困る祝日だった。
この日はFC東京として改修前の国立競技場での最終戦となる試合。国立がフットボールの聖地と言われていることはもちろん知っているし、僕も12年のSOCIO歴の中で二度のナビスコの決勝など思い出深い試合も数多く経験した場所ではあるが、設備は古く汚く、椅子も背もたれもドリンク・ホルダーもなく、スタンドの傾斜も緩やかでトラックもあり、見やすい上層はめったに開放してくれず、好きなスタジアムではないし、これが最後だと言われても特に感興もない。
「さよなら国立」とか「ありがとう国立」とか言われても「そんなことより今日の試合にしっかり集中してくれ」という感じ。何かツイッターのTL見てても国立ラスト・ゲーム的な盛り上がりが過剰で、肝心の試合に関しては「最近調子いいし名古屋はケガ人続出で連敗中だし楽勝っしょ」くらいの軽い感じで足許をすくわれる隙満載。チームまでがそんなモードでないことを祈りつつ、新宿の小田急百貨店でサンドイッチを買って千駄ヶ谷駅から国立競技場に向かった。
試合前には聖火台の点火セレモニー、舛添東京都知事の花束贈呈などがあった。
中二日のハード・スケジュールだが東京は前節と同じ布陣。河野が前節に引き続きベンチ外。幸野がベンチ入りした。
ナビスコで大胆にターン・オーバーしたり、リーグ戦でも一度清水戦で大きくメンバーを替えたり、その後も毎試合微調整したりしていることから、すごく柔軟に選手起用しているイメージがあるが(実際そうでもあるが)、リーグ戦に限って見れば核になる選手は実際かなり固定されており、これが若手にチャンスを与えモラルを高めて戦力の底上げをしつつ核を固める監督のチーム運営だとしたらたいしたものだ。
権田
徳永 吉本 森重 太田
米本 高橋 三田
東
平山 渡邉
試合は重たい立ち上がりに。序盤こそ東京が相手陣内でセカンド・ボールを拾って攻撃を仕掛けたが、横浜戦とは対照的に中盤でプレスがかからず、名古屋に効果的にパスをつながれてバイタルエリアに侵入されるシーンが次第に多くなる。
敵のシュートミスにも助けられるが、流動的にボールを動かす名古屋に対してプレスが後追いになり簡単にかわされてボールを前に運ばれる。東京がボールを持っても早い段階でパスをカットされたりボール・ホルダーがつぶされたりで、なかなか前線での勝負ができない。
東京のファースト・シュートは25分、東のCKに吉本が頭で合わせるがバーを越える。セット・プレーはいくつか獲得するものの、敵DF、GKが強固な上、太田、東のキックも今ひとつ工夫がなくストレートで敵に脅威を与えられない。東京は素早くボールを動かす名古屋に対抗するためか、途中から東を左に、三田を右に回して中盤をフラットな4-4-2にし、サイドのスペースを消しに行ったように見えた。
38分、平山からパスを受けた東が左サイドから仕掛けたが最後は角度がなくなりシュートは枠に飛ばず。43分、三田が中央からミドルを狙うがこれもバーの上。前半はシュート数3-2と互いに決定的な攻め手を欠いたが、名古屋に主導権を握られた印象のままスコアレスでハーフタイムを迎えた。
東京は後半から三田に代えて武藤を投入、武藤を左、東を右に置いた4-4-2となる。
ところが48分、敵CKに中央で頭で合わされ失点。セットプレー一発で0-1と先制を許しビハインドを背負ってしまう。後半開始早々の時間帯で痛い失点だ。
そのまま名古屋に流れが傾き立て続けにチャンスを作られるが、吉本の身体を張った守備でなんとか追加点を免れる。意識が前に急いだせいか中盤での集中力が落ち、たやすくボールを前に運ばれるシーンが続き危うい。53分にはCKからのこぼれ球を蹴りこまれるがオフサイド。肝を冷やす。
55分、徳永に代えて松田を投入。不動の右SBである徳永の途中交代は見たことがなくスタンドも動揺する。高橋を最終ラインに落とし、松田、太田を高めの位置に置いて攻撃時は3バック、守備時は5バックにする戦術で、松田の突破力を生かしたいということなのだろう。
56分、早速松田がゴール前に放りこむと、敵を背負った平山は打ちきれないが左に流し渡邉が至近距離からシュート。これが惜しくもポストをヒットしてゴールならず。ポイントになったプレーだった。
59分、森重が敵と競って頭を打ったか傷む。治療に時間がかかり心配したが結局復帰。もしかしたら名古屋に傾きかけた流れを修正するために敢えて時間を使いクール・ダウンさせたかったのかとも思った。
その後は次第に中盤が空く中でオープンな展開になる。東京は太田、松田から供給されるボールに平山、渡邉、武藤らが絡む形になるが名古屋の守備も固く、なかなか思うような攻撃をさせてもらえない。
64分、太田のクロスがファーに流れたところに武藤が飛び込むがヒットせず。69分、再び太田のクロスに平山が低い体勢でダイビング・ヘッドを試みるが枠に飛んだシュートは敵GKにセーブされる。
76分、渡邉に代えてエドゥを投入。77分、太田のFKはゴール右下隅に飛ぶが敵GKが横っ飛びでセーブ。80分、カウンターを仕掛けた武藤のラスト・パスにエドゥが詰めるがこれも敵GKがセーブ。チャンスは作るものの敵GKの好守もあり得点に至らない。
一方で名古屋もカウンターでチャンスを作り何度か危ないシーンを迎えるが吉本の気合のこもった守備でなんとか守りきる。こういう局面では実に頼れる男になった。胸が熱い。
アディショナル・タイムは5分あったが、名古屋が巧みに時間を使い焦る東京をいなして試合終了。結局セット・プレーでの失点を取り返せず最後まで主導権を握れないまま名古屋の術中にはまった試合だった。
名古屋がどの程度東京を研究してきたのかは分からないが、フォアチェックを素早いパス回しでかわす戦術にはめられ、ボールを追いかける守備になっていたずらに消耗を強いられた。失点はセット・プレーの1点にとどめたものの、前がかりになったところで再三厳しいカウンターを仕掛けられ、敵のシュート・ミスに助けられなければ追加点を奪われていてもおかしくなかった。
一方で東京はチャンスも作ったものの敵のDFラインやGKの集中した守備を破ることができず、攻撃は偶発的なものばかりで意図的にボールを動かすことができなかった。全体として名古屋ペースでの試合で、0-1の結果は妥当なものだと言う他ない。
横浜戦で特徴的だったフォアチェックが効かず、奪ったボールも敵の守備網に簡単に引っかけられた。局面での競り合いにも勝ちきれず、いったん奪ったかに見えたボールをすぐに引っかけられて失ったり、安易に緩いパスで預けようとして奪い返されたりと厳しさに欠けるプレーが散見された。おそらく土曜日の横浜サポは同じ思いをしたのだろう。
終盤は疲れもあるのか流れたボールがタッチを割ると速断して追わず敵に拾われるなど判断にも甘さが出てムダに自らを追い込んだ。
確かに無失点で公式戦3連勝と結果は出ていたが、それは運や偶然、敵の準備不足などもあってのこと。それをすべて自分たちの実力だと過信した結果がこの試合の厳しい敗戦ではなかったか。選手もそうだが、最近の好調に浮かれ、国立最終戦のイベント気分に当てられたサポも反省すべき点は多いのではないかと思う。
我々はまだ何もなしとげていないのだし、フィッカデンティ監督の戦略、戦術が完全に消化できたとはとても思えない。発展途上にあるにもかかわらずまるで自分たちが強くなったかのように勘違いした結果、手痛いしっぺ返しを食らい高い授業料を支払わされたと言うべきだろう。
幸いこの1敗はシーズンの中で致命的なものではない。長いシーズンで負けることは当然あることだ。重要なのは連敗しないことであり、そのためには土曜日の浦和戦が決定的に大きな意味を持つ。我々は何ができて何ができていないのかをもう一度整理し、できることをしっかりやりきる現実的なフットボールを確認する必要がある。
今日の敗戦は苦いが前向きに受け止めることが可能なもの。過剰に悲観的になる必要はない。試合間隔は短く、戦術を大きく修正することはできないし、またその必要もない。ここで足を止めてはいけない。
評点(評点は
ドイツ式
):
権田(3.5) セット・プレーの1失点に泣く。それ以外には試される機会なし。
徳永(4) ショッキングな途中交代。パフォーマンスは悪くなかったが…。
吉本(3) 再三のピンチをことごとく身体を張って防いだ。特長が生きている。
森重(4) 軽いパスミスなどらしくないプレーが多かった。状態よくない。
太田(3.5) いいクロス、FKなどいいところは見せたが結果に結びつかず。
高橋(3) 引き続き好パフォーマンスを維持。中盤で攻守のポイントに。
米本(4) 肝心のプレスがかからず後追いに終始。難しい対応になった。
三田(4) 精力的に動き回ったがカギになる働きできず。前半で交替。
東(3.5) 要所でボールに触り攻撃を組み立てたが勝利を呼び込めず。
渡邉(4) 逸機は痛かった。果たすべき役割がまだ腹に落ちていない感じ。
平山(3.5) 好調を感じさせる動き。シュート以外にも起点になったが…。
===
武藤(3.5) 見せ場は作った。ボールを諦めない姿勢は高く買える。
松田(3.5) 起用に応えてフレッシュな魅力を見せた。選択肢が増えた。
エドゥ(-) 時間短し。そろそろまた先発で見たい。
結局雨には降られなかった。
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FC東京
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J1リーグ戦
2014年04月26日 23:45
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【Jリーグ第9節】横浜×FC東京
■2014年4月26日(土) 14:00キックオフ
■日産スタジアム
天気のいい土曜日の午後。新宿でぶらぶらした後、伊勢丹の地下で弁当を買って新宿三丁目から副都心線に乗りこんだ。これ1本で菊名まで行けてしまうのだから便利だ。
1時過ぎにスタジアム着。バック・スタンドから見たかったのでホーム自由に潜りこんでのステルス応援。服装も持ち物も青赤だがこのスタジアムでは目立たないので大丈夫だ。弁当を食べてキックオフを待った。
東京は前節ホームでセレッソ大阪に完勝したばかり。ナビスコを含む公式戦では2連勝中、同じくここ6試合で4勝1敗1分とようやくフィッカデンティ監督の戦略がチームに浸透し結果に結びつき始めている。現在の好調が本物かどうかを試すには絶好の相手との対戦だ。
順位は二桁だが上位との勝ち点差は大きくなく、連勝すれば一気に上位に迫ることも可能で、勝負どころとなるゴールデン・ウィークの連戦の幕開けとして大事な試合でもある。
この試合では米本と三田がインサイド・ハーフ、東をトップ下に置いて平山と渡邉の2トップという布陣になった。河野はベンチ入りせず、ケガか。
権田
徳永 吉本 森重 太田
米本 高橋 三田
東
平山 渡邉
試合はボールを支配しようとする横浜に対し、東京が果敢なハイプレスから奪ったボールを素早い攻守の切り替えからショート・カウンター気味に前線に展開するという立ち上がりになる。
7分、渡邉が中盤でしつこくボール・ホルダーにプレスをかけてボールを奪うと、これを受けて前に持ち出した平山が中央エリア外から鋭いミドルを放つ。このシュートはGKにセーブされたが、こぼれたボールに駆けこんだ東がこれをきれいに流しこみゴール。東京が早い時間帯に1-0と先制する。渡邉のボール奪取、平山のシュート、東の押しこみのどれもがぴったりはまった得点だった。
さらに12分、左サイドの太田からのクロスに平山が頭で合わせボールはゴールに入るがオフサイドでノー・ゴール。詳しく検証していないが、自宅でテレビを見ていた長男によれば「オフサイドじゃなかった」。ここで追加点が入っていれば大きかったが残念ながら認められず。
その後も東京はボールを前に運ぼうとする横浜の攻撃をことごとく中盤でストップ、ボール・ホルダーへのしつこいプレスでボールを奪う一方、キーになる何人かのプレーヤーにボールが入ると厳しいマークを敢行し、自由にプレーさせない戦略が徹底していて横浜に決定的なチャンスを作らせない。
18分には三田が左サイドを抜け出し深いところから戻しのラスト・パスを出したが、渡邉は打ちきれず枠外に。隣りに座っていた横浜サポのおっさんが「ああ…」と思わず情けない声を出したシーンだったがここでも追加点を奪えず。
その後もポゼッションは横浜にあるものの東京がしっかりボールに寄せられており、局面でも戦えていて主導権はむしろ東京に。東京の選手が中盤でボールを奪うたびに隣りのおっさんが「はあ…」と空気の抜けるような溜息をつくのが面白かった。
東京が規律のある守備で敵にチャンスらしいチャンスも作らせないまま前半を1-0で終了。内容的には集中したいい試合だが、追加点が欲しかった。
横浜は後半からカードを2枚切ってくる。前線を2トップにし、再三ボールを失っていた右SBを入れ替えてサイドからの攻撃を意識してくるようになったか。
後半に入ると東京は前線からのプレスが次第に甘くなり、横浜にボールを持たれる時間が長くなってくる。自陣で連続して攻撃を受けるシーンも増えてくるが、中央をしっかり固めているので敵は勝負するスペースがなく、上がり目に張る右SBにボールを展開することが多くなる。そこからはバリエーションの乏しいクロスが上がるだけなのでフリーで打たせないようにさえ心がければ守備はやりやすかったかもしれない。
59分、渡邉を下げて武藤を投入。おそらくは監督の意図以上に引いてしまっていたので前にポイントを作り、また前線からしっかりチェイスしろということか。
ハイ・プレスがだんだんしんどくなり、自陣で迎え撃つパターンが多くなるが集中はできている。67分、平山に代えてエドゥを投入。前線を入れ替える。
引いた分、ボールを奪う位置が低くなってしまい、奪ったボールの展開がだんだん難しくなる。前線も孤立しがちで攻撃は次第に散発に。長い距離を上がってカウンターを決めきるだけの力は出せなくなってくる。
78分、三田に代えて羽生を起用、このあたりから高橋をDFラインの中央に置いた5バックに移行したらしいが僕にはよく分からなかった。東京は割りきった守備で虎の子の1点を守りながら時間を使う。
いい形でシュートを打たれるシーンも何度かあったものの、敵のシュートは枠に行かないことが多く、ヘディングの強いCBを前線に上げる敵のパワー・プレーにもそれほど頭を抱えることはなかった。
結局東京が1点のリードを保ったまま横浜の反撃をシャットアウト。東京が1-0と公式戦3試合連続の完封勝利を挙げた。
得点力の低い横浜を相手に、ロー・スコア・ゲームに持ち込む意図で堅守から入ったことは間違っていないし、現に結果も伴っているが、前半の絶好機に追加点を奪えなかった分、後半は必要以上に守備的かつ苦しい戦いを強いられた。まあ、本当は2点入ってたとも言えるかもだけど。
特に後半はシュートなく、試合全体でもシュート数は5-10、ポゼッションは46-54と横浜に譲っており、ある程度ゲーム・プラン通りだったとしても、課題はまだまだ残っているし手放しで喜べる勝利ではなかったと言うべきだ。
こういう戦い方をするには、前半に先制の流れでもう1点取るか、後半敵が前がかりになった時に裏を突いて素早いカウンターから追加点を挙げるかのいずれかが必要だった試合で、それができないとオールド・ファッションドな引きこもりフットボールと変わりなくなってしまう。
とはいえ特に前半見せた中盤での厳しいプレスからのボール奪取と、そこからの素早い攻撃はひとつの形として大きな可能性を感じさせた。また、敵のキー・プレーヤーを徹底的につぶすことで敵に型を作らせなかったのも大きい。守備面ではしっかりと規律を守った動きができており、それが結果に結びついた。
序盤に得た最少得点差を守りきっての完封勝利はチーム戦術の浸透とチームの成長を感じさせ、高く評価すべきだが、これに合わせた攻撃の形がまだまだプアだということだろう。結果を出すことで流れを作りつつ、その間に連係の精度を高めたい。
東京はこれでリーグ戦9試合を終えて4勝3敗2分、勝ち点14の10位。とはいえ首位とは勝ち点差4であり連勝で地合いもかなりよくなってきた。
次は火曜日に国立で名古屋と戦う。名古屋は調子を落としているが侮れない相手。ホームであり建替前の国立競技場では最後の試合ということでしっかり勝ち点3を積み上げたい。インターバルは中二日と短いがそれは相手も同じで、これまでのターン・オーバーによる底上げの成果が試される連戦になる。
評点(評点は
ドイツ式
):
権田(3) 敵の数少ない枠ないシュートを阻止。クロスへの対応も安定。
徳永(3.5) 右サイドを制圧。敵の小うるさいMFを落ち着いて封殺した。
吉本(3.5) 足許はともかく跳ね返す守備の強さが試合展開にはまった。
森重(3) 誰が代表でブラジルに行くべきかを敵CBに明快に示した。
太田(3.5) クロスもあったが後半は自陣で守備に追われた。よく我慢。
高橋(3) 中盤の底で敵の攻撃をせき止めた。惜しい攻め上がりもあった。
米本(3) 猟犬の本領発揮。前半の流れを強引に引き寄せた。
三田(3.5) 敵キー・プレーヤーへのイヤらしい寄せ。今日の功労者。
東(2.5) これまでのハードワークが報われる得点。シュートも上手かった。
渡邉(3.5) 得点につながるボール奪取。とにかく点を取らせてやりたい。
平山(3) 前半は好調さを感じさせるパフォーマンス。シュートもよかった。
===
武藤(4) 数少ない得点機に決めきれず。今日は不発に終わった。
エドゥ(3.5) 前線で身体を張ったがいかんせんサポートがなかった。
羽生(-) 時間短し。動きはさすが。
ここで楽観する訳に行かない。慢心はたやすく忍び寄る。帰りの横浜線がすごく混んで不愉快だった。なんで横浜線てあんなに混むんだろう。新横浜から地下鉄に乗ってあざみ野経由田園都市線で帰ってくるとか横浜線の下りで橋本回って帰ってくるとか考えた方がいいかもな。
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FC東京
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J1リーグ戦
2014年04月20日 20:58
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【ナビスコカップ第3節】神戸×FC東京
■2014年4月16日(水) 19:00キックオフ
■ノエビアスタジアム神戸
平日夜の試合。現地観戦はどっちみちムリで、早く帰って自宅スカパー観戦というのがふだんの対応だが、この日はどうしても顔を出したい集まり(=飲み会)があったので当日は泣く泣く結果だけ確認、録画しておいた試合は木曜日の夜になんとか時間を作って見たが、結果を知ってしまってからでは迫力に欠け印象も薄かった…。
レビューはさらに遅れて先に週末のリーグ戦を現地観戦することになったので順番も逆になった。記録のために簡単に書いておく。
ナビスコカップではここまで1勝1分と悪くない成績でありこの試合もきっちりと勝ち点を得たいところ。というより週末のリーグ戦で広島といい戦い方をしながらセット・プレー一発で苦杯を喫したので、自分たちのフットボールに対する確信を取り戻すためにも結果を得る必要のある試合。
東京は例によって選手をローテーション的に入れ替え。塩田、松田、羽生らが先発起用された。前線は武藤がトップ下に入り渡邉とエドゥの2トップ。
塩田
松田 吉本 森重 太田
東 高橋 羽生
武藤
渡邉 エドゥ
簡単に流れだけを追っておくと、東京は規律のある守備から素早い攻守の交替でチャンスを作る一方、神戸は前線の力のあるFWにボールを預けて得点を狙いに来る感じか。互いに好機は作るものの決定力を欠きスコアレスで推移。
試合が動いたのは35分、右サイドでキープしたエドゥが中央にボールを送ると、敵DFがクリアしたボールが武藤の足許に。武藤はエリア外から思いきりよくミドルを放ち、これがそのままゴール。東京がワンチャンスを生かして得点に結びつけ、拮抗した展開の中で1-0と貴重な先制点を挙げる。
武藤は公式戦初ゴールだが、これまでの勢いのある裏への持ち出しや切れのあるドリブルなどを見ればようやくひとつ決まったという感じ。得点できたことでプレッシャーの軽くなる部分もあるしここで働くための公式ライセンスを手にした感もある。ここから本格的なブレイクにつなげたい。
前半はそのまま1-0で終了。いい時間帯に得点したことで流れを呼びこみたい。
後半開始早々の48分、武藤が敵陣でボールを奪いエドゥに。エドゥも思いきりよくエリア外から狙うとこれが決まり東京が2-0とリードを広げる。各々ゲーム・プランを思い描いていた後半の頭に追加点が奪えたことは展開の上でも大きい。これで東京が試合を有利に進めるベースを得た。
その後は前がかりになる神戸に対して東京が受けに回る時間帯もあったものの、60分に東に代え米本を、67分に渡邉に代えて河野を、さらに75分にはエドゥに代えて平山と次々とカードを切って流れを手放さず。
89分、平山がカウンターからドリブルで独走、最後はエリア内左寄りで敵DFを切り返してシュートを放つとこれがニアを抜いてゴール。終了間際に3-0とダメ押しで試合を決め、そのまま勝ちきった。
リーグ戦で好調の神戸に対し、明快な戦術、選手起用と早い選手交代で完勝した試合。規律ある守備から効果的な加点での勝利、今季公式戦で初めての無失点試合とはっきりした結果を出すことで、広島戦のやり方が間違っていなかったことを再確認し自信を深めることができた。
やはりリアルタイムで見たかった…。
評点は省略で。
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FC東京
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ナビスコカップ/ルヴァンカップ
2014年04月20日 17:02
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【ブンデスリーガ第31節】フライブルク×グラードバッハ
■2014年4月19日(土) 15:30キックオフ
■Mage-Solar-Stadion
日本時間夜10時半の試合だが、スカパーでの中継がないのでネット動画を探してPC観戦。カクカクの紙芝居状態になるサイトが多く、ある程度落ち着いて見られるサイトを探すのに時間がかかった。
ヨーロッパリーグ圏内を目標に戦っているグラードバッハとしては最終的に勝ち点を50点台半ばまで持って行く必要があり、残り試合数を考えても落とすことのできない試合。前節ホームで引き分けと足踏みしており、アウェイだが何らかの勝ち点を持ち帰る必要がある。
デムスが先発に復帰し押し出される形でコープがベンチへ。またクラマーに代わってシャカがボランチで先発した。
テア・シュテゲン
ヤンチュケ ブラウアース ドミンゲス デムス
ヘアマン ノードファイト シャカ アランゴ
ラファエル クルーゼ
試合は序盤からグラードバッハが一方的に攻める展開に。9分、シャカからのロング・フィードを左サイドで受けたアランゴが中を見てグラウンダーのクロスを入れると、右サイドから駆けこんだヘアマンがワンタッチでこれをゴールに流しこみグラードバッハが早くも1-0と先制。
その後もグラードバッハが優位に試合を進める。27分、デムスからのパスを受けたラファエルが中央でシュートを放つが枠外に。30分、敵GKのパスをグラードバッハが奪い、これを受けたラファエルがGKを抜いて流しこむだけに見えたが打ちきれず。前半終了間際にはクルーゼからのパスを受けたシャカがエリア外からミドルを狙うが枠外に。
完全に優勢に立っていた前半の間に追加点が欲しかったが結局1-0のままでハーフタイムを迎える。
後半に入ってもグラードバッハが押し気味。48分、敵陣でパスカットしたボールをクルーゼから受けたラファエルが狙うが枠外に。その直後の49分には敵のバックパスがGKと合わず無人のゴールに転がりそうになるシーンもあったがわずかにゴール外に。
ところが51分、グラードバッハの左サイドから入れられた送られたクロスに中央で合わされ失点。圧倒的に優位に試合を進めながらワンチャンスで1-1と追いつかれてしまう。
65分、ドリブルで敵エリア内に突っかけたラファエルが倒されPKを得るが、デムスが蹴ったボールは敵GKにセーブされ得点にならず。デムスはVfB戦でもPKを失敗しており、その時はこぼれ球を自ら押し込んで事なきを得ているが今回は痛い逸機となった。同点にされ微妙な感じになっていた潮目が、これではっきり変わったと思う。
さらに69分、シャカが自陣内で敵を倒しこの試合2回目の警告を受けて退場に。ファヴレ監督はやむなくラファエルを右サイドに下げ、ヘアマンを中央寄りにスライドして対処するが、71分、敵に30メートルのミドルをゴール右上隅に決められて1-2と逆転を許す。これは敵をほめるしかない見事なシュートだった。
直後の72分、スルーパスで中央突破を許し1-3とリードを広げられる。75分にはヘアマンに代えクラマーを、84分にはアランゴに代えエルゴタを投入し布陣を整えたが、逆に87分にはドミンゲスがテア・シュテゲンに戻そうとしたバック・パスをさらわれて失点、1-4と決定的な追加点を奪われる。
89分、ノードファイトが30メートル以上あるFKを低い弾道で直接決め2-4と一矢報いたものの遅きに失し、結局交替枠をひとつ残したまま痛い逆転負けを喫した。
実力的には本来グラードバッハが上回っているはずで、先制した時点で「行ける」と思ってしまったのは僕だけではないと思うが、前半圧倒的に押している間に追加点を奪えず、最少得点差で後半に入ったのが敗因と言えば敗因。その後はワンチャンスでの失点、PK失敗、シャカの退場と目に見えて流れが変わり、ホームの後押しを受けてノリノリになったフライブルクに対して一人少ない状況で修正ができなかった。
こんな負け方は久しぶりだが、大事なのはこれをひきずらないこと。反省は必要としてもチーム自体に傷を残してはいけない。このメンバーで戦える今季残り3試合で最大限の結果を出すために、この試合を大きな戒めにして基本的な戦術をもう一度確認する必要がある。
ヨーロッパリーグ圏内の7位はあと1勝すれば事実上確定しそうだが、チャンピオンズリーグ予選に参加できる4位とも勝ち点差4とスコープに入っており、4位ヴォルフスブルクとの直接対決も最終節に残しているので、ここで失速する訳には行かない。この日のひどい負け方をどう消化するかで今季の仕上がりが変わってくると言ってもいいだろう。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「我々は最初はいい試合をしていたし、前半に追加点を奪わなければならなかった。同点にされた後もしっかりフットボールをやっており落ち着いていたが、PKを失敗し退場者を出してしまった。こんなふうに試合がひっくり返ってしまうとは信じられない思いだ」
ショッキングな敗戦でコメントも短めということだな。
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ブンデスリーガ
2014年04月19日 22:02
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【Jリーグ第8節】FC東京×C大阪
■2014年4月19日(土) 16:00キックオフ
■味の素スタジアム
ヤバい。水曜日のナビスコカップ神戸戦をレビューしないまま週末を迎えてしまった。当日は飲み会で結果しか確認できず。木曜日の夜に夜更かしして録画を見たがレビューする時間までは捻出できず。まあいい、あとでこそっと出しておこう。
で、そのナビスコで神戸に3-0と快勝、何とかリーグ戦にもいい流れを持ち込みたい。前節広島戦は規律ある守備から好ゲームを演じたものの終盤のセットプレーで失点、まだまだ「勝ちきる力」が足りないことを思い知らされた。
内容が悪くなかっただけに悔しい敗戦で上位参入にも失敗。このいい内容を失速させずしっかり結果につなげるためには重要な一戦だが、相手は人気、実力ともに高いセレッソ大阪。監督は昨季まで2シーズン東京を率いたランコ・ポポヴィッチであり長谷川もいる。負けられない。
セレッソ人気もあってかチケットは完売。あいにくの曇り空となったものの入場者は4万人超。いつも陣取るバック上層も3時前に着いたときは既に結構埋まっていた。試合前にはセレッソ・サポの「セレッソ〜!」(女声)→「オオサカ〜!」(男声)という独創的な男女掛け合いコールが微笑ましかった。うちも「エフシ〜!」(女声)→「ト〜キョ〜!」(男声)みたいなのやりたいな。
東京はナビスコカップから選手を一部入れ替え。米本がインサイド・ハーフで先発した他、エドゥと平山の2トップになった。また新しく加入したCBカクが早速ベンチ入りした。
権田
徳永 吉本 森重 太田
米本 高橋 東
河野
エドゥ 平山
試合はポゼッションを重視し高い技術を生かして意外性のあるパス交換からしっかり組み立ててくる大阪と、しっかりした守備からボールを奪い素早い切り替えから前線を狙う東京との激しいつばぜり合いとなる。
東京はラインを巧みに上げ下げしながら、前線ではパスコースを切る守備、中盤ではボール・ホルダーへのしつこいチャレンジ、最終ラインではしっかりしたマークと最後のところで身体を張るハード・ディフェンス、と明確な戦略のある守備で大阪の攻撃を止める。
奪ったボールはつなぐ局面もあるものの、裏に蹴り出すシーンも多く、これを平山が触ってエドゥが収める形を狙っていたようだ。ファースト・シュートは10分、徳永からパスを受けた米本がミドルを放つが敵GKがセーブ。
一方の大阪も速いテンポでパスを当てながら流動し、一瞬で裏に抜け出してくるので油断できない。何度かクリティカルなシーンがあったが敵のシュートミスや権田の踏ん張りもあって失点は許さず。交互にチャンスが訪れ予断を許さない厳しい試合に。結局前半は互いに決めきれずスコアレスで折り返すことになる。
後半に入ると少しずつ中盤が空き始め、高橋がここでボールを持って前を向けるようになってくる。57分、エドゥに代えて武藤を投入。正直エドゥはもう少し見たかったが…。
66分、試合が動く。左サイドでボールを持った太田が一度武藤に預けてワンツーの返しを受け、そのまま深いところまで切れこむ。ここから中央に送ったマイナスのラスト・パスに、ゴール前で待っていた平山が反応。ワンタッチでしっかりと流しこみ東京が1点のリードを奪う。
先制したことが引き金になったのか、直後には武藤が左サイドを突破、平山が再びこれに中央で合わせたが枠外に。これも枠に飛んでいれば1点の可能性が高いシュートだったが。その後も前がかりになる大阪のボールを中盤で奪ってはカウンターのチャンスを迎えるがシュートを打ちきれないシーンがいくつか。
72分、河野に代えて三田を投入。4-4-2に代えたらしいがよく分からなかった。76分、三田からのパスを攻め上がった高橋がヒールで落とすとこれを拾った武藤がそのまま裏に抜け出し、GKと一対一に。武藤は冷静にGKの股を抜きシュート、これが決まって東京が2-0とリードを広げる。残り時間を見てもかなり決定的な追加点になった。
東京はしっかり敵陣で試合を展開しながら時計を進める。大阪も必死の反撃を試み何度かチャンスを作られるが、身体を張った守備と敵のシュート精度の荒っぽさにも助けられ、次第に焦りが出る大阪に対して東京は集中を切らさず対応。結局そのまま2-0で試合をクローズした。
前半は互いに特長を出しつつもコンパクトな守備で渡り合い互角の戦いだったが、後半、球際で勝る東京がしっかりボールを奪い素早い攻守の切り替えから先制。この時点で大阪は若さからか焦りが先に立ち、逆に東京はゲームをコントロールしやすくなったと思う。
いくつか決定的なシーンも作られたが吉本が再三身体を張って敵のシュートをブロック。飛び込みは最後の最後だが、その見極めがよくここしかないというところでしっかり飛び込んで窮地を救った。足許は危なっかしいが、森重が読みであらかじめピンチの芽を摘むのに対して、吉本はしっかり競りに行って最後に止めるCBの最低限の仕事を愚直にやりきったし、それが効いていた。
中盤では高橋の奮闘が目立った。中盤で米本とともにしつこくボールを追い、いい読みでパスカットも効いていたし、そこからの展開にもセンスを感じた。このパフォーマンスならワールドカップも現実的。アンカーの仕事が板についてきた。
この試合もしっかりと規律のある守備からリズムを作り、敵のFWに仕事らしい仕事をさせなかったことから先制点が転がりこんだ。ナビスコカップ神戸戦に続いてリーグ戦では今季初の無失点試合となり、ようやく規律、約束ごとの徹底が結果に結びつくようになってきた。
シュート数11-12、ポゼッション49-51と内容的には互角だったと思うが、規律から流れを引き寄せた試合で勝利は妥当だったと言っていい。交替枠をひとつ残して試合を終えたが、確かに緊迫感があって交替の難しい試合ではあった。
これでリーグ戦4試合を3勝1敗、ナビスコを含む公式戦を見ればここ6試合で4勝1敗1分。広島に厳しい負け方をしたが確実に形はできつつあり、これを基本形としてチーム全体がしっかりと自分のものにする必要がある。ゴールデン・ウィークをはさんで2週間で5試合を消化する日程になっており、ここで一気に勝ち点を積み上げられるかどうかが大きなポイント。
今日の勝利で勝ち点は11に。順位は13位から12位に上がっただけだが、8位から12位までは同勝ち点であり上位との勝ち点差からは悲観する必要はまったくない。次節、横浜戦でこの流れを定着させたい。
評点(評点は
ドイツ式
):
権田(3.5) 厳しいシュートも確実にキャッチング。地味だが貢献は大きい。
徳永(3.5) 対人の強さを遺憾なく発揮。右サイドからの侵入を封じた。
吉本(3) 身体を張って敵のシュートを再三ブロック。ポジション渡すな。
森重(3.5) 敵の強力なFWを完封。ようやく本調子になってきたか。
太田(3) 先制点のシーンではひとり抜いてからのクロスが効いた。
高橋(3) 中盤の底で敵の組み立てを許さなかった。ボールへの意識高い。
米本(3.5) 今日は奪ってからの展開に成長が見られた。シュートもよかった。
東(3) 豊富な運動量もさることながらポジショニングが抜群。得点欲しい。
河野(3.5) しっかりボールには触ったが攻撃ではいいところを見せられず。
エドゥ(3.5) 前線でボールを収めようと苦労したがマークも厳しかった。
平山(3) カウンターでの逡巡はいただけないが愚直に働いた結果の得点。
===
武藤(3) 思いきりのいい突破が追加点を生んだ。得点でリズムつかめる。
三田(3.5) しっかりボールを追って試合のクローズに貢献。
選手入場時にはバックスタンドで青赤のコレヲグラフィがあった。後で写真を見たがきれいにできていた。今日の試合はセレッソの人気選手目当てで始めてフットボールを見に来た観客も多かったと思うが、そういう試合でお互いに緊張感のあるいい内容を見せることができ、そして我々が勝つことができたのはよかった。今日初めて来た人の何パーセントかがもう一度足を運んでくれるに値するゲームはできたと思う。
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FC東京
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J1リーグ戦
2014年04月13日 21:23
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【ブンデスリーガ第30節】グラードバッハ×VfB
■2014年4月12日(土) 15:30キックオフ
■Stadion im Borussia-Park
土曜日の夜10時半からキックオフ。今週はスカパーでの中継がないのでネットで動画を探して眠い目をこすりながら見た。早起きして昼間運動して疲れていたのだ。
グラードバッハは2連勝中。シーズン後半開始後の苦しい時期をやっと脱し、ヨーロッパに向けてせっせと勝ち点を積み上げているところだ。僕としては勝手に勝ち点56がひとつの目安だと思っているが、そのためにはこの試合を含む残り5試合で勝ち点8を積み上げる必要がある。ホーム・ゲームは2試合しか残っておらずここで勝ち点3を取らなければならない。
メンバーは前節から変更なし。
テア・シュテゲン
コープ ヤンチュケ ブラウアース ドミンゲス
ヘアマン ノードファイト クラマー アランゴ
ラファエル クルーゼ
残留がかかっているVfBは序盤から前がかりに攻勢をかけてくる。グラードバッハはボールを動かしながらこれをかわそうとするが、中盤で積極的にボールにチャレンジしてくるVfBに押されたびたびチャンスを作られる。
早くも12分、左サイドから上げられたクロスをファーで敵FWがボレーしようとするがヒットせず。ところがこのこぼれ球がゴール正面にいたもう一人の敵FWの前に転がり、これを蹴りこまれて0-1と失点。
リードを奪ったVfBはムリして前に出てこなくなり、前線からしっかりプレスをかけてグラードバッハに形を作らせない守備的な戦術にシフト。グラードバッハはクラマーが続けて裏に飛び出すなど何度かチャンスも作ったものの、総じてゴール前での迫力を欠き追いつくことができない。
逆にVfBはカウンターから早い展開でグラードバッハのゴールを襲うがテア・シュテゲンの神セーブもあって何とか追加点を与えることは免れる。0-1で前半を終えられたのはむしろラッキーだったと言うべきか。
後半に入るとグラードバッハが主導権を握って攻め立てているようには見えるものの、自陣でしっかりブロックを構築するVfBの守備をなかなか崩せない。特にラファエル、クルーゼにボールが入っても、最後の最後でシュートせずラスト・パスを選択しては敵に絡め取られる場面が目立つ。味スタなら「シュート打て」コールを浴びるところ。
おそらくはVfBの守備がしっかりとシュート・コースを消しに来るため、前が空かず並走するパートナーにパスを出したくなるのだろう。そこまでに至るコンビネーションには見るべきものはあるが、最後に「ああ…」というシーンが何度も繰り返される。
決め手を欠くグラードバッハは70分、クラマーとヘアマンを下げてエルゴタとシャカを投入。しかしエルゴタのミドルなどもあったものの敵の守備網を崩せない。82分、ノードファイトを下げてユネスを投入するが、逆に87分、敵のFKがバーをたたくなど肝を冷やすシーンもあり、次第に敗色が濃厚になる。
だが、終了間際の89分、右サイドのクルーゼが浅い位置から入れたクロスに、ニアのアランゴが頭で合わせる。これがファー・ポストに飛び、ブラウアースが押し込んだように見えたがブラウアースは触っておらず、そのままゴールとなり土壇場で1-1と同点に追いつく。アランゴのヘディングでの得点とは珍しいものを見た。
アディショナル・タイムに双方とも勝ち越しを狙うが結局1-1で試合終了。グラードバッハはヨーロッパに向けて貴重な勝ち点1を得た。
この試合、残留を目指し監督も替わってモラルの高いVfBに序盤で先制されゲームプランがおかしくなった。その後はしっかりボールをつなぎ前線に展開するものの、決めきれない時間が続き、逆に追加点を奪われてもおかしくないシーンもたくさんあって、内容的には完敗だったと言っていい。
こういう試合で最後に追いつけるところが今季の強さの表れか。ワンプレーで終盤にしっかり得点できたところは評価すべきだが、モラルの高いVfBに手を焼いて思わぬ苦戦を強いられた。残留争い渦中のクラブはやはり怖い。
ポゼッションは64-36と我々が主導権を握ったようにも見えるが、シュート数は14-17と劣勢。しっかりフィニッシュまで持ち込めず最後のところでVfBの分厚い守備に阻まれたことが数字にも表れている。
ともかくこれでグラードバッハは勝ち点1を上積みし49に。順位は4位から5位に後退。僕の目標まであと勝ち点7ということは、4試合を2勝1敗1分行けるということで、それほど非現実的な数字ではない。
残り試合はフライブルク(A)、シャルケ(A)、マインツ(H)、ヴォルフスブルク(A)とアウェイ3試合、ホーム1試合の不利な日程になっているが、ここまできたらアウェイだからという言い訳はもうできない。次節フライブルク戦で勝ち点3を取り、残り試合を楽に戦いたい。
最終目標は6位だが4位を狙うつもりで戦うのは言うまでもない。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「非常にコンパクトな布陣で我々にスペースを与えてくれない敵との試合で、思った通り難しい内容になった。前半はうまくプレーすることができず、ボールを持っても動きが少なすぎた。失点のシーンでは我々は居眠りをしていて、守備をする準備ができていなかった。0-1でハーフタイムを迎えられたことはむしろ幸運のおかげだということができるだろう。後半は随分よくなった。我々は試合を作ろうと試み、ボールもよく保持したが、それでも十分に効果的ではなかった。もしトラオレがバーに当てず2-0にしていたら、試合はそこで決まっていただろう。しかし我々はいつもあとひとつのゴールをモノにできると信じており、それが何とかうまく行ったということだ」
VfBの詰めの甘さに救われたというべきか。
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ブンデスリーガ
2014年04月12日 22:36
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【Jリーグ第7節】広島×FC東京
■2014年4月12日(土) 19:00キックオフ
■エディオンスタジアム広島
日中外出だったので夜7時からの試合はちょうど具合がよかった。自宅でスカパー観戦。
東京はエドゥ、東、渡邉らをベンチに置き、平山と武藤が2トップを組む布陣となった。監督が毎試合メンバーを変えてくるので予想も難しい。アンカーには高橋を置き、CBは出場停止明けの森重が加賀とコンビに。平山、高橋、森重らの高さでアドバンテージを取りワンチャンスからの得点で勝ちきるゲームプランか。
権田
徳永 加賀 森重 太田
米本 高橋 三田
河野
平山 武藤
果たして試合が始まってみると東京は予想以上に守備的な戦い方。フィッカデンティ監督は独特の3バックで戦う広島に対して「ミラーゲームにはしない」と事前にコメントしていたものの、広島がボールを持つと高橋が最終ラインに落ち、徳永、太田もサイドを固める事実上の5バックとなる。
中盤では米本、三田が敵の2列目からのボールの供給を止め、前線ではボールホルダーへのチェイスで前にボールを出させない戦術を徹底。ポゼッションは広島に譲ったもののフィニッシュまで行かせない規律のある守備でリズムを作って行く。
東京は中盤で絡め取ったボールを素早い切り替えから前線に展開してチャンスを作る。9分、三田からの戻しのパスを受けた平山がループ気味のコントロール・シュートを放つがバーに嫌われる。このこぼれ球をさらに河野が詰めようとするがシュートは敵GKにセーブされる。惜しいシーンだった。
東京はその後もラインを高く保ち、コンパクトな5-3-2に近い陣形で広島の攻撃を受け止める。この守備がしっかりはまり広島には効果的な攻撃をさせない。フィジカルもメンタルもしんどいプランだと思うが非常に規律のある守備でモラルが高かった。オフサイドもよく取れている。
一方で東京も奪ったボールを次第に展開できなくなる。次のチャンスは39分、武藤からのパスを受けた河野が左サイド裏に抜け出しGKと一対一になるがシュートはGKにセーブされる。このこぼれ球を平山がヘディングで押し込もうとするがゴールライン上で敵DFにクリアされる。これも紙一重のシーンだった。
結局前半はシュート数5-5と互いにチャンスを作りきれなかった。広島は東京の組織だった守備に手を焼いていい形でのチャンスが作れず、東京はチャンスの数自体が少なくいい形は作れたものの決定機を決めきれなかったという展開。リードを奪えれば言うことはなかったが、おそらくは前半スコアレスは想定の範囲内で後半の選手交代で違いを出せるというプランだったのではないだろうか。
後半に入っても試合の基本的なバランスは変わらないものの、体力、集中力の勝負になる。一瞬足りとも気を抜けないテンションの高い試合。東京は前半同様の布陣で広島の攻撃を無力化しようとするが、広島も執拗にサイドからクロスを上げるだけでなく、裏に放りこんだりドリブルで突っかけたりしてギャップを作ろうとしてくる。
57分、高橋が中央からミドルを狙うが枠外に。この時間帯、この試合展開には効果的なシュートだっただけに枠に行きたかった。
60分、三田に代えて羽生を投入。落ち着いて中盤のスペースを消して行けということか。テレビのレポーターによれば「前線からのプレスをしっかり」との監督指示があったらしく、へばったら代えてやるから最後まで追いきれという趣旨なのかもしれない。
しかし、東京はボールを奪ってもつなぎきれずフィニッシュに行けない。71分、武藤が右サイドで敵DFを抜いて中央にボールを送ったがGKがキャッチ。72分には平山が落としたボールを米本がシュートするがヒットしきれず弱いゴロはGKに拾われた。
守備からリズムを作ったものの、互いに疲れが見え始め、ゲームがオープンになり始めたこの時間帯にエドゥを投入して、ワンチャンスで試合を決める得点が欲しかったがベンチは動かず。
すると81分、敵のCKから中央でヘディング・シュートを放たれ失点。テンションの高い試合で最も避けなければならない先制点をセット・プレーから献上してしまう。警戒はしていたが、ニアになだれ込まれてマークにつききれなかったように見えた。
無失点を前提としていたはずのゲーム・プランで0-1と先制点を与えたことは致命的。とはいえここで試合を捨てる訳には行かず、まずは1ゴールを奪いに行く。ここからの残り時間で何ができるかがクラブとして、チームとしての成長を問われるところである。
東京は86分、武藤に代えてエドゥを、88分、米本に代えて東を投入し、前線に橋頭堡を確保しようとするが、もはやリスクを取る必要のない広島も簡単にはやらせてくれない。アディショナル・タイムのCKには権田も上がって意地を見せたが結局そのまま0-1で試合は終了。連勝の後のアウェイということで勝ち点1は持ち帰りたい試合で、スコアレス・ドロー上等と思っていたがそううまくは行かなかった。
広島に対してしっかりと規律のある守備で得意の形を作らせず、失点をセット・プレーの1点だけを押さえたことは高く評価できるし、ポゼッションは43-57と広島に委ねたものの、試合そのものの主導権は我々が握っていたと言っていい。引き分けが妥当な結果だったと思うが、最後の最後にセット・プレーから失点し、自らは絶好のチャンスで決めきれなかったことは素直に現在の立ち位置として省みるしかない。
その意味では自分たちのペースでプレーできなくても結果を手にした広島にやはり一日の長があったと言うべき。下を向く内容の試合ではないが、だからこそ、それにもかかわらず勝ち点1すら取れなかったことの本質的な要因がどこにあるかよく検証しなければならない。
開幕ダッシュという最初のチャレンジで失敗し、星を五分に戻して2位広島と戦うことで再チャレンジした試合だったが、ここでも我々の今季のトライがまだまだ明確な結果に結びつく強さを具えていないことが浮き彫りになった。
水曜日にナビスコの神戸戦(A)、週末にリーグ戦でセレッソ(H)と、ペースの作り方が難しい日程になるが、何度も書いているように試行錯誤の時間はもうほとんどないと考えるべき。1試合ごとにしっかり結果を求める局面に入りつつあり、そのためには今日の敗戦から学べることはすべて吸収しなければならないということだ。
評点(評点は
ドイツ式
):
権田(3.5) 手堅い守備でゴールを守ったがセット・プレーで失点。
徳永(3.5) 対人の守備にさすがの強さを発揮。役者の違いを見せつけた。
加賀(3.5) 粘り強く敵のFWを抑えきったが失点時のマークはどうだったのか。
森重(3) 復調を感じさせる魂の守備を見せただけに失点が悔やまれる。
太田(3.5) 対面の敵MFと熾烈なバトルを繰り広げた。そろそろFKゴール見せて。
高橋(3) 代表に呼ばれる理由をきちんと示した試合。高さも効いた。
米本(3.5) 中盤でボールを追いスペースを消した。攻撃面での一段の成長を。
三田(4) 守備的なプランの中で特長を生かしきれなかった。
河野(3) こぼれ球の回収、キープに奔走し主導権を渡さなかった。
武藤(3.5) 前線での粘りで一気にチャンスを作る能力あり。最後は息切れか。
平山(3) 高さだけでなく求められる役割を愚直にこなした。成長が見られた。
===
羽生(3) 中盤で抜群のポジショニングを見せ敵に隙を見せず。
エドゥ(-) 時間短し。もっと早く使いたかった。
東(-) 時間短し。この交代も10分遅かった。
繰り返しになるが、無失点とワンチャンスからの得点で最少得点差でもいいから勝つというゲーム・プランに対し、先制点を与えた上、シュート7本(後半は2本)とフィニッシュすらできておらず、最後にそれを何とかする凄みも見せられなかったのが今の姿。もう時間がない。
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J1リーグ戦
2014年04月08日 00:00
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【ブンデスリーガ第29節】ニュルンベルク×グラードバッハ
■2014年4月5日(土) 15:30キックオフ
■Grundig-Stadion
サマータイムなので日本時間夜10時半とほぼ理想的な時間のキックオフ。CSフジテレビでは放送しないものの、Jスポーツで生中継があるため、ちょっと悩んだが加入してスカパー観戦となった。選択肢が広がるのはいいが、CSフジテレビに加え、Jスポーツ、FOXスポーツと3局をフォローしなければならないのは手間としても経済的にも負担だ。
グラードバッハはBVBに勝って以来好調で、27節にフランクフルトに0-1と苦杯を喫したものの前節はHSVに3-1と快勝、ヨーロッパ圏内の6位につけている。このポジションをキープするためにはアウェイとはいえ勝ち点を持ち帰ることが必須だが、相手は残留争い中であり厳しい試合になることが予想される。
布陣としては守備の要であるシュトランツルが前節負傷、またデムスも何だか分からないが病気欠場ということでブラウアースがヤンチュケとともにCBでコンビを組み、ドミンゲスが左SBにスライド。右SBにはコープが先発することとなった。
テア・シュテゲン
コープ ヤンチュケ ブラウアース ドミンゲス
ヘアマン ノードファイト クラマー アランゴ
ラファエル クルーゼ
グラードバッハはまず序盤にチャンスを作る。3分、アランゴからクルーゼ、ドミンゲス、アランゴと流れるようにパスをつなぎ、最後は中央でフリーのヘアマンがシュートを放つが敵GKがセーブ。いい形だったが…。
その後はホームのニュルンベルクの攻撃を引いて受ける展開に。だがニュルンベルクの攻撃は精度を欠きグラードバッハがしのぐ。18分、ほぼ正面で得たFKをアランゴが蹴るとこれが壁に当たって軌道が変わりそのままゴールへ。グラードバッハはラッキーな得点で1-0と先制する。
その後はビハインドを背負って前がかりになるニュルンベルクの攻撃を再び受ける時間になる。しかしニュルンベルクは攻め手が限られており、正確さも欠いて決定的な形を作ることができない。35分、敵のヘディング・シュートがバーをたたき、こぼれ球を押し込もうとした敵のシュートをテア・シュテゲンが防ぐなど厳しい局面もあったがグラードバッハの守備が集中してしのぐ。結局グラードバッハがリードを保ったまま前半を終えた。
後半に入ってもニュルンベルクがボールを保持する展開となるが、敵の攻撃もまどろっこしく形にならないため、グラードバッハにも何度かカウンターのチャンスが巡ってくる。
グラードバッハはクルーゼ、ラファエル、ヘアマンらが50分から75分にかけて再三チャンスを迎えるがクルーゼはサイドネットに掛け、ラファエルはGKに当てるなど最後のところでやりきれず追加点を奪えない。
68分、ヘアマンに代えてルップを、77分、ラファエルに代えてシャカを投入し、試合を何とかクローズしに行く。すると79分、ドリブルで突っかけてエリア内に侵入したクルーゼが敵DFに足をかけられて転びPKを獲得する。正直クルーゼは両足を揃えてファウルをもらいに行っているようにも見えたが…。
クルーゼは自らこのPKを決めグラードバッハが2-0とリードを広げる。終盤にはニュルンベルクの捨て身の攻撃を受けたものの迫力を欠き、88分、クルーゼに代えてエルゴタを投入。試合をしっかり終らせ2-0でリーグ戦2連勝を飾った。
壁にハネて入ったFKともらいに行ったPKでの勝利だが、内容的に見れば再三チャンスを作ったグラードバッハのゲームであったことは明らかであり結果は妥当。ポゼッション43-57、シュート数15-14と必ずしも主導権を取れた試合ではなかったが、しっかりとした規律で流れを呼びこみ勝ちきったことは大きい。
これでグラードバッハは勝ち点を48に伸ばし4位に順位を上げた。残り5試合で勝ち点8は現実的な数字でありヨーロッパ圏内も十分スコープではある。VfB、フライブルクと残留争い中のクラブとの試合が続くが、こうしたクラブは最初こそ意地を見せるもののいったんビハインドに陥ると「またダメか」感が出てガクッとモラルが落ちることが多い。しっかり試合に入り先制して試合を終らせたい。
その後はシャルケ、マインツ、ヴォルフスブルクと順位の近いクラブとの戦いになる。最終戦まで気は抜けないが、6位確保、最終勝ち点56以上を目指して残り5試合をしっかり仕上げたい。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「何度もあったゴールのチャンスを生かせず、もっと早くに試合を決めることができなかったのは残念だ。我々の2つのゴールはどちらもセット・プレーからのもので、いくつかの状況では最後のところでもっとうまくやるべきだった。しかし往々にして我々には突破力が欠けていた。にもかかわらずこの勝利は妥当なものだ。というのも我々はいくつかのミスにも関わらずしっかり守ることができていたからだ。ここ3年我々はニュルンベルクで勝てていなかったことを忘れてはならない。それを考えれば我々は大変満足している。まだ勝ち点15を得る余地があるが、我々は目先のひとつひとつの試合を見て行く。土曜日にはVfBを迎えることになっており、我々はそのことだけの集中する」
勝ててるとコメントもカッコよくなるのか。
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ブンデスリーガ
2014年04月06日 23:48
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【Jリーグ第6節】FC東京×鳥栖
■2014年4月6日(日) 16:00キックオフ
■味の素スタジアム
花冷えというのか、天気が不安定で晴れたかと思えば急に曇って冷たい風が吹く。4時から雨の予報だったが、2時ごろから雷雨があり、結局キックオフの時刻には再び太陽が照りつける天気になった。
新宿で買い物を済ませて準特急で飛田給へ。天気のせいか、シーズンの滑り出しが今ひとつのためか、コンコースにも明らかに人が少ない。アウェイ側もガラガラである。
東京は水曜日のナビスコカップから再び大きくメンバーを変更。権田、徳永、太田、エドゥら主力を起用したが、アンカーには野澤、トップ下に河野を先発させるなど特徴を出した。前線はエドゥ、平山の2トップ。森重が警告累積で出場停止となる一方、加賀が復帰して吉本とともにCBで先発した。
権田
徳永 加賀 吉本 太田
米本 野澤 東
河野
エドゥ 平山
序盤は東京がやや優勢に試合に入る。1分、太田からのクロスをエドゥが落とし河野がシュートを放つが枠外。今日のファースト・シュートになる。
中盤での激しい競り合いから互いにマイボールを素早く前線に展開する応酬になるが、どちらも守備がしっかりと対応して決定機を作れない。東京は吉本と加賀の最終ラインが敵のハイプレスを受けてボールを持てず長いボールを蹴るシーンが多い。平山、エドゥがそれなりに受けてはくれるものの攻撃は単調。
14分、東のクロスを平山が落とし、エドゥがシュートを放つがわずかにゴール右に外れる。思わず腰の浮いたシーン。さらに15分にはエドゥからのパスを受けた河野が右サイドを上がり角度のないところからGKをかわすようにシュートを放ったが枠外に。
その後は鳥栖にボールを持たれる時間もあり、一進一退の攻防が続く。特に鳥栖のアグレッシヴな当たりに中盤でボールを奪われることも多く、危険なカウンターを受ける。思うように攻撃の形を作らせてもらえず、接触プレーにフラストレーションがたまるが、鳥栖の攻撃は権田のセーブと敵のシュート・ミスに救われて何とかしのぐ。
42分、その前のプレーで足を負傷していた野澤がプレー続行不能となり高橋と交替。野澤は敵との接触でピッチ・アウト、治療して復帰していたがやはりムリとの判断になった。アディショナル・タイムにも米本が敵MFの振った腕で顔を打たれるなど荒っぽいプレーがありスタンドはヒート・アップするがスコアレスで前半を終了。
東京は森重がおらず最終ラインでボールを持てない、パスが出せない状態で、ロング・ボールでのエドゥ、平山頼みとなるが、この二人がボールを受けてしっかりタメを作れた局面ではそれなりにチャンスを作れている。河野が献身的に動き回ってボールを拾うことで攻撃の起点となる一方、守備としても機能していた。
後半開始早々に試合が動く。50分、米本からパスを受けた東が左サイドから中央にクロスを送ると、ニアの河野、中央の平山が敵DFを引きつけてこれをスルー、ファーのエドゥがフリーでシュートを放つ。これはポストに当たって跳ね返ったが詰めた河野がこれを押し込み、DFに当たったところをさらに押し込んでゴール。東京がいい時間帯に1-0と先制に成功する。
だがここから、ビハインドを背負った鳥栖が前がかりに得点を狙いに来ると東京は受けに回る展開になる。鳥栖はパワープレー気味に長いボールを放りこみ前線で競ってゴールを狙おうと迫力のある攻撃を仕掛けるが、東京のDFも最後のところで身体を張り、権田のセーブ、敵の焦りから来るシュート・ミスも相まって失点は何とか免れる。
63分、エドゥに代えて武藤を投入。高さのある平山は敵のパワープレー対策に残したいということか。70分、敵のクリア・ボールが武藤に渡り武藤は自分で持ち出して遠目からシュートを放つがわずかに枠に収まらず。ラッキー・ボールだったのでシンプルにシュートの選択は正しかったと思うがしっかり枠に飛ばしたかった。
73分、河野に代えて三田を投入しカードを使いきった。76分、太田が蹴った右CKに高橋がニアで合わせる。これは平山の足許に落ち、混戦となるが、クリアされずゴール前に残ったボールを平山が反転して豪快に蹴りこみゴール。2-0と貴重な追加点を得る。
79分、敵DFのパスを今度は三田が前線でカット、遠目から左足を一閃したが大きくバーを越える。先ほどの武藤と似たシーンだったがこれも枠に収めたかった。決まっていれば試合を楽にクローズできたはずだった。
終盤、鳥栖はパワー・プレーを強め、ゴール前にボールを次々と放りこんでくる展開に。東京はクリアに追われるが、そのボールを前線でキープできず波状攻撃を浴びる。85分、東京の右サイドから放たれたシュートを権田がセーブするが、ゴール前にこぼれたボールを敵FWに詰められ失点。2-1と1点差に詰め寄られる。
その後も鳥栖の捨て身の攻撃に押し込まれ、最後のFKには敵GKも上がってくるが、何とかしのぎきって逃げきり、東京がリーグ戦2連勝を飾った。
なかなかパスがつながって行かない中で平山を上手く使って前半をスコアレスで折り返し、後半に得点を重ねて敵の反撃をしのいだ。内容的に美しい勝利ではなかったが、この局面では勝ち点3を積み上げられたことが重要で、結果を出すことでリズムを作って行くという点で評価のできる勝利だった。
シュート11-9、ポゼッション41-59と、必ずしも主導権を取れた試合ではなく、森重不在で野澤も負傷交代するなど危なっかしい試合だったが何とか勝ちきった。
だが、攻撃面ではどういう形で得点するのかという形がまだ見えず、攻撃が散発、単発で個人技頼みの面は否定できない。綿密なゲーム・プラン、堅い守備から自分たちのペースを作るという意図は感じられるのは救いだが、その守備もまだ今季完封がなく、今日も試合終了目前にして失点するなど具体的な成果が見えない。
選手も固定せずフレッシュな戦力にチャンスを与えて底上げを図っているのは理解できるが、結局それがオートマティズムの形成や戦術の共有という点で時間を要している原因でもある。
ある程度確立したオートマティズムの上に、タイトルを狙って守備の厳しさ、勝ちきる強さを求めたのが今季の東京なのに、どういう訳か最初からやり直しみたいな感じになっていてこれで間に合うのか不安だ。
繰り返すが今季の目標は優勝であり、昨季までのチーム作りと断絶したリセットからの新規巻き直しではなく足りないものの戦略的な強化である。ゆっくり一からチームを作り直しているヒマも余裕もないはずだ。
リーグ戦2連勝で一息ついたが6試合で勝ち点8(1試合あたり1.33)の12位と出遅れ感は否めない。今月リーグ戦残り4試合で最低でも勝ち点8、理想的には10を積み上げる必要があり、足踏み、試行錯誤が許される時期は過ぎた。
今月の戦いは優勝という目標が所詮は画餅に帰すのか現実的にそれを口にする資格を自らつかむかの最初のチャレンジ。ようやく2勝2敗2分と開幕以来の星を五分に戻したところで、マッシモ東京とは何かをはっきり見せて欲しい。
評点(評点は
ドイツ式
):
権田(2) 魂のセーブで最少失点にとどめた。クリーン・シートはお預け。
徳永(3.5) 対人には強さを見せたが押し込まれ時間帯は対応に追われた。
加賀(4) 序盤はバタついたがスピードは健在。何とか守りきった。
吉本(4) 跳ね返し型のCBとしては及第点。取り敢えず全部クリアでよかった。
太田(3.5) アーリー・クロスが効いていた。FKからの直接弾そろそろ見たい。
野澤(4) そつなくアンカーをこなしていただけに交替は残念。心配だ。
米本(3.5) 守備と攻撃のバランスがかなり整理された。不屈の精神は健在。
東(3) 献身的な守備とここ一番の攻撃への貢献。リンクマンとして光る。
河野(3) 攻守に運動量が生きた。イメージが求められる姿と共振している。
エドゥ(3.5) レベルの高いプレーでチームを引っ張る。来てくれてよかった。
平山(3) 前線でしっかりボールを収めてタメを作った。ゴールは嬉しい。
===
高橋(3.5) 途中出場だが貫録を見せた。アンカーは高橋でいい。
武藤(-) ラッキー・ボールはしっかり枠に飛ばしたかった。
三田(-) ラッキー・ボールはしっかり枠に飛ばしたかった。
次節、アウェイ広島戦は今の立ち位置を確認する試金石。勝ち点を持ち帰りたい。
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FC東京
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J1リーグ戦
2014年04月03日 23:31
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■
【ナビスコカップ第2節】仙台×FC東京
■2014年4月2日(水) 19:00キックオフ
■ユアテックスタジアム仙台
試合経過、結果を遮断してなるべく早く帰り、追っかけ再生でスカパー観戦しようと思っていた平日開催のナビスコだったが、あいにく大阪出張となり、新大阪で帰りの新幹線に飛び乗ったのが7時半。家に帰ればもう11時近くでそれから録画を見るのはさすがにしんどい。
そこで思いついてiPhoneからスカパー・オン・デマンドを試してみたら、画面は小さいもののきちんと試合を見ることができた。電池は残り半分くらいだったがコンセントもあり、Wifiもあり至れり尽くせり。結局前半の途中から最後まで新幹線の中でiPhoneの小さな画面を凝視していた。
東京はまたしても大きくメンバーを入れ替え、週末の清水戦から続けて先発したのは森重だけという大胆なターン・オーバー。平山をワントップに置いた4-3-3-となり、椋原が今季公式戦初出場、幸野が東京で公式戦初先発を果たした。
塩田
松田 森重 高橋 椋原
東 幸野 羽生
石川 平山 渡邉
前半途中まで見ていないが、仙台に主導権を握られ苦しい展開だったらしい。僕が見た中でおっと思ったのは41分、松田からのボールを拾った渡邉が裏に抜け出してシュートを放ったが敵GKにセーブされたシーンくらいか。運動量豊富な仙台がホームの後押しもあって終始攻撃を仕掛けていたものの、東京がしっかり我慢してスコアレスで前半を終えたという印象だった。
東京は後半から石川に代えて米本を投入。米本がインサイド・ハーフに入り東を一列押し上げて前線は平山、渡邉の2トップになる。ここで米本をアンカーに入れないところがミソか。55分、幸野を下げて河野を投入。東がアンカーに落ち、河野がトップ下に入る。次第に仙台の運動量が落ち、東京がボールを支配できるようになったようにも見える。
しかし62分、敵のカウンターを許し、シュートは塩田がセーブしたもののCKを与える。敵のキックにファーで合わせられ、塩田が反応したもののボールはゴール・ラインを割って0-1と先制を許す。
74分、渡邉を下げてエドゥを投入。すると直後の76分、ペナルティ・エリア内でゴールに背を向けてパスを受けたエドゥが敵DFに寄せられ前を向けない状態でボールをキープ。敵に囲まれるが、この状況で背後から足許にタックルを受け転倒、PKを得る。前を向けないと判断したエドゥの我慢勝ちだった。77分、このPKをエドゥ自身がしっかり決めて1-1と同点に追いつく。
その後は足の止まり始めた仙台を相手にほぼ敵陣を試合を進め、流れ的には東京のペース。中央でやり合ってはゴールを狙う繰り返しとなるが、仙台のカウンターも侮れない。早くに交替枠を使いきった東京としては、河野、エドゥらフレッシュなメンバーに期待したいところだが、微妙なパスのズレもあり、攻勢ながらもなかなか決めきれない。
最後まで逆転を狙いに行ったものの、仙台のカウンターを受ける場面もあり、結局そのまま1-1の引き分けとなった。
大胆に先発を入れ替えたが、流れからはやらせず、セット・プレーからの失点はエドゥの粘りで得たPKで同点に追いついたことは評価できる。こうした試合にそのままずるずる負けてしまうのではなく、勝てなかったとはいえ、ターン・オーバーで試行しながらアウェイで勝ち点1をきちんと得た。
先週の清水戦、この仙台戦と、メンバーを入れ替えながら2試合を戦い、フィッカデンティ監督もそれぞれの選手の特徴や組み合わせの機能具合がよく分かって、週末の鳥栖戦への選択肢も広がったのではないかと思う。
もっとも、シュート10本でPKによる1点のみという結果にはとても満足できないし、この試合も無失点で終れず先制点を取られたことは、1-0で勝つことができなかった昨季からの進歩を感じさせない。
そもそも守備によりしっかりした規律、約束ごとを持ちこみ、無用の失点を減らして勝ちきれるチームへの脱皮を目指したはずが、開幕から公式戦7試合を終えて無失点試合がひとつもないのはどういうことか。一方で得点力は昨年よりも落ちており、今季の戦い方の出発点をもう一度確かめ直す必要があるのではないだろうか。
鳥栖戦にどのようなメンバーで臨むのかは楽しみだが、いい加減チームとしての型をしっかり見せて欲しい。
スカパー・オン・デマンドがなかなか使えるのは発見だった。
===(4月5日追記)===
今日、大きい画面で録画を最初からきちんと見直した。結果の分かっている試合を通しで見るのは結構集中力が要るのだがその集中力が足りず途中でちょっとうとうとしたのは内緒にしておいて欲しい。
前半は巷間言われているほど東京がダメダメだった訳でも仙台がよかった訳でもなく、両者ともに神経質で低調だったように見えた。どちらかといえば仙台の方がホーム・アドバンテージを得て前に出ている感はあったが、シュート数も少なく互いにシュートに行く前に周到な守備網に引っかかって形が作れていないように感じた。
あと、審判をほめる声が多くテレビの解説も「選手にストレスのない笛の吹き方」と評価していたし、敵DFと河野がエキサイトした局面で両者を呼んで握手させた運営を「いいですね」と評していたが、僕には小さなファウルでもこまめに笛を吹いていたおかげでリズムができにくかったし、前半塩田に遅延で警告したのは明らかにやりすぎに見えた。
仙台からすればエドゥへのPKは厳しすぎるように見えたかもしれないし(後ろからボールを突ついたのが足にも当たったようにも見え、エドゥの尻もちのつき方が大げさにも見えた)、終了間際に森重がファウルを取られたプレーもフェアに見えた(森重も抗議していた)。
にも関わらず何となくジャッジがよかったように見えたのはレフェリーがイギリスから交換プログラムで来た白人だからで、仮に選手の異議やストレスが少なかったのであればそれも選手が「イギリス人なんだからジャッジは正しいのだろう」と思ったからだと僕は思う。
まあ、それで試合がスムーズに流れるならそれでもいいのかもしれないが、僕からは特に優秀なジャッジにも見えなかったし、普通にやっているだけなのにお客さま感で好意的に見てもらえているだけのように感じられた。
遅ればせだが評点も載せておく。
評点(評点は
ドイツ式
):
塩田(2.5) 再三の決定的なピンチをセーブ、勝ち点獲得の立役者になった。
松田(3.5) 荒さはあるが随所で目標とする長友を彷彿させ最後まで走りきった。
高橋(3.5) 敵FWには手を焼いたがさすがの強さ、巧みさを感じさせた。
森重(3.5) ただ一人土曜日と連戦。守備の要として最少失点に抑えた。
椋原(4) 意欲的に走り続けたが攻撃面は松田とバランスを取ったか自重気味。
幸野(4.5) ウロウロしているうちに交替。プレーに遠慮があったのでは。
東(3.5) ボールタッチ、ポジショニングともセンスを発揮した。
羽生(4) いいところにいるがボールが足につかないシーンも見られた。
石川(4.5) ほぼいいところなし。規律を気にして迷いが見られる。
平山(4) 随所に強さは見せたが決定的な働きはできず。しっかりやりきれ。
渡邉(4.5) 彼がクロスを上げるのが見たい訳ではない。中で勝負したい。
===
米本(4) まだ余計な色気がある。自分のベースを固め直して欲しい。
河野(4) かき回し効果はあるがプレーそのものの質を上げて欲しい。
エドゥ(3) 短い時間だがあそこでキープしてPKを得た判断が素晴らしい。
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FC東京
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ナビスコカップ/ルヴァンカップ
2014年04月01日 23:23
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■
【ブンデスリーガ第28節】グラードバッハ×HSV
■2014年3月30日(日) 15:30キックオフ
■Stadion im Borussia-Park
ドイツがサマータイムに入ったため、日本との時差は7時間に縮小。日本時間日曜日夜10時半のキックオフ。Foxスポーツで生中継があったのでスカパー観戦となった。
グラードバッハは2連勝のあと前節アウェイでフランクフルトに惜敗。流れを手放さないためにも連敗はできない。コープに代えて右SBにヤンチュケを起用した他は前節と同じ布陣。どうも僕が言ったのがファヴレ監督に聞こえたのではないか。
テア・シュテゲン
ヤンチュケ シュトランツル ドミンゲス デムス
ヘアマン ノードファイト クラマー アランゴ
ラファエル クルーゼ
試合は神経質な立ち上がり。16位と降格圏に低迷し後のないHSVは失点しないことを第一に守備から入り、グラードバッハはボールを持つもののこれを崩すことができず互いに大きなチャンスを作れない展開。見せ場のない低調な時間が続いた。
すると28分、FKをDFラインの裏に放りこまれ、敵FWに飛びだされて頭で決められる。シュトランツルがついていたがシュートを防ぐことはできず0-1と先制を許す。なかなか攻撃の形ができない中での失点に雰囲気は重くなる。
その後もHSVのゲームにつきあわされるが、36分、左からのCKにファーのドミンゲスが合わせると敵DFが手を上げてこれを阻止。これがハンドの判定となりグラードバッハがPKを得る。37分、これをデムスが蹴ると、一度は敵GKに足でセーブされるが、正面へのこぼれ球をデムスが落ち着いて蹴りこみ1-1の同点に。この時間帯の同点は大きかった。
43分にはアランゴがシュトランツルのフィードを受けて敵DFラインの裏に抜け出しGKと一対一になるがアウトで流しこもうとしたボールは飛び出したGKに引っかけてしまいゴールとならず。同点のまま前半を終える。この日はアランゴがブレーキになっていた。
後半に入ると試合は再び膠着。互いにリスクを取った攻撃ができずにらみ合う動きの少ない展開に。63分、シュトランツルが敵と競った際に着地で足首を捻挫したらしくそのまま退場。代わりにブラウアースがCBに入る。
だが次第にHSVの守備が間延びし始めるとグラードバッハが徐々に中盤を使って形を作れるようになってくる。75分、クラマーからの縦パスを受けたクルーゼがワントラップから裏にボールを放り込むと、斜めから突如としてテレビ・フレームに現れたラファエルがこれをワンタッチでゴールに流しこみグラードバッハが2-1と逆転。
さらに78分、クルーゼの右CKをニアに飛び込んだブラウアースが頭で流すとファーに詰めていたドミンゲスがジャンピング・ボレーでこれに合わしゴール。3-1とリードを広げほぼ試合を決める。
86分、ヘアマンに代えてルップを、アディショナル・タイムにはラファエルに代えてエルゴタを投入するなど時間を上手く使いきり、終ってみれば3-1と逆転で完勝したゲームとなった。
リスクを取ろうとしないHSVのペースにつきあわされたが、PKで同点に追いつき、終盤敵の陣形がルーズになったところでようやく攻撃を組み立てられるようになるとさらに2点を奪って逆転することができた。
降格圏にあってモラルの高いクラブとの試合は難しかったが、最後には持ち味を出して何とか勝ち点3を得たのは大きい。グラードバッハはこれで勝ち点3を上積みして45となり、ヨーロッパ圏内の6位をキープ。
次節はアウェイでのニュルンベルク戦。ニュルンベルクも残留争いの真っ最中であり、厄介な相手であることは間違いないが、ここで勝ち点3を取れれば大きい。しっかり行きたい。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「際どい試合だったが我々は効率的だった。最初はプレーすることを怖がっていたと思う。0-1にされる前には、HSVがそうした状況に強いということが分かっていながら無用のファウルを犯してしまった。だが、1-1にできて大変救われたのははっきりしている。その後はハーフタイムまでに逆転するチャンスもあった。後半は引き続きしっかり我慢して守りきった。前線ではチャンスを作ってゴールを決めることもできた。これはしっかり汗をかいて得た勝利であり、妥当なものだった。ここでまたいい結果を出すことができたのは重要だった」
残り6試合で勝ち点11が目標。
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