フットボール・クレイジー
football crazy
silverboy club
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2014年05月25日 21:52
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【ナビスコカップ第5節】G大阪×FC東京
■2014年5月24日(土) 16:00キックオフ
■万博記念競技場
本来なら遠征対象外の試合だが、たまたま金曜日に大阪出張があったのでそのまま実家に泊まり観戦に出かけた。日中は宝塚で所用があったのでそれを済ませ、蛍池からモノレールに乗って万博に着いたのは3時半。バックスタンドのチケットを取っていたがアウェイ側の端の方はまだ空席がそこそこあった。
日中の気温はおそらく30度近くまで上がったようで暑い初夏の一日となったが、キックオフの4時頃には風も出て過ごしやすい気候に。観戦日和だったと言っていいだろう。
東京は前節清水戦で手痛い敗戦を喫しており、グループ・リーグ突破のためには勝利の必要な試合。代表招集で権田、森重を欠いた上に連戦だが、事情は敵も同じこと。先週のリーグ戦で見せた攻撃面の連係が機能することを同じ相手に対して改めて実証する必要がある。
東京は三田に代えて羽生がインサイド・ハーフで先発。また前線にはエドゥ、河野に代えて渡邉、平山を起用、ターン・オーバーを図った。トップは平山を中心に、右に渡邉、左に武藤を配した3トップか。
塩田
徳永 加賀 吉本 太田
米本 高橋 羽生
渡邉 平山 武藤
東京は例によって序盤からハイ・プレスを仕掛け、奪ったボールから素早く展開しようとするが、しっかりとボールが収まらず、逆に東京のプレスを読んだ大阪に早いパス回しでいなされると、するすると前線にボールを運ばれるシーンが相次ぐ。
11分、武藤が倒されて得たFKを太田が直接狙うがバーをかすめて枠外に。セット・プレーは得るものの生かすことができない。
すると16分、敵FWにドリブルで仕掛けられ、ゴール前に切りこまれる。DFは揃っていたがシュートのタイミングを読み切れず寄せられないでいるままに正面からシュートを打たれ、これがネットに突き刺さり0-1と先制を許す。今の東京にはこの時間帯の失点は重い。
その後は先制点を得てやや守備的になった大阪を相手に東京がボールを持つ時間が長くなるものの動き出しとパス出しが合わず最後は敵に引っかけられてボールを失う繰り返し。仕掛けがなかなか機能しない。
だが、33分、渡邉が右サイドから入れたボールを平山が落とすと、羽生がこれを流し、走りこんだ徳永がそのままダイレクトでシュート。これが決まって東京が1-1と追いつく。前半のうちにきちんと追いついたのは大きかった。羽生が攻撃に絡むとチャンスが生まれることを実感。
38分、高橋が敵と交錯して傷む。観客席からは見えなかったが担架でピッチ・アウトする重傷で、どうも鼻を強打し出血していたらしい。高橋は治療して復帰したものの、鼻骨骨折が懸念される。しばらく10人でしのぐことを余儀なくされた。
前半アディショナル・タイム、太田のFKに平山が飛び込みゴール前の密集でボールをヒットしたがシュートは惜しくもポストをヒット。これが入っていれば流れは変わったと思うが惜しかった。結局1-1の同点で前半を終えた。
後半に入っても拮抗した展開になるが、53分、敵FWがエリア中央でドリブルで突っかけると東京DFが3人でこれを囲む形に。何とか足許で食い止めたかったがシュートを放たれゴール。再び1-2とリードを奪われる。情けない失点。
美は井戸を背負った東京は61分、渡邉、平山を下げてエドゥ、河野を投入する2枚替えを敢行、フレッシュな前線で逆転を狙いに行く。
だが68分、東京左サイドのCKを中央で敵DFに合わされる。これが決まって1-3に。フリーで走りこまれておりこれももうちょっと何とかならないのかと言いたくなる失点だった。
71分、加賀を下げて東を投入、高橋を最終ラインに下げ、徳永、高橋、吉本の3バックになったらしいが僕のところからは高橋が最終ラインに入ったくらいしか分からなかった。米本をサイドに押し出し、中央を羽生と東が見る形に。
リードを奪って引き気味の大阪を相手に東京がボールを持つ時間もあるものの攻めきれず。羽生から意外性のあるくさびが入ったりはするが動き出しが合わず、ムリめなドリブルでの突っかけは待ち構えた大阪の守備につぶされるなど、攻撃にアイデアが見られず得点の香りがしない。
一方で大阪にはカウンターから危険な形を何度も作られ、バーをヒットするシュートや得点と思われたシーン(よく分からなかったがオフサイドだったのか?)など大阪に主導権を握られたまま時間が過ぎる。
東京はその後も攻撃を仕掛け、武藤も果敢にシュートを放ったものの得点には至らず、結局1-3でグループ・リーグ突破がほぼ絶望的となる連敗を喫した。
キックオフからの早い時間帯で先制することに失敗。逆に先制を許しボールを持たされると有効な攻め手がないことがはっきりしてしまった。チームとしてどうやって得点したいのか、得点から逆算した動きが見られず行き当たりばったりの個人技頼みでチャンスは偶発的なもの。
せっかく審判が何度も微妙なファウルを取ってくれてFKのチャンスをくれたが(FKが17-7)それもモノにできず、昨季までしっかりたたきこんだはずの連係からゴールを狙う動きが半年程度でここまで劣化するとは驚き。羽生一人が走り回って縦横にボールを出し入れし、止まってしまったチームのなかで人とボールを動かそうと孤軍奮闘していたのが気の毒としか言いようがない。見どころは羽生のみ。
それでも徳永の年に一回の得点で1点は奪えているのだから、守備がまともなら何とか試合の体を保つことはできたかもしれないが、するすると切りこまれてドン、中央に仕掛けられてドン、CKから頭でドンと、どこがカテナチオかと言いたくなるザルぶり。森重一人いなくなるだけでここまで違うのかと感じざるを得ない。吉本も加賀も、森重と組んでこそのストッパーで、この二人を組ませてもダメということなのか。
得点が偶然頼みで守備がザルなら勝てないのは当たり前。開幕からここまで、何とか形が見えかけた時もあったが、結局、今の東京の勝ちパターンは可能性の低い幸運頼みということではないのか。たまたま上手く行った時だけ勝てるような戦い方は戦略とも戦術とも呼べない。
水曜日の日程は休みで、ナビスコも残すは1戦のみ。グループ・リーグ突破の可能性は計算上だけの極めてわずかなものになってしまったが、何とか水曜日に幸運を祈って土曜日のホーム鳥栖戦で今できることをしっかり出しきるしかない。
中断期間のキャンプで何が足りなくて勝てないのかをもう一度しっかり総括しなければ残留争いに巻き込まれる。少なくとも攻撃の形をしっかり構築して欲しい。守ってカウンターならカウンターの脅威がもっと上がらないと話にならないぞ。
評点(評点は
ドイツ式
):
塩田(4.5) 塩田を責めるのは酷だが2試合続けての3失点はないわ。
徳永(4.5) 得点はよかったがサイドで競り負けるシーン多し。
加賀(5.5) 好きな選手だがガチの守備戦で防ぎきれないのは問題。
吉本(5.5) 敵FWに力負け。加賀との組み合わせに問題があるのか。
太田(5) 再三のFKもモノにできず。こういう試合こそ決めたかった。
高橋(5) 鼻を強打、ケガが心配される。ボールは散らしたが…。
米本(5) もうムリに前線に出さなくていいんじゃないか。
羽生(3) 一人動き回りボールを捌いた。羽生が見られたことだけが収穫。
渡邉(5) なぜ渡邉がセット・プレーに絡みに来るのか。役割がおかしい。
平山(5) 平山のところで流れが止まる。身体を張っているのは分かるが…。
武藤(4.5) 仕掛けには可能性を感じたがまだゴール前で迷いが見える。
===
エドゥ(4.5) アイデアのあるワンタッチ・プレーも受け手が見当たらず。
河野(5) 密集に突っかけてつぶされる繰り返し。熱さだけではムリ。
東(-) 時間短し。交替で入ったのに既にお疲れモード。
大阪まで見に行ってどっと疲れが出た。
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FC東京
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ナビスコカップ/ルヴァンカップ
2014年05月22日 00:30
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【ナビスコカップ第4節】FC東京×清水
■2014年5月21日(水) 19:00キックオフ
■味の素スタジアム
代表がワールドカップを控えた合宿に入っているためリーグ戦は既に中断、ナビスコカップのグループ・リーグを今週から来週末にかけて行う。平日夜の開催ということで、国立なら会社を抜け出して駆けつけるのだが、味スタで7時キックオフだとさすがにきつく、午後から半休を取った。
朝から雨模様で、午後にはやむという予報の割りに夕方までしつこく雨が残ったが飛田給の駅を降りたときにはやんでいた。小田急百貨店で買ったステーキ弁当を食べながらキックオフを待つ。気温は18度ほどという予報だったが体感はもう少し寒く、僕はヒートテックの長袖シャツの上に普通の前開きシャツ、その上からユニを着てさらに裏起毛のパーカを羽織っていたが、それでも後半にはかなり肌寒く感じた。この時期は服装が難しい。
さて、東京はここまで3試合で2勝1分でAグループ首位。ここで勝てばグループ・リーグ突破がグッと近づく試合であり、土曜日のガンバ戦の余勢を駆ってしっかり勝ち点3を取りきりたいホーム・ゲーム。
代表招集で森重、権田を欠くためGKには塩田、CBには加賀が先発。またガンバ戦の三田に代わって東が先発した。
塩田
徳永 加賀 吉本 太田
米本 高橋 東
河野
エドゥ 武藤
東京はガンバ戦と同様、序盤からハイプレスを敢行し、引っかけたボールを素早く前線に展開、早い時間帯に先制を狙うゲーム・プランで試合に入るが、奪ったボールのつなぎが荒っぽくボールが収まらない。逆に清水にボールを奪われてスルーパス一発で裏に抜け出されるなど落ち着かない展開となる。
7分には敵エリア中央から右にこぼれたボールを東がシュートしたがヒットせず。これがファースト・シュートだったと思う。
8分、敵にスルー・パスを許し裏に抜け出される。DFが後追いになり、これを流しこまれて失点。目論見に反して0-1と早い時間帯にビハインドを背負う。
16分、武藤が放ったシュートのこぼれ球を右寄りで受けたエドゥがシュートしたが角度がなく枠に飛ばず。
18分、太田のフィードを受けてオフサイドぎりぎりで裏に抜け出したエドゥが、敵DFに競られながらも飛び出した敵GKを見極めてループ・シュート。これがゴールに転がり東京が1-1と追いつく。清水がオフサイドをアピールしたが認められず。
これで行けると思ったが、21分、敵がショート・コーナーを仕掛け、角度をつけて中央に放りこまれたボールに頭で合わされて失点、1-2と再び勝ち越される。マークがルーズになったか、せっかく追いついた直後だけにこの1点は痛かった。
その後も清水はスルー・パスに合わせて一発で裏を取る攻撃を多用、24分には塩田のセーブで難を逃れるなどクリティカルなシーンも。
東京は高橋を最終ラインに入れて3バックにシフト。両サイドを高くし、前線からのプレスで敵からボールを奪おうとするが、奪ったボールを収めきれず取り返されることが多い。攻撃がつながらず清水から主導権を奪い返せない。サイドからのクロスにも中央でなかなか合わせられない。結局1-2とリードを許したまま前半を終えた。
東京は後半開始から積極的に攻撃を仕掛ける。46分、武藤が左サイドをドリブルで抜け出し、ゴールライン際から中に切れ込んで中央にラスト・パスを送る。ここに河野が飛び込んだが敵DFに競られてシュートはコントロールできず枠外に。
48分には東がミドルを狙い、いい軌道のシュートが飛ぶが例によって枠外。50分には武藤が左サイドから上げたボールに徳永が頭で合わせるがこれも枠外に。この時間帯にきちんと追いつきたかった。
54分、河野に代えて平山を投入。エドゥと平山を2トップとする4-4-2に布陣を変えたか。東京は得点を狙いに行ったが、57分、逆に左サイドを縦に破られ、裏に飛びだされる。ここから中央に折り返したボールに中央で合わされゴール。敵の得点は簡単に決まる。1-3と追加点を許す。
時間はまだあるものの展開としては一気に苦しくなる。まずは1点を返さなければならない。
64分、敵FWと交錯した加賀が傷んで交替、カクがリーグ戦デビューするが、その後も、68分にポスト直撃のシュートを打たれるなどなかなか流れを引き寄せられず。71分、徳永に代えて松田を投入。
東京は次第に前線のエドゥ、平山を狙ってロング・ボールを放りこむパワー・プレーに移行するが、清水の守備も固く、前がかりになると裏を狙われる。
83分、武藤がスルー・パスを受けて左サイド裏に抜け出し、中央に切れ込む。流しこむ余地はあったように見えたがシュート・コースが見えなかったのか、武藤は自らシュートせず中央の平山にラスト・パスを送ったが合わず。このシーンは自分で打って欲しかった。
87分、自陣左サイドからの米本のロング・フィードを東が受けてエドゥに。エドゥがエリア外中央から豪快なミドルを放つとこれがゴールに突き刺さり東京が2-3と1点差に詰め寄る。
スタジアムは一気に盛り上がり、その後もロング・ボール主体に攻撃を仕掛けたが、残り時間は少なく焦りもあってか精度を欠き、結局そのまま2-3で試合終了。勝ち点3を得ることができなかった。
内容的にはボールをしっかり確保できず、敵に主導権を握られて後手に回る展開。リードを奪われると攻撃のアイデアの貧弱さが露呈、エドゥの個の力で何とか2点はもぎとったものの、後ろでぽろぽろと3点も失点するといかんともし難く、負けるべくして負けた試合。
森重がいなくなった途端に流れから2失点、セット・プレーから1失点とは情けない。吉本、加賀ではボールを落ち着かせて攻撃のトリガーを引く役割は難しかった。中盤でも奪ったボールをしっかりマイ・ボールにしきれないまま自陣で引っかけられて失点につながった。
武藤が左サイドをドリブルで抜いてゴール・ライン際からエリアに侵入してくる攻撃は何度かあったが、最終選択がいずれもパスでがっくり。そこまで来たならシュートでよかった。皮肉でなく、昨季あの位置から執拗に敵GKにシュートを当て続けた東の強さを見習って欲しい。それがあってこそラスト・パスが生きるのだし、パスを選ぶならもっと連動性を高めオートマティズムを獲得しなければならない。
あと、気になったのは米本が敵ボールを奪ったものの、その後のパスが簡単に敵に渡ったり奪い返されてそのまま大ピンチになるケースが散見されたこと。展開を急ぐあまりキャパを越えたスーパー・プレーを出そうとして結局自滅している。
米本のボールを狩る動きは今の東京に不可欠なものだが、狩った後のプレーの質を高めないとここから先は厳しい。当たり前のように代表に呼ばれていてもおかしくない選手のはずだったのにこのところそういう形で名前が出なくなっているのは、そこの部分だろう。正念場だ。
それから、終盤のパワー・プレーには正直げっそり来た。序盤にハイプレスから先制点を奪い固い守備で逃げきりというゲーム・プランはいいとしても、それがうまく行かなかったときのコンティンジェンシー・プランが電柱目がけてロング・ボールやサイドからのクロスでドンとは…。何かその時点で試合が終ったように感じた。
グループ・リーグは4試合終えて2勝1敗1分の勝ち点7で3位に後退。来週水曜日に行われる第6節は試合がないが、残り2試合を連勝すれば自力でグループ・リーグが突破できるらしい。余裕がなくなってしまったので勝つしかない。今日の収まらなさ、攻撃のプアさが克服できるのか…。
評点(評点は
ドイツ式
):
塩田(4) 好セーブもあったものの3失点はやりすぎ。彼だけのせいではないが…。
徳永(5) サイドは抑えたものの中央での緊急事態には対応できず。
加賀(5) スルー・パスで再三裏に抜け出された。負傷交代が心配。
吉本(5) 活躍は森重がいてこそか。敵のボールの出し入れに対応できず。
太田(5) 鋭いクロスはあったものの守備では裏をケアしきれず。
高橋(4.5) リスクを取ったトライがことごとく裏目に。ミスもあった。
米本(5) 精度とスピードのトレード・オフがはっきりしすぎ。踏ん張りどころ。
東(4) スペースを埋めに奔走、要所でボールをつないだ。シュートは枠へ。
河野(4) 前線でボールに絡んだが決めきれず。周囲との連係を高めたい。
エドゥ(3) 今日の見どころはエドゥの他になかった。質の高さを見せた。
武藤(4.5) あれだけの突破ができるのだから最後はシュートでいいのだ。
===
平山(4.5) 役割期待は明快。スピードのある展開を頼みたい。
カク(-) 時間短し。危なっかしいプレーもあったがデビューは及第。
松田(-) 時間短し。いいクロスはあった。
エドゥが救いだと思うしかない試合だったな。
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FC東京
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ナビスコカップ/ルヴァンカップ
2014年05月17日 23:35
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【Jリーグ第14節】FC東京×G大阪
■2014年5月17日(土) 18:00キックオフ
■味の素スタジアム
ワールドカップによる中断前最後のリーグ戦。3連敗のあとスコアレスドローと4試合得点がなく勝ち点が1しか取れていない東京としては何としても勝って中断期間に入らなければならない。負けると降格圏落ちもあり得る瀬戸際のゲームである。
日中はいい天気で気持ちのいい土曜日。午後からやや雲が出たものの観戦日和で、両チーム合わせて4人の日本代表が見られるということもあってかそれなりに観客も入ったようだ。時間が微妙なので晩ごはんは試合後にすることにして、ビールだけを手にいつものバクスタに陣取った。
東京はエドゥを先発に復帰させるなど前線を改造。エドゥと武藤の2トップをトップ下の河野がサポートする形に。またインサイド・ハーフには三田が先発。平山、渡邉、東らがベンチ・スタートとなった。
権田
徳永 吉本 森重 太田
米本 高橋 三田
河野
エドゥ 武藤
試合は開始早々いきなり動く。1分、河野が武藤からのパスを受けて右サイドの深いところまでドリブル、最後に左足のアウトで中央に流しこむとエリア内のゴール正面にいたエドゥがダイレクトでシュート。これが入って東京が1-0と先制。時計を見たら40秒とかだった。今まで見た東京のゴールの中でキックオフから最速のゴールだったかもしれない。
さらに3分、今度は左サイドで河野がヒールで出したパスを拾った武藤が一気に裏に抜け出す。ドリブルで中央に切れこみ敵DFを抜ききらずにシュート。これがネットに突き刺さり2-0に。開始3分で東京が2点をリードし、流れを一気に引き寄せた。
その後は東京はリスクを取らず、集中した守備で時計を進める。とはいえドン引きになった訳ではなく、前線からしっかりボール・ホルダーを追い、中盤で敵のパスを引っかけたり球際で戦ったりして早い段階でピンチの芽を摘んで行く積極的な守備で大阪に攻撃の形を作らせず。
何度かシュートは放たれるものの、遠目からのシュートだったり枠を外してくれたりでクリティカルなシーンはない。一番ヤバかったのは30分、敵CKにドンピシャでヘディングされるが太田が線上で頭でクリア。これが入っていれば流れが変わっていた可能性のあるシュートだったが助かった。
東京は奪ったボールをエドゥに預け、河野、武藤らの飛び出しから何度かカウンターのチャンスを得るが攻めきれず。結局2-0とリードしたまま前半を終えるが、記録によれば前半の東京のシュートは得点になった2本のみ。そこまで守備一辺倒だったイメージはなかったが、2-0になった後は攻撃をしっかりやりきれていなかったということか。
後半に入り51分、敵陣に攻め込みこぼれ球を拾って波状攻撃を仕掛ける。エドゥが右寄りから放ったシュートは敵DFがブロック、こぼれ球を武藤が拾って左サイドを抉り中まで入りこんでからシュートを放ったがボールはゴール前を横切る。
だが直後の52分、高橋が中盤で敵のパスをカット、これを敵DFラインに入ったエドゥに当てる。エドゥはワントラップでボールを置き反転して2タッチめでシュート。エリア外からだったがニアを抜いてこのシュートが決まり、東京が3-0とリードを広げる。楽観はできないものの後半開始早々の追加点で試合運びはグッと楽になった。
東京はその後も大阪のパスを再三カット、中盤でも球際での競り合いからボールを絡め取るシーンが多く、優勢に試合を進める。56分、右寄り25メートルほどのところでFKを得る。エドゥをおとりに太田が狙ったがボールはバーをヒットして入らず。これが入っていれば試合の大勢は決まっていたが。
61分にもゴール正面25メートルほどのところでFKを得る。今度はエドゥが蹴ったがボールは大きくバーの上に。
大阪はモラルを保つのが難しい様子で東京が主導権を握る。68分、三田に代えて東を投入。さらに76分には河野に代えて羽生を起用し、高橋、米本のダブル・ボランチ、東が右、羽生が左のSHに入り中盤をフラットにした4-4-2のフォーメーションで大阪の攻撃を待ち構える布陣となる。
大阪は中盤から細かくパスをつないで来るが、東京は中盤でのつぶし、最終ラインでのクリアと、エリアごとの守備意識が徹底しており危険を感じるような形は作らせない。カウンター・チャンスを決めきれずもったいなかったシーンは何度かあったものの、危なげなくゴールを守り時計を進めている。
85分、エドゥに代えて平山を投入。しっかりと前線でボールを収めて試合をクローズせよというメッセージだろう。大阪の力のある個人の仕掛けには二人で対処するなどチャレンジ&カバーが徹底しており、大阪の終盤の反撃もしのぎきって無失点に抑え、東京が5試合ぶりの勝ち点3を手にした。
得点はいずれもエドゥ、武藤の個人技というか一発ものではあったが、いい時間帯にしっかり決めることができて、終始試合の流れを手放さなかった。大阪がポゼッションを大事にするクラブで、しっかり縦に動いてきてくれた分、東京としてはボールの取りどころ、取った後の展開もはっきりして戦いやすかった。
なぜ大阪相手にこれができて徳島から1点も取れないのかと思うかもしれないが、しっかり自分たちのスタイルで前に出てくる大阪だからこそ3点取れたのであり、大宮、徳島と自陣をかっちり固めてくる相手に、自ら動きを作り出すことができなかった問題点が完全に解決した訳ではないというべきだろう。
とはいえ、こうして結果をきっちり出した意味は大きく、この結果をテコにして前に進むことができる。ワン・プレーで決定的な働きができるエドゥを先発起用したことが功を奏した形で、シュート数9-10、ポゼッション36-64と、大阪にボールを持たれつつも試合をコントロールしていたのは明らかに東京だった。
うまく行くときとそうでないときで、内容的にはわずかな違いが大きく結果に出てしまうという今季のフットボールの怖さがたまたまいい方に出た試合ではあったが、そうであれば、ワン・チャンスを確実に決めて早い時間帯に先制点を挙げ、規律ある守備で有利に試合を進めるという今日のようなパターンをしっかり突きつめる必要があるということだろう。
これで東京は中断までの14試合で勝ち点18。1試合当たりの勝ち点は1.29でまったく足りないが、混戦のおかげもあって暫定ながら順位を10位まで上げた。首位までの勝ち点差は11と小さくはないが、シーズンが半分以上残っていることを考えればやれない数字ではない。
チームとしてどういう戦い方をするのかということはしっかり固まってきたし、うまく行けば機能することも分かってきたので、中断期間中にこれをベースにした「勝ち方」をしっかりパターンとしてフィクスしなければならない。この戦い方をするときにどうしても押さえなければならないポイントというのがいくつかあるはずで、それを死守できればおのずと勝ち点も積み上がってくるのだろう。
中断期間までにナビスコカップのグループ・リーグが3試合予定されており、水曜日に清水(H)、来週末に大阪(A)、その次の週末に鳥栖(H)と対戦。東京からは権田と森重が代表招集されて不在になるが、この試合をうまく使って態勢を整えたい。
評点(評点は
ドイツ式
):
権田(3.5) クリティカルなピンチはほぼなかった。セーブはシュアだった。
徳永(3.5) 対人の強さを発揮。ひそかに代表あるかと思っていたが…。
吉本(3.5) ポゼッションの局面で蹴ってしまうのは仕様と思って諦める…。
森重(3) 最終ラインを統率、2試合連続の完封を手土産にブラジルへ。
太田(3.5) バー直撃のFKは惜しかった。守備でも集中できていた。
高橋(3.5) 中盤で再三のパスカット、ボール奪取。代表呼んで欲しかった。
米本(3.5) 中盤のダイナモとして奮闘。奪取後のパス出し精度を上げたい。
三田(3.5) 豊富な運動量と見切りのいいプレー選択でゲームを作った。
河野(3.5) 序盤のアシストは見事。後半は疲れが出たか動き出しがルーズに。
エドゥ(2.5) やはりワン・チャンスを決めきる力は大きい。先発がいい。
武藤(3) 思いきりのいい仕掛けが結果に結びついた。もっとやりきっていい。
===
東(3.5) しっかり要所を締め試合終盤を安定させた。宇宙開発は持ち味か。
羽生(-) 時間短し。羽生と東の左右SHはオレ的には泣けた。
平山(-) 時間短し。役割は果たした。
今日は森重のサイン入り2012年ユニを着て行った。ブラジルで見たいね。
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FC東京
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J1リーグ戦
2014年05月15日 23:19
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【ブンデスリーガ第34節】ヴォルフスブルク×グラードバッハ
■2014年5月10日(土) 15:30キックオフ
■Volkswagen-Arena
今季最終戦。スカパーでは中継がないのでネットで動画サイトを探した。
グラードバッハは既にヨーロッパ・リーグ出場権を得ているが、この試合に勝ち4位のレバークーゼンが負ければチャンピオンズ・リーグ予選の出場権が得られる4位になる。アウェイだがしっかり勝ちに行かなければならない試合。前節と同じ布陣。
テア・シュテゲン
コープ シュトランツル ヤンチュケ ドミンゲス
ヘアマン ノードファイト クラマー アランゴ
ラファエル クルーゼ
試合は序盤から互いに積極的に仕掛ける展開に。しかしグラードバッハが組立に手間取る一方、ヴォルフスブルクはシンプルに前線にボールを預け何度かいい形を作る。勢いで押され主導権を握られる。
グラードバッハは8分、左寄りで得たFKをアランゴが蹴るとこれにクラマーが中央で合わせるがバーの上に。しかしその後はなかなかチャンスがなく、ヴォルフスブルクのハイプレスに苦しめられる展開が続く。
30分、スルーパス1本で右サイドを破られ裏に飛び出される。敵FWとテア・シュテゲンとの一対一になり、冷静に流しこまれて0-1と先制を許す。38分にも敵のFKがバーを叩くシーンがあったがしのいだ一方、43分にはラファエルのパスから裏に抜け出したクルーゼがGKと一対一でシュートを放つがGKに当ててしまう。
結局前半は0-1で終了。グラードバッハはホーム最終戦で4位を狙うモラルの高いヴォルフスブルクに押されて流れを呼び込めない。
一方でレバークーゼンではブレーメンが先制しヴォルフスブルクとグラードバッハ双方のサポーターを喜ばせたが、その後レバークーゼンが追いついて1-1で前半を終了。ヴォルフスブルクは勝てば4位に上がれる状態でこれもモラルを下支えしたかもしれない。グラードバッハはレバークーゼンが負けてくれないと4位の目はない。
グラードバッハは後半から左SBにドミンゲスに代えてケガから復帰のヴェントを起用。ヴォルフスブルクのハイプレスは変わらないがグラードバッハも前を向いてボールを運ぼうと売る。
53分、敵が右サイドの角度のないところから放ったシュートがニア・ポストを蹴ってバーに当たり、さらにファーポストに跳ね返される。九死に一生を得るようなシーン。
64分、ラファエルがクルーゼとのワンツーでペナルティ・エリアに侵入、左からラストパスを入れるとクラマーがこれに合わせてゴール。1-1と同点に追いつく。
ところが、68分、敵の放ったシュートをテア・シュテゲンがセーブしたところ、ゴール前のこぼれ球を拾われ再びシュートを浴びる。これもテア・シュテゲンがセーブしたが、再びこぼれ球に詰められ、頭で押し込まれて失点。得点の直後に取り返されるという最悪のパターンで1-2と再びリードを奪われる。
グラードバッハは69分、ノードファイトに代えてシャカを、73分、アランゴに代えてエルゴタを投入するが、81分、CKに頭で合わされて1-3と追加点を奪われ事実上試合は決まり。シーズン最終節であったが最後までヴォルフスブルクのペースで試合を進められ、我々のよさが出なかったゲームだった。
レバークーゼンが2-1とブレーメンに勝ったため、結局勝ったヴォルフスブルクも5位止まり。我々はシーズン34試合を戦って16勝11敗7敗で勝ち点55、1試合あたりの勝ち点は1.62とまあ中位の上当たりの成績で、6位という結果には納得できる。
総括は別にやりたいが、今季は移籍加入したラファエルとクルーゼが機能、これを原動力にヘアマン、アランゴも活性化し、魅力的な前線を構築することができた。また、ボランチにはノードファイト、クラマー、シャカら、CBにはシュトランツル、ドミンゲス、ブラウアースらがおり、ユーティリティとしてSB、CB、ボランチをこなせるヤンチュケの存在もあって、層の厚さから安定して戦うことができた。
シーズン序盤はなかなかアウェイで勝つことができず黒星が先行したこともあったし、またウィンター・ブレイク後にも勝てない状況が続いたがそこを乗り越えてヨーロッパリーグ予選の出場権を手にしたことは高く評価していい。特に年明け勝てない試合が続いたときにも、監督をめぐるごたごたが一切出ず、むしろ監督との契約更新を発表して時自分たちの路線に迷いがないことを示したのは英断だった。
連敗がなければ4位から上も狙えたが、足踏みが長すぎた。とはいえ自信を持っていい成績だし、実際試合内容もサボらない守備からボールを奪って素早くゴール前に運ぶという攻撃の型が機能しており、6位という結果は決して偶然ではなかった。
来季はヨーロッパ・リーグ予選からのスタート。ファヴレ監督体制は続くだろうが、既にアランゴとルップがクラブを去ることが報道されている。ルップはともかく、アランゴを失うのは大きい。条件面で折り合えなかったようだが、単なる戦力として以上の存在感で何度も素晴らしいゴールを見せてくれたアランゴの退団は本当に残念。
これ以外にも選手の動きはあるだろうが、今季としっかり連続性を保っていい準備をしたい。今季は楽しいシーズンだった。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「ヴォルフスブルクの勝利は妥当なもの。我々は前半なかなかうまく試合に入れなかった。非常にテンポの速い展開で、我々は技術でもボールを止める点でもこうしたテンポにしっかりついて行くことができなかった。後半は内容的にはよくなったし、そのおかげで同点にすることができた。だが、ヴォルフスブルクは今日、特にセットプレーで危険であり、残念ながら2回も決められてしまった」
ワールドカップのドイツ代表にはグラードバッハからだれも選ばれず。クルーゼ、ヘアマン、テア・シュテゲン、クラマーあたりは選ばれてもおかしくないのに。一方でシャカがスイス代表に選ばれたらしい。
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Borussia M'Gladbach
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ブンデスリーガ
2014年05月11日 23:25
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【Jリーグ第13節】徳島×FC東京
■2014年5月10日(土) 14:00キックオフ
■鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム
海外は遠征範囲外なのでおとなしく自宅スカパー観戦、の予定だったが、日中所用があったためスカパーを録画、家に帰って晩ごはんを食べてフロにも入ってからゆっくり録画を見た。もちろんその間試合結果は封印したまま。
東京はこのところ悪くない戦いをしながらも得点が取れず、セット・プレーやミスがらみのワン・プレーで1点に泣く0-1の敗戦が3試合続いている。何とかこの流れを止めて勝ち点3を上積みしなければ降格圏との勝ち点差にも余裕がなくなっている。
前節後半出場でアクセントになった河野がトップ下で先発。このところベンチにも入っていなかったのはインフルエンザだったらしい。代わって武藤がベンチ・スタートとなった。平山、渡邉の2トップは前節と変わらず。
権田
徳永 吉本 森重 太田
米本 高橋 東
河野
渡邉 平山
試合はコイントスに勝った東京が「チェンジ」を選んでキックオフ。風が強く前半に風上を取り早く先制点を取りたいという意図があったのだろう。
試合は序盤こそ徳島も前がかりに中盤で競ってきたが、次第に東京がボールを支配、敵陣に押し込む展開に。もっともこうした試合になるのは予想できたことで、徳島は割りきってゴール前に人数をかけ、東京のシュートを粘り強く跳ね返す。
7分、東からのパスを受けた河野が裏に抜け出しシュートを放つが枠に収まらず。これがファースト・シュート。8分には平山が深いところから戻したボールに、後ろから飛び出した米本が合わせたが敵DFにブロックされる。
さらに13分、敵DFラインに入り込んだ渡邉が徳永からのパスを受けて反転、シュートを放つがゴール左に外れる。14分にはCKからのこぼれ球を米本がシュート。いい弾道のボールが枠に飛ぶがGKにセーブされる。
東京が立て続けにチャンスを作り徳島ゴールに迫るが、徳島の堅い守りに阻まれるシーンが続く。一方で徳島の攻撃は散発で、シュート精度の低さにも助けられて大きな危険を感じるシーンはそれほど見られない。
26分には米本が河野とのワンツーで裏に抜け出しクロスを入れる。ファーの東が頭で合わせるが打ちきれず枠外に。さらに29分、徳永のクロスに今度は平山が頭で合わせるがGKがセーブ。32分には平山がミドルを放つがこれもGKが抑える。東京はシュートを放つものの敵GKの堅守もあってなかなかゴールを奪えない。
34分、太田のクロスに渡邉が頭で合わせるが枠外。36分、平山が中央に送ったボールに東が頭で合わせようとするがヒットしきれずGKに抑えられる。42分には米本がCKからのこぼれ球をループで狙うがこれもバーの上に。
東京は再三の得点機を決められずスコアレスのまま前半を終えた。確かにボールを支配しておりクロスからのシュートまでは行けているが、それを織り込んで中央を分厚く固める徳島の術中にはまり最後のところでブロックされている。前半だけで10本のシュートを放っているが、単純なクロスに中央でドンだけではなかなかこの壁を破るのは難しそうだ。
後半に入っても流れは変わらず。東京は敵ペナルティ・エリアに圧力をかけるが混戦の中で守られゴールを割れない。53分、CKのこぼれ球から太田が入れたクロスに米本が頭で合わせるが枠に飛ばず。
55分、平山に変えてエドゥを投入。ターゲットにクロスを入れるだけでは効果がないとの読みか。起点になり敵のDFを動かすことのできるエドゥの起用は悪くない。
56分、敵を背負って高橋からのパスを受けたエドゥが反転してシュートを放つがGK正面に。59分には徳永がカットインしてシュートしたがバーの上に。シュートは打つものの得点に結びつかない。いいときには枠内に収まるシュートがこの流れでは枠外に飛んでいる感を否めない。
63分、徳永に代えて松田を投入。3バックに変更したようだがテレビで見ている限りよく分からなず。両サイドを押し上げて敵を揺さぶる考えか。
その後はしばらく徳島から逆襲を受ける時間となったが決定的なシーンは作らせず。とはいえこれが上位クラブなら失点していてもおかしくなかった。
69分、河野に代えて武藤を投入、早くも交替枠を使いきる。是が非でも勝ちたいという強い意志は感じるものの、なかなか効果的に敵を揺さぶることができず、モラルの高い徳島の守備に手を焼いている現状を打開できるか。
71分、太田のクロスを中央のエドゥが落とし、これを東がシュートしたがDFにブロックされる。73分、東が武藤とのワンツーからシュートを放つが枠に収まらず。82分、CKからの流れで東が放りこんだクロスに渡邉が頭で合わせるがGK正面。
次第にオープンになる中で徳島からも逆襲を受けるが敵の攻撃の精度の低さもあってしのぐ。ワン・チャンスで失点する恐怖がハンパない…。
87分、東のCKに森重が頭で合わせるがバーをヒット。アディショナル・タイムにもCKに渡邉が合わせるが枠外。さらに終了間際に得たFKをエドゥが蹴り、ゴール右隅に飛ばしたが敵GKにセーブされゴールならず。結局スコアレス・ドローとなった。
予想された通り圧倒的に東京がボールを支配、シュート数22-9、ポゼッション59-41、CK2-15と終始優勢に試合を進めたが、徳島の堅い守備に阻まれ最後までゴールが遠かった。
とはいえ15本のCKを得ながら枠にまとなシュートが飛んだのは数えるほど。クロスもバンバン放りこんだ割りには敵の分厚いゴール前の守備に競られ、枠に飛んだシュートもGKに抑えられた。
守備の規律はしっかりしており、完封できたことは大きな収穫で自信になるが、一方で攻撃のパターンが貧弱で工夫がなく、見方によっては徳島のゲーム・プラン通り。早い時間帯に先制し、ボールをコントロールしながらしっかり守って逃げきるという我々のゲーム・プランからは、得点できないことで終盤にさしかかるに連れて焦りも出るし守備にも余裕がなくなる。
ボールを保持してもパスは足許ばかり。パスの出し手と受け手が同じスペースを意識して、ボールと受け手が裏で出会うような流動性とアイデアのある攻撃は見られず。縦横の動きで敵の守備をズラしてシュート・チャンスを自ら作るような、昨季まで散々試みてきたフットボールはどうなったのかと思わせる、バカ正直で静的な攻撃ばかりを見せられた。
敵が守備を固めてくることは予め分かっていたにも関わらず、その分厚い守備にバシバシと可能性の低いシュートを打ち続けるだけの貧弱な攻撃に終始。大宮戦も含め、東京のシュートが再三ブロックされたのは別に偶然でも何でもなく、待ち構えているところに打ちこめば当たるのは当たり前で、今季の東京が攻撃というものをどう考えているのか疑問を感じざるを得ない試合だった。
負けは免れたが開幕からここまで1勝11敗だったチームに勝ち点1を与えたのは屈辱。昨季まで、いかに得点を偶然でなく必然にするかというテーマに取り組み続けてきたのがすっかり劣化しているのを目の当たりにしてショックだ。クロスから中央でドン以外には個人頼み。
東あたりが緩急をつけようとボールを動かしても、平山、河野がそれを共有できず息の合った動き出しがない。自分のいる場所にボールを欲しがる平山の責任も大きい。米本はモラルは高いが攻撃に絡んだときの精度にまだまだ向上の余地があり脱皮しきれていない。4試合連続無得点も仕方ないと思わせる試合だった。
東京は13試合を終えて勝ち点15。順位は12位とひとつ上げたものの、1試合あたりの勝ち点が1.15というのは降格圏の数字であり、実際16位との勝ち点差は2と引き続き危険水域。9位との勝ち点差も2と混戦でお友達はたくさんいるのが救いだが、このまま勝ち点を伸ばせなければ置いて行かれる。
ワールドカップによる中断期間までリーグ戦は次節1試合のみ。ここで勝ち点3を積んで中断期間に入り、そこでしっかり立て直すしかない。シュートは打てている、内容は悪くない、なんて思っていると重症になってしまう。
評点(評点は
ドイツ式
):
権田(4) 完封は評価できるが試されるシーンもそれほどなかった。
徳永(4) 守備ではさすがの強さを見せた。シュートは枠に行きたかった。
吉本(3.5) 引き続きモラル高い。吉本の復活はここまでで最大の収穫だ。
森重(4) DFリーダーとして完封に貢献。セット・プレーでも武器になったが。
太田(4) さんざんクロスを放りこんだが中央が分厚く得点に結びつかず。
高橋(4) 彼のところにはほぼプレッシャーなく自由にプレーできた。
米本(4) 積極的なシュートは評価するが、彼のプレー精度が全体に影響。
東(4) せっかくのアイデアも共有する相手がおらず持ち腐れに。
河野(4.5) 敵の堅い守備にスペースが見つけられず持ち味を生かせなかった。
渡邉(4.5) 昨季なら枠に飛んでたシュートが今季は収まらない。
平山(4.5) 彼のところで動きが止まるのが攻撃の停滞の一因。交替は妥当。
===
エドゥ(4) 起点になって攻撃を活性化したが。先発で見たい。
松田(-) 時間短し。
武藤(-) 時間短し。
とにかく得点を取らないことには始まらない。
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FC東京
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J1リーグ戦
2014年05月06日 20:03
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【Jリーグ第12節】FC東京×大宮
■2014年5月6日(火) 13:00キックオフ
■味の素スタジアム
中型連休ともいうべき今年のゴールデン・ウィークだが、その4連休の最終日、15日間で5試合の4試合めはホームでの大宮戦。今にも降り出しそうな天気で肌寒い祝日となったが厚手のパーカーを着て味スタに出かけた。駅からスタジアムに向かう道では細かい雨がぱらついていた。
東京はこのところ規律のある守備をベースにしながらも得点が挙げられずセット・プレーからの失点に泣いて2連敗。上位を狙うためにはこれ以上の連敗は何としても避けなければならない。
先発はDFラインの加賀を吉本に入れ替えた他は前節と同じ。構想がある程度固まってきたということか。前線は平山を1トップに置き、右に渡邉、左に武藤を配した布陣のようだ。
権田
徳永 吉本 森重 太田
米本 高橋 東
渡邉 平山 武藤
試合はまず東京が仕掛ける。3分、太田が左サイドから仕掛けマイナスのクロスを入れる。このこぼれ球に高橋が反応しクロス。シュートは敵DFに当たるがさらにこぼれたところに東が詰めゴール正面至近距離からシュートを放つが大きくバーの上。落ち着いて枠に飛ばしたかった。
さらに6分、渡邉が自ら持ち込みシュートを放つが敵DFにブロックされる。東京がボールを支配、敵陣を中心に試合を進めるが、5バックでゴール前を固める大宮の堅守に手を焼きゴールをこじ開けることができない。シュートが敵DFに当たるのは最終ラインを分厚くしている大宮に対して有効な崩しができず、最後はムリめのシュートを打たざるを得なくなっている当然の帰結か。
その後は東京優勢ながらなかなかバイタル・エリアに入り込めず、大宮のカウンターを浴びるシーンも繰り返される。22分にはカウンターから与えたCKの流れで敵DFに厳しいシュートを打たれ、権田のセーブで何とかバーに逃れる。肝を冷やした場面だった。敵のシュート・ミスに救われる場面も多く、フラストレーションが募る展開に。
前半の残り15分は再び東京がボールを支配し敵陣でパスをつなぐが、やはり大宮の守備を打開する工夫、アイデアがなく決定機を作れない。結局スコアレスで前半を終えた。攻撃の場当たり感、成り行き任せ感が強く組織で攻めきれてないので大宮からすれば守りやすいのではないか。
後半も立ち上がりに好機を迎える。平山からのパスを受けて右サイドを突破した武藤が中央に折り返し。渡邉がダイレクトで合わせたがシュートはわずかに枠を外れる。枠に飛んでいればというシーンだったがまたしても決めきれず。
その後も東京が積極的にボールを動かして攻撃の主導権を握るが、自陣でブロックを形成し最終ラインに人数をかける大宮の身体を張った守備にことごとく跳ね返されてなかなか決定機を作れない。
62分、渡邉に代えて河野を投入。河野が前線に流動性をもたらし大宮の守備にギャップを作り出し始める。69分、ゴール前の混戦から河野がシュートしたがGKがセーブ。ゴール前にボールがこぼれたが詰められなかった。70分にも武藤のクロスに河野が合わせるがGKがセーブ。
76分にもゴール前の密集にボールがこぼれるが押し込みきれず。河野の投入を契機にチャンスを作ったが得点にむすびつけることができない。
86分、武藤に代えてエドゥを投入。スコアレス・ドローで満足するべき試合でもなく、前線に比重をかけて決勝点を狙いに行く。
ところがアディショナル・タイム、敵GKからのフィードに攻め残っていた敵FWに抜け出され、吉本のシュート・ブロックも奏功せず放たれたシュートがゴールに。土壇場でワンチャンスから失点し、試合はそのまま0-1で終了。東京がまさかのアディショナル・タイムの失点で3連敗を喫した。
これまでの試合と同様、規律ある守備はできており、攻撃も場当たり的とはいうものの何度か決定的なチャンスも作れていたのだが、最後のところで決めきれず、ワンプレーでの失点でまたしても痛い敗戦となった。
チャンスで決めないとこういうことになるというのはもはや言い尽くされたことではあるが、シュート数14-9、ポゼッション62-38という数字を見ると、引き分け上等の大宮にボールを持たされて厚い守備を攻めあぐね、前がかりになったところをカウンターでやられるという悪いパターンだったことが窺える。
考えてみればここ数試合、勝った試合と負けた試合とで極端なパフォーマンスの差がある訳ではなく、守備も攻撃も意図するところの大半は表現できているのに、勝負どころの機微で勝敗を分けている紙一重感がある。それだけ精妙な時計仕掛けみたいなフットボールを志向しているということだが、逆に言えばそれを本当に最後の最後までやりきれるかどうかという厳しさ、強さが求められているということでもある。
結果論的に言えば負けた試合ではその詰めがやはり甘かったということだろうが、具体的に何が問題なのかと言われれば実はそこは難しい。今日の試合だって後半のチャンスに1点を決めて、終盤守りきれれば絶賛されただろうし、そうなっていた可能性も実際大きかった。だからこそ難しいのだ。
僕としては、ロースコア・ゲームを基本とする戦略ならばやはりワン・チャンスを決めきる力はどうしても必要で、その意味で飛び道具感のあるエドゥを最後の5分しか使わないのはもったいないと思う。平山は前線で身体を張り、ポストに、パス出しに、シュートにとよく働いているが、一瞬で局面を変えて得点を奪ってしまう自力、敵にとっての怖さではエドゥの方が上だろう。エドゥの先発を久しぶりに見てみたい。
加えて、守備には明確な規律がある一方で攻撃がいかにもその場次第のように思える。ボールを奪ったとき、あるいは最終ラインから組み立てるとき、何をトリガーにどういう連係をして敵のゴールに迫るかということが意識化されておらず、思いつきで各々が適当にやっているようにすら見える。
もちろんそんなことはなくチームとしての戦術というのはあるのだろうが、それが組織として表現できていないように思えるのだ。こう攻めるという攻撃の型がしっかりあってこそ、そこから派生するバラエティが効くのであって、初めから思いつき、成り行き任せでは、もちろんうまく行くこともあるだろうが安定的に得点を重ねることはできない。
とはいえ、フィッカデンティ監督が目指すもの自体は共有できつつあるし、その方向性は支持している。我々がするべきなのは立ち止まることではなく、うまく行かないトライアルに唇を噛みながらもブレずに結果を求めて戦い続けることであり、ここで投げ出したら終わりだ。この難しい状況でどこをどう修正するか、しないかが監督の手腕と言ってもいい。
次節はまたすぐ土曜日に巡ってくる。アウェイで最下位の徳島戦だが、楽勝ムードでは足許をすくわれるのはこれまで何度も痛い目に遭ってきたとおり。連戦の疲れはあるがそれは敵も同じことだ。やるべきことを愚直に、真摯にやりきって、勝ち点3を目指すしかない。もう負けられない。
評点(評点は
ドイツ式
)
権田(4) ナイス・セーブはあったが守備機会少ない。1失点に泣いた。
徳永(4) 今日のような試合ではもっと縦に突破する意識あっていい。
吉本(3.5) 吉本の奮闘は目下の最大のプラス材料。今日も泣かせる働き。
森重(4.5) 明らかにパフォーマンスを落としている。身体は大丈夫なのか。
太田(4) 鋭いクロスもあったが散発な印象。前線の動きに絡みたい。
高橋(3.5) 引き続き好調を維持。縦横のメリハリにセンスが生きている。
米本(4) チェイシングはいいがそろそろ次のステージに進みたい。
東(3.5) 抜群のポジショニングで羽生の後継者たる所以を見せつけた。
渡邉(4) 彼の苦しみが今の東京の苦しみ。とにかくまず1点が欲しい。
平山(4) 愚直に頑張っているがそれ以上の存在になれていない。
武藤(4) センスと意欲は感じさせるが決定機にはもっと貪欲でいい。
===
河野(3.5) 前線に流動性を供給。終盤のチャンスを作ったが生かせず。
エドゥ(-) 時間短し。先発で使って欲しい。
ゴールデン・ウィークは終ったが、連戦は週末まで続く。リーグ戦は次の徳島戦(A)、その次のG大阪戦(H)でいったん中断に入る。連勝しかあり得ない。
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FC東京
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J1リーグ戦
2014年05月04日 13:22
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【ブンデスリーガ第33節】グラードバッハ×マインツ
■2014年5月3日(土) 15:30キックオフ
■Stadion im Borussia-Park
今季ホーム最終戦。ブンデスリーガでは最終2節は全試合が同時刻キックオフ。幸いにもスカパーで生中継があるのでテレビ前に陣取った。
グラードバッハは既にヨーロッパ・リーグ出場権獲得を事実上決めているが、チャンピオンズ・リーグ予選出場権のある4位になる可能性もあるため勝たなければならない試合。
これまで数々のビッグ・セーブで何度もグラードバッハの勝利に貢献してきたGKテア・シュテゲンが移籍前最後のホーム・ゲームということで、試合前に特製グラブの授与セレモニーがあり、涙をこらえるテア・シュテゲンの顔が大写しになった。
バルセロナへの移籍が報じられているが、いずれにしてもファヴレ体制でグラードバッハが躍進した功労者の一人であることは間違いない。移籍は残念だが気持ちよく送り出したい。それにしてもこうして泣き顔を見せられると、彼もまだ22歳の兄ちゃんに過ぎないのだと改めて感じた。
グラードバッハは前節と同じ布陣。長く戦線を離脱していたヴェントがベンチに復帰した。
テア・シュテゲン
コープ シュトランツル ヤンチュケ ドミンゲス
ヘアマン ノードファイト クラマー アランゴ
ラファエル クルーゼ
序盤は互いに出方を窺う慎重な立ち上がりに。グラードバッハはマインツの前線からの守備に手を焼き落ち着いてボールを回すことができない。マインツが積極的にボールを動かし、グラードバッハは思うように試合を進められない展開となる。
しかし22分、グラードバッハに好機。クルーゼが右CKを蹴るとクリアされたボールが再びクルーゼの元に。これを再び中央へ送るとファーのドミンゲスが頭で折り返し。これにシュトランツルが頭で合わせてグラードバッハが先制。1-0とアドバンテージを得る。こういう点の取り方ができるときは強い。
リードしたことでグラードバッハが主導権を取り返し、リスクをコントロールしながらカウンターの機会を窺う戦い方にシフトする。28分、ラファエルが敵陣でボールを奪いショート・カウンター。右サイドから中央にクロスを入れたがクルーゼには合わず。
40分にはクルーゼからのパスを受けたクラマーが敵ペナルティ・エリア内に侵入するが厳しい守備に遭い打ちきれず。一方でマインツもチャンスを作るがテア・シュテゲンのファイン・セーブもあって得点は許さず。1-0と最少得点差で前半を終えた。
後半早々にはゴール前で敵MFにシュートを打たれるシーンもあったもののこれもテア・シュテゲンが抜群の反射でセーブ。
すると54分、カウンターからヘアマンが並走したクルーゼにラスト・パス。クルーゼがこれを受けきれずいったんサイドに流れたものの、そこから改めて切れこみエリア外から鋭いシュートを放つ。これがファーに決まり2-0。グラードバッハがいい時間帯に追加点を挙げてマインツを突き放す。
前がかりになるマインツに対してグラードバッハにはカウンターの好機が何度か訪れる。62分にはヘアマンがカウンターからのクロスを頭で合わせたが敵GKに触られバーに逃げられる。
だが、65分、自陣左サイドから上げられたクロスに中央でドンピシャのヘディングを合わされ失点。1-2と1点差に迫られる。やらなくていい失点だったがスピード感を持ってやりきったマインツをほめるべきか。
だがグラードバッハはバタつくことなく試合をコントロール。77分、クルーゼがカウンターで持ち上がったボールを、DFを引きつけた上で中央から右のクラマーにパス、クラマーがこれを決めて3-1と再びリードを広げる。時間帯を考えてもほぼ試合を決める得点となった。
その後はマインツの攻撃を受けたものの、82分、クラマーに代えてシャカを、コープに代えてブラウアースを投入して守備を固め、アディショナル・タイムにはラファエルに代えてエルゴタを投入するなど時計を進め、グラードバッハが3-1で危なげなく勝ちきった。
序盤こそマインツのハイプレスにボールを落ち着かせられない時間が続いたが、先制点を得て主導権を握り、ポゼッションはマインツに譲りつつもしっかり流れをコントロールして確実に加点した。
ポゼッション45-55、シュート数7-18と数字の上ではマインツが優勢だったように見えるが、終始ペースをつかんでいたのはグラードバッハで結果は妥当。ファヴレ監督の下での規律あるフットボールを見せつけた好ゲームとなり、テア・シュテゲンの見せ場も作ってホーム最終戦を勝利で飾った。
グラードバッハは勝ち点を55まで伸ばし6位をキープ。4位のレバークーゼンとは勝ち点差3で、得失点差はともに18。5位のヴォルフスブルクとは勝ち点差が2で、最終節はそのヴォルフスブルクと対戦なので、勝てば5位以上は確定、レバークーゼンがブレーメンに負ければ入れ替わって4位になる。
シーズン後半ややもたついたが、前半終了時には3位だった訳であり、ここまで盛り返したのは評価に値する。とにかくヴォルフスブルクに勝って、何が起こるか見てみるしかない。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「非常に集中した試合であり、両方に多くのチャンスがあった。マインツは今日は5-4-1または5-3-2で戦っており、そのため我々はビルドアップが大変難しかった。我々はユリアン・コープかアルヴァロ・ドミンゲスからしか組み立てることができず、広く、長くDFを越えて行くことを強いられ、我慢しなければならなかった。マインツの方が前半よかったことを考えれば、幾分幸運なことに我々は1-0とリードすることができた。後半はできるだけ早く追加点を奪うことを目論んでいたが、マックス・クルーゼのゴールはその意味で我々にとってパーフェクトだったし、その直前にはマーク・アンドレ(テア・シュテゲン)が信じ難いスーパー・セーブで我々を救い流れを決めてくれていた。マインツは今日はとても手強く、2-0になった後も出来得るすべてを試みてきた。その後は我々はいくつかのカウンターのチャンスを得て、クリストフ・クラマーがそれを生かし勝利を引き寄せてくれた」
いい勝ち方ができるとコメントが長くて訳すのが大変だ。
この日、グラードバッハは来季のホーム・ユニを着用してプレー。デザイン的には微妙な感じもしたが、まあ、買うんだろうな…。
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Borussia M'Gladbach
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ブンデスリーガ
2014年05月03日 22:27
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【Jリーグ第11節】浦和×FC東京
■2014年5月3日(土) 16:00キックオフ
■埼玉スタジアム2002
最高気温が30度近くまで上がった暑い土曜日。4連休の初日だがまあフットボールを見に行く以外にすることもない。
埼スタは駅から遠い。浦和美園駅の向こうに車両基地があり、線路は奥まで伸びているのだから、車両基地の端っこに乗降場を作り、試合のある日だけそこまで運転すれば随分喜ばれるのにと思った。
以前はアウェイでは正直にアウェイ側ゴール裏に入ったりしていたが、最近ではゴール裏からの試合の見にくさと立見のつらさに耐えきれず、バックスタンドかメインスタンドのアウェイ寄りで見ることにしている。時として敵サポに周囲を固められることもあるがやむを得ない。
今日はバック上層のアウェイ寄り指定席を取ったが、両脇が東京サポだった。僕はこういうときは一応ユニその他オフィシャル・グッズは自粛するのだが、堂々と東京ユニを着ている人もいる。右隣に座った東京サポのおっさんが奇声を発するのでやかましくてウザかった。声出したいならゴール裏行けばいいのに。指定席じゃなきゃ席移ってた。
さて、東京はホームで名古屋に惜敗したばかり。上位を窺うのなら連敗は許されない。難しい相手だができ得ることをきちんとやりきれば勝機は当然ある。スキルとメンタリティを試される大事なゲームである。
CBには前節の吉本に代えて加賀が先発。浦和相手では高さ勝負よりスピードでスペースをカバーする必要性があるとの判断か。また、三田がベンチに退き武藤が先発に。このところメンバーを外れていた河野がベンチ入りした。
権田
徳永 加賀 森重 太田
米本 高橋 東
渡邉 平山 武藤
東京は高橋がDFラインの中央に落ちて3バックに近い布陣を作り、米本、東が中盤をケアする形に。序盤から積極的なプレッシングで主導権を握ろうとする。試合が落ち着く前に仕掛け、早い時間帯に先制してしまいたいという意図か。
開始早々に武藤のパスから渡邉がシュートするなど前に出ようとするが、次第に浦和がボールを持つ時間が長くなる。東京は規律ある守備からボールを引っかけてカウンター気味に攻撃を仕掛けるが、浦和の帰陣も早くなかなかフィニッシュまで持ち込めない。
浦和の攻撃は集中した守備でせき止めているが何度かシュートを打たれるシーンも。しっかり寄せられているので怖さはさほどないが、互いにボールを奪っては攻撃を仕掛ける拮抗した攻防が続く。中盤での球際では東京が勝っている印象を受けるが、前線では攻撃が停滞し、なかなか形を作ることができない。
38分、徳永からのパスを受けた渡邉が敵DFラインに入った渡邉が受け、反転してシュートを放つがボールはゴール右に外れる。43分にも武藤が敵のボールを奪い、最後は中央の渡邉に渡すが、渡邉のシュートはGK正面に。攻守の切り替えがルーズでフォローが遅く、スピード感を持って攻撃をやりきることができていない印象。結局スコアレスで前半を終了する。
東京は後半開始から再び攻勢に出る。48分、持ち上がった加賀がシュートを放つがGK正面に。ややレンジが遠かった。52分、徳永が中央に切れこんで敵DFライン手前からシュートを放つとこれが左ポストをヒット。思わず腰の浮いたシーンだった。周囲の浦和サポからはため息が。
さらに55分には中央でパスを受けた平山が敵DFをすり抜けて裏に持ち出しシュートを放つがこれもわずかに枠外。この時間帯は東京がボールを支配して波状攻撃を仕掛けられており、先制しておかなければならなかった。
61分、渡邉に代えて河野を投入。しかしこのあたりから今度は浦和にボールを持たれ自陣で受けに回る展開になる。何度か厳しいシュートを浴びたが東京のDFも最後のところでは集中して対応できており何とかしのいでいる。
しかし試合も終盤に入った79分、敵のカウンターを止めて与えたCKから、ニアに飛び込んだ敵DFに頭で合わされ失点。0-1と膠着した試合だけに重い先制点を与えてしまう。
直後の81分、太田が左サイドで敵DFをかわしてそのままペナルティエリアに侵入、折り返したボールに平山が合わせたがゴール前で密集になり押し込めず。
86分、米本、徳永に代えてエドゥ、松田を投入、6分のアディショナル・タイムを得て最後はパワー・プレーに近い形で押し込もうとするが、焦りもあり浦和の落ち着いた守備にかわされて得点できず。結局0-1で惜敗を喫した。
内容的には拮抗した試合で互いにチャンスを作ったが、中盤での球際や規律ある守備、ワンチャンスからの攻撃の迫力では東京が優っていたと言っていい。ポゼッションは45-55と譲ったものの、シュートは13-9、CKは7-4と、数字は東京が効果的に試合を進めたことを物語っている。
それだけに前節・名古屋戦に続いてセット・プレー一発に沈んだのは何とも言えず残念。ロースコア上等のゲーム・プランであれば、セット・プレーであれ何であれ1失点が致命的であることは自明で、最も集中しなければならないところでやりきれなかった悔いが残る。敗戦の後のアウェイ・ゲームであり、最低でも勝ち点1は持ち帰らなければならなかったが結果を出すことができなかった。
攻撃も何度か惜しいチャンスはあったものの決めきれなかった。カウンターをケアされて後方にDFが残っているケースが多く、中盤でボールを引っかけても単純なカウンターに移れない。序盤は前線からプレスをかけたが、30度近い気温ではそれを長くやり続けることは難しく、組織的に追い込んだ時間帯に得点できないとその後は攻撃も出たとこ勝負の成り行き任せ感が強くなってしまう。
攻撃の型がなく攻撃面は昨季までの遺産で食ってる感が強い。せっかく武藤や河野らアイデアと技術のある選手がいるのに、オートマティズムが不十分で攻撃が散発的、偶発的。守備に比べて攻撃面でのアイデアがプアでせっかくのチャンスをどう生かすかが共有されていない。
2試合続けてセット・プレーからの失点負けというのはショッキングだが、逆から見れば2試合続けて無得点であり、これではいかにしっかり守っても取り得た勝ち点は最大で2。いやらしく1点取って勝つためには、僕としてはもっとエドゥを有効活用するべきではないかと思う。
東京は11試合を終えて勝ち点14で12位。上位が混戦になっているのでまだ致命的な差はついていないが、徐々に上位争いから置いて行かれている感は否めない。次節、ホームでの大宮戦だがこれも難しい試合。何とか勝つしかないし勝てばまた上位が展望できる。
2試合連続でセット・プレーでの失点から完封負けという状況をどう整理し、どこを修正するか。今季2回目の踏ん張りどころだ。次の試合まで時間はない。
評点(評点は
ドイツ式
):
権田(4) 2試合続けてセット・プレーに泣く。キック精度にも冴えを欠く。
徳永(3.5) 惜しいシュートだが攻撃参加が効いた。守備面でも強さを発揮。
加賀(4) 浦和の攻撃にしっかり対応していた。シュートも面白かった。
森重(3.5) 読みのいい守備で敵のFWと渡り合った。流れは抑えたが…。
太田(4) いいクロス、切れこみもあったが。そろそろFKからのゴールを。
高橋(3.5) 守備時にはDFラインに入り5バックに。対応力の高さを発揮。
米本(4.5) ボール・ロスト、パスミスは積極的にボールを絡んだからこそ。
東(3.5) 抜群のポジショニングで中盤制圧の原動力になったが…。
渡邉(4) シュートは惜しかった。1点取れれば流れが変わると思う。頑張れ。
平山(4) 強さは見せたが彼のところで流れが止まる感あり。判断を早く。
武藤(4) 仕掛けはよかったが大事に行き過ぎた感あり。シュートでいい。
===
河野(4) 走り回ったがサポート少なく見せ場は作れなかった。
エドゥ(-) 時間短し。もったいない。
松田(-) 時間短し。
「まあ大宮になら勝てるだろ」とか思ってると絶対やられる。危機感が必要。
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