フットボール・クレイジー
football crazy
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2014年11月30日 22:35
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【Jリーグ第33節】甲府×FC東京
■2014年11月29日(土) 17:00キックオフ
■山梨中銀スタジアム
所用があってリアルタイムでのスカパー観戦ができず録画、夜、家に帰って10時頃からみた。もちろん結果は遮断。シーズン終盤だし甲府とのアウェイなので所用がなければ行ってもよかったのだが…。
東京は高橋が警告の累積で出場停止。そのためアンカーには梶山が今季初先発。またインサイド・ハーフには羽生に代わって東が負傷以来久しぶりに先発した。また、前線でも中島がエドゥに代わって東京では初めて先発。シーズン終盤、既にタイトルも降格も関係ない「消化試合」とあって思いきった用兵となった。ヨーロッパ人らしい割りきりだと思うが嫌いじゃない。
権田
徳永 吉本 森重 太田
東 梶山 米本
河野
中島 武藤
試合は中盤でボールを競り合う展開に。しっかりブロックを固め、出所を抑えにくる甲府に対し東京はボールをつなぐことができず前線が孤立、攻撃の形を作ることができない。一方の甲府は東京が失ったボールをつなぐが東京の守備も集中しており、互いに我慢が続く。
17分、前線からこぼれたボールに米本がシュートを放ったが枠外に。これが東京のファースト・シュートになる。その後も東京はボールをしっかりつなぐことができず、ボール・ロストからピンチを招くシーンが多い。敵のシュート・ミスにも救われてしのいでいるが明らかに劣勢。
30分、中央30メートルほどのFKを太田が直接狙うが壁に阻まれる。これが2本目のシュート。その後も甲府に主導権を握られる苦しい戦いが続く。東京は梶山を中心にボールを動かすが、メンバーの入れ替えによるものか、連係のマズさが目につきフィニッシュまで持ちこめずにボールを失うことが多い。スコアレスで前半を終了する。前半のシュート数は2-6。
後半に入っても東京の攻撃はパッとしない。甲府の固い守りに対し、ボールを出し入れして何とか崩しを試みるが息が合わない。甲府も抑えどころをしっかり研究してきている印象で、河野、武藤がフリーでボールに触れるシーンは皆無。中島が存在感を見せるが窮屈なスペースでは次のプレーにつなぎきれない。
61分、中島に代えて渡邉を投入。さらに66分、東に代えて羽生を投入し前線を活性化しようとするが、甲府の守りを破ることができない。羽生が自在に動いてボールを捌くがサポートが乏しくエリア内に入って行けない。甲府の守備がいい。
79分、河野に代えて野澤を投入。野澤をアンカーにして梶山をトップ下に上げるかと思ったが、梶山と野澤がダブル・ボランチになり、米本と羽生が左右の両翼に。米本のSHというのもアレだな。
81分、米本が苦し紛れに狙ったミドルは大きく枠外に。その後も一進一退の戦いが続き、大きな見せ場も作れないままスコアレス・ドローとなった。
選手を入れ替えたことで連係のレベルが落ち、ボールがつながって行かなかったこともあって、いつも以上に攻撃に工夫がなく単発だった。梶山、中島ら、起用された選手個々の動きは決して悪くなかったが、得点に向けてそれを連動させ組織することができなかった。
また、甲府もしっかりと対策をしていることが窺え、特に武藤は前線でほとんど自由にさせてもらえなかった。持ち前のフィジカルでいったんマイ・ボールにしてもサポートが少なく、孤立してボールを失う連続。最初から最後まで一人で何とかしろと言われてはさすがの武藤も苦しい。
シュート数は結局3-10。3本では得点がないのも道理だ。解説の羽中田さんも「中盤でいったんボールを受けて作る選手がいない」と再三指摘していたが、ここは梶山がもう少し存在感を見せるべきところだったかも。前線にいい形でボールがつながらず、苦労していいやり方を探している間に終わってしまったという感じの試合だった。
ポゼッションは53-47と優勢だったものの、CKは1-9。シュート数と合わせて考えれば、ボールはそこそこ持てたものの、固い守備に阻まれてバイタル・エリアに入れず、フィニッシュまで行けなかった試合。
結局のところどうやって得点するかという明確なテンプレートがないので当然応用も効かない。個人技頼みの単発の攻撃ばかりでは組織的に守備を固める相手に歯が立たないのは道理。
上手く行っていた時期には簡単にできていたはずのことまでができなくなり、最終ラインからのフィードも精度は首をかしげるようなものばかり。こういう、いい時と悪い時の振幅が大きいフットボールではいつまでたっても優勝はおろか上位すら狙えない。
シーズン終盤の「テスト・マッチ」であったことを割り引いても、久しぶりに情けない試合を見た感があった。収穫というか評価できるのは無失点だったことだけ。甲府まで行かなくてよかった。
今季の総括は改めてやりたいが、いい時にそこそこやるだけなら、城福監督も、ポポヴィッチ監督もやってきたこと。いい時と悪い時の波をなくし、苦しい時にも耐えられるチームにして勝ち点を上積みし、優勝を狙うというのが今季のコンセプトだったはずだと思うが、その意味ではスタイルが変わっただけで進歩は乏しいと言う他ない。
これで33試合を終えて勝ち点は47、1試合あたり1.42は寂しい数字。シーズンは最終節を残すのみだが、優勝争いにも残留争いにも関係のない中位同士の消化試合。勝てば賞金圏内の7位に上がる可能性はあり、せめてサポーターが1年をいいイメージで終われるようにホームで気持ちよく勝って欲しい。もうそれだけ。
評点(評点は
ドイツ式
):
権田(3.5) 見せ場なし。堅実な守りで無失点という最低限の結果は出した。
徳永(4) 押し込まれる時間帯にもしっかり守備。存在感はしっかり見せた。
吉本(3.5) こういう試合では吉本の身体を張った守備が光る。信頼感あり。
森重(4) 読みのいい守備はさすがだが最近フィードの粗さが目立つ気がする。
太田(4.5) 守備では身体を張ったが押しこまれて攻撃面ではほぼ機能せず。
梶山(4) 随所に冴えの感じられるボール扱いを見せたが連係はまだまだ。
東(4.5) ポジショニングで存在感を見せたもののプレーにはうまく絡めず。
米本(3.5) シュート2本と一人気を吐いた。縦に当てる意識もよかった。
河野(4.5) ほぼ何もできず。しっかりボールを受けて欲しかったが…。
中島(4) 動きにセンスと意気込みが感じられたが連係はこれからか。
武藤(4.5) 厳しいマークに遭っていいところを見せられず。この壁を超えろ。
===
渡邉(4.5) チャンスをもらったが強みを生かせる展開にはならなかった。
羽生(4) 献身的な働きで動きをもたらしたもののさすがに窮屈過ぎた。
野澤(-) 時間短し。
J2昇格プレーオフの山形をしっかり見習いたい。
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FC東京
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J1リーグ戦
2014年11月29日 11:43
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【UEL第5節】ビジャレアル×グラードバッハ
■2014年11月27日(木) 21:05キックオフ
■El Madrigal
日本時間では金曜日未明5時過ぎのキックオフ。早めに起きたらまだハーフタイムで、テキスト中継を見ながら身支度して出勤した。
グラードバッハはここまで2勝2分の勝ち点8でグループ首位。勝てば勝ち抜けが決まる試合だが、2位ビジャレアルとアウェイでの対戦であり簡単には勝たせてもらえそうもない。このところリーグ戦2連敗と逆ドライブがかかりそうになっており、悪い流れを断ち切るような試合で少なくとも勝ち点1は持ち帰りたい。
ファヴレ監督は例によってターン・オーバーを実施。両翼にアザール、トラオレを先発させた他、トップもクルーゼに代えてエルゴタを起用。また、フランクフルト戦での守備の破綻に対応してかCBにはブラウアースを先発させ、ドミンゲスが左SBにスライド、ヴェントがベンチ・スタートとなった。
ゾマー
コープ ブラウアース ヤンチュケ ドミンゲス
トラオレ ノードファイト シャカ アザール
ラファエル エルゴタ
試合は押しこんでくるビジャレアルに対しグラードバッハが受けに回る展開に。16分には敵CKからヘディングで枠に飛ばされるがライン上でラファエルがクリア。その後も敵FWをグラードバッハが捕まえきれず立て続けにピンチを迎える。
何とかしのいでいたが、26分、敵FWにドリブルで裏へ抜け出され、そのままシュートを決められて失点、0-1と先制を許してしまう。その後も押しこまれて自陣中心の苦しい戦いが続いたが、ゾマーのセーブもあって何とか追加点は免れ、最少失点で前半を終える。
後半も入りはよくなかったが、50分、右寄りでFKを得る。エルゴタが蹴ったボールは強烈な軌道で枠に飛び、GKがパンチングで弾き返したもののボールは再びエルゴタの足許に。これをもう一度シュートしまたしてもボールはゴールを襲ったがこれもGKがセーブ。得点はならなかったが、この辺りから流れが徐々に変わってきたようだ。
55分、エリア外でノードファイトからパスを受けたラファエルがドリブルでシュート・コースを探し、おそらく25メートル以上はありそうなロング・シュートを放つ。敵GKがボールに触れたが枠外に弾き出すことはできずボールはそのままゴールへ。ラファエルの見事なシュートでグラードバッハが1-1と同点に追いつく。
試合は徐々にオープンに。63分、左サイドの敵に裏へ出られクロスを入れられる。中央では絞ったコープが対応したがクリアしきれず、ファーに流れたボールを敵FWに蹴りこまれて失点。1-2と再びリードを許す。映像ではサイド裏へのスルー・パスがオフサイドだったようにも見えたが笛は鳴らず。
しかし、67分、グラードバッハが右寄りでFKを得る。これも25メートルはあったと思うが、シャカが左足で蹴ったボールはホップするような軌道でゴールに向かって伸び、バーの下を叩いてゴール内に落ちた。短い時間でグラードバッハが2-2と追いつく。
直後の71分にはエルゴタとトラオレを下げてクルーゼとヘアマンを投入、逆転を狙いに行く。82分にはラファエルのスルー・パスを受けて右サイドを破ったヘアマンが角度のないところからシュートを放つが惜しくもポストをヒット。その後もグラードバッハが積極的に攻撃を仕掛けたが結局試合は2-2の引き分けに終わった。
後半、流れを引き寄せて逆転の可能性もあったが、少なくとも2度のビハインドを追いついて勝ち点1をもぎ取ったのは高く評価するべき。得点はいずれもロング・シュートやFKで、必ずしもコンビネーションが機能した訳ではないが、リーグ戦2連敗の悪いイメージを払拭する重要な引き分けだった。
また、フランクフルト戦で試合展開に苛立ち、無用な警告を二度も受けて退場、ヴォルフスブルク戦を出場停止となったシャカがヨーロッパ・リーグで鬱憤を晴らす見事なFKを決めたのも大きい。クラブが置かれた状態からは価値のあるゲームだったと思う。
これでグラードバッハはグループ・リーグ無敗を維持、勝ち点を9に伸ばし首位を守った。とはいえ、2位ビジャレアルが勝ち点8、3位チューリヒが勝ち点7で、ビジャレアルが最終節でリマソルに勝つことを見込めば、グラードバッハは最低でもチューリヒに対し引き分けが必要。最終節まで熾烈な勝ち点争いとなった。最終節は12月11日。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「試合の立ち上がりは実際のところとても上手く入ることができたが、ビジャレアルがどんどん調子を上げてきた。彼らは前半素晴らしいプレーをした。テンポが非常によく、少ないタッチで、我々の守備の間のスペースで多くのパスをつながれたので、我々には危険なシーンがしばしばあった。この局面を何とか1失点で切り抜けたことは重要だった。後半からはかなり上手くプレーできるようになり、ビジャレアルを押しこむことができるようになった。我々はしっかり落ち着いていて、テンポを上げることができた。加えて我々はしっかり自信を持って戦えていたので、この引き分けは私の目からは問題のないものと思える。あとはチューリヒとの非常に重要な試合を残すのみで、何としてもこれに勝たなければならない」
週末にはブンデスリーガのヴォルフスブルク戦。日本人が一人もいないクラブ同士の対戦だがスカパーで中継あり。もちろん2位と3位の好カードではあるが、異例の厚遇だな。
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Borussia M'Gladbach
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UEL
2014年11月23日 21:57
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【ブンデスリーガ第12節】グラードバッハ×フランクフルト
■2014年11月22日(土) 15:30キックオフ
■Stadion im Borussia-Park
前節BVB戦で惨敗を喫したあと、インターナショナルで2週間のインターバルを経た再開戦。グラードバッハとしてはしっかり切り替えていいイメージをつないで行きたいところ。負けた後の試合が踏ん張りどころなのは自明。
土曜日の午後開催、日本時間では夜11時半キックオフということだが、フランクフルトに日本人選手が2人もいるのでスカパーで生中継あり。有難くリアルタイムで視聴させていただいた。
シュトランツルが腿に問題を訴え欠場、クラマーも背中に違和感があって出場を回避。一方でシャカが先発に復帰した。
ゾマー
コープ ヤンチュケ ドミンゲス ヴェント
ハーン シャカ ノードファイト ヘアマン
ラファエル クルーゼ
試合は例によってグラードバッハが錬度の高いコンビネーションからフランクフルトを圧倒、敵陣で試合を進める立ち上がり。3分、中央でボールを受けたラファエルのシュートは枠外になるが、6分、敵ゴール前でシャカが落としたボールを受けノードファイトがミドル・シュート。これが敵DFに当たりGKの読みとは逆に跳ねてゴールへ。グラードバッハが1-0と先制点を奪う。
その後もグラードバッハは自陣で敵のボールを狩ると、素早い攻守の切り替えから前線のラファエル、クルーゼ、ヘアマン、ハーンがイメージを共有しつつ少ない手数で攻め上がり、そこにシャカ、ノードファイトらも絡んで敵エリアに侵入するが、フィニッシュに精度を欠き、また敵GKのセーブもあって追加点を奪えない。この時間帯にしっかり加点できていればいい流れを確かなものにできたはずだが。
一方、フランクフルトは中盤を経由してボールを展開するが攻撃は単発。ひとつのアクションを抑えれば次の展開がないので分かりやすい。シュートは放たれるものの、ゴール前で集中できており、またゾマーの好セーブもあって失点は免れ、1-0とリードを保ったまま前半を終了する。
後半に入ってもしっかりした組み立てができていたのはグラードバッハの方だったと思うが、守備に綻びが出る。圧力を高めてきたフランクフルトの攻撃に対し、グラードバッハは最終ラインの踏ん張りでしのいでいたが、54分、左サイドのボールに寄り過ぎてファーを留守にしフリーでシュートを打たれ失点。1-1と同点に追いつかれてしまう。
さらに57分、敵のシュートをゾマーが弾くがファーにこぼれたボールを敵FWに難なく押し込まれわずか3分で1-2と逆転される。こうなると内容以前に流れを持って行かれ、試合の主導権を手放すことになる。
ファヴレ監督は66分、ハーンに代えてアザールを投入、前線を活性化しようと試みるが既に勢いのついてしまったフランクフルトから主導権を奪い返すのは至難の業になってしまっている。
73分、DFラインの手前から敵MFが放ったシュートがおそらくはゾマーからはブラインドになったかそのままネットに突き刺さり1-3に。グラードバッハは76分、ヘアマンとノードファイトを下げてトラオレとエルゴタを投入、リスクを取って前線に重心を置き、何とか得点を狙いに行くが、2点差を追ったゲームは今季おそらく経験がなく、劣勢になったことで明らかに焦りが出る。
終了間際には右サイドからのクロスにシャカが飛び込んでヘディング・シュートをゴールに突き刺したがオフサイドに。シャカはボールより前には出ておらず際どい判定で、シャカがこれに異議を唱えて警告を受ける。
さらにアディショナル・タイム、シャカが敵と交錯してもみあいになり、2度目の警告を受けて退場に。ムダにエキサイトした結果の余計なペナルティでありもったいない。結局そのまま1-3で試合は終了、後味の悪い幕切れとなった。
前半、いい形で再三チャンスを作りながら追加点を奪えなかったことで流れを手放し、守備の綻びから逆転されたところで勝負はついた感があった。終わってみればシュート数は9-25。少なくとも後半は完全にフランクフルトに持って行かれた。
これまで調子よく個人技とコンビネーション、カウンターとポゼッションを組み合わせて自分たちのペースで試合をコントロールする試合を続けてきたので、追いかける展開になったところで焦りが出たのは仕方のないところか。同点にされたところでしっかり持ちこたえなければならないところだったが、簡単に逆転を許して自滅した。
クラマーはともかく、最終ラインのシュトランツルを欠いたことで最終ラインのコントロールが後手に回った感はあった。ヤンチュケ、ドミンゲスのCBは能力的には悪くないはずだが、DFリーダーとしてのシュトランツルの存在は思っていた以上に大きいのかもしれないと思った。
予想外の連敗を喫したことでチームの士気が下がるのが心配。前半の内容は決して悪くなく、足がかり自体を失った訳ではまったくないが、だからこそ何がよくないのか分からないままにズルズルと悪循環にはまるのが怖い。シーズン前半はまだ5試合残っており、ここでしっかり体勢を立て直さなければならない。
もちろん開幕来負けなしのままでどこまでも行けるとは誰も思っていなかった訳で、今季最初の正念場を迎えたのは確か。今こそファヴレ監督の手腕と、チームの強さが問われる局面だ。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「パフォーマンスは悪くなかった。我々は非常にいい相手と試合をしたが、彼らが我々の試合を極端にやりにくくした。試合の入りはよかったし非常にたくさんのゴールのチャンスを作った。そのうちのひとつはラッキーなことに先生に結びついた。その後は我々は何としても追加点を奪いたかったが、そこで少々我慢を欠いてしまった。守備と攻撃のバランスがうまく釣り合わず、そこを早く修正すべきだった。しっかりと守ることができず、十分にコンパクトな布陣を敷くことができなかった。フランクフルトは攻撃面が非常によかった。彼らは非常に危険であり、それを改めて示したということだ」
シャカはしっかり反省しろ。オレは34番のユニを着て見ていたんだ。
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Borussia M'Gladbach
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ブンデスリーガ
2014年11月23日 02:23
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【Jリーグ第32節】FC東京×新潟
■2014年11月22日(土) 17:00キックオフ
■味の素スタジアム
ナビスコカップの決勝とインターナショナルを挟み、3週間ぶりの試合。10月22日の広島戦以来ちょうど1ヵ月ぶりのホーム・ゲームである。この日程はいかがなものか。
自由席チケットが完売という情報を事前に得て、これは席取りが厳しいことになると思いいつもより早めに味スタに出かけた。秋晴れの土曜日。日中は気温も上がり、西日の射すバクスタは暑いくらいだったが、日が沈むと急に冷え込んだ。
周囲は子ども連れが多く、出足はそれほどでなかったものの、キックオフまでにはメインの指定席を除いてほぼぎっしり埋まる状態に。これだけ埋まった味スタを見るのは初めてかもしれない。かつての浦和戦でもここまでは入っていなかったんじゃないか。
東京はACLの可能性が消滅、一方で降格もなくなり、目標を設定しにくい状態で残り3試合を戦うことになる。このところ勝ち点を伸ばせておらず、少しでも勝ち点を積み上げ、高い順位でシーズンを終えたいところ。せっかく集客した試合であり、リピーターを獲得するためにも無様な試合はできない。
権田
徳永 吉本 森重 太田
羽生 高橋 米本
河野
エドゥ 武藤
序盤はまず東京が前がかりにチャンスを作り、いきなり試合が動く。7分、パスを受けて右奥のスペースに流れたエドゥが、敵DFに寄せられながらも抜ききらずに中央にクロス。ニアに河野が飛び込んでこれに合わせゴール。1-0と東京が幸先よく先制点を挙げる。
しかし、その後はリスクを負って前に出る新潟の攻撃を自陣で受ける時間が続く。無敗記録を伸ばしていた頃なら、序盤15分に挙げた先制点を、残り時間集中して守りきるという絵が描けたが、このところその集中も心許ない。新潟のシュート精度の低さなど敵の拙攻にも救われて失点は免れているものの、東京はボールを奪っても起点が低く、なかなか前線で効果的な展開ができない。
21分、米本が左から敵DFをかわしてペナルティ・エリアにカット・イン、深いところまで入り込んでシュートを狙うが敵DFにブロックされる。前半は得点とこのシーン以外にチャンスらしいチャンスの記憶がない。
逆に新潟には中央で再三シュートを打たれ、CKに逃れるなどしのいでいたが、33分、裏へのスルー・パスを許し、敵FWにフリーでシュートを打たれて失点。1-1と同点に追いつかれる。一瞬オフサイドかと足が止まったようにも見え、集中を欠いたと言われても仕方のないシーン。
アディショナル・タイムには25メートルのFKを太田が直接狙うが壁に当たるなど形を作れず、同点でハーフ・タイムを迎えた。
後半に入っても新潟のアグレッシヴなフットボールの前に受け身の時間が続く。立て続けにシュートを浴びるが権田の手堅いセーブで何とかしのぐ。東京はエドゥ、武藤がボールを受けて河本、羽生に落とす形でボールを運ぼうとするが、新潟のつぶしは早く、武藤のドリブル突破にも敵DFのマークが厳しい。フィニッシュまで持ち込めない時間が続く。
69分、エリア手前左寄りで与えたFKを直接決められ失点。1-2と逆転を許す。これも、ボールをセットしたキッカーがいったん下がったタイミングでもう一人のキッカーが急にボールをリリースするややトリッキーなFKで、まんまとしてやられた感が強い。ふと集中が切れた瞬間に打ちこまれた。
直後の71分、羽生に代えて東を投入。さらに75分には河野が傷んで退場、渡邉が入る。東京は前に重心をかけて同点を狙いに行くが、逆に78分、新潟にカウンター気味に展開され、スルー・パスから裏に抜け出される。ゴール前で一度はブロックしたものの押し込まれて失点、1-3と追加点を許してしまう。これで事実上試合の趨勢は決まったと言っていい。
86分、吉本に代えて松田を投入、森重、高橋、徳永の3バックにし、太田、松田を左右のSHにして高い位置に置く。88分、松田が裏に抜け出し、敵DFに寄せられながらもボールを枠に流しこもうとしたが、ボールは無情にもゴール前を横切る。
結局東京は序盤に1点を挙げたのみで完敗ともいうべき逆転負け。先制したまではよかったが、リードを大事にするあまりかリスクを嫌い、新潟に押し込まれた。敵のボランチがしっかりボールを散らしてきた上、裏への素早い展開にも振らされ、最後まで主導権を握れないままズルズルと後退するような覇気の見られない敗戦だった。
ボールを奪っても起点が低いため前線にしっかりボールを送ることができない。結局中盤を敵に使われる格好になり、攻撃は前線任せのような形になった。
頼みのエドゥ、武藤も敵のマークが厳しい上、武藤は球離れが悪く、受けてマイボールにするところの強さは見せたものの、ムリめなエリアに切りこんではつぶされる繰り返し。結局シュートはわずか1本、エドゥはシュート0に終わった。
現実的な目標が持ちにくい試合だったとはいえ、目の前の試合への集中という意味ではいかにもしょっぱい、散漫な試合をしてしまった。これで32試合を消化して勝ち点は46のまま。1試合あたりの勝ち点は1.44と、無敗を続けていた頃の貯金もすっかり吐き出してしまった。8位と一応順位表の上半分にはいるものの、11位との勝ち点差は2。
冒頭にも書いた通りACLの可能性も消滅、今季到達できる勝ち点は最高でも52と、いつもながらの中位に落ち着くパターン。ブレイク・スルーを目指し、一時はその手がかりもつかんだものの、ここへきての腰砕けはまだまだ我々がそれを自分の血や肉にできていないことの何よりの証左。残り2試合、来季への最低限の足場を改めて築く必要がある。
評点(評点は
ドイツ式
):
権田(4) セーブは手堅く失点を責めるのは酷だが3失点は許されない。
徳永(4.5) 面白い攻め上がりもあったが押し込まれて対応に追われた。
吉本(4.5) 今日も身体を張ったが再三裏を取られピンチを招いた。
森重(5) フィードの精度が低く再三敵にボールを渡した。
太田(5) 敵SBの上がりを許し左サイドを使われた。今季はFKも不調。
高橋(4.5) 敵のプレスに落ち着いてボールを持たせてもらえず。
羽生(4) クレバーな動きは買うが、その穴のカバーがリスクにもなっている。
米本(4.5) 果敢にボールを追ったが後追いの感強かった。
河野(4) 得点はよかったが次第に消えた。
エドゥ(4.5) ボールは受けるものの周囲と連係できず。
武藤(5) 強さは買うが今日は一人で行きすぎ。
===
東(4.5) ボールはしっかりさばいたが前には出て行けず。
渡邉(-) 時間短し。
松田(-) 時間短し。
せっかく集客したのにこの内容ではリピーター獲得は覚束ない。もはや内容を云々するのもむなしい時期ではあるが、ここでもうひと踏ん張りできるかでシーズンの価値が決まる。
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FC東京
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J1リーグ戦
2014年11月10日 23:20
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【ブンデスリーガ第11節】BVB×グラードバッハ
■2014年11月9日(日) 17:30キックオフ
■Signal-Iduna-Park
木曜日にヨーロッパ・リーグの試合があったのでリーグ戦は日曜日開催、日本時間では月曜日未明1時半キックオフ。相手クラブに日本人選手がいるのでスカパーで生中継があるが、さすがにちょっと起きてるのは厳しく、録画して出勤前に見ることにした。
ところが目が覚めたのは予定の5時を30分過ぎた頃。焦ってテレビをつけるとこの試合の再放送がたまたま写り、残り15分だったのでそのまま見たが結局それでよかったのかもしれない。何で目覚まし鳴らないかな。
グラードバッハはここまで公式戦18試合無敗。対するBVBは暫定最下位と不調をかこっているが、実力から言えば当然こんな順位にいるクラブではなく侮ることはまったくできない。アウェイであり勝ち点を確実に持って帰りたい試合だ。
ヨーロッパ・リーグのリマソル戦から5人をターン・オーバー。右SBにコープ、左SBにドミンゲス、両翼にはハーン(右)とヘアマン(左)、トップにはクルーゼが先発し、ジョンソン、ヴェント、アザール、トラオレ、エルゴタはベンチ・スタートとなった。おそらくこれがファヴレ監督の考える現在のベスメンか。
ゾマー
コープ シュトランツル ヤンチュケ ドミンゲス
ハーン クラマー ノードファイト ヘアマン
ラファエル クルーゼ
だが、試合は序盤からBVBが一方的に攻撃を仕掛ける展開となる。既に2分、敵FWにエリア内に入りこまれ右からシュートを放たれるが、角度がなかったことも幸いしボールはゴール前を横切る。
その後もBVBがボールを支配しパスをつなぎながらグラードバッハ陣内で試合を進める時間が続く。グラードバッハは自陣深くでブロックを構築、カウンターを狙うが奪ったボールもBVBの前線からの守備に遭ってつなぐことができず、BVBの圧力をひたすらしのぐのみ。
グラードバッハは押し込まれてシュートも放たれるがゾマーのファイン・セーブとゴール・ポストの助けもあり何とか持ちこたえる。ほとんど攻撃ができないが、守備は破綻することなくBVBの攻撃を受け止め続ける。結局前半は1本もシュートを打てず、シュート数は0-13だがスコアレスでハーフタイムを迎える。
後半からノードファイトに代えてヴェントを投入。おそらくヴェントが左SBに入り、ドミンゲスがCBにスライド、ヤンチュケがボランチに上がったものと思われる。
引き続きBVBが攻め続ける流れになるが、58分、自陣でパスを受けたクラマーがワンタッチでGKに戻そうとしたところ、ボールはエリア外に出ていたゾマーの頭を大きく超え、無人の自陣ゴールへ。信じられないようなきれいなロング・シュートによるオウン・ゴールで0-1とBVBに先制を許す。
65分、ラファエルに代えてアザールを、75分にはヘアマンに代えてトラオレを投入、この辺からテレビを見たが、次第にリスクを取らなくなるBVBに対し、少しはグラードバッハも敵陣に展開できるようになるが、バイタルに侵入する前にボールを絡め取られフィニッシュまでたどり着けない。
結局グラードバッハはほとんど攻撃の形を作れないまま0-1で今季公式戦初めての敗戦を喫した。
初の敗戦とはいえシュート数1-22、CK0-7はちょっとあり得ない数字(その割りにポゼッションは48-52となぜかまとも)。これまでしっかり構築できていた攻撃が、ここへきてこうも突然無残に瓦解するとは信じられない。疲れもあると思うが、BVBのゲーゲン・プレスにはまってボールを運べなかったということか。
守備は機能しており、敵のシュート・ミス、ゾマーのセーブ、ポストの踏ん張りなどもあって流れからの失点をゼロに抑えたのは評価すべきで、唯一の失点はオウン・ゴールなのだから本来スコアレス・ドローだという考え方もできるが、まあ、内容的には負けるべくして負けたということだろう。
バイエルンと正面からぶつかってチャンスを作りながらのスコアレス・ドローで、今季の我々の力があながちフロックでもないと思っていたが、モラルも技術も高い相手だとこういう結果にもなり得るということが分かった。それがこの試合の収穫かもしれない。
とにかくハイライトの動画を見ていてもグラードバッハのチャンスが写らない。1本のシュートがどれかも分からなかった。
連続無敗が途絶えてガタガタっとくるのか、これで余計なプレッシャーが消え、また新しくシリーズを始めることができるのか、メンタルも含めたマネジメントが試される重要な局面。インターナショナルで2週間のインターバルがあり、この期間でしっかり再構築しなければならない。
グラードバッハは勝ち点を20から伸ばせなかったが順位は3位と変わらず。次節は22日、ホームでフランクフルトと戦う。ポカールで勝った相手だけに、フランクフルトも2度は負けない気で来るだろう。このまま上位で戦い続けるためには連敗は許されない。ホーム・ゲームであり、勝って再び流れに乗りたい。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「ドルトムントの勝利はまったく妥当なものだ。なにより前半はドルトムントの方が明らかによかった。後半は我々もすこしばかりマシなプレーをしたが、スピードと正しい動きが欠けていた。ドルトムントと戦うときは素早く、少ないタッチでプレーしなければならず、そうしないとチャンスはない。それが上手く行かなかった。オウン・ゴールが最終的に試合を決めることになったことはもちろん腹立たしい。しかしドルトムントはその前にゴールを決めていてよかっただけの十分なチャンスを作っていた。クリストフ(・クラマー、訳者註)は、あの局面ではボールをキープするか、低いボールで戻すべきであったということを自分でも分かっていたはずだが、彼を責める気はない。こういうことは起こるものだ」
まあ、そういうことだ。
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ブンデスリーガ
2014年11月08日 00:18
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【UEL第4節】リマソル×グラードバッハ
■2014年11月6日(木) 19:00キックオフ
■GSP-Stadion
リマソルとの連戦となる第4節、キプロスでのアウェイ・ゲームである。日本時間金曜日未明3時キックオフということでおとなしく寝た。ヨーロッパ・リーグの試合フルで見たいわ。
グラードバッハはここまで1勝2分で勝ち点5の2位。ビジャレアルとのアウェイ・ゲームを残しており、アウェイとはいえ勝ち点3をしっかり積んでおきたい試合。ホームでは5-0で快勝しているが、リマソルはチューリヒに勝っており油断はできない。
グラードバッハは例によってターン・オーバーを実施。両SBのコープ、ドミンゲスに代わってジョンソン、ヴェントが先発。またSHにはハーン、ヘアマンに代えてアザール、トラオレを起用した。またトップではクルーゼに代わってエルゴタが先発。ケガが懸念されたシュトランツルは先発。
ゾマー
ジョンソン シュトランツル ヤンチュケ ヴェント
アザール クラマー ノードファイト トラオレ
エルゴタ ラファエル
試合は序盤からグラードバッハがボールを持ち敵陣に押し込む展開。しかしリマソルの守備的な戦いにグラードバッハはスペースがなくコンビネーションが発揮できない。最初のシュートはようやく18分、CKにエルゴタが頭で合わせるが敵GKがセーブ。
敵を攻めあぐねるグラードバッハは集中が難しく、リマソルに何度かチャンスを作られる。敵のシュート・ミスにも救われ失点は免れるが、裏に飛び出されゾマーと一対一になるシーンも。スコアレスで前半を終えるが、胸をなでおろしたのはむしろグラードバッハの方だった。
自陣をしっかり固めるリマソルに対してグラードバッハが手詰まりの展開は後半も変わらず。56分、クラマーからのサイド・チェンジを左サイドで受けたアザールが中央にクロスを送ると、ニアのラファエルがこれに頭で合わせゴール。グラードバッハが1-0と先制する。
リマソルは交替投入した選手が5分で負傷交替を余儀なくされ、さらに残った交替枠も負傷退場で消化するという不運もあり、リードを奪ったグラードバッハが優位に試合を進める。
72分、エルゴタに代えてヘアマンを、79分にはトラオレに代えてハーンを投入。しかし、リマソルの必死の反撃もあって試合を決めきることができない。
アディショナル・タイム、アザールに代えてブラウアースを投入。すると、終了間際、右サイドのハーンが中央に送ったボールにファーを並走したヘアマンが左足ワンタッチで合わせゴール。ホフェンハイム戦でも息の合ったところを見せたコンビのカウンターで、得点を2-0として試合を終えた。
動画を見ればもう少しチャンスもあったようだが、元ネタにしているkickerの解説が素っ気ない。動画でも敵のチャンスが多く、引いた敵を攻めあぐねて自ら試合を難しくしたという感じだったのだろうか。後半の早い時間に先制できたことで勝ちきることができた。こういう試合でも勝てるのが今のグラードバッハの強いところか。
グラードバッハはこれで戦績を2勝2分とし、勝ち点8でグループA首位に浮上。次節、ビジャレアルとの直接対決が重要になる。グラードバッハは次の試合に勝てば最終節を待たずにグループ・リーグ勝ち抜けが決まるが、敢えて勝ちに行くべきかどうか。この勝利でトーナメントがグッと近づいた。次節は11月下旬になる。
ブンデスリーガでは日曜日にBVB戦が控えている。ここまで公式戦18試合無敗(11勝7分)と好調を維持しているが、浮かれることなく目先の試合をひとつひとつ戦うのみ。キツい日程も今週末で一段落。もうひと頑張りしたい。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「この勝利は厳しい仕事だった。アポロンは4-5-1で戦い、非常によく守っていたので、我々には極めて厳しかった。相手の監督が我々の試合を分析しよく理解していたので、我々は特に前半、実際上スペースを見つけられなかった。我々は我慢できることを示さねばならなかったし、攻撃的になりすぎないようにしなければならなかった。後半はそれが非常に上手く行って、2つの美しいゴールを挙げることができた。最終的には妥当な勝利だと思う。グループ首位になったことはもちろん喜ばしいことだが、まだどんなことも起こり得るし、引き続き勝ち点を積み上げなければならない。我々は今、いい位置にいるし、何としても次のラウンドに進みたいと思っている」
BVB戦は月曜日未明のキックオフ。録画しといて月曜日早起きするか。
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UEL
2014年11月03日 16:27
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【ブンデスリーガ第10節】グラードバッハ×ホフェンハイム
■2014年11月2日(日) 15:30キックオフ
■Stadion im Borussia-Park
日曜日開催の試合。ドイツのサマータイムが終わったために時差が8時間になり、日本時間では夜11時半のキックオフ。どちらにも日本人選手がいないことからスカパーでの中継はないが、翌日が祝日なのでネット動画で中継を探して最後まで見届けた。いろいろ探したが3つめくらいのサイトが安定してたので途切れることなく見られた。
グラードバッハはここまで公式戦16試合無敗、リーグ戦でも当然無敗だが、4勝5分と引き分け先行。前節はバイエルンと死闘の末スコアレス・ドローに持ち込んだが、今節相手のホフェンハイムもリーグ戦無敗、勝ち点で並んでおり、ホーム連戦となる今節はしっかり勝ちきりたいところ。加えてこの日はファヴレ監督の57回目の誕生日だ。
グラードバッハは水曜日のDFBポカール、フランクフルト戦から、トラオレ、アザールの両翼をハーン、ヘアマンに入れ替え、また前線のエルゴタに代えてラファエルを先発させた。
ゾマー
コープ シュトランツル ヤンチュケ ドミンゲス
ハーン クラマー ノードファイト ヘアマン
ラファエル クルーゼ
好調のチーム同士らしく、コンパクトな中盤を挟んでギシギシ押し合うような展開に。互いに中盤を使ってのビルド・アップが難しく、裏への抜け出しを狙う駆け引きとなる。
12分、中央のクラマーが左サイドのヘアマンにパス、ヘアマンが中央に折り返すと、中央のクラマーには合わなかったが、ファーのハーンがダイレクトで当ててゴール。1-0とグラードバッハが早い時間帯にしっかりと先制する。切り替えの速さとダイレクト・プレーの精度で叩きこんだグラードバッハらしい先制点。こうやれば点が取れるというイメージが選手の間でしっかり共有されている印象を受ける。
先制したことでグラードバッハはやや慎重な戦いぶりに。ホフェンハイムの攻撃をしっかり受け止め、奪ったボールを素早い切り替えから前線につなぐスタイルになる。ホフェンハイムの攻撃は工夫がなく、要となる選手に預けての突破頼みで、グラードバッハの組織的な守備がチャンスを与えない。
しかし30分、敵FWが中央突破を図ったところにグラードバッハのDFも集まり団子状態になる。ここでボールをしっかりクリアできず、敵FWに裏へ抜け出される。ゾマーと一対一になり、シュートには触れたもののボールはゴールへ。1-1と同点にされる。
だが、これで意気消沈する雰囲気は今のグラードバッハにはまったくない。ホームの後押しを受けて、直後の32分、今度は右サイドでスルー・パスを受け裏に飛び出したハーンが中央へクロス、これをニアに飛び込んだヘアマンがきれいに流しこみ2-1と再び勝ち越し。1点目とは逆のパターンでの得点に今のグラードバッハの強さを見る。
その後はリードされたホフェンハイムが反撃を試みるが、グラードバッハは集中した守備で対応、逆にカウンターから何度かチャンスを作る。ホフェンハイムの攻撃は単調で変化に乏しく、大きな脅威を感じない。結局2-1とリードを保って前半を終えた。
後半開始早々の52分、中央で得たFKをノードファイトが蹴ると、壁の下を抜けたボールは敵GKにセーブされるが、これがヘアマンの前にこぼれ、ヘアマンが冷静に押し込んでゴール。いい時間帯に追加点を奪い3-1とグラードバッハがリードを広げる。セーフティ・リードではないものの、この時点で試合の趨勢はだいたい決まったと言っていいだろう。
グラードバッハは勢いを駆ってその後もチャンスを作る。54分、クルーゼのシュートはGKがセーブ。58分にはカウンターで持ち上がったクルーゼが並走したラファエルにラストパス、ラファエルはゴール正面でフリーになったがシュートはバーを直撃。この勢いなら7点くらい入るんじゃないかというシーンを立て続けに作る。
しかし、その後はグラードバッハが自重、リスクを取らずホフェンハイムの攻撃を自陣で受ける時間に。ホフェンハイムの攻撃は相変わらず迫力を欠き、ゴールを脅かされるシーンはほとんどない。グラードバッハはボールを奪って、前がかりになった敵の裏を突いてカウンターを仕掛ける。72分にはクルーゼ、74分にもヘアマンがチャンスを作るが得点に結びつかず。
79分、接触プレーで太もも裏の違和感を訴えたシュトランツルに代えてブラウアースを、同時にクルーゼに代えてアザールを投入。ホフェンハイムがボールを持つものの攻めあぐねる動きの少ない時間が続く。87分にはヘアマンに代えてトラオレを投入。結局そのまま試合は終了し、グラードバッハが3-1とホフェンハイムに完勝した。
ワンタッチでのコンビネーション・プレーやゴールに迫る力では明白な差があり、勝つべくして勝った試合。シュート数は13-15、ポゼッションは44-56と、数字的には敵優位だが、実際にはいい時間帯にリード、加点して、あとはボールを持たせたという試合運びを裏づけるものだと見ていい。
SHを試合ごとに入れ替え、トップやSBも複数の選手を併用しながら連戦を戦っているが、どの選手が出ても同じレベルの戦いができているのが強み。素早い切り替えからのカウンターが生命線だが、前線がどん詰まってからもボールを縦に出し入れしながらギャップを作る攻撃ができており、そのいずれについても選手の間に共通理解があるようなのが頼もしい。
怖いのはケガで、シャカが前節バイエルン戦で傷んだばかりだが、この試合でもシュトランツルが途中退場。取り敢えずブラウアース、ドミンゲスとカードはあるが、連戦の中で次第にケガ人が増えてくるとやりくりは苦しくなる。シュトランツルが軽傷であることを祈りたい。
グラードバッハはこれで今季公式戦17試合負けなし。リーグ戦では10節を終えて5勝5分、勝ち点は20に伸ばしたが、同じ勝ち点で並んでいたヴォルフスブルクが4-0で勝ったため、得失点差で3位に落ちることになった。シーズンのこの時期の順位はどうでもいいが、無敗の割りに引き分けが多く、勝ち点はそこまで積み上がっている訳ではない。この後も勝ちきることにしっかりこだわって行かなければならない。
この次は木曜日にキプロスでヨーロッパ・リーグのリマソル戦、週末にはBVB戦と試合が続く。その後はインターナショナルで1週休みなので、まずはあと2試合をしっかり戦い抜くことだろう。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「この勝利は明らかに妥当なもの。しかしながら、我々が4-1にできなかったために、試合は非常に難しく、最後までオープンだった。何か批判できる点があるとすれば、間違いなく我々がチャンスを生かしきれなかったことだろう。これについては今後も取り組んで行かなければならない。我々は勝ち点を20まで積み上げており、これは非常にいい成績で満足もできる。しかし、これで落ち着いてしまうのではなく、この先もしっかり成功できるよう厳しく仕事をする必要がある。この勝利は素晴らしい誕生日のプレゼントであり、もちろん大変嬉しかった」
23日間で7試合の過密日程もあと少し。いい勢いで駆け抜けたい。
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ブンデスリーガ
2014年11月02日 18:57
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【Jリーグ第31節】名古屋×FC東京
■2014年11月2日(土) 13:00キックオフ
■名古屋市瑞穂陸上競技場
3連休の中日。東京では天気のいい日曜日になったが、名古屋は今ひとつの様子。明日も休みだし今年最後のアウェイ遠征でもよかったが、そこまで気持ちも盛り上がらず自宅スカパー観戦となった。
東京はこのところ4試合で1勝3敗と、連続無敗が途絶えてからはパッとしない試合が続く。順位も7位と微妙で上位との差はじりじりと開いてしまった。現実にはACLも既に危ういが、とにかく残り試合をしっかり勝つしかない。アウェイとはいえ勝ち点3をしっかり狙いに行くべき試合。
前節負傷で途中退場となった権田は、首の打撲で軽傷との報道もあったが、大事をとったか遠征には帯同せず、GKは塩田が今季リーグ戦初先発。またCBにはカニーニに代わって吉本が先発に復帰、また前線はエドゥをワントップに、右に渡邉、左に武藤を配する3トップとなった。
塩田
徳永 吉本 森重 太田
羽生 高橋 米本
渡邉 エドゥ 武藤
序盤は名古屋の出足に押され自陣でのプレーが続いたものの、次第に東京がボールを持てるようになり、3分、中央の武藤がミドルを狙う。DFにブロックされたがこれが東京のファースト・シュートに。直後の4分にはエリア外中央でパスを受けた羽生が低い弾道のミドルを放つが敵GKがセーブ。いいシュートだったが遠かった。
7分にはエドゥからのパスを受けた武藤が左前線に抜け出し折り返そうとしたが敵DFにかっとされる。さらに14分、渡邉が右サイドからシュートを放つが枠外に。東京がリズムを作り、セカンドを拾いながら波状攻撃を仕掛けるが、名古屋の守備もしっかりしておりシュートは遠目からで現実的な脅威は与えられていない。
19分、敵SBに左サイドを使われクロスを入れられる。対応に行った森重がクリアしようと背走しながら足を伸ばしたが、これに当たったボールが東京ゴールへ。痛恨のオウン・ゴールとなり0-1と名古屋に得点を献上した。いい軌道でボールが入り、中央には敵FWも入り込もうとしていたので、DFとしては対応するしかないボールで、やむを得ない事故。名古屋はシュート0で1点を先制した。
だが、直後の21分、左サイドを上がった太田がクロスを入れると、中央で高く飛んだエドゥがこれに完璧に合わせヘディング・シュート。ボールは痛烈にネットに突き刺さりゴール。東京が失点後すぐに1-1と追いつく。すぐに追いつけたことで「これは行ける!!」感が漂う。太田のクロスの精度、エドゥの強さが上手く生かされたゴールだった。
ところが29分、高橋のファウルで敵にFKを与える。右寄りから放りこまれたボールに、ファーからなだれ込んだ敵DFが頭で合わせシュート。これがゴールとなり名古屋が2-1と再びリードを奪う。例によってペナルティ・エリアのライン上にDFが並ぶゾーン・ディフェンスだったが、長身でヘディングの強い敵DFに対するマークが甘かった。
その後は名古屋にボールを持たれ、東京は自陣に押し込まれて攻撃の機会すらなかなか巡ってこない。何度か決定的なシーンも作られるが、塩田のファイン・セーブに加え、敵がシュートを外してくれることも多く、何とか1-2と最少得点差のままで前半を終える。エドゥの頭で追いついたものの、すぐに勝ち越されて流れを持って行かれた。
後半に入っても流れは変わらず。51分、武藤のクロスはエドゥに合わず。52分にも渡邉からのパスがエドゥに通るがシュートはヒットせず。名古屋にボールを持たれ、クリアしても中盤がスカスカで簡単にセカンド・ボールを拾われる連続で消耗する。立て続けにシュートを打たれるが、やはり塩田のセーブと敵のシュート・ミスで首をつなぐ。
59分、羽生に代えて松田を投入。前節同様、徳永、吉本、森重の3バックに、高橋、米本のボランチ、松田(右)、太田(左)のSHという3-4-3の布陣に変わったように思われたが画面ではよく確認できず。
さらには62分、米本に代えて三田を投入。三田はそのままボランチに入ったように見えた。東京は得点を焦る気持ちが出るのか、前線の帰陣が遅く敵の攻撃を苦労してしのぐ。全体が間延びし、中央でボールをつなぐ人がいないために苦しい展開となる。
しかし、76分、敵エリア外中央で、敵DFからボールを奪い取った武藤が、ドリブルで敵をかわし、左前線に逃げたところからグッと反転してシュート。これがファー・ネットに決まりゴール。東京が2-2と同点に追いつく。武藤の個人技という他ないが、あれが許されるのは武藤への信頼の証しか。角度のないところからよく枠に流しこんだというゴール。
89分、敵のパスをカットしてボールを奪った武藤から三田へ。三田が中央をドリブルで駆け上がる。エドゥ、太田も並走しており、いったん預ける手もあったかと思うが三田はそのまま中央を駆け上がり、結局DFに囲まれてどん詰まり。苦し紛れのシュートはジャスト・ミートせず力なく敵GKへ。
東京はさらに90分、渡邉を下げて中島を起用。中島が起点になって攻撃を仕掛けるがなかなかフィニッシュにまで持ち込めない。右サイド深いところからのFKを得て太田がこれを蹴るが合わせきれず。結局試合は1-2で終了した。
アウェイでリードされた試合を終盤に追いついて勝ち点1をもぎ取ったと言えば聞こえはいいが、オウン・ゴール、セット・プレーと無用の失点を重ね、終盤に武藤の個人技でようやく追いついたというのが実態。勝ち点3の必要な試合だったが、引き分けてしまったことで今季も中位に着地する可能性が高くなってしまった。
相変わらず攻撃が偶発的、散発的、単発的で、どうやって得点するのかというチームとしてのスタイルが見えないのも大きな問題だが、それでも太田のクロスからエドゥの頭、武藤の個人技と、今、使える強みを生かして2得点したのだから、この試合に限って言えば問題は守備の方だったと言うべきだろう。
オウン・ゴールは森重としては飛び込むしかない状況でやむを得ない部分もあったが、左サイドから簡単にいいクロスを入れさせてしまったのは反省が必要。左サイドの守備については太田に不安があるのは事実で、ここのカバーはしっかり確認したい。
また、セット・プレーでは競り合いに強いと分かっている相手に、それなりのDFがしっかり競りに行けなかったのが問題。これも競ったのは太田、ニアにいたはずの吉本は身体を当てられず、好きにヘディングさせてしまった。今季はセット・プレーからの失点も以前ほど多くないが、一瞬の綻びが失点に直結する怖さを痛感。
攻撃では羽生のクリティカルなボールを受けてくれる選手が見当たらず、攻撃のアイデアが生かしきれなかった。カウンターをやりきる強さと、ポゼッションから崩す強さの両面を持ち得なければここより上は目指せない。攻撃面の戦術の整理は来季を考えても必須だと改めて感じた。
その他では、吉本の身体を張った守備の強さが光った。このところカニーニを起用していたが、吉本の方が最後の局面で身体を張る強さというか、飛び込みのうまさというか、要するに「頼りになる」。今日も再三ピンチを救った。足許はたぶんどちらもどっこいどっこいで、特に大柄な外国人FWへの対応などでカニーニを使いたい感も確かにあるが、今日は吉本のよさが出た試合だった。
東京は勝ち点を46として暫定7位だが、他の試合結果では9位まで落ちる可能性あり。残り3試合を全勝しても勝ち点は55で、実際上は3位もムリだろう。ともかく、今季ここまでやってきたことをしっかり出して勝つ試合を残り3つ見たい。その上で順位表のどこにいるのか見てみよう。
評点(評点は
ドイツ式
):
塩田(3) 安定したキャッチング、ピンチのファイン・セーブと存在感見せた。
徳永(4) ほぼ守備に専念。羽生のポジショニングをしっかりカバー。
吉本(3.5) 最後のところで身体を張る強みを見せた。給料上げてやって欲しい。
森重(4) オウン・ゴールはやむなしか。崩されはしなかったが2失点…。
太田(4.5) クロスは精度高かったが守備に不安を残した。
羽生(3.5) 羽生の自由な動きはこの戦い方に合っているのか。
高橋(3) 落ち着いてボールを捌いた。ボールへのアプローチも的確。
米本(4) 敵にしっかりプレッシャーはかけられたが。長所を磨け。
渡邉(4) ボールには触ったがシュートは1本のみ。動きは悪くない。
エドゥ(3.5) 得点は強さを見せた。周囲との連係に依然として課題残る。
武藤(3.5) 得点はよく決まった。結果を出すことで成長できている。
===
松田(4) 積極性は買えるが技術、連係ともにこれから。
三田(4.5) 意欲が空回り。カウンターでの中途半端なプレーは大きな減点。
中島(-) 時間短し。
次節はインターナショナルを挟んで11月22日。前も書いたが、27節から31節は1ヵ月弱の間の5試合で4試合がアウェイ。10月のホーム・ゲームは4試合のうち22日の広島戦のみ、11月はやはり3試合のうち22日の新潟戦のみがホーム。結局、10月、11月で7試合のうち、ホーム・ゲームは2試合のみ。
シーズンのこの時期にこの日程の偏りはどういうことなのだろう。ホームに応援に行けるのが月に1回では力も抜ける…。
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