フットボール・クレイジー
football crazy
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2015年09月27日 21:25
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【ブンデスリーガ第7節】VfB×グラードバッハ
■2015年9月26日(土) 15:30キックオフ
■Mercedes-Benz-Arena (Stuttgart)
日本では土曜日の夜10時半からといい時間のキックオフだがスカパーは中継なし。やむなくウェブ動画で観戦したが途中で打ち切られ、Twitterで愚痴ったら見られるところを教えてもらえた。有難かった。
グラードバッハとしては今季初勝利の後の大事な試合。ここでしっかり勝ち点を積み上げられないと、水曜日の勝利が単発になってまたダークサイドに沈んでしまう。流れを大事にしたいところだが、シュバート監督はCBのドミンゲスをノードファイトに代えてきた。ドミンゲスはベンチに入ったが状態は万全ではないということか。
ゾマー
コープ クリステンセン ノードファイト ヴェント
ヘアマン ダフー シャカ ジョンソン
シュティンドル ラファエル
ともにコンパクトな布陣で守備を固めつつ、中盤でボールを争う拮抗した展開に。だが、この試合でもグラードバッハが早い時間帯に先制する。17分、左寄りからのFKをラファエルが蹴ると、ファーでシャカがこれに頭で合わせゴール。新しく主将になったシャカの2試合連続ゴールで1-0とリードを奪う。
さらに20分、左サイドを駆け上がったヴェントが中央にクロスを入れると、ヘアマンがファーでヘディング。このボールは枠には飛んでいなかったと思うが、ニアに入った敵DFがクリアしようとしたヘディングのボールがネットに突き刺さりゴール。敵のオウン・ゴールでグラードバッハが2-0とリードを広げる。ラッキーではあるが、ヴェントのクロス、ヘアマンのヘディングとも思いきりのいい攻撃で、オウン・ゴールを誘発したのは必然の部分も。
グラードバッハは勢いを駆って追加点を狙うが奏功せず、次第にVfBが反撃に出るようになる。40分、ノードファイトがエリアに飛びこんでくる敵FWに対して足を高く上げてチャレンジ、これがファウルとなってPKを与える。これを決められて2-1と1点差に。前節に続きPKに泣かされた。この辺は動画が途切れてバタバタしていた時間帯。つながったと思ったら1点返されていた。このまま前半を終了。
後半に入ってもVfBがアグレッシヴに前に出てくる展開は変わらず、グラードバッハは防戦一方に。自陣に押しこまれる時間帯が続く。敵のシュート・ミス、ゾマーの攻守などもあって失点は何とか免れているものの、胃にも心臓にも悪い状態で動画を見守る。苦しい。
68分、ダフーとコープを下げてドミンゲスとハーンを投入。おそらくはノードファイトをボランチに上げるとともに、ジョンソンを右SBに下げてハーンは左SHに。なかなかマニアックな交替だとうならされるが趣旨は今ひとつよく分からない。守備固めか…。
その後もVfBが至近距離からのシュートをことごとくふかしてくれるなど拙攻に救われる。81分、ヘアマンに代えてアザールを投入、終盤はオープンな展開になり互いに攻撃を仕掛け合う往復の激しい局面に。
1点差であり最後まで怖かったが、90分、裏に出されたボールを追ったラファエルがカウンターでGKと一対一になり、これを流しこんでダメ押し。3-1となり試合を決めた。
シュート数9-22と押しこまれたが、VfBも本調子ではなく勝手に外してくれたのも随分たくさんあった。結果的には失点はPKのみ。守備でしっかり我慢できたことが勝利を呼びこめた大きな要因だったが、CBがなかなか固定できないのは悩み。クリステンセンがしっかり定着してくれればいいが、ノードファイトをCB起用しなければならなかったのは今ひとつよく分からない。
これでグラードバッハは2勝5敗となり14位に浮上。まだまだこれからだが、とにかく「何だかよく分からないけどうまくいかない」「勝てない」という呪縛からはひとまず解放されたと考えていいだろう。5敗のハンデは重いが、しっかり巻き返さなければならない。
アンドレ・シュバート監督談話:
「思っていた通りの難しい試合になったが、それだけに勝ち点3を得ることができたのは非常にハッピーだ。我々は最初はあまりうまく試合に入れず、2つほど危険な状況を耐えなければならなかった。その後、我々は妥当なリードを得て、前半は全体に秩序だった試合ができた。2-0で前半を終えることができればいいと思っていたが、そうは行かなかった。そのために後半は非常にキツい戦いになった。しかし我々は非常に注意深く、しっかりと戦いを進めることができた。これは非常に重要なことであり勝利のカギだった。私のチームを誇りに思う」
水曜日にはホームでマンチェスター・シティ戦がある。我々の現在地を知るにはいい試合になるはずだ。
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Borussia M'Gladbach
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ブンデスリーガ
2015年09月27日 01:17
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【Jリーグ第29節】FC東京×松本
■2015年9月26日(土) 18:30キックオフ
■味の素スタジアム
微妙な天気だったが雨は降らず、涼しい初秋の夜になった。新宿の小田急百貨店で牛カルビ弁当を買ってダイヤ改正のあった京王線特急で味スタへ。チケットの売れ行きは悪くないとのことだったが、実際行ってみると確かにかなりの人出。何とかいつものバクスタ上層中央に席を確保したが、席に荷物を置く余裕はない状態。
残り6試合、タイトルを考えれば全部勝ってその時何が起こるか見てみるしかない。特にアウェイでの敗戦の後のホーム・ゲーム。是が非でも勝たなければならない。
フィッカデンティ監督は出場停止の高橋に代えてこの試合では米本をアンカー起用。また、前節に続き橋本が先発した。さらに前線にはサンダサが先発。また、河野をトップ下に置く布陣に。
アブラモフ
徳永 森重 丸山 太田
橋本 米本 羽生
河野
前田 サンダサ
序盤は松本の出足のよさに押しこまれる展開。セカンド・ボールを拾えず松本の攻撃を自陣で受ける形になる。しかし守備は集中しており、松本のシュート精度の低さもあって失点は免れる。
最初のチャンスは11分、太田からのパスを受けたサンダサがうまく敵DFと入れ替わってそのまま裏を突く格好に。左サイドからエリア内に切れこみシュート。GKにセーブされたところをもう一度押しこもうとするがこれもGKがセーブ、さらにこぼれたボールに橋本が走りこんでシュートを放つが大きく枠外に。
20分、右サイドからの太田のCKはGKにセーブされるが、こぼれたボールが再び太田の足許に。太田が低い弾道のクロスを入れると、ニアの前田がスタンディングのまま首を振ってボールはゴールに。前田の素晴らしいヘディング・シュートで東京が1-0と先制する。
東京はこれで落ち着いたか、次第にボールが持てるようになる。松本の守備が荒く、何度かFKを得るが追加点にはつながらない。前線ではサンダサが強さを見せてボールを確保するものの、球離れが悪くフィニッシュの前にボールを失うことも多い。
アディショナル・タイム、太田のFKに森重が頭で合わせるが枠外に。1-0で前半を終えた。
後半に入っても、臆せず前を向いてくる松本の攻撃を東京が集中した守備で跳ね返しながらカウンターのチャンスを窺う展開は変わらず。56分、河野に代えて東を投入、おそらくは米本、橋本をダブル・ボランチとする4-4-2に変更したのではないか。
57分、太田のFKにサンダサが頭で合わせるがGK正面。逆に58分、敵のシュートが枠に飛ぶがアブラモフが腕一本でセーブ。
60分、サンダサに代えてバーンズを投入。前線の活性化を狙う。
70分、敵DFの守備が曖昧になったところを逃がさずバーンズがボールを確保、DFをフェイントでかわしてシュートを放つがGKのセーブに遭う。きれいに枠に飛んだナイス・シュートだったが敵GKの反応がよかった。
さらに79分、左サイド深いところで得たFKを太田が蹴ると、中央で橋本がヘディング・シュートを放ったが枠を外れる。
その後はパワー・プレーで圧力をかけてくる松本に対し、自陣でこれをしのぐ終盤の展開となる。90分、ハーフウェイ・ライン近くで敵に与えたFKのクイック・リスタートを防ぐために羽生が球際から去らず遅延行為で警告を受ける。ファウルではあるが勝利への執念が窺え味方を鼓舞するプレーだった。
アディショナル・タイムには橋本が足を攣って動けなくなり、吉本と交代。東京がプレーを切ったボールを松本が返さずそのまま攻撃するなどギリギリの戦いとなり、5分を越えるアディショナル・タイムとなったが、何とか松本の反撃をしのぎきり、東京が1-0で松本に辛勝した。
シュート数9-9、CK6-7、ポゼッション51-49とほぼイーヴン。松本のアグレッシヴな攻撃に押され受けに回る時間も長かった。集中した守備で主導権は握っていたと思うが、松本のシュート精度の低さに救われたシーンも少なくなく、広島や浦和だったら見逃してくれないようなピンチも何度かあった。
結果としては前田の貴重なゴールを守りきって何とか勝ち点3を確保したし、今季のスタンダードからすればプラン通りの試合ではあるが、後半いくつかあったチャンスのうちのひとつを確実に決めて早い時間に試合を決めなければならなかった。
前節の横浜戦と比べてもやっていることが変わった訳ではなく、違うのはこちらに得点が入るか、相手に入るか。失点を最小限に抑え、それより1点多く取って勝つという意味で、結果を出したことによって価値が生まれた試合。この勝利を是とするなら(僕は当然是とするが)、同じコインの裏面である横浜戦のような敗北もまた受け入れなければならないということだろう。
結果的にではあれ、クリーン・シートを保ったことは高く評価できる。ここ3試合失点1は立派な数字。シーズン残り5試合を戦う上で、我々の今季のベースはここにあることをもう一度確認したい。
東京は勝ち点を56に伸ばし3位を維持。首位浦和との勝ち点差は8、2位広島との差は6と変わらず、残り5試合での逆転は計算上のハードルは高いが、それぞれとの直接対決が残っている上、浦和、広島ともに大阪、川崎との対戦も残しており、優勝戦線は最後まで何が起こるか分からない。
我々はこの先、広島(A)、湘南(H)、浦和(H)、柏(A)、鳥栖(H)と戦う。広島、浦和に勝たないことには何も始まらないし、他の試合も全勝しなければならない。まずは来週の広島戦が大きなヤマになる。今季、ここまで積み上げたものの価値が問われる試合だ。
評点(評点は
ドイツ式
):
アブラモフ(3.5) 腕一本でのセーブで完封をグッと引き寄せた。
徳永(3.5) 300試合出場を達成。サイドから何度か侵入を許した。
森重(3) チームを鼓舞しながら難しい敵を完封。安定感あり。
丸山(3) 守備はもちろん、ビルドアップの起点としていいパスを連発。
太田(3.5) アシストは見事だったが守備では結構サイドを使われた。
橋本(3.5) いい時にいいところにいるのはおそらくただの偶然ではない。
米本(3.5) アンカーでも持ち味を出せた。やはり中央が似合う。
羽生(3.5) 羽生が頑張れば後輩も走るしかない。フル出場お疲れさま。
河野(3.5) 守備もサボらず常に集中していた。仕事は十分やった。
前田(3) 価値ある得点。献身的にボールを追ったことが結果につながった。
サンダサ(3.5) 球離れの悪さが気になるが役割は果たした。ゴール欲しい。
===
東(4) アクセントになったが決定的な働きはできず。
バーンズ(4) シュートはきれいに枠に収めたが…。
吉本(-) 時間短し。発奮を期待。
我々はまだ何も手にしていない。どこまで高く積み上げられるか、未知の領域に入りつつある。やるべきことを淡々と、確実にやりきりたい。
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FC東京
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J1リーグ戦
2015年09月25日 00:03
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【ブンデスリーガ第6節】グラードバッハ×アウクスブルク
■2015年9月23日(水) 20:00キックオフ
■Stadion im Borussia-Park
成績不振の責任を取ってルツィアン・ファヴレ監督が辞任。U23を率いていたアンドレ・シュバートが暫定監督となりチームを率いることになった。ショッキングなニュースの後の難しい試合。木曜日未明3時からの試合でスカパー中継もなく諦める他ない。
ケガで戦線を離脱していたドミンゲス、ジョンソン、ヘアマンが復帰。ブラウアース、アザール、ドルミッチをベンチに下げるなど大胆な入れ替えを行った。ファヴレにこの戦力で指揮をとって欲しかったが…。
ゾマー
コープ クリステンセン ドミンゲス ヴェント
ヘアマン ダフー シャカ ジョンソン
シュティンドル ラファエル
グラードバッハは序盤から積極的に攻勢に。まあ、今やらなくていつやるってことか。2分、ヘアマンからラスト・パスをDP受けたダフーがエリア内でシュート・チャンスを迎えるが逡巡し過ぎて機を逸し、シュートはGKにセーブされる。
しかし、5分、シュティンドルの落としを受けて放ったラファエルのシュートがブロックされたこぼれ球にジョンソンがダイレクトで詰めてゴール。グラードバッハが1-0と待望の先制点を得る。得点ってこんなに簡単だったのか…。
グラードバッハはその後も攻撃の手を緩めない。17分、ラファエルの左サイドからのFKにシャカが低い姿勢でのヘディングで合わせゴール。2-0とリードを広げる。
さらに19分、シュティンドルがラファエルからの戻しを受け、エリア際から強烈に蹴りこんで3-0。
21分にはダフーがドリブルで持ち上がりエリア外からミドルを決めて4-0。この時点で試合はほぼ決まった。
グラードバッハはその後も25分にラファエル、31分にダフーが追加点のチャンスを迎えるが決めきれず。やや落ち着いてギアを落としたものの、アウクスブルクにほぼ攻撃の機会を与えず4-0で前半を終えた。
後半に入ると51分、ヴェントが敵FWとの空中戦で肘を使ったとしてファウルを取られPKを与える。これを決められて4-1に。その後はアウクスブルクが攻めてグラードバッハがこれを受ける展開となる。
56分、ヘアマンに代えてハーンを、59分にはジョンソンに代えてトラオレを投入し、両翼をフレッシュにする。61分にトラオレからのパスにラファエルがヘディング、66分再びトラオレからのパスを受けたシュティンドルの右足、69分にはダフー、シュティンドルと亘ったボールを受けたトラオレのミドルと続けざまにゴールを狙うが敵GKの攻守もあり追加点は奪えず。
すると75分、シャカが敵FWとのコンタクトでファウルを取られ再びPKに。これを冷静に決められて4-2となる。77分、警告を受けたシャカに代えてノードファイトを投入。83分にはカウンターからトラオレ、84分にはラファエルがバーに嫌われるなど追加点は最後まで奪えなかったものの、序盤の大量得点をしっかり守り、敵をPKによる得点のみに抑えて4-2で今季リーグ戦初勝利を飾った。
ヘアマン、ジョンソン、ドミンゲスが戻り戦力的に整ったことに加え、監督辞任後の初戦で切り替えができたのは大きかった。敵が不甲斐なかったというのもあるだろうが、これで選手らが自信を持ち、フォームを見つけてくれれば状況の打開はそんなに難しくはないはずだ。
この勝利を単発で終わらせないことが何より重要で、そのためには土曜日のVfB戦に是が非でも勝たなければならない。ここで連勝できて初めてスタート・ラインだ。この勝利はファヴレ前監督に捧げるべきもの。辞任した直後に選手が揃い快勝を挙げることができたのはまったく皮肉というしかない。やっぱり戻ってくるとかないかな。ないだろうな…。
アンドレ・シュバート監督談話:
「我々は勝ち点3が得られてとても喜んでいる。我々の今の状況には非常に重要だ。選手たちは我々が試合前に話したことにしっかり集中してくれたし、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。彼らは自分たちのクオリティを分かっているし、やっと再び勇気を持って戦うことができた。私のチームに大きな賞賛を与えなければならない。特に前半に我々が投資したものは情け容赦のないものだった。早い時間のゴールは金の価値があり、その後は落ち着いて前を向いて戦い、追加点を奪って妥当な勝利を得ることができた。私のチームを誇りに思う」
監督が代わるとコメントのクセも変わるな。ファヴレのコメントには「brutal」なんて単語は出てこなかった。ファヴレの功績の総括はあらためてやりたい。勝ったことは嬉しいが、そこにファヴレ監督がいないことだけが残念だ。
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Borussia M'Gladbach
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ブンデスリーガ
2015年09月20日 22:10
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【ブンデスリーガ第5節】ケルン×グラードバッハ
■2015年9月19日(土) 15:30キックオフ
■Rhein-Energie-Stadion (Koln)
せっかくの土曜日午後の開催だし相手には日本人選手もいるのにスカパー中継なし。日産スタジアムから帰ったばかりでウェブ動画も見られず、結局kickerの文字中継をちょくちょくチェックするだけに。
まあ、もう開幕4連敗に加えCLでも初戦に完敗、そろそろ何とかしないとマズい。CBにはクリステンセンが先発、ヤンチュケが右SBにスライドしコープがベンチに。またボランチはシャカとダフーがコンビを組み、前線ではドルミッチがラファエルと2トップに。何かいろいろ試した結果ぐるっと回って開幕に戻ったような布陣。
ゾマー
ヤンチュケ ブラウアース クリステンセン ヴェント
ダフー シャカ
トラオレ ラファエル アザール
ドルミッチ
序盤はグラードバッハがボールを保持して細かいパス交換から攻撃を仕掛けるが、コンパクトにブロックを形成するケルンに対して有効な攻め手を見出せない。15分過ぎからはケルンもカウンターから攻撃を繰り出すようになるが、一進一退の攻防となりどちらにもチャンスらしいチャンスは訪れない。
前半の終盤にはケルンが何度かチャンスを作ったもののグラードバッハの守備も集中しておりリスクは限定的。結局スコアレスで前半を終える。ここまで文字中継を見てややホッとした。
この辺で手が空いたのでウェブ動画が見られないかチャネルを探したが見られるところがなく、やむなくテレビでダルムシュタット×バイエルンを見ながらビールを飲んでグラードバッハは引き続き文字中継チェックに。横浜×FC東京で既に気力を使い果たしておりこっちを集中して見る力も残っていなかった。
後半もグラードバッハが積極的に攻撃を仕掛け、ケルンがこれをしのぐ展開に。しかしケルンの守備も引き続きコンパクトかつ球際に強く、一方でグラードバッハもパスミスが多く攻撃をやりきれない。
すると64分、右サイドからのクロスに中央でヘディングを許し、0-1と先制される。
今のチーム状態では、先制されると決定的に苦しい。メンタル的に「今日もダメか」的な気持ちになってしまうのは容易に想像できる。ファヴレ監督は70分、トラオレとアザールに代えてニコ・シュルツとハーンを投入、得点を狙いに行くが、前がかりに攻めてもケルンの守備に絡め取られる結果に。
76分にはさらにダフーに代えてエルゴタを投入、前線に比重をかけるが奏功せず、結局ケルンに1点差を守りきられてついに開幕5連敗を喫することになった。
いや、もう、何というか、取り敢えずひとつ勝とうよという感じで、まずは1点取らないと始まらない。クルーゼの穴が大きいとは思っていたが、中盤で敵を止め、豊富な運動量で前線にも顔を出すクラマーが欠けたことも不調の大きな原因になっているようだ。
とはいえ、これまでもノイシュテター、ダンテ、ロイス、アランゴ、ハンケら主力が抜ける度に的確な補強でチーム力を上げてきた訳だし、今季もシュティンドル、ドルミッチ、クリステンセン、ニコ・シュルツら、計算できる強化はやっている。
こうした戦力がチームにフィットするのにある程度時間がかかるのは仕方がない。問題は結果が出ないまま「何かがおかしい」的にズルズルとこれまでできていたことまでができなくなってしまうこと、そして選手たちが自信をなくしチームがバラバラになってしまうことだ。
シュトランツルが再び不在、ヘアマンも負傷離脱とはいえ、シャカ、ラファエル、ヤンチュケら軸になる選手は昨季から変わっておらず、オートマティズム自体が失われた訳では決してない。選手、戦略・戦術、指導者はそこにあり、方法論の部分で迷う必要はないのだ。結果の出ない時に蓄積したものが力になるのだし、それがシーズンの最初に来たのは悪くない。
離脱者の少なくない中でCLとの両にらみは厳しいが、リーグ戦を軌道に乗せるのが優先で間違いない。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「我々は負ける必要のない試合に負けてしまった。我々のパフォーマンスは悪くなかった。しかし明確なゴールのチャンスはなかった。我々にはボール支配があまりに少なく、また我々は結果をすぐに欲しがるあまり、急いでプレーし過ぎた。そうでなければ0-0で試合を終えることは可能という以上のものだった。後半の初めには我々はいい局面があったが、残念ながら20分したところで少しばかり集中を欠いてしまい、それに加え何人かの選手には疲れが出ていた。失点の場面では我々はクロスを上げる選手にもっとしっかり圧力をかけるべきだったが、得点を許してしまった。今は非常に、非常に厳しい状況だ。我々は非常にたくさんの細かい修正をしなければならないし、再びもっと自信を持ってプレーしなければならない」
ようやく赤kickerも手に入れた。シーズンはここからだ。CLユニも注文したぞ。
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Borussia M'Gladbach
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ブンデスリーガ
2015年09月20日 01:21
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【Jリーグ第28節】横浜×FC東京
■2015年9月19日(土) 19:00キックオフ
■日産スタジアム
京王新線から副都心線に乗り換えようと思っていたら幡ヶ谷での事故の影響で新線が動かず、丸ノ内線経由で行ったりして出遅れた。横浜駅のダイヤモンド地下街の勝烈庵で勝烈弁当を買おうと思っていたのも、地下街の改装で店がきれいさっぱりなくなっていてショック。
何とか高島屋の地下で勝烈庵の出店を見つけ弁当をゲット、地下鉄で新横浜を目指したが予定を大幅に超過して6時半ごろの到着。バクスタ上層に席を確保し、横浜サポに混じりながら勝烈弁当と崎陽軒で買ったシウマイを食べた。これで「横浜に勝つ」。気温も下がり気持ちのいい初秋のナイターになった。
東京は前節、神戸に快勝した勢いを駆って、アウェイながらしっかりと勝ち点を積み上げたい試合。高橋が警告累積で出場停止となり、他にもケガの選手が多い中だが、チャンスを得た若い選手の頑張りで乗り越えたいところ。タイトルを目指すという今季の目標からは一歩も引けない戦いが続く。
高橋のいない中盤には野澤が先発、また橋本もSHで先発となり、前線は前田とバーンズ。平山がベンチから外れた。
アブラモフ
徳永 森重 丸山 太田
橋本 野澤 米本 東
前田 バーンズ
基本的にコンパクトな守備戦。ボールは横浜が支配するものの、しっかりとスペースを消し、追いこんで囲いこむ東京の守備に出しどころなくボールを奪われる。一方東京も奪ったボールはスピードをつけて展開するが、前線でボールをしっかり収めることができずフィニッシュまで持ちこめない。
ともに忍耐力を試される渋い試合となり、前半はシュート数3-5と守備戦の様相でスコアレスのまま終了。東京としてはワンチャンスを決めたかったものの、無失点での折り返しはプラン通りだろう。焦れた方が負けという感じで、派手な見せ場はないが緊張感の途切れない好勝負になっている。
東京は後半からバーンズに代えて中島を投入、中島はそのままトップに入り、前線に動きを出そうとする。流れは変わらないが、疲れもあってか次第に横浜のパス回しに対して後れを取るシーンが多くなってくる。
横浜にシュートを打たれるシーンが多くなるが、遠目からのトライが多く枠外ばかりでリスクはそこまで大きくない。一方、東京はボールを引っかけてもマイボールにしきれないシーンが多く、なかなかシュートを打てない。
71分、野澤に代えて松田を投入、橋本がボランチにスライドし、松田は右SHに入る。コンパクトな守備を続けているものの、さすがにラインが乱れることも多くなり、耐えるだけではつらい展開に。敵ボールにはしっかり戦えているが、ボールを奪った時の攻め手がなく、持ち上がっても先が続かない。
おそらくはスコアレス・ドローやむなしとの判断で、終盤はリスク・コントロールに入っていたが、88分、右サイドからのクロスに中央でヘディング・シュートを放たれ失点。0-1と大きな先制点を奪われる。
89分、東に代えてサンダサを投入、パワー・プレー気味に前線にボールを集めるが奏功せず。終了間際の厳しい失点で0-1と痛恨の敗戦を喫した。
もともとロースコア上等のしょっぱい試合を想定していたはずで、その意味では試合運びはプラン通り。ポゼッションは39-61、シュート数は3-13、CKは2-6と横浜のゲームだったが、それをしっかりとしのぎ、ワン・チャンスを決めきるという絵を描いていたのだとすれば、ピッチで実際に展開されていた試合はその通りだったと思う。
ボールは持てなかったものの、最後まで4-4-2の3ラインを崩さず、コンパクトに守って敵に容易に決定機を作らせない戦術は当たっていた。実際、敵の13本のシュートのうち枠に行ったのは4本だけ。ボールを持たせ、可能性の低いシュートを打たせる狙いは的確だったと思う。
誤算だったのは、最後の最後にこちらが決めるはずだったワン・チャンスを敵に決められたこと。あと、後半のシュートがゼロだったことが示すように、あまりに攻撃の型が作れなかったこと。とはいえ、守備から入るゲーム・プランなら、無得点を責めるより、失点を喫したことを問題にすべき。
試合後に「シュート打て」コールがあったが、焦れてシュートを打ち急ぐような戦いであればもっと早くに守備が崩壊していた可能性も高く、批判すべきはそこではないと感じた。守備をベースにした戦いをしながら、最後に危険なクロスを許し、頭ひとつ前に出られてシュートを許したことこそを検証し、反省しなければならないはずなのだ。
横浜サポの中に混じってステルス応援していた感じでは、周囲の横浜サポは出しどころなく何度も最終ラインに下げて作り直しを余儀なくされる度に深いため息をついており、我々の戦術自体はまったく間違っていないと感じた。周囲の横浜サポから聞こえてきた声は、「出しどころがない」「隙がない」「固い」。
今の我々のフットボールでは、極論すれば仮にシュートが0本でも無失点に抑え敵のオウン・ゴールで勝てばそれでいいのだし、そうして少ないシュート数で勝ってきたゲームも少なくない。ギリギリまで神経戦を戦い抜いていた選手たちに、何でもいいからシュート打てと聞こえかねないメッセージを送るのはむしろ危険だと僕は思った。
ボールを持たせながら足許をすくってワン・チャンスを決め勝ちきる。それができなくても最悪スコアレス・ドローで勝ち点は持ち帰るという戦略であれば、敗因は失点したことでありシュートが打てなかったことではないはず。フラストレーションを表現したいのは分からないではないが、ポイントは「シュート打て」ではないと強く感じた。
ただ、シーズン終盤の熾烈なタイトル争いの中で、この敗戦が大きな痛手であったのは間違いない。首位との差は8に開き、残り6試合での逆転は現実的にはかなり難しくなってしまった。
とはいえもちろんここで下を向く訳には行かない。諦めたらそこでシーズンは終了だ。残り試合を全勝しなければならないし、広島、浦和とは直接対決を残している(残念ながら浦和と広島の直接対決は終わっている)。少なくともここで連敗することだけは避けなければならない。
今季のフットボールでは、勝てば痛快だが負ければクソゲームなのは最初から織り込み済み。勝った時の痛快さを享受しているのであれば、負けた時にも前を向くしかないじゃないか。
評点(評点は
ドイツ式
):
アブラモフ(4) 失点はノー・チャンスか。枠内のシュートにも落ち着いて対応。
徳永(4) 敵のサイドからの攻撃を封殺し続けたが最後の最後にクロスを許した。
森重(4) 難しい試合だったがラインをコントロールし締まった試合を演出。
丸山(4) 敵の危険な切れこみをしっかりと止めて枠内にほぼ打たせず。
太田(4) いいクロスを上げ続けたが届かず。守備に手を焼いた。
橋本(4) 守備に追われたが手堅く対応。ボランチへのスライドも無難。
野澤(4.5) マイボールにしてからの対応に余裕が持てなかった。
米本(4) ボールのチェイスがやや行き過ぎになって置き去りのシーンあり。
東(3.5) 決定的なパスを何本か出したが前線との距離が遠かった。
バーンズ(4.5) ほぼ勝負できず。というかボールがほぼ来なかった。
前田(4.5) 孤立してボールを収められず。敵のチェックが厳しかった。
===
中島(4) リズムを変えようと試みたが。守備で手が出る悪い癖直したい。
松田(-) 時間短し。守備に追われ特徴出せず。
サンダサ(-) 時間短し。もっと見たい。
帰りは新横浜がババ混みとの情報もあり、初めて地下鉄の北新横浜駅まで歩き、そこからあざみ野へ出て、田園都市線で都内に帰ってきた。新横浜駅界隈や横浜線、菊名からの東横線などの混雑を完全にバイパスできる上、時間もほぼ変わらず。北新横浜駅は新横浜駅に行くのと距離的にあまり変わらないのに道も駅も寂しいほどガラガラ。次からこの経路で帰ることにしよう。
それにしても悔しい試合だった。
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FC東京
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J1リーグ戦
2015年09月18日 22:56
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【CL第1節】セビージャ×グラードバッハ
■2015年9月16日(水) 20:45キックオフ
■Ramon Sanchez Pizjuan (Sevilla)
待ちに待ったチャンピオンズリーグの初戦だ、と言いたいところだが、リーグ戦で未曾有のコケ方をしている最中にCLまで始まっちゃってヤバいぞというのが本音。まあ、胸を借り、実戦の中でフィットさせて行くしかないと開き直るのが正解か。スカパーは録画中継なので先に結果を見てしまった(のでまだ録画見てない…)。
シュトランツルがブレーメン戦で眼窩底を骨折したらしく欠場、このためヤンチュケがCBに下がり、シュティンドルがボランチにスライド、SHにはトラオレが先発した。つかシャカは何してるんだ?
ゾマー
コープ ブラウアース ヤンチュケ ヴェント
ハーン ノードファイト シュティンドル トラオレ
ラファエル アザール
グラードバッハは慎重な立ち上がり。5分には敵のシュートがポストに嫌われるなど押しこまれる。7分にはトラオレのFKにブラウアースが頭で合わせ(枠外)、16分にはトラオレのシュートがわずかに枠を外れるなどチャンスも作ったが、その後は自陣でセビージャの攻撃を受ける時間が続く。
何とか敵の攻撃をしのぎ、前半終了間際の44分、トラオレのCKにヤンチュケが頭で合わせるがバーの上。スコアレスで前半を終える。この展開はおそらくゲーム・プラン通りだったのではないか。
後半開始早々、敵FWがエリア内で仕掛けたところにゾマーが飛びこみボールをクリアしたように見えたがファウルの判定でPKを与える。リプレイを見たがゾマーは明らかにボールに行っており、FWとの接触も最低限でかなりムリのある判定。だが、これを決められて0-1とビハインドを背負う。納得し難い失点だ。
さらにその直後、敵FWにブラウアースが足を引っかけて再びPKを献上。このPKは敵がバーに当てて失敗(50分)したが、65分、今度はヤンチュケがエリア内で敵を引っかけてまたしてもPKに。67分、これを決められて0-2に。まあ、そこまでエリア内にガンガン入られている時点であかんということか。
67分、シュティンドルに代えてダフーを投入、さらに73分にはハーンに代えてニコ・シュルツを投入するが戦況は好転せず。ニコ・シュルツは公式戦初出場か。
83分にはラファエルに代えてドルミッチを投入するが、直後の84分、サイドからのクロスをセーブしようとしたゾマーがこれを巻きこむ格好でゴールに。不運な失点で0-3と試合がほぼ決まる。結局そのまま完敗を喫した。
ゲーム・プランとしては悪くなく、よく戦ったと思うが、不幸なPKで先制点を与えたのがすべてだった。いずれにしても1点も取れないのでは勝てないのは道理だが、スコアレスで勝ち点を拾うことはできた試合。
結果は0-3だがそこまで悲観する必要はない。むしろここでモラルが落ちてしまうことの方が怖い。週末のケルン戦に集中したい。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「もちろん我々はいい結果を出したかった。ハーフタイムまではそれができていた。前半は悪くなかった。ベストを尽くししっかり守った。我々は、数ヶ月前にできたように試合をコントロールするためには、あまりにもボールが保持できなかった。セビージャはしっかりプレスをかけて押しこんできた。後半には3本のPKを取られてしまった。最初の1本は私からはまったくPKに見えず、2本目もかなり大げさだった。しかし、失敗はその前にあり、セビージャはあまりに簡単に我々のペナルティ・エリアに侵入できていた。それが問題だった。何度も言っているように、今、あまりいい状況ではない」
ま、そりゃそうだ。
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UCL
2015年09月13日 06:00
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■
【ブンデスリーガ第4節】グラードバッハ×HSV
■2015年9月11日(金) 20:30キックオフ
■Stadion im Borussia-Park
インターナショナルで2週間のインターバルをはさんでの第4節。土曜日未明の試合だがスカパーでの中継もないので事後の結果確認となった。
開幕3連敗と最悪のスタートとなったグラードバッハはホーム第2戦で何とか勝ちたい。この試合ではシュトランツルが復帰したもののシャカが前節の退場を受けて出場停止、またヘアマンも練習試合で負傷し長期欠場となっている。コープが右SBに入り、ヤンチュケがノードファイトとボランチでコンビを組んだ。また、前線にはハーンが今季初先発。
ゾマー
コープ シュトランツル ブラウアース ヴェント
シュティンドル ノードファイト ヤンチュケ アザール
ラファエル ハーン
試合は11分、ヤンチュケがゾマーに戻そうとしたボールを敵FWにカットされ、そのままゾマーをかわしてゴールに流しこまれ失点。いきなり0-1とビハインドを背負うことになる。今の状況でこの先制点の取られ方はキツい。
グラードバッハはほぼ攻撃の形を作れず。29分にはヤンチュケが持ち上がってミドルを放つがGK正面。前半終了間際の44分にもCKから頭で決められ失点。0-2とリードを広げられる。ノードファイト、ハーンがついていたにも関わらず高い打点で決められた。
後半、気合を入れ直して攻撃的に試合に入る。47分、ヴェントからのクロスに中央でハーンがヘディング・シュートをはなったが枠外に。すると、52分、敵GKからのゴール・キックを裏に飛ばされ、オフサイドぎりぎりで飛び出した敵FWを捕まえられずにループでゾマーの頭を越えられて失点。0-3と追加点を許す。この時点で試合はほぼ決まったというべきだろう。
55分にはシュティンドルとブラウアースを下げてトラオレとドルミッチを投入。おそらくはヤンチュケがCBに下がり、ハーンをボランチに下げたか。
しかしそれでも流れは変わらず。さらに悪いことに65分、敵との空中戦でノードファイトの肘がシュトランツルの顔面に入りシュトランツルが負傷退場。やむなくダフーを投入する。おそらくはノードファイトがCBに下がったのだろう。
その後もトラオレのミドルなどはあったものの劣勢は動かし難く、0-3で開幕4連敗を喫した。
悪い時というのは何をやってもうまく行かないもので、この試合も序盤の不用意な失点がすべてだった。今のチーム状態では先制された瞬間に「ああ、今日もダメかも」という気になるのは自然で、失点だけは何としても防がねばならないが、こうした気の抜けるような失点でやられたのではリカバーは難しい。
ハイライトしか見ていないが、まずは守備の立て直しが必要。復帰したばかりのシュトランツルが負傷してしまい状態は心配だが、シュトランツル、ブラウアース、ヤンチュケでしっかりCBを固め、シャカ、ノードファイトのボランチで攻撃の芽を摘むことができればもともとそんなに失点は多くないはず。簡単なミスをつぶしこまなければならない。
また、前線ではクルーゼの穴は大きいし、ヘアマンが長期離脱となってしまったが、アザール、ハーン、トラオレらがラファエルと絡むことで形はできるはずだし、そこにドルミッチが加わることで層は厚くなる。
やっているフットボールの方向性に間違いはなく、ここでマズいのはやり方に迷いが出てフォームを崩すこと。うまく行くか行かないかは往々にして紙一重であり、悪い時はすべてが裏目に出るもの。愚直にやり続け、モードが切り替わるのを待つしかない。昨季やれたことを信じて踏ん張るべき局面であり、まだ動くべきではない。
ルツィアン・ファヴレ監督談話:
「この試合には何としても勝ちたかっただけにこの敗戦は非常に痛い。我々には今自身が欠けており、もっとシンプルに戦うべきだった。我々はあまりに早く集中を切らしてしまい、あまりに難しくやろうとし過ぎている。このシーズンが我々にとって非常に難しいものになるということは分かっていたし、我々の前にはまだまだやらねばならないことがおそろしくたくさんある。我々は自分たちの問題点をひとつひとつ修正し、安定を取り戻さなければならないが、それには時間が必要だ」
15日にはチャンピオンズ・リーグが始まる。初戦はアウェイでのセビージャ戦。今の状態でCLに突入するのは厳しいが、試合の中で修正を図って行くしかないだろう。開き直って楽しみに待とう。
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ブンデスリーガ
2015年09月13日 00:32
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【Jリーグ第27節】FC東京×神戸
■2015年9月12日(土) 19:00キックオフ
■味の素スタジアム
明け方に地震があり調布市では震度5弱を記録したが味スタには問題なく試合は開催。京王線の乱れも夕方までにはなくなり、新宿で弁当を買って特急に乗った。考えてみれば先週水曜日のナビスコカップは出張で参戦できず、8月16日ガンバ大阪戦以来、約1ヵ月ぶりの味スタであり現地観戦だ。
リーグ戦では2試合続けて引き分けの後の試合。勝てば3試合で勝ち点5となるが負ければ2。2試合の勝ち点2を生かすか殺すか、大事な試合だ。また、インターナショナルでリーグ戦がオフの間、ナビスコカップの準々決勝で鹿島に敗退。公式戦ここ4試合を1敗3分と流れは決してよくない。代表に行っていた森重、丸山、バーンズが戻り、ここでしっかり切り替えたいところだ。
新たに加入した元セルビア代表GKアブラモフが榎本に代わって先発、森重、丸山、バーンズも先発した。中島は警告累積で出場停止。
アブラモフ
徳永 森重 丸山 太田
羽生 高橋 米本
河野
バーンズ 前田
開始早々の2分、40メートル弱のFKを得て太田がこれを蹴る。ゴール前に放りこまず、サイドにいた羽生に預けるサイン・プレーで、羽生のクロスはクリアされたがこれを太田が拾いシュート。枠外となったがこれが東京のファースト・シュートに。
その後は拮抗した展開に。ボールを支配し流動的にパスをつないで来る神戸に対し、中盤でアグレッシヴにパスをカット、奪ったボールを素早く前線に展開する東京の押し合いになる。一進一退の攻防が続く。
30分、正面30メートル弱の位置で得たFKを太田が蹴る。ボールはきれいな軌道で枠に飛んだが敵GKにセーブされる。
38分、米本が中盤でカットしたボールを高橋が拾い、ドリブルで持ち上がって右サイドの前田に。エリア手前でボールを受けた前田がワン・トラップからシュート、ボールはGKのニアを抜きバーに当たってゴールに。東京がいい時間帯に1-0と先制する。ナビスコ杯の鬱憤を晴らすファイン・ゴールでスタジアムは一気に盛り上がる。
さらに43分、河野がバーンズからスルーパスを受けて裏に抜け出しGKと一対一になるがシュートはGKに当ててしまう。こぼれたボールはドライブがかかってピッチ内に残ったが河野はこれを追わず簡単に神戸ボールにしてしまった。一時はゴールラインを割るかに見えたボールなので仕方ないところもあったが、残ったのであればそこからでも追うべきであった。残念なプレー。
直後の44分、高橋からスルーパスを受けた河野が再び裏に飛び出すがこれはオフサイドに。プレーを続けてシュートを放った河野が警告を受けたがこれは少し酷かと思った。
前半終了間際には裏に飛び出した敵FWのシュートがギリギリでゴールを外れるシーンもあり肝を冷やしたが1-0とリードを保ってハーフタイムを迎えた。
後半に入ると東京が優勢にボールを動かせるようになる。55分、またしても河野がカウンターから裏に抜け出しドリブルでゴールに向かうが最後にボールがコントロールできずシュートは打ちきれなかった。この時も河野は奪われたボールを追わずその場で「あちゃ〜」的な感じで突っ立っていた。56分には右サイドから敵MFに強烈なミドルを打たれるがアブラモフが腕一本でセーブ。実力の一端を示す。
57分、河野に代えて東を投入。羽生が右、東が左のSHに入り、4-4-2にシステムを変更。69分、徳永が左前線に大きなサイド・チェンジ。これを深いところで受けた東が中に持ちこんでゴール前に速いボールを送ると、飛びこんだ前田が右足で合わせゴール。2-0とリードを広げる。
76分、羽生に代えて橋本を投入。橋本はそのまま右SHに。
78分、高橋の決定的なスルーパスを受けた東が左サイドを上がるが自分では打ちきれず、スローダウンして右サイドの前田にパス。受けた前田のトラップが長くなったがこれがそのままGKの横を抜けてファーへ。ボールはコロコロとゴールに転がりこみ、決定的な追加点となる。3-0と東京がほぼ試合を決めた。
その後は神戸の反撃を受けるが、84分にはバーンズに代えて平山を投入、試合をクローズしようとする。神戸の猛攻をしのいでクリーンシートを守りきり、東京が3-0で神戸に快勝した。
前半は神戸にボール支配を許し、サイドも押しこまれたが、中をしっかり守ることで失点を防ぎ、前田の価値あるゴールで先制できた。内容的には決してよかった訳ではないが、集中し、先制したことで流れをグッと引き寄せたと思う。得点が何より効くということがよく分かるゲーム。
後半は効果的に加点し、終盤押しこまれたものの危なげなく完封した。シュート数7-9、CK2-7、ポゼッション48-52と、スタッツを見れば神戸が全体に優勢であった試合だが、リスクをマネージし、内容よりも結果を固めたという点で今季の東京らしい勝利だった。
これより内容のよかった負け試合は他にいくらもあったと思うが、得点や勝利そのものが内容を越えるモチーフになることを改めて示した。あと、最後まで集中を切らさず、完封にこだわって試合をクローズできたことは3得点以上に評価したい。
前田はハットトリック。ファインゴールと泥臭い押しこみとラッキーゴールということで、骨惜しみしない働きが呼びこんだ3得点だと思う。プロとしてやるべきことを黙々とやり続けた結果がこうして形になっている。若い選手は前田や榎本、羽生、石川らの背中をしっかり見て育って欲しい。
あと、今日は高橋が素晴らしかった。中盤でのボール奪取、タメを作っての決定的なパス出しと、アンカーとしての役割を完全にこなしていた。得点も演出したが、審判への抗議で無用の警告を受け、次節から2試合の出場停止に。もったいない。
東京はこれで勝ち点を53(1試合あたり1.96)に伸ばし3位を維持。首位広島、2位浦和とは勝ち点差が5あるが、残り7試合で5は射程距離。広島、浦和とは直接対決を残しており、そこまでしっかりと食らいついて行かなければならない。シーズンも終盤にさしかかるが、ここからが正念場。ひとつひとつの試合が重要だ。
評点(評点は
ドイツ式
):
アブラモフ(3.5) キック精度を欠く場面もあったがまずは無難なスタート。
徳永(3.5) 2点目の起点になったサイドチェンジが素晴らしかった。
森重(3.5) 落ち着いて守備を統率。この試合の完封は大きな仕事。
丸山(3.5) 敵FWに仕事をさせず。クレバーな守備がチームを支えた。
太田(3.5) 前半は守備に追われ攻撃参加できず。FKは惜しかった。
羽生(3.5) ポジショニングでチームを活性化。要所でチームに貢献。
高橋(2.5) 素晴らしいスルー・パスを連発。次節出場停止が惜しい。
米本(3) ボールを奪ってから常に逆サイドを意識するところに成長が。
河野(5) 裏への飛び出しはよかったがこぼれを追わないのには失望。
バーンズ(4) よくボールを収めたがやや空回り。仕掛けは悪くないが…。
前田(2) ラッキーも含め、地道に働いたからこそのハットトリック。
===
東(3) 自分でシュートに行く意識あってもよかったが2アシストは立派。
橋本(3.5) 戦う気持ちがプレーに表れていた。
平山(-) 時間短し。
気候もよくなってきた。
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FC東京
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J1リーグ戦
2015年09月06日 23:01
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■
【ナビスコカップ準々決勝2】鹿島×FC東京
■2015年9月6日(日) 18:30キックオフ
■県立カシマサッカースタジアム
首都圏外のアウェイなので自宅スカパー観戦。晩ごはんを早めに食べ、ビールをセットしてキックオフを待った。
中3日の日程ということもあってか、中盤では橋本に代わって前節ベンチを外れた羽生が先発、またトップ下の河野に代わって東が先発し、前田を中央に、右に東、左に中島を配した3トップの布陣となった。また、新加入のGKアブラモフがベンチ入り。
榎本
徳永 吉本 奈良 太田
米本 高橋 羽生
東 前田 中島
試合は序盤から鹿島のペース。勝利の必要な東京は果敢にハイプレスを試みるが、老獪な鹿島のパス回しにいなされてボールを奪うことができない。前がかりになったところでしっかりボールをつながれて自陣での対応を余儀なくされるシーンが多く、攻撃の足がかりが作れない。
7分、敵FWが中央で前を向き、エリア外からシュート。榎本が正面に入り難なくセーブできるかと思ったが、濡れたピッチのせいかボールをコントロールできず、両手で弾いたボールがそのまま左後方に流れてゴールに。榎本のミスから痛い先制点を献上し0-1とビハインドを背負う。
もともと得点の必要な東京はこれで必要以上に狼狽したように見えた。前に急ごうとするものの、リスクを取る必要のなくなった鹿島は攻め急がずボールをコントロール、東京が前がかりになったところで決定的なボールを入れチャンスを作ってくる。東京は9分に米本が中央で前を向き、敵MFをかわしてエリア手前からオン・ターゲットのいいミドルを放つが敵GKがセーブ。
その後も鹿島が流れを支配し、17分にはCKからジャスト・ミートのヘディング・シュートを放たれる(榎本が正面でキャッチ)など押しこまれる時間帯が続く。フィッカデンティ監督は36分、羽生に代えて平山を投入、ターゲットを明確にして反撃のメッセージを送る。中島を左SHに落として4-4-2にしたように見えた。
しかしその後も中盤でボールが持てず、前線にも収まらず、自陣でしのぐ一方の展開で前半を終える。失点を事故の1点に抑えたのは評価できるが、このままでは勝ち抜けはできない。何とか2点取るしかない状況で後半へ。
後のない東京は後半も積極的に前に出ようとするが、しっかりと流れをコントロールする鹿島にかわされる格好で時間が過ぎる。51分、前田に代えて河野を投入。河野が下がりめの2トップ、平山の落としたボールを河野が拾う目論見か。河野、中島、東と技術のある選手が前線に揃うことで何かが起こることを期待したい。
しかし60分、持ちあがろうとしたボールを奪われショート・カウンターを受ける。ボール・ホルダーに厳しく行けずズルズル下がったところでミドルを放たれる。エリア手前からのグラウンダーだったがこれがDFの間を抜けて決まりゴール、0-2とリードを広げられる。終盤勝負の出鼻をくじかれる失点だが、どのみち2点が必要なことは変わらず、必要以上にナーバスになることはなかったはず。
62分、東に代えて橋本を投入、そのまま右SHに入る。サンダサを投入してパワー・プレーを仕掛けたいところだったが東がヘバっていたのか。
その後も東京は前がかりに攻撃を仕掛けようとするが起点が作れず、焦りが先に出て精度を欠く。フィニッシュに行くまでにボールを奪われるシーンが多い。中盤で時間が作れず、ポイントをアグレッシヴにつぶしに来る鹿島の守備にハマっている。
35分、エリア右からの進入に対応した吉本が敵のクロスを手で扱ったとしてファウルの判定を受ける。意図的とは思えないがボールを避けて体側から離れた手にボールが触れたようにも見え微妙な判定。PKを与える。
これを決められると致命的になるところだったが、36分、敵のPKはバーに当たり難を逃れる。オレで行けるかと思ったがその後も主導権は握れず。38分にはクロスを受けた橋本がワントラップからボレー・シュートを放つが枠外に。気概は買いたいが得点には至らず。
44分、徳永のクロスに平山が頭で合わせるがGK正面。結局、最後まで鹿島のペースにつきあわされ、終了間際にも失点を喫して0-3で完敗した。
これで今年のナビスコカップは準々決勝敗退。ホームで試合終了間際に追いつき、悪くない雰囲気で勢いを駆ってアウェイに乗りこんだが、鹿島の老獪な試合運びに翻弄されて手も足も出ず敗退の憂き目を見た。
とにかく失点を防ぎ、1-0でいいからかっちり勝ちきるというゲーム・プランが早い時間帯に崩れたのが大きかった。しかし、そういう時のセカンド・プラン、コンティンジェンシーは当然あって然るべきで、そこで一気に冷静さを失い、焦ってイラついてしまったところが我々の拙さ。必要以上に先を急いで自滅したように僕には見えた。
とにかく、勝ち抜けのためにはスコアレス・ドローでは足りず、少なくとも1-0にする必要があったのだから、得点のない時点でミッションは不首尾。あとは0-0でも0-3でも同じこと、という試合だった。
大事な試合であることは間違いないが、そこに全気合を投入しマックス・テンションで臨んで序盤に失点を喫した我々と、ひとつの試合として冷静にミッションを貫徹した鹿島の、試合に対する臨み方の差が出たというべきだろう。
テンションは高くていい、気合も入れればいい。しかし試合の中でするべきことは、頭に血が上ったまま拙いプレーを重ねて自滅することではなく、ひとつひとつのプレーを冷徹に、正確に、意図を持ってやりきること。今季はその点でかなりの成長を感じているが、失点を喫してからの立て直しができなかったところにまだまだ克服すべきものがあると強く感じた。
大きな試合ほど気負いと冷静さのバランスが必要だが、この程度の試合でこういう負け方をしてしまうようでは、シーズン終盤のタイトル争いや何とかシリーズは戦えない。試合内容以前に学ぶべきものが多すぎる試合だった。
内容的にもシュート数7-18、CK2-6、ポゼッション43-57と、鹿島に終始試合をコントロールされたことが数字に表れている。どこでつぶすかを明確にし、経験のある中盤で試合の「スピード」をコントロールできる鹿島の戦術に完敗した。この緩急と、行くべきところで意思統一して行ける連動性は、悔しいがやはり我々よりもレベルが高いと感じた。
ともかく、これで今季の目標はリーグ戦と天皇杯のみになった。リーグ戦再開に向けていい準備をしたい。
評点(評点は
ドイツ式
):
榎本(5) 致命的なミス。頼りにはしているが2試合で5失点は厳しい。
徳永(5) 敵のウィングにボールを持たれて苦労。大雑把なシュートに救われた。
吉本(5) 身体を張った守備は健在だがビルドアップできないのを知られている。
奈良(4.5) アグレッシヴな守備はよかったがまだまだ学ぶべきことは多い。
太田(5) 得意のプレース・キックを蹴るチャンスも少なかった。
米本(5) 中盤でボールを狩りこむことができず背走すること多し。
高橋(5) 時間を作れず試合の流れをすべて持って行かれて翻弄された。
羽生(5) ボールをコントロールできず後追いの守備。攻撃参加もできず。
東(4.5) 比較的よくボールを触ったが余裕をもってプレーできなかった。
前田(5) ボールが収まらず。というかほぼボールが来なかった。
中島(4.5) 意図はあったと思うが結局孤軍奮闘になってしまった。
===
平山(5) 決定的な判断の遅さ。ボールを持ってから考えていては間に合わない。
河野(4.5) モラル高く違いを出そうと奮闘したがいなされた感じ。
橋本(4.5) 心意気は買える。攻守の切り替えのセンスがいい。
次のリーグ戦が極めて重要。継続するところ、修正するところ、切り替えるところ、ここでチームの力が問われるし、サポの力も問われる。
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FC東京
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ナビスコカップ/ルヴァンカップ
2015年09月05日 13:45
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【ナビスコカップ準々決勝1】FC東京×鹿島
■2015年9月2日(水) 19:00キックオフ
■味の素スタジアム
準々決勝第1戦はホームだが平日夜の開催。ふだんなら仕事を早く切り上げて駆けつけるところだが、この日は遠隔地に出張で試合時間はちょうど飛行機の中。テレビ観戦もままならず、やむなく後日ビデオ確認に。
森重に加えバーンズがオーストラリア代表に招集、さらに丸山が追加招集を受けたため東京はメンバーを入れ替え、最終ラインには奈良が公式戦初先発し吉本とコンビを組んだ。また、ベテランの羽生を休ませて右インサイド・ハーフには橋本が先発、前線では中島が前田と2トップとなった。
榎本
徳永 吉本 奈良 太田
橋本 高橋 米本
河野
前田 中島
立ち上がりは東京が出足のよさを見せボールを支配、敵陣を中心に試合を進める。1分、河野の落としを受けた橋本がミドルを狙うがGKにセーブされる。しっかり枠に行ったいいシュートで東京がまず口火を切る。
その後も東京が押し気味に試合を進めるが、鹿島もボールを奪うと洗練されたパスワークからバイタルまで入りこむ。気の抜けないテンションの高い試合になる。
15分、米本からのパスを受けた太田が左サイドからアーリー・クロスを上げると、中央で河野がヘディング。これがループ気味にGKを越えてファーに決まり先制。東京が序盤のいい時間帯に1-0とリードを奪う。太田のクロスが素晴らしかった。
しかし、その後は鹿島も前への動きを強め、拮抗した展開となる。24分、中島が自らキープしてミドルを放つがGKにセーブされる。28分、敵のFKからヘディングでゴールを決められるがオフサイド。逆に30分、太田のクロスから中央で中島が合わせてゴールするがこれもオフサイドに。リプレイを見る限り微妙な感じだったが…。
互いに特徴を生かして攻め合うアグレッシブな内容の試合に。これはスタジアムで見たかった。43分、CKからの流れで右サイドをえぐられ、早いクロスを入れられる。これをニアで押しこまれ失点。前半終了間際に1-1と追いつかれてしまう。エリア外から易々と切れこみを許し、ニアへの流しこみにも対応できなかった。
しかし東京は下を向くことなく、前半アディショナル・タイム、パスを受けた河野がドリブルで抜け出し決定的なシュートを放ったがボールはポストに嫌われる。1-1の同点で前半を折り返した。
東京は後半も開始からアグレッシヴにボールにアプローチ、主導権を握るが、鹿島の守備も堅くフィニッシュにまでは持ちこめない。59分、河野に代えて東を投入。東が左SHに入って4-4-2になったようにも見えた。
61分、敵に攻め上がられ、左サイドのエリア外からミドルを放たれると、これがニア・ポストに当たってゴール。シュートをほめるしかないシーンだが、ミドルのある相手をシュート・エリアでフリーにしたのはマズかった。1-2と逆転を許す。
62分、東が左サイドから入れたクロスに橋本が頭で合わせるが惜しくもGKにセーブされる。63分、前田に代えて平山を投入。平山はそのまま前線に。
66分、敵ゴール前での競り合いで吉本が顔面を傷め、鼻からの出血で治療のためにピッチ・アウト。すぐに戻れたので鼻骨骨折などの重傷ではないと思うが、顔を押さえて倒れているのだから主審は試合を止めるべきであった。
79分、橋本に代えてサンダサを投入。中島が左SHに下がり、東が右に回ったと思う。80分、東が右からクロスを入れるが中央の平山には合わず。敵のクリアに後ろから走りこんだ米本がミドルを放つが大きく枠外に。こういうときにきちんと抑えて枠に飛ばす技術が欲しい。
83分、自陣エリア内でパスを受けた敵FWを奈良が倒すがノー・ファウル。リプレイを見ると、ともにボールにプレーしようとしているようにも見えるし、奈良の手は明らかに敵の腰にかかっているが、敵FWの手も奈良の顔面にかかっており、間近で見ていた主審としてはイーヴンな競り合いと判断したのだろう。敵FWが倒れたのは奈良の手が離れてからであり、これがわざとらしく見えて笛を吹きづらくさせたかもしれない。議論はあり得るが、助かったことは間違いない。
43分、右サイドの徳永がクロスを上げる。中央でヘディングを試みたサンダサには合わなかったが、ファーに流れたボールを中島がダイレクトでシュート。これがネットに突き刺さってゴール。土壇場で2-2と同点に追いつく。
調子づく東京は45分にも米本のクロスをファーで受けた中島が、ワントラップからシュートを狙うが枠外。アディショナル・タイムには東のクロスに平山が頭で合わせたが敵GKにキャッチされ試合終了。何とか追いついて第2戦に勝負をかけることとなった。
シュート数11-10、CK10-8と拮抗した試合であり、引き分けという結果は妥当なもの。せっかく先制したのに2失点で逆転を許したのは真摯に反省すべきだが、実力のある相手に臆せず終始モラル高く戦った結果、最後に追いつくことができた。しぶとく最低限の結果を出せたという意味ではチーム全体の成長を感じた試合。スタジアムで見ていればさぞ盛り上がったことだろう。出張がうらめしい。
失点にはそれぞれ原因があり、反省すべき点はあるが、集中は最後まで切れなかったし、初出場の奈良も、荒さはあるものの自信を持って敵と競り合う姿は頼もしかった。また中島のゴールに向かう姿勢、橋本の果敢な攻撃参加など、起用された若手がしっかりアピールして結果をもぎとったことは高く評価すべき。
ボールの出し入れとそれに連動した選手の動きも形になりつつあり、リーグ戦終盤に向けてもいい材料になる試合だった。
2-2の引き分けとなった結果、第2戦ではとにかく勝てば勝ち抜けだ。0-0、1-1の引き分けなら鹿島の勝ち抜け、2-2なら延長、PK、3-3以上の引き分けなら東京の勝ち抜けとなる。相手より1点でも多く取って勝つのみ。
評点(評点は
ドイツ式
):
榎本(4) 2失点は残念。他にもポストをたたかれるシュートを受けた。
徳永(3.5) 2点目のアシストは見事。ここ一番での攻撃参加が生きた。
吉本(3.5) 負傷もあったが身体を張った守備でチームを鼓舞し続けた。
奈良(4) 荒い部分もあるがアグレッシヴな守備が印象的。もっと見たい。
太田(3) 1アシスト。プレイス・キック、クロスの精度がやばかった。
橋本(4) いい攻撃参加あったが後半息切れ。1点目の失点関与は反省。
高橋(3) 中盤の底でピンチの芽を摘む積極的でクレバーなプレー。
米本(3) すべてのボールを狩る勢い。パス出しにも成長が見られた。
河野(4) 先制はよかったがムラが大きく消える時間長い。逸機は痛かった。
前田(3.5) しっかりボールを収めて攻撃のリズムを作った。
中島(3) 終始ゴールに向かってプレーしたことが最後に生きた。
===
東(3) 終盤のゲームを演出、やはり東京には必要な選手。
平山(4) ハイボールの競り合いには強みを見せたが得点にはつながらず。
サンダサ(3.5) DFを引きつけて中島の同点弾をサポート。得点欲しい。
第2戦は日曜日。勝たねばならない試合だ。
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ナビスコカップ/ルヴァンカップ
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