フットボール・クレイジー
football crazy
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2016年01月31日 09:00      [posted by der_ball_ist_rund]

【ブンデスリーガ第19節】マインツ×グラードバッハ

■2016年1月29日(金) 20:30キックオフ
■Coface-Arena (Mainz)

日本時間土曜日未明4時半キックオフ。幸い先方に日本人選手がいるということでスカパーの中継があるので、録画して、土曜日の午前中に時差観戦した。

グラードバッハはシーズン後半の立ち上がりをホームでBVBに完敗。内容的には守備面での課題が出る一方、攻撃面では見るべきものもあっただけに、アウェイではあるがしっかり勝ち点を積み上げて早い段階で流れを取り戻したいところ。

この試合ではウィンター・ブレイクに獲得したヒンターエッガーとホフマンを先発で起用、フォーメーションもノードファイトをアンカーに置き、シュティンドルとジョンソンをインサイド・ハーフにした4-3-3または4-1-4-1に変更。アザールがベンチに復帰した。シャカは引き続き出場停止中(次節まで)。また、ダフーも手のケガということでベンチ外になった。

ゾマー
コープ クリステンセン ヒンターエッガー ヴェント
シュティンドル ノードファイト ジョンソン
トラオレ ラファエル ホフマン

または

ゾマー
コープ クリステンセン ヒンターエッガー ヴェント
ノードファイト
トラオレ シュティンドル ジョンソン ホフマン
ラファエル

グラードバッハは攻撃的に試合に入る。積極的にボールをつなぎながら敵陣に攻め入るが、守備を意識したためか最終ラインの押し上げがなく中盤が間延びする上に、ワンタッチでクリティカルなところにボールを当てるトライが少なく、キープできずボールを失うシーンが少なからず見られた上、奪われた時にスペースがあって敵にいい形で反撃を許すことも多い。失点を嫌がるあまり攻撃のダイナミズムが失われている感があった。

9分にはラファエルのCKに中央のノードファイトがヘディングで合わせるがGKがセーブ。逆に21分、右サイドから入れられたボールを中央で受けられ、エリア外からのシュートを許すと、これが決まって0-1と先制点を奪われる。中央でボールを受けた敵FWに対する寄せがなく、シュート・モーションに入るまで漫然と見てしまうなど、守備の緩さが出たシーンだったと思う。

失点後はますますグラードバッハの動きが固くなり、スピード感のある思いきりのいい攻撃が繰り出せなくなる。それでも35分、左サイドのホフマンとのワンツーで受けて抜け出したラファエルがシュートを放つが敵GKがセーブ。43分、トラオレの右寄りからのFKにシュティンドルが足を伸ばすがヒットしきれず枠外に。相応にチャンスは作れているが、敵GKの堅守もあり0-1のまま前半を終えた。

後半に入ってもグラードバッハの守備は安定せず、一方のマインツも好機を決めきれない展開に。55分、ジョンソンがエリア外から狙うがシュートに勢いなくGKが難なくキャッチ。

しかし、61分、トラオレに代えてアザールを投入したところから流れが変わる。アザールは積極的にボールを受けながら早い判断で的確にボールを散らし、自らも仕掛けて全体に流動性を取り戻すきっかけを作る。さらに70分にはホフマンに代えてエルゴタを投入、終盤に勝負をかける。

すると72分、アザールの出したスルーパスを追ったヴェントがゴールライン際から折り返したボールにゴール前のシュティンドルが至近距離からヘディング。DFにブロックされたボールは右寄りのラファエルの元に転がり、ラファエルが強烈なシュートを放ったが、GKが横っ飛びでこれをセーブ、絶好の同点機を逃す。

さらに84分、左寄りでボールを持ったアザールが切れこんで無回転のミドルを放つがわずかに枠を捉えきれず。86分にはコープに代えてドルミッチを投入、89分にはラファエルのFKがDFに跳ねてクリステンセンの足許にこぼれたがシュートは枠外。結局終盤の反撃も得点につながらず0-1での惜敗となった。

相変わらず攻撃の形はそれなりに作れており、チャンスも相応にあったものの、先制を許して追う展開になってしまったことで焦りもあってか決めきれず、最少失点差に泣いた試合。失点を恐れるあまりラインが下がり、それが攻撃時の迫力を削ぐとともに、攻守の切り替え時に前からプレスがかからず簡単にスペースを与えることにもつながって、守備の不調が攻撃にまで影響を与えたように見えた。

後半、特にアザールを投入してからはアイデアのあるボールの動かし方ができ、流動的に相手を崩す本来の攻撃の形になっていたと思うが、敵GKの好守にも阻まれて得点できず。取るべきチャンスを決めきれずに、内容に見合わない敗戦を続けると内容そのものが悪くなるというパターンにはまりつつあるようで懸念される。委縮することなくやるべきトライをしっかり続け、結果を出して流れを変えて行くしかない。

少なくとも攻撃面でやろうとしていることは間違いないし、そのために高いラインとリスクを取ったテンポの速いトライが必要なのも自明。そのためのリスク・マネジメント、特に守備面での細かい約束ごとの再徹底が必要だと思う。あくまで堅守をベースにしながら、素早い攻守の切り替えからテンポよく敵ゴールに迫るのが我々のスタイルのはず。

次節はホームでのブレーメン戦。勝ち点3が必須だ。シュバート監督の手腕が問われる局面だと思う。

アンドレ・シュバート監督談話:
「負けたことは非常に腹立たしい。前半は悪くなかったが、15分間に亘ってうまく試合に入れず、すぐに先制を許してしまった。しかし、その後には逆転するのに十分な時間があったし、そのためのチャンスもあった。前半のうちにも2、3回の非常にいい同点の機会があったし、後半にもいくつかチャンスがあったが、それだけに得点ができず手ぶらでたたずむことになったのは苦々しいことだ。我々は残念ながら報われなかったが、この姿勢を崩すことなく引き続きこの調子でプレーしなければならない。そうなればまた勝利できるものと確信している」

時差視聴だったので結果情報は遮断しようとしていたが、うっかりTwitterのFC東京のタグを覗いたら、「よっち先発で勝利」みたいなツイートを見てしまった。そんなところにネタバレが潜んでいるとは思わず油断した。情報管理は難しい。

マインツはカーニバル仕様のスペシャル・ユニ。マインツはドイツでもカーニバルの盛り上がりが大きい街のひとつで、僕も一度見に行ったことを思い出した。1992年の冬だ。20年以上も前か…。




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2016年01月30日 22:09      [posted by der_ball_ist_rund]

【ニューイヤーカップ第3節】FC東京×東京ヴェルディ

■2016年1月30日(土) 15:00キックオフ
■沖縄県総合運動公園陸上競技場

前節のレビューをする前に試合になってしまった。実質的にはシーズン前の練習試合であり、メンバーも入れ替えながら戦うなどお試しモードだが、10日後にACLのプレーオフを控えていることを考えると、そろそろ実戦を見据えたシミュレーションが必要な段階。また、たとえお試しモードの練習試合であっても、結果を出しきちんといい形で終えることにこだわりたい。

東京はGKに秋元を初めて先発させた他、現状でおそらくこれがファースト・チョイスであろうと思われるメンバー。4-3-3との情報もあったが、実際の並びを見たらオーソドックスな4-4-2だったようだ。

秋元
徳永 森重 丸山 駒野
水沼 ハ・デソン 米本 東
前田 阿部

序盤は拮抗した戦いだったものの、次第に東京のペースに。ボールを保持しながらしっかりした押し上げができており、クリティカルなパスも通る。ポイントでの後ろからの追い越し、崩しのアイデアもあり、またボールを失った時のファースト・ディフェンス、中盤でのボール・ホルダーへのアプローチ、最終ラインでの厳しい対人と守備も使い分けができ、取られたボールを取り返すのも早い。いい形が作れつつあるのを感じる。

しかし、押しこんでゴール前まで来るのにフィニッシュが決まらず。26分、水沼のCKに中央の前田が頭で合わせてボールはゴール・ラインを越えたかに見えたが、ゴール内のDFが蹴り出してゴールは認められず。リーグ戦なら問題になり得るシーンで、リプレイを見る限りゴールのようにも思うが、審判としてはいちばん難しい判断。越えたという確信が持てない以上ゴールを認められないのは当然だろう。ヴェルディにほとんどシュートを許さないままスコアレスで前半を終了。

後半も交代なしでスタート。おそらくこのメンバーをプレーオフの先発に想定し、ハーフ・タイムを越えるシミュレーションを試したということだろう。東京が主導権を握る流れは変わらず。

57分、前田、水沼、駒野に代えて梶山、河野、橋本を投入。橋本が右SBに入って徳永が左に回り、梶山をアンカーにしてハ・デソンと米本がインサイド・ハーフ、阿部を1トップ、右に河野、左に東のシャドウを配した4-3-3の布陣となったようだ。左に入った徳永は右の時より積極的に攻撃に絡んでいるように見えたが…。

秋元
橋本 森重 丸山 徳永
ハ・デソン 梶山 米本
河野 阿部 東

東京はボールを支配して何度もチャンスを作るが、シュートが枠外に逃げるケースが多く決めきれない。69分、ハ・デソンに代えて羽生を投入。さらに72分には東に代えて小川を投入、小川が左SBに入って徳永を右に戻し、橋本は左シャドウに入ったか、あるいは橋本と羽生を左右に配した4-4-2になったか。

78分、阿部、米本を下げてバーンズとサンダサを起用。橋本がインサイド・ハーフに下がり、バーンズ、サンダサは当然だが前線へ。89分、左サイドからの丸山のフィードが中央のサンダサに通るがトラップがハンドの判定。

このままスコアレスで終了かと思われたが、アディショナル・タイム、バーンズからのパスを受けたサンダサが左サイドをドリブルで攻め上がり、敵DFを引きつけて右にいた橋本にラスト・パス。中央の橋本が右足でこれに合わせて土壇場でゴール。東京が1-0とようやくリードを奪う。

このまま試合は終了、東京が辛勝しニューイヤーカップを獲得した。

内容的にはシュート14-2、CK7-1と圧倒的に東京のゲーム。ポゼッションは数字が見当たらないが6割を超えていたのではないかと思う。終始主導権を握り、ボールを動かしながら効果的にチャンスを作った。

しかしここ一番でシュートが枠を外すケースが多く決めきれず、スコアレス・ドローや終盤オープンになったところでワン・チャンスから失点するというありがちな展開も十分可能性はあった。

内容的に圧倒していただけにしっかり得点を決めて勝ちきりたい試合になったが、最後に昨季からの好調を維持する橋本が決め劇的な勝利。実質的には練習試合だが、だからこそそういう試合でもきちんと勝つことによって、ひとつひとつのトライアルを、内容云々とは別に、きちんと結果に結びつけて行くという意識が試されていたと思う。

大会としては引き分けでも優勝だし、この時期の練習試合としてはしっかりと連係を確認し、収穫と課題の両方を手にできたいい内容だったと思うが、それ以上に、その試合にきちんと結果が伴ったことは、今季の我々の勝利への執念を確認する意味で極めて価値がある。

個別に見れば、ハ・デソンが前節に続いてよかった。キープ力、ボールを散らす能力ともに高いが、何よりポジショニング、戦術眼がいい。気の効いたところでボールを受けてくれる存在は大きい。ボランチ、アンカーとしての活躍が期待できる。新加入の水沼、阿部も周囲との連係ができつつあり、敵の脅威になっていると思う。バーンズ、サンダサも特徴を出してきている。

この時期の仕上がり具合としてどこまで持って行けばいいのかというのは難しいが、我々の場合には2月9日のプレーオフに向けてチームを作るという現実的な目標があり、その意味ではベースは十分見えてきたと思う。格下相手の練習試合だし、戦いはこれからだが、ここでいいトライができ、アグー豚までもらえたのは大きな成果だったと思う。

試合日程が発表され、明治大学の室屋にオファーを出したとの報道もあった。リーグ戦開幕まで1ヵ月を切り、プレーオフはもはや待ったなしだ。日常にフットボールが戻ってきた。




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2016年01月25日 23:31      [posted by der_ball_ist_rund]

【ブンデスリーガ第18節】グラードバッハ×BVB

■2016年1月23日(土) 18:30キックオフ
■Borussia-Park

ウィンター・ブレイクが明け、ブンデスリーガが再開された。グラードバッハはシュバート監督の下で快進撃を続けたが、ケガ人の続出による明らかな疲労の蓄積から12月に入って失速気味のままシーズン前半を終えており、ウィンター・ブレイクの間にどうチームを立て直したかが注目される。

残念ながらチャンピオンズ・リーグもDFBポカールも既に敗退しており、リーグ戦に集中できるという意味では立て直しのチャンス。ケガ人はまだ戻ってこない者も多いが、ヒンテレガー、ホフマンと戦略的な補強も行っており、シーズン後半の行方を占う上ではこの初戦が重要になる。

日本時間では日曜日未明2時半からの試合だが、日曜日には朝から予定があったためスカパーの生中継を録画し、日曜日の夜に見た。BVBとの対戦ということで中継があるのは有難い。

新たに獲得したヒンテレガー、ホフマンはベンチ・スタート。シャカが前の試合で敵にドロップ・キックをかまして3試合の出場停止となっている。あと、アザールの名前がベンチにもないのはどういうことか。ケガでベンチ外となっているのは、ドミンゲス、ヤンチュケ、ヘアマン、ニコ・シュルツ、ハーンら。シュトランツルはベンチ入り。

ゾマー
コープ クリステンセン エルヴェディ ヴェント
トラオレ ノードファイト ダフー ジョンソン
シュティンドル ラファエル

試合は互いに積極的に仕掛けるハイ・テンションな立ち上がりに。グラードバッハはボールに素早く寄せて密集を作り、絡め取ったボールを少ないタッチ数で前線に展開するトライを繰り返し行い、BVBに思い通りの攻撃をさせない。6分、ラファエルのCKにクリステンセンが頭で合わせるがボールはバーをかすめて外へ。

その後もトラオレ、ヴェントらが積極的に仕掛けるが決めきれず。押し気味に試合を進めた時間帯に得点できなかったのが悔やまれる。互いにテンポの速い好守の繰り返しで息をつく暇もない忙しいゲームに。BVBも精度の高いコンビネーションでチャンスを作るが、シュート精度を欠くなどで失点は免れる。

試合が動いたのは41分、裏に通されたスルー・パスに敵FWが抜け出し、角度のないところから放たれたシュートが決まって0-1と先制を許す。DFときれいに入れ替わられ、後ろから追う格好になったところで勝負あったというべきか。厳しい時間帯にリードを奪われ0-1とビハインドのまま前半を終えた。

後半に入ってもグラードバッハは積極的に前に出る。しかしトラオレ、シュティンドルがチャンスを決めきれなかった直後の51分、再び裏に抜け出した敵FWからの折り返しを中央で流しこまれて0-2。前半の最後、後半の立ち上がりと効果的に得点され流れを持って行かれる。

それでも58分、ダフーからのパスを左サイドで受けたシュティンドルが中央にボールを送ると、これを受けたラファエルが、ワン・トラップしてゴール右隅にシュートを決め1-2と2点差に詰め寄る。

その後もグラードバッハは前がかりに攻撃を仕掛けたが、次第に足も止まり始め、75分、カウンターから失点。1-3となってここで試合が決まった感あり。80分、エルヴェディとダフーに代えてヒンテレガーとホフマンを投入したが打開できず、90分にはコープに代えてドルミッチを投入したものの試合はそのまま1-3で終了、シーズン後半の開幕を勝利で飾ることはできなかった。

積極的に前に出る意図ははっきりしており、個々の局面では狭い場所でのボール奪取から小気味よくボールをつなぎながら敵ゴールに迫る攻撃ができていて見るべきものはあった。失点までは試合は拮抗しており、追加点を奪われた後もすぐに1点を返して追撃の構えを見せたが、好機を外して流れを手放し、一方で失点を重ねて自滅した。

シュート数は10-12、ポゼッションは52-48、CKは3-1と、数字でも互角の戦いだったことが窺えるし、チャンスは作れたが、いかんせん失点が安い。以前にも指摘したと思うし、スカパーでも言及されていたが、連勝していた第6節から11月の第13節までは公式戦12試合で失点10と1試合あたり0.83の好守を誇っていたが、それ以降は公式戦8試合で24失点と1試合あたり3.00のザルに豹変。

この間の得点は、第13節までが2.25、それ以降が2.38と変わらず(むしろ増えている)、停滞の原因が守備にあるのがはっきりしている。CBもいろいろな組み合わせを試しているというか使える人を使うしかないという状況で苦しいところだが、シュトランツルが戻ってきたこともあり、再構築の余地はあるのではないか。

シーズン後半の出鼻をくじかれた格好だが、ここで連敗しないことが重要。次節はアウェイでのマインツ戦だが、勝ち点3を確実に積み上げ、内容に見合う結果を出して流れが悪くなるのを回避しなければならない。次節が重要になる。

アンドレ・シュバート監督談話:
「試合に負けたことには当然がっかりしている。我々は守勢に回った時にミスを犯し、ボルッシア・ドルトムントのような敵はそれを冷静に決めてきた。その上、我々は攻撃において我々のチャンスを十分冷静に生かすことができなかった。こうした二つの要素が揃えば、BVBのようにこんなに強い選手の揃った敵に対してはどうやっても対抗できない。我々は3失点すべてにおいて、その前に避けようと思えば避けられたはずのミスをしたが、我々は非常に若いチームでもあり、それはまだまだ学ばねばならないことだ。ポジティブなのは、事実に即して言えば、我々がたくさんのゴールのチャンスを作れたことであり、これはしっかり持ち帰らなければならない」

攻撃では果敢にチャレンジを繰り返しており、状態は悪くないと思うが、その分守備でリスクを取っているように見える。ここのバランスを考えたいが…。




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2016年01月24日 21:57      [posted by der_ball_ist_rund]

【ニューイヤーカップ第1節】FC東京×琉球

■2016年1月24日(日) 14:00キックオフ
■国頭陸上競技場

キャンプ中の練習試合ではあるが、賞金のかかったプレ・シーズンのプライベート・カップとしてブックされ、スカパーでも生中継あり。キャンプ地への遠征までは考えてないので、この時期の練習試合を見られるのは嬉しい。日中は生憎別用があったが、録画して夜にゆっくり見てみた。もちろん結果に関する情報は遮断した。

練習試合とはいえ、城福東京の最初の試合とあって、どんな布陣になるのか、どんな戦い方をするのか気になることはたくさんある。結果も重要だが、この時期にどこまで仕上げてくるかは別の話で、どういう試行をしてその結果からから何をフィード・バックするのかがこのシリーズの意義ということだろう。

手薄だと指摘したSBには幸野と小川を起用、またCBには高橋を先発させ、既存の選手のユーティリティを試す意図を感じた。また前線にはバーンズとサンダサを併用、スペインから復帰してから出場機会のなかった田邉をインサイド・ハーフで起用、移籍加入の水沼をシャドウで先発させるなど、興味深い組み合わせ。

おそらく既にある程度評価が固まっており一定のパフォーマンスが期待される昨季のレギュラーよりは、そこにプラス・アルファをもたらすべき選手を見ることを第一に考えていることが分かる。


幸野 吉本 高橋 小川
橋本 野澤 田邉
水沼 サンダサ バーンズ

前半は野澤をアンカーに置いた4-3-3に見えたが、途中で田邉を左に押し出し、水沼を右に配した4-4-2に変更したか。琉球が非常にアグレッシブなポゼッションを見せ、東京の守備の間でしっかりボールを受け渡ししたことから東京は守勢に回る。特に前線からのプレスがかからず、中盤でもボール・ホルダーへのアプローチが後手に回ってバイタル・エリアに侵入されるケースが散見された。

最後のところは吉本がしっかり身体を張り、また圍もいい反応を見せてシャット・アウトするものの、前半は琉球のゲームに。サンダサ、バーンズがチーム戦術に入りこめていない感を受けた。ボールを受けた時の個の力は見られるが、連係や距離感などのオートマティズムという意味ではコミュニケーション不足を感じる。水沼も悪くない動きは見せるものの、このチームでどこまでやっていいかを手探りしている印象があった。

一方で田邉が積極的にボールに触っていたこと、幸野が(やや危なっかしいところはあるにせよ)守備を相応にこなしていたことは収穫だったと思う。小川はあまり存在感をアピールできなかったように見えた。何度かチャンスもつくったもののスコアレスで前半を終了。

後半から高橋、水沼、サンダサ、バーンズに代えて丸山、阿部、河野、平岡を投入。布陣はこんな感じだったと思う。


幸野 吉本 丸山 小川
橋本 野澤 田邉
平岡 阿部 河野

後半は前線からの守備が改善、琉球の疲れもあってか時間とともに主導権を引き寄せる流れになった。河野が積極的に仕掛け、CKから何度かチャンスを作る。途中からは平岡を右に押し出し、橋本を右SBに下げ、幸野をボランチに上げた4-4-2も試したようだ。

効果的なスルー・パスから裏を狙う動きも出るようになり、34分、河野のパスを受けて左サイドから裏に抜け出した阿部がエリア内で倒されPKを得る。このPKは阿部が自ら蹴るが、相手GKが冷静にボールを見極め、また阿部のキックも正直でキャッチされてしまう。

平岡がスピードを生かして何度か裏に飛び出すシーンもあったがその先が作れず。河野の積極的な仕掛けはさすがに昨季試合に出続けた選手だと思わせるものがあったし、阿部も面白い動きで可能性を感じさせたが、全体にコンビネーション、オートマティズムという意味ではやはり課題の方が多そうだ。

結局10本のシュートを放ちながら無得点に終わり、スコアレス・ドローで勝ち点1を得るにとどまった。

負荷をかけている段階での試合で身体が重そうだった感は否めず、またテスト・マッチではあったが、琉球が積極的に仕掛けてくれたおかげで東京の仕上がり具合がはっきりしたのは収穫だろう。

城福監督がアンカーを置く4-3-3とダブル・ボランチの4-4-2を試してきたのは興味深かったし、連係はまだまだとはいえ、特に後半はしつこくボールに行くところからカウンターにつなぐ攻撃や、ダイアゴナルに走りこむことでスペースにボールを出す組み立てが見られたのは昨季からの成長か。

一方で、前半はかなり押し込まれ、後半にもポストをたたくシュートを放たれるなどピンチも何度かあったものの、吉本の泥臭さと丸山の読みのよさで要所を締め、無失点に抑えたことは昨季からの継続が示されたものだろう。

このニュー・イヤー・カップは27日(水)に札幌と、30日(土)にヴェルディ東京との対戦が控えており、勝ち点で優勝を争う。2月9日(火)のACLプレーオフを展望すれば、チームの出来上がり具合を見る格好のテスト・マッチであり、今季の戦い方を見る上でも重要な機会だ。東京ダービーでもあり、結果にもこだわりたい。

東京は練習試合用と思われる黒のユニフォームを着用。背番号が赤だったので見にくかった。白にして欲しい。次の試合が楽しみだ。




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2016年01月23日 16:24      [posted by der_ball_ist_rund]

【FC東京】2016年新チーム・プレビュー(3) CB編

前回はSBのバックアッパー不足を指摘したが、CBにおいても事情は同様だ。

森重、丸山、吉本と、一見顔ぶれは揃っているように見えるが、森重と丸山は同時に代表招集される可能性があり、そうなるとカップ戦などで一気に人が足りなくなるのは明らかだ。

森重は主将として今や東京の顔になっていると言ってもいい。強さ、巧さ、読みのよさ、ビルド・アップと、現代的なCBのプロトタイプのような選手で、今季も東京の大黒柱としてチームを支えて欲しい。また、セット・プレーにおける高い決定力など、守備だけではなくフットボール・センスそのものが高い。

丸山は真価を問われるシーズンになる。昨季は途中からポジションをつかみ代表にも初めて招集されるなど飛躍の年だったが、今年はそのベースを固めつつ、どこまで上積みができるか注目されている。森重と似たタイプだが、チャレンジとカバーの関係も臨機応変にできているし、対人の強さと足許の巧みさを兼ね備える。代表でも出場機会をつかみたい。

吉本は丸山にポジションを譲った格好になっているが、泥臭く身体を張るタイプのCBとして貴重な存在。城福監督はどちらかといえば丸山を好みそうな気はするが、吉本が必要な局面、吉本のプレースタイルが生きる場面は必ず巡ってくる。森重、丸山の代表招集や故障、あるいは場合によって3バックへの移行など、チーム構成を考える時に吉本の存在感は大きい。自信を持ってチャレンジを続けて欲しい。

問題はこの3人に続く選手がいないこと。奈良を移籍期限切れで川崎に取られてしまい、CBの有力なバックアップがいなくなってしまった。高卒新人の柳はいるが最初のシーズンから戦力としてあてにするのにムリがあるのはSBのところで述べた通り。即戦力として計算のできるDFの補強が必要だと思うが報道でもDF獲得に関する情報は出てこない。

万一補強がない場合のスクランブルとしては、まず高橋のCB起用が考えられる。高橋はもともとCBとして獲得した訳で、実際、ボランチで起用されても流れの中で最終ラインに落ちてプレーすることはよくある。ボランチに梶山、米本、ハら有力な選手が多く、層が厚いことを考えると、高橋は重要なCB要員になり得る。

また、橋本もCBとして計算できる。橋本は2014年シーズン、期限付移籍先の熊本でCBとしてレギュラーを張っていた。昨季終盤に適性を開花させたインサイド・ハーフまたはSHとして、攻撃力も含めた成長を見たいところではあるが、少なくとも守備のピースとしても十分計算できることは間違いない。

徳永もCBはできると思うが、逆にSBに穴が開くので現実的ではないだろう。徳永をCBに入れて丸山をSBに出すのでは意味がない…。

いずれにせよ、本職のDFの選手だけで構想が組めず、選手の「流用」を考えなければならない時点でそもそもムリがある。今季はACL、天皇杯、U23のJ3参入なども考える必要があり、あと1枚の補強がないとシーズンを乗りきるのは難しいのではないかと懸念せざるを得ない。SBも同様の状況にあることを思えば、くどいようだがCB、SBを相応の水準でこなせる伊野波あたりが適任に思えるが給料が高いのか。

DFの手薄さが今季のつまずきの石にならないことを祈りたい。




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2016年01月21日 22:53      [posted by der_ball_ist_rund]

【FC東京】2016年新チーム・プレビュー(2) SB編

SBは太田、松田が移籍、一方で駒野を獲得した。

右サイドは徳永が健在。攻撃よりは守備の人だが、対人の強さとスピード、読みのよさとポジショニングなど、必要とされる力をバランスよく兼ね備え、攻撃参加においても緩急の効いたプレーで1年に1回ゴールも決める(2015年は不発)。得難い生え抜きのタレントであり、ある意味東京の顔。今年も活躍を期待している。

左サイドは太田の抜けた後に駒野を獲得。技術、経験とも申し分なく、戦略的な補強として高く評価すべきだ。守備に加え攻撃参加での正確なクロスも期待できる。太田の代わりというより、駒野自身の個性、特性でチームに貢献して欲しいし、それができる選手。年齢(34歳)的な不安はあるが、少なくとも今季はフルに活躍してもらわなければならない。

左右のレギュラーは盤石だが、問題はバックアップである。松田がセレッソ大阪に移籍した後、これを埋める移籍獲得はなされず、U18から右SBのできる柳を昇格させるにとどまった。

このため、SBのバックアップは、その柳と高卒2年めの小川の二人だけ。小川も昨季は公式戦への出場はなく、普通に考えれば今年はU23でJ3での試合経験を積むべき選手。もちろん、急激な成長で大ブレイクすることもあり得る訳だが、駒野の代役として大々的な活躍を期待するのはいささか性急というものだろう。柳も事情は同じ。

彼らが公式戦で活躍できれば層はグッと厚くなり競争も促されるが、いきなりそれをあてにするのはリスクが大きく現実的ではない。リスク・マネジメントとして良策とは言い難い。願わくば即戦力級のSBをあと一人は補強すべきであり、明日論じるがCBも必ずしも層が厚いと言えない現状では、磐田を退団した伊野波などはいい候補になり得ると思う。

小川、柳が成長するまで、徳永、駒野のバックアップを務めることのできる実力ある選手が必要だと思うが、報道を見る限りDF補強の情報は見られず、既にキャンプ入りしていることを考えても追加の補強は考えにくい状況になってきた。ACL出場の可能性があり、またU23のJ3参入もあることを考えればこのSBの層の薄さは心許ない。

仮にこれ以上補強がないとしたとき、現実的な解決策として考え得るのは丸山を左SBで起用することだろう。駒野が欠場した時には丸山がそのまま左SBに入ればいいし、徳永が傷んだ時には駒野が右に回って丸山が左をやればいい。こうすることによってCBには穴が開くことになるが、保有する戦力の中で繰り回すとすればこれがいちばん現実的だろう。丸山は昨季も左SBを務めた経験がある。

もうひとつの期待は、昨季特別指定として在籍した明治大学の室屋である。昨季は大学での活動を中心にしていたとのことで出場はなかったが、今季はプロでの活躍も期待できる。U23日本代表であり実力にはかねて定評がある。今季、特別指定で囲いこみ、来季そのまま本契約という皮算用をしたくなる。他のクラブも食指を動かしているとのことだが、しっかりブロックしたい。

とはいえ、現代フットボールではSBは戦略的に重要なポジションであり、また激しいアップダウンを繰り返すなど消耗も激しいホット・スポットである。徳永(32歳)、駒野(34歳)の年齢を考えれば、バック・アップの充実は現実的かつ緊急の課題であり、特別指定の大学生や本職でない丸山を当てこんだチーム作りにはムリがあると言う他ない。追加補強を強く要望する一方で、小川、柳にかかる期待は大きいということだ。




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2016年01月20日 21:28      [posted by der_ball_ist_rund]

【FC東京】2016年新チーム・プレビュー(1) GK編

2014年シーズンをともに戦ったGK4人のうち、塩田、権田、廣永はもういない。いったい誰がこんなことを想像しただろう。病気による戦線離脱、治療、海外からのオファーと想定外の事態が続いたとはいえ、権田までもがクラブを後にするとは思わなかった。

権田がオーストリアのSVホルンに期限付移籍、また、フィッカデンティ人脈でもともとヘルプ的な意味合いの強かったアブラモフが移籍期限満了で退団、一方で湘南から正GKの秋元を獲得し、残留した榎本、圍と3人で今季を戦うことになった。

権田はレビューでも書いた通りオーバートレーニング症候群ということで、メンタルも含めたリセットが必要な状態であり、新しい環境で一からやり直すための海外移籍は悪くない選択だと思う。

本人もコメントしている通り「ダメなら帰ってくる」では通用しない世界だし、自ら退路を断って海外に羽ばたく気持ちだと思うが、その生真面目さが自分を追い詰めていたことも事実。まずは虚心坦懐に、余計なものを背負いこまずフットボールそのものに向かい合って欲しい。

湘南から獲得した秋元は、2015年は正GKとして全試合フル出場。安定したセービングが魅力の大型GKらしい。耐用年数の比較的長いGKにあっては28歳という年齢もまだまだ若い。榎本との競争になるだろうが、おそらくは正GK含みの獲得だろうと思われ、今季はまず秋元に任せることになる。

本人も決意があっての移籍だろうし、年齢的にもこれが勝負どころだということは心得ているだろう。相応の経験もあり、今季タイトルを狙いに行く新しい仲間としては適任ではないかと思う。フロントはいい仕事をした。

サブは今季も引き続き榎本だろう。昨季は権田の離脱で出場機会を得たが、アブラモフの獲得によって再び控えとなった。しかし、榎本は貴重な戦力であると同時に、その経験から、チームの精神的支柱としてチームメイトを叱咤激励し、出場しない時でも常に準備を怠らない振舞で若手の手本となった。

控えGKが出場機会を得る時は同僚の故障か極端な不調、またはチームの不振。いつ来るかも分からない機会に備えて常に万全の準備をしなければならない難しい立場で、最年長としてチームを支えてきた榎本の存在は大きいはず。

榎本は自分が何によってチームに貢献できるかを考えてくれる選手。今季も残留してくれたことは本当に嬉しいし、まずは秋元とポジションを争って欲しい。その上でセカンドになっても僕は全力で榎本を支持する。東京に来てくれて、そこにいてくれて本当によかった。

圍は昨季、絶好の出場機会を自らの負傷で不意にした。7月に右足指骨折と発表されたきりだと思うが、その後故障は癒えたのか。今季のGK3枚態勢では圍のフィットが必要。考えてみれば圍のプレーは見たことがない。

サードGKはなかなか順番の巡ってこない難しい立場だが、まずはカップ戦でも何でも出場機会を得て公式戦で動きを見たい。その上で、秋元、榎本に挑戦してひとつずつステージを上げて行くしかないが、それだけの資質はある選手だと信じている。

出来上がりとしては実績のある正GK、ベテランのバックアッパー、若手のサードと編成のバランスは悪くない。秋元の獲得によって選手層に厚みと安定感が出た。あとは想定外のケガ人が出ないことだけを祈りたい。




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2016年01月14日 20:33      [posted by der_ball_ist_rund]

【FC東京】2016年編成について(5)

新体制発表があった。追加の補強はあり得べしだと思うが、まずはこのメンバーで始動ということだろう。

発表に先立って、昨日には羽生と丸山の契約更新、今日はハ・デソン獲得のリリースもあった。また、バーンズ、サンダサも新体制発表の選手リストに名前があるので残留ということだろう。背番号発表もあったので情報を更新しておく。駒野が6、阿部が11、水沼が14とか勝手に考えていたが、秋元も含め新加入選手が軒並み40番台、駒野は50という大きい番号を付けることになったようだ。

クラブからは併せて今季のチーム・スローガンの発表があった。「Challenge the Top 〜頂戦〜」ということだが、「挑戦」に「頂」をかけた、一昔前のコピーライター的センスはどうかと思う。スローガンでフットボールをする訳ではないが、代理店的なカネのムダ遣いを感じる。

また、開幕戦は2月27日(土)、味スタでの大宮戦と決まった。翌週3月6日(日)にはアウェイでの仙台戦。キックオフ時刻はいずれも未定で、残りの日程とともに1月28日(木)に発表されるようだ。

チームとしての始動は明後日16日(土)。18日から31日には沖縄でのキャンプが予定されており、24日、27日、30日には「2016Jリーグ・スカパー! ニューイヤーカップ」として、札幌、ヴェルディ東京、FC琉球とプレ・シーズン・マッチが予定されている。また、2月9日(火)にはACLのプレーオフがある。既報した通り19:30キックオフ。寒そうだ。

いよいよ第二次城福東京の始動だ。

【新人】
MF 26 柳 貴博 [FC東京U-18]

【移籍加入】
GK 47 秋元 陽太 [湘南]
DF 50 駒野 友一 [磐田]
MF 14 ハ・デソン [北京国安(中国)]
MF 32 ユ・インス [光云大学(韓国)]
MF 48 水沼 宏太 [鳥栖]
FW 44 阿部 拓馬 [甲府]

【契約更新】
GK 13 榎本 達也
GK 31 圍 謙太朗
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 5 丸山 祐市
DF 25 小川 諒也
DF 29 吉本 一謙
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 10 梶山 陽平
MF 17 河野 広貴
MF 18 石川 直宏
MF 19 平岡 翼
MF 22 羽生 直剛
MF 24 佐々木 渉
MF 27 田邉 草民
MF 28 幸野 志有人
MF 34 野澤 英之
MF 37 橋本 拳人
MF 38 東 慶悟
MF 39 中島 翔哉
FW 9 平山 相太
FW 16 バーンズ
FW 20 前田 遼一
FW 21 サンダサ
FW 23 林 容平

【移籍退団】
GK アブラモフ [未定]
DF 太田 宏介 [フィテッセ(オランダ)]
DF 奈良 竜樹 [川崎]
DF 松田 陸 [C大阪]
GK 権田 修一 [SVホルン(オーストリア)に期限付移籍]
MF 三田 啓貴 [仙台に期限付移籍]

【獲得報道】
MF チャナティプ・ソングラシン [テロ・サーサナ(タイ)]




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2016年01月12日 23:01      [posted by der_ball_ist_rund]

【FC東京】2016年編成について(4)

三田の仙台への期限付移籍が正式に発表された。期限は来年の1月末まで。

【新人】
MF 柳 貴博 [FC東京U-18]

【移籍加入】
GK 秋元 陽太 [湘南]
DF 駒野 友一 [磐田]
MF ユ・インス [光云大学(韓国)]
MF 水沼 宏太 [鳥栖]
FW 阿部 拓馬 [甲府]

【契約更新】
GK 13 榎本 達也
GK 31 圍 謙太朗
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 25 小川 諒也
DF 29 吉本 一謙
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 10 梶山 陽平
MF 17 河野 広貴
MF 18 石川 直宏
MF 19 平岡 翼
MF 24 佐々木 渉
MF 27 田邉 草民
MF 28 幸野 志有人
MF 34 野澤 英之
MF 37 橋本 拳人
MF 38 東 慶悟
MF 39 中島 翔哉
FW 9 平山 相太
FW 20 前田 遼一
FW 23 林 容平

【移籍退団】
GK アブラモフ [未定]
DF 太田 宏介 [フィテッセ(オランダ)]
DF 奈良 竜樹 [川崎]
DF 松田 陸 [C大阪]
GK 権田 修一 [SVホルン(オーストリア)に期限付移籍]
MF 三田 啓貴 [仙台に期限付移籍]

【動静未発表】
DF 5 丸山 祐市
FW 16 バーンズ
FW 21 サンダサ [マジョルカが興味の報道]
MF 22 羽生 直剛

【獲得報道】
MF ハ・デソン [北京国安(中国)]
MF チャナティプ・ソングラシン [テロ・サーサナ(タイ)]

三田の期限付移籍もかねて報道が出ていたので驚きはない。素材はいいのに今ひとつ伸び悩み感があっただけに、慣れた環境を離れて「切り拓く」経験を積むのは必ず彼自身のためになる。そこで必要とされれば完全移籍でもいい。プロフットボール選手として成長して欲しい。

そういう意味では、東京との試合に出られないという付帯条項は邪魔だ。レンタル元との試合にどれだけ私情を絶って実力を発揮できるかこそ成長のしるし。一方で、こちらもレンタルに出した選手に易々とやられるほどヘタレでもないだろう。真剣勝負のプロの世界にあって、この条項は本当に珍妙で無意味だと思う。

三田は大学を経ているが、ユース出身で純粋培養の選手はやはり一度よそに出して、ままならない環境で踏ん張る経験をさせた方がいいように思う。先日の権田のコメントを読んでそう強く感じた。

一方で、ソングラシン獲得の報道もあったがソースがはっきりせず。今後に注目だ。

新体制発表も近づいてきたが丸山と羽生の契約更新がリリースされないのが気がかり。それからしつこいようだが最終ラインはCBとSBそれぞれ1枚の補強が必要だと思う。あるいは、非常時には高橋をCBとして計算に入れ、丸山をSBとしても計算するプランなのか。トップの補強もさることながら最終ラインがやや不安だ。

なお、ACLのプレーオフが2月9日に行われることになっているが、時間と場所が決まったようだ。19:30、東京スタジアムでの試合となる。ACLでは命名権による企業名入りのスタジアム名は使えないらしい。相手はタイのチョンブリFCとミャンマーのヤンゴン・ユナイテッドの勝者。寒そうだが何とかして見に行きたい。




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2016年01月09日 16:46      [posted by der_ball_ist_rund]

【FC東京】2016年編成について(3)

権田のSVホルン(オーストリア3部)への期限付移籍が正式に発表されたのでアップデート。

【新人】
MF 柳 貴博 [FC東京U-18]

【移籍加入】
GK 秋元 陽太 [湘南]
DF 駒野 友一 [磐田]
MF ユ・インス [光云大学(韓国)]
MF 水沼 宏太 [鳥栖]
FW 阿部 拓馬 [甲府]

【契約更新】
GK 13 榎本 達也
GK 31 圍 謙太朗
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 25 小川 諒也
DF 29 吉本 一謙
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 10 梶山 陽平
MF 17 河野 広貴
MF 18 石川 直宏
MF 19 平岡 翼
MF 24 佐々木 渉
MF 27 田邉 草民
MF 28 幸野 志有人
MF 34 野澤 英之
MF 37 橋本 拳人
MF 38 東 慶悟
MF 39 中島 翔哉
FW 9 平山 相太
FW 20 前田 遼一
FW 23 林 容平

【移籍退団】
GK アブラモフ [未定]
DF 太田 宏介 [フィテッセ(オランダ)]
DF 奈良 竜樹 [川崎]
DF 松田 陸 [C大阪]
GK 権田 修一 [SVホルン(オーストリア)に期限付移籍]

【動静未発表】
DF 5 丸山 祐市
MF 8 三田 啓貴 [仙台に期限付移籍の報道]
FW 16 バーンズ
FW 21 サンダサ [マジョルカが興味の報道]
MF 22 羽生 直剛

【獲得報道】
MF ハ・デソン [北京国安(中国)]

権田のオーストリア行きは既に取り沙汰されていた移籍であり、心の準備はできていたが、「一度は引退も考えた」という本人のコメントは結構ショックだった。強い責任感、自分がやらねばという主体性は貴重なものであり、その権田の強靭な自我に助けられたこともあったが、コメントにもある通り、ジュニアユースから東京育ちである意味エリートとしてここまで昇り詰めてきた彼にとって、その責任感を単線的に先鋭化させる他に自分を高める道は見えなかったのかもしれない。

生真面目な男だと思うが、メンタル面での緩急、バランス、余裕や遊びといったことをこの機会に考えて欲しい。そして、これまで背負ってきたものをいったん下ろし、ひとりのフットボール・プレイヤーとして、改めてフットボールに向き合い、その中での「責任感のあり方」みたいなものを自分なりに見出して欲しい。それは、必ずしもつらく、厳しいだけのものである必要はない。権田もおそらくはボールを蹴ることが楽しくてフットボールを始めたはずなのだ。

1年間の期限付移籍であり、試合勘を取り戻した上での復帰も視野だと思うが、今はそこまで考える必要はない。オーストリアで見出され、そのままヨーロッパに居着くのならそれでもいい。うまく行かなくても、権田自身の心身がそれでしっかりリフレッシュされるのならそれでいい。その先を今シリアスに考える必要もない。いい状態でフットボールに集中してきて欲しい。

最近の報道からすれば、そろそろ三田の仙台への期限付移籍とハ・デソン獲得の正式発表があるのではないかと思うが、今日はもう夕方なのでこの辺でいったん締め切ってアップしておく。

それにしてもDFとFWの追加補強の情報が全然出てこないのが心許ないな…。




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2016年01月08日 22:25      [posted by der_ball_ist_rund]

【FC東京】2016年編成について(2)

松田のセレッソ大阪への移籍が正式に発表されたのでアップデートしておく。

【新人】
MF 柳 貴博 [FC東京U-18]

【移籍加入】
GK 秋元 陽太 [湘南]
DF 駒野 友一 [磐田]
MF ユ・インス [光云大学(韓国)]
MF 水沼 宏太 [鳥栖]
FW 阿部 拓馬 [甲府]

【契約更新】
GK 13 榎本 達也
GK 31 圍 謙太朗
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 25 小川 諒也
DF 29 吉本 一謙
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 10 梶山 陽平
MF 17 河野 広貴
MF 18 石川 直宏
MF 19 平岡 翼
MF 24 佐々木 渉
MF 27 田邉 草民
MF 28 幸野 志有人
MF 34 野澤 英之
MF 37 橋本 拳人
MF 38 東 慶悟
MF 39 中島 翔哉
FW 9 平山 相太
FW 20 前田 遼一
FW 23 林 容平

【移籍退団】
GK アブラモフ [未定]
DF 太田 宏介 [フィテッセ(オランダ)]
DF 奈良 竜樹 [川崎]
DF 松田 陸 [C大阪]

【動静未発表】
GK 1 権田 修一 [SVホルン(オーストリア)に期限付移籍の報道]
DF 5 丸山 祐市
MF 8 三田 啓貴 [仙台に期限付移籍の報道]
FW 16 バーンズ
FW 21 サンダサ [マジョルカが興味の報道]
MF 22 羽生 直剛

【獲得報道】
MF ハ・デソン [北京国安(中国)]

松田は既にほぼ確定に近い形で報道が出ていたので覚悟はしていた。徳永の後継に見こんでいた選手であり非常に残念だが、新天地での活躍を祈る。

その他、権田はここ数日の報道を見る限りホルンへの移籍が確実なようだ。自分を追い込むあまり心身のバランスを崩したというのが病状なら、環境を変えて何のベースもないところから始めてみるのはいい機会。オーストリア3部のレベルがどうなのかは分からないが、何より権田自身の回復のためには悪くないステップだと思う。

丸山、羽生の契約更新はまだか。来季の日程発表、東京の新体制発表はともに14日(木)。それまでにだいたいの去就は決着しているものと思うが。




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2016年01月05日 00:15      [posted by der_ball_ist_rund]

【FC東京】2016年編成について(1)

FC東京の選手の去就に関するこれまでの情報を総括しておく。

【新人】
MF 柳 貴博 [FC東京U-18]

【移籍加入】
GK 秋元 陽太 [湘南]
DF 駒野 友一 [磐田]
MF ユ・インス [光云大学(韓国)]
MF 水沼 宏太 [鳥栖]
FW 阿部 拓馬 [甲府]

【契約更新】
GK 13 榎本 達也
GK 31 圍 謙太朗
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 25 小川 諒也
DF 29 吉本 一謙
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 10 梶山 陽平
MF 17 河野 広貴
MF 18 石川 直宏
MF 19 平岡 翼
MF 24 佐々木 渉
MF 27 田邉 草民
MF 28 幸野 志有人
MF 34 野澤 英之
MF 37 橋本 拳人
MF 38 東 慶悟
MF 39 中島 翔哉
FW 9 平山 相太
FW 20 前田 遼一
FW 23 林 容平

【移籍退団】
GK アブラモフ [未定]
DF 太田 宏介 [フィテッセ(オランダ)]
DF 奈良 竜樹 [川崎]

【動静未発表】
GK 1 権田 修一 [SVホルン(オーストリア)に期限付移籍の報道]
DF 5 丸山 祐市
MF 8 三田 啓貴 [仙台に期限付移籍の報道]
FW 16 バーンズ
FW 21 サンダサ [マジョルカが興味の報道]
MF 22 羽生 直剛
DF 50 松田 陸 [C大阪に移籍の報道]

【獲得報道】
MF ハ・デソン [北京国安(中国)]

現在、契約更新の発表がない7人のうち、権田、三田、松田、サンダサには移籍の報道がある。権田はリハビリとして一度海外に出て違う空気を吸ってみてもいいんじゃないかと思う。三田も、「シーズン・レビュー」に書いた通り、住み慣れた環境を捨てて生身の自分がどこまで勝負できるか、脱皮を試みる頃あいだ。

松田は貴重なSBであり、特徴のあるいい選手だけに放出は惜しいが、徳永の陰に隠れて出場機会が得られないのは本人としてはもどかしいだろう。徳永を押しのけてポジションを確保して欲しいところだが、他のクラブに目をつけられるのは理解できる。

一方で、ゲーム・メーカーとして韓国代表経験のあるボランチのハ・デソンを獲得するとの報道あり。このポジションは足りている感じもするが質の高い補強は歓迎したい。

奈良、松田の移籍によりDFが手薄になる部分の補強は新聞辞令もなく後手に回っている感がある。橋本などもCBはできるとはいえ、ACL、U23などを考えると心許ない。磐田を対談した伊野波などがいいのではないかと思う。プロとしてフットボールで結果を出してくれればそれでいいだろう。

あと、トップにも決定力のある外国人が欲しい。サンダサにマジョルカが興味を示しているとの報道もあり、そうであれば外国人枠がひとつ空くので、柏を対談したクリスティアーノや高額の移籍金がネックになっているというドウグラス(保有権は徳島)など、Jリーグで実績のある外国人はどうか。

残る契約未更新のうち、羽生は例年ぎりぎりまで交渉する印象あり。丸山が気になる。バーンズは夏の獲得であり、この夏まで契約がある可能性があると思う。

この項は随時更新して行きたい。




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2016年01月04日 20:00      [posted by der_ball_ist_rund]

【2015年】FC東京シーズン・レビュー(7) 新シーズン展望

2015年シーズンの振り返りをもとに、2016年シーズンをどう戦うのか、簡単に展望しておきたい。

まず、フィッカデンティ監督が退任、城福浩元監督が2010年以来6年ぶりに再度指揮を執ることになった。したがって来季は第二次城福政権の初年ということになる。

城福監督といえば2008年に監督に就任、原監督の後を受けてポゼッションを重視し人もボールも動くフットボールを標榜し「ムービング・フットボール」のスローガンの下に、2008年は勝ち点55で6位、2009年は勝ち点53で5位と、それまで注意に甘んじていたクラブを上位争いができるところまで躍進させた実績のある人物である。

ところが2010年、補強に失敗した上、開幕からケガ人が相次いで層の薄さが露呈、23節を終えた時点で勝ち点21と1試合あたりの勝ち点が1を割る惨状になり解任された。この時の印象が強く「東京を降格させた張本人」と揶揄する声もあるが、僕自身としては降格の主因はチーム作りの明らかな失敗にあり、城福にまったく責任がないとは言わないが、むしろ功績の方が圧倒的に大きいと思っている。

その後、城福は甲府の監督として2012年にJ1昇格、2013年、2014年にはJ1残留を達成するなど、必ずしも財政的に盤石という訳ではない地方のクラブを現実的な戦略・戦術で目標に導く手腕を見せ、高い評価を受けつつ2014年限りで勇退、2015年シーズンは解説者として充電期間を送った。

もう一年の続投も十分考えられたフィッカデンティ監督を2年で解任し、満を持して城福浩を二度めの監督に迎える我々は、いったいどのような戦いをするのか。城福浩を降格の張本人という色眼鏡で見ていては何も始まらないのは当然としても、ひとつ確かなのは、2008年、2009年の「ムービング・フットボール」がそのまま継続されると考えていては本質を見誤るということだ。

東京で解任の憂き目に遭い、甲府で限られた戦力をどのように駆使して最大の結果に結びつけるかという極めて現実的な難題に直面する中で、城福はリアリストとしての柔軟な側面を開花させたと見るべきだ。城福は、時に守備的に、ロー・スコア・ゲームでも確実に勝ち点を取りに行く、そういうフットボールもできる監督になった。

それは、フィッカデンティ監督の下で、最少の得点でも失点をゼロに収めれば勝ち点を奪えるという明確な戦略をベースに、いい守備からリズムを作り結果にこだわって戦う経験を2年間積んだが、その間、攻撃面において「いかにして得点するか」という戦術が劣化しつつあったのも事実。守備面、メンタル面のベースをしっかり保持したままで、攻撃面を整理し直すには城福は適任ではないか。

太田は海外に去ったが、森重、徳永、高橋、米本、東、河野、前田ら主力が残り、チームとしてのオートマティズムは維持されたと見ていい。いくつかの補強ポイントはあるものの、充実した戦力を基礎に、継続性とチャレンジのバランスを取り、チームを一段上のステージに引き上げる仕事を城福に託したい。

もっとも、いろんなもののバランスを取り、あれもこれもといいところだけを取り入れようとする試みは実際には難しい。城福監督には、こうした経緯や状況は踏まえつつも、彼のフットボール観を通して出てきた彼自身の戦いを戦って欲しいということだ。

補強について見ておこう。

ここまで、新聞辞令も含めいくつかの名前が取り沙汰されている。来季の戦力予想は別稿でやりたいが、補強ポイントとしてはまずCBとSBのバックアップ。奈良が川崎に移籍し、松田もセレッソ大阪からオファーを受けている現状では、駒野の加入を考えに入れてもDFのコマが足りない。即戦力と若手の補強が必要だ。

また、前線はバーンズとサンダサの去就次第だが、ここもあと1枚の補強の余地がある。既に甲府から阿部、鳥栖から水沼を獲得するとの報もあるが、それを考えても前線に決定力のある外国人選手がいていい。

これら以外のポジションは概ね現有勢力および既に名前の出ている補強で間に合うはずだが、ACLプレーオフへの出場も決まっており、また1月中旬から下旬にかけてはAFC U-23選手権もあって中島を招集されるなど、層の厚さと質の双方が問われる厳しいシーズンになる。監督が代わったのでという言い訳は効かず、我々もまた覚悟をもって臨むべきシーズンだ。




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