フットボール・クレイジー
football crazy
silverboy club
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2016年07月30日 23:04
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【Jリーグ第23節】新潟×FC東京
■2016年7月30日(土) 19:00キックオフ
■デンカビッグスワンスタジアム
監督交代後の最初の試合ということで現地観戦もちらっと考えたが以前一回クルマで行ってあまりの遠さにぐったりきた記憶がありおとなしく自宅スカパー観戦に。晩ごはんもすませてテレビの前に陣取った。
東京は城福監督を解任、篠田監督の初陣となる。同じ選手で戦う訳で、1週間で何かが劇的に進歩することはないと思うが、戦力自体はきちんと揃っているはずで、マインド・セットの切り替えができているかがポイントになる。内容もさることながら何より結果が欲しい試合だ。
米本が右ひざの十字靱帯断裂で今季絶望となったためボランチは高橋と橋本の組合せに。東をトップ下に置き、ムリキは左SH、1トップには前田を先発起用した。また、U23で結果を出しているユ・インスが初めてベンチ入りした。バーンズがベンチ外に。
秋元
徳永 森重 丸山 小川
高橋 橋本
河野 東 ムリキ
前田
序盤は東京がまずアグレッシブに試合に入る。3分、橋本がドリブルで中央を攻め上がってミドルを放つがGK正面。しっかり枠に飛ぶいいファースト・シュートだった。10分ごろからは新潟もボールを保持して前に出始めてきたため激しい主導権争いとなるが、東京はボランチと最終ラインでバイタル・エリアを固めて新潟にチャンスを作らせない。
16分、左サイドの東からのクロスに中央では合わせきれなかったが、こぼれを拾った橋本が後ろに流したボールに高橋が詰めてエリア外からシュート。これがゴールに突き刺さったが、最前線にいた前田がボールをよけたのをプレーに関与したと解釈されオフサイドに。判断は分かるが厳しい判定でゴールは認められず。
さらに19分、小川のクロスをGKがセーブしたこぼれ球を前田が拾い、落としたボールに再び高橋が詰めるがミドル・シュートは敵DFに当たり枠を外れる。高橋の積極的な姿勢が目立つ。チャンスにしっかりシュートを狙いに行く意識が明確で好感が持てる。
31分、アクシデントが起こる。橋本がムリな姿勢でボールを確保しようと足を伸ばしたところで負傷。駆け寄った東が即座に交代を求めるバツ印を出す事態で、橋本は自ら歩いてピッチ・アウト、32分、田邉が急遽交代でボランチに入る。左足のモモ裏を押さえていたように見えたので肉離れとかかもしれない。
その後も一進一退の攻防が続くが、形を作れているのは東京の方か。前線からのプレスでボールを奪うが攻めきれず、また後ろから追いかけるシーンが多く、ファウルを取られて前半だけで3回の警告を受ける。結局スコアレスで前半を終えた。
後半に入ると試合が動く。48分、田邉が前線に送ったパスを受けて抜け出したムリキがシュート。これはDFにブロックされたが、これに前田が詰め、GKにセーブされたこぼれ球にさらに東がボレーで合わせてゴール。難しい角度と姿勢だったがきれいに枠に飛ばし東の今季初ゴールになった。東京が1-0と先制。
その後はリスクを嫌って慎重に試合を進める東京と、ホームで先制され得点を狙いに来る新潟の激しい攻防となる。東京は守備の荒っぽさが出て何度かFKを与えるが、新潟がシュートを枠に収めきれず難を逃れることも多い。浦和や鹿島なら見逃してもらえないようなシーンもあり、盤石とは言い難いが何とかリードを守って試合は終盤へ。
70分、河野に代えて羽生を投入。水沼の起用かと思っていたが、リードしていることもあり羽生を入れてスペースをマネージしようということか。意図ははっきりしている。終盤は新潟の攻撃をしのぎ、ワン・チャンスで追加点を狙う展開に。しかし前に比重をかけられず大きなチャンスは作れない。
84分、ムリキに代えて吉本を投入。この1点を守って勝ちきるという意思表示だ。吉本はCBの中央に入り5バックに。中盤を左に田邉、中央に高橋、右に羽生の3枚、前線に前田、東という5-3-2という布陣になったように見えた。
最後はゴール前でシュートを放たれるシーンもあったが枠に収まらず事なきを得る。吉本が中央に入ったことでサイドのボールに対応ができるようになり、またクロスへの跳ね返しも容易になって守備は安定。4分のアディショナル・タイムも守りきって1-0で篠田監督の初戦を勝利で飾った。
内容的に見ればシュート数6-5、ポゼッション40-60、CK4-5と低調な試合であり、攻撃のアイデアの少なさ、守備の危なっかしさも劇的な改善は見られず、快勝には程遠かったと思う。
しかし、城福体制の末期に見られた、リードしていても終盤ガクっと運動量が落ち、集中力が切れてムダに浮足立つ悪癖を払拭し、最後まで粘り強くできる限りのことをやり続けられたのが収穫であり、そのおかげで虎の子の1点を守って勝ち点3を得ることができた。この終盤の割り切りと粘りは昨季に通じるものであり、ムリキに代えて吉本を投入し5バックにした篠田監督の采配が明確なメッセージになっていたと思う。
ポポヴィッチ監督、フィッカデンティ監督の下でもコーチを務めた篠田監督は、「いいとこ取り」という都合のいい今季の戦略を担う切り札になり得る人選なのかもしれない。まだひとつ勝っただけだし、ひと試合ずつつきあって行くしかないが、ここ4年のチームの成長を現場で支えてきた人だけに期待したい。
この試合では東の奮闘が光った。もともと司令塔として、攻撃の起点として高い能力を備えた選手だが、なかなかその力をフルに発揮しきれず、準レギュラー的な扱いを受けてきた。本来なら不動のレギュラーとして代表にも呼ばれ、東京の次の中心選手になって行くべき選手。この試合では「本来の位置」としてトップ下に起用され、決勝点を決めてそれに応えた。東がトップ・フォームなら戦いはグッと楽になる。
ムリキも左サイドからスタートすることでムダに下がってくることがなくなり、起点として預かりそこからはたいて上がって行くという形ができていた。ムリキが中央に入った時には東が左に流れる形でカバーもできており、置きどころとしては正しい印象を受ける。この形での連係は深める価値があると思う。
内容よりも監督交代後の初戦でしっかり勝ちきったことに何より意味のあった試合。結果が出ていれば内容はついてくる。まだまだ心許ないところはあるが、目の前の課題に対して現実的にひとつひとつ対処して行くことで改善は図れるはずだ。大きな勝利だった。
評点(評点は
ドイツ式
):
秋元(4) 危なっかしいキャッチングはあったが大きな破綻はなかった。
徳永(4) 軽い守備でエリアへの進入を許したシーンあり。手本を示して欲しい。
森重(3) 表情に自信が戻った気がする。みんな森重を頼りにしているのだ。
丸山(3.5) 落ち着いて最終ラインを守り完封。最終ラインが担う責任は大きい。
小川(4) セルフ・ジャッジで敵を見送るなど守備の危なっかしさが怖い。
高橋(2.5) パートナーが途中交代しても安定して中盤の底を支えた。
橋本(3.5) いい動きをしていたが負傷交代。重傷でなければいいが…。
河野(4) ボールには絡んだが主導権争いの中では消えている時間あり。
東(2.5) 左右に流れながら試合を作った。起用に応える決勝点は意地の賜物。
ムリキ(3.5) このポジションがいちばんのびのびと動けているように思う。
前田(3.5) 久しぶりの先発だったが相変わらず泥臭く身体を張ってくれた。
===
田邉(3.5) 急な出場だったが局面の軽重をわきまえたプレーが光った。
羽生(-) 時間短し。交代に意味を持たせられる選手。
吉本(-) 時間短し。存在感はすごくあった。
取り敢えず順位よりは目の前の試合に勝つことに集中したい。
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FC東京
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J1リーグ戦
2016年07月28日 00:07
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【緊急コラム】篠田監督就任
解任した城福監督の後任が篠田善之コーチに決まった。篠田コーチはかつて福岡で指揮を執ったこともあり、2012年からコーチとして東京で働いている。ポポヴィッチ、フィッカデンティ、城福の三人の監督を支えてきた訳で、外部に人材を求めるよりもこの危機にチームを託す人としては適任だと思う。
このタイミングでやるべきことは、守備も攻撃も、手持ちの戦力で何ができるかを改めて棚卸しし、基本に立ち返って当たり前の戦術をチームできちんと共有することであり、戦い方のベースを確認することである。
この状況で何か新しいことを始めたりやり方を劇的に変えるのは大きなリスクを伴う。チームをよく知る篠田監督だからこそ、J1再昇格以降、監督は変わってもこのチームが持ち続けてきた、立ち戻るべき最低限の約束ごとが何かは分かっているはずだ。マインド・セットを切り替えて目の前のタスクをひとつずつ片づける以外にやるべきことはない。
今、我々は多くを望まない。できる限り勝ち点を積み上げ、ひとつでも上の順位に行かなければならないが、そんなことはどのクラブも目指す当たり前のことであり、敢えて口にするまでもない。プロクラブとして必要なのは、達成が客観的に検証可能な計数的目標であり、それは残留である。
ルヴァンカップ、天皇杯は要らない。もちろん敢えて捨てる必要はないが、目標はそこではない。優先順位は明らかだ。
前にも書いたが、シーズン開幕当初に掲げたリーグ戦優勝という目標の達成が事実上極めて困難になり、監督更迭に至った現状をどう認識しているのか、その原因は何だったのか、その原因は監督の交代で解消されたのか、今季残り何を目標にどんな戦略で戦って行くのか、クラブの総括ステートメントはまったく不十分だ。
フィッカデンティ監督との契約を更新しなかった判断は、当時は僕も大きな違和感があったが今からその詳細を知りたいとは思わない。というかそんなことをほじくり返している場合ではなくそんな時間はない。人事には表に出せない事情があるしそれを踏まえた判断もあるだろう。そのすべてをサポーターに対して詳らかにしなければならないという根拠は何もない。
それよりも僕が求めたいのは総括ステートメントだ。なぜならリーグ戦優勝というシーズン当初の目標は、まさに我々サポーターに向けられたコミットメントだからだ。そのコミットメントを前提に、我々は年間チケットを買い、ユニを買い、スタジアムに足を運んだのだ。それが達成されない見通しになり監督を更迭した今、クラブはそのコミットメントの名宛人である我々サポーターに対して、その失敗の事態認識と原因、対策、そして責任の所在を明らかにしなければならない。
もちろん篠田監督以下、チームの戦いは変わらず支えて行く。城福監督の下で、いくら結果が出なくても試合になれば最初から最後まで必死で応援したように。しかし、東京が本当に優勝を狙えるクラブになるためには、今季の蹉跌を徹底的に検証し、どこに問題があったかを明らかにすることは絶対に必要である。この悔しさ、恥ずかしさから学ぶことなしには優勝なんてあり得ない。
昨季、つかみかけたものが無に帰する前に、我々はそれが何であったのかをもう一度見定める必要がある。僕はそれは、「今何が起こり得るか」という具体的な想像力と、「それに対応するためには今何をするべきか」という冷静な判断力、そしてそれを落ち着いて実行する技術と精神力であり、それをすべての選手が同じレベルで共有することだと思う。
今季の残り、篠田監督の下、残留を目指して戦って行こう。クラブに対しては総括のステートメントを求める。
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FC東京
2016年07月24日 22:34
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【緊急コラム】城福監督解任
城福監督の解任が発表された。後任は追って発表するという。昨日の川崎戦に敗れた時点である程度想定されていた事態であり、大きな驚きはないが、今季優勝を目標にトップ・スピードで走るはずだった目論見が脆くも潰え、ついに監督の解任にまで立ち至ったということは本当に情けなく、腹立たしく、残念だ。
僕はもともと城福浩という人のチーム・マネジメントを高く評価していた。論理的であること、率直・誠実であること、情熱的であること。明確なビジョンの下に観客を魅了するフットボールを志向し、2008年、2009年とクラブを新たなステージに引き上げた。2010年に不振に陥り解任の憂き目を見たが、その主因は城福の采配にあるのではなく、強化の失敗によることは明らかだった。
今季監督に復帰した城福が再び解任されることは僕自身としても残念でならない。できることなら城福とともにリーグ優勝を果たしたかった。今季はそのためのシーズンであると思っていた。しかし開幕から出遅れ、シーズン前半を終えて勝ち点23(1試合あたり1.35)で9位、ACL圏との勝ち点差は10と、まったく話にならない出来。
シーズン後半からの巻き返しを期したものの、5試合を消化して1勝4敗とスタート・ダッシュに失敗、1試合あたりの勝ち点0.60の16位に低迷、年間成績でも勝ち点26(1試合あたり1.18)の13位ともはやリカバーは実際上難しいところまで停滞してしまった。
もちろん、早い時期からACLのプレーオフがあり準備の日程が十分取れなかったこと、開幕後もリーグ戦とACLとを並行して戦う過密日程であったこと、ケガ人が相次いだことなど、チーム・マネジメントを難しくする無理からぬ事情はあった。監督が交代すればチームの作り直しに一定の時間が必要だという説明も一般論として理解はできる。
しかし、そんなことは開幕の時点で、いや、城福浩を監督に迎えて今季を戦うことにした時点で十分分かっていたはずだ。それを承知の上で「頂戦」をスローガンに優勝を目標に掲げたのだから、そのような事情を克服してタイトルを取る目算があったということだろう。
昨季までフィッカデンティ監督の下で積み上げた固い守備、1-0で勝ちきる結果最優先の意識、そうしたものの上に能動的な攻撃を積み上げて優勝を狙う、それは一朝一夕に行かず、秋くらいにようやく形になるのかもしれないが、それまでも目の前の試合にこだわり結果を出して行く、という説明を我々は聞いた。
そこでは、フィッカデンティ監督が築いた結果にこだわる意識は2年の間に我々の遺伝子に刷りこまれたのだから、その上に能動的な攻撃を積み上げればいいという考え方が前提とされていたと思う。しかし、今思えば、それはあまりに楽観的でナイーヴな考え方だったし、結局それが今季のつまずきのほぼすべてだったのではないかと僕は思う。
フィッカデンティ監督が持ちこんだ守備のベースは、不断の訓練と洗い直しなしには維持し得ないものだったということだ。それにもかかわらず、それを見極めることなく、地歩をしっかり固めることもなく、華々しい攻撃を拙速に積み上げようとした、その結果、戦略が足許から瓦解したということではないのか。
ベンチ外に置いていた高橋を慌ててアンカーに戻し、4-1-4-1という布陣で何とか安定を取り戻したものの、すぐに4-4-2に移行して再び迷走したのは記憶に新しい。失点しなければ最低でも勝ち点1を得られる、その上にワン・チャンスでも敵失でもPKでも誤審でも何でもいいから1点をもぎ取れば勝ち点3を手にすることができる、そういう結果重視のフットボールは結局真摯に顧みられることがなかったように思う。
1点取ったが2点取られて負けた、2点取ったが3点取られて負けたという試合の後で、「追加点を取れるチャンスもあった」というコメントを聞くたびに、追加点を取れないことよりも易々と失点を喫したことの方が大きな問題だという認識はないのかと不安になった。基本的なビジョンがシーズン当初のコミットメントから乖離して行ったのではないか。
期初に掲げた目標が達成できなければリーダーの責任が問われるのは当然。先に書いた通り残念で、恥ずかしく、情けないことだが、城福監督の解任はやむを得ない。というよりむしろ遅きに失した。シーズン前半を終えた時点で、現状認識の総括とそれを踏まえたシーズン後半の目標の再設定を行うべきだった。それがあれば成績がさらに落ちこんだ時の対応がもっと迅速にできたはず。城福ひとりの責任ではもちろんないが、ことここに至ればもはや監督更迭しかマインド・セットをリニューアルできる手段はないと思う。
フィッカデンティ監督との契約を更新せず敢えて上積みを求めたこと自体は理解するにしても、その目論見が外れ、当初に設定した目標が達成できそうもないどころか、降格すら笑いごとではない状況について、クラブは監督の更迭だけでなく、失敗の本質をしっかり分析し、いったい何を間違えたのか、今季残りいったい何を目標にどう戦うのかをはっきり説明する責任がある。
僕としては、まず失点しないフットボールへの回帰をベースに勝ち点を積み上げ、降格を回避することが最優先だと思う。攻撃に色気を出さず、ワンチャンを決めきることに特化すれば残留に必要な勝ち点は稼げるはずだ。森重がトップ・フィットで、石川がクラブに在籍している間に優勝したかったが今季はもう諦めるしかない。何とか来季に望みをつなぐためにも、今季の降格だけは避けなければならない。
必要なのは「残留」という明確な目標の設定と、それを実現するための割り切りである。美しいフットボール、華麗な攻撃は要らない。ぶざまでもみっともなくてもいい。死に物狂いで目の前の勝ち点を取りに行くというビジョンと覚悟の共有である。それができる人であれば後任はだれでもいい。安間コーチが暫定監督として今季残りを乗りきるのでもいい。
最後に、結果は出なかったものの、城福監督の労はねぎらいたい。本当にお疲れさまでした。
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FC東京
2016年07月24日 00:45
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【Jリーグ第22節】川崎×FC東京
■2016年7月23日(土) 18:30キックオフ
■等々力陸上競技場
所用で西葛西に出かけ、そこから等々力に直行。地下鉄を乗り継いで中目黒から東横線に乗った。指定席なので焦る必要はない。カネはかかるがアウェイは指定席が手堅くていい。晩ごはんは試合後に食べることにして、取り敢えずコンビニのサンドイッチを買って行った。
東京は2連敗、シーズン後半に入って1勝3敗と追い込まれた状況。上位との対戦とあって厳しい試合が予想されるが、何とか勝ち点を持ち帰らなければならない。我々としても後がない。
中島、室屋がオリンピック代表招集で不在。このため左SBに小川が復帰、徳永が右SBに戻った。中盤では橋本と米本がボランチでコンビを組み、右SHに河野、左SHには東が先発した。高橋はベンチ・スタートに。
秋元
徳永 森重 丸山 小川
河野 橋本 米本 東
バーンズ ムリキ
試合は序盤から川崎がボールを支配、東京陣内で試合を進める。東京は防戦一方、4分にはエリア外から打たれたシュートがポストをヒットするピンチ。7分にもサイドからエリア内への進入を許しシュートを打たれるなど、これはもう5点くらい取られるかもしれんという感じだったが何とかしのぐ。
10分過ぎからは東京も落ち着いて守備ができるようになり、前線からのプレスもハマり始めて何度か高い位置でボールを奪えるようになる。全体として川崎がボールを保持し、東京が自陣で待ち構える流れは変わらないが、東京は奪ったボールをムリキ、バーンズ、東経由で前線に持ち出そうと試み、橋本の機を見た攻め上がりもあって何度かチャンスを作る。
33分、米本が足を傷めた様子で倒れこむ。メディカルが入ったがそのまま担架で退場、35分、高橋が急遽ボランチに入る。川崎はボランチから前線にクリティカルな縦パスを入れて攻撃のスイッチを入れて来るが、東京はこれを切ることができずに最終ラインでの対応となって苦しむ。
攻撃ではムリキが低い位置で行ったん受けてから東、バーンズ、河野あたりに預けて前に走る形で攻撃を仕掛けようとするが、カウンターを警戒してか全体の押し上げは鈍く、セカンドが拾えないためチャレンジして止められると終わり。セカンドを拾っての波状攻撃を仕掛けられずフィニッシュまではなかなか持ちこめず。結局川崎の攻撃を東京がしのぐ印象のまま、スコアレスで前半を終えた。
後半に入っても流れは変わらず。東京は奪ったボールからバーンズ、河野、ムリキ、橋本らで何度かカウンターを仕掛けるが、最後のところの選択がプアでやりきれない。
65分、高橋のスルー・パスを受けたムリキが裏に抜け出し完全に敵GKと一対一に。わきの下を狙ったシュートはしかしGKが腕でセーブ、ボールは軌道が変わって枠外に。おそらくは今日イチのシーンで決めきれなかったのが悔やまれる。ここはムリキに何とかして欲しかったが…。
敵の決定的なシュートを秋元がセーブするなど東京も集中してゴールを守る。34分、東京エリア手前でムリキが敵と交錯、この際のムリキのプレーがハンドの判定を受け、エリアすぐ外でFKを与えてしまう。FKは壁に当たったが、こぼれたボールを右サイドに展開される。ここからのクロスに中央で合わせられ失点。0-1とまたしても終盤の失点で先制を許す。
東京は82分、東に代えて田邉を投入、田邉が右に入り河野が左に回る。さらに85分、河野に代えて平山を投入、バーンズが左SHに落ちる。最後はパワー・プレー気味に前線にボールを放りこむが奏功せず、結局終盤の失点が効いて0-1で敗戦となった。
東京はこれで3連敗、シーズン後半1勝4敗と崖っぷちに。試合を通じて押しこまれたが、特に高橋が入ってからは中央のリスク管理ができるようになり、秋元の好セーブやゴールポストの助けも借りながら何とかしのいでいたが、ワンチャンスに決めきれず、最後はセット・プレーからの流れで力負けという試合。
上位相手の試合としては、非常に戦略的に戦って勝てるチャンスもあった。最後に押し負けたとはいえ、中位・下位のクラブ相手に気の抜けたような失点を繰り返し、ズルズルと地歩を失い続けたここしばらくの試合とは明らかに隔絶した試合内容で、決して悲観するような出来ではなかった。
しかし、それはこの試合単体についてだけ言えること。既にここまで敗戦を重ね、もう後がない状況の今日の試合では、相手がどこであれ、内容が何であれ勝利のみが必要だったのは自明で、その結果を出せなかったことがすべて。せっかく上位相手にいい試合をしたが、もはやそれが何かの慰めになったり立て直しのきっかけになったりするには遅すぎる。いくら健闘しても1敗は1敗というところまで来ている。
それというのもここに至るまで中位・下位相手に取りこぼし過ぎたことが原因で、川崎相手に勝ち点0は許されないような状況に自らを追いこんだという意味では自滅。試合後にプーイングがあったが、それはこの試合の戦いぶりに向けられたものというよりは、現在の状況そのものに向けられたものと考えるべきだろう。
タイトルを取ることを目標に掲げ、「頂戦」という明確なスローガンの下にスタートした今季だったが、22節を終えて勝ち点26(1試合あたり1.18)の13位、降格圏との勝ち点差7はもはや非常事態(ちなみにACL圏内とは勝ち点差20)。シーズン後半に限っても1勝4敗と話にならない弱さで16位(1位との勝ち点差10)。
当初に掲げた優勝という目標の達成が事実上極めて困難になったことは明らかであり、クラブはこのような事態に至った要因を説明してシーズンの残りをどう戦うのか、あくまでシーズン後半1位を取りに行くのか、目標を残留に切り替えて現実的に勝ち点を拾いに行くのか、そのための対策と戦略は何なのか、明確に説明する必要がある。
期初に自ら決めた業績計画が達成できない見込みになったら、その理由を総括し、目標を修正し、そこに至る道筋をもう一度引き直すのはクラブとして、私企業としては当然。むしろここに至るまでそれがなされなかったところにリスク認識、危機意識のなさを感じずにはいられない。
ことここに至ってはおそらく監督の更迭しか道はないと思う。城福監督一人が悪い訳ではないが、既に何をやってもうまく行かないネガティヴ・スパイラルに陥っており、これを断ち切って空気を入れ替え、メンタルも含めてチームを立て直すにはもはや監督の更迭くらいしか策はない。それくらいの状況まで来てしまったということだ。
本来なら、シーズン前半が終わったところで現状認識とそれを受けた今後の対応についてクラブから明確なステートメントがあるべきだった。それがないので我々は今でも「頂戦」のスローガンの下、優勝に向かって走っていることになっている。
クラブのシーズン目標は単なる「こうなればいいなぁ」という夢や、お花畑ではなく、カネを取ってフットボールを見せているものとして、プロとしての約束でありコミットメントだ。それが実行できなかった時には当然責任問題が生じるしステークホルダーに対する説明責任がある。それができないなら優勝などと口に出すべきでない。
既にリカバーが効く範囲は過ぎ、残留を目標にせざるを得ないところまで来ている。城福監督は好きな監督だし残念だが、監督を更迭し、目標を残留への明示的に切り替えた上で、安間コーチを暫定監督として後任を探すべきだ。このままでは2010年の二の舞になる。今日の試合後の様子によればクラブもさすがに考えを固めたのかもしれないが、遅きに失した。
森重、石川、徳永、羽生らと優勝するためには今季はラスト・チャンスかもしれないと思っている。それだけにこの1年をムダにしたことは本当に悔しいし腹立たしい。まだ若く、実力の伴わないチームなら一から作り上げるのもいいかもしれないが、我々はそうではない。昨季、シーズン前半2位、年間では得失点差で4位になりCS進出は逃したものの過去最高の勝ち点を積み上げてACL出場権を得るなどステップアップしての今季だったはずだ。
監督を替えるのはリスクだと承知した上で、それでも厳しくタイトルを取りに行くために上積みを求めたのだろう。そう説明を受けている。今さら産みの苦しみとか監督が変わったのだから時間がかかるのは当然といった一般論的な説明になるのならそれ当初の目論見に反する。その見込み違いの責任は厳しく問われなければならないはずだ。
繰り返すが、この一年を棒に振ったことが本当に悔しいし腹立たしい。そして、悲しい。
評点(評点は
ドイツ式
):
秋元(5) 好セーブもあったがDFラインとの下手なパス回しはやめて欲しい。
徳永(5) 攻守に身体を張っていたが、自サイドから決勝点のクロスを許した。
森重(4) この状況のチームをどう引っ張るか、主将としての真価が問われている。
丸山(4.5) 押しこまれながらも何とかしのいでいたが…。割りきりが必要。
小川(5) 蹴るタイミングがつかめず無難な戻しでチャンスの芽をつぶした。
河野(4) ムリキ、バーンズとの相性は悪くない。危機感はしっかりしている。
米本(-) 中盤の縦パスを止められず。軽傷であればいいが…。
橋本(4) 高橋とのコンビになって安定。いくつか決定機もあったが…。
東(4.5) 技術は確かだが、自分で決めることをもっと意識して欲しい。
バーンズ(4) あくまで自分で裏を狙う動きでチャンスを作った。効いている。
ムリキ(4.5) あの一対一は決めて欲しかった。下がってくるのは仕方ない。
===
高橋(4) 中盤に落ち着きをもたらした。このクレバーさはチームに必要だ。
田邉(-) 時間短し。
平山(-) 時間短し。
メイン・スタンドの指定席で川崎サポに囲まれて見てるのしんどかった…。
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FC東京
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J1リーグ戦
2016年07月18日 20:39
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【Jリーグ第21節】FC東京×柏
■2016年7月18日(日) 19:00キックオフ
■味の素スタジアム
法事で実家に帰省しており、新幹線で東京駅に着いたのが夜7時半だったのでどうやっても現地観戦はムリであった。家に帰ってから、録画しておいたスカパーを時差視聴した。2週続けてのホーム・ゲーム欠席、さらには3試合続けてスカパー時差視聴と、このところしっかり試合を見られていない。
東京はシーズン後半のスタート・ダッシュに失敗、ここまで1勝2敗と負けが先行している。年間でも1試合あたりの勝ち点1.30で9位と、危機と考えるべき水準。特に先制しても終盤に持ちこたえられない、勝てるはずのゲームでも自信を持って最後まで戦えなず、それがギリギリのところで足を止めて自滅する悪循環に陥りかけている。何とかこの試合で勝ち点3を積み上げ、戦い方のベースを再確認しなければならない。
前節から中3日の連戦ということもあってか城福監督はメンバーを一部入れ替え。ボランチに高橋を先発起用、橋本を右SHにスライドし、左SHには中島が先発した。河野、東はベンチ・スタート。室屋、中島はこの試合を最後にリオデジャネイロ・オリンピックのためチームを離脱するため壮行試合になる。
秋元
室屋 森重 丸山 徳永
橋本 高橋 米本 中島
バーンズ ムリキ
序盤は東京がボールを持ち前がかりに攻撃を仕掛ける。試合開始直後から明確な意図を持って「敵より早く試合に入る」ことは必要。試合の流れをコントロールしようと試みるが、森重が蹴った6分のFKを壁にブロックされると徐々に柏に押しこまれる展開に。
東京は自陣で4-4-2のブロックを形成、柏の攻撃は最後のアイデアがなく手前でカットできる。一方で東京は奪ったボールを高橋、中島、降りてきたムリキらが中心になって起点を作り、バーンズに当てるのをトリガーに攻撃を流動化する狙いか。
左サイドで作って橋本が中に入りこんだり、大外を室屋が使うなど揺さぶりはできているがフィニッシュの精度を欠き、また敵GKの好守もありゴールが遠い。27分、中島のパスを受けて裏に抜け出したバーンズが折り返そうとするが敵DFがブロック、このこぼれ球にムリキが詰めシュートを放つが敵GKがセーブ、さらにこぼれ球を中島が落としたが橋本は打ちきれず。迫力のある波状攻撃だったが先制できず。
34分には右サイドからドリブルでエリア内に切れこんだ橋本が中央にラストパスを送ると、中央のムリキはシュートできなかったがさらに左サイドの中島にパス。中島はフリーでシュートを放ったがバーの上。形は決定的だったが枠に飛ばしたかった。
何度かいい連係を見せたものの決めきれず、優勢に試合を進めながらスコアレスで前半を終えた。
後半に入ると試合が動く。後半に入っても東京が中島、ムリキのコンビネーションから攻撃を仕掛ける展開となっていたが、58分、ロング・ボールをトップに通される。ゴール前では森重が対応、左サイドにボールを蹴り出したが、これがルーズになり、大外から走りこんだ敵にボールを拾われて秋元と一対一に。これを流しこまれて0-1と先制を許す。
試合の流れをコントロールしながらワン・チャンスで失点。このシーンでは左サイドに森重が蹴り出したボールを拾いに行く位置に徳永がいたが、徳永はおそらく大外から上がってくる敵が見えておらず、ボールをルーズにしてしまった。ボールをさらわれてから追走したが時既に遅し。棒立ちでシュートを見守るしかなかった。
森重が蹴り出したボールを徳永が全力で拾いに行っていれば問題なくクリアできたシーンであり、結果論的な部分はあるものの、ルーズ・ボールを軽く見た徳永の判断ミスだったと思う。
先制されて前に出るしかなくなった東京は積極的に仕掛けるが、62分、ムリキからのパスを受けた中島がミドルを狙うが敵GKがパンチングでセーブ。65分、中島のクロスに合わせた橋本のヘディング・シュートも敵GKにセーブされる。さらに67分には高橋がエリア外から鋭いミドルを枠に飛ばしたが敵GKのセーブに遭う。
67分、徳永に代えて河野を投入、室屋が左SBにスライド、橋本が右SBに落ちて、河野は右SHに入る。さらに72分、中島に代えて平山を投入、バーンズが左SHに落ちる。
東京は必死の攻撃を仕掛けるものの残り時間が少なくなるとともに焦りも出て詰めきれない。85分、バーンズに代えて東を投入、5分のアディショナル・タイムも通じて何とか得点を狙いに行くがゴールは遠く、0-1と厳しい敗戦を喫した。
攻撃の形は作り、何度か決定機もあったが、シュート精度を欠いたり敵GKの好セーブがあったりして決めきれなかった。一方で気の抜けたような守備からワンチャンを決められ失点、あってはならないホームでの敗戦となったゲーム。
監督は試合後の会見で「内容と結果が一致しない」と述べており、好機を作ったという意味ではそう言いたくなるのは理解できるが、「内容はよかった」というのは昨季我々自身が敵チームに言わせてきたもの。そこでいう「内容」がいったい何を指すのかはもう一度監督自身がよく考えた方がいい。
この試合について言うなら、失点シーンの徳永のあまりに軽い守備、それ以前に総員前がかりになって一発で後ろをヤられるリスク感度の鈍さなど、失点は不運でも偶然でも何でもなく必然であり、その意味では内容と結果は一致している。攻撃の形ができていることだけをもって「内容」と称するのであれば、それは試合の半分も見ていないということだ。
もし城福監督にこの試合が「内容に見合わない不運な敗戦」だと見えているのであればそれはもう末期的だという他ない。当たり前過ぎて言うのもはばかられるが、「内容」というのは「どうやってチャンスを作るか」ということではない。「どうやって勝つか」ということこそが試合の「内容」であり、その方法論を示せないままあっさり失点した試合は即ち内容がプアだったということに他ならない。
フットボールはボールを支配すれば勝てる訳でも、チャンスを作れば勝てる訳でもない。失点しなければ最低でも勝ち点1は取れる、その上に得点できれば勝ち点3が取れるという仕組みでJリーグは成り立っており、求める結果はそこにしかない。「決定力が…」「内容が…」というのは完封してから言うことだ。
この「うまく行かない」感は根が深い。チームが自信を喪失し、バラバラになってできるはずのことまでできなくなる前に抜本的な手を打たなければならないが、選手を総替えする訳に行かない以上、できることは監督の更迭しかない。いや、むしろもう手遅れかもしれない。
これだけの戦力を揃えて(強化には問題はないと思っている)、昨季あそこまでチームを作っておきながら、それをむざむざ瓦解させるのは変事対応力の欠如を自ら示しているようなもの。危機管理が、今すぐアクションが必要だ。
1試合あたりの勝ち点は1.24に低下、順位は10位とひとつ下がっただけだが、16位との勝ち点差はわずかに8、一方3位とは17差。シーズン後半4試合を消化して、鳥栖(13位)、甲府(17位)、福岡(18位)、柏(8位)と、中下位のクラブ相手に1勝3敗は危機的な数字だということをクラブは認識しているのか。内容はいいのだからいずれ好転するとでも思っているのなら確実に降格の憂き目を見る。
評点(評点は
ドイツ式
):
秋元(4.5) 失点シーンは責められないが危なっかしいボール扱いも散見。
室屋(4.5) 左右で意図のしっかり窺える動き。オリンピックでの成長を祈る。
森重(6) 主将としてこの状況にどんなアクションをしているのかまったく見えず。
丸山(5) 「いい守備」では足りない。この状況をどう考えているのか。
徳永(6) あり得ない守備で決勝点を献上。危機感はあるのか。
橋本(5) 好機にゴール前にいる動きは評価したいが決めるところは決めたい。
高橋(4.5) 危機感をプレーに表現できている数少ない選手の一人。
米本(5) 気持ちが空回りしがち。この試合ではあまり存在感なかった。
中島(4.5) ムリキ、バーンズとの絡みには可能性を感じた。
バーンズ(4.5) 好調を維持。裏に抜ける動きが敵の脅威になっている。
ムリキ(4.5) ボールにタッチすることでリズムを作っている。今や不可欠。
===
河野(4.5) 攻撃にアクセントはつけたが…。
平山(5) 何で平山入れたのにショート・コーナーなんだろうね。
東(-) 時間短し。交代の意図が不明だがたぶん他に選手がいなかったのだろう。
オレが味スタ行かなかったから負けた。申し訳ない。
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FC東京
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J1リーグ戦
2016年07月15日 00:00
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■
【Jリーグ第20節】福岡×FC東京
■2016年7月13日(水) 19:00キックオフ
■レベルファイブスタジアム
7月のイングリッシュ・ウィーク。秋にプレーオフをやるための過密日程は本当に勘弁して欲しい。アウェイなのでもともと自宅スカパー観戦だが、外せない飲み会が入ったので結果を遮断して帰宅後時差視聴となった。
東京は前節薄氷を踏む思いで何とか勝ち点3を積み上げたが、ACL圏より降格圏が近い状況は変わらず。何とも言えないしんどい試合が続いているが、連勝して波に乗りたいところだ。
メンバーは前節と変わらず。ベンチには中島が入った。
秋元
室屋 森重 丸山 徳永
河野 橋本 米本 東
バーンズ ムリキ
前半は東京がボールを保持してやや優位に試合を進めるが決定機はなかなか作れない。互いに守備の意識が高く、攻撃にアイデアを欠いて中盤でボールが往復する展開になる。
東京のファースト・シュートはようやく35分、橋本がエリア外からミドル・シュートを放つがバーに嫌われる。さらに39分、右サイドを上がった室屋のクロスに合わせたムリキが中央でダイレクト・ボレーを放つがこれはGK正面に。43分には河野の右CKに森重がフリーでヘディング・シュートを放つがこれもGK正面。
終盤にチャンスを作ったが決めきれないままスコアレスで前半を終えた。
試合は後半開始早々に動く。50分、河野が右サイドから切れこんで出したボールをバーンズが落とし、これを受けて裏に抜け出した橋本がGKの脇の下を抜けるシュートを決めて1-0と先制。いい時間帯のゴールで流れをグッと引き寄せたかに見えた。
ところが60分、左サイドからクロスを上げられ、中央でヘディングを決められ失点、1-1と同点に追いつかれる。最終ラインに人は揃っており、中央では橋本が敵FWと競ったがシュートを許した。せっかくの先制点で盛り上がっていた空気が一気にしぼみ、再び厳しい試合に。
64分、東に代えて中島を投入、中島はそのまま左SHに。試合は次第にオープンになるが、追いつかれた東京の方がナーバスになっている。
67分、バーンズに代えて平山を投入。79分、ムリキからパスを受けた平山がエリア外から狙うがこれもGKがセーブ。84分、ムリキに代えて前田を投入し勝ち点3を取りに行く。
しかし終盤は押しこまれる展開になり、アディショナル・タイム、左CKをファーで折り返され、ゴール前でこれに頭で合わされて失点。1-2と逆転を許す。試合はそのまま終了、またしてもアディショナル・タイムの失点で痛い敗戦となった。
なかなか得点が入らない苦しい時間帯を耐え、後半早い時間に先制したところまではよかったが、10分で追いつかれ、その後は徐々に焦りが出る中で攻撃のカードを切ったものの突き放すことができなかった。
せめてそのまま勝ち点1を持ち帰りたかったが、またしてもアディショナル・タイムに何とも言えない失点を喫し、勝ち点が指の隙間からこぼれ落ちた試合だった。
このところ繰り返される終盤の失点、下位のクラブや負けが続いている相手に勝ち点を献上する悪癖、あるいは(この日はなかったが)新人に簡単に初ゴールを決められることも含め、そういう脆さが抜けないのはすべて同じところに原因があるように思う。
要は、追いこまれてバランスを崩しながらでも強引に前に出てくる相手、想定を超えた動きをしてくる相手に対応ができていないということであり、マニュアル通りに行かない「変事」への対応力が極端に低いということだ。
それはまた、時間帯、得点差、選手の状態などあらゆる状況から、今リスクがどこにあるのかを一瞬ごとに判断し、それに対して最も求められる対応をするという訓練がなされていないということであり、また、試合中にそれを修正する采配もないということ。
監督も主将も流れを動かす強いメッセージを発することができていない。自分のチームをコントロールできないのにゲームをコントロールできる訳がない。どんな状況でも同じ調子で漫然とプレーしているのではないか。
それは、マニュアル通りに戦って、勝てなければそれはそれで仕方ないという、いわば小役人根性のフットボールであり、税金で収入が保証され業績が落ちても倒産の心配がない人たちの戦い方。毎秒リスクと対面し、それが顕在化させずに結果を出すことを迫られる民間企業では通用しないメンタリティだ。
広島戦からここ7試合、すべての試合で1点以上得点できているにもかかわらず、この間の成績は2勝3敗2分。決定力不足が敗因のように言われることもあるが、得点しているのに勝てていないことを直視しなければならない。
試合後の会見で「追加点のチャンスもあった」と言い訳されるが、攻撃は水ものでどうやっても得点できないことは多い。それでもきちんと1点は取っているのだから、その得点を守って試合を運べない、クローズできないことを真摯に顧みるべきだ。
20試合を終えて勝ち点26、1試合あたり1.30で9位はむしろラッキーだが、開幕当初に描いていた今季の青写真はもうすっかり色あせ、ここから取り返しがつくのか正直疑問だ。というより残留のことを真剣に考えた方がいいかもしれない。
ライバルだと思っていたクラブが着々と勝ち点を積み上げているのを見るだにいたたまれない気持ちになる。すべてが監督の責任である訳ではないのは承知しているが、この流れを修正するのは監督の交代が最善だと思う。クラブの決断を求める。
評点(評点は
ドイツ式
):
秋元(5) フィールドとの意思疎通はできているのか。2失点はしんどい。
室屋(4.5) 彼のフレッシュな動きが唯一の救いでは寂しい。使い続けたい。
森重(5.5) 名古屋戦のような孤軍奮闘でないキャプテンシーが求められている。
丸山(5) 最後のところで踏ん張れないのでは最終ラインとして価値なし。
徳永(5) 生え抜きのベテランとして声は出せているのか。責任は大きい。
河野(4.5) 攻撃の起点になり、バーンズ、ムリキとも連動できている。
橋本(5.5) ゴールはいいが失点関与はひどい。使い方がおかしいと思う。
米本(5) ボールを奪った後がスローダウン。橋本とのコンビはキツい。
東(4.5) 自分でリスクを取って仕掛けるシーンがもっとあってよい。
バーンズ(4.5) 粗も多いがとにかく前を向くことで敵を足止めしている。
ムリキ(4.5) ボレーは決めたかった。プレーにリズムが出てきた。
===
中島(4.5) せっかくサラサラの髪なのにヘディングさせてすまんかった。
平山(-) 時間短し。いいシュートもあったが…。
前田(-) 時間短し。
目論見と違った状況に陥っていることの責任はだれがどう取るのか。手を打つにしても残り時間はどんどん少なくなっている。
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J1リーグ戦
2016年07月10日 01:01
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【Jリーグ第19節】FC東京×甲府
■2016年7月9日(土) 19:00キックオフ
■味の素スタジアム
部下の結婚式に出席するため今季初めてホームゲームを欠席。というか昨季はおそらくホームは全部行ったと思うので2年ぶりくらいじゃないかと思うが、やむなく結果情報を遮断して自宅でスカパー録画時差観戦になった。
前節ショッキングな逆転負けを喫しており、イヤな流れを断ち切るためにも何としても結果が必要な試合。前節も試合そのものは90分までコントロールできており、ムリキ、バーンズの前線も機能していて形自体は悪くない。局面ごとの状況判断、リードした試合をどうクローズするかなど、プロとしての基本的な認識が問われる試合になる。
この試合では室屋が先発でJ1デビュー。徳永が左SBに回り小川がベンチから外れた。また、吉本、中島がベンチ入り、逆に高橋がメンバー外となった。
秋元
室屋 森重 丸山 徳永
河野 橋本 米本 東
バーンズ ムリキ
試合は東京が序盤からボールを支配、ムリキ、バーンズに河野、東を加えた前線が流動的に連係してボールを前に運ぼうとする。
試合が動いたのは早くも6分、室屋が右サイドで仕掛けて得た右CKを河野が蹴ると、森重がヘディング・シュートを突き刺して1-0と先制。森重はフリーでヘディングしており、敵のマークが甘いのか森重のマークの外し方がいいのか。早い時間帯の先制で東京が握る。
その後も東京がボールを持ち、敵陣中心に試合を進める。ムリキ、バーンズが互いを見ながらラスト・パスを供給し合う形で何度かチャンスを作るが決めきれず。32分、米本からのパスを受けて縦に抜けた室屋がシュートを放つが枠外に。
44分には東のFKをファーの森重が角度のないところで合わせ、ボールは枠に飛んだが敵GKがセーブ。東京優勢だが先制点以外は大きな見せ場もないまま1-0で前半を終えた。
後半になっても流れは変わらず。50分、セット・プレーからの流れでエリア左の丸山がヘディングでクロスを入れると、ボールはファーでのフリーのムリキのところへ。ムリキはヘディング・シュートを放ったが枠を外れる。流しこむだけに見えたが絶好の得点機を逃した。
その後は次第に中盤がルーズになり始める。64分、河野に代えて羽生を投入、そのまま右SHに入る。間延びし始めたところでスペースをケアできる羽生の投入は理解できる。
75分、森重が足をつってピッチ・アウト。治療を受けて一度はピッチに戻ったものの、79分、吉本と交代。正しい判断だったと思う。
終盤は試合をクローズしようとする東京に対し、甲府が反撃を試みる展開に。88分、ムリキに代えて前田を投入。
直後には敵のシュートがバーに当たり、こぼれ球にも詰められるピンチがあったが何とか秋元が足元でクリア、難を逃れる。アディショナル・タイムは6分あったがしのぎきり、東京が1点のリードを守って勝ち点3を手にした。
序盤のセット・プレーでの得点を守って勝ったというだけの試合で、追加点のチャンスは決めきれず、最後は押しこまれてバタバタしたが、まるで昨季を見るようなしょっぱい試合でも何とか結果を出せたことは大きい。苦しい時に戻れる場所があるという手ごたえを得ることができた。
前節の反省がかなりはっきり表現されており、足をつった森重を素早く吉本に交代させた点、そもそも吉本をベンチに入れていた点、3枚めの交代もムリキを下げてバーンズを残した点など、終盤のゲーム・マネジメントに神経を使った節が窺えた。
前節のようなことはそう毎度起こることではないし、過剰に怖がると今日のようなムダにしんどい試合にもなり得るが、まずはリスクをひとつずつ丁寧につぶしたことは手順としては正しかった。
とはいえ、リスク管理が万全だったかといえばそんなことはなく、あっさり裏を取られたケースも散見され、単に甲府が枠を外してくれただけのラッキーも少なくなかった。88分のピンチはこぼれ球に対する反応で明らかに出遅れており、相手が上位のクラブなら決められていた可能性が高いと思った。
先発した室屋は出色の出来。試合の流れを見ながらのアップダウン、ボールを受けるポジショニングに天性としか言いようのない冴えを見せ、ボールを持てば果敢に仕掛けてチャンスを作った。守備で試されるシーンが少なかったので何とも言えない部分はあるが、J1デビュー戦のパフォーマンスとしては新人離れしていると言っていい。使い続けたい選手だ。
東京はこれで勝ち点を26に伸ばし9位に浮上、3位の浦和との勝ち点差は13と変わらず。1試合あたりの勝ち点1.37はまったくひどい数字だが、1試合で得られる勝ち点が最大3であることは動かし難く、劇的に改善することはできない以上、こうして毎試合目の前の勝ち点3を確実にモノにして行くしかない。
それにしても何か形になりそうだというところで何度も綻びが出て、その都度塩試合に戻って立て直しではタイトルなど覚束ない。まるで積み上げては崩れる賽ノ河原だ。
現実的にはシーズン後半1位を狙いに行き、その結果として年間3位以内に入るというのが今の状況でのベスト・シナリオだが、果たしてそれを狙うだけの基礎はできているのか。積み上がった借金に利息をつけて返済する苦しい日々は続いて行く。
評点(評点は
ドイツ式
):
秋元(4) 不用意な飛び出しなど危ういシーンはあったが絶えたことをほめたい。
室屋(3) 鮮烈なデビュー戦。まだまだこれからだが使い続けて成長を見たい。
森重(3) 得意のヘディングで決勝点。主将としてチームを鼓舞した。
丸山(3.5) 難しいシーンでも落ち着いて対応、完封に大きく貢献した。
徳永(3.5) 左サイドの適性ある。というかむしろ左の方がいいのでは?
河野(3.5) ムリキ、バーンズの前線と相性が合う。流れを作るプレー。
橋本(4) ここ一番の攻撃参加は頼りになるが、守備時の動きが今イチ見えない。
米本(4) 彼のところでボールがいったん止まる。受けてやる選手が近くに必要。
東(4) サイドでボールを受けたがフィニッシュにはなかなか関与できず。
バーンズ(4) やや持ち過ぎの感はあるが、確実に相手のイヤがるプレーができている。
ムリキ(4) 後半頭のチャンスは決めたかった。ボールを触ってリズム作った。
===
羽生(3.5) 交代意図をよく理解しスペースをケア、ピンチの芽を摘んだ。
吉本(4) 軽いプレーもあったが急な起用にもよく対応した。必要な選手。
前田(-) 時間短し。
次は水曜日にアウェイでの福岡戦。自宅スカパー観戦しかない。
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J1リーグ戦
2016年07月08日 22:44
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【EURO2016準決勝】フランス×ドイツ
■2016年7月7日(木) 21:00キックオフ
■Velodrome (Marseille)
開催国との対戦になった準決勝。キックオフは日本時間金曜日未明4時だが、何とか4時半に起き出して時差視聴となった。
ゴメスとケディラが準々決勝でのケガで欠場。フメルスも警告累積で出場停止となったためメンバーの入れ替えを余儀なくされた。最終ラインではヘヴェデスがボアテンとコンビを組み、ボランチにはシュヴァインシュタイガーがアンカーで先発、ジャンがインサイド・ハーフに入りミュラーが1トップの位置に。
ノイアー
キミヒ ボアテン ヘヴェデス ヘクター
ジャン シュヴァインシュタイガー クロース
エツィル ミュラー ドラクスラー
序盤はまずフランスが攻勢に。ボールをキープしながらドイツ陣内で波状攻撃を仕掛ける。ドイツは守備に追われ、深い位置にブロックを形成することを余儀なくされたためクリア・ボールも拾えず守勢一方に。枠にシュートも打ちこまれたがノイアーが冷静にさばいて何とかこの時間帯をしのぐ。
10分を過ぎた頃からドイツが次第にボールを持てるようになってくる。自陣で守備を固めるフランスに対し、縦横にボールを動かして揺さぶりながら何度かフィニッシュまで持ちこむが、敵GKの好守もあり得点には至らず。フランスは堅守からのカウンターを試みるがドイツのゴールを脅かす力はない。
ドイツ優位で時計が進むものの先制点が奪えないまま前半アディショナル・タイムに入ったところで、敵CKを競りに行ったシュヴァインシュタイガーがハンド。PKを献上してしまい、これを決められて0-1とリードを許した形でハーフタイムに。
後半はややオープンな戦いに。フランスの速攻をしのいでいたが61分、ボアテンが足を傷めて交代。ムスタフィがCBに入る。厳しい試合の中でDFの交代にカードを1枚使わざるを得なかったのは痛かった。
ドイツは67分、ジャンに代えてゲッツェを投入、1点を取りに行く。しかし72分、自陣ゴール前でヘヴェデスから季比へのボールの受け渡しがルーズになり、これをさらわれてクロスを放りこまれる。ノイアーがセーブしたが、こぼれ球を押しこまれ失点。0-2と追加点を奪われる。何ともお粗末なミスで自ら試合を苦しくしてしまった。
後のなくなったドイツはリスクを取って前に重心をかける。74分、キミヒのシュートはファー・ポスト。79分、シュヴァインシュタイガーに代えてこの大会初出場となるサネを投入、勝負に出る。
直後にはサネがシュートを放つが枠に行かず。続けてムスタフィのヘディング・シュートもあったがこれも枠に収まらない。ドイツは前線に全員が上がってのパワー・プレーを展開し、何度かフィニッシュまで持ちこんだもののフランスのゴールを割ることができず、そのまま試合終了。0-2でフランスに完敗し、EURO2016は準決勝で敗退となった。
前半の押しこんだ時間帯に先制しなければならなかったが決定力を欠き、前半終了間際にPKで失点、後半反撃に出るべき時間にミスから追加点を献上と、自壊、自滅した試合だったという他ない。
高い位置からのプレスと速い切り換え、ワンタッチ・プレーの連続から敵ゴール前に迫り、相手が引いてもサイド・チェンジとくさびを駆使してボールを出し入れし、ブロックを揺さぶって崩すドイツのコンビネーションの完成度は高かったが、結局この試合でも最後のゴール前でのシュート精度を欠いたことで自ら主導権を手放してしまった。
今回の大会では当初ゲッツェを偽のトップに置いたゼロ・トップで臨んだが機能せず、ゴメスを1トップに据えることで何とか形を整えてきた。ゴメスは正直言って代表の歴史に残るようなストライカーではないが、ボールをゴールに蹴りこむことを第一のミッションとして背負う選手の存在はやはりチームの結節点になったと思う。
しかしこの試合ではそのゴメスもケガで不在、1トップの位置に入ったミュラーは本来ならFWも務められる選手のはずだが、この大会ではとにかく当たらず、いつもなぜか絶好の位置にいて当たり損ねでも決めてしまう強運がまったくなかった。ミュラーが当たらなかったことがこの大会の敗因と言ってもいいくらいだ。
中盤のタレントは揃えていても、やはり絶対的な点取り屋がいないのでは最後のところの迫力がどうしても足りない。コンビネーションでゴール前まで運んだボールを、最後に個人技や強引なチャレンジで決めようとする選手がいないと、攻防は単純に人数×能力という計算上の比較の問題になり、それ以上の驚きは生まれない。
その意味ではロイスがいないのは痛かったし、手前みそだがヘアマンやハーンがいれば面白かったのにと思った。あとクルーゼがバカげたスキャンダルで外されたのももったいなかった。ゲッツェがラッキー・ボーイ的に活躍できればよかったがそこまでの強さはなかった。
ケガ人も出て万全ではなかったとはいえ、ブラジル・ワールドカップの時ほどの勝負強さや凄みはなかったと言っていい。2年後のロシア・ワールドカップに向けて、このチーム作りを継続するのか、世代交代はあるのか。レーヴ体制は揺るがないのか。
評点(評点は
ドイツ式
):
ノイアー(3.5) 普通のシュートは全部止めたがPKと味方のミスに泣かされた。
キミヒ(4) ポストに当てたシュートは惜しかった。プレー精度は向上の余地。
ヘヴェデス(4.5) 致命的なミスで失点関与。それまで守れていただけに…。
ボアテン(3.5) もはや大黒柱だがケガでの交代は残念。今大会のチームMVP。
ヘクター(3.5) 攻撃に特徴を出してこの大会で大きくアピールできた。
ジャン(4) リーグ戦では馴染みのない人なのであまりよく分からなかった。
シュヴァインシュタイガー(3.5) ハンドの判定は厳しかった。痛恨のPK献上。
クロース(3.5) 正確なキックで攻撃のトリガーを引く仕事を堅実に遂行。
エツィル(3.5) このEUROは彼の大会になるべきだったが活躍が足りず。
ミュラー(4.5) 大会を通じて惜しいボールを押しこみ損ね続けたのが残念。
ドラクスラー(4) 気の効いた動きはできていたが怖さを欠いて存在感希薄。
===
ムスタフィ(-) 時間短し。ヘディング・シュートを2度外した。
ゲッツェ(-) 時間短し。この大会の期待外れの一人。
サネ(-) 時間短し。
8月には早くもリーグ戦が始まる。
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ドイツ代表
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EURO2016
2016年07月03日 22:37
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【EURO2016準々決勝】ドイツ×イタリア
■2016年7月2日(土) 21:00キックオフ
■Stade de Bordeaux (Bordeaux)
準々決勝はイタリアとの試合。ドイツはワールドカップやユーロでイタリアに勝ったことがないらしい。イタリアはブロックを形成して自陣を防衛することに長けたチームであり、ストライカー不在のドイツにとっては難敵。この大会で初めて対戦する所謂強豪でもあり難しい試合になることは当然予想される。
日本時間では日曜日の早朝4時キックオフだが、6時に起きて録画を時差視聴した。もちろん結果に関する情報はシャット・アウト。国家から一緒に歌った。
ドイツはスロバキア戦のヒーローだったドラクスラーをベンチに置き、ヘヴェデスを先発させて、フォーメーションを3-4-3にシフト。イタリアの3バックに対応したものか。ゴメスを真ん中に置きエツィルとミュラーがシャドー・ストライカーになる3トップ。ヘクターとキミヒを左右のSHに置く布陣となった。
ノイアー
ヘヴェデス ボアテン フメルス
キミヒ ケディラ クロース ヘクター
エツィル ゴメス ミュラー
ノックアウト・ステージとあって先制点を奪われることを避けるためどちらも慎重な立ち上がり。ドイツがボールを支配し攻撃を仕掛けるが、イタリアの高い位置からのプレスに遭い、ワンタッチ・パスでこれをかいくぐって敵ゴールに迫ってもしっかりと形成されたブロックに阻まれて決定機を作れない。
神経質な試合になる予感が漂う中、ケディラが敵との接触で足を傷め、治療を受けていったんはピッチに戻ったものの自ら求めて交代。16分、シュヴァインシュタイガーがボランチに入る。
ドイツはそのシュヴァインシュタイガーがサイドに流れるなどして攻撃を組み立てるが、最後のところはイタリアのブロックが固い。一方イタリアは奪ったボールを早い切り換えから前線につなごうとするが、ドイツもリスク管理の意識は高く決定的なパスを通させない。
27分、フメルスからのパスを受けたシュヴァインシュタイガーが敵DFと競りながらヘディングでボールをネットに突き刺すがファウルがあったとの判定でノー・ゴール。
41分、キミヒからのクロスにゴメスが頭で合わせるがバーの上。直後の42分にもミュラーがエリア内の絶好の位置でシュート・チャンスを得るがミートしきれず。結局スコアレスで前半を終えた。
後半に入った54分、シュヴァインシュタイガーからの縦パスをゴメスがヒールで落としたところに駆け込んだミュラーが強烈なシュートを枠に飛ばすが敵DFがアクロバティックな体勢からこれをクリア。やはりミュラーはこの大会持ってない…。
ようやく試合が動いたのは65分、左サイドでボールをキープしたゴメスが敵DFの間を通すようにしてエリア内のヘクターにボールを渡すと、ヘクターのクロスに走りこんだエツィルがワンタッチで流しこんでゴール。ドイツが待望の先制点を得る。
これで勢いのついたドイツは直後の68分にもエツィルのパスをエリア内で受けたゴメスがヒールでシュートを放つがこれは敵GKがセーブ。しかしこのプレーでゴメスが足を傷めたか、72分、ドラクスラーと交代する。
ゴメスを失ったドイツは前線で収めどころがなくなり攻撃が停滞し始める。すると77分、敵CKで敵FWと競ったボアテンが高く上げた手に、敵の頭に当たったボールが当たり、これをハンドと判定されてPKを与えてしまう。これをきっちり決められ1-1と試合は振り出しに。
その後は互いにチャンスを作りつつも決めきれないまま、1-1で90分を終えて延長戦となる。
延長に入るとどちらも失点を嫌ってリスクを取らず、また疲れもあって低調な内容になる。中盤でにらみ合う時間が長く、ボールを持って仕掛けるドイツに対し、イタリアは時間の経過とともにPK上等という意図も窺えるようになり、大きな見せ場のないまま1-1で延長終了、PK戦となった。
PK戦では敵の2人めが外したがドイツも2人めのミュラーが外し、3人めのエツィルも外して3人終わったところで1-2と劣勢に。ところがイタリアの4人めが外し、ドラクスラーが決めて2-2に。さらに敵の5人めが外しこれで勝ったかと思ったが、5人めのシュヴァインシュタイガーは表情が固く、これを大きく外してしまう。結局5人ずつ蹴ったところで2-2と低スコアのドローとなり、サドンデスに。
その後、6、7、8人めは両チームともに決め5-5に。イタリアの9人めをノイアーがストップし、最後にヘクターが決めて6-5でドイツがかろうじて準決勝進出を決めた。
イタリアの組織された守備に苦しみ、特にゴメスが退いてからは効果的に攻撃を仕掛けることもできなかったが、何とか120分を戦いきり、最後にはPK戦でコマを進めたところに、常に最低限の結果は出して来るドイツの強さを感じた。
PKが低スコアだったのは、ノイアーと敵GKがそれぞれ「普通に蹴るだけだったら止められるかも」と思わせるだけの迫力と実績を持っていたからで、際どいところに蹴ろうとして外すケースが多かったと思う。
しかし、それでもサドンデスになってからの4本を立て続けに決めたドイツの胆力は評価されるべきもので、修羅場でしっかりふだんの力を冷静に発揮できるところが、精神力というかチームに脈々と受け継がれている「心がまえ」みたいなものか。大舞台でムダに張りきって自滅することなく、むしろそこで実力を出すところに強いチームのメンタリティのあり方を感じる。
次の試合は木曜日の午後9時(日本時間金曜日未明4時)に、フランス×アイスランドの勝者と対戦する。意外にアイスランド来るような気もする。楽しみだ。
評点(評点は
ドイツ式
):
ノイアー(3) PKの読みは結構外していたが最後の最後にセーブしてくれた。
ヘヴェデス(3) 最後まで集中してイタリアの攻撃に対応できた。
ボアテン(3) ハンドは痛恨だが、それ以外の貢献を考えれば責められない。
フメルス(2.5) 守備だけでなくビルドアップの起点としても高い水準のプレー。
キミヒ(4) 元気はいいがプレー精度が低く敵にボールを献上すること多し。
ケディラ(-) 時間短し。ケガが心配。
クロース(3.5) 前半はスペースがなかったがチームの要であることは疑いない。
ヘクター(2.5) 得点時の上がり、最後のPKを決めきったメンタルも評価したい。
エツィル(2.5) PKは残念だったが先制点のシュートは素晴らしかった。
ゴメス(2.5) やはりこういうセンターFWがいないと試合が成り立たない。
ミュラー(4) この大会では当たっていない。大事なところでブレイクするのか。
===
シュヴァインシュタイガー(3.5) 頼りにしているがPK外したのはいただけない。
ドラクスラー(3) チャンスもあったがゴメスの代わりにはなれず。
金曜日は何時に起きればいいんだ。
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ドイツ代表
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EURO2016
2016年07月03日 00:01
[posted by der_ball_ist_rund]
■
【Jリーグ第18節】鳥栖×FC東京
■2016年7月2日(土) 19:00キックオフ
■ベストアメニティスタジアム
シーズン後半のスタート。普通に自宅スカパー観戦ということで6時から外に晩ごはんを食べに行ったら思いの外時間がかかってぎりぎりに帰ってきた。
東京はシーズン前半を終えて3位とは勝ち点10差の9位。ここからは一歩の後退も、足踏みも許されない。アウェイ・ゲームだが果敢に勝ち点3を取りに行かなければならない。
徳永が先発復帰、橋本がボランチにスライドし梶山はベンチから外れた。それ以外は前節と同じ布陣。
秋元
徳永 森重 丸山 小川
河野 米本 橋本 東
バーンズ ムリキ
序盤は互いに積極的に前に出て主導権を争う展開に。しかし試合は早く動く。10分、右サイドでボールを持ったバーンズが敵DFに囲まれながらもキープして粘り、そのまま縦に抜け出してクロスを入れる。ニアの河野には合わなかったがゴール正面でムリキがこれを受けてGKの動きと逆にシュート。これが決まって東京が1-0と早い時間帯にリードを奪う。
アドバンテージを得た東京はややスロー・ダウン。ムリに前がかりにならず、鳥栖にポゼッションを譲りながら自陣で4-4-2のブロックを形成して、バイタル・エリアに侵入させない。
28分、左寄りの位置で得た30メートル弱のFKを森重が蹴るがボールは枠外に。35分には東からパスを受けた橋本がミドルを狙うが大きく枠を外れる。互いに大きなチャンスがないまま1-0で前半を終えた。
後半に入ると鳥栖が前がかりに反撃を仕掛けてくる。58分、グラウンダーでポスト近くを狙った敵の右CKが押しこみに行った敵FW、東京のDFともに触れないままポストをかすめてゴールに転がりこむ。何とも形容し難い失点で1-1と同点に追いつかれる。
しかし直後の62分、今度は左サイドを縦に抜いたバーンズが敵DFに絡まれながらもその股を抜いてクロスを送ると、ニアで河野が引っかけてゴール左隅に流しこみ得点。2-1と再びリードを奪う。失点した直後の時間帯にしっかり突き放せたのは大きかった。
64分には東に代えて高橋を投入。高橋はボランチに入り橋本が左SHに。中央を締めてリスクをコントロールしようという意図は理解できる。試合は東京が流れをコントロール、鳥栖がボールを持って東京陣内で仕掛ける時間もあるものの、要所を固めるコンパクトな守備と、鳥栖の拙攻もあってフィニッシュまでは持ちこませない。
83分、河野に代えて水沼を投入。すると直後の86分、敵陣でDFから奪ったボールを右前線の水沼に通すと水沼はGKと一対一に。しかし流しこもうとしたシュートはGKにセーブされ得点に至らず。これが決まっていればというシーンだった。
90分、さすがに疲れの見えるバーンズに代えて平山を投入、試合をクローズしに行く。アディショナル・タイムは4分と表示された。
東京は敵陣でボールをキープ、高い位置でパスを交換しながら時計を進める。しかし、試合終了間際、敵陣でキープしきれず左サイドにボールを展開され、対応した小川がトラップ一発で置いて行かれてクロスを許す。ファーに流れたボールを敵FWがフリーで難なく押しこみ土壇場で2-2の同点に。
そのショックも冷めないうちに、今度は右サイドに展開され、中央にクロスを放りこまれる。前線に展開を許した徳永、サイドの対応に出たがクロスを上げられた高橋、戻りながら中央のケアをせざるを得なかった森重、丸山ら全員の対応が一歩、二歩遅れた結果、フリーでヘディングを許し失点。最後の最後で2-3とされ、そのまま笛で試合終了。
アディショナル・タイムに入るまでは2-1でリードしており、敵陣でのキープで時間を使うだけのように思えた試合が、わずか1分余りの間に逆転されそのまま敗戦というにわかには理解し難い展開で東京はほぼ手中にしていた勝ち点3を失った。
平山を投入する直前に森重が自陣での競り合いで傷み、平山の投入を待たせてプレーの継続可否を確認したシーンがあり、森重は自らOKのサインを出したのだが、あの局面では森重を交代させなかったのがポイントになったようにも思う。
あるいはまた、1点のリードでアディショナル・タイムに入ったところで、敵陣でボールをキープするのはいいが、その場合でも後ろがしっかりケアできているのは当然で、敵にボールが渡った瞬間に一気にピンチになるほど前がかりになる必要は何もない。
結局のところ、試合をきちんとクローズするとはどういうことか、勝ち点3を取りきるとはどういうことか、監督も、選手も分かっていなかったということ。そしてそれは、まだ試合が終わった訳でもないのにすっかり勝った気になっていた僕も同じだということを思い知った。
ムリキ、バーンズで得点力にはひとつの方向が見えたようにも思うが、2点取った試合で3点取られていては勝てないのは当然。早い時間の先制点をゲーム・スピードをコントロールしながら大事に守り、後半に事故のような失点で追いつかれた後もすぐに突き放したところまではよかったが、最後の最後に出た甘さ、脆さはこのクラブの骨身に染みついたもの。我々は結局ひとつ勝つことの厳しさがいまだに分かっていなかったという他ない。
例えば、2-2に追いつかれたアディショナル・タイム、選手も、監督も、サポも「ああ、引き分けか」と思ったことだろう。少なくとも僕はそう思った。残り1分で再び勝ち越すのはムリだ、もったいない試合だったと思った。
しかし、その残り1分で鳥栖は1点を取ったのだ。
彼らにできて我々にできないことはないはずだ。我々だって残り1分でもう一度勝ち越して勝ち点3を持って帰ることは十分可能だったのだ。それを「ムリムリ」と諦め、勝ち点1で仕方ないなどと傲慢な考えで満足しようとした料簡、目線の低さが報いを受けたのだ。
ひとつ勝つことの厳しさが分かってないというのはそういうことであり、クラブのことをあれこれ言う以前に、オレが優勝でけへんわ、と愕然とした。監督も選手も批判を免れないが、少なくとも僕はまず自分を恥じた。
どうすればいいのか、正直分からない。監督を更迭すべきだという考えは変わらないが、このクラブの習い性となったメンタルの甘さ、最後の最後に追いつかれ、そこでも踏ん張れず逆転を許した緩さを矯正しない限り進歩はないと強く感じた。それだけショックな敗戦だった。ちょっと考える時間が欲しい。
評点(評点は
ドイツ式
):
秋元(4.5) 失点はどれも防ぎ難かったか…。コーチングはできているか。
徳永(5.5) 最後に右サイドを空けてしまい広大なスペースを提供した。
森重(5) 土壇場で崩壊した守備を主将としてどう考えるか。資格が問われる。
丸山(5) いちばん苦しいところで踏ん張れないのでは頼れない。
小川(5.5) 一発で置いて行かれ土壇場で追いつかれる失点に関与。
河野(4) ボールを持てば敵のイヤがる動きができる。守備も貢献。
橋本(4) 米本とのチャレンジ&カバーの関係が気になる。
米本(4) 気の効いたボール捌きもできるようにはなってきたか。
東(4) 水を運ぶ仕事は評価されにくいがいい動きはできている。
バーンズ(3) 起用に答える働き。前に向かう姿勢で2アシストは立派。
ムリキ(2.5) 先制点は見事。リベロ並みに縦横に動いてリズムを作った。
===
高橋(4.5) クロスの対応に出たところまではよかったが寄せきれず。
水沼(5) 試合をクローズするために出てきたがキープしきれなかった。
平山(-) 時間短し。
順位とか勝ち点とか知らない。自分で調べて欲しい。
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