フットボール・クレイジー
football crazy
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2016年09月29日 23:00
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【UCL第2節】グラードバッハ×バルセロナ
■2016年9月28日(水) 20:45キックオフ
■Borussia-Park
日本時間では木曜日未明3:45キックオフの試合。スカパーを録画して出勤前に時差視聴した。
前節アウェイでマンチェスター・シティに完敗しての第2節。強敵だが、ホームでもありグループステージ突破のためにはここで勝ち点を積み上げたい。
ラファエルがジョンソンに代わって先発に復帰、SHにはトラオレを起用してコープを最終ラインに下げ、ヤンチュケがベンチとなった。
ゾマー
コープ クリステンセン エルヴェディ
トラオレ クラマー ダフード ヴェント
シュティンドル
アザール ラファエル
グラードバッハはやや引き気味だが自陣に入った辺りから数をかけてのプレスを敢行、奪ったボールはタッチ数の少ないパス交換から前に運ぼうとする。3分、右サイドからアザールの放ったシュートはエリア内で敵DFの腕に当たったように見えたがノー・ファウルの判定。
一方のバルセロナは核となる選手を欠いて攻撃がノッキング気味に。それでも個の力やアイデアはあり、何度か裏を取られて危ないシーンも。ゾマーのセーブで救われるなど何とかしのぐが決められてもおかしくなかった。
コンパクトで窮屈な中での戦いとなり、余裕を持ってパスをつなげないため思うようにボールを展開できない。一進一退の攻防となる。
34分、ダフードが敵から奪ったボールをラファエルに。ラファエルはドリブルでこのボールを持ち上がり、すぐ脇を並走したダフードにパス、ダフードは敵DFの隙間を縫ってファーのシュティンドルにスルー・パス。これを受けたシュティンドルがダイレクトでシュートを放ち、これが決まってグラードバッハが1-0と先制する。
前半はそのまま終了。後半開始早々にアクシデントが。ラファエルが腿裏を押さえてしゃがみこみ、メディカルが入ったものの、48分、結局退場しジョンソンがそのまま前線に入った。この試合だけでなく今後を考えても痛い交代だ。
バルセロナは交代で流れを変える。65分、ロビングのパスで敵FWが裏に抜け出し、ダイレクトで決められて失点。1-1と同点に追いつかれる。
次第に流れに乗って攻めてくるバルセロナに対してグラードバッハは有効な反撃ができず、防戦一方に。74分、CKに合わせて中央でヘディング・シュートを放たれ、ゾマーがセーブしたもののこぼれ球を押しこまれて失点、1-2と逆転を許してしまう。
その後は互いに疲れも出てかオープンな展開に。80分、アザールに代えてヘアマンを、83分、シュティンドルに代えてハーンを投入し、何度かチャンスを作るもののシュートを打ちきれず、結局1-2で悔しい敗戦となった。
決して前がかりなハイプレスという訳ではなかったが、やや戸惑いの見える敵を相手に我慢強くクレバーに戦い、先制したところまではよかったが、ラファエルの交代をきっかけに流れが変わり、交代で戦い方を修正してきた敵に押しこまれて逆転された。
勝機もあったとは思うが、敵に自信を持ってプレーさせると地力の差が少しずつ明らかになり、ワンチャンスを決められるかどうかの違いとなって表れた気がする。せめて勝ち点1は取りたかったが残念な結果。ラファエルの負傷交代がなければと考えたくなる試合だった。
これでグループ・ステージは開幕から2連敗。星勘定としては厳しいが、ELの道もありできることはやらなければならない。二季続けてCLに出場し、バルセロナに先制するところまできたというのは感慨深いが、そこで満足している訳には行かない。CLもリーグ戦も戦い続けるしかない。
次節は日曜日のシャルケ戦。シャルケは開幕から5連敗の最下位と不調。初勝利を期してモラル高く試合に臨んでくることが見こまれ、我々はこの試合のよかったところをイメージしながら、アウェイで勝ち点を積み上げたい。
アンドレ・シュバート監督談話:
「我々は非常にいい試合をした。試合前に我々は、ともに戦うこと、メリハリをつけること、勇気を持って前を向いて戦うことを確かめたが、それはうまく行った。しかし負けたことにはもちろんがっかりしている。結果にはがっかりしているが、チームのパフォーマンスは喜ばしいものだった。我々はいいチャンスをいくつも作ったが、我々のカウンター・チャンスを全部はうまく生かしきれなかった。奇妙なことに前半の方が後半よりたくさんチャンスを作らせてしまった。後半は守備に限って言えばむしろよくなった。前半には素晴らしいフットボール選手であるラファエルの存在があった。彼は負担を軽くしてくれたし驚くほどよく働いてくれた。こうした働きは後半足りないものだった。彼の代わりは簡単には見つからない」
勝ちたかった…
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UCL
2016年09月26日 21:54
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【ブンデスリーガ第5節】グラードバッハ×インゴルシュタット
■2016年9月24日(土) 15:30キックオフ
■Borussia-Park
実家に里帰りしていたので、持参したタブレットを実家の無線LANにつなぎ、DAZNで動画観戦した。何ていうか時代はどんどん進歩して行く。
グラードバッハはここまでリーグ戦4試合を2勝1敗1分の成績。このホームゲームで勝ち点3を積み上げられれば景色はグッとよくなる。水曜日のCL、バルセロナ戦に向けていい流れを作りたいところ。前節アウェイで何とか引き分けた勝ち点1の価値を決める大事な一戦だ。
ラファエルは引き続き欠場、シュトロブルが故障欠場となった。その他にもバルセロナ戦をにらんだかフェスタガード、トラオレ、アザールをターン・オーバーで休ませた。ボランチにはダフードが先発、クラマーとコンビを組んだ。ヘアマンがベンチに復帰。
ゾマー
ヤンチュケ クリステンセン エルヴェディ
コープ クラマー ダフード ヴェント
シュティンドル
ジョンソン ハーン
キックオフ早々いきなりインゴルシュタットにチャンスが訪れる。背後からのパスを受けた敵FWがグラードバッハの最終ラインの裏に飛び出してゾマーと一対一に。シュートは打ちきれずゾマーが難なくキャッチしたがひやりとしたシーン。
その後はボールを支配してコンビネーションから攻撃を組み立てようとするグラードバッハに対して、ハイプレスで時間を与えないインゴルシュタットとの組み合いになる。こうした戦い方をしてくるクラブには苦戦するのが常で、フライブルクでの敗戦を思い出す。ここは踏ん張りたいところだ。
コンパクトに守る相手に対し中盤でゲームを組み立てられず、ハーンをターゲットにしたロング・ボールも正確さを欠いて、グラードバッハはポゼッションを取るもののフィニッシュまではなかなか持ちこめない。
試合が動いたのはようやく42分、クラマーからのパスを前の左寄りで受けたダフードが中央へ折り返し。中央のジョンソンは合わなかったがファーへ後ろから走りこんだシュティンドルがダイレクトでこれをシュート、ボールはネットに突き刺さりグラードバッハがいい時間帯に1-0と先制する。
後半に入ってもグラードバッハがボールを持ちながらインゴルシュタットと対峙する流れは変わらず。56分、ハーンに代えてアザールを投入。追加点が欲しいということか、あるいは前線でのキープを重視したか。
61分、敵陣左サイドに流れたボールをシュティンドルが追うと、敵GKがこれをカバー、そのままタッチに出そうとする。ところが最後のところでシュティンドルが入れ替わってボールを確保、角度のないところから無人のゴールを狙うがボールはポストに嫌われる。最終的にはタッチを割っていたという判定になったが実際にはボールは残っていたように見えた。
70分には右サイドでパスを受けたコープがフリーでシュートを放ち敵GKの指先をかすめてボールはファーに飛んだがポストに嫌われる。しかし、76分、今度はダフードのスルー・パスを受けて左裏に抜け出したヴェントがフリーでシュート。敵GKの股を抜いてゴールとなり2-0とリードを広げる。ヴェントは右足でのシュートだった。
余裕の出たグラードバッハは84分にシュティンドルにかけてフェスタガード、89分にはヴェントに代えてニコ・シュルツを投入して試合を無難にクローズ、順当とはいえ大きな勝ち点3を積み上げた。
インテンシヴな守備をしてくるクラブには苦戦することが多く、この試合も前半はなかなかスペースをもらえずに長いボールに頼っては逸機を繰り返したが、次第に中盤でクラマーのカバーとダフードのクリエイティブなゲーム・メイクができるようになりペースをつかんだ。
前半終了間際、後半残り15分と効果的に加点、ラファエルがおらず前線でタメができない苦しさは前節と同じで、シュート数は7-8、ポゼッションは56-44、CKは1-3と、数字的には決して楽勝とはいえない結果。すくないチャンスをしっかり得点につなげて結果を出したことは評価すべきだが、連係に多く課題を残した試合だった。
これでグラードバッハは開幕5試合を3勝1敗1分で勝ち点10(1試合あたり2.00)の4位。昨季の開幕5連敗に比べれば素晴らしい成績と言ってもいいが、必ずしも敵を圧倒して勝っている訳ではなく、CLも含めた日程を見ればこの先も苦しい戦いが待っている。
それだけにこの勝利は大きかったし、次節苦手のアウェイでシャルケからきちんと勝ち点が奪えれば大きな前進になる。シャルケは開幕5連敗。アップセットになりがちな状況だが冷静に叩きたいところ。
何より水曜日にホームでバルセロナ戦が待っている。これはちょっと見逃せない。
アンドレ・シュバート監督談話:
「我々にとっては非常に難しい試合だった。我々の戦い方にはとても満足している。戦い方はうまく組み立てることができた。インゴルシュタットと戦い、彼らを相手にコンビネーションを作り、チャンスを作り出すことは難しかった。しかし我々はそれをうまくやれたと思う。我々はしかるべき状況ではしっかりコンビネーションを作ったが、ロング・ボールを使うことも辞さなかった。我々は一対一の競り合いを挑み、我慢強く戦うことでセカンド・ボールをいくつも自分のモノにした。ハーフタイムには、後半もボールを動きの中でうまくキープしようと話し合った。というのも敵はかなり前半から飛ばしていたので、いつかはスペースができてくると考えたからだ。私はこの2-0という結果には満足しているし、少しばかり成長の跡を示し賢く戦ったチームにとってもご褒美になったと思う」
勝ったらようしゃべるわ。
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ブンデスリーガ
2016年09月26日 00:32
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【Jリーグ第30節】大阪×FC東京
■2016年9月25日(日) 16:00キックオフ
■市立吹田サッカースタジアム
遠征圏外だが新しいスタジアムを見てみたかったこともあり、里帰りを兼ねて見に行くことにした。前日から実家に帰り、スタジアムには2時半ごろ着。モノレールの駅からは想像していた以上に距離があり、感覚的には先日の豊田スタジアムくらいの遠さ。ちょっとげっそりする。蒸し暑い一日で、雨の予報もあったが結局降らなかった。
スタジアム自体は素晴らしい。フットボール専用ということで日立台とか三ツ沢とかいいスタジアムはあるが、これだけの規模で全席屋根つきの欧州仕様はちょっと他に似たところを思いつかない。ドイツならマンハイムのホームのカール・ベンツ・シュタディオンに雰囲気が近いと思うがそれで分かる人もないか…。
東京は前節で残留が決まったが上位も望めず、浦和、大阪、広島、鹿島と続く上位対戦シリーズの真っ最中。先制しながら後ろを固めに行って失敗した浦和戦の反省をどう生かしてくるか。逆に言えば失くすもののない状態で上位にチャレンジできるボーナスステージであり、来季に向けて積極的に取り組みたい試合。
東京は田邉が出場停止から復帰、梶山とダブル・ボランチを形成。またCBには吉本に代わって丸山が久しぶりに先発に復帰。
秋元
室屋 森重 丸山 徳永
梶山 田邉
河野 東 中島
前田
試合は序盤からテンションの高い展開に。互いに積極的にプレスをかけ、奪ったボールは素早い切り替えから前線に運ぶ。ゆっくり考えるヒマのないハイペースのゲームになる。
東京は6分、左サイド徳永からのクロスに前田が頭で合わせるが枠に飛ばず。さらに12分、高い位置でパスを受けた中島が反転してシュートを放つがこれも枠を外す。
13分、敵陣でパスミスをカットした田邉がドリブルで持ち出し、エリア手前からそのままシュート。これがゴール右下隅に決まり東京が1-0と先制する。早い時間帯に積極的にシュートを打って行く田邉の選択が効いた。
しかし喜んだのも束の間、15分、東京の左サイドでボールを持った敵MFが、そのままエリア外からシュート。これが決まってあっという間に追いつかれる。徳永が対峙していたが、おそらくまさかそこから打ってくると思わなかったのだろう、距離を詰めずににらみ合う格好での守備だったためにフリーで強いシュートを打たれた。対応としてどうだったのか。1-1となる。
さらに18分、敵のカウンターから右サイドをスルーパスで破られる。秋元が飛び出して対応するが、ボールに触れる前に中央にボールを送られ、これを受けた敵FWが流しこんでゴール。1-2と逆転を許してしまう。秋元の飛び出しの判断が微妙だったが、むしろあっさりスルーパスで裏を取られたこと自体が反省点だろう。
しかし東京も負けていない。23分、梶山が前線の前田に当て、前田が落としたボールを受けた河野が、エリア外から左足でコントロール・シュート。これがきれいな軌道でファーに決まりゴール。東京が2-2というつく。10分余りの間に4点が入るアレな展開で面白くはあるが特に守備の方はなんだこれって感じ。落ち着いて戦いたい。
その後は東京がボールを支配、梶山を起点に、東、中島、河野らの攻撃陣が躍動、田邉も要所でボールを動かし、前田の渋いキープ、落としもあってたびたびチャンスを作るが逆転には至らず。
一方で大阪はカウンター狙いでしばしば東京ゴールに迫る。東京優位ではあるが双方にチャンスのある展開で前半を終えた。
後半に入っても東京がポゼッションを取り、大阪がカウンターを仕掛ける流れは変わらず。東京は中島がボールを持つとムリ目の状況でも積極的にシュートを放って大阪の守備を揺さぶるが、敵GKの好セーブもありゴールできず。
逆に大阪もスルーパスやサイドでの入れ替わりから東京ゴールに迫るが秋元の踏ん張りで何とかしのぐ。
74分、河野に代えて橋本を投入、橋本はそのまま右SHに入る。さらに81分、梶山に代えて羽生を投入、橋本がボランチに入り羽生が右SHに。前の枚数は減らさないところは前節の教訓か。
81分、前田に代えて平山を投入。あからさまなパワー・プレーではないが、平山の高さを使えるのは終盤の大きな武器になる。
と思っていたら90分、左サイドの徳永が縦に抜いてゴールライン際からグラウンダーのクロスを流しこむ。平山がニアに飛びこんでこれを引っかけゴール。東京が土壇場で3-2と逆転に成功。
しかし後のない大阪はアディショナル・タイムに攻勢を強める。東京の左サイドから入れられたクロスからのシュートは秋元がセーブするがキャッチしきれず、こぼれたボールがクリアできないまま密集から押しこまれて失点、3-3の同点となる。
結局試合は同点のまま終了。所謂バカ試合になり、双方に勝つチャンスがあったものの最終的には痛み分けとなった。
チーム状態を考えれば上位とのアウェイでの対戦で勝ち点1をもぎ取ったことは前向きに評価できる。早い時間の先制、逆転された後すかさず追いついたこと、終盤に再逆転したことなど、攻撃面では見るべきものがあった。
特に梶山を起点として、前線の選手が流動的にポジションを交換しながら押し上げる攻撃はまさにムービング・フットボール。城福監督が去り、チームを立て直す中でこうしたフレキシブルかつアイデアのある攻撃ができつつあることは皮肉だが、連係も試合を追うごとによくなっており、シーズン残り試合で成果を出して行きたいところだ。
しかし、スルー・パス一本で簡単に裏を取られ、駆けっこにも負けて敵FWとGKの一対一を何度も作られたことは大きな反省点。また、サイドでボールを受けた敵にチャレンジしに行ってあっさり入れ替わられるシーンも散見された。敵の個人技もあるが、そこを抜かれたら一気に決定機になるというところで再三抜け出しを許したのはあり得ない。
試合運びとしても、得点直後の互いにバタついた状態の中で、敵の攻撃の抑えどころがはっきりせず失点したことも猛省が必要。1試合で一度ならず二度までも得点直後の失点があったことはプロとしてどうなのか。
2点取られても3点取って勝てばよいという考え方はあるが、攻撃は水ものでいつも何点も取れるとは限らない。無失点である限り勝ち点1は保証される訳で、そこにどうやって得点し勝ち点を上乗せするかという考え方があくまでもベースになるべきだ。
前からのプレスがはまり押しこむことで敵の攻撃機会を奪うのも守備であり、その意味で今日の戦術自体は十分理解できるが、この戦術には、ラインをしっかりコントロールして万一の敵のカウンターに対応できる前後の連係が十分確立していなければならない。
ガツガツ前がかりになるのはいいが、ひとたび裏を取られたらDFは後追いするだけで「あとは秋元よろしく」では破綻は目に見えているし、ここがしっかり守れないと上は目指せない。
攻撃がそこそこ機能して展開としては面白い試合だったかもしれないが、反省すべき点は多いし、「3点取られたけど3点取れたからいい」と考えてしまうと進歩はない。「3点も取ったのになぜ勝ち点が1しか取れていないのか」ということを、例によって頭から煙が出るくらい考えるべきだ。
今季は既に前節で残留が決まり、一方で上位ももはや目指し難い。逆に言えばプレッシャーや失うもののない状態で上位との連戦にチャレンジできるまたとないボーナス・ステージであり、前節、今節と拙いながらもいろいろな試行錯誤ができている。
今季は勝ち点という授業料は払っていいので、それに見合う何かは必ず学習し、来季にそれを回収しなければならない。その意味で意義深い試合だったし、結果としては妥当で受け入れるべき引き分けだと思うが、それにしても失点がいただけない。
次節はアウェイ連戦となる広島戦。勇気を持ってチャレンジしたい。
評点(評点は
ドイツ式
):
秋元(4.5) シュートストップは素晴らしいが失点シーンの判断はどうか。
室屋(4.5) 攻撃では存在感を見せたが右サイドで敵FWのケアに手を焼いた。
森重(5) 得点直後の失点はチームを導く主将としての責任も大きいのではないか。
丸山(4) 空中戦はほぼ勝利。久しぶりの先発で発奮したのが分かる出来。
徳永(5) アシストで帳尻は合わせたものの、1失点目の対応が曖昧だった。
梶山(2.5) 流動的な前線との相性が合ってこのところトップ・パフォーマンス。
田邉(3) 局面ごとにプレー選択を変えるクレバーさが目立つ。進境著しい。
河野(3.5) ムラっ気が逆に緩急となって奏功。敵を脅かし続けた。
東(3) あらゆるチャンスに絡む無尽蔵の運動量。縦にボールを動かせる才能。
中島(3.5) 持てばシュートが逆に読まれて右足切られるシーンが増えてきた。
前田(3.5) ポスト、落としに泣けた。河野のゴールは前田の落としあればこそ。
===
橋本(-) 時間短し。シュート枠に行きたかった。
羽生(-) 時間短し。前で攻撃に絡んだ。
平山(-) 時間短し。シュートは見事だった。
平山のゴールで逆転したところから、どう戦うべきだったのか。これで勝ったと思った人全員への重たい宿題だ。
帰りはモノレールがババ混みになるという話だったので、バックスタンド側から名神をくぐり、住宅街を抜けてJR千里丘の駅まで歩いた。公園内で名神をくぐるトンネルへの道が分かりにくかったが、試合終了後すぐに席を立って6時半には千里丘駅に着いていたので30分ほどの道のりだったと思う。
モノレールの状態がどうだったのか分からないが、そのまま新大阪から新幹線に乗る場合にはトータルで見てこちらの方が断然早いはずだし、サクサク歩けるので気分的にもいいと思う。
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FC東京
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J1リーグ戦
2016年09月22日 13:54
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【ブンデスリーガ第4節】ライプツィヒ×グラードバッハ
■2016年9月21日(水) 20:00キックオフ
■Red Bull Arena (Leipzig)
週央にリーグ戦のあるイングリッシュ・ウィーク。幸い木曜日が祝日で休みなので朝起きてからDAZNを時差視聴した。相変わらずカクカク気味だが、まあ見られないよりはいいという感じか。ウチの通信環境を改善するしかないのか。光なんだけどな。
相手は何かと話題のライプツィヒ。開幕から2勝1分と好調だが、スポンサーの財力でチームを作り、姉妹クラブにあたるザルツブルクから選手を引き抜いてのブンデスリーガ挑戦には批判も多い。油断できない相手だが、我々としてはアウェイできちんと勝ち点を取ることを第一に戦いたい。
この試合はラファエルが負傷で欠場、日程を考えてコープ、ヤンチュケをターン・オーバーでベンチ・スタートとし、前線にはハーン、最終ラインにはシュトロブルとヴェントが先発した。
ゾマー
シュトロブル クリステンセン フェスタガード ヴェント
トラオレ シュティンドル クラマー ジョンソン
アザール ハーン
試合は開始早々に動いた。6分、左サイドからクロスを入れられ中央のFWにボールが渡る。一度はボールを奪いクリステンセンがクリアしようとしたが、これがフェスタガードに当たってこぼれ、敵FWに蹴りこまれてゴール。早々に0-1と先制を許してしまう。
その後はコンパクトに守るライプツィヒに対し、グラードバッハは窮屈な戦いを余儀なくされる。ボールはそこそこ持てるものの狭いところでつなぎきれず、前線へのフィードも正確さを欠いて攻撃の形が作れない。タメを作るポイントがなく、セカンド・ボールも拾えない。
24分、シュトロブルがジャンプからの着地で足を傷めたか、エルヴェディと交代。この時点でクリステンセンをボランチに上げて3バックになったように見えた。
27分、ハーンが右サイドでボールを受け、敵DFと競り合って不自然な体勢からムリやり蹴ったボールがファーのジョンソンへの絶好のクロスになる。ジョンソンはこれを左足でダイレクトにシュート、ボールは枠に飛んだかに見えたがバーに嫌われる。
その後も今ひとつ互いの息が合わずにボールを前に運べないグラードバッハに対して、ライプツィヒは固い守備からボールをつないで攻撃を仕掛ける。追いつける気配のないまま0-1で前半を終了。
後半に入るとグラードバッハがより攻撃的に仕掛けるが、ライプツィヒの守備も固くフィニッシュまで持ちこめない。互いに攻め手を欠き、中盤でボールが往復するしんどい試合になる。
グラードバッハは選手交代で攻撃を加速したいところだが、あいにくベンチにはホフマンくらいしか攻撃的な選手がおらず、代えどころがない。ライプツィヒは次第に足が止まり始め、グラードバッハが余裕を持ってボールを保持できる時間は増えて行くが、決定機はなかなか作れない。
84分、トラオレに代えてニコ・シュルツを投入。シュルツは左に入り、ジョンソンが右に回ったと思う。するとその直後、ハーンからのパスを中央で受けたシュティンドルが右サイドのジョンソンにボールを落とす。ジョンソンはワンステップ中に切れこんだところから左足でシュート。これがファーに決まりゴール。終盤に1-1と追いつく。
その後はオープンな展開になり、87分には右サイドをえぐったジョンソンが戻しのクロスを入れるがハーンがギリギリで合わしきれず。90分には、警告を一度受けているシュティンドルに代えてヤンチュケを投入。どちらにゴールが入ってもおかしくなかったが、結局1-1の引き分けとなった。
やはりラファエルがいないことで前線で時間が作れず、また疲れからかライプツィヒのポジショニングとプレスが的確だったからかパスもつながらず。早い時間に失点したことでライプツィヒの戦い方もシンプルになって苦しいゲームを強いられた。
ポゼッションは58-42だが、シュート数3-9、CK2-5と、ボールは持てていたが決定機を作れなかったことが数字からも窺える。少ないチャンスを決めきって最後に追いつき、アウェイで貴重な勝ち点1を持ち帰れたことをまずは評価すべきだと思う。受け入れるべき引き分けだ。
グラードバッハは4試合を終えて勝ち点で8位。この先も週末にインゴルシュタット(H)、来週水曜日にはCLのバルセロナ(H)、さらにHSV(A)と試合は続く。いいときと悪い時の差、ホームとアウェイの差をなくして行くことがまずは課題ではないか。次節のインゴルシュタット戦で勝ち点3を積み上げ、流れを作りたい。
アンドレ・シュバート監督談話:
「我々はふだんなら流動的なコンビネーションでボールを運んで行く戦術を中心にしているが、ライプツィヒのやり方に乗せられてロング・ボールと一対一の競り合いが以上に多い戦い方を強いられた。ボールを奪うと非常に素早く前を向いて仕掛けてくる相手に対して、組織だった戦いをするのはとても難しかった。我々はできれば違うやり方で戦いたかったが、より重要なことはこうした試合でもしっかり対応するということで、後半はそれができていたと思う。選手たちは試合にしっかり入ることができたし、一対一の競り合いにも臆せず挑んだ。勝ち点を得ることができたのは妥当だったと思う。我々はこの対戦から成果を持ち帰り、明日からはすぐにまた巡ってくる次のホームゲームの準備をしなければならない」
ハーフタイムにはグラードバッハ側のスタンドに「LEIPZIG BRAUCHT KEIN ENERGY - HIER GIBT ES SCHON CHEMIE」と大書きされた弾幕が。文字通り訳すると「ライプツィヒにエネルギーは要らない ここにはもう化学がある」ということだが、これはRBライプツィヒがエナジードリンクのレッドブルの財力でここ数年成り上がった新参クラブであり、もともとこの街には「ヘミー・ライプツィヒ」という伝統あるクラブがあった(今は解散)ことを踏まえた、RBへの痛烈な皮肉である。
他にも試合中ずっと「TRADITIONSVEREIN(伝統あるクラブ)」という弾幕が2階席に掲げられており、RBに対する反感を露わに。このクラブを巡る諸問題はこれからも注目しておきたい。
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ブンデスリーガ
2016年09月19日 12:42
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【UCL第1節】マンチェスター・シティ×グラードバッハ
■2016年8月14日(水) 20:45キックオフ
■Etihad Stadium (Manchester)
CLが始まった。今年はバルセロナ、マンチェスター・シティ、セルティック・グラスゴーと同組。セルティックは別にして今年も厳しい組に入ってしまった感は否めないが、バルセロナとガチで2回対戦できるというのはある意味願ってもないチャンス。我々の力がどこまでのものか、どこまでやれるのか、大きなチャレンジになる。
勝ち抜けのためにはシティを上回る必要があり、そのためには重要な初戦。試合はもともと火曜日に予定されていたが、激しい豪雨と雷鳴があり、観客の来場もままならないということで1日延期され、水曜日の開催となった。遠征地に一日足止めされたグラードバッハにとっては不利な状況でのゲームを強いられることに。
グラードバッハは週末のフライブルク戦からヤンチュケ、トラオレ、アザールをベンチに下げ、ダフード、ジョンソン、ハーンを先発させた。シュトロブルが1列下がって最終ラインに。昨季の借りもあり何とか勝ち点を持ち帰りたい試合だ。
ゾマー
エルヴェディ クリステンセン シュトロブル
ジョンソン ダフード クラマー ヴェント
シュティンドル
ハーン ラファエル
ハイテンポな立ち上がり。流動的に攻撃を仕掛けるシティに対して、グラードバッハも果敢なプレッシングと奪ったボールの素早い展開で対抗、足を止めるヒマもないようなインテンシヴなガチの殴り合いになる。
9分、右サイドからグラウンダーの鋭いクロスを入れられ、これにニアのピンポイントで合わされて失点、0-1と先制を許す。地力のある相手に先制点を与えてしまい試合は苦しくなる。
時間の経過とともにシティの優位がはっきりしてくる。グラードバッハの攻撃は散発、前線にボールを入れるには蹴るしかない状態で、一気に裏返す得意のパターンに持ち込めない。ゾマーのセーブもあって何とかしのいでいるものの、早く追いつかないと敵がどんどん先に行ってしまうイメージ。
27分、正面からエリアに侵入しようとした敵FWをクラマーが後ろから引っかけて倒してしまい、PKを与える。リプレイを見ると敵の前足がエリア内、後足はエリア外にあり、クラマーが引っかけたのは後足なのでFKではないかとも見えたが、まあ、PKは仕方のないところ。これを決められて0-2とリードを広げられる。かなり厳しい状況に。
シュバート監督は38分、クラマーに代えてコープを投入、システムを4バックに変更したように見えた。その後はやや守備的にシフトしたシティに対してグラードバッハもチャンスを作るが、敵GKの好守もあって得点には至らず、0-2で前半を終了した。
後半に入ってもシティが優勢で、立て続けに好機を作られるが、ゾマーの好セーブで何とか持ちこたえる状態。59分、ハーンに代えてアザールを投入。ハーンはほとんど仕事してない。
77分、長いボールを受けて裏に抜け出され、ゾマーとの一対一を決められて0-3に。敵FWの抜け出しはギリでオフサイドにも見えたが旗は上がらなかった。
81分、シュティンドルに代えてトラオレを投入したが、攻撃は引き続き機能せず、逆にアディショナル・タイム、エリア手前でボールを回され、流しこまれて失点、0-4と大差がついてしまう。そのまま試合は終了、何ともアレなゲームになってしまった。
決して太刀打ちできない相手という訳ではないが、時間とともに地力の差が現れ、終わってみればはっきりと実力差が結果に出たというしかない。こういう試合ではとにかく無失点で終盤まで持ちこたえ、ワンチャンを呼びこむしかないが、早い時間帯に失点したことでそこからの試合のコントロールができなくなった。
ゾマーをはじめとして守備は踏ん張っていたものの、PKから追加点を取られたところでほぼ流れは確定、PKも3点目のオフサイド見逃しも恨み言はあるが、仮にそれがなくても別の形で失点していただろうし、0-4の結果は内容から見て妥当だったと言うべき。
こういう試合でもドン引きにせず、むしろハイプレスで渡り合うことで押し返すという考え方は昨季のバイエルン戦の成功体験もあるが、やりきれず力ずくで押しこまれた時には前と後ろが完全に分断され攻撃の糸口すらつかめない状況になる。勇気を持ってチャレンジしたが力が及ばなかった。
まだ星勘定には早く、とにかく目の前の試合をひとつずつモノにして行くしかない。次節はバルセロナをホームに迎える。シュバート監督がこの試合から何を学び、バルセロナ相手にどんな策を講じてくるのか楽しみだ。
アンドレ・シュバート監督談話:
「今日の試合では、一対一の競り合いでしっかり勝ち抜くということができていなかった。マンチェスター・シティは身体的にも、ボール扱いの面でも我々より強かった。我々はプレスの面でも全体的な強さでも敵のレベルに達していなかった。昨年に比べても、我々は一対一での質を見せられなかった。プレスについて、またスピードやフィジカルについて言えば、両チームの間にはっきりした差があった。後ろをしっかりコンパクトにしてカウンターを狙ったが残念ながらうまく行かなかった」
キツい日程が続く。監督もチームが実力が問われる。
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UCL
2016年09月18日 21:13
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【ブンデスリーガ第3節】グラードバッハ×ブレーメン
■2016年9月17日(土) 18:30キックオフ
■Borussia-Park
日本時間夜中の試合なので日曜日にネット動画で見直し。前節フライブルクに完敗し、CLでもマンチェスター・シティに力負けして立て直しの求められる試合だ。ホームでしっかり勝ち点3を取りきり、自分たちの戦い方を再確認しなければならない。
フェスタガードが移籍後初先発、クリステンセンを1列上げてボランチで起用し、シュトロブル、ダフードはともにベンチとなった。両翼にはトラオレ、ジョンソンを起用、ヴェントはベンチに。
ゾマー
コープ フェスタガード ヤンチュケ
トラオレ クリステンセン クラマー ジョンソン
シュティンドル
アザール ラファエル
試合は序盤からグラードバッハのペース。ボールを支配し少ないタッチでパスをつなぎながら、スルーパス、サイドからのクロスなどでブレーメンのゴール前に侵入する。
8分、敵DFからボールを奪ったアザールがドリブルでエリアに入り、GKをかわし回りこんでゴールに流しこもうとしたが、これは敵DFにブロックされる。
11分、ラファエルが裏に送ったパスをジョンソンが右サイドのアザールに落とすと、アザールはこれをダイレクトで叩きこみ先制。ラファエルが中盤でボールをキープした時にハンドだったようにも見えたがファウルにはならなかった。
さらに17分、フェスタガードの自陣からのロングボールを追ってアザールが再び裏に抜け出しGKと一対一に。これを冷静に決めて2-0とリードを広げる。
20分、敵エリア内でのクリアボールがDFに当たってこぼれたところにシュティンドルが反応、飛びこんできたGKより一瞬早くボールを突つき、GKの手がシュティンドルの足にかかる格好になってPKを得る。ボールに先に触れさえすればファウルになるという局面で反応したシュティンドルの判断が光る。21分、このPKをラファエルが真ん中に決めて3-0。
ほぼ流れが決まってしまった試合で、その後もグラードバッハがボールを支配、ブレーメンの攻撃は散発で、グラードバッハは高い位置からのプレス、自陣では人数をかけた囲い込みで敵にチャンスを作らせない。
何度か決めきれないチャンスがあったが、41分、サイドからのクロスシュティンドルDF浮いたを受けたラファエルが、いったんは浮いたボールの落ち際を反転しながらボレーで叩きこみゴール。4-0とほぼ試合を決定づけて前半終了となった。
シュバート監督は厳しい日程を考慮してか後半からラファエルを下げてホフマンを投入。グラードバッハが大きなリードを得て前がかりに出てこないこともあって、ブレーメンがやや落ち着いてボールを持てるようになり、何度かチャンスを作るが、ゾマーのセーブなどもあって得点は許さず。
64分、さらにシュティンドルに代えてダフードを投入。73分、敵のフィードからFWに抜け出され、これを見事なボレーで決められて4-1に。抜け出しを許したのは反省すべきで、クリーンシートにはこだわりたかったが、シュート自体は敵をほめるしかない見事なものだった。
80分、敵DFが審判への暴言で一発退場、グラードバッハが数的優位を得るが、まあもうあんまり関係ない感じ。85分、ジョンソンに代えてニコ・シュルツを起用。シュルツは昨季ヘルタから移籍加入したもののケガでこれまで出場のなかった選手。ようやく戦列に加わり、初めての出場となった。
結局そのまま4-1で試合終了。精彩を欠くブレーメンに対して前半のうちに試合を決め、後半は主力を休ませてシュルツのデビュー戦になった。アザール、ラファエル、ジョンソン、トラオレらが自在に動いてチャンスを作り、リズムよく加点したことで、流れをブレーメンに渡さず試合をコントロールした。
数字を見てもシュート数15-9、ポゼッション62-38、CK10-4と圧倒、ブレーメンは元気がなかった。
もっとも、ハマると圧倒的な強さを見せるが、ハイプレスやスピードのある攻撃で押しこまれて守勢に回ると脆さを見せるのは昨季から変わっていないところ。この流れを定着させ、守備戦でもしぶとく戦えるチーム作りの基礎にしなければならない。
スピーディにパスを回し、トリガーとなる裏への飛び出しから一気に押し上げるという典型的な戦術は熟成してきた。ここ数年、選手の入れ替わりはもちろんあるが、一人に寄りかからない戦略、戦術のおかげで組み上げたモノが一瞬で失われるということなく、継続して取り組めていることが大きい。
今季の課題としては押しこまれた時の守備か。クリステンセンとフェスターガードの使い方がポイントになるのではないか。
今週はイングリッシュ・ウィークで水曜日にアウェイでライプツィヒ、週末にはホームでインゴルシュタット、そして来週にはCLのバルセロナ戦がある。厳しい日程が続くが、シーズン序盤であり目の前の試合をひとつずつ勝って行くことがすべて。アウェイ戦できちんと勝ち点を積み上げたい。
アンドレ・シュバート監督談話:
「我々は本調子に戻った。この試合は始まりから支配して、敵にプレッシャーをかけたいと思っていたが、その通りになった。チームはたくさんの非常にいいゴールのチャンスを作り出した。前半は全力を投入し、ハーフタイムの後も試合をしっかりグリップしてチャンスがあれば追加点を狙っていた。しかし後半は少しばかり緊張感を失い、ボールに対してあまりしっかりプレーできなかった。しかし、この先何週か非常にたくさんの試合が待っていることも考えなければならない」
リーグ戦でしっかりベースを作ってCLに挑みたい。相手に不足はない。
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ブンデスリーガ
2016年09月18日 00:56
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【Jリーグ第29節】FC東京×浦和
■2016年9月17日(土) 19:00キックオフ
■味の素スタジアム
蒸し暑い土曜日、夜の予報は雨。安全確認のせいで15分ほど遅れている京王線で飛田給へ。浦和戦とあって出足は早いがバックスタンドに席を確保した。
残留がほぼ確信できる状況で、ここからは浦和、大阪、広島、鹿島と上位との連戦になる。その間にルヴァンカップの準決勝で浦和とのホーム&アウェイ、さらに勝ち抜ければ横浜×大阪の勝者との決勝もあり、厳しい戦いが続くことになる。篠田東京の地力が問われるシリーズの初戦、対戦成績では分の悪い相手だが勝ち点を取りたい試合。
このところボランチで存在感を見せていた田邉が警告累積で出場停止のため、橋本が前節いいパフォーマンスを見せた梶山とコンビを組み、高橋はベンチ・スタートとなった。またCBは今節も吉本が先発、森重とコンビを組んだ。また、バーンズが久しぶりにベンチ入り、一方で水沼がメンバー外となった。
秋元
室屋 吉本 森重 徳永
橋本 梶山
河野 東 中島
前田
東京は序盤からアグレッシブに試合に入る。前線からプレスを敢行、浦和のパスミスを誘っては、前田のポストから東、河野が起点となり、中島がドリブルで突っかけるなど攻撃の形を作って行く。一方で浦和も長短のパスを織り交ぜながらチャンスには一気に人数をかける攻撃で東京のゴールを脅かす。
バチバチと音がするような激しい競り合いから東京が優位に試合を進めているように見えたが、次第に浦和のシュートも増え、拮抗した展開になる。36分、中島が左サイドから梶山とのワンツーでエリア内に侵入、シュートを放つが敵GKにセーブされる。
さらに37分には前田の落としを受けた橋本がシュートを放つがゴール前を横切ってファーに流れてしまう。その後も互いにチャンスを作りながら決めきれず、スコアレスで前半を折り返す。
ヤるかヤられるか、緊張の糸が切れた方がヤられるという厳しい雰囲気の項ゲームになる。東京は勇気を持ってガッチリ組み合っている印象だが、後半の電池切れや一瞬の隙からのうかつな失点が怖い。ワンチャンでの先制点は欲しいが、失点しないことがまず第一だ。
後半に入ると試合が動く。立ち上がり46分、梶山のスルーパスを受けた中島がドリブルを中央を突破し正面からエリアに入ったところで引っかけられ、東京にPKが与えられる。48分、これを森重が中央に蹴りこんで先制、1-0とリードを奪う。
これを受けて浦和が前に圧力をかけてくる。先制したことで守りの意識が出たか、前からのプレスがかからず自陣に押しこまれる時間が長くなる。浦和のシュートが枠に入らず事なきを得るものの危ないシーンが続く。
58分、河野に代えて丸山を投入、森重、吉本、丸山の3バックとなり、両翼に室屋、徳永、前田の1トップに、左に中島、右に東という2シャドーの形に。
しかしその後も浦和の攻撃を受けてクリアする時間が続き、67分、中島に代えて高橋を投入。橋本が左サイドに出たか。丸山、高橋の相次ぐ投入は、この1点を死守するというメッセージに見えたが、河野、中島という前線のダイナモがいなくなってドン引きの状態に。
徳永、室屋が最終ラインに吸収され、さらに橋本、東が2列目に横並びになって5-4-1のような形に。ほぼ一方的に浦和にボールを持たれ、跳ね返しては拾われるだけの展開になる。69分、前田の落としを受けた橋本が裏に抜け出し敵GKと一対一になるがシュートは敵GKにセーブされる。
何とか持ちこたえていたが、77分、右サイドの裏を取られ簡単にクロスを放りこまれると、ファーに飛びこまれたのに対応できずヘディングでのゴールを許し1-1の同点に。守りを固めたつもりが攻撃の起点を抑えきれずむしろリスクを高めたようにも見えた。
これを受けた東京は80分、梶山に代えてユ・インスを投入、高橋、橋本が中盤の底に入り、ユ・インスと東がサイド・アタッカーの形になったと思うが、ユ・インスが前線に飛び出してボールを追い回す一方で東がバランスを取り、ややいびつな布陣になる。
ユ・インスに前からプレスをかけさせ、敵の起点を後ろに押し下げようとしたのだと思うが、この時点で、勝ち越しを狙いに行くのか、まずは勝ち点1の確保を優先するのかが曖昧になったように見えた。
85分、左サイドの裏に放りこまれたボールに敵FWが合わせシュート。ボールは秋元がセーブしたが東に当たってゴールに。オウン・ゴールで1-2と逆転を許す。不幸な事故だが次第に足が止まり始め、集中も難しくなる中で守勢一方に回っていたことが誘発した失点だと言うべきだ。
さらに87分、左サイドを崩されまたしても簡単にクロスを入れられると、ファーで頭で合わされて失点、1-3とリードを広げられて実質的に終戦。その後も浦和にボールを支配され、反撃の形も作れないまま悔しい逆転負けとなった。
前半は交互に攻撃を仕掛け、つぶし合う好ゲームとなったが、後半開始早々にリードを奪ったことでかえって東京が戦い方を見失い、守りを固める選択をしたが守りきれなかった。
この試合を見て痛感したのは、変事対応力とでもいうか、目論見通りに物事が運ばない時の対応力、修正力の弱さ、逆境に立たされたときのメンタルの弱さ、脆さだ。リードを守りに行ったのなら、万一追いつかれても逆転だけは許してはいけなかったが、そこの優先順位が曖昧になり、裏をやられてのオウン・ゴールになった。
同点の時点ではまだ勝ち点1は集中にあったのだ。ここで踏ん張れず、逆転されてがっくり、疲労もあって完全に足が止まり、3点目はほぼ無抵抗で見送るのみ。試合の入りはよくなかったが、90分をマネージできなかったという他ない。
この、試合運びの拙さ、試合の入口から出口までをデザインし、デザイン通りに試合が進まなければそれに合わせて手を打つ力の欠如はこれまでももうイヤになるほど見せられてきたもの。篠田監督になって急に出てきたものではないが、それだけに根が深く、重く受け止めなければならない問題だ。
試合は90分、交代枠は3つある。選手は走り続け、敵と駆け引きし続けて消耗する。刻々と変化する状況に合わせて試合を頭から尻尾までマネージする力がなかった。交代も含めて顧みるべき点は多いはずだ。
とはいえ、中島、河野らがあの調子で90分仕掛け続けられるかと言えばそれはそれで難しく、どこかで守備固めに入らざるを得なかったのも事実。そこで後ろを増やすのか、前からの追い回し要員を入れ替えるのかなどの選択はいくつかあり得たと思うが、あまりにも早い時間に、後ろを増やして自陣で受ける形にしてしまったのが結果的に裏目に出た。
東京は勝ち点39で足踏みとなったが、下位のクラブの試合結果により、今季の残留が確定した。一時は本当にヤバいと思ったが、手遅れになる前に監督を更迭し、篠田監督の下で勝ち点を積み上げて残留を決めることができた。
今季残り、何を目標にしてどう戦うのか、来季を展望する上でもここからの取り組みは重要だ。難しい試合が続くが、チームのレベルアップのためには願ってもない機会。楽しむくらいのタフさが求められる。
評点(評点は
ドイツ式
):
秋元(4.5) 失点シーンはノー・チャンスか。キャッチングは安定していた。
室屋(4.5) 対人の強さを見せたが裏を取られて失点につながった。
吉本(4.5) 全消しは健在。吉本の泥臭いプレースタイルは全然嫌いじゃない。
森重(4.5) 主将としてチームが苦しい時に奮い立たせることができているか。
徳永(4.5) サイドで受けたボールはそのままタッチライン際にフリックできないか。
梶山(4) 前半は気の効いたパスを前線に供給、試合の流れを支配した。前半は。
橋本(4) ヘンな色気を出さず地道に中央でボールを受けた。シュートは惜しかった。
河野(4.5) 相変わらずムラはあるが確実に敵にイヤがられているのがいい。
東(4) 今日も存在感を見せた。東のチームになりつつあるとすら感じる。
中島(3.5) 積極的な仕掛けがPKを呼びこんだ。今はそのスタイルでいい。
前田(4) 感動的なまでに献身的にポストし続けた。白メシをたべさせてやりたい。
===
丸山(4.5) 丸山のせいではないがかえって最終ラインを混乱させたか。
高橋(4.5) 押しこまれる中で窮屈なプレーになった。先発で使いたい。
ユ・インス(-) 時間短し。やるべきことをやったはずだったが結実せず。
残留確定してまずはホッとした。
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FC東京
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J1リーグ戦
2016年09月11日 23:05
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【ブンデスリーガ第2節】フライブルク×グラードバッハ
■2016年9月10日(土) 15:30キックオフ
■Schwarzwald-Stadion (Freiburg)
今季からスカパーでの放送が減ってしまったのでDAZNでの観戦。居間のテレビにクロームキャストを刺し、PCでブラウズした動画をそのままテレビで見ることには成功したが、いかんせん絵がカクカクして気持ち悪い。途中でPCを無線LANからルータとの有線接続に切り替え、少しはマシになったようにも思ったが完全に滑らかにはならず。
今季はこの状態かと思うとげっそり。来季からはJリーグもDAZNが独占で、スカパーにはサブライセンスしないと言っているらしいが、各家庭のネット接続環境に大きく依存する配信形態は勘弁して欲しい。
インターナショナル・マッチ・デイで1週間ブランクを置いての第2節。ここまで公式戦4連勝と好調な出足でシーズンに入っており、リーグ戦でもこの流れを大事にしたいところ。アウェイだが最低でも勝ち点1は持ち帰りたい。
先発は前線にアザールが起用された前節と変わらず。
ゾマー
エルヴェディ クリステンセン ヤンチュケ
トラオレ シュトロブル クラマー ヴェント
シュティンドル
アザール ラファエル
試合はボールを保持するグラードバッハが、ハイ・プレスで挑んでくるフライブルクに苦しむ展開に。グラードバッハはダイレクト・プレーでフライブルクのプレスをかいくぐろうとするものの、余裕のないプレーでミスが出てはボールを失い、ショート・カウンターを受ける。あまりよくない流れだ。
グラードバッハは自陣でフライブルクの攻撃をしのぐ時間も長くなるが、総がかりでの守備と、何となく有利な判定もあって何とか失点は免れる。しかし、守勢だった35分、トラオレからのパスを受けたアザールがエリア手前から左足でミドルを決めてゴール。グラードバッハが1-0と先制する。
その後もグラードバッハは試合をコントロールしきれないものの、何とか前半を1-0で折り返した。
後半に入っても流れはフライブルクに。54分、右サイドから中央に送られたボールを敵FWが受けると、グラードバッハは人数が揃っていたにもかかわらず寄せきれず、DFラインの隙間からのシュートを許し失点。1-1と同点に追いつかれる。
その後もフライブルクの攻撃に対して守勢のグラードバッハは、70分、ラファエルとアザールに代えてハーンとフェスタガードを投入。エルヴェディ、クリステンセン、フェスタガード、ヤンチュケの4バックに移行する。
シュトロブルのミドル、フェスタガードのヘディング・シュートなどもあったが決めきれず、77分にはエルヴェディに代えてヘアマンを投入。ヤンチュケが右SBにスライドしヴェントが左SBに。トラオレが左SHに回ってヘアマンは右SHに入る。
オープンな展開になりどちらにも勝機はあったが、85分、敵GKのパントをポストしサイドに落としたボールをダイレクトで蹴りこまれ失点。1-2と逆転される。
さらに88分、拙い連係からボールを奪われて完全に裏を取られる。敵FWのドリブルに対しエリア内でゾマーがいったん抜かれたものの倒れながら手を伸ばしたが、これが敵FWの足にかかったとされて警告、PKを与えてしまう。これを冷静に決められて1-3、試合はほぼ決まった。
グラードバッハはその後も抵抗を試みたが散発に終わり、結局1-3で今季公式戦初めての敗戦となった。
ハイプレスからシンプルな攻撃を仕掛けてくるフライブルクに対して後手に回り、ペースをつかめないまま逆転負けした感じの試合。せっかく先制したが、リズムに乗って攻められたときに見てしまう守備に危うさを感じる。ここまでの試合でも完封したのは格下相手のポカールしかなく、必ず失点しているのは偶然ではないように感じる。
クリステンセンはタレントだがいかんせん若く、泥臭くゴールを防衛するという最大のミッションに対してやや淡白なように感じる。シュトランツル、ブラウアースはもはやおらず、ドミンゲスも長期離脱の中で、エルヴェディ、クリステンセンという若いDFには怖さがある。フェスタガードの先発起用は考えられないか。
攻撃においてはテンポのよいワンタッチでのパスをつなぎながらギャップを作って決定的な形を作る戦術は不変だが、この試合のようにハイ・プレスに遭った時に精度が下がってパスが引っかかってしまうのは課題。トラオレがサイドで踏ん張って裏に抜け出すシーンなどもあったが、この試合ではそこからのボールを受けて打開すべきラファエルが精彩を欠いた感あり。
数字を見てもボール・ポゼッションは65-35と圧倒的なのに、シュート数は5-17。ボールを持ちながらも攻めあぐね、ボール・ロストからカウンターを受けた試合を如実に示している。シーズンはまだ始まったばかりで悲観する必要はないが、出た課題、特に守備での最後のところのエンゲージメントはしっかり修正しなければならない。
今週からはCLが始まり、火曜日には昨季も同じグループだったマンチェスター・シティとの対戦がある。ギアは既にトップに入れなければならず、ターン・オーバーも含めて厳しい戦いが続くことになる。シーズンはここからだ。
アンドレ・シュバート監督談話:
「我々は今日は全体としてまったく試合に入って行くことができなかった。それが我々に欠けていた基本的なものだったと思う。攻撃性と情熱という意味では、フライブルクがはっきりとより多くのものを投入していた。フライブルクは一対一の競り合いでもよりガツガツきていたし、そのために我々は決定的な競り合いに負けていた。我々はしばしば敵より一歩出足が遅かったようにも思った。こうしたことを考えれば我々は負けるべくして負けたと言うしかない」
そういう試合だった。
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Borussia M'Gladbach
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ブンデスリーガ
2016年09月11日 02:02
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【Jリーグ第28節】FC東京×湘南
■2016年9月10日(土) 19:00キックオフ
■味の素スタジアム
秋の気配も漂い始めたとはいえまだ蒸し暑い9月の土曜日。新宿で買い物を済ませてそのまま京王線の準特急で飛田給へ。
インターナショナル・マッチ・デイが終わり、森重、丸山が代表から戻ってのリーグ戦再開。この間、ルヴァンカップで福岡に1勝1分とし準決勝への進出を決めたが、リーグ戦はアウェイでの名古屋戦で試合終了間際に追いついた引き分け以来。
引き分けの後のホーム・ゲームであり、きちんと勝ち点3を確保するべき試合。なりふり構わず結果から逆算したフットボールをやりたい。一本調子にならず、局面と時間帯をよく考えてメリハリをつけたいところだ。
代表から戻った森重が先発に復帰したが丸山はベンチ・スタート。吉本がCBで先発した。また、ボランチはルヴァンカップ準々決勝と同様、梶山と田邉の組合せになった。高橋はベンチに。
秋元
室屋 吉本 森重 徳永
梶山 田邉
河野 東 中島
前田
立ち上がりは拮抗した展開。湘南がハイプレスで東京の最終ラインに圧力をかけてくるため東京はボールが持てず、長いパスを前線に出すケースが目立つ。ファースト・シュートは13分、カウンターからの流れで中島のシュートが敵にブロックされたこぼれ球を田邉がミドル・シュートで狙うが枠外に。
試合は徐々に落ち着き、東京は梶山、田邉からアイデアのあるパスが縦に入りそれを起点に攻撃を仕掛けるが、湘南の守りも固く決定機は作れない。一方、湘南もサイドを経由して素早い攻撃を仕掛けて来るので油断はできないが、シュート精度が低く枠に入ってこないので難を逃れている。
中盤で主導権を争う流れになるが、互いに攻めきれないままボールを失うシーンが多い。37分、左サイドの徳永からボールを受けた中島が中に切れこみながらシュートを放つが枠外に。41分には中島のスルー・パスから右サイドの東が裏に飛び出したがオフサイド。
スコアレスで前半終了かと思われた43分、梶山からのパスを受けた中島が反転、斜めにボールを運びながらエリア外からシュート。これがゴール左下隅に決まって東京が1-0とリードする。前半終了間際の貴重な先制点だ。思いきりよくシュートを打って行くことで結果が出た。中島らしいゴール。前半はそのまま1-0で終了した。
後半に入ると湘南がアクティブに攻撃を仕掛けて来る。東京は後半開始早々こそシュートがあったものの、その後は受けに回り自陣で耐える時間が長くなる。特に60分前後は立て続けにセット・プレーを奪われるなどピンチが続くが、秋元のファイン・セーブ、吉本の献身的なブロックなどもあり何とかしのぎ続ける。
71分、中島に代えて橋本を投入。最終ラインを森重、吉本、徳永の3バックにし、左SHに橋本、右SHに室屋を置いて、守備時には実質的に5バックとなるシステムに変更。
75分、右サイドからドリブルで切りこんだ河野が前田にボールを預けると、前田がこれをキープした上で、中央に回りこんだ河野に戻す。河野が左足で直接シュートを放つと、ボールは美しい弧を描いてゴール右上に突き刺さる。2-0。苦しい時間帯に待望の追加点を挙げて、東京が試合の流れをグッと引き寄せる。
77分、徳永に代えて丸山を投入、丸山は3バックの左に入る。
80分、敵陣でつないだボールを受けた橋本が、左寄りから縦にエリアに侵入、中央にロビングのクロスを入れると、ファーに走りこんだ前田がジャンピング・ヘッドで角度の厳しいところからボールを押しこみゴール。3-0とほぼ試合を決める。
その後は湘南がパワー・プレー気味にボールを放りこんでくる流れになるが、クリーンシートを守りたい東京は身体を張った守備でゴールを割らせない。85分、河野に代えてユ・インスを投入。ユ・インスが積極的に前でボールを持とうとするので時間が作れるようになる。
アディショナル・タイムには敵CKからのシュートがバーを叩くシーンもあったものの何とかしのぎきり、東京が3-0で完勝した。
決して楽な試合ではなかったが、湘南のシュート精度の低さ、詰めの甘さもあって何とかゴールを守り、効果的に加点して最終的に流れを引き寄せた。危ないシーンもあったし、ボールを支配できていた訳でもなかったが、負けるかもしれないという怖さはそれほどなかったと言っていい。
数字を見てもシュート数9-11、CK2-7、ポゼッション49-51と、互角かむしろ湘南優位のデータだが、現在の順位が示す通り湘南の元気のなさに助けられた部分は大きかった。
とはいえ、引き分けの後の大事なホーム・ゲームでしっかり勝ち点3を積み上げられた意味は大きい。来週からの上位との連戦を考えても、ここでまず勝ち点を積み上げ、残留をほぼ確実にしたことは重要だった。
この試合では梶山の創造性が印象的だった。梶山は東京にとっては特別な選手。梶山を先発起用するということは、すべての戦術を梶山起点で考え、梶山のアイデアに周囲が合わせ、梶山の凡ミスを周囲がカバーするということだ。要はチームが梶山に合わせるのであり、梶山のために最適化した戦い方、いわばオペレーション梶山をチーム全体でやる必要がある。
その意味で梶山は単なる11分の1ではない。梶山はそれだけの価値のある選手だが、それ故他の選手には大きな負担になるし、リスクもある。ギリシャからの復帰以来、なかなかトップ・フィットにならず、今季も出たり出なかったり、メンバー落ちしたりを繰り返し、梶山の最もいい時期は終わったと多くの人が思っていた中で、今日のパフォーマンスは心を打つものがあった。
これで「よし」と思って次も任せると信じられないようなミスで試合を台無しにするのが梶山なので手放しでは喜べない部分もあるが、久しぶりにいい梶山を見ることができて嬉しかった。
中島はこの試合でもゴールを決めヒーローに。ボールを持てばまずゴールを目指す姿勢が結果に結びついており、今はこれを続けて行くことが大事。もっとも、前回も書いたと思うがプレー・スタイルが一本調子なのは否めず、リードを奪った試合をうまくクローズする時にリスク要因となる可能性も高い。
少しずつ幅を広げて欲しいが、今はケガで離脱のムリキに代わって攻撃のエンジン、ジェネレイターとなっており、貴重な存在である。まずは今のスタイルで行けるところまで行ってみるという考え方でいいと思う。
考えてみれば、ポポヴィッチ監督、フィッカデンティ監督の「いいとこ取り」に、城福監督で上積みを図るというシーズン当初の目論見は脆くも崩れ去ったが、非常事態でチームを引き継いだ篠田監督が、結果的なのかもしれないが結構それに近いフットボールを展開しているように思う。
もちろんまだまだ全然ドタバタしているが、とにかく必死に結果を求める中で、眠っていた遺伝子が危機感によって、あるいは必要に迫られて目を覚ましつつあるのではないか。結果から逆算して、引き出しの中もポケットの中も、持っているものは全部使って戦うとでもいったスタイルは好感が持てる。
ポポヴィッチ、フィッカデンティ両監督の下でコーチを務めた篠田監督こそ求めるピースだったのではないかという気もする。就任以来リーグ戦6試合で4勝1敗1分、勝ち点13(1試合あたり2.33)は、監督交代によるモラル的なプレミアムを勘案しても立派な数字。
この後の試合予定は、ルヴァンカップも含め、浦和(H)、大阪(A)、広島(A)、浦和(H)、浦和(A)、横浜×大阪の勝者(埼スタ)、鹿島(H)と大変な日程になっている。だが、今季はいったん落ち、もはやリーグ戦タイトルは望めないところからの再チャレンジであり、上積みしかない状況はむしろ篠田監督には戦いやすいだろう。
苦手意識を払拭するにはむしろ絶好のチャンスであり、失うもののない捨身の戦いができるはず。浦和や鹿島が「東京チョロい」と思ってくれれば十分チャンスはある。やるべきことをきちんとやりきって結果を見たい。
評点(評点は
ドイツ式
):
秋元(3) ファイン・セーブあり、キャッチングも無難で完封に大きく貢献。
室屋(3.5) 積極的なアップダウンで存在感を示した。もはや堂々たるレギュラー。
吉本(3.5) ここ一番で渾身の全消し、身体を張ってクリーン・シートを守った。
森重(3.5) 微妙に危ないシーンはあったが主将としてチームを完封に導いた。
徳永(3.5) やっぱり左の方が生き生きしてる感ある。対人の強さも見せた。
梶山(2.5) 決定的なパスで攻撃の形を作った。オレ的には間違いなく今日のMOT。
田邉(3) リンクマンとして重要な役割。ここ一番ではなつミドルも効果大きい。
河野(3) 戻りの遅さなどムラはあるが大事な局面で決定的な働きを見せた。
東(3.5) 引き続き献身的なプレーでチームを引っ張る。やはり使ってなんぼ。
中島(2.5) 前に向かう姿勢が価値ある先制点を生んだ。行けるところまで以降。
前田(3) 献身的に働いたことがゴールで報われた。前線で身体を張り続けた。
===
橋本(3.5) 交代の意図をよく理解して手堅い働き。アシストで特徴見せた。
丸山(-) 時間短し。難しい局面での投入だったがよく対応した。
ユ・インス(-) 時間短し。印象はしっかり残した。
ホームで浦和に勝ちたい。
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FC東京
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J1リーグ戦
2016年09月04日 22:55
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【ルヴァンカップ準々決勝第2戦】福岡×FC東京
■2016年9月4日(日) 19:00キックオフ
■レベルファイブスタジアム
ファースト・レグを1-1で引き分け、アウェイ・ゴールを敵に与えてしまったことから1点取らなければ敗退という状況で臨む準々決勝のアウェイでのセカンド・レグ。九州には台風の接近も報じられているが、試合は雨の中で決行。自宅スカパー観戦となった。
ボランチにはファースト・レグの野澤に代わって梶山が先発、また負傷のムリキに代わって中島が左SHで先発、1トップにはユ・インスが公式戦初めての先発となった。前田はベンチ・スタート。
秋元
室屋 吉本 高橋 徳永
梶山 田邉
河野 東 中島
ユ・インス
試合は東京がボールを支配し攻撃を仕掛ける展開に。2分、東が右CKをグラウンダーで流しこみ、手前のユ・インスがダイレクトでシュートを放ったが敵GKがセーブ。東京のファースト・シュートに。
その後はブロックを構築する福岡を相手に東京が攻めるが、最後のところは精度を欠くことも多く、中盤で主導権を争う時間が続く。17分、東からパスを受けた中島がミドルを狙うが大きく枠を外す。ボールを持ったら前を向く中島の攻撃は確実に効いていると思う。
25分、東京の左サイドからの敵CKに中央で合わされゴールにボールが入るが、キック直後の笛が鳴っておりノー・ゴール。ゴール前の密集で東京の選手が押されて倒されたとの判定か。危なかったシーン。
26分、梶山からのパスを受けた中島が反転してシュートを放つが枠を左に外す。最短の経路で打って行くという姿勢はいい。
30分、室屋のクロスが敵DFにクリアされたこぼれ球を正面の梶山が拾い、敵DFのプレスをかわして右隣の田邉に。田邉は25メートルほどのところから浮かし気味のミドルを放ち、これがそのままGKの手をかすめてゴール右上にイン。東京が1-1と先制する。
これでアウェイ・ゴールのアドバンテージはなくなり東京はグッと楽になる。その後は福岡の攻撃をいなす形で試合を運び1-0のまま前半を終えた。
後半に入っても流れは変わらず。福岡はボールを持っても攻撃に迫力を欠き、シュートも遠目から。秋元が試されるシーンはほとんどなく、東京は落ち着いて時計を進めて行く。
51分、東が河野とのワンツーから縦にスルー・パス。これを追って裏に抜けたユ・インスがシュートを放つが飛び出した敵GKにセーブされる。ここで決めておきたかった。
63分、河野に代えて橋本を投入、リスク・マネジメントに入った印象。フォーメーションを室屋を右SHに上げた3バックに移行。橋本は左SHに入り、ユ・インスの1トップに東と中島がシャドウになる3-4-3になったようだ。
72分、ユ・インスに代えて前田を投入。ユ・インスも前半からかなりチェイスを敢行しており、「行けるところまで行ってこい」的な起用であればこの辺での交代は妥当だろう。
75分、右サイドで得たFKを東が蹴ると、中央では合わせきれなかったがファーに飛びこんだ高橋の頭がヒット、貴重な追加点を得る。2-0とリードを広げ、福岡は勝ち抜けのためには3点が必要になり、この時点で試合はほぼ決まった。
とにかく得点が必要な福岡に対し、東京は自陣で敵のクリティカルなパスを狙って攻撃を止め、奪ったボールは自陣から遠ざけて時間を使う。84分、中島に代えて羽生を投入。局面を考えればゴリゴリ行く中島よりスペースをケアできる羽生の選択は納得できる。
結局その後も福岡の攻撃は精度を欠き、4分のアディショナル・タイムも乗りきって東京が2-0で福岡に2-0で今季公式戦初勝利。2試合合計では3-1となり東京が準決勝進出を決めた。
何が何でも得点の必要な試合だったが、必要以上に頭に血が上ることもなく、しっかりと先制、加点して手堅く勝利を引き寄せた。シュート数6-11、CK4-5、ポゼッション49-51と数字では福岡優位にも見えるが、東京が要所を押さえてしっかりと福岡に勝ちきった。
得点はいずれもセット・プレーを大事にしたもの。崩したシーンは少なかったが、貴重なチャンスをしっかり生かし、早々に敵のアウェイ・ゴールを無効化できたのが大きかった。今季相性の悪い福岡に勝ってリーグ戦に戻れるのが大きい。
今日は梶山がボランチに入ったおかげでタメができ、中盤から効果的なパスの配球ができるようになっていた。もっとも、梶山の自陣での軽い守備で奪ったボールを奪い返されたりしたシーンも少なくなく、梶山の起用にはチームが彼とゲームの中のイメージを共有する必要があると感じた。
梶山の意図に合わせて周囲が動く梶山仕様のチームのしなければ、梶山のプレーにはボール・ロストのリスクも高く、ハイリスク・ハイリターン。米本を欠いた今、ムリキの離脱が長期に渡るのであれば梶山の起用は選択肢だが、そのためには約束ごとを梶山中心に作り替える必要があると感じた。
中島は積極的にゴールに向かう姿勢でチームを活性化、敵にとっても大きな脅威になっていたと思うが、仕掛けが一本調子で、試合の局面を読んだ緩急に乏しい。しっかりと試合をクローズすべき終盤に中島を下げて羽生を起用したのは正しかった。
ユ・インスもまだ前線からガツガツ行く以上のものを見せてもらっていない。足許に来たボールを、ダイレクトでゴールに向かって強く飛ばすことを意識したい。結果が出れば存在感も増して来るはずだ。
このところ顕著だった、押しこまれた時にズルズル下がって最終ラインにMFが吸収されてしまい、バイタル・エリアがぽっかり空いてフリーでシュートを打たれる悪癖は、梶山が中盤で踏ん張ることで改善できていたと思う。終盤3バックにしてピッチ幅をアクティブにカバーしたのも大きかった。
準決勝は10月上旬、浦和とホーム&アウェイで戦う。リーグ戦が3週間中断するこの時期に公式戦ができるのは大きい。リーグ戦は次週、ホームでの湘南戦。この流れでまずは勝ち点40を目指したい。
評点(評点は
ドイツ式
):
秋元(3.5) 試されるシーンなし。シュートは全部勝手に枠を外してくれた。
室屋(3.5) 地味な守備もしっかりこなしサイドから形を作らせなかった。
吉本(3.5) アレなフィードもあったりしたがしっかり守り、存在意義を見せた。
高橋(3) CBだと不安な動きもあるが辛抱強く対応。得点は価値が高かった。
徳永(3.5) 左サイドだと何か積極的に攻撃参加してる感あるよね。
梶山(3) 試合を作ったが唖然とするような軽いボール・ロストもあり評価難しい。
田邉(3) 価値ある先制点。積極的に狙っていたミドルが入ったのは大きい。
河野(4) むしろ守備での貢献大きかった。後半消えたように見えたが…。
東(3) ハードワークでチームを牽引。スペース埋める献身的な動きも◎。
中島(3.5) 積極的にゴールに向かう姿勢でリズムを生み出した。
ユ・インス(4) 前から敵を追いまわし、シュートも放ったが…。やり続けたい。
===
橋本(4) 守備に追われたかあまり印象なし。徐々に慣らしたい。
前田(-) 時間短し。
羽生(-) 時間短し。
準決勝までにはリーグ戦のメドをつけておきたい。
│
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FC東京
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ナビスコカップ/ルヴァンカップ
2016年09月01日 00:42
[posted by der_ball_ist_rund]
■
【ルヴァンカップ準々決勝第1戦】FC東京×福岡
■2016年8月31日(水) 19:30キックオフ
■味の素スタジアム
何とか仕事を片づけて京王線に飛び乗り。7時キックオフなら間に合ってなかった。この30分の違いは本当に大きい。
ルヴァンカップに名前が変わって初めての試合。東京はACL出場のためグループ・ステージはシードとなり、決勝トーナメントからの出場となる。ホーム&アウェイの第1戦、まずはホームで福岡との対戦。
森重と丸山が代表招集(バーンズもオーストラリア代表に招集)。このためCBは吉本と高橋がコンビを組むことになり、ボランチには野澤が先発した。またケガで戦列を離れていた橋本がベンチに入った。
秋元
室屋 吉本 高橋 徳永
野澤 田邉
河野 東 ムリキ
前田
試合は東京がボールを支配する展開に。少ないタッチでボールを動かしながら福岡のギャップを探すが、福岡はコンパクトの守備を固めておりなかなか崩せない。逆に最終ラインやボランチのパス回しを狙われ危ないシーンも見られる。東京をよく研究している感じ。とはいえ福岡の攻撃の精度は高くなく、互いに攻めきれないまま機を窺って時間が過ぎる。
東京のファースト・シュートは8分、左寄りゴールから25メートルほどのFKを東が直接狙うが壁に当たる。13分、東の左からのクロスに中央でムリキがヘディングを試みるがシュートはバーの上に。東京はムリキ、東がフックを作り、そこからの組み立てでバイタル・エリアに入りこもうとするが福岡の守備は分厚い。
35分、今度は右寄りでFKを獲得、東がこれを蹴ったが、このボールを追って裏に走ったムリキがヘディングのあと着地に失敗したか倒れこむ。ボールは枠外へ。ムリキは倒れたまま片手を上げてメディカルを呼ぶ。ピッチアウトして治療を試みたが戻れず、38分、ムリキに代えて中島を投入する。中島は左SHに入る。
40分、河野とのコンビネーションから東がシュートを放つが敵GKにセーブされる。結局スコアレスのまま前半を終えた。
後半に入っても試合の流れは変わらず、ボールは東京が支配するものの互いに大きなチャンスのない膠着した試合になる。
62分、東からのパスを受けた前田が右サイドを上がりシュート。これは敵GKにセーブされるが、ファーにこぼれたボールに中島が詰め、敵より一歩先に触れたボールはコロコロとゴールに転がりこみ先制。1-0とリードを奪う。
直後の65分、河野に代えて水沼を投入。攻守にハードワークの期待できる水沼でサイドを固めたいということか。
さらに73分、田邉に代えて橋本を投入。田邉はしっかりボールをキープでき、前にも運べていていい働きをしていたが、守備を重視して中盤を抑えたいということか。今日の出来からすれば野澤の方を交代させてもよかったように思うが、田邉にかなり疲労があったということか。橋本はケガからの復帰となる。
その後は互いにボールを持っては攻撃を仕掛けるややオープンな展開に。東京は福岡の攻撃をしのぎつつ、ワン・チャンスからの追加点を窺うがなかなかいい形を作れない。
すると試合終了間際の90分、左サイドに展開されたボールを深いところから戻され、中央にドリブルで切りこまれる。徳永がこれに対応したが、クロスとシュート両にらみで寄せきれないまま、ペナルティ・エリア外から巻いたシュートを放たれる。これがファーに決まり失点。1-1の同点に追いつかれてしまう。
試合はそのまま終了。第1戦を1-1の引き分けで終えた。
勝ち抜けを考えれば敵のアウェイ・ゴールだけは何としても阻止する必要があり、同じ引き分けなら1-1より0-0でクローズしたかったが、最後の最後で磐田戦と同じようなファイン・ゴールを許してしまった。この結果、第2戦では0-0の引き分けでは勝ち抜けできず、最低でも1点が必要になる。
勝てばよいというシンプルな状況だと割り切るしかないが、先制してからペースを落としてリスクをコントロールしながら試合をクローズするということができず、終盤のオープンな試合展開につきあってしまった。
失点時の局面の対応は難しかったが、ボランチも含めて中央に寄った選手が、ファーでクロスに備えるのか、シュート・ブロックに行くのか判断しかねていたようにも見えた。あのシュートでは秋元はノー・チャンスだったのではないか。
シュート数8-5、CK3-1、ポゼッション55-45と数字上はやや優位にも見えるが、実際には福岡がしっかり守りを固め、東京の攻撃にもミスが出て決めきれず。内容的には引き分けは妥当な結果だったかもしれない。
パスが緩く敵にカットされたり、ボールを見合ったり、直接返せるボールをバウンドさせて敵にさらわれるなど、急ごしらえの守備面での不安は隠しきれず。久しぶりのCB起用となった高橋はやはり不安定で、特に前半はボールが足につかず、パスの出しどころもうまく探れなかった。また野澤も攻撃面でのチャレンジが少なく、持ち味を生かせなかった。
一方で田邉は敵のプレッシャーをかわしながらドリブルで持ち上がり、タメを作ってボールを散らすことができており、ボランチとして試合を作った。また、ムリキとの交代で入った中島は、やや一本調子ではあるもののボールを持てば仕掛ける積極性で流れを引き寄せ、得点シーンでもあのボールを詰められたのは常に得点を意識していたからだろう。
守りきれずまたしても試合終了直前に失点したことは厳しく受け止める必要がある。ここをやりきれなければ今季はおそらく残留カツカツになるだろう。勝つための時間の使い方ではなく、手なりで無用の攻撃を仕掛けて最後に対応しきれなかったように見えた。リスク管理ができていなかったのではないか。
福岡はリーグ戦では不調で降格圏だが、東京は今季リーグ戦で2戦2敗、この試合も福岡は東京をよく研究していることが窺われた。実力差を前提にしっかり対策をしようとすれば、東京は弱点のはっきりした戦いやすい相手なのかもしれないと思った。
いずれにせよ、ホームで1-1と引き分けたため、第2戦は勝利か、2-2以上のスコアでの引き分けが必要。下を向く必要はないが、第2戦どのような戦いをするか難しいゲーム・マネジメントを強いられる。
評点(評点は
ドイツ式
):
秋元(4.5) 失点はノー・チャンスだったがDFラインとの意思の疎通はどうか。
室屋(4.5) 積極的に仕掛け、攻守において存在感をアピールした。
吉本(4.5) 序盤は危なっかしいシーンもあったが次第に落ち着き身体を張った。
高橋(5) ボールの出しどころを見つけられず、おっかなびっくりのプレー。
徳永(5) 失点シーンでは敵のシュートに寄せきれず。攻め上がりは多かった。
野澤(5) パスが弱く敵の狙い目に。無難だったがその分印象も薄かった。
田邉(3.5) 前を向いてボールを運べており攻守の要に。交代は残念だった。
河野(4) 前半は攻撃に絡んだが次第に消えた。動きは面白かった。
東(3.5) 積極的にボールを引き出し攻撃の起点になった。好調を維持している。
ムリキ(-) 今日も試合を動かしていたがケガでの交代は残念。軽傷ならいいが。
前田(5) 終盤にパスミスを連発。ちょっと休ませてもいいと思う。
===
中島(3.5) 得点は執念。一方で攻撃が一本調子になるリスクもはらむ。
水沼(5) 印象に残る動き乏しい。
橋本(-) 時間短し。失点シーンではGKからシュートを隠してしまった。
この悪い流れのままリーグ戦には戻れない。日曜日、何が何でも勝たなければならない試合になる。
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