フットボール・クレイジー

2019年07月20日 23:00 　　　　　[posted by der_ball_ist_rund]

■ 【Jリーグ第20節】清水 0-2 FC東京

■2019年7月20日(土)　19:00キックオフ
■IAIスタジアム日本平

蒸し暑い土曜日。遠征圏外のためおとなしくエアコンの効いた自宅でテレビ観戦。

前節、川崎に完敗し、2位との勝ち点差3、試合消化の少ない川崎とは最小で勝ち点差1となり尻に火がついた状態。何より前節ではっきりした課題を修正して行くためにもまずは結果を先行させるべく、アウェイではあるが勝ち点3の必要な試合。

ナ・サンホが欠場し左SHに大森が先発。移籍加入したばかりのオ・ジェソク、三田がベンチ入りした。

林
室屋　渡辺　森重　小川
東　髙萩　橋本　大森
オリヴェイラ　永井
立ち上がりは出足のよい清水に主導権を握られ、押しこまれる展開に。立て続けに枠を捉えたシュートを打たれるが、林の好守もあり何とかこの時間帯をしのぎきる。このところ先制点を与える試合が続いていただけに、ここをしっかり耐えられたのは大きかった。

すると16分、オリヴェイラがドリブルでボールを運び、右サイドの大森へ。大森はいったん室屋に預けたがリターンを受け、ドリブルで中に切れこんでエリア手前から左足でシュート。これがバーをたたいてゴールに入り1-0と東京が先制する。

これで東京は落ち着きを取り戻し、逆に清水は勢いが止まる。東京がボールを支配しながら敵陣中心に試合を進める展開になる。30分、右サイドの室屋からのクロスをファーの永井が落とし、オリヴェイラがシュートを放つ。これは敵GKがセーブしたものの、こぼれたボールを永井が押しこんでゴール。2-0と東京がリードを広げる。

その後も45分には小川の右CKに中央で渡辺がヘディングシュートを放つが線上でクリアされるなどチャンスを作り、2-0とリードで前半を終えた。

後半に入っても東京が試合をコントロール。立ち上がりにシュートを打たれた以降はフィニッシュまで持ちこませない。58分、髙萩からのパスを受けて永井が裏に走りシュートを放つが敵GKがセーブ。永井は66分にもドリブルで仕掛け角度のないところからシュートを放つがやはりGKにセーブされる。

67分、オリヴェイラに代えて新加入の三田を投入。東がトップ下にスライドし、三田は右SHに入った。

72分、左CKに渡辺が頭で合わせるがバーの上に。79分には左サイドでボールを動かし、三田がエリア内でボールを受けてシュートを放つがGKにキャッチされる。東京がうまくボールを保持しながら時間を進めている。

89分、永井に代えてジャエルを、アディショナル・タイムには東に代えてシルバを投入し、そのまま危なげなく東京が逃げきって、前節のイヤなイメージを払拭する完勝となった。

立ち上がりはよくなく、序盤に失点することの多かった最近の試合の悪いパターンかと危惧されたが、ここをしっかり耐えて、逆に早い時間に先制できたことが今日の試合のほぼすべて。その後は焦りの出る清水に対して、自分たちのやるべきことを遂行しきった東京の強さが出た試合になった。

シュート数14-6、CK8-7、ポゼッション53-47と、シーズン前半の戦いを思い出させるような戦いぶり。この呼び水となった大森のゴールは、それ自体もナイス・ゴールだったが、何よりこれまで久保やナ・サンホの陰に隠れ、十分な出場機会を得られない中でも、黙々と「水を運ぶ」仕事を引き受け、要所を締め続けてきた姿を見てきただけに嬉しかった。

ルヴァンカップの矢島といい、この日の大森といい、大事な試合でこうした選手がきちんと結果を出し、それがチームを助けることで、まだまだ先に進めると確信できた。チームに勇気を与えるゴールだった。

立ち上がりに強度勝負をかけられ、左右にボールを動かされて切り換えのスピードでもしんどい対応を余儀なくされるなど、研究、対策されていることは窺えたが、そこをしっかりいなし、かいくぐる、あるいは我慢することが今後の試合でも必須になることを感じさせた。

前節の完敗をひきずることなく結果を出せたことで、修正のための余裕ができた。次節までは2週間のインターバルがあり、このところ続いていた失点への対応をもう一度見直す必要があるのではないか。

幸い、オ・ジェソク、三田と的確な補強はできており、ジャエルに続いて田川もそろそろ戻って来る時期ではないか。J3で結果を出している原も見てみたい。基本的な戦い方を変える必要はないが、対策され、ゲーム・プランがワークしないときの引き出しを増やしておく必要はある。いろんな意味で価値のある1勝だった。

東京は20試合を終えて勝ち点42（1試合あたり2.10）で首位をキープ。2位の横浜とは勝ち点差3あるが、試合消化の少ない川崎とは最小で勝ち点差1、同様の鹿島とは同じく2の差となっておりほぼ並ばれている状況。川崎、鹿島の試合消化が追いついてくるのを待つしかないが、首位としてのアドバンテージはほぼない中で、ここからが本当の勝負になってくる。

逆に言えば残り試合を全部勝てれば優勝する訳で、挑戦者として目の前の試合にひとつずつ必死で取り組み続ける以外にするべきことはない。しびれる戦いが続く。

評点（評点はドイツ式）：
林(2.5)　序盤のセーブがなければどうなっていたか分からない試合。
室屋(3)　思いきりのいいクロスで攻撃に貢献。得点にも絡んだ。
渡辺(3.5)　高さでの勝負は安定。起用に応えるパフォーマンス。
森重(3)　完敗から切り替えての完封は大きい。落ち着きが戻った。
小川(3.5)　成長著しい。惜しいシュートあった。まだ伸びる。
大森(2.5)　得点はもちろんだがチームのための価値の高い男。
髙萩(3)　時間をコントロールし自在にボールを操った。
橋本(3)　中盤でスペースを抑え、後半は清水に攻撃の糸口与えず。
東(3)　攻守に献身的な働き。東の覚悟が今季の東京を支える。
オリヴェイラ(4)　先制点は彼がボールを運んだからこそ。
永井(3)　ここ一番で決めきる力をつけた。以前ならふかしたシュート。
＝＝＝
三田(3.5)　短期間でフィット。違和感なく溶けこんだ。
ジャエル(-)　時間短し。
シルバ(-)　時間短し。

鳥栖の高橋秀人獲れないかな。今の鳥栖なら売ってくれると思うんだけどな。

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2019年07月15日 20:03 　　　　　[posted by der_ball_ist_rund]

■ 【Jリーグ第19節】FC東京 0-3 川崎

■2019年7月14日(日)　19:00キックオフ
■味の素スタジアム

雨がちな一日だったが、試合の間は降らなかったようだ。チケットは完売、観客の出足も早く、味スタは混みあった。

川崎は試合消化がひとつ少ないが、それを勘案すれば潜在的な2位。事実上の首位攻防戦、所謂6ポイント・ゲームである。守る側としてはドローが最低目線。厳しく、デリケートなゲームになる。

布陣は前節と同じ。ジャエルがベンチ外となった。

林
室屋　渡辺　森重　小川
東　髙萩　橋本　ナ・サンホ
オリヴェイラ　永井
立ち上がりから互いにハイ・プレスを敢行、主導権を争うテンションの高い展開に。9分、敵のクリア・ボールを拾った永井がシュートを放つが敵DFがブロック。10分にはオリヴェイラが右サイドから切れこんで放ったシュートはGK正面。

一方で川崎も巧みなパスワークから攻め上がり、15分にはバーを直撃するシュートを許す。気の抜けない拮抗した戦いとなり、オーディエンスもワンプレーごとに歓声を挙げる熱い雰囲気に。

しかし20分、右CKを中央で合わされ失点、0-1と先制を許す。地力のある相手にセット・プレーからとはいえ先制点を与えたのは痛い。

その後はアドバンテージを得た川崎が前線からのプレスで東京のボールの出どころを抑え、東京は思うように前線につなぐことができなくなる。そこまで川崎にボールを握られた印象もないが、早い寄せにパスがずれ、中盤で奪われることを繰り返す。

一進一退のようにも見えるが、実際には川崎に主導権を握られた状態で、0-1のまま前半を終了。

後半に入っても東京は、時としてGKにまで猛然とプレスをかけに来る川崎の戦略的な守備に押されて、精度の高いボールを前線に出せない。53分、中盤で自由を得られない髙萩を諦め大森を投入、東がボランチに落ちる一方、ナ・サンホを右に移し、大森は左に入る。敵のプレスをかいくぐって時間を作る目論見か。

しかし直後の54分、縦にパスを通されると、いったん左に振られ、ここからのクロスに中央で合わされて失点、0-2となる。人数は揃っていたが、対応しきれず、中央に入りこんだ敵にフリーで合わされた。地力を示すゴールで突き放される。

それでも東京は下を向かず、中盤での当たりの激しい攻防から積極的に敵陣に攻めこむが、2点のリードを得てリスクを取る必要のなくなった川崎が守備時にはしっかり中を固め、フィニッシュまで持ちこめない。

69分、攻め上がったところでボールを奪われカウンターを受ける。スルー・パスから敵FWが林と一対一になるが、シュートは林がセーブ。しかしこのこぼれ球を中途半端につなごうとして再び奪われ、ゴール前でパスをつながれる。最後はエリア外からミドルを決められて失点、0-3となりほぼ試合が決まってしまう。

70分、ナ・サンホに代えて矢島を投入。永井が右SHに落ちる。東京は何とかまず1点を返すべく戦うが、疲労もあり川崎の守備を崩すことができない。80分、永井に代えて内田を投入し、敵陣での時間も作ったもののゴールは遠く、結局0-3での完敗となった。

率直に言って川崎の方が強かったということ。シュート5本、無得点ではどうやっても勝てないし、セット・プレーからの1点目は仕方ないにしても、後半に人も揃っているところで着々と加点された守備も含めて力負けとしか言いようのない試合だった。

川崎は森重、髙萩といったボールの出し手をふさぎに来たし、ポストも徹底してつぶされた。中盤で時間を作らせず、アバウトなボールを蹴るしかない状況を作り、それを90分やり続けた。彼らは昨季のチャンピオンであるにも関わらず、首位である東京に照準を絞って対策し、それを遂行したのだ。

それに対し我々は、序盤こそ拮抗した戦いを展開したものの、失点してからは川崎の術中にハマり、焦りもあってかゴール前も守り切れずリードを広げられて自壊。ひとつひとつのプレーの強度、読み、技術、勘所の押さえ方などどれを取っても川崎に及ばなかった。

首位とはいえ本来なら東京が挑戦者のはずだったが、王者としての強さの上に挑戦者としての謙虚さとひたむきさを上乗せしてきた川崎には勝てる訳もなかったということだ。我々はまだ全然甘かった。

我々はまだ何も成し遂げていない。何かを成し遂げるためには不断に成長するしかなく、この試合はその中で我々に何が足りないのかを知る重要なレッスンだった。首位にいるということは研究され、対策されるということ。それを受けて立ち、それを上回るスピードで成長するクラブしかタイトルを獲る資格はない。

もちろん、誰もこのまますんなり残り全部勝って簡単に優勝できると思っていた訳ではないだろう。ここでひとつ負けたからといって何もかもが終わったと思っている訳でもないだろう。選手も、クラブも、サポも、苦しく、しんどく、試される道のりなのは誰もが覚悟の上のはず。

まずはこのところ失点が増えていることの検証と対策が必要だ。加えて、ボールの出どころを抑えこまれると攻撃が機能しなくなるケースのBプラン、Cプランも用意しなければならない。課題は比較的はっきりしている。ひとつひとつの課題を乗り越えて行く強さがなければタイトルなどどのみち覚束ないのだ。

力負けしたのだから対策はシンプルで「力をつけること」。それ以外にない。

東京は19試合を終えて勝ち点39（1試合あたり2.05）で首位をキープ。しかし2位の横浜との勝ち点差は3に縮小、1試合少ない川崎とは最小で勝ち点差が1、同様の鹿島とは2の差だ。いよいよ後のない戦いになっている。ここからが勝負だ。

評点（評点はドイツ式）：
林(4)　3点くらい止めてると思うがそれでも3失点。残念だった。
室屋(5)　気合が空回り。敵SBに封じこめられ前に出られず。
渡辺(5)　空中戦の強さはいいが、今日の試合から何を学ぶか。
森重(5)　3点目となったこぼれ球に厳しく行けなかった。
小川(5)　何かまだいろいろこれからなんだけどもう後がないぞ。
東(4.5)　精力的にアップダウンを繰り返したが勝利に結びつかなかった。
髙萩(5)　徹底したマークを受け前線にボールを供給できず。
橋本(4.5)　早い寄せに苦しみ中盤で組み立てられなかった。
ナ・サンホ(5)　敵の守備に遭い進撃をストップされた。
オリヴェイラ(5)　そもそもボールが入ってこずムリを強いられた。
永井(5)　攻守に身を削ったが報われず。出直すしかない。
＝＝＝
大森(5)　打開役を期待されたがいかんともし難かった。
矢島(5)　このレベルで戦うにはまだ力不足。
内田(-)　時間短し。可能性は感じた。

ビニルバッグは何とかゲットできた。

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2019年07月07日 23:45 　　　　　[posted by der_ball_ist_rund]

■ 【Jリーグ第18節】FC東京 3-1 G大阪

■2019年7月7日(日)　19:00キックオフ
■味の素スタジアム

日曜日の夜はなるべく勘弁して欲しいんだけど。水曜日に天皇杯があったとはいえ、日曜日のナイト・ゲームは次の日の仕事を考えると負荷が大きい。土曜日の開催を希望したい。しかも雨。待機列の整理、引き込みが混乱してひどかったというツイートが複数あった。

前節横浜に勝って迎えるシーズン後半の初戦。シーズン2巡目の怖さは昨季思い知っており、ここからはひとつひとつの小さなプレーにまで質が求められるギリギリの厳しい勝負が続く。サポも含め準備と覚悟が問われる。歓喜はその先にしかない。

チャンが欠場のため渡辺がCBで先発。内田がベンチ入り。SHは前節に続き東が右、ナ・サンホが左に入った。

林
室屋　渡辺　森重　小川
東　橋本　髙萩　ナ・サンホ
オリヴェイラ　永井
試合はいきなり動いた。5分、中央から左サイドの裏にパスを通される。小川は背後を突かれた上、足元を取られて対応が遅れ、中に切れこまれてシュートを打たれてしまう。これが決まって0-1と前節に続いて先制を許す。難しいコンディションとはいえ背後を取られたことは反省しなければならない。

リードを許したことで東京はリスクを取って前に出ざるを得ない状況に。ポゼッションとしてはほぼ拮抗しているように見えたが、チャンスは東京の方が作れているか。大阪の攻撃に対してはしっかりブロックを形成して対応、サイドに追いこんでからめとることができている。

26分、左サイドでボールを持った永井がクロスを入れると、ファーの東が胸トラップからシュートを放つが敵DFがブロック。38分、ナ・サンホが左サイドで敵との一対一に勝ってクロスを上げる。いったんは敵DFにカットされたが、永井がこれをダイレクトで蹴りこみゴール、1-1と同点に追いつく。

最初のクロスに合わせてゴール前に入った東が、オフサイド・ポジションから敵GKの動きに干渉しているようにも見えたがオフサイドにならず。リプレイで見た限り意図的でもないしそこまで動きを止めた訳でもなくオフサイドを取らなかった判定は妥当か。大阪のGKは執拗に抗議していたが判定は覆らず。

さらに2分後の40分、再びナ・サンホが左サイドでボールを持ち、鋭い軌道でゴール前にクロスを入れる。ファーで東が待っていたが、ニアに入った永井がフリック気味に頭を振ってゴール。2-1と逆転に成功する。その後も勢いに乗る東京が優勢に試合を進め、2-1で前半を終了した。

前節に続き先制を許したものの、前半のうちに逆転まで持ちこめたのは大きい。ピッチの一部に水が浮き、ボールが止まる状況になっており、事故の起こりやすい状況。後半も粘り強く、泥臭く戦って勝利を引き寄せたい。

後半になるとリスク管理に重点を置く東京に対し、大阪がボールを持つ時間がやや長くなるが、東京はゴール前に強固なブロックを構築、中央を封じる一方、サイドからの攻撃にも規律だって対応し決定機を作らせない。

52分、大阪のFKにファーで合わされボールはゴールに入るが、オフサイドの判定でノー・ゴール。ただ、このシーンの後、東京の選手たちが審判を囲んで執拗に抗議していたので、主審が副審のフラグを修正してゴールを認めたのかと不安になった。その場ではよく分からず、林のFKからプレーを再開したのでオフサイドが認められたのだと思ったが、主審は間接FKを示す挙手をしておらず、不可解なシーンだった。

後でリプレイを見ると、FKに手前で合わせた敵DFが高く上げた手でボールに触れており、明らかなハンドであり、これが警告ではないかと東京の選手が抗議していたようだ。分かりにくいシーンだったが、映像で見ると完全にハンドであり、エリア内でFKに合わせるシーンでもあり、警告または場合によって退場もあり得たプレーだったと思う。

その後も大阪がボールを持つが東京がしっかり守る展開。60分、髙萩がタイミングを計って裏に出したパスを追って永井が裏抜け、ゴールライン近くから折り返したマイナスのボールに、中央へ走りこんだオリヴェイラがダイレクトで合わせ、GKの手を弾くゴール。3-1とリードを広げる。試合の趨勢を決める追加点だった。

こうなると東京は堅い守備からカウンターで敵の背後を衝くという戦いに特化できるだけに強い。78分、ナ・サンホに代えて大森を、84分には永井に代えて矢島を投入。試合をクローズしに行く。

90分にはオリヴェイラに代えてシルバを投入、髙萩を前線（またはトップ下）に上げる。大阪の反撃をいなして時間を使いきり、3-1で前節に続く逆転勝利となった。

ミスから先制を許したのはいただけないが、前半のうちに逆転、後半追加点を挙げて勝ちきるというお手本のような逆転勝ち。短い時間で一気に逆転し、ビハインドや同点の状況を長引かせなかったのが大きかった。

左SHに入ったナ・サンホが、自ら縦にも仕掛けられるし切れこむこともでき、クロスもいいボールを入れられるのが効いている。左に置いてから覚醒した感があり、この日も実質2アシストの活躍。存在感を見せた。

永井は自身が「東京で初めて」という2ゴール。オリヴェイラのゴールもアシストしており、スピードだけではない状況判断やプレー選択の良さが生きた。ここへきて成長しているようにも見え、チームを引っ張っている。オリヴェイラもゴールを決め、2人で2試合6得点、ナ・サンホを加えて取るべき人が2試合で7得点しているのは強みだ。

序盤に失点しても2試合続けて逆転できたのは大きな自信になった。とはいえ、前半にサクッと先制されるのはこの試合限りにして欲しいが…。

シュート数6-6、CK8-5、ポゼッション47-53という厳しい試合を勝ちきった。首位とはいえ楽に勝てる試合はもうひとつもないと思っていた方がいい。しびれる試合が続くが、その分、やり遂げた時の喜びは大きいということだろう。

東京はこれで18試合を終えて勝ち点39（1試合あたり2.17）で首位を維持。3位の川崎が1試合少ないが、川崎は今日は引き分けており、未消化の1試合に勝ったとしても勝ち点35で4差となった。

次節はその川崎との直接対決、ひとつの山になる。目の前の試合に集中する以外にすることはないが、アウェイではスコアレス・ドローだっただけにきちんと勝ち点3を取りたい。シーズン終盤にアウェイ連戦が残っていることを考えても、ホームでは全勝のつもりで行きたいところ。敵のペースにのせられることなく戦いたい。

評点（評点はドイツ式）：
林(3)　スーパーセーブあり。序盤のDFミスがらみの1失点に抑えた。
室屋(3.5)　対面の若い敵FWを封殺。代表の貫録を見せた。
渡辺(3.5)　トップでポジションを任せてももはや懸念ない安定感。
森重(3)　ここでタメを作り時間をコントロールできるのが大きい。
小川(4)　失点関与は残念。プレース・キックでいいところ見せたい。
東(3)　あらゆるシーンに顔を出し隙間を埋め攻撃に参加した。
髙萩(3)　ここにきて冴えが出始めている。やはり能力高い。
橋本(3.5)　彼が真ん中にいることがすべての出発点。貢献大きい。
ナ・サンホ(2.5)　左サイドで覚醒。2点目のクロスは質が高かった。
オリヴェイラ(3)　チャンスを冷静に決めた。彼が決めると勢いが出る。
永井(2)　1アシスト2ゴールの活躍。何気も頭も強いのが分かった。
＝＝＝
大森(-)　時間短し。サイドを駆け上がったドリブルは痛快だった。
矢島(-)　時間短し。役割は果たした。
シルバ(-)　時間短し。

チャンはいったいどうしたんだろう。

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2019年07月04日 00:40 　　　　　[posted by der_ball_ist_rund]

■ 【天皇杯2回戦】FC東京 1-0 桐蔭横浜大

■2019年7月3日(水)　19:00キックオフ
■味の素スタジアム

夜から雨の予報。仕事を何とか片づけて味スタへ。スタジアムまでは降られることなくたどり着いた。2階席が開放されていないのでやむなくバックスタンド下層に席を確保。雨が降るかもなのであまり前には出られない。

天皇杯の序盤は格下と当たることになるが、こういう試合は難しい。失うもののない相手が捨て身で向かってきて、延長、PK上等なのを、こちらはきちんといなしながら得点して90分で勝ちきらねばならない。

リーグ戦が勝負どころにさしかかっている今、天皇杯はターン・オーバーを実施。リーグ戦から続いての先発は橋本のみで、あとは総入れ替えとなった。ケガで離脱していたジャエルが久しぶりにベンチ入り。

児玉
中村　丹羽　渡辺　岡崎
大森　橋本　シルバ　内田
ユ・インス　矢島
試合は東京がボールを支配、序盤は長いボールを裏に放りこんで矢島が収めるパターンを試し、それなりにチャンスにはなるものの、桐蔭も最後のところは人をかけて守っておりフィニッシュまではなかなか持ちこめない。

うかつにボールを失うと素早く前線につながれて仕掛けられるシーンもあり、油断ならない。20分、橋本が矢島とのワンツーで裏に抜け、GKと一対一になるがシュートは枠を外れる。45分には橋本のミドル・シュートがGKにセーブされた後のこぼれ球をシルバが詰めるがオフサイドの判定に。

優位に立ちながらも今一つ攻守が噛み合わない感のまま前半をスコアレスで終えた。

後半に入って試合が動く。50分、左サイドでスローインからのボールを受けた内田が、矢島とのワンツーから裏に抜けそのままゴール。1-0と貴重な先制点が入る。

その後はビハインドを背負い、前がかりになって出てくる桐蔭に対し、隙あらば攻め上がり追加点を狙いたい東京がいなす展開になるかに見えたが、次第にプレーのインテンシティが落ちたか、捨て身のプレスを敢行する桐蔭に自陣でうかつなパスをカットされて波状攻撃を受けるピリッとしないシーンが続く。

何とかこの時間帯を耐え、71分、丹羽、内田に代えて小川、永井を投入。左SBをやっていた岡崎が中央に回り、小川が左SBに。永井がトップに入りユ・インスがSHに下がったか。76分には小川からのパスを追って裏に抜けた永井が、ゴールライン近くまで持ちこんでそこからマイナスのクロスを入れたが、走りこんだ矢島が大きくふかしてしまう。

79分には矢島に代えてジャエルを投入。試合をクローズに入る。その後も何度か厳しいシーンはあったが、敵のシュート精度の低さと児玉の好守にも助けられ、何とかゴールを守る。結局1-0と最少得点差で3回戦進出を決めた。

とにかくリーグ戦に集中するために、「お留守番」メンバーでしっかり留守番ができるかどうかがテーマだったが、結果としてきちんと留守番ができた。「勝った」というだけの試合だったが、もともとそういう試合だったのでそれでいい。

個別に見れば、前半攻めあぐねたり、後半頻発したボール・ロストなど反省点、課題は山積だが、トーナメントであり勝ったことがすべて。ジャエルの慣らしもできたし、シルバが90分出場できたのも収穫だろう。

これで主力を週末のリーグ戦に温存でき、天皇杯も次のラウンドにコマを進めることができた。次につながる重要な試合で、このメンバーで勝ちきったこと自体に意味があると考えるべきだろう。ひとりひとりが自分の課題をもって臨んだ試合だったと思うが、それを表現できた選手とできなかった選手の明暗はあった。

3回戦は8月中旬。リーグ戦は日曜日にホームでG大阪戦が控えており、まずはそちらに全力を傾注しなければならない。

評点（評点はドイツ式）：
児玉(3.5)　何本か枠に来たシュートも冷静に押さえた。
中村(4)　普通に使えるように思う。貴重なSBの人材として育って欲しい。
丹羽(4)　CBに安定感あったのは大きかった。ベテランの力見せた。
渡辺(3.5)　開幕以来自信をつけてきたことが窺えるプレーだった。
岡崎(4)　やはりCBで見たい。器用だがまだまだ粗もある。
大森(4)　若いチームの隙間を埋める地味な働きで貢献。
橋本(3.5)　さすがの落ち着きだったがシュート決めたかった。
シルバ(4)　持っちゃうクセはあるがいいパスも出せていた。
内田(3)　躊躇なく打ったのがよかった。伸びを期待したい。
ユ・インス(4)　愚直に走り続けたが報われず。結果が欲しい。
矢島(4.5)　決定機はせめて枠に飛ばしたかった。期待されたが…。
＝＝＝
永井(3)　格の違いを見せた。永井って巧いんだと初めて思った。
小川(3.5)　やはり試合経験が選手を作るんだなあと思った。
ジャエル(-)　時間短し。動きは悪くなかったのでは。

帰りは雨だった。後半途中から弱い雨が降っていたようだ。

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