フットボール・クレイジー

2020年07月26日 23:48 　　　　　[posted by der_ball_ist_rund]

■ 【Jリーグ第7節】鹿島 2-2 FC東京

■2020年7月26日(日)　18:30キックオフ
■県立カシマサッカースタジアム

日曜日夜の19:30キックオフも困ったが、18:30というのもいつ晩ごはん食べればいいのか悩む。なぜ素直に19:00キックオフにしてくれないのか。で、平日を19:30にしてくれたらいいのに。何とか早めにごはん食べてDAZN観戦。

前節アウェイで札幌に追いついて1-1の引き分けの後の試合。試合が続くだけに一度流れが途切れるとネガティブ・スパイラルに陥るリスクが大きく、アウェイが続くがここはしっかり勝ち点3を積み上げて流れを取り戻したい。

前節負傷退場した東は欠場、またレアンドロは鹿島からのレンタルということで出場できず。前節までベンチにも入っていなかった三田が今季初先発、また同じく内田はJ1初めての先発となった。前節休んだ森重、永井らは先発に復帰。

林
室屋　渡辺　森重　小川
三田　髙萩　安部　内田
オリヴェイラ　永井
3分、東京が最初のチャンス。室屋のクロスに内田が競ったこぼれ球を永井が拾ってシュート、GKにセーブされたところを安部がシュートするが枠外に。枠に飛んでいればというシーンだった。

東京がボールを保持し主導権を握って時間を進める。東京はゴールから逆算したボールの動かし方ができている印象だが、鹿島は散漫でやばい一発を裏に通されなければそこまでの怖さはない。攻めてはいるが決定機は多くはない。

すると34分、左サイドの敵からゴール前にクロスを入れられ、ファーから入ってきた敵FWにピンポイントで頭で合わせられて失点。0-1と先制を許す。ファーの敵FWに室屋がつききれず、ずっと後追いになってフリーでシュートを打たれた。ワンチャンのピンチに弱い…。

しかし前半終了間際の45分、左SKを三田が蹴ると、ニアに飛びこんだ渡辺が頭でスラしボールはネットへ。東京がいい時間帯に1.1のポジション取り同点に追いつく。

さらに前半アディショナル・タイム、今度は右からのCKを獲得。再び三田が蹴ると、ボールはゴール前へ。飛び出したGKの前に森重が巧みに入りこみ、頭を降るとゴール。ポジション取りや一瞬の技術に森重の経験が出た。2-1と逆転に成功し前半を終了した。

後半になると鹿島が前半より流動的になり、中盤を起点にプレーを組み立ててくるようになる。54分、三田、内田に代えてアダイウトン、紺野を投入。アダイウトンは左SHに入ったか。

しかしアダイウトンが機能せず、攻撃から連動性が失われるとともに中盤を使われるようになり徐々に押しこまれる。56分、オリヴェイラがドリブルで持ち上がり、エリアに入ったところで自らシュートを放つが角度がなくなってしまいサイドネットに。

60分、カウンターからオリヴェイラがアダイウトンにラスト・パスを出すがアダイウトンのシュートは枠外。決めるならこの辺だったが。

66分、永井に代えて原を投入。そのままトップへ。鹿島にボールを持たれ自陣で守備をする時間が長くなる。

75分、右サイドからゴール前にボールを放りこまれると、ゴール前で敵FWにボレーで合わされて失点、2-2の同点になってしまう。

81分、紺野が右サイドからクロスを入れるがニアに走りこんだ原は合わせきれずシュートは枠外に。これが枠に飛ぶようになれば。

84分、小川、髙萩に代えて中村、シルバを投入。しかしその後もチャンスを作れず、鹿島の攻撃をしのぐ形で2-2のまま試合を終えた。

前半は押し気味に試合を進め、先生は許したものの終了間際のCK2本で逆転するなど流れを手中にしたかに見えたが、後半は交代がハマらず軸を失って空中分解寸前に。下がりながらの守備で1点を失い、さらに押しこまれたが何とか引き分けで止めたという感じの試合だった。

守備に昨季ほどの強靭さというか律義さがなくなり、特に終盤になるとオープンになりがちなのが気になる。選手も微妙に変わっているが、逆転したところから考えれば、その後の試合運びに失敗して勝ち点2を失ったと見るべき試合だったと思う。そのまま再逆転されてもおかしくなかった。

暑い中の連戦で献身性も限界があるのだろうが、ブロックを作ってどのエリアには誰が出るというのがシステム化されてた昨季に比べれば、よく言えば自由度が高くなり、悪く言えばゾーンが崩れやすくなってギャップが生まれているように見える。まずは堅い守備からという原点を再確認して欲しいと思った。

シュート数14-21、CK6-7、ポゼッション51-49と数字的にはそこまで悪くないが、前半と後半で印象が変わった試合。勝てた試合でもあったが自ら流れを手放して、わざわざ苦しい戦いをしてしまったように見えた。

チームの意図が噛み合わず空回りしている時間帯に声を出して動き方を整理する役割はだれなのか。特に後半は東の不在が効いているように思ったが、離脱は長期になりそうなので、いる選手で何とかするしかない。最適解はまだまだ見つかっていないと思った。

今季初先発の三田、内田がよかったのは救い。最低限の結果は出したことで次につなぐことはできたので、次節のホーム・ゲームで埋め合わせをしたい。

これで東京は7試合を消化して4勝1敗2分で勝ち点14（1試合あたり2.00）。足踏みはしているものの勝ち点1ずつ積み上げているのは重要。4位に順位を下げたがここで切れることなく手を打って行きたい。

評点（評点はドイツ式）：
林(4)　失点シーン以外はシュートストップも安定していた。
室屋(4)　見せ場なし。最初の失点では敵FWに置いて行かれた。
渡辺(3)　高さで勝ったというよりは技術が光るヘディング。
森重(3)　ゴール後の咆哮はカッコよかったがリード守りきれず。
小川(4)　センス見せるシーンもあったが後半特に守備に苦労。
三田(3)　質の高い動きで健在をアピール。何してたんだ?
髙萩(3.5)　中盤の底で攻守に奮闘したが負担が大きすぎる。
安部(3.5)　既に重要なピースになっている。地道に働いた。
内田(4)　抜擢に応え戦力になることを示した。使い続けたい。
オリヴェイラ(3)　ボールを収めて時間を作り、守備にも貢献した。
永井(3)　なんかどんどん上手くなってるような気がする。
＝＝＝
アダイウトン(4.5)　今日はハマらなかった。
紺野(4.5)　仕掛けはいいがその先がつながらない。
原(4.5)　動けているが決められていない。
シルバ(-)　時間短し。
中村(-)　時間短し。

レアンドロいなかったのも大きかったかも。アダイウトンはレアンドロとセットでは?

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2020年07月22日 23:33 　　　　　[posted by der_ball_ist_rund]

■ 【Jリーグ第6節】札幌 1-1 FC東京

■2020年7月22日(水)　19:00キックオフ
■札幌ドーム

仕事を切り上げてダッシュで帰宅、何とかキックオフ前にテレビの前で待機することができた。日曜日の横浜戦は7時半だったのに平日の札幌戦が7時キックオフというのがよく分からない。何なんや…。

前節は苦手とする浦和に完勝、2位につけている。ここからアウェイが2試合続くがしっかり勝ち点を積み上げたい。日程が詰まっている分、一度落ちこぼれると修正が難しい。勢いをつけて行けるところまで行くしかないのだ。

この試合では大胆なターン・オーバーを敢行、移籍した橋本の他、森重、室屋、安部、永井が先発を外れ、中村、オマリ、シルバ、髙萩、アダイウトンらがメンバーに名を連ねた。また原が今季初めてベンチ入り。戦前には4-4-2の予想もあったが髙萩をアンカーにした4-3-3でスタートしたようだ。

林
中村　渡辺　オマリ　小川
東　髙萩　シルバ
オリヴェイラ　アダイウトン　レアンドロ
どちらもボールを大切にして主導権を握ろうとする固い立ち上がりに。7分、オリヴェイラからのスルー・パスを追ってアダイウトンが裏に抜けGKと一対一になるがシュートは敵GKに当ててしまう。絶好機だったが先制できず。レアンドロが並走していたのでそちらに出せばとも思われたが、まあFWなら打つよねというシュート。股を狙ったか。

芝が悪いのか、ボールが足に着かない感じでパスがずれたり奪ったと思ったボールをキープできなかったりする。やりにくそうだし中三日の連戦で身体が重いようにも見える。どちらも相手の早いチェックに遭って大きなチャンスを作れない。

20分、東が自らピッチに座りこみ交代を求めるサイン。担架で運び出され、22分、代わって安部が入る。安部はインサイド・ハーフに左に入り、シルバが右にスライドしたと思う。

その後も試合は一進一退の拮抗した展開。コンパクトな中盤で主導権を争うが決定機にはつながらない。スコアレスで前半終了かと思われたアディショナル・タイム、左サイドで縦に仕掛けられ、深いところから入れられたクロスがファーに流れ、敵FWにフリーでシュートされる。

林が必死に手を伸ばしボールに触ったがコントロールできずゴールへ。厳しい時間帯に0-1と先制を許す。中央で中村が敵FWとともにつぶれ、ファーが空いてしまった。林が触ったことでむしろボールを巻きこんだようにも見え、触れなければファーに流れていたかもしれなかったが仕方ない。

失点後のキックオフから東京が攻めこみ、レアンドロがエリア外から強烈なミドル・シュートを放つがボールはバーを直撃、ゴールには入らなかった。入っていれば劇的だったが。1点のビハインドを背負って前半を終了した。

後半に入っても固い展開のまま。東京は橋本、東を欠き、攻撃に緩急をつけられない。半ば力ずくでボールを前に運ぼうとするものの、速攻はつながらず、遅攻は敵ブロックの前で崩しきれない。もどかしい時間が続く。

69分、シルバ、オリヴェイラ、アダイウトンを下げ、永井、紺野、原を投入する3枚替え。永井と原を2トップにし、レアンドロを左、紺野を右に置いた4-4-2になったか。フレッシュなメンバーでとにかくゴールを決めてこいという交代だろう。

永井、紺野のアグレッシブな守備が光り、ボールを奪うシーンが増える。78分、中央やや左寄りで得たFKをレアンドロが蹴るが敵GK正面に。

80分、小川に代えて室屋を投入、中村が左SBにスライド。

この時間帯は東京が前がかりにゴールを狙いに行く。88分、レアンドロが中央から右前線へ絶妙のスルー・パスを通すと、大外から走りこんだ室屋がこれを受け、そのままシュート。ボールはGKに触られたもののそのままゴールに入り土壇場で東京が1-1と追いつく。

アディショナル・タイムには再び中央左寄りで得たFKをレアンドロが蹴るが、ボールはわずかにファーに外れる。試合はそのまま1-1の同点で終了した。

ほぼやらせなかったが唯一失点シーンだけが悔やまれる。ワンチャンで決められたが、その後はしっかり守りながら機会を待ち、選手交代でギアを入れ替えて最後の最後に追いついた試合。勝っていてもおかしくなかったが、先行されながらも何とか追いついたことをまずは評価すべきだと思う。

シュート数11-8、CK4-4、ポゼッション51-49とほぼ互角。選手個々の能力は見られたが、それを流れとしてひとつにまとめる役割の選手がはっきりせず、試行錯誤に終始したイメージ。橋本、東の不在を感じざるを得なかった。髙萩にその役割を求めたかったが、敵もコンパクトで中盤に余裕がなく、前線のその場でのアイデアに頼る展開になってしまったのではないかと思う。

課題の残った試合であり、追いついて勝ち点1を持ち帰れることをもって満足するしかない。中村、安部、紺野らルーキーが起用に応えてチームを引っ張っているのが収穫か。ブラジル人3トップはややムラが見えたが、レアンドロの前半のバーをたたいたシュートと同点ゴールのアシストとなったスルー・パスはさすが。オリヴェイラも身体を張った。

川崎戦での完敗から、横浜、浦和と厳しい相手に2連勝したものの、橋本を送り出し、今日は森重もベンチにおいたうえ、東が前半途中で負傷退場するというアクシデントで、ピッチ上は外国人5人に大卒ルーキー2人、そのうち今季加入が5人という構成に。このメンバーでどこまでやれるかというチャレンジとしては最低限の結果を残した。

今季は日程が厳しいのでこうやって底上げを図り、戦術を複線化して行くしかない。このターン・オーバーの結果をどう評価し、次にどうつなげて行くかが問われる。今日の引き分けの価値は次の鹿島戦の結果で決まると言っていいだろう。

これで東京は6試合を終了、4勝1敗1分で勝ち点を13（1試合あたり2.17）とし順位は一つ下げて3位に。首位川崎との勝ち点差は3になったが、まあまだ一喜一憂する段階ではない。とはいえこの時期のとりこぼしをいかに少なくするかが最後の勝負に大きく関わってくるのは間違いない。結果を積み上げながら戦い方を作って行くべき局面だ。

評点（評点はドイツ式）：
林(4)　失点シーンは何とかボールを弾き出せなかったか。悔やまれる。
中村(3.5)　右でスタートし終盤は左へ。強さを見せ評価を上げた。
渡辺(3)　敵FWに仕事をさせず。高い打点でボールを弾き返し続けた。
オマリ(3.5)　このレベルでやってくれると安心して任せられるわ。
小川(4)　今日は守備でも結構いいところ見せたと思う。
髙萩(4)　中盤で身体を張る汚れ役を最後まで引き受け続けた。
東(-)　時間短し。ケガ心配。
シルバ(3.5)　中盤で存在感を示し始めている。化けるのでは。
オリヴェイラ(3.5)　強さを見せたが敵のマークも厳しかった。
アダイウトン(4)　序盤のチャンス決めたかった。
レアンドロ(3)　次節出場できないためフル出場。アシスト見事。
＝＝＝
安部(3)　ボール奪取から攻撃の起点になった。期待できる。
原(4)　いいところには入ってくるのだがそこからが課題。
永井(3)　前線からアプローチし続けてリズムを作った。
紺野(3.5)　苦しい終盤に流れを変える働きを見せた。
室屋(3)　チームを救う働き。頼りになる男に成長した。

次節は日曜日にアウェイで鹿島と。不調なだけに不気味だが最近は相性も悪くないし勝ちたい。

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2020年07月18日 23:52 　　　　　[posted by der_ball_ist_rund]

■ 【Jリーグ第5節】FC東京 2-0 浦和

■2020年7月18日(土)　19:00キックオフ
■味の素スタジアム

5千人限定のホームゲーム。チケットを入手できたので味スタへ。ホームでリーグ戦見るのは今季初めてだ。指定席なのでゆっくりめにスタジアムに到着。

川崎に完敗を喫した後、昨年優勝の横浜に雪辱を果たし、今節は苦手とする浦和をホームに迎える。ロシアに移籍する橋本の壮行試合でもあり、今季の足場を固める上でもしっかり勝ち点3を積み上げたい。

左SBには小川が先発、中盤には安部が先発し髙萩はベンチ・スタート。三田は何してるんだろう。4-4-2かと思ったが、橋本をアンカーにした4-3-3でスタートしたようだった。

林
室屋　渡辺　森重　小川
東　橋本　安部
オリヴェイラ　永井　レアンドロ
強度の高いプレスから奪ったボールを素早く縦に展開し、時間と手数をかけずにフィニッシュまで持ちこむという似たスタイル同士の戦い。激しいつばぜり合いから互いに相手ゴールを目指すがつぶしも早く思い通りには行かない。バチバチやり合う展開になる。

東京はオリヴェイラ、永井が前線で身体を張り、レアンドロ、東、安部らが上がって敵ゴールを狙う。敵にボールを握られる時間も長いが、守備は集中できており高い緊張感の中で試合が進んで行く。

17分、レアンドロのラスト・パスを受けた小川が左裏に抜けてシュートを放つがボールはゴール前を横切ってしまう。これが東京のファースト・シュート。その後も一進一退の攻防となるが互いにビッグ・チャンスは作れない。

このままスコアレスで前半が終わるかと思われた45分、森重が右サイド奥へ大きな展開。これが室屋にきれいに通り、室屋がゴール前にクロスを放りこむ。敵GKが触れられずファーに流れたボールをオリヴェイラが胸で押しこみゴール。東京がいい時間帯に1-0と先制する。

森重のフィードが鳥肌立つほど素晴らしかったのと、敵GKの判断が悪かったのが大きな要因で、もちろん収めた室屋もすごいが、オリヴェイラは思いがけずボールが抜けてきて胸に当たった感のあるゴールだったと思う。しかし決まる時というのはそういうもの。拮抗した展開の中だけに大きな先制点だった。

後半に入っても気を抜いたほうがヤられるヤバい試合が続く。ガチでぶつかり合うが互いに決定機は多くない。

61分、永井に代えてアダイウトンを投入。すると66分、敵DFが自陣でトラップにもたついたところを見逃さずアダイウトンがチャレンジ、ボールを奪ってそのまま敵ゴールに向かう。DFに絡まれながらもドリブルで攻め上がり、エリアに入ったところで敵GKの脇を抜くシュート。これが決まって2-0とリードを広げる。これは大きい。

2点のリードを得た東京だが、ここからは浦和がボールを握り東京陣内で試合を進める展開に。リスク管理からのカウンター一発でいい流れとは言え引き過ぎて押しこまれる時間が長い。クリアボールも拾われ波状攻撃を受けるが、浦和の放りこみが単調なのに助けられ、何とか中央で跳ね返し続ける。この時間帯をしのいだのは大きかった。

82分、小川が激しく足をつり中村に交代。合わせて東に代えてシルバを投入。苦境を脱するとラインを上げ、敵陣で時間を消費する戦いができるようになる。

89分にはオリヴェイラと安部に代えて髙萩と紺野を投入、5分のアディショナル・タイムも無難にしのぎきり、2-0と浦和から久しぶりの勝利を挙げた。

実力が拮抗しスタイルも似たチーム同士の対戦となり、内容的にもどちらに転んでもおかしくはなかったが、こういう試合では先制点が決定的に大きいとともに、ミスなどで隙を見せると致命傷になる。東京がそこをしっかり形にしたことで勝利を呼び込んだ。

今日が東京で最後の試合となる橋本が、引継事項を確認するように盤石の働きで中盤を制し、前線ではオリヴェイラが献身的にボールを収め続けた。これをやっていたからこそ得点も転がりこんできたのだろう。

全員が最後まで足を止めず、走り続け、チャレンジし続けた結果が形になったナイス・ゲームだった。こういうフィフティのゲームをこちらに引っ張りこめるところに昨季からの強さを再確認。連戦が続くがその基本をここ2試合でもう一度確かめられたのは重要だ。

浦和にはずっと勝てていなかったが、毎年少しずつ選手も入れ替わる中で、相性みたいなものを過剰に意識するのは負けている側の自滅。どこのクラブにも勝ったり負けたりするのが普通で、今日はそれに勝ったということ。妙な自己暗示にかかっていたのがようやく解けた。長かったわ。

今日の試合はホームで初めての5千人限定、全席指定で声を出しての応援、手拍子が禁止。できることは拍手だけだったが、いいプレーに対するポジティブな気持ちや後押しする気持ちが素直に表現され、ヤジもブーイングもないのがとてもよかった。やっぱ今後もこれでいいんじゃ?

ただ、ついつい大声の出てしまう客がいたのと、メンバー紹介と選手入場の音楽は手拍子を誘発してしまっていた。再考の余地はあると思う。手拍子は許容してもいいように思うが。あと、アウェイ席の設定がなかったのも今日の結果には結構効いていたと思う。

すごく気持ちよく観戦でき、試合に集中できた。これからもこれでやって欲しいと思うくらいだった。

東京はこれで5試合を消化し4勝1敗、勝ち点12（1試合あたり2.40）とし浦和を抜き2位に浮上。この後、札幌、鹿島とアウェイ戦が短いインターバル続く。簡単な相手ではないが橋本が抜けた後の戦い方をしっかり固めなければならない。

コロナ対応もあって難しいシーズンだが、勝てている間にやるべきことをしっかりやっておきたい。結果が出ないと本来やるべきこと以外の些事に時間や手間を取られてしまう。地固めをするのは今のうちだ。

評点（評点はドイツ式）：
林(3.5)　厳しいシュートはほぼなかったが安定したパフォーマンス。
室屋(3)　彼の闘志むき出しのプレーがチームを引っ張っている。
渡辺(3.5)　粘り強く安定した守備で敵に裏抜けを許さず。成長してる。
森重(3)　1点目の起点になるロング・フィード。セクシーだったわ～。
小川(4)　サイドでの攻防では厳しい判断を迫られた。キックはよかった。
橋本(3)　去る前にお手本を示すパフォーマンス。彼には助けられた。
東(3.5)　局面によって空いてくるスペースを埋め続け大きな貢献あった。
安部(3.5)　後ろで刈り取ったボールを運べるところに強みあった。
オリヴェイラ(2.5)　身体を張り続けたご褒美にいいボールが出てきた。
永井(3.5)　肩の様子は見ていてハラハラするが今日も踏ん張ってくれた。
レアンドロ(3.5)　今日は正確なキックが繰り出せなかったがその分走った。
＝＝＝
アダイウトン(2.5)　アダイウトンはああいうシュートは外すと思ってた。
シルバ(-)　時間短し。安定感と強みが出始めている。
中村(-)　時間短し。思い切りのいいプレー。
髙萩(-)　時間短し。鬼プレスを敢行。
紺野(-)　時間短し。あの時間にああいう突っかけは敵はイヤだろうな。

浦和の応援がなかったのは意外に要因として大きかったかも。

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2020年07月13日 01:12 　　　　　[posted by der_ball_ist_rund]

■ 【Jリーグ第4節】横浜FM 1-3 FC東京

■2020年7月12日(日)　19:30キックオフ
■日産スタジアム

今節からは各スタジアムとも5,000人を上限に観客を入れての開催。アウェイの応援エリアは設けられないし、チケットはクラブの年チケ会員優先で割り当てられるのでノー・チャンスだと思っていたが、発売日にJリーグチケットを確認したら普通に売っていたので普通に買って見に行った。

アウェイではいつもやっている通り、東京のユニやマフラーを含め公式グッズはもちろん一切身に着けず、試合中もひたすら黙ってピッチを見つめ続けるスタイル。負けた時は周囲が盛り上がっててキツいし勝っても喜べない、一フットボール・ファンとして身に来た体の観戦だ。

東京は前節川崎に完敗。今季高みを目指すのなら連敗だけは避けなければならないが、相手は昨季最終戦でタイトルを懸けて戦い、やはり完敗を喫した横浜。厳しい試合になることは当然予想されるが、ここで踏ん張るがズルズル後退するか、今季の行く末を占う重要な試合になる。

試合が続いていることもあり、また前節の振り返りも踏まえてか、小川、髙萩らをベンチに置いてターン・オーバーを敢行。一方で永井が先発に復帰、またロシアへの移籍が発表された橋本もボランチで先発した。今季試行している4-3-3ではなく4-4-2でのスタートとなった。見ている方もこの方が落ち着く。

林
室屋　渡辺　森重　中村
東　橋本　シルバ　田川
永井　オリヴェイラ
試合はいきなり動いた。4分、左サイドからのクロスをニアでスルーされると、ファーに飛びこんだ敵FWにボールを蹴りこまれ失点。早い時間帯に0-1とビハインドを背負い、水曜日に続きイヤな雰囲気に。立ち上がりに集中を欠いた訳ではないと思うが、身体が温まる前にヤられた感あった。

先制して流れに乗る横浜に対し、東京は積極的に仕掛けようとするがボールを落ち着かせることができず、横浜が細かくパスをつないでくるのに対し守勢に回る。あまりいい流れではない。

しかし14分、田川が右サイドの室屋からパスを受けてエリアに入ったところで敵DFのタックルを受けて転倒、これがファウルとなってPKを得る。田川はピッチ内で治療を受けたがそのまま退場に。トレーナーが田川の左腕を支持したまま担架で運ばれたのでおそらく左腕か左肩の負傷だと思う。長引くケガでなければいいが…。

17分、このPKをオリヴェイラが決めて1-1の同点に。オリヴェイラのPKはいつもドキドキする。ほんま普通に蹴って欲しいわ。田川に代わってレアンドロが入りそのまま左SHに。

東京はこれで再び流れを引き寄せ、積極的に仕掛けられるようになる。ポゼッションは相変わらず横浜に譲っているが、次第にセカンド・ボールが拾えるようになり、中盤でのプレスから前を向ける時間が少しずつ増えてくる。

29分、レアンドロからのパスを斜めに走って受けたオリヴェイラが敵GKと一対一になりシュートを放つがGKに当ててしまう。互いにチャンスを作り勝ち越しを狙う拮抗した戦いになる。

43分、オリヴェイラが縦に抜けて独走しているところに飛び出してきた敵GKにエリア外で倒される。決定的な得点機会の阻止であり当然退場だと思ったが判定は警告。リプレイも見たが、ファーを敵DFが並走していたのを考慮した可能性はあるものの、オリヴェイラがそのままシュートしていればDFは間に合わない状況であり退場が相当だったと思う。

アディショナル・タイム、このプレーで得たFKをレアンドロが蹴ると、ボールは巻くようにしてファーに吸いこまれゴール。東京が前半のうちに2-1と逆転に成功する。レアンドロはキックが上手い。1点リードで前半を折り返した。

開始直後に先制を許し弱気になりかけたが、PK、FKと着実に得点を重ねて逆転。後半は交代も含め流れをどう読むかの戦いになる。

後半開始直後。永井が右サイドで林からのフィードを受け、敵DFを置いて縦に抜ける。加速してサイドを駆け上がり、ファーをレアンドロが上がっていることを確認してクロス。これが絶妙の弧を描いてレアンドロに合い、レアンドロはこれをダイレクトでゴールに突き刺しこの日2点目。東京が3-1とリードを広げる。

その後は前に出るしかない横浜に対し、東京が慎重にブロックを作って対応する展開。しかしリードを得た東京の守備は水曜日とは異なり強度が高い。横浜のシュート・ミスも重なり、身体を張ってゴールを守り、奪ったボールはオリヴェイラ、永井に当ててあわよくば4点目を狙う。東京の流れになる。

59分、永井とシルバに代えてアダイウトンと安部を投入、そのままトップとボランチに入る。ポゼッションは横浜だが東京の守備が固くフィニッシュまで持ちこませない。昨季のいい時を思い起こさせる展開。

77分、東とオリヴェイラに代えてオマリと髙萩を投入。髙萩が「3枚」と指示を伝えているのが聞こえる。3バックで髙萩のアンカーに橋本と安部がインサイド・ハーフ、中村と室屋がワイドに張り、アダイウトンとレアンドロの2トップか。守備時には両翼が落ちて実質5バックになり、レアンドロが左サイドを埋めてアダイウトンだけを前に残す布陣に見えた。

87分、ゴール正面30メートル弱のところでFKを得てレアンドロがこれを蹴るがボールはわずかにバーの上。入っていればハットトリックだったが。終盤は横浜がリスクを取って攻め上がったがしのぎきり、東京が3-1で昨季の覇者に完勝、昨季最終戦の雪辱を果たした。

ヤバい展開になりかかったが、中央を締めながら攻撃を繰り出したことでPKを得て早い時間のうちに追いついたのが大きかった。その後も拮抗した戦いの中で獲得したFKで逆転。後半開始早々に追加点を得て、後半は東京が主導権を握った。

かつての東京なら先制された時点で下を向き、ズルズルと後退してもおかしくない流れだったが、意図を持った攻撃で敵失を誘いチャンスを決めて試合の流れを引き寄せたところに成長を感じた。連敗だけは避けなければならない難敵との試合で、敵を過剰に意識することなく自分たちのストロング・ポイントで勝負して勝てたのは感無量。

果敢にスピードで勝負を仕掛けた田川がPKを得たばかりか、その交代で入ったレアンドロが2ゴールを決めてヒーローになったことは、この試合のみならず今季の流れを作るという意味で重要だったと思う。田川のケガは心配だが、それをムダにせず勝利につなげたことは大きなポイントになった。

数字を見ればシュート数7-9、CK1-5、ポゼッション38-62と横浜が優勢に見えるが、少なくとも後半は東京が守備で主導権を握っていたし、これができるのが昨季の強さだった。川崎戦の結果を踏まえしっかり通用するものと通用しないものの仕分けをして、できることをしっかりやったアプローチは正しかったと思う。

レアンドロの高い技術が試合を決めたが、3点目の起点になった永井のクロスも素晴らしかった。まだ万全ではないようだが、それを押してチームのために走ってくれた永井の貢献が大きい試合だった。

これで今季4試合を消化して3勝1敗で勝ち点9（1試合あたり2.25）の4位に。今は勝ち点を積み上げる局面で、順位に一喜一憂する必要はないが、試合日程が詰まっており、出遅れを取り戻すのが難しいシーズンだけに少しでも先行しておきたいところ。この勝利は次への大きな足がかりになる。浦和、札幌、鹿島と難しい敵が続くが、ここで調子を付けたい。

評点（評点はドイツ式）；
林(3.5)　クロスの処理が抜群の安定感でキャッチを連発した。
室屋(4)　失点関与あったが、運動量豊富にサイドを制した。
渡辺(3.5)　魂のシュート・ブロックあり。最後まで身体を張った。
森重(4)　守備の時間が長かったがしっかり統率できた。
中村(3)　対人も臆せず挑戦し続け敵のサイド攻撃を封殺した。
東(3.5)　広い範囲をカバー、敵に自由を与えなかった。
橋本(3)　中盤のスペースを埋め、敵を再度に追いやった。
シルバ(3.5)　ボールを持てて運べる。使われて馴染んできた。
田川(3.5)　加速で敵のファウルを誘発。ケガが心配。
永井(3)　献身的に走り続け勝利を呼び寄せた。クロスが絶妙だった。
オリヴェイラ(3)　そろそろ流れからのゴールが欲しい。
＝＝＝
レアンドロ(2.5)　キック巧い。3点目も普通はフカすヤツや。
安部(3.5)　中盤でボール奪取を連発。トップ下よりボランチ。
アダイウトン(3.5)　前線で身体張ってくれた。
髙萩(-)　時間短し。
オマリ(-)　時間短し。頼りになる強さを見せた。

声を出しての応援ができないので拍手だけだったが、いいプレーに対する自発的な称賛の念が輪になって広がる感があって、非常にいい雰囲気だった。歌いっぱなしのチャントや汚いヤジよりはるかによかった。これからも拍手だけで応援することにしたらいいと思った。

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2020年07月08日 23:19 　　　　　[posted by der_ball_ist_rund]

■ 【Jリーグ第3節】FC東京 0-4 川崎

■2020年7月8日(水)　19:30キックオフ
■味の素スタジアム

今季ホーム開幕戦だが今節も無観客試合。早めに仕事を切り上げて家に帰り、風呂に入って晩ごはん食べてDAZNをセット。胸に「You'll Never Walk Alone」のプリントを追加した今季のファースト・ユニで観戦した。

東京は開幕2連勝ではあるものの前節も内容がよかった訳ではなく、また難敵相手に厳しい試合になることが予想される。日程的に余裕のない週央の試合だがしっかりと勝ち点を積み上げたい。

東京はターンオーバーを敢行。右SBは室屋を休ませてルーキーの中村帆高を起用。中村は開幕戦に続いて2試合目の先発となった。また中盤の底にはシルバを先発させ、髙萩とともにダブル・ボランチ。東を右SH、レアンドロを左SHに置き、前節負傷退場して状態が心配されたオリヴェイラがトップ。安部は前節に続いての先発でトップ下か。橋本がベンチ入り。

林
中村　渡辺　森重　小川
髙萩　シルバ
東　安部　レアンドロ
オリヴェイラ
東京が3ラインの守備網を形成して自陣深く守るのに対し川崎がボールを持ってチャレンジする流れに。東京はブロックを固めて引っかけたボールを裏に送ってオリヴェイラを起点に勝負しようとするが、川崎が細かくパスをつないでくるのを止められずじりじり下がってしまう。

川崎に押しこまれて自陣で守備に追われる時間が長い。17分、右サイドのスローインからポストされ、エリア外からのミドル・シュートを打たれ失点。0-1とビハインドを背負う。強い相手に先制点を献上するのは避けたかったが個の力と連係の完成度で上回られた。

直後の18分、東からのパスを受けたオリヴェイラがエリア右を縦に抜けてシュートを放つが角度がなくコースに入った敵GKにセーブされる。ここを決めておけば流れは引き戻せたかもしれないが難しい形だった。

すると23分、左サイドを割られてゴールライン際からドリブルでエリアへの侵入を許す。ゴール前にクロスを流しこまれ、飛びこんだ敵FWにヒールでシュートされてまたしても失点、0-2とリードを広げられる。左サイドで3人抜かれたところで中央が後手に回った。最初の失点もそうだが人は揃っているのにやられている。

余裕の出た川崎が思いきってボールを動かすのに対し、東京は焦りも出てボールと人を追いかける展開になってしまう。

28分には左サイドで仕掛けられ、そっちに引っ張られたところでファーに振られる。これを敵FWがワンタッチで落とし、入りこんだ敵にシュートされて失点。10分ほどの間に3点を失う。敵が確信を持ってボールを動かすのに振らされ、一歩ずつ出遅れて決められた。

東京はレアンドロ、オリヴェイラが前で懸命にボールを収めようとするが、川崎の守備が固くチャンスを作れない。37分、オリヴェイラの落したボールを東がシュートするが枠外に。

42分、髙萩に代えてアダイウトンを投入。安部がボランチに落ち、オリヴェイラとアダイウトンの2トップにしたように見えたが前線は流動的。

45分、ゴール・ライン際の深いところから折り返されたボールに敵FWがシュート。これは林がセーブするが、こぼれたボールを敵FWに蹴りこまれ失点、前半終了間際に無用の追加点を与え0-4に。この時点で試合の大勢は決してしまう。前半終了。

ゲームプランが機能せず、またそれに対して手が打てないままズルズルと失点を重ね、その後は耐えていたものの前半終了間際にさらに失点する最悪の展開。今季この先を考えると後半の戦いが重要。修正力を問われる内容で何かをする必要がある。

後半から東と中村に代えて紺野と室屋を投入。そのまま右のSHとSBに入る。47分、前プレで得たボールを紺野がエリア外から思い切りよく狙って行くが枠外に。悪くない。57分には25メートルほどの位置でFKを得てオリヴェイラが直接狙うが壁に当たる。

前半より高い位置に守備の目線を置き、奪ったボールを攻撃につなげることができているがゴールは相変わらず遠い。この時間帯にまず1点を返したい。61分、安部に代えて橋本を投入。髪が伸びている。66分、先ほどよりはやや遠目で再びFKを得ると、今度はレアンドロが直接狙うが敵GKがセーブ。惜しかった。

レアンドロがボールに触る機会が増え、チャンスにつなげているが、失ったボールからは川崎が素早いカウンターを仕掛けてくるので油断できない。76分、小川がスピードのあるアーリー・クロスを放りこむと、中央でアダイウトンが頭で合わせるがボールはわずかに枠に飛ばず。

79分、オリヴェイラに代えて田川を投入、田川はトップに入ったか。終盤は再び川崎がボールを支配、東京は勢いを削がれ自陣から出ることができない。結局川崎のゴールを割ることができないまま0-4での完敗となった。

メンバーを入れ替え、敢えてリスクを取らず守備を優先しながら、ワンチャンでこじ開けようという戦略だったと思うが、昨季に比べて約束ごとが今ひとつ徹底していないように見える守備ブロックが、練度の高い川崎の攻撃に耐え切れず決壊、ゲーム・プランが狂ったにもかかわらず修正ができず失点を重ねたことで前半のうちに趨勢の決まった試合。

後半開始からメンバーを変えて反撃に出たものの、この時間帯に得点することに失敗すると徐々に失速、交代も逐次投入の印象を拭えず、次につながる糸口がつかめないまま大敗を喫した。せめてもの救いは後半を何とか無失点でやり過ごしたことくらいか。打ち手がハマらず、目論見が崩れたところからのリカバーもできなかった。

川崎に対して楽なゲームができると思っていた訳ではないが、敵を意識しすぎて自壊した感の強いゲーム。やろうとしたことのうち、何が通用して何が通用しなかったのか、高い授業料の元を取るべく検証しなければならない。シーズンのこの段階でこの試合を経験したことはポジティブに捉えて学びの材料にする外ない。

受けに回って前線とのリンクが切れると弱い。気候もあるし試合が続くのも考えなければならないのは分かるが、やはり前プレから灰になるまで走るというこのチームのキャラクターをまずはベースに置くべきではないのかと思った。ヘンにリスペクトし過ぎて起点が低くなり攻撃と守備が分断されてしまった。

オリヴェイラ、レアンドロ、アダイウトン、さらにはシルバら外国人選手は最後まで何とかしようと頑張ってくれたと思う。今日は結果が出なかったが、彼らの存在は今季の東京の浮沈のカギになると思う。

今日は中途半端な選手の使い方をして激しい負け方をしたので次が難しい。この後、横浜M、浦和、札幌、鹿島と手ごわい相手との対戦が短いインターバルで続くことを思うと、この敗戦を中三日で消化することが必要。今の時点でできること、できないことをもう一度整理して、できることをベースに積み上げるしかない。

評点（評点はドイツ式）：
林(5)　失点はどれも厳しかったが責任の一端は免れない。
中村(5)　守備に追われ敵のボールの出し入れに振らされた。
渡辺(5)　敵の屈強なFWと対峙したがちょっと格が違ったか。
森重(5)　こういう試合をピッチで立て直す責任を負うのは彼のはず。
小川(5)　軽い守備で受けに回ったときのもろさを見せてしまった。
シルバ(4.5)　フル出場で存在感は見せた。走り続けたことは評価。
髙萩(5)　自分の間合いでプレーできずボール・ロスト多かった。
東(4.5)　バラバラになりそうなチームをまとめきれなかった。
安部(5)　随所に力は見せたが足りないものも見えたのでは。
オリヴェイラ(3.5)　ケガ明けだがチームのために踏ん張った。
レアンドロ(3.5)　前線で時間を作ったが味方が生かしてくれなかった。
＝＝＝
アダイウトン(3.5)　ヘディング・シュート惜しかったな～。
紺野(5)　仕掛けはいいが通用しなかった。
室屋(4)　最初から使えばよかった。
橋本(-)　時間短し。無難にプレーできているようには見えた。
田川(-)　時間短し。いいプレーもあった。

すぐまた次がある。ここでガタガタッと来ないようにメンタルの切り替え必要。

│Comments(0) │FC東京 | J1リーグ戦

2020年07月04日 23:02 　　　　　[posted by der_ball_ist_rund]

■ 【Jリーグ第2節】柏 0-1 FC東京

■2020年7月4日(土)　19:00キックオフ
■三協フロンテア柏スタジアム

ついにJリーグが再開。まだまだ新型コロナウィルスが日本から消えてなくなった訳ではなく、というより足許では東京で連日100人を超える感染者が確認されている状況で、無観客試合でのスタートとなるが、それでもまずはフットボールのある日常が戻ってきたことが嬉しい。

日立台は本来なら足を運ぶところだし、何なら実際にチケットも押さえていたが、当然払戻となっておとなしく家でDAZN観戦するしかない。ユニを追加プリントのために業者に預けているのでACLユニを着てテレビの前でスタンバイ。

東京は2月の開幕戦で清水に勝ったがもはや遠い昔のような気がする。アウェイだしブランク後で難しい試合になるとは思うが、再開初戦をしっかり勝ってタイトルを狙う構えを鮮明にしたい。

開幕戦との対比で言えば左SBに小川が、インサイド・ハーフには東と安部が入り、トップはオリヴェイラ、アダイウトン、レアンドロの横並びとなった。橋本はコンディション不良でベンチ入りせず、その他、三田、永井の姿もない。橋本はロシアのクラブからオファーを受けているとの報道もあり気になるところだ。

林
室屋　渡辺　森重　小川
東　髙萩　安部
オリヴェイラ　アダイウトン　レアンドロ
試合は神経質な立ち上がりに。やはりブランク後初めての公式戦ということもあって互いになかなかペースをつかめず、連係も今ひとつ。中盤でつぶし合うがどちらもフィニッシュに持ちこめない一進一退の攻防となる。

12分、オリヴェイラが敵MFの後ろからのタックルを受けて倒れ、治療を受ける。敵MFは既に一度警告を受けており、このプレーも後ろからの無謀なタックルで相手を傷めており警告相当と思われたが注意のみ。裁量の範囲とは思うものの納得し難い判定に。

22分、レアンドロが左サイドからドリブルでエリア内に突っかけ、敵DFを引きつけたところで右サイドでフリーの室屋にパスを出す。室屋はダイレクトで狙ったが敵GKにセーブされる。これが東京のファースト・シュートとなる。

26分、オリヴェイラがエリア内に持ちこみ、敵DFを引き連れながらシュートを放つがこれも敵GKにセーブされる。オリヴェイラはこの時のプレーで座りこみ、結局28分に田川と交代。大したことがなければいいが…。

42分には森重から裏のレアンドロにロング・フィードが通るがオフサイドの判定。結局どちらも得意の形に持ちこめず、調子が上がらないままスコアレスで前半を終了した。特に東京はコンビネーションが発揮できず、ロング・ボール主体の攻撃に終始した印象。

後半からは田川を右、安部を左のSHに置き、レアンドロとアダイウトンを2トップにした4-4-2にシフトしたように見えたが、守備がはまらず、強力なトップにムリ目を承知のボールを供給してくる柏の戦術に何度かヤバいシーンも作られるが、敵も合わせきれず事なきを得る。

60分、アダイウトンがドリブルで仕掛けようとしたところを中央で敵MFに後ろから倒される。前半のプレイと同じようなシーンだったが今度は警告が出て退場に。一人多くなるアドバンテージを得る。

62分、右CKを小川が蹴ると、ファーの森重が頭で折り返しゴール前に落とす。ここに渡辺が飛びこみ右足アウトで押しこんでゴール、東京が1-0と先制する。田川も飛びこんでおり、田川が触っていればオフサイドだったと思うが、リプレイでは渡辺が押しこんでいたのでよかった。

その後は東京はやや慎重になり、攻め急がずに一人少なくなって疲れの出てくる柏の隙を突いて追加点を狙う戦いに。敵の攻撃は最後のところで精度を欠き、ゴールは割らせない。

78分、アダイウトンに代えて紺野を投入。紺野は右SHに入り、田川が一列上がったか。85分、室屋が右サイドの深いところからグラウンダーのクロスを入れ、ニアに飛びこんだ田川が引っ掛けて枠に飛ばすが敵GKの正面。惜しかった。

アディショナル・タイムには傷んだ田川に代えてシルバを投入。ボールをコントロールしながら試合をクローズし、1-0で開幕2連勝となった。

決して思い通りに運んだ会心のゲームという訳ではなかったが、なかなか連係が生きてこない中でも我慢強く戦い、セット・プレーからの1点を守り切って勝つことができたのは昨季からの継続の結果だろう。シーズンは始まったばかりだが、着実に勝ち点を積み上げることが何よりも大事な局面で結果を出したことは本当に大きい。

今日の試合ではいろいろ試したが特に序盤はスペースもなく連係が効かず、結局ロング・ボールで一発打開を図った感じだった。後半はややボールを動かせるようにもなったが、危ういボール・ロストも少なくなく、スピードを持って敵ゴールに迫る「東京らしい」シーンはあまり見られなかった。

数字を見てもシュート数11-8、CK5-2、ポゼッション51-49と、東京が優位ではあるものの拮抗した戦いだったことが窺える。どちらに転んでもおかしくなかったが、敵MFの退場からすかさずセット・プレーで先制することで試合の流れをつかんだ。キモを押さえたことで勝利を引き寄せた試合だった。

その中では前半自重した室屋が後半右サイドで果敢な攻め上がりを見せ、チャンス・メイクしたのが印象的。またアダイウトン、レアンドロ、田川らがサボらずにきちんと守備をしてくれたのは完封の原動力になった。

田川も愚直に上下動を繰り返し、最後にはビッグ・チャンスがあったが惜しかった。あれが決まっていれば今季の戦力として大きく評価できたと思うが、次のチャンス待ちとなった。オリヴェイラのケガが深刻でなければいいが、離脱があるのなら田川の覚醒と永井の復帰がポイントになる。矢島、原もいるしチャンスをもらえている間に結果を出したい。

ルーキーでは安部が精力的に動き回りよく顔を出した。まだまだ改善の余地はあるが、戦力として計算できるのは間違いない。紺野はボールを持てば必ず仕掛けたが、結果としてボール・ロストするケースが多かった。前向きな姿勢は買えたし、あの時間にボールを持たれると、敵としてはイヤだったと思う。

橋本、三田の調子が気になるが、アウェイでの再開初戦、しかも無観客という集中の難しい試合で、今いる選手が真面目に働いて結果を出したことを率直に評価したい。東京はこれで開幕2連勝となり、得失点差で2位に。順位はどうでもいいが取れる勝ち点は貪欲に取りに行かなければならない。

評点（評点はドイツ式）：
林(3.5)　試されるシーンほぼなし。敵FWは怖かったが枠に来なかった。
室屋(2.5)　前半の自重から後半は積極的に攻め上がりチャンスを作った。
渡辺(3)　ゴールは必死に伸ばした足のおかげ。敵FWには手を焼いた。
森重(3.5)　何度かチャンスは作られたが敵が自滅してくれた。
小川(4)　自己判断でボールへのアプローチが遅れる悪癖が見られた。
東(3.5)　ここに誰か、というスペースは全部東が埋めた。
髙萩(3.5)　アイデアを見せられるほどスペースがなかった。
阿部(3.5)　愚直に走ってよく顔を出した。今季のカギを握る一人。
オリヴェイラ(3.5)　フィジカルを生かしてボールを運んだ。ケガ心配。
アダイウトン(3.5)　攻守に貢献大きい。ジョーカーとして使いたい。
レアンドロ(3)　タメを作れるので前線の核になる。守備も献身的。
＝＝＝
田川(3.5)　仕事はしている。ゴールが決まれば流れに乗れる。
紺野(-)　時間短し。仕掛ける姿勢はいい。
シルバ(-)　時間短し。

アウェイだけど柏が黄色だったので青赤のファースト・ユニだったのが嬉しかった。中3日でホームでの川崎戦になる。橋本、三田、オリヴェイラ、そして永井は間に合うのか。

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