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2022年09月20日 22:22      [posted by der_ball_ist_rund]

【ブンデスリーガ第7節】グラードバッハ 3-0 ライプツィヒ

■2022年9月18日(日) 17:30キックオフ
■Borussia-Park

日曜日の朝早く起きてスカパーの録画を見た。前節フライブルクと引き分け、このところ内容は悪くないものの勝利から遠ざかっており、シーズン序盤の位置固めをするためにも勝ち点3を取らなければならないホーム・ゲーム。

エルヴェディが先発に復帰する一方でノイハウスが負傷離脱。そのためクラマーが前節のCBからトップ下にコンバートされた。ファルケ監督の信頼が厚いことが窺える。それ以外は前節と同様のフォーメーション。

ゾマー
スカリー フリードリヒ エルヴェディ ベンゼバイニ
ヴァイグル コネ
ホフマン クラマー シュティンドル
テュラム

グラードバッハは立ち上がりから強度の高いプレーで試合の主導権を握る。ボールを奪ってはワンタッチでパスをつなぎながら一気に押し上げる。早いテンポで試合を動かしライプツィヒに時間を与えない。

9分、ホフマンの左CKにエルヴェディが頭で合わせたシュートは敵GKにセーブされるが、直後の10分、敵陣でこぼれ球を拾ったスカリーが縦に抜け、ゴールライン際から折り返すとテュラムがヘディング・シュート、敵GKがセーブしたボールを右サイドのホフマンがけりこみグラードバッハが1-0と先制する。

その後は徐々に拮抗した戦いとなるが、ライプツィヒの攻撃はゾマーの好セーブもあって最後のところで止めている。35分、テュラムが自陣で敵のボールを奪い一気にカウンターをしかける。ドリブルで持ち上がり最後は右を並走したホフマンにパス。これを受けたホフマンがワントラップから流しこみ2-0とリードを広げる。

37分にもコネからパスを受けたホフマンが狙うがわずかにゴール右にはずれる。アディショナル・タイムにはシュティンドルがホフマンからのパスに合わせるがバーの上に。グラードバッハが2-0と内容に見合ったリードを得て前半を終えた。

後半に入るとライプツィヒが選手交代で前に出てくる。自陣で守備に追われる時間が長くなるがこの局面も集中した守備でしのぐ。

52分にはテュラムのパスを受けたホフマンがシュートを放つが敵GKがセーブ。53分、CKからの流れでいったん後ろにこぼれたボールをシュティンドルが前線に放りこむと、ベンゼバイニがワントラップからGKの頭の上を越えるループ・シュートで決め3-0とする。

その後はややオープンな展開となるがライプツィヒの攻撃も散発となり、グラードバッハが主導権を手ばなさないまま時間を進める。82分、シュティンドルに代えてヴォルフを投入したが敵と交錯して右肩を傷め、86分ヘアマンと交代する。せっかくの出番だっただけに気の毒だ。

アディショナル・タイムにはヴァイグル、ホフマン、テュラムに代えてヤンチュケ、ライナー、エングムを投入してそのまま試合をクローズ、3-0での完勝となった。3人入れてどんな立ち位置になったのかは不明。

序盤から一気に押しこんで先制点、追加点を積み上げ、その後は敵の攻撃を受けて守勢にまわる時間帯もあったものの(いつもどおり)ゾマーの再三の好セーブもあってしのぎ、後半にダメ押しのゴールを決めて流れを引き寄せてからは危なげなく勝ちきった。

ファルケ監督のやりたいフットボールがはっきりと表現されたナイス・ゲームであり、不調とはいえ決して弱くはない相手にこの戦いができた意味は大きい。バイエルン戦と異なり、試合の主導権を握っての勝利だけにチームとして今季のひとつの水準点となるだろう。

ホフマン、テュラム、シュティンドルはもう何年もこの顔ぶれで戦い続けており、連係面での不安はない。プレア、ノイハウスが相次いで離脱したが、クラマーのトップ下起用が当たった。意外ではあったが安定感があり適応力の高さを見せた。

数字的にはシュート数21-12、CK8-3、ポゼッション45-55と、ボール保持は譲った形に。先制以降、ライプツィヒがボールを持ちグラードバッハがカウンターで追加点を狙う形になったということか。

気になったのは、エルヴェディやコネが明らかに足をつっているのに最後まで交代させなかったこと。厳しい戦いであればバランスを崩さないために先発を引っ張るのももちろん考えられるが、3-0でリードしている残り15分や20分なら交代させてチーム全体のパフォーマンスを保ち、ケガも避けるのが常道ではないか。

そこまで交代選手がいないわけでもなく、エルヴェディにはヤンチュケがいたし、コネにはヘアマンを入れてホフマンを中央に移しクラマーを一列落とすやり方もあった。またネッツ、エングム、ボルゲス・サンチェスらにも出場機会を与えてよかった。

これで7試合を終えて3勝1敗3分となり勝ち点12(1試合あたり1.71)、暫定ながら6位に浮上し首位BVBとの勝ち点差を3とした。インターナショナル・マッチ・デイのため次節は10月となるが、中断前に悪くない位置につけることができた。

今季はワールドカップが12月に予定されているため、11月に15節まで消化したところでリーグ戦は年内終了となり、短いウィンター・ブレイクをはさんで来年1月下旬から再開となる。まずは年内あと8試合で上が望めるところにいる必要があるが、その足がかりを作った試合だった。

ダニエル・ファルケ監督談話:
「我々は非常によく、高度なパフォーマンスを見せることができた。前半の我々のプレッシングの強度は想像し難いほど高かった。我々は試合をよく支配していたし、ボールを持てば非常にいい組み立てができていた。それに加えて我々はボールをよくキープし、カウンターの守備もよかった。前半2-0とリードしたのは妥当だった。後半はカウンターを受けないようにやや深めに守った。それでも我々はよく試合をコントロールし、ボールを持つ局面も多かった。3点めを取った後もトランジションがよく機能し追加点の大きなチャンスを作った。守備もそこからはなにもさせなかった」

上機嫌すぎてコメント短いのがよかった。



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2022年09月19日 11:36      [posted by der_ball_ist_rund]

【Jリーグ第30節】FC東京 2-0 京都

■2022年9月18日(日) 19:00キックオフ
■国立競技場

国立開催となった第30節。九州に台風が接近しており、その影響で関東地方でも断続的に激しい雨が降るなかでの試合となったが、さいわい試合の最後の10分ほどを除いてはほぼ雨が降らなかったのはさいわいだった。傘を差して国立に向かった。

東京は前節神戸とのアウェイ戦で起点が低く前にボールを運べなかったが、この試合での改善は見られるのか。今季の卒業試験、修了試験として、課題をひとつずつクリアし、来季の発射台を高くしたい。

紺野と安部がメンバー外に。病欠か。レアンドロが久しぶりに左ウィングで先発、中盤は東をアンカーに塚川と松木がインサイド・ハーフを務める格好となった。

スウォビィク
長友 木本 森重 バングーナガンデ
塚川 東 松木
渡邊 オリヴェイラ レアンドロ

東京は立ち上がりから高い強度でプレッシングを敢行、京都に時間を与えず押しこんで行く。

3分、松木が倒されて得たFKをレアンドロが直接狙うがバーの上に。13分にはバングーナガンデからのスルーパスを受けて左サイドを裏に抜けたレアンドロが角度のないところから直接狙うがポストに嫌われる。

京都は奪ったボールをすばやく前線につないてチャンスを作ろうとするが、球際で東京が強く、スウォビィクの安定したセーブもあって散発にとどまる。

28分、森重が自陣から浮き球で左サイドの前線にボールを出すと、バングーナガンデがこれを追って深いところからエリア手前のレアンドロにパス。レアンドロは左寄りからファーに巻いたコントロール・シュートを放ち、これがバー、ポストと当たって内側にはねてゴール。東京が1-0と先制する。見事なシュートだったがその前の組み立ても効いていた。

その後はやや受けに回るが、敵の起点になるFWを東、森重、木本がケア、集中した守備でフィニッシュまで持ちこませない。ボールを持てばスローダウンして緩急から裏を狙うなど試合運びにも工夫を見せ、1-0で前半を終えた。

球際の意識が強く先手を取れ、それが先生にむすびついた。次の試合が気になったここ2試合に比べて、今日で出し尽くしていい試合であり、このままやれるところまでやって交代で流れを引き継ぎたい。

後半は一進一退の攻防となるが主導権は東京が手放さない。55分、オリヴェイラが右サイドから切れこみ松木とのワンツーからシュート・コースを開け左足を振りぬくが敵GKにセーブされる。京都の守備に対しては攻め急がずゆったりとしたパス回しから当てどころを探る。

69分、オリヴェイラとレアンドロに代えてフェリッピとアダイウトンを投入。さらに75分にはバングーナガンデと塚川に代えて中村と三田を投入する。東と松木のダブル・ボランチになり、渡邊がトップ下、右に三田、左にアダイウトンを配し、フェリッピがトップに張るフォーメーションになったように見えた。

77分、自陣に押しこまれゴール前に左からクロスを流しこまれる。ファーに飛びこまれ絶体絶命の危機になるが敵FWがボールに合わせられず。このボールからカウンターを展開、フェリッピが落としたボールを三田が持ち上がり、エリア手前からミドル・シュートを放つ。このボールが変化し、敵GKがセーブしたもののゴール前にこぼれたところをアダイウトンが押しこんでゴール。東京が2-0と試合を決定づけるダメ押し。

イージーなゴールに見えるが、敵DFがだれもこぼれ球に反応できない中、するするとゴール前に現れ押しこんだアダイウトンの得点感覚が光ったし、出場機会を得て果敢にシュートを放って行った三田の意識と技術も高く買いたい。

これで試合の流れははっきりと東京に傾く。アディショナル・タイムには渡邊に代えて山下を投入、ボールを支配して時間を使いながら危なげなく試合をクローズし、2-0での完勝となった。

プレスがはまらず自陣での戦いを強いられた前節に比べ、球際の意識が高かったというかしっかり球際を作れたことで試合の主導権を握ることができた。奪いきる守備ができ、そこからの展開でもしっかりと今季の成長を見せることができたと思う。

シュート数11-7、CK4-4、ポゼッション51-49と数字上は明らかな差は見られないが、展開の上では優劣のはっきりした試合だったように見えた(ひいき目か?!)。もうちょっとポゼッションがあったのではと思ったが、意外に持たれる時間もあったということか。

冒頭に書いた修了試験ということでいえば、強度で相手を上回ることがすべてのスタートとなることを確認した点で第一段階に合格した試合だったと思う。連戦の最終戦で、次節まで2週間の余裕があるということで出しきれたのは大きかったかもしれない。

G大阪、神戸のアウェイ連戦は、日程を見てもキツいことが初めからわかっていて、どこかで配分とか次の試合を考えて戦っていたところがあったのではないか。事情は京都も似たようなものかもしれないが、いったん燃え尽きていいという割りきりはあったと思う。

この試合では東のアンカーが攻守にわたって効いており、ボール奪取、セカンドの回収、つなぎと広範囲で素晴らしい動きを見せた。MOM級の働きで、今、東京で最も充実しているといってもいい。今季、ユニを10番にしてよかった。

あと、ゴールはなかったもののオリヴェイラの身体を張った踏ん張りが目を引いた。敵を背負ってキープからの反転で前にボールを運ぶなど久しぶりに力強さが見られたと思う。おそらくまだ万全ではないと思うが、この試合の攻撃のリンクになっていた。

これで29試合を終了、12勝10敗7分で勝ち点を43(1試合あたり1.48)に伸ばし順位を暫定7位に上げた。残り5試合で勝ち点51を目指すには3勝2敗か2勝1敗2分が必要だが、5試合のうちホームゲームが3試合あるのはアドバンテージ。勝ち点55まで行ければ来季の発射台が高くなる。行けるところまで行きたい。

評点(評点はドイツ式):
スウォビィク(3) 手堅いセービングで無失点。
長友(3) 攻守に無尽蔵の運動量で貢献した。
木本(3) 難しい局面も落ち着いて対応した。
森重(3) 後を考えずにやりきればこのパフォーマンス。
バングーナガンデ(3.5) 攻撃面で特徴出した。
塚川(3.5) バランスをとりボールにも触った。
東(2.5) 攻守にMOM級の働き。推し続けてよかった。
松木(3) オリヴェイラに出したワンツーが熱盛。
渡邊(3.5) アルベル東京のコアになるピース。
オリヴェイラ(2.5) ゴールはなかったが身体を張り続けた。
レアンドロ(2.5) これがあるからやめられない。
===
アダイウトン(3) こういう抜け目のなさもよき。
フェリッピ(4) つなぎでいい仕事した。
三田(3.5) ミドルがゴールにつながった。
中村(3.5) 無難にこなした。
山下(-) 時間短し。もっと見たい。

この試合は今季二度目の国立競技場開催ということで、荒天にもかかわらず5万人とクラブ史上最多の動員となった。試合前にはリトル・グリー・モンスターのミニ・ライブがあり、入場時の花火などカネのかかった演出もあった。おそらくは無料券も相当配布しての動員だと思うが、なんであれまずスタジアムに足を運んでもらうことは重要だ。

そのうえで今日の試合ではレアンドロのゴラッソや三田のミドルなど見せ場もあり、結果的にも快勝して、初めてフットボールの試合を見に来た家族連れに「また来てみたい」と思わせるところまではやれたと思う。

問題は次に彼らが味スタに来てくれたときにどんな試合を見せられるか、どんなスタジアムの雰囲気で迎えられるかということで、スタジアムが古株サポばかりの閉鎖的な場所ではリピーターは獲得できない。いつも見に来る人たちが、新しく見に来てくれた人たちをあたたかく迎えいれることのできるスタジアムでありたい。

国立競技場については今回もあまりいい印象がなかった。とにかく座席の足許が狭く、人の往来がほぼ不可能。バックスタンドの2層にいたが、家族連れが多いだけあって試合中も人の出入りが激しく、そのたびに腰を浮かして前を通さねばならず足は踏まれるはももはけられるはドリンクホルダーのペットボトルは飛ばされるはでひどい状況だった。

動線もプアで、横に移動できる通路がないのでゲートから顔を出して自席がブロックの反対側なのがわかるともう一度ゲートからコンコースに戻り隣のゲートから出直すしかない。2層目の最上段にはコンコースがあるがここが閉鎖されていて、「上出られねぇじゃん」と言いながらゲートに戻る人、すでに人がぎっしり座っている座席の前をムリやり通過して人の足をけりまくる人など、お互いにとって非常に使いづらい。

こんなにたくさん席数いらないので、もう少し人の往来、動線に配慮したレイアウトに改良してほしいし、5万人なら味スタでも入るので、国立はやめて味スタ開催にしてほしい。国立だから来てくれた人もいるとは思うが、見に来る人のことを本当に考えて作ったとは思えない使い勝手の悪さは、ナショナル・スタジアムを名乗るにはあまりにもお粗末だと思った。

この日は東京は黒のスペシャル・ユニを着用。今季はすでにホームとアウェイと2枚のユニがあるので黒は買わなかったが、結局ほとんど着ることのなかった昨季の黒ユニを着た。背番号では7番にしていて、三田の出場、活躍は嬉しかった。

5万人ということで帰りの混雑が懸念されたのでいつものとおり副都心線の北参道駅から帰った。やや歩くが雨もやんでいて助かった。他に歩いている人もなくガラガラだった。



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2022年09月16日 20:42      [posted by der_ball_ist_rund]

【ブンデスリーガ第6節】フライブルク 0-0 グラードバッハ

■2022年9月11日(日) 17:30キックオフ
■Europa-Park-Stadion (Freiburg)

夏休みで実家に帰っていたのでスカパーの配信動画を月曜日の日中に見た。板倉が前節退場となったため出場停止、エルヴェディ、プレアもケガのため欠場で、フリードリヒ、ヴァイグル、シュティンドルが先発した。CBにはクラマーが一列下がる形となった。

ゾマー
スカリー フリードリヒ クラマー ベンゼバイニ
ヴァイグル コネ
ホフマン ノイハウス シュティンドル
テュラム

両チームとも序盤から飛ばして行く。2分、ファースト・シュートはフライブルクに譲ったが、これが枠外にはずれると、5分、右サイドの深いところからホフマンが折り返したボールにノイハウスがダイレクトでシュートを放つ。惜しくも敵GKのナイス・セーブに遭ったが先制の可能性はあった。

その後も14分にはノイハウスのスルー・パスからテュラムが裏に抜けGKと一対一になるがシュートはGKにセーブされてしまう。グラードバッハは中央から縦にボールをつなぐスタイルで積極的に攻めるが、フライブルクも奪ったボールは素早く前線につないで刺しにくる。どちらにゴールが決まってもおかしくない展開となる。

28分にはシュティンドルのパスを受けたホフマンがシュートを放つがGKがセーブ。29分にもシュティンドルのパスを左で受けたテュラムが狙うがこれもGKにセーブされる。33分、ノイハウスが敵DFと交錯して負傷退場、代わってエングムが入る。エングムは右に入り、ホフマンがトップ下にスライドしたように見えた。

結局前半はそのままスコアレスで終了。優位に試合を進めながらも決定機で取りきれず、ノイハウスをケガで失った。ピンチは最終ラインの集中した守備とゾマーの好セーブで乗りきっている。

後半に入るとテンポも落ち、グラードバッハがボールを保持するものの大きなチャンスはなかなかめぐってこない。58分、テュラムが敵陣でDFからボールを奪いそのままシュートに持ちこむがDFにブロックされる。

59分にも敵GKからのパスを引っかけて裏返すがシュティンドルに付けたパスがオフサイドとなる。その後は大きなチャンスもなく、また打開の手も打てずに時間が淡々と過ぎて行く。敵のビッグ・チャンスはゾマーが阻止。

82分、シュティンドルに代えてヴォルフを、エングムに代えてボルゲス・サンチェスを投入するが試合の動意自体が失われており、結局スコアレス・ドローとなった。

内容的には悪くなかったが、前節に続いて決めるべきところで決めきれず、後半に入るとモメンタムが失われて尻すぼみに終わった印象の試合。板倉、エルヴェディが同時に抜けて懸念された最終ラインはフリードリヒとクラマーの踏ん張りで支えたが、テュラムがこの試合でも絶好機をGKに阻まれるシーンが多く取りきれなかった。

数字を見ればシュート数14-12、CK6-7、ポゼッション58-42と、ゴールさえ決まっていれば十分勝ち点3を取れる試合だった。ホームでの敗戦の後、主力を何人か欠きながら(特にCBを2人とも入れ替えながら)アウェイで勝ち点1を持ち帰れたことは評価すべきだが、内容からすれば勝ちきれなかったという印象が強い。

サイドに振らず中央から割って入る傾向が顕著で、それでも結構やれているように見える。これをしっかり結果につなげるところをやり続けなければならない。見た目からして特徴のある監督だが、このスタイルでどこまでやれるのか、特に先発メンバーを固定し交替すら限定的な選手起用がこの後も続くのか、注目している。

これで6試合を消化、2勝1敗3分で勝ち点9(1試合あたり1.50)の8位。まだまだ一喜一憂する局面ではないが、勝ちきれない試合が続いているのが気がかり。やっていること自体はおかしくないが、ケガ人が出て層が薄くなっており踏ん張りどころだ。ここでふるい落とされてしまうとリカバーが苦しくなるので食らいついて行きたい。

その後、板倉が練習中に靭帯を負傷しワールドカップのブレイクまでは出場できないとのリリースがあった。せっかく開幕からCBに定着し、評価も高く監督やチームメイト、サポの信頼も得つつあった中でのこの負傷は痛い。ワールドカップ自体がどうなのかはわからないが、ムリせず回復第一で中断後に復帰してほしい。代表でつぶすのだけは勘弁。

ダニエル・ファルケ監督談話:
「パフォーマンスからはほとんど満足できない。主力を3人も欠いて戦ったにもかかわらず、前半は圧倒的に優位で、試合をコントロールしいくつものいいチャンスを作った。しかし残念ながらリードを奪うことができなかった。後半は注意深く守備をすることが必要で、それはうまくいった。しかし前に進むためのポジショナルプレーという点ではそこまではっきりとやりきれなかった。そのため我々はそれほど多くのチャンスを作ることができなかったが、これほど人を変えなければならないのであればそれもまた仕方のないことだ。全体としては小じっかりしたパフォーマンスだった。首位のクラブに対して無失点で戦い勝ち点を手にした。フロリアン・ノイハウスについては十字靭帯に損傷があるようだ。診断がそれほど重くなく不幸中の幸いとなるよう祈っている」

スイカ感のある緑のセカンド・ユニでのプレー。昨季は黒ばっかり着て緑は来てくれなかったのに。フライブルクが赤なんだからファーストの白でよかった。緑と赤は色覚に異常のある人にはキツかったんじゃないかと思う。



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2022年09月15日 10:45      [posted by der_ball_ist_rund]

【Jリーグ第26節】神戸2-1 FC東京

■2022年9月14日(水) 19:00キックオフ
■ノエビアスタジアム神戸

三宮に宿を取り、ミント神戸という商業施設に入っているひょうたんで餃子とビールの晩ごはんを食べてノエスタに向かった。神戸は僕が社会人になって最初の勤務地でありいろいろとゆかりのある街。9月も半ばだというのにむし暑い気候で汗を流しながらスタジアムに到着。

柏に6−3と快勝してから横浜、G大阪と勝ちきれない試合が続いている。今ならまだギリギリACL圏内を望める状況であり、ここからしっかり勝ち点を積み上げたいところ。ここまでの積み上げがどれだけ通用するか、今季の卒業試験のつもりで残り7試合を戦いたい。

中3日の連戦が続く真ん中の試合ということもあって、前節から一部のメンバーをローテーション。SBでは中村に代えてバングーナガンデを先発させたほか、ケガのためU21代表招集を辞退したはずの松木がインサイド・ハーフ、トップには前節帯同しなかったオリヴェイラが先発となった。また東がベンチ・スタートとなり、塚川がアンカーの位置に入った。

スウォビィク
長友 木本 森重 バングーナガンデ
安部 塚川 松木
紺野 オリヴェイラ 渡邊


東京は立ちあがりから身体が重い。前節に続いて森重のパス出しにキレがなく、敵の前プレのえじきになってさらわれるシーンも散発、全体にそれぞれ一歩遅く後手にまわっている印象の序盤となる。

11分、自陣に押しこまれる中で右サイドからクロスを放りこまれる。これをエリア外に落とされると、このボールをきれいに流しこまれ失点。0−1とビハインドを背負う。人はそろっていたが、敵にボールを動かされシュートにも対応できなかった。

その後も東京はパスのずれやミスが多く、また、敵ボールに対するプレスも甘く主導権を握れない。20分、安部が右サイドの深いところからファーにクロスを入れると、ここに入りこんだバングーナガンデがダイレクトで合わせるが枠におさまらず。

25分、敵の左CKに中央で合わされ失点、0−2とリードを広げられる。競ったものの高さで負けた。その後も東京はパスをつないで押し上げようとするが、神戸のハイプレスに苦しみ攻撃を組み立てられない。

38分、安部からパスを受けた紺野が切れこんでシュートを放ったが枠外に。紺野は45分にもシュートを放ったが枠外となり、結局0−2で前半を終えた。連戦の疲れからか動きが重く、強度で勝てておらずセカンド・ボールも拾えていない。気持ちはあるものの動きがついてきていない感を受ける。後半どこをどう修正するのか難しい。

後半から紺野に代えてアダイウトンを、また安部に代えて東を投入、アダイウトンは左ウィングに入り渡邊が右にスライド。東はアンカーに入り塚川がインサイド・ハーフに上がる。

しかし後半に入っても神戸の組織的な守備に遭い、流れをつかむことができない。アダイウトンにボールを預けても打ち急いで攻めきれず、64分、アダイウトンがシュートを放つが敵DFのブロックされる。21分には松木のCKに森重が頭で合わせるが枠外となる。

66分、塚川とオリヴェイラに代えてレアンドロとフェリッピを投入、フェリッピはトップ、レアンドロは右ウィングに入り、渡邊がインサイド・ハーフに一列降りる。レアンドロが自由に動いてボールが動くようになるが、最後のところは神戸の守備も厚くフィニッシュまではなかなか持ちこめない。

76分、バングーナガンデに代えて木村を投入、3バックに移行し、3−4−3の布陣となったように見えた。松木を左サイドに押し出したか。その後は東京が反撃を試みるが、前線を入れかえて前プレをかけ続ける神戸に対し有効な打開策が見出せない。

90分、レアンドロの中央突破でようやくゴール。単騎でしかけたボールが裏にこぼれ、これをレアンドロが押しこんだ。1−2と1点差に詰め寄る。勢いを駆って5分のアディショナル・タイムも反撃を続けたが、いかんせん時すでに遅く、結局1−2での敗戦となった。

やりたいことは明確になっているものの、やるべきことをやりきれず、ズルズルと時間を浪費してタイム・アップとなった印象の試合だった。強度において神戸に遅れをとり、プレスもアリバイ色が強く実際ボールを取りきれるシーンは数えるほどだった。

数字を見ればシュート数9−9、CK3−5、ポゼッション56−44と、ボールは握ったものの、最後まで試合の主導権は握れなかった。レアンドロにゴールが生まれたことと東のアンカーの安定感が収穫だが、全体としてはいいところを見出すのが難しかった。

この試合で入れかえるべきだったのはおそらく森重、木本の最終ラインであり、ここに疲労が蓄積していることは前節のG大阪戦で明らかだった。思いきって木村を先発させるなどして主力を休ませるわけには行かなかったのか。この試合でも森重のパフォーマンスは満足できるものではなかった。

オリヴェイラもケガを抱えており、以前のような前線での鬼キープは難しく、そこから反転してフィニッシュに持ちこむことはかなりキツい印象を受けた。日程的なものを考えても、若手にチャンスを与えるべき試合ではなかったのだろうか。

あと塚川はインサイド・ハーフが適任で、アンカーもできなくはないが、やはり後半東がアンカーに入ってボールが動き出したように見えた。日程が苦しく、また敵にも対策されるなかで、確実に勝ち点を持ち帰るだけの総合力がなく、隙間にハマって動きの取れなかった試合だったというべきか。

日程やケガ人など万全でない状態で戦わなければならないときの対応力のようなものが問われる局面でまだまだトップ・フォームとそうでないときの差が大きく出るということを見せつけられた気がする。そういう状況を「なんとかする」力はタイトルを狙ううえでは必要なもの。

人がそろっていてコンディションも整っているときにしっかり戦えるのは当たり前で、そうでない時にどうやって帳尻を合わせるか、そこまでを考えてチームを作ることができるかというのは来季も展望するうえで考えなければならないことだ。

そういう意味ではこれもまた今季チームを作りかえようとするなかであり得た試合であり、ストレスのある試合だったことはもちろんだが、シーズン初めに覚悟したことの範囲ではあるのではないか。この試合でなにもかもがダメになったということではなく、やれること、まだやれないことの限界がひとつ明らかになったと受けとめるべき試合だと思う。

これで28試合を終了し11勝10敗7分、勝ち点は40で足踏み(1試合あたり1.43)となったが順位は暫定8位と変わらず。残り6試合で到達できる最大の勝ち点は58となり、勝ち点60到達は不可能になった。

1試合あたりの勝ち点が1.50となる51を目指したいが、そのためには残り6試合を4勝2敗とか3勝1敗2分とかのペースで乗りきる必要がある。本来なら勝ち点51にどれだけ上積みできるかで上位を狙えるかが見えてくるわけだが、ここ3試合のもたつきで勝ち点51すら結構厳しい水準になってしまった感がある。

まずは週末の京都戦でしっかり勝ち点3を積み上げたいが、森重、木本あたりに相当疲労が蓄積しているようでもあり、思いきって選手を入れかえる考え方もある。チーム作り、戦術の落としこみと戦績の両方を同時に追いかけるのは難しい課題だが、今季はそれを覚悟の上でアルベル監督に指揮を委ねているわけで、残り試合、我々の監督がチームを、クラブをどこに連れて行ってくれるのか楽しみにつきあいたい。あれこれ言うのはシーズンが終わってからで遅くない。

評点(評点はドイツ式):
スウィビィク(4) アンカーに何本当てられるか楽しみに見ている。
長友(4) 連戦出ずっぱりでこのパフォーマンスはスゴい。
木本(4.5) さすがに疲れたまってる。休ませたい。
森重(4.5) パフォーマンス落ちてる。休ませたい。
バングーナガンデ(4.5) もっと前向いてしかけていい。判断速く。
安部(5) 前半交代は残念。空回り感あってフィットしきれてない。
塚川(4) アンカーは適性が違う。後半の方が生きた。
松木(4) どこをケガしていたのかわからない動き。
紺野(4) 敵のイヤがる仕事はできたが決めきれず。
オリヴェイラ(5) コンディションが万全ではない感を受ける。
渡邊(4) やり続けたが正確さを欠く場面も。
===
アダイウトン(4) 気持ちがはやってフィニッシュが不正確に。
東(3.5) 今チームでいちばん充実している。
フェリッピ(5) 彼をどう生かすかがまだだれも分かってない。
レアンドロ(3.5) やはり頼ってしまう。ゴールはよく決めた。
木村(4) お粗末なプレーもあったが使い続けたい。

神戸来たんならお土産は一貫楼の豚まんで。



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2022年09月11日 00:46      [posted by der_ball_ist_rund]

【Jリーグ第29節】G大阪 0-0 FC東京

■2022年9月10日(土) 19:00キックオフ
■パナソニックスタジアム吹田

遅めの夏休みを取り、アウェイ観戦を兼ねて里帰りすることにした。この日は新大阪に宿を取って夕方チェックイン、JR千里丘駅からパナスタに向かった。夕立のような雨が降ったが6時ごろにはやんだ。

松木がケガで欠場、オリヴェイラ、バングーナガンデもベンチ外となった。一方で謹慎が解けたと見られるレアンドロがメンバーに復帰。フェリッピが初めて先発した。

スウォビィク
中村 木本 森重 長友
安部 東 塚川
渡邊 フェリッピ アダイウトン


試合は序盤から固い展開に。ともに最終ラインからパスをつないで組み立てようとする基本的な戦術は変わらないが、大阪の方が長いボールも使いながら刺しにくるイメージ。東京はつなぎからの押し上げを試みるが、敵のプレスも厳しく、自陣でのパスミスが頻発してリズムに乗ることができない。

特に右サイドから前に進むことができず、アダイウトンにボールを預けて打開を試みるケースが増えるが、さすがに警戒されており打ちきれない。互いにチャンスを作るものの決定力を欠き、一進一退の時間が続く。

28分、アダイウトンが左サイドでパスを受け、裏のスペースにドリブルで持ち出すが芝がすべって転倒。フォローがなくアダイウトン一辺倒では厳しい。アダイウトンもフィニッシュに力が入ってふかすシーンが多い。

44分には右サイドから中村が上げたクロスにフェリッピが頭で合わせるがヒットしきれず、ファーのアダイウトンも詰めきれなかった。拮抗した戦いで主導権を握れないまま前半を終えた。

ボールを支配して前に進もうという意志は感じられるものの、身体が重いかパスのつながりが悪く、ボールロストからピンチを招くシーンも多かった。やっていること自体はおかしくないのでやり続けたい。ベンチにはレアンドロもいるので交代で流れを引きよせたい。

しかし後半に入っても流れは変わらず。互いにチャンスを作るが守備も固く攻めきれない。

63分、フェリッピに代えてレアンドロを投入。レアンドロがトップの位置に入るが実際はゼロトップか。レアンドロがボールを触ると前への推進力が生まれるが、サポートとの息が合わず、また球ばなれもよくなく決定機には一歩足りない。

73分、塚川に代えて紺野を投入、渡邊がインサイド・ハーフに落ちる。77分、右サイドから渡邊が入れたクロスにファーの安部がダイレクトで合わせたが枠に飛ばず。

84分、アダイウトンに代えて山下を投入。互いに勝ち点3を求めて攻撃をしかけるが決めきれず。アディショナル・タイムには紺野が右サイドから切れこんでシュート、ブロックされたこぼれ球に渡邊が詰めるがGK正面となり決定機を逃す。結局スコアレス・ドローとなった。

最後まで主導権を握れず、敵の粘り強いプレス、固い守備に手を焼き、崩すための工夫が足りなかった。勝ち点3を持ち帰るべく最後まで攻め続けたが、大事なピースがまだいくつか足りない印象があった。いくつか課題を残し、旅はまだまだ続くということだなと思った。

数字で見ればシュート数10−8、CK1−1、ポゼッション54−46とやや優位だが実感としては大阪の方が決定機は多かった印象。順位の差を感じない拮抗した試合だった。

この試合では全体として判断が遅く、その分タッチ数が多かったためにはがすことも崩すこともできず、スピードを上げればパスが出る。まだまだだなあと感じた。

今日は森重のキレが悪く、特に序盤はイージーなパスミスを繰り返した。さすがにその後は帳尻を合わせたが、いささか強引なプレーも多く、疲労の蓄積を感じさせた。水曜日の神戸戦では森重を休ませて木村の先発を試してもいいのではないか。まあ、木本も疲れてるが。

また中村の判断が遅く、ボールを持って考えるうちに出しどころがなくなるシーンが多かった。彼のところでワンタッチで出せれば大きなチャンスになったケースもあったと思うが、右サイドからのチャンス・メイクができずアダイウトンを多用する原因にもなった。

フェリッピはうまさを感じさせるプレーもあったものの、ここにハマれば強いという「ツボ」が狭く、まだまだチームとの連係もこれから。使い方、使われ方がまだ互いにわかってなく、彼にとっていちばんやりやすい形でボールを渡せてないと思う。

松木、オリヴェイラの不在も感じたが、少々メンバーが入れ替わってもチーム・コンセプトがブレないようにならないと上は目指せない。2試合続けての引き分けで足踏み感あるが焦る必要はなく、前を向いてやり続けるしかない。

勝機もあったが危ういピンチもあり、前節同様結果としての引き分けは妥当だったというべきだろう。残念だし悔しいが、アウェイでの勝ち点1を持ち帰ることでよしとするほかない。

これで27試合を終了、11勝9敗7分で勝ち点40(1試合あたり1.48)に到達したが順位は暫定8位に後退した。水曜日に未消化の26節神戸戦がアウェイで予定されており、週末の京都戦と合わせての3連戦で今季の帰趨がある程度見えてくるだろう。今日の引き分けの意味は水曜日に明らかになるだろう。

評点(評点はドイツ式):
スウィビィク(3) 決定的なセーブあり。勝ち点1を守った。
中村(5) 攻撃の判断遅くタッチ数も余計だった。
木本(4.5) 敵FWと対峙し苦しい対応も少なくなかった。
森重(4.5) 序盤集中を欠き、らしくないミスも多かった。
長友(4) 締まった試合に貢献大きかった。
安部(3.5) チームを前に進めるダイナモになった。
東(3) チームを鼓舞しボールを運んだ。
塚川(3.5) 敵のプレスに手を焼いたが落ち着いていた。
渡邊(3.5) チームの核になりつつある。
フェリッピ(5) 強みがまだわからない。山下でよかった。
アダイウトン(4) しかけ続けたが結果出ず。
===
レアンドロ(4) 可能性は見えたが連係が悪かった。
紺野(3.5) 得意の形は警戒されているか。
山下(-) 先発で見たかった。

JR千里丘駅まで歩いて帰った。相変わらずいいスタジアムだった。



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2022年09月05日 23:32      [posted by der_ball_ist_rund]

【ブンデスリーガ第5節】グラードバッハ 0-1 マインツ

■2022年9月4日(日) 17:30キックオフ
■Borussia-Park

月曜日未明の試合のため、朝5時前に起きて出勤前にスカパーの録画を見た。この時間だけはやめてほしいがしかたない。前節、アウェイでバイエルンから勝ち点1をもぎとってのホームゲームでありしっかり勝ち点3を積み上げたいところ。

ファルケ監督はメンバーをいじらないタイプなのか、負けてないから変えてないだけなのか。いずれにしてもベンゼバイニが先発に復帰した以外は前節と同じメンバー。新たに移籍加入したングムとヴァイグルがベンチ入り。

ゾマー
スカリー 板倉 エルヴェディ ベンゼバイニ
コネ クラマー
ホフマン ノイハウス プレア
テュラム

序盤はマインツのハイプレスが機能し、グラードバッハは自陣でつなぎに苦労する。低い位置でボールを失い、フィニッシュまで持ちこまれるシーンが散発、なかなか前線にボールを持ち出せない時間帯となる。ゾマーも試合開始早々からスーパー・セーブを惜しげもなく連発、多難な前途を予感させる。

しかし15分を過ぎたころから徐々にグラードバッハがボールを持てるようになる。マインツの高いラインの裏を使い23分、30分とたて続けにシュート・チャンスを迎えるが、敵GKの好セーブもあり、またバーにも嫌われて決めきれない。

34分には敵DFのクリアミスをさらって裏に抜けるが、最後のところでノイハウスにパスしたのを戻った敵DFにブロックされる。43分にも敵GKにシュートを防がれ、再々のビッグ・チャンスを生かしきれず。この時間帯に得点できなかったのは痛かった。

後半スタートからエルヴェディに代えてフリードリヒを投入。エルヴェディは前半傷んで治療を受けるシーンがあり、おそらくはそのための交代だろう。フリードリヒはCBの右に入り、板倉が左にスライド。

さらに52分にはプレアが負傷退場となりシュティンドルが入る。シュティンドルはケガ明けで今季初出場。

53分、裏に放りこまれたボールをフリードリヒが敵と競ったがボールは裏にこぼれてしまう。これを敵FWにさらわれたところで板倉が後ろからホールディング。決定的な得点機会の阻止との判定で板倉は退場となった。

フリードリヒが競った敵が裏にパスを送ったのであればオフサイドであったためVARが介入したが、映像ではフリードリヒが競り勝っていたためオンサイドとなる。55分、これで与えたFKを直接決められ0-1と先制を許す。

板倉を欠いたグラードバッハはベンチにヤンチュケもネッツもいたにもかかわらずクラマーをCBに下げて対応、ノイハウスが攻撃時はトップ下、守備時はダブルボランチの一画となるような4-2-3または4-4-1のようなフォーメーションとなる。

その後はビハインドを背負ったグラードバッハが一人少ない状態のなかでも積極的に攻撃をしかけるのに対しマインツがリスクを嫌って守る展開に。82分、スカリーに代えてングムを投入、ベンゼバイニが最終ラインに入った3バック気味で右を押し上げるような形になる。

86分にはホフマンのパスを受けて裏に抜けたシュティンドルがゴールに流しこんだがオフサイドの判定。87分にはコネに代えてヴァイグルを投入したが奏功せず、結局0-1で今季公式戦初めての敗戦を喫した。

前半は押しこまれる時間帯もありつつ基本的にはバチバチやりあってチャンスも作ったが決めきれず、後半セット・プレーで失点したうえ一人少なくなって最後まで敵のゴールをこじ開けることができなかった。想定外の交代でゲームプランの変更を余儀なくされた面はあるが、スクランブルに対応しきれなかったのは素直に反省点。

数字を見ればシュート数14-11、CK4-8、ポゼッション53-47と五分の渡り合いの印象で、チャンスを決めて一人多いアドバンテージを生かした試合運びができたマインツにしてやられた試合。内容的には退場はあったもののせめて引き分けにもちこみたかった。

この試合でエルヴェディとプレアが負傷、板倉は次節出場停止となる。レギュラーのCB2枚を欠く非常事態となるが、フリードリヒが無難なパフォーマンスを見せてくれたのと、ヤンチュケ、バイヤーもいることを思えばいる人でなんとかつなぐしかない。

ングムとヴァイグルは顔見世のデビューだったがどこまで戦力になるかはこれから。監督の選手起用にかなり偏りが見られるのが気になるところだ。まだ順位を見て一喜一憂する段階ではないし、いずれどこかでシーズン最初の敗戦もやってくるとはいえ、力負けではなく試合をコントロールできずに負けたのは残念。

メンバーにもう少し入れ替えがほしい。初めての敗戦のあととなる次節の指揮に注目している。

ダニエル・ファルケ監督談話:
「結果についてはアンラッキーだったが、パフォーマンスについては立ち上がりを別にして本当によかった。我々はうまく試合に入れなかった。マインツはこの序盤にチャンスにチャンスを作ったわけではなかったが、それでも満足するわけには行かない。その後は試合に入るべく戦い、そこからはたくさんのことが実際うまくできるようになった。残念なことに前半にたくさんの大きなチャンスを不意にしてしまった。ハーフタイムにニコ・エルヴェディを下げなければならず、後半開始直後にもアラサンヌ・プレアもそうなった。その後は我々は非常に不運なレッドカードをもらってしまった。というのもカリム・オニシヴォは明らかにオフサイド・ポジションにおり、ただボールがマーヴィン・フリードリヒの肩に当たって彼にこぼれてしまったからだ。そこからの25メートルのFKをきっちり決められてしまった。フットボールではなにをやってもうまくいかないということがあり、そういうのが今日起こった。それが今日の試合に最終的に負けてしまった理由だ」

だとしても早起きしてこの負けは勘弁してくれ。



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2022年09月04日 01:42      [posted by der_ball_ist_rund]

【Jリーグ第28節】FC東京 2-2 横浜

■2022年9月3日(土) 19:00キックオフ
■味の素スタジアム

家のエアコンから水が漏れるようになり困っていたが昼のうちに業者が来てくれて修理できたので晴れ晴れとした気持ちで味スタへ。ヴェスパでバックゲート側の第二駐輪場までアプローチを乗りつけるのが気持ちいい。

前節アウェイで柏に打ち勝ち、今節は首位横浜を味スタに迎える。手ごわい相手ではあるが我々の現在地を知るための試金石となる試合だ。松木をベンチに置き、インサイドハーフは塚川と安部の組み合わせ。中村が左SBで先発した。

スウォビィク
長友 木本 森重 中村
安部 東 塚川
紺野 オリヴェイラ 渡邊

キックオフ前にインカムの不調か主審が四審と話し合う時間が長かった。序盤は互いにボールを持って押し上げようとするぶつかり合いに。中盤で激しく主導権を争い、奪ったボールを交互に前線に展開する流れとなる。

立ち上がりやや東京に分があり、9分、ショート・カウンターから右サイドでボールを持った紺野が巻いたシュート(例のヤツ)で狙うが惜しくもバーに嫌われる。これが決まっていればというヤツだがまあ言っても始まらない。

12分、横浜のカウンターから持ち上がられ、対応した長友が敵FWと並走したが敵FWが倒れてPKの判定に。確かに長友が敵FWの肩に手をかけてはいるものの決定的な影響があったとは思えず、ファウル自体が微妙であるうえ、接触はエリア外にも見え納得のできない判定。

VARが介入し長い中断のあと、OFRなしで判定はエリア外でのファウルに変更され横浜のFKに。これは枠外となり胸をなでおろす。あらためてDAZNで見たがそもそもファウルの判定自体どうなんだというシーンだった。

時間の経過とともに主導権は徐々に横浜に。東京は自陣で守備に追われる時間が長くなる。27分、スルーパスに裏抜けした敵FWを飛び出したスウォビィクが倒してしまうがノー・ファウルの判定に。これもVARが介入し再び結構長い中断となる。

DAZNでの確認ではスウォビィクが遅れて敵をブロックした後でボールに触れたように見えPKでもやむを得ないと思ったが、どういうわけか不問となりここでもホッとする。判定が不安定なうえ試合指揮も今イチで荒れ気味に。中断が長くペースを作れない。

その後もボールを支配されながらなんとか持ちこたえ、31分には紺野のシュートもあったが、40分、敵の左CKからファーで押しこまれ失点、0-1と先制を許す。流れからは守れていたがセット・プレーからのもったいない失点。

さらに45分、右サイドからクロスを入れられ、DFの間から押しこまれて失点、0-2と追加点を与えてしまう。ラインはそろっていたが森重と中村の間に入りこまれるのをケアできなかった。

VARの中断も長かったためアディショナル・タイムが7分と長く、その間に枠を捉えたミドルを放たれたがスウォビィクがセーブ、0-2で前半を終えた。

前を向いて戦えており、序盤は拮抗した争いだったが、次第に横浜に流れを持って行かれ、前半終わり方に立て続けに2失点を喫した。局面では遜色なく戦えていただけに失点が残念だが、やろうとしていること自体は間違いなく、後半も臆することなくやり続けるしかない。まず1点がほしい。

後半開始から中村に代えてバングーナガンデを投入、あらためて前に出る選択をしたようだ。すると53分、左サイドからのFKをバングーナガンデがけり、ファーにこぼれたボールを塚川がワントラップからシュート。これがDFの間を縫って決まり1-2と1点差に。塚川はJ1初ゴール。

この勢いを生かすべく、57分、オリヴェイラ、紺野、安部に代えてフェリッピ、アダイウトン、松木を投入。フェリッピがトップに、アダイウトンが左ウィングに入り、渡邊が右ウィングにスライド。松木は左のインサイド・ハーフに入り塚川は右にスライド。

58分、松木の左CKに森重が頭で合わせるがバーの上。東京が積極的に前に出る時間帯となる。63分、松木の右CKに塚川が頭で合わせる。これが決まって東京が2-2の同点に追いつく。塚川はこの試合2ゴールの活躍。

その後は互いにチャンスを作りながら決めきれない。東京はアダイウトンの単騎突破やフェリッピへのフィードもからめて攻撃するが簡単にはゴールできない。73分、足をつった塚川に代えて木村を投入、3バックにしたようにも見えたが、木村を左SBにしてバングーナガンデを1列前に出したのかもしれない。

43分にはアダイウトンがフェリッピからのパスを受けてワントラップからの反転ボレー・シュートを放ったが枠外に。さらに44分には渡邊からのスルー・パスにアダイウトンが抜け出してシュートを放つが敵GKにセーブされる。

アディショナル・タイムには敵のシュートがバーをヒットするシーンもあり肝を冷やしたが試合は結局そのまま2-2で終了した。

前半、力負けする形で2点を失ったが、後半は交代カードもうまく使いながら追いつき、さらに逆転を狙った。互いに最後まで勝ち点3を狙いに行き、ヤるかヤられるかのシビれる展開となったが、勝機もあった一方で負けていてもおかしくなく、結果としての引き分けは妥当だった印象。

シュート数10-13、CK6-8、ポゼッション48-52と競ってはいるもののやはり少しずつ上回られたのは実感と合っている。ボールの動かし方には横浜に一日の長があり、苦戦することは覚悟のうえだったが、昨季の大崩壊やアウェイでの競り負けに比べれば、自分たちのやり方で正面から挑戦し、苦しみながらも2点差を追いついて勝ち点1を得たことは進歩と見ていいのではないか。

ホームでの勝ち点1に満足するわけには行かないし、勝機もあっただけに引き分けは悔しいが、フェアに見れば勝ち点1をもぎとった試合であり、自分たちの現在地を知るという点では大きな意味があった。誇っていい結果だと思う。

ハイプレスを受けながらもパスをつないでいなし、前にボールを持ちだすシーンも増え、やろうとしていることは確実に形になりつつある。

もちろんまだまだ危なっかしい部分もあるし、実際バタつき気味の時間帯に立て続けに2失点するなど前節を思い起こさせるシーンもあったが、この試合を見て「つたなさ」や「ほころび」の話をするのか、「勇気」や「挑戦」の話をするのか、もちろんどちらもしなければならないのだが、まずは「勇気」の話から始めたくなる試合だった。

これで戦績は26試合11勝9敗6分、勝ち点は39(1試合あたり1.50)となり順位は暫定8位とひとつ後退したが、1試合あたりの勝ち点では7位、到達できる最大の勝ち点では5位(3位とは5差)とまだまだ上は狙える。

まだ川崎、鹿島、C大阪といった上位との対戦を残しているが、その分地力で上に行ける可能性もあり、今季どこまで行けるか見てみたい。その足がかりとなる大きな勝ち点1であり、次節からの関西アウェイ2連戦が楽しみだ。

評点(評点はドイツ式):
スウォビィク(3) 前半最後のファイン・セーブで試合を救った。
長友(4) あやうくPKを取られそうになったが判定に疑問。
木本(3.5) 敵のハイプレスにも敢然と立ち向かった。
森重(3.5) 熱く戦ったがヘディングは決めたかった。
中村(4) 裏抜けしたヤツはシュートまで行きたかった。
安部(4) 果敢にボールを追い続けたがチャンスにはからめず。
東(4) 今日はいい縦パスが少なかったが安定感はあった。
塚川(2.5) 中盤で時間を使える。2ゴールは嬉しい。
紺野(3) 敵からしたら絶対イヤな選手。シュート惜しかった。
オリヴェイラ(4) あまりボールが来ず精彩を欠いた。
渡邊(3.5) アルベル東京の中枢になりつつある。
===
バングーナガンデ(4) 成長している。使い続けたい。
フェリッピ(4.5) 生きる局面が限られている感。
アダイウトン(3.5) 決まらなかったが十分脅威になった。
松木(3.5) チームを前に導いた。代表で不在になるの痛い。
木村(-) 時間短し。落ち着いてプレーできていた。

3万人に配布されるはずの手首に巻くライト、入場者29,000人だったのにもらえなかった。あと炎が上がる演出が(物理的に)熱かった。



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