フットボール・クレイジー
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2024年12月22日 11:12
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■
【ブンデスリーガ第15節】ホフェンハイム 1-2 グラードバッハ
■ 2024年12月21日(土) 15:30キックオフ
■ PreZero-Arena (Sinsheim)
スカパーでリアタイ観戦。今年最後の試合となるが、リーグ戦ここ8試合で4勝1敗3分と好調を維持、このままの勢いでウィンターブレイクに入りたい。年明けの次節がホームでのバイエルン戦であることを考えれば、アウェイだが勝ち点3を取りに行きたい試合だ。
前節出場停止だったヴァイグルが先発に復帰した以外はそのままの布陣。ザンダーを下げるかと思ったが、前節パフォーマンスがよかったこともあってかそのまま先発させ、ライツがベンチスタートととなった。ライツも前節相当いい動きをしていたが…。福田がベンチ入り。
布陣
ニコラス
スカリー 板倉 エルヴェディ ウルリヒ
ヴァイグル ザンダー
オノラ プレア ハック
クラインディーンスト
前半
立ち上がりにいきなり決定機。1分、プレアからのスルーパスを受けて縦に走ったハックが右サイドからシュートをはなったが敵GKにセーブされた。これで得たCKをオノラがけり、ファーの板倉が折り返したボールにクラインディーンストが頭で合わせるが枠に飛ばず。
その後も互いに攻撃をしかける動きの多い展開に。グラードバッハは最初のシーンのあとはカウンターからクロスまではもちこむもののフィニッシュできない。一方で自陣では強固なブロックを形成しホフェンハイムにチャンスを与えない。一進一退の攻防に。
23分、オノラのCKに板倉が頭で合わせたシュートはDFにブロックされたが、後ろにこぼれたボールを走りこんだザンダーがシュート、これがGKの手をはじいて決まりグラードバッハが1-0と先制する。抑えたいいシュートだった。ザンダーは移籍後初得点。
その後はホフェンハイムがボールを保持してグラードバッハ陣内で攻撃をしかけ、グラードバッハが受けにまわる時間が長くなる。グラードバッハは守備に追われる時間が長いが規律ある守備でゴールを守り、ニコラスの好セーブもあってしのぐ。
43分、自陣からのロングカウンターでウルリヒが持ちあがる。ウルリヒは右サイドを並走したプレアにボールを出し、プレアが中央に折り返したボールにクラインディーンストが飛びこんで敵GKと交錯しながらもボールをゴールに押しこんだ。
追加点かと思われたが、VARによるゴールチェックの結果、プレアからラストパスの際にクラインディーンストがわずかにオフサイドだったと判定されてノーゴールに。リプレイ移った瞬間に「あ、これはあかんかも」と思ったヤツなのでしかたない。
そのまま前半を終了、後半早い時間帯に追加点がほしい。
後半
しかし後半に入っても流れは変わらず、ホフェンハイムがボールを保持して攻撃しグラードバッハがこれを受ける展開。ラインはマメに修正するものの押しこまれて下がってしまい、ボールを奪っても自陣からなかなか出ることができない。
57分、エリア内で敵FWと高いボールを競ったスカリーが敵の胸をけってしまいファウルを取られる。ボールに行けておらずやむを得ない判定でPKを与える。これを冷静に決められて1-1と同点に追いつかれる。DFとしては不用意なプレーだった。
だが直後の61分、ハックが大きく前線にけり出したボールを右サイドでプレアが受け、敵DF二人をかわしてシュート、これが決まって2-1と再び勝ち越す。ワンチャンを個で決めたゴールだったが失点の直後だけに効いた。
その後もホフェンハイムがボールを握って攻撃をしかけるがニコラスが好セーブを連発してゴールを守る。70分、ハックに代えてライツを投入、ライツは右ウィングに入り、オノラが左にスライド。
80分にはプレアとスカリーに代えてフリードリヒとライナーを投入、板倉を真ん中に置いた3バックに移行する。さらに86分にはウルリヒとオノラに代えてネッツとシュテーガーを投入。守りきって勝つというメッセージが明確に。
アディショナルタイムは4分、その間もなんどかヤバいシーンをつくられたがニコラスが当たりまくっておりことごとくセーブ、必死の守りでゴールを割らせず、なんとかしのぎきって2-1で8月以来のアウェイでの勝利を挙げた。
戦評
ホフェンハイムの攻撃を受け続ける守備戦になったが、早い時間帯に先制したことで対応する余力が生まれた。前半終了間際のゴールはオフサイドで認められず、後半にはPKでいったん追いつかれたがすぐに突きはなし、苦しみながらも2年9か月ぶりの連勝となった。
シュート数5-18、CK4-8、ポゼッション35-65となぜ勝てたのか不思議な数字だが、ワンチャンを決めきったことに加え、ニコラスのファインセーブが大きかった。耐えてつかみとったアウェイでの勝ち点3というべきだろう。
こういう試合をしっかり勝ちきれたのはいい流れ。切りかえに正確さを欠き、プレスもかかりきらず苦労したが、ゴールはどちらもケチのつけようがないもので、内容的に厳しくても勝ち点3を取れたこと自体がチーム状態が悪くないことを示していると見ていい。
リードしても勝てない試合が多かった昨季に比べると成長が窺え、試合のマネジメントや交代にも意図が感じられるようになってきた。シーズン序盤は結果がついてこず、正直この監督ではキツいと思ったがここまで挽回したのは予想外。
15試合を終えて7勝5敗3分、勝ち点24(1試合あたり1.60)で暫定7位に浮上、ウィンターブレイクに入ることになった。気がつけば3位との勝ち点差が3まできている。ブレイク明けがいきなり踏ん張りどころになる。もっと強度も精度も上げて行きたい。
ゲラルド・セオアネ監督談話
「試合全体を見れば、我々は決して出来のよかった方のチームではなく、いくらかラッキーだった方のチームだった。前半は、やろうとしたことの多くを実際にやることができた。この局面ではいい切りかえができており、それがひとつかふたつのチャンスにつながった。その後はホフェンハイムが強みを出し、我々はちょっと守備的になりすぎた。なにより終盤はあまりに自由にやらせすぎ、多くの局面でしっかりと守ることができていなかった。それでおこの勝利はうれしい。サポーターの応援は今日もまた素晴らしいものだった」
ニコラスをほめてやってくれ。
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Borussia M'Gladbach
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ブンデスリーガ
2024年12月15日 12:06
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■
【ブンデスリーガ第14節】グラードバッハ 4-1 キール
■ 2024年12月14日(土) 15:30キックオフ
■ Borussia-Park
スカパーでリアタイ観戦。アウェイでフライブルクに負け、ホームでBVBに引き分けと失速気味だが、たまたまホーム連戦のスケジュールで相手は最下位のキール。ここでしっかり勝ち点3を取って踏んばりたいところ。価値を問われる試合。
ヴァイグルが警告累積で、チュヴァンチャラも前節退場となったためともに出場停止。ほかにもエングムがメンバー外となり、ケガから復帰のネッツに加え、福田、ペシュ、スヴィダーがベンチ入りした。ザンダーは古巣との対戦となる。
布陣
ニコラス
スカリー 板倉 エルヴェディ ウルリヒ
ライツ ザンダー
オノラ プレア ハック
クラインディーンスト
前半
立ち上がり、オノラの右サイドからのクロスに中央のクラインディーンストが頭で合わせいきなりゴール。1-0と先制する。開始37秒、ほぼファーストプレーからの得点でグラードバッハがアドバンテージを得る。
ここからしばらくはキールがボールを握って反撃に出る時間帯に。グラードバッハはリードを得てやや守備的になり、自陣でキールの攻撃を受けるが、クリティカルなかたちはつくらせず、引っかけたボールでカウンターを試みる。
19分、ライツが右サイドからクロスを供給、これに再びクラインディーンストが中央でヘディングしたがボールはバーの上に。1点めとほぼ同じ形でフリーでのシュートだったがはずした。枠に行ってれば確実に追加点だったが絶好機を逃した。
このあたりから再びグラードバッハの流れに。23分、ハックがクラインディーンストをめがけて左サイドから入れたクロスは敵DFに先に触られてファーに流れる。右サイドでこれを受けたオノラがダイレクトボレーでシュートしたが大きく的をはずれた。
26分、エルヴェディが前線に送ったフィードをハックが確保し右足アウトでDFとGKをまとめて無力化するループシュート。これがきれいに弧を描いてゴールに入り2-0とリードを広げる。ハックがオフサイドポジションにいたのではないかということでVARのチェックがあったがゴールが認められた。
これでほぼ一丁あがりかと思ったが傲慢だった。直後の30分、エリア外から想定外のタイミングで右サイドからのミドルをファーに決められ失点、2-1と再び一点差に。「このタイミングでそこから打ってくるとは」という一発モノで敵をほめるしかない。楽勝ムードが一気に引きしまった。
それでもグラードバッハは流れを手ばなさない。32分、右サイドを縦に抜けたオノラがクロスを上げ、例によってクラインディーンストが頭で合わせたがバーの上に。下がりながらむずかしい体勢だった。
43分、左CKをオノラがけると、ニアのプレアがフリック、これがファーネットに決まり3-1と再びリードを広げる。これで「イケる」感が出た。45+1分には左サイドから切れこんだウルリヒのシュートが敵DFに当たって枠外に。3-1で前半を終えた。
後半
グラードバッハは2点のリードを背景に落ち着いた試合運び。ボールを保持しながらも攻め急がず、チャンスをうかがいながら時計を進める。52分、オノラの左CKをファーの板倉が折り返し、中央でウルリヒがシュートしたがミートしきれず。
64分、右サイドを上がったオノラのクロスは敵DFにブロックされ、戻ってきたボールを受けて切りかえしから今度はシュートしたがこれもDFにブロックされた。CKにはクラインディーンストが合わせたが上にはずれた。
グラードバッハは交代がないまま終盤に。78分、FKからのこぼれ球をザンダーがエリア外から直接狙ったが強烈なシュートは敵GK正面に。ザンダーがこんなシュートを持っているとは知らなかった。
79分、プレアが左サイドからオノラとパス交換しながら切れこみ最後は右サイドのライツとのワンツーから右足でシュート。これが決まって4-1と実質終戦に。ゴール前にいたオノラがオフサイドではないかと思ったが問題にされなかったようだ。
80分、ハックとウルリヒに代えてネッツとフリードリヒを投入。最終ラインを3バックにし、スカリーとネッツをウィングバックに。86分にはライツ、オノラ、スカリーに代えてシュテーガー、キアロディア、ライナーを投入、板倉を一列上げてボランチに。
88分、ネッツからパスを受けたエルヴェディのシュートはポストに嫌われるが、こぼれ球をクラインディーンストが流しこむ。いったんはゴールが宣告され5-1かと思われたが、VARの結果エルヴェディのシュート時にクラインディーンストがオフサイドポジションにいたとの判定でノーゴールに。たぶんクラインディーンストは自分でわかってた。
4分のアディショナルタイムも無難にしのぎ、4-1で試合は終了。3試合ぶりの勝利となった。
戦評
立ち上がりにいきなりゴールを決め、その後沈黙の時間があったものの、いい時間に追加点を得た。直後にファインシュートで1点を返され微妙な空気になったが前半のうちに3-1とすると、後半は危なげなく試合をコントロール、ダメ押しも挙げて問題なく勝ちきった。
シュート数17-12、CK5-2、ポゼッション56-44と数字のうえでも優勢、正直やや力の差がある試合だったと思う。このタイミングでこのカードがあり、2試合勝ててなかった状況からホームで勝てたのはありがたい。シーズン前半のポイントになる試合だった。
クラインディーンスト、ハック、プレアと前線がしっかりゴールを決め、オノラがその多くにからんだ再現性のある攻撃だった。得意の形をしっかり出して結果を出したのは自信になる。ライツ、ウルリヒもいい動きで攻撃を下支えした。
追い風参考みたいな試合であまりこれを基準にモノを語ることはむずかしいが、ヴァイグルを欠きながらもザンダーが中盤を支えてライツを前に行かせ、ウルリヒが上がる分スカリーがバランスを取るなど、今のチームでやりたいことが生きた試合になった。
これで14試合を終えて6勝5敗3分と再び勝利が先行、勝ち点を21(1試合あたり1.50)に伸ばし順位を暫定ながら10位に上げた。5位のフライブルクとの勝ち点差が3と、混戦のダマがやや上に移行した感があり、このグループにしっかり食らいついて行く必要がある。
次節アウェイでのホフェンハイム戦が年内最後の試合になる。しっかり勝ち点を挙げ、いい位置でウィンターブレイクを迎えたい。ブレイク明けはいきなりホームでのバイエルン戦になる。
ゲラルド・セオアネ監督談話
「この試合のスタートは我々にエネルギーと勇気、自信を上積みしてくれた。チームは試合のそれぞれの局面をうまく判断してくれた。キールはボールを保持すること、攻撃の形が多様であることはわかっていたが、我々は規律がしっかりしており非保持での動きもはっきりしていた。そのおかげで我々はいくつかのいい切りかえができたし、今年もう一度ホームの観客の前で勝利を祝うことができた」
コメント短くて助かった。
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Borussia M'Gladbach
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ブンデスリーガ
2024年12月11日 15:35
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【Jリーグ第38節】FC東京 3-0 C大阪
■ 2024年12月8日(日) 14:00キックオフ
■ 味の素スタジアム
気持ちよく晴れた初冬の日曜日。ヴェスパで味スタに向かうのも今年はこれが最後だ。天文台通りのゲートから続くワインディングロードをスタジアムに向かう気分のよさはバイクでしか経験できないもの。
足許三連敗とシーズン終盤にきてブレーキがかかっているが、今季2勝しかできていないホーム味スタで最後はしっかり勝ち点3を積み上げたい。現役引退を発表したオリヴェイラのラストマッチになる。
右SBに白井が先発、CBは土肥とトレヴィザンのコンビになったがそれ以外は前節と同じ布陣。木本は前節退場処分で出場停止、森重、中村、小柏はメンバー外に。契約満了の発表があった児玉もベンチ入りはしなかった。
布陣
野澤大
白井 土肥 トレヴィザン 安斎
東慶 高
仲川 荒木 遠藤
オリヴェイラ
前半
互いに得るものも失うものもない最終節ということで自分たちの戦いでぶつかり合う展開に。東京がボールをもち、大阪のプレスをはがしながらパスをつないで前進するシーンが多い。
6分、左サイドで得たFKを荒木がけり、ファーのトレヴィザンが頭で落としたボールを土肥が右足で押しこもうとするがゴール右にはずれた。10分には荒木からのスルーパスがオリヴェイラに通るがシュートには至らず。
12分、白井からのフィードがルーズになったところをオリヴェイラが拾って荒木につなぎ、荒木からのパスをエリアで受けた仲川が反転してシュート、これが決まって早い時間帯に1-0と東京が先制する。FWとして仕事をしたという感があった。仲川のゴールはうれしい。
その後は大阪も前に出てきて拮抗した一進一退の攻防に。東京はリードを背景に臆することなくボールを動かす。26分、敵CKのこぼれ球を仲川が拾ってカウンター。並走したオリヴェイラにパスを出し、枠にシュートをはなったが敵GKがセーブ。ジンヒョン空気読め。
この時間帯は大阪がやや優位に攻撃をしかけるが東京が自陣をしっかり固め、シュートには複数が身体を投げ出してしっかり守ることができているうえ、最後のところでは野澤大の好セーブも光っている。流れは悪くない。
37分、中央の東慶が右に展開したボールを白井が受けクロスを入れるとオリヴェイラが頭で合わせるがシュートはまたしても敵GKがセーブ。ジンヒョン空気読めって。
すると42分、遠藤のクロスがブロックされたこぼれ球を高が左寄りからシュート。これが敵DFに当たってループ軌道になり、そのままGKの頭を越えてゴールに。2-0と東京がリードを広げる。オウンゴールかと思ったが高の得点になった。
前半はこのまま2-0で終了。先制、追加点といい時間帯に決めることができ、アドバンテージを得た。後半、オリヴェイラにゴールがほしい。しっかり勝ちきらなければならない試合だ。
後半
後半も互いに積極的に攻撃をしかける立ち上がり。野澤大のセーブに救われたシーンもあったが主導権は手ばなさない。54分には荒木のCKに中央でトレヴィザンが頭で合わせるが敵GKがキャッチ。
63分、ついにそのときが来た。オリヴェイラに代えて俵積田を投入。オリヴェイラは両チームの選手が花道をつくるなか、ひとりひとりとタッチをかわしながらハグしながら退場、満場の拍手を受けた。大阪の選手の配慮には感謝しかない。俵積田は右ウィングに入り、仲川がトップに。
71分、仲川と東慶に代えて山下と小泉を投入。73分、自陣のクリアボールを山下がワンタッチで裏にフリック、これを受けた遠藤がドリブルで持ちあがり、逆サイドの俵積田にラストパス、俵積田がこれをエリア手前からダイレクトでゴールに流しこんだ。
胸のすくようなカウンターだったが、ゴールチェックの結果遠藤がオフサイドだったとの判断になりゴールは認められず。遠藤は自陣にいたようにも見えたが検証画像を見ると確かに右足が敵陣に残っていた。
84分、CKからゴール前の攻防となり、土肥が落としたボールに山下が飛びこんで押しこもうとしたが敵GKがセーブ。85分にはCKからのこぼれ球を俵積田がエリア手前からねらったがミートできず。
88分、荒木がけった左CKをトレヴィザンが中央でヘディングしたがシュートは惜しくもポストに嫌われる。しかしこのこぼれ球をトレヴィザンが自ら左足で押しこみゴール、3-0と試合を決める。
90+2分、遠藤と荒木に代えて長友と野澤零を投入。安斎を一列前に上げ、野澤零は山下と2トップになったように見えた。結局試合はそのまま3-0で終了、味スタで今季3勝目となる完封勝ちでシーズンを締めくくった。
戦評
早い時間帯に先制、前半終了間際に追加点を挙げて終始優位に試合を進め、敵にもチャンスはつくられたものの野澤大のファインセーブなどでゴールを守り、終盤にダメ押し、主導権を手ばなさないままクリーンシートで勝ちきった。
シュート数13-14、CK5-6、ポゼッション46-54と内容的には必ずしも敵を圧倒したわけではなかった。オリヴェイラの最終戦ということもあって最後までモラルもプレー強度も落ちなかったことが勝因といっていい。
ともに中位でシーズンを終えることが確定しており、惜しむもの、守るものもなく、互いに自分のスタイルを留保なく出し合うのびのびした試合になった。東京は自陣から当てる、落とす、飛ばすをくりかえしながら前進するスタイルでチャンスをつくった。
ホームで3-0は完勝というべきだが、リスクをとって前を向いたのが結果として功を奏したかたちで、実際大阪にも決定機はいくつもあり、点の取り合いになっていてもおかしくなかった。結果やゴールの印象ほどの一方的な試合ではなかった。
オリヴェイラにゴールが生れなかったのは残念だったが、笑顔で楽しそうにプレーしており、交代時には両チームの選手が花道をつくる栄誉を受けた。スタンドからも惜しみない拍手と歓声があり、東京でひとつの時代をつくったストライカーとの別れを惜しんだ。
オリヴェイラのほか、仲川、遠藤、俵積田、荒木らが働くべき人がしっかり仕事をしたのが印象的。今季ここまで来られたという意味ではひとつの到達点ともいえるが、逆にこの力を安定して出すことができなかったシーズンが悔やまれる。
シーズンはあらためて振り返りたいが、ポテンシャルはあるもののそれを表現しきれず、もっとやれていたはずという感が強かった。力の一端は垣間見せいい時期もあったものの、結局は無冠でACLも取れず、可能性が可能性のままで終わったシーズンだった。
シーズン38試合を終えて戦績は15勝14敗9分、勝ち点54(1試合あたり1.42)での7位でシーズンをフィニッシュした。決してひどい成績ではないが、満足できる数字でもなく、あとひとつ、二つを勝負どころで勝てなかったことが最後まで重荷になった。
すでにクラモフスキー監督の退任が発表されており、公認には新潟の松橋監督らの名前が挙がっている。その上に次を構築するためのベースはある程度できており、だれが監督になるにせよスクラッチからではなくこの蓄積を継承してほしいと思う。
僕自身としては鳥栖の川井前監督をヘッドコーチに招聘したうえでクラモフスキー監督にもう一年委ねたいと思っていたが、クラモフスキー監督退任でただの空想になってしまった。松橋監督がベストチョイスかはわからないが、チーム構築のための時間はあまり長くはない。
試合後には恒例のシーズン感謝セレモニーとして、小泉、クラモフスキー監督のスピーチがあり、引き続いてオリヴェイラの引退セレモニーとしてオリヴェイラからもスピーチがあった。またひとつシーズンが終わった。
評点
評点(評点は
ドイツ式
)
野澤大(2.5) 気持ちよく勝てたのは彼のおかげ。
白井(4) オリヴェイラめがけてクロスを上げた。
土肥(4) 来季はレギュラーを取りたい。
トレヴィザン(3.5) 攻守に存在感、残留してくれ。
安斎(4) 加入初年で飛躍した。前で見たい。
東慶(4) プレーでチームを引っ張った。
高(3) ゴールだけでなく試合の要だった。
仲川(3) 頭の下がる活躍。ゴールうれしい。
荒木(3.5) 力を遺憾なく見せた。完全移籍希望。
遠藤(3.5) オフサイドになったヤツ惜しかった。
オリヴェイラ(3.5) 東京の9番の系譜を継いだ。
===
俵積田(3.5) あれはゴールでよかったのにな。
小泉(3.5) ベンチスタートもったいない。
山下(4) オフサイドポジションにいること多い。
長友(-) 時間短し。
野澤零(-) 時間短し。
俵積田の幻のゴールで隣りの席の小学生とハイタッチできたのがよかった。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年12月09日 01:05
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【ブンデスリーガ第13節】グラードバッハ 1-1 BVB
■ 2024年12月7日(土) 18:30キックオフ
■ Borussia-Park
夜中の試合なのでスカパーを録画して日曜日に早起きした。前節アウェイでフライブルクに苦杯を喫し、ここで踏ん張れるかどうか問われる試合。ホームとはいえ敵は手ごわい。なんとか勝ち点3を確保したい。
前節負けたことを受けて布陣を一部入れ替え。最終ラインはこのところ先発していたフリードリヒに代えてエルヴェディを起用、前線ではハックをベンチに置きシュテーガーを先発させた。福田はベンチ入り。
布陣
ニコラス
スカリー 板倉 エルヴェディ ウルリヒ
ライツ ヴァイグル
オノラ シュテーガー プレア
クラインディーンスト
前半
グラードバッハは立ち上がりからハイプレスを敢行、展開されれば素早く自陣でブロックを形成してゴール前を固める守備的な戦いに。奪ったボールはワンタッチで前に運ぼうとするが起点が低く敵陣で形になるシーンは散発。
15分、オノラのCKにライツがダイレクトボレーで合わせるが、敵DFがゴール前でブロック、軌道の変わったボールはわずかにゴール左にはずれた。しかしここでVARが介入、ブロックしたDFの手にボールが当たっているのがリプレイでも確認できた。
審議の結果、おそらく不自然に身体を大きく見せたわけではないとの判断でノーファウルに。ゴール前でのプレーであり手にボールが当たったこと自体は明らかなので、OFRはしてほしかった。議論のあり得るシーン。
その後もボールを保持するBVBに対して奪ったボールを速い切りかえから前線に送ろうとするグラードバッハという流れになるが、ともにチャンスは少ない。自陣で守備をする時間が長いがしっかり我慢できている。
45分、シュテーガーからパスを受けたライツが遠めからねらったが大きく枠をはずれる。互いに大きな見せ場のないままスコアレスで前半を終える。どちらも決め手を欠きにらみ合っている。先制点が試合を分ける。
後半
後半立ち上がりの48分、シュテーガーがFKを直接ねらうがわずかにゴール右にはずれる。流れは変わらず、ボールはBVBが保持するがグラードバッハは奪ったボールからの切りかえをねらい、拮抗した攻防となる。
63分、オノラが右サイドから切れこんで落としたボールをヴァイグルがエリア外からねらうがGKがセーブ。すると64分、右サイドから切れこんだ敵FWがシュートコースが空いたのを見逃がさずシュート。これがバーをたたいてゴール内に落ちBVBが1-0と先制する。
しかし68分、オノラのCKに中央でプレアが合わせたボールがゴール前に落ちるがクラインディーンストが一歩遅れて押しこめず、そのままボールはファーに流れる。ここでVARが介入、クラインディーンストが敵DFに引っ張られたPKの可能性が確認される。
OFRの結果敵DFがクラインディーンストを引っ張って倒したとの判定になりPKが与えられる。71分、これをシュテーガーが冷静に決めて1-1の同点に追いついた。敵GKの動きを見て中央に決めた。
75分シュテーガーとプレアに代えてザンダーとハックを投入。ザンダーはボランチに入りライツを一列上げてトップ下に置いた。81分、ハックがCKからのこぼれ球をシュートするが敵GKのセーブに遭いバーをヒット、ゴールには入らなかった。
89分、オノラ、クラインディーンストに代えてエングム、チュヴァンチャラを投入、逆転をねらいに行く。しかし90+5分、前線でフィードを受けようとしたチュヴァンチャラが敵DFと競り合ったプレーがファウルとなる。
直前にも同様のプレーで警告を受けフラストレーションのたまっていたチュヴァンチャラはこの判定に不満でボールを投げ捨ててしまい二度目の警告で退場に。グラードバッハは土壇場で一人少なくなってしまう。
90+7分、ライツに代えてフリードリヒを投入、最終ラインを5枚にしてなんとか残り時間をしのぎきり、結局試合は1-1の引き分けとなった。
戦評
ボールを持たれながらも前半をスコアレスで終了。後半先制を許したが直後にPKで追いつき、逆転の目もあったが最後は無用の退場で引き分けで満足せざるを得ない状況になってしまった。
シュート数9-16、CK7-4、ポゼッション40-60と流れとしてはBVBが優位だったが、集中した守備で最少失点に抑え、逆転の可能性もあった。どちらに転んでもおかしくない試合で、引き分けの結果は妥当だが、それだけにしっかり勝ちきりたかった。
ワンタッチでパスをつなぎながら裏のスペースに一気に展開する戦術自体は引き続き機能しているが、ボールを握られると守備に割く時間が長く、消耗するしリスクも高い。早い時間帯の押しこんでいる局面で先制しておきたかったし、ライツのシュートが敵の手に当たったのがPKになっていればという感はあった。
ホームで最低限の結果は得たがここ2試合1敗1分とペースダウン。さいわい日程的にはホームゲームが続く巡り合わせとなっており、次節もホームでキールと戦う。ここでしっかり勝ち点3を稼ぎ、後ずさりに歯止めをかけたい。
ウルリヒが試合に慣れたかプレーの質が一定してきたように見え、スカリー、ライツらとともにはつらつとしたプレーを見せてくれているのが頼もしい。一方でシュテーガーは独りよがりのプレーが散見されてリスクを感じる。いい選手だがむずかしい。
真価の問われる局面が続く。13試合で5勝5敗3分と勝敗は五分のまま、勝ち点は18(1試合あたり1.38)で順位は11位に後退したが中位は混戦で、6位のBVBとは勝ち点3差のまま、一方で13位のアウグスブルクとも勝ち点2差となっている。
この中位争いから脱落しないためにも次節のホームゲームが大事な試合になる。勝ち星を先行させたい。
ゲラルド・セオアネ監督談話
「試合終了間際にBVBはギラシの大きなチャンスがあったとはいえ、パフォーマンスから見れば妥当な引き分けだったと思う。我々は守備面では、ビルドアップが非常に多彩で主導権を握ってくる敵にしっかりフォーカスしていた。特に前半はそうだったと思う。もちろんBVBには得点を決めたギテンスのように個で局面を打開できる選手がいた。いつも守りきることができるわけではないが、全体としての守備には満足している。満足できないのは攻撃のパフォーマンスだ。あまりにも技術的なミスが多く、いい状況を生かすことができなかった。それでも失点のあと意志を曲げずに同点にしたPKを獲得したことは素晴しかった」
結構激しい雨中の試合だった。
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Borussia M'Gladbach
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ブンデスリーガ
2024年12月06日 20:50
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【ブンデスリーガ第12節】フライブルク 3-1 グラードバッハ
■ 2024年11月30日(土) 15:30キックオフ
■ Europa-Park-Stasion (Freiburg)
スカパーでリアタイ観戦。このところホームで勝ち、アウェイでも引き分けるというサイクルで好調を維持しており、この試合も最低限の勝ち点を持ち帰りたい。簡単な相手ではないが臆することなく自分たちのペースで戦いたい。
勝っているチームはいじらないセオリーのとおり、最近固定となっているメンバーが引き続き先発し、オムリン、エルヴェディはベンチスタート。前節脳震盪で前半途中に退いたスカリーも先発した。福田が前節に続いてベンチ入りした。
布陣
ニコラス
スカリー フリードリヒ 板倉 ウルリヒ
ライツ ヴァイグル
オノラ プレア ハック
クラインディーンスト
前半
立ち上がりはグラードバッハがハイプレスから奪ったボールを速い切りかえでバイタルにもちこむ形に。8分にはライツが敵エリア内で奪ったボールをクラインディーンストに展開、パスを受けたプレアがフリーでシュートを放ったがゴール左にはずれた。絶好機だったが決めきれず。
その後はフライブルクが徐々に前に出るようになり拮抗した攻防に。グラードバッハは自陣では固いブロックを形成し、フライブルクにスペースを与えない。ボールは持たれるものの大きなチャンスはつくらせず、カウンターをねらう流れになる。
34分、スカリーから大きなサイドチェンジを左で受けたプレアが持ちあがってシュートを放ったがわずかに右にはずれる。すると41分、ロングフィード一本で裏を取られシュートを放たれる。ニコラスがセーブしたがこぼれ球を押しこまれて失点、0-1と先制を許す。
前半はそのまま0-1で終了。しっかりした守備からの切りかえでゴールをねらったが逸機が響き、前半終了間際にワンチャンを決められてビハインドを背負った。後半早い時間帯に追いつきたい。
後半
しかし後半開始早々の49分、またしてもロングフィードからボールを裏に送られる。敵のシュートを一度はスカリーがブロックしたものの、こぼれ球を拾った敵FWにブラインドからファーに流しこまれて失点、0-2とリードを広げられた。
リスクを取らざるを得なくなったグラードバッハは積極的に前に出る。61分、ウルリヒが左サイドから上げたクロスに中央のクラインディーンが頭で合わせゴール、1-2と1点差に追いつく。早い時間に1点を返し追撃ムードに火がついたと思った。
しかし直後の62分、三度ロングフィードからワンタッチで裏に流しこまれたボールを敵FWがシュート。これがニコラスの股を抜いて決まり1-3と再び2点差に。得点直後の失点で盛り上がりかけたムードが一気にしぼんでしまう。メンタルに効く失点で流れはフライブルクに大きく傾いた。
63分、ハックとウルリヒに代えてエングムとライナーを投入、スカリーを左SBにまわす。72分にはエングムがシュートを放つが敵DFがブロック。77分にはプレアからのパスを受けたオノラのシュートがDFにブロックされ、こぼれ球をヴァイグルが詰めたがGK正面に。
78分、ライツ、オノラ、ヴァイグルに代えてシュテーガー、チュヴァンチャラ、ザンダーを投入し前線を厚くしてゴールをねらいに行く。80分にはエングムのシュートが敵DFにブロックされる。
87分にはシュテーガーが左CKをエリア手前へ流すサインプレー。ここに走りこんだザンダーがダイレクトでシュートしたが敵DFにブロックされる。最後まで果敢に攻めたがゴールが遠く、いったん手ばなした流れは帰ってこなかった。
戦評
押しこんだ序盤に先制できず、前半終了間際に痛恨の先制を許すと、後半開始早々に追加点を奪われて試合を持って行かれ、1点は返したものの直後に3点めを取られて、結局最後までフライブルクの遠い背中を追いかける試合になった。
シュート数15-17、CK6-4、ポゼッション52-48と数字的には拮抗しているが、試合運びとしては序盤以外主導権を握ることができなかった。先制できていればまったく違った試合になってしたと思うがこちらの流れにできなかった。
アウェイで先制されたことがすべてで、後半の早い時間帯に追いつければまだ望みもあったがそれもできなかった。悪い試合ではなかったが細かいところで違いをつくられてしまった。クラインディーンストのゴールが救い。
ここでしっかり踏んばるか、ズルズル後退するか、次節からホーム2連戦(BVB、キール)の日程となっており、ここでしっかり勝ち点6を積み上げなければならない。簡単ではないが、ここ5試合ほどの好調がたまたまなのか、裏づけのあるものなのか、真価が問われる。
ここまで12試合を終了、5勝5敗2分と再び五分の星取りとなり、勝ち点17(1試合あたり1.42)で10位に後退。5位BVBとの勝ち点差が3、13位アウグスブルクとは2差と上下ともに混戦となっている。ひとつの勝敗が大きく順位を変える。踏んばりどころだ。
負けたことでメンバーもいじりやすくなる。次節勝てばBVBに勝ち点で追いつく試合、主導権を握って勝ちたい。
ゲラルド・セオアネ監督談話
「前半は非常に拮抗していた。フライブルクがボールをより多く保持していたのに対して、我々はいい切りかえのチャンスがあった。危険な状況もつくったが生かすことができず、個人的なミスからビハインドを背負ってしまった。2点めの失点では一貫した守備ができなかった。ここ数週間はうまくできていたことで、しっかり分析する必要がある。そのうえ、失点のタイミングがどれも具合いの悪いもので、特に1-3のゴールは我々が1点を返した直後だった。これが終盤の方向性を決めてしまった」
連敗しないことがなにより重要だ。
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ブンデスリーガ
2024年12月01日 11:37
[posted by der_ball_ist_rund]
■
【Jリーグ第37節】磐田 2-1 FC東京
■ 2024年11月30日(土) 14:00キックオフ
■ ヤマハスタジアム(磐田)
秋晴れの土曜日だが風は冷たい。新横浜から新幹線に乗り、浜松経由でヤマハスタに向かった。ここに来るのは何年ぶりだろう。おそらく三回めだと思う。御厨駅ができて歩けるようになったと聞いていたが、歩くと思っていた以上に遠かった。
オリヴェイラが今季限りの引退を発表、残り二試合のみとなり急に重要性の増した試合。一方の磐田は降格の瀬戸際にあり、残留のためには連勝しなければならない。互いに「勝つしかない」事情を抱えてのガチ勝負となった。
三週間のインターバルをおいての試合。仲川が負傷離脱から先発に復帰、安斎が左SBに。また、前節ベンチスタートだった高が先発、小泉がベンチに。CBは木本とトレヴィザンのコンビ。俵積田、小柏がベンチ入り。
布陣
野澤大
中村 木本 トレヴィザン 安斎
東慶 高
仲川 荒木 遠藤
オリヴェイラ
前半
互いに失点を嫌って固い立ち上がりに。速い切りかえから前線に当ててくる磐田に対して東京は最終ラインから組み立てようとするが、中盤で時間が作れずなかなか前進できない。交互にボールを握るが磐田がやや優位か。
15分を過ぎたあたりから徐々に東京が攻撃の手をくり出せるようになる。19分、荒木からのスルーパスを受けて左タッチライン際を裏に抜けた遠藤からのクロスにオリヴェイラがニアで合わせたがわずかにゴール左に。いい形だった。これをくり返して行きたい。
23分、荒木の左CKを中央の中村が頭で伸ばし、ファーでフリーになった木本が頭で押しこもうとしたが逆サイドにはずれる。絶好機だったが枠をとらえられず。
30分過ぎからは東京がやや優位に磐田陣内でボールを動かしシュートの数を増やす。32分、CKからの流れで磐田ゴール前での攻防となり、中村、トレヴィザンらがシュートを放つが磐田の身体を張った守備にブロックされる。
前半終了間際、オリヴェイラが敵MFとの交錯で傷み担架でピッチ外へ。両手で顔を覆っておりまさかの重傷かと思われたが治療しなんとかプレーに復帰。次節味スタでの現役最後の試合に向けて負傷は避けたい。そのままスコアレスで前半を終了。
互いに「勝たなければならない」意識が強く神経質な展開に。緊張感を保ったまま前半を無失点で乗りきったのは悪くないが、気持ちが切れると一気に決壊する怖さがある。あとオリヴェイラのケガが心配。
後半
後半からオリヴェイラに代えて小柏を投入。オリヴェイラはカード累積の出場停止がリーチでもあり、負傷と合わせて大事をとったのだとは思うが負傷が本当に心配だ。とはいえ小柏が長い時間見られそうなのはそれはそれで嬉しい。
53分、左CKを荒木がショートでリリース、仲川を経由してボールを受けた東慶が上げたクロスに、安斎が頭で合わせてゴール。1-0と先制する。リードを得て動きのよくなった東京に対し、後のない磐田は選手を交代、リスクを取って前がかりにしかけてくる。試合が動きだした。
66分、傷んだ荒木に代えて俵積田を投入。俵積田は右ウィングに入り、仲川がトップ下もしくはセカンドトップに。遠藤を左に据え置いての俵積田の右サイド起用は意外だが試みとしては悪くない。
77分、木本が自陣で高く上がったボールの落下点を見誤り、裏を取られそうになった敵FWを引っかけて止めてしまう。これが決定的な得点機会の阻止と判断されて退場に。ボールが強い風に流されて判断を誤ったように見えた。退場の判定自体はやむなしか。
これを受けて79分、東慶と仲川に代えて小泉と岡を投入。しかし、80分、これで与えたFKを浮き球で裏に放りこまれ、敵FWに頭で流しこまれて失点、1-1と追いつかれてしまう。状況からは引き分け上等で守るか、勝ち越しをねらいに行くか、むずかしい判断になる。
ここからは逆転をねらって攻勢を強める磐田に対して東京が自陣で防衛する戦いに。前線を一枚削り4-4-1でもちこたえるが、84分、敵CKからの流れでいったんエリア外にこぼれたボールをシュートされ、ブロックした中村の手にボールが当たったということでエリア手前からのFKの判定となる。
しかしここでVARが介入、OFRの結果ハンドはエリア内であったとの判定でPKに変更に。89分、このPKを決められて1-2と逆転を許す。ハンドがエリアの中か外かはファクトの判断であり、OFRする意味が理解できない。主審はモニタでなにを確認したのか。
アディショナルタイムは10分のコール。90+4分、中村に代えて野澤零を投入、野澤零は右サイドで高めの位置を取り、小泉がカバーに入る形でリスクを取ったが、いかんせん一人少ない状況で攻めきれず、1-2で逆転負けを喫して三連敗となった。
戦評
前半は互いに警戒感が強く固い内容になったがスコアレスで乗りきり、後半の早い時間帯に先制したところまではよかったが、これで試合が動きだし、木本の退場から同点、VARでのPKから逆転と流れをもって行かれた。
シュート数8-16、CK8-4、ポゼッション49-51と、数字からもむずかしい試合だったことがわかる。枠内シュートは1-2で、決定機の少ない守備戦だったことを裏づけており、実際どちらも流れからのゴールがなく、セットプレーの応酬となった。
東京のモラルの柱であったオリヴェイラを前半で失いながらも後半先制したが、磐田が終盤になってもあきらめない強みをもっていることはわかっていたはずで、リードした試合をコントロールできなかったことがもったいない。
終盤押しこまれ、退場者を出したところからは大きな流れに抗することができなかった感が強い。主審の基準が一定しなかったようにも思え、フラストレーションをためて自滅した部分もある。OFRについては説明がほしいと思う。
これで戦績は37試合14勝14敗9分となり、勝ち点51(1試合あたり1.38)で順位は9位に。シーズン通しての1試合あたり勝ち点1.50となるシーズン勝ち点57は達成できないこととなり、また東京に本拠を置く東京V、町田の後塵を拝することも確定した。
次節、ホームでC大阪とシーズン最終戦を戦う。クラモフスキー監督の今季限りでの退任も発表されており、この体制でのラストマッチとなる。オリヴェイラをスタンディングで送り出したい。軽傷であることを祈るしかない。
評点
(評点は
ドイツ式
)
野澤大(3.5) 好セーブあり。失点は責められない。
中村(5) あのハンドを責めるのは酷。
木本(5) 痛恨の退場で流れを変えた。
トレヴィザン(4.5) 思いきりのいい守備は健在。
安斎(5) やはり前で使いたい。
東慶(4.5) 地道にスペースを消し続けた。
高(4.5) もっと高を活用したい。
仲川(5) 見せ場は少なかった。
荒木(4.5) 冴えを感じさせるパスあり。
遠藤(4.5) 可能性を感じさせた。
オリヴェイラ(5) とにかく軽傷であってくれ。
===
小柏(5) 引き続き使って行きたい。
俵積田(5) 縦勝負からのクロスは可能性あり。
小泉(-) 時間短し。SB先発でよかった。
岡(-) 時間短し。
野澤零(-) 時間短し。
使えそうなマフラーをもらった。浜松駅でお土産に買ったこっこがおいしかった。
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