フットボール・クレイジー
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2018年02月27日 23:29      [posted by der_ball_ist_rund]

【緊急コラム】開幕戦をどう見るか

ホームで浦和と1-1の引き分けになった開幕戦については、その受け止めが分かれているようだ。マッチ・レポートはしたが、改めて整理しておきたい。

この試合は、シュート数6-7、ポゼッション45-55、CK0-5という数字が示すように、ポゼッションを浦和に譲り、堅守からカウンターを狙う流れになった。後半開始早々に眷襪離好襦次Ε僖垢鮗けた東が苦しい体勢から流しこんで先制したが、直後にCKから失点、結局1-1のドローになった。

何より結果を重視する立場から言えば、まず、相手がどこであれホームで勝てなかった時点で厳しい見方をせざるを得ない試合だ。それもワンチャンとはいえ先制できていたにも関わらず、その直後に失点してのドローはほめられた試合展開ではない。得点直後の失点は実際よくあることで、それだけに最も避けなければならないパターンだったはずだ。

ここ数年苦手としている相手ではあったが、どちらが勝ってもおかしくない試合だったし、それだけに、先制した以上は勝たねばならない試合だった。結果には満足できない。

内容的にも、敵がコンパクトだったこともあり中盤から縦に当てるパスがほとんど供給できなかったこと、ボールを奪った直後の展開にミスが多くボールを奪い返されるシーンが散見されたこと、失点はセット・プレーからの1点に抑えたというものの守備でも林のセーブや浦和の拙攻に救われた部分は多かったこと、森重や眷襪法淵螢好を取ったチャレンジの結果だとは思いたいが)ミスがあったことなど、課題は山積だった。

攻撃ではオリヴェイラが前線で気を吐いたが、彼一人でフィニッシュまで持ちこむには敵の守備も厚く、連係もまだまだこれから。オリヴェイラと前田が身体を張ってポストする似たタイプだったのも気になった。ひとりは裏に抜けるタイプだった方が組合せとしてはよかったのではないか。

こうして見ると、試合展開、結果としても、内容的にも、まったく満足すべき試合ではなかったということになる。それがこの試合単体のフェアな評価だと思う。

だが、それでも僕を含め少なくない人たちが、この試合をポジティブに捉えるのはなぜだろう。何がポジティブに映ったのだろう。

それは、まず、意図を持ってするフットボールを久しぶりに見た気がしたからだ。もちろんうまく行かないところ、拙いところ、雑なところはある。しかし、基本的な約束ごとと目指すべきポイントがきちんと共有されていれば、あとはそこからの逆算でやるべきことが自然と決まってくる。そういうきちんとデザインされたフットボールを僕は見た気がしたし、それはこの2年間ついぞ見ることのなかったものだった。

次に、「支配すべきは試合であってボールではない」「いい攻撃はいい守備からしか生まれない」という当たり前のセオリーがきちんと履践されていたこと。フィッカデンティ監督時代に学んだフットボールのリアリティみたいなものは、ここ2年の間にすっかり失われ、戦略は混迷していたが、この試合では少なくともまずしっかり守るというベースへの回帰が感じられた。決して守備そのものが完璧だった訳ではないが、まずその原点が再発見されたことは大きいと感じた。

もうひとつ挙げるとすれば、チームが、それぞれの選手自身が、ここ2年の反省に立ってこうした方向を自ら求め、変わろうとしていることが実感できたからだ。それだけ昨季の失敗は大きかったし、それをしっかり踏まえたうえで、今自分たちが何をやらなければならないかという問題意識、危機感がこの日の戦いにつながっていたと思う。チーム自らが昨季の失敗体験に落とし前をつけようとしていると僕は強く感じたのだ。

そして、これらの結果として、ずっと苦手にしている浦和に対して守勢ながらも持ちこたえ、先制し、追いつかれたものの最後までファイトして勝ち点1を挙げた。これまでならあっさり逆転されてもおかしくなかった試合。34試合の中の大事な初戦で、勝ち点2を逃しはしたが、最低限の結果は出した。何をよりどころに戦うかをチームは示した。

この試合を「内容的にはまだまだだが正しい方向に一歩を踏み出した」と見るか、「不安な船出」「話題になったのは久保の出場だけ」と見るかは、結局のところ昨季をどう総括するかということなのかもしれない。もちろん、1試合見ただけでは確かなことは何も分からない。昨季だって開幕戦で鹿島に勝って「今季は行けるかも」と思ったのだ。僕にしても結局は自分の見たいものをそこに見ようとしているだけなのかもしれない。

しかし、昨季があったことで、今、チームは、「強くなりたい」「勝ちたい」という強いモチーフを共有できているはずだ。そのスタート地点として、この試合は信じるに足るものだと僕は思った。



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