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2023年06月18日 22:08      [posted by der_ball_ist_rund]

【ルヴァンカップ第6節】京都 1-3 FC東京

■ 2023年6月18日(日) 18:00キックオフ
■ サンガスタジアム by KYOCERA

梅雨の晴れ間で晴天に恵まれた日曜日、京都でのアウェイはおとなしくスカパー観戦。グループステージ勝ち抜けのためには京都に勝ったうえで、裏のC大阪×G大阪でC大阪が勝つか引き分ける必要がある。

京都に勝ってもG大阪が勝つと東京と同勝ち点となり、直接対決の戦績でG大阪が1位通過になるので、東京は他のグループの2位との戦績比較となる。いずれにしてもまず勝つことが必要条件となる。

アルベル監督が退任、後任にピーター・クラモフスキー監督が就任することが発表されているが練習に合流するのは週明けからということで、この試合は安間ヘッドコーチが暫定的に指揮を執る。クラモフスキー新監督はスタンドに来ていたようだ。

野澤大
小泉 森重 トレヴィザン 長友
松木 安部
仲川 渡邊 塚川
オリヴェイラ

互いに強度高くチャレンジする立ち上がり。東京は前へつけようとする意識が高い。8分、松木の右CKに森重が下がりながらも頭で合わせるとこれが決まり1-0と東京が早い時間帯に先制。ステージ勝ち抜けに大きく前進する。

その後もたて続けにチャンスを迎えるが渡邊、オリヴェイラのシュートはいずれも枠におさまらず。すると18分、左サイドをえぐられ、中央にクロスを入れられる。安部がさわったボールが中央にこぼれ、これをフリーでけりこまれて失点、1-1の同点に。

試合は振り出しに戻るが東京は前線からの連動した守備で京都を自由にさせず前向きに圧力をかける。26分、松木が右寄りでパスを受けると縦にドリブルで運び、ポケットに入りこんだところからゴール前の仲川に。仲川はワントラップから身体をひねってファー・ネットにシュートをけりこみゴール、2-1と再び勝ち越す。

これで試合の流れは東京に傾き、その後も東京がチャンスを作りながら優位に試合を進められるようになる。特に中盤で奪ったボールを素早く展開し動かしながらゴールに迫る動きができており主導権をにぎる。

何度かフィニッシュまでもちこんだが追加点は挙げられず、2-1で前半を終えた。高いモラルで強度のある守備からの連係ができており、後半も守りに入らず続けて行きたい。長居ではG大阪がリードしているようだ。

後半開始早々の49分、塚川が敵の最終ラインにプレスをかけてミスを誘い、ルーズになったボールを渡邊が拾う。渡邊がフリーのオリヴェイラに横パスするとオリヴェイラがこれを難なくゴールに流しこんで追加点、3-1とリードを広げる。重要なゴールだった。

これで試合の大勢は決まった格好となり、後半は東京がボールをコントロールしながら時間を進める試合展開に。京都の攻撃も受けるが野澤大の好セーブもあってゴールは割らせない。集中した守備でゴール前は固めている。

63分、渡邊と塚川に代えて東慶と俵積田を投入。アルベル監督のもとで昨季からアンカー起用が多かった東慶がそのままトップ下に入ったのでちょっと「おっ」と思った。このへんに安間ヘッドコーチの考えが出たか。俵積田は左ウィングに。

中盤で主導権を争いながら打ち合う展開になるが、2点差あり試合全体のコントロールは手放さない。70分、オリヴェイラと仲川に代えてペロッチと野澤零を投入。ペロッチがトップに、野澤零は右ウィングに入る。

73分、右寄りでパスを受けたペロッチが左足から巻いたシュートを狙うがGKにセーブされる。75分、俵積田がドリブルで持ちあがりペロッチにスルー・パスを出したが、抜け出したペロッチのシュートは敵GKがセーブ。

このプレーでペロッチと敵GKが接触、敵GKが傷んで長時間の治療となる。京都はすでに交代枠を使いきっており選手交代ができない状況で、GKはおそらく右足が踏んばれない状況だと思われたがプレーに復帰する。

残り時間は前がかりに攻める京都に対し、東京は奪ったボールからのショート・カウンターを試みる流れに。敵GKはすばやく動けず、ゴールキックもできない状態だがこれを生かしきれない。

アディショナル・タイムは7分。安部が俵積田の落としを受けてシュートを放つが敵GKがセーブ。おそらくは足をつったトレヴィザンに代えて45+5分には土肥を起用。最後まで京都の抵抗は受けたものの結局3-1で勝ちきった。

ガンバ大阪も勝ったため直接対決の結果(ホーム1-0、アウェイ0-3)により2位となったが、他のグループの2位のなかで首位となって勝ち抜けを決めた。

監督解任というショックのなかで暫定監督のもとみっともない試合はできないという高いモラルで試合に入り、序盤に先制。いったん追いつかれたものの前半のうちに再び勝ち越し、後半開始早々に追加点を得てそのあとも集中して試合を締めた。

数字的にはシュート数10-10、CK8-3、ポゼッション52-48とそこまで大きな差はなかったが、先制し常に先行できたことで試合の流れ自体はこちらにあった。監督退任直後の試合で京都としてはやりにくかったのではないかと思う。

新しい監督が見守るなかでできることのレベルを表現できたし、なによりファイティング・ポーズを示すことができた。ボールのとりどころが共有されていたこと、奪ったボールをしっかりつなげたこと、臆せずボールを動かせたことがいい攻撃につながっていた。

アルベル監督のときから試合によってはこうしたチャレンジができていることもあったが、それがコンスタントに出せず、特にビハインドを追う展開になるとできていたことまでができなくなるもろさやムラがあった。この試合では追いつかれたところで落ちなかったのが大きかった。

これができるなら初めからやっててくれよとは思ったが、結果がすべてのカップ戦で目先の結果をきちんと出せたことは素直に喜びたい。

ルヴァンカップの決勝トーナメント(プライムステージ)は9月から。まずは新しい監督のもとでリーグ戦後半を戦いながら態勢を立て直して行かなければならない。来週にはホームで名古屋との対戦が控えており、時間がないなかで何を取り、何を捨てるかが問われることになる。

松木の海外移籍や何人かの選手の獲得が報じられているが、アルベル監督のもとでやろうとしていたことの核心はクラモフスキー監督でも大きな変更はないはずで、情報に振らされることなくやるべきことをしっかり整理したい。

評点(評点はドイツ式):
野澤大(3) 決定的なヤツを止めた。ボール扱いも安定。
小泉(3) どこをまかせても水準以上にやるのはバレてる。
森重(3.5) この意地は監督更迭前に見せてほしかった。
トレヴィザン(3) 強さだけでなく愚直にチャレンジしてる。
長友(4) 上がったところでドン詰まることが多かった。
安部(3.5) 中盤のダイナモ。骨惜しみせず走り続けた。
松木(3) あっと思った時に助けに来てくれるのはいつも彼。
仲川(3) シュートは技術が高かった。強み見せた。
オリヴェイラ(3) ゴールも落ち着いていた。好調を維持。
渡邊(3.5) 好機にからみ落ち着いて得点を演出。
===
東慶(3.5) 本職のトップ下でいきいきとプレーした。
俵積田(3.5) いい動き以上の決定力を見せてほしい。
ペロッチ(3.5) シュートの意識が高い。ゴールほしい。
野澤零(4) 強引にしかけてもよかった。
土肥(-) 時間短し。

ここで見せるしかないという試合でしっかり見せた。チームとして前に進めた。



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