フットボール・クレイジー
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2025年01月10日 00:43
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【FC東京】2024年シーズンレビュー
2024年シーズンは難しいシーズンだった。2022年に着任したアルベル監督が2023年シーズンを半分終えたところで解任、そのあとを受けたクラモフスキー監督の2年めになったわけだが、クラブとしてなにを目指し、どこをねらうかあまりはっきりしないまま開幕を迎えた感があった。
補強としては鹿島からレンタルで荒木を、新潟から高を、札幌から小柏を、ドイツからは元横浜FMの遠藤を獲得、積極的な強化を行った。前年のメンバーの主力も残留して十分戦えるメンバーがそろっており、少なくともタイトル争いに参加できる程度のベースは整えた。前年半年の助走を経てクラモフスキー監督の真価が問われた。
シーズン前半を8勝5敗6分、勝ち点30(1試合あたり1.58)の6位で終えたが、シーズン後半は負けが先行、9月から10月にかけて5試合負けなし(4勝1分)で勝ち点を稼いだ時期もあったものの、7勝9敗3分で勝ち点24(1試合あたり1.26)と振るわず、シーズン通して15勝14敗9分で勝ち点54(1試合あたり1.42)で7位に終わった。
松木、荒木、野澤大、バングーナガンデらがパリ・オリンピックを含むU23代表招集などで稼働できなかった期間があったほか、松木は7月に海外移籍、織り込み済みとはいえむずかしい舵とりを迫られたことは否めない。また期待された小柏が離脱をくり返して5月から7月はまったく出場できなかったことも響いた。
以前から強度一辺倒でゲームプランがうまく行かなかったときのプランBがないと揶揄されていたクラモフスキー監督だったが、自陣からしっかり組み立てる、当てて落として飛ばす、トランジション重視、ゲーゲンプレスからのショートカウンター、ポジショニング、少ないタッチでボールを動かすなど、現代フットボールの基礎教養というか基礎体力みたいなものを落としこもうという意志ははっきりしていたし、その面での前進は確かにあったと思う。
いいときにはしっかりパスがつながりながらスピード感のある押し上げができてフィニッシュまで行けるが、一方で敵のしつこいプレスにハメられたり、一発で裏を取られたりすることも多く、戦いぶりが安定しないまま3歩進んで2歩下がるをくり返したシーズンだったという印象。落としこみに時間がかかり、チーム戦術が成熟するところまで行けなかったということだと思う。
こうした基礎教養を重視する点においてはアルベル監督もクラモフスキー監督も大差ないと思っていて、その意味ではここ3年の取組にニュアンスの変化はあっても大きな断絶はない。今のチーム構成がこうした現代フットボールに合っていないとも思わないし、方向性が間違っているわけではもとよりない。ただ、それを実戦に落としこむ方法論が十分でなかったのではないか。
戦績からいえば11月に3連敗したのが痛く、このうちどれか1試合でも勝てていればクラモフスキー監督続投もあったのではないかと思っている。戦略担当として鳥栖の前監督である川井健太あたりを招聘しヘッドコーチに据えれば、クラモフスキー体制3年目でタイトルをねらう目はあったと思うが、シーズンが尻すぼみで終わったことで9・10月の好調があだ花に終わってしまったのは残念だ。
たらればになるが、11月の3試合のうちひとつでも勝てていればシーズン最後の9試合を6勝2敗1分、最終の勝ち点57(1試合あたり1.50)となり、ヴェルディを上まわって6位でフィニッシュできていたはずだった。シーズン後半の戦績も8勝8敗3分と勝敗を五分にできていたのだ。優勝争い(町田)、残留争い(湘南、磐田)をしているクラブとの対戦となり、それを上まわる危機感がもてなかった。
やるべきことはリセットではなく継続であり上積み。国立競技場でのホームゲーム開催もあって興行的には好成績を挙げたが、肝心のフットボールでは中途半端な結果しか残せなかった。東京という恵まれた後背商圏をもちながら、その商業的なアドバンテージを本業であるフットボールに還元できず、ともに東京都を本拠地にする町田やヴェルディ東京の後塵を拝することになったのは失策だったというほかない。
また本来のホームグラウンドである味の素スタジアムでわずか3勝しかできなかったこともサポーターのフラストレーションとなった。このことがクラモフスキー監督のもとで取り組んでいるフットボールの声価を必要以上に毀損したことは否めない。ときとして説明のつかないジンクスのようなものに囚われるのは勝負の世界ではよくあることだが、それを過剰に意識してしまうとネガティブなイメトレとして呪いになる。
そうしたことも含め、2024年シーズンはいろいろな意味で歯車がかみ合わず、ちぐはぐで不安定、中途半端で実態以上にイメージの悪いシーズンになってしまった。俵積田や野澤大、安斎、土肥、岡ら若手の台頭、仲川や遠藤が見せてくれた戦う姿勢など、来季への手がかりもあったが、取組を成果に結びつけることのできなかったシーズンだった。
さいわい主力が残留、来季に向け規模は大きくないものの補強も的確にできている。2024年の試行錯誤の意味や価値は2025年の戦いで示すしかない。アルベル監督、クラモフスキー監督とともに少しずつ積み上げてきたベースのうえに、どんなピースを上積みするのか、2024年シーズンをムダにしないために、松橋監督の下でしっかりした準備をしたい。
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FC東京
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Jリーグ
2024年12月11日 15:35
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【Jリーグ第38節】FC東京 3-0 C大阪
■ 2024年12月8日(日) 14:00キックオフ
■ 味の素スタジアム
気持ちよく晴れた初冬の日曜日。ヴェスパで味スタに向かうのも今年はこれが最後だ。天文台通りのゲートから続くワインディングロードをスタジアムに向かう気分のよさはバイクでしか経験できないもの。
足許三連敗とシーズン終盤にきてブレーキがかかっているが、今季2勝しかできていないホーム味スタで最後はしっかり勝ち点3を積み上げたい。現役引退を発表したオリヴェイラのラストマッチになる。
右SBに白井が先発、CBは土肥とトレヴィザンのコンビになったがそれ以外は前節と同じ布陣。木本は前節退場処分で出場停止、森重、中村、小柏はメンバー外に。契約満了の発表があった児玉もベンチ入りはしなかった。
布陣
野澤大
白井 土肥 トレヴィザン 安斎
東慶 高
仲川 荒木 遠藤
オリヴェイラ
前半
互いに得るものも失うものもない最終節ということで自分たちの戦いでぶつかり合う展開に。東京がボールをもち、大阪のプレスをはがしながらパスをつないで前進するシーンが多い。
6分、左サイドで得たFKを荒木がけり、ファーのトレヴィザンが頭で落としたボールを土肥が右足で押しこもうとするがゴール右にはずれた。10分には荒木からのスルーパスがオリヴェイラに通るがシュートには至らず。
12分、白井からのフィードがルーズになったところをオリヴェイラが拾って荒木につなぎ、荒木からのパスをエリアで受けた仲川が反転してシュート、これが決まって早い時間帯に1-0と東京が先制する。FWとして仕事をしたという感があった。仲川のゴールはうれしい。
その後は大阪も前に出てきて拮抗した一進一退の攻防に。東京はリードを背景に臆することなくボールを動かす。26分、敵CKのこぼれ球を仲川が拾ってカウンター。並走したオリヴェイラにパスを出し、枠にシュートをはなったが敵GKがセーブ。ジンヒョン空気読め。
この時間帯は大阪がやや優位に攻撃をしかけるが東京が自陣をしっかり固め、シュートには複数が身体を投げ出してしっかり守ることができているうえ、最後のところでは野澤大の好セーブも光っている。流れは悪くない。
37分、中央の東慶が右に展開したボールを白井が受けクロスを入れるとオリヴェイラが頭で合わせるがシュートはまたしても敵GKがセーブ。ジンヒョン空気読めって。
すると42分、遠藤のクロスがブロックされたこぼれ球を高が左寄りからシュート。これが敵DFに当たってループ軌道になり、そのままGKの頭を越えてゴールに。2-0と東京がリードを広げる。オウンゴールかと思ったが高の得点になった。
前半はこのまま2-0で終了。先制、追加点といい時間帯に決めることができ、アドバンテージを得た。後半、オリヴェイラにゴールがほしい。しっかり勝ちきらなければならない試合だ。
後半
後半も互いに積極的に攻撃をしかける立ち上がり。野澤大のセーブに救われたシーンもあったが主導権は手ばなさない。54分には荒木のCKに中央でトレヴィザンが頭で合わせるが敵GKがキャッチ。
63分、ついにそのときが来た。オリヴェイラに代えて俵積田を投入。オリヴェイラは両チームの選手が花道をつくるなか、ひとりひとりとタッチをかわしながらハグしながら退場、満場の拍手を受けた。大阪の選手の配慮には感謝しかない。俵積田は右ウィングに入り、仲川がトップに。
71分、仲川と東慶に代えて山下と小泉を投入。73分、自陣のクリアボールを山下がワンタッチで裏にフリック、これを受けた遠藤がドリブルで持ちあがり、逆サイドの俵積田にラストパス、俵積田がこれをエリア手前からダイレクトでゴールに流しこんだ。
胸のすくようなカウンターだったが、ゴールチェックの結果遠藤がオフサイドだったとの判断になりゴールは認められず。遠藤は自陣にいたようにも見えたが検証画像を見ると確かに右足が敵陣に残っていた。
84分、CKからゴール前の攻防となり、土肥が落としたボールに山下が飛びこんで押しこもうとしたが敵GKがセーブ。85分にはCKからのこぼれ球を俵積田がエリア手前からねらったがミートできず。
88分、荒木がけった左CKをトレヴィザンが中央でヘディングしたがシュートは惜しくもポストに嫌われる。しかしこのこぼれ球をトレヴィザンが自ら左足で押しこみゴール、3-0と試合を決める。
90+2分、遠藤と荒木に代えて長友と野澤零を投入。安斎を一列前に上げ、野澤零は山下と2トップになったように見えた。結局試合はそのまま3-0で終了、味スタで今季3勝目となる完封勝ちでシーズンを締めくくった。
戦評
早い時間帯に先制、前半終了間際に追加点を挙げて終始優位に試合を進め、敵にもチャンスはつくられたものの野澤大のファインセーブなどでゴールを守り、終盤にダメ押し、主導権を手ばなさないままクリーンシートで勝ちきった。
シュート数13-14、CK5-6、ポゼッション46-54と内容的には必ずしも敵を圧倒したわけではなかった。オリヴェイラの最終戦ということもあって最後までモラルもプレー強度も落ちなかったことが勝因といっていい。
ともに中位でシーズンを終えることが確定しており、惜しむもの、守るものもなく、互いに自分のスタイルを留保なく出し合うのびのびした試合になった。東京は自陣から当てる、落とす、飛ばすをくりかえしながら前進するスタイルでチャンスをつくった。
ホームで3-0は完勝というべきだが、リスクをとって前を向いたのが結果として功を奏したかたちで、実際大阪にも決定機はいくつもあり、点の取り合いになっていてもおかしくなかった。結果やゴールの印象ほどの一方的な試合ではなかった。
オリヴェイラにゴールが生れなかったのは残念だったが、笑顔で楽しそうにプレーしており、交代時には両チームの選手が花道をつくる栄誉を受けた。スタンドからも惜しみない拍手と歓声があり、東京でひとつの時代をつくったストライカーとの別れを惜しんだ。
オリヴェイラのほか、仲川、遠藤、俵積田、荒木らが働くべき人がしっかり仕事をしたのが印象的。今季ここまで来られたという意味ではひとつの到達点ともいえるが、逆にこの力を安定して出すことができなかったシーズンが悔やまれる。
シーズンはあらためて振り返りたいが、ポテンシャルはあるもののそれを表現しきれず、もっとやれていたはずという感が強かった。力の一端は垣間見せいい時期もあったものの、結局は無冠でACLも取れず、可能性が可能性のままで終わったシーズンだった。
シーズン38試合を終えて戦績は15勝14敗9分、勝ち点54(1試合あたり1.42)での7位でシーズンをフィニッシュした。決してひどい成績ではないが、満足できる数字でもなく、あとひとつ、二つを勝負どころで勝てなかったことが最後まで重荷になった。
すでにクラモフスキー監督の退任が発表されており、公認には新潟の松橋監督らの名前が挙がっている。その上に次を構築するためのベースはある程度できており、だれが監督になるにせよスクラッチからではなくこの蓄積を継承してほしいと思う。
僕自身としては鳥栖の川井前監督をヘッドコーチに招聘したうえでクラモフスキー監督にもう一年委ねたいと思っていたが、クラモフスキー監督退任でただの空想になってしまった。松橋監督がベストチョイスかはわからないが、チーム構築のための時間はあまり長くはない。
試合後には恒例のシーズン感謝セレモニーとして、小泉、クラモフスキー監督のスピーチがあり、引き続いてオリヴェイラの引退セレモニーとしてオリヴェイラからもスピーチがあった。またひとつシーズンが終わった。
評点
評点(評点は
ドイツ式
)
野澤大(2.5) 気持ちよく勝てたのは彼のおかげ。
白井(4) オリヴェイラめがけてクロスを上げた。
土肥(4) 来季はレギュラーを取りたい。
トレヴィザン(3.5) 攻守に存在感、残留してくれ。
安斎(4) 加入初年で飛躍した。前で見たい。
東慶(4) プレーでチームを引っ張った。
高(3) ゴールだけでなく試合の要だった。
仲川(3) 頭の下がる活躍。ゴールうれしい。
荒木(3.5) 力を遺憾なく見せた。完全移籍希望。
遠藤(3.5) オフサイドになったヤツ惜しかった。
オリヴェイラ(3.5) 東京の9番の系譜を継いだ。
===
俵積田(3.5) あれはゴールでよかったのにな。
小泉(3.5) ベンチスタートもったいない。
山下(4) オフサイドポジションにいること多い。
長友(-) 時間短し。
野澤零(-) 時間短し。
俵積田の幻のゴールで隣りの席の小学生とハイタッチできたのがよかった。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年12月01日 11:37
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【Jリーグ第37節】磐田 2-1 FC東京
■ 2024年11月30日(土) 14:00キックオフ
■ ヤマハスタジアム(磐田)
秋晴れの土曜日だが風は冷たい。新横浜から新幹線に乗り、浜松経由でヤマハスタに向かった。ここに来るのは何年ぶりだろう。おそらく三回めだと思う。御厨駅ができて歩けるようになったと聞いていたが、歩くと思っていた以上に遠かった。
オリヴェイラが今季限りの引退を発表、残り二試合のみとなり急に重要性の増した試合。一方の磐田は降格の瀬戸際にあり、残留のためには連勝しなければならない。互いに「勝つしかない」事情を抱えてのガチ勝負となった。
三週間のインターバルをおいての試合。仲川が負傷離脱から先発に復帰、安斎が左SBに。また、前節ベンチスタートだった高が先発、小泉がベンチに。CBは木本とトレヴィザンのコンビ。俵積田、小柏がベンチ入り。
布陣
野澤大
中村 木本 トレヴィザン 安斎
東慶 高
仲川 荒木 遠藤
オリヴェイラ
前半
互いに失点を嫌って固い立ち上がりに。速い切りかえから前線に当ててくる磐田に対して東京は最終ラインから組み立てようとするが、中盤で時間が作れずなかなか前進できない。交互にボールを握るが磐田がやや優位か。
15分を過ぎたあたりから徐々に東京が攻撃の手をくり出せるようになる。19分、荒木からのスルーパスを受けて左タッチライン際を裏に抜けた遠藤からのクロスにオリヴェイラがニアで合わせたがわずかにゴール左に。いい形だった。これをくり返して行きたい。
23分、荒木の左CKを中央の中村が頭で伸ばし、ファーでフリーになった木本が頭で押しこもうとしたが逆サイドにはずれる。絶好機だったが枠をとらえられず。
30分過ぎからは東京がやや優位に磐田陣内でボールを動かしシュートの数を増やす。32分、CKからの流れで磐田ゴール前での攻防となり、中村、トレヴィザンらがシュートを放つが磐田の身体を張った守備にブロックされる。
前半終了間際、オリヴェイラが敵MFとの交錯で傷み担架でピッチ外へ。両手で顔を覆っておりまさかの重傷かと思われたが治療しなんとかプレーに復帰。次節味スタでの現役最後の試合に向けて負傷は避けたい。そのままスコアレスで前半を終了。
互いに「勝たなければならない」意識が強く神経質な展開に。緊張感を保ったまま前半を無失点で乗りきったのは悪くないが、気持ちが切れると一気に決壊する怖さがある。あとオリヴェイラのケガが心配。
後半
後半からオリヴェイラに代えて小柏を投入。オリヴェイラはカード累積の出場停止がリーチでもあり、負傷と合わせて大事をとったのだとは思うが負傷が本当に心配だ。とはいえ小柏が長い時間見られそうなのはそれはそれで嬉しい。
53分、左CKを荒木がショートでリリース、仲川を経由してボールを受けた東慶が上げたクロスに、安斎が頭で合わせてゴール。1-0と先制する。リードを得て動きのよくなった東京に対し、後のない磐田は選手を交代、リスクを取って前がかりにしかけてくる。試合が動きだした。
66分、傷んだ荒木に代えて俵積田を投入。俵積田は右ウィングに入り、仲川がトップ下もしくはセカンドトップに。遠藤を左に据え置いての俵積田の右サイド起用は意外だが試みとしては悪くない。
77分、木本が自陣で高く上がったボールの落下点を見誤り、裏を取られそうになった敵FWを引っかけて止めてしまう。これが決定的な得点機会の阻止と判断されて退場に。ボールが強い風に流されて判断を誤ったように見えた。退場の判定自体はやむなしか。
これを受けて79分、東慶と仲川に代えて小泉と岡を投入。しかし、80分、これで与えたFKを浮き球で裏に放りこまれ、敵FWに頭で流しこまれて失点、1-1と追いつかれてしまう。状況からは引き分け上等で守るか、勝ち越しをねらいに行くか、むずかしい判断になる。
ここからは逆転をねらって攻勢を強める磐田に対して東京が自陣で防衛する戦いに。前線を一枚削り4-4-1でもちこたえるが、84分、敵CKからの流れでいったんエリア外にこぼれたボールをシュートされ、ブロックした中村の手にボールが当たったということでエリア手前からのFKの判定となる。
しかしここでVARが介入、OFRの結果ハンドはエリア内であったとの判定でPKに変更に。89分、このPKを決められて1-2と逆転を許す。ハンドがエリアの中か外かはファクトの判断であり、OFRする意味が理解できない。主審はモニタでなにを確認したのか。
アディショナルタイムは10分のコール。90+4分、中村に代えて野澤零を投入、野澤零は右サイドで高めの位置を取り、小泉がカバーに入る形でリスクを取ったが、いかんせん一人少ない状況で攻めきれず、1-2で逆転負けを喫して三連敗となった。
戦評
前半は互いに警戒感が強く固い内容になったがスコアレスで乗りきり、後半の早い時間帯に先制したところまではよかったが、これで試合が動きだし、木本の退場から同点、VARでのPKから逆転と流れをもって行かれた。
シュート数8-16、CK8-4、ポゼッション49-51と、数字からもむずかしい試合だったことがわかる。枠内シュートは1-2で、決定機の少ない守備戦だったことを裏づけており、実際どちらも流れからのゴールがなく、セットプレーの応酬となった。
東京のモラルの柱であったオリヴェイラを前半で失いながらも後半先制したが、磐田が終盤になってもあきらめない強みをもっていることはわかっていたはずで、リードした試合をコントロールできなかったことがもったいない。
終盤押しこまれ、退場者を出したところからは大きな流れに抗することができなかった感が強い。主審の基準が一定しなかったようにも思え、フラストレーションをためて自滅した部分もある。OFRについては説明がほしいと思う。
これで戦績は37試合14勝14敗9分となり、勝ち点51(1試合あたり1.38)で順位は9位に。シーズン通しての1試合あたり勝ち点1.50となるシーズン勝ち点57は達成できないこととなり、また東京に本拠を置く東京V、町田の後塵を拝することも確定した。
次節、ホームでC大阪とシーズン最終戦を戦う。クラモフスキー監督の今季限りでの退任も発表されており、この体制でのラストマッチとなる。オリヴェイラをスタンディングで送り出したい。軽傷であることを祈るしかない。
評点
(評点は
ドイツ式
)
野澤大(3.5) 好セーブあり。失点は責められない。
中村(5) あのハンドを責めるのは酷。
木本(5) 痛恨の退場で流れを変えた。
トレヴィザン(4.5) 思いきりのいい守備は健在。
安斎(5) やはり前で使いたい。
東慶(4.5) 地道にスペースを消し続けた。
高(4.5) もっと高を活用したい。
仲川(5) 見せ場は少なかった。
荒木(4.5) 冴えを感じさせるパスあり。
遠藤(4.5) 可能性を感じさせた。
オリヴェイラ(5) とにかく軽傷であってくれ。
===
小柏(5) 引き続き使って行きたい。
俵積田(5) 縦勝負からのクロスは可能性あり。
小泉(-) 時間短し。SB先発でよかった。
岡(-) 時間短し。
野澤零(-) 時間短し。
使えそうなマフラーをもらった。浜松駅でお土産に買ったこっこがおいしかった。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年11月10日 00:59
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【Jリーグ第36節】町田 3-0 FC東京
■ 2024年11月9日(土) 14:00キックオフ
■ 国立競技場
秋晴れの土曜日だが気温は低い。ヒートテックなどを重ね着して国立に出かけた。前節湘南に苦杯を喫して5戦無敗のシリーズが途絶え、ここで踏ん張れるかズルズル行くかが試される大事な試合になる。むずかしい相手だが実質ホームである国立で勝ち点を持ち帰りたい。
長友が出場停止で左SBには岡がスライド、CBには木本と土肥が入った。森重はメンバー外に。また高をベンチに置いて東慶と小泉がダブルボランチに。さらには前節出場停止だった安斎が右ウィングで先発復帰。ガウディーノはベンチスタートに。
布陣
野澤大
中村 木本 土肥 岡
東慶 小泉
安斎 荒木 遠藤
オリヴェイラ
前半
立ち上がりこそ敵陣に攻めこんでCKのチャンスを得たがその後は町田にボールを持たれ自陣に押しこまれる苦しい展開に。どんどん前に出てくる町田の攻撃に対して受けにまわってしまうがなんとかゴールを守る。
15分、自陣エリアにボールを持ちこまれタイミングを計って中央に通された短いクロスを走りこんだ敵FWに流しこまれて失点、0-1とビハインドを背負う。エリア内ということもあったがボールホルダーにアプローチできなかった。
リードした町田が守備の比重を高め、東京がボールを持てるようになる。21分、オリヴェイラがエリアに入れたパスが敵DFにブロックされたこぼれ球に荒木が詰めるが枠に飛んだシュートは敵GKがセーブ。これが東京のファーストシュートに。シュートは悪くなかった。
その後も攻撃は単発にとどまり組織的に崩せない。27分には遠藤がオリヴェイラの落としを受けて中央からミドルでねらうがわずかに敵GKが触れたボールはバーに嫌われる。可能性を感じさせたが決められなかった。町田は奪ったあとのプレーがスムーズで何度かチャンスをつくられる。
結局前半は0-1で終了。もっと取られていてもおかしくなかったが野澤大のセーブもあり、また身体を張ってゴールを守ったことで最小失点で折り返した。なんどか形はつくれており、ビハインドはいったん忘れて続けて行くしかない。
後半
しかし後半立ち上がりの49分、右サイドからファーに放りこまれたボールをポストぎわで折り返され難なく押しこまれて失点、0-2とリードを広げられる。クロスの対応に出たが確保できずギリで折り返された。後半の出鼻をくじかれ流れは町田に大きく傾く。
東京はボールを持って敵陣中心に試合を進めるがゴール前では町田の守備も厚く決定的な形をつくることができない。56分、荒木のFKを敵DFがブロック、こぼれ球を拾った遠藤がエリア手前から狙ったボールは敵GKがセーブ。これもいいシュートだったが。63分、土肥に代えて白井を投入、白井は左SBに入り岡がCBに。もっと早くてもよかった。
その後も東京はオリヴェイラ、荒木の連係を中心に町田のゴールをこじ開けようとするがかみ合わず、フィニッシュまで持ちこめない時間が続く。74分、遠藤が左サイドから入れたクロスに中央で安斎が合わせたが敵DFにブロックされる。
77分、荒木、中村に代えてガウディーノ、高を投入。高がボランチに入り、小泉が右SBに。前線はオリヴェイラとガウディーノの2トップになる。しかし直後の79分、敵のCKがニアポストに飛び、クリアしようとした野澤大がボールを巻きこんでしまいゴールに。0-3と痛い追加点を許しこの時点でほぼ終戦。
85分、左サイドの白井からのクロスにガウディーノが頭で合わせたがジャストミートせず敵GKがセーブ。87分、東慶、オリヴェイラに代えて野澤零、山下を投入。野澤零が右ウィングに入り、安斎が右SBに落ちて小泉が再びボランチに。山下はそのままトップに入った。
残り時間も必死の戦いを続けたがいかんせん3点差は大きく、結局そのまま0-3で試合終了、2試合続けての完封負けとなった。
戦評
序盤から押しこまれ早い時間帯に失点、後半開始早々に追加点、終盤にダメ押しと町田のペースで試合をつくられ、追い続けたものの背中が遠かった。チャンスもなくはなかったが決めきるには数が少なかった。
シュート数7-21、CK4-2、ポゼッション56-44と町田に圧倒された。リードを許したあとは町田がリスク管理を優先したためボールは持てたものの有効な攻め手がなかなか見いだせなかった。
やろうとしていることはわかるが、どんな相手に対しても平板な攻撃で、ハマればいいがきちんと対策してくるクラブには通用しなかった。シーズン二度目の対戦で修正してくるクラブもあるなかで、ホームゲームと同じように「自然体」で挑んで再びヤられた。
時間帯、点差など局面ごとになにをやるか、なにを優先するか、町田はその決めがシンプルで落としこみが徹底していた。そういうチームだということはわかっていたはずなのにしっかり手を打って臨むことができなかったのが敗因。町田はこちらに合わせてきちんと布陣を変えてきていた。
その結果、試合の勘どころを押さえられ、ここで取れればというタイミングでことごとく先手を取られた。キックオフからのラッシュで先制点を取られると、あとは引き気味にカウンターをねらわれ、厳しいタイミングで加点された。
戦力や戦略以前に、ゲームマネジメントが甘く、細部に対する取り組みの厳しさで明らかに後れを取った。いつものやり方で通用する相手ではなかった。シンプルな音楽を手堅く演奏され、むずかしい曲を苦労して奏でようとしてアラが出た。
両SBのところで簡単に裏をとられ、なんどもゴールに迫られたのが厳しかった。後半ようやく岡、中村をあきらめて白井、小泉を投入したが遅かった。せめて後半頭から対策できていれば違っていたかもしれない。
勝ちパターンに再現性が低く、この日も早い時間帯にラッキーパンチが当たれば流れは変わっていたかもしれないが、対策されてやりたいことが通らないととたんに手づまりになるのが現在の限界。シーズンのこの時期にこの状態はキツい。
36試合を終えて14勝13敗9分となり、勝ち点51(1試合あたり1.42)で8位に順位を下げた。最低限の目標である1試合あたり勝ち点1.50のためには残り2試合を連勝するほかなく、次節アウェイ磐田戦、最終節味スタでのC大阪戦でどこまで迫れるかが勝負。
2週間のインターバルになるが、勝敗よりは今季はこれがやりたかったということがはっきりわかる試合を見せてほしい。落胆の大きな試合だった。
評点
(評点は
ドイツ式
)
野澤大(4) 3失点はいただけないがセーブはよかった。
中村(5.5) 今日のパフォーマンスでは苦しい。
木本(5) 縦ズバが見られなかったのは残念。
土肥(5) 厳しい相手に授業料を払った。
岡(5.5) 厳しい相手に高い授業料を払った。
東慶(5) 中盤を飛ばされて後手の対応に。
小泉(5) 初めから小泉SBで行くべきだった。
安斎(5) 身体を張ったがチャンスにからめず。
荒木(4.5) なんとか見せ場をつくろうとしたが…。
遠藤(5) 可能性は感じさせたが孤立が多かった。
オリヴェイラ(4.5) 今日はボールが収まっていた。
===
白井(5) 空いたサイドをつかったが不発。
ガウディーノ(-) 時間短し。
高(-) 時間短し。
野澤零(-) 時間短し。
山下(-) 時間短し。
二層、三層は結構隙間も多かったがそれでも4万5千人入っててビビった。この試合なら野津田でよかった。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年11月03日 21:58
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【Jリーグ第35節】FC東京 0-2 湘南
■ 2024年11月3日(日) 14:00キックオフ
■ 味の素スタジアム
秋晴れになった日曜日、気持のいい午後の試合。ヴェスパで味スタに乗りつけた。今季も残り4試合、味スタでは2試合となる。このところ5試合負けなし(4勝1分)、前節アウェイで神戸に辛勝して迎えるホームゲーム。現実的にはACLもむずかしく、なにを旗印にして戦うか意思統一が問われる試合になる。
安斎が警告累積で出場停止、前節試合前のアップで負傷し急遽欠場となった俵積田もメンバー外に。一方で離脱していた白井、小泉がベンチ入り。ガウディーノはホームではデビュー戦となる。前節途中交代となった野澤大は問題なく先発。
布陣
野澤大
中村 森重 岡 長友
東慶 高
ガウディーノ 荒木 遠藤
オリヴェイラ
前半
互いに積極的にボールにアプローチ、縦に速く運ぼうとするぶつかり合いに。6分、敵陣左サイドからのスローインを荒木がロングスローしてどよめく。ここからのこぼれ球を拾ったガウディーノがエリア手前からシュートを放ったがゴール右にはずれる。荒木のロングスローはこれ一本だったが右サイドでは中村も投げており新戦術か。
東京はボールを握って攻めあがりたいが湘南のプレスがしつこく時間をつくれない。ビルドアップの出口が見つけられず中盤でのボールロストが多い。
ゴール前のシーンは湘南が多い印象だがフィニッシュまではもちこめず、にらみ合う展開となる。36分、ガウディーノのFKに森重が合わせるがバーの上に。39分には荒木のCKを遠藤が頭で伸ばし、ファーの東慶がヘディングシュートを放ったがこれも枠をはずれる。
すると43分、湘南の押し上げに遭い、ラインが下がるなかでエリア手前からのミドルシュートを決められ失点、前半終了間際に0-1と先制を許す。簡単に打たせてしまった。そのままビハインドを背負って前半を終了。
湘南の出足に押され球際で後れを取り、主導権を握れていない。自分たちの間合いで勝負できないため連係が悪くボールを失い流れが詰まりがち。どこで時間をつくるのか、どこに勝ち筋があるのかしっかり目をこらしたい。早い時間に追いつきたい。
後半
しかし後半立ち上がりの49分、エリアに押しこまれ、右サイドから切れこまれてシュートを許す。これがファーに決まり0-2とリードを広げられる。時間帯、取られ方ともに最悪の追加点を許し、試合の流れを大きく持って行かれる。
東京は積極的に前に出るが湘南は前プレとブロック構築を使いわけ、自陣では5枚で守ってゴール前を固める。51分、東慶のスルーパスを追って裏に抜けたガウディーノがドリブルで持ちあがったがシュートはミートしきれず敵DFがブロック、こぼれ球にオリヴェイラが詰めるが枠におさまらない。
53分には左よりからのFKをガウディーノが直接ねらったがサイドネットに。強烈なキックで可能性を感じた。
56分、こぼれ球を拾ったガウディーノがエリア手前からシュートを放ったが右にはずれる。65分、ガウディーノ、長友、東慶に代えて野澤零、白井、小泉を投入、白井はそのまま左SBに入った。野澤零は右ウィングに。
68分、森重のパスを受けた荒木がシュートを放ったがバーの上に。74分にも森重がミドルをねらうが枠をとらえられない。リスクを取って前がかりにしかけ、フィニッシュまで持ちこんではいるが大きなチャンスにはなっていない。
82分、中村、オリヴェイラに代えて佐藤、山下を投入、小泉が右SBに落ち、佐藤はボランチに入った。また遠藤と野澤零が左右を入れかえている。
終盤は捨て身の攻撃でなんとかゴールをねらうが、湘南の割りきった守備が分厚く、いい形でシュートを打てていない。フィニッシュのひとつかふたつ手前で止められ打開できないシーンが続く。
90+4分、左に開いた遠藤がクロスを入れると荒木が中央でこれに合わせるがボールはファーポストをヒット、このこぼれ球に高が詰めるが押さえられずにバーを越えてしまう。これが最後の得点機となり試合はそのまま0-2で終了、8月以来の敗戦となった。
戦評
全体としては伯仲した中盤での殴り合いだったが、球際など細部の稠密さで湘南に分があり、前半終了間際と後半の立ちあがりといういちばんあかん時間帯にそれぞれ失点、流れを持って行かれたまま返してもらえなかった。
シュート数12-9、CK4-4、ポゼッション54-46と数字からは悪くないゲームにも見えるが、実際には、思いどおりに行かず次第に遠のく勝利の背中を追い続けたような印象だけが残った。無得点に終わりフラストレーションのたまる試合だった。
やっていること自体は9月、10月の好調の時期とそれほど変わったわけではなく、うまく行く試合もあればそうでないときもあるというだけのことなのだが、いくつかの重要なリンクが欠けている感は否めなかった。
いない人を数えてもしかたないが、仲川、安斎、俵積田らを欠いてオプションが少なかった。また中村、長友の両SBのところで時間がつくれず、ビルドアップが行き詰まって展開できなかった。湘南のプレスをはがせなかった。
東慶がボランチで計算できるし、木本の縦ズバやフィードを生かすためにも、右に小泉、左に岡を置き、木本と森重のコンビで中央を守るのが今の選択肢としてはベストだと思うが今日の布陣ではバタバタ感が強かった。用兵にミスがあるように思った。
シュートは12本あったものの枠内はゼロ。湘南にゴール前を固められ、十分なコースがないなかでのシュートが多く、枠におさまらないもの、手前でブロックされるものばかりで、得点の気配があったのは最後の最後に荒木がはなったポスト直撃と、高がそれを詰めたヤツだけだったような気がする。
これで35試合を終了、14勝12敗9分で勝ち点51(1試合あたり1.46)で7位に後退、上位への望みは薄くなってしまった。残り3試合、町田(A)、磐田(A)、C大阪(H)に三連勝し勝ち点を60に乗せてシーズンを終えたい。
このままズルズルと足場を切り下げるか、連敗を回避していい形でシーズンが終えられるか、次節国立での町田戦がポイントになる。失うものはなにもなく、ここからが最後の勝負だ。
評点
(評点は
ドイツ式
)
野澤大(4) 好セーブもあったが2失点は残念。
中村(5) ガウディーノと合わず中途半端に。
森重(4.5) 湘南の圧力に手を焼いた。
岡(5) 敵の間合いに引きこまれた。
長友(5) 攻撃の起点になれず遠藤とも遠かった。
東慶(5) いい形でボールを預かれなかった。
高(5) 彼のところをボールが経由しなかった。
ガウディーノ(4.5) 可能性は感じたがまだまだ。
荒木(4) ロングスローまで持っているとは。
遠藤(4.5) 孤立するシーン多く流れに乗れず。
オリヴェイラ(5) 収められずボールロスト多かった。
===
白井(5) 無難な復帰戦。特徴は見せた。
小泉(4.5) 彼が入ると落ちつきが出る。
野澤零(4.5) 一度先発させてもいいのでは。
山下(-) 時間短し。
佐藤(-) 時間短し。もっと見たい。
西日がまぶしかった。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年10月18日 23:54
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■
【Jリーグ第34節】神戸 0-2 FC東京
■ 2024年10月18日(金) 19:00キックオフ
■ ノエビアスタジアム神戸
金曜日開催となり自宅DAZN観戦。前節はホームで鳥栖と引き分けたが、その前の三連勝と合わせ4試合負けなし。上位相手のむずかしい試合だが、失うものはなにもなく、しっかり前を向いて全力で胸を借りたい。
木本が警告累積で出場停止、仲川が肉離れで離脱、小泉、小柏の名前もメンバーになし。いったんは先発と発表された俵積田がアップ中のアクシデントで出場できず、急遽遠藤が先発し、東廉がメンバーに入った。帯同していたということか。
布陣
野澤大
中村 森重 岡 長友
東慶 高
安斎 荒木 遠藤
オリヴェイラ
前半
試合は立ち上がりから神戸のペース。神戸にボールを握られほぼハーフコートマッチ状態で守勢にまわる。野澤大のセーブもあってゴールは死守するが、攻撃の機会はなかなか訪れない。
しかし24分、高から左サイドでパスを受けた東慶がエリア内にクロスを入れると、荒木が胸で落とし、遠藤がこれをダイレクトでシュート。これがファーに決まって東京が1-0と先制する。アウトにかけた見事なシュートで決定力を見せた。
その後もボールは神戸に保持され守備に追われる時間が長いが、高い集中でゴールは許さない。45+5分、カウンターで持ちあがった右サイドの荒木からのクロスに、ニアに走りこんだ安斎が合わせたがわずかにゴール右にはずれる。1-0で前半を終えた。
内容的には明らかに押されているが、チャンスを決めきってリードしたことで試合の流れは手ばなしていない。リードはいったん忘れて前に出たい。隙を見せるとつけこまれる。細部を大事にしたい。
後半
後半に入ると東京が前からのプレスを強め、ボールの取りどころを高めにしたいという意図が見えるようになる。52分、高からのパスをエリア内で受けた荒木が、後ろ向きから反転してループシュートを放ったがギリで敵GKにセーブされる。惜しかった。
直後の54分、右寄りで得たFKを荒木がけると、ゴール前でバウンドして敵GKがクリアできなかったボールがファーに流れ、これを安斎が頭で押しこんでゴール。東京が2-0とリードを広げる。いい時間帯に貴重な追加点を得た。
59分、オリヴェイラに代えてガウディーノを投入。そのままトップに入る。あいかわらずボールは神戸が保持しているが、東京は自陣でブロックを構築、前プレとの使い分けも落ち着いてできており神戸にゴールを許さない。
野澤大が足をつり、いったんは治療してプレーを続けたが再びつって続行困難となり、66分、波多野と交代となる。波多野は満面の笑みで守備につく。
さらに東慶が足をつり、72分、東慶、遠藤、荒木に代えて土肥、野澤零、山下を投入する。土肥はそのままボランチに入り、ガウディーノと山下の2トップに。その後は神戸の攻撃も焦りと疲れから次第に散漫になり、東京がはね返しながら時計を進める流れに。
10分以上アディショナルタイムを戦ったが東京がしのぎきり、クリーンシートでアウェイでの勝ち点3を得た。
戦評
内容的には神戸に押しこまれたが、前半のワンチャンで先制したことから有利に試合を進め、後半の早い時間帯に追加点を得て流れを呼びこむと、その後は集中を切らさず守りきった。
シュート数5-14、CK1-6、ポゼッション35-65と内容的には一方的に押しこまれたが、先制、追加点と試合の主導権自体は手ばなさず、GKの交代というアクシデントも乗りこえて無失点での勝利となった。
前線の個の能力を頼んで手数をかけずに勝負をかけてくる神戸に対して、東京はボールを奪う位置が低く、攻撃も途中で引っかかることが多くなってチャンスをつくれなかったが、数少ないチャンスをしっかり生かして効果的にゴールを重ねた。
必ずしも思いどおりに行ったわけではなかったが、強度を落とさず、我慢すべきところをしっかり我慢できたことが勝利につながった。集中を切らさず手を抜かずあきらめず、最後までゴールを死守したことで活路が開けた試合。その意味では必然の勝利だった。
荒木がここいちばんのところで精度の高いプレーを披露し、そこからチャンスをつくった。2アシストだが、前半アディショナルタイムの安斎のシュートや後半のループシュートなど、ほかにもテクニックとセンスを見せており、試合を演出した。
ケガで欠けている選手も多いなか、今いる選手のベストを積み上げてそれを勝ち点と交換した意味は大きい。攻撃面で見るべきものが少なかったのは残念だが、課題は課題として持って行きながら、そういう試合でも勝ち点3が取れたことをむしろ喜びたい。
これで昨季までならシーズン終了となる34試合を終了し、14勝11敗9分で勝ち点51となり、1試合あたりの勝ち点をようやく1.50とした。残り4試合を2勝2敗でシーズン通算での勝ち点が1試合あたり1.50となるし、3勝1敗なら勝ち点60に届く。
ここ5試合で4勝1分と勝ち点を伸ばし、暫定ながら6位をキープ。4位との勝ち点差が3と上が狙えるところまできた。消化試合数の跛行があり星勘定はむずかしいが、とにかく残り試合勝てるだけ勝って、どうなってるか見てみたい。
評点
(評点は
ドイツ式
)
野澤大(3) 好セーブで試合をつくった。交代は心配。
中村(4) サイドを自由に使わせなかった。
森重(4) 敵の前線に手を焼いたが完封。
岡(4) CBでのプレーにも自信が窺えた。
長友(3.5) プレーでチームを引っ張った。
高(4) チャンスは少なかったが仕事した。
東慶(3.5) 身体を張って水準を示した。
安斎(3.5) 調子戻ってきた。もう1本決めたかった。
荒木(3) チャンスはすべて荒木が演出した。
遠藤(3.5) 大事な試合で頼りになる。
オリヴェイラ(4) 守備でも貢献大きかった。
===
ガウディーノ(4) FWとしては難しい試合だった。
波多野(3) 急な出場にも応えた。
野澤零(4) 試合をしっかり終わらせた。
土肥(4) 試合をしっかり終わらせた。
山下(4) 試合をしっかり終わらせた。
残り試合は湘南(H)、町田(A)、磐田(A)、C大阪(H)と試合は続く。町田戦は国立。磐田まで行くか悩む。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年10月06日 11:57
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■
【Jリーグ第33節】FC東京 1-1 鳥栖
■ 2024年10月5日(土) 15:00キックオフ
■ 味の素スタジアム
ひさしぶりの味スタ、ヴェスパで行こうと思っていたが雨になったので公共交通機関で現着。三連勝中で上がり調子ではあるが、相手は残留争いの渦中にありむずかしい戦いになる。細部にこだわって大事に戦いたい。
仲川がメンバー外となり変わって安斎が先発。先週に続き小泉の姿もなくなにが起こっているのかまたしてもわからない状態。小柏、山下、遠藤らがベンチに控える。鳥栖とはニューバランスのユニ同士の対戦となる。
布陣
野澤大
長友 木本 森重 岡
東 高
安斎 荒木 俵積田
オリヴェイラ
前半
互いに前がかりにプレスを敢行、交互に攻撃をしかける立ち上がりになる。東京は奪ったボールをテンポよく当てて落としながら前進しようとするのに対し、鳥栖は前線のFWに預けて個で打開しようとするコントラストが際だつ。
4分、荒木のFKからのこぼれ球を拾った俵積田がエリア外からミドルをねらうが敵DFがブロック。5分には俵積田の右サイド突破からのクロスがクリアされたボールに高がアウトで合わせたが枠外に。
9分、自陣でボールを持たれ、最後はクロスを中央で抜け出したFWに頭で押しこまれ失点かと思われたが、ゴールチェックの結果オフサイドの判定になった。ビハインドを覚悟したがVARに救われた。リプレイも見たが最後のクロスの時点で確かに出てた。
その後も鳥栖の攻撃を受ける時間が続くが野澤大の好セーブもあって失点は免れる。この局面を乗りきると、前半の半ばを過ぎたあたりから徐々に東京がボールを持てるようになり、敵陣で攻撃をしかけられるようになるがフィニッシュまで至らない。
30分、俵積田が自陣からドリブルで持ちあがる。敵DFをかわして長征、最後はエリアまで運んだが敵DFに囲まれてシュートを打てず。並走したオリヴェイラに出せば1点モノだったが判断できず、オリヴェイラは怒ってプレーを止めちょっと議論になったシーン。
36分、荒木からのフィードを受けた安斎が裏にぬけ、トラップからエリア手前でシュートを放ったが敵GKの正面に。37分には俵積田からのクロスにオリヴェイラが頭で合わせたがこれもGKにキャッチされる。
43分、エリア手前でボールを持った東慶が思いきってミドルをねらったがバーの上。前半はそのままスコアレスで終了した。我慢すべきところはなんとかもちこたえたが、決めるべきところが決められなかった。後半も厳しく戦いたい。
後半
立ち上がりの46分、スローインを受けたオリヴェイラがエリア手前からコントロールシュートをはなったがファーにはずれた。56分、俵積田が左サイド深いところをえぐり、エリアに入ったところで角度をつくってシュートをはなったが敵DFにブロックされる。
東京がボールをもって攻勢に出たが決めきれず。この時間帯に先制したかった。その後は鳥栖の攻撃を受けるシーンもあったが中央を固めてしのぐ。67分、右寄り30メートル弱ほどの位置でFKを得て荒木が直接狙ったが壁に当たり、こぼれ球を東慶がダイレクトでシュートしたがGK正面。
68分、オリヴェイラ、俵積田、東慶に代えて小柏、遠藤、原川を投入。先制をねらいに行くが、逆に73分、敵のシュートを森重がブロックしたこぼれ球に詰められ失点、0-1と先制を許す。ゴール前に流しこまれたボールをクリアしきれなかった。
78分、右サイドの岡からエリア内でパスを受けた小柏が鋭い切り返しからシュートを放ったが敵GKがセーブ。79分にはCKからの流れでファーの荒木からエリア内で横パスを受けた森重がフリーでダイレクトボレーをはなったがDFにブロックされる。
82分、原川の右CKからゴール前で混戦となる。押しこもうとする東京とクリアしようとする鳥栖でもみ合いとなるなか、後ろにこぼれたボールをひかえていた高がダイレクトでゴールに突き刺し1-1の同点に。
その後は追いついて勢いの出た東京が鳥栖陣内で逆転をねらって攻撃をしかけるが、敵の守備も分厚く決めきれない。40分には荒木、長友がたて続けにエリア内でシュートを放ったが敵DFにブロックされる。41分にも荒木が枠に飛ばしたがGKがセーブ。
87分、長友と安斎に代えて中村と野澤零を投入。7分のアディショナルタイムも最後までゴールをねらって敵陣で試合を進めたがゴールが遠く、結局1-1で試合終了、ホームで勝ち点1を得るにとどまった。
戦評
鳥栖に差しこまれるシーンもあったがしのぎ、一方攻撃ではチャンスもつくったが決められないまま終盤勝負となった。先行されたが追いつき、逆転をねらったが1-1で勝ち点を分けあう結果に。
シュート数17-19、CK11-7、ポゼッション55-45と、ボールは保持したが内容的には拮抗した試合だったことが窺われる。交互にチャンスが訪れる展開で、勝てるチャンスは十分あったが、逆に負けていた可能性もあり、どちらに転んでもおかしくない試合。
そういう試合をこちらに引っ張りこむことがコンスタントにできればもっと安定して勝ち点を積み上げられるわけだが、攻撃は水もので思いどおりにいかないことも多い。内容的には引き分けが妥当な結果だと思うが、それだけに勝ちたかった。
連勝しているここ3試合と比べて、仲川の「熱」の不在は感じたもののそこまで見劣りする内容ではなく、結果がついてこなかったというだけのことのように思える。浦和戦のようにいただきもののゴールを守って勝ちきった試合もあり、結果だけから良し悪しを評価するのは難しい。結果は悔しいが続けて行こうというほかない。
俵積田が圧倒的なドリブルで敵を抜きながら持ちあがったものの、エリアに入ったところで失速してシュートを打てず、横にいたオリヴェイラがボールを要求して怒ったシーンは、結果的にいえば最後に横パス出せればよかったともいえるが、それで横パスをミスったらこんどは「なぜ自分で行かないのか」と批判されるわけで正解はない。
前節カウンターでの独走からそのままゴールを決めた実績のある俵積田にすればシュートをねらいに行って当然だし、フリーの自分にボールを出さなかったことでオリヴェイラが怒るのもそれはそれで当然。仮に俵積田がゴールを決めていれば批判もなかっただろうしオリヴェイラも一緒に祝福しただろう。
こういうコンフリクトは日常的にあるもので、判断の巧拙や技術的なものとともにチーム内で議論して消化して行くしかない。直後には、左サイドの俵積田が珍しくボールを持たずにワンタッチでクロスを入れたシーンなどもあった。オリヴェイラもいつまでもクサっていたわけではない。そういうものだ。
スピード感をもって少ないタッチで前に付けて行く、前から高い強度でハメてショートカウンターで持ちあがるなど、ねらいとする形には継続して取り組めており、この試合でも最低限の勝ち点は得た。中央を固められ外回りが増えた分攻めあぐねた部分はあったが、どんな敵にも主導権を握って戦いたいという意図は見えた。
次は2週間あいてアウェイでの神戸戦。優勝を争っているクラブとのむずかしい試合になると思うが、やろうとしていることをしっかり表現できれば勝ち筋はある。この流れを止めずに戦いたい。
これで33試合を終えて13勝11敗9分となり、勝ち点48(1試合あたり1.45)で暫定6位に浮上。1試合あたりの勝ち点が1.50となるシーズン勝ち点57までは残り5試合を3勝2敗ペース、全勝なら63まで伸ばせる。優勝や残留のかかった相手との試合が多く緊張感があるのはアドバンテージ。全部取りに行こう。
評点
(評点は
ドイツ式
)
野澤大(3) 好セーブで勝ち点1を守った。
長友(4) 守備でいい対応多かった。
木本(3.5) 好調を維持、パス出しもよき。
森重(3.5) 敵FWに手を焼いたが安定感あり。
岡(4) 苦肉の起用で開眼した感あり。
東慶(4) 中央を刺せなかったのは残念。
高(3) こぼれ球担当として仕事した。
安斎(4.5) 本調子ではないように見えた。
荒木(3.5) ひらめきは随所に見せた。
俵積田(3.5) 打ちに行くならしっかり打て。
オリヴェイラ(4) プレーやめたのは印象悪い。
===
遠藤(3.5) ゴールなくても仕事はしている。
小柏(3.5) 可能性を見せた。先発希望。
原川(3.5) 終盤の攻撃をコントロール。
中村(-) 時間短し。
野澤零(-) 時間短し。
審判紹介のときにブーイングするの、だれもなにも得しないので本当にやめてほしい。同類だと思われたくない。
テディベアデイだったが今年も当たらなかった。2003年から欠かさず参加してるが当たったためしがない。本当に当たりは入っているのか。チャームばかりがたまって行く。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年09月30日 00:47
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■
【Jリーグ第32節】横浜FM 1-3 FC東京
■ 2024年9月28日(土) 17:00キックオフ
■ 日産スタジアム
所用があって臨場できず、当日の夜になってDAZNで時差観戦した。名古屋、浦和に連勝して臨むアウェイ横浜戦。簡単な相手ではないが越えなければならない山だ。勝ち点を持ち帰りたい。
このところ右SBでの出場が続いていた小泉が欠場、長友が代わって入った他は前節と同じ布陣。原川、小柏がベンチ入りした。リリースのない離脱、復帰が多く、状況がよくわからないがとにかくいるメンバーで戦うしかない。
布陣
野澤大
長友 木本 森重 岡
東慶 高
仲川 荒木 俵積田
オリヴェイラ
前半
立ち上がりから試合が動いた。5分、ゴール前でワンツーから裏に抜けだされ、そのままシュートを流しこまれて失点、0-1といきなり先制点を食らう。重いビハインドを背負った。人はいたがヒールで落ちされて裏をとられた。
ともにボールを握って前に出たいスタイルで組み合う。東京は前線から果敢にプレスを試み、引っかけたボールを動かしてプレスをはがしながら素早く攻め上がる。なんどかチャンスをつくるがゴールを割ることができない。
14分、長友からの落としを受けた高が枠に強いシュートを飛ばすが敵GKにセーブされる。15分には荒木がドリブルで持ちあがり右サイドからシュートしたがこれも敵GKがセーブ。連係は悪くないがあと一歩のところでしとめきれない。
19分、東慶が右サイド裏にパスを出すと長友がこれを受けてクロス。荒木がこれに合わせたが枠に飛ばず、さらに流れたボールを俵積田がシュート、敵DFにブロックさたがこぼれたボールを走りこんだ岡が低い弾道でけりこみゴール。1-1の同点に追いついた。VARチェックがあったが問題となるシーンはなくゴールは認められた。
その後は互いに主導権を争う展開となり一進一退。シュートは放っているが決めきれない。一方の横浜はボールを持つ時間帯もあるものの東京の守備も固くフィニッシュまで持ちこませない。東京が押し気味に試合を進めたがゴールはなく1-1で前半を終えた。
先制されたものの前半のうちに追いつきシュートシーンも作れている。一歩も退かずに戦えており後半もこの勢いで一気に逆転を狙いたい。高い強度でボールを奪えているのが今日の強み。勝ち筋はある。
後半
立ち上がりから横浜がギアを上げ攻勢に出る。東京は自陣で横浜の攻撃をしのぐ時間が続くが、自陣ではブロックを構築し好機をつくらせない。遠目からのシュートは浴びるものの現実的な危険は大きくはない。
60分、中央で荒木が敵のボールをひっかけて奪取、ここからオリヴェイラに当てて落としたボールを荒木が左サイドの裏にスルーパス、俵積田がこれを追ってカウンターに。敵DFにからまれながらもエリアまで持ちこみそのままシュートしたボールがGKの股を抜いて決まり2-1と逆転する。決めきった。
これで流れが大きく変わり、東京が主導権を握る。70分、俵積田、東慶に代えて遠藤と原川を投入、そのままそれぞれ左ウィングとボランチに入った。明らかにモラルの下がった横浜に対し、東京がボールを動かしながら時計を進める流れになる。
81分、長友と荒木に代えて安斎と中村を投入、安斎が右ウィングに入り仲川が中央へ。4-4-2に近い形になったと思う。84分、岡が足をつったため野澤零が右ウィングに入り安斎が左SBにスライド。試合をクローズする局面に入る。
89分、敵のパスを右サイドの中村が思いきりよくインターセプトしてそのままカウンターで持ちあがる。ドリブルで中央に入ったところで右サイドを並走した野澤零にパス、野澤零がダイレクトでこれをゴール前に流しこむと、走りこんだ仲川がGKと交錯しながらも押しこんでゴール、3-1と試合を決めた。
試合はそのまま終了、横浜に快勝して3連勝となった。
戦評
東京が先制されながらも前半のうちに追いつき、後半に逆転、ダメ押しと効果的に加点し横浜を突きはなした。前半終了時点くらいではどちらに転んでもおかしくなかったが、逆転したところで横浜の気持ちが折れたのが感じられた。
シュート数19-11、CK3-3、ポゼッション40-60とボールは横浜に持たれる時間も長かったが、試合全体の流れを力ずくでこちらに持ちこんだ試合だったように思う。強度高く戦ったことでボールを奪うことができ、フィニッシュまで持ちこんでゴールを得た。
先制点のように気を許せば崩されるだけの力のある相手だっただけに、先制されたときは正直重たいと思ったが、強度を落とさず戦い、奪ったボールは当てて落とすをくりかえしながらスピード感をもって前に前に付けて行った。
カウンターもこうしたベースの取組があったからこそ決まったもので、とにかく裏にけるという粗雑なものではなく、いいポジションでボールを動かすことがリズムを生み、敵の先手を取ることができた。単なる縦ポンでなかったことはよく見ておきたい。
横浜の守備がアレでカウンターがハマりやすい状況があったのは確かだが、ギャップを見逃がさず裏にパスを送った荒木や東慶、それを感じて裏に走った俵積田や長友らのセンスや連係が生きた。1点めの波状攻撃感もよかった。
俵積田、岡といった若手に結果が出たことも嬉しいが、長友、東慶、木本らのベテランがしっかりベースラインを押さえ、ここというところで会心のプレーを見せたことで試合を動かせたと思う。東慶は最近ずっといいが、この試合での木本の活躍は特筆すべき。
課題はもちろんまだまだあるが、「うまく行けばこうなる」というのをここ3試合表現できているように見えて、やっていること自体が間違っているわけではないと思う。このレベルをコンスタントにできるところまで落としこみたいが、ただそのためには体制の強化が必要のような気がしている。
これで32試合を終了、13勝11敗8分、勝ち点47(1試合あたり1.47)となった。順位は7位と変わらず、試合数が跛行しているため暫定ではあるが、1試合あたりの勝ち点に換算しても7位で、4位まではギリ狙える位置に来た。
1試合あたり勝ち点が1.50となる勝ち点57まではあと10となり、残り6試合を3勝2敗1分で達成できる。60の大台も見えてきた。次節、ホームでの鳥栖戦に勝てば見える景色がずいぶん変わるはず。
残り6試合は優勝や残留がかかったクラブとの対戦が続くが、そのぶんレベルの高い戦いが期待できる。失うものはなにもない。まずは勝ち点50を達成して次をねらいに行こう。
評点
(評点は
ドイツ式
)
野澤大(4) 失点以外はしっかり守れた。
長友(4) 1点めの裏に走ったシーンはよかった。
木本(3.5) ポジション捨てる判断が素晴らしかった。
森重(4) 木本とのコンビで序盤の1失点に抑えた。
岡(3.5) ビルドアップの出口として機能。
東慶(3.5) 暑さと冷静さのばらんすがいい。
高(4) シュート惜しかった。
仲川(3.5) 献身がゴールで報われた。
荒木(3.5) アシストで魅せた。
俵積田(3.5) カウンター決めきった。
オリヴェイラ(4) 身体張ってボールを収めた。
===
原川(4) プレー選択がシンプルでいい。
遠藤(4) そろそろゴール出るころ。
中村(-) 時間短し。パスカット素晴しかった。
安斎(-) 復帰ほんとうにありがたい。
野澤零(-) 時間短し。いい仕事した。
味スタで勝つときがきた。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年09月22日 14:32
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■
【Jリーグ第31節】浦和 0-2 FC東京
■ 2024年9月21日(土) 19:00キックオフ
■ 埼玉スタジアム2002
途中で寄り道する時間を読み間違い、浦和美園の駅に着いたのが18時半、なんとかキックオフ前に埼スタの席に座ることができた。急な豪雨の可能性あるかと思い、駒込のローソンでビニ傘買って行ったが帰りも含め完全に空振りになったのがむなしい。なんかうまくいかない日だ。こういう日は気をつけなければ。
前節、ようやく久しぶりの勝利のあとで、流れを確かなものにできるかどうか大事な試合。むずかしい相手とのアウェイゲームであり、ふわっと入るのは避けなければならない。プランどおりに行かないときの対応が問われる。勝ちたい。
トレヴィザンがはずれ木本が最終ラインに入ったほかは前節と同じ布陣に。中村、安斎がベンチに入ったが白井、小柏、ガウディーノらの名前は引き続き見られず、トレヴィザンも含め離脱が多い。一部は22日になって負傷離脱のリリースがあったが、シーズン終盤になって人繰りが厳しくなるのはどこに問題があるのか。
布陣
野澤大
小泉 木本 森重 岡
東慶 高
仲川 荒木 俵積田
オリヴェイラ
前半
立ち上がりは浦和がボールを持って攻撃をしかける流れ。東京は自陣での守備から入る。シュートも打たれるが身体を張って守り、この時間帯をしのぐと、8分、仲川がエリア右からドリブルで進入、シュートを放ったが敵DFにブロックされる。
9分、俵積田が左サイドからしかけ、ゴール前にボールを放りこむ。敵DFがこれをダイレクトでクリアしようとしたが、ボールをミートしきれず、ボールは後方のゴールにそのまま吸いこまれてしまう。オウンゴールで東京が1-0と先制する。
14分、右CKを荒木がけり、ニアで森重が低い姿勢でヘディングシュートを放ったが敵DFにブロックされる。ここでVARが介入、OFRの結果、これがハンドの判定となりPKを得る。17分、荒木がこれを落ち着いて決め、2-0とリードを広げる。どういう経緯で荒木がけることになったかはナゾ。
その後は拮抗した展開に。浦和がボールを持つ時間が長いが、東京は自陣で固いブロックを形成、決定的なチャンスをつくらせない。30分、25メートルほどの位置からのFKを荒木が直接狙うが枠に飛んだボールは敵GKにセーブされる。
野澤大の好セーブもあって浦和にゴールを許さず、前半を2-0で終了。敵失からリードを得て主導権は握っているが、内容で上まわっているわけではない。後半、流れが変わってしまわないよう、雑にならずに戦いたい。ベンチにカードもあり勝ち筋は見えている。
後半
50分、荒木のスルーパスを受けて俵積田が縦に抜け、シュートを放ったが敵GKがセーブ。東京がボールを握って時間を使いながら攻撃の機会を窺うが、大きなチャンスにはつながらない。自陣ではブロックをつくって浦和の攻撃をしのぐ。
66分、東慶、俵積田に代えて長友、遠藤を投入。長友は右SBに入り、小泉をボランチに一列上げる。浦和がボールを持つ時間が増えるが、決定的なシーンはほぼつくらせていない。中盤でボールをやりとりする展開が続く。
76分、荒木、オリヴェイラに代えて山下、安斎を投入、山下、仲川の2トップになり、安斎は右ウィングに。終盤は浦和がリスクを取って攻撃をしかけてくるが、東京は時間を使いながらこれをいのぐ。いい形でボールを奪うシーンもあるがフィニッシュまではもちこめていない。
90+4分、仲川に代えて野澤零を投入、浦和の最後の抵抗も野澤大のセーブなどでしのぎきり、序盤のリードを守って2-0のクリーンシート達成で2連勝となった。
戦評
オウンゴール、ハンドでのPKと敵失からいただきの2ゴールで先行でき、余裕をもってボールを動かすことができた。浦和の攻撃を受ける時間も長かったが、守備も手堅く、大きなチャンスを与えないまま試合をクローズできた。
シュート数7-15、CK4-1、ポゼッション47-53と必ずしも圧倒できたわけではなく、特に攻撃面ではフィニッシュまで持ちこめるシーンが少なかったが、序盤のリードで得た主導権を手ばなすことなく、時間を味方にして、数字で見るよりは無難に戦いきった印象。
バクスタ上層で浦和サポに囲まれながらステルス観戦していたが、周囲の浦和サポからは「東京固いなあ」との声がなんども聞こえてきたとおり、ファーストディフェンスでのディレイ、自陣でのブロックともにしっかりできていたと思う。守備で手を抜かず最後まで集中していたことが勝因。
攻撃面では、奪ったボールを少ないタッチ数で動かし、敵のプレスをはがしながら前進する、全体を押し上げるというベースラインが窺えるシーンも多く、周囲の浦和サポからは「うちもあんなふうに動かせないのかなあ」という声が上がっていた。
しかしそれがゴールにつながったかといえば、少なくとも流れからのゴールはなく、最後のところでもたつく、ぶ厚い敵をかきわけきれないシーンが目についた。いただきもののゴールがあったことで勝てたが、それがなければ苦しかった。
中盤でいい形でボールを奪えるシーンはなんどかあり、そこから前線への展開まではタイミングよくできているのに、それを追加点につなげられなかったのは大きな課題。ただ、それができないなら失点しないという鉄則を守れたことで勝てたのはよかった。
これで31試合を終了、12勝11敗8分と勝ちを先行させ、勝ち点44(1試合あたり1.42)となって暫定ながら6位に浮上。試合数で先行しているため額面どおりは評価できないが、最終的に1試合あたりの勝ち点が1.50となるシーズン勝ち点57まであと13となり、残り7試合を4勝2敗1分という現実的なところまで来た。勝ち点60もねらえる。
白井、トレヴィザン、土肥の負傷離脱が発表され、ほかにもガウディーノ、小柏ら顔を見ないメンバーがあって、残り試合の戦い方は簡単ではないが、ようやくトンネルを抜けた勢いで、少しでもいい順位でシーズンを終えられるよう、ここからもう一段積み上げたい。
評点
(評点は
ドイツ式
)
野澤大(3.5) 好セーブでクリーンシート守った。
小泉(4) 対面の敵にやや手を焼いたが手堅く守った。
木本(4) 最終ラインを締めて好きにやらせなかった。
森重(4) 試合が続くので身体のケアをしっかり。
岡(3.5) 高さを生かし攻守で存在感見せた。
東慶(3.5) 中盤の底で流れに緩急をつけた。
高(3.5) 東慶との分担がうまく行っている。
仲川(4) 背中で姿勢を見せ続けた。
荒木(3.5) ボールの出しどころに意志を感じる。
俵積田(4) しかけがまたいきいきしてきた。
オリヴェイラ(3.5) 身体張ってボールをキープ。
===
遠藤(4) 守備に追われる時間長かった。
長友(4) 経験知で終盤を締めた。
安斎(-) 時間短し。復帰うれしい。
山下(-) 時間短し。ボール触れず。
野澤零(-) 時間短し。
右足の小指を骨折し、シーネで固定してクロックスで歩いたので、駅とスタの往復がキツかったが、行った甲斐はあった。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年09月17日 00:33
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■
【Jリーグ第30節】FC東京 4-1 名古屋
■ 2024年9月13日(土) 19:00キックオフ
■ 国立競技場
日中、代々木近くで所用あり、夕方から軽く飲んでそのまま国立へ。18時過ぎに着いたので配布物はMDPのほかなにももらえなかった。6試合勝ちなしと長いトンネルに入ってはいるが、前節広島戦の終盤で光が見えた気もしている。負けなしの国立で勝ち点3をつかみ取りたい。
中断のあいだになにがあったのかわからないが、中村、白井、小柏、ガウディーノらの名前がなく、小泉、岡を両SBに起用。東慶が今季初先発となったほか、ナゾの戦線離脱が続いていたトレヴィザンが久しぶりに復帰。負傷から復帰した山下がベンチ入りしたのがうれしい。
布陣
野澤大
小泉 森重 トレヴィザン 岡
高 東
仲川 荒木 俵積田
オリヴェイラ
前半
立ち上がりから東京が出足よくボールにアプローチ、主導権を握って試合を進める。早くも1分、荒木の落としをひろった東慶がエリア手前からシュートしたが敵GKにセーブされる。
13分、左サイドに開いた荒木からのパスを中央で受けた仲川がドリブルで持ちあがり、エリア手前からシュート、これは惜しくも敵GKにセーブされたが、このこぼれ球に東慶が詰めてゴール。早い時間帯に1-0と先制する。荒木のパス、仲川のシュート、しっかり詰めた東慶と、それぞれが仕事をした。
その後も東京がボールを握り優位に試合を進める。29分、森重からのロングフィードを受けた仲川がドリブルでエリアに進入すると、敵DFが後ろから仲川を倒す格好となりファウルに。PKを獲得する。31分、これをオリヴェイラがいつものアレで決め、2-0とリードを広げる。いい時間帯。
その後はやや名古屋の攻撃を受ける時間もあったが中央は固く閉め、好機をつくらせない。45+3分、仲川とのワンツーから右サイドに逃げたオリヴェイラがシュートを放ったが敵DFにブロックされる。そのまま2-0で前半を終了した。
東京がしっかりとボールを支配、強度で名古屋を上まわり、先制、追加点といい形で試合を進めている。後半入りに注意したいが、しっかり締めて行けば時間が味方してくれる。ふわっとしないように戦いたい。
後半
後半に入っても東京がゲームをコントロール、名古屋がボールを持つシーンもあるが大きなチャンスはつくらせない。54分、仲川からパスを受けた荒木がエリア手前正面から巻いたシュートを放ったがバーの上。
60分、トレヴィザン、東慶、俵積田に代えて、木本、土肥、遠藤を投入。土肥はそのままボランチに入った。63分、エリア内で仲川から浮き球のクロスを受けた荒木が頭で合わせるが打ちきれず枠外に。
すると65分、中央の荒木が左サイドの遠藤に展開、遠藤がゴール前にクロスを流しこむと、中央の仲川は合わせきれなかったが、ファーに飛びこんだ高がこれをダイレクトで押しこみゴール。3-0と東京がリードを広げる。遠藤のクロスが素晴らしく、ファーに飛びこんだ高もサボらなかった。試合の流れはこの時点でほぼ決まった。
その後は横浜にシュートを打たれるシーンもあったものの野澤大のセーブでしのぎ、東京が着々と時計を進める。78分、荒木に野澤零を投入。野澤零は右ウィングに入り、仲川が中央へ。
81分、ハーフウェイでパスをカットした遠藤からのスルーパスを受けて裏に抜けた仲川が、そのままゴールに流しこみ4-0と試合を決めるダメ押し。遠藤と仲川の二人でショートカウンターをやりきった。
85分、ポケットを取られ、ここからの戻しのパスを中央から決められて失点、4-1と点差を詰められる。大勢に影響はないがクリーンシートで締めたかった。
86分、仲川に代えて山下を投入、山下はそのままCFに入る。東京はその後も攻撃をしかけながらクローズに向けて進め、結局そのまま4-1で試合終了、東京は終始優位に試合を進めて8月以来久しぶりの勝利となった。
戦評
早い時間に先制、そのまま主導権を握ると、効果的に加点しながら試合を進め、最後に1点は返されたものの危なげなく試合をクローズ。これまでの不振はなんだったのかというくらいの勢いで勝ち点3をアカウントにブックした。
シュート数14-12、CK3-7、ポゼッション54-46と数字からはそこまで圧倒的ではないが、プレス、セカンドボール、切り替えなどすべての面で東京が名古屋を上まわり、一度も流れを手ばなさなかった。最後の失点は余計だったが、最後まで集中を切らさず勝ちきった試合だった。
全員が手を抜かず、求められる仕事を遂行することに集中したことが何よりベースにあるが、そのなかでもすべての得点に絡む活躍で最後は自らゴールを決めた仲川が素晴らしかった。勝てないときにだれよりも危機感をあらわにし、前節は最後に自らCKをクイックリスタートさせたところから意地のゴールを獲得した仲川の思いがこの試合でも試合を形づくった。
今季初先発で中盤の底を埋めた東慶もチームを引っ張る働きを見せた。東慶がボールを引き出し、メリハリをつけた配球をすることで高が攻撃に参加でき、東慶自身もパスを出したあとサボらずに上がってチャンスに絡んだ。なにより先制点を決めたことがこの試合の流れを大きく引き寄せた。
これまで勝てなかったのがウソのような快勝だが、なにかが大きく変わったというよりは、ハードワークが早い時間の先制点として結実したことで自分たちのやり方に確信がもてたことが大きく、堅守速攻の相手に対して先制して主導権を握れたこともプラスに作用した。
その意味ではすべての問題が解決したのではなく、今抱えている問題自体がとてもデリケートなものであり、勝ちと負けがもともと紙一重で、メンタルも含めた微妙なバランスの上でどちらにも転がるものだということがよくわかった試合。この流れを確かなものにできるかどうかは次の試合にかかっていると言ってもいい。
シーズンも残り8試合、中位で足踏みが続いたが、ここからシーズンフィニッシュに向けてどれだけ積み上げができるか、今季の「意味」が問われる局面。1試合ずつ丁寧に戦いたい。
30試合で11勝11敗8分と再び星を五分に戻し、勝ち点41(1試合あたり1.37)と40台に乗せたが、目安の57(1試合あたり1.50)までは8試合を5勝2敗1分以上のペースで乗りきる必要があり、求められるものは高い。そのなかでこの試合の勝利はもちろん大きいが、ここからが勝負になると思ったほうがいいだろう。
ここから浦和(A)、横浜(A)、鳥栖(H)と首都圏での試合が毎週続く。容易な相手ではないがリズムよく勝ち点を積み上げられれば次が見えてくる。
評点
(評点は
ドイツ式
):
野澤大(3) ナイスセーブあったがキックミス多し。
小泉(3.5) SB適性高い。ほぼ完璧な出来。
森重(3.5) 読みのよさで守備が安定。
トレヴィザン(4) 積極的な守備で見せた。
岡(4) 試合を通じて責任は果たした。
高(3.5) 移籍後リーグ戦初ゴール。
東(3) 準備ができていることを見せた。
仲川(2.5) チームを立て直した。
荒木(3) すべてのゴールをお膳立て。
俵積田(3.5) 見せ場少なかったが仕事はした。
オリヴェイラ(3.5) 流れからのゴール欲しかった。
===
土肥(4) ボランチ起用でも無難にこなした。
遠藤(3) 2アシスト。仲川との相性がいい。
木本(4) 危なげなく試合をクローズ。
野澤零(-) 時間短し。
山下(-) 時間短し。復帰には泣けた。
新しい国立競技場では負けなしを更新したが、ジンクス的なものにはこだわりたくない。味スタでビハインドを背負ったときに、「やはり味スタではダメか…」とネガティブなイメトレになってしまうリスクがあり、勝ったことのいいイメージだけを持って味スタに帰りたい。
また何度も書いているが国立の動線の悪さ、座席の足元の狭さは本当に不愉快。座席の前を人が通れず何度も足をけられた。国立開催をやめてほしいが、どうしてもやるなら、コロナのときのように一席ずつ空けて販売するなど対策を講じてほしい。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年09月03日 20:51
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■
【Jリーグ第29節】広島 3-2 FC東京
■ 2024年8月31日(金) 18:30キックオフ
■ エディオンピースウィング広島
台風10号の影響で東京の選手が事前に現地入りできず、当日朝から山口宇部空港経由でなんとか広島にたどり着いたらしい。試合中止も議論されたが広島が過密日程で代替日程の確保が難しく強行開催となったとも報じられ、東京サポの間では怨嗟の声も聞かれた。
東京は7月の新潟戦を最後に勝利がなくジリジリと足場が悪くなる苦しいチーム状態。前節もアウェイで京都に完敗を喫しており、アウェイ連戦でコンディションも厳しいなかではあるが勝ち点を持ち帰りたい。
負傷離脱していた森重が先発復帰、白井が長友に代えて左SBに入ったほか、ガウディーノが右ウィングで加入後初先発となった。仲川は左ウィングでの出場に。トレヴィザンが久しぶりにベンチ入り。ケガだったのか。
布陣
野澤大
中村 土肥 森重 白井
高 小泉
ガウディーノ 荒木 仲川
オリヴェイラ
前半
いきなりチャンスが転がりこむ。2分、敵GKがDFにつけようとしたパスがルーズになりこれをガウディーノがひっかけてオリヴェイラに。受けたオリヴェイラは敵DFをかわしてシュートしたがGKにセーブされる。これが決まっていればまた違った世界線があったかもしれない。
すると直後の5分、東京ゴール前でのシーンとなり、敵FWのシュートを中村がブロック、高がこれをクリアしようとしたがミスキックとなり、これを拾った敵FWに至近距離から決められる。0-1と序盤に痛い先制を許してしまった。
その後も広島のペースで試合が進む。東京は自陣からパスをつないで組み立てようとするが広島に中央を固められ打開のメドが立たない。球際の強度やセカンドボールへの反応で後手を踏み、広島に再三チャンスをつくられるが野澤大のセーブもありなんとかしのいでいる。
25分あたりからややボールを運べるようになったがフィニッシュまでは持ちこめず、逆に32分、裏に通されたボールの折り返しにゴール前で合わされて再び失点、0-2とリードを広げられる。反撃の芽が見えかけたところでの追加点でガックリきた。
それでも東京は徐々に失地を回復、43分には左サイドからドリブルで切れこんだガウディーノが左足で強烈なシュートを枠に飛ばしたが敵GKがセーブ。こういうのをどんどん打って行きたいところだがいかんせん手数が少なすぎる。そのまま0-2で前半を終えた。
広島にうまく試合を運ばれ、攻撃の糸口がつかめないが、少しずつ連係はできつつある。まずは1点から。後半オープンになるなかで我慢しながら交代選手も使って同点をめざしたい。
後半
後半に入ると拮抗した展開に。54分、オリヴェイラからのパスを受けたガウディーノがエリア手前から狙うが枠に収まらず。56分には荒木が仲川とのワンツーから縦に抜けてシュートしたがこれも枠外に。
さらに59分にはガウディーノのCKに森重が頭で合わせ、ゴール前にいた仲川が頭でこれを伸ばそうとしたがバーの上に。絶好機だったが得点できず。この時間帯に1点返しておきたかった。
すると60分、エリア内で高が敵FWと交錯し倒してしまう。主審は即座にPKの判定で笛を吹いた。VARでも検証されたが、リプレイを見ると高が残した後足に敵FWがつまずく形となっており、意図的ではないにせよ接触はあったことからいったん吹かれたらPKになるしかないシーンと思われた。
63分、このPKを冷静に決められて0-3に。後半いい形で試合に入っただけにこの追加点は痛かった。64分、荒木とガウディーノに代えて遠藤と俵積田を投入、仲川がトップ下にスライドし、遠藤が右、俵積田が左のウィングに。
その後は交互に攻撃をしかけるが決め手を欠き、広島に時計を進められる格好になる。71分、高とオリヴェイラに代えて東と小柏を投入。
すると79分、野澤大から左サイドでフィードを受けた俵積田が敵DFを置き去りにしてドリブルで持ち上がり、最後はゴール前にクロスを流しこむ。ここに走りこんだ小柏がこれをふかすことなくゴールに突き刺し1点を返す。1-3となり反撃ムードに。あと1点入れば景色が変わる。
全体がオープンになるなか、東京はリスクを取って積極的に攻撃をしかけるが広島も集中を切らさない。89分、俵積田が左サイドから切れこんで放ったシュートは枠の上。90+1分、白井が同様に切れこんでシュートを放つがこれもゴール右に外れる。
さらに90+1分、仲川がCKをクイックリスタート、ワンツーを受けて自らゴールライン際からエリアに侵入、強いクロスをゴール前に流しこむとこれが敵DFに当たってゴールに入り2-3に。記録はオウンゴールだが仲川の強い意志がもぎ取った得点。
残り時間でなんとか同点を狙いに行きたかったがいかんせん時間が足りず、広島にうまく守られて結局2-3で2連敗となった。
戦評
序盤に失点、その後は押され気味ながらも戦っていたが前半にさらに追加点を挙げられ、さらに後半にもPKを献上して3点差となった。それでも終盤意地を見せて2点を返したが結局追いつけず6試合勝ちなしに。
シュート数9-19、CK5-6、ポゼッション54-46と、ボールは握ったものの、狙いに沿って攻撃できていたのは広島で、試合運びとしても早い時間の先制からいい時間帯での加点と隙がなかった。終盤オープンになるなかで2点を返したのはエモいが、内容的には後手にまわり苦しんだ試合。
移動に関するトラブルでコンディションが悪かったことは言いわけにしたくないが、上位のクラブとの戦術の習熟度、徹底度の差は如実に感じたし、自分たちがやっていることへの信頼感というか自信が曖昧なまま戦っている感を受けた。
敵がしっかりセットしハイプレスもかけてくる時間帯の戦い方をあらためて整理する必要があるが、後半、選手交代も使いながら強度を落とさず、機動力を生かして流れからゴールを奪えたこと、仲川のアイデアと意地など次につながるものは見られた。勝ち点は取れなかったが最低限ファイティングポーズはとることができた。戦う意志があればゲームは続けられる。
個別に見ればガウディーノがいいシュートや周囲との連係、プレスバックの意識など全体に悪くない働きで期待できる。もう少し長い時間見てみたい。また小柏が効いており、先発で荒木と組ませるなどのチャレンジがあっていいと思った。
それから俵積田はやはりオープンになりがちな終盤で力を発揮する選手で、スーパーサブとして相手の嫌がる切り札にするのがいちばん効くのではないか。ルーティンを期待するより飛び道具として存在感が大きい。
勝てていないが試合ごとにチャンスはつくれており、この試合では久しぶりにゴールも生まれた。やっていることがおかしいのではなく、強度が落ちていること、細部が曖昧になっていることがうまく行かない原因だと思っており、ここは踏ん張るところ。
ただ、クラブとして現状をどう評価しており、シーズン残り何を目標にどういう目線で戦うのかのステートメントは必要だと思う。きちんとした目標を持たずにこの時期を戦うのは形を崩すリスクが高く、残留争いに巻きこまれるなど想定以上に足場が危うくなる可能性もある。
ここまで10勝11敗8分とついに負けが先行してしまい、勝ち点は38のままで、1試合あたりの勝ち点は1.31と危険水位まで低下している。シーズン通して1試合あたりの勝ち点1.50は最低限確保するべき数字だと思うが、そのためには残り9試合で勝ち点19を獲得しなければならなず、6勝2敗1分とか5勝4分くらいの成績が必要になる。
今のチーム状態からは厳しい要求になるが、まずはこうした数値目標をクラブがしっかり示すべきだと思うし、今季は数字にはこだわらないというのであれば、その代わりになにをめざすのか、それができたかどうかの評価基準はなにか、シーズン後に後出しで言うのではなく先に示す必要があるだろう。
クラブも苦しいだろうがサポもクラブを信じて支えている。僕はそもそもチケットが取れずこの試合はDAZN観戦となったが、現地に駆けつけたサポも多数いた。クラブとしては彼らに対して目線を示すべきではないか。
評点
(評点は
ドイツ式
)
野澤大(4) セーブもあったが失点は股を抜かれた。
中村(5) 勇気をもって前にパスを。
土肥(5) 森重とのコンビで守備が安定。
森重(4.5) 苦しい試合のなかでチームを引っ張った。
白井(4.5) 左でも持ち味活かした。
高(5) ちょっと休ませていいのでは。
小泉(5) 疲労の蓄積を感じる。
ガウディーノ(4.5) まずひとつゴールがほしい。
荒木(5) オリヴェイラとなかなか合わない。
仲川(4) 最後のヤツは仲川のゴールでいい。
オリヴェイラ(5) 身体張り続けてくれて尊いしかない。
===
俵積田(4) 最初のボールタッチで勝負あった。
遠藤(5) 右はやりにくそう。
東(4.5) いてくれてよかった。
小柏(4) 先発で見たい。
本来なら早くに中止の判断をすべきところだったが、広島の過密日程を忖度して荒天のなかでギャンブル性の高い移動を強いるなど選手に大きな負担をかけ危険に晒したうえ、万全でないコンディションで試合させたのはリーグとして汚点。
なんとか当日入りして試合を成立させたことは美談ではなくあってはならないことで再発は防止しなければならない。クラブはリーグに改善を申し入れるべきだし、リーグは真摯に反省し対策に取り組むべきだと思う。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年08月27日 16:32
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■
【Jリーグ第28節】京都 3-0 FC東京
■ 2024年8月24日(土) 19:00キックオフ
■ サンガスタジアム by KYOCERA
里帰りを兼ねて京都まで遠征。駅前に投宿しスタジアムへ。ここ4試合勝利がなく停滞が続いている。アウェイとはいえチーム戦術をもう一度整理し、今できることを出しきってほしい。
前節負傷退場となった森重がベンチ外となり岡が先発。また白井に代わって中村が右SBで先発。新加入のガウディーノが初めてベンチに入った。
布陣
野澤大
中村 土肥 岡 長友
高 小泉
仲川 荒木 遠藤
オリヴェイラ
前半
試合はいきなり動いた。2分、左サイドからのCKに中央でヘディングシュートを打たれ失点。0-1とビハインドを背負う。ゾーンで守っていたが敵FWに十分競ることができなかったように見えた。
その後も出足よくハイプレスをかけてくる京都に対し、東京は自陣でバタつき、ボールは持つものの攻撃につなげられず、前に運ぶことができない。一方の京都は奪ったボールをシンプルに前線につけシュートチャンスをつくる。
15分を過ぎたあたりから徐々に京都のプレスをいなして前進できるシーンが見られるようになり、19分、左サイドのゴールライン際で得たFKを荒木がけり、敵DFに当たって後ろにこぼれたボールをオリヴェイラがエリア内からダイレクトでシュートするが敵DFにブロックされる。これが東京のファーストシュート。
32分、荒木からのパスを受けた仲川がワントラップから反転してエリア内からシュートを放つが目の前の敵DFにブロックされる。ワンタッチで前にボールを出すことができるようになってきているが、ビハインドを背負っていることもあり主導権は京都に握られている印象。
36分、再び左サイドからのCKに中央でヘディングシュートを決められ失点、0-2とリードを広げられる。これもゾーンとマンマークのミックスの中で競り合う対象が曖昧になったように見えた。
その後もボールは保持するもののチャンスを作れないまま0-2で前半を終了。しっかり事前に研究し対策を作ってきた京都に対し、その答え合わせをされている。2点差はギリでなんとかできる。後半まずは1点返したい。
後半
東京は後半から長友に代えて安斎を左SBに起用。しかし立ち上がりの50分、自陣で奪われたボールをすばやく前線につけられ、スルーパスからの裏抜けで野澤大のニアを抜かれるシュートを決められ失点、0-3と重たい追加点を決められる。前半同様立ち上がりの時間帯にやられた。
54分、安斎が敵MFとタッチライン際で交錯、その場に倒れこむ。高めのボールに安斎が頭で行こうとしたところに、敵MFが足を上げた形。安斎はそのまま担架で運ばれて退場、代わって東がボランチに入り、小泉が左SBにスライドする。
68分、右サイドを縦に抜けた中村がクロスを入れると、中央でオリヴェイラがダイレクトで合わせたがミートしきれず敵DFがブロック、さらにこぼれ球を仲川がオーバーヘッドでシュートしボールはゴールに入ったがオフサイドとなった。
69分、仲川と荒木に代えてガウディーノと小柏を投入。ガウディーノが右ウィングに、小柏とオリヴェイラの2トップになる。
75分、左サイドからガウディーノが入れたクロスに高が頭で合わせるが惜しくもバーに当たる。はね返ってきたボールを再び高がダイレクトボレーで合わせたがバーの上。絶好機だったが決めきれず。
83分、遠藤に代えて俵積田を投入。84分、俵積田が左サイドから切れこんでシュートを放つがGKにセーブされバーをヒット、ゴールには入らない。直後には右サイドからガウディーノが同様に切れこんでシュートするが大きくファーに外れる。
その後も最後の抵抗を試みるがゴールが遠い。90+7分には敵のシュートがゴールに入るがVARによるゴールチェックの結果、攻撃側のハンドがあったとしてノーゴールに。結局そのまま試合終了、0-3の完敗となった。
戦評
立ち上がりにいきなりCKから失点、京都主導で試合が進み、前半のうちに再びCKから追加点を与えた。後半立ち上がりにも失点、安斎をケガで失うなど流れをつかめず、惜しいシーンもあったものの無得点で勝ち点を得られなかった。
シュート数9-20、CK6-8、ポゼッション60-40とボールを持たされた格好で、シュートチャンスもあったものの決めきれず、しっかり準備してきたと思われる京都相手にしてやられた試合となった。
前後半ともに立ち上がりの時間をねらわれ、終始京都に主導権を握られた。若いCBコンビが自陣の深いところでプレスを受けてバタつき、それをサポートすることができなかった。森重不在はやむないが、木本がいるのだから木本と岡、土肥のいずれかを組ませるのが穏当だったと思う。
自陣からのビルドアップでは、サイドにつけたボールが出口を作れず捨てパスになったり戻して狩られたりしたのもキツかった。敵が前プレで来るのは逆にワンタッチではがして一気に裏をとるチャンスなのだがそれができなかった。
白井、徳元、バングーナガンデのようにボランチに打ち返したり足元でいなしてはがすという動きが乏しかった。長友を前半で交代させたのは正しかったと思うが、徳元が移籍したのは痛い。
いい形でボールが来ないため前線が孤立、オリヴェイラに当ててもサポートしきれないケースが多かった。一方でワンタッチでボールを動かし裏をとるシーンも何度かつくれており、ねらい自体は見えている。そこに至る組み立てと、フィニッシュの形をもう一度整理したい。
的はずれなことをやっているわけではなく、クラモフスキー監督更迭の局面ではないと思うが、足元結果が出ていないのは事実。細部が曖昧になり、強度も落ちて後手に回っている印象がある。自信をもって主導権を握るフットボールをするためには何が必要か、弱気にならずここで問い直さなければならない。
これで28試合を終えて10勝10敗8分と勝敗が五分に。勝ち点は38(1試合あたり1.36)で順位は暫定9位に。シーズン残り10試合、足踏みもそろそろ限界だ。
評点
(評点は
ドイツ式
)
野澤大(3.5) それでも3点くらいは防いだのだが。
中村(5) いいクロスもあるにはあったが。
土肥(5.5) もっと自信持ってやっていい。
岡(5.5) まだまだやれる。
長友(5.5) ハイプレスをいなせず。
高(4.5) 彼をもっと活かしたい。
小泉(4.5) 左SBもできたんだ。
仲川(5) あと二人くらいほしい。
荒木(5) 完全移籍早く固めたい。
遠藤(5) 不振脱出のキーマンになるはず。
オリヴェイラ(5) 前線で身体を張り続けたが。
===
安斎(-) 時間短し。ケガが心配。
東(5) 動き悪くなかった。
ガウディーノ(5) 引き続き見てみたい。
小柏(5) リズムつくれてる。
俵積田(-) 時間短し。存在感は見せた。
ここで投げ出してたら何年たっても何も変わらない。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年08月21日 22:08
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■
【Jリーグ第27節】FC東京 0-0 V東京
■ 2024年8月17日(土) 19:00キックオフ
■ 味の素スタジアム
ホームゲームだが所用のため行けず、当日夜にスカパー時差観戦となった。結果情報の遮断にはなんとか成功した。順位の近い相手との直接対決、このところ勝てておらずこのホームゲームでしっかり勝ち点3を上積みしたい。
最終ラインには森重が入り土肥とコンビを組んだ。また名古屋に期限付移籍した徳元に代わって長友が左SBに。荒木がトップ下で先発し、安斎がベンチスタート。新しく加わったガウディーノはメンバー入りせず。
野澤大
白井 土肥 森重 長友
高 小泉
仲川 荒木 遠藤
オリヴェイラ
試合は序盤から東京がボールを握りボールを最終ラインから丁寧に前線に運ぼうとするが、コンパクトなヴェルディの守備の前にゴール前までたどり着けない。ヴェルディの方が奪ったボールをつないできてチャンスをつくる。
25分、仲川が中盤からドリブルで持ち上がり、右側を並走した遠藤にラストパスを出すと、遠藤がエリア外からねらうがサイドネットに。これが東京のファーストシュートになる。
33分には野澤大からのパスを白井が受け、右前線にスルーパスを出す。仲川がこれを追って裏に抜け、ドリブルで切れこんでエリア手前からシュートを放つが敵DFにブロックされ枠外に。
全体に拮抗したゲームになるが、プランに近い形でゲームを進めチャンスをつくっているのはヴェルディの印象。クリティカルなシュートを何本か放たれるが野澤大のファインセーブでなんとかしのぎ、スコアレスで前半を終了した。
意図が表現できているプレーもあるものの、総じてヴェルディの方が戦術をシンプルに徹底できておりそれにつきあわされている感が強い。強度の落ちる後半に交代をうまく使って先制したい。勝ち筋はあるが太くはない。我慢の展開になる。
後半に入っても東京がポゼッションを取るが効果的に攻撃できているのはヴェルディ。53分、右サイドの遠藤が中央に入れたボールを受けた荒木がエリア内からシュートを放つが敵DFにブロックされる。
54分にはCKからのこぼれ球を後ろで拾った長友がエリア手前まで持ちあがってシュートするが枠をはずれる。65分には荒木のCKに森重がニアでフリックを試みるが敵DFがブロック、されにこのこぼれ球を森重がもう一度シュートしたが角度なく枠外に。
70分、仲川、遠藤に代えて安斎、俵積田を投入、そのまま左右のウィングに入る。しかし形勢は改善せず、東京はフィニッシュまでもちこめない。一方でヴェルディの攻撃に対しては野澤大のセーブに加え、全員で身体を張ってもちこたえている。
77分、高、荒木に代えて原川、小柏を投入。荒木と小柏のコンビを期待したが入れ替わりになってしまった。オリヴェイラと小柏の2トップ的な立ち位置に微調整したか。その後も互いに先制点を狙って攻撃をしかけるがゴールが遠い。
80分、敵FWがエリア外から放ったシュートが森重の顔面を直撃、森重はそのまま倒れこみ試合が中断する。森重は意識を失ったまま担架で退場、83分、代わって岡が最終ラインに入る。脳震盪での交替となる。
中盤が間延びし始め次第にオープンな展開に。86分、右サイドの白井からのクロスに中央の小柏がダイレクトボレーで合わせたがゴール右にはずれる。直後、長友に代えて中村を投入、白井が左SBにスライドする。登録選手総出でなんとか勝ち点を取りに行く。
しかしその後も流れを呼びこむことができず、ヴェルディの攻撃をしのぐ時間が長い。それでもなんとかもちこたえ、結局スコアレスドローで勝ち点1を分けあう結果となった。シーズン前半のアウェイ戦と合わせ、ヴェルディとは2引き分け。
ボールは支配したものの攻めあぐね、規律のはっきりしているヴェルディに再三チャンスをつくられたが、野澤大の好セーブに助けられてなんとか無失点で試合を終えた。攻撃は少ないチャンスを生かしきれず、3試合連続無得点に終わった。
シュート数6-15、CK6-4、ポゼッション61-39と、ボールは握りながらフィニッシュまでもちこめなかったことが数字からもわかる。G大阪戦に続いて野澤大のセーブがギリで勝ち点1を稼いでくれたというほかない試合。
荒木や仲川、遠藤らの個別の動きは見られたが、そこにいい形でボールがなかなか入らず、組織として狙った形からの攻撃につなげられなかった。結果として攻撃は散発、個のアイデア頼みになり、意図をもって崩すシーンは少なかった。
守備は森重が入ったこともあってか身体を張れていたが、野澤大のセーブがなければ2、3点は取られていてもおかしくなく、内容的には勝ち点1をギリで死守したという試合になった。森重はその後Xで自ら大丈夫だったと発信しており胸をなでおろした。
このところ攻守ともにどっちつかずの展開で点が取れず勝てていない試合が続いている。シーズン前半、得点も失点も多い状況から、失点を減らそうとしたあたりから攻撃も機能しなくなり始め、今の進退窮まった状況に至っているように見える。
このあたりでチームとしてのベースをどこに置くのか、優先順位を決め、守るものと捨てるものの峻別をやり直して整理する必要があるのではないか。手戻りをおそれていては前に進めない。できていること、できていないことの検証をするべきだ。
今季すでにタイトルは厳しく、上位をねらうにも足踏みが続いている。シーズン残り三分の一、現実的になにを目指して戦うのか、クラブから明確なステートメントが必要だと感じている。進んでいる方向は間違っていないが、失速の瀬戸際にいる。
これで27試合を終え10勝9敗8分、勝ち点は38(1試合あたり1.41)となり順位は8位と変わらないが、せっかく上位がつぶし合っているにもかかわらず上位との差が縮まらないまま残り試合が減って行く。まずは5位との勝ち点8差を埋めに行かなければならない。
評点(評点は
ドイツ式
):
野澤大(2.5) 勝ち点1は彼のおかげ。
白井(5) らしい上がりは見せたが。
土肥(5) 身体張ってスコアレスに貢献。
森重(4.5) 無事でよかった。
長友(5) ビルドアップの出口になれず。
高(5) 中盤が窮屈でやりにくかった。
小泉(5) 狭いところでもボールを動かした。
仲川(5) よさを生かしきれていない。
荒木(5) 技術の高さは見えたが。
遠藤(4.5) 今いちばん頼りになる男。
オリヴェイラ(5) いい形でボール呼びこめず。
===
安斎(5) 流れを変えられず。
俵積田(5) 流れを変えられず。
小柏(-) 時間短し。先発で見たい。
原川(-) 時間短し。ボール収めた。
岡(-) 時間短し。急な出場に応えた。
中村(-) 時間短し。
フラストレーションのたまる試合が続いている。アウェイ連戦だが気持ちよく勝って凱旋したい。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年08月12日 01:05
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■
【Jリーグ第26節】FC東京 0-3 川崎
■ 2024年8月11日(日) 19:00キックオフ
■ 味の素スタジアム
むし暑い日曜日。かつやでヒレカツ丼弁当を買ってヴェスパで味スタへ。冷えたジャスミン茶のペットボトルを2本用意したが、夜になってもあまり気温が下がらず最後には全部飲みほした暑さでヤバかった。
前節G大阪とアウェイで引き分けたあとの試合であり、ホームでしっかり勝ち点3を積み上げたい。敵はウチより下位だが地力はあるうえに復調しつつあり難しい相手。つけこむ隙を与えると間違いなく突いてくる。ゲームプランどおり行かないときの戦い方が問われる。
両SBを入れかえた他、前節ベンチ外で中東への移籍の情報もあるオリヴェイラが先発。長友、原川がベンチスタート、中村はベンチ外となった。あらたに加入が発表されたガウディーノはメンバーに入らず。
野澤大
白井 土肥 岡 徳元
高 小泉
安斎 仲川 遠藤
オリヴェイラ
序盤は互いに前を向いて主導権を争うガチの展開に。東京は右サイドの白井、安斎を起点にチャンスを作るが決めきれない。5分、右サイドを縦に抜けた高がタイミングを計ってクロスを入れファーの遠藤が頭で合わせるが惜しくもサイドネット。
11分、右サイドの安斎がゴール前に流しこんだボールに中央の仲川がスルー、ファーの遠藤が飛びこんだがこれもサイドネットに。12分には徳元が斜めにゴール前に流しこんだボールにオリヴェイラが反応し流しこもうとするが敵GKにセーブされる。
すると15分、右サイドからのクロスに中央で頭で合わされて失点、0-1と先制を許す。サイドでの駆け引きに負けてクロスを入れられた。押し気味でゴール前でのシーンも作れていた時間帯だけにワンチャンを決められてショックが大きかった。
さらに20分、今度は左サイドからのクロスに再びゴール前でのヘディングシュートを許し失点、0-2とあっという間にリードを広げられる。人は足りていたはずなのに競りきれなかった。流れを一気にもって行かれる。
その後も東京は前に出ようとするが川崎にボールを持たれ攻撃は単発。25分、敵陣で仲川が奪ったボールをオリヴェイラにつなぎシュートするが敵DFにブロックされる。これも決定的だった。
27分には徳元が自陣でのスローインをDFの裏にロングスローで投げ込むとこれを追って遠藤が抜け出しエリア手前から狙ったがわずかにゴール左にはずれる。チャンスはつくれているものの川崎の守備も固く最後の精度を欠く。
双方攻め合う形となるが川崎がボールを握り東京は後追いの苦しい展開に。0-2で前半を終えた。ベンチには荒木、小柏、俵積田とカードはある。前半払った入場料の分は取り返したい。やれる試合だ。
後半開始から安斎に代えて荒木を投入、仲川が右ウィングにスライドし荒木はトップ下に入った。立ち上がりの48分、徳元のクロスにオリヴェイラが合わせるが枠をとらえきれず。早い時間帯にまず1点がほしい。
リードを得てリスクを取る必要のない川崎がボールを動かして時計を進め、東京はボールを追う展開となり、暑いなか疲労も蓄積する。60分、小泉に代えて原川を投入、中盤で緩急をつける狙いか。原川はそのままボランチに。
さらに69分には仲川とオリヴェイラに代えて俵積田と小柏を投入、遠藤が右ウィングにスライドし俵積田が左ウィングに、小柏はトップに入った。だが、72分、右サイドで与えたFKにヘディングで合わされ失点、0-3と大きな追加点を許してしまう。
東京はリスクを取って前に出るが3点のアドバンテージがある川崎にボールを持たれ、なかなか攻撃の順番がまわってこない。荒木、小柏、遠藤らがパスをつなぎながら敵エリアに入りこもうとするが川崎の対応も早い。
84分荒木のパスを受けた遠藤がエリア外からシュートを放ったが敵GKがセーブ。直後、ピッチに座りこんだ土肥に代えて森重を投入。土肥は歩けていたので足がつったか。87分、遠藤のクロスを受けた小柏がダイビングヘッドで合わせるが惜しくもファーにはずれる。
88分、遠藤のスルーパスを追った白井がエリア右からシュートを放ったが枠外に。チャンスはつくったが余裕をもって守られている感もあってきめられず、結局0-3での完敗となった。
序盤はいい形をつくれていたが敵のファーストシュートを決められ、たて続けに追加点も許して流れを手ばなした。後半にも加点され、常に後追いの流れとなって最後まで主導権を握れずバタついてしまった。攻撃に精度が、守備に練度が足りなかった。
シュート数10-10、CK3-6、ポゼッション43-57と、チャンスはつくったものの試合の流れは川崎に持って行かれたことが数字にも表れている。前につける意識はあり、連係も悪くなかったが、ビハインドを背負った状況でシュートに気負いが出たか。
川崎のような技術と型をもったクラブと渡り合うには守備が素直すぎてきっちりそこを突かれたし、リードされてからは余裕をもってボールを動かされ、ああ、またいつものアレかみたいな試合になってしまったのが悔しい。先制できなかったのが痛かった。
結果論になるが、この試合こそ森重、木本を先発させていれば落ち着いた対応ができていたかもしれないと思ってしまう。若い2CBには荷の重い相手だったのではないか。結果として早い時間帯に複数得点を与え調子に乗せてしまった。
やろうとしていることはわかるし、表現できている部分もあるが、慣れが出ているのか細部がルーズになっている感はあるし、約束ごとももっとシンプルだったはずなのにあいまいになっている気がする。暑さもあるとは思うが強度も落ちており、これらを絶えず巻き直してフレッシュな状態で試合に臨むためのマネジメントができていないのではないか。
おりしも山形でクラモフスキー監督のヘッドコーチを務めていた鳥栖の川井監督が解任されており、戦術担当コーチとして招聘できないか。守備やビルドアップの約束ごとをもう一度整理することで戦い方がはっきりさせられるのではないかと思う。
東京はこれでここ3試合勝ちがなく、10勝9敗7分で勝ち点37のまま足踏み、1試合あたりの勝ち点も1.42に下がり順位はひとつ落として8位となった。シーズン終盤に向けこれ以上の後退は許されず、次節ホームでの連戦でなんとしても勝ち点3が必要。今季の正念場となる。
評点(評点は
ドイツ式
):
野澤大(4.5) 彼にだけ責任があるわけではないが。
白井(5) いい飛び出しはあり特徴は見せたが。
土肥(5.5) 難易度の高い試合で厳しい経験。
岡(5.5) 足りていないところが見えた試合。
徳元(5) やっぱり見ていて楽しい。個サポです。
高(4.5) プレーにアイデアとメッセージがある。
小泉(5) よく動いたがちょっとお疲れか。
安斎(5) 連戦の疲れかキレを欠いて交代。
仲川(4.5) 頭の下がる運動量で範を示した。
遠藤(4.5) 惜しいヤツいくつかあった。
オリヴェイラ(5) 決めたいヤツあった。
===
荒木(4.5) ちょくちょく消えてる。
原川(5) 動き重かった。
小柏(4.5) 荒木とのコンビ悪くない。
俵積田(5) 得意の形にならず。
森重(-) 時間短し。存在感大きかった。
スタジアムって熱中症への対応が脆弱。ヤバいと思っても駆けこめるエアコンの効いたスペースもないし、売店も自販機も長蛇の列、なんなら売り切れで水分補給もままならない(しかも市価より高い)。入場のときに冷水を一人1リットル配るとかできないか。今日は夜になっても気温が下がらず結構危険な状況だったと思う。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年08月08日 00:15
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■
【Jリーグ第25節】G大阪 0-0 FC東京
■ 2024年8月7日(水) 19:00キックオフ
■ パナソニックスタジアム吹田
中断期間明け、7月20日の鹿島戦以来半月ぶりのリーグ戦である。アウェイでのG大阪戦ということでおとなしく自宅DAZN観戦に。
ここまで24試合で勝ち点36(1試合あたり1.50)の7位とまだまだなにかは狙える位置。シーズン終盤に向けアウェイながらも勝ち点を持ち帰りたい。中断期間中の積み上げが問われる試合になる。
パリ・オリンピックから戻った野澤大が先発、荒木はベンチスタートに。オリヴェイラがメンバー外となり、小柏がベンチ入りした。またケガから復帰した土肥がCBで先発、岡と若い二人でコンビを組んだ。
野澤大
中村 土肥 岡 長友
高 小泉
安斎 原川 遠藤
仲川
立ち上がりから大阪がボールを支配、東京陣内で攻撃をしかける流れとなる。ほぼハーフコートマッチとなり東京はボールを奪ってもつなげず、起点が低いため自陣から出て行けない。セカンドボールを回収されては波状攻撃を受けるがなんとかしのぐ。
13分、左サイドの長友からのクロスを受けた安斎が頭で合わせたが大きく浮いてゴール上にはずれる。これが東京のファーストシュートとなる。その後も大阪がほぼ一方的に攻める時間が続くが、野澤大の好セーブもありゴールは許さない。
ようやく38分、原川からパスを受けた長友がエリア内の左サイドから巻いて狙うが敵DFにブロックされる。40分、長友からの横パスを受けた中村が左足でシュートするがバーの上に。シュートコースが開いた好機だったが枠に行けず。
押しこまれ防戦一方だったが身体を張ってゴールを守り、なんとかスコアレスで前半を終えた。攻撃の形はほぼ作れていないが、自陣ではブロックを構築して規律ある守備ができている。思い通りに行かないときにやるべきことができている。交代で流れを変えたい。
後半に入ると東京がやや前に出る。47分、右サイドで得たFKを原川がけると、ファーの安斎が頭でたたきつけるが敵GKにセーブされる。絶好機だったが決めきれず。さらに48分にはこれで得た原川のCKが敵DFにクリアされたボールを小泉が拾ってシュートするが枠の上。やるならこの時間帯だった。
その後は一進一退の攻防となるが大阪にボールを持たれる時間が長い。64分、原川と遠藤に代えて荒木と俵積田を投入。荒木が前線の起点となりボールが動き始めるが互いにゴールは遠い。
67分、仲川からボールを受けた俵積田が左サイドからドリブルで切れこみシュートするが敵DFがブロック。直後には小泉からパスを受けた高がエリア外から狙ったがゴール左にはずれた。攻撃は散発だがワンチャンスを決めきりたい。
71分、ポケットを取った荒木が右サイド角度のないところからねらうが敵DFがブロック。大阪の攻撃は野澤大を中心に全員が身体を張って守り先制は許さない。80分、仲川、安斎に代えて小柏、白井を投入。白井はそのまま右ウィングに入る。
終盤は交代で入った小柏、白井がアクセントとなり、敵陣でチャンスを作るシーンも。86分、小柏の落としを受けた白井がエリア外からシュートを放ったが敵DFにブロックされる。直後には俵積田も左サイドからの切れこみでシュートするがDFにブロックされる。
6分のアディショナルタイムは再び押しこまれたが身体を張ってしのぎ、結局試合はスコアレスのまま終了。勝ち点1を死守した。
前半は泣けるくらい一方的に押しこまれたが野澤大の好セーブもあって無失点でしのぎ、後半からギアを上げた。序盤などにチャンスはあったものの主導権は握れず、図らずも守備の強度を試す試合になったがなんとかスコアレスドローで中断明け初戦を終えた。
シュート数10-25、CK5-4、ポゼッション36-64と圧倒的に大阪に支配された試合だったが、若い2CBと野澤大が敵の攻撃を止め続け、最低限の結果を呼びこんだ。攻撃はほぼ見るべきものがなかったが上位相手のアウェイゲームとしては悪くない結果となった。
前半はほぼ守備特化だったので攻撃の形が見えなかったが、後半、交代で入った荒木、小柏には希望を感じた。特に小柏はボールを握って勝負できる技術とスピードがあり、荒木との相性も悪くないのではと思った。もっと見てみたい。
内容的には課題しかない試合だったが、もともと圧倒的な強さがあるわけではなく、リーグ戦が混戦となっているあいだに泥くさく勝ち点を積み上げることで上をめざすほかないという現在地を考えれば、この試合で勝ち点1を持ち帰れたのは大きい。
この試合で得た勝ち点1は、その上に戦略や戦術を積み上げられる礎石となるもの。ただ、この勝ち点は次の試合で勝ち点3を得てこそ意味のあるものでもあり、次節、ホームでの川崎戦が重要な試合になる。攻撃面もあらためての整理が必要だが、内容はあとからついてくる。
これで25試合を終了、10勝8敗7分となり勝ち点37(1試合あたり1.48)で順位は7位と変わらず。1試合あたり1.50をボトムラインとすれば、今季最低でもあと20は勝ち点を積み上げなければならず、残り13試合で7勝はマストということになる。
厳しい相手との対戦が続くが、勝利から逆算した戦い方を形にして行かなければならない。
評点(評点は
ドイツ式
):
野澤大(2.5) 再三の好セーブで勝ち点1をもたらした。
中村(5) チャレンジが荒っぽくて怖い。
土肥(4.5) スコアレスは誇ってよい。
岡(4.5) スコアレスは誇ってよい。
長友(5) ボールを前に勧められず。
高(4.5) 後半存在感を見せた。
小泉(4.5) スペースを埋めつづけた。
安斎(5) 一本惜しいシュートあった。
原川(5) 決定的な働き見せられず。
遠藤(5) ほぼ消えていた。
仲川(5) 走ったがボール来ず。
===
俵積田(5) シュートは放ったが。
荒木(4.5) ボール持てば流れ変えられる。
小柏(4.5) 可能性を感じた。先発で見たい。
白井(5) よさは垣間見せた。
上位争いに加わるためには1試合あたりの勝ち点1.80が目安とすれば、最終的に勝ち点69が必要で、残り13試合で32を稼がなくてはならない。10勝1敗2分が最低線だが、これくらいの具体的な数値目標をもって戦いたい。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年07月21日 01:19
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■
【Jリーグ第24節】鹿島 2-1 FC東京
■ 2024年7月20日(土) 18:00キックオフ
■ 県立カシマサッカースタジアム
遠方のアウェイなのでおとなしく自宅DAZN観戦。日中は40度に迫る暑さで外に出られず、靴を磨いたり包丁を研いだりしながらキックオフを待った。中断前の最後の試合であり敵地ながらしっかり勝ち点を積み上げ、いいモメンタムでブレイクに入りたい。
先発はGKを除き前節と同じ。松木がチームを去り、荒木と野澤大はオリンピック代表招集で不在。前節J1初ゴールを挙げた野澤零がこの試合もベンチ入り。東慶がリーグ戦ではひさしぶりにメンバーに入った。
波多野
白井 木本 岡 徳元
小泉 高
安斎 仲川 遠藤
オリヴェイラ
ボールを動かしながら押し上げたい東京に対し、早めに前線に当てて展開する鹿島ががっちり組み合う戦いに。5分、安斎からのパスを受けて右のコーナー付近に上がった白井がクロス、仲川がニアでフリックしたがゴール右にはずれた。
中盤での押し合いが続きどちらにも大きなチャンスがない。東京がややボールを持っているものの拮抗した展開で主導権を握ることはできていない。29分、徳元のスローインを受けて裏に走った遠藤が中央に戻したボールに走りこんだオリヴェイラがシュートを放ったが敵DFがブロック。
30分、ここからカウンターを受け、最後はエリア内からシュートを打たれる。一度は岡がブロックしたが、ファーの敵FWの前にこぼれ、これを流しこまれて失点。0-1と先制を許してしまう。徳元が対応したがコースを切れなかった。
その後も鹿島に押しこまれる時間となったがなんとかしのぎ、41分、徳元が裏にけったボールを遠藤がエリアで受け、敵DFを抜いて角度のないところからシュートを決める。1-1と前半のうちに同点に追いついた。
45+6分には木本のフィードを遠藤がダイレクトでシュートしたが敵DFがブロック。先制されたが前半のうちに追いついて1-1で前半を終えた。どちらに転んでもおかしくない試合。勝ち筋は見えている。強度で負けたくない。
しかし後半開始早々の47分、ゴール前に放りこまれたクロスを小泉がクリアしたが、このボールがエリア内でルーズになったところをニアを抜いてぶちこまれ失点、1-2と勝ち越しを許し出鼻をくじかれる。
その後は勢いに乗った鹿島が追加点を狙いにくるが試合を決めきることはできない。59分、安斎からのパスを左サイドで受けた遠藤がドリブルで中央に切れこんでシュートを放ったがGKがセーブ。単発ながらチャンスはつくれている。
62分、安斎に代えて俵積田を投入、俵積田が左ウィングに入り、遠藤が右サイドにスライドする。62分、白井のスローインを受けたオリヴェイラが敵DFを背負いながら反転してシュートを放ったが敵DFがブロック。
直後の63分には遠藤が敵陣でインターセプト、俵積田からワンツーの戻しを受けエリア外から狙ったがシュートは敵GK正面に。
その後もチャンスを窺うが鹿島にうまくボールを動かされ時計が進んで行く。76分、右サイドの白井からのアーリークロスを中央で仲川が落とすと、ここに走りこんだ俵積田がシュートを放ったがバーの上に。鹿島に要所を締められ思うようにボールを運べない。消耗戦となるがこうなるとビハインドが重い。
78分、高に代えて原川を投入。86分には白井、岡、遠藤に代えて長友、森重、野澤零を投入。野澤零は右ウィングに入った。6分のアディショナルタイムも反撃を試みたがゴールが遠く、結局1-2のまま試合終了、勝ち点を持ち帰ることはできなかった。
拮抗した立ち上がりだったがワンチャンを決められて失点。前半のうちに遠藤の個人技で追いついたものの、後半立ち上がりに勝ち越されて、その後は鹿島のペースにはめられ、出しきることができないまま終わった。
シュート数10-11、CK5-3、ポゼッション51-49と数字的にはどちらのゲームでもなかったが、先制、勝ち越しと常に先手を取られたことで終始追う展開となり、主導権が握れなかった。流れ次第では勝てていた試合だけにもったいなかった。
特に失点はどちらもゴール前の攻防で思いきって足を振られたものが入った印象で、もう少し寄せられないかとか、GKの反応がとか言おうと思えば言えるが、割りきって得点で取り返すことを考えるべきだと思った。チャンスはあったが決めきれなかった。
このところ同じような内容の試合が続いており、やりたいことが表現できているシーンもそれなりにあるが、そこでゴールが決まるか、逆に失点してしまうか、そのわずかな違いで勝敗がわかれているだけのようにも思える。
勝った試合の内容がよく、負けた試合の内容が悪かったわけではなく、どの試合でもきちんと勝ちきれるだけの完成度に達していないので、試合の流れや相手によって勝ったり負けたりするというだけのことであり、負けた試合だけを嘆いてもあまりしかたない気がする。
リーグ戦はここから2週間半のブレイクに入るので、あらためて何ができていて何ができていないかを整理し、できていることをベースに上積みを図らないと、安定して勝ち点を積み上げることはできない。
シーズンここまでの戦いはギリ及第点とは思うが、足許4試合が1勝3敗はマージナル。カップ戦も敗退してリーグ戦しか残っていないなか、現実的にタイトルは不可能ではないがむずかしい状況で、それでも旗を降ろさず上をめざすのか、ACLなどに目標を切り下げるのか、クラブとしてもいったんここまでの総括とシーズン残りの戦い方についてきちんとステートメントを出すべきだと思う。
松木が去り、ケガからなかなか復帰できない選手もいるなかではあるが、選手層はもともとそろっており、カップ戦もないのに大きな補強は不要。稼働率を上げながら約束ごとをしっかり整理し直し、ブレイク明けに備えたい。
24試合を終えて10勝8敗6分で勝ち点36(1試合あたり1.50)、順位は7位で変わらず。首位との勝ち点差13、ACL圏の2位との勝ち点差は8とまだ上はめざせる。このブレイクのすごし方は重要だが、それだけに今日は勝っておきたかった。
評点(評点は
ドイツ式
):
波多野(5) 終盤の上がりはいらない。
白井(5) 右サイドで起点はつくった。
木本(5) やはりいいパスが出てくる。
岡(5) 試合に出ることで急成長している。
徳元(4.5) 攻撃面での貢献は大きかった。
高(5) 彼が生きる展開にならなかった。
小泉(4.5) いいところでボールを受け続けた。
安斎(5) 判断に迷いがあった。
仲川(5) 周囲との息を合わせ直したい。
遠藤(4) 技術高く思いきりもいい。
オリヴェイラ(4.5) マーク厳しく自由にやれなかった。
===
俵積田(5) 遠藤の動きを盗んでほしい。
原川(-) 時間短し。
長友(-) 時間短し。
野澤零(-) 時間短し。
森重(-) 時間短し。
小柏、トレヴィザン、山下らの復帰を待ちたいが…
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年07月14日 11:00
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■
【Jリーグ第23節】FC東京 2-0 新潟
■ 2024年7月13日(土) 19:00キックオフ
■ 国立競技場
ときおり雨の降る不順な天候。新宿のゴーゴーカレーで景気づけして千駄ヶ谷駅から国立に向かった。公式戦3連敗中と苦しいなかでのホームゲーム。ゲンのいい国立で勝ち点3をしっかり勝ちとりたい。松木が海外移籍準備のため最後の試合になることが試合前に発表された。
水曜日の天皇杯からは荒木、俵積田、中村らがメンバー外に。逆に天皇杯はメンバー外だった安斎、オリヴェイラが先発。また遠藤がひさしぶりにリーグ戦での先発となり、野澤零、シルバらがベンチ入りした。松木はベンチスタートとなった。
野澤大
白井 木本 岡 徳元
小泉 高
安斎 仲川 遠藤
オリヴェイラ
試合はいきなり動いた。6分、小泉が左サイドの裏にパスを出すと、オフサイドポジションにいた仲川はさわらずに逃げ、後ろから駆け上がった遠藤がこれを拾ってエリア内に切れこみシュート。これがファーに決まり東京が立ちあがりに1-0と先制する。
しかしその後は互いにしっかりとブロックを構築し、フィニッシュまでもちこめない固い展開となる。ボールは新潟が保持する時間が長いが、東京はやや低めに構え、決定機はつくらせない。
一方で東京の攻撃も決め手を欠きチャンスは散発。40分、仲川からのスルーパスを左よりで受けたオリヴェイラがエリア内からシュートを放つがDFがブロック。41分には徳元の左CKからのこぼれ球を岡が頭で合わせるが枠をとらえられない。
大きな見せ場はないが気を抜けばヤられるという緊張感のなかで、東京が先制点を大事に守り1点のリードで前半を終えた。互いにバイタルが遠いが、ボールをワンタッチで動かすことでハーフチャンスはつくれている。リスクを取りにくい流れだがやり続けたい。
後半に入ると新潟がギアを上げてきて、東京は自陣で守備に追われる流れとなる。しかしさいわい新潟の攻撃も精度は高くなく、最後のところでゴールを外してくれるのでなんとかしのいでいる。
61分、オリヴェイラに代えてこの日が東京でのラストマッチとなる松木を投入。トップ下に入り仲川が一列上がったと思う。直後の63文、エリア手前でFKを得て松木がけるが枠におさまらない。
その後も新潟がボールを保持して攻撃をしかけてくるのを受ける時間帯が続く。71分、遠藤に代えて野澤零を投入。そのまま左ウィングに。73分、松木からのパスを受けて左サイドを縦に抜けた野澤零が切れこんで松木にパスを送るが、松木のシュートは敵DFにブロックされる。
78分、安斎が右サイドで縦パスを裏へフリックすると、これを受けた小泉が一気にバイタルへ。GKとDFの間に流しこむと形容されるパスのお手本をファーに送ると、猛然と突っこんできた野澤零がダイレクトでニアを抜きゴール。2-0とリードを広げる。
86分、木本、安斎、仲川に代えて森重、長友、原川を投入。長友は右SBに入り白井が一列上がった。原川はトップ下に入ったか。最後には野澤大が縦に付けようとしたパスをカットされあわや失点というシーンもあったが守りきり、2-0で6月26日以来の勝利となった。
立ち上がりに先制したあとは固い試合となり、やりたいことが似ているだけにガチで組み合う展開になった。後半に入っても新潟にボールを動かされ苦しい守備の時間が続いたが、最後に野澤零が決めきって突き放した。
シュート数7-14、CK3-1、ポゼッション37-63と内容的には新潟が上だったが、先制したことで試合全体はコントロールできていた。最後までブロックを維持し、身体を張ってゴールを守ることができていて、結果としてダメ押しのゴールを呼びこんだ。
今日の試合ではワンタッチでボールを動かし、敵のプレスをはがしながら最終的に裏をとる組み立てが何度かできていて、高と小泉が広い範囲をカバーしながらつなぎの中心となった。押しこまれて苦しい時間帯もあったが、けってしまうことなくチャレンジを続けられた。
一方で自陣で新潟の攻撃を受ける時間も長く、敵のシュート精度の低さに助けられたシーンも少なくなかった。相手が相手なら見逃してもらえない絶好機を与えた局面もあり、引き続き課題は残るが、それでもクリーンシートを達成できたのは自信になる。
これまでカップ戦などでチャンスをもらいながらも絶好機に決めることのできなかった野澤零が、貴重な追加点となるゴールを挙げて、同期の松木の壮行試合を勝利に導いたのがひとつのハイライトだった。ポジション争いも激しくなるだろう。使い続けたクラモフスキー監督もエラかった。
リスク管理を優先した結果、見せ場の少ない試合になったが、そのなかで攻撃の形を模索する動きは感じられ、最後まで緊張感のあるナイスゲームだったといっていい。このところ試合をこちらに引きこみきれず勝ち点を手ばなす試合が続いたが、複数得点+クリーンシートで連敗を脱出できた。
23試合を終えて10勝7敗6分となり、勝ち点36(1試合あたり1.57)で暫定6位。なんとか上位の末席に加えてもらっている感じで、他のクラブの試合がほぼ日曜日にあるため結果待ちだが、先に試合を終え、勝って他の試合を眺めるのは気分がいい。
次節アウェイでの鹿島戦でリーグ戦は小休止となる。むずかしい相手との試合になるが、勝ち点を上積みしてブレイクに入りたい。9月以降の詳細日程も来週発表になる。
評点(評点は
ドイツ式
):
野澤大(3.5) 好セーブあり、クリーンシートを達成。
白井(4) 速さと思いきりのよさでチームを助けた。
木本(4) パフォーマンスを上げてきている。
岡(4.5) バタつくこともあったがやり続けたい。
徳元(4) 動きになじんで判断速度上がってきた。
高(3) 常に中心でボールを動かし続けた。
小泉(3.5) 野澤零への愛あるラストパスが完璧。
安斎(4) もはやなくてはならない男になった。
仲川(4) なんかずっと怒ってた。
遠藤(3.5) 大事な試合で仕事のできる男。
オリヴェイラ(4) 質の高いキープでチームを支え続けた。
===
松木(4) この存在は代えがきかない。
野澤零(3.5) 泣けた。
森重(-) 時間短し。
長友(-) 時間短し。
原川(-) 時間短し。
毎回書いてるけど、国立は席の前後が狭くて観戦環境が悪すぎ。だれかが通るたびにその列全員が総立ちにならないといけないのは本当にあり得ない。花火の演出も煙がひどいし、ふつうに味スタ開催でお願いしたい。木村カエラは歌がうまかった。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年07月13日 11:42
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■
【天皇杯3回戦】FC東京 1-2 千葉
■ 2024年7月10日(水) 19:00キックオフ
■ フクダ電子アリーナ
5日間に2回の千葉県への遠征である。仕事を終えてから総武線と内房線を乗り継ぎ、なんとかキックオフまでにフクアリにたどり着いた。天皇杯3回戦、ACLにもつながる大事な大会だが、下位カテゴリーのクラブとの対戦はいつもむずかしい。
直近のリーグ戦である週末の柏戦から中三日、安斎、高、オリヴェイラがベンチ外、小泉、俵積田がベンチスタートとなる一方で、東慶、遠藤、シルバらが先発、野澤零がベンチ入りするなどターンオーバーを行った。
波多野
中村 森重 岡 長友
東慶 原川
遠藤 松木 シルバ
荒木
試合は出足よく前線からのプレスを敢行する千葉に対し、東京がボールをもてあまして自陣でバタつく展開に。東京はハイラインかつコンパクトに構える千葉に対しボールの出しどころを見つけられず、攻撃は散発。
22分、原川の右CKに森重が頭で合わせるがファーにはずれる。直後、シルバが敵陣でひっかけたボールを松木が右サイドでフリーの遠藤に展開、遠藤がシュートを放ち、ボールは枠に飛んだが敵DFにブロックされる。
38分には中盤でルーズになったボールを遠藤が拾い、松木からのリターンを受けて中央に入りこみシュートしたが大きく上にはずれた。43分、左サイドに開いた遠藤からペナ角でパスを受けた原川が狙ったが枠に飛んだシュートはGKにセーブされる。
主導権は握れなかったが、千葉の攻撃は波多野の好セーブもあってしのぎ、スコアレスで前半を折り返した。前プレを受けてけったボールを回収される繰り返しで苦しい展開だが、後半強度が落ちたところでチャンスはある。やり続けたい。
後半は立ち上がりから東京がギアを上げて攻めこむ展開に。49分、シルバが前線の松木に縦パスを通すと、これを受けた松木が反転から前に持ち出してシュート。これが決まって東京が1-0と先制する。DFにからまれたが強引にシュートまでもちこんだ。
直後の51分には波多野からのフィードを荒木が受けて右サイドの遠藤に展開、遠藤がシュートを放ったが上にはずれた。59分、敵陣でルーズボールに競り勝った松木が右サイドの遠藤にパス、GKとの一対一になったがシュートは枠をとらえられず。
この時間帯は先制の勢いを駆って前がかりにたたみかけ、遠藤がいいポジショニングからシュートまでもちこんだが追加点は奪えなかった。68分、東慶、遠藤、シルバに代えて小泉、野澤零、俵積田を投入、野澤零は右ウィングに入った。
71分、松木が右サイドの裏に出したボールを野澤零が拾い持ちあがってシュート、枠に飛んだが敵GKにセーブされた。73分には左サイドの俵積田がゴール前にクロスを流しこみ、走りこんだ松木がニアで引っかけたがわずかにゴール左にはずれた。
すると79分、中盤でルーズになったボールを縦につながれ、エリア内で反転からのシュートを決められてしまう。DFが対応したがすきまを通され1-1と試合は振り出しに。寄せきれずするするとつながれてしまった。
86分には左サイドからドリブルできれこんだ俵積田がシュートを放ったがDFにブロックされる。その後もボールを握って攻撃をしかけたがFK、CKのチャンスにも決めきれず。主導権を握り先制したが痛恨の失点で追いつかれ1-1のまま試合は延長となった。
ところが延長前半開始早々の91分、右サイドからのシュートを波多野がセーブしたが、ゴール前にこぼれたボールを押しこまれ失点、1-2と逆転を許す。人はそろっていたがゴール前で一歩先に足を出された。
96分、長友と荒木に代えて徳元と仲川を投入、必死の反撃を試みるが焦りも出てフィニッシュまでもちこめない。105分、右のペナ角外でFKを得て原川が直接狙ったがボールは落ちきらずバーの上に。
そのまま延長後半に入り、111分には原川に代えて木本を投入、岡を前線に上げてパワープレーを試みたが奏功せず。逆転されてからは再び千葉のペースになってしまい逃げきられる形で1-2の敗戦、4回戦にコマを進めることはできなかった。
前半は千葉の勢いに押されたがなんとか無失点でしのぎ、後半は修正して立ち上がりに先制、その後も主導権を握って試合を進めた。しかし終盤に追いつかれて延長に入ると、延長開始早々に逆転を許し、そこから挽回することができず、3回戦で天皇杯敗退となった。
シュート数15-16、CK10-8、ポゼッション51-49とトータルでは五分だったが、後半のよかった時間帯に追加点を取れなかったことで終盤にリスクを持ちこす形になってしまった。後半からの修正で内容的に悪くはなかったと思うが、結果がすべてのトーナメントとしては詰めが甘かった。
これで公式戦3連敗となり、結果が出ない苦しさはもちろんあるが、この日も下位カテゴリーの千葉にしてやられたのは、失点を嫌うあまり過度に慎重になっていることが背景にあるのではないかと思った。セーフティ・ファーストの戻しややり直しが多く、リズムを作れなかった。
戻せば安全だが敢えて前に刺せば50%の確率で大きなチャンスになるというとき、勇気を持って前を選べというのが今のスタイルだと思うが、それができていない選手が多いように思う。これは勝てていた時期に失点が多いことが問題になり、それに取り組んだ副作用ではないか。
森重が自陣で敵のプレスを切り返そうとして奪われて失点したシーンや、野澤大が前につけようとして敵にさらわれそのまま失点したシーンなど、今季の失点には勇気をもってチャレンジしたことが裏目に出たものが少なくない。
これを減らそうとして慎重で安全なプレー選択をするようになると、前でのチャンスは必然的に少なくなり、得点力も落ちてしまう結果になっているような気がする。裏目に出たことを結果論で責められるのでは、だれもリスクを取ったチャレンジなどできなくなる。
リスクを取って前にベクトルを向かせるためには、確かな技術と強い精神力、そして仮に裏目に出ても互いにカバーし合えるという選手の間の信頼感、さらには裏目に出たチャレンジを非難するのではなく評価することのできるサポの力などがぜひとも必要である。
松木、荒木、仲川らは、技術に自信をもちしっかり前を向けていると思う。プロなのだから裏目に出たら批判も甘んじて受ける覚悟でリスクを取れというのはそのとおりだが、チームが慎重さに振れていると無難な選択をしてしまうこと自体は理解できる。我々自身が「裏目上等」のサポートをしなければならない。
その上でチャレンジを単なる無謀ではなく、確率的に計算できるところまで技術を高め精度を上げる取組や、選手相互の間での連係の向上などやるべきことはまだまだ多い。そのうえで勇気をもって縦につける、自陣でも落ち着いて切りかえし敵の前プレをいなす、逆に取りきる覚悟で前プレを敢行する、そこにいると信じてフリックするなど、うまく行っているときにはできていることをあらためて確認したい。
リスクを取ってベクトルを前へ。内容的にそこまで悪い試合ではなかったが、勝ちきるという点において下位カテゴリーのクラブにかなわなかったことは言いわけできない。週末のリーグ戦に向けてまたひとつ課題が積みあがった。これで今季はリーグ戦に集中するほかなくなった。
評点(評点は
ドイツ式
):
波多野(4.5) いいセーブもあったが2失点は痛恨。
中村(5) 上がった裏を再三使われた。
森重(5) 強引なプレーが増えてないか。
岡(5.5) ハイプレスを受けてバタついた。
長友(5) 存在感を示せなかった。
東慶(5) 中盤を落ち着かせられなかった。
原口(4.5) 好調を維持、緩急をコントロールした。
遠藤(4.5) どれか一本は決めたかった。
松木(4) チームの矢印を前に向け続けた。
シルバ(5) いいプレーもあるがムラがある。
荒木(5) もともとポストプレーヤーではない。
===
小泉(4.5) 後半の盛り返しを支えた。
俵積田(5) サブで出てくることの価値がある。
野澤零(5) リーグ戦でも選択肢になり得る。
仲川(5) 流れを取り戻せなかった。
徳元(5) 好調を維持、信頼性が高い。
木本(-) 時間短し。
延長になれば6人、脳震盪者が出ればもっと交代の可能性があるのだから、ベンチ9人制を導入してほしい。あと、千葉が黄色なのだから、柏戦と同じように青赤のファーストユニを着用してほしかった。洗濯したのが乾かなかったのか。
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FC東京
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天皇杯
2024年07月07日 17:15
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■
【Jリーグ第22節】柏 3-2 FC東京
■ 2024年7月6日(土) 19:30キックオフ
■ 三協フロンテア柏スタジアム
関東地方では夕方から激しい雷雨となり、柏でも17時ごろから断続的に強い雨が降った。このためキックオフは当初の19時予定から30分延期され、一時入場を停止して来場者を隣接する体育館に避難させる騒ぎとなった。
僕も駅近くのかつやでヒレカツ丼を食べてから18時ごろ日立台に着いたが入場できず、雨がやみ入場が再開された19時前まで体育館に避難させてもらった。豪雨は一過性のものでキックオフのときには完全にやんでおり、試合そのものには影響なかった。
前節福岡に味スタで苦杯を喫しており連敗は許されない。野澤大と荒木のオリンピック代表選出や松木、原川の移籍報道などわさわさしているが試合に集中したい。上位に食らいついて行くために重要な試合。ファーストユニでのプレーとなった。
前節から大きくターンオーバー、両SBを白井、徳元に任せ、中盤は高と小泉のコンビに。俵積田が先発に復帰し、松木はベンチスタートとなった。
野澤大
白井 木本 岡 徳元
小泉 高
安斎 仲川 俵積田
オリヴェイラ
立ち上がりの2分、白井がタッチライン際からスルーパスを送ると、これを追った安斎が右サイドの深いところから中央に折り返したボールにオリヴェイラが頭で合わせゴール。東京が1-0と先制する。東京が一気に流れをつかんだかに見えた。
しかしその後は柏が徐々に勢いを増し、東京は自陣で守備に追われる時間が増えて行く。14分、右サイドの裏を取られそのままシュートを決められて1-1の同点に。白井と野澤大が対応したがニアをぶち抜かれた。敵が一枚上手だった。
19分、徳元の左CKにオリヴェイラが頭で合わせるがバックヘッド気味になりボールに力を乗せきれず敵GKにセーブされる。23分にはエリア内でオリヴェイラが敵DFと接触しルーズになったボールを小泉がシュートしたがGKがセーブ。
24分、徳元のCKからエリア内でルーズになったボールを小泉がけりこもうとしたが敵GKがセーブ。直後、エリア外にこぼれたボールを高が放りこむと、攻め残った岡が頭で落としオリヴェイラがシュートしたがこれもDFがブロック。決めきれない。ここは決めきりたかった。
29分、自陣でオリヴェイラの落としを拾った俵積田が単騎で左サイドをドリブル突破、そのままカウンターからゴール前に持ちこみシュートを放ったが惜しくもバーに当たって枠外へ。いい形だったがこれも決めきれなかった。
すると32分、野澤大が出しどころを探して中盤に差しこんだボールを敵FWにインターセプトされ、そのままロングシュートを受ける。これが決まってしまい1-2と逆転される。野澤大がというよりはチームとして受けどころをつくれなかった。
その後も攻撃はしかけたものの追いつくことはできず、1-2とビハインドを背負って前半を終了。チャンスはつくったが流れを支配できず逆転を許した。カードは手のうちにあり勝ち筋はある。後半早い時間に追いつきたい。
後半に入り50分、エリア手前、20メートル強の地点でFKを徳元が直接狙ったがバーの上に。58分、徳元のCKからのこぼれ球を拾った白井がエリア外からシュートを放つが大きくバーを越える。
63分にはエリア手前で高からの縦パスを受けたオリヴェイラが反転してシュートを放つが敵DFがブロック。チャンスはつくれているが中央では柏の守備も厚い。
65分、オリヴェイラ、俵積田、仲川に代えて荒木、松木、遠藤を投入。時計が進むが試合は拮抗した展開となりなかなかしかけられない。75分、白井に代えて長友を投入。一進一退の攻防を繰り返す。81分、高に代えて原川を投入。
86分、左サイドで得たFKを徳元がけると、ファーから飛びこんだ岡がヘディングでたたきつけゴール。土壇場で2-2の同点に追いつく。オフサイドの可能性があるということでゴールチェックがあったがゴールは認められた。
8分のアディショナルタイムは互いにこのまま終われない戦いとなりオープンに殴り合う展開に。しかし90+4分、エリア内で細かくつながれ至近距離からけりこまれて失点、2-3と再び勝ち越しを許してしまう。これもオフサイドの可能性ということで長めのゴールチェックがありもしかしてと思ったがゴールとなった。
残り時間、東京も捨て身の攻撃を試み、90+8分には徳元のクロスに安斎が右足ダイレクトで合わせたが敵GKがセーブ。試合はそのまま終了となり結局勝ち点を持ち帰ることはできなかった。
立ち上がり先制し今日は行けるかと思ったが押し返され、前半のうちに逆転を許した。それでもボールは保持してチャンスはつくり、終盤ついに追いついたが、アディショナルタイムにまさかの勝ち越しを決められ今季初の連敗となってしまった。
シュート数19-12、CK8-7、ポゼッション57-43と決して悪くはなかったが、リードされる時間が長く主導権が握れなかった。勝機はあったが決めきれず、最後のゴールで取れるかと思った勝ち点1も手のひらからこぼれてしまった。
2失点めは確かにお粗末ではあったが、簡単にけらずつなぐことを野澤大に要求している以上、一定の確率で事故、ミスは起こりえる。
ミスの発生率を下げるためには、野澤大だけではなく受け手のポジショニングの改善の必要で、取られたことにこだわるよりもそれを上まわる得点を取るべき失点だったが、結果的に重くのしかかってしまった。
19本のシュートを放ち、うち6本が枠内で2ゴールを挙げているのだからなにもかもがダメなわけではないし、最近の試合のなかでもこの試合がとりたてて悪かった印象もない。むしろしっかり前を向いてボールを動かし、チャンスメイクした悪くない試合のように見えたが、似たような密集をきちんと押しこんだチームと、決めきれなかったチームとで最後の最後に差が出た。
2連勝のあと2連敗となったが、内容的にはどの試合も大差なく、勝っても負けてもおかしくない試合のうち半分勝って半分負けたというだけのことだと思うが、勝っても負けてもおかしくない試合の勝率が半分ではとうてい上位は望めない。
内容的に見て勝ちが妥当な試合(要は勝ちゲーム)を増やすことと、勝っても負けてもおかしくない試合に勝ちきるレートを上げることの両方をやらねばならないが、そのためには課題発見とその手当てを高速でやり続けなければならない。
向かう方向性は間違っていないと思うが、内容的に停滞感があるのは否めず、選手層の変動も想定されるなか、今月後半のブレイクに向けて新潟、鹿島との2試合であらためて今できていることとできていないことの整理が必要だと思う。
22試合を終えて9勝7敗6分で勝ち点33(1試合あたり1.50)、順位は8位で変わらないが首位とは13差と上位との差が広がりつつある。これ以上の足踏みは許されない。水曜日には天皇杯もあり、スケジュールがキツいが踏んばりどころだ。
評点(評点は
ドイツ式
):
野澤大(5) 好セーブもあっただけにアレがキツかった。
白井(4.5) 安斎とのコンビも悪くなかった。
木本(4.5) 正確なパス出しで前を向かせた。
岡(4) 自信もってプレーし続けた結果のゴール。
徳元(4.5) アシストを記録、存在感大きかった。
高(4.5) もっと高の活用法がある気がする。
小泉(4.5) 押しこみのチャンスがあったが…。
安斎(4.5) 傷んだように見えても不死身。
仲川(4.5) 特長を生かしきれていない。
俵積田(4.5) 単騎突破していいから決めてくれ。
オリヴェイラ(4) 調子よかったが交代残念。
===
荒木(4.5) 随所にアイデア見せたが不発。
松木(4.5) お疲れなのか精彩を欠いた。
遠藤(5) 見せ場なかった。
長友(5) 投入の意図が不明だった。
原川(-) 時間短し。残留希望。
アウェイ側は避難する場所もなく豪雨のなかでひたすら入場再開を待っていたとも聞いたがどうだったのか。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年07月02日 00:17
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■
【Jリーグ第21節】FC東京 0-1 福岡
■ 2024年6月30日(日) 18:30キックオフ
■ 味の素スタジアム
雨の日曜日。ヴェスパでかつやにヒレカツ丼を買いに行ってそのまま味スタと思っていたがあきらめ、公共交通機関で味スタに向かった。リーグ戦2連勝中とはいうものの内容的にはギリで勝ちを拾っている状態。上位に食らいついて行くには勝ち点3が必要だ。
水曜日の試合から中三日でターンオーバーを敢行、木本、高、俵積田、徳元、荒木をベンチに置き、白井はメンバー外、最終ラインには森重が入った他、オリヴェイラ、仲川が先発。連戦を考えればやむを得ない対応だろう。
野澤大
中村 森重 岡 長友
小泉 原川
仲川 松木 安斎
オリヴェイラ
序盤は東京がボールを支配し攻撃をしかける。ボールを動かしながら松木が起点になるがフィニッシュまではなかなかもちこめない。福岡も攻撃は散発で、互いに大きなチャンスを作れないなかでにらみ合う固い展開に。
18分、エリア内で安斎からワンツーの戻しを受けた仲川が詰められて打てず、パスしたオリヴェイラもブロックされて、やむなく落としたボールを松木がエリア外からねらうがゴール右にはずれる。
22分、原川の右CKがファーに流れたところを拾った松木のクロスに岡が頭で合わせるが勢いなく敵GKがセーブ。アグレッシブにボールを動かすが組織的に崩せず攻撃のパターンが定まらない。
35分、中央25メートルの位置で得たFKを原川がけるがわずかに壁に当たり枠を超える。36分、これで得たCKのこぼれ球を松木がダイレクトボレーでねらうが敵DFにブロックされる。結局スコアレスで前半を終了、どちらも決定力を欠き、淡々と時間が進んだ。
ボールは支配し、攻撃の意識はあるがこじ開けるには迫力が足りず機も熟さなかった。敵のゲームプランに乗せられているわけではないが、こちらのゲームプランどおりというわけでもなく、どちらに転んでもおかしくない試合。後半の入りは気をつけたい。
51分、長友のクロスをオリヴェイラが落とし、小泉から戻しを受けたオリヴェイラが右寄りからシュートを放ったが強さを欠き敵GKにセーブされる。54分には原川のCKに安斎が頭で合わせるが敵DFがブロック。チャンスはつくるが福岡の守備も固い。
62分、仲川に代えて俵積田を投入、安斎が右ウィングにスライド。66分、左サイドからのクロスにニアで合わされ失点、0-1と先制を許す。厳しい相手に対し大きなビハインドを背負ってしまう。
72分、原川とオリヴェイラに代えて高と荒木を投入。荒木はそのまま前線へ。75分、安斎、長友に代えて遠藤、徳元を投入。85分、エリア手前で得たFKを荒木が直接狙ったが敵GKにセーブされる。枠には飛んでいたが惜しかった。
アディショナルタイムは6分。90+1分、俵積田が左サイドからカットインしてシュートを放ったがGKがキャッチ。90+5分には徳元のクロスに遠藤が合わせるが枠に行かず。結局ゴールが遠いまま0-1で試合終了、3連勝はならなかった。
前半はしっかり前を向いて戦えていたが、敵の固い守備に阻まれスコアレス。後半先制を許しなんとか追いつこうとしたがアイデアが足りず、絶好機は少なかった。ここ2試合同様勝っても負けてもおかしくなかったが、そういう試合で結果をこちらに引っ張りこむだけの迫力を欠いた。
シュート数10-11、CK6-1、ポゼッション54-46と数字を見てもやられてたわけではなかったが、決められずにいる間に結果を持って行かれた。勝てた試合だったし勝たなければならなかった。
内容的にはラッキーパンチで勝った湘南戦、札幌戦と大差なかったが、その一発が出ず、逆にワンチャンを決められての敗戦。こういう戦いをしている以上、うまく行って勝つころもあれば裏目に出て負けることもある。今日は裏目が出たに過ぎない。
この試合で急に何かがうまく行かなかったとか劣化したわけではなく、今日の試合の課題はここ数試合ずっと取り組んでいるもの。我々は発展途上であり、勝ったり負けたりしながらひとつずつ課題をつぶして行く以外に強くなる方法はない。
少ないタッチでボールを動かしながら機を見て一気に前にしかける意図自体は理解でき、それが機能したシーンもあったが、正確性を欠くことも多く、互いに見ていなくても出せば合う的なオートマティズムもまだ構築途中の感があった。
苦しい旅路は覚悟のうえのシーズン。全勝で独走できるとは思っておらず、負けることは当然あり得るが、「ここ勝てば」という試合で詰めの甘さが出た。重要なのは連敗しないことで、次の試合が決定的に重要になる。
21試合を終了、9勝6敗6分で勝ち点33(1試合あたり1.57)で順位は8位に後退。次節、アウェイでの柏戦は是が非でも勝たなければ。
評点(評点は
ドイツ式
):
野澤大(4) 失点はさわれなかったか。
中村(5) 仲川とのコンビは合っているのか。
森重(5) 不安を感じさせるシーンあり。
岡(5) 試合ごとに成長している。
長友(5.5) 厳しい局面を支えきれず。
原川(4.5) 中央で緩急をコントロール。
小泉(4.5) つぶしては持ち出した。
仲川(5) 精彩を欠いた。休ませたい。
松木(4.5) 起点にはなったがややお疲れか。
安斎(4) チームを支えたがケガが心配。
オリヴェイラ(5) 早いつぶしをうけて仕事できず。
===
俵積田(4.5) ジョーカー起用はありだと思う。
荒木(4.5) FKはいいコースに飛んだが…。
高(5) 福岡の守備を崩せず。
遠藤(5) 存在感示せず。
徳元(5) 仕事はしたが結果残せず。
柏ではファーストユニで臨みたい。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年06月27日 00:44
[posted by der_ball_ist_rund]
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【Jリーグ第20節】FC東京 1-0 札幌
■ 2024年6月26日(水) 19:00キックオフ
■ 味の素スタジアム
昼間の蒸し暑さが残る味スタ。仕事をなんとか切りあげて駆けつけた。この試合からシーズン後半に入る。ここ3試合負けなしで、内容はともかく勢いはある。なかなか勝てていない味スタでしっかり勝ち点3を積み上げたい試合だ。
負傷離脱していた木本がフェイスガードをつけて先発復帰、また小泉を休ませて原川を先発起用した他、右SBには前節決勝点を挙げた徳元を先発させるなどターンオーバーを行った。遠藤がベンチ入り。
野澤大
白井 木本 岡 徳元
高 原川
安斎 松木 俵積田
荒木
前節の湘南戦ほどではないが序盤はほぼ五分のぶつかり合いとなり互いに主導権を奪い合う展開に。東京は中盤からのビルドアップができず、前線までボールを運ぶことができない。フィニッシュまでもちこめず試行錯誤の時間が続いた。
札幌も奪ったボールを裏に放りこむが精度を欠き決定的な形は作れない。2試合続けての先発となった岡が木本とのコンビで最終ラインをしっかりコントロール、敵の裏へのフィードにもしっかり対応できている。
35分、木本からのフィードを追って右サイドの深いところに入った白井がマイナスのクロスを入れると荒木がダイレクトで合わせたがDFにブロックされる。43分には、野澤大が右サイドに出したボールを松木が受け、逆サイドに振ったボールを荒木がワントラップからシュートしたがこれも敵DFにブロックされる。
さらに45+1分には、エリア手前で得たFKを原川が直接狙いニア上に精密なキックが飛んだが敵GKにセーブされた。チャンスは作ったものの敵GKのセーブもありゴールをこじ開けることはできず、スコアレスで前半を終了。前節よりは前を向いて戦えている印象で、カードもありあせらずやり続けたい。
後半に入ると東京がボールをもてるようになり徐々に主導権を握る。51分、原川のCKをニアの松木がフリック、ファーの安斎が右足で押しこもうとしたがバーを越える。
63分、俵積田と荒木に代えて仲川とオリヴェイラを投入。仲川が右ウィングに入り安斎は左サイドにスライド。東京がボールを握り始め札幌陣内で試合を進める時間が長くなる。自信をもってやり続けたい。
72分、木本が傷んで退場、代わって森重を投入。73分、森重のクリアボールをオリヴェイラが落とし、松木がスルーパス。左サイドでこれを受けた安斎がシュートするが敵GKにセーブされ、このこぼれ球にオリヴェイラが詰めるが枠に飛ばせず。絶好機だったが押しこめなかった。
その後も東京がボールを握って攻める時間帯が続く。すると84分、右サイドからの原川のクロスにファーで安斎が反応、ダイレクトでこれをゴールにけりこみ1-0と終盤に東京が先制する。安斎の思いきりが生きたゴールだった。
終盤は札幌がリスクを取って裏への放りこみを強めてくるが、東京も守備を固め、奪ったボールからはカウンターをしかけながら時間を使い試合をクローズしようとする。90+3分、白井と原川に代えて中村と小泉を投入。
最後まで気は抜けなかったがなんとか1-0で試合終了。苦しい立ち上がりだったがしっかり前向きにしかけたことで後半につながり、終盤の先制点を守りきって1-0で2連勝となった。
前節ほどではないがなかなか思うようにビルドアップできないなかでも我慢し続けたことで流れを呼びこんだ。前半の半ば過ぎから徐々に形がつくれるようになり、後半は確実に得点が近づいている感覚があるなかでの安斎のダイナミックなゴールとなった。
数字的にはシュート数15-11、CK5-5、ポゼッション53-47と競り合いながらも最終的にこちらのゲームにした。どちらに転んでもおかしくない流れだったが、そういう試合を我慢強く戦い、最後に突きはなして勝ち点3を取れたのは本当に大きい。
ほぼ出ずっぱりで働いてくれている安斎にゴールが生まれたのはうれしいし自信になると思う。遠藤がベンチに入っていたが交代の可能性もあったが、結局フル出場させたのが奏功した。先発した原川の存在も大きかった。
リーグで圧倒的な力があるとは初めから思っておらず、そのなかで少しでもいい順位を確保するには、決して万全でなくても、納得できる内容でなくても、ひとつずつギリギリで粘り、踏ん張って勝ち点3のゲームにすることで積み上げて行くしかない。
その意味で、前節、今節のような試合を二つ続けてモノにできたのは本当に大きいし、その分、見えて来る景色も変わってくる。結果を重ねて行くなかで内容は少しずつ進歩すればよい。久しぶりの味スタでの勝利でチームの士気もグッと上がったと思う。
これで20試合を終了、9勝5敗6分で勝ち点を33(1試合あたり1.65)にのばした。順位は6位で変わらないが、4位の神戸との勝ち点差は1に縮小、首位町田とも7差となった。ここ4試合を3勝1分と結果は出ている。この流れを大事にしたい。
評点(評点は
ドイツ式
):
野澤大(3) この試合でも好セーブを連発。
白井(4) 復帰後初先発だが問題なし。
木本(3.5) 負傷退場は心配だが出来はよかった。
岡(4) 試合ごとに成長している。
徳元(3.5) 自信をもってプレーできた。
高(4) 徐々に調子を上げた。
原川(3) 正確なキックで存在感を見せた。
安斎(3) どこに置いても水準以上の働き。
松木(3.5) 矢印を前に向け続けた。
俵積田(4) やり続けよう。
荒木(4) シュートの意識は高かったが。
===
オリヴェイラ(3.5) 交替起用が効いている。
仲川(4) そろそろゴールほしい。
森重(4) 難しい試合の終盤を締めた。
小泉(-) 時間短し。
中村(-) 時間短し。
日曜日には再び味スタで福岡と対戦。試合は休む間もなく続いて行く。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年06月24日 22:34
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■
【Jリーグ第19節】湘南 0-1 FC東京
■ 2024年6月22日(土) 19:00キックオフ
■ レモンガススタジアム平塚
微妙な天気の土曜日、東海道線に乗って平塚に遠征。年に一度来る街だ。早くもシーズン前半の最終戦となるが、1試合あたりの勝ち点1.50をボトムラインとするなら勝利が必要。勝ち点3が取れればシーズン後半が何とか見えてくるだろう。
トレヴィザンが警告累積で出場停止となり、岡がリーグ戦初先発。また、オリヴェイラと出場が続いていた安斎がベンチスタートとなり、松木、荒木が先発に。負傷離脱していた白井、前節メンバー外だった波多野がベンチ入りした。
野澤大
中村 森重 岡 長友
高 小泉
仲川 松木 俵積田
荒木
湘南が出足よく攻め、東京は自陣で守備をする時間が長くなる展開に。両ボランチ、松木のところを徹底して押さえられ、自陣でもパスがつなげずにロストを連発、その都度ショートカウンターを浴びてチャンスを作られるが、湘南のシュート精度の低さに救われる。
10分、エリア手前で得たFKを荒木が直接狙ったが、枠に飛んだボールは敵GKにセーブされる。いい軌道だったが惜しかった。その後も東京の攻撃は散発、ビルドアップがままならず、一方の湘南は裏に放りこんでFWに拾わせる形で攻撃をしかける。
東京は仲川、俵積田を中心にサイドの単騎突破からのチャンスメイクを図るがフィニッシュまでもちこめない。44分、荒木からのスルーパスを受けた仲川が裏に抜け、GKと一対一になるがシュートはわずかに左にはずれる。絶好機だったが決めきれず。
45分、左サイドのポケットを取られ、戻しのクロスに中央で合わされてシュートを決められる。完全に崩されたシーンだったがVARが介入、OFRの結果、シュートが敵FWの腕に当たりゴールに入ったということでノーゴールの判定となった。
そのままスコアレスで前半終了。東京は主導権を握れず、湘南の攻撃に対して防戦一方で好機にも決められなかった。最後の湘南のシュートがVARの結果認められなかったのには救われたが、流れは湘南のゲーム。もう少しボールが持てないと苦しい。
後半の立ちあがりとなる49分、左サイドから入れられたクロスにファーポストで合わされゴールにボールを押しこまれるがオフサイドの判定。VARがチェックを行ったが判定は維持された。これも完全にやられたシーンだったが助かった。
その後も湘南がボールを支配し前がかりに攻撃をしかける。東京は自陣で守備に追われる展開となるが、野澤大がファインセーブを連発しゴールは死守、なんとかスコアレスで時計が進む。なかなかこちらのペースにできない。
68分、荒木と仲川に代えてオリヴェイラと安斎を投入。するとオリヴェイラにボールが収まるようになり、東京がしかけるシーンが徐々に増え始める。74分、右サイドで得たFKを松木がけり、安斎が頭で合わせたがDFにブロックされる。
78分、俵積田と高に代えて徳元と原川を投入、徳元はそのまま左ウィングの位置に入った。すると直後の79分、敵エリア右サイドで密集となり、ここから抜け出した中村が中央にマイナスのパスを送ると、徳元がエリア外からダイレクトでシュート、これが決まって東京が1-0と先制する。
なかなか形がつくれないなかでワンチャンからの一発になったが、右サイドで人数をかけ、競り勝ってエリアにボールを持ちこんだ粘りがゴールにつながった。交代からのファーストタッチでゴール右隅に強いシュートを決めた徳元も見事だった。
その後は湘南があらためて前がかりにしかけてくるが、東京も身体を張って守りゴールは割らせない。90+2分には松木に代えて白井を投入、白井は右ウィングに入り、安斎が中央に。6分のアディショナルタイムもしのぎきり、苦しい試合ながら勝ち点3をもぎとった。
湘南の勢いに押され前半はほぼ主導権を握れず。ゴールネットも揺らされたがVARに救われ、なんとか前半をスコアレスで終えたことで視界がやや開け、後半、オリヴェイラの投入あたりから少しずつ流れを呼びこんで徳元の決定弾となった。
数字を見ればシュート数8-25、CK3-10、ポゼッション45-55とほぼ負け試合だが、耐えるべき時間を耐えきったのが大きく、なかでも野澤大のセーブに救われた。5点くらい取られていてもおかしくなかった。
湘南がしっかり東京のビルドアップをスカウトしており、つぶしどころ、奪いどころを予習してそれを愚直に突いてきた。そのため東京は中央でのボールロストを頻発、ビルドアップは外回りしかないが、俵積田は2枚で抑えられるなど対策を徹底された。
こちらが意図のある攻撃をすればするほど湘南の予習にばっちり当たってしまい、進研ゼミみたいに対策がハマってしまう悪循環。高と小泉も連戦でキレを欠き、クリーンシートで終えられたのは野澤大の貢献もあったものの僥倖というほかない。
勝ちはしたもののほめられた内容でなかったことは衆目の一致するところで、逆にそういう試合を勝ちきったことに意味があるというか、なんかそういう評価の試合になった。こういう試合で勝ち点を積み上げながら、内容を改善して行くしかない。
交代で入りファーストタッチで決勝点を決めた徳元は思いきりのよさが奏功。中村、バングーナガンデ、長友、白井らもいるなかで決して序列は高くなかったが、カップ戦や人繰りのなかでチャンスをつかみ結果を出した。好きな選手だけにこの活躍には泣けた。
プレーに迷いが見えることがあり、ボールを受けてもワンタッチでさばけないことが多いが、クリティカルなところに一発で刺しこむパスセンスは東京でも随一と思っており、キック力、なんならロングスローもある。今季残留したのは本人としても決意と覚悟があるはずで、もう個サポになりそう。
これでシーズン前半を折り返し。19試合を終えて8勝5敗6分、勝ち点30(1試合あたり1.58)で6位となった。首位との勝ち点差は9、4位から12位までは勝ち点差6のなかにひしめいている混戦でシーズン後半に向けて最低限の発射台は確保した。
試合は厳しい日程で進んで行く。やろうとしていることを見失わず、結果の出ないときも折れず、ここを我慢してやれるかどうかでチームとして、クラブとしてひとつ先へ行けるかどうかがかかっているように思う。次は味スタで勝ちたい。
評点(評点は
ドイツ式
):
野澤大(2) 枠内シュートをことごとく止めた。
中村(4.5) 大外使われて苦労した。
森重(4) 敵FWをケアしつつ岡のカバーも。
岡(5) 吉本のデビュー戦より全然よかった。
長友(4.5) 俵積田との連係が今イチのような。
高(4.5) 中盤を厚くされて出口がなかった。
小泉(4.5) さすがにちょっと疲れてないか。
仲川(4.5) あれはせめて枠に行きたかった。
松木(4.5) 厳しいつぶしに遭い前を向けず。
俵積田(4.5) なんどか切れこんだがその先が。
荒木(4.5) 早いつぶしに遭い展開できず。
===
オリヴェイラ(4) 前で身体を張ってくれるの尊い。
安斎(4) 流れ変えた。いつの間にか主力に。
徳元(3) 迷いなく振りぬいた。
原川(-) 時間短し。このところ好調。
白井(-) 時間短し。復帰嬉しい。
アウェイながらファーストユニで戦ってくれたのがエモかった。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年06月16日 22:49
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■
【Jリーグ第18節】FC東京 1-1 磐田
■ 2024年6月16日(日) 18:00キックオフ
■ 味の素スタジアム
むし暑い日曜日、ヴェスパで味スタに乗りつけた。前半はまだ日があってまぶしかった。ルヴァンカップ、天皇杯をはさんで2週間ぶりのリーグ戦となる。前節は鳥栖に辛勝しており、ホームで久しぶりの勝ち点3を取りたい試合。
代表招集から戻った長友、野澤大が先発、松木、荒木がベンチ入り。代表をケガで離脱と発表のあったバングーナガンデはベンチ外、また波多野もメンバー入りしなかった。
野澤大
中村 森重 トレヴィザン 長友
小泉 高
安斎 仲川 俵積田
オリヴェイラ
東京がボールを握るが、磐田がコンパクトな守備でボールをからめとる流れになる。5分、エリアからこぼれたボールを高がシュートしたがDFがブロック。9分安斎のFKのこぼれ球を拾った仲川が至近距離からシュートするがミートしきれず枠におさまらない。
磐田の攻撃は散発で怖さはさほどないものの、スルスルと前線までつながれて最後のところではね返すシーンも多い。19分には安斎が右サイドからしかけシュートを放つがDFにブロックされる。東京もスペースが見つけられず攻撃は個の力によるしかけが中心に。
すると21分、左サイドからのCKに中央から頭で合わされ失点、0-1と先制を許す。固い展開で互いに大きなチャンスを作れないなか、セットプレーからの失点で痛いビハインドを背負ってしまう。後ろから入ってきた敵FWをゾーンで捕まえきれず。
東京はその後もボールを保持しながら攻撃をしかけるが決め手を欠く。33分、俵積田が左サイドから切れこんでシュートを放ち、ファーに安斎が飛びこんだがボールはそのまま枠外に。38分には中村のクロスから安斎がシュートを放ったがこれも枠外に。
チャンスは作ったが決定力を欠き、セットプレーからの失点でのビハインドを背負って前半を終えた。クリティカルなシーンはほぼなく、点差は最小で勝機はあるが、こちらも流れからゴールができていないのは深刻。やり続けたい。
後半立ち上がり早々の47分、俵積田が左サイドから切れこんで(以下略)。55分、小泉からのスルーパスを追って裏に走ったオリヴェイラがエリア内で敵DFをかわし、フリーでシュートしたが右ポストをヒットして外にはずれた。絶好機だったが惜しかった。
直後の56分、オリヴェイラと仲川に代えて松木と荒木を投入。前への推進力が増強されるが磐田の守備も固く、中盤で激しい競り合いが繰り返される。67分、小泉に代えて原川を投入、そのままボランチに入る。72分、右CKを中村がファーで折り返すと、中央の松木がジャンピングボレーでねらったがバーの上。
さらに78分、俵積田と長友に代えてシルバと徳元を投入。81分には左サイドの徳元のクロスをGKがクリアしたこぼれ球に高が詰めるがエリア外からのダイレクトシュートは敵DFに当たって枠外へ。
すると84分、左サイド深いところからのFKを徳元がけると、ファーの安斎が頭で押しこみゴール。終盤になって東京がようやく1-1と同点に追いつく。磐田の選手らが抗議していたのはなんだったのか。
勢いに乗った東京はその後も逆転をねらって攻撃をしかける。87分、安斎がドリブルで右サイドからしかけ、エリアに入ろうとしたところで競った敵DFに倒される。PKかとも思われたがわずかにエリア外との判定でFKに。
90分、このFKを原川がけりトレヴィザンが頭で合わせるがGK正面に。アディショナルタイムは8分と表示され、東京が主導権を握って攻め続ける。最後は徳元のロングスローも繰り出したが結局磐田のゴールが固く、1-1での引き分けとなった。
東京が終始主導権を握った試合だったと思うが、前半の速い時間帯にセットプレーから失点、追いかける展開になったのが苦しかった。後半、選手交代でリズムを改善、終盤になんとか同点にしたものの逆転するには時間もアイデアも体力も足りなかった。
数字を見ればシュート数12-7、CK8-3、ポゼッション61-39と見た目は東京の試合だったが、チャンスは作っても決め手を欠き、こちらも結局はセットプレーからの1点のみ。流れからゴールできずに追いつくのが精いっぱいになってしまった。
前半は磐田の守備がコンパクトで出しどころがなく、ビルドアップに時間がかかり外回りが多かった。中央に縦を刺すことがほぼできず、高、小泉に預けても外に振る繰り返しでにらみ合い。この時間帯は無失点でしのぎ、後半勝負にしたかった。
後半、松木、荒木を投入、エンジンを取り替えて、前への推進力をアイデアをリニューアルしチャンスも作ったが、ここでも決めきれず。FKから安斎が意地で押しこみなんとか格好は整えたがこの試合でも結局流れからのゴールはなかった。
やろうとしていること自体が間違っているとは思わないが、戦術の落としこみが進み動き方が共有されて行くにつれて力加減が互いにやりやすいレベルに収斂してきて、結果として型どおりのボールの動かし方になり、同時に強度が落ちてきているように思える。
そのぶん相手にもわかりやすい理にかなった攻撃になってしまい、つぶしどころもしぼられやすくなっているのではないか。やりやすい攻撃は相手も守りやすい。慣れてしまわず厳しい要求をし合って相手の想定を裏切る動かし方をしないとゴールにはならない。
後半、松木からのパスを荒木がワンタッチでスペースに飛ばしてチャンスになったシーンがあったように、スピードも強度もまだまだ上げなければならないし、ダイレクトプレーで敵の対応より早くボールを前に運ばなければならない。
やろうとしていることはまだまだ入口を入ったばかりで、ここで投げ出すわけに行かない。戦略が間違っているわけではないし、それに合った選手が足りないわけでもない。ケガ人が多く人繰りが苦しいのは事実だが、ここは成長のための踏ん張りどころだ。
地道に勝ち点を拾いながら、やりかけたことを信じて地道に積み上げて行くしかないし、その過程で足踏みや手戻りは当然想定されること。立ち止まっているヒマはない。今月残り3試合、ホーム2試合と、アウェイも湘南で日帰り圏内。ここでしっかり基盤を固めたい。
これで18試合を終えて7勝5敗6分で勝ち点は27(1試合あたり1.50)となり順位は8位に後退。引き分けの次の試合に勝てるかどうか今日の試合の価値も決まる。
評点(評点は
ドイツ式
):
野澤大(3.5) 失点以外は手堅くゴールを守った。
中村(4) 復帰後初めての90分、強度は落ちなかった。
森重(5) ヤバいボールロストあった。
トレヴィザン(4.5) ハイリスク守備に今日も助けられた。
長友(5) リズムに乗れなかった。
高(4) 後半よくなった。
小泉(4.5) さすがに疲れが出てないか。
安斎(3.5) 働きが報われてよかった。
仲川(4.5) 空回り感あった。
俵積田(4) 怖さがすり減ってきた。
オリヴェイラ(4.5) 交代直前のアレは決めたかった。
===
荒木(4) 次節は先発でいい。
松木(4) 空気感を操れる男。
原川(4) 中盤でしっかり落ち着かせた。
シルバ(-) 時間短し。悪くなかった。
徳元(3) 存在感大きかった。ナイスアシスト。
次の試合でシーズン前半も終わって折り返し。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年06月13日 00:30
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■
【天皇杯2回戦】FC東京 3-0 三重
■ 2024年6月12日(水) 19:00キックオフ
■ 味の素スタジアム
昼間はむし暑かったが夕方からはやや涼しくなった。調布でヒレカツ弁当を調達、ヴェスパで味スタへ。リーグ戦とは勝手が違い、バクスタ正面の駐輪場が閉鎖されているので三角広場にヴェスパを停めた。先週に続き客は少ない。
今季の天皇杯の初戦はJFLのヴィアティン三重。下位カテゴリーとの試合はいつもむずかしく、ここ数年天皇杯ではなかなか勝ちあがれていないが、ムダにバタつくことも逆に緩むこともなく勝ちきりたい。
日曜日のルヴァンカップ広島戦から一部メンバーをターンオーバー、仲川をメンバー外にして休ませる一方で、野澤零、岡、佐藤が先発し、オリヴェイラ、高、中村らがベンチスタート、二種登録の尾谷、永野もベンチ入りした。
児玉
安斎 森重 岡 徳元
小泉 原川
野澤零 東 俵積田
佐藤
試合は東京がボールを支配、主導権を握って敵陣を中心に試合を進める。東がボールを受け起点になりながら攻撃をしかけるが、三重は最終ライン5枚でブロックを構築、単純に放りこんでもなかなか道は開けない。
それでも21分、俵積田が左サイドから縦にしかけ、ゴールライン際の深いところからゴール前にクロスを入れると、ファーに流れたボールを野澤零が頭で折り返し、ゴール前の東が至近距離からダイレクトボレーでこれをけりこみゴール。東京が1-0と先制する。
さらに37分、原川のCKに森重が頭で合わせゴール。遠目にはだれがなにをしたのかわからず、気がつくとボールがゴールに入っていたという感じ。喜び方も地味だったのでオウンゴールかと思ったくらいだった。2-0と点差を広げる。
42分にはゴール正面、30メートルほどの位置で得たFKに、徳元と原川がキッカーとして立ち、原川が直接狙うと、ボールは弧を描いて左ポストに当たってからゴールのなかにはねた。これで3-0とほぼ試合を決めて前半を折り返す。
東を起点にボールを動かし、左右に揺さぶりながらいいテンポで得点を重ねることができた。後半は若手のアピールに期待。しっかり無失点で試合を終えたい。とりわけ野澤零のゴールが見たい。
後半に入っても東京がボールを握るが、三重もリスクを取って前に出る。セットプレーなど危ないシーンもあり、また自陣でハイプレスに遭ってボールを奪われるケースもあったが最後のところは身体を張り、また敵のシュート精度も高くなく無難にしのぐ。
57分、森重、小泉、安斎、俵積田に代えて、永野、高、中村、尾谷を投入。尾谷は右ウィングに入り野澤零が左ウィングにスライドする。フレッシュなメンバーで活性化するが守備の連係などに粗さも見られ、ややオープンな展開に。
それでも地力に優り3点のアドバンテージのある東京が主導権を手ばなさず、大きなチャンスは作れていないが、要所では試合を締めながら時計を進めて行く。三重の攻撃をかわしながら追加点の機会を窺う時間帯となる。
75分、東に代えてオリヴェイラを投入。この局面でのオリヴェイラは反則だろと思うが、東も久しぶりの長時間勤務でかなり走っていたし、オリヴェイラも週末に向けてコンディションは調整しておきたいということか。
終盤に入ると83分、野澤零が左サイドからドリブルで持ちあがり、GKとの一対一からシュートを放つが例によってゴール左に外れる。これが決まっていたら泣く人続出だったと思うが惜しかったし枠に行きたかった。
さらに87分、徳元からのスルーパスを受けて裏に抜けた尾谷が中央からシュートを放つが惜しくもクロスバーを直撃してゴールならず。決めれば二試合連続ゴールとなるシーンでもこれも惜しかった。手前でちょっと躊躇したのがよくなかった。
結局試合は前半のリードを守った東京が4分間のアディショナルタイムも無難に守りきって3-0で完勝、3回戦にコマを進めた。
ブロックを固めて待ち受ける敵に対し攻めあぐねる時間もあったが前半のうちに3ゴールを挙げてほぼ試合を決め、後半は敵の反撃もあったもののゴールは割らせず完封、追加点は挙げられなかったが下位カテゴリー相手に順当に勝ちきった試合となった。
引き続き長友、荒木、松木らを代表招集で欠き、また負傷で欠場の選手も多いなかで、ベテランと若手の奮起でしっかり結果を出した。シュート数7-8、CK5-5、ポゼッション56-44とそこまでの圧倒的な差ではなかったが、流れを支配し地力の違いは見せた。
なかでもトップ下でボールを受け続け、攻守に活躍した東のパフォーマンスは彼の意地を見た思い。先制点のダイレクトボレーも彼のセンスと技術の高さを見せつけた。原川の直接FKと合わせて、今日の入場料以上のものを見られた。
一方で、失うもののない下位カテゴリー相手のやりにくさはあったものの、ボールを握りながら押し上げてシュートまでもちこめたシーンは決して多くなく、シュート7本は寂しい数字。終盤には「だれが打つんや」的なシーンもあり、思いきりを欠いた感はあった。
内容よりも勝ち抜けという結果が第一の試合で、前半3点を先行し延長にもならず90分で勝ちきったことは評価したいが、内容面では必ずしも思ったようにやれたわけではなかったと思う。週末のリーグ戦(ホームでの磐田戦)に課題は残っている。
3回戦は7月10日、相手はジェフ千葉と決まった。トーナメント表からは味スタ、下位カテゴリー優先ルールならフクアリでの開催となる。リーグ戦も日程が詰まっており、夏に向けて厳しい戦いが続くが、自分たちの戦い方をあらためて確認したい。
評点(評点は
ドイツ式
):
児玉(4) ヤバいキック複数回あった。
安斎(3.5) 休ませてやってくれ。
森重(3.5) ゴール嬉しい。読みもよかった。
岡(4) 十分戦力として計算できる出来。
徳元(3.5) スルーパスのセンスがいい。
小泉(3.5) 休ませてやってくれ。
原川(3) ゴールだけでなく中盤でいい仕事した。
野澤零(3.5) アシスト嬉しい。戦力化している。
東(3) 鬼気迫る働きぶりで存在感示した。
俵積田(3.5) 先制の起点になる縦の突破。
===
永野(4) ややバタついたがよく頑張った。
中村(3.5) 試合を締めた。
高(3.5) 彼が生きるには周囲のレベルも必要。
尾谷(4) すこし遠慮というか迷いあった。
オリヴェイラ(4) 連係がむずかしかった。
ひさしぶりにフクアリ行きたいな。
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FC東京
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天皇杯
2024年06月09日 22:26
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■
【ルヴァンカップPO第2戦】広島 1-3 FC東京
■ 2024年6月9日(日) 18:30キックオフ
■ エディオンピースウィング広島
自宅スカパー観戦。18:30キックオフだと晩ごはんの時間がむずかしい。先に食べたがキックオフに間に合わず、前半は10分遅れでの追っかけ視聴となった。ファーストレグを0-1で負けており、この試合では最低でも1点は取らなければならない。
ファーストレグで敵FWとの交錯があった木本は鼻骨骨折の重傷となり欠場、またシルバもメンバー外となった。中村が右SBで先発、前節から続いてのベンチ入りとなった中野、尾谷に加え、永野、浅田が2種登録でメンバーに。
波多野
中村 森重 トレヴィザン 徳元
高 小泉
安斎 仲川 俵積田
オリヴェイラ
東京はボールを握って攻めようとするが広島の寄せが早く、ボールの動かし方が雑になりがち。攻撃の組み立てにもアイデアがなく、なかなかフィニッシュまでもちこめない。SBが攻撃にからめるとバイタルまで行けるもののそこから先にはつながらない。
広島はアドバンテージをもっての試合運びでリスクを避けたか構えてからの攻撃になるが、それでも東京よりはチャンスをつくれてシュートまで行けている。シュート精度が高くなく最後のところはやられていないが思うように展開できない。
30分、例によって俵積田が左サイドからドリブルで切れこみシュートを放ったが敵DFにブロックされる。これがファーストシュートとなる。俵積田の単騎突破くらいしか打開の手段がなく再現性のある崩しができていない。
仲川からボールを受けた徳元が中央にボールを入れると後ろから走りこんだ中村がシュートするが敵DFに当たり枠外に。結局ほぼ見せ場がないままスコアレスで前半を終えた。まず1点だがゴールが遠い。後半早い時間帯に先制したい。
後半立ち上がり東京がしかける。52分、徳元からのクロスにオリヴェイラが中央で合わせるが枠におさまらず。この時間帯でなんとか先制しておきたかった。
53分、敵のシュートを小泉がブロックしたが、エリア内にこぼれたところを押しこまれ失点、0-1と先制を許す。勝ち抜けのためには最低でも2点が必要となる重たい失点でちょっとガックリきた。
さらに直後の55分、敵のクロスをトレヴィザンがブロックするがルーズボールがエリア内にこぼれ、これを流しこまれてさらに失点、0-2とリードを広げられる。勝ち抜けに必要なゴールは最低でも3つとなりほぼ終戦ムードに。この2点めが痛かった。
62分、中村と安斎に代えて原川と野澤零を投入、小泉が右SBに落ちて原川はボランチに、野澤零はそのまま右ウィングに入った。
64分、原川がドリブルで持ちあがり自らシュートを放ったがバーの上。すると68分、裏へのフィードを拾われ、対応した森重がかわされてシュートを決められる。0-3となりギリの希望もほぼ打ち砕かれる。
74分、仲川、トレヴィザン、俵積田に代えて尾谷、岡、東を投入。尾谷が右ウィングに入り野澤零が左ウィングにスライド、東はトップ下に入った。
77分、左サイドの野澤零からのクロスに合わせてゴール前に飛びこんだ尾谷が頭で決め1-3に。いい形だったがまだあと3点必要。さらに37分にはオリヴェイラの落としを受けた野澤零のクロスから原川が狙ったがゴール左に。
その後はリスクを取って攻撃をしかけたが、広島も安全圏のリードを得て攻守に余裕があり、何度かクリティカルなシュートも浴びたが波多野がセーブ。結局1点を返すにとどまり1-3での敗戦となり、2敗でプライムラウンド進出を逃した。
互いに慎重で膠着した前半になんとかこじ開けたかったがスコアレスで折り返し、後半立ち上がりにしかけたが逆にたて続けに失点してチーン。終盤さらに1点を追加され、高校2年の尾谷のゴールでなんとか一矢報いたものの時すでに遅し。いいところのない試合だった。
この試合でもレギュラーによる流れからのゴールはなく、攻め手にアイデアが見られない。俵積田や仲川の単騎突破、オリヴェイラの一発だけでは再現性はなく、対策されればそこで手づまり。内容より結果が必要な試合だったがその割りきりも足りなかった。
後半立ち上がりの失点も対応はお粗末で、特にたて続けに決められた2点めはファーストレグに続いてプロとしてはあり得ない時間帯のあり得ない失点。前がかりになってからの3点めはまだしも、特に2点めで試合が決まった感があった。とにかく前半のうちに先制できなかったのがすべて。
できたこともそのままでは対策されてできなくなり、リスクだけが増えてしまう。進歩し続けないと置いて行かれるのは自明で、それを上回るスピードで身を切りながら前に進まなければならない。手がかりはいくらもあると思うが、最後は覚悟の問題だ。
希望は尾谷が決めたゴールくらいだが、思い切りよくクロスを入れた野澤零もよかった。アシストでファーストレグの汚名を雪いだと思う。天皇杯では先発で使ってみてほしい。プレーセンス自体はあると思うし、ウィングで計算できればチャンスはある。
松木、荒木、バングーナガンデが不在なのは確かに痛いが、オリヴェイラ、仲川がそろっていて俵積田、安斎とリーグ戦でレギュラーの選手で臨んでのこの2連敗はいいわけがきかない。
すぐにまた天皇杯があるが、ターンオーバーし出場機会のない選手を試しつつ不在の選手の復帰を待ちたい。下位カテゴリー相手の試合はむずかしいのが常だが、しっかり主導権を握り結果を出さなければならない。
評点(評点は
ドイツ式
):
波多野(5) パフォーマンスが安定せず3失点。
中村(4.5) プレー強度も安定してきた。
森重(5) 失点関与あり、以前なら止められたか。
トレヴィザン(5) 結構ポジション捨てるので怖い。
徳元(5) ワンタッチ意識していた。
高(4.5) さすがにお疲れか。
小泉(4.5) 休ませてあげて。
安斎(5) ケガが心配。休ませてあげて。
仲川(5) 周囲とかみ合わなかった。
俵積田(5) 縦切られて怖さ半減。
オリヴェイラ(4.5) 献身的に収めてて涙出た。
===
原川(4.5) 天皇杯の中央は任せたい。
野澤零(4.5) 先発で見たい。
尾谷(4.5) 躊躇なく飛びこんだのがよかった。
東(4.5) プレーで覚悟を示した。
岡(5) もう少し長く見たい。
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FC東京
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ナビスコカップ/ルヴァンカップ
2024年06月06日 00:35
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■
【ルヴァンカップPO第1戦】FC東京 1-2 広島
■ 2024年6月5日(水) 19:00キックオフ
■ 味の素スタジアム
ホーム&アウェイでの対戦となるルヴァンカップ・プレーオフラウンドの第1戦。ヴェスパで味スタに乗りつけた。昼間は暑かったが夜は肌寒ささえ感じる爽やかな気候となった。
東京は、長友、松木、野澤大、バングーナガンデ、荒木、佐藤が代表に呼ばれて不在。このため2種登録した中野、尾谷をベンチに入れた。白井、遠藤、小柏はメンバー外。白井は負傷で6週間の離脱が発表されている。
波多野
安斎 木本 トレヴィザン 徳元
高 小泉
シルバ 仲川 俵積田
オリヴェイラ
立ち上がりは東京がボールを握り、パスをつなぎながら敵陣でチャンスを作る。両サイドを起点に攻撃を試みるが、中央は広島の守備も厚い。5分過ぎからは失ったボールから広島の攻撃を受ける時間も徐々に増え始め、拮抗した戦いになる。
10分、左サイドから速いクロスを入れられ、中央で頭で合わされて失点、0-1と早い時間帯に先制を許してしまう。左サイドからフリーでクロスを入れさせてしまい、中央ではほぼノーチャンスだった。
さらに直後の11分、自陣でハイプレスを受けてボールを失い、カバーが混乱したところでファーに送られたクロスを流しこまれてたて続けに失点、0-2とあっという間にリードを広げられる。失い方、そのあとの対応ともにつたない、お粗末な失点だった。
2点のリードを得た広島がややプレスを緩め、リスクマネジメントに重点を移した分、東京がボールを持てるようになり攻撃が形になり始める。最後の精度を欠きゴールには至らないが主導権を取り返したように見えた。
23分、ショートカウンターで仲川が持ちあがり、並走したオリヴェイラにスルーパスを出すと、これを追ってエリアに入ったオリヴェイラが敵GKに倒されてPKを獲得。25分、オリヴェイラがいつものアレでGKの逆を突きPKを決めて1-2と1点差に。
その後も東京がボール保持から攻撃をしかけるが、俵積田の切れこんでのシュートがことごとくブロックされるなど決め手を欠く。シルバも前半終了間際にたて続けにシュートを放ったが決めきれず、1-2で前半を終えた。
お粗末すぎる失点(特に2点め)で追いかける展開となりムダにバタついた。前半のうちにPKで1点を返せたのはよかったが流れからは決めきれていない。仲川、オリヴェイラに余力があるうちに追いつきたい。
後半に入っても東京がボールは持つもののエリアでは広島のブロックが厚い。広島の攻撃は散発に抑えているが、互いに有効打、決定打がでないままにらみあう膠着した展開になる。交代で流れを引きよせたいがベンチのメンバーも限られている。
71分、仲川と俵積田に代えて原川と中村を投入。安斎が左ウィングに上がり、原川はそのままトップ下に入った。引き続き東京のポゼッションゲームになるが崩しきれずシュートは遠めからが多くなっている。大きな見せ場がないまま試合は終盤へ。
87分、シルバに代えて野澤零を投入、そのまま右ウィングに入る。90+3分、原川がオリヴェイラとのワンツーで裏に抜けだし、右サイドを並走した野澤零にドンピシャのラストパスを送るが、野澤零のダイレクトでのシュートはファーに外れる。決めるとしたらここというシーンだったが決めきれず。
結局7分のアディショナルタイムもゴールは遠く、序盤に喫した失点が重く響いて1-2のスコアでファーストレグを終えた。厳しい展開となりベンチに置いた若手を試すことはできなかった。
立ち上がりに流れを自分たちのものにしきれず、早い時間帯に続けざまに失点して難しい試合になってしまった。その後流れ自体は徐々に呼びこみ、PKから1点は返したものの、リスクマネジメントを徹底する広島を崩せず、絶好機も決めきれずにビハインドを詰められないままセカンドレグに希望を託すことになった。
シュート数12-16、CK2-4、ポゼッション62-38と、ボールは持ったものの、追いかける展開で広島にうまく逃げられた感が強い。しつこいようだが失点があまりにお粗末で、そのうえ流れからゴールできないのではどうやっても勝てないのはものの道理だ。
いない選手のことを言ってもしかたないし、実際攻撃では形も作れていただけに、最後のところで決めきれなかったことを真摯に検証してセカンドレグで取り返すしかない。せめて同点で後半に入っていればという試合だった。
俵積田がボールを持つとスタジアムが沸くのはうれしいが、そこからのしかけがすでにかなりスカウトされており、縦を切られて中央に切れこんでも枠に強いシュートが飛ばせていない。ここからもうひと山越えられないと結果につながらない。サブとしての起用の方が効くのではないか。
野澤零はカップ戦を中心に出場機会を得ており、この試合でも貴重な攻撃の手札として終盤に投入されたが、絶好機に決めきれなかった。起用された試合では必ずシュートを放っており、正しいタイミングで正しい場所にいることはできているということだと思う。ここの乗り越えないとプロとして先がない。俵積田とは逆に、先発させてもいいのではないか。
徳元はいいパスセンスがあり、またロングスローやプレースキックでも特徴を出したが、ビルドアップの判断がひとつ遅く、ダイレクトではたけていないのが難点。寄せも行くか行かないか呼吸がひとつ遅れるシーンが散見された。センスはあり続けて使えば絶対にチームのプラスになる選手だと思うが。
トーナメントなので内容よりも結果。ファーストレグはいつでもモチベーションのもって行き方がむずかしく、大敗さえしなければあとは次の試合でみたいな感じになりがち。1点のビハインドはまだ何が起こるかわからないスコアではあるが、もちろん楽観できるわけではない。
日曜日にアウェイでの対戦となるが、用兵も含めてどう修正してくるのか楽しみにしている。
評点(評点は
ドイツ式
):
波多野(4.5) 失点するとテキメンに不安定になるときある。
安斎(5) いろいろやらせて申しわけない。
木本(5) 最後痛そうだったけど大丈夫か。
トレヴィザン(5) リスクはあるが代えが効かない。
徳元(5) ロングスローは夢がある。
高(4.5) 今日も受け続けてくれた。
小泉(4.5) そろそろ休ませてあげて。
シルバ(5) 使い続けたい。成長している。
仲川(4.5) 降りてくるようになって全体が安定。
俵積田(5) 強いシュートを枠に。
オリヴェイラ(4.5) 毎度心臓に悪いPKだが決めた。
===
原川(4.5) 野澤零へのパスだけで給料取れる。
中村(4.5) 復調を印象づけた。先発も見たい。
野澤零(-) 時間短し。ここが踏ん張りどころやぞ。
遠藤、小柏はなにしてるのか。
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FC東京
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ナビスコカップ/ルヴァンカップ
2024年05月31日 23:57
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■
【Jリーグ第17節】鳥栖 0-1 FC東京
■ 2024年5月31日(金) 19:00キックオフ
■ 駅前不動産スタジアム
自宅DAZN観戦。晩ごはんと風呂をすませてテレビの前で待機した。このところリーグ戦4試合勝ちがなく順位もジリ貧。アウェイだが勝ち点3を積んでカップ戦ウィークに入りたい。
仲川を右ウィングに置き、トップには荒木、トップ下に松木を配する布陣。長友がベンチ外となり安斎が右SBに入った。中村がベンチ入り。
野澤大
安斎 木本 トレヴィザン バングーナガンデ
高 小泉
仲川 松木 俵積田
荒木
試合は立ち上がりから東京がボールを支配、少ないタッチでボールを動かしながら鳥栖ゴールに迫る流れになる。4分、荒木からのパスを受けた俵積田がエリア外からねらうがGKにセーブされる。
6分には仲川がバングーナガンデからパスを受けエリアにつっかけてシュートを放ったがDFにブロックされる。積極的に攻撃をしかけてフィニッシュまでもちこめている。
11分、CKからのこぼれ球がエリア外に流れたところを高が頭でエリア内に押し戻すと、木本がこれを受け角度のないところからシュート。ボールはバーに当たってゴールに入ったが副審がフラグアップ。
VARチェックとなったがオフサイドではなかったとの判定になりゴールが認められた。東京が早い時間帯に1-0とリード。ここしかないというコースに決まったゴラッソだった。オンサイドの判定も妥当だったと思う。
その後も東京が主導権を握り攻撃をしかける。23分、自陣から出たフィードを俵積田が追うと、敵DFがこれを収めてGKにバックパス、ところが敵GKがこれを空振りし、ゴール前でルーズになったボールを松木がゴールに流しこんだ。
追加点かと思われたが俵積田がオフサイドポジションにいた可能性があるということでVARとなり、かなり長い時間をかけたあと、オフサイド判定では異例のOFRの結果オフサイドとの判定に。真横の画角の映像がなく、縦位置の映像での判定となったがやむなしか。
40分にも敵DFのミスからゴール前でボールをもった俵積田がシュートするがDFにブロック。43分にはエリア内でボールを拾った仲川が高に落とし高がダイレクトでシュートを放ったがGKがセーブ。
鳥栖の不安定な守備につけこんでチャンスをつくったが追加点は決めきれない。結局そのまま1-0で前半を終えた。やりたいことをしっかりやり続け、先制もできているが、リードは最小でこのまま終わる保証はない。矢印を前に向けて攻め続けたい。
後半に入っても東京が主導権を手ばなさずに試合を進めるが、やや膠着した流れとなり互いに大きなチャンスはつくれない。52分、左サイドから切れこんだ俵積田がシュートを放つがファーに外れる。
65分、仲川に代えて中村を投入。安斎が右ウィングに上がり中村は右SBに。東京は疲れも出たかミスが目立つようになるが、鳥栖も精度を欠きともに我慢の時間帯となる。74分、持ちあがった松木がシュートを放ったがゴール右にはずれる。
76分、俵積田と松木に代えてシルバとオリヴェイラを投入。78分、小泉からパスを受けた左サイドのバングーナガンデがクロスを入れるとオリヴェイラがダイレクトで合わせるが枠をはずしてしまう。決まっていればというシーンだった。
終盤はリスクを取って前がかりにしかける鳥栖の攻撃を東京が迎え撃つ時間帯に。85分、中村が右サイドから切れこみシュートを放ったがファーにはずれる。87分、安斎と荒木に代えて徳元と原川を投入、徳元が右ウィング、原川はトップ下に入る。
その後は5分のアディショナルタイムも時間を使ってしのぎきり、序盤のリードを守って1-0で勝ち点3を手にした。
序盤からボールを握り優位に試合を進めた。早い時間帯にセットプレーの流れから先制すると、その後のゴールはVARで認められなかったものの粘り強い守備でゴールを守りきり、リーグ戦5試合ぶりの勝利となった。
シュート数11-11、CK4-8、ポゼッション54-46と数字のうえではそこまで優位ではなかったが、ボールを握って試合をコントロールすることができていた。なんどかチャンスも作られたが、野澤大の好セーブもあってクリーンシートを守った。
意図の見える攻撃ができており、追加点のチャンスはありそこを決めきっていればもう少し楽に運べた試合。後半は互いに失速気味で、しょっぱい攻防になってしまったこともありなんとか無失点でしのげたが、必ずしも理想的な試合ではなかった。
オフサイドになった松木のゴールは難しい判定になった。僕自身の印象は俵積田が敵DFより前に出ていたように見え、オフサイドやむなしとは思うものの、ゴール時の判定はオンサイドであり、VARでも使える画像が限られ決定的な線引きができていたかは疑問。
主審がOFRで確認しなければならないような微妙なオフサイドをあの画角とあの解像度、インパクトの瞬間のコマ止めなどで見きわめられるのかは非常に疑わしい。画像でも確認しきれない(反証がない)のであればフィールドでの判定を尊重してオンサイドでもよかったのではないか。
制度の運用としては理解できるが、1秒未満のタイミングの違いでオンかオフかが変わってくる世界で、粗い解像度の画像に線を引くことや、人の目でインパクトの瞬間のコマを特定し、数センチ単位のオフサイドを判定することが本当に可能なのか。VARのオフサイド判定は基準を見直した方がいいと思う。
逆に木本のゴールのシーンはオフサイドの判定がVARで覆ったかっこうになったが、副審がボールのゴールインを見てからフラグをアップしたのは正しかった。これくらいのはっきりした事象がVARでのオフサイド判定の限界だと思う。
チームとしては今できることをやったという試合だが、まだまだ試合によって、相手によって、コンディションや選手の組み合わせによっても、できることとできないことに落差があり、コンスタントに意図通りのフットボールができている状態ではない。
できないケースの要因を検証してボトムラインを上げ、パフォーマンスの振れ幅を小さくして行くことが今の課題で、やろうとしていること自体はおかしくない。自陣からの構築も危ういシーンは散見されるものの、敵のプレスを外に吊りだして中にはたくなど、開幕当初から見ても進歩は窺える。勝った試合こそできなかったことにきちんとフォーカスして兜の緒を締めたい。
これで17試合を終了、7勝5敗5分となり勝ち点26(1試合あたり1.53)で暫定5位に浮上。。金曜日の試合であり他のクラブの結果待ちなので順位はわからないが、ここで勝ち点を上乗せしてカップ戦ウィークに入れるのは大きい。
中村が復帰、小柏も練習参加できているとの報があり、心配な選手はまだ何人か残っているもののケガ人は徐々に戻りつつあるようだ。カップ戦をうまく使いながら選手層の再構築を図り、6月中旬以降のシーズン中盤に備えたい。
この後の試合予定としては、水曜日(6月5日)と日曜日(9日)に広島とルヴァンカップを戦うほか、12日には天皇杯でヴィアティン三重と味スタで戦う。6月は味スタで5試合が予定されており、ここで勢いをつけたい。
評点(評点は
ドイツ式
):
野澤大(3.5) 好セーブでチームを救いクリーンシート。
安斎(4) 酷使されすぎだがそれにこたえる働き。
木本(3.5) CBとは思えないゴラッソで完全復活。
トレヴィザン(4) 中央を締めて敵の攻撃を遮断した。
バングーナガンデ(4) 攻撃時の視野が広がってきている。
小泉(3.5) ここでボールが収まるのが大きい。
高(3.5) もっと高に持たせて大丈夫。
仲川(3.5) 頭が下がるハードワークで手本を示す。
松木(4) チームの進むべき方向を示した。
俵積田(4) そろそろ切れこむヤツで一本決めたいね。
荒木(3.5) 1試合でコンディション戻してきた。
===
中村(3.5) アレが決まってたら劇的だったが。
オリヴェイラ(-) 時間短し。仕事は十分した。
シルバ(-) 時間短し。もう少し見たい。
原川(-) 時間短し。
徳元(-) 時間短し。
ベンチ入り9人制はよ。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年05月26日 22:15
[posted by der_ball_ist_rund]
■
【Jリーグ第16節】FC東京 0-1 G大阪
■ 2024年5月26日(日) 15:00キックオフ
■ 味の素スタジアム
五月晴れの日曜日。気温もそこまで高くなく観戦日和となった。先週は里帰りしておりホーム観戦を今季初めて休んだので2週間ぶりの現地観戦となる。ヴェスパで味スタに乗りつけた。
このところリーグ戦は3戦勝てておらず(1敗2分)、水曜日のルヴァンカップも勝ち抜けたとはいうものの延長120分では引き分けで、勝てていない。これ以上の足踏みは許されず、しっかり勝ち点3を取るべきホームゲームとなる。
ルヴァンカップからはターンオーバー、リーグ戦仕様に戻した布陣に。前線はオリヴェイラと荒木のペア、それ以外は横浜戦と同じメンバーとなった。仲川、松木はベンチ・スタートに。白井はメンバー外で徳元がベンチ入り。
野澤大
長友 木本 トレヴィザン バングーナガンデ
高 小泉
安斎 荒木 俵積田
オリヴェイラ
ともにボールをもちながら押し上げるスタイルではあるが、序盤は大阪がボールを支配し東京陣内で攻撃をしかける時間が長くなる。中三日の東京に対しルヴァンカップのなかったG大阪の方が余裕のある試合の入りとなった。
交互に攻撃のターンがめぐってくるような流れになるがどちらもなかなかフィニッシュまでもちこめない。9分、オリヴェイラが右サイドでボールを奪い、中央に流したところに俵積田が入りこんでシュートを放ったが敵GKがセーブ。
19分、荒木からのパスを受けたオリヴェイラがエリア外からねらうがこれも敵GKがセーブ。チャンスは散発、偶発的で数も少なく決めきれない。大阪のプレスがしつこく東京は自分の間合いでボールをもつことができない。
大阪がボールをもつ時間が長いが中央を固めてシュートは打たせない。一方で東京も左サイドの俵積田を生かそうとするが、セットされてからのしかけはしっかり対応されており個での打開もむずかしい。
41分にはエリア外にこぼれたボールを長友が直接シュートするがDFのブロックされる。結局どちらも大きなチャンスのないままスコアレスで前半を終えた。無失点は悪くないが球際で負けているのが気になる。ベンチにカードはあり前を向いて戦いたい。
後半に入ると、53分、57分と、俵積田がドリブルでエリア内に入りこむがシュートは敵GKにセーブされる。全体的な印象は前半と変わらず、ポゼッションは大阪に譲っており奪ったボールからカウンター気味にしかけるかたちになっているがチャンスは多くはない。
63分、俵積田と荒木に代えて遠藤と仲川を投入。攻撃をしかけ合うが互いに決定力を欠き賭けのレートだけが吊り上げられて行く一点勝負の様相が強まってくる。東京からは大阪の攻撃を自陣でしのぐ時間が長く感じられる。
78分、オリヴェイラとバングーナガンデに代えて松木とシルバを投入。安斎を左SBに落ち、遠藤が右ウィングにスライド、シルバは左ウィングに。松木はトップ下に入りトップの仲川と組む形に。しかしその後も試合の流れは大きくは変わらない。
終盤になって試合が動いた。85分、右サイドで遠藤がボールを奪われ、これを逆サイドの深いところに展開される。これをゴール正面に戻され、ここからシュートを許して失点、0-1と先制を許す。
遠藤がボールを奪われたシーンがファウルではないか、またそのあとの展開がオフサイドではないかということでチェックが行われたがゴールはそのまま認められた。リプレイを見る限り大阪のボール奪取がファウルではないかと疑われ、せめてOFRすべきだったのではと思うがVARオンリーレビューでノーファウルとされた。オフサイドはなかったと思う。
土壇場でリードを許した東京はリスクを取って圧を高める。6分のアディショナルタイムも終わりそうだった90+7分、松木のCKが敵DFにクリアされたボールを高が拾い、トレヴィザンに送ると、これを受けたトレヴィザンがゴールに流しこんだが副審がフラグアップ。
VARによる確認となったが、敵DFがCKを処理する際、オフサイドポジションにいたトレヴィザンが背後からチャレンジしてプレーに干渉しており、オフサイドの判定が支持された。試合はそのまま終了、土壇場の失点で苦い敗戦となった。
失点が多いとの指摘を意識してか、あるいは中三日のコンディションもあってかセットして守る時間が長くなり、失点は許さないが攻撃も停滞してスコアレスのまま終盤を迎えたが、最後のところでワンチャンを決められ、ホームで勝ち点を失う試合に。
シュート数11-11、CK4-5、ポゼッション42-58と、シュートこそ互角に打ち合ったがポゼッションは大阪に譲り、終始主導権を握れない試合だった。リスクを取って前に出る割りきりができず、少ないチャンスも決めきれず、苦しい流れを打開できなかった。
後ろを重くすると攻撃も機能不全になるということがわかった試合で、得点と失点はセットになっている説が裏づけられた。オリヴェイラと荒木のペアが機能せず、特に荒木は球離れが悪いうえにパスミスも多いなど、悪いときはこんな感じかと思わせる出来だった。
失点対策は、引いて構えることよりは、前でアグレッシブに敵をつかまえることの方が優先順位は高いはず。守備を意識するあまり、前と後ろが分断され、中盤で高と小泉の負担が高まっただけに見えた。
また俵積田はそろそろいろいろバレて対策されており、二人で対応されてボールを失うシーンが散見された。縦に行かず切れこむパターンが多いのも読まれており、おそらくはクロスよりシュートに行けと言われているのではと思うが封じこめられていた。
勝てていた時期に機能していたものがまだまだオートマティズムといえるまで落としこまれていないことが露呈しており、あらためて何を定着させ何を深化させるか、取捨選択と訓練が必要であることを思い知らされた。
やりたいこと、やるべきことははっきりしているが、定着度がまだ低いのでうまく行くときとそうでないときのバラつきがあり、うまく行かなかったときになにがダメだったのかを検証しながら修正し、定着させて行く局面と認識している。
シーズン通して結果を求めるなかでの試行錯誤なので苦しくはあるが、幸いリーグは混戦で連勝できれば上に行けるチャンスはまだある。敗因には厳しく手当てをするべきだが一喜一憂する必要はなく、やろうとしていることの練度、強度を上げることを考えたい。
あと、大阪のゴールの起点になった遠藤からのボール奪取の際の大阪のDFのチャレンジは後方からボールではなく人に行っており明らかにファウルだと思うが、OFRもなくノーファウルとされたのはどういう判断か。VARと主審のコミュニケーションが気になる。ゴールに直結しただけに疑問の残る対応だった。そのあとの敵FWがオンサイドとの判断は正しかった。
また、トレヴィザンがオフサイドと判定されたシーンは、判定自体は正しいと思うものの、副審がその後のプレーを見ずその場でフラグアップしているのも違和感があった。実際その後にボールがゴールインしており、得点の可能性はあったのだから、ディレイで流れを見るべきだったと思う。主審が笛を吹かなかったのは正しかった。
これで16試合を終え、6勝5敗5分で勝ち点は23のまま、1試合あたりでは1.44と1.50を割りこみ、9位に順位を下げた。首位との勝ち点差は12に拡大、一方で降格圏とは9差と下の方が近い。ここで踏ん張らないとヤバい。
評点(評点は
ドイツ式
):
野澤大(3) 彼のセーブがなければあと2、3点取られてた。
長友(5) 攻撃時のポジショニングが面白かった。
木本(5) 展開力は高いが生かされず。
トレヴィザン(4.5) 最後のヤツが残念だった。
バングーナガンデ(5) 周囲と合わなかった。
高(4.5) 全体が重く押し上げられなかった。
小泉(4.5) 守備でも貢献は高かった。
安斎(5) 左SBまで披露。そろそろゴールほしい。
荒木(5) よくなかった。前半で替えるべきだった。
俵積田(5) サブとして終盤出した方が多分効く。
オリヴェイラ(4.5) 削られ続けて気の毒。お疲れ。
===
遠藤(5) 決定的な働きできなかった。
仲川(4.5) 仲川は最初から出したい。
松木(-) 時間短し。最初から出したい。
シルバ(-) 時間短し。悪くなかった。
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FC東京
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J1リーグ戦
2024年05月23日 14:51
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■
【ルヴァンカップ3回戦】鳥栖 1-1(PK 4-5) FC東京
■ 2024年5月22日(水) 19:00キックオフ
■ 駅前不動産スタジアム
平日夜の試合、ルヴァンカップのレギュレーションで昨季下位だったクラブに主催権がありアウェイゲームとなった。自宅でスカパー観戦。在宅勤務だったのでメシフロ済ませて待機。
中二日でのカップ戦ということで大きくターンオーバーを実施。岡が最終ラインで初先発となったほか、原川、徳元、シルバらが先発。ケガで離脱していた遠藤がベンチ入りした。オリヴェイラ、バングーナガンデ、長友らは帯同せず。
野澤大
白井 森重 岡 徳元
小泉 原川
シルバ 松木 俵積田
仲川
序盤は東京がボールをもち優位に試合に入ったように見えたが、徐々に拮抗した競り合いに。フィニッシュまで行けているのは鳥栖のほうで、東京は前向きにボールを動かすが決定的な形を作れない。
19分、俵積田が縦にもちこみ深いところから戻しのクロスを入れると、中央に入りこんだ仲川がダイレクトで合わせたがバーの上に。22分にはシルバが右サイドから中央へ持ち出し落としたボールに松木が合わせたが敵GKがセーブ。
その後も互いに攻撃をしかけるが、トーナメントとあって失点は避けたい意識が強いのか、慎重な試合運びになる。37分、白井のクロスに逆サイドから入りこんだ俵積田がシュートを放つがサイドネットに。
42分には森重からフィードを受けた白井がシュートを放つがバーの上に。決め手を欠くままスコアレスで前半を終了した。後半、どこかでリスクを取ってしかけ先制したい。ベンチにカードはあり勝ち筋は十分見込める。
後半から仲川に代えて荒木を投入。51分、左CKを原川がけると、シルバが頭で合わせたが枠外に。56分、今度は原川の右CKに、森重がニアでスラしてゴール。東京が後半の早い時間帯に1-0と先制する。
60分、俵積田、シルバに代えて遠藤、安斎を投入。リーグ戦出場の少ないシルバはもう少し引っ張ってもいいように思ったが、守備を優先して勝ちに行くというサインか。遠藤は4月21日の町田戦以来1カ月ぶりの実戦復帰。
62分、原川の左CKに再び森重が頭で合わせたがこれは右にはずれる。75分、白井のシュートが敵GKにセーブされ、このこぼれ球に松木が詰めたが左にはずれる。このあたりを確実に決めておきたかった。
終盤、リスクを取って前に出てくる鳥栖に対し受けにまわる時間が長くなる。87分、松木に代えて東を投入。東は3月16日の福岡戦以来2カ月ぶりの実践復帰。遠藤、
東も試し、このままクローズできるかと思ったが、90+1分、裏に放りこまれたボールを敵FWに収められ、野澤大が飛びだしてかわされ、そのままゴールに流しこまれて失点、土壇場で1-1と追いつかれてしまう。野澤大のポジショニングがつたなかった。
この失点は後方から来たボールを敵FWが収めるときに広げた右手でコントロールしているように見え、本来ならハンドになるべきところだと思うが、この試合ではVARがなくそのままゴールが認められた。試合は延長戦に。
延長に入ると東京は疲れもあってか精彩を欠き、鳥栖にボールをもたれ押しこまれる展開に。97分、敵MFがこの試合二度目の警告で退場となり、数的に優位となったがなかなか押しこむだけの力がしぼりだせない。
102分、白井に代えて野澤零を投入、安斎を右SBに下げ、遠藤を右ウィングに配して野澤零は左ウィングに。105+2分、敵FWが中盤でボールをもち前を向いたところを原川がホールド、これが警告対象となり、原川は二度目の警告で退場に。10人対10人となる。
延長後半は同数になった鳥栖が再び押しこむ展開に。東京は自陣で守備に追われるが、中央を固め最後のところは身体を張ってクリア、鳥栖にゴールを許さない。120+2分、傷んだ安斎に代えて高を投入したところで試合終了、PK戦となった。
PKは東京が先攻となり、森重、荒木、遠藤、徳元、小泉の順でけって全員が成功。一方の鳥栖も4人めまでは成功したが、最後の一人を野澤大が右に飛んでセーブ、5-4で東京が競り勝ち、なんとかプレーオフラウンドへの進出を決めた。
パッとしない試合だったが後半開始早々に森重のゴールでリードを奪い、なんとか逃げきれる流れだった。ところが敵のゴール時のハンドを見逃されて残業となり、延長は押しこまれて青息吐息、PKまでなだれこんでようやく次のステップへのチケットを手にした。
シュート数10-27、CK8-12、ポゼッション48-52と、特に終盤から延長にかけて鳥栖に押しこまれたのが数字にも表れたか。内容的には中盤での組み立てに工夫が足りず、主導権を握れなかった。高が特別な選手だということを思い知らされた試合。
中二日で選手も入れかえつつ戦ったが、フルセットをこなしてしまったうえにまた中三日で次のリーグ戦が控えている。オリヴェイラ、バングーナガンデ、長友、高、トレヴィザンらを休ませられたのはよかったが、小泉、松木、白井らは酷使してしまった。安斎の状態も心配だ。
初先発で120分戦いきった岡は見込みが立った。土肥がおそらくケガで欠場が続いており、岡が計算できると人繰りが大きく変わってくる。東、遠藤が戻ってきており、あとは中村、小柏、寺山あたりが復帰できればグッと層が厚くなる。
あと、敵のゴールの前のハンドはさすがにしっかり見てほしかった。VARがないので見逃がされたら終わり。主審は後ろから追う形で難しかったかもしれないが、副審が見ることはできなかったか。VARの価値をあらためて感じた。
ルヴァンカップはホーム&アウェイのプレーオフラウンドとなり、対戦相手はすでに広島に決まっている。6月上旬に試合が組まれており、ここを勝ち抜ければ8クラブによるプライムラウンドとなる。
評点(評点は
ドイツ式
):
野澤大(5) 失点シーン以外にも危ういプレーあり。
白井(4) 長い時間使ってしまったが次は大丈夫か。
森重(3.5) 汚名を雪ぐゴール。PKも決めた。
岡(4) 十分合格点。リーグ戦で使ってみていい。
徳元(4.5) 前への意識がもう少しあればよかった。
原川(4.5) 中盤を支えたがムラがあった。退場は残念。
小泉(4) ちょっと酷使しすぎでは。
シルバ(4.5) もう少し長い時間見たかった。
松木(4) 矢印を前に向け続けた。
俵積田(4.5) 縦にしかけたのが効いた。
仲川(4.5) 予定の交代か。決めたいシュートあった。
===
荒木(4.5) 結果的に長く使ってしまった。
遠藤(4.5) 復帰はうれしいが右サイドは窮屈そう。
安斎(4) ケガが心配。
東(4.5) 彼の復帰は大きい。
野澤零(4.5) 求められる役割は果たしたか。
高(-) 時間短し。
鳥栖とは9日後に同じスタジアムでまた対戦する。
│
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FC東京
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ナビスコカップ/ルヴァンカップ
2024年05月20日 00:46
[posted by der_ball_ist_rund]
■
【Jリーグ第15節】FC東京 1-1 横浜
■ 2024年5月19日(日) 15:00キックオフ
■ 味の素スタジアム
所用で味スタに行けず、やむなく自宅でDAZN時差観戦となった。ここ2試合、引き分け、負けと足踏みが続いており、ホームでしっかり勝ち点3を積み上げたいが、相手はACL決勝を控えた横浜。難しい試合にはなるが勝ち筋はある。
前節失点関与の森重がメンバーから外れ、最終ラインは木本とトレヴィザンがコンビを組んだ。また、オリヴェイラ、仲川をベンチに置き、松木、荒木が先発。さらに右SBには長友が先発し、白井はベンチスタートとなった。波多野はこの試合まで出場停止。
野澤大
長友 木本 トレヴィザン バングーナガンデ
高 小泉
安斎 松木 俵積田
荒木
互いに前に出る拮抗した立ち上がりに。4分、荒木のFKからトレヴィザンがつないだボールをバングーナガンデがシュートしたがDFにブロックされる。しかし時間の経過とともに横浜がボールを支配、自陣で守備に追われる時間が長くなる。
東京は発射台が低いため全体の押し上げがむずかしく、俵積田の単騎突破が中心になるが切れこんでもシュートがミートせず大きな脅威になっていない。15分には俵積田のクロスに中央で松木が合わせたがシュートは敵GKがセーブ。
すると25分、バイタルエリアでボールを動かされ、最後はエリア外からコントロールショットを決められ0-1と先制を許す。人は揃っていたがエリア外にボールが出たところでしっかりした寄せができなかった。この試合もまたビハインドからのスタートとなった。
その後も東京は守勢にまわる時間が長く、攻撃は散発。37分、裏に出されたボールを追って松木が走ると、これと競った敵のCBどうしが頭を強打するアクシデント。一人はそのまま退場となり、ここから潮目が変わったように思った。
45分、俵積田が左サイドから切れこんで枠内にシュートを放つが敵DFがブロック。45+1分には長友のクロスに木本が頭で合わせるがポストに嫌われたうえオフサイドに。45+5分には松木がエリア内からシュートを放つがこれも敵DFがブロック。
45+6分、45+7分には安斎が立て続けにシュートチャンスを迎えたが、いずれも枠に収まらず。東京が攻勢となったが決めきれず、0-1とビハインドを背負って前半を折り返した。例によって失点が先行しているが、流れはこちらに来つつある。ベンチにカードはあり後半勝負だ。
後半に入ると東京が前への圧力を高めチャンスを作る。53分、俵積田が切れこんで(以下略)。55分、俵積田が持ちこんでクロスを放りこむと、一度はクリアされるが、こぼれ球を松木が中央に流すと、走りこんだ長友がダイレクトでこれをけりこみゴール。1-1の同点に追いつく。
その後は勢いを得た東京が優位に試合を進めるが、決め手を欠きゴールは奪えない。61分にはエリア手前で得たFKを松木が直接ねらったが力が入ったかボールはバーの上に。66分、俵積田に代えて仲川を投入、仲川は右ウィングに入り、安斎が左ウィングにスライド。
68分、長友のクロスにファーから入りこんだバングーナガンデがダイレクトで合わせたが敵GKにセーブされる。76分、荒木と安斎に代えてオリヴェイラとシルバを投入。横浜がフォーメーションを修正し終盤は横浜が再び勢いを取り戻す流れになる。
88分、高と松木に代えて原川と白井を投入、白井は右ウィングに入りオリヴェイラと仲川の2トップに。90+5分、右サイドの小泉からクロスを受けた仲川がダイレクトでねらうが枠におさまらず、試合はそのまま終了となり、1-1の引き分けとなった。
前半は横浜に主導権を握られ先制を許したが、相手の負傷交代で流れが変わると後半は東京が優位となり、開始早々に追いついた。この流れで一気に逆転まで行きたかったが決めきれず、終盤は再び押しこまれて結局痛み分けに。勝てた試合だったが勝ち点1を得るにとどまった。
シュート数13-15、CK4-6、ポゼッション40-60と数字上は劣勢だが、時間帯によって主導権の推移がはっきりした試合。似たスタイルで打ち合ったが、以前のような怖さはなく、ただやはり細部で戦術の熟成度の違いが出たのは否めないか。
ボールをもったときに少ないタッチ数でボールを動かして敵のプレスをはがしながら前進し、素早くフィニッシュまでもちこむ戦い方の練度や連動、約束ごとの落としこみは、昨季や開幕当初より確実に進んでおり、この試合でもシュート13本、枠内に5本は悪くない数字。
しかし一方で人がそろっていながら失点してしまう詰めの甘さ、そこから試合が始まるために追いつくことでエネルギーを消耗してしまう非効率性など、みずから試合を苦しくしている悪癖はあいかわらずで、ここを改善しない限り勝ち点のとりこぼしは今後も出るだろう。
今季ここまで15試合のうち10試合で先制を許したが、うち7試合では追いつき、さらにそのうち2試合では逆転して勝っているが、先制されても戦えていることを前向きにとらえるのか、先制できればもっと勝ち点が上積みできるはずと見るのかはむずかしい。
ある程度守備のリスクを負っているからこそ点が取れていて、守備に注意を払うと前が停滞するという可能性もあり、単に守備が悪いとだけいうわけではないが、今日のように人がそろっていてもヤられるシーンはあり、改善の余地はあるのではないか。
あと、オリヴェイラをトップにして、トップ下に松木、右ウィングに仲川、左ウィングに荒木を配し、実際にはこの4人がヴァリアブルにポジションを交換しながら攻めるオールスターキャストはできないのか。
俵積田は最近切れこんでシュートのパターンが多くなっており、対策もされていてやや行き詰まりを感じる。サブでベンチに置き、敵が疲労してきたところに投入する旨みはあるのではないかと思う。
ここ3試合を1敗2分と勝てておらず、15試合を終えて6勝4敗5分で勝ち点23(1試合あたり1.53)となり順位は8位に下がった。水曜日のルヴァンカップをはさんで週末のホームでのG大阪戦と厳しい日程での戦いが続く。
上位とは差が広がりつつあり、これ以上の足踏みは許されない。ルヴァンカップをどんなメンバーでどう戦い、リーグ戦につなげるのか、ここは踏ん張りどころになる。
評点(評点は
ドイツ式
):
野澤大(4) 好セーブあったが危なっかしいプレーも。
長友(3.5) 魂のゴールで勝ち点1をもたらした。
木本(4) キック精度も戦術理解も高く頼りになる。
トレヴィザン(4.5) 強さはあったがリスクはあいかわらず。
バングーナガンデ(4.5) 惜しいシュートあり。
高(4) 彼が仕事をできれば形は整う。
小泉(4) 必要なときに必ずそこにいる。
安斎(4.5) 惜しいシュートもあった。
松木(4) 仕事はしたが決めきれず。
俵積田(4.5) やや単調かつシュートが弱い。
荒木(4) ボールさばきが鮮やかで魅せた。
===
仲川(4) 最後のあのあれが決まっていれば。
オリヴェイラ(-) 時間短し。
シルバ(-) 時間短し。なにげに調子上がっている。
原川(-) 時間短し。
白井(-) 時間短し。
今季初のホーム欠席だった。残りは全部行きたい。
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