フットボール・クレイジー
football crazy
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2013年06月23日 17:48      [posted by der_ball_ist_rund]

【コンフェデA組第3節】日本×メキシコ

■2013年6月22日(土) 16:00キックオフ
■Belo Horizonte

例によって録画を日曜日の朝6時半から再生して時差観戦。もうグループリーグ敗退は決まっているが、メキシコとの試合は来年のワールドカップに向けた重要なテスト。この試合をどう位置づけ、どう戦うか注目された。

日本は長谷部を警告累積で欠くため細貝が先発した他、右SBには内田に代え酒井(宏)が、CBには吉田に代えて栗原が先発。

川島
酒井 栗原 今野 長友
細貝 遠藤
岡崎 本田 香川
前田

試合の詳しい経過は省略するが、出足こそ鋭かったものの次第にメキシコに主導権を握られ、後半に入ってから54分、66分に2点を失い、86分に1点を返したものの結局1-2でこの大会3連敗となる敗戦を喫した。

イタリア戦に続いて戦う意思は見えたが、中2日の上、序盤からハイペースでの攻守の応酬につきあわされたこともあってか前半途中から次第に足が重くなったように感じられた。つか、どうせならもう選手総替えくらいの勢いでやった方がよかったんじゃね?

これから東アジア選手権を経て来年のワールドカップまで、選手の入れ替えも含めてチームを作り直すと宣言しているのなら、この試合で控えメンバーを大胆に試してみてよかったと思う。その意味でこの試合のターンオーバーはいかにも中途半端だったじゃないか。

つか、高橋出してよ。

せっかく招集して地球の裏側まで連れて行ったんだし。乾や清武も見たかったよね。

交替もよく分からなかった。先制されて最初に切ったカードが酒井に代えて内田と(59分)。次が前田に代えて吉田と(65分)。何かそこでレギュラーに戻しちゃうんですか感はあった。吉田を入れてスリーバックにしたようだったが直後に失点、77分には長友が足を痛めて負傷退場を余儀なくされ、中村を入れてフォーバックに戻すなどちぐはぐ感も拭えず。

サブメンバーのチャレンジにも徹しきれず、かといって疲労のたまった主力は息切れ、意思が結実しプレーとして十分に表現されることのないままメキシコに力負け。内容的にはメキシコのゲームで、1-2のスコアは残念ながら妥当なものだったと言う他ない。

強豪相手に真剣勝負のできるまたとない機会だったが、ちょっともうしんどかった。グループリーグ突破の希望がなくなって消化試合になった時点で、モラルの置きどころをうまく組織できなかった感がある。何のために戦っているのか分からない試合はことのほかしんどかっただろう。もったいない。

もともとブラジル、イタリア、メキシコが相手で苦戦は必至、その中でも自分たちのゲームプランを貫いて世界の強豪とどこまで渡り合えるかという大会だったのだから、3連敗という結果そのものは受け入れるしかない。ここから来年のワールドカップに向けたチーム作りがスタートするのだ。

だが、それにしてはチャレンジが中途半端だった感は否めず。国内リーグのシーズンを中断してまで出かけただけの甲斐はあったのだろうか。結局、この大会で何か得たものはあったのだろうか。いや、もちろんあったんだとは思うけど、それは投じたものに見合った果実だったのか。そこにすごく疑問の残る大会だった。

サポとしては朝4時からの試合や7時からの試合にどう対応するかというまたとないシミュレーションにはなったが、もうちょっと、やっぱり何とか、こう、何とかならないか、という大会だったように思う。まあ、そのもどかしさが世界の壁ということなのか。ちょっと違うような気もするけど。

東アジア選手権では海外勤務の選手の大半とJ2勤務の選手は招集できないらしいので、国内の選手中心にチームを編成することになる。僕としてはボランチが遠藤と長谷部、細貝でいいのかどうか気になる。新しい可能性を見たい。高橋とか。米本とか。まあ、どうしてもというなら柴崎とか。

あと、CBも今野はともかくとしてサブは栗原とか伊野波でいいのか、本当に。そこはやっぱり森重とか。

トップの迫力不足も問題だ。渡邉、李が必要。豊田も見てみたい。

それから、東とか、長谷川とか。太田とか、徳永とか。

いや、マジで言ってるんですけど、オレ。




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2013年06月21日 22:59      [posted by der_ball_ist_rund]

【コンフェデA組第2節】イタリア×日本

■2013年6月19日(水) 19:00キックオフ
■Recife

見たかった、ナマで。

日本時間朝7時からという、まあ、どう頑張ってもサラリーマン的にはナマで見ようのない試合で、一応録画して、夜家に帰ってから見ようと経過・結果に関する情報を一切遮断しようと思っていたんだけど、午前中に飲み会の誘いを受けて断念、結果を確認したら

3-4

と。得点経過を見たら、21分、本田のPKで先制、33分、香川のゴールで2-0とリードを広げたが、41分、1点を返されて2-1で前半終了。後半開始早々の50分に内田のオウンゴールで2-2に追いつかれ、52分にはPKを与えて2-3と逆転を許す。69分、岡崎のゴールで3-3と同点に追いつくが、86分、勝ち越しゴールを奪われ3-4で惜敗、と。先発はこんな感じ。

川島
内田 吉田 今野 長友
長谷部 遠藤
岡崎 本田 香川
前田

見たかった、ナマで。

いくら善戦しても勝たなければ意味がない。「惜しかった」で満足していてはいつまでたっても成長がない。そりゃそうだ。僕もそう思う。だけど、経過を知って「ああ、ナマで見たかった」と日本中のサラリーマンが悔しがったということは確実にひとつの価値だと思う。

敵が誰であれ、自分たちのスタイルで果敢に得点を狙いに行く、臆せずパスをつなぐ、狭いところでも崩しに行く、この日の日本はブラジル戦から比べれば見違えるほど明快に自分たちの意思をフットボールで表現していた。

その巧拙はあるだろう。失点の仕方はひどかったし、一時は2点のリードを奪いながら勝ち点を取れなかったという結果はどうやっても言い訳のできないものだ。選手たちも一様に「悔しい」と唇を噛んだ。試合の中身だけを論評するのなら勝たなければならない試合だった。

だが、意味はあった。大きな意味があった。

ヘンな言い方かもしれないが、この日の試合は「悔しい」と唇を噛むに値する試合だった。戦ったからこそ「悔しい」という率直な思いに説得力がある。

ブラジル戦のどよ〜んとした印象に比べれば、この試合の印象はくっきりしている。得点シーン、失点シーンが多かったという単純な理由ももちろんあるが、それだけではなく、肝を冷やしたシーン、判定に怒ったシーン、バーやポストに嫌われて悔しがったシーン、見事なターンに思わず声を上げたシーン、そういうひとつひとつがはっきりと記憶に残っているだろう。

輪郭の鮮やかな試合だった。

それはそこに一貫性があったからだ。大げさに言えばそこにきちんと思想があり、それが実際の行動によって明快に表現されていたからだ。すべてのシーンがその思想によって裏打ちされていたからだ。

そしてそれは日本という国のフットボールにとって確実に大きな財産になる。

「朝7時の試合だったんで見られなかったんだけどさ」というようなのも含めて、僕たちにとってのこの試合の記憶がいずれ文化の一部になって行くのだ。ブラジルやらイタリアやらドイツではそういうフットボール文化が太い幹を持っている。何かあったときにそこに立ち戻って判断の基準にできるような共通のスタンダードが、フットボールに関する集合的記憶の長い蓄積によってきちんと形成されている。それを人は歴史と言う。

僕たちのフットボール文化はまだまだ若木だ。だが確実に育ちつつある。そしてこの日の試合はその若木をひとつたくましくした。




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2013年06月16日 12:57      [posted by der_ball_ist_rund]

【コンフェデA組第1節】ブラジル×日本

■2013年6月14日 16:00キックオフ
■Brasilia

権田も高橋もダンテも出てないので僕的にはまあどうでもいい試合ではあるが、せっかくなので朝6時半に起きてニュースが耳に入ってしまう前に録画を見た。

日本はこのところリーグ戦を含め調子が今イチの前田をベンチに置き、本田のワントップでトップ下に香川、岡崎と清武が両翼という布陣になったが、実際には前の4人はかなり流動的にポジションを入れ替えていたようだ。

川島
内田 吉田 今野 長友
長谷部 遠藤
岡崎 香川 清武
本田

試合そのものはほとんどの人が見たと思うが、一応確認しておくと、3分に敵FWの見事なミドルでいきなり先制され、後半立ち上がり早々の48分に追加点を決められ0-2。さらに反撃に出た終了間際アディショナル・タイムにはカウンターからあっさりダメ押しの3点目を失い、0-3で完敗した。

この試合を見ていて感じたのは、そこまで極端な実力差があるとか、完膚なきまでに蹂躙されたとか、そういう印象がないにもかかわらず、何か決定的な違いがそこにあって、試合としてはそれなりに流れていたのに終わってみれば完敗だったということ。これは何なんだろう。

これをメンタルとかの問題に矮小化してしまうと、日本のサッカーはいつまでたってもこのレベルから先に行けないような気がするので、技術的なところから検証すると、まず一対一で完全に負けてた。ていうか勝負になってなかった。一対一で勝負する以前に外されてたというか。

常にカツカツ、120%出てますみたいな感じで必死のパッチの日本に対して、ブラジルは早くに先制したこともあってか余裕かましてた。地元開催の開幕戦で観衆のプレッシャーはむしろブラジルにかかる上、ワールドカップは予選免除なので真剣勝負の強化もできてない、主力は軒並みヨーロッパにいるので代表の意思結集も難しい、そういう難しい試合なのに余裕があった。

それはメンタルなのかなあ。メンタルとは言いたくないよね。むしろ文化。ま、いろいろあるけどここはしっかり頑張んなきゃでしょ、という意思結集が高いレベルで短時間にできちゃうのは、これまでもその程度のプレッシャーはいくらも受けてきたという歴史と経験の裏づけがあるからで、それが文化なんだと僕は言いたい。

あとは判断の速さ。つか、ヤツらはたぶん判断なんかしてない。反射。リフレクションだと思う。我々のサッカーはまだまだ判断が速いとか遅いとかそういう世界で勝負してるんだけど、ヤツらはたぶんもはや判断とかしてなくて、状況に反応してるだけなんだと思う。そこに決定的なレベルの差を感じた。

オートマティズムの行き着く先はきっと脊髄反射なんだ。何も考えなくても身体が自動的にベスト・プレーを選択するくらいフットボールが五感に刷り込まれてるのだ。

それに対して、日本は守備も攻撃も中途半端だったよね。つか、何を捨てるかがはっきりしてなかったよね。しっかり守って失点を防ぎたいし、中盤を支配してボールを持ちたいし、切り替えの早いいい攻撃から崩してゴールしたいし、オレたちの持ってるもの全部出したかったよね。で、その結果、何を捨てて何を第一にやるのか逆にはっきりしなくなっちゃったよね。

いや、チームとしてはゲームプランあったのかもしれないけど、見えなかったよね、オレには。こっちの方が実力的に劣勢だという認識があるのなら、そこはもうちょっと戦術絞り込みたかったところだし、むしろここで3-4-3試すくらいの胆力があってもよかったかもしれない。ともかく1-0を狙うのか、打ち合い上等で4-3で勝つつもりなのか、どうやって勝とうとしているのか、そこがすごい中途半端だったんじゃないのか。

つか、そもそも勝つつもりはあったのか。選手にも監督にも、そしてオレたち自身にも。勝つのを見たかったのか善戦するのを見たかったのか、どこまで何を期待してるのか微妙なところがあって、自分自身も含めて厳しく反省するんだけど、

「勝ちたい、何としても勝とう、勝つ」

と強く思って見てた人は実際少なかったんじゃないのか。そんな試合に勝てる訳ないわ、普通。勝てればラッキーくらいでへらへら見てる試合に勝てる訳ないだろってこと。いや、結局メンタルの話してるんだけど。

そんな訳で我々は負けた。何か知らないけどふわっと負けた。大きくはないけど決定的な違いがそこにあった。それで負けた。このままじゃ3連敗するよ、マジで。それで「いい経験になった」っつって帰ってくんのか。それならJ2でやってる遠藤と今野の方がよっぽどいい経験になってると思う。

次のイタリア戦、何とかしようよ。




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