フットボール・クレイジー
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2018年07月04日 23:23
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【ワールドカップ・ラウンド16】ベルギー 3-2 日本
■2018年7月2日(月) 20:00キックオフ
■Rostow Arena (Rostow)
日本時間火曜日未明3時キックオフ。迷わず録画し、5時に起きて出勤前に見ることにした。延長、PKになっていれば5時に起きた時点でまだ試合は続いていることになるが、その時はそこから見るつもりで5時に起きたら試合は終わっていたので、勝敗は分からないもののとにかく90分で試合が終わったことだけを知って時差視聴に臨んだ。
日本はグループリーグ第3節で温存した選手を戻した格好。相手は優勝候補とも言われるベルギーだが、格下と見られている分、むしろ戦いやすくもある。
川島
酒井(宏) 吉田 昌子 長友
長谷部 柴崎
原口 香川 乾
大迫
日本は立ち上がりからハイプレスを敢行、奪ったボールは手数をかけず前線に展開してフィニッシュまで持ちこもうとする。ベルギーの攻撃にはコレクティブに対応、大きなチャンスは作らせない。
しかし、思い切って圧をかけた序盤に得点できず、15分を過ぎた頃から試合は徐々に落ち着いてベルギーがボールを支配する展開になる。日本は自陣で守備に回る時間が長くなるが、最後の局面で身体を投げ出してゴールを守る。スコアレスで前半を終えた。
後半開始早々から試合が動く。49分、奪ったボールを柴崎が右前線にスルー・パス、裏でこれを受けた原口がGKとの一対一を冷静に決めて1-0と先制する。原口はボールを受けて一瞬切り返しを試みようとしたが結局そのままシュート。あそこで切り返していたらチャンスを逃していたかもしれない。
50分にはポストをヒットするシュートを浴びたものの、52分、敵DFがクリアしたボールを香川が落とし、乾がエリア外からミドルを放つ。完全な無回転となったボールがネットに突き刺さりゴール、日本が2-0とリードを広げる。素晴らしいシュートだった。
後のないベルギーは攻勢に。65分、長身のボランチを投入するなど2枚替えを敢行、ここから少し流れが変わって行く。
69分、日本のゴール前での密集となり、右サイドに流れたボールを敵DFが頭で折り返すとこれがそのままファー・ネットに入ってゴール。ファイン・シュートでなかっただけにショックの大きい失点で2-1と1点差に詰め寄られる。
さらに74分、クロスに中央で合わされ失点、2-2の同点になってしまう。これはもう止めようがなかったと言うべきだろう。これがワールド・クラスということか。もともと上背もあって打点が高かった。
日本は81分、既に一度警告を受けている柴崎に代えて山口を、原口に代えて本田を投入する。その後は互いに勝ち越しを狙って激しく競り合う展開となるが決めきれず。86分には敵の立て続けのシュートを川島がセーブ、意地を見せる。
アディショナル・タイム、正面35メートルほどの位置でFKを獲得、本田がこれを蹴るが、無回転のボールは枠に飛んだものの敵GKにセーブされる。これで得たCKを再び本田が蹴るが、これを敵GKがキャッチ、素早いカウンターとなる。
セット・プレーで前がかりになっていた日本は一歩遅れた対応となり、攻め上がりを許す。最後は左から右にラスト・パスを出され、ニアで敵FWがスルー、ファーを駆け上がった敵FWに詰められて失点、土壇場で2-3と逆転される。
キックオフはさせてもらえたもののすぐに試合終了。日本は一時は2-0とリードしてベスト8進出のドアに手をかけていたが、最後は力の差を見せつけられる格好で惜敗となった。
臆することなく強度の高い試合を戦いきったことに対しては概ね高い評価を受けており、よくやったと思うが、2点を先行しながら最後に逆転を許したことは、まだまだやるべきことが残っている証拠。個の問題なのか、戦略・戦術の問題なのか、連係や規律の問題なのか、分析は必要だが足りないものがあったのは確かだ。
どの失点もその局面だけを取れば防ぐのは難しかったと思うが、そこに至るクリティカルな局面を止められなかったことが失点につながった。決勝点は、その直前の本田のFKがいい感じで枠に行き、セーブされたもののCKを獲得したことで「もしかしたらイケるかも」みたいな欲が出てしまい、それがカウンターへの対応を気持ち遅らせた感は否めない。
まあ、カウンターなので後ろから追いかけるのは仕方ないのだが、GKが前線にボールをスローした時点で完全に気持ちが後追いになってしまい、「ヤバい」というネガティブなイメージのまま対応したことで後手に回ったように見えた。
グループ・リーグを突破し、決勝トーナメント初戦で優勝候補のベルギーにいい戦いができたことは正直想定外で、西野監督の手腕や選手らの頑張りは素直に評価したいが、前回も書いた通り、これらはすべてハリルホジッチ前監督の遺産。それを効率的に運用した西野監督は褒められるべきとしても、結局はそれだけの話。
むしろハリルホジッチ前監督に感謝したいし、結局のところ強度、切り替え、ポジショニング、規律といった現代フットボールの主潮が最も効果的だということが分かった大会だった。次の監督はこれを踏まえたロードマップを作って欲しい。ていうか本当にクリンスマンなのか?!
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日本代表
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2018ワールドカップ
2018年07月01日 18:47
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【日本代表】グループリーグ・レビュー
飲み会とかで忙しくて日本代表の試合のレビューまで手が回らなかったのだが、気がつくとグループ・リーグを突破していた。
ザクっと振り返ると、結局はコロンビア戦の最初のPKと敵の退場がすべてだったと思う。もちろん果敢に攻め上がったことが敵のハンドリングを呼びこんだ訳だが、早い時間帯に先制し、さらに数的優位を得たことで、残り時間の戦い方がシンプルになり共有しやすかった。
敵のFKを川島がゴール内に巻きこんでいったんは追いつかれたものの、途中交代で入った本田のCKに大迫が頭で合わせ勝ち越し、2-1で望外の初戦勝利。敵失に助けられ数的優位を得たとはいえ、同点から再度突き放しての勝利で流れをつかんだのは大きかった。
第2節のセネガル戦は2度先行されながら都度追いついての引き分け。川島のうかつなパンチングから先制されたが、乾の1ゴール1アシストの活躍で勝ち点1を得て、グループ首位で最終節を迎えた。
最終節は既に敗退の決まっているポーランド戦。日本は勝利か引き分けで勝ち抜けが決まり、負けてもセネガル×コロンビアの結果次第では勝ち抜けの可能性がある有利な状況。何とか最終戦に勝って帰りたいポーランドとの間で神経質なゲームになった。
日本は大迫、長谷部、乾らをベンチ・スタートとするなど大きくメンバーを入れ替え試合に臨んだが、なかなか流れに乗れず、59分にFKから失点、0-1とビハインドを背負う。しかし、コロンビアがセネガルに対し74分に1-0としたため、日本は0-1のままでも決勝トーナメント進出できることになった。
ここで西野監督は「攻めない」ことを指示、最後のカードで長谷部を投入し、この指示を徹底する。その結果、日本は残り10分をほぼ最終ラインでのボール回しで使い切り、試合には負けたものの決勝トーナメントに進出することになった。
日本とセネガルは勝ち点はもちろん、得失点差、総得点、直接対決の結果でも並び、日本のアドバンテージはフェアプレー・ポイント。ギリギリでセネガルが1点を返したりこの日既に一度警告を受けている槙野がやらかせば日本は引き分けが必要となる訳で、この0-1狙いの対応は批判も受けた。
西野監督は別に「セネガルが追いつくことはない」と単純に考えた訳ではなく、「セネガルが追いつくリスク」と「普通に試合を続けてポーランドに追加点を取られたり槙野あたりがやらかして警告や退場を受けるリスク」とを比較し、前者を取ったということだろう。
もちろんどちらのリスクを取っても裏目に出れば批判は浴びる訳で、指揮官としてはより可能性が高い選択肢を選んだだけのこと。このまま試合が終わることで対戦する両者がアドバンテージを得る場面でこうした時間の使い方をするのは今までも多くの試合であったことだ。
「セネガルが追いつくリスク」をどれだけ大きく見るかにもよるが、責任者としての現実的で合理的な判断であり、特に批判されるようなものではない。「失望した」「フェアじゃない」などの意見が出て議論になったのはむしろ意外だった。
日本は結果として、整理されたポジショナル・プレーから奪ったボールを素早く前線に展開して攻めきるという現代的フットボールができており、これなら何も監督を代える必要はなかったし、こうした戦術にフィットする選手は他にいたと思うが、西野監督が思っていた以上にリアリストであったということだろう。
もちろんこれはハリルホジッチ監督の遺産を食いつぶしているだけで、何かを作り上げている訳ではない。貯金のいちばん効率的な使い方を考えているのが西野監督で、その貯金はハリルホジッチ監督がコツコツと爪に火を灯すようにして積み上げたものだ。今回のワールドカップでどんなにいい結果が出ても、何か空しく、白けた気持ちになるのはそのせいだ。
決勝トーナメントではベルギーと戦う。120分ドン引きで守りきってPKになれば勝機はあるかもしれない。
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日本代表
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2018ワールドカップ
2018年06月30日 22:27
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【ワールドカップ第3節】韓国 2-0 ドイツ
■2018年6月27日(水) 16:00キックオフ
■Kasan-Arena (Kasan)
相手の韓国にもわずかながら勝ち抜けの可能性があり侮れない相手。ドイツはこの試合の結果だけではグループリーグ勝ち抜けは決まらず、メキシコ×スウェーデンの結果次第で勝っても敗退の可能性がある一方、負けても勝ち抜けはあり得る。
CBには前節負傷欠場したフメルスが復帰した他、出場停止のボアテングに代わってジューレが先発。また鼻骨骨折のルディに代わってケディラがボランチで先発復帰、さらに前線にはエツィルとゴレツカが先発し、ミュラーがベンチ・スタートに。
ノイアー
キミヒ ジューレ フメルス ヘクター
ケディラ クロース
ゴレツカ エツィル ロイス
ヴェアナー
試合は例によってボールを支配するドイツに対して韓国が積極的なプレスを敢行、取れなければブロックを形成してコンパクトに守るという「ドイツ対策」を忠実に実行して、カウンターからチャンスを窺う。暑さからかドイツの動きが今ひとつ鈍い感じがする。
ドイツは圧倒的なポゼッションで敵陣中心に試合を進めながらフィニッシュまで持ちこめず、逆にカウンターから何度かピンチを招く。前半終了間際の39分にヴェアナーがシュートを放ち敵DFに当たって軌道が変わるが敵GKがセーブ。これで得たCKにフメルスが頭で合わせたがこれもGKに阻まれた。
結局0-0のまま前半を終了。韓国のドイツ対策が効いているが、ドイツも一応学習効果があったかカウンター・ディフェンスには気を使っており最終ラインでしっかり止めることができている。後半スペースができてくれば1点は取れる。前半をしっかり無失点に抑えたのが生きるはずだ。
後半開始早々の48分、キミヒのクロスに中央でゴレツカがヘディング・シュートを放つが敵GKのファイン・セーブに遭う。このタイミングでスウェーデンがメキシコに先制、ドイツは勝たなければならなくなる。
58分、ケディラに代えてゴメスを、63分にはゴレツカに代えてミュラーを投入、おそらくエツィルを一列下げたと思うが、攻撃時には明らかに前に重心がかかるようになる。ドイツはフメルスとノイアーを残して前がかりにゴールを狙いに行く。
韓国は奪ったボールでカウンターを仕掛けるが精度を欠き、フメルスとノイアーの対応もあって決めきれず。一方、このまま引き分ければリーグ敗退となるドイツは何としても1点が必要だが、必死の攻撃も実らず時間が過ぎる。78分、ヘクターに代えてブラントを投入。もうポジションとかよく分からない状態。
試合は6分のアディショナル・タイムに入り、焦りが出る中、韓国のCKからのこぼれ球を押しこまれて失点。0-1となる。一度はオフサイドの判定となったが、VARとなりボールが韓国の選手ではなくクロースが戻したものであることが確認されたためゴールが認められた。
後のないドイツはノイアーがゴールを空にして上がったが、逆に奪われたゴールを無人のゴールに流しこまれて0-2に。試合はそのまま終了し、ドイツはグループリーグ敗退となった。
韓国のドイツ対策に対し、カウンター・ディフェンスは最後まで破綻しなかったが、攻撃では韓国の守備ブロックに手を焼き、得点できなかった。引き分けでは勝ち抜けない状況で、リスクを取って前に出たこと自体は正しい対応で、その意味ではアディショナル・タイムの失点は仕方ない。この時間まで無得点だったことが問題。
この結果ドイツはGグループ最下位。「韓国に負けたこと」「グループ最下位となったこと」はリスクを取った結果が裏目に出たというだけのことなのでことさらに悲観することはない。
しかし、本来ハイプレスから少ないタッチ数でスピード持って押し上げるはずが、なぜか持たされて中央を固められるという「対策」をされてそれを打開できず、まんまとカウンターでやられるパターンを繰り返したのが不甲斐ない。
前節のレビューでも書いたと思うが、初戦でメキシコがドイツ対策を実行、的確なポジショナル・プレーと高い強度、最後まで崩れない規律と走力・体力でドイツの「個の集積」と成熟したコンビネーションに対抗できることを示したのが大きかったと思う。
センター・フォワードがゴメスしかいないドイツは、マメにボールを動かしてブロックを崩そうとし、チャンスは作ったが3試合で2得点、そのうち1点はクロースのFKだったことを考えると、結局流れからはほぼ攻めきれなかったということ。
情けない敗戦だが受け入れるしかない。ここから何を学ぶか、高過ぎる授業料の元は取らねばならない。
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ドイツ代表
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2018ワールドカップ
2018年06月24日 21:35
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【ワールドカップ第2節】ドイツ 2-1 スウェーデン
■2018年6月23日(土) 20:00キックオフ
■Olympiastadion (Sotschi)
日本時間では日曜日未明3時のキックオフ。録画して日曜日の朝6時に起き、録画を時差視聴した。
ドイツは初戦でメキシコに敗れており、この試合に負けるとグループリーグ突破がなくなる崖っぷち。最低でも引き分け、現実的には勝利が必須であり、強いメンタルを発揮しなければならない。スウェーデンは初戦で韓国に勝っており、厳しい戦いになることが容易に予想される。
ドイツはフメルスが負傷欠場となった他、プラッテンハート、ケディラ、エツィルらをベンチに下げ、リュディガー、ヘクター、ルディ、ロイスをそれぞれ起用した。
ノイアー
キミヒ ボアテング リュディガー ヘクター
ルディ クロース
ミュラー ロイス ドラクスラー
ヴェアナー
試合は序盤からドイツが圧倒的にボールを支配して押しこむ展開に。ほぼスウェーデン陣内でのハーフ・コート・マッチになる。前節と異なり早めにボールを前に当てて手数をかけずにフィニッシュまで持ちこむ意識はあって、何度か決定機も作るものの敵GKの好守もあり決めきれない。
一方でボール・ロストからはスウェーデンのカウンターが厳しく、何度か決定的なシーンを作られる。12分には裏に抜け出されそうになるがボアテングが対応して何とか事なきを得る。スウェーデンはボアテングのチャージがファウルだとしてPKを要求したが容れられず。リプレイを見たが微妙な感じ。
25分、ルディが敵との接触で鼻から激しく出血、治療を試みたが結局31分、ギュンドアンと交代する。おそらく鼻骨骨折ではないかと思う。ルディが治療のためにピッチから退いたことで一時的に一人少ない状態となり、ドイツの攻撃はいったん停滞する。このアクシデントは痛かった。
シンプルに縦を使っていたルディから、ボールを持って散らすタイプのギュンドアンにボランチが交代したことでドイツの推進力は弱まる。守備の約束ごともルーズになったか、32分、奪われたボールを裏に放りこまれ、対応したリュディガー、飛び出したノイアーのどちらもボールに触れずループ・シュートを決められてしまう。
圧倒的にボールを保持して攻めこんでいたにも関わらず、カウンターから0-1と先制を許し前節の再現を見るようなイヤな感じに。ドイツの攻撃は明らかに不安定になり、逆に再度のカウンターを許しあわや追加点を入れられそうになるシーンも。序盤の勢いから激しく失速して、何とか0-1で前半を終えた。
後半からドラクスラーに代えてゴメスを投入、ヴェアナーが左シャドウにスライドする。するとヴェアナーの左サイドのでの仕掛けがアクセントとなり、攻撃に流動性が生まれる。48分、左サイドからヴェアナーが放りこんだクロスに、中央でロイスが合わせてゴール、ドイツがこの大会初ゴールで1-1と同点に追いつく。
当たったのは膝だったが、何であれようやくゴールが生まれたことでほぐれたか、ここからはドイツが再び攻勢に。中央にゴメスというターゲットが入ったこともあり、ヴェアナーとヘクターのコンビネーションが機能するがやはり決めきれず。
82分、ボアテングが2度目の警告を受け退場に。引き分けでは足りず、逆転を狙うドイツとしては厳しい展開になる。クロースを最終ラインに下げるかCBを投入するかと思ったがキミヒを下げて対応。87分には最後のカードでヘクターに代えてブラントを投入、リスクを取ってあくまでゴールを狙いに行く。
88分にはゴメスのヘディング・シュートが枠に飛ぶがGKの好セーブに防がれる。アディショナル・タイムにはこぼれ球にヴェアナーがダイレクトで鋭いミドル・シュートを放つがポストに嫌われる。
5分と表示されたアディショナル・タイムもほぼ経過したところで、ラスト・プレーになると思われるFKをエリア左で得る。クロースがロイスに小さく出し、ロイスが止めたボールをもう一度クロースが蹴ると、ボールは壁を越えてファーのサイドネットに突き刺さりゴール、ドイツが土壇場で2-1と逆転に成功する。その後の時間をしのぎドイツが劇的な逆転勝ちを挙げた。
序盤から圧倒的に攻めながら決めきれず、逆にカウンターから失点するなど既視感のある展開になったが、後半開始早々に得点できたことが大きかった。クロースのFKはでき過ぎの感もあるが、なかなかゴールを割ることができない中でも焦れずに戦い続けたことが最後に報われた形。
この試合もシュート数18-7、CK8-3、ポゼッション76-24と数字上は一方的だが、実際にはこのような形での接戦、辛勝となるところがメキシコ、スウェーデンの狙いであり逆にドイツとしては戦い方を見直すべきところ。スウェーデンは身長も高く、中央を固められると単純なクロスではなかなか打開できなかった。
苦しみながらも最後に結果を出すところはドイツらしいが、ボアテングは次節出場停止で、ルディもおそらく出場は難しいと思う。韓国戦はまた違った戦いになるだろうが、持たされたときの対応は考えておかなければならない。
グループFはドイツとスウェーデンが勝ち点3で並んでおり、仮に最終節でスウェーデンがメキシコに勝てば、ドイツは韓国に勝った上で、得失点差でスウェーデンを上回らなければならない(現状はどちらも得失点差0、総得点2)。
スウェーデンの相手であるメキシコは既に勝ち抜けを決めており、メンバーを落としてくることも考えられるので、ドイツは韓国に複数得点差をつけて勝つことが必須と思っておいた方がいいだろう。最終的に成績が並べば直接対決で勝ったドイツの勝ち抜けになるが、まずは勝つことを第一に考えなければならない。
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ドイツ代表
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2018ワールドカップ
2018年06月24日 00:23
[posted by der_ball_ist_rund]
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【ワールドカップ第1節】ドイツ 0-1 メキシコ
■2018年6月17日(日) 17:00キックオフ
■Luschniki (Moscow)
いよいよワールドカップが始まったのだが僕的にあまり盛り上がらないのはなぜなのか。まあ、日本代表には長友と武藤がいるもののFC東京からは誰も出てないし、ドイツ代表にもギンターは選ばれたもののベンチ、シュティンドルは直前のケガで出られないなど、どうも今ひとつ入れこめない。
とはいえ、実際に始まってみると日本やドイツとは別に面白い試合も多く、スイス代表にはグラードバッハからゾマー、エルヴェディ、ツァカリア、ドルミッチと4人が選出されている上、シャカが主力で10番を背負っているなど見どころもそれなりに出てきた。
この試合は日本時間の日曜日未明0時のキックオフだったのでリアルタイムで見た。布陣はこんな感じ。
ノイアー
キミヒ ボアテング フメルス プラッテンハート
ケディラ クロース
ミュラー エツィル ドラクスラー
ヴェアナー
試合の流れをザッと概観すると、なかなかペースを作れないドイツに対し、メキシコが中央を固める堅守で対抗、奪ったボールを素早く前線に展開して果敢にチャレンジする流れになる。
ドイツが試合に入りきれないまま35分、ボール・ロストからカウンターを浴び失点、0-1とされてしまう。前に出るしかなくなったドイツは積極的に攻撃を仕掛けるものの、リードを得て守備を固めるメキシコを相手に攻めきれない。
後半に入り、ケディラに代えてロイス、プラッテンハートに代えてゴメス、ヴェアナーに代えてブラントと攻撃的な選手を投入し、最後はセット・プレーにノイアーも上がってそう攻撃を試みたが奏功せず。0-1で初戦を落とした。
シュート数26-13、CK8-1、ポゼッション66-34と圧倒的にドイツが攻め、終盤にはブラントのシュートがポストに嫌われるなど得点機もあったが結果的にゴールが遠かった。
この試合を見ていて感じたのは、審判の基準が独特というかブンデスリーガとはかなり異なっており、特にイーブンでボールに行ったケースでは、結果的にファウル相当のボディ・コンタクトがあったとしても、特に不用意、無謀、過剰な力とまでは言えないケースには相当寛容だったということ。
これは今回の大会を通じて感じられることで、最初この基準に慣れないドイツの選手がセルフ・ジャッジとのギャップに戸惑い、フラストレーションを募らせたのは見ていて分かった。典型的だったのはクロースがチャージを受け当然ファウルだろうとプレーを止めてボールを抱えたところでハンドリングを取られたケース。
こうして試合に入れないまま先制を許したことがほぼすべてであり、メキシコが一筋縄では行かない相手なのは最初から分かっていたことで、その相手にこうしてつけいる隙を与えてしまっては修正は難しかった。数字上はボールを支配しているが、試合の主導権は最後まで握れなかったと言うべきだろう。
ポゼッションが高くなったのは、メキシコが敢えてドイツにボールを持たせ、自陣中央を固めて最後のところで防衛する戦略を取っていたためであり、ドイツがことさらにポゼッションを意識していたということではないと思う。むしろポゼッション・ゲームとして引いた相手を崩す工夫という点では多彩な攻撃を見せたしチームとしての意志も感じられた。
短期決戦の初戦に負けたのは星勘定的には極めて痛いが、リカバーは可能であり悲観することはない。次節、スウェーデンも強敵ではあるが、この試合に勝たなければならないのは自明であり、これまでの準備を信じて闘う以外にすることはない。
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ドイツ代表
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2018ワールドカップ
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