埼玉県東松山市に僕の実家があります。

元々父親も母親も埼玉県とは縁がなかったのですが、僕が二歳くらいのときにこの地へ越してきました。

追ってそれまで東京都内にずっと一人で住んでいた伯母(父親の姉)が東松山に越してきました。

はじめは実家近くのアパートに住んでいましたがかなり高齢になってきてアパートでの一人住まいも危険ということになり、老人ホームに入所。

それが「ひがしまつやま寿苑」でした。
寿苑


たまに実家に帰省するたびに入所中のホームへ伯母を見舞ったりしてましたが、或る時、このホームの施設長であり、理事である人物が僕の小学生時代の同級生だというコトが判明。

彼との再会は実に30年ぶりくらいでしたが確かに見覚えのある顔。
かなり老けてて貫禄ついてましたけど(笑)

その再会の折、現在僕がラーメン店を営んでいるというコトを話すと、是非ホームに来て入所中のおじいちゃん、おばあちゃんたちにラーメンを作ってあげてくれないか?と彼。
僕にとっては店の外でラーメンなど作った経験もないので最初は突拍子もない話だと思いましたが、普段ホームに入ったきり滅多に外に出ることもなく暮らしている彼らが少しでも楽しんでくれたらいいなと思い、彼の発案を受けるコトにしました。

その後施設長と何度か電話でやりとりをして計画を進め、決行日を秋の連休の10月10日に決定。
提供数は入所者とスタッフさんたちの人数から80食を用意することに。

おじいちゃん、おばあちゃんが食べるので当初スープはさっぱりした清湯の東京ラーメン風にしようかと思っていましたが、事前に「やまらぁ」へ食べに来てくれた施設長が『この味がいい』と言ってくれたのでスープはレギュラーのものでやることに。
しかし麺はレギュラーのままだと太すぎるしコシが強く咀嚼するのも大変なので桜井商店さんに相談して切歯20番の細麺を80食分だけ作ってもらうことにしました。
更に1玉の量も通常150gのところを120gに変更。

少量の発注ながら快く対応してくださった桜井商店さんにこの場を借りて御礼申し上げます。

特注麺

↑この日だけの特注麺。


さて、迎えた決行日前日。
これはボランティア活動なので僕一人でやるつもりだったんですが、相棒のモモちゃんが手伝うよと言ってくれたのでお言葉に甘えてモモちゃんにも同行してもらうことになっていました。
お給金は出せないのでモモちゃんには東松山名物のやきとりを堪能してもらいました。

モモちゃん、ありがとう。


明けて当日。
早朝のうちは雨でしたが出かける頃には爽やかな秋晴れに。

厨房は想像していたよりも小さなものでしたが、何とかそこにあるものでやりくり。
流石に麺茹で器はないので半寸胴のへりにテボを引っ掛けて別の鍋で常時お湯を沸かしておいてそれを半寸胴の湯に足しながらという作戦で。
スープレンジ

咀嚼が出来ない入所者もいるので、その方たちには麺もトッピングの具材も細かく刻んで提供します。
作業台


ランチの時間に合わせて11時40分から提供開始。

僕らは厨房でひたすら作り続けているので実際に入所者の皆さんが食べている様子をゆっくり見ることができなかったのですが、とりあえず入所者さんたちの分が全部作り終わった時点で伯母の様子を見に行って見ると、『とってもおいしいよ』と言って楽しそうに食べている姿を見てそれがとても嬉しかった。伯母にはお店には来てもらえないと思っていたので。
伯母



















その後はスタッフさんたちにも振る舞い、1時間ほどで全て終了。

入所者の方々もスタッフさんたちもみなさんとても喜んでくれ、それがとても気持ちよかったし嬉しかった。

このような機会を与えてもらい、感謝しています。