年1回になってしまった、今年の新国小劇場オペラは19世紀のオペラコミックの日本語上演となった。それは、オベール作曲「フラ・ディアヴォロ」なのだが、この1830年作のオペラ・コミックを1970年代の日本に翻案しての上演ということで、去年の悲惨なセルセの二の舞か?という予感は、少なからず的中してしまった。それは紅白におけるDJオズマのサゲサゲほどではないにしろ、年に一度の小劇場オペラなのに、下世話な話をわざわざ一流歌手を用いて上演する意味がどこにあるのか?あるとすれば、演出家と指揮者のお遊び以外のなにものでもなく、そんな魂胆だから笑いなど取れるはずもない。
 それに天下の新国立劇場が著作権侵害ぎりぎりのところで、タイムボカンシリーズのキャラを使い、調子に乗ってドクロベーもどきをビデオ登場させ、しかもオリジナルな滝口順平まで使うというのは、思いこみがあるにせよ、新国だからできたとはいえ、新国でやるべきものではない。それでは笑いはとれない。セットとビデオに金を使ったとしても、もっと低予算のスーパー一座の大須オペラのおもしろさには全くかなわないのだ。
 たしかに新国の方が、大劇場でも通用するオペラ歌手が出演しているので、大須と比較することはナンセンスだ。アンサンブルの質もこちらの方が高い。だったら、それで勝負してよと・・林美智子のパメラ こういう役をやらしても花がある。明日は元同僚だった山崎知子が登場するらしいが、ウィーンに向けて出発するのだった。