April 01, 2005

これがオレの限界である

大学1年のときの話だ。
当時インターネットというものは今ほど普及しておらず、
自宅にネットをつないでいるヤツなんてほとんどいなかった。
みんな大学から割り振られたアドレスを使って、
コンピュータールームでメールの確認をしていたのだ。

ある日、4限の英語の授業がはじまろうという時刻。
つまんねー小説なんか読めるかよ、とサボりを決め込んだオレは、
メールをチェックすべくコンピュータールームに入室した。

そのとき、語学クラスが一緒だった女の子とバッタリ鉢合わせた。
彼女はメールチェックを終えて授業に行こうとしているところだった。
「どうしたの? 授業はじまるよ?」
「そんなもん、サボる」
オレが言うと、わずかな逡巡の後、彼女は言った。
「わたしもサボっちゃおっかな…」

オレは即座に答えた。
「そっか。じゃ、オレはメールチェックすっから。じゃあね」
そのまま、彼女をほったらかしてコンピュータールームの奥へと消えた。

彼女が何をどうしてほしかったのか。
それに気づいたのは、大学を卒業した後のことだった。
このことを思い出すたび、自分の限界が知れてイヤになる。  
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March 20, 2005

マドンナ

自分が今まで生きてきた中で会った一番の美人、というか、
今まで一番かわいいと思った女の子の一番かわいかった瞬間、
それを明確に覚えているという人は、はたしてどれくらいいるもんだろうか。

小5の5月にあった運動会の翌日だと思うんだけど、
カラダの弱かったその女の子は、学校を休んだ。運動会の翌日、いつものことだ。
そしてなぜかたまたま、オレが給食のパンと連絡帳を届けに行くことになったのだ。

彼女の家に着いて、「すいませーん」と声を張り上げたら、母親が出てきた。
渡すものを渡して帰ろうとしたら、「ちょっと待って」と言われた。
2〜3分ほど突っ立って待っていたら、母親に続いてパジャマ姿の彼女が現れた。

ふだん色の白い彼女の肌は淡いピンクに染まっていた。頬は紅色だった。
後ろで留めているはずの髪は無造作に、そのまま自然に下ろしてあった。
さっきまで寝ていたのか軽く汗ばんでいるようで、少しだけ目が潤んでいた。
彼女ははにかんで、「ありがとう」とオレに言った。言い終えて、微笑を浮かべた。

実際の年齢よりずっと大人びていた彼女が、急に弱く見えた。
目の前に立っているのが陽炎のようで、消えてしまうんじゃないかと錯覚した。
そしてオレは、彼女を守らなくてはいけない!という思いに駆られた。
──その瞬間こそがオレの記念すべき初恋、ということで公言している。

そのときの彼女よりも「美しい」女の子を見たことがない。
過去にすがっているだけ、と言われてしまうかもしれないが、
オレの中ではどうしようもなく動かしがたい、永遠の事実なのだ。  
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March 10, 2005

厭な女

イヤな女がいる。
誰とは言わないが、どれくらいイヤなのか書いてみる。
この人は実在するので、気をつけて書いてみる。

その人が書く小説を読んでみると、まず文章の上手さに圧倒される。
でもその話を読んでいると、途中であることが気になって仕方なくなる。
登場人物がいることにはいるのだが、どの人物も妙なカタチで内向的なのだ。
そのことは、こう言いかえられるかもしれない。
「彼女の書く人間は、みんな彼女自身のコピーだ。他者がいない。」

彼女の罵詈雑言がメールというメディアでオレに浴びせられたことがある。
そのときは彼女を傷つけた事実を申し訳なく思っていたので、自分の非だけを見つめていた。
でも時間が経って思うのは、「彼女はオレに何を期待していたんだ?」ということ。
小説を書いても自分のコピーしか登場させられない彼女。
彼女はオレの中に都合のいいもうひとりの自分を期待していたんじゃないのか。
オレが期待をはずれたから、他者になってしまったから、彼女は救いのないメールを送った。

それは、文章の上手さでごまかせないものがあるとわかった瞬間だった。
オレは彼女自身すら気づいていない彼女の本心を垣間見たと確信した。
絶対にオレはそうなりたくない。だからオレは彼女を「イヤな女」と形容している。  
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March 01, 2005

マンガみたいな話。

3月は卒業式の季節だ。

マンガみたいな話がある。卒業生に告白しようとした後輩の女の子の話だ。

卒業生がクラス単位で校門から出て行く。
クラスメイトに勇気づけられて、列に声をかけようとする。
でも、その一歩が踏み出せない。足がすくんでいるようだった。

そのとき、列の中にいたひとりの男が、後輩の姿に気づいた。
「おい、誰に告白するんだ? オレが連れてきてやろうか?」
──そんな言葉が男の喉から出かかった。でも出なかった。
というのも、その後輩はとっても澄んだ目をしている美人で、
男はそんな美人がほかの男に告白してしまう姿を見たくなかったからだ。
ほんの一瞬の迷いで、ほんの一瞬の判断で、男は黙ってその場を去った。

1年後に後輩が高校に入学してきた。
そのとき、男は後輩が告白しようとしている相手が誰だったかを知る。
そして1年前のあの日、後輩がどんな思いをしたのか、
どんな涙を流していたのか、どんな言葉をクラスメイトに告げたのか、
それらすべてが堰を切ったように男の頭の中になだれこんできた。
でも、もう遅かったのだ。

そんなマンガみたいなことあるわけないじゃん。
なんて思っていたら、事実はマンガみたいだった。
だけどマンガのように笑えなかったのが悔しい。
笑わせられなかったのが、10年経った今でも悔しいんだ。  
Posted by deviation at 00:00

February 01, 2005

blogなんてやる気はさらさらなかった。
というのも、もう自分で日記サイトを持っていたから。
でもその場の勢いで、あと2名の友人とはじめることになったのだ。

いざはじめてみると、見事なまでに書くことがない。
日記の方で書きたいことを書いているから、こっちで書くことが残ってないのだ。
わざわざ無理してまで書くことをひねり出すこともないし。

そんなわけで、あっちで書かないことをこっちで書く。
みともないから読むな。オレと同じようにみともないヤツだけ読め。  
Posted by deviation at 00:00

January 01, 2005

読むな。  
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