2018年02月22日

女子シングルスを数値で見る2

[プロ野球でわかる! ]はじめての統計学
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 前回の記事では、女子シングルスについて色々な数字を出しながら、その特性について解説を試みました。

 ただ、前回はExcelをポチポチしながら単純に計算したものが多く、あまり複雑な計算には踏み込んでいませんでした。

 今回は前回やり残したやや複雑な相関と、数値から見える女子シングルスについて一定の見解を示してまとめとしたいと思います。

<サーブのコース>
Wang Shixian選手
 ロングサービス 7球
 ショートサービス 6球

山口選手
 すべてロングサービス

 Wang Shixian選手はロングサービスでの得点が1点、ショートサービスが2点なのでそこまでサーブの種類による恩恵を受けているわけではありません。

 ロングサービスのコースは二人とも、サービス可能範囲のちょうど真ん中でした。ショートサービスも大体似たコースです。

 おそらく中央付近に打つとサイドアウトの可能性があり、サイドライン際に打つと角度をつけられやすいのでそういうリスクを減らす判断ではないかと勝手に思っています。

 なぜ山口選手がショートサービスを打たないかについては、ちょっとわかりません。ネットのサイド際のフットワークあたりかなぁという気もしますが、確信がないです。

<ラリー数ごとの得点者>
1- 5球  4球  3球
6-10球  4球  11球
11-15球  2球  4球
16-20球  0球  2球
21-    2球  1球

左がWang Shixian選手、右が山口選手

 このデータは素直に分析できないので扱いが難しいです。

 間違いなく言えることは短いラリーであろうが、長いラリーであろうが二人とも極端にパフォーマンスを落としたりはしないということです。

 あとは、6-10球のラリーが頻出なので、10球以内のラリーの強さがそのまま得点として出やすいということは言えると思います。

<姿勢からの分析>
Wang Shixian選手
 ・悪い 52球
 ・普通 41球
 ・よい 66球

山口選手
 ・悪い 54球
 ・普通 36球
 ・よい 74球

 ほぼ同じですね。得点が21-12で山口選手が勝っているので、山口選手は姿勢がよくない場合でも得点できていたということが言えそうです。

 確かに見ていてもカウンターからの得点はそれなりに目立っていました。

 この試合は実はファイナルまで行っているので、実力的にはそこまでかけ離れているとは考えにくいです。

 また、逆に言うとずっと押しているラリーがお互いにそこまでなかったとも言えるので、均衡したラリーをどうやってとるか?というところが一つの課題になるんでしょうね。
 
<コート奥からの方向>
Wang Shixian選手
 バック
  ・ストレート 19球
  ・クロス 10球(スマッシュなし)

 フォア
  ・ストレート 10球
  ・クロス 12球(スマッシュなし)

山口選手
 バック
  ・ストレート 7球(スマッシュなし)
  ・クロス 4球
 フォア
  ・ストレート 31球
  ・クロス 6球(クリアなし)

 基本的に山口選手は相手のバックを、Wang Shixian選手はフォアを狙っていたので当然こうなりますよね。

 それを差し引いても割合的にはストレートのほうが若干多い傾向があります。リスクを考えると、やはりクロスを使って展開というのは有利なときに限定したいというところでしょうか。

<ストロークの有効度>

 これはある地点からある地点に打ったストロークのうち、相手のバランスを崩せたもの、あるいは相手に崩されたものを集計したものです。

 コースは9か所あるので、9×9で理論的には81の組み合わせがあります。なので、全部書くとあまりにも長くなるので結果だけ示します。。

Wang Shixian選手
 有効なストローク
  ・クロスカット(両サイド)
  ・ストレートロブ(両サイド)

 有効でなかったストローク
  ・センター前へのレシーブ
  ・フォア奥からのストレートカット

山口選手
 有効なストローク
  ・センター前からのクロスロブ
  ・ストレートロブ(両サイド)
  ・フォア前からのクロスロブ

 有効でなかったストローク
  ・センター前へのレシーブ
  ・フォア奥からのストレートカット

 大体近い傾向が出ていますね。有効でなかったストロークは守勢の時のつなぎ玉なので納得です。

 一番読まれやすいコースなので、相手に上で入られてそのまま押されるというのが典型的なパターンです。

 ストレートロブは途中で止めづらいので、相手に下でとらせやすく有効なのでしょう。結構地味なストロークですが、有効という結果になりました。

 あとは山口選手はスマッシュを打って、前に素早く入りそこからフェイントロブで点を稼いでいました。なので、ロブ系が多くなっています。

 ヘアピン、プッシュでの得点はほぼないので、ネット系の武器はロブだといえるでしょう。

 Wang Shixian選手のカットは女子の選手ではちょっと抜けているので、納得の結果です。個人的にはもう少し使ってもよさそうでしたが、大きく負けているのでそこまで見せる必要がないという判断でしょうか。

 ちなみに山口選手はドロップがうまいイメージがありますが、決め球以外は結構捕まっていました。

<その他の分析>
・対角線への配球、同じ場所への配球は特に多くはない
・相手を横に動かすという配球もそんなに多くない。縦はそこそこ多い。
・山口選手はセンターのシャトルを大体フォアで処理する(フォアが得意?)
・自分が有利なラリーを作っている割合はWang Shixian選手のほうが多い


<女子シングルスの傾向まとめ>

 1試合どころか1ゲームで女子シングルスを語るのは恐縮ですが、それなりにラリー数があるので大雑把な傾向ぐらいは見えるかなと思います。

 # 攻守の転換が比較的激しい 

 ずっと守りっぱなしや、攻め続けるというラリーはそう多くはなさそうでした。どちらかといえば、攻めているなかで相手に逆を突かれて守勢に回り、すぐに戻すという展開のほうが多かったです。

 なので、攻め切る力と不利なラリーでも逆転する力という両方が求められているように思います。

 # オールラウンド性が高い

 追い込まれた時の配球やレシーブ時の配球は比較的偏っている傾向はありましたが、基本的にはすべての打点ですべてのストロークが打てると考えたほうがいいでしょう。

 つまり、相手がコート奥でいい打点で入ったとすれば、クリア、スマッシュ、カットのすべてがありうるし、クロスかストレートに絞るのもまぁまぁ難しいです。

 決め球も散らばっていましたし、それだけのストロークを打てる攻撃力と、逆にそれを耐える対応力があるということです。

 ハイバックで入っても、クロスカット、クロスクリアまでありましたし、読みの幅は広くするしかないでしょうね。

 ただ、本当にリスクを抑えるときはセンター系統やストレート系統になるので、必ずしもランダムでないところが難しいですね。

 # 有効なのはロブとカット

 女子はやはりコート奥に追い込まれた場合の対応力が若干劣るように思います。もちろん、どこにでも打つ能力はあると思いますが、試合を通じてそれをやりきるのはやはりつらいかなというところがあります。

 一番、奥に追い込みやすいのはネットに誘ってのロブですね。この試合では山口選手が特にそれを実践できていたと思います。

 また、このレベルだとスマッシュ一撃で決まるのはカウンターくらいでほぼないです。

 なので、そこからネットに詰めて展開するとか、飛びつきを見せておいてドロップに変更するとかのほうが効いていた気がします。

 いい打点からきれいなドロップやカットが打てるようになれば、得点力に役に立ちそうな印象を持ちました。うまくいけば、ネットに入って展開できますしね。

 もちろん流れの中で有効というところですが、どうやってこれらを活かしていくか?というのが配球の1つのポイントになりそうです。

<まとめ>

 最後のまとめがどれだけ正確かはちょっと自信がないですが、数値を見ることで気が付かなかったことに気づいたというのはあると思います。

 特に点数のわりに山口選手がとてつもなくいいという数字は少なく、意外に拮抗している数字が多いなという印象はありました。

 そう考えるとスコアを見ずに、ラリーの純粋な状況をみて評価するという視点もあってもいいのかなぁと思います。

 あとはストレートロブとクロス系のカットの有効性もあまり認識していなかったので、明確になったのはよかったかなという気はします。

 他にはラリーの長さでパフォーマンスが変わらないというところにはすごさを感じました。自分は短いラリーで落とすことが多いので、集中力と抜け目のなさが足りないですね。

 いろいろ参考にしながら、またどういうバドミントンがいいのか考えてみようと思います。いい契機になりました。

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dexia2 at 22:04コメント(0)数値遊び  

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