部活の練習風景

2014年01月12日

ゆとりの法則 − 誰も書かなかったプロジェクト管理の誤解
ゆとりの法則 − 誰も書かなかったプロジェクト管理の誤解

 今の部活に関わってから、もうすぐ7年間が経ちます。

 選手として5年、半分教える立場として2年を経験して、多くの失敗をして、あるいは現在も多くの失敗をし続けています。

 今回は、自分があるいはチームが経験したその失敗をとりあげてみようと思います。

 心あたりのある方は、反面教師にしていただければ、うれしいです。

 1)練習と目標管理

 練習を指示するときに、指導者が目標を与えることがあります。

 例えば、フリーノックで「30回触ったら終了」とか、スマッシュ練習で「筒を倒すまで」といった具合ですね。

 こうした練習は目標を明確にするという点でよさそうに見えますが、大抵の場合、意味がない練習になるきらいがあります。

 というのも、まず上記で挙げた目標を達成したところで、試合でいいパフォーマンスができるわけがないんですね。

 先に挙げたフリーノックの例では、「シャトルに触ること」が目標になっていますが、ただ返しているだけで試合に勝つことはできません。

 試合では、甘ければコースにフェイントをかけて強打し、厳しい球はコースにコントロールして次に備えなくてはいけないんです。

 だから、シャトルに触るだけでは、試合で負ける練習をしているようなものです。

 また、与えられた目標に対して、高いモチベーションを保てる選手はそうはいません。

 思考のベクトルはとかく、どうすれば「楽に」コントロールできるか、どうすればすぐに終わらせられるかという方向に向かいます。

 そう考えると、指導者側の意図はむしろ逆効果になるのではないかと思います。

 さらに言えば、指導者が与える(特に先輩が決める)目標は非現実的で、目に見える量を信じすぎるきらいがあります。

 そうなれば、モチベーションはさらに低下し、試合に勝つという大義名分は消えてしまいます。

 結局こうした問題は、一方向的なコミュニケーションのあり方と、何となく頑張っているのが素晴らしいというような考え方の2つが背景にあります。

 常に指導者は、見た目ではなく、試合での効果を考えて、指示を出すべきかと思います。

 2)指導者同士の連携

 自分の所属している部活は男女混合で、20名で、使えるコートは3面です。

 顧問の先生は、忙しいので、ほとんどメニューを決めるのは学生のキャプテンです。自分はサポートです。

 普通に考えれば、キャプテンは自分の練習に集中するので、3面の練習を管理・監督するのは不可能です。

 そう考えれば、疑似的な指導者が他にもいなければ、ほとんど放任になってしまいます。そうでなくとも、ノッカーを務める高い技術を持った選手は他にも必要になります。

 そして、こうした名前のない、実質的な指導者は基本的にキャプテンと同じ練習イメージを持たなくてはいけません。

 全員がバラバラなことを考えていれば、練習の質はバラバラになります。

 これが1つ目の指導者同士の連携です。

 うちの部活では、7年間で少なくとも7人のキャプテンがいました。

 しかし、今考えてみれば、キャプテン同士の話し合いはほとんどなく、引き継ぎと呼べるものはありません。

 当然、ドキュメントも残っていないので、反省などが活かされていない。

 自分もその一人なので、あまり文句も言えないんですけれど。

 例えば、去年のキャプテンは、

 最初はトレーニング量を増やす>技術がないので、試合に勝てない>技術練習とのバランスを考慮する……

 という感じで、時間をかけて成長をしていたのですが、キャプテンが交代すると、またトレーニング重視に逆戻り、ということになりました。

 去年のキャプテンがそれに気づいて、先日話し合いを持っていましたが、なかなか一回で伝えきるというのは難しいと思います。

 できれば、1か月くらいかけて、コミュニケーションをとってほしい面があります。

 こうした引き継ぎの問題が2つ目の指導者同士の連携です。

 あとは、外の指導者とのつながりなども問題になりますね。視野が狭くなりやすいので。

 それはともかく、指導者の仕事というのは、メニューを作ることもそうかもしれませんが、コミュニケーションが第一にあるのではないかと思います。

 部活中にコミュニケーションをとるのは時間的な関係で難しいので、おそらく部活外で時間を取る必要があるでしょう。

 忙しい選手にとっては厳しいでしょうけれども、ここで時間を割かないと損をするのはチーム全体です。

 大抵、独りよがりというのは上手くいかないものです。

 3)多様性について

 部活というのは、その仕組み上、同じような選手が増えます。

 同じ練習をしているのですから、当然ですね。

 こちらの部活は、とにかくレシーブで粘って、粘ってミス待ちという選手が多いです。

 それは多分、昔から存在する「根性第一主義」のせいだと思いますが、他の部活をみても大抵見ただけでどこの選手かわかります。

 しかし、こうした状態は潜在的に危険です。

 というのも、試合で当たる選手は様々で、その都度適切に対応できなくてはいけません。

 部活のレベルやスタイルが同質化していけば、対応力はほぼ間違いなく落ちていきます。

 たとえば、うちの部活には早いスマッシュを打てる選手と、ダブルスの前衛がうまい選手が数人を除いていません。

 だから、試合ではいつも、早いスマッシュへの対応と前衛に対するレシーブに苦慮します。

 これに対抗するには、練習試合を増やすのが一番効率がいいです。強い学校は常に練習試合をしていますね。
 
 また、同質化の危険性は団体戦での対応のしやすさであったり、劣化コピーの量産という事態を招きやすいです。

 どんなスタイルであれ、あっている選手とあっていない選手がいますからね。早く動ける選手をあえて、守り型の選手にする必要はないです。

 そう考えると、部活の全員が同じスタイルという状態は、危うい状態一歩手前くらいに思えます。

 4)練習に飽きる?

 同じ練習をずーっと続けていると、必ずどこかで妥協が入りやすいです。

 だから、指導者は適切に課題を与えて、あるいは考えさせて、同じ練習の質を変えていくことが必要になります。

 いい練習というのは、初心者から上級者まで同じように効果のある練習です。

 とはいえ、本当に毎日同じだと刺激が固定されやすいので、少しずつ形を変えたものを出したりします。

 あるいは、ある課題ができるようになれば、次の練習に移ることが必要ですよね。

 という具合で、練習というのは常に変化していくものなのですが、この変化をどうつけるかというのがなかなか難しいです。

 どう考えても、2,3日で一つの課題はマスターできないのですが、かといって1か月同じ課題というのも長すぎますね。

 ここら辺は難しいところなのですが、しっかり選手を観察して、というのがベストでしょう。

 歴代のキャプテンをみていると、練習がその場しのぎであるか、いつも同じことをしているという2極の傾向がありましたので、そこら辺は今のキャプテンにも伝えたいところです。

 5)総合練習の限界
 
 これまた根性論の文化のせいなのですが、この部活は2対1、3対1、フリーノック、1点返しといったいわゆる総合練習が多いです。

 また、おそらく総合的な練習なので、体力、技術、戦術をまとめて鍛えられるというところで、重宝されているのでしょう。

 ただ、例えばこうした練習は当然限界があります。

 例えばフリーノックでラウンドが取れなくても、他の球を警戒しなくてはいけないので、ラウンドの技術は向上しません。

 2対1を数多く繰り返したところで、スマッシュレシーブは上手くなりません。

 要するに個別の技術が仕上がっているのなら確かに効率がいいのですが、課題が多い状況では、総合練習は何の意味もありません。

 ひたすらラウンドのフットワークを繰り返してという作業は確かに単調で、試合につながっているという実感もなく、常に課題と向き合うという厳しいものです。

 それでも、課題を無視した総合練習を繰り返していても、実際には練習にはなっていません。

 そう考えると、効率がいいかと思われていた総合練習の効果は、思ったほどないように感じます。

 選手がきちんと自分の課題を理解しているのならいいのかもしれませんね。

 
 ここまでの話を求めると、自分の部活の慢性的な問題は

 ・「頑張っている(ようにみえる)選手は素晴らしい」という根性主義
 ・指導者のコミュニケーション不足
 ・長期的な視野のないその場しのぎの練習
 ・みんな同じ練習を行うことによる選手の同質化
 ・効率の追求による基礎技術のなさ
 ・試合と関係のない練習の多さ
 
 ということでしょうか。こうやってみるとひどいですね。

 もちろん、運動量、守備からのカウンターの速さがあったり、練習に対する真摯な態度など、それなりに褒める点もあるんですけどね。

 さて、今回の話は特に学生指導者が中心に活躍している部活に関係あるところでしょうか。

 どれも慢性的な問題、あるいは構造的な問題で、解決は中々難しいですが、自らの行動を見直す契機にしてくれたら幸いです。
 
 自分にとっても、改めて部活の練習の質の高さの保つのがいかに難しいか、考えさせられました。

 もう少し、コミュニケーションをとってみようと思います。

 今回はここまでです。



dexia2 at 17:46コメント(3)トラックバック(0) 

2013年11月03日

動作でわかる筋肉の基本としくみ
動作でわかる筋肉の基本としくみ

 今日は高校生の試合(単の部)がありましたので、応援にいってきました。今回もその所感を書きます。

 まず、一言で表現するのなら、強豪校とそれ以外の学校の差はますます広がっていて、練習の質の差は数倍以上はあるだろうなと感じました。

 以下、具体的に書きます。

<ストロークの質>

 まず、強豪校以外の学校の選手は、打つ前から相手にコースやタイミングを教えるような打ち方をしています。

 具体的には、

 ・打つストロークによって、スイングスピードが違う。
 ・テイクバックでラケットの面を隠さないし、打つ瞬間に切り替える技術もない。(オーバーヘッド)
 ・タイミングが常に「1、2、3」と、一定である。
 ・ネット前は脚がつくと同時に打つので、タイミングが分かりやすい。
 ・フォア奥は体を開いて打つことが多い。(ラケットが見えるし、角度がつかない)
 ・腕を振り切る打ち方をするので、それでコースが分かる。

  ……という感じで、フォームの基本的な要件である「すべて同じスイング、同じタイミング、同じ姿勢で打ち分ける」ということができていません。

 フェイント以前の話です。

 これではコースに来ていても、相手にとって返球するのは全く難しくありません。

 また、たとえフォームが分かりづらくても、打つコースは自分の得意な2種類くらいしかなく、相手の読まれやすい配球になっていました。

 バドミントンは「相手をだますスポーツ」ですが、彼らにはそういう発想がないのだろうと思います。

 しかし、それでは強豪校と同じ土俵に立つことすらできないので、このままでは勝つ見込みはないように感じました。

 また、強豪校以外の学校は、徹底的にフォームを工夫するというような姿勢に欠けているように思います。

 強豪校の中には「いかに力感のないスマッシュを打つか」とか、「下がりながらどうやって姿勢を保って打つか」とか、「相手の動きをみて、動きにくいリズムでスイングする」といった選手がいました。

 こうしたさらに前に進もうとする姿勢に対して、他の学校の選手はもう少し見習うところがあるのではないでしょうか。

<判断の質>

 後輩の中には、何とか4回戦ぐらいまで進み、県下で一番強い学校の選手と当たりました。

 相手は特出した技術はありませんでしたが、とにかくミスが少ない選手で、何より判断力が素晴らしかったです。

 1ゲーム目は相手は早いラリーで来ていたので、甘いところに入ればカウンターをするという形でなんとかラリーにはなっていました。

 また、バック奥に課題がある選手だったので、そこを攻められれば何とかきっかけをつかめそうでした。

 しかし、2ゲーム目はほとんど相手になりませんでした。

 まずは、早いラリーのリスクを素早く察して、できるだけゆっくり攻めて、カウンターからの失点は最低限防ぐような配球をしてきました。

 またポジショニングはややバック奥気味にとって、バック奥に打たせづらいように変えてきました。

 特に彼にコーチはついていないように見えましたが、1ゲームの間にがらりと戦術を調整してきました。

 そして、1ゲームの序盤に後輩があるフェイントに引っかかったのですが、そこから相手はそれを多用するようになりました。

 それを何球かつづけた後、同じフォームから別のコースに打つフェイントも混ぜてきたので、中々対応できませんでした。

 弱点を見つけた後、たったの数ラリーで配球をがらりと変えてきたのですから、本当に判断が早いと感じました。

 さらにネット前のそのコース(フェイントを打てるコース)に打たせるショットも数パターンあり、流れを完全に計算しきっていたので、正直相手の方が上手だったと言わざるを得ません。

 <安定性>

 強豪校のフットワークはとにかく安定していますね。

 特に最後の一歩はきっちり止まってスピードを殺しているので、フォームもコントロールもぶれません。

 フットワーク自体がかなり早いというよりは、無駄がないという感じで、いざというとき以外はとにかく安定という感じでした。

 動きのスピードというものに、ほとんどこだわっていないのかもしれません。とにかくミスしないことが優先です。

 常に地面に足がついているので方向転換も容易でしょうし、そもそもフットワークというものの認識がまるで他の学校と違います。

 また、構えについて、真ん中できちんと静止しているのは、素晴らしくきれいでした。バタバタするような動きがありません。

 強いて言えば、追い込まれたときの姿勢だけはまだ未完成の選手が多かったです。

 特に姿勢を落として、ネット前やレシーブの低い球に入る動きは不安定で、ミスが多いです。

 高い姿勢では技術的に高いレベルにありますが、低い姿勢への変化は練習が不足しているような気がします。

 技術的にはそういった難しい状況でも安定して動くことで、そこから続くラリーを立て直しやすくなります。

<まとめ>

 いろいろ書きましたが、強豪校とそれ以外の学校では、発想がかなり違うので、正直このまま練習を積んでも勝てる見込みはないでしょう。

 そもそもの認識に勘違いがあるので、時間がたてばたつほど、その差は広がっていくに違いありません。

 やはり、強豪校のバドミントンをきちんと分析して、技術的なところや思想的なところを押さえ、練習や技術を一から見直さなくてはスタート地点にも立てません。

 まさしく、バドミントンをしている次元が違うように思います。

 もう少し、きちんとした本当の基礎というものが広まってほしいですね。



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2013年01月09日

カリスマ体育教師の常勝教育
カリスマ体育教師の常勝教育


 以前と同じで、部活の資料を作る際にまとめの記事を作ったので、参考までにアップしておきます。テーマはフェイントで、大体の要素は網羅していると信じています。

 多分、今までのフェイントの話のまとめに近いですが、新しいアイディアも少しだけ入っています。

 動画は用意していないので、今までの記事のフェイント関連を参考にしていただければ、と思います。

(1)フェイントの基本技術

・まずは同じフォームで、どこにでも打ち分けられること。

 具体的には2種類の方向(ストレート、クロス)×3種類のコース(コート奥、コート中盤、ネット前)に同じフォームで打てると、フェイントにバリエーションが付きます。

 同じフォームで打てるというのは、基本の中でも最も大事な技術になります。

・すべてのストロークをコンパクトに打てる。弾いて打てる。切って打てる。

 大きなスイングでは、大げさなフェイントしか使えず、試合の途中で打つコースがばれやすくなります。

・配球を狙って使えること。

 配球の中でだますフェイントは効果的になりやすいので、できるだけ配球に精通していることが大事です。

 また、実際にはすべてのストロークをフェイントで打つわけではありません。チャンスボールは、普通に打ったほうが決まることが多いし、追い込まれているときにはしっかりつなげた方がいい時もあります。

 さらに、いつもフェイントをかけていると、いざというときにフェイントは決まりづらくなります。ですから、どのタイミングで何を打つべきか考えれないと、自己満足のフェイントになりがちです。

 特に中高生の中で、状況を踏まえないフェイントが多いように思います。

・打つ瞬間に面を変えられること。

 打つ瞬間にラケットを立てたり、フォアからバックに切り替えたり、カットをかけたり、指で面を変えたりできれば、コースを読まれづらいです。

・相手を見ながら打てること。

 相手を見ながらコースを変えれると、どこにフェイントを打てばいいか、考えやすいです。

・どんなフェイントであれ、そのうち方でどこにでも打てること。

 プッシュのフォームで入って、ヘアピンを打てる人は多いですが、そこからクロスヘアピン、ロブを打てる選手は少ないです。1種類しか打てないものは、相手をだませないため、フェイントとは呼ばないことにしています。

・経験を積んでいること。

 どんなタイミングで、どんなシャトルを打てば相手は迷うのか。どういう面の使い方をすれば、相手は騙されるのか。これは経験則でひたすら練習するしかありません。

 とくに、オールショート、2対1、フリー練習の中で実際人に使うことをひたすらやるといいです。
 また、いろんな人にフェイントをかける練習をしないと、試合で効果的かどうかわかりません。


(2)フェイントに関して必要ないろいろな知識。

 1)フェイント技術

  −面に関するフェイント−

 ・フェイントの基本である打つ瞬間に面を変えるフェイント

 面は基本的にぎりぎりまで見せておいて、とっさに変えるのがふつうです。かなり基本でも大事なところです。

 たまに相手が引っかからないときは、フェイントのフェイントで2回面を変えると効果的なときもあります。
 
 ロブ>ヘアピン>ロブとか、そういうことをたまにやります。ただし深みにはまりやすいので、ほどほどでいいでしょう。

 ・振り遅れフェイント

 ラケットに振り遅れて当たると、シャトルはクロスに飛んでいきます。これを利用すると、ストレートの面からクロスに飛ばせます。特にサーブレシーブで使いやすい技術です。

  ・カットフェイント

 どんなストロークであれ、シャトルを切って打てばスイングとは逆に飛ばせます。ただしスピードはやや落ちるところに注意します。

  ・ラケットを立てるフェイント
 
 特にネット前は面を立てておくと、相手が怖がりやすいです。そういうときのヘアピン系は効果的になりやすいです。それができなくても、ラケットは斜めとか、横にしておくとドライブに見えるので相手を脅しやすいです。

  ・フォロースルーフェイント
 
 打った後の姿勢で、打ったストロークを判断する人がいます。だから、ストレートに打った後、ラケットのフォロースルーをクロスの感じでごまかすと引っかかってくれる人がいます。逆も同様にできます。

  ・裏面フェイント

 フォア前のシャトルをとるときに、あえてバックハンドで打ったりすると、相手は一瞬迷います。また、これはクロス方向の振り遅れフェイントと組み合わせやすい技術だといえます。

  ・ジャンプフェイント
 
 どんなストロークであれ飛びつくイメージで入ると、相手は警戒するので遅い球を使いやすいです。具体的にはプッシュ、スマッシュっぽく打点に行けるといいです。
  
  −身体のどこを使うか。−

    ・手首、指、肘、肩、腰

 これらの部分は直接、ストロークに関係しています。このどこを使うかによって、相手からの見え方は違います。

 実際、指を回すだけでもストロークは打てます(ロブ、プッシュ、ヘアピン、カット、レシーブなど)。

 どの部位を支点にして、どの部分とどの部分を組み合わせるかによって見え方は違うので、どこを使うか考えてストロークを作ります。

 基本的には使う部分が多くなるほど力は発揮できますが、癖が出やすくなります。

    ・目線

 打つところをみずにストロークするのが前提です。でも、打つ方向の逆を向いてストロークするのも時には有効です。

    ・脚

 思い切りスピードを上げて入ってくると、相手は早い球を警戒する効果があります。ゆっくり入ってくるとその逆です。昔フットワークでわざと足の音を打ち鳴らす人もいました。

    ・全身

 例えばヘアピンを打った後下がるふりをする。全身を上に向けるといった体全体を巻き込んだフェイントを使うと相手も、ロブだと思ってくれることがあります。ただ、やや大げさになります。

  −タイミングフェイント

    ・クイックショット
    
 溜めずにコンパクトに打つショットです。面だけわかりづらくして、早いタイミングで打ちます。普通フェイントはためるものが多いですが、時にはいつもより早く打つというフェイントも用意しておくことが大事です。

 オーバーヘッドの場合、打つ前後の動作(腰を回す、ラケットを引く)を早くして、コンパクトに打つといいでしょう。やや手打ち気味になるが、タイミングを優先します。

    ・ためるフェイント

 ラケットを引いたり、いったん空振りしたふりをして打ち直す、フェイントです。これは多用すると、ラリー自体が遅くなりますが、有効なときも多いです。

  −オーバーヘッドのフェイント

    ・スマッシュやクリアにもカットをかけて、打つ。

 これにより、ストレートと見せかけてクロスに打てるので、相手をだませます。スピードは落ちるというのが課題となります。腕は思いっきり振るとだましやすいです。

    ・腕だけで打つ。腰は使うが、やや変則的な打ち方になる。

 具体的には体を開かずにクロスに、体を開いてストレートに打ちます。

    ・タイミングを3つくらい持つ。
 早い、普通、遅いと、打点に入ってから打つまでのタイミングを変えることができれば、フェイントに幅が出ます。

    ・打つ瞬間にスイングスピードを変える。
   
 ストップをかけたり、ゆっくり打つふりをして加速したりします。

    ・ジャンプして打てると、相手はタイミングがとりづらくフェイント効果は高まる。
 特にシングルスのロングサービスの時はやりやすいです。

 −フェイントとイメージ−

 フェイントを打つ場合、自分も騙されるイメージで打てると相手も引っかかりやすいです。例えば、クロスカットは自分もストレートクリアを打つつもりで振ると、相手にも当然利きます。

   またどんなショットと思わせたいか、正確にイメージしていないとフェイント効果は薄いということに留意してください。

   これが正確にできると、打ちそうなオーラというか、そういう雰囲気を意識して出せるようになります。実はそれがフェイントで一番大事だったりするのです。

  2)配球フェイント

   ・チャンスボールであえてスマッシュ(プッシュ)を打たない。

  思い切りプッシュを打つ!という顔をして落としておいたり、ロブを打ってつないだりします。効果的で、体力を奪いやすいです。

  これを応用したのがチャンスボールの振りフェイントで、やや低いなと思ってもスマッシュやプッシュを打てそうなイメージで打点に入って、遅い球を打ちます。いつでも攻めるつもりで、ということです。

   ・追い込まれている状況でクロスドライブ、クロスカットなどを打って攻める。

 追い込まれているときに強打やクロスに打つと相手は驚くことが多いです。

 これを応用したのが追い込まれた振りフェイント。例えばフォア奥で、実は追い込まれていないけど、やや苦しそうなふりをしておきます。そこから思い切りクロスクリアを打つとエースになりやすいです。

 自分ならそのあとクロスカットか、ストレートのドライブを使って、同じフェイントをやります。
 
 ちなみに、ネット前の場合は頭を下げると、コート奥の場合体を開くとそれっぽくなります。

   ・緩急フェイント

 早いラリーでいきなり、ドロップを打つ。ドライブ戦の中で、ロブを打つなど、急にスピードを変えられると相手はついていけないことが多いです。

   ・オープンスペースフェイント

 どんな選手であれ、オープンスペースは気になるものです。そこであえて同じところに打ったり、狭いところに打てば引っかかってくれることがあります。

   ・サーブフェイント

 サーブの1球目からフェイントをかけることもできます。ここから工夫しておくと、相手にとっていやな選手になれます。
 
   ・サーブレシーブフェイント

 サーブレシーブは、ロングサービスであれ、ショートサービスであれフェイントをかけるチャンス。早いタイミングで打点に入って、フェイントをかけるといいでしょう。

   ・配球偏りフェイント

 意識して同じコースを多用しておくと、相手はそこを警戒します。だから、フェイントをかけて、逆に打てば効果的になります。

   ・常識外フェイント

 シングルスのスマッシュレシーブで相手の後ろを狙ったり、ドライブ戦でいきなりロブを上げる、サーブレシーブでいきなりボディにスマッシュといった意外性のある配球は相手の意表をつけます。

(3)フェイントの分類

  −コースによる分類

   1.上下(プッシュに見せかけてロブなど)
   2.左右(クロスに見せかけてストレート、あるいはその逆)
   3.前後(前に見せかけて後ろ、あるいはその逆)
   4.上記3つの組み合わせ。

   例えば、ダブルスでトップアンドバックになっている相手に前後のフェイントをかけても意味がないです。状況によって、組み合わせて判断します。

  −スピードを使うフェイントの3要素

   1.タッチの速さ(フットワークの速さ)
   2.準備してから打つまでの速さ
   3.ストロークの速さ

  −−リアクションの派手さ

   大げさにするものと小さくひっかけるものがある。

  
 フェイントでは以上の要素を組み合わせることが大事です。

 具体的に言えば、面の作り方×体の使い方×配球×物理的な要因(速さ、コース、タイミング)の組み合わせがフェイントなのかなと感じます。

 この理論に沿うと、理論上無限に近い数のフェイントが作れますが、それをすべてマスターしようと思うときりがないので、必要なものや自分のバドミントンに合うものを考えて作っていくといいと思います。  

 フェイントは人に教えてもらうより、作るほうが楽しいと個人的には感じます。

 個人的に勉強してほしいのは配球=相手にとっていやなことを読む力ですね。これがわかれば多少技術がなくても、相手をだませます。フェイントを使いたいのなら、この点を抑えておいてほしいです。 

  今回の文章を利用して、楽しいバドミントンができるようになることを願っています。



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2012年12月30日

7.自分の体勢(打点も含む)
 バドミントンの局面は、自分の姿勢によって以下の3つに分類することができます。

 1)自分が有利な局面(チャンス)
 2)自分が追い込まれている場面(ピンチ)
 3)イーブンな局面

 細かいセオリーは色々あります。例えば、追いこまれたときはストレート系のクリアやロブで時間を稼ぐのがいいとか、逆に追い込んでいるときはオープンスペースに早い球を打つのがいいとかですね。

 でも、ここではあるポイントだけ抑えておいてほしいと思います。それはバリエーションを常に持とう、ということです。

 チャンスだからプッシュ、スマッシュを打っておけばいいという考え方は浅すぎます。相手がプッシュを待っていると思ったら、クロスヘアピンに変えたり、あるいは面を変えてプッシュを打ってやっと一人前といえます。

 自分の見ている限り、ただプッシュを打つ人が多すぎます。しかもコースも狙えていませんし、それでは、せっかく作ったチャンスが無駄になってしまうよと言いたいです。

 追い込まれたときも同様です。追い込まれたときでも、ドライブ系、ネット系、ロブ系の球をそれぞれストレート、クロス、センターに打てますから、理論上9種類のストロークを作れるはずですが、多くの人は2種類くらいの球しか打てないです。
 だから、相手に読まれてピンチから脱出できないのです。

 イーブンな局面ではバリエーションが多い人が多いですが、ピンチ、チャンスになると極端に球種が減る人はこれを機に、いろいろな球種に挑戦してほしいと思います。

 8.サーブ

 1)サービスのコースについて
 サービスのコースが同じという選手が多いです。センターならセンターだけ、サイドラインならサイドラインだけというパターンですね。

 ロングサービスも状況や相手によって使い分けられるのが理想ですが、特にショートサーバーの方はこの問題を深く考えてみるといいと思います。

 というのも、ショートサービスを打つ場合、思い切ってダッシュされるのが怖いからです。同じリズムで、同じコースに打っているとどこかで狙われます。そのため、コースをずらす技術を用いて、リズムをとらせないことが肝要になります。

 ただ、同じコースに打ち続けることで、自分のリズムを合わせる選手や同じことを続けてプレッシャーをかける選手もいるのでこれだけは一概に言えません。

2)サービスの種類について

 特に目立つのが、なんとなく流行っているという理由でショートサービスを多用する人です。こういう何となくサービスを決める選手は、大抵早いタッチで打つと焦ります。

 ショートサービスは攻撃的、攻められないとは考えないことです。質が高ければそうともいえますが、レベルが上がってくるとネット前からでも強い球は打てます。

 個人的な意見としては、相手のアタックロブとスマッシュどちらが怖いかという観点でサービスを決めるのが、1つの基準かなと思います。あるいはフェイントを返せるか、返せないかですね。

 そういう明確な基準、理由を持ってサービスは決めるものです。ただ適当なイメージでサービスを打つのは、ひたすらに危険な行為です。

 あとは補足ですが、こういう適当なサービスを打つ相手には、ショートサービスを打っておくと楽です。なぜかというと、ショートサービスのレシーブは下から打つと思い込んでいるので、怖い球が来ないからです。

9.サーブレシーブ

 サーブレシーブは第一の攻撃です。ここで相手を圧倒しておけば、ラリーを非常に楽に進めることができます。

 ロングサービスに対して男子なら、ジャンプして高い打点から攻撃できれば理想です。女子でもしっかり入って、フェイント気味に打ち分けることができればかなりラリーは優位となります。

 ショートサービスに対しては、できればプッシュを打つつもりで入ることができれば相手へのプレッシャーが全く違います。

 出来なくても、高い打点で早いタッチで打ち分けるだけでも、効果的な球が打てます。

 ここでも問題は、相手の弱点を見つけておくこと、バリエーションを持つことの2点です。それに加えて、しっかり打点に入って相手にプレッシャーをかけることができれば、サーブレシーブでそう苦労することはないかと思います。

 ……これで基本的な戦術の考え方は説明できたと思います。なぜ今回このようにまとめたかというと、皆さんが試合で何をすればいいかわかっていないと感じたからです。そのため、練習しているストロークと試合で使えるストロークが結びついていない気がします。だから、今回戦術について理解してもらおうと思い、これを作成しました。参考になれば幸いです。

 転載は以上です。

シングルスの戦術論(簡易版) その1
シングルスの戦術論(簡易版) その2
シングルスの戦術論(簡易版) その3
シングルスの戦術論(簡易版) その4



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