部活の練習風景

2016年08月23日

基本が身につく バドミントン 練習メニュー200 (池田書店のスポーツ練習メニューシリーズ)
基本が身につく バドミントン 練習メニュー200 (池田書店のスポーツ練習メニューシリーズ)

 昨日、2016年全国高専大会の感想を書きました。

 その中で女子シングルスのある試合を取り上げて、その勝負を分けた差について分析しました。しかし、欠点だけ書き連ねて終わるのもいささか不親切で、物足りない気がします。

 同じような欠点を抱えているラリー型の選手も多いでしょうから、今回は具体的なアドバイスまで書いて記事にします。

 具体的なテクニックというよりはどういう練習をすればいいか、どういう研究をすればいいかについて、それぞれまとめていきます。

・練習方法
・研究

#練習方法

・レシーブの練習
・決め球の練習
・意表を突く練習

レシーブの練習

 基礎ができている選手の場合はまず、コートの中を大きく動くフットワークをきちんと練習します。

 想定としては、サイドラインやネット前ぎりぎりのシャトルをイメージしてフットワーク練習をします。

 クロスカット、ストレートカット(ドロップ)、クロススマッシュ、ストレートスマッシュでそれぞれイメージをきちんと変えて行います。

 大げさにするのなら、少しアウトのシャトルまでは触れるくらいの感覚でいいでしょう
 練習の中で少し動く範囲を大きくしておいたほうが試合で使えるフットワークになりやすいです。

 次に負荷を上げて、より実践的な練習をします。
 1番よい練習は、2対1や3対1でのレシーブ練習でしょう。攻撃側には素早くネットに切ってもらい、それを正確に返すように練習します。

 基本的なレシーブはできている選手は、早いタッチに慣れるといいと思います。できれば、切り返せるくらいまで鍛えます。
 慣れてくれば、カットやドロップを混ぜてレベルを上げていきます。

 また、女子であれば、男子を相手にして練習をするのも良い考え方です。早い球に慣れておくと試合で楽になります。

決め球の練習

 まずは、クロスカットやカットスマッシュのコントロール練習をきちんとやりましょう。ノックでも対人練習でもよいでしょう。

 角度の付け方、早い球の打ち方の感覚をまずはしっかり身に付けることです。
 ネット前であれば、素早いクロスヘアピン、フェイントを意識して練習します。

 それができるようになれば、オールショートオールロング1点返しあたりを行いましょう。

 基本的には、フィーダー(打つ側)に入って練習します。
 オールロング系であれば、クロスカットならひたすらクロスカットを打って、たまにフェイントでストレートクリア、ストレートドロップなどを打つようにします。

 これを徹底して練習すると、フェイントを入れつつ、早い球を打てるようになってきます。返す側にとっても、フェイント対策になるかと思います。

 そして、それもできるようになれば、2対1や3対1の練習をしてその状況でも得点をとれるように練習しましょう。

 守備型の選手がこの状況で点を取るのは難しいですが、攻撃の意識を高めるにはそれくらいの負荷が必要だと思います。
 こちらも男子に入ってもらってもいいでしょう。

意表を突く練習

 意表を突く練習というのは難しいですが、前述のオールショート、オールロング、1点返しあたりをまずきちんと行うといいでしょう。相手をだますことを強く意識して球を出します。

 また、レシーブ側に入っても、難しい姿勢からコントロールする良い練習になります。

 あとは、スマッシュレシーブやカットレシーブをするときに打ち分けを意識しましょう。
 ここらへんをきちんと練習しておいて、レシーブ時にもなんでも打てるようになればラリーの幅が大きく広がります。

 他にもスマッシュなしで試合をして、その中でどうやって点をとるかを考えるのも良い練習になります。

#研究

 自分の練習もいいですが、まずはいろんな選手を見て研究を深めましょう。
 ここにあげる選手以外にもいい選手はたくさんいますが、自分が特に印象に残っている選手を紹介します。

・守備の上手な選手
・攻撃の上手な選手
・動画の紹介

守備の上手な選手

 まず、ラリーの質を上げたいということであれば、中国のワン・シ―シャン(Wang Shixian)選手が最も参考になると思います。

 彼女はほとんどスマッシュを打たずラリーを作れる選手で、ラリー型の最高峰の選手です。
 また、鋭いクロスカット、ネット前のフェイントが上手で攻撃の参考にもなります。

 日本人であれば、奥原希望選手がいいでしょう。

攻撃の上手な選手

 攻撃といえば、タイ・ツーイン(TAI Tzu Ying)選手がいいですかね。角度のあるショットがあり、女子の中でも攻撃的なスタイルという印象です。

 日本人であれば、山口茜選手などもフェイントが多彩で、角度をつけるのがうまいので参考にしてください。

動画の紹介

 最後に4人の選手が出場している動画を載せておきます。
 すべて2015年Yonex Japan Openの準決勝です。

<ワン・シ―シャンvs山口茜>



<タイ・ツーインvs奥原希望>



<まとめ>

 ラリー型の選手はやはり少し攻撃力のある選手に比べて不遇、という印象があります。
 ですから、この記事を見て少しでもレベルの高いラリー型選手が増えてくれたらいいなぁと思います。




dexia2 at 19:34コメント(0)トラックバック(0) 

2016年08月22日

実践知 -- エキスパートの知性
実践知 -- エキスパートの知性

 私事なのですが、先日の全国高専大会によく一緒にバドミントンをしている学生達が出場しました。
 ということで、土日の2日間はずっと試合を見ていました。今回はその感想を書きます。

 初日は団体戦とダブルスでした。かなり試合数が多く、選手は大変だったと思います。
 ここら辺の感想も書きたいのですが、どちらも知り合いの学生達がうまく勝ち上がっていったため、あんまり他の試合を見れませんでした。

 勝ち上がって結果を出してくれたのは大変うれしいのですが、ここで紹介できるような学びという点では成果は少なかったです。
 
 2日目のシングルスは残念ながらうちの学生たちはいい試合はできたのですが、早々と敗退してしまいました。
 ただ、その分他校の試合を見る余裕があったので、たくさん勉強させてもらいました。

 焦点は色々あるのですが、特に印象に残った女子シングルスのある試合について書きたいと思います。

 その中で勝敗を分けたものは何かということについて、私見を述べます。
 個人を非難する意図は一切ないので、細かいとこころはぼやかしつつ書きます。

<女子シングルスのある試合の感想>

#女子らしいA選手

 女子シングルスの片方の選手(仮にA選手とします)は、まさに女子らしい選手でした。

 きちんと体を入れてシャトルに触る。自分が何でも打てる打点を確保して、プレッシャーをかける。

 そして、4隅にきちんと緩急をつけて打ち分ける。そういうプレーをずーっと継続する選手で、うちの選手にはぜひぜひお手本にしてほしいと思います。

 特に打点の取り方は今大会の中で最高にうまい選手でした。低いシャトルでもきっちり体を入れて、止まって打てる。
 こういう打点の取り方は才能、センスではなく、考えて練習を続けている賜物だと思います。

#男子っぽいB選手

 もう片方の選手(B選手)は男子的なスタイルでした。

 ロングサービスに対しては回り込んで、なんとジャンプスマッシュを打っていました。女子ではとても珍しいタイプです。
 カットも攻撃的な縦のカットがあり、またフットワークも早かったです。飛びつきもきちんとできていました。

 タッチのスピード、低い打点でとらせてのネットプレーが武器のようです。

 本当のことを言うと自分はよく男子の早い選手を見ているのでそんなに怖さを感じませんでしたが、同じ女子の選手から聞くと動き早くてやりづらかったとのことです。
 見る人によって、印象がかなり違う選手だと思います。

#結果

 結果は本当に僅差でB選手の勝ちでした。
 会場中が拍手するような名勝負でした。本当に両者ともに全力を出し合っていたと思います。

 そんな名試合を冷静に分析するのはとっても申し訳ないのですが、2人の差を分けたものは何かについて、書こうと思います。

 勝負の差を分けたのは、次の3つだと思います。

 ・レシーブについての考え方
 ・決め球についての考え方
 ・試合運びについての考え方

#レシーブについての考え方

 すごくはっきり書いてしまうと、A選手は隅に来る早く沈む球をとるのが苦手そうでした。
 クロスカット、スマッシュがライン際に来ると触れはしますが、とても姿勢が悪く、そこを狙われている感はありました。
 でも、それがとれないということは試合中にはどうしようもないことです。

 問題はスマッシュを何とか返球した後のヘアピンが取れなかったことです。

 スマッシュをショートで返球した場合のプレイングセンターは前です。

 言い換えれば、ネット前に落とした場合もっと早くネット前について、相手のシャトルを返せるように準備すべきでした。

 また、相手のチャンスを乗り切るで書いたように、追い込まれた時は相手の返球パターンを読むべきです。

 相手はネット前のいい姿勢ではかなりの確率でストレートのヘアピンでした。

 レシーブというのは2回するものです。スマッシュやカットなどの1球目と、ネットプレーの2球目です。

 そういう意味で、レシーブの意識をもう少し変えて、2球目のヘアピンを狙っていればレシーブでの失点はもう少し失点を防げたのではないかと思います。

 男子の選手はその点、スマッシュ&ネットにきちんと対応していましたし、レシーブもセンターに流したり、ドライブで返球したりと工夫していました。

 やはり、そういう意味でレシーブの意識が少し足りないかな、という印象を受けました。
 とはいえ、ここら辺は強い学校と当たらないと気づきにくいところではありますが。

#決め球についての考え方

 これまたシンプルにいうと、A選手はこれだという決め球がありませんでした。
 A選手はとてもミスが少なく、おそらく普通に練習している分には相手のほうが先にミスしてくれていたのではないかと思います。プレッシャーのかけ方もうまかったですし、1つ1つのストロークはすごく丁寧でした。

 ただ、B選手は追い込まれてもきちんと上げきれる選手でコートカバリング力がとても高かったので、決め球の問題が特に浮き彫りになりました。

 ラリーの優位はずっとA選手が持っていました。でも、決まらずに長くなったラリーでカウンターを叩き込まれるというパターンが何度かありました。

 背景はわかりませんがスマッシュに苦手意識があるのなら、カットも縦に強い球が打てるようにしておくべきだったと思います。
 横打ち気味で若干ばれていましたし、仮に入っても速度が出ません。

 あるいはネット前に早く詰めてプッシュ、早いタッチでクロスヘアピンでもいいです。レシーブで早くクロスに飛ばしてもいいです。

 バドミントンは得点をとるスポーツです。
 1球1球確実にプレッシャーをかけるのはとても大事で、これをちゃんとできる人は少ないです。

 でも、やっぱりこうやって点をとるんだというパターンをもっと研究していれば、相手が攻撃する前にもう何点か得点できていたのではないかと思います。
 
 男子も同じことで1発でラリーをとれる選手が勝つ傾向がありました。本当の意味でのチャンスボールはそんなに来ませんから、そこで打ちきれる選手がやはり強いのだと思います。

 得点をとる決め球というのは、実は意識の差の問題で技術的に特段難しいものではありません。うちの選手にもしっかり練習させていくつもりです。

#試合運びについての考え方

 決め球の話に近いのですが、A選手はあまり無理をしない傾向のある選手でした。
 追い込まれたらきちんと上げる、チャンスボールでないと攻めに行かない。全部体を入れて打つ。
 
 その徹底ぶりは素晴らしいと思いますが、自分の感覚から言うと怖さがないという印象を受けます。

 ラウンドに追い込まれた時にクロスカットでカウンターを打ってきたり、ネット前が甘くなればジャンプしながらクロスヘアピンやロブを打ったり。

 レシーブで姿勢が悪くても、ショートクロスに落とせる選手もいます。

 つまるところ、追い込まれてからのカウンターや、高い打点での早いタッチもバドミントンの一部ではないでしょうか。

 基本ができているのは大事ですが、バドミントンはもっと可能性のあるスポーツです。
 すべての打球で1発逆転を狙うような派手な選手は論外ですが、怖さをみせない選手も同様に勝つ可能性を減らしている思います。

 自分も同じスタイルでそこまで大きな武器がありませんから、この意外性というところを練習の大きなポイントとして置くようにしています。
 
#まとめ

 A選手はとても基礎ができている選手で、自分好みのスタイルです。運動能力あふれる選手より、こういった自分ができることをちゃんとする人をどうしても応援してしまいますね。
 うちの選手たちにもまずはA選手のようなプレーがきちんとできるように指導していくつもりです。

 ただ、やっぱり基礎を立てることに少し重きを置きすぎている印象があります。

 もっと相手をだますようなプレーだとか、連続したプレーの中で優位に立つにはどうすればいいのか。どうすれば楽に得点がとれるのか。
 そういうバドミントンの面白いところに気付ければ、もっともっとうまくなれる余地があるように思いました。

 今回は女子を中心に書きましたが、男子も同じことです。ラリーのつながりを意識して、決め球を練習しつつ、相手を驚かせる。

 レベルは違えど、同じことを意識することがうまくなるためのポイントの1つだと思います。

 高専大会はインターハイやインカレなどと比べてしまうとそんなにレベルは高くはないですが、ここに自分のすべてをかけてくる選手もたくさんいます。
 全国高専が地元で開催することになった人はぜひ見てみてください。来年は新潟県長岡市で開催らしいです。

 では。

追記 
せっかくなので、欠点だけをとりあげるのではなく、どういう風に練習するとよいのかというところまで書いてみました。
2016年全国高専大会の感想(女子シングルス)追記




dexia2 at 21:44コメント(0)トラックバック(0) 

2014年01月12日

ゆとりの法則 − 誰も書かなかったプロジェクト管理の誤解
ゆとりの法則 − 誰も書かなかったプロジェクト管理の誤解

 今の部活に関わってから、もうすぐ7年間が経ちます。

 選手として5年、半分教える立場として2年を経験して、多くの失敗をして、あるいは現在も多くの失敗をし続けています。

 今回は、自分があるいはチームが経験したその失敗をとりあげてみようと思います。

 心あたりのある方は、反面教師にしていただければ、うれしいです。

 1)練習と目標管理

 練習を指示するときに、指導者が目標を与えることがあります。

 例えば、フリーノックで「30回触ったら終了」とか、スマッシュ練習で「筒を倒すまで」といった具合ですね。

 こうした練習は目標を明確にするという点でよさそうに見えますが、大抵の場合、意味がない練習になるきらいがあります。

 というのも、まず上記で挙げた目標を達成したところで、試合でいいパフォーマンスができるわけがないんですね。

 先に挙げたフリーノックの例では、「シャトルに触ること」が目標になっていますが、ただ返しているだけで試合に勝つことはできません。

 試合では、甘ければコースにフェイントをかけて強打し、厳しい球はコースにコントロールして次に備えなくてはいけないんです。

 だから、シャトルに触るだけでは、試合で負ける練習をしているようなものです。

 また、与えられた目標に対して、高いモチベーションを保てる選手はそうはいません。

 思考のベクトルはとかく、どうすれば「楽に」コントロールできるか、どうすればすぐに終わらせられるかという方向に向かいます。

 そう考えると、指導者側の意図はむしろ逆効果になるのではないかと思います。

 さらに言えば、指導者が与える(特に先輩が決める)目標は非現実的で、目に見える量を信じすぎるきらいがあります。

 そうなれば、モチベーションはさらに低下し、試合に勝つという大義名分は消えてしまいます。

 結局こうした問題は、一方向的なコミュニケーションのあり方と、何となく頑張っているのが素晴らしいというような考え方の2つが背景にあります。

 常に指導者は、見た目ではなく、試合での効果を考えて、指示を出すべきかと思います。

 2)指導者同士の連携

 自分の所属している部活は男女混合で、20名で、使えるコートは3面です。

 顧問の先生は、忙しいので、ほとんどメニューを決めるのは学生のキャプテンです。自分はサポートです。

 普通に考えれば、キャプテンは自分の練習に集中するので、3面の練習を管理・監督するのは不可能です。

 そう考えれば、疑似的な指導者が他にもいなければ、ほとんど放任になってしまいます。そうでなくとも、ノッカーを務める高い技術を持った選手は他にも必要になります。

 そして、こうした名前のない、実質的な指導者は基本的にキャプテンと同じ練習イメージを持たなくてはいけません。

 全員がバラバラなことを考えていれば、練習の質はバラバラになります。

 これが1つ目の指導者同士の連携です。

 うちの部活では、7年間で少なくとも7人のキャプテンがいました。

 しかし、今考えてみれば、キャプテン同士の話し合いはほとんどなく、引き継ぎと呼べるものはありません。

 当然、ドキュメントも残っていないので、反省などが活かされていない。

 自分もその一人なので、あまり文句も言えないんですけれど。

 例えば、去年のキャプテンは、

 最初はトレーニング量を増やす>技術がないので、試合に勝てない>技術練習とのバランスを考慮する……

 という感じで、時間をかけて成長をしていたのですが、キャプテンが交代すると、またトレーニング重視に逆戻り、ということになりました。

 去年のキャプテンがそれに気づいて、先日話し合いを持っていましたが、なかなか一回で伝えきるというのは難しいと思います。

 できれば、1か月くらいかけて、コミュニケーションをとってほしい面があります。

 こうした引き継ぎの問題が2つ目の指導者同士の連携です。

 あとは、外の指導者とのつながりなども問題になりますね。視野が狭くなりやすいので。

 それはともかく、指導者の仕事というのは、メニューを作ることもそうかもしれませんが、コミュニケーションが第一にあるのではないかと思います。

 部活中にコミュニケーションをとるのは時間的な関係で難しいので、おそらく部活外で時間を取る必要があるでしょう。

 忙しい選手にとっては厳しいでしょうけれども、ここで時間を割かないと損をするのはチーム全体です。

 大抵、独りよがりというのは上手くいかないものです。

 3)多様性について

 部活というのは、その仕組み上、同じような選手が増えます。

 同じ練習をしているのですから、当然ですね。

 こちらの部活は、とにかくレシーブで粘って、粘ってミス待ちという選手が多いです。

 それは多分、昔から存在する「根性第一主義」のせいだと思いますが、他の部活をみても大抵見ただけでどこの選手かわかります。

 しかし、こうした状態は潜在的に危険です。

 というのも、試合で当たる選手は様々で、その都度適切に対応できなくてはいけません。

 部活のレベルやスタイルが同質化していけば、対応力はほぼ間違いなく落ちていきます。

 たとえば、うちの部活には早いスマッシュを打てる選手と、ダブルスの前衛がうまい選手が数人を除いていません。

 だから、試合ではいつも、早いスマッシュへの対応と前衛に対するレシーブに苦慮します。

 これに対抗するには、練習試合を増やすのが一番効率がいいです。強い学校は常に練習試合をしていますね。
 
 また、同質化の危険性は団体戦での対応のしやすさであったり、劣化コピーの量産という事態を招きやすいです。

 どんなスタイルであれ、あっている選手とあっていない選手がいますからね。早く動ける選手をあえて、守り型の選手にする必要はないです。

 そう考えると、部活の全員が同じスタイルという状態は、危うい状態一歩手前くらいに思えます。

 4)練習に飽きる?

 同じ練習をずーっと続けていると、必ずどこかで妥協が入りやすいです。

 だから、指導者は適切に課題を与えて、あるいは考えさせて、同じ練習の質を変えていくことが必要になります。

 いい練習というのは、初心者から上級者まで同じように効果のある練習です。

 とはいえ、本当に毎日同じだと刺激が固定されやすいので、少しずつ形を変えたものを出したりします。

 あるいは、ある課題ができるようになれば、次の練習に移ることが必要ですよね。

 という具合で、練習というのは常に変化していくものなのですが、この変化をどうつけるかというのがなかなか難しいです。

 どう考えても、2,3日で一つの課題はマスターできないのですが、かといって1か月同じ課題というのも長すぎますね。

 ここら辺は難しいところなのですが、しっかり選手を観察して、というのがベストでしょう。

 歴代のキャプテンをみていると、練習がその場しのぎであるか、いつも同じことをしているという2極の傾向がありましたので、そこら辺は今のキャプテンにも伝えたいところです。

 5)総合練習の限界
 
 これまた根性論の文化のせいなのですが、この部活は2対1、3対1、フリーノック、1点返しといったいわゆる総合練習が多いです。

 また、おそらく総合的な練習なので、体力、技術、戦術をまとめて鍛えられるというところで、重宝されているのでしょう。

 ただ、例えばこうした練習は当然限界があります。

 例えばフリーノックでラウンドが取れなくても、他の球を警戒しなくてはいけないので、ラウンドの技術は向上しません。

 2対1を数多く繰り返したところで、スマッシュレシーブは上手くなりません。

 要するに個別の技術が仕上がっているのなら確かに効率がいいのですが、課題が多い状況では、総合練習は何の意味もありません。

 ひたすらラウンドのフットワークを繰り返してという作業は確かに単調で、試合につながっているという実感もなく、常に課題と向き合うという厳しいものです。

 それでも、課題を無視した総合練習を繰り返していても、実際には練習にはなっていません。

 そう考えると、効率がいいかと思われていた総合練習の効果は、思ったほどないように感じます。

 選手がきちんと自分の課題を理解しているのならいいのかもしれませんね。

 
 ここまでの話を求めると、自分の部活の慢性的な問題は

 ・「頑張っている(ようにみえる)選手は素晴らしい」という根性主義
 ・指導者のコミュニケーション不足
 ・長期的な視野のないその場しのぎの練習
 ・みんな同じ練習を行うことによる選手の同質化
 ・効率の追求による基礎技術のなさ
 ・試合と関係のない練習の多さ
 
 ということでしょうか。こうやってみるとひどいですね。

 もちろん、運動量、守備からのカウンターの速さがあったり、練習に対する真摯な態度など、それなりに褒める点もあるんですけどね。

 さて、今回の話は特に学生指導者が中心に活躍している部活に関係あるところでしょうか。

 どれも慢性的な問題、あるいは構造的な問題で、解決は中々難しいですが、自らの行動を見直す契機にしてくれたら幸いです。
 
 自分にとっても、改めて部活の練習の質の高さの保つのがいかに難しいか、考えさせられました。

 もう少し、コミュニケーションをとってみようと思います。

 今回はここまでです。



dexia2 at 17:46コメント(4)トラックバック(0) 

2013年11月03日

動作でわかる筋肉の基本としくみ
動作でわかる筋肉の基本としくみ

 今日は高校生の試合(単の部)がありましたので、応援にいってきました。今回もその所感を書きます。

 まず、一言で表現するのなら、強豪校とそれ以外の学校の差はますます広がっていて、練習の質の差は数倍以上はあるだろうなと感じました。

 以下、具体的に書きます。

<ストロークの質>

 まず、強豪校以外の学校の選手は、打つ前から相手にコースやタイミングを教えるような打ち方をしています。

 具体的には、

 ・打つストロークによって、スイングスピードが違う。
 ・テイクバックでラケットの面を隠さないし、打つ瞬間に切り替える技術もない。(オーバーヘッド)
 ・タイミングが常に「1、2、3」と、一定である。
 ・ネット前は脚がつくと同時に打つので、タイミングが分かりやすい。
 ・フォア奥は体を開いて打つことが多い。(ラケットが見えるし、角度がつかない)
 ・腕を振り切る打ち方をするので、それでコースが分かる。

  ……という感じで、フォームの基本的な要件である「すべて同じスイング、同じタイミング、同じ姿勢で打ち分ける」ということができていません。

 フェイント以前の話です。

 これではコースに来ていても、相手にとって返球するのは全く難しくありません。

 また、たとえフォームが分かりづらくても、打つコースは自分の得意な2種類くらいしかなく、相手の読まれやすい配球になっていました。

 バドミントンは「相手をだますスポーツ」ですが、彼らにはそういう発想がないのだろうと思います。

 しかし、それでは強豪校と同じ土俵に立つことすらできないので、このままでは勝つ見込みはないように感じました。

 また、強豪校以外の学校は、徹底的にフォームを工夫するというような姿勢に欠けているように思います。

 強豪校の中には「いかに力感のないスマッシュを打つか」とか、「下がりながらどうやって姿勢を保って打つか」とか、「相手の動きをみて、動きにくいリズムでスイングする」といった選手がいました。

 こうしたさらに前に進もうとする姿勢に対して、他の学校の選手はもう少し見習うところがあるのではないでしょうか。

<判断の質>

 後輩の中には、何とか4回戦ぐらいまで進み、県下で一番強い学校の選手と当たりました。

 相手は特出した技術はありませんでしたが、とにかくミスが少ない選手で、何より判断力が素晴らしかったです。

 1ゲーム目は相手は早いラリーで来ていたので、甘いところに入ればカウンターをするという形でなんとかラリーにはなっていました。

 また、バック奥に課題がある選手だったので、そこを攻められれば何とかきっかけをつかめそうでした。

 しかし、2ゲーム目はほとんど相手になりませんでした。

 まずは、早いラリーのリスクを素早く察して、できるだけゆっくり攻めて、カウンターからの失点は最低限防ぐような配球をしてきました。

 またポジショニングはややバック奥気味にとって、バック奥に打たせづらいように変えてきました。

 特に彼にコーチはついていないように見えましたが、1ゲームの間にがらりと戦術を調整してきました。

 そして、1ゲームの序盤に後輩があるフェイントに引っかかったのですが、そこから相手はそれを多用するようになりました。

 それを何球かつづけた後、同じフォームから別のコースに打つフェイントも混ぜてきたので、中々対応できませんでした。

 弱点を見つけた後、たったの数ラリーで配球をがらりと変えてきたのですから、本当に判断が早いと感じました。

 さらにネット前のそのコース(フェイントを打てるコース)に打たせるショットも数パターンあり、流れを完全に計算しきっていたので、正直相手の方が上手だったと言わざるを得ません。

 <安定性>

 強豪校のフットワークはとにかく安定していますね。

 特に最後の一歩はきっちり止まってスピードを殺しているので、フォームもコントロールもぶれません。

 フットワーク自体がかなり早いというよりは、無駄がないという感じで、いざというとき以外はとにかく安定という感じでした。

 動きのスピードというものに、ほとんどこだわっていないのかもしれません。とにかくミスしないことが優先です。

 常に地面に足がついているので方向転換も容易でしょうし、そもそもフットワークというものの認識がまるで他の学校と違います。

 また、構えについて、真ん中できちんと静止しているのは、素晴らしくきれいでした。バタバタするような動きがありません。

 強いて言えば、追い込まれたときの姿勢だけはまだ未完成の選手が多かったです。

 特に姿勢を落として、ネット前やレシーブの低い球に入る動きは不安定で、ミスが多いです。

 高い姿勢では技術的に高いレベルにありますが、低い姿勢への変化は練習が不足しているような気がします。

 技術的にはそういった難しい状況でも安定して動くことで、そこから続くラリーを立て直しやすくなります。

<まとめ>

 いろいろ書きましたが、強豪校とそれ以外の学校では、発想がかなり違うので、正直このまま練習を積んでも勝てる見込みはないでしょう。

 そもそもの認識に勘違いがあるので、時間がたてばたつほど、その差は広がっていくに違いありません。

 やはり、強豪校のバドミントンをきちんと分析して、技術的なところや思想的なところを押さえ、練習や技術を一から見直さなくてはスタート地点にも立てません。

 まさしく、バドミントンをしている次元が違うように思います。

 もう少し、きちんとした本当の基礎というものが広まってほしいですね。



dexia2 at 17:04コメント(2)トラックバック(0) 
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