2018年09月30日

2018年09月19日

机が重くて掃除の人に嫌がられるやつ

・「公での罵倒は、多くの国で強い報復を呼ぶ」「日本人と韓国人が、フィリピンで多くこれで殺害される」(Togetter)
→ これはパワハラの典型と最近される風潮になってきたので,良いことだと思う。叱責されている場面に遭遇してしまうとこちらも気分を害するので,特に飯屋の厨房のような場所では避けてほしいと思う。
→ ただし,困ったことに第三者が「叱責は公開でやるのが普通」という風潮を持っていることがあって,たまに困惑する。意外とそういう人と一対一になれる場面って少なくて,どうしても原因となった事象から叱責のタイミングが遅れることがある。そういうこともあってか,そういう人は自分の目でその人が叱責されたことを確認したいようで,自分が叱る立場だった倍は「その件は後でちゃんと叱っておくから」とか「別に貴方が叱ってくれてもいいんですよ」とか言ってなんとかするのだけども,そういう厳しい人のほうが戦力ではあってその人の機嫌を損なわれても困るところがあり,まあ人間関係って難しいね。


・25歳にして総作画監督! 注目の女性アニメーター・矢野茜が“アニメのおしごと!”を志した理由(週プレNEWS)
・ルックスも話題の女性アニメーター・矢野茜は完全実力派!「贔屓されてやっていると思われたくない」
→ 確かに容姿がかわいくてびっくりしたのだけど,当人からすると「言われてイヤなことじゃないんですけど、贔屓されて作画監督とかキャラデザをやっていると思われたくない」だそうで,そりゃそうだよなぁと。クリエーターさんは特に。
→ と言いつつ,最近若さと容姿の良さで驚いたクリエーターさんは京アニの山田尚子監督と,イラストレーターの佃煮のりおさんです。それこそ全く知らずに「良いものを作るなぁ」と思って作品に触れていただけに。


・“FFT黒本”「小数点以下の確率で盗める」21年目にして驚愕の事実発覚か 「スクウェアが資料にうそを入れた」(ねとらぼ)
→ エルムドアの源氏装備はゲーム中の表示を見れば絶対に盗めないことが自明なので,検証すれば絶対に気づくものであるのは確かだ。しかし,常識的に考えれば公式から渡された資料は一切疑わないものであり,検証して気付けというのも実際には難しいところだろう。また,最終的な被害を受けるのは攻略本制作スタッフではなくユーザーである。公式監修の攻略本なら多くのユーザーもまた疑わないし,当時はネットも普及していなかったから,攻略本の検証情報も容易には共有されなかった。これらのことを踏まえれば,腹いせの代償にしてはユーザーへの不利益が大きすぎることになるのは自明であるはずで,傲慢さを感じる腹の立つイタズラである。
→ なお,私自身は当時の自分のプレイスタイルからそもそも盗む気が無かったので,直接の被害は受けていない。普通にエクスカリバーが10ギルで買えるのに特殊な防具とか要らんでしょ。


・重いかばん、どうにかして 「置き勉OK」じわり広がる(朝日新聞)
→ 私は転校で複数の小中学校を経験しているが,いずれにせよ全面的に置き勉していた記憶しかなく,怒られた記憶も特に無い。幸運だったのだろう。ただ,いくつかの学校で確かに持って帰るべき教材と置いていっていい教材の指定があった記憶はある。基本的な教科書類と宿題になる問題集はダメで,資料集等の副教材はOKだった。もっとも,私は無視してほとんど全部置き勉していたが。宿題は授業中に内職で済ませます。
→ ただ,鍵付きでないロッカーや机への置き勉はいじめへのリスクがあるのでは,という指摘がブコメにあって,それは一理ある。とはいえ今から全ての机やロッカーを鍵付きにするのも膨大な費用と時間がかかるだろう(し,それならどう考えてもクーラーの方が優先順位が高かろう)。それとは別に,小学校の低・中学年だと余計に整理できなくて机の中がカオスになる(よくある腐ったパンが出てくる現象)というリスクはあろうか。  
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2018年09月18日

国民民主党というネーミングだけは本当にやめてほしかった

・男性ホルモンの規定値を発表へ 国際陸連、女子の出場資格(産経新聞)
→ これに関連する話。本当にテストステロン値で制限を加えるとは思っていなかった。南ア陸連は抗議しているそうだが,当然だろう。


・「ズル林」の汚名返上なるか 群馬・館林アメダス移設へ(朝日新聞)
・館林の暑さは「ズル林?」温度計の周りがアスファルト、気象台は…(withnews)
→ これ,夏が概ね終わった現在から見て何がおもしろいって,移転した結果,本当に気温が下がってしまってwithnewsの観測通りになってしまったという……w。これをまとめているサイトが以下。
・館林新旧アメダスデータ・最高気温ランキング編(館林くらし)
→ 新設置場所の記録では,他の暑い都市のほとんどに勝てていない。やっぱりズル林だったんじゃねーかという今夏最高のオチでは。


・リニューアルして卒業させる勇気(林伸次|note)
→ 経営論としては門外漢の分野なので意見は特に無いので,あくまで実感の話としては確かに自分の中で Ν◆Νそれぞれの客になっている店がある。当然ながら最初はどの店も,ら始まり,普通の味で見どころがなかったらそこで終わり。△望些覆靴薪垢麓舁廛瓮縫紂爾鮹爾ら食べていって,尽きたら終わり。季節限定のメニューが増えたり,味が恋しくなったら復活することもある。はとびきり気に入ったメニューができたか,「飽きが来ない」店という感じ。△療垢砲覆襪海箸一番多い。定義上は△世韻匹盖╂畍堕螢瓮縫紂爾瞭れ替わりが激しく,結果的にJ造紡繁く通っている店もある。
→ 確かにまで行った店にリニューアルされると敬遠したくなるが,思い返すに半々くらいだろうか。結局気に入っているポイントが変わってしまったかそのままか,あるいは進化したかというのが一番大きく,自分の場合はそれがメニューであるので,気に入っていたメニューが消滅していない限りはよほど店の雰囲気等が変わっていてもにとどまっていることの方が多い。


・「朝ごはんは食べたか」→「ご飯は食べてません(パンは食べたけど)」のような、加藤厚労大臣のかわし方((上西充子) - 個人 - Yahoo!ニュース)
・「ご飯論法」は安倍政権に共通する感覚では(紙屋研究所)
→ 上の記事がご飯論法の発信源。そして下の記事の通り,安倍政権の答弁が全体としてこんな感じとは随分前から指摘され続けているが,とうとう命名された。読んでいて非常にイライラする答弁である。国会答弁とは多かれ少なかれこのようなものという意見もあり,確かに政府はごまかす志向があるものであるが,さすがにこれだけ人を馬鹿にしたような答弁はなかなか見ない。
→ とはいえ,国会がこれでも問題ないとなめられているのは国民であり,国会軽視はさしたる問題ではないと国民に思わせることに成功しているという点で,安倍政権は見事に議会制民主主義をハックしたなとは思う。一昔前なら政治不信を引き起こしていたようなものが,昨今では世論に対して何の影響も及ぼしていない。そのような風潮を作り上げたのである。第二次安倍政権は5年を超えて6年に近づきつつあるが,アベノミクスへの期待感と(旧)民主党へのアレルギーで最初の4年ほどを乗り越え,ここ1年半ほどはより緊張感を失っているように見える。


・新党名は「国民民主党」に決定 民進と希望の新党(朝日新聞)
→ じゃあ野党はというとこんなんである。いやこれ,本当に台湾に対して失礼では。民進党が約2年半で消滅するのも(一応改称の際に向こうの民進党からコメントをもらっていたはずである),その次が正反対な「国民党」というのも。仮に台湾人がそう思ってなくても無思慮すぎるネーミングであるには違いないので,避けてほしかった。これで好感を持てという方が無理。別に支持者というわけではないので,お前の意見なんて知らんと言われたらそれまでであるが。  
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2018年09月16日

東大食堂の壁画廃棄問題についての雑感

・宇佐美圭司壁画処分問題(Togetter)
・展示されていた宇佐美圭司の絵画は・・・ (東京大学消費生活協同組合:ひとことカード集)
→ 不祥事であり議論の大筋には同意するが,その上で言うと,残念ながら宇佐美圭司は「誰でも名前ぐらい聞いたことあるでしょレベル」では全くない。関心が無い人が見たら抽象画であるがゆえに「奇抜な壁の模様」にしか見えず(つまり壁画とすら認識されない),ましてや知名度のある画家の作品とは思われないと思われる。なにせ,多少なりとも美術に関心があり,かつ4桁のオーダーでここに通った私でも,このニュースを見て「そういえば抽象画の壁画あったな」とやっと思い出すレベルである。ましてや他の大多数の学生・教職員をや。おそらく学内で知名度アンケートをとっても1%に満たないであろう。
→ 「今の日本の大学の知的レベルがわかる話だ。」とか適当なことを言っている人が東浩紀含めて複数いるが,それはカスパー・ダーフィト・フリードリヒが(中国絵画なら┝平でも挙げておこうか)大学生の一般教養だと思っているくらいの大きな勘違いだと思う。さらに言えば本件の直接の関係者は大学生協で,少なくともこのTogetterがまとめられた時点では大学当局の関与の度合いがわからなかったところ(後にやはり関与が非常に薄かったと判明する),「大学の知的レベル」を論じるような問題ではない。総じて本件を大学の知的レベルの問題として語る人は問題の焦点を間違えている。実際にTogetter内でも「画家の知名度の問題ではない」と言っている人もおり,そちらのほうが冷静な反応である。また同様の理屈で大学のコストカット体質の強化という論点もお門違いだろう。
→ この認識の相違は実はこの問題の核心ではあり,現代美術の場合,世間的な知名度と美術史学上の重要性や財産として見た際の評価額の乖離が激しく,詳しくないとあっさり捨てられる可能性は常にあると考えた方がよい。逆に言うと,このニュースに衝撃と怒りを覚えている人たちも世間での知名度を読み誤っていて油断していたという側面も指摘できよう。
→ また,これは良いことかもしれないが,あの壁画はあまりにもあの食堂の壁面にマッチしていたので,かえって余計に展示されている壁画と意識されないというきらいはあっただろう。しかし,旧食堂にマッチしていたということは,現在の小奇麗な食堂にはそぐわないというわけで,意匠の観点から言って取り外し自体は正しい判断だったとも言える。

・東京大学中央食堂の絵画廃棄処分について (お知らせ | 東京大学)
・東大生協、画家の大作を廃棄「重大さに思い至らず反省」(朝日新聞)
→ 全容解明編。やはり当局には事情と価値を知っている人がいて,しかも諮問を受けて解答しているのにもかかわらず, 監修者の提言を無視した点で生協側の決定的な過失であるというのが,本件に対する私の最終的な論評になる。それにしても,全容解明できたことがすごい。これだけ綺麗に全容がわかった世間的大事件は近年そうないと思う。記録はとっておくに越したことはない,と昨今の政治的事件を横目にして。  
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2018年09月11日

富士山登山記2018

『ヤマノススメ』聖地巡礼を兼ねて,富士山登山に行ってきた。他の登山記事はもうちょっと数が多くなってから(少なくとも飯能市街と谷川岳に行ってから)書こうと思っているが,富士山は『ヤマノススメ』以外の文脈の方が大きいので,先行して書くことにする。弾丸登山は避けて1泊2日であったが,これについては後で触れる。


富士山の麓への到着は10時半頃。ややもたついてスバルライン五合目の到着が12時の少し手前。五合目は人でごった返していたものの,思っていたよりは少なかった印象。非常に外国人が多く,白人と中国人が中心だが,訪日外国人の割合から考えるとやや白人が多めか。というよりも白人は多くの人が軽装で,登っていくと八合目くらいからあからさまに中国人の割合が高くなっていったから,目的が異なる。中国語は登山中,山小屋内を含めて終始聞こえてきて途切れるタイミングが無かったというところで,中国人の数を想像してもらいたい。国内の景勝地を訪ねるよりも,かえって富士山の方が近いという感覚なのか,それとも登山人口自体が大きいのかはわからない。

スバルライン五合目で昼飯を食べて13時頃に出発。登るのは当然吉田口登山道になる。六合目までは馬に乗って移動できるというサービスがあるが,料金が1万円ということもあって止めておいた。かなりの数の馬が五合目で飼われていたので少し驚いた。六合目まではすいすいと進み,特に混雑もなく13時40分頃に到着。そして六合目から七合目に進んだはよいが,七合目到着目前の辺りから猛烈な渋滞に襲われた。富士山はそもそも登山道が渋滞するものであり,高山病と並んで他の山と全く異なる様相を示す特徴の一つとなっている。が,登ってみてわかった。はっきり言わせてもらうとこの渋滞,人が多すぎるからではなく,道が狭すぎるからである。

間違いなく道を広げれば解決する。五合目・六合目あたりの方が人が多く,意外と六合目まで登って戻っていく人も多い(前述のように軽装の白人は大体ここまで来て楽しそうに写真を撮って戻っていく)。にもかかわらず全く渋滞していないのは道が広いからで,5人くらいが横になっても人が通れる。しかし,七合目付近から途端に道が狭くなり,ひどいと一人しか通れない階段になる。これで渋滞しないほうがおかしい。登ったのが9/1-2であるのでこれでもまだマシだそうで,お盆の頃はさらに重い渋滞になるそうであるから,もう全く身動きがとれないのではないか。道が広げられそうにないかというとそうでもなく,登山道が山小屋に沿うように,一本道になるように引いてあるから強制的に狭くなるという様相で,既存の道を拡張するなり,山小屋を回避して別の道を引くなりというのはそれほど苦労せずにできそうに思えた。渋滞のせいで明らかに登山道の環境が悪くなっており,登山に時間がかかって登山客の危険性も高まっているのであるから,安全性を考えても改善の余地が大きいと思う。「渋滞は富士山名物」なんてのはコミケのコミケ雲並に誇るべきものではない。

七合目五勺付近から道がやや広くなったこともあって空き始めた。3000mに近づき,このくらいからさすがに涼しさを感じるようになり,空気の薄さも感じるようになり,加えてこの辺りから岩場が目立つようになった。なるほど,『ヤマノススメ』であおいちゃんが挫折したわけだ。それでも渋滞地帯よりは快適で,激しい運動をしているので涼しさはありがたかったし,岩場の存在もかえって本格的な登山をしている雰囲気が出ていて,単純な登山の楽しさとしてはこの辺が一番であった。七合目付近では標準タイムから20分ほど遅れていて山小屋の夕飯に間に合わないのではという不安もあったが,特に急ぐ意識もなくスピードアップし,結果的に17時40分頃,目標タイム通りかやや早めに八合目着となった。標高3200m。すっかり火山らしい荒涼とした風景となり,五合目等と比較すると完全な別世界である。

そして山小屋に泊まった。管理人のサービスやトイレの設備,夕飯の質等は文句なかったが,睡眠環境が極悪であった。すし詰め状態は渋滞から予測できたことではあるし,我々は出遅れて予約したので仕方がないところはあるが,それにしても詰め込みすぎていたと言わざるをえない。あれなら「人数過多なんで無理です」と断ってくれたほうが,出遅れた我々としてはかえって助かった。締め切られた狭い空間に人が詰め込まれているので気温が上昇し,電力に余裕が無いからクーラー等なく地上と変わらぬ熱帯夜,そして空気が非常に悪く息苦しい。さりとて環境に文句を言っても詮無いとして,より悪かったのは隣のおじさんで,いびきが爆音だったのは仕方がないとして,異常なまでに寝相が悪く,両側を蹴り倒して3人分占拠して寝ていた。しかも寝相の方向によってはおじさんの顔がこちらの顔に近接し,耳元でいびきをかかれためにいびきが耳栓を貫通したのには本当に閉口した。あまりにもひどかったので寝返りで蹴られるたびに蹴り返していたが,向こうは終始爆睡状態だったのが余計に腹が立った。人生30年余り生きてきて,山小屋の経験は少なくともそれなりに劣悪な環境の雑魚寝は大小経験してきたが,この夜ほどひどかった環境は無かった。頬付が「奴隷船を彷彿とさせる」と言っていて,最初は私は「さすがに言い過ぎではw」と言っていたが,終わって振り返るに確かに奴隷船レベルだったと思う。

結果的にほぼ一睡もできないまま,形の上では寝転がってから7時間経って午前2時。「御来光を見るなら今起きるとよい」と管理人が宿泊者全員を起こしにかかるが,誰も彼もが同じような状況だったせいか,ほとんどの人は起き出さずに,むしろうめき声が漏れていた。それでも2,3割の人が出発していった。私は高山病というよりは睡眠不足で身体が非常にだるかったが,「このままここで横になっていてもどうせ一睡もできない」と見切りをつけて,一念発起して起き上がった。結果から言えばこれは正解で,むしろもっと早く見切りをつけて起きるべきであった。その際に例のおじさんとは逆の側で寝ていた頬付に声をかけると「同じく一睡もしていない。非常に頭が痛いので高山病ではないかと思う。薬を飲んで様子を見る。もう少し人が減って部屋の気温が下がれば寝られると思うから,もう2・3時間寝てみてその時の体調でこのまま下山するかそちらに追いつくか検討する」と言って解熱鎮痛剤を服用して丸まってしまったので,ここからは単独行動となった。『ヤマノススメ』聖地巡礼を兼ねているので吉田ルートで登ってきたが,まさか展開まで『ヤマノススメ』と同じになるとは思っていなかったし,高山病になるなら3000m級初挑戦の自分だろうと思っていた。

準備を整えてロビーに降りて外をうかがうと雨が降っており,天候まで敵で踏んだり蹴ったりである。しかしロビーは涼しく空気もよく,とりあえずここで寝っ転がってみると存外すんなり寝入ることができた。1時間弱寝るとなぜだか一気に回復し,朝飯を食べて外に出ると雨も止んでいて,午前3時半頃に気分良く出発した。なお,後で聞いた話だが,その後私という壁がなくなったことでおじさんの寝相の蹴りは頬付に襲いかかったそうで,再会後に私と全く同じ苦情を彼が述べていたのが少し面白かった。

八合目の山小屋を出発してヘッドライトを点灯させ,少し進んでまず感じたのは完全な暗闇の恐怖である。見渡して360度,自分のヘッドライトとはるかに遠くなった山小屋の明かり以外に一切の明かりないと人間は根源的な恐怖を感じるというのを実感した。実は私はナイトハイクが初めてで,これ自体はよく聞く話であり,自分もそういう恐怖を感じてみたいなとすら思っていたところだったから,真に経験できたのは僥倖でさえあった。確かにあれは意味不明に怖い。とはいえこの状況では登山に支障があり,進みが非常に悪かったので,勇気を出してある程度がむしゃらに進み,先行する何人かの集団に追いついた。この時の安心感と言ったらない。

そうして進んでいって午前4時半頃に八合七勺といったところか,集団が何十人,いや何百人という列になり,ヘッドライトの連なりで登山道がくっきり見える状況になり,「これ『ヤマノススメ』で見たやつだ」となり妙に嬉しくなった。この頃には雨が再び振り出して小雨,やがて激しくなって風も出てきて暴風雨の様相を呈していった。事前の天気予報では午前6時に近づくにつれて天候は回復するとなっていたが,正反対である。一応午前5時10分に日の出ということになっていたが,もはや御来光は望むべくもない。山の天気は読めないとはまさにこのことだ。さらに九合目からは道が再び狭くなって渋滞し,九合目を過ぎた時点で午前5時10分を過ぎてしまった。明けない夜は無いが,見えない日の出はあるのである。それだけにかえってこの集団に団結力が湧いていった。もはや御来光などはどうでもよい。暴風雨などに負けてたまるか。そこに頂上があるから登るのだ。そういうような気持ちを場の全員が共有していた。そうして午前6時頃,とうとう登頂に成功した。 標準タイムの2時間から遅れること30分の2時間半。しかし時間以上に渋滞と暴風雨に苦しんだだけに,喜びもひとしおであり,着いた瞬間誰しもが歓声を上げた。私も九合目からずっと一緒だった見知らぬ人と思わず歓喜の握手をかわし,互いのスマホで写真を撮り合って喜びを分かち合った。異様なまでの達成感であった。なお,この人たちに聞いたところ,何度も登っているがこれほどの荒天は初めてだそうで,「初の富士山がこれとは」と同情されてしまった。

さて,本来であればこの後にお鉢巡りであるが,諸所の事情により今回は断念した。理由はまず,あまりにも風が強かったこと。登頂した頃には雨は小雨に戻っていたが,風は強さを増していた。強くなったというよりは頂上では遮るものがなにもないために人体に直撃するからということだろう。とりあえず剣ヶ峰の方向に歩き出したものの,風速が軽く20mは超えていようかという風に真っ向吹かれて,全く一歩も進めなかった。気づくと自分以外に剣ヶ峰に向かって歩いている人がいなくなっており,最終的に自分も断念した。そしてこのことで気づいたのだが,やはり自分も相当に疲弊していた。服はさすがのゴアテックスで全く水没しておらず,その下にセーターを着込んでいたため気温0度の頂上であっても全く寒さは感じなかった。膝も特に痛みがなく体力的には快調そのもの,高山病の症状もなかった。が,登頂したことで一度気が緩んだか,睡眠不足によるだるさがぶり返してきていて,ちょっと無理が効きそうになかった。3つ目の事情として,山小屋に放置してきた頬付の様子がさすがに心配になり,早めに合流したほうが良さそうに思えたことである。

そうして午前6時半頃,下山を始めつつ頬付に連絡をとってみると,なんと実は5時頃には体調が回復していて,遅ればせながら登り始めていて,もうすでに九合目というではないか。そこで彼に「自分は下山を始めてしまった」と言うと,「じゃあ下山路で合流します」という返事が来たので,申し訳ない気持ちになりつつ,そのまま下り続けて吉田口下山路の八合目過ぎ(須走ルートとの分岐点過ぎ)で合流した。なお,下っていくと風は弱まっていったが雨はぶり返し,結局この日は終始雨か風かのどちらかには苦しめられた。スバルライン五合目には午前9時頃,標準タイムを30分縮めて到着。五合目で買う気もなくお土産を物色していたら,『ヤマノススメ』グッズは全く無かったが『ゆるキャン△』のグッズは売っていたのがちょっとおもしろかった。後はバスと電車を乗り継いで帰宅した。帰宅して寝て起きたら12時間経っていたので,やはり睡眠不足ではあったのだろうと思う。



下山してしばらく経って思うのは,反省点の多さである。まず,山小屋の混み方は想像を遥かに絶していた。耳栓はもちろんのこと,アイマスクも必須であるし,何なら睡眠薬も持っていったほうがよいだろう。そもそも根本的に有休をとって平日に登った方がよい。渋滞も避けられる。ただしその場合,少人数でのナイトハイクは本気で危ないという副作用が生じるので,3人以上のパーティーを組んだほうがよいだろうが,勤め先がバラバラな社会人が決め打ちして有休を取得できるかという壁はあるかもしれない。これに関連する話として,弾丸登山(=日帰り)は高山病リスクが高いとして近年強く戒められているが,正直あの睡眠環境なら弾丸登山の方がマシであると思う。

悪天候対策も甘かった。前述の通り,服装はゴアテックスで固めたので申し分無かったが,そもそも悪天候を避ける日程を組むという努力については足りていなかった。後から調べてわかったところ,8月下旬から9月頭になると頂上付近の天候は荒れやすくなり,9月になったらいつ雪が降ってもおかしくないそうだ。確かに今回も頂上の気温は0度であり,小雨も降っていたので,あれは雪でもおかしくなかったのだろう。7月も中旬までは梅雨の影響で荒れやすいそうなので,御来光を目指すなら7月下旬か8月上旬〜中旬がよいとのこと。今回は7月に雲取山に登る日程を組み込んで延期し,8月上旬はコミケとぶつかると言って延期し,中旬はお盆の混雑を避けるべく延期し,結局選択肢が8/25-26か9/1-2しか無くなってしまった。これが最大の敗因であったと思う。一方で体力と技術は問題が無かった。どちらも雲取山の方がきついと感じた。寒さは言われているほどのものとは感じず,装備が十分なら問題なかろう。睡眠不足と荒天が無ければかなり余裕な登山だったのではないかと思う。

結果的に私は登頂したが御来光を見逃してお鉢巡りをしておらず,頬付は九合目で撤退となった。来年は準備を万端にして絶対にもう一度登頂すると宣言して(だから記事名に2018と入れている),今回の記録を締めておくことにしよう。そういうわけで時期が近くなったら同行者を募集すると思うので,希望者は頭の片隅に置いておいてもらえるとありがたい。
  
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2018年08月26日

世界史上の諸君主の出題頻度グレーディング:イングランド王(ランカスター・ヨーク朝まで)編

「イギリス王」でもいいのだけれど,スコットランド王等は扱わないのでイングランドとしておいた。イギリスとイングランドの関係は高校世界史上面倒な話題であるので,ここでは触れない。

基準はこれまでと同様に以下の通り。

A:基礎知識。センター試験世界史B以上の入試を受けるなら知ってないとダメ。
B:国立二次・MARCH以上の私大を受けるなら必要。
B-:教科書に載っていて用語集頻度もそれなりに高いが,便宜上掲載されているという色彩が強く,実際には入試にはほとんど出ない。ネルウァが好例。
C:高校世界史範囲内・外のグレーゾーン。用語集頻度が低いか掲載されていないもの,または旧課程では範囲内だったもの等,早慶上智対策としてなら見るもの。
D:高校世界史範囲外だが,早慶上智でなら見たことがある。満点が欲しいなら覚えてもいい(が当然推奨しない)。
E:完全な高校世界史範囲外で,早慶上智ですら10年に1回未満のレベルでしか見たことがない。

視認性を高めるために,グレーディングのアルファベットに沿って☆を付した。Aなら6個,Eなら1個である。ズレがあったら☆の数の方が間違いなのでアルファベットの方を信じてほしい。意外と思われそうな人は赤で表示した。また,感覚には個人差があるので☆半分くらいは異論があると思われる。特に綿密にデータを収集してデジタルな判断をしたわけではないので,DとEの差については多く異論がありそうだが,そこはご寛恕いただきたい。以下,本編。

《ノルマン朝以前》
君主名グレーディング
エグバート    B☆☆☆☆☆
アルフレッド大王 A☆☆☆☆☆☆
クヌート     A☆☆☆☆☆☆
エドワード証聖王 D☆☆
ハロルド2世   C☆☆☆
上記以外全員   E

アルフレッド大王は,人によってはBにするかもしれないが,エグバートに比べると出題されやすいのは確か。エドワード証聖王(懺悔王)はちょうど2018年の慶應大で出たところだが,Cにはできない。ハロルド2世も,個人的にはこんなん覚えんでも早慶上智には十分受かるだろうと思うので心情的にはDにしたいのだが,用語集の説明文にあるし,早慶上智対策の参考書ではたまに見るのでCにしておいた。


《ノルマン朝》
君主名グレーディング
ウィリアム1世  A☆☆☆☆☆☆
ウィリアム2世  E
ヘンリ1世    E
スティーヴン   E

圧倒的一人勝ち状態。メリハリがありすぎる。ウィリアム征服王は当然A。ヘンリ1世は,2世以降がメジャーなのに1世は出題されない。受験生に「そういえば1世ってどこで出てきたっけ?」とか言われてしまうパターンである。


《プランタジネット朝》
君主名グレーディング
ヘンリ2世    A☆☆☆☆☆☆
リチャード1世  A☆☆☆☆☆☆
ジョン      A☆☆☆☆☆☆
ヘンリ3世    B☆☆☆☆☆
エドワード1世  B☆☆☆☆☆
エドワード2世  E
エドワード3世  A☆☆☆☆☆☆
リチャード2世  E

高校世界史としてはメリハリが非常に大きくて面白い王朝。皆キャラが濃い。上3人は説明不要だろう。ジョン王に至っては,マグナ=カルタのせいで中学の社会科で登場するので,Sにしておいてもいいくらい。ヘンリ3世はなぜ高校世界史での重要度が高いのか,すぐに思いつかない人もいるかもしれない。それもそのはず,彼自身の功績ではなく,シモン=ド=モンフォールの反乱とその帰結としての身分制議会の成立によって名前が登場するため。エドワード1世もその関連で,身分制議会が彼の治世のうちに模範議会と呼ばれるようになったという事績で名前が登場する。こういう制度史にかかわると高校世界史上の出題頻度は高くなるというのは,社会人の歴史好きとのズレが出る面白い特徴だろうと思う。エドワード3世は模範議会の二院制化,百年戦争の勃発にクレシーの戦いと話題に事欠かない。この華やかな王朝にあって高校世界史上全く名前を見ない人が二人いるが,残念ながら当然というところか。リチャード2世はワット=タイラーの乱当時の国王なので,そのうち範囲外の難問として出題されそう。なお,君主ではないので省いたが,エドワード黒太子はBかCかというところだと思う。以前なら間違いなくBと言い切れたが,最近入試でめったに見ない。


《ランカスター朝・ヨーク朝》
君主名グレーディング
ヘンリ4世    E
ヘンリ5世    C☆☆☆
ヘンリ6世    E
エドワード4世  E
エドワード5世  E
リチャード3世  E

百年戦争とバラ戦争の混迷の時代の王朝。ものの見事にA・Bがいない。私もやってみて気づいたのだが,確かに王朝の名前だけ出てきて王様の名前は誰一人出てこない。英文学畑の人が卒倒しそうな結果になってしまった(特にリチャード3世)。なんでやヘンリ5世はアジャンクールの戦いで出るやろとお思いの方。悲報ですが,アジャンクールの戦いは現行の課程で範囲外です。まだCくらいかなと思うが,多分遠からずDに転落しそう。ヘンリ6世はDにしてもよかったかもしれないが,ぱっと出題例は思い出せない。


テューダー朝以降現在までは,次回でやる予定です。  
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2018年08月22日

紅白巫女と呼ばれるだけのことはあり

・東京駅の自販機で「売り切れ」続々発生も「頑張れ!」「もっとやれ」の声 背景にサントリーグループの残業代未払い問題(ねとらぼ)
→ 今のところ遭遇したことはないが,これが理由で自販機が売り切れになっていたなら,納得できるし応援したい。これについては,こういう話も。
・自販機大手求人、紹介中止を 都内職安に都労委が通報(東京新聞)
・「全問正解で有給チャンス」 サントリー子会社のジャパンビバレッジ、“有給取得クイズ”メールの存在認める(ねとらぼ)


・皮ごと食べられるバナナを発表(共同通信)
→ 味が気になるので,1回は試しに食べてみたい。食べた人によると「甘くない,剥いて食べた方がおいしい」とのこと。5本で4千円という値段を考えると,普及はしなさそうだが,一発ネタとしては生き残ってほしい。


・13歳少年が大手柄! 伝説的なデンマーク王ゆかりの品発掘 ドイツ(AFPBB)
→ ハーラル1世青歯王はデンマーク王国の統一とキリスト教化に功績があったデンマーク王で,実際には歯が青かったわけではないが,デンマーク語から英語に翻訳される過程で「浅黒い英雄」という意味の単語が誤ってBluetoothと訳されてしまい,そのまま定着した。原義で考えると「イルモーロ」が最も近いか。後世,こういう形でめちゃくちゃ有名になるとは,当時の人はおろか20世紀末の人間だって予想がつかなかった。
→ そういうわけなので,「北欧神話の戦トールにまつわる金づち」が発見されているのは,ちょうど移り変わりの時期らしさがあってよい。また,「見つかった硬貨のなかで最も古いものは、ウマイヤ朝時代のシリアで714年に作られたディルハム硬貨」というのも非常に気が長い話だが,当時の事情を考えれば,摩耗していなければ普通に使っていただろうと思う。当時としても骨董品だった可能性もあるが。


・科学史の定説をくつがえす−アラビア語写本の山をかきわけて−(広島大学)
→ 受験世界史の定番,近年最頻出テーマと言っても過言ではない12世紀ルネサンスに直接関係する研究で,高校世界史の基礎になっている研究を垣間見させてもらったという感想。955年没のマグリブで活躍し,アンダルスに広まった本なのであれば,おそらくイブン=ルシュドも読んだものだろう。12世紀ルネサンスだけでなく,イスラーム科学の西方地域の研究にも寄与する発見だ。
→ これで次はクレモナのゲラルドがなぜ原著者をマーシャーアッラーフと誤認したのかを調べる研究が始まるのだろうと思うと,書物の海の果てのなさに思いをはせることになる。


・「霊夢」中国で花の品種に。東方Projectの人気キャラから命名(huffingtonpost)
→ こういうのの裏を取りに行くのは大概ねとらぼかBuzzfeedのイメージだったので,ハフポスが取りに行ったのはやや意外。
→ どうやら名付けた本人は東方Projectを知らず,後輩が素知らぬ顔で「いい名前があるよ」と教えたということらしい。こういうのでありがちなパターンと言えばそうなるか。それにしても,誰もが納得するレベルで博麗霊夢を連想する造形。

  
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2018年08月19日

非ニコマス系動画紹介 2017.12月下旬〜2018.1月上旬





カタリナ主人公で最低戦闘回数25回に,真・四魔貴族の1体を加えた26回勝利戦闘だけで破壊するもの撃破を目指す。part8の「ロマサガ3一人旅の歴史」が熱いし,現在ではこの動画もその歴史の一部となっている。





こちらはTASによる25戦一人旅クリア。「ほぼ」になっているのは謀殺を禁止したためで,戦闘への影響はほとんど全く無く,完全な一人旅クリアと考えてよい。セレクトボタン禁止はメニューが開けなくなるので,装備の変更・技の変更・回復アイテムの使用ができなくなる。したがって全裸,技は閃いた順に7つまで,固定敵が複数いるマップは事実上の連戦となりWP・JPが回復できないといった制限が発生する。TASなので運ゲーは発生しないが,固定敵の倒す順番や7つしかない技は何を閃くか,そして比較的自由に習得できる術の選択といったチョイスが重要になる。TASさんなので当然即死技は重要になるが,それ以外は意外と予想がつかないかも。25戦クリアなので当然ラスボスは真・破壊するもの。しかし,意外にも最も苦戦したのは火術要塞のあのモンスターであった。



25戦一人旅のOPで使用されていたアレンジ。なんと投稿者本人による。なかなかかっこいい。




年末に現れて一世を風靡した動画。実際使い勝手が良い。それな。わかる。



こちらも年末に突如ブレイクしたVTuberのシロさん。こちらは公式動画。踊ってみた動画はこんなに普通にかわいいのにゲームの実況プレーはアレというギャップがポイントだろうか。



こっちがそのアレなゲーム実況集。「サイコパスを装うサイコパス」「戦闘用AI」とか言われてしまうはずである。PUBGのスモークが投げ込まれているのに雑談しだす・歌を歌い出すシーンが意味不明すぎて一番好き。



こちらはファンによるMMD動画。
  
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2018年08月17日

最近読んだもの・買ったもの

・『乙嫁語り』10巻。カルルクくん狩猟の修行編,鷹狩。スミスはアンカラに到着,タラスさんに再会。
→ 多分に森薫が鷹狩を描きたかっただけ感ある。
→ 革袋って凍って割れるんだな……さすがは中央アジア,寒さが違った。
→ 以前に乙嫁語りの年代は大雑把に言って19世紀半ば,どちらかというと前半寄りかと推測していたが,本巻でクリミア戦争後,ロシアの中央アジア侵略が本格化する前ということが判明した。これによりかなり狭く範囲が絞れ,具体的に言えば1860年代でほぼ確定する。意外と時間が経っていた。とすると4巻の「ペルシアだって黙ってやられはすまい」という発言はなんだったのか。とっくの昔にロシアにやられきってしまっているのだが……なお,作中でスミスが「ベヒストゥーン碑文が無ければ古代ペルシア語の解読は難しかった」と言っているが,ローリンソンによる解読は1850年の出来事であるので当時としてはタイムリーな話題。ローリンソンも存命である。
→ スミスがタラスと再会する展開は予想外だった。新婚旅行の振りをして探しに来てくれたタラスさんの旦那さん(仮),良い人すぎない……そして無名のまま去っていく。なんというかっこいいモブキャラ。


・『東方三月精 Visionary Fairies in Shrine』1巻。
→ 三月精としては第4期(比良坂版としては3期)になる。仕切り直してクラウンピース登場,今期は彼女が中心に話が動いていく様子。
→ クラピいわく,氷の妖精は「氷の世界は死の世界」だからレアらしい。競争相手が少なくて資源が少ないながら大きな力を独占できるのかも,という推測。チルノが特別力強い妖精という設定に,最近どんどん後付で理屈が備えられていっている感ある。
→ ヘカーティアがクラピの母親状態に。その片鱗は『東方文果真報』でもあったが,今回で確定したかな。元々二次創作ではこのネタが人気ではあったが,逆輸入というわけでもないだろう。
→ 久しぶりに公式絵の永琳を見たような気がする。比良坂版永琳かわいすぎない?
→ 映姫様も登場。映姫から見るとヘカーティアは「斜め上(別部署)の上司」であるので,呼称は様付ながら,「変わった人」という評価。東方に変わってない人っているんか……
→ 霊夢さんはクラピが神社の縁の下に住み着いたことでほうぼうの関係者に相談を持ちかけていたが,最終的に放置することに。「最近手に負えない事が起こりすぎて自信を失っていたのかもねぇ」との弁だが,確かに深秘録と紺珠伝はやけに話が重かった。昔自分でこんなことを書いていて,この論はいまでも有効だと考えているが,これに則るなら神主は宗教ネタを一通り片付けたので,儚月抄でも果たせなかった宿題を解消しようとしている&シリアス展開に再チャレンジしていたのがここ2015〜2017年頃の動きだったのかも。天空璋で少し落ち着いた感はあるが,今後の展開やいかに。


・『火ノ丸相撲』19巻。大相撲編本格始動。作品現在の各登場人物の現況,桐仁VS鬼丸,天下三名槍の登場,刃皇の「来場所優勝したら引退」宣言。
→ 桐仁が現実にいたらめちゃくちゃ人気が出そう。肺疾患による20秒限定力士の舛ノ山も人気があったが,それに遠藤のマスクと技巧があれば鬼に金棒。実際,川田先生の発想はこの組み合わせだったのでは。対鬼丸戦で最初に見せた技が逆とったり,続く技が網打ちというのも激渋。これは若い女性から玄人まで総じて受けますわ。
→ 復活後の鬼丸の戦法は主に突き押しであることも判明。おそらくどこかで四つ相撲も戻るとは思われ,それが本作のクライマックスになるであろう。
→ 169話で鬼丸が暴言を吐いた白狼を殴って叱責しているが,確かジャンプ連載当時にちょうど日馬富士の暴行事件が発覚して,大変にタイミングが悪いなと思った記憶が。そのしばらく後の回で鬼丸が「あれはダメだった」と反省しているが,現実の状況を反映したか。
  
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2018年08月14日

最近読んだもの・買ったもの(『けものみち』1〜3巻,『アルテ』8巻)

・『アルテ』8巻。アルテがヴェネツィアから帰還。アルテが女性肖像画家として歩みだす。
→ 組合のアロルド役員長とレオの会話でも,7巻でも語られていた「職人から芸術家へ」という話が出る。こうなると個性は武器となり,貴族出身で女性という個性の塊であるアルテは,師匠のレオよりも見込みがあるということに。アロルドもレオもアルテが望めば師匠を変えた方がよいという考えを持つが,本人はなかなか踏み切れないだろう。
→ 『アルテ』の5巻の書評の時に「『アルテ』の時代設定は1522年以降」という推測を立てたが,38話の情報でもこれが裏付けられる。ラファエロとレオナルド・ダ・ヴィンチが両方死んでいる。しかもそれがここ2・3年の話とのことである。ラファエロの享年は1520年,ダ・ヴィンチは1519年であるから,やはり本作は1522〜23年頃と確定できる。39話ではアルテがヴェロニカからエラスムスを借りているが,その書名がStultitae laus,すなわち『愚神礼賛』である。初版発行年は1511年。時代を考えれば流行の最先端に近い。そして40話ではローマの情景でシスティーナ礼拝堂天井画「天地創造」がちらっと出てくるが,その完成は1512年だから完成したてである。三大巨匠ではミケランジェロが唯一存命。そして彼は1564年まで生き続ける。本作はその頃まで描かれるであろうか。
→ この時代のヒエラルキーでは,宗教画(歴史画)を描かなければ一流の画家とは呼べなかった。しかし,アルテの強みは肖像画である。とりあえず今は肖像画に集中したいし,しばらくはレオの工房に居続けるということで先送りされたが,これらの葛藤はしばらく続きそう。
→ そして本巻のラストでは,新たな女性の登場人物がローマからフィレンツェへ。ここで出てくる話し相手の「ハドリアヌス様」は,当時のローマ教皇ハドリアヌス6世(在位1522〜23年)であろう。在位がわずか1年半,しかもメディチ家の教皇に挟まれている(先代が贖宥状で有名なレオ10世)ので大変に影が薄い。こんなところで名前を見るとは思わなかった。その教皇が「あなたのお兄様の頼みですから」と発言しているということは兄もまた重要人物っぽい。この女性はフィレンツェが国元ではないようなのでメディチ家ではないと思われるが,どこか有名な家系か。アルテのパトロンになるのかもしれない。次の展開が気になる。


・『けものみち』1・2・3巻。
→ 何買いかと言われれば,まったくモー助の絵が好きなので,自分には珍しい完全な絵買いである。もっと言えばドラゴン娘の花子さんがかわいかった。それだけである。そういうわけで,花子さんが表紙の2巻を貼っておく。
→ ストーリーは異世界転生物……なのだが,勇者として召喚されたのはケモナーのプロレスラーという異色の設定。主人公はペット文化の無い異世界でペット文化を広めるべく,ペットショップを開いて孤軍奮闘するのだが,いかんせん主人公自身の動物への偏愛がひどく上手くいかない。この主人公は「人間にはない部位がある生物」に欲情するというタイプのケモナーなので,亜人種・魔物・動物すべてOKでありかなりストライクゾーンが広い。しかもきっちり”欲情してしまう”ので,広めようとしている割に本人がペット文化の普及に向いていない,というのがギャグの発生ポイントになっている。茶化しているとも読めなくもないので,ケモナー勢に怒られていないか心配である。
→ そもそも亜人種がいて動物と魔物と亜人の境界線が曖昧なこの世界でペット文化は成り立つのか否か自体が相当に怪しいのだが,基本的にお気楽な感じでストーリーが展開するので,亜人種が存在することで人間と動物の違いが云々といったシリアス展開には今のところなっていない。今後なるのかもわからない。一応3巻で魔王の影が見え隠れするようになり(主人公は元々魔王討伐の勇者として召喚されたがその使命を無視してペットショップを開いた),多少なりとも本筋が進んでいるのか。

けものみち(2) (角川コミックス・エース)
まったくモー助
KADOKAWA / 角川書店
2017-10-26


  
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