2008年03月29日

持っていることに意義がある?

そこそこヒットしたエロゲにはヴィジュアルファンブックが出版されるのが常であるが、これを買うか否かというのは割と葛藤するところである。そもそもゲーム自体に7-9000円という大金を払っているところに、追加で2-3000円払うわけだから、かなりその作品に入れ込んでないとできないことだ。ある意味信仰心の表れである。

今のところ持っているファンブックはというと、『とらハ1・2』『とらハ3』『君望』『kanon』『AIR』『CLANNAD』『明け瑠璃』『カノギ』『かにしの』『アカイイト』とそんなもんだが、こうして見るとあんまり法則性は無い。名作ってことには変わりないんだが、だったら他の名作はなんで買ってないんだって話もある。「ヴィジュアル」ファンブックなんだから、絵の綺麗なのに寄ってるかというとそうでもない。

一つは、他人の家で見ると満足してしまうというのはある。『みずいろ』と『水月』はそうだった。『水月』は相当迷ったが、某人の家に行くたびに読んでたらどうでもよくなってしまった。『みずいろ』、というかねこねこソフトのファンブックは某信者が全部持ってるので、そいつの家に行けばどうせ読めるよね、という安心感があって一冊も買ってない。

実は挙げた中には、入手経路の問題で大して金がかかってないのも多い。『とらハ』の2冊は、渋谷のまんだらけでなぜか投売りされていたので、二冊まとめて千円程度で買った。『Kanon』と『AIR』は、別の某友人から「鍵は俺のトラウマだぜ」と言っていたので、その他もろもろの鍵グッズまとめて千円で買い取った(そのまま虎に流さないという条件付で、無論忠実に守っていまだ我が下宿に鎮座している)。ということは、正規に買ったものは案外と少ない。

『かにしの』は、カバー裏のサブキャラ立ち絵の話を聞いて即買いに走った。プレイしたのがゲーム発売したかなり後だったから、ファンブックを探すにも一苦労だったが買ったかいのある物だったと思う。『カノギ』は中に書いてある制作者インタビューが気になったのも確かだが、名作をありがとうのほうが大きい。みやま零書下ろしに釣られたとも言う。『明け瑠璃』も同様、べっかんこうどうもありがとう。『君望』は確か初めて買ったファンブックだが、なんで買ったのかもはや覚えていない。当時はageだったらなんでも良かったんだろう。あの頃の俺は若かった。

こうして思い返してみても、やはり法則性は無い。何かしら自分の中に買うか買わないかの基準らしきものはあるのだが、うまく言語化することができない。漠然と言えば、名作判定かどうかとは別の、愛着があるかどうかが基準になっているような気はする。しかしそれ以上に、偶然と衝動の問題で買っているような気がしないでもない。  

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2008年03月24日

大相撲春場所2008

何ともしまらない横綱決戦だった。しかしあれこそ朝青龍の勝ちパターンであって、立会いの当たりは白鵬のほうが良かったのもあり長期戦にもつれこんでいたら白鵬が勝っていただろうから、仕方の無い展開だったのかもしれない。しかも白鵬はなぜか自分の得意な右四つではなく、朝青龍の得意な左四つに組みに行くという絶望的な失策を犯しているため、弁解の余地が実はほとんど無い。そして左手をきめられたまま小手投げ、負けるべくして負けた。ではなぜ左四つだったのか?本人は「あれも作戦のうちだった」とか言っているが、私は緊張ゆえのことではないかと思っている。精神的な神経の細さ、そこが今後の白鵬の弱点ではなかろうか。それ以外の千秋楽の取組はいっぱい裏でやり取りがあったんだろうなと思わせるものが多かったが、そこは大相撲の伝統なので気にしない方向で行きたい。

力士全体を通して気になったのは、どんどん立会いが悪くなっているということだ。張り差しの流行は必ずしも悪いだけとは思わないが、あまりにも全員繰り出しすぎていて見飽きるし、そもそもあれは変化と同程度にはマナー違反なわけであって多少自重する精神が無いとダメだ。大体、そこまで絶大な威力があるとは思えない。確かに成功すれば相手はひるむが、頭を低くして当たれば逆に張り差した側が一転吹き飛ばされる。もちろん、頭を低くすると今度は変化に弱くなるから、ちょうど三つ巴になっているからこそおもしろい。だからこそ主軸はあくまで普通の立会いであるべきであって、今場所のような張り差しだらけの立会いは気分が悪くなる一方だった。ただし、張り差し流行の原因である朝青龍がとうとう審判団に注意され、それ以来張り差しがあからさまに減っているので、今後流行も廃れていくのではないかと思いたい。


各力士総評。「若手陣が伸びてきてる中で大関陣の高齢化が進み、力を発揮しきっても今ひとつの成績」と先場所書いたが、今場所はさらにその傾向が強くなった。来場所か再来場所辺り、千代大海や魁皇は純然たる実力差で負け越してもおかしくない。ただ、若手力士の実力が数人同時に伸びてきているため、彼ら同士でつぶしあってしまい、結局誰も二桁勝利できない、という状態にも陥りつつあるため、案外と大関の誕生は遠くなりそうだ。そして、やはり朝青龍と白鵬は頭抜けているため、この二人が悠々と優勝争いをするという展開も変わりそうにない。

琴光喜は前半の不調がほんとに謎。最初から朝青龍を倒したときくらいの強さでがんばってくれれば今場所の「荒れ」も若干収まっていただろうに。しかもその前半と後半の調子の差が目に見えない(=ケガ等ではない)から、予想する側としては困る。千代大海と魁皇はまああんなもんだろう。千代大海には殊勲賞をあげてもいいと思う、大関だけど。琴欧洲にはノーコメントで。

安馬には一言だけ、太れ。琴奨菊はその調子でがんばって。でも、いい加減対策される気がするなぁ。稀勢の里は実力としてはすでに大関陣を超えているのにどうも勝ちきれないのは、相撲経験の差だろう。取組を見ているとそんな気がする。最善の行動を選んでいないというか。まあ勝ち越しして安心した。次は雅山、時天空辺りから取りこぼしが無いように。豪風は上位に来るのが早すぎた。

朝赤龍、彼も実力派ではあるのだがどこか目立たないのは朝青龍の影に隠れているからか。若いとは決していえないが、一応「大関を狙う若手陣」の一人ではある。鶴竜は今場所残念ながら負け越したが、まあ大して番付下がらないだろうし、まだまだ若い、期待できる。まずは三役へ。まあそのためには、やはり稀勢の里か琴奨菊か安馬辺りにさっさと大関になってもらって、空席になる必要があるわけだが。

若ノ鵬、今場所はおとなしかったのに最終日で駄目押ししてケチがついた。このまま強くなると二代目朝青龍になりそうな気がするなぁ。しかも来場所は番付編成上の問題で星の数以上に昇進しそうだから怖い。大きく負け越して素行が荒れる、なんてことにならなければいいが。同じくヨーロッパ系の黒海は今場所大きく勝ち越した。しかも好調時の彼らしい前に出る押し相撲が多かったのですばらしい。それだけに最終日、しかも三役揃い踏みの後の魁皇戦だけ引いてしまったのは画竜点睛を欠いた。来場所はかなり番付が上がるが、かなりがんばれると思う。

自分が絶賛応援中なのは把瑠都だが、これだけ勝つとは正直思っていなかった。特に栃煌山、黒海、千代大海に勝ったのは評価できる。見るからに相撲がうまくなった。栃煌山も11勝に心からおめでとうと言いたい。豪栄道もとりあえず勝ち越した。彼らは「次の若手陣」かな。あ、局所的に話題の千代白鵬は負け越してました。残念。


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2008年03月14日

大会主旨が好き

いつの間にか始まっていた第二回アイマスMADサバイバル。また、あの悩み続ける日々が始まるのか……と思うと憂鬱になるので、被害者を増やすべくここで宣伝。前回同様、エントリーした動画は最初15秒しか流せないが、勝ち進むごとに30秒、1分と増えていく。視聴者の投票によって結果が決まるが、視聴者はブロックごと(12〜13動画)のうち1つにしか投票できない、という極めてシビアなルールである。まさにサバイバル。


今回の予選は明らかに単独キャラの動画はブロックごとに固めてある。これは準決勝・決勝で前回閣下ネタが頻出し、つぶしあったという結果を踏まえて、準決勝の動画をばらけさせるためにあえて予選で先に競合させた、という江頭Pの配慮であろう。だからこそ、余計に悩むのではあるが。江頭Pの鬼。ランダムだとしても江頭Pの鬼。

以下、それぞれの動画の感想と投票先。全ブロック視聴してから読むのをお勧めします。


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2008年03月09日

要は心情移入の問題

エロゲのエロは必要かという話。今までこの話題と言えば「泣けるシナリオを読んでるんだから汚らわしいエロは必要ない」というお決まりの(鍵っ子的な)論理展開ばかりだったが、この全く別の角度からの主張はおもしろい。二次元か三次元かは問わないならば、AVにエロ本、エロ漫画にエロアニメとジャンルは何でもあるわけで、それらの値段と比べるとエロゲの値段(=8800円)は圧倒的に値段が高い。

じゃあエロゲのエロって何なの?というと、特徴的なのは二点。まずは音と絵と文章のあわせ技だということ。これは他のどのジャンルにもない。そして、特にいわゆる萌えゲーならば、Hシーンまでに長ったらしいシナリオが挿入されていること。この長いシナリオをこなすことでそのキャラに親近感がわく、だからこそHシーンも「使える」。この二点に意味を見出せないのならば、確かにエロゲのコストパフォーマンスは悪い。だったらいらないじゃない?という主張は大いに納得できる。


もう一つ。「特に重厚で緊迫感に満ちた物語が、佳境に入ったときにエロシーンなんぞに突入したらもー」というのも同感なときがままにある。『こなかな』とか『もしらば』とか、なんでそこでエロシーン入れちゃったかなー、と何度も思った。この手の必要の無いエロで一番印象にあるのは『二重影』。むしろあのゲーム、女性要らないだろ。攻略可能キャラは北条君だけで(ry

逆に(昨日も書いたけど)『CLANNAD』をやったときには違和感がありまくりで困った。本来ならここにあったんだろうけど削ったんだろうなー、という予測が簡単に立ってどうにもやりきれない。加えて、渚ルートはシナリオ的に必要だった気がする。それに比べると『リトバス』はまだその違和感が少なかったけど(あるにはあった)、こっちが18禁化するとは予想外だ。

あと『ToHEART2 XRATED』。18禁の全年齢化はシナリオがスカスカになった感じは否めないが大概のゲームで違和感が無いのに対し、逆は違和感全開なんだなぁというのを如実に示してくれたゲーム。ささらでさえ、何かおかしかった。『リトバス』もこうなりそうで怖い。

エロゲ批評空間のどっかのレビューで読んだが、やはりエロゲとギャルゲではゲームの目的が違うんだろう。一般的なエロゲにおいてはHシーンは終着点であって、実用ってよりは様式美として必要なのかもしれない。ギャルゲは仲良くなるところが終着点なんだから、Hシーンを無理に入れると行きすぎになる。その辺『明け瑠璃』はうまかったかも。PS2版の追加2ルートはちゃんと「ギャルゲ」をやってたから。これで逆移植なんかしたら興ざめだねぇ。買うけど。

  
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2008年03月07日

『SWAN SONG』レビュー

隠れた名作と名高かったのでプレイした。確かにこれは神作品。設定は「大地震によって世界が崩壊した直後の群像劇」でシナリオも予想通りの方向へ進んでいくのだが、各登場人物の心理描写が非常に巧みで、やってることのレベルがそんじょそこらのエロゲとか小説のものじゃない。瀬戸口氏の文章が当然主軸ではあるのだが、美麗なビジュアルやBGM、演出が最大限それを生かしている。特に一人称視点の切り替えや文章表示の工夫、効果音など、エロゲじゃないと出せない良さもふんだんに盛り込んでいたのもすばらしい。

「極限状態だからこそ人間心理の本性がわかる」という理論は、この作品にとっては言い訳であって、多分瀬戸口氏ならどんな舞台設定でも料理できてしまうんだろうなと思う。『キラ☆キラ』に興味がわいたので入手しようかな。いずれにせよ、「群像劇」という言葉がこれほどまでに似合うエロゲは、現時点でこの作品以外存在しないだろう。絡み合う思惑が本当におもしろい。しいて中心人物を挙げるのならば、主人公の尼子司ではなくて、佐々木柚香かクワガタだろう。

これだけだとあまりにも短いので、レビューではない雑感を。「予想通りの方向へ進むシナリオ」と書いたが、悪い方向へ悪い方向へ進んでいくので、ある程度予想を立てながらプレイするとおもしろいかもしれない。序盤は当たらないかもしれないが、中盤以降はおもしろいように的中する。某シーンのムンクの《叫び》調の背景があるが、あれは作者がよくあの絵の真意を理解しているなと一人でほくそえんだ。ああいう使い方は非常に良い。

昔某友人(複数)が「時々混雑する街中でマシンガン乱射したくなる」と言っていたことがあったが、そういう人はやっちゃダメな作品かもしれない。多分、発狂する。逆に、鬱に弱い人、心臓の弱い人もやっちゃダメだ。精神的な意味で正視に耐えないシーンがゴロゴロ出てくるので。グロは無いんだけどね……


以下、ネタばれ。この作品について語るところは多い。

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2008年03月06日

ブロガーの苦悩は続く

あるあるすぎて俺涙目。上から見ていくと、文頭に「まあ」はどうしても使いやすい。譲歩だったり斜に構えたりオチ担当だったりと多彩な活躍を見せてくれる。自分としても使いすぎ傾向が気になるので一文章に一回と縛りを入れているんだが、効果のほどは出ているんだろうか。

読点は自分の場合あんまり関係ないのでスルーするとして(多分少ないほうだと思う)、文末の「けれど」も使いやすすぎて困る。これも「まあ」と効果は全く同じ。しかし「まあ」を乱発できないためにどうしても一、二ヶ所こうなるところはある。それに、「まあ」に比べて文章全体の最後や逆にタイトルに特に適している。「まあ」とも併用しやすい。

「結構」「と思う」は気にすることはないと思う。これはブログや日記の類ならば許されるだろう。次の『文頭の「しかし」、「ちなみに」、「もちろん」』はものすごく自覚がある。ブログではとかく文章を装飾過多にしやすい。わかりやすさをできる限り追求しようとすると、どうしても副詞や接続詞を多用せざるをえない。「まあ」も使い勝手がいいから目立つだけで、装飾の種類の一つにすぎない。

ここ2、3ヶ月は卒論を書いてて自分の文体について考えさせられることも多く、こういったブログ文体の画一化について若干懐疑的になっており、パターンを何とか多様化させることはできまいかと試行錯誤しているがいかがだろうか。自分としても努力の割りにあまり変わったようには感じることができていない。結局のところ(この表現も多いんだよね)、語彙を増やして装飾のパターン自体を多様化させるくらいしか方法は無いのであろう。これはこれで、一つの有用な勉強であるように思う。
  
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2008年03月02日

『こなたよりかなたまで』レビュー

75点。いろんなところで惜しい、85点になれる器はあった作品。

長所は言うまでもなく主人公の設定に尽きる。「末期癌、余命三ヶ月」の主人公はさすがに初めてだった。性格は言い古されているが健速らしい主人公、要は『かにしの』の本校側とほぼ同じ。エロゲの主人公らしからぬ鋭さを持っている上に優しい人間ではあるが、愛されなれておらず芯の部分ではどことなく気弱である。この性格だからこそ、余命三ヶ月という設定が生きたように思う。

ヒロインが皆キャラが立っててかわいいのも好印象。それぞれ主人公に接することでちゃんと化学反応が起きる事情を抱えつつも、このまま別のエロゲに出演しても十分通用する普通さも持ち合わせているのは、実は結構すごいことだと思う。話が重くなりがちだけど、重くなりすぎたらこのゲームのテーマが破綻するわけで、実はギリギリのバランスですよ、これ。

短所は圧倒的なシナリオの短さ。大したネタばれにはならないから言ってしまうと、ほぼ全てのシナリオにおいて主人公が死ぬところまで描写されない。そのことは演出の一端というか実は要というか、「描かないこと」がこのゲームのテーマである気がするので、それでいいと思う。しかし、それを盾にしてるのかしてないのか、1ルート2時間、全ルートあわせて8時間かからないのはあまりにも。長かればいいってもんじゃないのは過去の幾多の短編名作によって証明されてはいるが、それはスピード感やテーマの簡潔さによって短さが逆に生きるからであって、本作品は短くあるべき作品ではなかった。

確かに、ゲームの掲げたテーマ自体はこの短時間で追いきっているかもしれないが、テーマの処理とは日常パートの積み重ねがあるからこそ「重く」なる。『ひぐらし』の部活パート然り、鍵ゲーのギャグ然り。このゲームのプレイ時間が圧倒的に短いのが、この部分がほとんど無いからだ。これが実に、実にもったいない。加えて言えば、Hシーンへの入りがどのルートでも絶妙に空気を読めてない。あれならいっそ必要ない。

ここら辺の物足りなさ(『かにしの』を書けた健速なら書けるだろう)と、ついでに今プレイすると若干重く感じるシステム面を改善してリメイクすれば相当な名作になると思うんだが、そんな根性が今のF&Cにあるとはとても思えないのでこのまま普通の良作として記録されるのだろう。ああもったいない。『水月』と並んでF&Cの最後っぺだったってことだ。


お気に入りのキャラは九重さん。次点でクリス。ここら辺はやった人(でnixを見てる人)なら納得してくれると思う。
  
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