2009年04月30日

たまには総覧しなければ

常設展レビューの前に枕詞、特定余裕でしたお皿はこっち。四話まで全部一発で特定したんだけど誰か褒めて。実は、自分はあまり洋磁器は興味が無いのだけれど、マザーが好きだったり。いつか一椀くらい買って帰ろう。


本題。以下、延々と日本・東洋美術の話。東博の常設展を知っている人は、私の辿った順路を思い浮かべながら読んでいくといいかもしれない。まあ昨日のは半ば宣伝のつもりで書いたけど、今日のは備忘録的に書くので(というよりも東博報告記はいつもそう)、わかりにくかったらすいません。

表慶館から出て、まずは本館の二階から。いつもは展示物の変わり映えのしない古代だが、今日は新年度ということでちょっと変わって、土偶が出現していた。この子。……うん、斜光式よりは女性に見える。国宝室は普賢菩薩像。平安後期の院政期美術を代表する作品で、非常に保存状態が良い(じゃなきゃ国宝じゃないんだろうけど)。確か北宋の影響だったと思うが(今度しっかり調べておこう)、金銀が使用してあるほかにも非常にカラフルで見栄えが良い。まあ、あまり私の趣味ではないが。これまた、いつもならスルーするはずの平安仏教ゾーンで、じっくり見ればいいことがあるもので、『大唐西域記』や『往生要集絵巻』なんてメジャーなものが見れた。まあいつも大体メジャーどころが置いてあるのではあるけども、今日のは特に知名度高いなと。

逆にいつもべた褒めをしていく山水画ゾーンの屏風は楊月筆《四季山水図屏風》だが、これはあまり心に響かなかった。逆に、周文とか雪村の化け物具合がよくわかった気もする。茶器ゾーンで目を引いたのは、今回ならば紅志野の平鉢。基本的に志野焼は好きだけど、この紅色はなかでも独特だと思う。酸化第二鉄らしいですよ、理系の皆さん。

次は一気に吹っ飛んで、江戸時代の書画へ。今回は源氏物語千年紀だからなのかやたら源氏押しで、そうなると自然土佐派や住吉派になるわけで、正直に言えばあまり趣味ではなかった。住吉具慶の《源氏物語絵巻》はすごいと思うけど、真筆やら写本やらで東博で何度も見てるのでもうさすがに新鮮味が無い。唯一本阿弥光甫の《藤・牡丹・楓図》が趣味にあってたが、逆にこれだけあっても浮いていたような。

一階に移って。仏像や工芸品はあまり変わり映えがしなかったものの、歴史資料が甲信越地方の地図でこれはおもしろかった。東方厨的には《信濃国全図》で、「信濃五十八万云千云百石 上諏訪群社領千石 下諏訪群社領五百石 ……」なんて書かれていると、諏訪神社千五百石も持ってたとか優遇されてたんだなーなんて思う。そして鈴木牧之筆《北越雪譜》。日本史の資料集でしか見たことがなかったが、これもなんだか感慨深かった。

東洋館にももちろん寄った。中国・朝鮮の陶磁器はやはり美しい。ひとまず、禾目天目茶碗が見れたのは嬉しかった。朝鮮はすごいと思うんだけど、中国のものと比べるとやはり何かおもしろみが足りない。その中だとやはり象嵌が使ってあるものはおもしろみがあって目を引いた。

ようやくお茶碗に飽きてたまには書も見ようかと行ってみると顔真卿特集をやっていた。顔真卿といえば楷書になるわけだが、力強いとは思いつつ、一方でどうしても活字にしか見えない私には、どうにも素養がないらしい。本業の画のほうを見に行くと王岡筆《四季花鳥図巻》が非常によかった。ザ・四季花鳥図というところだろう、これはキャプション見ずにタイトルがわかった。王岡は知らない画家だったが、清の時代とのこと。

あとは平成館一階の考古学ゾーンにも行ったが、ロングロングアゴーに行ったときとあまり変わってなかった気がした。まあここは歴史を端的に振り返るゾーンでもあるので、あまり変えるところでもないだろう。そういえば、ここでも禾目天目が置いてあった。法隆寺宝物館にも久々に行った。相変わらず、あそこの仏像ゾーンは恐い。子供が入ったら泣く。建物が美しいというのは認めたい。
  

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2009年04月29日

有名人の影にあり

カルティエ・マハラジャ ネックレス日曜日に東博へ向かったのは、おそらくほとんどの鑑賞客がそちらへ流れたであろう阿修羅展ではなく、カルティエ展のほうである。光物好き、工芸好きとしてはこれを見てこなければなるまい。実際のところ宝飾品の技術的なところは前に一度本で一通り読んだだけなのでほとんど頭に入ってなかったが、もうちょっと勉強しておけばもっと楽しめたかなとあとで後悔した。でもさすがにローズカットとブリリアントカットの違いくらいは頭に残っていたので、20世紀の初頭でも意外と(というよりもわざと)ローズカットを多用していたのには驚いた。あと、驚いたことと言えば、これは勉強不足でもあるのだが、最初期のカルティエは随分とストイックで、プラチナとダイヤモンドしかほとんど使用しないモノクロ的な作りを多用していたことだ。説明を読んでいくと、戦間期に入ってアメリカの需要が増えたことと、インドやエジプトといった植民地、そして中国の文化を研究したことにより、次第にエメラルドやルビー、サファイアの他、アクアマリンやトパーズ、ジルコン、アメジストといった半貴石をがんがん使ってカラフルな宝飾品を作り上げていくことになる。この歴史はおもしろかった。

単純な美しさ以外に私を楽しませたのは、これは企画の勝利だと思うのだが、カルティエと20世紀の有名人の深い関係を示唆する作品が多数展示されていたことだ。サントス・デュモンの腕時計の話(「実のところ、(空の上では)懐中時計を取り出して見ている余裕なんてないんだ」というサントスの台詞を聞いたカルティエが腕時計を発明した)や、バレエ・リュスに関連した作品が出てくると、ベル・エポックを思い浮かべて非常にロマンチックな気分に浸れる。

そして時計の針を進めていくと、「王冠を賭けた恋」のエドワード8世が夫人に贈ったブローチとネックレスや、チャーチルが息子に贈ったシガレットケース、最後のエジプト王が受け取った表面にスエズ運河の彫刻してあるシガーテーブル(彼が王位を剥奪されたのは1952年だが贈呈は1951年)、ジャン・コクトーがアカデミー・フランセーズ会員になった記念に贈呈された宝剣。そして一番の目玉はやはり、「世界一美しい公妃」グレース・ケリーのコレクション。よくモナコ公室が貸し出してくれたもんだと思う。

さらに時計の針を進めていくと、アポロ11号月到達記念純金レプリカというお前ら何作ってんだよな物もあれば、1997年のカルティエ創業150周年とカンヌ映画祭50周年をあわせて記念した純金の棕櫚の枝、社長と親しかったエルトン・ジョンにワールドツアーを記念して贈られた地球儀状のブローチなんて珍しいものも展示されている。宝飾品に興味がなくとも、これらを見に行くだけで価値のある展覧会だったと言えるだろう。

長くなってきたので常設展などについては明日に別記。  
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2009年04月25日

とりあえず見てみるか

なにやらけいおんがはやっているようですが、私は全く見てません。別に嫌いとかそういうのじゃなくて、タイミングを逸した。あと流行すると思ってなかった。京アニパワーすげぇ。ついでに言えば、かきふらいの同人誌は持っている(埋まっているとも言う)。マリみてとFateだったと思う。絵はわりと好きだったが、最近見ないなと思っていた。そしたらこういう形で有名人になっていたとは、思ってなかった。周囲に「お前は間違いなく澪萌え」と言われているが、公式のキャラ紹介見る限り確かにその通りで。

もはや言い尽くされていることだが、こういう作品を見て楽器をやりたくなる気持ち自体はわからないでもないし、むしろいいことだと思う。自分自身過去に見に覚えが無いわけではなくて、『ネギま』でラテン語を始めてみたりだとか(さすがに古希はやる気にならなかった)、そもそも東大を目指したのが『ラブひな』だとか。最近だと、昔から好きだった陶磁器熱を完全に趣味の領域まで引き上げたのは『へうげもの』だったりする。でも、どれもそこそこ自慢できるところまで没頭したと自負はできる。

だからこそ言いたいのは、買ったならちゃんとやれよってことだ。三ヵ月後中古屋が泣いてる、値崩れしてるなんてことが起きないように。ちなみに私は左利きだが、楽器における利き手の違いというのは非常に大きく、ギター・ベースはやったことないけど、特に弦楽器はシャレになってないレベルだと思う。ここは芳文社の側で教則本出すべき。ビジネスチャンスにもなって一石二鳥。

救われるのは公式が乗り気ってこと。まあこの稼ぎ時を逃すわけにもいかないという単純なところもあるが、ブログを見ている限り割と本気で応援してくれているっぽいところが、部外者としてもなんとなく嬉しい。これで次はマイセンやヘレンドがバカ売れしたら俺の腹筋が崩壊する。というか普通に俺が欲しいよ。


ちなみに僕は「そこはフェンダーじゃなくてスェンダーだろ」とすねている人種です。きっと意外と多いに違いない。d2b愛してるぜ。というか、けいおん見た子はぜひこっちもプレイして欲しい。



>私信
お前は堂々と買えよw
左利き用ベース。

>私信その2
買っちゃったアッー!
お前は資金重要だろwwwww何やってんだwwwww

  
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2009年04月19日

GA2 無限回廊の鍵 レビュー

GA2の二作目をクリアしたのでレビュー。『絶対領域』についてはこちら。すでに三作目が出て完結してるわけだが、そっちも友人から借りてあるので問題なく続いてプレイしていく予定。GWまでには終わっているだろう。今回も程よくおもしろかった。GAシリーズに関しては、ブロッコリーは本当によくがんばってると思う。とても木谷社長の「スターウォーズとサクラ大戦を足して二で割ったらおもしろくね?」という冗談からスタートした企画とは思えない。

ストーリーについてはあんなもんだろう。可も不可も無い。いつも通りのGA。矛盾は無いし超展開は無いけどツッコミどころはあるという。SLGはマップごとに戦闘条件を変えて工夫しようとしているところが見られ、努力は買いたい。ただ、すぐにカズヤ君(正確にはブレイブハート)が戦闘から外され、攻撃モードが使えなくなるのは閉口した。あれに関しては指揮の暇な時間をつぶせる有効な手段だったのに。加えて言えば、攻撃モードを封印されるととるべき戦略がGA1の時代に戻ってしまうだけなので、全く新しい感じがしない。貸してくれた友人に聞いたところ「『永劫回帰』はもっと攻撃モード封印されるよw」とのことなので、どうやら改善されなかったようだ。

まあしょっちゅう封印される理由はなんとなくわかっていて、攻撃モードが強すぎるからだろう。嫁+合体補正のかかったテンションMAXのアニスで高速艦を攻撃したら10秒で沈んだ。『絶対領域』ではこんなことなかったから、本作からこうなったのだろう。だったら攻撃モードの難易度を上げてしまえば解決したのではないだろうか。まあ三作目も出てしまった今となっては言っても栓の無いことだが。


以下、ネタばれ。
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2009年04月16日

Heiliges Roemisches Reich(2)

・ザクセン公 → 「侍従武官」。ザクセンとはゲルマン人の一部族ではあったがその範囲は広く、ドイツ中央部ほぼ全域を指してザクセンと呼ぶこともある。イギリス人を示す「アングロ・サクソン」のサクソンも元々はザクセン人のことである。ザクセン公国の所領に関しても歴史上変遷が激しく、特にザクセン人は慣習により分割相続であったがためにドイツ領邦の小国化に拍車をかけた。本家本元のザクセン公国はドレスデンやライプツィヒといった都市を持つ、ボヘミア(チェコ)との国境沿いの領土である。

神聖ローマ帝国建国直後はフランク人の家系が断絶すると皇帝位を引き継ぎ世襲したが(ザクセン朝)ぐだぐだになり、選挙制になる要因を作ったとも言える。その割に金印勅書が発行されるとちゃっかり選帝侯に居座っている。ルターが宗教改革を起こすとザクセン公はこれを強く支援し、オーストリア継承戦争や七年戦争にも参戦するなど中堅国家としての存在感を示してはいた。神聖ローマ帝国消滅後、王国に昇格。


・ブランデンブルク辺境伯 → 「財務侍従官」。辺境伯というと格が低そうなイメージがあるが、実際の地位としては「侯爵」と同義である。ブランデンブルク辺境伯国は現在のベルリン周辺の一帯を支配し、後にプロイセン公国と合併。さらに後プロイセンは王国に昇格し、最後にはドイツ帝国統一の旗手となる。その意味では選帝侯最大の出世頭と言えるだろう。とは言っても宗教改革で新教側についた以外は最もおとなしい選帝侯であり、彼らが存在感を示すようになるのは王国昇格後のことである。

なお、ハプスブルク家オーストリアも元々は辺境伯国であり、中世後期に大公国に昇格した。帝国となったのは神聖ローマ帝国解体後のことである。これはハプスブルク家が神聖ローマ皇帝位を失うと、保持する最高の称号がボヘミア王国もしくはハンガリー王国に下がってしまう上にどちらもドイツではないということを嫌ったため、自らの原初の領土であったオーストリア大公国を、帝国に格上げさせた。



原初の七選帝侯は以上の通りだが、これ以外の選帝侯については以下の通りである。

・バイエルン大公 → 前述の通り。三十年戦争により「家令」の地位をファルツ伯から引き継ぐ。バイエルン自体はご存知の通りミュンヘンを中心とした南ドイツ最大の国家であり、神聖ローマ帝国のほぼ最初期からずっと大公国である。途中からヴィッテルスバッハ家が世襲し、WW1敗戦まで続く。それだけの地位にありながら内紛が激しく三十年戦争はほぼ初めての歴史の表舞台といえる。帝国解体後、王国に昇格。

・ハノーファー公 → 後からの追加であるため、ふざけたような設定は残念ながらない。元々は分割相続の風習によりバラバラな状態であったが1714年、偶然にもイギリス王家を輩出し、以後イギリスと同君連合となると今度は逆に周辺諸侯を吸収し北ドイツではプロイセンに次ぐ一大勢力となる。1692年選帝侯となっていることは諸々の資料から確認できたが、理由は調べが付かなかった。

すなわち選帝侯の一人はイギリス王を兼任していたわけだが、すでに神聖ローマ皇帝位にそこまでの価値がなかったため別段書くところはない。神聖ローマ帝国解体後、王国に昇格。ハノーファーは女性君主を認めていなかったため、ヴィクトリア女王即位時(1837)にイギリス領から分離。ドイツ統一過程で普墺戦争でオーストリア側についたため敗北しプロイセンに吸収された。もしハノーファーが女性君主を認めていたら、歴史が大幅に変わっていたことだろう。なお、1836年がスタートのVictoriaではこの点が再現されており、ハノーファーはイギリスの衛星国である。


・ヴュルテンベルク公、バーデン辺境伯、ヘッセン=カッセル伯(公)、ザルツブルク公

これらの四つはナポレオンによる大司教領廃止で選帝侯が三つ減ったため、代わりに追加されたもの。なのでこちらも妙な称号は無い。しかし、結局直後に神聖ローマ帝国自体がなくなってしまったため、選帝侯となったのは一瞬であった。ヴュルテンベルクもバーデンも南ドイツの有力な諸侯で、帝国解体後ヴュルテンベルクは王国に、バーデンは大公国に昇格。

ヘッセン=カッセルはドイツ中部、フランクフルト近辺の領主で、帝国解体後も選帝侯の称号を使い続けた頑固者でもある。一瞬しかその座についていないのに、面子にこだわったためである。単なる伯よりは選帝侯国のほうが確かに箔はつく。なお、今更ではあるが選帝侯の侯は諸侯の意味であるので、侯爵の意味ではない。そのため、これをもってヘッセン=カッセルの爵位が伯爵から侯爵に昇格したとは言えず、あくまで箔がついただけである。

ザルツブルクはモーツァルトで有名なようにオーストリアの都市であり、ここまででボヘミアを除けば唯一の非ドイツ都市であり、選帝侯最南端でもある。元々は大司教領であり、ザツルブルク大司教は多くの特権を保持し他の大司教よりもさらに格上で、その地位は辺境伯(侯爵)と同格であった。近世以後もオーストリア公国保護の下意外と長く存続するが、ナポレオン戦争中にハプスブルク家のトスカーナ大公が相続、ザルツブルク公国に名前を変えると同時に選帝侯となる。ナポレオン戦争が終結するとオーストリアが併合。


選帝侯の所領はけっこう偏っていて、ケルン、トリアー、マインツ、ファルツの四カ国はドイツの西側、ライン川の付近に存在している。なお、さらに厳密に言えばザルツブルク公は神聖ローマ帝国解体のほんとに直前にヴュルツブルク公に選帝侯を譲っているのだが、さすがに面倒なので割愛。
  
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2009年04月15日

Heiliges Roemisches Reich(1)

ふと思ったのだが、「七選帝侯」というと世界史上の中でも最も中二病臭漂う単語ではないだろうか。しかもその周辺の単語や要素がまた変に気取っていて、当人たちも意識してやってたんじゃないだろうかと思えるほどである。創作向きと言えばそうかもしれない。


選帝侯とは、神聖ローマ帝国の皇帝を選ぶ選挙権を持った中世のドイツ諸侯のことである。中世ドイツというのがまたらしくていい。より正確に言えば選帝侯が選出するのは「ドイツ王」であり、ローマ王が儀式を経て戴冠することにより皇帝を引き継ぐ。すなわち、ドイツ王を皇太子として扱う場合も多い。ドイツ王はローマ王と呼ばれることもある。

この選挙自体は1198年から行われていたが、明確に定められたのは1356年のことであり、定めた勅令を「金印勅書」という。しかし、神聖ローマ帝国そのものが選帝侯の制度が定まっていった頃にはすでにかなり形骸化しており、皇帝の選出というよりはドイツにおける暫定リーダーの選出といった雰囲気に近い。選帝侯はおおよそ七人いたので七選帝侯という。ロマサガ2の七英雄の元ネタの一つはこれなんじゃないかと思う。

その七人は以下の通りであるが、それぞれ神聖ローマ帝国宮廷のなんらかの役割を持つ「という設定」で、選挙は宮中会議「という設定」で進行するので、またなんとも妄想に一役買いそうである。司教が三人混ざっているがこれは中世の教会は世俗君主としての性格も持ち、実際に所領を支配していたためである。これを整理したのがナポレオンで、19世紀になると大司教領は他の世俗諸侯に吸収されて消滅している。というよりも、1806年には神聖ローマ帝国自体がナポレオンによって解体された。


・マインツ大司教 → 司教ではあるが「ドイツ大法官」「神聖ローマ帝国の宰相」という設定。また「筆頭選帝侯」という設定だが別になんのことはない。大法官とは本来ならば宮廷の事務を行う役職だが、もちろん彼らは実際に皇帝の宮廷にいたわけではない。

・トリアー大司教 → 「ガリア=ブルゴーニュ大法官」だが、神聖ローマ帝国がガリア・ブルゴーニュ(フランス)を領有したことはない。一応、トリアーが最もフランスに近い。形式上神聖ローマ皇帝はすでに滅んでいる西ローマ帝国を引き継ぐものであり、西ヨーロッパ全土の君主ということにはなっているので、大法官にもこういった名前が付けられていたのだろう。実際のところ、神聖ローマ帝国はよくてドイツの支配者、悪いと単なる称号という程度のものであったが。

・ケルン大司教 → 「イタリア大法官」。ケルン大司教はケルン市民と仲が悪かったため、実は選帝侯である期間彼は大概ボンにいた。まるで神聖ローマ皇帝なのにほとんどローマにいたことがないというのにシンクロしているかのようである。またそれに伴いケルン大聖堂も1248年に建設が始まったものの一向に進行せず。なお、ケルン大司教は選出された皇帝にアーヘンの大聖堂で戴冠させる役割を持つ。


・ボヘミア王 → 「侍従長」。一応「王」であるので選帝侯の中では最も位が高いはずだが、実際の筆頭はマインツ大司教である。これはボヘミアは初め神聖ローマ帝国に加盟しておらず、途中から入ったことにも関係しているだろう。加えてボヘミア(今のチェコ)は西スラヴ系であってドイツ人ではない。ボヘミア王は最も神聖ローマ皇帝に近い地位とも言え、ルクセンブルク家やハプスブルク家は皇帝位をボヘミア王位とともに世襲した。神聖ローマ皇帝の宮廷は皇帝が変わるごとに移動したわけだが、プラハが一番それっぽく見える。


・ファルツ伯 → 「家令」という設定上、ライン宮中伯とも言われる。元々は宮中の書類を扱う称号であったが、ドイツでの諸侯分裂傾向が強まると諸侯監視の役割となった。しかし、見ての通りファルツ伯自身も諸侯と化し、こうして選帝侯にまでなってしまった。実はファルツ(Pfalz)という地名自体がこの選帝侯由来で、宮中伯は(中世)ドイツ語でPfalzgrafである。grafは伯爵の意。ファルツ伯はそのような出自であるから権力基盤も弱く、三十年戦争で新教側について敗北したところでバイエルン公に選帝侯位を奪われてしまう。三十年戦争後、ウェストファリア条約にて八人目の選帝侯として改めて認定されている。要するに、こちらのファルツ選帝侯は「家令」ではない。

しかしゴタゴタは続き、17世紀末に家系が断絶するとフランスの太陽王ことルイ14世が彼の親族の相続権を主張し、ヨーロッパ中を巻き込む大戦争となった(ファルツ継承戦争)。実はフランス王が神聖ローマ皇帝位をかねたことや選帝侯となったことは歴史上一度も無いものの、それぞれへの立候補や相続権主張自体は珍しいことではない。ファルツ継承戦争の結果フランスは領土を得たものの、ファルツの継承権は得られなかった。その後ファルツ伯は再びバイエルン公に引き継がれ選帝侯として重複したため、称号そのものが消滅した。ナポレオン戦争前に消滅したものとしては、唯一。


(2)へ。
  
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2009年04月12日

戦え、世界とそして内面と。

雑記「サブヒロインは世界と闘争する」(HOTEL OF HILBERT)から、ちょうど自分でも書こうと思ってやめていた話題だったので、都合よく便乗。主に1のほうについて。2のほうもおもしろそうだけど、ちょっと書くのに時間が必要そうな話題なので、また今度書くかもしれない。もちろん、『かにしの』他のネタバレ有。


確かに、攻略化要望の出るサブヒロインとそうでないものというのは比較的はっきりと分かれるところである。そしてメーカーが勘違いして、後者のヒロインなのに追加しちゃって不評だったり、せっかく前者のヒロインだったのにシナリオに殺されたり、ということはしばしば見る光景である。前者の例として、該当記事で挙がっている『かにしの』の例に付け加えれば『With You』の乃絵美、『それ散る』のかぐら(完全版の話は忘れる)、『Fate/stay night』のイリヤ、あとは友達から『はるのあしおと』の教頭という声も上がった。全て納得できる話だ。自分だと、ちょっと前まで『明け瑠璃』のフィアッカ(notリース)と言っていたけど、MCでおおよそ納得したので撤回する。

『マブラヴ』もそういう声の大きかったゲームである。柏木にしろ月詠さんにしろサプリメント的な意味じゃなくてなんらかの方法で攻略したかった。かく言う私も、『マブラヴAF』に一番期待したのは霞が攻略できるかどうかだったし。ついでに言えば、いまでも築地×茜のシーンがなかったのはおかしいと思ってなくもない。

極端なのはういんどみるで、『はぴねす』は『りらっくす』で本当に全員攻略できたときは驚いた。準はまああってしかるべきとしても、義母実母かまわずというのはなかなか見られない光景。そのつながりでそういえば、最近自分と同時に『カンパネラ』をやり始めた某友人が「ガーネットにルートがないのはおかしい、修正しる」と叫んでいたがあれは純然たる声優補正である。いいもん、チェルシーは攻略可能だもん。まあ『はぴねす』の前例を見るに、ガーネットもFDで攻略できる可能性が高いわけだが。ゴーレムが攻略できるかどうかが分水嶺だな。


閑話休題。ルート要望があるというのは、もちろんその子と仲良くなった光景が見たいということもあるが、「その子の物語が見たい」という欲求でもある。多くのエロゲはヒロインのトラウマ救済ストーリーであるということは否めず、トラウマを使ってヒロインの内面を描写しているとも言える。今度はこっちの話とも微妙につながってきそうだが、トラウマ救済に引きずられすぎて、主人公は恋愛を楽しんでいるのか人助けがしたいのかという軸がぶれているエロゲも確かに多い。

いずれにせよ、ルート要望の強いサブヒロインというのは世界になんらかのトラウマを残してきているないし残している可能性があるということであり、「ヒロイン全員の救済」がある種の強迫観念になっているエロゲの主人公にとって、その世界は最初から欠陥があったということになる。「ヒロイン全員の救済」を達成できないのだから、これを欠陥と呼んでも差し支えなかろう。もちろん、そんなのは単なる強迫観念であって、実際には欠陥でもバグでもないわけだが。その意味で「○○が攻略できないのはバグに違いない」という比較的よく見る言い回しは言いえて妙である。サブヒロインが必要以上に、そしてメインヒロイン以上にかわいく見えるという現象は、この内面の秘匿という要素も大きい。だからこそ、いざ追加されてみるとそこまで深い内面もなく、がっかりだったりするのだけれど。

『かにしの』のサブヒロイン群というのは「解決されていない内面」として最も典型的である。リーダさんはあのみやびシナリオをもって「攻略完了」と見なすのかどうかは意見の分かれるところであるが、私としてはやはり、どこかで分離してリーダさん「だけ」を純然に攻略できるシナリオも欲しかった。三嶋さんもファンブックに「全力で攻略したくなるように描いた」ともあるように、あらゆる要素がメインヒロイン級である。本校系の分校の生徒というだけでも内面のトラウマは何かしら保証されているようなものなのに、みやびシナリオで彼女の実家は倒産する。ルートはいくらでも作れるだろう。奏や通販さんも、同様になんらかの描写されていない内面を残している。それに比べると、大銀杏やちとせ、のばらはそもそも内面云々以前の問題で描写が少なすぎるし、双子は解決済といえばそうであろう。上記の挙げた諸々のゲームにせよそれ以外にせよ、「そのサブヒロインは本当にメイン級なのか」ということを考えるのは、結構その世界を分析するのにも役立ったりしておもしろい。

  
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2009年04月11日

儚月抄最終話を読んで,儚月抄の問題点

なぜ儚月抄は失敗したのか?という議論についてはすでにし尽くされているし,今更する気もないが,最終回についてだけ言えば,

・幻想郷の守手である紫が,幻想郷の存亡をかけてまで手に入れたものが酒瓶一本だったこと

この一点に尽きる。もっと大々的な何かがあるのかと思っていたら,なんと本当にこれだけだったという。某所で「三月精でやれば二ヶ月で終わった話」と言われていたのも頷ける話で,まさに落ちの良い意味でのくだらなさだけは非常に東方的だった。

しかし,今までの東方作品の異変と言えば,確かに一見して幻想郷の危機だったけど終わってみれば杞憂だった,というパターンが全てだったのに対して,今回は割と本気で幻想郷の存亡がかかっていた上に,事件の張本人が紫という点において決定的に今までの東方作品と違い,まさにこの点こそが儚月抄の「原作者による原作ブレイカー」たる所以である。それに比べたら他の,作画がどうだとか設定に矛盾がだとかは比較的些細なことである。今更「月人は地球人を完全に見下しているので,土下座すれば手にかける価値もないと判断するだろうという紫の読みだった」なんて説明を後付でされても,読み違えていたら幻想郷が滅んでた可能性もあるという天秤を考えれば,なんの説得力も無い。

最終話を読む前の,というよりもかなり前からの自分の展開予想だと,あとの展開は幽々子無双だった。穢れが云々という説明はやたらと出てきたし,第三陣として幽々子が月に向かうというのもまあ読める展開であった。特に「基本的に不老不死の月人といえど地上で暮らせば,その穢れから寿命ができる」「蓬莱の薬は生死の境を無くすため最大の穢れであり,月世界の禁忌とされる」という設定が大きなヒントになるとするなら,大逆転となる一手は,月の都に大いなる穢れを持ち込むことだろう。霊夢と依姫の戦闘もその伏線とするなら,あの茶番も無駄ではなかったことになる。そして,穢れの定義が今ひとつ曖昧なままではあったが,求聞史紀の「亡霊」や「幽々子」の項目を呼んだりする限り,幽々子ほど穢れのエキスパートはいないだろう。そう考えるならば,幽々子の月の都潜入は大きな戦力になるのではないか。

というのが,レミリアたちの月到着付近での自分の展開予想だったし,実のところ最終話前まではこの予想の範疇で展開が推移していた。まあ土下座だけは予想外だったけど。そして最終話の結果は全くの逆というか,「幽々子は浄土の住人だから穢れがない」「(だから)月の都に忍び込んでも目立たない」という言葉に一番ひっくり返させられた。

まず,浄土の住人って言葉の使い方的におかしいだろう。基本的に日本神話でそこにいろいろブレンドしてある東方の世界観だけど,浄土は完全に仏教用語である。日本神話と仏教がごっちゃになってるのが日本の宗教ではあるけれど,高天原と浄土は別物である。どちらかといえば,浄土は天界が同義といったほうがまだ近い。そもそも実は天界という言葉の使い方自体が中国思想的なところがあって,中国思想というのも日本の状況に似て,仏教と道教がいい感じに混ざり合ったカオスである。身近にそれを感じたければ,オリジナルに準拠した真っ当な『西遊記』を読めば大体どういう世界観かはわかっていただけるかと思う。太上老君と釈迦如来がいっぺんに登場するので(西遊記が完全な中国思想の世界というわけでもない,という保留はつけておくが)。加えて言えば,東方の天界は高天原でもないっぽい。

そういうわけもあり,比那名居一家の天界行きの話といい天子にくっついてる桃といい(桃は道教における仙人の食べ物),東方における天界の設定は中国由来だと思っていたんだけど,「幽々子は浄土の住人」という話が出てきてよくわからなくなった。いずれにせよ,字義通りとったとして普通は冥界を浄土とは言わないし,この言葉を幽々子は穢れを持たないということを示す比喩だと解釈してもやはりおかしい。

ついでに言えば幽々子はセーフだったとしても,半分は人間な妖夢は完全に穢れを持っているため,月の都では目立ってしまうのでは。もっと言えば,二人とも穢れを持たず月人に同化できる存在だったとしても,それは目立たないだけで空き巣が楽勝にできるとは限らないし,一ヶ月も月の都に潜伏できるかどうかは別問題だったのでは。というかばれるでしょ。

儚月抄は設定矛盾が激しい上に超解釈も激しいので深入りは避けるが,せめて穢れと浄土に関する細かな説明だけはおいていってほしかったな,というのが私の最終回の感想である。しかし,地上から月は満月のときにしか移動できないけど,月から地球へは豊姫の能力でいつでも来られるというのは,永夜抄の設定が崩壊する設定矛盾だったよなぁ……まあ「永琳はパラノイア」という超解釈フォローが入りましたが。
  
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2009年04月09日

水夏を真冬にやった記憶がよみがえる

ずっと書こうと思って草稿段階で止まっていたものでもつぶしていこうかと。その一つとして、「季節を感じるエロゲー」について。とりあえずデータとして、批評空間のPOVを列挙。作品は上位三つ。

春ゲー → 東鳩2XRated、CLANNAD、さくらシュトラッセ
夏ゲー → AIR、車輪、こんにゃく
秋ゲー → 秋色恋華、秋桜の空に、もしらば
冬ゲー → Kanon、ゆのはな、G線


ぱっと見の数字でいきなり判断が付くとおり、夏冬に比べて春秋は投票数が少ない。加えて上位のゲームを見ていっても夏冬は納得できるが、春秋はそうでもない。たとえば夏は上記の三作品以下、『CROSS CHANNEL』『もしらば』『水夏』『_summer』『ひぐらし』『水月』『ラムネ』と続く。どれにも異存は全く無い。特に『AIR』と『ラムネ』の夏してる感は異常。そういえば『君のぞ』も夏だからこそいい。ひと夏の思い出だからこそ成り立つゲームだし、水月の誕生日を8/27に設定したのは演出として神がかってる。

冬でも四位から下は『ゆきうた』『SNOW』『DMF』『パルフェ』『天いな』『ぱてぃにゃん』『SWAN SONG』『俺つば』と、『DMF』『俺つば』は私が未プレイなものの、やはり異存のあるゲームがない。冬も何より『Kanon』と『ゆのはな』の存在感がとてつもない。有名どころだと『Fate/stay night』も冬だけど、言われてみれば確かに冬だったイメージが強いからすごい。

ここで春を見てみると1〜3位と4位の『DC』はまだ納得できるものの、5、6位の『それ散る』、『はぴねす』にはスタートが春というだけでゲーム内容が春かどうかには首をかしげるし、『はるのあしおと』に至っては季節が完全に冬である(あしおとなんだから……)。人がいかにタイトルだけで投票しているかよくわかる。そこから下は票数そのものが極端に少ない。

秋は、秋色恋華からいって一番秋を感じるのがOPムービーという作品だし、『もしらば』は夏じゃないのかと思ってみたら案の定「夏ゲー」でのPOV登録のほうが多い。これらに比べたら5、6位の『Canvas』のほうがまだしも秋だったイメージがある。個人的には秋といえば『ONE』か『月姫』か『月陽炎』なのだが、どれも順位が低い。いかに秋のイメージが人それぞれか想像がつく。こうして見ると、春に比べても「ザ・秋」と呼べるゲームが不在である。

なぜ春と秋は少ないかと言えば印象付けられるほど特別なイベントが無い、とりわけ学園物でなければかなり難易度が高くなる。春は桜、秋は紅葉のイメージを植えつければ勝ちなのだろうが、実際そうなっているゲームは上述の通り一握りである。特に秋の紅葉は厳しい。『月陽炎』はその点、中秋の名月とススキという印象の付け方でうまかったと思うのだが、案外と登録されてないようで寂しい。あの寂寥感はなかなかだと思う。『月姫』もやはり月の存在が大きいか。

『ONE』は鍵ゲーで秋に当たるのがこれしかないという半ばこじつけだけども。麻雀で季節牌を配布するとき「『Kanon』と『AIR』と『ONE』と『CLANNAD』、どれにする?」という聞き方をするのは俺らだけでいい。
  
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2009年04月07日

五本のPVでニコマスを説明してみる

アイマスについていけない。悔しい
ニコマスを理解するたった3つの手順


確かにニコマス界隈というのは自分が何度もここで取り上げているようにかなり特殊な世界であると思う。これだけ身内ネタが多く閉鎖的であるのに、それも何度も衰退や縮小の兆しを見せたりしながらも結局盛り返し、もう丸二年以上続いてしまったことになる。作り手としてならまだしも、見る専として今更本格的に新規参入するのはかなり難しいことのような気はする。

それでも結局ニコマス、特に主流でMADPVってなんだろう、なぜこんなに拡大したのだろうということを表層的にでも理解しておくことのは、ヲタク文化全般やその流れを興味を持つものならば知っておいても損ではない。仮にその人がおおはまりする気があるというのなら、もちろん架空戦記やノベマスから入ってもらうのも正解だと思う。自分の場合でもニコマスそのものはβのセクハラさんから見ているが、週マス30位まで余裕でしたってくらい見るようになったのは、呂凱Pの閣下三国志と、りんざPの閣下世界征服シリーズが始まってからだった。

自分自身、全くニコマスを知らない人にどう紹介したらいいか悩むところではあったが、最近根本的なニコマスの魅力を伝えるのならばやはりMADPVにおける技術革新の歴史をまとめておくのがよいのではないか、そして最も短く端的に済ませるのならば五本くらいで収まるのではなかろうかと考えるようになり、実際某友人(※ 3月頭に我が家に泊まってた医学部のK君)に試したところけっこう好評だった。そして西岡Pの記事を見て、やはりそうだよなと再確認したところである。

で、その手順はやはりこう。

1、ノーマルPVを見せる。次の手順のことを考えればなるべくやよいで。このとき、あまりの動きの滑らかさに驚愕した人が多かったことを話す。




2、やよぴったんを見せつつ、「公式曲なのにダンスがないカタルシスを解消するために生まれた」こと、「これは全部ノーマルPVの切り貼りである」こと、そしてここからニコマスMADPVが始まっていったことを教える。




3、ここでしーなPのPrincess Brideを挟んでもいい。歌詞にあったダンスを選んで切り貼りするだけでなく、コマ単位でダンスの速度を微調整したりカメラワークを工夫したりという涙ぐましい努力の結果、これほど見栄えが良くなるということに気づいてもらえたら勝ち。




4、最近の頂点動画を見せる。その際、七夕革命についてさらっと触れておくと尚良い。今なら確かにわかむらPの覇道が一番ふさわしい。次点で慈風Pの星間飛行を挙げておく。これはもう見た瞬間えらいことになっているというのは、初心者でも自明であるように思われる。





5、その初心者が好きな曲を使ったもので、なるべく七夕革命以後の作品を見せる。ここでいかに華麗に作品を出せるかがポイント。もっとも、曲名で検索すればすぐに出てくるし、前の手順と動画がかぶる可能性も大いにあるけれどそのときはそのときで。まあここでPerfumeって言われることはまずないだろうが、仮に妖精帝國とかアリプロって言われたらRidgerPで勝ったも同然だし、I'veならきはるP、fripSideなら水無月P、QUEENなら七夕P、と大概何が来ても対応できる。長すぎる動画はやめておいたほうがいい。RidgerPでもMA13よりはWahrheitにすべき。




ここまでやれば、その後説明された人がニコマスにはまるかどうかは別として、少なくとも「この二年間ニコマスで何が起きていたのか」ということの根本は理解してもらえるのではないかと思う。
  
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2009年04月03日

番付予想は楽しいでござる

この間の大相撲の記事について若干の補足と追記。

まず、先場所の予想番付について。前頭七枚目で11-4の豊真将と前頭二枚目で8-7のどちらを新小結とすべきかということについて、ネット上の好角家でもかなり議論が分かれている。豊真将を優先するべき意見としては、豊真将は単純に整除するなら豊真将のほうが上位に来るためということと、相撲内容が綺麗であること、大相撲協会に目を掛けられていて好印象であること等が挙げられ、どれも説得力はある。

一方で栃煌山を優先すべきという意見では、栃煌山のほうが上位で厳しい対戦相手が多く、その中での勝ち越しは豊真将の11-4と同価値であるということと、豊真将は今場所敢闘賞を得ており、優秀な成績はそこで報いられているのではないかということが挙げられる。こちらも十分に説得力がある。毎日新聞の予想番付では栃煌山を新小結としている。私としては、単純な整除を優先させるべきではないかという信条を持っているので、期待感をこめて豊真将を新小結としてみた。これは番付発表(今月27日)が楽しみである。


もう一件はこれ。横審が大関の角番システムについて口を出しているとのこと。別に私はそこまで横審のことがそこまで嫌いでもなかったし、確かにいまの大関陣はふがいなさすぎるとは思っていた。しかし、この記事を読んで横審の連中の見識は疑わざるをえなくなった。

『横綱審議委員会の石橋義夫委員は「大関は何があっても常に2ケタが責任」』とあるが、こちらのデータを見ていただきたい。横綱の勝率一覧であるが、この中で生涯勝率が.667を超えているのはかなり数が少なく、特に220代の北尾(双羽黒)以降を見ると.667を超えているのは横綱昇進者のみである。後の横綱、大乃国ですらこれを割っている。こうして見るといかに無茶な要求かよくわかる。(実は今、双羽黒でさえ.667を超えていたのには驚いた。)ちなみに、こちらが同サイトの横綱一覧のデータ。さすがに.667を超えている力士のほうが多いが、それでも割っている人もかなりいる。

しかし、今の角番制度に問題があるというのも頷ける。極端な話をすれば、0-15と8-7を繰り返しても大関は維持可能である(これで一年を通すと24-66で勝率は.267)。加えて大なり小なり星の譲り合いは存在するということも踏まえれば、本気でとらなければならない番数は二場所に五番もない。もちろん、これは極端すぎる話であるが、今の魁皇や千代大海はかなりこれに近い状況にある。それでも「その本気を出している数番で大関を敗れない、今の三役や前頭上位が悪いだけ。結局、負けた側の実力不足に過ぎない」という意見もあり、これはこれで納得させられる。

が、やはり、0-15,8-7で地位が維持できてしまうのは感覚的に疑問を抱く。一つには一場所しか休場できないのでケガが治りきらず本来の力が発揮できていないというのはあると思う。いっそ、「三場所で勝率.501」(休場はノーカウント、ただし三場所連続休場は認めない)なんてどうだろう。ケガをしたら二場所までは連続で休めるし、クンロクでも維持が許される。一回6-9で負け越した程度なら、残り二場所で8-7,9-6と来るか、一場所休んで10-5で維持できる(9-6では不可能なところが味噌)。それでも今よりは維持のハードルが上がると思う。

少なくとも横審で議論されている角番に上限を設けるというのは、単に千代大海の抱える大関在位61場所(歴代一位)や、魁皇の幕内在位94場所(歴代二位)と通算勝利数942(歴代四位)のストップをピンポイントで狙い撃ちしてるようにしか見えないから、やめたほうがいい。逆に言えば、もはや横綱になれるはずもなく、今のぬるい大関維持条件に支えられている彼らの存在意義は、この大記録の維持だけであるとも言えなくもない。
  
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2009年04月02日

うだうだと。

西又先生、世界へ。ほんともう、ここまで行っちゃったなら逆に応援しますよ。世界代表萌え絵作家としてがんばってください。ただし、マジレスするならメカ絵のうまさや癖の無さまで含めて人選するなら、こつえーがベストだったんじゃないかと思う>スターウォーズ

これは大変なショック。fripSideといえば、I'veや妖精帝國と違って非常に自分で発掘した感の強いグループであって、エロゲ業界としても「I'veの空白」に入り込んだ雄の一角という印象が強くエロゲ音楽好きとしては好きな音楽筆頭に挙げていた人たちでした。naoはnao projectの方向でやっていきたいんだろうか、要するに電波ソングだと思うんだが。自分にしては珍しく、元々satの音楽性が好きでfripSideを応援してたので、そっちがどう動くかが気になる。

『明け瑠璃MC』の修正パッチ配布。他の部分はどうでもいいのだが、「・瞳の色に問題があった一部のCGを修正」に笑った。そうだよね、そこは真っ先に修正すべきところだよね。ゲームの進行に直接関係があるものではないけど、当ててない人はプレイ未プレイかかわらず必ず当てましょう。

ニコマスでの祭の話。言われて気づいたけど、確かにKAKU-tailSPっていろんな部分が今までよりもさらに親切設計だったように思うし、その試みはおおよそ成功したと言っていい。もっとも、某友人が「Information見終わったところで満足してしまった」と言っていたように、必ずしも規模の巨大化が伴う問題に対応しきれてはいない。ニコマスのお祭は毎回本当に楽しいので、すごく肯定的な意味で応援している。がんばってほしい。

・第二文芸部バンド3rdアルバム「HOT HEARTS」買ってきた。やっぱOHBIが一番好きかな。これ聞くとなんか涙腺緩むんよね。他にそういう方いません?  
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