2010年02月28日

曜変天目茶碗見に行ってきた

曜変天目静嘉堂文庫美術館が2年ぶりに曜変天目茶碗と、九十九(付藻)茄子を公開するといういうので、これは這ってでも行かねばなるまいと思い、二子玉川まで行ってきた。前回の展覧会は見事に見逃し、さらにその前は5年前ということで、両方とも見るのは今回が初めてであり、また静嘉堂まで行ったのも初めてである。静嘉堂文庫は三菱の創業者岩崎家が所有した漢文の古典を一般に公開するために建てられたもので、美術館も岩崎家所有の東洋美術品を公開するために後付で建てられた。

お目当ての品のうち付藻茄子は紹鴎(松本)茄子と一緒に入ったところに鎮座していた。茄子とはなすび形の茶入のこと。付藻茄子はお茶に興味がある人ならず、戦国時代マニアで知らなければモグリと言えるだろう逸品だろう。付藻茄子は別名松永茄子とも言う通り、松永久秀が所有しており、本来ならばお家取り潰しのところを付藻茄子を信長に献上して所領を安堵された。その後、本能寺の変、大阪夏の陣と戦災に遭い続け、粉砕されるところまでいったがその都度修復されてよみがえり、足利義政→村田珠光→松永久秀→信長→秀吉→秀頼→家康と受け継がれた、戦国時代をかけぬけた不死身の茶道具でもある。X線照射で見ると、バリバリに割れた様子を透視することができる。しかも、夏の陣の破砕の際の修復は、釉薬によるものではなく漆の重ね塗りであったことも判明している。確かに、陶器であることを忘れそうな滑らかさであった。いや、冷静に考えると陶器を漆器化するって発想が正気の沙汰じゃないような。言われるまで純粋な陶器だと思ってた。

松本茄子もその由緒では負けていない。その名の通り、日本茶道の開祖村田珠光の弟子であった松本珠報が手に入れ、さらにその弟子である武野紹鴎の所有するところとなった。そこからは付藻茄子と大体同じような経緯を辿り、信長→秀吉→秀頼→家康と受け継がれた。こちらもやはり何度か戦災に遭っており、特に大阪夏の陣で灰燼に帰しかけたところを漆塗りで修復された点は付藻茄子と共通するため、X線で見るとよく修復したなと思えるくらいひび割れている点も同じである。その後岩崎家の手に渡った点でも全く同じ。


曜変天目はさらに、なんかもういろいろと、とんでもなかった。じっと見ているだけで黒・紫・青・銀とゆらゆらゆらめいて色彩を変えた。原理は知っていてもやはり不気味で、他の色が変わる材質を知っていてもなお、恐ろしく神秘的であった。閉館1時間半前に入って、1時間ほどで全部見終わったが、そこから結局閉館までずっと単眼鏡で眺めていた。

曜変天目は中国の建窯で南宋の時代に生産されたが、なにせ偶然の産物なので極少数しか生産されなかった。現在では世界で三点しか残っていない。そのいずれもが日本にあるが(三点とも国宝)、最も優美で保存状態も良好なのが静嘉堂のものとされている。残り二点は両方とも関西であるため、東京で見たければ静嘉堂へ行くしかない。それもその三点ともに常設展でないため、本当に数年に一度しか見ることができない。今回はかなり貴重な機会だったと言えよう。

ではなぜこのような発色をするのかと言えば建窯の土の成分による、と化学的に解明はされているが、完全な再現はいまだなされていない(相当近いものは最近作れるようになった)。当時誰がどうやって作ったのか、なぜ製造方法が受け継がれず、南宋で途絶えたのか等の難問は、美術史学的にも解明されていない。そもそもこれだけキチガイじみて茶道具に思い入れがあるのは日本人くらいなので、研究が進んでないという事情もあるのだろうけど。


さて、他の物もかなりすばらしい茶器が展示されていたが、切りが無さそうな気がするので、二点だけ触れておく。まず、油滴天目茶碗。天目茶碗としては曜変の次に格が高い種類のものである……が、意外と数が多いので希少性という点ではかなり下がる。東博なんかだと常設展になっている時期もある。しかし、神秘的な外観という点ではこちらもなかなか負けておらず、名前の通り、黒一色の釉薬の海に銀色の斑点が飛び散っている。その滑らかな輝きは、確かに油の飛沫のように見える。これはこれで大好きな一品だ。

仁清焼の壺も良かった。黒釉がこれだけべっとりと用いられた仁清も珍しいが、これが不思議といつもの「吉野山」の紅色の図柄とあっていて、シックな雰囲気が漂っている。金泥も多めに舞っているので、漆器のような様相もなくもない、おもしろい作品。

  

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2010年02月26日

非ニコマス定期消化 2009.10月下旬〜11月上旬

(9)と林檎の時期。




キワミはアゲハ蝶で完成してたと思ってたけどそうでもなかった。やはりノリの良い音MADの素材としては最高級である。



タイツォンさんならやってくれるって皆思ってた。しかし、本来「歌ってみろ」的なチャレンジだったはずのKYMが「またおまえか」になるというのもすごい話である。セルフ比較付。似すぎ。





素敵な奇跡(笑)によって数百万再生してしまった作品。それでなくても百万再生級の動画ではある。さらに最近ではCNNまで釣った。何気ないが実はちゃんとダンスシンクロとれているところが最もすばらしいと思う。同じこと考えたニコマス民は名乗りあげよ(馬岱的な感じで。



CNNを釣った張本人。この労力はとんでもない。それだけに元ネタへのリスペクトも強いだろうし「CNNさん、勘弁してくれ・・」だわなぁ。



影絵の元ネタ……一応。まさに「どうしてこうなった」ではなく「どうしてああなった」。ここからいくつものPVが生まれた。ニコニコの職人のノリとネタの精神が如実に表れたムーブメントだったといえる。良いことだと思う。




譲犯シリーズ。全部譲治のせいにしてみる実験。回を増すごとにうp主の能力が上がっていきだんだん謎の説得力を持ち始めるから怖い。現在EP4待ち。うみねこはアニメも二期やるらしいので、ぜひこちらも完走してほしい。




まあいないよな、多数。伸びた理由は間違いなくサムネ。





とてもそれっぽく仕上がってて良い。下コメのウサテイのまりお風コメントも必見。




おやつの人。なんでもTASってできるもんだなぁ。プレイ風景は……まあ予想のつく通り。しかし、実際に見てみるとひどい。ニートというか引きこもりというか。イベント群が更生イベントに見えるから恐ろしい。おやつの人らしい、斬新な爆笑TASでした。  
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2010年02月24日

ニコニコは本編削除である意味終わってた

ニコニコ動画はどこで道を間違えたのか(ニュー速VIPブログ)

悪いけどこれに関してはニュー速民の立場を支持する。ある意味でのニコニコ動画は、本編削除の嵐で終わってしまったのだと思う。昔「ニコマスは特区(笑)」という言葉もあって、あれというのはバンナムがニコマスを特別視しているのかどうかという議論の途上でわかむらPが「特区なわけがない」と発言したところから生まれた言葉だったが、ニコニコ全体で見れば御三家というのはやはり特区的なところがある。よほどのことがなければ公式から削除されることはないし、東方はともかくクリプトンとバンナムはニコニコのほうを向いて全く商売をしていないかというと、それは否定されるところだろう。

これも誰かが言っていた言葉だが、御三家というのは規模の大きさはもちろんとして、制作者間のコミュニティが緊密であることや作者名明示やタグ整備といった文化が根付いているからこそ、その後他のジャンルが隆盛してもいまだ御三家と呼ばれている。なかでも東方もボカロもその本格的な発展は08年からだが、アイマスはその当初からニコニコに存在し、御三家でも最も歴史が古い。

しかし、本来であれば御三家が特区のような扱いされることがおかしいのであって、他ジャンルがブーム的に到来しては廃れていく流れは、完全に素材不足が原因である。MAD、特に音と映像を組み合わせて作るものは、音源と映像の両方が公式であることは少なく、片方は全く別の作品から持ってくることが多い。そうすると大体において映像が公式で音源が非公式というパターンになると思うが、ゆえに映像の側で削除されるとそのジャンルは復活が非常に困難になる。それに、意外と指摘されていないことだが、MADとは見る側にも共有知識を要求するが本編が削除されると「外部で見てください」ということになり、実はこれが最大の障壁である。

これによって「ひぐらし」も「らきすた」も「KYM」もジャンルとしては死んだし、ドナルドもヴェルオリもKBCもそもそもが素材不足すぎた。何よりニコニコ全体が息苦しくなって、だから僕は特区のニコマスに逃げ込んだ。それもまた否定できない。もちろん、ジャンルとしては死んでいても単発ではおもしろいMADが浮上してくるし、その後のアニメMADでも一時期ランキングを席巻するんだけどやっぱり続かない。たまにおもしろいMADが出てきたと思っても内容にあまり踏み込まず、音MAD的なおもしろさを発揮したものやネタに走ったものが多いのも、素材不足が原因。御三家が強いのも、他ジャンルの人間にキモイだのなんだの言われながらも、素材そのものの持つ笑い以外の要素、特に感動できるものを用意したMAD作品が多く存在していて、それが一発に強い作品を地盤で支えているから。裏御三家がそこそこ長続きしてるのも、素材が多いし削除されず、しかもその素材が映像面で強いから。修造なんていまだに素材が増えている。これ以上の理由はない。


誤解のないように言っておくが、今のニコニコにそんなに不満があるわけではない。しかし、βやγの頃を知ってか知らずか(上記のような発言に関して)「懐古乙」としか思えない人種は、はっきり言ってニコニコ全体が一番おもしろかった時期を知らなかったか楽しめなかったかどちらかであって、そんな彼らにはちょっと哀れみを感じる。実際のところ、βやγの頃は自分の友人の誰しもが見ていたが、今プレミアムになってまで追っているのは私ともう2,3人だけで、当時思われていたような拡大には失敗した。そして出来たのが今のニコニコ、と私は認識している。



(追記は格納。某所に対する応答なので読みたい人だけどうぞ。)
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2010年02月22日

真紅のガーネットに惚れた日

ピンクトパーズ文化村のヴィクトリアンジュエリー展を見に行ってきた。宝飾品の企画展というと昨年のカルティエ展が思い出される。後から振り返ってみればあれは自分の中でけっこうな衝撃を受けた企画展ではあった。実は一人で行った後、友達と行って、母親とも行っているので、あのカルティエ展には三回も行っていたりする。

今回のヴィクトリアンジュエリー展は穐葉アンティークジュエリー美術館という那須高原にある美術館からほとんどを借りているので、実は国内からの輸送品が多い。その点でのありがたみは若干欠けるのだが、よく考えたら一生のうちに那須高原に行くかどうかを踏まえれば大した問題ではないのであった。それも、文化村だからふらっと行けたけど、ジュエリーしか飾ってない美術館にわざわざ足を踏み入れる勇気は、いかに私といえどもなかなかに辛いものがある。

ジュエリー展なので当然まぶしいくらいに光輝いていたわけだが、ダイヤやエメラルドを多用したものはあまり見られず、金銀はふんだんに使いつつも石は半輝石というパターンの装飾品が多かった。文化村なら伝手が無かったとは考えづらいので、これは借りてくる資金の問題だったかそれとも企画者の趣味か。「穐葉アンティークジュエリー」の所蔵がそういうものが多かったという可能性もある。個人的には半輝石くらいのほうが好きではあるので、トパーズやターコイズ、アメジストがたくさん見れたのはけっこう嬉しかった。

しかし、今回最も目を惹いた石はガーネット、それもボヘミアンガーネットであった。ガーネットといえば深い赤色で、"ピジョンブラッド"と呼ばれる類のルビーよりもさらに血のような、妖艶な色をしている。小粒のものや質の良くないものは濁って見えるが、今回見たものはさすがに皆澄んでいてしかも大きかった。あの独特な赤色は吸い込まれるものがある。……と、ここまで書いたからには画像を用意せねばなるまい、と思ったがサイトに無かった。ぐぐってみたけど、展示されていたものがどうにも手に入らなかった。図録買ってくればよかったかなぁ。そしたらスキャナで一発だったんだが。仕方が無いのでピンクトパーズでお茶を濁す。


どうでもいいことを一つ書いておくと、今回ヴィクトリア女王の絵と写真も何枚か展示されていた。ヴィクトリア女王は1837年に18歳で即位すると、相思相愛の相手ザクセン=コーブルク=ゴータ家のアルバート公と1840年の21歳で結婚。そこからわずか21年間で9人の子供をもうけるが、1861年の42歳のときにアルバート公が亡くなる。そこから25年間ずっと喪服を身に付け続け、喪が明けると1901年に亡くなるまで表にほとんど出てこなくなった。

ところが、ヤケ食いしたのか9人も生んでホルモンバランスが崩れたか、写真が発明されたのが19世紀の後半ということもあって、ヴィクトリア女王の場合、油彩画で見ると若くて美人な女王様なのに、写真で見るとぷっくり太ってしかも常に喪服という、見る影も無いお姿になってしまっている。そのせいで、何も知らない人が見ると「絵のほうでは大分ごまかしたのね」などという悲しい勘違いをされてしまう。ちなみに、若い頃のヴィクトリア女王は真っ当に美人である。

ちなみに、この後は山梨県、福井県、広島県と巡回するらしい。見事に大都市圏外してるのはなぜだろう……まあ、たまにそういう企画展もありますが。  
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同人誌の買い方・選び方(ショップ・秋葉原編)

前回のが意外と反響あったので、今回も書いてみる。意外とですます調書きやすいということに気がついた。最近仕事でよく書くからだろうか。イベント編はこちら。


・表紙買いだけは避ける
基本中の基本ですが、一応書いておきます。これはイベント編に続いて鉄板ですね。表紙はカラー補正がかかる上に、特に描き手の力が入っているということは前回すでに述べたところです。しかも、ショップでは大概の場合見本で閲覧できるのは2、3ページです。しかも印刷がかすれててよくわからない場合もけっこうあります。安全策はサークル名を携帯でメモり帰ってぐぐるのが正解です。ショップおきの場合、イベントが挟まれていない限り、2〜3週間空いても大概まだ売っているので、イベント会場のような買い逃しはあまり発生しません。人気のサークルほど頒布数が多い傾向があるのもありがたい。数もありますし他のショップだってあります。都内なら、山手線一周するだけで何十軒とショップがあります。どっかで買える、この精神はイベント買いと正反対かもしれません。

ただし、私自身意外と衝動買いをします。1冊や2冊、つまり500円や1000円、そんなところでけちってもしょうがないからです。そもそもここでけちる人は、あまり同人誌を趣味としてもたないほうがよろしいかもしれません。


・コミケのチェックリストは普段から活用する
特にCD版の話です。本来の用途からはやや外れますが、有効です。考えてもみてください。あれほどサークルのデータが集積され、それも全てのサークルのHPにほぼ一発でリンクが張られているという状態のリストは、この世にあれくらいしか存在しません。コミケに出展しててもショップ売りしてないサークルのほうが、一般的には圧倒的に多いかと思います。おそらく全体の1割も無いでしょう。ですが逆に、ショップ売りしてて直近のコミケには不参加なサークルは割と珍しいのではないでしょうか。ショップの行き帰りには直近のリストを開き、HPのチェックに使ったり優先順位の確認や変更などを行うと、けっこう店内の買い物もスムーズに行きますし、サークル名や作家名を覚えやすくなります。ときどき「お前よく買ってないサークルの名前まで覚えてるな」とか言われますが、多分にこのせいです。


・ショップを使い分ける
はっきりと言えば、都市部における同人誌購入最大の肝です。ショップによって置いてある本の傾向やディスプレイが全く違います。場合によっては、同じショップでも店が変わると傾向が変わる場合もあります。たとえば、以前ならば質・量・見やすさともに虎の穴秋葉原店が最強でした。しかし、あそこは1月の大改装で展示方法ががらりと変わり、新刊の配置が無駄に細かくなったため、ぶらりと探すには良いが特定の本を探すには全く非効率的なディスプレイになってしまいました。しかも、以前ならば見本誌には内容が2〜3ページ分ついていてしかも印刷がしっかりしていたのに対し、大改装以後は基本1ページのみになり、しかも不鮮明な印刷になったので、はっきり言って中身の想像がつきません。一方で、新宿・池袋の虎の穴は従来の秋葉原方式で大変みやすいです。ただし、店が狭いので種類が貧弱、特に池袋店は腐女子向けに力を入れているため、有名サークルのもの中心の配置となっています。新宿店は客層ゆえにか、18禁に強い傾向があります。

秋葉原の各店舗を、独断と偏見ですっぱりまとめてみましょう。

・虎の穴
→ 前述の通り。特定の同人誌を探すのには配置が悪く、新刊のチェックには見本誌がみづらい。しかし、なんだかんだ言っても品揃えは最高。ジャンルの偏りも少ない。
・メロンブックス
→ 種類は少ないがツボを抑えたサークルの同人誌が多いので、不満感が少ない。店員の目が良いのか。通称「メロブ積み」と言われるように、在庫は非常に豊富。これは同人誌にも比較的当てはまる。以前から東方に寄りかかりすぎて他のジャンルが圧迫され気味。
・まんだらけ
→ とにかく種類は多いが雑多で質が伴わない。中古を売りに行くとときどき意味不明な値段をつけられるため、何か納得した。特定の同人誌は探しづらいのであまり使っていない。渋谷・秋葉原・池袋とこうだったから(まあ池袋のは腐女子専門店だけど)、中野もどうせこうだろうと思って一回も行ったことがない。
・メッセサンオー
→ 店舗数は多いが一軒一軒が狭い。本の種類は悪くない、というよりも人気サークルだけジャンルを固めずピンポイントにおいてある。こう言ってはなんだが他のショップに比べてひとけも無いので、特定の人気サークルの新刊を確実にゲットというときは意外と重宝する。あと、同人ソフトに関してはえらい熱の入れよう。
・ホワイトキャンバス
→ 言わずとしれた東方厨。他のジャンルも申し訳程度においてある。見本誌が無いのですごく買いづらい。あと、在庫切れが多いのと、種類は豊富だが質がピンキリ、主要サークルに限っておいてない、等。ついでに言えば、表通りからかなりはずれた場所にあるので行くのがめんどくさい、という難点もある。
・ラムタラ
→ エロしかおいてないかというと意外とそうでもなかったりするが、クリムゾンがそろってるあたりでいろいろ察してほしい。やはり、在庫の多さや見本誌、ディスプレイなどの工夫は専門店には劣る。たまに行くとおもしろかったりする。

とまあ、こんな感じですね。主観としては。基本的に虎とメロブ、メッセだけ回れば用は済むと思います。あとは実際に言ってみて、自分なりの巡回路を定めればいいかと。ラムタラを出しましたが、他にも専門店じゃないけど扱ってるという店はけっこうあります。ゲーマーズとか。

最後に、主要ではない、裏路地でやってる小さな同人誌専門店について。ぶっちゃけて言えば、一般的な意味での掘り出し物は期待できません。有名サークルの稀少な同人誌は、やはり虎の中古が鉄板です。昔はK-BOOKSが中古を大々的に扱ってましたが、いつの間にか止めてました。ではどういうことかと言いますと、そういう小さいお店はマニアックなジャンルや元ネタの同人誌、かなり古い同人誌なんかについては確かに強い一面があります。私の某友人を「ここならレトロゲーのもあるかも」と連れて行った店で、彼は見事にファイアーエンブレム聖戦の系譜の90年代後半に描かれた同人誌を何冊か発掘して喜んでいました。当然ですが、一冊としてサークル名を知りません。しかし、そういう探し方をするときは、非常に有効ということも覚えておくとよいかもしれません。


  
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2010年02月20日

繁忙期

仕事忙しすぎワロタなので、はてブから拾ってお茶を濁す。

・宮内庁と共産党の国会漫才(俺の邪悪なメモ)
→ こういうことやってるから、宮内庁は胡散臭い集団扱いされるんだと思うな。
→ 日本神話や皇紀なんて(科学的に)信じている人なんてもはやほとんどいないんだから、さっさと掘ればいいのにと思う。
→ 「箸墓」の名前の由来は有名だと思っていたがそうでもないのか。モモちゃんはどじっ子。
→ そういう逸話抜きにしても、日本最古の古墳として箸墓は習うはず。知らなかった人は日本人の教養として覚えておくとよろし。


・温暖化なのに、諏訪湖は冷えている?(exciteニュース)
→ 前にkomeの人と諏訪に行ったとき、あまりの温泉の量と、博物館にあった諏訪の地形図を見て「諏訪湖自体が温泉でもおかしくないなw」という冗談を言い合ったんだが……冗談じゃなかったようで。


・平成22年度大学入試センター試験平均点一覧
→ 時々中国語、韓国朝鮮語あたりの平均点が英語に比べて異常に高い、と文句を付ける国士様を見かけるので、啓蒙のために貼っておく。
→ 見ての通り、一番平均点の高いのはドイツ語で、韓国朝鮮語よりもやや高い。
→ ついでに言えば、フランス語も中国語並。受験者数も中国語が飛びぬけて多い以外は変わらない。
→ 解いてみればわかるが、はっきり言って英語以外の外国語のセンターは簡単。160点くらいまでは簡単にとれる仕様。帰国子女なら言わずもがなでしょう。


・女の子のキャラクターを3つの指標で把握する(G.A.W)
→ 大変キモイ文章ですが100%共感してしまった自分も十分キモイようです。
→ 「かがみは生理痛重いです」かがみんに大して興味無いけど俺もそう思う。
→ まあ、ある種の重症なヲタの脳内にはこんな世界が広がっているのかもしれない、ということで。


・「オナニーのひどさ」を指標に女の子のキャラクターを把握する(G.A.W)
→ ついでにもう一つ、同じブログから。
→ 「ほなにーでこのエントリ思いついたのはよくわかった。/オナニーひどそうなキャラか。『ヨスガノソラ』の穹、『シュトラッセ』のマリー、『水月』の花梨なんてどうでしょう。」と、このブコメで書いたんだけど、他にほとんど例示を挙げいている人がいなかった。ということは、皆あんまりこういう思想持ってないんでしょうか。ちょっと寂しい。


・時効だと思うので映画「300」についてケチをつけてみる。(ある百人隊長の執務室)
→ ニコマスPの人だけど、うちと全く同じことを言っていたのでコメントしてきた。しかし、コメント欄でのやりとりまで全く一緒の流れというのが……w
→ 「ただ原作者のフランク・ミラー氏がいくらアメコミであろうと、無意識であろうとあの出来にしてしまったことが残念です。 もうちょっと何とかならなかったのだろうか。 」やっぱり結論はここに落ち着いた。誰か、フランク・ミラー本人にインタビューとってこい。  
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2010年02月17日

第7回東方シリーズ人気投票分析(音楽部門・投票者アンケート部門)

・音楽部門
こちらはキャラ部門と打って変わって予想だにしないものが多かった。『セプテット』の1位はなんとなく予想できていたが、この圧倒的な強さはなんだろう。名曲なのは間違いないんだけど、連覇するとはなぁ。レミリアとセットで入れた人がかなり多かったのではないか。2位は順当過ぎるとして、3位に『感情の摩天楼』が来たのはかなり驚いた。確かに私も入れたのだが、キャラ人気以上に曲人気がある模様。物悲しさが聖のストーリーを彷彿させるのがポイントか。曲名も良い。

『霊知の太陽信仰』が上がったのはメガフレア効果な気がしないでもない。いや、天則効果か。『the Grimoire of Alice』も緋効果だと思うが、それにしても60→26は過去に類を見ない上昇。あとは『ハルトマンの妖怪少女』『ラストリモート』のこいし関係二曲が上がっていた。

逆に、『幽霊楽団』『千年幻想郷』『竹取飛翔』『人形裁判』『もう歌しか聞こえない』『懐かしき東方の血』『狂気の瞳』あたりがまとめて下がっているのは、キャラ部門の分析同様、妖々夢・永夜抄・萃夢想の凋落と見る。しかし、『幽霊楽団』は『幽雅に咲かせ』と一緒に残るもんだと思っていた。『Demystify Feast』も二回前から比べると25位も下がっている。曲については紅魔郷も被害を逃れられないようで、『ラクトガール』がすごい勢いで下がっている。『風神少女』は文の人気低下につられたか。他の上位の曲は大体現状維持かややダウンで大きな変化は無い。

新作の曲は『摩天楼』をはじめてとして、キャラに比べればすでにかなり上位に食い込んでいる。投票し忘れてあとから悔やんだのだが、『小さな小さな賢将』は確かに名曲。『春の湊に』も良道中曲で良い位置につけた。『幽霊客船の時空を越えた旅』以下も比較的高い位置につけ、曲はすでにかなり受け入れられていることがわかる。その中で『時代親父とハイカラ少女』が96位だったのはやや意外。ネタ曲すぎたか。


・アンケート部門
性別・年齢は予想通り。おっさんだらけのアイマスから比べると−5〜10歳という感じ。プレイ比率はほとんど変わっていない。投票数は前回から1.5倍だが、プレイ人口も見る専も同じ割合で増えている模様。星蓮船の使用キャラは至極予想通り。やはり蛙装備が多い。天則はややレミ咲の割合が多いが、これは第六回でも同じ傾向。お空が高いのは某友人曰く「想定の範囲内」だそうだ。東方を知った場所は順調にニコ厨の割合が増えてきたが、プレイ人口を見るにけっこう本来の楽しみ方に溶け込んでいるのかも。

最後に、儚月抄の評価が高すぎてコメントに困った。いや、あれは評価したらダメだろ……例のコピペの通り「「東方はそんなもん」と思うなら、具体的にどう「そんなもん」なのか例を挙げて説明してくれ」だよ。例のコピペからもう一言ついでに言うなら、実は私は"穢れ"についてかなり投げやりに設定され、明らかに妖々夢・永夜抄・花映塚の設定と矛盾ととられかねないことになっている点に一番怒り心頭だったりする。二番目は、今回ばかりは本当に幻想郷の存亡に危機が訪れたのにもかかわらず獲得物が酒瓶一本だったこと。この二点への愚痴は以前書いたのでそちらへどうぞ。まあ、世間的にそこそこ評価ならそれはそれでも良いです。僕はボウゲッシャーの十字架を背負って生きます。

ついでなので、「例のコピペ」をここに張っておく。参考までにどうぞ。
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2010年02月16日

第7回東方シリーズ人気投票分析(キャラ部門)

上位陣は予想通り。しいて言えば、霊夢→魔理沙→早苗→咲夜だと思ってた。早苗さんは順調順調。魔理沙は意外と差が開いたなという感じ。レミリアは三回連続の5位だが、今回はかなり咲夜に肉薄している。幽香と妹紅は正直下がると思っていたが、ほぼ現状維持。さとり様8位はちょっと意外。現状維持くらいだと思ってたけど、上がるかぁ。次回維持したら本物。でも出番がちょっと怪しい。

逆にトップ10から姿を消したのが幽々子と紫。しかし、よく見ると12位と13位に大きく差があり、12位までは上位陣と考えればぎりぎり下がり止まったと考えるべきかもしれない。儚月抄の呪いがかかってる紫はともかく、なぜ幽々子が?と思ったが、ほぼ現状維持の妖夢はともかく藍、橙、レティ、虹川三姉妹まとめて全員下がった。星組が7人追加で維持は相対的上昇ととらえるとしても、全体的に妖々夢はひどくダメージをこうむった形。言われてみると、幽々子→聖という票の流れは想像がつく。ちょっとキャラかぶってるところがあるから。包容力とかね。

そう考えて下のほうを見ると、永夜抄の壊滅っぷりがひどい。完全に妹紅の一人勝ち状態で、その人気他キャラに分けてやれよという状態。なんせ、妹紅9位の次は慧音の30位になる。優曇華と輝夜はほぼ維持しているが、そもそもが32位、33位と地位に対して低すぎる。私が投票した永琳にいたっては大幅に下げてなんと42位、もちろん6ボスぶっちぎりの最下位。なんにしたって、みすちーに負けてちゃダメだろう……(みすちーdisる気は全く無いけど)。実は今まで半分くらいシャレで儚月抄のダメージ(笑)と言ってきたけど、案外とシャレになってないのか。しかし、妖々夢の凋落とあわせて考えると、単純に初期Win作品が応援されなくなってきていると考えたほうが妥当かもしれない。

その意味で驚異的なのが紅魔郷。トップ10に5・6・EXボス揃い踏みの3人ランクインし、パチェと美鈴がほぼ現状維持で20位以内と、小悪魔が大幅ランクダウンしている以外には特に新キャラ増加の影響などは見られない。しいて言えば小悪魔がランクダウンしているということは、紅魔館も外堀は埋められつつあるのかもしれないけど。まあ私みたいなのがたくさんいるので下がらないんだろうが、確かに紅魔館には紅魔館にしかないものがあり、対抗馬がいない。神主はそろそろ西洋物を出してもおもしろいかもしれない、次回人気投票的な意味で。ちなみに、ぱっちぇさんがやや下落しているのは聖に客をとられたせいだと思う。その二人に投票した俺が言うんだから間違いない。

最近出番の多い風神録組は比較的皆元気。諏訪子は上がるかなと思っていたが現状維持だった。大きく落ちたのは文と椛の天狗コンビくらい。地霊殿はさとり姉妹と天則に出番のあったお空以外がかなり苦戦している感じ。特に燐の46位はかなり意外である。霊夢に入れた最後の一票はこの子にすべきだったか。そんなに人気無さそうなキャラには思えないんだがなぁ。上がると思ってたくらいで。お空の急上昇は想定の範囲内だろう。

新規参入の星組は聖15位を当然と考えるならばやはり小傘の21位とナズーリンの25位。この二つはかなり意外であったが、理解はできる。次回の予測をしておくと、小傘は下がる気がする。ナズーリンは現状を維持するか。残りは思ったよりも低かった感じ。まあまだキャラが固まってないので、大体二回目の人気投票が真価になるのは過去の結果から見ても当然であり、まだ悲観することはないだろう。でも、次回も鵺以外は対して上がらないような気がする。キャラが正直ちょっと弱いんだよなぁ……がんばれ。

それ以外の作品も、妖々夢・永夜抄ともにダメージが大きい。むしろ一番被害が大きかったのが彼女らかもしれない。文が11→18、天子が現状維持で19、衣玖が16→28、そして萃香が20→27。天子はよくがんばったと言わざるをえない。文は5人目に投票されるタイプなので、新キャラに押し出された感じがする。実際には一押し票のみの順位でも14位と下がってはいるのだが。衣玖さんは前回全盛期で、今期はちょっと本人自身が空気すぎた。萃香が下がった理由は妖々夢・永夜抄と同じで、やや飽きられつつあるのだろう。旧作は魅魔様56位が最高でかなり寂しい感じ。全体的にけっこう下がっている。


次回、聖が12位以内に割って入るのかどうか。入るとしたら誰が落ちるのか。また、妖々夢・永夜抄は下げ止まるのかそれともさらなる凋落を見せるか。あとは、風神録組が現状維持か下がるのか。下がれば「三作間が空けば下がり始める」ということになるし、現状維持なら紅魔郷と同様「三部作の最初は強い」ということになる。注目はその当たりだろう。

  
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2010年02月15日

うみねこのなく頃に EP6 Dawn of the golden witch レビュー

私がこのEPで最も不安だったのは、いい加減きちんとした解答が出るかどうかという一点であった。その解答というのは完全解ではなく、少なくともひぐらしのEP6にあたる罪滅し編くらいには真相が解明されないと、さすがにおもしろみが薄れてくる。そして実際にプレイしてみると、予想以上に今回でネタ晴らししてくれた。あと本気でわからないのは碑文とベアトの真の正体くらい?これはネタばらしすぎてEP7でやることがなくなり、EP7がつまらなくなるフラグかと思えたほど。しかしどうやらEP7は完全ネタ晴らしで、EP8がハッピーエンドという、ほぼひぐらしと同じ閉め方をするということらしい。しかし、それにしても推理スレとうみねこWikiはたいしたもんだ。けっこう当たっていて、事前にEP5分まで読んでおいてよかったと思う。

そういわけで、今までで一番おもしろかった。個人的には、EP6>EP3>EP1>>EP5>EP4>>>EP2、という感じ。最初ゼパルとフルフルが出てきたときはまた魔法側で新キャラかよと思ったし、中盤の魔法バトルはやっぱり多少だれたものの、終盤の怒涛の展開は見事。やはり竜騎士は、シナリオの精度とか整合性とかを度返しすれば、盛り上げ方におけるシナリオ展開とテキストのうまさは業界有数だと思う。まあそれもこれも全て、ちゃんとネタ晴らしをしてるから評価できることなんだけど。85点。

しかし、竜ちゃん開き直ってるなぁ。確かにこのオチはどうなの。ミステリー的には相当ずっこけたけど、エロ助で他の人も書いていた通り、このしてやられた感は『車輪』以来か、または『ネコっかわいがり!』以来の快挙。とりあえず、今からEP1〜5以前を未プレイの人は、あきらめずに、推理しながらたどり着いてほしい。EP4までじっくりとりかかれば、意外と見えてくるような気がする。少なくとも、うみねこWikiにはEP3の時点でかなり核心をついている意見がちらほらあった。まあ、それもまだ大正解とは限らなくて、EP7でひっくり返される可能性は残ってるけど、まず無いでしょう。ここから変にひっくり返したら、もう盤面がめちゃくちゃになって収拾つかなくなるだろうから、EP7はすごく素直な内容になってくると思うし、それで楽しめると思う。



以下、ネタバレ。  続きを読む
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2010年02月12日

『涼宮ハルヒの消失』

昨日、友人と『涼宮ハルヒの消失』を見にいってきた。実はこの間『なのは』を見に行こうとして全時間帯満席という憂き目に遭い、仕方なく急遽カラオケ大会と飲み会となった。今回はその友人が「今回は予約取った」と連絡をとってきたので、ありがたく乗ることにした。今回も案の定一般席はとっくの昔に埋まっていた。というか、1420で見たんだが、すでにその日一日全部埋まってた。空いた状態で見れるのはまだ大分先のよう。ちなみに、Fateもなのはもまだまだ満席状態が続く。

感想は月並だが、非常に良かった。作画は気合入ってたがいつもの京アニという感じは残している。まあ、ちょっと特殊効果多めだったかなとは思う。ストーリーは原作まんま。あまりにも読んだのが昔すぎていまひとつ覚えてないんだけど、一応細部は変わってはいるらしい。演出的な意味ではバリバリ変わってるが。映像付、声優付だからこそできる感じの実験はたくさん詰め込んである。この辺のチャレンジ精神は失っていない感じ。ちょっとやりすぎて、エンドレスエイトは大変なことになってたけど、そういう意味では映画はさすがに無難な感じではある。声がついたという点では、(ネタバレ)やはりキョンの「ユキ……」が屈指の名台詞。抑揚がこれ以上ないくらいベストで、雪なのか有希なのかぎりぎりわからない。(ネタバレ終わり)

他にもいろいろ言いたいことはあるが、やっぱり長門はかわいかった。消失長門ではなく、長門でなければならない。もちろん消失長門も嫌いじゃないし大好きだ。しかし、動く消失長門を見た今だからこそいえる。宇宙人な彼女のほうが、私にはより魅力的に見える。ハルヒとは対極の万能なる神であり、でもキョンだけは届かない。そんなベタだけど、悲恋だけど、無口にがんばる彼女にやはり惹かれるのです。いいから俺のところに嫁に来い。

とりあえず、見に行く価値は確実にあるということは言っておきたい。で、テレビの三期はやるの?

  
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2010年02月11日

同人誌の買い方・選び方(主にイベント編)

いくつか、自分の中での法則を。まず、イベント会場で買うかショップで買うかによって全然やることが違うので、とりあえず会場で買うことを前提に。実験的にですます調で書いてみた。一種の箴言集だしね。ショップ編はこちら。


・直前のサークルチェックはしっかりやっておく
衝動買いは資金に余裕さえさればどれだけでもできます。しかし、ことイベントにおいて、そこそこ人気のある中堅以上のサークルの本やグッズは開始2時間後までに消滅することが多い。とりあえず、当日本当に買うかどうかは別として、少しでも欲しいと思ったサークルはチェックをつけておくのが良いでしょう。しかし一方であまりにも大量のサークルチェックは物理的にまわることが不可能になるので、臨機応変に巡回できるよう、優先順位をつけて色分けしておくのがベスト。また、そのサークルがショップにおろしているかどうか、もしくはショップにおろさないグッズが存在しているかどうか、という点も優先順位の決定に大きな影響を及ぼしてきます。優先順位の細かな上げ下げは決して怠ってはならない。会場は戦場です。何が起きるかわからない。備えを万全にしておくにこしたことはありません。私のコミケのチェックリストも2、3日目あわせて大体100を越えますが、実際買うのはそのうち半分〜2/3くらいです。サンクリやオンリーイベントではチェック総数自体ががくりと減りますが、この割合はあまり変わりません。

・ジャンル買いは慎重に
私のコミケのチェックリストは東方とアイマスがジャンル買い、エロゲの原画家が作家買いの複合形態をとっています。個人的にはジャンル買いと作家買いに、本質的な違いはないと思っています。ジャンル買いも綿密な事前調査さえしておけば結局作家買いになります。一昔前はそれもしんどかったのですが、今となってはpixivがあり、またけっこうなイベントでHPに参加サークルリストが各サークルへのリンク付で掲載されています。コミケにいたってはCDカタログがあります。これらを活用していけば、会場で右往左往することはまず無いでしょう。

問題は新しくジャンルを開拓する場合です。その場合、たとえ新参と罵られようとも、とりあえず壁を絨毯爆撃したほうが安全です。なんだかんだ言っても人気は一つの指標であり、自分の好みにぶち当たる可能性が高いです。島を開拓するのはある程度イベントをこなしてからでも遅くはないでしょう。ただし、これを解消するためのイベントがオンリーイベントです。例大祭のような例外を除けば、大体50〜200サークル程度しかいないので、ゆっくり島をまわっても時間は余ることでしょう。ジャンルの雰囲気をつかむのには最適。


・優先順位と列の長さを天秤にかける
同人誌にはどれだけ列が長かろうが欲しい物と、買えたら買いたいという物があります。個人的にはその下に会場で立ち読みした結果で考える、の三段階でチェックリストを色分けしています。最上位の部類のサークルは仕方ありません。しかし、2時間という極めて限られた時間内で戦略的に、出来るだけ数多く買うには、列の長さと掃けの速さを見て時間を計算するということがどうしても必要になってきます。また、列の長さはどれだけ熟練してきても先読みするのが難しいものです。行ってみると前回とは打って変わって長蛇の列なんてこともありますし、午前中はひどい列なのに午後から行くとすかすかでグッズも残ってたなんてこともありえます。よって、初心者は特に、列の長さを見て「自分はそのサークルの同人誌本当に欲しいのか?」と三回自問してみることをお勧めします。その同人誌は最悪中古で買えるかもしれません。その場合、値段が軽く5倍になっている可能性もありますが。

・中身を吟味して買う
前述の「会場では時間が無い」に反するようですが、立ち読みできるなら立ち読みしてから買ったほうが無難です。全部読んでから買えるというのが会場最大の強みであり醍醐味です。もちろん必ず買うという優先順位の高いところはやらなくてもいいですが、やや下がるところは読んだほうがはずれを引かなくて済むようになります。特にめぼしいところを全て買い終わって新規開拓・衝動買いの旅をしているときなんかは、必ず立ち読みしてから買うということを心がけるべきでしょう。気に入ったものは半ばお布施のつもりで買う、買わないものは一礼して立ち去るということを心がければ別に迷惑にはなりません。ただし、もちろん長蛇の列のサークルでの立ち読みは避けるべきです。まあどうせそういった人気サークルのもので気に入らなかった場合、中古で売れば元値にはなるので、気にせず表紙買いでいい気もします。

・表紙買いはなるべく避ける
これは特にショップで買う場合に言えることですが、会場でもやってしまいがちなことでもあります。表紙は単純にカラーで見栄えが良いというのもありますが、カラーで化ける人もけっこういます。また、表紙は描き手が最も気を使う場所です。一番買い手の目に付きやすいわけですから。それだけに、意図的に表紙だけ気合が入っているもの、そうでなくとも普段の実力をこえて神がかったクオリティが発揮されているものも珍しくありません。むしろ日常茶飯事です。とりあえず表紙を見て買ったけどサークル名は知らない、家帰ってからサークル名でぐぐろうとか考えて買った本は十中八九はずれます、経験上。

・資金は余裕をもって持っていく
それができれば苦労しねーよ!という声も聞こえてきそうですが、大事なことです。同人誌は買わずに後悔するより買って後悔すべしを地で行くアイテムです。特にショップ売りのないサークルの場合、買えればラッキーくらいの精神が必要です。前述の二項とは反するようですが、迷ったら買うべきです。なぜなら、その同人誌は二度と購入機会が存在しない確率が極めて大だからです。たまに親切なサークルさんは既刊も次回イベントに持ち越して頒布してくれますが、新刊しかおいていない場合が多い。また、やってみればわかりますが、会場をまわっていると意外と衝動買いします。そして資金が尽きます。こんなに買うわけがない、こんなに買ったら今後の生活費が怪しくなる、という水準まで、資金は会場に持ち込んでおくべきです。使わなかったらそれで良いだけですので。

経済感覚は放棄する
元の子も無いことをいえば、同人誌は単価が高く費用対効果は圧倒的に低い。特に、はずれのエロを引いたときのやるせなさはこの点にも起因するものと思われます。同人誌二冊分の値段でエロ漫画1冊買ったほうがよほど長時間読めます。一般人はおろか他のヲタからも「同人ヲタはなんであんなもの買ってるんだ」と思われているということを自覚したほうが良い。しかし、その上で、我々は大いに同人誌を買うべきなのです。人によるかもしれませんが、部屋に同人誌が数百冊数千冊という状況になってくると、はっきり言ってあとから読み返しません。グッズも大体実用には向かないので部屋のインテリアになるか、押入れの奥深くに鎮座することになります。僕の友人には千冊以上同人誌持っていながらその大半が未開封という人もいます。さすがにこれはどうかと思いますが、会場やショップにいるときは、ある程度経済感覚を捨て去ったほうが楽しくなれるでしょうし、良い同人誌を発見できると思います。

  
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2010年02月10日

第7回東方シリーズ人気投票への投票先

ようやく投票してきたので、一応晒してみる。


キャラ部門:パチュリー(2点)、レミリア、永琳、聖、霊夢

前の4人までは即決まった。正確に言えば前3人は俺の嫁、聖は☆の中で一番好きなキャラだったから。けっこうツボで、今までのキャラの方向性から言えば永琳に近い萌え方をしているような気がする。レミリアはパチェとその2人の間くらいの位置、自分の中の印象では。2点はパチェとレミリアでやや迷ったが、レミリアは人気あるから1点でも問題ないだろうということでパチェにしておいた。

さて、最後の5人目は同列で好きなキャラが多いので非常に困ったのだが、咲夜に入れて紅魔郷4〜6ボスそろえにするか、アリスを入れて妖怪魔法使い3人をそろえるか、なんて余分なこともいろいろ考えてみた。結局、カップリングもキャラの一部だと考えれば結界組好きだから、紫か霊夢に入れるのが人気投票の本分であろうと思い直し、まあ霊夢の連覇に貢献するかということで霊夢に決定。今考えると、紫にしておけば5人全員妖怪で綺麗にそろっていた。こちらでも良かったと思う。魔理沙は全然考えなかったわけではないが、ちょっと今回は縁がなかった。


音楽部門:『遠野幻想物語』『幽雅に咲かせ、墨染の桜』『千年幻想郷』『神々が恋した幻想郷』『少女さとり』『感情の摩天楼』『Demystify Feast』

前回は確か道中曲中心にという方針で投票したが、今回はあまりそういうことを考えずに直感で選出した。まず、各種作品を聞きなおしてみて

妖々夢:『遠野幻想物語』『幽霊楽団』『広有射怪鳥事』『幽雅に咲かせ、墨染の桜』
永夜抄:『懐かしき東方の血』『ヴォヤージュ1969』『千年幻想郷』『竹取飛翔』『月まで届け、不死の煙』
風神録:『神々が恋した幻想郷』『少女が見た日本の原風景』『ネイティブフェイス』
地霊殿:『少女さとり』『廃獄ララバイ』
星蓮船:『感情の摩天楼』
大空魔術:『Demystify Feast』『天空のグリニッジ』

までは絞り込んだ。この時点で17曲。以前東方曲はゲームごとに雰囲気が違い、明るい系統と暗い系統に二分できると書いたが、その明るい系統のゲーム曲に固まっている(妖々夢、永夜抄、風神録)。このうち、キャラと両方投票することにはなるが、『千年幻想郷』を外すわけにはいかなかった。いまだに全東方曲で一番良い曲だと思っている。『感情の摩天楼』もやはり新作補正で投票。残りはこれらの曲で何度か聞いてピックアップした。そのつもりはなかったが、結果的にけっこう散る結果となった。

ところで、『千年幻想郷』と『月まで届け、不死の煙』は卯酉東海道にもあるわけだが、この二曲については永夜抄のほうが良いと思う。聞きやすいのはサントラらしいアレンジになっている卯酉東海道のほうだが、永夜抄の面々が持つ妖しげな魅力を光らせるだけの宇宙的なパワーを持っているのは永夜抄のほうではないかと思う。卯酉東海道のほうで聞くと、なんか心が乗ってこないのだ。逆に、『Demystify Feast』や『ネクロファンタジア』は比較的ではあるが大空魔術のほうが好きである。やはり、基本的には単純に聞くだけならばサントラのほうが整ったアレンジが施されていると思う。

あと、東方曲といえば元がゲームということもあり、曲同士のつながりあってあわせて聞くとなお良い、というのがある。言い古されているが、各作品の5・6道中・ボス曲は通して聞きたいところである。そういう意味では、妖々夢の代表が『幽雅に咲かせ』ではあるし、永夜抄が『千年幻想郷』であるので、必ずしも一曲の力で選出されたというわけでもない。まあ『千年幻想郷』は単独でも、一番好きな東方曲なのではあるが。


ちなみに、キャラも曲も第6回と半分以上かぶっている。まあ、人の好みなんてそうそう変わるものではないということで。  
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2010年02月08日

非ニコマス定期消化 2009.10月上旬〜中旬

林檎と(9)が来る前の静けさ。




ろじぱらまだ読んでるぜ。ワタナベさんが動画も作れたことに驚き。スク水氷の完成度の高さに脱帽。何より、「スク水」の体型がすばらしい。業者さんわかってる。




ヘドバンしているときというよりも、完全にクサメタルだよこれ!DoraemonForceって言った奴出て来い。ほめてつかわす。




おやつの人ではないTAS。バグ技を使って最速攻略。しかしきもちがわるい!そりゃゾーマも嫌だろうなぁ。これだけ真っ当なのに腹筋崩壊するTASも珍しい。多数の遊び人技を用意したエニックスに乾杯。




ほとばしるβ臭。当時は二大MAD元だったのに、そういえば直接合体した動画はなかったような。曲が自動販売機の中の人で、描いたのはniji、罪だんご、動画にしたのはYuuzenと、実はニコ東方スターそろいの合作だったりする。




バ行の腐女子恒例のコミケ替え歌。痛いはずなのになぜか感動するのはヲタとしての感覚を共有しているからだろう。ところで、諭吉5人とか足りるはずがない。




開始43秒で素材を使いきる潔い動画。ある意味出落ち。




当時すごく話題になった動画。ピクシーいまだ健在なり。塗れた芝で革靴で、だそうな。イチローと一緒で、こういう人はやはり何か持ってますな。





今回の発掘品。うろ覚えシリーズ大好き。間違え方がリアルで大変よろしい。ごまかそうと必死になっているところを人造的に再現するのはなかなか骨だろう。




もう一作、うろ覚えの傑作を。とりあえず「真っ赤な誓い」が叫べればいいや的な何か。

  
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2010年02月07日

通勤時間の活用方法

基本的に全部ネタバレ。


・『狼と香辛料』13巻。
→ 短編集。最近多いよ! それだけ終幕が近づいてるってことなんでしょうけど。本編があそこまで行っちゃったからなぁ。確かに、書き漏らすくらいなら短編にして吐き出しておいてほしい。本編遅れてもいいから。
→ 前半三つのもうおまえらけっこんしろよと棒読みしかできない。
→ 後半の、これは待望の、と言ってもいいだろう、ノーラとエネクのその後の話。ノーラもエネクも大変かわいくて良かった。エネクが主人公というのがまた。短編の中ではけっこう長かったわりに話が中途半端に終わった感はある。まあノーラの物語を本気で書こうとしたらもう一回本編が書けるくらいにあるだろうから仕方ないか。
→ あとがきに「次巻は本編、年明けに出る」って書いてあったのに、待てど暮らせど出ないと思っていたら、2/10発売だってことをさっき知った。三日後じゃん!危ねぇ。


・『「狼と香辛料」の貨幣考察』
→ 冬コミで買った同人誌。発行はGuinea, Sovereign, Shillings。非常におもしろかった。コミティアにも来るので皆買うべき。ついでに英国貨幣考察本も買うべき。サークル名的にはこっちが本職なんだし。僕はもちろん買いました。そっちも読んだ。
→ ロレンスの用いる主要銀貨といえるトレニー銀貨を中心とすると、その交換比率はトレニー銀貨1枚でイレード銀貨40枚、リュート銀貨300枚。この同人誌の作者も書いてたが、確かにリュート銀貨安すぎるな……もはや銅貨。リマー金貨1枚なら逆にトレニー銀貨20枚、リュミオーネ金貨ならトレニー銀貨34枚と半分くらい、ということになるっぽい。その上でトレニー銀貨は1枚約1万円でほぼ換算できるよう。無論、物価が全く違うので完全に当てはまるわけではない。でも、覚えておくとよりリアリティがわくかも。
→ ちなみに、中世ヨーロッパというと銀はけっこう取れたけど、金は北アフリカのイスラーム教徒から買ってくるしかほとんど入手方法が無かったわけで、だからこそ北アフリカと直接交易できるフィレンツェのフローリン金貨やヴェネツィアのダカット金貨なんかが強かったわけだけど、『狼』の世界だとどうなんだろう。リュミオーネ金貨が強そうだけど、そうするとやっぱりパッツィオあたりが発行してるんだろうか。トレニー王国から自治権を得ているそうだから、やっぱりあそこはヴェネツィア?


・『マリア様がみてる 私の巣』
→ こちらも番外編。本編は終了してるから仕方ない。
→ しかし、これは家系図必要だわw。無かったら多分話を理解するのを挫折してた。大叔母が学校の先輩。再婚とはいえ、椿さん無茶しすぎ。
→ 別になんてことはない短編のはずなのに、なんかほろっときてけっこう感動した。百が母と一緒のベッドで寝るシーンとか。
→ ところで、百の母(香也)が体調を崩している原因について、一発で妊娠と更年期障害両方思いついた俺はどうしたらいいんだ。なんとなく困った感情になった。
→ サブキャラでも乃梨子かわいいよ乃梨子。


・『ゼロの使い魔』18巻
→ なんか冒頭のアレなシーンで話題を呼んだらしい。確かに読んでてそこまでやったか、と思った。でも今までの展開を考えればあれくらいやらないと落ちないわな。話が。ずっと前からもう痴話げんかは飽きたし展開もマンネリになりつつある、と思っていたので、今回のこれはけっこう嬉しい。少なくとも前者は解消されたわけでして。
→ 後者についてもようやくエルフとの戦いが始まるみたいなのでうまく盛り上がっていくだろう。
→ しかし、これいつまで続くんだろ。少なくとも25巻くらいまでは行きそうだな。
  
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2010年02月04日

改築前最後の展覧会

レオナルド・ダ・ヴィンチ《レダ》都美のボルゲーゼ美術館展に行ってきた。ボルゲーゼ家はローマの門閥貴族の家系で、特に17世紀に教皇パウルス5世を輩出した頃が絶頂期であった。そのボルゲーゼ家がローマの北の郊外に造営したボルゲーゼ公園に立てられた離宮が、現ボルゲーゼ美術館である。現在はもちろんイタリア政府の管轄となっているが、19世紀末まではボルゲーゼの私有財産であった。所蔵品は盛期ルネサンスからバロックに集中しており、特にヴェネツィア派と初期バロックに優品が多い。今回持ってこられなかったものとしては、ラファエロの《キリストの埋葬》、カラヴァッジョの《ゴリアテの首を持つダヴィデ》等がある。現在は立ち入りが予約制であるため、イタリアに旅行に行ってもなかなか見れないという意味では貴重な展覧会である。もちろん、今回が日本初。

比較的混んでいたので午後3時入場では見切れないかと思ったが、作品数が48しかなかったので、むしろ時間ギリギリまで使い悠々と鑑賞する事ができた。大作が多かったし、都美のキャパシティを考えればこの作品数も致し方ないところではあるだろう。なお、タイトルの通りこれにて都美は改築をするため、その前としては最後の企画展らしい。あそこは狭くて見づらいので改築には賛成なのだが、そもそも都美が手狭だったから新国立美術館なんていう常設展を持たない箱庭を新たに作ったのではなかったかと思うのだが、結局都が国に領分を奪われたくないがために改築するのではないかと疑いが晴れない。なんとなく美術館行政の迷走と悪しき縦割りの慣習を見ているような気がする。


作品別にピックアップをしよう。まず、マルチェッロ・プロヴェンツァーレのモザイク画。17世紀のモザイク画というのも物珍しくて良い。次に、ベルニーニによる《シピオーニ・ボルゲーゼ枢機卿の胸像》。シピオーニは教皇パウルス5世の甥であり、ボルゲーゼ公園・離宮の設営を指揮した人物。コレクションの中核を収集した人物でもある。何より、よく彫像持ってきたなと思う。展覧会の花にはなったが、これ一品に割と輸送料がかかっているような気が。ウンブリアの画家の《聖セバスティアヌス》。相変わらず女っぽい顔付をしている。なぜに彼はこうも女っぽく書かれるのだろうか。別にそんな逸話は無かったような気がしたのだが。まあ、こういう由来の見えにくい図像の継承も、西洋美術史らしくて良い。

ラファエロの《一角獣を抱く貴婦人》。本展覧会の最大の目玉だが、正直な話、私にはラファエロに見えない。顔はそれっぽいのだが首が太すぎるし肩がなで肩すぎ、一角獣も不自然に見えた。一角獣は純血と貞淑の象徴であるが、本作品は再発見時、車輪を持ち、肩にヴェールのかかった聖女カタリナの図像として見つかった。しかし20世紀の前半になって修復してみると、ヴェールと車輪は後から描き足されたもので、元々は一角獣が描かれた貴婦人の図像であったことが発覚した、という曰くがある。聖女カタリナへ描き換えられた理由は保存状態が悪すぎて図像が不鮮明であったため、と考えられているそうだ。

今回の画像である、レオナルド・ダ・ヴィンチの《レダ》の模写。非常に精緻な模写である。原本が残っていないため貴重な模写だが、アレンジも強い。もう一品の《レダ》の模写の傑作はウフィッツィにあり、画集やなんかだとウフィッツィの模写のほうがよく登場するような気がするが、それはこちらのほうが忠実だからだろう。加えて、ウフィッツィの物はレオナルドの弟子(チェザーレ・ダ・セスト)が描いたことが判明しているが、ボルゲーゼのものは画家不明である。原本が存在しないということは美術史学上の成果として確認されており、文面に残る最後の記録は1625年のフォンテーヌブローであるから、どうやらレオナルドが生涯持ち歩いたようだ。さて、本作品はレダのプロポーションが抜群に良く、風景のキアロスクーロもすばらしい。しかし、本作品最大の見所は白鳥(ゼウス)の目のいやらしさにある、と断言できるだろう。白鳥の表情が、本作品の色気を何倍にも増幅している。

カラヴァッジョの《洗礼者ヨハネ》。あれ、そういえばカラヴァッジョの真筆を見たのは初めてかも。彼らしい明暗の強い作品である。この作品はカラヴァッジョが殺人の罪に関して教皇庁から特赦をもらい、ローマへ帰還した暁にはそのとりなしをしたシピオーネ・ボルゲーゼに直接渡される予定のものであった。しかし、カラヴァッジョはローマを目前にして謎の熱病に倒れて死に、絵画だけがシピオーネの元に渡った、という曰く付きの作品である。もっとも、実はシピオーネに渡る予定だった作品は3品あり、《洗礼者ヨハネ》しかたどり着かず、残りは別のパトロンに回収されている。

アンニーバレ・カラッチの《聖フランチェスコ》。聖フランチェスコの目が完全に逝っている。思わず笑ってしまったが、隣のカップルも同じような会話をしていたので問題あるまい。グエルチーノの《放蕩息子》。グエルチーノの名前の由来が「斜視」だということを初めて知った。ジョヴァン・フランチェスコ・ロマネッリの《巫女シビラ》。巫女シビラはギリシア神話の登場人物で、アポロの巫女であり、神託を授けたとされる人物。ターバンが妙に色っぽくて心に残った。図録にグイド・レーニを思わせるとあるが、同感である。
  
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2010年02月01日

今のニコマス衰退論争に足りていない3つの視点

どちらの味方とかそういう話ではなく、最近の議論には「……ひょっとして皆わざと手をつけてないの?聖域なのか?」としか思えないほど、不自然にスルーされる論点があるので、ここで提示しておく。


1、週マスでの数字

多様化は確実に進行しているが、しかし界隈の多様化と、良質の作品の伸びが極めて速いことは、全く相反するものではなく、共存可能な概念である。実際、08年、09年の前半はそういった形で進んできた。幻想郷ではないが、ニコマスはほとんど全てを受け入れ、Pにしよ見る専にせよ、その人数を増やし、繁栄を謳歌してきた。それでいて「わただもんげ!」意識を失わず、一体感のあるニコマス界隈というのは偉大ですらである。

しかし一方で、週マスの数字、特にランクイン可能圏内である30位のptsが徐々に低下している。07年〜08年頃ではおおよそ800pts必要だったのに対し、09年春以降は600pts程度で可能になり、最近では450ptsあればおおよそランクインできるようになった。ただしこれに関してはニコニコ動画のランキング仕様変更の影響も大きいため、一概に信頼できる数字とは言えない。

もう一つはトップ5に入るためのptsについて。これについては長らくおおよそ下がっておらず、統計的には2週に1週は1万pts超えの作品が登場し、トップ5圏内は3000ptsクラスがずらっと並んでいた。しかし、これも近年は11月第5週の3A07を最後に1万pts超えの作品はない(つまりここ二ヶ月間で一作も無い)。また、11月第1週以後の最近13週のうち5位水準が3000pts付近にとどまったものは、12月第5週2814pts、12月第1週が2940pts、11月第2週が3334ptsに過ぎず、残りの10週は大体2000pts付近、低いものは1000pts付近に下がっている。

また、GiGirさんの示した通り、それだけ多様化が進んでいるにもかかわらず、09年の推定総再生数は08年に比べて下がっている。私見ではあるが、これらの数字を、多様化とランキング仕様変更の二つだけで説明しきるのは、いささか暴論に感じる。ただし、無論のことながら、多様化の意義は認められるべきであろう。そもそも、私自身が架空戦記民だし。また、衰退論者をだまらせるには1万pts超えするような大作1つで十分なのではないか、ということもここで主張しておきたい。何より、「言説よりも一発の動画が威力を持つ」のがニコニコ動画である。

その意味で、そこまでは伸びなかったにせよ、infernoがあのタイミングで投稿されたことは非常に心強かった。まあ、逆にあれで1万pts行かなかったらどうすればいいんだ、という若干の落胆もないではないが。




2、衰退論が出るのは今回が初めてのことではない

それも、なぜか毎回決まったタイミングで勃興する。それがニコマス衰退論である。そのタイミングとは毎年1〜2月頃だ。08年年始の衰退論はL4U発売前の不安と、やはり週マス上の再生数の伸びなさ、そしてちょうどニコマス多様化が急速に進み、PV視聴者が架空戦記やノベマスに流れ始めていたこと、等が重なって起こった。アンケート結果に関する記事のほうでも書いたが、この頃の架空戦記バッシングの強さはとても強く記憶している。しかし、2月第1週、第2週にウッウーウマウマブームも重なって週マス激戦週が続き、まもなくMAD制作に特化したソフトL4Uが発売されて、衰退論を唱える人はどこにもいなくなった。その後、一応08年9月頃にも「ニコマスって東方やボカロに比べて再生数とか伸びてなくね?」って議論が界隈をにぎわせたが、こちらは勢いが他の御三家に比べて足りないという意見はあっても、衰退しているという提言はなかった。

09年年始の衰退論のほうは、新年会が盛り上がりすぎた結果の寂しさと、やはりSP発売前でニコマスから人材が流出するのではないか、という疑惑が界隈を覆っていたことから起きた。引き合いに出すのは何か悪い気もするが、はじCさんが炎上したのもちょうどこの時期である。どうでもいいが、この「未来はにぃ」が微妙に通じてなかったところに、当時のニコマスにおけるブロントさんの知名度の低さがうかがえた記憶がある。「今週の週マス一位もののワさん動画なことは早くも決定ですね。」も単なる煽りにとられてしまったんだろう。その後、まさか美希がブロンドさんと呼ばれることになろうとは、このとき誰も思ってなかっただろうけど。さて、この09年に起きた衰退論のほうも皆様知っての通り、なんてことはなく収束した。特にニコニ広告導入と「乙女」の影響は大きかったように思われる。

その意味では「どうせ今回もすぐに払拭されるだろう」という楽観視も可能であるし、私もそう思っている。ただし、今回の衰退論は1で参照したように、ある程度客観的なデータが伴ってしまっているという点が、厄介であるが。


3、アクティブな見る専が増えたこと

議論とは人数が増えれば増えるほど急進化しやすいものであり、また情報インフラの進化は情報伝播の速度を急激に上昇させ、これもまた急進化に一役を買っている。すなわち、現在のニコマスは2ch、ブログに加えIRCにtwitterまで備えており、議論をするには十分な土壌が育っている。この点は去年や一昨年とは比較にならない。

このような状況において、誰か一人がぼそっと「最近ニコマス見てないな」なんてつぶやけば、上記のような数字や周期的な衰退論もあいまって、途端に議論が始まってしまうのは目に見えている。この点を看過して、昨年や一昨年と比較をしても、なんら意味をなさないであろう。多少議論が沸騰したからと言ってあわてふためいていてはいけないのだ。そんな暇があったら動画見ろ。ただでさえこの間のアンケートで、案外ヘビーユーザーの皆でも見てないってことがわかったんだから。  
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