2013年11月30日

一人ロマン主義全部(ターナー展)

ターナー《レグルス》都美のターナー展に行ってきた。水彩画中心ではあったが,なかなか豪華で量もあり,満足のいくものであった。

ターナーというと,表題にした通り,一人でロマン主義を一通りやってしまったという印象がある。ロマン主義と一括りにはするものの,実際の中身は多種多様だ。これはロマン主義という言葉の多義性もあるが,何より「筆致・主題のどちらかが古典主義からもロココからも外れてたらロマン主義」みたいなところはあり,これが雑多になっている原因である。C.D.フリードリヒは,筆致はパリッパリの古典主義だが,主題が崇高に寄りすぎているのでロマン主義だ。一方ドラクロワは主題が比較的古典的でも,筆致が全く外れているのでやっぱりロマン主義である。

こんな人為的な分類無意味なんじゃないかと言いたくなるような状況だが,ひるがえって,ターナーはどっちも描ける。というよりも,最初は主題が崇高なだけであったが,歳をとっていくにつれて次第に筆致が荒れていき,むしろそっちの意味合いでのロマン主義のほうが強くなっていく。美術の教科書に載っている代表作《雨・蒸気・速度 グレート・ウェスタン鉄道》は非常に印象深い作品だが,あれは1844年,60歳を超えてすでに老境を迎えた時期の作品なのだ。あれに比べると,若い頃の風景画の筆致はずいぶん古典的である。しかしその風景画はあくまで崇高で,やはり古典的ではない。この辺の一人ロマン主義体現が,ターナーという画家の人生を概観したときのおもしろさであろう。

このことはもう一つの豊かな観点を与える。ロマン主義は後世に,主題の自由さという点では象徴主義に影響を与え,筆致の自由さという点では印象派につながっていく。美術史的なインパクトでは後者のほうが強いが,その印象派を予感させるような筆致の大胆さが,老境になって登場するというのはおもしろい。ターナーが亡くなったのは1851年のこと。《印象―日の出》はその約20年後のことだ。そして今回の展覧会を見て思ったのは,ターナーの晩年の作品は,印象派はおろかもはや抽象表現主義に近いほど激しいということだ。当時「未完成」という批判があったそうだが,それもそうだろう。《雨・蒸気・速度》は,あれで筆致を整えたほうだったのだ。実は,筆触分割の発明者モネも,晩年はどんどん筆致が荒れていき,カンディンスキーと見まごうばかりの表現になっていく。ここで《松林図屏風》を思い出すに,人間枯れると筆致は逆に荒れるのか,と考えさせられてしまった。ついでにどうでもいいことを言うと,この晩年のターナーを擁護したのがラスキンであり,ラスキンにとってはこれが美術評論家としての最初の大きな仕事であった。その後ラスキンはラファエロ前派やアーツ・アンド・クラフツ運動の擁護者となって論壇を駆け上がっていく。

とは言いつつ,C.D.フリードリヒが好きな私であるので,ターナーについて言えば若い頃の作品のほうが好きである。こちらはフリードリヒに近かったり,ハドソンリヴァー派の先取りのような表現も見え,若い頃の風景画なりに多様さはあったように思う。また,若い頃の作品は海景画が多く,本展覧会だけの話ではなくそのようなキャプションもあったので,さすがは島国イギリスだと思った。海も山も谷も雪も木も,実に見事であった。フリードリヒも明確に「崇高」を意識していた画家であったが,ターナーも崇高を意識していたと本展覧会で指摘されており,一つ勉強になった。そのような意識であったのに,フリードリヒは排撃されてターナーは生前から大人気だったのは,うまいこと古典主義的な要素との接合が見られたからではないかと思う。ターナーの絵は,刺々しくない。雄大ではあれど,攻撃的ではない。また,大作の油彩画だとクロード・ロラン的に,ジャンルが歴史画になるように一工夫が見られた(中にはまんまクロード・ロランの本歌取り作品もあった,今回の画像がその《レグルス》)。この辺の世渡りのうまさがフリードリヒにもあればなぁ,と思う一方,その無骨さがまたフリードリヒでもあるのだった。
  

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2013年11月29日

井戸茶碗を飽きるほど見る機会

大井戸茶碗「銘 喜左衛門」根津美術館の井戸茶碗展に行き,ついでに庭園の紅葉を見に行った。

井戸茶碗は高麗・朝鮮王朝時代の陶器で,朝鮮半島では雑器(庶民の器)として用いられたが,日本ではその独特の色・形に侘茶の観点から美が見出され,むしろ芸術作品として流通した。本展覧会のサブタイトルが「戦国武将が憧れたうつわ」だったのはそれが理由である。特徴としては

・全体の基調が枇杷色(部分的に白釉等が使われることがある)。
・全体として,その枇杷色の釉が細かく割れている(この割れ目を貫入と呼ぶ)。
・胴体には強くろくろ目が残っている。極端な場合は,ほぼ段々状に見える。
・高台(基部)がやたらと高く,竹のような節がついている(例外有り)。
・高台に分厚い白釉がかけられており,かつ貫入が強くバリバリに割れている。この強い貫入を特に「梅花皮(かいらぎ)」と呼ぶ。

あたりで,バリエーションは少なく,どれもこれらの特徴をほぼ必ず持っている。何より高台の梅花皮が井戸茶碗の最大の特徴であり,これがあるおかげでぱっと見で井戸茶碗とわかる。ちなみに,このような貫入が生じるのは焼成のさいに釉の粘土が低すぎ,かつ焼成が不十分だとこうなるらしい。つまり,本来は技術的な未成熟の産物であったわけだが,現代では逆にわざと失敗するのは難しいというか,そんな絶妙のバランスで焼成するのは困難らしい。現代で再現不可能ではないため曜変天目茶碗あたりよりはマシだが,いずれにせよ歴史的奇蹟の産物と呼ばざるをえない。ニコニコ動画的に言えば,「元祖”日本人に見つかった結果”」・「歴史的”どうしてこうなった”」である。

私も井戸茶碗は好きで,特に枇杷色が非常に美しいと思う。今回,多くの井戸茶碗を見ての感想をまとめると,2点。まず,柔らかい陶器というか元が雑器であるせいか,けっこうな名品が思いっきり割れており,修復の後があった。多くが金継ぎによる修復なのだが,これが若干ミスマッチ感があり,元は雑器なのだし,侘びにまっ金金も無いだろーと思ってしまう。ただ,同じ黄色系統ではあるので,溶け込んでいるものもあった。いくつかは口縁がばきっといったのか,全周金色で笑ってしまった。

2点目。いかに好きでも70点も似たようなものを見れば飽きる。じっくり見ればそれぞれちょっとした個性はあって,色合いが違ったり形が違ったり,ろくろ目の強さの違いとかあるにはある。が,基本形自体はどうしても全部同じなので,頭では違いがわかってても目は飽きてくる。色合いを変えてくれと目が訴えかけてくる。気持ちはわかるがもう少し辛抱してくれという目と脳の格闘が生じた。しかも今回の展覧会,大半が大井戸茶碗だったので,豪華ではあったが,全体として大味だったのは否めなかった。今回の画像は,国宝の「銘 喜左衛門」。ただし,私はあまり好きではない。


庭園の紅葉はすばらしかった。意外にも人は少なく,まあ根津美術館自体を知らないと来ないよなぁ,とは。穴場ですよ穴場。

根津美術館庭園

  
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2013年11月28日

大相撲:2013年のまとめと来年の展望(と稀勢の里の綱とりについて)

終わってみると,大関陣の顔ぶれが少し変わった。5人もいたのに1人引退で1人は陥落,そして誰も上がらず,3人に減ってしまった。しかも来年,誰かが大関に昇進できるかというとちょっと現状不明瞭で,案外5人のまま6場所過ぎていくのかもしれない(琴奨菊の引退or陥落が今一番心配)。一方,エレベーターを脱して上位定着してきた力士は多く,またさらにその下から,上位目指して上がってきた力士の中にも生きのいい力士は多い。来年というよりは再来年あたりに期待したほうがいいかもしれない。優勝はまた白鵬と日馬富士が分け合うことになりそうだが,稀勢の里の割り込みに期待したい。

来年最大の目玉というと,その稀勢の里の綱とりであろう。先に好材料だけ挙げると,13勝2敗ではあるのだが,これは白鵬と同点の準優勝。しかも稀勢の里はこれで4場所連続の優勝次点,かつその4場所の成績は48勝12敗の勝率ちょうど8割だ。これは並の横綱の勝率が75%程度であることを考えれば,安定性についてはすでに横綱級,かつ優勝争いは十分に担っている,と言えるだろう。ちなみに,稀勢の里は大関昇進後と範囲を広げても通算勝率.717と,やはり並の横綱級で,これは日馬富士の大関時代の通算勝率.671を大きく上回っている(日馬富士の横綱在位通算勝率は.743)。一方,優勝は無論未経験で,しかも優勝争いが本当に絡む一番は必ず負けるという精神的な脆さがある。

これらのことから,来場所綱とりと見るかどうかはその人の横綱観にかかわってくる。すなわち,横綱とは「勝ち星・内容から見て角界最強の称号」であるべきか,「横綱とは,実力・運を兼ね備え,相撲界の神として君臨するもの」か。前者であるなら優勝は必要な条件ではないし,稀勢の里には審査されるだけの十分な資格がある。後者であるなら,稀勢の里は審査未満だ。後者のような見方は,日馬富士の言「大関は努力でなるもの。横綱は宿命。」というのにもよく現れている。私も横綱とは後者寄りであるべきだと考えている。だから,連続優勝とは言わずとも,優勝経験はあるべきだ。それも,現在横綱の日馬富士・白鵬のいずれかは倒しての優勝でなければ,天から認められたとはいえまい。だから,来場所綱とりとするなら,甘く見ても,14勝優勝は絶対条件としたい。優勝でなければ14勝でも認めてはいけないと思うし,また優勝していても13勝の両横綱に負けているパターン等では認めてはいけない。(まあ,白鵬がいる以上優勝ラインが13勝になることは考えづらいが)

あとの特記事項をいくつか。まず,蒼国来裁判が終わったこと。彼が土俵に復帰したこと。そして,彼が意外と相撲がとれたこと。もっと動きが鈍っているかと思われたが,意外と勝ち星を積み重ねていて驚いた。初場所の成績次第では十両から陥落してしまうが,がんばって欲しい。次に,高見盛の引退。今それに代わるのは旭日松の塩撒きであろうが,どうも彼は幕内に定着できていない。新たなパフォーマーが求められている。パフォーマーとは違うが注目を集めているという点では舛ノ山がいる。彼の身体的な事情は好角家に知れ渡った一年であっただろう。


以下個別評。

横綱・大関陣
白鵬:
4場所優勝と,2場所優勝しかできなかった去年に比べると復調したかのように見える。が,内実は後期型の取り口が完成に至っただけで,復調したと呼ぶのはまた違うだろう。九州場所の評にも書いたが,あとは生きる伝説として,好きに取ってくださいとしか。現在優勝は27回。3回で30回,4回で千代の富士,5回で大鵬に並び,完全制覇なら新記録だ。
日馬富士:2回優勝で横綱の義務は果たした。調子の波の激しさが場所ごとに違いすぎて完全にジェットコースターであったが,逆に場所前半の貴重な話題要因と言えるかもしれない。来年もハラハラさせてもらうことにしよう。
稀勢の里:上記の通り。地力ナンバー3は誰しもが認めているところなので。
琴奨菊:正直危うい。次に陥落するのは鶴竜じゃなくてこの人になりそう。
鶴竜:昨年の評で「日馬富士の次はこの人」と書いたが,どうも大関のまま終わりそうである。ただ,成績自体は安定しているので(54−36で負け越し無し),来年も大関在位は盤石そう。


三役以降は続きにて。
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2013年11月27日

非ニコマス定期消化 2013.6月上旬〜6月下旬



ぺんた発掘。この子はすごい。この曲だと「ミステリック〜〜」の部分でちゃんと腰が動いてるかどうかが一つのポイントだと思っている。



咲-Saki-もそうだけど,ライバル校の様子が知りたくなるのはキャラが立ってる証拠。まいわい市場を出したところにガルパン愛を感じる。



これアカン3兄弟や……歌詞に幻聴が。



相変わらず集団高所恐怖症を発生させる高音である。ななひらボイスいいわー。



どんぐりのアクの強さを勉強する動画。古代人はがんばって食ってたんだなぁ。考えてみると,カメ五郎が食えないってことは生のムカデより苦いってことで,そりゃひどかろう。そして椎の実万能説。



こっちはうまいこと調理できた。カメ五郎は全体的に,植物性のものより動物性のもののほうが調理がうまい気がする。



振り逃げダイナミック,実体化等のメモリ破壊バグ禁止。ボストンカウンターチャートを使用。先に東方に行くという今までにないルート取りだが,そこには細かなフレーム数の計算があった。カウンターの地味なエフェクトからの大ダメージが小気味良い。コメント欄はいつも通り訓練されている。



進撃の巨人が流行していた時期。



映像はバトルロードから。味方が頼もしすぎるんですが。やっぱドラクエの主人公かっこいい。



やっぱあるよねこの組み合わせ。けっこうがんばって映像組み合わせてて不自然さがない。
  
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2013年11月26日

「突き刺さるような鋭い立ち会い」

九州場所は総合的に見ておもしろかったと言ってよいのではないかと思う。優勝争いは最後の最後まで一騎打ちで,14勝の相星決戦も見たかったが,ちょっとしたハラハラを演出してくれた稀勢の里は名演出家であった。あれはあれでいい結末だったと言えよう。若干の順番の妙があったかなと思うのは,日馬富士は稀勢の里戦の敗戦から即白鵬戦ではなく,間に鶴竜戦があった。対して白鵬は稀勢の里戦の翌日が日馬富士戦で,気持ちの整理をつける暇が無かったのではないか。この辺の妙はまさに大相撲らしい部分だ。

内容については,日によってアップダウンが大きく,幕内下位から上位戦までおもしろい取組が続く日があったかと思えば,最初から最後までだれた取組が続いた日もあった。やっぱ連鎖するもんなんだなぁと,これも不思議に見ていた。どちらかというとおもしろかった日の方が多く,熱戦の多かった場所と言えると思う。盛り上がった原動力を平幕から選出するなら,碧山・千代大龍・勢あたりであろうか。琴勇輝も良かっただけに,途中休場は本当に惜しい。総合的な評価としては上の下くらい。しかし,毎年思うが,九州場所の観客はマナーが悪い。手拍子はまだしも,稀勢の里が白鵬に勝つと万歳三唱が起こったわけだが,あれはなんとかならんかったのか。

来場所の稀勢の里が綱とりになるかどうかについてについては,別記事で。琴奨菊と琴欧洲は途中休場。琴欧洲はカド番だったのでこれで陥落ということになり,来場所は関脇での10勝を目指すことになる。が,非常に厳しい。彼が最後に10勝したのは今年の初場所なので,10勝できればちょうど1年ぶりということになる。あとは,ポール・マッカトニーが観戦に来ており,急遽懸賞金まで置いていってくれたのが非常に嬉しかった,ということは付記しておく。


個別評。まず優勝した日馬富士から。今場所の彼はトレードマークたる「突き刺さるような立ち会い」ができていた。日馬富士の調子を図るのは簡単で,立ち会いを見ればわかる。先場所の評で「もう突き刺さる立ち会いはできないのでは」なんて書いてしまったが,そんなことは無かったので彼にはお詫び申し上げたい。あとは速攻が効いていた。彼はとにかく下がると耐えられない,攻撃全振りで防御皆無というRPGならパラ振り間違えただろと言われそうなステータスなので,とにかく攻められる前に攻めきってしまうしかない。今場所の日馬富士が下がったのは稀勢の里戦くらいである。あとはケチをつけるとすると,10日目の碧山戦で変化したことくらいか。さすがにあれは真っ向勝負で行って欲しかった。もしくは朝青龍ばりに蹴手繰るくらいの芸は見せて欲しかったところである。それで思い出したので言及しておくが,千秋楽の白鵬戦,あれは変化ではない。よく見ると当たってから左上手をとっており,「立ち会いで当たってからの動きが早かった」と言うべきだろう。

白鵬については,先場所より少し省エネ相撲を緩めて力を出していたように見えるので,むしろ先場所よりも好調だったのだろう。「いくらなんでも今場所よりは調子を上げてくるであろうし」と先場所の評で書いた通りである。その先場所は優勝できて,今場所は優勝できていないのは,ひとえに日馬富士の調子次第ということだ。白鵬は昨年まで九州場所は6連覇していたが,その記録がこれで途切れてしまった。九州場所の連覇記録は千代の富士の8連覇で,不朽の記録と言わざるをえない。いかに”連続”記録を破るのが難しいか,という話であり,同時に白鵬の7連覇や63連勝の偉大さもまた際立つのである。白鵬はもはや生きる伝説状態で,毎場所何かしらの記録を更新しているので,なんかもうありとあらゆる記録を塗り替えるまでがんばってください,としか言えない。

大関陣。稀勢の里は見事であったが,相撲ぶりはむしろほとんど変わることがなく,相変わらず左からのおっつけだけは現状最強,というよりも大相撲史上有数であろう。メンタル面が多少なりとも強くなった結果が13勝なのか,それとも早々に2敗してプレッシャーがかからなくなったからこその横綱連続撃破なのか。真価は来場所と言いたいが,こう書くと大体フラグになるのが稀勢の里であるので難しいところだ。鶴竜は,巡業でケガをしてほとんど稽古せずに場所を迎えた,ということが場所後に親方から報告された。その割に9勝をあげ,しかも敗戦のうち4つは関脇以上が対戦相手であるから,むしろよく優勝争いについていった部類と言えよう。不調でもうまく取るのも一つの技術かもしれない。これに伴って一つ言いたい。正直,この「ケガの報告は本人からするのは男気に欠けるから,師匠からの報告待ちか,休場待ち」という相撲界の常識は,美徳と言っていいものかどうか,非常に疑問。個人的にはオープンにしてほしい。

三役。豪栄道は,「ただし開眼したかどうか,私は疑問視しており,来場所も11勝できるかどうかは五分五分。」と先場所の評に書いた通りの結果である。立ち会いの下手さがまるで改善されていないどころか,先々場所以前に戻ってしまった。その後首投げにいって急を脱して勝つ戦法がとれるあたり,本当にセンスはあるのだが,それで11勝できるほど上位陣は甘くないのである。もう一人の栃煌山は印象が薄い。7−8は思ってたより悪くない結果。松鳳山は地力負けが目立ち,家賃が高かったが,内容は悪くなかった。しばらくはエレベーターになりそうだが,内容のおかげで印象は良い。隠岐の海も今場所は悪くなかった。もろ差しにこだわらず,深い懐を行かせていたのではないか。7−8での負け越しだから,番付はそう下がるまい。来場所も上位で良い相撲を見せて欲しい。

前頭上位。妙義龍は日ごとの好不調の波が激しかったが,終盤3日は絶好調で,全日程これでとれていれば,と思わざるをえなかった。なんのかんので勝ち越し8−7,来場所は返り三役であろう。立ち会いの鋭さが美しいレベルになってきたので(その意味では案外と日馬富士に似たタイプかも),来場所も注目しておきたい。もう一人挙げるべきは碧山で,ギリギリ横綱・大関全員には当たらない5枚目とはいえ,日馬富士・稀勢の里・鶴竜との対戦を含んで10−5は立派な成績である。突き押しの成長がすばらしく,一発で終わらずよく回転していた。突ききらずに,突き起こしてからの右四つでも相撲が取れ,碧山は今場所最も成長した力士と言える。栃乃若はエレベーターになってくなぁ。この人は上位定着できると思っていたのだけれど。

前頭中盤。なにはなくとも千代大龍であろう。この人も突き押しがすばらしく,その突き押しの技術が認められての技能賞受賞が決定した千秋楽,あえて組みに行ってつり出しで勝つというお茶目さもこの人らしいかもしれない(あれはわざとだと思う)。過去の評を見ると突き押し褒めてばっかりなので,そろそろ「突き押しは大関陣にも通用した」とか描かせて欲しいところだ。もう一人,勢は必ず挙げなければなるまい。先場所「勢は名前の通り,勢だけで取っているのでは」と書いたが,今場所はその勢いが最後まで保った感じであった。見ていて気持ちが良い相撲である。割りと勝ち方が多様で,相手にあわせてとっているところが見られる。そろそろ自分の型も見たい。不調ながらおもしろかったのは時天空で,まるで相撲になっておらず棒立ちで押し出される日が数日あった一方,ほとんどはたきと引きながらの投げ技だけで15日間乗り切ってしまった。これはこれですごい。

前頭下位。臥牙丸は終わってみると8−7勝ち越しだが,いかにも不調で,相撲振りは一言で表現すれば「体重の無駄遣い」であった。足が動いていない。翔天狼は前から連勝・連敗癖が激しかったが,今場所もそれが強く見られた。連勝中は激しく押していけるが,負けが込むと威力を欠いていく。精神的なものだと思うが,如実に現れすぎていて,こう言っちゃなんだがおもしろかった。最後に新入幕,大砂嵐。前半は腰が高く脆さが目立ち,はっきり言ってどうしようもない状態であった。しかし後半は順応したのか相撲になっていた。進化が異常な早さである。腕力がずば抜けており,突き押しでもいけるし組んでもいける。あとは技術的な問題で,典型的なのが千秋楽の魁聖戦。先に形よく組んだのに,結局逆転されて寄り切られてしまった。腕力だけでは寄りきれないというのは,言うまでもなく本人もわかっているところであろう。少しでも技術が身につけば,本気で化けそうで,期待大だ。


最後に,引退した阿覧について。29歳という若いうちでの引退であるが,師匠の退職による部屋替え,癌による体力の衰え(30kgも体重が落ちたそうだ)が重なったそうだ。帰国後は実業家に転身するそうで,相撲道を極めに日本に来たというよりも,スポーツ選手として日本に出稼ぎに来たように感じられる。そこからして他の力士とは違った雰囲気があるが,それだけ日本の大相撲に金銭的な魅力があるというのは良いことではないか。

怪力を誇るロシア人ではあったが,得意技ははたき込みであった。それも大振りで突きなのか紛らわしくはたくので,他の力士には見られない特徴的なはたきであった。阿覧の出自はレスリングであるから,レスリング仕込みかとおもいきや,琴欧洲や黒海など他のヨーロッパ力士にもあまり見られないので,阿覧特有のものではないかと思う。ただ,その従来の相撲では想定されていないはたきゆえに,髷をつかんだと判定されたこともしばしばあり,不運ではあった。またはたきが得意ではあるが突き押しの相撲というわけではなく,中腰で,接近する相手をとにかくはたき続けるという体捌き自体がすでに特徴的であった。好き嫌いは別として,見どころは多かったと思う。

それだけ膂力があるのだから組んでからの相撲をとればいいのではないかと常々言われ,かつたまに右四つに組むとその膂力を活かした寄りができていたことから,もったいなかった。ただし組んでからの攻めが遅く,寄るまでに時間がかかったため,そう得意では無かったのであろう。本人もそれがわかっていたから,あまり組まなかったのではないか。最も躍進していたのは2010年の一年間でこの年は敢闘賞2回の新関脇である。2011年からの約2年半は進歩が無く,エレベーターではあったが,特徴的な相撲で土俵を沸かせていた。お疲れ様でした。

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2013年11月25日

「ロボットは東大に入れるか」発表会(11/23)レポート

通称「東ロボくんプロジェクト」。NHKでも報道があった通り,発表会があったので参加してきた。以下にレポートを書いたが,超長くなったので,簡潔に先にまとめておく。

・入試は「暗記とパターン」だが,パターン作りというのは,実際には高度な人間の知的能力。だから大学入試を選んだ。
・最終的にコンピュータに身につけて欲しい能力(=東大入試突破に必要な能力)は3つ。「深く正確な(自然言語の)構文解析と意味合成」・「パラフレーズ同定」・「文章の要約」。これらは現在の人工知能ではできない。
・ただし,今回は初回なので,挑戦する入試をセンター試験(模試)に絞った。また,最終的に欲しい能力を目指す本質的な研究ではなく,今回は,小手先の,現状可能なアプローチだけで,どれだけセンター試験で得点できるかに挑戦した。そのセンター模試の結果は約4割の得点率(387/900)。足切り回避まで,まだまだ先は長い。
(筆者注:ただし,人間で言う「未履修分野」が多く,それを詰めれば現状のアプローチだけでセンターはかなり攻略できてしまいそう。
・このセンター模試の成績を偏差値に換算すると,5教科7科目だと45.0だが,私文系3科目なら47.7。これで見ると,けっこう入れる大学がある。カウントすると404大学でA判定が出る。これを世間はどう受け止めるか。
(筆者注:ただし,学科は不問なので不人気学科ばっかり,国公立大学は事実上ゼロで,私大はボーダーフリーが多い。また,上述のようにほぼセンター式の入試にしか対応していないので,記述式が課されてる大学は受からないと思われる。まだまだロボットがちゃんと受かる大学はそう多くない。)


ということで,詳細は以下。ただし,筆者は情報系が専門ではないので,その辺は注意いただきたい。午前の部が研究者向け,午後の分が一般向けの話で,両方聞いたが,ほぼ同じ話をしていたので,基本的に午後の部を基盤に,一部午前の部の話を入れて書いていく。午後の部は国立情報学研究所側の分析の後,代ゼミ側講師の「東ロボくんを擬人化した上での学習アドバイス」という形で進行した。後者の発表内容は「代ゼミ:」とつけて区別した。

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2013年11月22日

やっぱ「さつま揚げ」か「がんもどき」だわ

・11月のブログの更新をさぼりまくってますが,これは単純に忙しいから。例年であれば忙しさのピークは9・10月で,11月になれば平常に戻るのだけれど,今年はその気配が一向にない。どころかこのまま12月に突入しそうで,どうなっているのかと。なお書くネタ自体は日々たまっていってる模様。
→ そもそも『おとりろ』のレビューを半年放置しているという意味では,半年間割とずっと忙しい状態が続いており,正直例年に無く体力が疲弊している。歳もあるかなぁ……
→ ちなみに,今書き漏らしているネタはエロゲレビューが2つ,書評が2つ,展評が1つ,咲ネタが1つ。これはひどい。


・【日本国民ちょっと来て】これなんていう食べ物?(Togetter)
→ 「いろいろ混ざってるけど,しいて言えばさつま揚げとがんもどきじゃねーの」と思ってからのtogetter見て「天ぷら」「かまぼこ」というカルチャーショック。総称として「揚げ物」「練り物」あたりはまだわかるけど,「天ぷら」は明確にイメージが違うのでカルチャーショックが。
→ 「はんぺん」はまだ理解できるが,「天ぷら」は本当に理解できない。togetterを読んで理由はわかったけど,それでも。個人的には,いかに油で揚げてても,あの特有の衣がついてるやつ以外は天ぷらとは呼びたくない。
→ ちなみに,居住地域は主に富山と愛知。食文化としては愛知寄りかも。


・【東方】付喪神キャラが集まったらそこそこな勢力になりそうだよね|2ch東方スレ観測所
→ これは付喪神劇団結成あるで。
→ 普通に1本ゲーム作れる,とも。1ボス小傘,2ボス雛,3ボスめらんこ,4・5ボスが九十九姉妹,6ボス心,EX雷鼓。2ボスと3ボスは逆でもいいかも。


コンプレックス・エイジ (第63回ちばてつや賞入選)/佐久間結衣(モーニング・アフタヌーン・イブニング合同Webコミックサイト モアイ)
→ これは良い。主人公の夫婦がすごく良かった。女の子はいつまでもお姫様でいて欲しい。
→ 自分のゴスロリ好きは,この辺の願望にも起因するのかな,とは今ふと。


・アニメとかドラマにおける「恥をかくシーン」がすごく苦手(ろぼ速VIP)
→ あれ,俺がたくさんいた。「もうやめたげて」なシーンになると一時停止押しちゃうわ。
→ 最近だとわたモテは典型だなぁ。あと中二病もけっこうきつかった。リアルで自分がいたたまれないのは別にいいけど,他人がいたたまれないのは創作上のキャラでも割りときつい。自分がいたたまれないのは許せるあたりで,メンタルの強弱の問題じゃなくて性格の問題だと思う。


・なぜ存続?「ピエリ守山」が生ける廃墟モールと化した経緯と理由(NAVER まとめ)
→ おもしろすぎるでしょこれ。経緯も現状も。
→ 「ゾンビ映画撮ろうぜ!」と言われているが,この建物自体が完全にゾンビである。
→ なお,完全な再建策が推進中で,そのために最後の砦リンガーハットもついこの間撤退した模様。本当に完全再建できるのかしら。


・ロバート・ローゼンブラム『近代絵画と北方ロマン主義の伝統』 (logical cypher scape)
→ まさにそういう本だったと思う>「「パリ中心でない別の見方もあると思うんだけど、どう?」 ってことだと思う。」
→ ムンク,というかノルウェー画壇についてはC.D.フリードリヒの影響が明確。その関係で当時斜め読みで読んだんだけど,斜め読みゆえに書評はしていない。今度ちゃんと読むかなぁ。
  
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2013年11月18日

あの箱庭感はなんでしょうねぇ

・【孤独のグルメ】学食サンダーバード基地!東京大学地下「本郷中央食堂」の名物・赤門ラーメンハーフとエコノミー定食etc. (己【おれ】)
→ 『孤独のグルメ』に東大出演記念。確かにあそこはサンダーバードの地下基地である。
→ あのシステムそんな複雑かな……食券買って厨房に出すシステムはどこも変わらないと思うけど。
→ 赤門ラーメンは確かにそんなに辛くない。私でも食べられるくらい。片栗粉がいいとろみを出してると思う。
→ 「大人も子供も、誰でも受け入れる」というよりは,学生より観光客と近隣住民と修学旅行生のほうが多い。あと留学生。まあ東大観光地なので……
→ ゴローちゃんともども,ブログ主も楽しんでいただけたなら何よりです,とOBから。


・スマホ初心者がはまる「端末無料」の落とし穴(日本経済新聞)
→ 実質無料の2年分割で買ったけど,大量のオプションつけさせられた。1ヶ月以内に解約したが。解約忘れ商法滅べ。
→ 「スマホ初心者がはまる罠」というか,ガラケー時代からあったし,最近の月極の商品はこんなんばっかだ。よろしからぬ風潮だと思う。


・エロゲに特有の箱庭感がたまらなく好きなんだが : 家宝は2次元
→ 割と分かる。学園物の,学園以外に世界が無い感じとか。
→ 「日常物のはずなのに現実感がない作品が癖になる」は良い指摘。
→ 箱庭系のSLGの居心地の良さと似ている。ちまちま建物作っていってマップを埋めていくのも,ルートを進めて既読文を埋めていくのも同じと言えば同じ。
→ toppoiさんから指摘が入ってるが,だからループ物に相性がいいのはその通り。コメント欄で「セカイ系じゃん」と指摘されているが,セカイ系は最後一対一になる点で,これとは違う。この箱庭感をセカイ系というのは言葉の濫用だろう。
→ 言われてみると,リトバスは箱庭感を逆手にとって,本当に箱庭だった,というのをやったパターンか。そういう意味では,いい発想だったんだなアレ,と今更ながら。


・流行する香り付き柔軟剤 「過敏症」の人たち悲鳴(東京新聞)
→ NATROMさん周辺の人達の議論を読むに,化学物質過敏症とは「匂いが発しないほど微量な」化学物質で引き起こされる物という定義だったのでは。匂いで気分や体調が悪くなるのは当たり前の現象では……
→ 新聞は新しい概念に対して適当なことを書くべきではないね。「微量の化学物質によって、めまい、頭痛、吐き気、のどの痛みなどのさまざまな症状が出るのが化学物質過敏症。」なんて書くのはいい加減すぎる。


・イルカも夢精、撮影に成功 京都大、世界初(47NEWS)
→ むろみさんはこれを取り上げるべき(ゲス顔)。そしてむろみさんのイルカ嫌いが増す。
→ いつかはイグノーベル賞になりそう。一見ばかばかしいながら意義ある研究と,条件は完璧。
→ ブコメを見て気づいたが,そもそも人間の夢精は撮影記録があるのか?あるんだろうなぁ……

  
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2013年11月16日

洛中洛外図。あと中国絵画とはてブの関係性

倪瓚「 漁荘秋霽図軸」東博の洛中洛外図展と,上海博物館展に行ってきた。前者は特別展,後者は常設展なので,1枚のチケットで両方見ることができる。ただし,どちらも前後期展示だったので,都合2回行った。

洛中洛外図展は,普段よりも展示作品数が相当少ないにもかかわらず,いつも通り平成館をフルに使った挙句前後期展示という点で強烈なインパクトがある。これは屏風の一点一点が大きいということと,展示の工夫がスペースを取っていたということの両方に理由がある。京都の広範囲を描く洛中洛外図なのだから,どうしても作品サイズは大きくなる。前後期に分けてあるとはいえ,主要な洛中洛外図は全員集合といった趣で,上杉本と舟木本(岩佐又兵衛筆)は当然として,歴博甲本と乙本が両方あり,福岡市博物館本に池田本,勝興寺本と7作品である。画中のどこに何があるのか,それぞれの作品が京都をどう切り取っているのか探すのが楽しく,それぞれ名所を入れるためかなり空間を歪めているのが見て取れる。舟木本では三十三間堂で通し矢をしており,非常にわかりやすかった。また,1615年の作品なので,豊国神社も方広寺も無事である。二条城には巨大な天守もある。道端には南蛮人(の格好をした人)もいた。

ここでも4Kテレビが大活躍しており,超巨大画面で舟木本の細部を写していた。そんなに4Kテレビ押しなのか,それともミケランジェロ展と打ち合わせ抜きにネタかぶりか。いずれにせよ,これは企画として良かったと思う。単眼鏡があると言っても,これほど細部まで楽に見られるわけではない。洛中洛外図屏風以外では二条城のものを中心に障壁画が展示され,二条城や龍安寺の実際の配置が再現されていた。


上海博物館展は,中国絵画史が綺麗に整理されており,詳しくない人でもわかりやすかったのではないかと思う。展示作品は実に豪華で,これ特別展料金じゃなくていいの?という感じ。郭熙をスタートに馬麟,銭選,倪瓚,王蒙,沈周,文徴明,仇英と鼻血吹くような面々である(今回の画像は倪瓚から)。五代から清初まで全て扱っている。その分一つ一つの時代での厚みには欠けるが,それはもはやないものねだりだろう。特に郭熙の作品はよく持ってこれたなと。さすがに小品であったが。

ところで,中国絵画というと鑑蔵印と賛の文化であって,所有者や鑑賞者が見た証拠に印鑑を押し,賛をつける。ほとんどが士大夫なので,見事な賛がつくわけである。これは「俺という文化人がこれを見た」という自負の念であって,賛自体もまた芸術作品だ。しかし,重なっていくので中には数十個も鑑蔵印が押してある作品もあり,そうなってくると余白が埋まった挙句作品中におもいっきり押してあったり賛があったり,それでも足りなければ紙を継ぎ足してそこに賛を書いたり,結局賛で継ぎ足された紙の方が長かったりと,とある種の無秩序がそこに広がっている。とかいう話を同行者に説明していたところ,同行者が「鑑蔵印と賛ってはてブじゃね?」と言い出し,納得してしまった。なるほど,鑑蔵印はブクマで賛はブコメだ。もっとも,ブコメは必ずしも褒めておらず,むしろ「これはひどい」と批判している場合のほうが多いが。多くの作品に賛をつけまくった中国絵画界の超大物というと清朝乾隆帝だが,さしずめ彼は村長か。

  
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2013年11月15日

最近買ったもの(ガルパン関係)

・ガールズ&パンツァー2・3巻(才谷屋版)。絵のクオリティは1巻に比べると格段に進化しているが,まだまだがんばれという感じ。ストーリー展開が細かいところでアニメ版と違う。ピックアップすると
→ 2巻:\札哀蹈螢◆璽弊錙89式でもマチルダを倒せている,これは比較的大きな変更になるかな。すごCならぬすごバレ。建物にぶつかったのはマチルダではなく4号,それに伴い,4号が追いつかれたのは工事中のせいではなくなった,ぅ▲縫疊任任魯泪船襯請缶任世,漫画版では一両生き残りがいる。ゥ汽鵐澄璽浩錣大幅カット,ただし漫画版のほうが南の島っぽさが出ている(設定はこうだったが,アニメ版が今ひとつ南の島っぽさがない)。Γ換罎猟綱た箸肇襯痢B1bisがアンツィオ戦に間に合っている。Д▲鵐張オ戦を細かく描写,アニメ版ではあっさり勝ってるがこちらではそれなりに苦戦。
→ アンツィオ戦はいい塩梅だったのでは。苦戦しすぎても楽勝すぎてもアレなので。緊迫感はそれなりにあったけど,サンダース戦やプラウダ戦ほどのギリギリ感は無かった。大洗は最後まで6両中3.5両生き残ってて,アンツィオは10両中4両なのでキルレシオとしても上回ってたりする。ルノーB1bisはメイン盾的に考えて,初陣にして最高の活躍だった。あとやっぱ三突強い。
→ 3巻:菊代さんがみほに会いに来ている,のを秋山殿が盗み聞き。これも大きな追加。リトルアーミーを踏まえた上での追加シーンになる。廃校に加えてみほさんの勘当も追加。代わりに生徒会のあんこう鍋シーンが消滅。プラウダのフラッグ車は熟練が乗っている設定に。陽動というのがより明確に。そ山殿とエルヴィンのスパイ描写はカット。確かにスノーウォーでやったとはいえ,秋山殿視点の漫画版なのだから,やっても良かったのでは。
→ 3巻は2巻ほど変更された描写が多くなかった。やっぱプラウダ戦はおもしろい。4巻の決勝戦にも期待しておこう。


・小説版ガールズ&パンツァー1・2・3巻。こっちは沙織視点。というわけで1巻では車長が最後まで社長になってたり,戦車戦の描写がすごくあっさりだったりする。この辺は車長であり,事実上の原作でもあるアニメ版や,戦車マニアで事実上次席の装填手を務める秋山殿との違いである。さおりんはあくまで通信手なので外の様子は他のメンバーの様子でしかうかがえないし,戦車の詳しいことも知らない。また,絵で見せられるアニメや漫画に比べると小説はどうしても描写のわかりやすさに欠くので,媒体の差もあった。その意味で,漫画版を秋山殿に割り当て,小説版をさおりんに割り当てたのは正解。
→ こっちでもいろいろと変更がある。大きな変更点としては,\札哀蹈螢◆璽弊錙い舛磴鵑氾櫃擦織泪船襯世2両だけに。4号の活躍度合いがかなり下がっている。媒体によって展開が一番違うのが練習試合というのは,どうなんだろう。■換罎猟綱た抜港が漫画版同様アンツィオ戦前に。2回戦が殲滅戦ルールに。戦車のカラーリングを塗り替えるタイミングが,練習試合の後からアンツィオ戦の後に。だ札哀蹈螢◆璽覆負けたのが,黒森峰ではなくなぜかヨーグルトに。これは本当に謎。大洗がサンダースに勝った並,とまでは言わないが大番狂わせでは。生徒会のあんこう鍋に呼ばれるのがさおりんに,そしてちゃんと廃校が告げられた。この辺はさおりんの人徳。Ε廛薀Ε誓錣両,訴が少し違う。Щ坡甲呂貌ってからの展開が大きく異なる。要するに一騎打ちではないし,マウスも倒してない。これはアニメ版のほうが良かったかな。前年の決勝で助けられたのがエリカに。なるほど,そういう設定もありだ。
→ 変更点が少ない代わりに,さおりんが一人の時の行動が綿密に描写されていたのが良かった。通信手の役割を蝶野長官に聞いたり,無線資格の勉強をしていたり。これに関連して,通信手の資格により電波の届く範囲が広がるという設定の追加は実にナイス。これのおかげで,さおりんも他のあんこうチームのチート的成長に比べて目立ってないということが無くなった。
  
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2013年11月12日

趣味の高低,あるいは価値の高低について

某所で起こった案件について,片方の方にちょっと言いたいことがあったので,ブコメを書いた後に「たまには記事本体にコメントしようかな」と思っていた。が,いつの間にか該当記事が非公開となり,さらにご本人がネット活動を停止宣言されるというスピード展開に乗り遅れた。もうお一方のブログの記事の方にコメントするのも,話の主旨が記事本体と違いすぎてためらわれ,かと言ってどこにも何も書かないのも自分の精神衛生上悪く,結果自分のブログに軽く,多少なりとも一般化して書いて済ませてしまうことにした。というわけで,特に私のはてブを追っているわけでもない人は何が何だかわからないと思うが,以下,文脈のわかる人だけお読みください。


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2013年11月11日

皇居は広いよねぇ

・ソ連のアンドロポフ書記長とはどんな人物だったのか(The Voice of Russia)
→ 在任期間が15ヶ月と短すぎて影が薄いアンドロポフ。次のチェルネンコも短いせいで,セットで無視される。元KGB長官ではあるのだが,プーチンのせいもあってそのイメージさえ薄い。
→ 読むに,江戸幕府の幕末の有能なたちに姿が重なる。体制を変えれんものは変えれんのだなぁ。


・ミス藝大2013
→ いやこれ,teamDが勝つというのは要するに現代アートの勝利に近似できるので,君ら本当にそれでいいの?と言いたくなるブコメ群。
→ 美は美で愛でればよいのであって,芸術とは別ジャンルで。芸大ではあれどミスコンは美の戦いであって,芸術のバトルではない。美と芸術を分けないからこんなことに。
→ しかもこの風潮だと,「teamDを勝たせないとセンス悪いと見なされる」から,teamDが優勝するしかなくなる(案の定そうなった)。これはこれでteamD以外にとってはつまらない展開である。なんとも茶番劇だ。「ハメ技」と評した某人のブコメの表現が的確である。


・東京の中心は空虚ではない(「住宅都市整理公団」別棟)
→ 円形・放射状の東京路線図の見づらいこと。こんなに見づらいとは思っていなくて,けっこう驚いた。
→ 確かに一般的な都民は皇居と山手線でおおよその位置を把握している(はずな)ので,これが他の都市の川の役割になっている。山手線の内か外か,山手線のどの駅が最寄りかでおおよその位置がわかる感じ。
→ 神田川が書かれても微妙に役に立たない。大体,あの川に沿って中央線があるので,路線図として無意味である。
→ どうしても円形に路線図を作りたいなら,やっぱり真ん中を皇居にせざるをえず,その意味で最後の地図は正しい。しかしそうすると,やっぱり東京の中心って空虚じゃね?とは。
→ ブコメで首都高の地図なら多摩川と荒川が描かれているという紹介があったが,なるほど。山手線のさらに外側となるとさすがに川になる。
→ 私は一応大阪に住んでいたことがあったし,名古屋も何度か行っているが,どっちも地下鉄路線図に川はなかったし不要であった。大阪は御堂筋線と環状線だろうし,名古屋は名城線がある。もっとも,名古屋はそもそも地下鉄の路線がそこまで多くないから,整理の必要がないが。そう考えると,京都だと桂川と鴨川が描かれているというのは,さすが両川にはぐくまれた歴史の都だなぁと思った。


皇后さま、六本木ヒルズ森美術館で「LOVE展」ご覧に(産経新聞)
→ こういうときこそ「ただ天胸熱」と言うべきなのではないか。最近だと褒章までもらっちゃってミクさんマジはばたいてくな。
→ 皇室のサブカルチャー関連はサーヤが原因にされるという風潮。一理ある。


・元防衛駐在官が分析するエジプト情勢(JBPRESS)
→ 文章中,いくつか歴史的認識が危うい箇所がある。例を挙げると
   → 「1979年の第4次中東戦争では常勝であったイスラエル軍を奇襲して」:1979年……?
   → 「セルジューク・トルコの侵入と征服にさらされた」:そんな事実はない。
   → 「英国の植民地として(中略)、1869年スエズ運河を完成」:植民地化は一般的には1882年,スエズ開削時はまだ独立国。
→ 基本的には良記事だと思うのだが,こういうところでずっこけてると全体が怪しく見える。
→ 最近,こういう記事の誤謬を指摘してばっかりだが,目についちゃうものは仕方がない。「悪問集」とか年に一回作ってるとこうなる。
  
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2013年11月10日

テルマエ・ロマエ(映画)

やっと見た。前評判通り,阿部寛他濃い面々のローマ人はそれほど違和感が無かった。これは配役の完全勝利である。賛否両論だった上戸彩の演じる女性の登場は,原作の終わった今となっては,これも違和感がない。映画が放映された当時の原作は女性が登場していなかったか,さつきが登場し始めた頃で,「映画のために女性を出した」と批判されたこともあった。しかし,終わってみれば原作のさつきと映画の女性は全く違う女性であり,これはこれでキャラが立っていた。ストーリーのオチも原作と違った。結局,あれは謂れ無き誹謗であった。この辺り,世評を気にせず見ることができたのは,遅れて見た唯一のメリットだったと言える。それにしても,当時の批判は,あれなんだったのか。

バカバカしい作品として振り切っていたのが功を奏していた。この点は誰からも異論あるまい。ルシウスが流されるたびに登場するイタリア人の歌手のおっさんは非常に良い味を出していた。オペラもイタリア語のものでそろえられており,それなりにこだわりを感じた。ウォシュレットのシーンではワンダーウェーブ洗浄のイメージ映像が出てきて爆笑したのだが,あれはTOTOから映像をもらってきたんだろうか。

原作からのストーリー変更も悪くなかった。原作では,オンドル小屋を建てて兵士を癒やすのはユダヤ属州の反乱になっていたが,映画ではパンノニア属州でのゲルマン人との戦争に変わっていた。この変更にともなって帝位継承が話に絡み,うまいこと原作よりも短く話を締めることができている。こういう映画はバカバカしさを優先し過ぎて考証をすっ飛ばしてしまいコケるというパターンをよく見るが,本作はこうるさい私から見ても史実をねじまげてる感は特に無かった。本筋がバカバカしい以上,こういうところで締めるのは案外と大事で,制作陣の気合が暗に伝わってくるところでもあるかなと。続編は期待して待ちたい。



  
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2013年11月03日

非ニコマス定期消化 2013.5月上旬〜6月上旬



あんまりないガルパンの人間のMMD。戦車のほうに注目が集まってしまうのは作品の個性ゆえ仕方ないか。



最終回もばっちり実況。この実況のktzw3は綺麗。「中に人がいる!」を使ってきたのはすごい。



なんというか,じゃんがりあんMADが作られて初めて一人前感。



めちゃくちゃテンポがよくて良いMAD。最後に初瀬さんを出すのはやめてさしあげろ。




SHAKING PINKの3人(ななひら,ココ,桃箱)。とっても超音波。このニャル子さんはロリっ子,間違いない。



TASさんの平日。インサイダーとかそういう問題じゃない。どっちかというと未来予知?まだ続いているシリーズ。すでに億単位の資産家で,ゲームクリアまでにどこまで行くか楽しみ。



清く正しく「全部俺」。



ナイス再現。金爆っぽさが出てると思う。元を知らない人は元も見るべき。

  
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2013年11月01日

萌えドラも案外嫌いじゃない

・なぜアメリカの低所得家庭の子供はエリート大学に行かないのか(On Off and Beyond)
→ 情報格差というか,実感格差なんだな。それではネットが広がっても格差は縮まらない。この記事を情報格差や経済格差として読むのは,半分くらい誤っていると思う。
→ 学力をつけることが経済,また経済以外の分野でも役立つ・人生を豊かにすることをいかにして子供に実感させていくか,難しい。この辺は,私はうちの両親に感謝しかないところで。


・近所のドブ川を源流まで遡る(デイリーポータルZ)
→ これはわくわくする。確かにドブ川の源流とか気になるんだよなぁ。
→ うちの近所というと,東京の住処だと神田川になるので井の頭池で終わり,実家だと豊川になるが,そりゃ北設楽郡の山中どっかだよねで終わりである。判明しすぎててちょっと寂しい。豊川の場合,そもそも追えるような短い川ではない。山中で遭難するわ。
→ あと,前に渋谷川を延々とさかのぼって歩いたことがあって,最初はちゃんとした川なんだけど渋谷に近づくに連れてだんだん水深が浅くなっていく。最後に恵比寿・渋谷に到達する頃には水がほとんどなくなってて,渋谷駅の地下に入るところで暗渠になって消滅。けっこうおもしろかった。


・1780年銘のマリア・テレジア銀貨(コインの散歩道)
→ おもしろい。貨幣の不思議な漂着。
→ 貨幣って使う人の信用次第だなぁとか思う案件。


・アジアの平和を脅かす日本の失言・失策癖(JBPRESS)
→ ナチスは用語の不適切だがアジアの平和に関係あるか?731といずもはこじつけ極まりない。しかもオチが「日本も軍事的に自立しよう」?自民党政府の外交姿勢を批判するにしても,この記事を元にするのはダメでしょう。
→ 私も今の首脳陣の言動は危ういと思うが,国家安康案件にしてもしょうがないわけで。これらの件で自民党批判をするのは違和感が強い。
→ 日本の軍事的自立を促す結論なんですが,これにのっかってるはてサ諸氏は本当にそれでいいの?これを批判しないから,党派性や立場が疑われるわけで。


・山本昌(48)が歴代の「燃えドラ」に何回出てるか調べた:<中日>(僕自身なんJをまとめる喜びはあった)
→ 自分の場合,最初の記憶は1999年だなぁ。年齢の割に遅いのは転勤族だったゆえ。
→ 愛知に来る前はそもそも野球自体見てなかった。やっぱ応援する球団があるかないかで,見るかどうか違う。
→ 参考BGM:

→ 聞いてるとやっぱり04-11が黄金期だよなぁと。日本一は超嬉しかったです。
  
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