2017年01月29日

アルタミラと混同されるやつ

ラスコー壁画昨年末に,国立科学博物館のラスコー展に行ってきた。当然ラスコーの壁画本体を持ってくることはできないので,レプリカである。というよりも,現在ラスコーの洞窟は保護のため完全な立入禁止となっているおり,レプリカも数あるわけではないので,意外と貴重な機会だったりする。本展はラスコーの壁画を含めてかなりの展示物が写真撮影OKで,記念なので私もラスコー壁画のレプリカを写真に撮ってきた。ラスコー壁画はすでにその後の絵画とさして変わらない技法で描かれており,ナイフによる線刻での模様付けまでされている。色も複数あって意外とカラフルである。描かれた目的は判明していない。おそらく呪術的なものだとは思うが,案外と絵画作成自体が楽しかったから,というだけかもしれない。

また,これもまた当然のことではあるが,ラスコーの壁画だけでは展覧会として成り立たないため,先史時代の人類についてまとめた展覧会となっていた。本展覧会はラスコーの壁画観賞の機会というよりも,原人・旧人・新人へと変遷していく人類の歴史と,それに関連する考古学的資料を観賞する機会として,かなり優れた展覧会となっていたと思う。考古学的発見というものは基本的に「◯◯を初めてやったのは◯万年前だと考えられていたが,それより以前から行われていたことが判明した」式にどんどんさかのぼっていくものだが,実際に自分が考えているよりも道具の使用時期が随分さかのぼっていて,いろいろと驚いた。とりわけ,旧人の段階で人類はかなりなんでもできるようになっていて,そのうち新石器時代の区分自体がそこら辺までさかのぼりそうな。その中で,ネアンデルタール人やハイデルベルク人が芸術品を作成したという証拠は現在のところ見つかっておらず,「芸術」はクロマニヨン人など新人の特徴と(少なくとも現在のところは)言えそうというのはおもしろいところだ。その新人が生き残って現生人類になったというのも。

なお,日本人もかなり古くから骨角器を作っていたようだが,日本の気候上残りにくく,美術作品に限定すると,旧石器時代と断定できるものは発見されていないそうだ。道具類の骨角器であれば何点かは見つかっており,沖縄で世界最古と見られる釣り針が2016年9月に発見され,今回展示されていた。展覧会のスタートが11月だから,かなり緊急に展示を決めた形になる。また,氷河期でも北海道・青森間がつながっていなかったし,大陸と列島もつながっていなかったということがわかっており,どうやら旧石器時代の日本人は「船で渡った」らしい,という説が近年では有力である。そこで,国立科学博物館主体で,旧石器時代の技術で与那国島から西表島まで航海する」プロジェクトが進行中だそうで,その紹介と寄付金の募集が行われていた。夢とロマンの塊すぎるので,募金してきた。

そうそう,ラスコーの壁画というとバタイユの著書にもあり,彼が「芸術の誕生」として定義付けたことでも名高い。バタイユファンの私だが,そう言えば未読である。なんでだろうと思って調べてみると,最後に出た邦訳が1975年でしかもハードカバー……他のバタイユの主要な著作はほとんどちくま学芸文庫で出ているのに,なぜこれだけ取り残されているのか。今度図書館で探してみよう。


実はあと西美のクラナハ展とサントリー美術館の小田野直武展も行っているのだけど……近日中に感想を書きます。  

Posted by dg_law at 07:00Comments(0)TrackBack(0)

2017年01月26日

非ニコマス系動画紹介 2016.10月中旬〜2016.10月下旬



なんでこれこんなにあってんのw。これは実際に浮気されたことのあるヒラリーさんと,何度も結婚・離婚を繰り返している(が浮気はないはずの)トランプさんだから映えるところはある。



素晴らしきMMD素材集。クレジットの出し方が実におしゃれ。




Speed-runではないTASプレイ。本番は死んだふり空中連続ジャンプが出てくるその弐くらいから。あのバグった跳び方は必見。



ノージャンクション一人旅を終わらせてしばらくFF8はやらないとか言ってたような気が……w。「コマンド入力回数」は要するに戦闘中のキャラの行動回数のことで,お察しの通りカウンターを手に入れてからが本番。珍しい縛り方だが,他のFFにも応用できそう。



こっちは別の人が同時期に始めた実況動画。序盤低レベルになるが,FF8は敵の強さが自分たちのレベルに比例するのでそんなにしんどくない。ただ,カードゲームがメインになるのは他の縛りプレーと同じ。最終的なカンスト方法は「食べまくる」ことになるのかな。





ドラクエ2・1に続いて一気見。さすがに3は詰みポイントが多くて苦戦していた。呪文効果のある道具の不使用は縛りすぎた気も。どうがんばっても完全に詰んでしまったバラモスは,二人旅解禁と打撃解禁の2パターンで攻略。かわってゾーマは案外あっさりと。そしてしんりゅうはやっぱり一人では勝てないので複数人解禁となった。  
Posted by dg_law at 19:00Comments(0)TrackBack(0)

2017年01月25日

学者のどなたか,しっかりした入門書を書いてください>中国絵画史

・中国の絵画(Wikipedia)
・中国の陶磁器(Wikipedia)
→ 秀逸なWikipediaの記事があったので紹介しておく。実際の書籍で探すと,陶磁器はともかく,中国絵画史の入門書は数が少なく,貴重である。しいて言えば『中国絵画入門』(岩波新書)が2014年に出たけれど,これはちょっと美術史というより美学史に偏っている上に,新書サイズという限界があって図版は見づらい。それよりさかのぼろうとすると,意外なことに本当に無い。ゆえに,このWikipediaは非常に役に立つ。この2記事は執筆者が同じなようで……何者ですか。
→ 若干話はそれるが,中国絵画史をそれなりにしっかり勉強する気力があるなら,小学館の『世界美術大全集 東洋編』(1〜9巻)を読むことを勧める。『西洋編』も良いものだが,あちらは別にこれに限らなくても良い全集がいくらでもあるのに対し,『東洋編』は本当に小学館のものくらいしかない。当然ながら入門書には全くならないし,図書館でしか読めない代物だが。
→ ちなみに,中国の書道史もすごい分量だった。こちらは読んでも質は私には判断できないが,ぱっと見で良いものなんだと思う。中国の文化史系の記事は熱いな。


・若者の“酒離れ” 20代の半数近くが「月に1度も酒を飲まない」(ITMedia)
→ 若者に飲みに行く金が無いからというよりも,下戸や味が嫌いな人が無理して飲まなくてもよい,いわゆるアルハラを許容しない社会になりつつあるという話ではないかと思う。これは大変に良いことである。
→ 実はもう1つ理由として考えられるものがある。私自身,お酒は好きだけど,「味として好き」「たまの宴会で飲むのが好き」なだけで,日常的には飲んでいない。仕事終わりにビールだとか,晩酌として日本酒だとかいう感覚は全く無くて,ストレス解消目的の一人飲みはほとんど(全く?)したことがない。40・50代の人に「お酒好き?」と聞かれて「好きです」と答えた後に「日常的には飲みませんね」と言うと,かなり驚かれるので,おそらく年配の人にはない感覚なのではないか。しかし,同世代の人間に聞くと,私と同じような飲み方・楽しみ方の人はかなり多く,「好きだけど常飲はしない層」もかなり増えているのではないかと思う。


・地元の萌えキャラ紹介ページが完全に触手エロゲのキャラ紹介ページにしか見えない…(Togetter)
→ これは指摘されているように巫女服と背景と塗りの問題で,塗りがエロゲ塗りに近く,巫女服から連想されるシチュエーション,背景色が暗めなので,そういうように見えるという……巫女服なのは題材上仕方がないし,キャラ自体は普通にかわいいので原画に罪は無いパターン。ご本人のpixivを見ても,明らかにその道の人ではなく,どうしてこうなった……熊野交通に乗る機会があって現場にグッズがあったら何か買います。あるのかどうかは知らんけど。


・「琵琶湖の水止めたろか!」を実際にやったらどうなるかシミュレーションしてみた結果(Togetter)
→ つまりそれはメガンテなのであった。しかも「そないに止めたかったら止めなはれ」とか言い出す京都民こわい。
→ コメ欄に出ているが,鶴賀方面/名古屋方面に放水するとどうなるかというのはちょっと興味深い。水没せずになんとかなるのだろうか。  
Posted by dg_law at 18:30Comments(2)TrackBack(0)

2017年01月24日

その日,牛久はお祭り騒ぎであったという

毎場所予想だにしない展開が訪れるから,大相撲はおもしろい。昨年に琴奨菊・豪栄道が優勝したという予兆はあったが,「あの稀勢の里が」という話である。以前から言われていたように,稀勢の里に足りなかったものは精神面の強さであった。とはいえ精神は簡単に鍛えられるものではなく,最後まで何ともならないことさえある。その精神面が整うまで,稀勢の里の場合は約15年かかったということなのだろう。間に合っただけよしと見るべきなのかもしれない。

稀勢の里の横綱昇進問題で世間が割れているが,甘めの条件でもう1場所見るべきというのを基本線として,そこまで忌避感があるわけでもないというのが私見である。「綱取り要件で1場所敢闘すること」が綱取り場所の試練ではあり,突発的に綱取り場所になるのはやはり奇妙である。とはいえ昨年の年間最多勝は考慮されるべきであり,2差ついたとはいえ優勝次点・12勝で3横綱撃破というのも大きかろう。「年間最多勝を考慮した綱取りなど前例がない」という意見は一理あるが,それを言い出すと「優勝の無いまま年間最多勝など前例がない」という話になる。「双羽黒以後の基準では小錦・魁皇・貴乃花あたりとの整合性がとれない」という意見については,魁皇はもろもろを考えるとやはり不適当だと思われるし,小錦と貴乃花は過去の基準の方が過度に厳格で誤っていた(上げなかったのがおかしい)という話である。過去の誤った基準にとらわれる必要はない。ゆえに,過去の前例はあまり役に立つものがない。

問題はやはり「初場所は綱取り」と明言されていなかったことだけである。じゃあなんでもう1場所待てなかったのかというところで,稀勢の里の昇進はやはり“性急にすぎ”,確かに無理やり(民族的)日本人横綱を作ろうとしている影響と言え,見ていて気持ちのいいものではない。だからこそ,「春場所は12/13勝で優勝の有無は問わず」あたりが妥当な落とし所だったように思う。なお,直近2場所で揉める際に持ち出される直近3場所の勝ち星で言えば,今回の稀勢の里は36勝であり,武蔵丸の34勝を優に超え(ただし武蔵丸はきっちり連続優勝である),旭富士・曙・若乃花と同水準である。来場所12/13勝なら稀勢の里も直近3場所が38/39勝であるから,38勝は朝青龍・白鵬・日馬富士と同水準であり,鶴竜の37勝を上回る。数字の面から見ても,さすがに批判は消滅しよう。


その他ではやはり上位でのけが人の多さは目立ったが,これは先場所の評にも書いた通り,今の役力士の年齢層が高い方に偏っていることが大きな原因で,過渡期の一時的な現象ではあると思う。それはそれとして,公傷制度復活は議論されるべきだが。立ち合いの厳格化は引き続き上手く行っているように見える。後半は少しつっかけるパターンの待ったが多かったが,前半は綺麗だった。


個別評。白鵬は衰えが継続している。先場所は休場明けの試運転という感じで単に気力が充実していなかっただけのように見えたが,今場所は気力があったのに負けていた。白鵬の取り口は平幕相手の速攻省エネモードと,上位陣相手の万全四つ相撲モードの2つあることは以前から書いているが,先場所・今場所はモードの切り替えが上手くいっておらず,万全モードになれなかったように見えた。照ノ富士・琴奨菊が悪すぎて勝ったが12・13日目も本来なっているべきの万全モードではなかったし,上位陣にケガが多くて助かったのは案外と稀勢の里よりも白鵬かもしれない。鶴竜・日馬富士が休場で無ければ勝ち星が一桁になっていた可能性もあり,そのくらい今の白鵬の状態は悪い。日馬富士はノーコメント。鶴竜はもったいない場所であった。ケガを名目に休場はしたが,実際に何が悪かったのかはよくわからない。実際にケガはあっただろうが,休場するようなものには見えなかった。

ズタボロの大関陣。稀勢の里は,相撲内容自体には変化がなく,それほど語るところはない。しいて言えば落ち着いて相撲が取れていたと思う。陥落する琴奨菊は,ずっと陥落が危ぶまれての在位32場所で優勝1回を含むのだから,よくもったと言うべきなのだろう。がぶり寄りで寄り切るか,寄り切れなければ右からの突き落としで勝ち星を稼いでいたが,いずれにせよ馬力が無ければ成立しない。ケガで満身創痍であり,もはや馬力を保てる身体ではなかった。一方,豪栄道はもう少し身体に貯金があり,8勝してからの休場は褒められもしないが,批判されるものでもない。照ノ富士は……来場所陥落しなければいいけど……

三役・前頭上位。玉鷲は覚醒状態が続いている。去年の9月からなので,そろそろ半年になる。正代は負け越したが7勝で上手くまとめた。毎日相撲振りがいい意味で変わる人で,おもしろい。高安は11勝で再度大関取りの起点を作った。今場所記述すべきは何より御嶽海で,突き押しの攻撃力が伸長著しい。先場所の評に「正代は遠藤の後に出てきた世代では完全に頭一つ抜けたか。」と書いたが,御嶽海が1場所で追いついた。明らかにフロックではなく地力がついている。技能賞は妥当。荒鷲は家賃が高くて負け越したものの,インパクトは残した。NHKの実況に「何をしてくるかわからない」と盛んに言われていたがその通りで,動きがトリッキーなだけでなく投げの切れも良いので相手はやっかいである。勝ち越していればそれこそ技能賞妥当であった。上位初挑戦の場所だったことを考慮すると6勝は立派と言えるかもしれない。なお,2歳年上の玉鷲がいるのであまり注目されないが,この人も30歳での上位初挑戦でこの相撲であるから,なかなかの晩成である。栃煌山は休場したほうが良かったのでは。豪風はもうさすがに衰えただろと思うたびに何か10勝してて驚く。


前頭中盤。あまり書くべき力士がいないが,北勝富士が目立ったくらいか。なかなか良い突き押しを持っていると思う。仰々しい四股名に負けないように頑張ってほしい。なお,ここまで初土俵以来負け越し無しである。石浦は前頭中盤では通用せず。さすがに低い立ち合いで中に入って,という相撲が読まれるようになり,とすると今度は身体の軽さが悪い方に響いてしまった。とはいえ重くするべきともあまり思えず,技巧を凝らすべきであろう。そうそう,変化で2つ星を拾っているが,確かに変化は上手い。さて貴ノ岩,この人はもともとエレベーター力士で中盤では大勝する実力が十分にあったが,今場所の貴ノ岩のハイライトは白鵬戦で,あの場面だけ稀勢の里の左腕が乗り移っていたのではないかと思われるような強烈なおっつけが見られた。そうしたらtwitterである人に「少年漫画の終盤かな?」と言われたが,惜しむらくは,稀勢の里と貴ノ岩の間に別段因縁はない。蒼国来の12勝は本当に立派で,この相撲が数場所続くなら上位定着するだろう。右でも左でも差し手が入ればうるさく,寄り・投げ・つりとバリエーション豊かに攻め立てる。技能賞にふさわしい。

前頭下位。輝は突きが重い一方で異様な腰高で,見るたびによくあれだけ腰が高いのに勝てるなと変に感心してしまう。結果8勝だが,印象には残る。ただ,無理にもろ差しをねらって相撲が小さくなる欠点は修正されており,縮こまらなくなった分,腰が高くなったとすると納得はいく。貴景勝はその四股名縁起が悪すぎないかという心配を勝手にしていたが,序盤は幕内の土俵に慣れていなかった様子だったものの,後半はよく突いた相撲が見られた。来場所に期待。逸ノ城は11勝しているが,相撲はそれほど。14日目の稀勢の里戦は,稀勢の里本人より緊張していなかったか。昔はもっとふてぶてしかった気がしたが,前頭下位にいすぎて上位の空気を忘れてしまったのかもしれない。
  続きを読む
Posted by dg_law at 14:10Comments(6)TrackBack(0)

2017年01月18日

双頭の鷲を探せ

・新海がエロゲ業界出身みたいに語るアホなんなの?(増田)
→ 語られているエロゲOP史や新海誠の経歴,それらに関する主張については完全に同意で,とりわけ00年代前半〜半ばのエロゲOP史を語る上で神藝工房の名前を出さなかったら完全に潜りだろうなぁと。
→ その上で,記事の本旨とは関係のないところでコメントを1つ。「新海誠がエロゲ出身」という言説については,「エロゲ業界が育てた」という意味合いで言ってしまうと確かに誤りに近くなるが,「エロゲOPという人によっては後ろめたさがないわけでもないものを作っていた人が,何かすごいところに旅立っていった」という意味合いで言うなら,さして間違いではないと思うし,そういう意味で言っている人も多かろうと思う。無論のことながら,これは新海氏自身やその発言者がエロゲを後ろめたく思っているかどうかは無関係であり,いわゆる世間的に,という話として。
→ こうした偽史が生まれた原因としては,記事中でも「OPを見たエロゲオタもまた同様に衝撃を受けただろう」とある通り,エロゲーマーだと『ほしのこえ』ではアンテナに引っかからなかった人も多かったと思われるからだ。当時は現在よりも圧倒的にナローバンドで,いろいろなものの情報が遅かった。エロゲのOPの方がかえって流通しやすかった。結果として世間的に先に出てきたのは『Wind』という誤解が集団的に生じたのではないかと思う。かく言う私の周囲でも話題になったのは圧倒的に『Wind』で,その後に『ほしのこえ』だった。


・鳥獣戯画、絵順入れ替わる? はけ跡から判明 (日経新聞)
→ 丙巻や丁巻はよくわかってないしそういうこともあろう……と思って本文と画像を見たら甲巻の話で驚いた。マジで何なんだろうなこの日本最古の漫画。重要性の割にわかってないことが多すぎる。


・激レアな野生の「双頭の蛇」見つかる 保護者「宝くじに当たるより難しい」(ねとらぼ)
→ 双頭でどちらも独自に思考をしているなら,行きたい方向が違いすぎてちぎれてしまわないかが心配になる。神経はどういうふうにつながっているのだろう。
→ ぐぐってみると割りといろんな動物で,稀ではあるが双頭で生まれてくることはあるようだ。ということは双頭の鷲も探せば見つかる……?


・安倍首相「戦闘ではなく衝突」 ジュバの大規模戦闘(朝日新聞)
→ 「支那事変」案件かと思われたが,「法的な定義に則って答弁しただけ」というブコメがあったので調べてみると,確かにいわゆる平和安全法制として平成27年に成立した法律での定義は「国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為」であり,なるほど南スーダンは“内戦”だから“国際的”ではないな……やっぱ言葉遊びじゃねぇか。あとこれ,法律の条文がガバガバすぎるだけでは。平和安全法制の採決の際に,与党は「議論を尽くした」って言ってませんでしたっけ。1年ちょっとで早速抜け穴が発生しているんですが大丈夫なんですかね。
→ ちょっとおもしろいのは,さらに検索してみるとこの国会答弁があったのが10月11日。その後の10月25日に政府は「派遣継続に関する基本的な考え方 」(pdf)を発表しており,ここでも「武力紛争」を「国家又は国家に準ずる組織の間で行われるものである戦闘行為」とした上で,「武力紛争の当事者(紛争当事者)となり得る「国家に準ずる組織」は存在しておらず、当該事態は「戦闘行為」が発生したと評価し得るものではない。」と事実上同じ説明を繰り返している。これで行けるとすっかり味をしめたらしい。  
Posted by dg_law at 00:45Comments(0)TrackBack(0)

2017年01月14日

メタブなど言うに及ばず

・沖縄の勝連城跡からローマコイン 海上交易で流入か(朝日新聞)
→ ローマコインについては,流入したのが14〜15世紀と記事中にある通り,古代ローマ時代の海上交易網に琉球は入っていないし,当時の海上交易でローマコインが硬貨として通用したわけでもないので,14〜15世紀当時すでに骨董品として売買されていたのではないかと思う。我々からすると14〜15世紀も数百年前だが,古代ローマとなるとさらにそこから1千年以上遡ることになるわけで。この推測が正しいとすると,骨董品扱いされていたこと自体が興味深い。
→ 一方,17世紀のオスマン帝国のコインも同地から発見されているそうで,これはこれで時代に合わない。17世紀の琉球となると,これはこれで海上交易網から外れてしまっており,直接オスマン帝国のコインが交易されるような流通路があったとは思えない。考えられるとすると,ローマコイン同様に貨幣としてではなく,珍重なものとしてムスリム商人か西欧の商人が中国に持ち込み,朝貢貿易の交易品となって琉球にたどり着いた可能性である。これなら,「珍重なコイン」というくくりで矛盾なくローマコインと一緒に発見された理由が説明できる。
→ ともあれ,不自然な発見には違いなく,記事末尾で「後世の混入の可能性も含めて慎重に精査してほしい」と述べている通り,慎重な調査は絶対に必要だろう。最悪の場合,19-20世紀の好事家が投棄したものの可能性さえあるので……


・象牙市場の全面閉鎖、アフリカが提案 日本は反対姿勢(朝日新聞)
・日本の象牙業者4社「中国に密輸可能」 NGO覆面調査(朝日新聞)
→ 上の記事で政府は「(日本)国内の象牙市場は適切に管理されている」と述べているが,実態は下の記事の通りザルである。奇しくもウナギと同じような展開。
→ というよりも,ウナギは国内世論が極めて残念ながらあまり規制に乗り気でないながら,象牙はそれほど世論自体に影響がないのだから,関連する業界・団体を押さえ込めば国際社会に協調できるし,そのほうが国益にかなうはずである。にもかかわらずできないというのはどこかしらに利権が絡んでいるからか,管理が杜撰であることが表面化した時に崩れるメンツ・責任の問題か。
・アフリカゾウ密猟の実態 現場取材(Togetter)
→ 朝日新聞でアフリカというと上掲記事も書いている三浦記者だが,こんな連続Tweetもしていたので,あわせて掲載しておく。


・「こち亀」最終話記念!こち亀に登場した麻雀シーンまとめ、その1(近代麻雀漫画生活)
→ 初期は麻雀のシーンがけっこうあった記憶があり,まとめを見て非常に懐かしかった。印象に残っているのは35巻3話のケンカ実況回,54巻4話の「麻雀を知らぬ小学生はパニックになっているだろ!」の回。


・はてブはもっぱらROM専で楽しませてもらっているけど(増田)
→ 記事中に「本質は後出しじゃんけん」とある通り,メタ構造だからどうしても偉そうな態度になる,という。鑑賞者とは基本的にそういうものなので。
→ おもしろいのは,SBMという「メモ書きの出来る栞」という機能だったものが,ソーシャル要素があることでメタ構造が強化されて,後出しジャンケン大会に転化したことである。最初にSBMというものを発明した人も,これは予想できなかっただろう。  
Posted by dg_law at 07:30Comments(0)TrackBack(0)

2017年01月10日

SIR(スーパーアイドルマスターランキング)のP名数を数えてみた in 2016



集計のルールは今までと全く同じ。長期は正式にカウントするが,ランキング動画に登場する上位10作品のみのカウント。合作の場合,3人くらいまでのものはバラバラにカウント。参加Pが多すぎて収拾がつかないものに関しては「合作」でカウントした。除外とシリーズ最上位以外は参考記録としてカウントで,シリーズ最上位以外については200位まで集計した。

なお,動画のランキングは11/1までの集計分でランキング付してしまった動画が含まれているそうで,正確ではない。これを一律12/15時点でのptsで再集計したランキングがマイリストで掲載されているので,今回はそちらを使用した。その際,そのマイリストでは除外は一律除外という表記であり,どれがシリーズ最上位以外除外となっているのかわからなかったので,私の一存で判断した。また,修正後のマイリストもけっこう間違っている(シリーズ最上位除外の順位等)ので,ある程度独断でランキングを再構成した。元のデータがとっちらかっていた関係で私の計測も間違っている可能性があるが,ご了承願いたい。申告していただければ修正します。


総評
デレステのPVがとにかく好調で,ノーマルPVがシリーズ除外扱いになっていなかったら,ランキングの多くをジャイロ氏・にゃむこ氏等のノーマルPVが埋め尽くしていた。BMBYも当然多かったが,200作品中約24作品,つまり実は8分の1程度を占有したに過ぎないというのは,印象に比べると少し少なく感じる。

これらの影響を受けてかptsは全体的に高く,200位水準で3300pts(2014・15年は1600,2150),100位水準で5850pts(同2800,3900),50位水準で10853pts(同4300,7200),20位水準で21050pts(同10800,14020)。これらの数字はおおよそ2010〜12年頃と同水準である。ただし最高記録かというとそうでもなく,たとえば2009年・2008・2007年の200位水準は4500・5500・5500ptsであり,そこには至っていない。また,ミリマスアニメ化等がない限り,今のところ明るいニュースが無いので,来年は下がると思われる。

ランクインしたPの数は170人で,昨年の182人からは減少したが,ランクインする人数は150〜180人の間で変動しているから,むしろ非常に標準的な人数に落ち着いたと言えそう。


  続きを読む
Posted by dg_law at 12:00Comments(0)TrackBack(0)

2017年01月09日

無料のイラストは強かった

・徳川吉宗の享保の改革と徳川宗春の尾張藩政改革徳川吉宗の享保の改革と徳川宗春の尾張藩政改革(Kousyoublog)
・享保・寛政・天保の三大改革のおさらい(Togetter)
→ Kousyouさんのブログでも書かれていることだが,結局のところ享保の改革以降の幕政改革は,石高制自体や幕藩体制自体に触れないまま,いかに社会・経済の変質に対応していくかという帳尻合わせではあって,それに加えた個々の時代の事情に合わせて為政者が改革を行ったというところではあろう。したがって,田沼意次の改革も含めて,どの改革も突き詰めると石高制と幕藩体制という限界に直面しているし,それでどうにもならなくなった結果が天保の改革ということになろう。
→ 「三大改革」というくくり自体が,特権的にその3つを取り上げて他の時代の大規模な改革をスルーする意味はないとか,Togetterの方で触れられているように享保の改革と後ろ2つは民生面での方向性が逆という点でくくれなかったりするとかで,近年はあまり強調されないようである。言われてみると確かにねぇ。
→ 私は厳密に名古屋民だったことは一度もないので的外れなことを言っているかもしれないが,名古屋で徳川宗春の人気が高いかと言われると……高いのかもしれないけど,そもそもあまり強調されていない気も。多分,松江の松平不昧よりは地元の人は関心が無いかと思われます。


・なぜか日本ではエロ推しに… #文芸エロ映画 として売られている映画は元はこんな感じです(Togetter)
→ これはツタヤで本当にたまに見かけるからなぁw。私はこういう文芸映画自体をほとんど見ないので,直接被害に遭ったことはないが,憤りはよくわかる。
→ この宣伝手法で,本当にエロ方向に“釣れている”のだろうか,というところからして疑問。


・『君の名は。』ってただのエロゲなのでは(※ネタバレ有)(増田)
→ 言われてみると「互いが好きになった描写が無いのにいつの間にか両思いになっている」「女性側に何かしらの問題があって,主人公(男性)がそれを救う」「微妙に性的な描写を含んだラブコメな前半と,急激にシリアスが介入する後半に綺麗に分かれる」「伝奇要素があったりもする」あたりの特徴は,確かに90年代末から00年代半ばあたりによく見た感じの学園物エロゲ・ギャルゲであるなと思う。『みずいろ』なり『はにはに』なり『はぴねす』なり『明日君』なり。「エロゲ(全体)」と言ってしまうと主語が大きいが,時代とジャンルを区切れば,この増田はそう変なことを言っているわけではないと思う。
→ しかし,じゃあ新海さんがそれを意識して執筆したかとか,具体的に影響を受けてるだとか,『君の名は。』が世間に受けた要素であるとかという意見に関しては相当に疑問で,まあ偶然として共通する要素が見いだせてしまっただけなのではないかと思う。あえて言うなら,むしろその辺が旧来のファンにも受けた理由にはなるのかもしれないが(それも弱かろうとは思うし)。


・これまでの作品と完全に逆転してるじゃねえか!『君の名は。』感想(17.5歳のセックスか戦争を知ったガキのモード)
→ 今まで読んだ中で一番納得した『君の名は。』評。そして『君の名は。』の直接の元はやっぱり『クロスロード』と『言の葉の庭』であって,それぞれ別の意味で『君の名は。』につながったのだよなぁという感想を改めて抱いた次第。


・いつの間にか、日本が「いらすとや」だらけになってる(Jタウンネット東京都)
→ こんなに流行するとは全く思っていなかった。というか極初期はこんなにシュールなものが流行するのははてな村だけだろうくらいに思ってました。あれよあれよという間にはてな村にとどまらないネット中に拡散し,現実をも侵食し,もう普通にいたるところで見かけるという……。そして初期のはてな村でのシュールなもの扱いだった時の記憶が残っているので,町中で見かけると本当に現実が侵食されている感覚になってひきつった笑いがこらえきれない。困った。  
Posted by dg_law at 03:10Comments(0)TrackBack(0)

2017年01月06日

C91参加記録

今回も快晴が続いたコミケでした。

  続きを読む
Posted by dg_law at 19:00Comments(0)

2017年01月05日

2016下半期ニコマス20選

ポータルwiki

今回も参加します。これから参加する人は,ポータルサイトが以前と大きく変わっているのでご注意を。

総評
そんなにニコマス見ていない半年だったなと思ったら,やはり選出数も少なかった。デレステのPVでMADを作る人はそう多くなく,プラチナスターズはさらに少ない。架空戦記やノベマスも低調で,BE MY BABYだけが流行っていた印象。あとは単発の動画でおもしろいのはちらほらあったかなと。デレステは公式の動画がおもしろいので,それはそれで良いことだろう。プラチナスターズは多分このまま浮上してこないので,今後もデレステ頼りになるかも。そういう意味では,アイマス自体は未来があるけど,ニコマスは明るい話題が無いという状況かもしれない。

  続きを読む
Posted by dg_law at 19:01Comments(0)TrackBack(1)

2017年01月02日

非ニコマス系動画紹介 2016.9月下旬〜2016.10月中旬




ドラクエ2に続いて一気見。さすがに1はそれほど難易度が高くなかった。ぅな〜氏の特徴の丁寧な編集が光る。



約269日後wwwwwwww。乱数が無いというのも驚き。さすが6の累乗。



おまけについて。クロノトリガーはダメージ限界が9999だがこれは単体による攻撃の場合で,連携技なら9999を超える。ただし表示上は9999になる。



ドラクエ1を道具縛りでクリアした人の続編。1章は破邪の剣が手に入るまでしんどいが,手に入れば何とか。2章はどうなるかな。



相変わらずおもしろい。爆風が十字じゃなくて円状,キャラ同士が重ならないという本家との違いが期せずしてボンバーマンをパズルゲーム化した。





すばらしき宇宙麻雀の宣伝動画。後編がずっと来ないが,待っています。



非常にそれっぽい編集。しかしパンツのシーンは放送事故では……w  
Posted by dg_law at 12:00Comments(0)TrackBack(0)

2017年01月01日

2017 賀正

あけましておめでとうございます。昨年はこのブログをご贔屓にして頂き大変ありがとうございました。今年もご愛顧の程をお願いします。

例年に従って,今年の目標を書き並べておく。(ここまでコピペ)


エロゲ・ギャルゲ:昨年は目標8本で,結果は7本であった。昨年も8本だったので,こんなもんかもしれない。とはいえ,長年の懸案事項だった『きみはね』と『すみれ』を崩せたので,そこは良かった。なんだかんだで『千桃』が一番おもしろかったのだが,一番おもしろかったのが『千桃』という時点で今年はあまり当たりをやらなかった年と言えるかもしれない。あとは『うたわれるもの2・3』と『サクラノ詩』をなんとかしたい。来年の目標も8本で。

美術館:例年の目標である20は達成したが,展評を書いていないものが多数。しかしまあ,これは段々こだわらなくなってきた。目標は「なるべく書く」にとどめておく。

旅行:昨年は第4次大洗遠征と栃木県旅行をした。どちらも東京から近いので,あまり旅行した感じではない。昨年の目標では「東北地方と南九州が真っ白なので,その辺の国内旅行には行きたい。幸い,東北は遠野,南九州は霧島神宮という聖地巡礼の強い名目があるので,どちらかくらいは行けると思う。」と書いておいてどちらも行っていないので,今年の目標も同じで。あとは来年の目標というよりも数年後しの目標で,もう一度ヨーロッパか,あるいはアメリカ東海岸には旅行したい。

ブログ:実は昨年バ的に危ない事件が2,3件あり,どちらかというとネット上のセキュリティラインに危険があったというよりも,一方的にリアルの側がネットに近寄ってきたので割りとどうしようもないのだけれど,そういうわけで2016年の下半期くらいから若干縮小運営中だったりします。2017年もやや様子見気味で。  
Posted by dg_law at 11:00Comments(5)TrackBack(0)