2006年04月09日

今日はざくろといちじく

昨日は友人と都美のプラド美術館展に行ってきた。二日連続で美術館というのも久しぶりだ。ひどく混んでるかと思いきや、雨のせいか大して混んでいなかった。加えて、知らなかったのだが昨日は早稲田の先生が関連した講演会を催していたようで、そちらに客が流れていたらしい。それでも中はけっこう混んでいたので、平常時の混み方はどれだけなんだと、想像して絶句した。

プラド美術館なので当然中心はスペイン絵画となる。特にスペインが強かった時代、16〜17世紀のものだ。最初はエル・グレコの絵がお出迎え。間違ってもサム・グレコではない。ってこのネタは使いまわしだな。彼の絵は見た瞬間わかるのでおもしろい。

その後いろいろあって、ベラスケスが登場する。総じて非常に大作志向だ。派手好きの貴族からしてみればでかい絵を好むのは当然で、芸術家といっても商売だからニーズにこたえる必要がある以上、そうなるのは当然か。バロックらしく題材も劇的で暗いものが多いので余計に迫力がある。神話系のが少なくてキリスト教系のが多いのは、敬虔なカトリック国ゆえか。

途中ボデコン(スペインの静物画)があった。静物画はわりと好きなのでじっくり鑑賞。静物画の生命線は物の質感だと思う。飾ってあったような絵はプロが描いているので当然すばらしいものばかりであったが、よくも平面にこれだけの立体感を生み出せるなと感心してしまう。ざくろとかいちじくとかスペインらしい果物の絵があったが本当においしそうだ。それも油絵で。そういえば昨日のスイス展では、油絵は実際には完全な平面ではなくごつごつしていることを逆手にとって、画材で立体的な作品を作っていたものがあった。あれもおもしろいと思った。

次に登場するのがイタリア絵画。ハプスブルク家がイタリアを制覇していたので当然多い。グイド・レーニの絵画があった。生で見たのは初めてだ。クレオパトラが題材だったが、相変わらず死にそうな人の絵ばっかり描く人だ。クレオパトラが非常に青白かった。そしてフランドル絵画へ。ここもハプスブルク家領だったんだよな、と思うと彼らの栄光と斜陽が目に浮かぶ。今日はなんだかプッサンの廃墟も身近に感じる。打って変わってロココへ。さすがに数は少ない。最後はゴヤで締めた。有名な作品は多くなかったが、ゴヤっぽい奇妙な作品だった。


そんな感じで終了。作品数はそんなに多くなく、意外とあっさり見終わってしまって拍子抜けだったが、それだけにじっくり見れたと思う。全体的に絵の説明が丁寧で好感が持てた。人混みが最大の敵だが、まだかなり先までやっているので機会を見計らってどうぞ。

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