2006年04月12日

第54回「絵画の楽しみ方ガイド」太田治子著 成美堂出版

数多くの絵画入門書をこの場で紹介してきたわけだが、図版が多くていいなと思ったのはこれ。全面カラー。しかも学術的に書いてあるわけではないので、ずぶの素人でも全く問題無く読める。まさに万人向け。しかもきちんとポイントは抑えてある。とりあえず、この本をかかえていけば美術館で赤っ恥をかくのは避けれる、という感じ。

逆に言えば、大学生が読むにはなんだか気恥ずかしいかもしれない。自分は恥ずかしがらずに、わからない分野についてはこういう一般向けの本から入るのは全然問題無いと思うし、そうしているが、人によっては気になるレベルだろう。ものすごく平易な言葉で書いてあるので、知ってるよそんなこと、とつっこみを入れたくなったり、冗長な説明に飽きてくるかもしれない。

もう一つの欠点として、扱っている年代は19世紀以降がほとんどである。しかも、中途半端に東洋は葛飾北斎だけ。「絵画」と銘打ち、表紙にも全部扱ってますよという雰囲気を漂わせておきながらこの範囲の狭さは無いだろう。その分一人一人がしっかり説明になっていると言えば聞こえはいいが。


一冊でわかる絵画の楽しみ方ガイド―印象派、写実主義から抽象絵画、シュルレアリスムまで



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