2018年08月22日

紅白巫女と呼ばれるだけのことはあり

・東京駅の自販機で「売り切れ」続々発生も「頑張れ!」「もっとやれ」の声 背景にサントリーグループの残業代未払い問題(ねとらぼ)
→ 今のところ遭遇したことはないが,これが理由で自販機が売り切れになっていたなら,納得できるし応援したい。これについては,こういう話も。
・自販機大手求人、紹介中止を 都内職安に都労委が通報(東京新聞)
・「全問正解で有給チャンス」 サントリー子会社のジャパンビバレッジ、“有給取得クイズ”メールの存在認める(ねとらぼ)


・皮ごと食べられるバナナを発表(共同通信)
→ 味が気になるので,1回は試しに食べてみたい。食べた人によると「甘くない,剥いて食べた方がおいしい」とのこと。5本で4千円という値段を考えると,普及はしなさそうだが,一発ネタとしては生き残ってほしい。


・13歳少年が大手柄! 伝説的なデンマーク王ゆかりの品発掘 ドイツ(AFPBB)
→ ハーラル1世青歯王はデンマーク王国の統一とキリスト教化に功績があったデンマーク王で,実際には歯が青かったわけではないが,デンマーク語から英語に翻訳される過程で「浅黒い英雄」という意味の単語が誤ってBluetoothと訳されてしまい,そのまま定着した。原義で考えると「イルモーロ」が最も近いか。後世,こういう形でめちゃくちゃ有名になるとは,当時の人はおろか20世紀末の人間だって予想がつかなかった。
→ そういうわけなので,「北欧神話の戦トールにまつわる金づち」が発見されているのは,ちょうど移り変わりの時期らしさがあってよい。また,「見つかった硬貨のなかで最も古いものは、ウマイヤ朝時代のシリアで714年に作られたディルハム硬貨」というのも非常に気が長い話だが,当時の事情を考えれば,摩耗していなければ普通に使っていただろうと思う。当時としても骨董品だった可能性もあるが。


・科学史の定説をくつがえす−アラビア語写本の山をかきわけて−(広島大学)
→ 受験世界史の定番,近年最頻出テーマと言っても過言ではない12世紀ルネサンスに直接関係する研究で,高校世界史の基礎になっている研究を垣間見させてもらったという感想。955年没のマグリブで活躍し,アンダルスに広まった本なのであれば,おそらくイブン=ルシュドも読んだものだろう。12世紀ルネサンスだけでなく,イスラーム科学の西方地域の研究にも寄与する発見だ。
→ これで次はクレモナのゲラルドがなぜ原著者をマーシャーアッラーフと誤認したのかを調べる研究が始まるのだろうと思うと,書物の海の果てのなさに思いをはせることになる。


・「霊夢」中国で花の品種に。東方Projectの人気キャラから命名(huffingtonpost)
→ こういうのの裏を取りに行くのは大概ねとらぼかBuzzfeedのイメージだったので,ハフポスが取りに行ったのはやや意外。
→ どうやら名付けた本人は東方Projectを知らず,後輩が素知らぬ顔で「いい名前があるよ」と教えたということらしい。こういうのでありがちなパターンと言えばそうなるか。それにしても,誰もが納得するレベルで博麗霊夢を連想する造形。

  

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2018年08月17日

最近読んだもの・買ったもの

・『乙嫁語り』10巻。カルルクくん狩猟の修行編,鷹狩。スミスはアンカラに到着,タラスさんに再会。
→ 多分に森薫が鷹狩を描きたかっただけ感ある。
→ 革袋って凍って割れるんだな……さすがは中央アジア,寒さが違った。
→ 以前に乙嫁語りの年代は大雑把に言って19世紀半ば,どちらかというと前半寄りかと推測していたが,本巻でクリミア戦争後,ロシアの中央アジア侵略が本格化する前ということが判明した。これによりかなり狭く範囲が絞れ,具体的に言えば1860年代でほぼ確定する。意外と時間が経っていた。とすると4巻の「ペルシアだって黙ってやられはすまい」という発言はなんだったのか。とっくの昔にロシアにやられきってしまっているのだが……なお,作中でスミスが「ベヒストゥーン碑文が無ければ古代ペルシア語の解読は難しかった」と言っているが,ローリンソンによる解読は1850年の出来事であるので当時としてはタイムリーな話題。ローリンソンも存命である。
→ スミスがタラスと再会する展開は予想外だった。新婚旅行の振りをして探しに来てくれたタラスさんの旦那さん(仮),良い人すぎない……そして無名のまま去っていく。なんというかっこいいモブキャラ。


・『東方三月精 Visionary Fairies in Shrine』1巻。
→ 三月精としては第4期(比良坂版としては3期)になる。仕切り直してクラウンピース登場,今期は彼女が中心に話が動いていく様子。
→ クラピいわく,氷の妖精は「氷の世界は死の世界」だからレアらしい。競争相手が少なくて資源が少ないながら大きな力を独占できるのかも,という推測。チルノが特別力強い妖精という設定に,最近どんどん後付で理屈が備えられていっている感ある。
→ ヘカーティアがクラピの母親状態に。その片鱗は『東方文果真報』でもあったが,今回で確定したかな。元々二次創作ではこのネタが人気ではあったが,逆輸入というわけでもないだろう。
→ 久しぶりに公式絵の永琳を見たような気がする。比良坂版永琳かわいすぎない?
→ 映姫様も登場。映姫から見るとヘカーティアは「斜め上(別部署)の上司」であるので,呼称は様付ながら,「変わった人」という評価。東方に変わってない人っているんか……
→ 霊夢さんはクラピが神社の縁の下に住み着いたことでほうぼうの関係者に相談を持ちかけていたが,最終的に放置することに。「最近手に負えない事が起こりすぎて自信を失っていたのかもねぇ」との弁だが,確かに深秘録と紺珠伝はやけに話が重かった。昔自分でこんなことを書いていて,この論はいまでも有効だと考えているが,これに則るなら神主は宗教ネタを一通り片付けたので,儚月抄でも果たせなかった宿題を解消しようとしている&シリアス展開に再チャレンジしていたのがここ2015〜2017年頃の動きだったのかも。天空璋で少し落ち着いた感はあるが,今後の展開やいかに。


・『火ノ丸相撲』19巻。大相撲編本格始動。作品現在の各登場人物の現況,桐仁VS鬼丸,天下三名槍の登場,刃皇の「来場所優勝したら引退」宣言。
→ 桐仁が現実にいたらめちゃくちゃ人気が出そう。肺疾患による20秒限定力士の舛ノ山も人気があったが,それに遠藤のマスクと技巧があれば鬼に金棒。実際,川田先生の発想はこの組み合わせだったのでは。対鬼丸戦で最初に見せた技が逆とったり,続く技が網打ちというのも激渋。これは若い女性から玄人まで総じて受けますわ。
→ 復活後の鬼丸の戦法は主に突き押しであることも判明。おそらくどこかで四つ相撲も戻るとは思われ,それが本作のクライマックスになるであろう。
→ 169話で鬼丸が暴言を吐いた白狼を殴って叱責しているが,確かジャンプ連載当時にちょうど日馬富士の暴行事件が発覚して,大変にタイミングが悪いなと思った記憶が。そのしばらく後の回で鬼丸が「あれはダメだった」と反省しているが,現実の状況を反映したか。
  
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2017年12月13日

最近読んだもの・買ったもの(『東方鈴奈庵』他)

・『東方外來韋編』4巻。
→ 特集は東方天空璋と10周年の風神録。実は忙しくていまだに天空璋はあまり調べておらず,摩多羅神の本も読みたいなと思いつつ積んですらない状況であるので,本誌はネタバレの宝庫であった。
→ 当初のテーマが河原者・障害者だったところ,説教臭くなりすぎる(または逆に茶化した印象になってしまう)のであえてわかりにくい作りにした,摩多羅隠岐奈が座っているのも当初の案では椅子ではなく車椅子だった。幻想郷の起源の一つがそうした被差別階級であり,その守護神としての摩多羅神が「幻想郷の賢者」の一人(一柱)になっているというのは衝撃的な設定だった。確かに現世から文字通り隔離された存在であったのは,むしろ過去であり,言われてみると幻想郷の設定には近い。なんだろう,柳田国男の話というよりも網野善彦の話になるのだろうか。
→ 「幻想郷の賢者」であることが明確になったのは,これで八雲紫,摩多羅隠岐奈,茨木華扇の3人か(八意永琳は月の賢者なので別枠として)。ここに来て急に増えたし,今後増えていくのかな。Phではないものの,6ボスとEXボスを兼ねた初のキャラで,特別感は強い。そういう意味では華扇ちゃんの立場がないが。
→ 風神録についての神主インタビュー。風神録を作る際に会社を辞めたことについて「出版社から儚月抄の原稿で新卒サラリーマンの月収くらいは出せます」と言われたから安堵して風神録が作れた,と言っているのは興味深い裏話。儚月抄,作品自体は散々な評価ながらそんなところで役に立っていた。また,風神録から神霊廟・心綺楼くらいまでの東方のテーマが「信仰」だったのはねらい通りとのことで,なんなら風神録が聖地巡礼しやすいのも狙いの範疇だった模様。三度も諏訪に行った私は完全に掌で踊らされている。「東方は宗教」というネタフレーズにも触れられており,神主公認になってっしまった。まあ仕掛け通りではあるわけで……ちなみに,インタビュアーによる注釈によると,「東方は宗教」の初出は2006年頃で,実は「Fateは文学」「CLANNADは人生」のコピペは2007年10月であるから,実は「東方は宗教」の方が早いらしい。よく調べたな(完全な揶揄なので誇れない歴史であるが)。
→ インタビューはいつもの同人ソフト勢以外に,石鹸屋。来歴が語られているが,メンバーの入れ替わりが本当に激しいバンドであるw。秀三が毎回咲夜さんのコスプレをしている理由も語られている。そして今回の雑誌付録のCDは石鹸屋アレンジ。ちなみに,99%のブログ読者にとってはどうでもいい情報だと思うが,私は石鹸屋なら「D-89」「もう歌しかうたえない」あたりが好きです。
→ もう一つの特別インタビューは比良坂真琴さん。最初期に出した同人誌が『ぱすチャ』『痕』でKey作品というあたり,完全にプレ東方世代の典型例であった。そして妖々夢から東方へ。「キャラの等身がどんどん縮んでいく」のは自覚があるらしいw。一方で,「こういうロリっぽい絵しか描けないと思われがちなんですが,そこまで趣味100%というわけではないので,普通の等身のお姉さんも描いていきたい」と言っているのはやや意外。
→ 幻想郷人妖名鑑は風神録の面々。漫画はいつもの面々が描いている感じ。あらたとしひらさんが描いている「新旧女子高生対決」が一番笑った。


・『東方茨歌仙』8巻。
→ まさかのヒダル神登場で『咲-Saki-』とネタかぶり。そんなマイナーな神様で……と思ったが,マイナーだからこそ東方と咲でかぶったのだと考えると不思議ではなかった。
→ 索道(ロープウェイ)完成。多分永遠に完成しないと思っていた読者が多数だったと思う。神主が完成させる気だったことに読者は驚いている。なお,あずまあや氏曰くリアルタイムで3年半かかっているとのこと。索道の労力は水力。川・滝または間欠泉を電力化することなく,そのまま活かしているとのこと。そして神社・天狗・河童の三方が全員得する展開を考えた神奈子様マジ切れ者。


・『東方鈴奈庵』7巻(完結)。
→ 人間は妖怪たちによって里を守られ,妖怪たちは人間たちの恐怖によって生存を許させる。そんな人妖のせめぎあい,相互補完の場としての幻想郷。これに加えて人妖の境界線上に立って上手く調整するアウトローの人間たち(『幻想郷縁起』の言い方をすれば“英雄”)という3者がいて,幻想郷は成り立っている……という構図を,本居小鈴というただの人間がアウトロー側に移動するエピソードによって描き出した。確かに,言われてみると「妖怪は人間を脅かし,人間は妖怪を退治するもの」という設定だけあって,「とはいえ妖怪は基本的に人間よりも強いが,その妖怪を退治できる人間ってなんだ?」という疑問にはほとんど触れられてこなかった。博麗の巫女が特権的な立場にいて,普通の人間とは一線を画しているという設定は昔からあったが,では魔理沙や咲夜や早苗は,能力自体はともかく,何の権利があって人里に住んでいないのか? 妖怪を退治しているのか? ということについては,神主があえて放置してきたように思う。
→ 東方projectも様々に作品が増えてきたものの,実は設定資料でもなくゲームでもなく,ちゃんとした作劇として設定を描き出したのは,本作が初めてではなかったか。ゲームではどうしてもアウトローと妖怪だけにフォーカスがあたり,設定資料集では文字通り「設定」なので,内実がわからない。そこへ行くと,人間・妖怪・アウトローの関係が明確に,わかりやすく“物語として”描き出されたという点で本作は大成功の傑作であり,本作により幻想郷の姿は随分とリアルになったように思う。
→ それはそれとして,本作のもう一つの功績は春河もえという人材の発掘で,絵の上手さはこれまでの東方公式絵師の中でも随一であった。これから東方作品の漫画を新たに手がけるのか,全く別の漫画を描き始めるのかはわからないが,注視しておきたい。


  
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2017年10月15日

「島ケルト」問題とか

・けものフレンズ特集(dアニメストア)
>かばんの中には何が入ってるの?
>かばん:ええっ!? えっと、色々入ってますけど、名前が分からないものってどういう風に説明したらいいんでしょう…? うーん、ううーん……
→ かばんちゃん,自分のかばんの中に入っているものが何かわかっていないことが発覚。てっきり,かばんは中身が空っぽと思っていたので衝撃を受けた。たつき監督の頭のなかでは設定が固まっているのだろうか。


・「睡眠負債に気をつけよう」(視点・論点)(NHK 解説委員室)
→ これは衝撃的なデータだった。まず,6時間以上はとってもあまり意味がないと聞いていたので,睡眠6時間と8時間の間に有意な差が見られ,しかも8時間睡眠の方が注意力散漫になりにくいということ。次に「寝だめは意味がない」というのは前から知っていたが,負債も解消はきかないと思っていた。負債が解消できるのであれば,尚更8時間以上寝る意味は出てくる。実のところ,寝すぎると時間を無駄にした感じがして謎の罪悪感があったのだが,これからは眠いものは眠いと割り切って,休日はよく寝るようにしたい。


・台湾の東方文化は“オタクのタイムカプセル”だった!? 国外で発展中の東方最前線に迫ってきた【第二回博麗神社例大祭 in 台湾・レポート】(電ファミニコゲーマー)
→ この記事の要点は「比較的短い期間に浸透せざるをえない“輸入文化”ならではのダイナミズム」という一点に尽きると思う。各時期の流行はそれぞれおもしろかった面がある一方で,流行は流行でしかなく,後追いでは厳しいものがある。この点を気にせず追える分,後追いは海外の方が有利なのかもしれない。
→ なお,東方では同じような現象がニコニコ動画で東方ファンが広がった07〜08年にも起きていて,永新参から07年までの流行がミックスされた状態で再度展開されたものだから,それこそ既存のコミュニティとの衝突がすごかったのを覚えている。古参からすると若気の至りを発掘されているようなものだから,その意味でも気持ちはわからんでもない。


・「島のケルト」は「大陸のケルト」とは別モノだった。というかケルトじゃなかったという話(現在位置を確認します。)
→ これもすごく驚いた話。記事中にもあるが,改めて調べてみると,20世紀末頃にはすでに研究者の間で指摘されていたようだ。近年進んでいるのは遺伝子研究の分野であり,それ以外の分野での研究は特に近年というわけではないようである。いかに専門領域から一般の好事家に下りてくるのに時間がかかるかという話かもしれない。
→ 高校世界史的に言うと,やっぱり「ローマ征服前には,大陸・ブリテン島ともにケルト系の民族が広がっていて」という教え方になっているのをどう修正するか。また,アイルランド・スコットランド・ウェールズは“そこから血統的につながった”ケルト系と教えてしまっているので,この辺をどうするのか。という大問題に直面する。当然,この辺りは入試にも出しづらくなり,旧説に基いて出題すれば悪問の温床になってしまう。もっとも,ラ=テーヌ文化が各教科書から消えて範囲外になったくらいなので,そもそも近年の入試でケルト人に関連する問題を見たことがないから,入試問題としてはそれほど問題にならないかもしれない。
→ ちなみに,そういえばと思って引いてみたら
◯2014年までの旧用語集のケルト人「……その後大部分はローマ人・ゲルマン人に征服され,同化されたが,今日でもイギリス・フランス・スペインの一部にこの文化を引き継ぐ人々が居住している。」
◯2014年以降の新用語集のケルト人「……(同化されたまでほぼ同じ説明)妖精や森を題材とした彼らの神話や文学作品は,ヨーロッパ世界の文化形成に大きな影響を与えている。」(イギリス〜の説明はカット)
→ これ,新課程の説明を書いた人は学説の変化に気づいているのでは? こんなミクロな記述の変化気づかんよ……もっとアピールしてくれよ……用語集は教科書よりフットワークが軽いからできたのかも。そうすると,教科書の側も書き換わっていってほしいところだけども,時間がかかりそう。
(追記)
→ 大陸ケルトの神話には妖精とか出てこないから,やっぱり駄目なのでは? という指摘があった。言われてみるとその通りで,これは気づかなかった。しいて言えば,用語集の表現は旧課程から新課程に変わる際にもほぼ引き継がれているところ,書き換えたということは何かしらの理由があると推察され,具体的な地名を避けたところは一応評価してもよいのかもしれない。
  
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2017年09月21日

最近読んだもの・買ったもの(『東方文果真報』他)

ようやく6月発売のものにたどり着いた。

・『東方文果真報』。
→ 東方のひねくれた書籍その第……何弾だっけ。週刊誌風の体裁でフェイクニュースブーム(?)に乗っかったもの。フェイクニュースの話題はすぐに過ぎ去るだろうと読み,数年後には幻想郷入りしていそうなことを予測しての本誌となった。そういう事情もあって時事ネタが乱発されている。まさかのトランプ大統領ネタまで。「どうせいつか全部幻想入りするんだから」という開き直りが使えるのは強い。
→ フェイクニュースの内容は,東方の雰囲気を知っている読者には大体真相がすぐにわかる仕様で,射命丸さんがどういう風に事実を捻じ曲げて報道しているのか推測しながら読むとおもしろい書籍。
→ 「水素水」ネタと「白砂糖の恐怖」ネタがぶっこんであったのはちょっと驚いた。水素水はともかく砂糖で来るとは,科学の子である神主もニセ科学ネタは気になるところなのだろうか。お子さんもいるし。
→ 週刊誌なので,ちょっとエロスな袋とじグラビア(という名のフルカラーイラスト)もあり。東方公式でここまで露骨なエロスを投げてきたの,さりげなく初めてでは。神主の冒険が見られる。





・『へうげもの』24巻。大坂夏の陣開戦から終戦まで。秀頼は気絶させられて大坂城を脱出,淀君・大野治長らは自害。真田信繁らは戦死。織部は監禁状態,重嗣は秀頼の子を匿って金森宗和とともに逃避行の旅へ。
→ 何が何でも織部を殺したい猜疑心の塊になっている家康と,なんとか織部を助命したい秀忠,豊臣を完全に滅亡させる気はない諸将と,徳川軍が全く団結できていない。しかしながら圧倒的な物量で豊臣軍を押しつぶしてしまう。無粋を尽くして真田信繁を討ち取った家康と,織部の「ひょうげ」を用いて危機を脱出した秀忠・柳生宗矩という差も,今後の展開を考えると趣深い。
→ 本巻最後に出てくる粟田(口)焼について。金森宗和が後押しをしていたのは事実。ここで登場する野々村清右衛門は,後に野々村仁清を名乗り,粟田焼から自立して御室焼を開くことになる。しかし,野々村仁清というと活躍したのは本作から約30年後の1640〜50年代であるから,この頃は相当に若いはずである。作中の容貌はそこから考えると少々老すぎにも見えなくもない。


・『NEW GAME!』6巻。新人の入社と,『PECO』の完成・発売,八神コウのフランスのゲーム会社への出向。
→ 新人二人がそれぞれ別方向に向上心がありすぎて何かずれているという。ラフな格好が許される社風とはいえ,パジャマのまま出社する紅葉さんは確実にヤバイ子。ただ,周りを全く気にしていないとか,コミュニケーションの必要性を感じていないとかいうほど振り切れてはおらず,完全に空気が読めないわけでもなく,気を使われたらそれに気づけるし,単純に「真面目すぎて何かがずれている」子。振り切れていない分,かえって珍しいキャラ造形かもしれない。上手く話せないせいで引っ込み思案になっているけど空気はめちゃくちゃ読めるひふみんとは上手くいってるけど,基本的に天然で空気は読まなくても多くの人と自然にコミュニケーションができてしまうタイプの青葉とは噛み合ってないというのが絶妙にリアル。そんな紅葉が八神やひふみんを介して青葉を理解して,次第に職場に溶け込んでいくのは読んでいてい安心した。でも根本的に治ったわけではないから,この子はほっとくとまたパジャマで出社するんだろうなw
→ そして八神コウはフランスへ。フランスに関係者が集まっているし,明らかにフランス編が本編に挟み込まされて進んでいく雰囲気。遠山さんはもっと引き止めるかと思ってたけど,案外すんなりと。まあ,付き合いが長い分,八神本人にああ言われたら納得するしか。一方で青葉は濃密な1年間だっただけに,あの別れの挨拶の後もしばらくは放心状態だろうなぁ。気持ちは非常によくわかる。  
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2017年06月13日

最近読んだもの・買ったもの(東方関連他)

・『異議ガール!』1巻。法律物で,14歳の天才少女(弁護士資格取得済)が,幼馴染の19歳の女性を影武者に立てて事件を解決していく。14歳でなんで法曹になれるんだよというのは第1話で「司法制度改革」で押し切られているのでつっこんだら負け。
→ 連載開始時には「漫画:春河もえ 協力:オーガスト」という異色の制作陣が立てられていたが,いつの間にかどこを見てもオーガストの文字が消えていて,1巻にも書かれていなかった。本当は参加しているけどエロゲメーカーということで伏せているのか,本当に制作協力から抜けたのか,何らかの事情があったのかはわからない。少なくともエロゲメーカーだから伏せるなんてことは,角川もオーガストもやらなさそうだが。
→ 絵は春河もえ氏ということで文句の無い出来。話は……法律物ならもうちょっと法律を活かしてがんばろう,という出来。弁護士がちゃんと監修しているということだったが,1巻で扱われた事件の3つとも,大して法律が関係ないという。なにせこの1巻で一度も裁判所まで行っておらず,全部その手前で解決してしまっている。どういう読者層を狙っているのかよくわからないけど,もうちょっと本格的な法律物が読みたいところ。春河もえ絵が好きなので,2巻が出れば2巻も買うと思うけども。





・『東方鈴奈庵』6巻。
→ 幻想郷の本格ミステリ作家,アガサクリスQさん誕生。まさかこの設定,他作品(『東方文果真報』)で再利用されるとは思わなかった。
→ 百物語の話で,八雲紫が久々に登場していて嬉しかった。いろいろと幻想郷を揺るがす騒動があったのに,ここ数年いなくなってたから。同様に『東方茨歌仙』の方でも再登場していて,神主の考えからして明確に紫の再登場が必要になったということなのだろう。とはいえ『茨歌仙』の方は確かに紫がいないと始まらない話だったが,『鈴奈庵』の方はまだとりあえずの再登場という感じで,この先どういう出番があるのかわからない。


・『東方茨歌仙』7巻。
→ 華扇ちゃんが「道寿の壺」なる油が無限に湧くマジックアイテムを登場させていたが,元ネタが全くわからない。
→ 第34話で霊夢が長編小説を読んでて寝不足という話が出て来るが,読んでいたのはひょっとしてアガサクリスQの作品? とすると『鈴奈庵』と話がリンクするが。
→ そしてこちらでも八雲紫が再登場。紫様のいう「こちら側」,華扇の言う「私は貴方側の人ではない」「私は天道とともにある」とは一体何を指しているのか。単純に妖怪と人間というわけではなさそう。


・『東方外來韋編』3巻。
→ 巻頭は『東方文果真報』に向けた書籍特集で,めちゃくちゃおもしろいので古参の東方ファンなら必読。以下,ちょっと長くなるが要点をしぼって要約する。最初に『香霖堂』の話。そういったもののオファーは意外にも紅魔郷の直後から来ていたそうだ。しかし,使い物になる企画がなく,断っていたとのこと。頼みに行く方も練った企画を頼むというよりは受けてくれれば儲けものという感覚だったのだろう,時期を考えても。結局その中で受けることになったのがビブロスの持ってきた企画で,これが後に香霖堂となって表に出てきた。このときのビブロスの編集がシナリオライター・美少女ゲーム批評家の佐藤心氏で,だから連載誌が『カラフルピュアガール』になった,という裏話が披露されている。そこで神主が当時の風潮について「東方も葉鍵とジャンル的には同じと思われていたかもしれない」と触れ,「昔は「東方って何のエロゲ?」ってよく言われたしね」と語っている……神主そのフレーズ認識してたのね。そこから何度も雑誌が死んで掲載媒体が変わる話もちゃんと触れられている。
→ 次が『文花帖』。話を持ってきたのは一迅社(当時はまだスタジオDNA)の側で,第1回例大祭の時だったとのこと。設定資料集という形が嫌だったから文花帖という形になったというのは有名な話だが,これについて神主が「当時なんであんなに嫌だったんだろう」と言っていて,わかんなくなってのかよというw。記者役は当初天狗ではなくカワウソの妖怪だったとのこと。天狗にして正解である。
→ そして『求聞史紀』。文花帖が出た後,設定資料集の要望がやっぱり多かったので神主が折れたようだ。帯が重版のたびに変わっていて,帯を見ると第何刷かわかるようになっているが,これはスペカのイメージらしい。『求聞史紀』をクリアするには重版するたびに買って帯を保存しておかないといけないということか。実は東方諸作品で一番難易度が高いのでは……? 
→ 問題の『儚月抄』。世間の不評について,神主は「最後に誰かを倒して終わるストーリーじゃなかったこと」と受け止めている模様。全然違うと誰か教えてやって。ちなみに『儚月抄』を振り返る章だけめちゃくちゃ短く,割りと触れられたくないのかも。
→ 『Grimoire of Marisa』。神主本人は楽だったけど,スペカのスクショ(7000枚!)を撮る人が異常に大変だったらしい。というか,画像提供神主じゃなかったのね。
→ 『求聞口授』。「これからの幻想郷の話をしよう」と時事ネタをサブタイトルにしたのは,時事ネタは時代を感じられるものだからとのこと。なるほど幻想入りである。そう考えると『文果真報』が週刊誌ネタでオルタナファクトがテーマというのも理解できるところ。
→ 巻頭企画以外についてはいつも通り。過去作紹介は萃夢想・花映塚・文花帖。幻想郷人妖図鑑はプリズムリバー三姉妹・メディスン・リグル・ミスティア・ルーミア・レティ・チルノ・伊吹萃香・風見幽香・小野塚小町・四季映姫・射命丸文。  
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2017年04月04日

フランス大統領選はどうなるんでしょうねぇ……

・支持率4% フランス大統領も不人気のワケ(ITmedia ビジネスオンライン)
→ この記事を借りて言ってしまうが,オランド政権は本当に全く社会党政権の雰囲気のない政権だった。社会主義的な政策をしたわけではないことに加えて,国内の分断に無頓着であり,アフリカの国々にはしばしば軍事介入し,それで解決していればよいものの,かき回した印象の方が強い。サルコジが強権的だった反動で思わず左派を選んだが,左派内部での人選が大失敗だったのかもしれない。右派の失敗で政権が転がってきたが,ちょうどその時左派に押されていた人の人選が最悪だったという意味では本邦の鳩山由紀夫に重なる。本邦は一年足らずで首相が交代したが,そうもいかずフランス国民は5年耐えるしか無かった。制度とは良し悪しである。5年に縮めといて良かったねという話でもあるが。
→ フランスの大統領というと,大国の大統領なだけあって,第五共和制ではそれぞれがそれなりに名前を残している。ド・ゴールは言うまでもなく,ポンピドゥーはポンピドゥー・センターを知らなければやや影が薄いかもしれないが,第1回サミットを主導したジスカールデスタン,ミッテラン,シラクと続いた。シラクというのが象徴的で,ド・ゴール主義の残滓がここまでは続いていたということかもしれない。そのド・ゴール主義への反発として親米のサルコジ政権ができたわけで,評価はともかく,成立の経緯とNATOの軍事機構復帰は間違いなく歴史の教科書に残る。そこへ行くと,オランド大統領は第五共和制で初めて歴史に名を残さなかった人物になると思われる。
・フランス大統領選挙 2017(NHK NEWS WEB)
→ このままフランスがEUに埋没していくのは,ちょっと見たくない。とはいえ,ルペン政権ができてしまうのも困りもので,なんとかマカロン,もといマクロンさんに勝ってもらえないものかな。


・「Webで全編公開されてる漫画」を買う人は意外と多いが「中身が分からないから買って確かめる」という人は凄く少ないという話(Togetter)
→ 凄く少ないかは知らないが,個人的にはわかる話。ここでは漫画だがゲームや小説も同じで,全部読ませてくれとは言わんから合うか合わないかだけ確認させてほしい。漫画だと連載を雑誌で追っていない場合,1話も試し読みできないまま単行本の1巻を買ってしまうのはリスキーで避ける。物語作品への出費は,くじであるよりかはお布施や投資でありたい。Togetter内にも出ているが,完全Web再録の漫画だったり同人誌の商業化再録だったりしてもお布施だと思えば買ってしまうし,場合によっては次作への投資だと思って買うゲームもある。


・とある神社の入り口にいる「狛犬」が異形過ぎてめっちゃ怖い「ヤバイやつ」「これ一体何ですか?」【真相】(Togetter)
→ 明らかに何かが封印されている雰囲気だったが、そんなことはなかった。なんでよりによって前足を補強した。もう都市伝説の成立に乗っかってしまって,そういう邪気眼的な狛犬として宣伝したほうが神社を参拝する人は増えるのかも。


・東方Projectの聖地をPRする「城嶺神社」の周囲に見える謎の影 霊感商法か!?(おたぽる)
→ 城峰神社自体には一度行ってみたいのだが,これは残念な話。この神社自体が考察とこじつけから勝手に聖地化して盛り上がっているところはあるにせよ,地元住民に迷惑かけない範囲なら悪くないと思うし,それに地元住民や行政側が乗っかってきて村おこしに使うのもお互い様なところはある。しかし,地元住民でもなく東方ファンでもない人が主宰してしまうのは,“善意”を標榜してはいても乗っ取りには違いなく,しかもそれが新興宗教的な胡散臭さがあるのはご本人以外には迷惑でしかない。
→ 神主が何か言って収めるのも違う気がするというか,公式に聖地と決まったわけでもなく神主の手を煩わせるのは筋違いだろう。あえて言えば神主が「東方とは何も関係がない神社」と断言してしまえば話は早いが……という解決の困難さを考えても,残念さしかない。  
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2017年03月15日

世紀の変わり目とかいういろいろすごい時期

・ネコに家が壊される〜広がる ペット多頭飼育崩壊〜(NHK クローズアップ現代+)
→ アニマルホーディング(Animal Hoarding)というらしい。完全に自業自得なのだけれど,自業自得と責める風潮が生まれることでより発覚が遅くなるという悪循環が生じるのが厄介なところ。未然に防ぐというのがどこまでできるのかが鍵になってくる。不妊・去勢手術は猫を飼う上で必須だし,それができない経済力なら飼うな・増やすな(かわいそうと思うのなら飼うのは向いてない)というのは鉄則で,これを周知徹底していくしかないのだろう。
→ お年寄りが寂しくて多頭飼育してしまうというのはわからんでもないので,これも超高齢社会の宿痾か。そういう目的で飼っているので,少ない頭数で一匹に愛情を注いでいると,今度はペットロス症候群なんてのもあり。
→ 猫が被害に遭っているイメージが強いが,調べてみるとやっぱり猫が多いらしい。犬ほど飼うのに手間がかからないし,癒やし要素は強いし,繁殖しやすいしで多頭飼育になりやすいのだろう。NHKの番組でも出てきたように,札幌で活動している猫専門のNPO法人もある(侍にゃぱん)。


・ボーカルあまねと結婚するビートまりおが爆発する前に、東方同人の濃ゆい歴史を聞き出しておいたよ
→ この記事の内容は知っている内容が多かったけど,何年か年上の世代のオタク個人史としてとてもおもしろかった。前にもEXCELさんの結婚式で書いたのだけれど,同人の頂点を極めたオタクたちが“ある種のゴール”を迎える光景は感慨深く,ビートまりおとあまねはその中でも一層自分にはインパクトが強かった。2007年からとはいえ,このお二人が好きで歌を割とよく聞いていたからであろう。
→ BM98は友達がやっていたので見たことがあるが,あれも葉鍵やFlash等と並ぶ90年代末〜00年代初頭に特有の風景だろう。リアルアンパンマンとか皆見てたよね? でも『*ハロー、プラネット。』のささくれPがBMS出身というのはさすがにこの記事で知った。歴史はどこかでつながっているものだ。そして里村茜からのパチュリーという歴史が完全に他人事ではない。里村茜と川澄舞の十字架を背負ったものは一生その十字架を背負って生きていくのだ……
→ 二人の結婚披露宴ライブはニコ生で放送されていて,なぜか視聴期限無期限なので現在でも視聴できる。ゲストがとにかく豪華で,この場に隕石が落ちたら神主含めて東方音楽界隈がそのまま消滅するのではないかというような。



・キューバのカストロ前国家評議会議長が死去、90歳(AFPBB)
→ 完全に権力を移譲済で,歴史に名を残した人物である割に静かに死んだというのが逆に印象深い。最後の最後でアメリカと和解できたのは,彼にとって幸福だったのではないだろうか。独裁者には違いないので手放しには評価できないが,当時のキューバにとってはあれしか道がなかったとも言えよう。また一つ,20世紀が終わっていった。


・1932年の女子高生が今と寸分も違わない格好してて衝撃...なにこれめっちゃかわいい(Togetter)
→ 最初の写真を見ると思っていた以上に今っぽくて驚いたのだけど(経済力の話ではなくセンスの話として),下にある他の写真を見るとやっぱりイメージ通りの戦前の女学生である。どちらかというと,いつの時代にも垢抜けたハイセンスな人はいるものだ,ということかもしれない。


・和歌山毒カレー事件の真相は、林家同様ヒ素を…(Yahoo知恵袋)
→ この投稿自体は正直怪文書の域は出ないし,リンク先のpdfはわかるところだけ拾い読みするには専門的な化学知識が必要な部分が多くて長大なので,私からは何も言及できない。それでも,当時自分は小学生か中学生かというあたりの年齢で,まだインターネットも普及してなかったので,こんな冤罪の可能性があるなんて知らなかった。こう,インターネット以前の世間の出来事で後から何かが判明すると,見知らぬ影に追われているようで少し背筋が寒い。  
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2017年02月20日

非ニコマス系動画紹介 2016.10月下旬〜2016.11月上旬



まさかの0歩。まさにこれ以上無い完全な極限低歩数攻略である。5193歩を達成して驚いていた頃,誰がこの結末を予想し得ただろうか。52回全滅バグの可能性は無限大であった。なお,コメントでも指摘されているが,やりこみ爺さん基準ならタイムも0:00で最速である。



こちらは追加のお遊び。






part1が始まった時の「何言ってんだこいつら……」からの納得の展開。「伝説の始まり」タグの名に恥じない,笑いの神に見出された動画となった。全自動卓だから山から拾っても大して意味はないだろうと思いきや,これだけ上がれているのを見るに,単純にツモ回数が増えるだけでも効果が大きいということだろうか。ハイライトは東2局の手牌強奪だろうw。



二次創作が基本OKながらニコニコ動画上の作品の扱いが不明瞭だった東方だったが,「神主が親作品をアップロードし,二次創作やプレイ動画はその子作品に登録する」ことで,クリエーター推奨プログラムを利用して,子作品のあげた利益の一部がきっちりと神主のところに行くことになった。これにより,制作者は多少なりとも心の呵責が軽くなって投稿できるようになった。ただし,親作品登録が「神主公認二次創作・プレイ動画」になるわけではないので注意が必要。





今更聞いた。こんなに重度なプロデューサーさんだったとは……
  
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2016年11月12日

謎の天正遣欧少年使節ブーム

・【東方】求聞3で妖怪だってバラされたら人里で生活できなくなりそう(2ch東方スレ観測所)
→ 東方世界の雰囲気が時を経るごとに如実に変わっていることを感じたスレ。二昔前はスレタイのような雰囲気だったが,今となっては里に妖怪がいても「里の人間は特に驚かなさそう」という様相である。里に人間に擬態(した振りを)して降りてくる妖怪が多すぎる。
→ これほんとありそうすぎてwwwwwww>「「女の子が酔い潰れてると思ったら首がゴロンと落っこちたんだよ 首だけなのに平気で寝息立ててたから放っといたけど」(居酒屋店主)」


・エロゲでサブヒロインを可愛く描くのマジでやめてほしいわ(増田)
→ さっちん・乃絵美・美汐と並ぶはてなの年齢層。途中でリーダさんも上がっているが,『かにしの』だってジャスト10年前だからな。時が流れるのは早い。『かにしの』と言えば,三嶋さんについては「全力で攻略したくなるように作った」と制作陣が言っていたのは印象深い。ちなみに『ましフォニ』と『俺つば』で7年前です。自分がブコメで挙げた『乙りろ』(ディートリンデ)でやっと3年前,『つり乙2』(桜小路アトレ)で2年前だ。
→ はてなの年齢層にあえて理由を求めない場合,ブコメで指摘もある通り,最近だと制作者の方針として出さないということがない限り,続編かファンディスクでメインに抜擢されるパターンが多いので,どうしても古い作品の名前が出てくるという傾向があるかもしれない。実際にアトレさんは多分続編で攻略可能になると思っている(続編が出れば)。
→ 昔ブログ上で論じたことがあるが,手が届かない=内面の秘匿があるからこそ魅力的なのであって,攻略できるようになったら人気が下がるという現象もあり,攻略できないなら攻略できないようにしたなりの制作側の意図もある(内面を描き切れるほど設定がない)というのは,まあ考慮してもよかろうかなと。その意味で,上手いこと後付でサブキャラの内面を作り上げ,シナリオを仕立てた例を見ると,シナリオライターを賞賛したくなるということはある。それ以外の場合は,まあ同人誌で我慢しましょう。


・天正遣欧少年使節のフレスコ画、法王の子孫宅で発見(朝日新聞)
→ 天正遣欧少年使節の絵ではあるが,制作は19世紀半ばとのこと。ローマ教皇グレゴリウス13世は天正遣欧少年使節との謁見,グレゴリウス暦採用で有名な教皇であるが,庶子がいたようだ(当時のローマ教皇としては珍しくない)。記事中の美術史家の推測通り,日本の開国に合わせて先祖を顕彰した発注だったのだろう。
→ 発注者が「アントニオ・ボンコンパーニ・ルドビジ公爵」,発見者が「ニコロ・ボンコンパーニ・ルドビジ公爵」とあるが,少し調べてみた。とは言っても,以下は私自身も英語版とイタリア語版のWikipediaを調べただけなので,話半分で。まず姓の部分はBoncompagniとLudovisiの複合姓で,いずれもイタリア貴族の名門のようである。グレゴリウス13世はBoncompagni家の出自になる。Ludovisi家がピオンビーノ公を世襲していたが18世紀初頭に直系男性が途絶えて,生き残った女性の中で最年長だった人物が嫁いだBoncompagni家と融合し,以後はBoncompagni-Ludovisi家がピオンビーノ公を継いだ。アントニオはおそらく正確には「アントニオ・ルイジ3世(Antonio Lnigi III)」の模様で,この人の生没年が1808-1883であるから適合する。また,現当主はNicolo Francesco Boncompagni-Ludovisiで,この人がこのフレスコ画の所有者らしい。ピオンビーノ公国はナポレオン戦争の混乱で消滅したが,爵位だけは残っている。
→  ついでに画家のピエトロ・ガリアルディ(Pietro Gagliardi)はイタリア語版Wikipediaに記事があったが,英語版に他にはない程度の知名度の模様。画風はこのフレスコ画を含めて古風なアカデミー風という様子。実は19世紀半ばから後半の壁画は,19世紀末以降の目新しい絵画ブームによって急速に古風になったせいで,漆喰で覆われたり今回のように天井裏に隠されたりしたものが多い。近年,フランスでもアカデミー風の再評価が進んでいて,再改築ついでにとか,記録に基いて漆喰を剥がしてみたら見つかったというパターンもあるようだ。私的にはアカデミー風絵画が好きなので,嬉しい動きだが。作品自体は,少年使節が辮髪だったり中国風だったりという,何ともオリエンタリズム漂う。画風は前述の通り古めかしいアカデミー風。
→ 2年前に伊東マンショの肖像画も発見されているし,近年は天正遣欧少年使節の再発見ブームが来ているのか。  
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2016年10月22日

ポケモンGOは全くやっていません

・「Pokemon」の「e」の上にあるチョンって何?? ( 英語びより)
→ 簡素化していく過程で削ぎ落とした関係で,フランス語やドイツ語と比較したときに英語はアルファベットにひっつく特殊記号がなさすぎるのだけれど,その名残が見えておもしろかった。「ちなみに、この「 e 」をつけても英語圏の人で「ポケモン」と呼ぶ人はほぼいません(笑)。」とのことだが,アメリカ人自身,もはやアキュートアクセントの存在なんて(知ってはいても)気にしていないのであろうなと思う。
→ ちなみに,略称を「Pockemon」にするなり省略前の「Pocketmonster」併記するなりしておけばこんなことには,というのは,比較的有名な話ではあるが,こういう事情があってちょっとできなかったというのを補足情報として。
→ さらに補足として,forvoだと欧米人に意外とちゃんと「ポケモン」と発音されていて,これはforvoに投稿するような人だからなのかとか考えるとなかなか興味深い。


・元横綱千代の富士の九重親方が死去 がん転移で闘病(日刊スポーツ)
→ 若貴時代からしか相撲を見ていないので,現役時代の相撲は録画でしか知らず,自分にとっては九重親方の印象の方が強い人であった。また,自分より10歳ほど年上の相撲ファンだと,ガチだった派と八百長だった派でケンカが始まる人という印象も強い。そういうわけで世間の相撲好きほどショックではないが,何十年後かに白鵬や朝青龍が亡くなった時のことを考えると理解はできる。
→ 昭和から平成へ,蔵前から両国へという二つの意味での時代の変わり目の横綱で,大横綱の系譜で言っても,輪湖までと若貴以降では横綱のキャラクターやそれを取り巻く雰囲気が全く異なっているように思う。その意味で,彼が「ウルフ」という強烈なキャラで時代の転換点を担ったのは,後世から見ると興味深い現象だったのかもしれない。
→ なお,1世代上の北の湖が亡くなったのが昨年ということを考えると随分と早死のように思えるが,実はこの二人,年齢的にはあまり変わらない。北の湖が1953年生まれで,千代の富士が1955年生まれである。北の湖が異常なスピード出世で,一方千代の富士が横綱としては遅咲きだったので,相撲人生としては千代の富士が1世代遅れのような状態になっている。北の湖も千代の富士も10年以上横綱をやっているが,在位期間が重なっているのは4年ほどであり,その4年間に北の湖は休場が多く優勝も少ないということも,このような印象のズレに影響を与えていると思われる。ちなみに,横綱経験者で現在最年長はむしろ大鵬の世代に入る佐田の山になる(78歳)。いろいろなデータを参照してみると他の横綱はまだまだ生存していて,北の湖と千代の富士がそろって早死であるというのが見えてくる。大横綱はやはり心労がたたるのだろうか。


・【東方】 旧約酒場だけど旧約にアダムってキリスト教ネタが使われるのは初めてじゃない(2ch東方スレ観測所)
→ 東方なのに西洋っぽいという出オチで『紅魔郷』が作られたのは有名な話だが,探してみると『紅魔郷』以外でもけっこう使われているのだなと。印象深いのはやはり早苗で,御神渡りとモーセを重ねてくるとは,と当時思ったものだ。日ユ同祖論は(2007年当時としても)トンデモとしてもほぼ死んでいるけど,だからこそ幻想入りして早苗が重ねたのだと考えるとなかなかおもしろいが,神主がそこまで考えていたかは疑問かな。
→ 今書いててまだ買ってもないし聞いてもないことに気づいた。この週末に買いに行きます。


・What Would Cities Look Like if They Were “Tokyo-ized”(Spoon & Tamago)
→ 日本人の建築家がやっているプロジェクトなこともあり,異様に看板と宣伝がごちゃごちゃしてる情報過多で野放図な状態を見ると「ああ,このうざったさは東京だ」と確かに思うw。前にも同じことを書いた気もしたが,これはこれでもう都市“東京”の味になっていて,ありなのかなと。ひるがえって,東京駅の丸の内側から皇居一帯のオシャレ感であり「海外っぽさ」も,こうした要素が抜けているからなのだろう。三菱地所が再開発をしていてきっちりとした都市計画に基いているのでもあり。
→ 一方で,自分が行ったことある台北やバンコク,グーグルストリートビューで見た感じの上海や北京を眺めても大体東京っぽい感じではあるので,東・東南アジアの大都市がゴテゴテしているのかもしれない。あちらが東京を参考にしている可能性もあるが。
→ してみると,パリのシャン・ド・マルス公園の花見化と,ヴェネツィアのサン・マルコ広場のお祭り化はちょっと違和感が。どちらもハレの日の光景であるので。平時の上野公園や築地本願寺がゴテゴテしていたなら意味はあろうが,これだとただのハレの日化,またはEdo-izeでは。  
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2016年08月19日

最近読んだもの・買ったもの

・『乙女戦争』6巻。クトナー・ホラの戦い前編。本編はあまり進んでいない。
→ クトナー・ホラの戦いは,フス派が皇帝軍によって包囲されたが,フス派がワゴンを縦列に変えて包囲を突破した戦いで,この点は史実と漫画で同じであるが,それ以外の点は大きく創作されており,全く展開が異なる。史実ではジシュカが遭難したりしておらず,包囲を破ったところで戦闘が終了したようだ。というよりも,皇帝の本陣が急襲された点も史実と同様ながら,当然バルバラは捕虜にされていない。史実では,本当は大して敗北していないのに,皇帝本陣が急襲されたことで全面的に敗勢濃厚であるとジギスムントが勘違いし,包囲を解いて撤退した,という流れのようである。6巻はジシュカが敗走して放浪し,ジシュカのいないフス派はヴラスタとシャールカの下で再建中,皇帝側は緒戦勝ったはいいものの皇后バルバラを奪われ兵糧も尽きかけで,双方手詰まりの状態で終わった。7巻でいかに展開するか。
→ ワゴンブルク戦術,そういえば確かに遊牧民の弓騎兵には弱いかも。機動力では勝てないし攻撃が山なりとあってはワゴンブルクの良さが消される。遊牧民の弓騎兵に勝つには銃火器の改善が必要だが,それはこの時代ではない。まだ銃火器はやっと戦場に立てるようになった原始的な段階にすぎない。
→ やっとアダム派との内部抗争が終わったところ,ジェリフスキーら強硬派と現実的なジシュカとの間で意見の対立が見られるようになってくる。ぶっちゃけて言うとここからまもなくジェリフスキーが死ぬのだけれど,ここも本作では史実から一捻り入りそう。


・『へうげもの』22巻。引き続き大坂冬の陣とその終戦。大坂城の堀埋め,桂離宮の本格的な造営開始,
→ 桂離宮の造営は確かに1615年頃に進んだようだが,織部がかかわったという記録はない。が,桂離宮には織部灯籠と呼ばれる灯籠が,造営を行った小堀遠州によって設置されている。上手い創作ではあるだろう。また,「笑意軒」なる建物は現存しており,これも上手い結びつけ。
→ 岩佐又兵衛・俵屋宗達に墨絵の依頼があったという話も自分の知る限りでは無いが,両名ともこの時期に画風を確立し,ぼちぼち美術史の表舞台に出てくるので,これも上手い結びつけと言えるかもしれない。又兵衛は「洛中洛外図屏風(舟木本)」の制作がこの時期で,宗達もまた「蓮池水禽図」の制作がこの時期である。というよりも第二百四十一席に出てくる襖絵が,もろに「蓮池水禽図」。織部は褒めているが手放しではないものの,烏丸光広や本阿弥光悦は衝撃を受けており,後世の評価を考えれば後者二人の反応の方が正しい。小堀遠州の美への評価でもそうだったが,本作の織部は一線ではなくすでに「理解ある老人」にすぎない。またこの時に烏丸光広が宗達を法橋に推薦しようという話をしているが,実際に宗達が法橋となったのはこの1630年頃と見られる。烏丸光広と俵屋宗達に交流があったのは事実。
→ さて,岩佐又兵衛は宗達から受けた衝撃の余り出奔してしまったが,『へうげもの』では洛中洛外図屏風が登場するのだろうか。期待して待とう。


・『東方外來韋編』2巻。内容はおおよそ1巻と同じ。
→ 巻頭は黄昏フロンティア特集。まず,ZUNと海原海豚の対談。1巻ではバラバラにインタビューだったが,今回は対談である。ひょっとして同時収録では……。「ありそうでなかった対談」と言われているが,確かにそういえば読んだことなかったかも。ただ,内容は1巻の海原海豚へのインタビューとかなりかぶっていて,あまり目新しいところは無かった。
→ もうひとつがZUNとあきやまうにの対談。ZUNが「石鹸屋さんが言ってたけど,最初の頃のアレンジしてたときは比較的アレンジしやすかったんだけど,今東方の曲が出てくると,音を変えちゃうみたいになっちゃうって。」と言っていて,あきやまうにが「みんな言いますねそれ」と返事していたのはおもしろかった。ZUNとしては強いメロディーに頼っていない証拠で,「曲が完成に近づいてきている」とのこと。これはあるかも。聞き専の素人意見だが,最近の東方曲はキャッチーさが無くメロディアスさもあまりない気が。それが良いか悪いかは別として。
→ 続いて過去作品紹介として,紅魔郷から永夜抄までの3作が紹介されている。もっとも,雑誌読者のほとんどは当然知っている作品であるので,基本的な情報はさらっと流されている。注目すべきは神主がステージごとにコメントをつけているところで,永夜抄の1面は「なんで虫になったか覚えてない」とか,4面は「本当は4人ボスにしたかったが,時間がなくて2人になった」とか,裏話がいろいろ書いてある。また「いきなり永夜抄が発表されたら,『ちょっと設定の内容が難しくて,かぐや姫が出てくるシューティングゲーム』って紹介されて終わってしまう」から,紅魔郷で東方の世界を作り,妖々夢で弾幕にストーリーを与えて,やっと"東方世界に生きるかぐや姫”としての永夜抄を出せた,なんて話しも意外と初出では。
→ 幻想郷人妖図鑑はレミリア・フラン・紅美鈴・パチュリー・妖夢・幽々子・八雲一家・輝夜・永琳・てゐ・優曇華・妹紅・アリス。一気に消化した感が。引き続きよくできていて,往年の東方ファンでも読み応えがある。ただ,アリスを元人間と断定してしまったのはどうかと。  
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2016年06月27日

最近読んだもの・買ったもの

・『アイドルマスター 全アイドル名鑑2005-2016』。その名の通り,いわゆる765プロAllStarsからDS,ミリオンライブ,デレマス,SideMに至るまで全アイドルの基礎的なデータを収録している。10年やっている間に随分と増えたなぁということを実感できること請け合いであるが,と同時に大半デレマスじゃないか,という現実にも気づいてしまう。もっとも,これはともかく数を増やしたデレマスと,固定された初期メンバーを深く掘り下げていくミリマスの違いでしかないと言えば,そうである。
→ 名鑑としての価値は高く,アイドル一人一人に与えられた紙面はそう大きくないが,必要・重要な情報はコンパクトにまとまっている。絵は全て既存絵で,サイズも小さいものが多いので,画集としての機能は薄い。資料用に手元に一冊欲しければ,またはファンアイテムとして確保しておきたければ買えばよかろう。個人的には,ありそうでなかった全アイドルを収録した資料なので,重宝している。そういえば,アイドルマスター箱○版無印のゲーム紹介で,ニコマスについて触れられていたのだけれど,公式から出た文章で公にこれに言及したのはかなり珍しい。ひょっとしたら明言の形では初めてかもしれない。

アイドルマスター 全アイドル名鑑 2005-2016
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2016-03-30




・『プリニウス』4巻。ポンペイの地震(62年),ポンペイ脱出,ブッルス暗殺,オクタウィア処刑,ネロとポッパエアの結婚,キリスト教徒の出現。
→ プリニウス閣下,怪物は信じるが幽霊は信じない。まあ,考え方としてはわかるw
→ ブッルスは病死であるが,暗殺説が採られた。暗殺説はタキトゥスが出典の模様。ついでにポッパエアとティゲリヌスの不倫説も採られているが,これは何かしらの史書に基づくものか,創作か。なお,予言されている通り,ポッパエアの生んだ娘は夭折する。
→ 本作,ちょいちょいとキリスト教徒が出てきていて,明らかにローマ大火のフラグである。


・『燕石博物誌』。ブックレットは秘封倶楽部の二人が同人誌を作るというもの。『東方外來韋編』の時にも紙媒体の幻想入りについて語っていたし,今回の秘封倶楽部が作っているのも紙媒体の本である。確かに,紙媒体への郷愁はいかにも神主らしい感性だ。
→ 相変わらずメリーの状態が不安定で,やっぱりどんどん八雲紫に近づいているようにしか思えない。ただ,おそらく神主は最後まで設定を明かさないような気がしている。
→ すっごい野暮なツッコミを入れると,「シュレディンガーの化猫」のサブタイトル(英名)が「Schrodinger's Black Cat」になっていて,間違いではないのだけれど,本来はoにウムラウトがついているので,「Schroedinger」とした方がドイツ語っぽくなる。というよりも,ウムラウトを無視して発音するなら「シュロディンガー」になってしまう。それで気になって英語圏だとどうなのかと思い,それぞれでググってみるとほぼ同数の検索結果であった。


・『魔法少女まどか☆マギカ 魔獣編』2巻。
→ 現時点での評価は難しいが,風呂敷をちゃんとたためるのかはやや心配である。より正確に言えば,物語自体の風呂敷はちゃんとたためるだろうけど,後付の設定が非常に多いので,『叛逆の物語』と設定矛盾が生じないようにできるかは現段階で割りと危ぶんでいる。たとえばほむらの記憶操作能力何かは,今のところ矛盾が生じるような事にはなっていないが,完全に後付の能力でしかもかなり強力なので,危ういものしか感じない。
→ ほむらがお手製の爆弾を使っていて,ちょっと懐かしい雰囲気がある。最初はこれだったんだよなぁ。  
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2016年06月12日

最近読んだもの・買ったもの

・『ゴールデンカムイ』7巻。女占い師インカㇻマッ登場,苫小牧競馬場,日高の牧場,VS赤毛のヒグマ,ヤクザの親分の囚人の皮ゲット。
→ インカㇻマッはあからさまにのっぺらぼうのことを知っている。今後もストーリーに絡んできそうだが,絡み方がちょっと想像つかない。
→ 今回最大の笑いどころは63話の扉絵であたかもアザラシと仲良くなっておきながら次ページでぶっ殺してるアシㇼパさんだろうw。雑誌連載時の煽りは「俺はアザラシ 海のパンサー 俺は泣かない何があっても もしも俺が鳴くならば,それは別れの時だろう。」だったらしい。そんなん雑誌読みながら爆笑不可避やろ……
→ 申し訳ないけどあと「姫〜ッ!!」でくっそ笑った。あの容姿で姫はなかろうというツッコミと,それでも親分にとっては姫なんだよという。最後のページの雑誌掲載時の煽りは「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」だったそうだが,煽り考える編集も天才すぎないか。ついでに言うと,二人が倒れているシーンの雲がハートの形をしているのも粋な演出だ。
→ なお,アシㇼパが「お前の国には馬のいらない馬車があるのか?」と驚いているが,自動車自体は1886年にダイムラーが発明しており,早々に実用化されているので,台数は少なくとも1905年時点の欧米人なら存在は知っていたはずである。軍にいた杉元とキロランケも知っていてもおかしくはないが,アシㇼパは知らなかっただろう。アメリカ人が「友達のフォードに試作品をもらったんだ」と言っているが,別に試作品をもらった設定にしなくても普通に買えたのではないかと思う。フォード社は1903年設立なので不自然な点は無い。見た目からして,これは有名なT型であるが,T型は1908年販売開始である。「試作品」と言っているところを見ると,『ゴールデンカムイ』は1907〜08年頃の時代と推測できる。思わぬところから細かな年代が割り出せてしまった感じが。
→ 巻末のおまけでここまでの囚人一覧が出ているが,24人中11人登場済ということか。杉元組が6枚でトップか? 土方組が4枚,第7師団が意外にも鶴見が持ってる1枚だけ?


・『ぷくゆり』。マウンテンプクイチの同人誌の商業化2冊め。一応「不良と優等生(またはいじめられっ子)」のカップルが多いので,それがコンセプトか。氏の好みがそれというのもあるし,そもそもこのカップリングが百合の王道の一つというのもあろう。
→ 前回ほどにははっちゃけていない気がするが,私の感覚が狂っているだけかもしれない。相変わらず一緒に死のうとするカップルが出てきます。うん,やっぱどっか狂ってるな!

ぷくゆり (百合姫コミックス)
マウンテンプクイチ
一迅社
2016-04-18




・『東方鈴奈庵』5巻。
→ 東方は多種多様な妖怪奇譚を扱ってきたが,全くの無から都市伝説を作ってしまうという話(「牛の首」)はひねりがあっておもしろかった。都市伝説が根拠の無いでっち上げなら,解決法もでっち上げにするとよいという。神秘録の頃,神主の中でのブームが都市伝説で,関連作品もずっと都市伝説の話をしていたが,この牛の首の話で一段落なのかな。
→ 終末論のデマゴギーの話,素直にマミさんの言うことを読むと,黒幕は八雲紫としか読めないのだけれど,コマの手袋もそれっぽい。しかし,彼女にこんなデマゴギーを広めるメリットがあるかを考えるとどうだろう……そして,このデマゴギーの作り手らしい「約150年前にイタリアで活動した予言者」は現実のモチーフがいるのだろうか。調べてみたけど全然わからなかった。おそらくいないものと思われるが,何かわかった人は教えてほしい。
→ 最後は「首のない馬」の妖怪の話。わかったことは幻想郷の塩問屋は里の長者になれるほど儲かるということ。生活必需品だし,幻想郷は海もなければ塩鉱山もなさそうなので,確かに儲かるだろう。しかし,どこから仕入れているのか……私は外の世界説を前から推しているのだが(紫が手を引いている),とりあえず今回の話だけではわからなかった。もうちょっと掘り下げられるといいのだが。そしてそんな長者でも妖怪化すればあっさり退治されるという。ドライな霊夢さんによって,幻想郷の秩序は保たれている。  
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2016年05月02日

最近読んだもの・買ったもの(『ひとはけの虹』等)

・『ひとはけの虹』1巻。Cuvieが西洋美術史をテーマに描いている漫画で,とりあえず美術史だから買ってみたという。
→ 物語の筋としては,時空を超えて旅をする謎の青年が,「ひとはけ」塗れば「虹色」に輝く顔料となる伝説の鉱石オリハルコンを持って,各時代・地域に散らばる画家たちに渡し歩く―――その先々で名画にまつわる不思議な事件が起きる,というもの。一応の主人公は立っているが,実質的には西洋美術史にまつわる短編集である。
→ なお,1・2話は逸名の画家を登場させているが,3話で方針転換してカラヴァッジョを出しており,以後は有名な画家たち(ベラスケス,ミレイ,ウォルター・シッカート)の名前をはっきり出している。また,カラヴァッジョの章の主人公は同時代のローマの逸名画家であり,4話の主人公は終始「ディエゴ」と呼ばれていて,直接ベラスケスと呼称するのを避けている。そういえば,作中で登場するジャン・エイの《サヴォイア公妃マルガリータ》は実在するが,これがベラスケスの《マルガリータ王女》とあまり似ていない。サヴォイア公妃マルガリータ自体は有名な人物(フェリペ1世の妹・ネーデルラント総督)ではあるが,ジャン・エイはマイナーだろう(とはいえ日本語版Wikipediaに項目が立っている程度には知名度がある)。両者の絵があまり似ていないにもかかわらず拾ったのは,名前が同じで血縁があるからだろうか。
→ そうして5話のミレイになって,ようやく作中ではっきりと「ミレイ」と明言される。ちょっとずつ史実路線にシフトした形だが,一気に路線を変更するのには抵抗があったのだろうか。ちなみに,作品全体を通じての主人公,時空を超えて旅をする青年の正体も,この5話で明らかにされる。もっとも,4話までに出そろう情報の「伝説級の画家」で「1500年頃に活躍した」「美形な青年」,そして5話で初めて正体を明かすのは「ジョン・エヴァレット・ミレイ」とまで材料がそろえば,気づく人はすぐ気づくだろう。
→ お話自体は割りとおもしろくて,よく調べて描いているなとも思うし,Cuvieの絵も官能的で良いのだけれども,Cuvieが描くとなんでもCuvieの絵にしかならないというのはあって,これがベラスケスの《マルガリータ王女》ですと出てきても全然そう見えないというのは,割りと困難な欠点であるかもしれない。Cuvieのオリジナルの絵自体に不満が無いだけに。






・『ゆるゆり』14巻。カバーの通り,ここに来て京綾がようやく接近したような巻であった。千歳失血死不可避。
→ 14巻になってとうとうクローズアップされた先生組がまたすばらしい。東・西先生の話は今後も読みたい。増えるといいな。
→ ギャグ方面だと,105話の全員目が死んでる回が秀逸だった。無言劇とかこういうのやらせたらなもりは上手いなぁ。
→ ちなみに私はA5版で今後もそろえる予定です。B6版まで買う気はちょっと起きない。


・『東方茨歌仙』6巻。同時期の『鈴奈庵』もそうだが,幻想郷都市伝説ブームの最中の話が多い。菫子会長も初登場。
→ 小傘さんはもう鍛冶屋として生きていくべきではw。しかし,貴女はどちらかというとからかさ小僧では……ちなみに,調べてみたら一つ目小僧を鍛冶屋とするのは柳田国男の解釈で,これは一つ目小僧を『古事記』に登場する鍛冶神「天目一箇」と関連付けるところから出てきた説らしい。この神の名前の通りであるが,そもそもは鍛冶のために片目が熱でつぶれてしまう職業病が由来のようだ。そういえば多々良小傘もオッドアイだが,彼女は本当に両目とも見えているのだろうか。
→ ケサランパサランが出てきたが,『茨歌仙』だと横文字の妖怪は珍しくない。神主に,横文字の妖怪はなるべく『茨歌仙』で出そうという意図でもあるのだろうか。それとも偶然か。(もっとも,ケサランパサランは名前に似合わず国産の妖怪だけど)


・『U.Q.HOLDER』10巻。これまでと打って変わってのラブコメ編。というよりも『U.Q.HOLDER』初の純然としたラブコメ巻である。
→ すでにこちらで言及済みだが97話が完全に『ラブひな』1話のオマージュで赤松健古参ファン感涙。歴史は三度繰り返す。男女が逆転している,訪問者側の名前が「しのぶ」,男が殴り飛ばされない等の違いも,『ラブひな』と本作の違いをよく示している。「しのぶ」の名前,最初から狙ってたのかなぁ。
→ 98話はさらに雪広みぞれの登場で,今度は『ネギま!』に話が接近。しかもラブコメハーレム構造自体に突っ込むというメタ言及である。何かここまでの赤松健作品の総まとめのような展開である。近いうちにサーティーが出てきても驚かないぞ……いや,ごめんそれはめっちゃ驚くと思う。
→ そしてこの先の重要な展開を握ることになるキリエの新たな能力「時間停止」が発現。見事なシリアス路線への切り替え・戻し方と言えよう。  
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2016年04月30日

今でも伝承されているのだろうか>ミッキーを池に

・ニコニコ出身のミュージシャンでいちばん凄いのは誰なの?(増田)
→ 正直に言って詳しい分野ではないけども,その上でぱっと思いつくのはやっぱりヒャダインとZAQだなぁ。ボカロ関係だとsupercell。歌い手だと(ZAQと)やなぎやぎになるんだろうけど,ちょっと前にChouCho がニコニコ出身というのを知ってちょっと驚いた。藍井エイルも含めて,最近は本当に歌ってみたからデビューするんだなぁと。
→ ピアニート公爵はどう評価すべきか難しいw。ある意味小林幸子と同じで名誉の除外なんだろうけど。


・日本酒は水で薄めて飲んでいい(エルの楽園 )
→ 趣旨に同意。日本酒はこの件だったり醸造アルコールだったりの誤解が多くて,微妙に「自然」志向に近い胡散臭さがなくはなくて,割りと不思議ではある。
→ しかし,あくまで個人の趣味というと,私は割るのが苦手で,味が薄くなると逆に飲みづらくなるから,日本酒によらずほとんど割らない。ハイボールにするならウィスキーのまま飲む。その代わりお冷・チェイサーも大量に飲んでいる。特にワインはこれをやったほうがいい。記事中の
>醸造酒の場合、酒の体積の2-3倍の水を飲みながら飲めば二日酔いは回避できるとされている。
 は自分も聞いたことがあるし(ただ「酒と同じ量の水」と聞いた),実践してるし,実際二日酔いにならない気がする。まあ,それこそ飲む前に割るのか,胃の中で割るのか,この辺は完全に好みの問題かな。ところで「和らぎ水」というのは初めて知った。


・東方キャラの年齢ってどうなってるんだろうか サザエさん時空でも時間は流れてるらしいし(2ch東方スレ観測所)
→ 主要キャラだけ歳を取らず時空は通常通り流れている「こち亀時空」だろう……と突っ込もうと思ったらスレ内で出ていた。あれは非常に便利なんだけども,『こち亀』がギャグ漫画だから済んでいるところはあって,定期的に不自然な時空の流れ自体をメタネタとして消化しているからこそ出来ているところはあり。あと『こち亀』でも大きな弊害はあって,だんだん両さんの少年時代が「古き好き昭和の下町」じゃなくなりつつあるというw。両さんが三十代後半なのは動かしようがないからなぁ……
→ そこへ行くと東方も「全員少女」の建前を通しつつ時間経過があるとするとこち亀時空を取らざるをえないわけだけど,こち亀と同じ罠にかからないようにするとなると,霊夢や魔理沙の幼少期は半永久的に描けないということになり,ZUNさんが書く気があるかどうかは別として,ちともったいない気も。その需要を満たすが優れた二次創作,というのではあるけれども。


・「先輩が修学旅行のディズニーでミ○キーを池に突き落とした」問題について(今日はヒトデ祭りだぞ!)
→ 超あるある。そして東海民限定あるあるのようだ。うちの中学は素行が良かったせいか微妙に変形していて「他校の過去の生徒」であった。そしてディズニーランド自体は,うちの中学では旅程に最初から無かった。自分の学年だけでなく,前後含めてである。だからこそ「他校の過去の生徒」という形で伝承されていたのかもしれないが……
→ ところで,当時は割りと真面目君だったこともあり,「修“学”旅行なんだからそんなところ行くなよ」と嫉妬抜きに思っていたはずなんだが,いつの間にか「これも一種の““学び””だよな」「中学生くらいまでに一度は行っといた方がいい」と正反対のことを考える人間になってしまった。人間変われば変わるものである。  
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2016年04月02日

Pasmo以外持ってないや

・【東方】永琳と純狐が会って何を話すのか気になる(2ch東方スレ観測所)
→ 優曇華のプロデュース方針以外に話すこと無いのかw
→ 優曇華の扱いは横に置いておくとしても,この二人の絡みは見てみたい。永夜抄組と良い二次創作の鉱脈が開かれていると思う。儚月抄であれだけぐちゃぐちゃになったところから,上手いこと立て直した感ある。永夜抄好きなので,神主ありがとう。もっとも,本人も多分気にしてたんだろうなとも思うけどw


・マガジンの麻雀漫画・甲斐谷忍「無敵の人」はどこへ向かうのか(近代麻雀漫画生活)
→ 週間少年マガジンで麻雀漫画は,ひょっとして『哲也』以来? 私は天鳳を全くやらないのでこの説明はありがたい。 取り上げられている1話の八萬の件は普通にミスらしい。
→ 先週までの展開は普通に面白い。主人公と,当面のボスっぽい人以外は一切特殊能力を持っていなくて(この二人の能力もオカルトでない),主人公が相手を蹴散らしていく展開はまさに「無敵の人」。当面のボスっぽい人に当たるまではこの展開が続くのかなと思う。
→ 麻雀の描写で言うと,主人公の能力が効かない・効きづらい人が現れて,しかし主人公はそれも乗り越えていく,という話作りでここまで来ているので,そろそろもう一捻り欲しいかなとは。


・共通ポイントがカオス化してきてる(増田)
→ 力作。よくまとまっていてありがたい。
→ 自分ではあまり興味もないこともあって全然把握していなかったし,現実的にTポイントしか使っていない。生活インフラの中心がファミマなので,どうしたってTポイントが便利なんだよなぁ……
→ これに電子マネー勢力争いの図を重ねると尚更カオス。誰か作ろう(提案)


・日韓慰安婦問題合意 外相会談「最終かつ不可逆的に」解決(毎日新聞)
・慰安婦問題、歴史的合意を待ち受ける課題(ニューズウィーク日本版)
→ これは昨年末にあった大事件だけれども,現時点では全く何とも言えない。日韓双方にこれでは納得できない人がいるが,じゃあ破棄されるかというとそれが許される国際社会の状況でもなくなりつつあるような気はするし。
→ 一つ言えるのは合意に至ったこと自体が青天の霹靂で,内容面も思ったよりも練られていた。10億円という金額の多寡は横においておくとしても,ニューズウィークの記事で触れられているように,アジア女性基金の欠点を踏まえた内容ではあるように思う。加えて言うなら,随分韓国側が譲歩した内容にも思えた。パククネ政権側に飲まざるをえない事情があったのだろうか(無論,アメリカを主とした西側諸国に「対中を踏まえていい加減日本と仲直りしろ」と圧力がかかっていたのはあろうが,それだけで? という意味で。)
→ まあ我々が心配すべきは,非常に陳腐な一般論にしかならないが,日本側の破棄を狙っている人々の動向としか言いようがない。安倍首相が,というよりも自民党政権がどの程度真摯に償う気があるのかはこれまでの事情から疑われているわけだが,少なくとも韓国国民が「日本は本気で反省した」と思わせられるような態度でないと,合意の意味はなくなるだろう。慰安婦自身たちは当然として,この場合は韓国国民全体の問題でもあろうから。  
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2016年02月24日

最近読んだもの・買ったもの

・『乙女戦争』3巻。ターボル派のプラハ入城,フス派会議,フス派のミサとジシュカ暗殺未遂,ペスト流行,ユダヤ人街,解決,敵陣営の第二回十字軍旗揚げ。
→ 今巻はかなり創作要素が強く,史実から言えば全然動いていない。ただし,ターボル派のプラハ入城にかこつけたプラハ観光案内と,フス派会議によるフス派内の諸派の整理,中世のペストやユダヤ人の紹介といったフス戦争の本筋ではない部分の紹介が非常に優秀で,歴史の流れを追った1・2巻とは全く別の様相を呈している。プラハの天文時計は1410年頃の製作だそうで,本作での登場はできたてのようだ。また,今巻で紹介されているプラハのユダヤ人街に関するあれこれはおおよそ史実のようで,中世ヨーロッパの都市としては比較的ユダヤ人迫害が少なかったようである。1389年の虐殺までは。ラビのカロも彼が作った歌も実在する。作中で描写されているシナゴーグは現存し,写真と見比べると完全にそのままである。今巻の作者による巻末解説にある通り,ユダヤ人は必ずしもフス派と友好的な関係だったわけではなかったようで,作中の展開はかなり都合がいい。しかし,都合よくしてしまったからこそ,巻末解説でそう付け加えたのだろう。ペストの方も作中で1つ重大な嘘をついているが,これについても巻末解説で補われている。
→ 今巻の最後で,ジギスムントの娘エリーザベトがオーストリア大公アルブレヒト・フォン・ハプスブルクに嫁いでいる。作中のエリーザベトがかなり幼く描写されているが(実際にまだ11歳である),アルブレヒトの側は23歳であるから,現代の目からするとなかなかの年の差婚である。そしてジギスムントがエリーザベト以外の子を持たなかったため,神聖ローマ皇帝・ボヘミア王・ハンガリー王の座が転がり込んでくる。このうち後ろの2つはまだ二転三転するが,以後皇帝はハプスブルク家の世襲となっていく。さらっと流されたシーンだが,実は帝位がルクセンブルク家からハプスブルク家に渡る契機となった,歴史的には非常に重要なシーンだったりするのだ。もっとも,ジギスムントが死ぬのはフス戦争終結後の話なので,おそらく本作では描かれないか,薄い描写になるだろう。
→ そういえば,前回言及し忘れたヨハン・フニャディことフニャディ・ヤーノシュは,作中だとまだ利発な少年という様子だが,史実では後世とんでもなく活躍する傑物である。気になる方はググってください(漫画の超絶ネタバレになるけど)。


・『狼の口』7巻。シュヴァイツ砦の攻防戦。一度はスイス人反乱軍が攻め落とすも,オーストリア軍が奪還する。
→ 物語的にはほとんど動きがない。まあ山場を超えたので,そう大きくは動かせないか。モルガルテンの戦いは遠そう。
→ スイス人反乱軍は人的犠牲を払って砦を攻め落としたが,オーストリア軍は攻城兵器を使って一気に攻め落とした。財力の違いを見せつけてくれたわけだが,これがモルガルテンの戦いという野戦ではひっくり返されるわけで,今からカタルシスが楽しみである。
→ にしても,攻城兵器の威力が高すぎやしませんかね……ちょうどこの100年後の『乙女戦争』の頃の攻城兵器よりよほど強そうそうな描写が。中世西欧は城塞の守りやすさに対して攻城兵器が追いつかなかった(大砲が本格的に発展するまで)時代なので,実際よりも過激よりの本作の描写であっても,さすがに違和感が。


・『東方外來韋編』1巻。東方初の公式雑誌である。「紙媒体の雑誌の幻想入り」が進んでいるからこそ,紙媒体の雑誌を立ち上げてしまおうという何とも東方らしい企画。
→ 企画はまず東方の新作紹介(『東方紺珠伝』と『東方深秘録』)とZUN・海原海豚へのインタビュー。次に東方界隈で有名な同人サークルへのインタビュー。そして幻想郷人妖図鑑・用語辞典・東方香霖堂。最後に二次創作の漫画である。ZUNが書いている・しゃべっている部分はそう多くないので,神主の発言だけが目的で,「東方香霖堂はそのうち(数年後)単行本になる」と割り切るなら,無理して買うものではない。付録CDがついているが,全て二次創作のアレンジ曲である。
→ 幻想郷人妖図鑑と辞典はよくできている。人妖図鑑は神主執筆ではなく監修であるため,ファン目線の求聞史紀や口授とは少し違った紹介になり,データも最新作まで含めたものになっているので価値がある。まだ霊夢・魔理沙・咲夜・早苗の4人だけだが,継続して増えていくならこれも単行本にしてほしい。辞典の方も基本はよくできているのだが,一箇所ミスを見つけた。社会の項目で「電気が通ってない」「江戸末期の生活水準」と書かれているが,神主が「電気は通ってるんじゃないかな」と明言しているし,実際に各種公式漫画を読むに,江戸末期の生活水準ということはなかろう。現代並ではないにせよ,昭和前期くらいの生活水準は普通にあるように思う。
→ 香霖堂はめっちゃ笑った。そりゃ菫子と霖之助が接触したらそうなるよ。
→ 二次創作の漫画は,公式雑誌として納得しうる豪華な面々。水炊きさんの漫画が一番おもしろかった。  
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2016年01月19日

一般教養のラインは難しい

・中国における隠者の伝統をめぐって(Togetter)
→ 確かにこのイメージある。>「後漢時代までの隠者は宗教的な情熱で官僚社会と対峙するけど、時代がくだるにつれて隠逸は官僚社会の文化になってゆくようなイメージ。」「後漢時代までは、隠者の住まう山林は厳しい自然としてイメージされていますけど、晋以降は徐々に風光明媚で俗塵から離れるのに理想的な場所としても捉えられてゆきますね」
→ 士大夫分化の内側に取り込まれてしまったなぁと。悪いことではないんだけど。
→ 歴史的経緯で言えば,指摘されている通り,伯夷・叔斉の故事からスタートして,漢代までに「能力はあるのに政権の主流に加わらず,晴耕雨読する賢者」の構図が固まり,魏晋南北朝期に仏教・道教の影響を受けて桃源郷に逗留する神仙のイメージも付与された,というところなのだろうか。togetter内だと仏教の影響が強く指摘されているが,道教の成立もかなり色濃いと思う。老荘思想と神仙思想が結合したのはあの時代なので。
→ 言われてみると隠者的なるものの伝統は世界割りとどこにでもあるが,私にとっては中国のイメージがある程度強いのは,私が中国美術が好きだからかもしれない。隠者は山水画につきものだ。


・【東方】ゆゆ様のくるくるマークはドリームキャストをイメージしたものだった(2ch東方スレ観測所)
→ これは本当に驚いた。神主,なんて「10年目の真実」を開陳したのか。言われてみると,永夜抄の輝夜のBGMとかあるので,オマージュしててもおかしくはないんだが,あまりにもぶっ飛んでいて,ちょっと想像が追いつかなかった。


・用語の暗記と理論の暗記(再編集済み)(ダオ・チーランのブログ・パシフィック)
→ 1については以前から桃木先生が書いているところで,そりゃそうだろう以外の感想がない。2は論旨自体には完全な同意で,1の話とも関連するが,概念や現象を教えるべきという本義から出発すれば,必要な歴史用語が固有名詞・術語が残るのは当然の理屈だろう。3に至っては異論をつけている側の理屈がむちゃくちゃだろう。
→ ただし,2のこの部分は,実はかなり難しい問題をはらんでいると思う。
>「そうはいってもわれわれは人名や事件を全否定してはいない。その意味で、「百年戦争の記述にジャンル・ダルクは不要では」という意見が出たのは意外だった。「エドワード黒太子」を教える必要はないと思うが、ジャンヌ・ダルクという名前とイメージを知らないと読めない文学や社会的文章がどれだけあるかを考えると、これは「クレオパトラ」などと同様に「現代用語の基礎知識」に入るのではないか」
→ なぜなら,「名前とイメージを知らないと読めない文学や社会的文章」の多様性と,個々人の考える最低限のラインの違いを考えると,おそらく全く共通見解が定まらないからだ。たとえば『市民のための世界史』からはハンニバルと大スキピオが漏れているが,これはどうなのかとか。ルネサンスで挙がっている人名がシェークスピア,チョーサー,ラブレー,レオナルド・ダ・ヴィンチなのは文学者偏重すぎてむしろ旧来の世界史という雰囲気であるし,最低限ラファエロとミケランジェロまでは,私の感覚では「現代用語の基礎知識」だ。なお,書いていて気づいたのだが,モネとゴッホの名前が紹介してあるのに「印象派」という極めて重要な美術史用語は省かれている。これは「現代用語の基礎知識」には当たらないのだろうか……等々,若干意地悪な物言いになってしまったが,別に『市民のための世界史』執筆陣を責める・批判する意図は全く無いし,加えて言えば,「名前とイメージを知らないと読めない文学や社会的文章」という基準の採用自体は妥当だろうと思う。しかし,その基準の難しさは,どうしても指摘しておきたくなった。


徹底解剖!ゴールデンカムイに登場する小樽の風景を解説するよ!(小樽総合デザイン事務局)
→ すでに一度リンクを張って掲載しているが,改めて。まーたそんな私の聖地巡礼先候補地を増やしてくれやがりまして。作者が北海道出身とはいえ,めちゃくちゃ調べて描いてるんだなぁ。アイヌ関連については随所のインタビューで熱心に調べてから描いていると言っているので知っていたけど,小樽市内まで。そしてこの記事の筆者も,聖地巡礼者ガイドの鑑と言えるような,綿密な記事を書いていて,こちらもすごい。
→ 実は小樽,人生で一度だけ行ったことがある。20年も昔で,私はまだ小学生だった。記事中にある通り,「寿司食べて帰ってい」く家族旅行だったけど。今度行くならがっつり聖地巡礼になるだろうなぁ。  
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2016年01月04日

歴史漫画の名作は無数にあるから難しいよね

・東方はサブカルアングラ層が支えて大きくなったか(2ch東方スレ観測所)
→ 実際,今の東方界隈は新参の流入が多い割には,非常に落ち着いていると思う。理由は挙がっているとおり,古参側の事情として,歴史が長くなってきて新参・古参の区別をつける意味があまりなくなり,過去の新参たたきに対する反省があること。神主が新参たたきをとがめる態度だったのも,確かに影響ありそう。「輝の頃に少し人口減った影響で来る者は拒まない空気ができたのは怪我の功名だと思う 右肩上がり一直線だったらたぶんここまで平和にはならなかった」も多分ある。
→ 一方で新参側の事情として,昔よりも東方を特権化して暴れる人は確実に減ったと思う。あと原作未プレイに対する寛容度も上がったと思うが,これも「二次創作ひっくるめて東方」「できれば原作やってほしいけどね」と神主が随所で発言している成果かな。


・「ヒトラーを支持したドイツ国民」ロバート・ジェラテリー 著(Kousyoublog)
→ ファシズムは小市民的感情に支えられたとはしばしば言われるが,まさにその典型例を示した本であるのだなぁと。「全体主義は国家が市民社会を吸収し無化することによって成立する」。国家が社会の細部まで管理するのが全体主義国家ではあるが,細部まで管理することの最たるものが,くだらないケンカを「ヒトラーの悪口を言った」というでっち上げで裁くということになろうとは,当時のゲシュタポも思っていなかったのでは。それが実際に実行されていたというのは恐ろしい話でしかないが。


・会社員がスーツに望むこと(増田)
→ ぐうわかる。他はともかくとして,「家とクルマのカギを入れてもゴロゴロしたり鍵裂きが出来たりしないスーツが欲しい」のはマジである。スーツのポケットの内側はなぜにあんなに破れやすい素材なのか。
→ まあスーツを売る側からするとプライドで妥協できない一線というものがあって,たとえば革靴ならその妥協点がいわゆる「餃子靴」だったりするのだろう,とは思う。そういう意味合いでも,見えないところ・スーツの定型にかかわらないところこそせめて利便性を改善するべきで,ポケットの内側の素材なんてその典型だろうと思うのだが。


・これも学習マンガだ!〜世界発見プロジェクト〜
→ かなり考えられたラインナップだと思う。気になった分野にコメントをつけると,
→ 職業:『神の雫』を入れるのはやめてさしあげろ。前にワイン識者の友人に「あの漫画はどうなのか」と聞いたところ,「格闘技における『刃牙』と同じポジション」と返事をされて非常に納得したことがある。そういうポジションだと認識してて選出してるのならまだいいのだけれど,だとすると職業という区分はどうだろうかという話に。あと医者漫画3冊は多い。どうせかぶせるなら『コウノドリ』を入れるなりして医療分野別にした方がよかったと思う。
→ 歴史:ここは全体としてやや不満。まず,言われて気づいたが,『史記』『墨攻』『キングダム』で中国戦国時代が3つ入ってて,これはさすがに偏りすぎだと思う。同じ横山光輝なら『三国志』だろうと思うし。『大奥』は私が未読ながら,歴史漫画としては良い評価をあまり聞かない気が。『チェーザレ』選出は内容的には妥当ながら未完結もいいところで,「学習漫画」として考えるなら内容不足と思う,とは『チェーザレ』の大ファンだからこそ言っておく(同じ理由で『ヒストリエ』の選出も難しいが,それでも『チェーザレ』よりはよかろうとも)。同じモーニングなら『へうげもの』があり,日本の戦国時代が多すぎるという話になるのなら森薫の『乙嫁語り』もあろう。
→ 科学・学習:『ドラゴン桜』は意外なところ。あれは案外とちゃんとした受験指導にはなっている部分もあるので,読んで無駄ではないが,「これも学習漫画」かと言われると,ちょっと疑問かもしれぬ(一応,私は全巻読了済)。そしてこの項目の「週刊モーニング」の異様な強さ。まあそういう雑誌ですよな。『ハルロック』は雑誌でしか読んでなかったが,おもしろかった。  
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2015年10月20日

東方コミュニティ白書2015覚書

昨年の。今年は多忙につき,ちょっと遅くなってしまった。人気投票の感想自体も書いてなかったので,まとめて。毎年ながら,良質かつ膨大なデータを提供してくれる久幸繙文氏に感謝を捧げつつ。


pp.16-17
>>人気投票の投票者の年齢分布
二極化の進行(老化と若年層の流入が同時に起きる)という極めて興味深い現象が見られた。代わりにこれまでボリュームゾーンであった20代前半が下がっていて,年齢的には以前よりも圧倒的になだらかになりつつある。10代後半から20代前半に誰しもがはまるもの,というよりは,ある特定層が長く続ける趣味にシフトしつつあるようだ。私の実感としてもそういうところがある。私の同年齢で東方を追っている人の数が減っている一方で,長く続けている人は書籍も買ってべったりという感じであるし,若年層のリヴァイヴァルが起きているのは今年の例大祭で感じた通りだ。

ところで,今年のコミュニティ白書は平均年齢を算出していないが,やめてしまったのには何か理由があるのだろうか。まあ無くても大体わかるというか,平均年齢はほとんど動いていないのではないかと思う。分散が大きく上昇していそう。


pp.20-21
>>東方を知った時期
前回の人気投票で初めてポストニコニコ(ポスト風神録)世代が80%を超えたのだが,今回もほぼ同じ結果で大きな動きがない。東方を知った経路の質問では「動画サイト」という回答が47.5%と,こちらも半数近くに上った。

pp.22-23
>>匿名掲示板における東方コミュニティ
2chでの勢いが下がっているという話だが,これは完全に2ch自体が勢いを失っているというだけの話だろう。したらばとふたばは横ばいだしなぁ。

pp.24-25
>>イラストSNSにおける東方コミュニティ
pixivでもニコニコ静画でも東方は勢いが下がっている。世間的な人気とのズレは,受容する側は掛け持ちが可能だが,描き手は腕が2本しかないというところだろう。お船のゲームや刀のゲーム,札束で殴りあう格ゲーと競合しながら,むしろよく保っていると思う。そういう意味では,東方はバブルが一度弾けて数年経ち,再びおいしいジャンルになりつつあるのかも。これはpp.30-31にもある通り,例大祭の申し込み数自体は下がっていることからも,そう推測できる(第11回の約4300サークルに対し,第12回は約3800サークル・4000スペース)。

pp.28-29
>>ニコニコ動画での東方コミュニティ
一昨年の覚書で「仮に『投稿数を維持・増加したまま,伸びる動画は減っている』のであれば,それはアイドルマスターが通った道」と書き,昨年の覚書で「投稿数は如実に下がっているが,伸びる動画はさして減ってないから,アイマスと同じ道は歩んでいない」と書いたところ,今年は「投稿数やや増,伸びる動画の数はそのまま」という様相。本文中の分析通り,MMD活況だからなぁ。静画同様,こっちでもお船のゲームと上手く共存している印象。


pp.40-41
>>人気投票:キャラ部門
第11回人気投票最大の衝撃と言えば霊夢のトップ陥落とこいしの優勝であるが,こいしは予想され得た範囲内ではあった。東方心綺楼以降で大活躍なので。その他もまずまず予想の範囲内。チルノの順位が徐々に下がっているのは狭義のニコ新参の比重低下の結果だろうと考えるとなかなか感慨深い。紫様の順位もちょっとずつ下がっているが,さすがに最近露出が少なすぎではなかろうか。一方,萃香は茨歌仙に時々出てくるが下げ止まらない。あれは効果薄いか。鈴仙・妹紅を除く永夜抄組も同じく。鈴仙は新作効果があるので,次回の人気投票でも順位を大きく上げそう。妹紅も明らかに深秘録効果だが,これがそこそこ長続きしそうな気がしている。その意味では聖白蓮は下げている。マミゾウさんも上昇はしているが,まだまだ低い。この二人は次回に要注目。

pp.44-49
>>キャラ人気投票:投票層分析
これは新しい試み。キャラごとに男女別・年齢別・知った時期別で大別してある。男女でいうと,魔理沙・慧音・永琳・妹紅・パルスィ・豪族組・赤蛮奇あたりで女性人気が高いのは納得が行く。一方,八坂神奈子・一輪・ムラサ・豊姫あたりで有意に女性人気が高いのはやや意外な印象。何か理由が思いつく方,いるだろうか。

年齢層別では,未成年人気が高いのはチルノ・フラン・妖夢・妹紅・椛・こいしという面々。フラン・妹紅・こいしあたりは納得できるが,チルノは20歳代な印象,妖夢と椛はおっさんが好きなキャラという印象だったのでかなり意外。逆に30代以上の人気が高いのは小悪魔・大妖精・紫・永琳・秋姉妹・白蓮・マミゾウ・光の三妖精という。要するに30代の人気キャラはマイナーキャラと(見た目の)高年齢層という言葉で説明できてしまう。労働で疲れた心身をお姉さまに癒やされたいか。弾幕的には余計に消耗しそうな面々だ……なお,こいしは30代以上からの支持が薄く,30代以上限定の人気投票なら7位まで順位が下がる。全年齢層的に悪くなさそうなイメージだったので,これはこれで意外な結果だ。久幸繙文氏は「(30代以上は)第7回や第8回の頃を髣髴とさせる結果だ」とまとめており,言われてみると1位霊夢・2位アリス・3位早苗なのでその通りである。自分自身もそうだが,今のアラサー東方ファンはバブル期の盛り上がりを忘れられないところがあると思う。

知った時期別は年齢別と単純に一致しない。古参がマイナーキャラに投票する傾向は30代以上と重なるものの,こちらでは古参が必ずしも(見た目の)年齢層高めな方々に投票していないことがうかがえる。古参の投票率が有意に高いのは小悪魔・パチュリー・虹川三姉妹・リグル・雛・キスメ・はたて・マミゾウ・書籍組全般という様子。書籍組に思い入れがあるのは古参の方が多いか。逆に比較的新参な層だと人気キャラは魔理沙・チルノ・フラン・妖夢・妹紅・正邪という面々なので,こちらは正邪以外は年齢層別の未成年と大差ない。若い子なら新参とは言えるが,おっさんなら古参とは言えない,という結果かもしれない。


pp.70-71
>>成人向け作品率
pixivではゆるやかに上昇中も約8%,例大祭の参加サークルでは上がり止まって2割弱,書店委託の同人誌の割合も上がり止まって4割弱といった様相。昔は東方ジャンルというとエロ少なめな印象だったが,いつの間にかまずまずの数が出回るようになった。こうなるとお船のゲームやアイドルのゲームの成人向け作品率も知りたいところ。お船のゲームも少なそうな印象があるが,どうか。そういえばそういう同人誌が夏コミで出てたけど,買いそびれてしまったなぁ。
  
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2015年10月10日

そもそも美化ではない,とも

・慰安婦問題をめぐる自民党提言 最終案の要旨(産経新聞)
→ 百歩譲って戦後はそうだとしても,「戦前から一貫して人権を重んじ、平和を尊ぶ国として歩んできた」はあまりにひどすぎないか。
→ 前から書いているが,戦前の日本を多少なり美化しようとも,それで受けるのは国内の一部だけであり,国際的には全く受け入れられない。こと慰安婦問題については,その美化された内容であっても結局現在の価値観においては人権を軽視したものにしかなりえず,むしろ美化された内容について肯定的に語ることで,“現在の”日本社会の人権観を疑われる羽目になるという。
→ 左派の人にはむしろ否定されるかもしれないが,自民党がこの方向に極度に劣化したのはやはり民主党政権時代=野党時代で,中道右派の大衆政党から,完全な右派政党なのか大衆政党なのか区別のつかない状態になった。その内部の乖離が激しいまま再度政権を取った結果が現状であり,変にバランスが取れているとも言える。その乖離を個人に内包している安倍さんが総裁をしているのは象徴的かもしれない。大衆性を欠いた右派諸政党が没落しているので,逆説的に自民党に大衆性が見出されているとも言えよう。困ったことに,こういうひどい発言が相当に出ても,相対的な大衆性が自民党から失われるとは考えづらく,当分はまだ右派転回が続くと思う。
→ 左派が盛り返すには,英国労働党のようなちゃんとした中道左派政党が成立するしかなく,左派がまごまごしているうちは,自民党が相対的な大衆性を失うことはないだろう。候補は結局のところ民主党か共産党しかいないが,1.民主党が「反自民」というアイデンティティを捨てる。2.共産党が大衆性を獲得する。 という条件が必要になり,どちらの政党にしても内部改革が困難だ(後者は最近多少なり努力の様子が見られる)。先は残念ながら暗い。


・【東方】紫よ…お前は今どこで戦ってるんだ…?(2ch東方スレ観測所 )
→ 幻想郷は親離れを果たしたのだ……
→ いや,マジでどうしてるんでしょう。博麗大結界にかかわる異変だったり月にかかわる異変だったりしたのに出てこなかった。全然関係ない事件まで含めても,書籍でさえ最近全く姿を見ない。神主が忘れているということはないとしても,登場させるのが面倒になったのかもしれない。神主は後出しで設定の上書きをよくやるが,紫は幻想郷成立にかかわっているので,さすがに上書きできない。面倒になったら言及せずに登場させないしかないのかも。
→ または,真っ当に想像するなら,紫と菫子がなんらかのつながりがあって,紫は「出てこれない」のだろう。こちらだとすると,深秘録は続編で何かあるな。


・【戦後70年】原爆投下はどう報じられたか 1945年8月7日はこんな日だった(Huffington-post)
>確実に我々は、神のような力を、不完全な人類の手で管理するという、重大な責任を背負うことになる。核エネルギー人類が、ともに仲良く暮らせる、明るい新世界をもたらすかもしれない。しかし爆弾とロケットの下で、地下に潜って暮らす世界をもたらすかもしれない。
→ てっきりお祭り騒ぎと思いきや,当時のニューヨーク・タイムズが慧眼すぎるだろう。


・中国経済成長率、実際は公式統計の半分以下か 英調査会社が試算(ロイター)
→ 中国の統計資料が信用できないものとしても,「2013年終盤以降、公式統計から大幅にかい離している。」というのはやや意外で,逆に言えば2013年以前はぼちぼち乖離していないのか。不景気になると乖離するということなのか。


・武雄市図書館にTSUTAYAの在庫が押しつけられる?(Togetter)
→ 言うまでもなくひどいのだけれど,これCCC側の思惑もよくわからない。短期的には在庫処分できていいだろうが,今後どんどん民間委託を受けようと思っているなら,こんなすぐにばれるような不正を働いていてはまずいのでは。それとも,短期的に儲けるつもりなのか。こういうのも考えると汚職の線もあるので,事業化するつもりはないとか?   
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2015年10月06日

最近読んだもの・買ったもの

・『火ノ丸相撲』5巻。監督辻桐仁の登場,猛特訓編の始まり。
→ 心で勝ってて技が互角なら体の差で負ける。心と体はこれ以上鍛えようがない。ではどうすればよいか,というところでやはり「技」にたどり着く。本作のタイトルにして大テーマ「史上最“小”の横綱相撲」火ノ丸相撲の爆誕である。その核心が「リスクを背負った必殺技」というあたり,一周回って少年ジャンプに戻ってきた感ある。
→ 佑真の空手道場の話は良かった。単純なヤンキー更生物にするなどということをこの漫画はやらないと思っていたが,これほど「覆水盆に返らず」として突っぱねた漫画は過去にほとんどなかろう。
→ 潮本人は相撲部屋へ。最近はめっきり減ったけど,中卒でも制度上は入門できるわけだし,漫画中の描写から言って三段目以下の力士よりも高1の潮は強そうだから,それ以上の相手となると確かに大学相撲の強豪か,関取のいる相撲部屋しかなかろう。実際に作中で「三段目クラスでは歯が立たない」と説明されるが,そういう意味では少年漫画らしからぬリアリティである(もっとも,久世に至ってはすでに幕下上位級か十両級だろうが,元ネタの一人であろう貴乃花になぞらえるならこれも実は現実的とさえ言える)。
→ と同時に,後回しにしてきた大相撲の制度説明も出来て一石二鳥という。柴木山親方は,現実なら今の嘉風のような力士だったか。小兵で変化せず関脇って相当な変人だよなぁ。


・『アルテ』3巻。ウベルティーノからの発注の納品が終わり,宮殿のフレスコ画制作が始まる。
→ 布教のかいあって最近いろんな人が読んでくれているし,自分の布教とは関係なく評価もされているようで何よりである。女性であることによる社会的差別を主とした様々な困難を,自らの持ちうる武器と度胸と根性と清冽な人格で打ち破り,一歩一歩前進していく様は大変に痛快かつ清々しくてよい。引き続き表題通り「技術は嘘つかない」は本作を象徴する言葉であるだろう。
→ これも引き続きになるが,本作の時代考証についても言及しておく。画家ギルドが「聖ルカ組合」だったのは史実通り,というよりもどこの都市も大体,芸術家の守護聖人である聖ルカをギルド名に置く。登場人物たちがしきりに「最近のフィレンツェは不況が長続きしている」と語っているが,当時(16世紀初頭)のフィレンツェはメディチ家追放とサヴォナローラの奢侈禁止令,続くチェーザレ・ボルジアによるイタリア統一戦争(とその破綻),さらに続くイタリア戦争により,政治・社会・経済ともに動乱の真っ最中である。2巻の感想に「アルテの生家は下級都市貴族だが,よくこれらを乗り切ったなぁ」と書いた通り,繁栄を謳歌していたフィレンツェはどちらかというと「不況が長続き」どころの話ではないのである。
→ これまた前回の感想で書いた通り,正直に言ってなぜにフィレンツェが好況だった15世紀末ではなく,繁栄が陰った16世紀初頭に時代を設定したのか,不可解とまでは言わずともよくわからなかったのだが,陰りのあるフィレンツェだからこそ輝くアルテが活躍する余地があると考えると,むしろ練った時代設定なのかもしれない。
→ 時代考証といえば,巻末のおまけにあるようにパンが膨らんでいた。個人的には時代考証的に正しいつぶれたパンでもいいと思うが,そう思って読み返してみると本作の食事描写の多いこと。「絵が上手くなる秘訣は,まず肉を食うこと」という迷言を思い出すところである。






・『東方鈴奈庵』4巻。
→ 宮負定雄は平田篤胤門人の国学者だそうで,江戸後期・幕末の人物。本作では「やすお」とルビが振ってあるが,普通に「さだお」と読んでもいいようだ。『民家要術』は本来農本主義と人口増加を基盤とした富国策を農民向けに説いたものであるが,農業技術書『農業要集』も書いている。また,平田篤胤がオカルト研究にのめり込んでいったのと同様に,晩年の宮負定雄がオカルトにはまっていたのは事実であり,『幽冥界秘録集成』なんていう著書もある。相変わらずすごいところから拾ってくるな……
→ 霊夢さんが「幻想郷では里の人間が妖怪になることが一番の大罪」と述べていて,これが主に魔理沙クラスタの方向に衝撃を与えたのだけれど,神主さんは魔理沙が妖怪になるところまで東方projectを続ける気があるのかどうか。なさそうな気はするものの,妖怪になった魔理沙と霊夢の対決が弾幕勝負で決着(つまり,一番の大罪と言いつつお遊びで決着させる)というのは,案外東方projectの幕引きとしてふさわしい場面かもしれない。
→ ウィジャ盤で遊戯王を思い出した同世代は多いはず。
→ 幻想郷の技術水準は案外現代に近いことがわかっているのに,製本は江戸時代水準かい! という。胡瓜の栽培技術も遅れてるようだし,幻想郷の技術水準が歪すぎる。さすがは「幻想郷」。
  
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2015年05月18日

京大は京大らしく

・霊夢との関係から紫も魔理沙のことは意外と気にかけてそう(2ch東方スレ観測所 )
→ 自分の感覚としてはこれが近いかなぁ。>「娘の親友的な感じがする」
→  >「異変解決に一役買ってるし気にはしてるだろうね」とか>「魔理沙ほどの愛好家の存在は
弾幕バトルの製作者冥利に尽きるだろうな」というのもあって,間違いなく気にかけてはいるだろう。魔理沙もひねくれてるように見えて素直なので,紫のことは表に出さないけどそれなりに尊敬はしていそうで。
→ 二次創作的においしいのに伸びないのは,誰も気づいていないとか,公式の仕掛けがないとかいうのもあるが,すでに紫も魔理沙もカップリングが多いので供給過剰というのはありそう。逆に誰かが革新的なネタを供給して新境地を開けば,「今更」と言われながらも流行しそう。誰か,がんばれ(他力本願)


・京大が赤門のコスプレをしていると話題に(Togetter)
→ これで「東大化する京都大学」と意図を示し,その危惧が大変に共感できるので嫌いじゃない仕掛け。東大OBとしても,京大には京大らしくあって欲しいのです。
→ 惜しむらくは本家の東大は現在キャンパスの工事中で合格発表は行っていないのと,案外知られていないが東大の正門と赤門は別(奥に安田講堂が見えるのは正門)なので,京大の正門でやったのはネタとして作り込みが甘い。来年に期待します。


・18時間で積雪256センチ、新記録か イタリア()
→ 欧州の緯度は案外高いとか,北イタリアなら雪が降るとかいうのは知ってはいるが,それでも割りと驚いたニュース。さすがに256cmも積もるとはというのと,カプラコッタは内陸部とはいえ中部イタリアの町で,緯度としてはローマと変わらないというのと。


・杉を伐採、広葉樹を育てる運動が「苦戦中」 宮崎県の任意団体「花粉症撲滅センター」に寄付金集まらず(J-CAST)
→ こういう運動があるのは初めて知ったので,純粋に宣伝不足なのでは。というわけで,このブログでも掲載して宣伝しておきます。


・日本国籍者の知的労働者 ― オランダ労働許可が不要に(Netherlands Foreign Investment Agency)
→ たまにこういう「かなり昔の法律/条約が実は生きてて,現代に影響を及ぼした」例はあるにはあるが,この事例が興味深いのは約100年前ということ。「日蘭通商航海条約」は名前からしても時期からしても想像がつく通り,これは日本が欧米諸国との(対等な関係への)条約改正を終わらせつつあった諸条約の一つで,これがまだ生きてるんだなぁと思うと非常に感慨深い。それもオランダとの。
→ 一応書いておくと,条約改正ラッシュの端緒となったのは1911年の日米通商航海条約。オランダはその翌年にずれこんだ模様。そして,日米通商航海条約の破棄(1939年)が太平洋戦争への道筋の重要な契機だった。生きていたということは「日蘭」は太平洋戦争を理由に破棄されていなかったか,復活したということだ。これははてブに調べてくれた人がいて,「日蘭」は1953年に復活したとのこと。そこから60年間,忘れ去られてた。なんともタイムスパンの長い話だ。


・細長すぎる大阪市領土と古墳カーブの謎(DPZ)
→ 「麻美許曾神社回廊」と名付けよう(提案)。それにしても,町田市のような政治的事情やゲリマンダーではなく,前近代の行政区域が引き継がれてこういう回廊が形成されたのはおもしろい。
→ そして大和川の話がめちゃくちゃおもしろいのだが,考えてみるとこれ高校地理の難問では時々見る話題ではあった。地理は専門じゃないので調べる気もないのだけども,大和川も過去にどこかで(それこそ京大とか阪大とか)で出題されていてもおかしくなさそう。  
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2015年05月14日

例大祭12参加記録

経年観察のため,記録を書いておく。今年も7時過ぎに出発,7時50分頃到着で,8時過ぎに列の最後尾に。昨年であれば入場待機列の先頭は東3ホール内,そこからあぶれると東西連絡通路になったが,今年はなぜかその双方が使われず,東駐車場に溜められた。昨年は今年とほぼ同じ時間に到着したが,東3ホール内であったので,この時点ですでに昨年より人が多かった。

記録を見ると,例大祭10(=一昨年)は今年の同じに東駐車場,例大祭9(=3年前)では東西連絡通路なので,ようやく法則がわかってきた。どうやら入場待機列の位置は隔年で変えている模様。開催回次が奇数なら東西連絡通路,偶数なら東駐車場の模様。その変化はなにか意味があるのか……あいも変わらずカタログに入場待機列の位置を書いていないのにはこういう事情もあるようだ。

開場。昨年はペナルティ無しだったが,今年はこの人の量からしてペナルティあるだろう,すると我々の位置くらいでもそこそこ早く入れるのではないか,などと高をくくっていたらまさかのペナルティ無し。これには幻滅した。例大祭はペナルティを課す意味がなくなるまで,あまりにも早朝すぎる時間帯に来るやつが減るまで,ペナルティを課す方針だったはずである。その区切りの時間は,非公式であるにせよおおよそ午前7時半から50分頃の間で推移していたはずだ。で,これだけその時間帯より早く来た連中がいたのにペナルティ無しとは。過去のペナルティは何だったのかという話で,間違いなく例大祭13はまた始発付近で来る奴が増える。それで来年はペナルティを課すのなら,理不尽すぎる話ではないか。

そういうわけで,私の位置だと10時半開場時点で列は全く動いておらず,結局会場に入れたのは40分過ぎであった。チェックしたサークル数自体はそう多くなく,東方深秘録は同行の友人が買いに行った。道中は特にハプニングなく,事前のチェックから漏れていたもの以外はすべて買えた。昨年は12時ちょうどに終戦していたが,今年は12時半までかかった。理由は単純に人が多くて混雑していたからで,間違いなく昨年・一昨年よりも人出は多かった。体感でコミケの3割増しの通路の広さで,昨年・一昨年では交通渋滞が稀であったが,今年はコミケ並とは言わないまでも各所で発生していて,思っていたよりも移動に手間取られた。また,参加者の様相を見るに明らかに若年層が増加しており,驚かされた。今時ラブライブでもボカロでもなく東方にハマるやつは相当に奇特と思っていたのは大いなる私の勘違いだったようだ。

東方リヴァイヴァルが発生しているのだろうか? 理由がちょっとわからない。むしろここ1・2年の東方は,ラブライブやら艦これやらに押されて非常に地味だったと思うのだが。しいて考えると,東方の音ゲーへの進出はここ1・2年で本格化していて,そこから興味を持たれているのかもしれない。実際,今回ビーマニブースも太鼓の達人ブースも60分待ちや90分待ちで,1プレイに時間がかかるから売買のやりとりだけのサークルとは単純に比較できないもの,大した混雑であった。まあ,界隈の延命を考えればリヴァイヴァルしてくれるのはなんであれ大歓迎である。


前述の通り,12時半頃に終戦して帰宅。
  
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2015年04月15日

最近読んだもの・買ったもの

・『アルテ』1巻・2巻。ルネサンス期(16世紀初頭)のフィレンツェを舞台とした漫画。主人公は下級貴族出身の娘で,家を飛び出て画家の工房に潜り込む。女性蔑視の強い時代で,彼女はいっぱしの画家になるべく奮闘するというストーリー。アルテは主人公の名前だが,artのイタリア語形でもある。そして人間を形作るものはなにか,身につけた努力・技術ではないかということを基本路線に,自立した人間,特にこの時代にあって「自立した女性」を描いていく。その過程がなかなか丁寧ですばらしい。
→ 時代考証は相当にがんばっていて,ルネサンス期のフィレンツェをよく再現できていると思う。この道では先進している『チェーザレ』と見比べても遜色ない。本当に厳密な話をすると『チェーザレ』は15世紀末,フィレンツェがサヴォナローラの独裁に入る前の時期を描いているが,本作の設定は16世紀初頭であるから,おそらくチェーザレの覇業が失敗に終わってメディチ家が戻ってきた頃の時代設定なのだろう。そういう意味では下級貴族だったアルテの実家はよくサヴォナローラの独裁を耐えたな……それこそそこまでは設定を練っていない(必要もない)のだと思うが。





・『東方鈴奈庵』3巻。阿求と小鈴,なんでこんなにかわいいのや……毎巻言っている気もするが言わざるをえない可愛さである。帯にも「カワイイは,幻想郷にあり!」って書いてあるしね。多分,この帯神主は関与してないけど。
→ 話の本筋としては,人里で起こる異変を霊夢と魔理沙が何とかする,という東方ド直球のようでいて意外と見ない展開が多かった気がする。あまりに「霊夢の生活実態がわからない」「村人とのかかわりがなさすぎ」と言われていた影響はあるのだろうか。代わりにマミゾウさんが出てこなかったのは珍しい。
→ 阿求が「幻想郷において妖怪は人間の敵。これはそういうルールなんだから疑ってはいけない真実なの」と言っているが,近年神主は幻想郷のルールが変わってきていることをテーマにしたがっているように見え,本作では古い側の代表が阿求で,新しい側の代表が小鈴という立ち位置だったりするのだろうか。根本的に,以前のイメージよりも『鈴奈庵』や『茨歌仙』,近年のゲームで見ると人里に妖怪が入りまくってて,ルールの形骸化がひどい。
→ 改めて考えるに,永琳が健康管理しているなら幻想郷の医療水準は下手したら外の世界より高いのでは。やっぱり幻想郷は楽園なのでは。


・『東方茨歌仙』5巻。こちらは華扇ちゃんのポケモンマスターっぷりに磨きが。アザラシは想定外だったというか,まさか多摩川のタマちゃん(またはそれに類する生物)のネタで来るとは思わなかった。絶妙に懐かしかった。しかし,2011年に別のアザラシが出てきた時もそこそこ騒ぎになったし,また東京湾の河川に住み着く動物が出てきたら,なんだかんだ言って大きな話題になると思う。その意味で,タマちゃんは幻想郷入りしないんじゃないかな。
→ 本筋,華扇ちゃんの正体については全く進展がなかった。新作ゲームにも出演するようだし,そちらに期待かな。


・『ゆるゆり』13巻。毎話,コンスタントに笑える話を描くんだからすごいと思う。今回印象深かったのは92話,一つも台詞がないのもさることながら,わらしべ長者ならぬ善行してるのにどんどんアイテムのランクがダウンしていって,最後は爪楊枝になってしまうのに,それが一番必要な物だったという。端役のりせ会長と西垣先生が,表面的には一番ド直球な百合をしてるという不思議な百合漫画である。
→ 95話の,1ページごとに話がつながっているようで実は場面が転換されている芸も,笑ったというか感心した。こういう漫画を活かしたネタはなもりは多い。


・『火ノ丸相撲』3巻。関東新人戦が開幕。4巻で作中の人物がまとめているが,火ノ丸にとっては中学の因縁の相手と,同体格別戦術の相手という二大試練を乗り越える巻。そして「草薙」始動の巻でもある。草薙の強さ紹介としては,それぞれ戦術が違う五條と國崎はちょうどいい相手だっただろう(五條が久世と相対するのは厳密に言えば4巻だが)。
→ さらに,先の展開を知っている立場からすれば桐仁の影が見え始める巻でもある。連載当時は「誰に電話してるんだ」と疑問だったが,こうして読むと桐仁と電話していたんだということがわかる。これはいい伏線であった。
→ 横綱大和国は,貴乃花と白鵬を足して二で割らないような感じの大横綱を想定していると思われる。そりゃレジェンド中のレジェンドですわ。
  
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2015年03月21日

そしていまだもって返ってこない例の仏像

・キューバと国交正常化交渉、米大統領が開始発表
→ 成功したら歴史的快挙。まあキューバとしても突っぱねる理由がなくなってきている。
→ この仲介,ローマ教皇がやったらしい。相変わらずアグレッシブな教皇である。南米出身だからやりやすかっただろうし,本人の関心も高かったところだろう。


・【入場者数レポート】 2014年後半の主な展覧会の話題から(Art Annual online)
→ リストに挙がってるのは大体全部行ってた。行ってないのは現代アート系と京都と奈良。これらを除くと,どうしても興味のわかなかったチューリヒ美術館展だけ行っていない。
→ ついでにブクマし損ねていた前期を見ると,こちらはけっこう行ってなかった。クリーヴランド美術館展も大浮世絵展もウォーホル展も行っていないので。
→  「「台北 國立故宮博物院」には合わせて65万人以上が入場。(中略)入場まで数時間待ちとの情報に、「この待ち時間で台湾に行ける」とのぼやきがネット上に流れた。」実際,それで台湾に行った奴が友人に。


・仏像盗の韓国人、経典も盗み出す「港で捨てた」(読売新聞)
→ 美術品・文化財の盗難ってこれが怖いんだよな。足がつきそうになったりすると簡単に捨てられたり破損させたりされてしまう。


・2014年 年代別カラオケ年間ランキング(JOYSOUND.com)
→ 昨年と見比べるに,『Let It Go』がランクインしてる以外は全体的に変化がない。ゆえに感想も昨年と全く同じになる。「母体のバイアス考えても,10代から50代までの一致具合がすごい。逆に,50代と60代のその断絶は何。」
→ カラオケの定番曲なんてそうそう変動しない,ということか。逆に言って『Let It Go』は今後の定番曲として定着していくのかも。
→ 我が身を振り返っても,確かに歌う曲が突然大きく入れ替わるなんてことはしない。レパートリーは小規模なカスタマイズを経て変わっていく。


・都良香(Wikipedia)
→  まさかの永夜抄組との接点。>「『富士山記』には富士山頂上の実情に近い風景描写がある。これは、良香本人が登頂、または実際に登頂した者に取材しなければ知り得ない記述であり」
→ まじめな話,この辺を掘り下げた東方考察系同人誌は今までにあったのだろうか。とりあえず,同時代だと誰がいたっけ? このネタ,そのうち神主が使ってくれないかなぁ。
→ それで思い出したのだが,『山家集』にも富士山への言及がある。妖々夢にもつながる。さすが富士山。桜と並んで日本を代表するシンボルなだけはある。  
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2015年02月25日

「意識の高さ」がイメージ悪くなったのはいつ頃からだろうか

・お菓子をくれなきゃいたずらするのは、アイルランドのジャガイモ飢饉のせいか?〜リサ・モートン『ハロウィーンの文化誌』(Commentarius Saevus)
→ アイルランドの風習だったものが,ジャガイモ飢饉でアメリカに伝わり,世界的になっていったらしい。これは初めて知った。カボチャよりもジャガイモを食べた方がいいイベントなのでは。
→ いずれにせよ,この本はいつか読みたい。


・中国、塩の専売制を廃止へ=CCTV(Reuters)
→ 前漢の武帝以来,約2100年ぶりの廃止。さすがは中国,話のスケールが違う。
→ あと,仕事か悪問集でしか見ない用語を普通にネット巡回してて見かけて若干動揺した。仕事以外でパワーポイントいじると楽しいのと逆の現象かも。


・【朗報】現実入りしても普通にやっていけそうなキャラランキングが俺の中で決定(2ch東方スレ観測所)
→ 割とおもしろい&納得できる。
→ みんな意外と幻想郷を失っても生活できるのよねぇ。能力を失わなければ,という前提はつくけど。
→ というよりも,妖怪の連中は能力がレーゾンデートルなので,能力を失うことは死に直結するので,能力が失われなかった場合という仮定は想定自体無意味かなと。


・ボジョレー・ヌーボー解禁の日にとあるバーにて(Togetter)
→ はてブの反応が否定的なんだけど,自分の好きな分野を適当に語られて,しかも目的がそれ自体ではないという使われ方にイラッと来る気持ちはわかる。だから私はこれを批判したくないしできないなぁ。
→ というか,このまとめに否定的な人でも,別所だとほぼ確実に同じようなことをやっているような気が。自信を持って「そんなことは絶対にしていない」と言える人っているのだろうか。
→ ついでに言うと「○○は感覚で楽しむものであって,知識で楽しむものではない」とかいう思想は本当に害悪なので滅んだ方がいい。無論,逆も害悪ではあるが,“感覚派”の方が自覚が無いことが多く,被害が大きい。この話に関連しての拙文:楽しみ方についての雑感(nix in desertis)


・「小学4年生」でないことを証明していくツイッターの集合知が凄い( さまざまなめりっと)
→ あの騒動から三点ほど。まず,ホームページとしての完成度が高すぎた,明らかにAdobeの高い製品や有料フォントを使っているというのは,騙る上でミスだったよなぁ。もっとも,制作したtehu氏にそもそも「騙る」気があったのかどうかは疑わしいが。青木大和氏とちゃんと意思の疎通ができていたのかは当時から割と疑問だった。
・人はなぜ慶應に「宇宙人」を期待してしまうのか 三田祭と青木大和問題で考えたこと( 陽平ドットコム〜試みの水平線〜)
→ こちらは良い総括。というよりも,本件の総括としてはこの記事だけで十分な気がする。「若者応援おじさん」は使いやすい言葉なので,今後このような場面に(ネット上で)あったら積極的に使っていきたい。
→ いやほんと「意識の高さ」を意欲として評価する制度とか,それを利用して若者を食い物にする社会とか滅びればいい。真っ当に意欲が高い子が損をするだけだ。
・AO入試対策で予備校いったり課外活動するのは悪いことじゃない(発声練習)
→ 最後のは,この騒動をAO入試の視点から見るとどうなるか,という。元のNAVERまとめが消えているのがちょっと痛い。
→ 陰謀論でもなんでもなくこういうビジネスは成立する。「意識の高さ」は外面だけを作れてしまうし,学歴がステータスである以上そこに利権が介在するのも当然になる。こうして「若者応援おじさん」の天国が作られていく。
→ 無論のことながら,受験生たち本人は悪くない。問題はねじ曲がった方向へ「意識を高」める制度とそれを取り巻くビジネス,社会の風潮の側だ。
→ ちらちら聞く話によれば欧米でも似たようなことになっているようだし,もう全世界的にAO入試を廃止すればいいのでは。  
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2014年12月11日

矢島は受からんくて一浪するしね

・永夜の術がよくわからない結界組はともかく、他の3組もこんな大それた術が使えるの?(2ch東方スレ観測所)
→ 結界組は当然できる。紫様が万能すぎる。紅魔は時止められる人がいるから当然できるし,言われてみればレミリアの運命操作だって,本件に限れば有効そう。詠唱組は強引だけど,「そういうグリモワールを持ってた」で何とか。
→ 幽冥組だけ,ちょっと理屈がつかない。ゆゆこが「夜を殺した」は,彼女って概念殺せないはずなので無理。でないとフランドールの能力との差がなくなるし。言われてみると幽冥組はどうしてたんだろ。
→ 長い長い東方考察の歴史で解決してないのかな,これ。考察を知っている人がいたら紹介してください。


【速報】無双!? 「ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の白」がPS4で2015年春発売。なんとω-Force制作のアクションRPGに(4Gamer.net)
→ 割とおもしろそう。場合によってはPS4ごと買うかも。
→ 無双シリーズであることが否定されているが,言うても開発協力オメガフォースだしなぁ。ドラクエの無双シリーズはやってみたかったところ,というのがおそらく世間の(そして私の)高評価の理由なわけで。



動画来てた。やっぱり無双じゃないか。あとアリーナめっちゃかわいい。


・防災の日に思う 地学教育を空洞化させた文科省と教育委員会の責任は重い (WEDGE Infinity)
→ 国民の防災に関する知識と高校地学の壊滅状態にどの程度関連性があるかは横に置いといても,これは実際にある。
→ 社会科もひどくて,教員が世界史・日本史・政経に偏ってて,地理さえ過小,倫理は地学並の絶滅状態。昨今突然「倫理政経」とかいう科目ができて,他科目の先生が代打で倫理を教えてるという……同じ理科・社会だから可能だろうなんてわけにはいかない,というのはなかなか理解されないのか。倫理や地理は空洞化していると言ってよい。教わった生徒が少ないから,なれる先生も少ないスパイラルに入っている。そのツケはどこかで表面化すると思う。


・「ドラゴン桜」が書かない本当の日本の底辺(人類応援ブログ)
→ 言いたいことはわかるが,その偏差値批判はちょっとどうかと。「同年代全員」を母体とすれば,そりゃあのレベルでも偏差値50に行くけど,その前提って意味あるのか。 「同年代全員」を対象にすれば大学受験を目指さない人も当然含まれるし,その人たちにとって受験に必要な学力は不要なわけで。「受験する気がある人たち全員」を母集団に取るなら,スタート時の矢島たちの偏差値は正しく30付近じゃなかろうかと。
>だいたい中3で学力偏差値が60程度の生徒であれば提出するような英作文だな、といったところですね。
→ んなアホな。中3対象の模試で中3が受験したとして,あんな英作文だとさすがに偏差値60は取れんはず。母集団にもよるのは当然だが,そもそも学年の5%ほどが東大に進学するうちの母校でさえ,入学時に必要な最低偏差値は60ほどとされているわけだけど,さすがにこのレベルの英作文を作る奴はおらんかった。
→ ついでに言うと,水野も矢島も底辺校に通ってはいるものの,矢島は中学受験挫折組でそこまでの蓄積があるし,水野は強い目的意識の持ち主だということが作中で明かされる。そこら辺を無視して,「底辺高校の生徒が」と,一般的な底辺校の生徒が挑戦しているかのようにイメージさせたのは,確かに『ドラゴン桜』自身の宣伝に問題があった。が,批判する側までそれに乗っかっては本末転倒だろう。ましてや矢島や水野が一般的な底辺校の生徒と想定して批判するのは,単なる誤読になるのでは。


・義務教育こそ卒業テストが必要だ( いつか朝日が昇るまで)
→  究極的な解答はこうなるだろうけど,日本社会の制度やら価値観やら根底からメスを入れることになるので難しかろうなぁ。
→ しかも,小学校を卒業できない一定層を掘り起こしてしまって,日本社会のパンドラの箱を開けかねない気も。

  
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2014年11月10日

空虚であることの意味

・江戸城天守閣、再建の夢 NPO主導で五輪前完成目標(朝日新聞)
→ ロラン・バルトの話が通じなくなるので建てない方がいい……というネタが自分以外から出てこなかった上,賛同も得られなかった。ひょっとしてこのネタ,めったに通じない……? みんな『表徴の帝国』は読んでない?


・すき家ゼンショーの「第三者委員会からの調査報告書受領に関するお知らせ」がまるで牛丼売ってる蟹工船(市況かぶ全力2階建)
→ 貴重な資料。現代の蟹工船すぎて他に言葉がない。


・領海の外縁を根拠付ける離島の地図及び海図に記載する名称の決定について(首相官邸)
→ 注目すべきは68番,ソビエト。ソビエトは滅んでいなかった……和歌山に存在した。
・なぜ国は和歌山沖の無人島を「ソビエト」と命名したのか?(週プレNEWS)
→ で,語源はやはり「聳える」っぽい。ググると釣り場としてそこそこひっかかった。


・ガルパンOVA感想(あんよの日記)
→ これは良いガルパンOVAのレビュー。よく見てらっしゃる。アンツィオ戦は大洗にとって似たもの同士の戦いではあって,両チームともに作戦で貧弱な戦車を補うチームだけど,初動で作戦をミスしてしまった。そこからの立て直しの差が結果に出た。それは個々の作戦理解度の差であり,みほとアンチョビの指示の違いでもあり。
→ 個々の作戦理解度というのは大洗の強さであって,それは他チームとの対戦でもよく現れている。チームの面々の理解度が高いというより,個々人の理解力に合わせたみほの指示のうまさであって,ガルパンはそこら辺の描写が本当にうまいなと,たまに見返すと思う。
・ガルパンの大会出場校副隊長について・その1(あんよの日記)
→ こっちの,副隊長についての考察もおもしろい。各校の性格出てるよなぁ。


・コミケに参加する艦これのサークル数が東方のサークル数を超えたという事実を事実のままに書いたら、熱心な東方信者に「捏造だ!」と因縁をつけられた(Togetter)
→ まとめ作った人が対立煽り系の人であまり張りたくないのだけれど,張れる物がこれしかなかった。自分もコメントしているので掲載。というか,コメント欄見てもブコメを見ても,対立点やその重要性をよく理解していない人が多くてもったいない。確かに言い方はきつくてそのせいで無駄に敵を増やしていたけど,五蟻氏の主張も十分理解できるもので。
→ で,概算自体に意味が無いという異論なら,わからんでもない。……というようなことをコメントしてみたら,案外と丸く収まった。まあ,解決の通り,ありらいおん氏が,継続して氏の活動を追っている人向けに,記事内容を省略しすぎたかなというのはある。それをどこまで対応すべきかというのは難しい問題だけど。
・サークル数の概算の仕方について考察してみる(けいあんの御触書)
→ けいあん氏の補足記事も。ありらいおん氏の主張をよく踏まえていると思います。追記にある通り,ありらいおん氏の計算が雑or捏造という主張の根拠たるふたばでの計算は,そっちの方がさらに雑。そもそもありらいおん氏にせよけいあん氏にせよ,捏造する動機が皆無だしね。
→ 最後に,言うまでもないかもしれないが,私はありらいおん氏の計算方法に一定の意味があると思うし,あれは長期間継続され蓄積されたデータだからこそ意味が大きく,単年だけ抜き出して,しかも東方と艦これだけ抜き出して議論すること自体にはあまり意味がない,という意見だった。議論がややこしくなるから,今だから言うが。
  
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2014年10月27日

解釈改憲の議論はもったいなかったなぁと

・何度聞いても分からない「解釈改憲」反対論(冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト)
→ これはその通りであって,解釈改憲の閣議決定はなされても法的根拠にはならない。閣議決定に則った法律なり政令なりが成立して初めて解釈改憲がなされたということになるのでは,と騒動の最中で思っていた。騒ぐのは今ではなかろう,と。実際その後何か具体的に大きな法案でも通ったかというと,そうでもないわけで。
→ 仮に閣議決定の時点で解釈改憲が実質的な法的効力を持つのなら,指摘されている通り,我が国は官僚主義が法治主義を超える前近代国家であるか,三権分立の機能していない前近代国家であることが露呈する形になる。で,
>だったら、「立憲主義」を脆弱なものにしているのは、そちらの方であるわけです。例えば国会では首班指名以外の党議拘束をやめるとか、最高裁判事の国民審査には「罷免運動」を認めるとか、少なくとも各判事が2回の審査を受けるように初任年齢を下げるとか、「三権分立」を強化する方向での「解釈改憲」をやったらいいのです。このような改革であれば、条文改正をしないでも可能です。
というのは実にその通りとしか言えない。が,実は私の中で「我が国はその前近代国家なのではないか」という疑念もないわけではなく。あの騒動では,こちらを焦点として議論されるべきではなかったか,と今振り返ると思う。


・覆されたインド政治の常識――与野党逆転を果たしたモディBJP政権の展望(笠井亮平 / インド政治| SYNODOS)
→ 読めば読むほど,BJPが2009年の日本の民主党にだぶる。政権担当能力は似るのかどうか。似なければよいが。州政府の経験はあるだろうし。
→ あとまあ,ヒンドゥーナショナリズムの高揚は若干怖い。近年インドでも伝統的な女性蔑視に対する批判が強まっているようだが,その反動ということはなかろうな。
→ 特定カーストを基盤とした少数派政党が弱体化しているのは,判断が難しい。それにしても国民会議派の大敗っぷりがすごい。2009年の自民党よりダメージが大きいのではなかろうか。再起が難しそうだが,どうなるか。それこそ,再起した自民党のように右旋回してなければよいが。


・日本政治のセクハラ、子を持つ女性に世界最悪の賃金差別=男性のわずか39%、OECD30カ国平均の半分(井上伸)( - 個人 - Yahoo!ニュース)
→ フルタイムのパートタイムというものが存在し,非正規雇用の問題に帰するところも大きく,同一労働同一賃金が達成されれば大部分解消されるかもしれない,という話。無論,それだけで解決する話ではないが,「同一労働同一賃金」が達成されてもなお解消されていない部分があれば,それは本当に”女性”への社会的差別だろう。
→ 女性への賃金差別問題が筋道たどってくと日本の法的規制の緩さ,ブラック企業の問題に行き着くというのは何とも。問題は同根とも言えるし,それだけ根が深いとも言えるし。決して女性だけの問題ではないという認識は持っていたいところ。


・落合『漢字の成り立ち』:明解。白川静や藤堂について客観的に評価がわかって嬉しい。(山形浩生 の「経済のトリセツ」)
→ 白川静のファンではあるけども,危うい解釈であることは否定しない。バランスとるべくこういう本も読まないとなぁと思いつつ積み本だけが増えていく。
→ ところで,『二重影』は白川静ファンの増加に一役を買った,間違いないと思っている勢なんですが,実際のところどうなんだろう。


【東方】幻想郷の酒屋って一番儲かりそう(2ch東方スレ観測所)
→ 私は前から「幻想郷は外部経済とのつながりが,実はかなり強い」説を唱えているけど,「酒虫等がいるにせよ,酒の消費量に対して絶対米の生産量が追いついてない」はいい補強材料になるかも。これに限らず,外部から盗むか買うかしてないと絶対に供給を満たせていないものは多い。  
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2014年09月20日

最近読んだもの・買ったもの

・『プリニウス』1巻。ヤマザキマリがまた古代ローマで何か描きだしたと思ったら,プリニウスである。古代ローマの大百科事典『博物誌』の著者であるが,『博物誌』は伝説や珍事を含めてありとあらゆることを収録した大著であり,「あー,いるいる現代にもこんな人。知識欲も収集癖もひどかったんだろうな。」というのが著書から分かる感じだが,その想像通りの人物を描いている。ザッツ変人というような変人。
→ 物語のあらすじは,プリニウスの口述筆記官を務める若者を主人公に据えた比較的オーソドックスなもの。ネロ皇帝の時代のようで,ウェスパシアヌスもすでに登場している。ネロがまだ24歳なので西暦62年にあたり,ウェスパシアヌスは公職引退中でローマにいるし,オクタウィアとセネカは追放されている。ついでに言えばブッルスはすでに死んでいる。1話を見るに,プリニウスが死ぬところまでやる予定のようだ。そうすると,けっこう先は長い。
→ あることないこと書いてある『博物誌』の性質上,本書も科学的なことも非科学的なことも描いているが,基本的に非現実的な現象はプリニウス本人が一方的に語っているか,他の人が見たものをプリニウスが聞いているかのどちらかで表現されており,プリニウスや主人公が直接見聞きしたものは現実的な現象という描き分けがなされている……ような気がするが,これは以後の巻で確かめたい。
→ 今回は厳密に言えばとり・みきとの共著になる。が,とり・みきは背景の自然風景や建築物担当のようなので,全く違和感がなく読める。というか,知らないと共著って気づかないと思う。


・『東方茨歌仙』4巻。今回も短編集の振りをして,本編の補完をしたり,ちょっとずつ重要設定を公開していくスタイル。それにしても華仙ちゃん,最近正体隠す気もうないでしょw。お酒の話とか笑ってしまった。そりゃ萃香さんにも見つかりますよ。
→ 人を超えるために仙人になる神子と,人に近づくために仙人になった華仙が非常に対照的。別に仙人は人と鬼の中間点にあるわけではないのだけれど,仙人が欲を抑える/叶えるもので,鬼は強すぎる欲を振りまくものとすると,まあ中間にあるのは人間なのかなと。あとまあ,宗教は自分を助けるものか,衆生を助けるものかという宗教観の違いは,華仙と他の宗教家の違いに顕著だった。その点,神道は神仏習合するまで己を鍛えるという概念は薄かったからちょっと特殊かな。


・『UQ HOLDER』3巻。本作のおもしろさは,単純に少年漫画としておもしろい部分と,前作『ネギま!』との関連性が垣間見えるところの両方にあると思うが,両方の意味でマギア・エレベアが出てきたのは良かった。ようやくネギとのつながりが見えてきたし,エヴァンジェリンがつきっきりで見てた理由も推測が立つようになった。ある程度の適性がないとそもそも身につけられない類の魔法だし,武闘系なのに「近衛」姓な理由も,その姓なのに田舎に隔離されてた理由も,まあある種の監視のためなんだろうなぁと。あとはなんでそんなことに? という部分だけど,これは後々明かされていくことでしょう。


・『ゆるゆり』12巻。ナチュラルに好かれまくり,ナチュラルにボディタッチする京子さんは百合キャラの鑑ですわ,と改めて思うなど。
→ 79話,ちなっちゃんがいる時点でお絵かき系はダメだったのでは。
→ 83話,櫻子に漫才は無理だろ……
→ 84話,千鶴さんにも友人が。これは大きな変化では。姉さんの方は恥じらいを覚えたし。
→ 85話,向日葵さん,将来悪い人にだまされないようにね……そういう意味では櫻子がしっかりつかまえといてくれれば安心かも。
→ 86話,一番笑った。京子の京子らしさがすごくよく出てる。
→ 87話,「おなかがぽんぽんポンパドゥール」……なんつうマニアックな地名。


・『大室家』2巻。撫子さんの彼女はまだ明かされない。まだまだ引っ張る模様。
→ どっちかというとお姉様組の方が読んでておもしろいかなー。めぐみさんなんでそんな苦労人なん? 美穂さんは相変わらず黒い。藍さんはもうちょっとキャラを立てよう。  
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2014年09月01日

東方コミュニティ白書2014覚書

今回の東方コミュニティ白書は,2014年の単年度的な意味合いもあるが,それと同時に総集編である。東方コミュニティ白書に興味はあったけどこれだけシリーズになってるとなぁ,とお考えの方がおられたら,本書から買っていけば十分であるので,お勧めしておく。

さて,毎回やっているこの覚書だが,本書のそうした特徴上,これまでのコミュニティ白書の内容とだぶっている内容が多い点,また2013から2014であまり東方界隈に変化が見られない点から,「覚書」すべきことがあまり無かった。よって例年の覚書より少し短い内容になるが,ご容赦願いたい。なお,2013の覚書はこちら。


pp.40-41
>>投票者の平均年齢と年齢分布
投票者平均年齢が22.37歳で,二年前の22.20歳とあまり変わっていない。コミュニティが若干ずれるが,昨年のニコ童祭でのアンケートでは22.49歳だったのので,これを加味するならむしろ下がっている。例年,毎年0.2歳ずつ老化しているコミュニティだったが,老化が止まってきている。

これに関連して,コミュニティの年齢分布を見ると,これまでは20代前半主要な年齢層だったのに対し,少しずつ年齢層がなだらかになってきている。また,久樹氏は丁寧にも加齢分を調整した年齢別増減グラフを載せている。これを見ると,22・23歳で投票に来なくなっている人が非常に多いのがわかる。あー,なるほど就職or院進学ね,と。逆説的に言って,10代後半と20代後半以降の割合が増加しており,要するに「新規参入者は引き続き多いものの,コミュニティに長居する人は減ってきている。逆に大学生期を乗り切ればそのまま居つくやつも増えている。」というようなことは言えそうで,この傾向が続くなら来年のグラフはさらになだらかになりそう。実際,20代後半のおっさんとして言わせてもらうと,今の東方界隈は以前にもまして居心地がよく,おっさん率の高いアイマスのコミュニティに似てきている気がする。

その意味では10代後半の流入が未だもって高いというのは意外と言えば意外で,私個人の肌感覚よりもコミュニティ全体は老化していないんだなぁと認識を改めた。若い子の楽しめる東方であってほしいと思います。


pp.42-43
>>東方を知った時期
自分のことを完全に棚に上げて言うが,とうとう「ニコニコ動画」以後の参入者がコミュニティの8割超に。まあ風神録から7年経ってるんだもんなぁ。神霊廟〜輝針城で参入した人が最多数で,これが10代後半の層,そして風神録〜地霊殿で参入した人が二番目に多い層だが,これが前述の「コミュニティに長居する人」の主力になっているのだろう。いずれも年齢分布とうまく合致する話だ。50%でスパッと切るなら地霊殿から参入した人でさえ古参の部類に入る,というのは覚えていて損はない。ニコ新参も遠くになりにけり。


pp.68-69
>>ニコニコ動画における東方
二年前のコミュニティ白書覚書で「仮に『投稿数を維持・増加したまま,伸びる動画は減っている』のであれば,それはアイドルマスターが通った道」と書いたが,どうやらちょっと違うようだ。東方の場合は投稿数自体が如実に下がっている。具体的に言うと,2011年頃は月間5000作品だったのが,2014年の上半期は月間3000に近い。再生数やマイリスト数に関するデータが無いのでこれ以上はなんとも言えないが,本書pp.72-73に載っている半期ごとのランキング(再生数)を見ると,20万再生超の大きく伸びた動画の数は減っていない。2012年頃に比べると総合ランキングで目立たなくはなったが,まだまだ一定の影響力は保持していると言える。


pp.82-83
>>コミケでの東方・転入元と転出先
今回のコミュニティ白書では,C77〜C86での,東方で申し込んだ人が前はどこのジャンルで活動していたか=転入元と,東方で申し込んだ人が次回どこのジャンルで活動しているか=転出先のデータが載っている。これ調べるのめちゃくちゃ大変だったのでは。頭が下がる。

閑話休題。転入元を見ると一貫して「創作(男性向け)」と「デジタル(その他)」が多い。前者はわかるが,後者はミクさんってことか。ニコニコ動画的には親和性が高いし,双方とも音楽サークルが多いという事情もあるだろう。また,C77-79(2009-10年頃)は転入量が非常に大きかった時期で,この時期に限ると「オンラインゲーム」と「ギャルゲー」からの転入が非常に多い。これは東方がどうこうというより向こう側の事情によるところが大きく,栄枯盛衰としかいいようがない。

転出先も「創作(男性向け)」と「デジタル(その他)」が多い。転出先の大きな特徴が出てくるのはここ2年ほどで,まずC83-84では「ギャルゲー」への転出が多く,どう見てもアイマス(モバマス)。ここ1年の「艦これ」への転出ばかりが目立つものの,その前段階としてモバマスへの移動が多かったことは特筆すべき現象であろう。と思って探してみたら自分でもこんなことを当時つぶやいていた。




あとまあ,言うまでもなくC85-86では艦これへの転出が多いものの,たとえばC86での艦これ1500サークルのうち,東方からの転出は約200サークル。これをどう見るかは意見が分かれそう。私的には,世間的に言われているほど多くはないなと。


pp.106-113
>>人気投票キャラ部門,キャラ同士の相関関係
今回は総集編ということで,第7回から第10回までの結果が全て載っている。キャラの相関関係は全4回でさしたる変化がないことが多いものの,その中で変わった点があるキャラだけピックアップして言及していく。

魔理沙は霊夢・アリス・チルノ・霖之助・魅魔様で熾烈な争いで変動が激しい。第8回人気投票以降にチルノが強いのは,妖精大戦争の発売時期を考えると納得できる。そのチルノはバカルテット中心から,三妖精への変化が見られる。これも妖精大戦争効果だろう。橙は1位が藍様という点は変わってないが,2位以下を椛・てゐ・お燐で争っていたところ,神霊廟発売で響子が乱入してさらに混戦模様となった。なんというか,ここだけケモい。アリスは7・8・10回では1位が神綺様だが,第9回だけ魔理沙。どう考えてもSweet Magic効果。みすちーもバカルテットが強かったが,第9回からここに響子が登場。鳥獣伎楽効果である。

秋姉妹は他の組み合わせと比較しても突出して二人まとめて投票している人が多いが,よくよく考えてみるとこれ秋サンド狙い勢だ。今気づいた。こいしはさとり+ぬえ+フラン+お燐で安定していたが,第10回ではお燐が脱落して代わってこころが4位にランクイン。第11回ではさらに票が伸びそう。一輪は第9回まで他キャラとの相関関係自体が薄かったが,第10回では九十九姉妹との関連性が強かった。空飛んでるつながり? 


pp.134-141
>>pixivにおけるキャラ同士の相関関係
pixivに投稿された東方キャラが複数人描かれている画像で,一緒に写っている割合を示したもの。人気投票よりもさらにかちっとしたカップリングの傾向が見え,経年では変動がほとんどない。また,たとえば魔理沙は人気投票に反して霊夢とアリスの二強に,パチュリーと咲夜が追いすがる形。チルノも大妖精・ルーミア・魔理沙・霊夢と一緒に描かれることが多く,バカルテットも三妖精も出てこない。かくのごとく,人気投票での相関関係とは各キャラ違うところがちらほらある。この違いはおもしろい。
  
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2014年05月13日

例大祭11参加記録

前日,最後のサークルチェックをしたところ,チェックをつけているサークルのうち約4割が「新刊ありません」という異常事態が発覚。じゃあ重役出勤でいいんじゃないか? ということで起きたとこ勝負にし,適当に就寝。

当日,結局それなりの時間に自然と起床。7時過ぎに出発し,8時過ぎに国際展示場着。りんかい線の駅を降りると西館に流され,東西連絡通路を通って東駐車場へ。ここで一度止められたので今回はここで定着かな,と思ったら再度移動が始まって東3ホール内へ。結局東3ホールの真ん中くらいに,8時20分頃に定着。結局9時手前くらいで東3ホールが埋まったと思われる。つまり,入場待機列の位置は例大祭10と同じ方式であった。今後もこの方式で固定するならわかりやすくて助かる。

毎年このくらいの時間帯に来ている人たちなら同意してもらえると思うが,年々ペナルティ組が減ってないか。

・例大祭9:ペナルティの対象は東1ホール全体の待機列。自分は7時半到着で,ホール内にはギリギリ入らなかった。10時50分頃入場。
・例大祭10:ペナルティの対象は東3ホールの前半半分。自分は7時50分に到着で,ホール内にはギリギリ入らなかった。10時45分頃入場。
・例大祭11:ペナルティは実施せず。自分は8時20分に到着で,3ホールの真ん中くらい。10時40分より少し前に入場。

というわけで,ペナルティの対象者も減ると同時に,年々到着が遅くなっているはずの自分の待機位置も年々良くなっている。これは単純にペナルティが知れ渡って避ける人が増えているとも言えるが,一方で確実に安全な7時半〜8時のタイミングで来場する人が減っているのも確かだろう。自分自身も年々到着が遅れているように。とすると参加者全体としてはどうなのか気になるところだ。参加サークル数で言えば,例大祭9から10は現状維持(約5000),10から11は減少(約4300に)だったはず。ここ3回は書類不備以外での落選なしだそうだ。東方シリーズ人気投票の票の減少を見ても,やっぱり界隈縮小してんのかな。寂しい限りである。

なお,今回のペナルティについては,ペナルティ対象者があまりにも少なかったこと,加えて「ペナルティ対象者がペナルティを避けるべく,列に並ばず会場周囲で様子見していたことが原因」という説明が現地であったそうだ。又聞きなので深入りした言及は避けたいが,本当だとしたら確かにペナルティを実施する意味は薄い。一方で,コミケは「会場の周囲で様子見されるのが一番困る」からこそ嫌々徹夜組の管理をしていたはずで,例大祭も同じ状況に突入してしまったのなら,イタチごっこも末期だなぁと。


さて,10時40分に入場し,東456から攻めて11時半頃にこちらは終わり。DNALabが列が全く無かったのが功を奏した。葉庭の出店のコピ本が完売してたのだけミスったが,そのうちオフセットに収録されるだろう。carchariasは更新がなかったが,行ったら新刊があるといういつものパターンであった。Gewaltは当日のtwitterで「土下座マシーンEXCEL」と書いていたが,行って「ペーパー持ってっていいですか」と聞くと本当に「申し訳ございません!」とか謝られて吹いた。ノリがいい人である。

11時半から東123へ。並んだのはくらっしゅハウスの15分ほどだけで,残りのサークルはやはり列がなく,さくさくと進んで12時ちょうどに終戦。その後は紅魔館ゾーンをふらふらと立ち読み&衝動買いをして30分ほど使い,完全終戦。現地で実感したが,やっぱり何も置いてないor既刊のみってサークルは多かったと思う。これは自分がチェックをつけたサークル以外も含めて。原因はなんだろう。艦これの春イベってことはないと思いたいところだが,正直それくらいしか思いつかない。

通路に出て戦利品を読みながら休憩。12時50分頃から2階のレストランで昼飯を食べた。この時,実は神主も同じレストランにいたらしきことを後から知ったのだが,全然気が付かなかった。13時20分頃に会場を離脱して帰宅。


戦利品をいくつか。
・しぐれえび「その日 星は生まれて」:パチェ咲という割と珍しいカップリング。良い話でした。
・WIND MAIL「Petite fatal 7th」:やっぱこの人はんぱなくうめぇ。今回のイラスト本で一番良かった。
・えふえふえふ「心地良い嵐の中で」:衣玖天出会い編という,ありそうでなかったジャンル。
・まりおねっと装甲猟兵「それなりにおおさわぎ」:最初のページで大爆笑したんだけど,これ東方と太鼓の達人がコラボしたことと,例大祭11の会場でもプレイ可能だったことを知らないと厳しいかも。ちなみに,会場の「走らないで」の注意書きまで太鼓と化した霊夢だった。あと一番笑ったコマは「バンドもできるアイドルをめざそう」「それになるの船舶とか調理師とかクレーンの免許必要だぜ」のコマ。
・ヘルメットが直せません「稗田65535」:半永久的に転生し続ける御阿礼の子。65535代になるような,遠い未来にはどうなってるか。おもしろいオチだった。
  
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2014年05月11日

例大祭11 チェックリスト

遅ればせながら公開。何か割としゃれになってない数のサークルが新刊落としてるんだけど……

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2014年04月03日

最近買ったもの・読んだもの

・『美少女万華鏡 かつて少女だった君へ』。800円のエロゲ。1時間で終わり,その大半はHシーンという極めて潔い作品。それだけ短い作品ながら,ちゃんと美少女万華鏡シリーズの要点は抑えており,ホラー要素もほんの少しだけあるし,蓮華もちゃんと登場する。八宝備仁の絵が見たければ,そして美少女万華鏡シリーズが好きなら,1時間を費やすだけの価値は十分にある。
→ 第3作の発表もすでにされているが,期待大。じっくり待ちましょう。


・『シュヴァルツェスマーケン』6巻。実はおおよその感想は短篇集2巻のところで書いてしまっていて,なんかもうリィズさんが悲惨すぎて言葉がない。ああいう人生を送ってきてこの最後か,と。
→ ストーリー的は,この巻はモスクワ派以外の諸派がまとまっていく過程を描いたものであるが,ハイライトはカティアの正体暴露である。1巻からその正体をどこで明かすのか読者はやきもきしていたが,6巻まで辿り着いてみると,ここしかないというタイミングであった。それ以外はまあ,最終巻へのつなぎである。
→ もう最終巻(7巻)も発売されていて入手済みなので,なるべく早く読みたい。


・『東方鈴奈庵』2巻。マミゾウさんが順調に頼れるお姉さんポジションを築きつつある。連載始まった当初はこんなに表に出てくる主要キャラになるとは思ってなかった。しかし,「頻繁に人里にいても怪しまれない」「外の知識・妖怪の知識ともに豊富」というと,確かにマミゾウさんしかいない。
→ 10話の能楽の場面,空に一輪,手前に天子に衣玖さん,奥にゆゆ様。次のページに妖夢・美鈴・橙・アリス・屠自古・ゆかりん・幽香・こいし・青娥と多種多様な妖怪たちが。11話の方だと聖・神子・布都・にとり。それに混じって小鈴ら人里の人間が見に来ている。本当に人妖入り乱れてて,非常に東方らしい場面。というか,これまでの東方のイメージだともうちょっと人間が妖怪をこわがっている感じもしたのだけれど,宗教大戦を経てまた雰囲気が変わったんだろうな。
→ 13話,「小作人」なる非常に気になるワードが。ひょっとして幻想郷,戦後の農地改革を受けておらず,いまだ地主制? もしくは閉鎖空間ゆえに何か独自の制度が発達している? 1885年(明治17年)の分離なので可能性はある。電気が通っている等意外と近代化している幻想郷ではあるが,社会制度は外部の影響を受けにくそうだ。気になるところである。今後の考察クラスタの研究に期待したい。
→ レミリア・こころ・針妙丸と登場したが,皆非常にかわいかった。春河もえの画力が存分に発揮されているところである。パチェも出てこないかなぁ。図書館関連で。


・『乙嫁語り』6巻。大きくストーリーが動いた巻である。
→ 遊牧民と町の戦争ではあるのだが,両軍に思いっきり大砲が出てくるあたりはさすがに19世紀。砲撃戦も騎馬の突撃も,森薫の画力が遺憾なく発揮されていた。
→ ハルガルの部族で生き残ったのはアゼルの3兄弟だけ? これから彼らはどうするのか,先が気になる。7巻収録の内容はスミスさんたちの先の話らしいですが。当分は交互に進んでいくのかな。


・『中国嫁日記』3巻。井上夫妻,中国に引っ越すの巻。しかし,井上さんしょっちゅう日本に来てて一緒に生活してないし,中国はユエさんすごく嫌がってたし,そもそも引っ越さなくちゃいけなくなった理由が工場の経営が適当すぎたからというどうしようもない理由なので,読んでてかなりどうかと思った。中国人の通訳が信用できないというのはまあわからんでもないが。
→ しかも嫁日記の原稿が単行本化に追いつかず溜まっていて,単行本化の作業のために日本に行かなくちゃならないのなら,それはビジネスモデルとしても生活としても破綻しているのでは。4巻出す前に,いろいろ考えなおしたほうがいいと思う。
→ 中国の芸術写真の話はおもしろかった。結婚すると大げさな写真を撮るらしい。そんな風習どこから出てきたんだろう……
  
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2014年03月15日

第10回東方シリーズ人気投票分析(音楽部門・投票者アンケート)

第10回の結果発表
第9回の分析。

<音楽部門>
こちらでも保守化が見られる,というよりもキャラ人気以上に動いていない印象さえある。もともと音楽部門はキャラ部門よりも動きが少なかったので,そう感じられるのだろう。その中でいくつかピックアップすると,「ハルトマンの妖怪少女」が5位に躍進し,「ラストリモート」も10位まで上がり,この2曲はキャラ人気に強く連動。「恋色マスタースパーク」の順位上昇も,魔理沙復権に連動しているのかも。「天空のグリニッジ」も秘封曲とするならキャラ人気に連動して上昇したものとして認めてよさそうだ。

逆に妙に順位を下げたのが「霊知の太陽信仰」と「幽霊楽団」で,確かに最近あまり聞かない曲かもしれない。「ネイティブフェイス」は前回からさらに続落。いい曲ではあるのだけれど7つには入らない,という人が多いのかも。「佐渡の二ッ岩」は43→67とすごく下がっており,これはマミゾウさんのキャラ人気が上昇しているのとは逆である。確かにマミゾウさんの活躍が見られるのは主に鈴奈庵であるので,曲のイメージはむしろ薄れていると言える。

新作からは「輝く針の小人族」が6位にランクイン。これはちょっと予想外であったが,さすがに6ボス曲は強い。しかも,前回の「聖徳伝説」が19位だったことを考えると,曲単体としてかなり評価されたことがうかがえる。私自身「輝く針の小人族」は投票した。本当にいい曲だと思う。長く上位に残るかどうかはちょっとわからないが,注目しておきたい。

作品別では変わらず風神録が強い。30位以内に6つ,50位以内に11曲とかなりの割合を占めている。50位以内では紅:5,妖:5,永:5,風:11,地:6,星:3,神:3,輝:4と,驚くほど偏りが少ない。これは大体前回も同じ。


<投票者アンケート>
まず平均年齢。約22.37歳だそうなので,第9回からの2年間で0.17歳老けた。これまでの経過から言えば一年で0.2歳ずつくらい老けていっていたので,2年でそれに見たないというのは老化が止まりかかっている。これは来年のアンケートでは完全に止まる可能性もあり,気になるところである。また,年齢別最多が15〜19歳という点は以前と変わっておらず,新規ファンの獲得には成功しているようだ。ただし,本格的な艦これの影響が出てくるとすると来年以降のアンケートであり,これも要注意事項である。それだけ新規ファンが増えているにもかかわらず平均年齢が多少なりとも老けているのは,単純にファンをやめないおっさんが多いからで,30代以降の投票者の割合は毎回じわりじわりと増えていっている。

一番の注目は作品別プレイ率で,どの作品もまんべんなくプレイ率がかなり下がっている。これはちょっと理由が考え付かない。一般に新規ファン層が多ければどうしてもプレイ率が下がるとは言えるが,今回はそう大きく入れ替わったわけでもないように思う。うーん。新規ファン層が書籍組を入り口に入ってきた人たちばかりで,全くプレイしていないとか? 各作品別クリア状況でも改善されたのは神霊廟のみ。というか神霊廟が改善されてなかったらひどい。

東方を知った時期については,やはり新参が多いことが確認される。これは平均年齢の老化が止まりかかっていることと合致する。つまり,今回投票数が減ったのは新規・古参関係なく,やはり周知の問題だったということの裏付けにもなるだろう。新参でも投票した人はとても多かったし,古参でも忘れていた奴は忘れていたということだ。

ところで,ニコニコ動画開設後の07年以降でファンが増えているのは疑い得ないものの,前にこのアンケートがあった第7回のときには07年8月から08年8月に知った人が全体の30%を占め,人数も約6700人であった。してみると,今回の07年8月から08年8月に知った人は約17%の2600人に過ぎない。アンケートに答えた人総数自体が減っていることを考慮してもすごい減り方である。差の4千人のうち,多くは投票忘れではなく投票する意志が無かった層であることを考えると,4年という歳月の長さを感じる。確かに4年前と同じように続けている趣味って案外多くないかもなぁ,と東方ファンを7年続けている自分が言うのもなんであるが。  
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2014年03月14日

第10回東方シリーズ人気投票分析(総評・キャラ部門)

結果発表
前回の分析


<総評>
今回の最大のポイントは投票数が大きく減ったということにある。キャラ投票ベースで今回は約3万1千票だが,前回が4万4千票なので,尋常じゃない減り方をしている。前々回(8回)でさえも3万6千票,第7回が3万3千票なので,これは第7回以来(4年前)の水準ということになる。これはキャラ部門をベースにしているからの話で,実は音楽部門やアンケート部門で比較するとさらに少ない。それでも,全ての部門で第6回(5年前)よりは多い。私は今回の投票数は減るだろうと,事前に考えていた。しかしそれは前回の投票数が異常だったからであって,前々回水準の3万5千票前後だろうと考えていた。それさえも下回ったというのはちょっとした驚きである。

投票数減の原因はいくつか考えられる。影響の大きそうなものから挙げていくと
1.昨年開催しなかった関係で2年空き,投票が忘れられていた可能性。多分これが一番大きい。昨年までは2月になると「そろそろ投票の季節だな」と自然に界隈が騒がれだす感じであったが,今年はそんな雰囲気が全くなかった。開催期間直前になってから「そういえば今年はあるんだった」と気づく人が私の観測範囲では多く,古参でも投票し損ねた人たちはそれなりに多かったのではないか。
2.東方Wiki自体の地位低下。1番に関連するのだが,東方コミュニティの多様化・細分化が進んだ結果,東方Wikiが東方コミュニティの総本山と思われなくなった節があり,それで投票に来なかった層・そもそも投票の存在自体を知らなかった層が増えてきているのではないか。これは昨年の東方ニコ動祭での人気投票が,思われていたよりも投票数が多かったことと正反対の現象かもしれない。
3.艦これ等の隆盛により,東方の影自体が薄い1年だった。これは1番や2番よりは影響力が小さいが,全く無かったと言い切れるわけでもないと思う。よって,原因として挙げておく。


<キャラ部門>
保守化が激しく,主要メンバーは定位置である。投票数が伸び悩んだのが,保守化の最大の原因であろう。その中でいくつか挙げていくと,まず「魔理沙復権」。これはまさに保守化の一環ではないか。「こいし急上昇で3位」「こころちゃん初登場で15位と大健闘」は非常にわかりやすい。私も“こいここ”は大好きだ。こころの初登場15位は本当に快挙で,20位以内の面々はほぼ固定されており,これに食い込むのはかなり難しい。紅美鈴が常にこのラインちょうどにいるので,まさに門番の役割である。これを乗り越えたというのは初登場のご祝儀があるにせよ大したものだ。

なお,保守化の原因について「人気キャラは風神録あたりまでで固まってしまっていて,新キャラがなかなかそこに食い込めない」という意見をよく見る。これは前々回くらいまでは正しかったと思うが,今回の結果を見るになんとも言えない。20位以内のキャラを分類してみると,主人公2,紅4,妖4,永1,花1,風2,緋1,地3,星1,心1となる。どちらかというと紅魔郷と妖々夢が強すぎるだけで新キャラもそれなりに上位に定着している,と考えを改めた方がいいかもしれない。その意味で,神霊廟と輝針城で上位定着キャラがいないことについては,もう少し経過観察が必要かもしれない。現状では神霊廟が35位の布都,輝針城は34位の 針妙丸が最高という状況ではあるが。

次,早苗さんが10位以内に戻ってこない。前回の分析で「次回は反動で7位くらいに戻ってくると思うので慎重に見たい」とか書いたのだが,反動は無かったようだ。パルスィが38位から25位に急上昇。これは原因不明だが,MMDで良いモデルが活躍していることや,こういうキャラは風見幽香や藤原妹紅の事例があるように急上昇してそのまま上位にそれなりに定着するというパターンがあるので,今回もそのパターンかもしれない。その意味では小傘が地味に順位を上げている方が,もっと理由がわからない。これもMMDではちらちら姿を見る,というくらいかなぁ。輝針城最高位は針妙丸の34位。これは影狼とどっちかなと思っていたのだが,6ボスの意地を見せたようだ。もっとも,影狼は42位で輝針城では2位なので,予想は間違っていなかったようだ。あとは,小鈴が思ってたより伸びなかった(51位)のが意外。以前は書籍組は伸びない傾向があったが,ここ2・3回は華扇ちゃんの登場もありそうでもなかった。

大きく下がっているのはまず布都(19→35)。これは予想できたが,逆に太子様は上がっている。心綺楼でのアピール度合いの差が出たか。次に衣玖さん(30→39),これは最近露出してないからと思われる。鍵山雛(29→41)も同様か。慧音(31→44)の場合も最近公式作品で見かけないからと理由づけてもいいのだが,案外小鈴の登場で票を取られたのではないかと思っている。


今回も作品別・ステージ別の平均順位を取ってみた。まずステージ別,中ボス含み,妖々夢の4ボスはルナサで代表させた。

紅:27.6 妖:35.1 永:44.3 風:34.7 地:41.3 星:44.1 神:55.9 輝:61.4

やっぱり紅魔郷が圧倒的に強い。なお,紅魔郷は大妖精と小悪魔を外すと平均順位17.1位という驚異的な数値を叩きだしてくれる。もっとも,前回は23.7位,中ボス抜きで15.9位だったので下がってはいる。新キャラが増えた分順位が下がるのは普通であり,紅魔郷の下がり幅は気にするレベルではない。他の作品も大体は3位くらいずつ前回より平均順位を下げているが,その中で極めて下げ幅の少ない作品が2つある。地霊殿と星蓮船である。地霊殿は言うまでもなくこいしとパルスィのおかげであるが,星蓮船は大きく上がったのが小傘だけである。残りのキャラは大きく伸びてもいないが下がってもおらず,結果として平均値は保ったということのようだ。下がらないというのは新キャラが入ってきてもぶれなかったということで,固定ファンが多そうである。

下げ幅が大きかったのは新作ご祝儀の切れた神霊廟と(48.6→55.9),風神録(29.1→34.7)。風神録の理由を探っていて気づいたのだが,秋サンドの下がり具合がすごい。中身が霖之助と目立つ存在だったのでそっちに気を取られていたが,それぞれ13位・14位下げていた。加えて鍵山雛も12位下げており,残りのキャラは現状維持だから,そりゃ平均すれば6位ほど下がっているのもやむなしである。ただ,この3キャラがこれだけ大きく下がった理由についてはよくわからない。

次にステージ別。こちらは中ボスは完全に無視した。永夜抄の4ボスに霊夢・魔理沙は含めず,神霊廟の1ボスに幽々子は含めず。EXはPhを含めた。

1:64.6   2:44.1  3:43.5  4:48.0   5:28.5  6:29.0  EX: 26.7

5ボス・6ボス・EXが強いという傾向は前回と変わらない。しいて言えば前回1位は5ボスだったが,今回はEXボスであった。これはこいし効果としかいいようがない。前回と全く様相が違うのが4ボスで,前回は32.8位だったから実に16位近く落ちている。いったい何が起きたのかと調べてみると,既存キャラの順位はほとんど変化なし,一方新規加入の九十九姉妹が84位に91位だったため,大きく平均順位が下がった模様。また,実は1ボスも平均順位を約10位落としている。それで気づいたのだが,ルーミア以外の1ボスは軒並み10位近く順位を落としていた。2ボスや3ボスには見られなかった現象なだけに,興味深い。
  
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2014年02月25日

第10回東方人気投票&艦これ・モバマスキャラソート

・第10回東方人気投票。キャラ部門はパチュリー・ノーレッジ(一押し),レミリア・スカーレット,八意 永琳,茨木 華扇,秦 こころ。一押し含め,手前3人はずっと変わってない。いわゆる「俺の嫁」枠なので仕方ない。
→ 華扇ちゃんは,実は本居小鈴と相当に迷い,新キャラご祝儀でそっちに入れようかとも思ったが,結局お説教されたい引力に負け,小鈴は断腸の思いで諦めることにした。書籍枠として一人に絞ったとも言う。
→ こころは,本音を言えばこいしとセットで入れたかったのだが,そんな枠の余裕は無かった。ついでに言うと前回ここの枠は聖白蓮に投票しており,やっぱり断腸の思いであきらめている。キャラが増えたので5枠だときついが,じゃあ増やしてほしいかと言われると,それも際限が無いようで悩ましい。結局増えたら増えただけ悩むのだろう。
→ 音楽部門は割と無難に。「優雅に咲かせ」,「千年幻想郷」,「神々が恋した幻想郷」,「Demystify Feast」,「東方緋想天」,「感情の摩天楼」,この辺りは鉄板中の鉄板。新作枠的に「輝く針の小人族」に入れた。6ボス曲ばっかりだけどミーハーだから仕方ない。美しさの中に哀愁が漂う曲に弱い。それもあって,永夜抄・風神録に好きな曲が固まっているというのはある。一応,1作に1曲という自分ルールを定めて,大量に落選させたけど。
→ それも含めて泣く泣く削った曲というと,「ヴォヤージュ1969」とか「少女が見た日本の原風景」とか「遠野幻想物語」とか「少女さとり」とか「夢消失」とか。こっちも7枠だときついんだが,こっちは7から10に増やしたところで焼け石に水なのでとっくの昔に諦めた。
→ アンケートから艦これに関するものが当初はあって,批判により消えたらしいのだが,正直もったいない。どうせならアンケートを取ってしまって,現状を公開したほうが界隈批評家としてはありがたかったのだけど。


・ついでに艦これキャラソートをやってみたところ,1〜5位が加賀・響(ヴェールヌイ)・霧島・叢雲・北上になった。なんかもう趣味が駄々漏れですね。北上様が若干の例外かもしれないが,ああいう子も好きです。
→ 第六駆逐隊は,誰が一番好みかでどういう系統のロリコンが分かれる(ロリコンでない奴はお呼びでないのですっこんでろ)。電は一番オーソドックスなタイプ,まあ健気で優しい子。暁は電とは別方向によくいるタイプで,背伸びしたい系。二次創作だと「大人のレディーになりたいんでしょ?」とあんなことやこんなことをされてしまっている。逆にちょっと特殊なのが残り二人。雷は言うまでもなくシャア大佐と同じで,ある意味一番重いカルマを背負っている。そして響はクール系というか擦れてるというか,高確率で響好きはロリババア好き,俺が言うんだから間違いない(自己紹介)。微妙に前世の記憶が残ってる設定があってよかった。


・さらについでに,久しぶりにモバマスキャラソートもやったら10位まで全部クールという大惨事に陥った。1位から順に神崎蘭子,白坂小梅,渋谷凜,橘ありす,新田美波,北条加蓮,佐城雪美,神谷奈緒,アナスタシア,鷹富士茄子。本当にぶれないな自分。
→ 蘭子は熊本弁かわいい。pixivかどっかで「蘭子は30歳でも中二病やってそう」に全力で同意すると同時に,多分宝野アリカ路線で芸能界に生き残ってるんじゃないかと思います。小梅ちゃんは最近株が上がっている。CDの破壊力がとんでもなく高かった。あとゴシックホラーナイトメアの時の衣装がかわいすぎた。ありす・ゆきみん・千枝ちゃんとまとめてクールのロリ枠は皆かわいい。トライアドプリムスはまあ,今更語るまでもなく。

  
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2014年01月25日

C85同人誌レビュー

今回も100冊くらい買ったが,厳選して15冊ほど紹介してみる。読んで面白かったところから,既に何度も紹介しているサークルや超有名どころ,良かったけど特に感想が思いつかなかったところは除いた。


アイマス
シベリアンハスキー http://www.pixiv.net/member.php?id=39329
→ アイマスギャグ本と艦これギャグ本。どっちも4コマ,かわいい&おもしろい&百合。4コマ目ですごい落ち方をする。アイマスのほうははるちは・やよいおり・ゆきまこ等オーソドックスな感じ。艦これは天龍・龍田と第六駆逐隊の皆さんによる,天龍幼稚園状態。
→ 艦これギャグ本の方は熱い静岡ネタ押しであった。田子重は普通の人は知らないと思うし俺も知らなかった(愛知県民)。

K+Y=K http://honeydip417.blog57.fc2.com/
→ 表紙の千早だけで7兆点優勝。中身は下着に注目したフルカラーイラスト本。

たけまさ屋 http://www.pixiv.net/member.php?id=25111
→ 二部構成で,前半が蘭子のイチャラブエロ(相手はP),後半はだりーなの輪姦。大変実用的でした(直球)。蘭子好きとしてもイチャラブ好きとしても前半の方がより使えた。熊本弁(隠語)が割と自然なのも好印象。

てろめあな http://www.telomerena.com/
→ 新田さんのストーリー漫画とエロの二本立て。ストーリー漫画のほうは,公式・非公式から来る新田さんの歩くセッ○ス扱いからの脱却を図ったもの。それでも自然なエロかわいさがにじみ出てくる新田さんぱない。
→ もう一本のエロはもうバリバリに歩くセ○クスである。おいしくいただきました。

赤兎小屋 http://www.pixiv.net/member.php?id=1583564
→ かな子しかいないフルカラーイラスト本。どのページもお腹をつつきたくなること請け合い。俺別にドラム缶属性無かったはずなんだけどなぁ……やっぱりアイドル衣装,なかでもメルティスイートですよね。


東方
久幸繙文 http://www.akyu.info/
→ 『同人コミュニティにおける東方・艦これジャンルの現状と展望(2013年速報版) 』。なんという恐ろしい本を作ってしまったのだ。ともあれ,内容はこの著者らしいデータのラッシュである。pixivやニコ動,コミケの動向から,東方と艦これの盛衰に関連性はあるのか,そもそも本当に東方は衰えているのかということを考察の元を提供している。
→ で,読んだ感想としてはpixiv・ニコ動で見ると確かに若干の移動が見られる。ただし移動しているのは主に作り手の側で,見る側のデータはさして変化がない。作り手のリソースはとられるが,見る側はどうせ兼業だからデータに影響が出ないということなのだろう。
→ そしてコミケの申し込みジャンル移動を見ると,実は東方から艦これには大した数が流入していないことがわかる。にもかかわらず東方から艦これへの移動が目立つのは,いわゆるジャンゴロではなくて東方古参サークル,つまり数年来ずっと東方というサークルが艦これに移動・もしくは兼業しているからで,これは確かに過去に無かった現象だ。それもそういう古参は頒布数が多くて目立つから,やたらと世間で騒がれるのではないか,というのが本書を通して考えた私の仮説だ。

らさはうす http://www.geocities.jp/guriharitei/
→ 九十九姉妹中心輝針城フルカラーイラスト本。そう,こういう本待ってた(チェックリストでも同じこと書いてた)。弁々の持つエロさはなんなんでしょう。八橋さんはもう一歩インパクトが足りないので,なにかしらの二次創作的アレンジが必要かもしれない。
→ ほんと付喪神増えたよなぁ。こころもおるし雷鼓もおるし,付喪神勢のポテンシャルは高い。ここまで増やしたということは,公式でも何か動きがあってもおかしくはない。


艦これ
まにまに。 http://manimani.sakura.ne.jp/
→ イケメン長門本。むっちゃんの腰が砕けっぱなしである(そしてそれがこの上なくかわいい)。長門というとへたれてるかイケメンかのいずれかだが,今回の冬コミのイケメン系長門としては本書が代表格であろう。

Bococho-farm http://bococho-farm.sakura.ne.jp/
→ 『提督と叢雲』。とりあえず提督がイケメンのおっさんで既婚という設定が斬新である。強気な叢雲がどんどん骨抜きにされていくが,いかんせん提督は既婚者で完全に娘扱いというすれ違いがギャグの基調。

TUKIBUTO http://www.h4.dion.ne.jp/~tukiyo-b/
→ 『ヒルガオの花』,赤城さんエロ。前提となるストーリーがちょっと複雑で,「最初の秘書艦が赤城→加賀が着任して秘書艦が交代→提督と加賀が恋仲になる→加賀轟沈→赤城が再度秘書艦に」。で,赤城さんも提督に惚れていたが,親友で性能も高い加賀さんのほうが提督にふさわしいと思って身を引いていたわけだ。その提督は加賀を失って茫然自失とした日々を過ごしている。よくこんな燃える設定思いついたな。
→ なんですかね,加賀さんのできる正妻っぷりもさることながら,赤城さんの日陰の女っぷり。ネタにされやすい大食漢二次設定ではなく,こちらに焦点を当てた同人誌自体少なく,貴重である。
→ あ,大事なこと書きそびれてた。赤城さんがむっちりしてて大変良かったです。

人生あの電柱まで作戦 http://www.pixiv.net/member.php?id=30708
→ 『大好きな人』,大北提督3Pエロ。作者あとがきいわく「提督とケッコンする様子が想像できない艦娘ナンバーワンの大井とどうやったら円満にケッコン出来るかを妄想した話」だそうで,要するに北上さんを媒介にするしかないということである。というか,大井と関係を持ちつつ提督と結婚してなんら悪びれない北上さんがぱない。その飄々としたところが北上さんの魅力である。


その他
きのこなべ避難所 http://maitake2.blog17.fc2.com/
→ タイトルからして叛逆ネタバレなので略。
→ まどかさんは床上手とかいう風潮,一理ある。なお,神になってからさらに上手になった模様。

裸身影 http://www.pixiv.net/member.php?id=672814
→ 大洗の磯前神社に自らが奉納した絵馬50枚をまとめたもの。これ普通に聖地巡礼研究の重要研究資料なのでは。今度大洗に行く予定なので,持っていって本物を確認する予定。

つぶあん http://www.pixiv.net/member.php?id=162804
→ 『となりのトロル2』。となりのトロルシリーズ復活してたんなら早く言ってくださいよやったー。

徒然チルドレン http://tsuredurechildren.blog40.fc2.com/
→ オリジナルのギャグ。若干の続き物的だが,ここから読んでも十分にわかるし,前作は全部HPで見れる。
→ 夏コミで知った僕が言うのもなんなんですが,この半年で急激に知名度上がってないですか。口コミ効果?おもしろいもんなぁ。
  
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2013年09月01日

夏コミ同人誌レビュー(3) 東方編

続き。今回は東方編。正直紹介するまでもない有名サークルが多めだけど,許してください。

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2013年08月26日

『東方コミュニティ白書2013』覚書(2) pp.49〜109

(1)からの続き。第二部のキャラ人気分析より。ここが「界隈は意外と均質なんじゃないか」と思った所以である。カラオケとコスプレは詳しくないので,申し訳ないがパス。

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2013年08月25日

『東方コミュニティ白書2013』覚書(1) pp.1〜48

2012はこちら。4巻目となった本巻だが,今までのコミュニティ白書と決定的に違うのは,元としたデータが東方Wikiの人気投票ではなく,ニコ童祭の人気投票であるという点である。投票層そんなに違わないんじゃないの?と思っていたのだが,実際には大して重なっていないことが判明し,それ自体が大きな驚きであった。それゆに,本巻に対する考察としては以下の2点になる。

・定点観測としての人気投票の分析
・人気投票の投票層が例年と違うことによる分析

問題は,起きている変化がどちらを理由としたものか今ひとつ判然としないことで,まあその区分けを適切にできるかどうか自体が分析者の腕の見せ所なのではないかと思う……と書きつつも,根拠を持った判断は極めて難しい。(ちなみに,そこら辺もあって本稿のタイトルは毎回「分析」ではなく「覚書」としている。多くの読者は気にしてないと思うけど。)先に全体の結論だけ言ってしまうと「意外と東方界隈は均質なのではないか」ということになる。

そういうわけで,今回も著者の久樹輝幸氏に感謝しつつ,いつもと違うコミュニティ白書に,いつもと違う覚書をどうぞ。

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2013年05月28日

例大祭10参加記録

第10回例大祭に行ってきた。ひき続いて例大祭は参加者のマナーが割りと高く維持され,天気も良好で過ごしやすく,良いイベントだったのではないかと思う。以下,私の一日の行動を記しておく。


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2013年05月25日

例大祭10チェックリスト

前回と大きく配置が違う。特に音楽系サークルの配置が大きく移動しているので,参加者の皆さんは注意されたし。

しかし,皆さんHP更新されてない→pixiv更新されてない→twitterで告知「サンプルはとらのあなさんの通販ページで!」とかいうパターンが増えてきた。情報インフラが整うと更新労力がかかるものほど放棄されていくという実例をまざまざと見せつけられた作業でった。もうHPとかいらないんじゃないの。でもpixivくらい更新してくれると,探す側は楽です。お願いします(切実)。

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2012年08月31日

『東方コミュニティ白書2012』覚書(2) pp.53〜117

(1)からの続き。

遅ればせながら,今回も良質な情報を届けてくれた著者,阿求の父こと久樹輝幸氏に感謝を。

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2012年08月29日

『東方コミュニティ白書2012』覚書(1) pp.1〜52

3巻目となる『東方コミュニティ白書』。今回の本書は,まず毎回掲載されている人気投票の分析と,それ以外としてはコミュニティ規模の盛衰に焦点を当てつつ「東方のコミュニティに衰退は見られるのか」というテーマを立てたものとなった。これに対する答えは,著者はあえて明確には書いていないものの,一読すればおおよそ皆同じような答えになるのではないかと思う。「確かに数字として縮んだ部分も無いわけではないが,それ以上に現状を維持した部分が多く,拡大したものもあるため,衰退とまでは言えない」というのが,私の感想である。以下は,それぞれのページについて,いつも通り所感をコメントしていく。

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2012年05月29日

思ったよりチルノは見なかったかな

例大祭9の報告などをぼちぼちと。毎回書いてるが,例大祭は本当に良いイベントになった。結局のところ底を打ったのが例大祭5か6で,以降は

・参加者のマナー向上
・参加者の拡大に運営の対応が追いついてきたこと
・7以降の屋内休憩スペースの存在
・何よりも前回8以降の通路幅拡大

などにより,ビックサイトにいる人の量の割に体力気力を消耗せず帰って来られるイベントになった。まあ,逆に言って5や6あたりは極限的にひどいイベントではあったのだが,この際昔のことは振り返らないことにしよう。少なくとも,会場をビックサイト東に移したのが大正解。ただ,入場待機列形成とペナルティについてだけは社務所に文句がないわけではないので,以下で若干愚痴っている。

というわけで,例大祭9の記録。

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2012年05月23日

例大祭9チェックリスト

毎度の。「いつもDGさんが買ってるのに今回のリストにない」サークルは,新刊落としたか,完全に会場で買う予定がないと思ってよい。が,念のため気になるなら自分で確認して欲しい。新刊不明なサークルが多いので,前日までなるべく随時更新の予定。

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2012年04月12日

東方:日本以外の出身地まとめ

「東方が和風っぽくないのはなぜ?」に対して,「そりゃアンビバレントがテーマだからだよ,魔理沙とパチュリー見ろよ」ってマジレスしたが,予想以上に反応がなくてしょんぼりしたので,実際服装以外でどのくらい日本勢が少ないのかなんとなく気になった。きっちり調べる気力はなかったし不明な方々が多いので適当に。


東アジア
紅美鈴:中国。漢民族以外だったらびびるけど妄想が広がる。/レミリアをイギリス人と比定した場合,これはあれですね,ヨーロッパが中国を支配するという帝国主義を連想させるので東方は政治的に正しくない(マジキチスマイル/しかし,彼女はそれほど年食ってなさそうに見えるが,生存年代によっては本当にそういう時代の外界を過ごした可能性も。服装からすると文革時代まで外界にいたことになるが,仮に吸血鬼異変が20世紀末の出来事だとするとそれもありうる。/で,美鈴が文革の紅衛兵として暴れまわり,それに反省して幻想郷入りとかそういう同人誌ないですか。

レティ・ホワイトロック:シベリア。冗談です。

橙:中国?読み方的には中国なんだけど,どうなんだろう。

八雲藍:中国。九尾の狐なので。玉藻前に比定するならインドという説もとれる。

上白沢慧音:中国。白澤といえば,モーニングの『鬼灯の冷徹』だと正反対のキャラだなぁと,全く関係ない話ですが。

霍青娥:中国。しかも出身地が中国で確定しているのは唯一か。


インド以西のアジア
四季映姫:インド?閻魔自体の元ネタはインドだけどどうなんでしょう。彼女は日本出身に見える。

水橋パルスィ:ペルシア。橋=ハシ=波斯。多分きっとゾロアスター教徒。ササン朝滅亡時に唐に亡命→恋愛沙汰があって都落ち→平安京とかいう展開があったら胸熱。誰かそういう同人誌ry

ナズーリン:インド?コメント欄からの指摘。毘沙門天の使いなので毘沙門天と同じ出身地とするとインドの可能性はある。


ヨーロッパ出身
レミリア&フランドール:ヨーロッパのどこか。ヴラドの末裔らしいが曲名は「ヴワル」のようなパターンもあるので信用できないのでルーマニア説は却下。レーヴァテイン&グングニルを考えるとゲルマン圏なのだろうが,レーヴァテインは適当,グングニルに至っては「萃夢想に出す上で,レーヴァテインの対になりそうなのが欲しかった」とか神主がコメントしてるので,曲名同様全く当てにならない。名前が英語だからイギリスでいいよもう的な。そんなこと言い出したらルーミア以下全員イギリス人になってしまうので不毛なことはやめよう。

パチュリー:ヨーロッパのどこか。以下同文。いや,生まれて100年程度ということは(幻想郷が西暦何年であるにせよ)アメリカという可能性もある。また,陰陽五行説に基づく東洋魔法の使い手ということを踏まえると,上海租界あたりで育った可能性もなくはない。してみると,美鈴と外界ですれ違っている可能性が微レ存。誰かそういう同人誌ry

アリス:イギリス?魔界出身説を取るなら除外。名前だけいけばイギリス人だし,「アリス」の元ネタ的にもそれでよい。曲名をとるとルーマニア人になるが,例によって曲名はry。

八雲紫:メリーとの同一人物説を取る場合は,ヨーロッパ出身ということになるだろう。また,ラフカディオ・ハーンの出身地にあわせるならアイルランドになる。

プリズムリバー三姉妹:イギリス。現実世界から来たという設定なので,まあヨーロッパのどこかだろう。”プリズムリバー伯爵”ということなので,イギリスと推定しておく。

ミスティア:お前実はドイツじゃなくて日本出身だろ?


コメント
並べてみると,名前がカタカナ(英語)なだけで日本出身らしき人妖が多い。月人はある種の外界出身ではあるが,創設者が月夜見や永琳だから日本出身でくくることにした。仮に外すのであれば,永琳や輝夜,優曇華などが上記のリストに加わる。その他,こいつは日本出身じゃないのでは?という指摘があれば随時足していく予定。

紅魔郷を例外として除外すると,永夜抄で一気に”国風化”していることがわかる。現行のリストでは,風神録はゼロ,地霊殿はパルスィのみ,星蓮船はゼロ(ナズーリンのみ),神霊廟は青娥娘々のみ。以前に「永夜抄は東方の転換点」という記事を書いたが,国風化もその一環もしくは副産物だとするとおもしろい。少なくとも,風神録以後に神主の関心が日本神話に向かったのは確かであり,その影響はあるだろう。

してみると,妖々夢はどうなんだろうか。アリスは今後の展開を考えて出しておく必要があったから出したとして,橙が中国語読みである意味は?本人に聞くと「ノリと勢い」って返事されそうなところが怖いが(大体大半のキャラが英語である意味など本人は考えてないだろう),藍も中国orインド出身で,紫もメリーとの同一人物説を取らぬにせよ日本の妖怪かは疑わしい。紅魔郷から一段落置いて「東方」へ向かったということだろうか。一方,5・6ボスは純和風というギャップは,妖々夢の特徴と言いうるだろう。


東南アジア出身及びアフリカ出身,そして確定的な新大陸出身がいない。チュン姉妹あたりの幻想郷入りが熱望される。それにしても紅魔館の妄想燃料っぷりは異常。レミ咲出会い編やパチュレミ出会い編以外も流行るべき。
  
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