デジタルサーカス田口健の団長ブログ

21世紀型の企業モデルとなるユニークな会社を作ろうと1999年にデジタルサーカス(株)を設立。オープンソースソフトウェアコミュニティのプロダクトでビジネス活動の「グローバル化」と「ビジネス風土改革」を推進している。 好きな言葉: 自由・オープン・フェア 趣味: 旅行・アウトドア 座右の銘: 自然に触れ穏やかに話しなさい

2022年12月15日にDrupalの最新メジャーバージョン「Drupal10 」がリリースされました。
https://www.drupal.org/project/drupal/releases/10.0.0

Drupal9がリリースされたのが2020年6月なので、約2年半という短いサイクルでのメジャーバージョンリリースとなります。短いサイクルでDrupal10がリリースされる理由については以前このブログでもご説明しましたが、Drupal9が採用しているPHPフレームワークSymfony 4が2023年11月にサポート切れとなることによります。Symfony 4のサポート終了に合わせ、Drupal9も2023年11月にサポート終了となります。Drupal9の利用者はそれまでにDrupal10へのバーンジョンアップを行う必要があります。

Drupal9の最新バージョン、かつ最終バージョンの9.5も同時にリリースされました。Drupal9を利用中のユーザーは、まず9.5へのアップグレードを実施した上で、Drupal9.5からDrupal10へのアップグレードを行う流れになります。

利用中のDrupal9からDrupal10へのバージョンアップを行うにあたり、いくつか注意するべき点があります。

CKEditor 4が使えなくなる
Drupalコアに含まれていたCKEditor 4が削除され、代わりにCKEditor 5がコアに入りました。
Drupal10ではWISYWIGエディタとしてCKEditor 5を使用することになります。

管理用テーマのSevenが使えなくなる
Drupal9で標準の管理テーマとなっていたSevenがDrupal10では削除され、代わりに新しい管理テーマとしてClaroがコアに内包されています。



デジタルサーカスではDrupalのメジャーバージョンアップのサポートを行っています。詳細についてはフォームからお問い合わせください。

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Drupal10リリース目標日程として、2022年8月17日と2022年12月14日の2つの日程が設定されていましたが、4月27日の発表で8月17日の目標日程はキャンセルされ、12月14日にリリースされることが決定しました。

Drupal10に含まれるCKEditor5のインテグレーションが目標としていた5月13日に完了しないと判断されたことから、8月のリリース目標はキャンセルされました。
Drupal9のサポート終了予定は2023年11月から変更はないため、現在のDrupal9利用者がDrupal10へのバージョンアップに使用できる期間は11か月となります。

ただしDrupal9の次期マイナーバージョンであるDrupal 9.4のAPIは基本的にDrupal 10のAPIと同じになる予定です。したがってDrupal 9.4にバージョンアップした時点で、Drupal9利用者はDrupal10へのバージョンアップ準備を開始することができます。

Drupal10に関する追加情報があり次第、引き続きこのブログでお知らせする予定です。

Drupal10のリリース目標日程はこれまで2022年6月でしたが、主要な開発項目が現時点で完了していない状況を鑑み、2022年6月のリリースは延期となりました。
新しいDrupal10のリリース目標日程は2022年8月になります。

なお正確には、現時点で2つのリリース目標日程が設定されています。

1)2022年8月17日
2)2022年12月14日

2022年8月にリリース可能であるかどうかの判断は、2022年5月13日までの開発状況を見て判断がなされます。

Drupal10にアップグレードすることで、様々な新機能やより洗練されたユーザーインターフェースを利用できるようになります。
ただしいくつかの注意点があります。特に大きい影響として、これまでDrupalの標準機能のなかで利用されてきたJavaScriptのライブラリ「jQuery」が非推奨となることがあげれられます。
現在Drupal9でサイトを開発している場合、Drupal10へのバージョンアップに備えてjQueryの利用を行わずに開発することを推奨します。

Drupal10の最新情報については、引き続きこのブログでお知らせしていく予定です。

Drupal7のサポートが1年延長されたことを2020年7月にブログ記事で紹介しましたが、さらに1年間延長され2023年11月までDrupal7はサポートが提供されることが決定しました。

Drupal7は世界中の巨大サイトや超重要サイトに採用されており、Drupal8/9へのバージョンアップが思うように進んでいないことが理由です。
現時点でDrupal7を利用しているユーザーには、1年余裕ができましたが、今年の6月には最新バージョンのDrupal10のリリースが予定されています。
最新のDrupal機能のメリットを受けるためにも、現時点でDrupal7を利用しているユーザーはなるべく早めにDrupao8/9へのアップグレードを進めることをおすすめします。

Drupalバージョンアップのご相談はこちらから

12/21(火)にDrupal9の日本企業向けパッケージRisley(リズリー)に関するWEBセミナーを開催します。
グローバル展開している日本企業で、各国に散らばるWEBサイトの管理に困っている方や効率的なWEBサイト基盤の運用に興味がある方はぜひご参加ください。

詳しくはこちらから
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ジャック・アタリ「GAFAをただちに解体しなければ、取り返しのつかない未来が訪れる」https://courrier.jp/news/archives/263067/

強すぎるGAFAには、多くの人が不安を感じていると思います。
IT業界で事業を営むものにとっては、GAFAは良いサービスを提供してくれるサービス事業者であると同時に、自分が大切に育てた事業をあっというまに駆逐するかもしれない脅威の存在でもあります。
現代ではほぼ全てのビジネスパーソン/市民がGAFAの影響から逃れることが難しい世界になっています。

私はオープンソースを提供しグローバル企業の支援をする立場として、クライアントがGAFAに対抗できるように武器を提供する立場です。これはDrupalコミュニティの立ち位置でもあります。
Drupalの創始者DriesはオープンWEBの信奉者であり、GAFAに支配されたインターネットは個人の自由にとって良くないと考えています。
我々個人や企業にとって、本当に大切な価値やビジネスモデルをGAFAに握られてしまった後ではGAFAの言いなりになるしかありません。

一方でGAFA解体論など強すぎるGAFA批判については、同調したくありません。国家よりも大きな存在になりつつあるGAFAは脅威ではありますが、過去や現在に存在した国家と比較して、彼らがどれほどの悪事を働いてきたのか。私にはAmazonやFacebookは、毛沢東の中国共産党やカンボジアのポル・ポトよりはずっとマシな存在に思えます。
GAFAは自分が信じる価値とビジネスモデルに賭け、リスクをとって競争し、ルールの中でここまでの地位を気づいた。程度の差こそあれ社内は民主的に運営され、オープンでフェアな運営がされています。

21世紀のこれからが、アメリカ、中国、ロシアに支配される世界と、GAFAに支配される世界のどちらかを選択するとしたら、私はGAFAに支配される世界を選びます。
国家は衰退し、ITを武器に形成された企業体やコミュニティに個人はより帰属意識を感じるようになる、というのが私が考える近い将来に実現するであろう未来です。

眞子さま、一時金辞退の意向…前例なく政府内で可否議論へ
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6403295

この話題についてはずっと違和感を感じており、心にひっかかっていました。
私が感じていた違和感は以下の2点です。

1. 関係のない他人が邪魔をしている
皇族であろうと結婚は本人の自由意志で、愛する人と結婚する意思があるのであれば、誰もそれを止められない、というのが私の考える「自由」です。
親が口を出すならともかく、なぜ何の関係もないマスコミやコメンテーターが、あれこれ口を出して人の恋路の邪魔をするのかが理解できません。

2. 親の問題の責任を子供に取らせている
結婚する相手の親の過去の行為を問題にしている記事を見たことがありますが、問題の存在が真実であったとしても、子供にその責任を取らせるのはいかがなものでしょうか。
一定の年齢に達したら親子は基本的に別人格であり、親であっても子供の責任を取る必要はないはずです。ましてや親の行為を問題にして子供の人格を批判したりするのはあってはならないのではないでしょうか。

さまざまな困難を乗り越えて愛する二人が結ばれるラブストーリーであるはずが、なぜか家族を巻き込んだスキャンダルのネタにされている。
それぞれの家族の問題であると思うので同じ他人である私がどうこう言えませんが、少なくともマスコミは当事者である二人の自由と人格を全く尊重しておらず、とても不愉快に感じます。

culture

タリバンが政権掌握、首都制圧
https://newspicks.com/news/6102640/?ref=index

学生の時チェコに1ヶ月滞在していた時、小さな町でアフガニスタン人の留学生の寮に3日ほど居候したことがあります。
彼の部屋には仲間のアフガニスタン人が何人も出入りしていて、僕も彼らと食事したり遊びにいったりして少し仲良くなりました。
僕のアフガニスタン人の印象は「彼らはサムライである」というものです。
彼らはとても仲間の絆が強く、誇り高い人たちでした。
現地の誰かがアフガニスタン人に喧嘩で危害を加えると、仲間全員で復讐するのでそのうち街の誰も彼らには手出しできなくなったそうです。
チェコでも自分だちの文化を守り、僕のような旅人にもとても優しく接してくれました。

戦後のアメリカの最大の過ちは、911でアフガニスタンを敵に回したことではないかと僕は考えています。
アメリカにとってアフガニスタンは比較にならないほど小さく、簡単に握り潰せる相手と思ったのではないでしょうか。
このツケをアメリカはいつか払うことになるのでしょう。

何度かこのブログでお知らせをしているように、Drupal8は2021年11月にE O L(End -of-Life:サポート終了)となります。

Drupal7/8は2021年11月にサポート終了となります
Drupal9リリース
Drupal7のサポート期限が1年間延期されました


EOL後は、セキュリティホールが見つかってもパッチの提供等はDrupal Communityから行われません。
Drupal8を利用中でDrupal9へのバージョンアップに着手していない方は早急にバージョンアップ計画を立てることをおすすめします。

drupal-8-will-be-end-of-life-by-november-2021

7月16日(金)のお昼休みの時間帯に、久しぶりにセミナーに登壇します。

いつもお世話になっているトランスパーフェクト 竹尾さん、Annaさんと一緒の合同セミナーになります。
トランスパーフェクトの翻訳管理システム「GlobalLink」とDrupalを連携させて、Drupalコンテンツの翻訳をGlobalLinkで行う運用方法について解説します。
複数言語でのグローバルサイト展開にCMSと翻訳管理システムを活用したい方には興味深い内容になっていると思います。

オンライン開催なのでランチをしながら気軽に視聴することが可能です。
セミナーへの申し込みはこちらから


開催日:2021年7月16日(金)12:00-12:45
形式:WEBセミナー


transperfect-seminer


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