aamall

2009年03月28日

HP刷新及びBLOG移転のお知らせ。

ここしばらくHPをいろいろと手直ししていました。
実績の物件の量が増えてきたため、全てを掲載するよりも、こちらの事務所を理解してもらえるよう、特徴的なものを掲載した、という感じでしょうか。
まだ、もう少し調整はしていくかと思いますが、お時間のある時に是非ご覧ください。

そして、そのついでにBLOGも移転いたします。
これまで数年間、私自身がプライベートのことも含めて書いてきましたが、これからは心機一転、気分を切り替えて書いてみようかな、と考えています。

新しいHPに新しいBLOG。
これからもよろしくお願いします。

■HP: http://www.di-concept.com/
■新BLOG: http://di-concept.blog.so-net.ne.jp/

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2009年02月12日

いろいろなお客様。

昨年11月に引越した今の事務所。
まだ肝心の打ち合わせ机が完成していませんが、快適に仕事をしています。

さて、こちらの事務所にはいつもいろいろなお客様がいらっしゃいます。
と言ってもどこの会社でもそうですよね(笑)

業界関連の方々である、メーカーの方や同業の設計者さん、私が所属しているプランナー協会の方々などなど。それにクライアントの方や、異業種の方、学生さん。

人の繋がりってとても大事だな、と考えているので、たとえ飛び込みの営業の方でも、変な(?)企業さんでなければ、大抵お話を伺うようにしています。
と言っても、相当切羽詰まっていれば別ですが。

そう。いつも思うのですが、こちらの基本姿勢は、可能な限り人に会うこと。
なので、「電話をしてきてくれればもう少しゆっくり話す時間がとれるんだけどな」ということが多いんですね。
今日も、とある営業の方がいらしたのですが、出かける直前だったので5分程度話しただけ。
私としても折角来ていただけたのだから、いろいろとお伺いして知識を深めておきたいところなんですが、ちょっと残念な気がします。

とは言え、はじめてのお客さんにとってみれば、このようなうちの事務所の姿勢って伝わっていないわけなので、しょうがないですよね(笑)

私自身も営業をしているので、しっかり話を聞いていただけるお客さんがいてくださるととても嬉しいですし、そうしていただけると、この人のために何かをしてあげたい、と思います。
ですので、私も可能な限りそうしていたいと思います。
もちろんだからと言って、その営業マンさんの持っている商材に対して答えられるというわけではありませんが、少なくともよく話を聞いて、どこかで接点はないか、今後の可能性はあるか、改善点の要望はないか、誰か知り合いにマッチしそうな人はいないか、を考えるようにしています。

人の繋がりって大事ですもんね。





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2009年02月11日

徒然090211

最近、よく飲み歩きます。
いや、あまり飲めないので、食べ歩く、が正解。
大切な友人とであったり、仕事仲間であったり、はたまた仕事上のお付き合いのある方々であったり。

なんだかあまり事務所にいる時間が少ないからか、一向に仕事が進んだ気がしないのが、どんなものか、とも思いますが、こうしたいろいろな方とのコミュニケーションはよい刺激になりますし、私にとっても大切な時間です。
それに、一応そうして飲み歩い・・いや、食べ歩いている間もスタッフ君たちが作業を進めてくれているので大助かりです。感謝。
昔は大変でした・・・。

先日、久々に私が昨年設計した店に行ってきました。
新宿の。
新しいスタッフさんがいらっしゃいました。
自分で言うのもなんですが、結構(いや、かなり、だ)落ち着ける店です(笑)
要件は、先月末発売の雑誌に掲載されたので持参。
それと以前に頼まれていたスタンド型の照明を持参して設置。
その他もろもろ。
そしてついでにお食事。

雑誌。喜んでもらえるかな、と思って意気揚々と持って行ったら、「あら、既にいただいていますよ〜」とWさんににこやかに言われました。
一緒に携わった照明デザイナーのTさんが既に送付しておいてくれたんですね。
さすが、Tさん! 感謝。

自分が設計した店の方がにこやかに働いておられると嬉しくなります。
頑張ったかいがあったな、と。

時折、いろいろな友人を誘って飲みに・・いや、食べに行きたいと思います。


・・・・なんだか今日は取り留めもない日記になりましたね。
こんな時はタイトルを「徒然・・・」にします(笑)



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2009年02月10日

日本人の行動様式

まだ10代の頃、父親の仕事の関係上海外へ。
しばらくそこで暮らすことになるのですが、海外に住んでみて初めて、自分が生まれた国、日本を考え始めます。
はじめは、現地に住んでいる人から日本のことを聞かれて、答えられない自分が恥ずかしく思い、そうして少しずつ日本について調べ始める。そうこうしているうちに、自分がいかに自分の国のことや自分たちのことを知らないかに気づかされる。

そうした思いを持ち続けて、大学へ入り建築を学び始めて、あっという間に卒業論文の時期となり、卒業し、大学院へ。

そんな学生の時期、修士の論文をどうしようかと悩んでいました。
その頃には結構日本的なものに惹かれていた自分は、時間を作っては京都へ行き、お寺さんを見て回ったり、町中を歩きまわったり、一日だけのお茶を習って、お茶室を見て回ったり。

何をテーマとして書くべきか、建築について・・。
いろいろと悩んだ結果、行き着いたのが日本人論。
建築とは一見あまり関係がないように見える、文化人類学的な書籍。
でも、とりあえず本屋で気に入った本を手にとって読んでみて、自分が今欲している内容の本は、つまりは論文のテーマのきっかけはこれなんだ、と当時思いました。

それ以降、しばらくは建築の本は放っておいて、日本人論を読み続けました。
で、それが結果的には正解。いつも勉強しているものと異分野の本を読むと何かとよい切り口が見つかるもので、結局、大学院時代の論文は、日本人の行動様式、つまりは日本人論をベースにした「日本人のための必要空間」をテーマとしました。

今、日本の建築やインテリアの世界では、日本的なもの、つまりは和というものについて語られます。デザインを勉強していない一般の方は「和」の空間というとシンプルに畳であったりお茶室であったり、また障子や襖。などなど、その「形」を指して言われるのが一般的。
また、デザインを勉強した人は、そんな表層のことではなく、もっとその根源的なことを話し合い、「ハレ」と「ケ」だったり「素」なものであったり、「無心」であったりする。
これらはあくまでも、その空間固有のものであって、ひとりの「ヒト」を基準に置いた考え方。

でも、学生時代、日本人論を読んでみて、それらもみんなまだまだ表層なのではないか、もしくはそれだけでは日本の空間については語り足りないのではないか、と思いました。

日本人の民族性。
一時期、日本ではとても語られてこのことについて書いた本が多数出ています。
曰く、「集団主義」。
これについてはいろいろと賛否両論あるかもしれないけれど、少なくとも日本においては、「ひとりのひと」の行動規範は、集団の論理によって強く規制されてしまいます。つまり、海外の人々よりも、より、仲間である、仲間でないことがその態度に変化としてあらわれる。
仲間であったなら、「付き合い○○」などと、周囲のことを気遣ってその行動が決まってくる。
一方、知らない人には真逆。決して冷たいわけではないのだろうけど、電車の中や街中などでは知らない人には声を掛けない、掛けてはいけない雰囲気がどこか漂っている。
これは海外に比べたらとても面白い現象ですね。
良いか悪いかはとりあえず今は置いておくとして。
こんな特殊な行動様式が日本の空間に影響を与えていないわけがない。
このような日本人の民族的性格からの空間論がもっと語られたら、もっと何かが変わってくるんじゃないか、と感じています。

今の日本人の住まい方。隣人関係の在り方。人付き合いの在り方。
人と人とがつながる方法。それらの空間的な仕掛け。

これらはこれまでに語られてきた空間論的な言葉もあてはまるだろうけど、ちょっと違った見方ができるのかな、と思っています。

最近、新しいライフスタイルって? ということをつらつらと考えているうちに、ふと学生時代から考えているこのことをついつい考えてしまいます。


続きはまたいずれ。


di_concept at 01:49|PermalinkComments(2)TrackBack(0)この記事をクリップ!■日本人もしくは日本的なもの 

2009年02月03日

世界観。

最近「世界観」という言葉をよく考えます。
仕事柄、いろいろなプランの提案をするのですが、その際に大切なことの一つがこの「世界観」だと思っています。
もっとも、このことはお客様に説明する時もあるし、しない時もあります。
というのも、そこまで難しい説明を必要とせず、実際に、もっと分かりやすく「ターゲットをこのようにして、このような雰囲気に・・・」と話す方が通じやすい場合もあるんですね。なので、この言葉を使って話す話さないはその時次第。
でも、私自身の中ではこの「世界観」をどのように構築するかが毎回大切になってきます。
私の仕事は主に店舗や飲食や住宅のデザインをすることですが、その際に大切なことは、単純に壁の仕上げをこうしましょう、床材をこうしましょう、というものではないんですね。それはあくまでも結果に過ぎなくて、実際には、この場所を利用する人が、この場で何を感じ、どうしてほしいのかが大切になってくる。そして、そのためには、その場を提供する人、つまりはクライアントの方が、どのような世界観を構築しようとしているのか、ということが重要。それを受けて、デザインをする私の方は、どのような空間的な仕掛けが必要か、そのためにはどのような仕上げが必要か、という順序で考えるようになってくる。
もちろん、クライアントの方が、そこまで明確なご自分の住宅や店舗・飲食店の世界観を持っているとは限らない。そんな場合にはいろいろとお話を伺い、こちらでお施主さんの要望にふさわしい「世界観」を考えていきます。そしてその上で「こんな感じはいかがですか?」と提案を行います。

世界観を明確にするということはコンセプトを明確にする、ということ。

物販店舗においては、客はモノを買いに来る、というよりも、その店舗の持つ世界観に共鳴して、その世界観の中にあるアイテムを買う。
飲食の場合でも同じで、客は単純に食事をしに来るだけでなく、その店舗の持つ世界観の中に参加し、ひと時その世界の中に浸ることでの非日常の体験を得に来る、のだとも言える。
そのような明確な世界観の提案が、各物件を差別化していく上での大切な要素となってくる。
なんだか、そうすると世界観、という名の下に、飲食だとか物販だとか、あまり業態の差異は関係ないかもしれませんね。

di_concept at 01:36|PermalinkComments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!■「デザイン」について | ■考えていること。徒然。

2009年01月31日

新しい経験。

今回は自分にとっては、ちょっとした新しい経験の話。

昨日、と言っても既に一昨日ですが某SNSで知り合った方々とのいわゆるオフ会に参加してまいりました。皆様私と同じような社会人の方々で、それもおそらく私よりも沢山活躍されていて経験もおありの方々。

実は、ネット上で知り合った方々とのオフ会は今回が初めてだったのですが、やはりお互いはHN(ハンドルネーム)で呼び合います。
一瞬戸惑いましたが、慣れてくるととても新鮮でした。
ちなみに私はいつもHNは「Di(ディー)」としています。会社名の頭文字。
だから「ディーさん」と呼ばれます(笑)
みなさんとても良い方々で初対面なのですが、私なりにですが打ち解けることができました。

交流会、と言えば、異業種交流会にもよく出席しています。
短い時間ですが、自分の業界とは全く違う業種の方々とお話しすることってとても勉強になります。日頃は自分がいる業界の方々だけでのお付き合い。たまにこうして異業種の方と話す機会を設ける機会を持つのは新鮮です。

人脈ってとても大切だと思います。
昨日は新しい経験で、また少し自分の世界が広がった気がしました(笑)

di_concept at 02:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!■活動 

2009年01月28日

雑誌に掲載されました。

76780727


昨年携わった2物件が本日発売の雑誌に掲載されています。

雑誌名: iA 12号

掲載物件名:

MEMBER'S GUILD:飲食・新宿住友ビル
HOTEL-L:ファッションホテル・池袋

http://www.xknowledge.co.jp/book/detail/76780727

今回の号は照明の特集なのですが、2物件とも状況別の照明手法ということで紹介されています。
そして、この2物件の照明計画はいずれもEOS PLUSの高橋さんにご協力いただいたもので、今回の記事についても高橋さん主導によるものです。
高橋さん、両物件では本当にお世話になりました!!

店舗等商業施設に限らず、住宅においても、ですが、照明計画ってとても大事だと思っています。今回の2物件はいずれも工事予算的にはとても厳しいものがありましたが、それを補い、かつそれ以上の空間、場とするためには照明手法というものがとても大事になってくるんですね。設計者はそれを理解した上で、どこの部分に注力して、どこを最低限とするのか、予算配分を考えながらデザインを進めていかなければなりません。
予算に余裕があれば、全体をまんべんなく良い材料、よい手法をもちいればよいですが、現実的にはそうはいかない。
また、予算がない場合、だからと言って、全体をまんべんなく「そこそこのもの」で計画すると、どこにでもあるようなものになるし、商業系の場合、結果的に「ありきたりで商業的に訴求力のないもの」つまりは売れない店舗、になってしまう。

そこで、メリハリをつけた予算配分が必要となってくる。
どの部分に予算を掛けて、どの部分を最低限の機能を満たす程度にするのか、そのポイントを見極める目が必要なのだと思います。
それが最終的には改修などのプロジェクトが成功するための大切なことだと思いますし、クライアントの方に満足していただくために必要なことなのでしょうね。

今回の2物件の設計/デザインに当たっては、特に、照明計画の部分に当たっては、EOS PLUSの高橋さんと2人で実際の照明器具と使用する予定の仕上材を目の前に並べて、光の当たり方や反射の具合、透け感、などを実際に光を当ててみながら試行錯誤して決めていきました。
なかなか楽しかったです。


雑誌は比較的大きな書店に置かれているかと思いますので是非機会ありましたらご覧ください。




di_concept at 01:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!■お知らせ 

2009年01月26日

住まいの中の「可変性」。

近く新しいライフスタイルについて、座談会というか、そんな場が設けられることになったので、最近いろいろと考えてます。

そんな中で、考えている一つのことが、住まいの中の「可変性」というもの。
これは、建築を学び始めた学生時代からずっと考えていることで、住まいや空間がずっと同じ、というか変化しない中で過ごすことってあり得ない、と思うし、つまらないなとも思います。
可変性、というと難しい言葉になりますが、それに関連して一般的に言われていることは、ライフスタイルやライフステージに合わせて「場」は変化するべきだ、というもの。人によって生活の仕方は違うわけだから、画一的な平面の住宅というのは、本来あるべき姿ではないと考えるし、同じ人でも、年月が経つにつれて、生活の仕方は変わってくる。だから、住み続けた家も、その人の成長に伴って、家族の変化に伴って変化していくべき。

と、この辺はよく言われていること。

私が昔からよく考えるのは、この2つに加えて、「その時に気分や状況によって変化できるもの」ということ。
つまり、その場その時の状況によって、必要であったり必要でなかったりする、それに応じた空間の変化があるべきだと思うんですね。
難しい表現なのかもしれませんが、単純なことで、たとえば部屋と部屋を仕切る壁。
これも、時には仕切ってしまって完全な別の部屋にしたい時もあれば、完全に開け放して一体的な部屋にて広く感じたい時もある。
今日ここに置いていた本棚を、今日はこんな場所においてみたい。
ゴロンと横になるベッドやソファも、その時の気分によって形が変わったりする。
とか。

その時の気分や状況で可変する家ってとても、毎日が変化に富んでいて面白いと思う。
ライフスタイルに対応した家、ライフステージに対応できる家、それに加えて気分や状況に対応できる家。そんな3つの可変性をもった住まい。
それを考えると画一的な平面のオンパレードで、提供する今のマンションや建売ってどうだろ? と考えてしまいます。
とはいえ、コーポラティブ的なものや、完全フリープラン、というマンションの販売方法もとても大変で難しい、というのも自分で設計している身だからよくわかる。

住まいというのは、今の時代、大切な自己実現の場の一つだと思うんですよね。
自分の城、というべきか。
昔のように機能が満足していればいいという時代でもない。
そうすると、お仕着せのような住まいではなく、如何に実際の住まい手が自分の家を自分流にカスタマイズできるか。そんな住まいをもっと提供できるようになることが大切かな、と考えます。
気分や状況に応じて変化する住まいのシステム。
それがもっと普通に取り入れられて増えてくれば、今よりももう少し面白い豊かな生活が一般レベルでも増えてくる、そう思います。


di_concept at 08:00|PermalinkComments(2)TrackBack(0)この記事をクリップ!■「デザイン」について 

2009年01月24日

ちょっとした決意。

blogを書くことって自己アピールにもなるし、自分の考えをまとめる良い機会でもあるし、文章を書く練習にもなりますね。
私のある友人のblogはきっちり毎日更新しているのですが、先日話していていろいろな人にいろんな情報を届けたい、という思いと同時に、自分自身のいろいろな意味での勉強を兼ねている、という話を聞きました。
「ちょっと自分も見習わないとな・・」と最近おろそかにしている自分のblogを思い返した次第です。

最近、自分自身のいろいろな面での至らなさを感じます。
それは、私の仕事上での必要な知識であったり、社会人としての一般的なことであったり、自分自身の人間性の問題であったり。
見た目的には、自分が携わった物件が雑誌に載ったり、賞をもらったりしているけれども、どこか何かが足らない自分、何かを求めている自分がある。

これまでは、自分自身の苦手と感じている部分や不足している部分、そんなものをあまり直視することをせず、自分の得意な面ばかりにこだわり、伸ばそうとしてきたように思います。
もちろんそれそのものは多分間違ってない。
しかしながら、最近になってようやく、これ以上自分を伸ばそうと考えるのであれば、その苦手と考える部分を「見ないふり」するわけにはいかない、そうしなければ、さらに自分を大きくしていくことは難しいだろう、そう感じる、というより認めるようになってきました。

そこで。
私も負けじ、と、このblogを利用して自分の考えを書いてみたり、勉強したことをまとめてみたり、していこうと思い直しました。毎日とはいかないまでも週3日くらいはコンスタントに文書を書いていこう、とそう思った次第です。

人は何かを究めようと思えば、かならずどこかで必死になって努力をしなければいけない。余程の天才でない限り、そうなのだと思います。
多分、今がそうしてとことん努力する時期。

堅苦しく書いてしまいましたが、要は自分自身の勉強も兼ねていろいろな話題を定期的に私も書いていこうかと思ったんですね(笑)


がんばろ。


di_concept at 08:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!■その他 

2009年01月22日

tira*mille製作裏話

せっかく作ったtira*mille。
多分こういったものって、出来上がったものより途中経過の方が面白いんじゃないかな、ということでちょっと裏話を書いてみようかと思います。

tira*milleは前回、書いたように余った塗料で作ったスツールです。
私も基本的には設計者ですので、いろんな現場で塗装は仕上げの一つして選択します。今回は昨年9月に完成した新宿住友ビルの飲食店のカウンターを制作していた時のこと。この店のカウンターはMDFに塗装をして製作しています。
その塗装をお願いしている工房が、群馬にあるんですね。
その工房にお邪魔している時に工房の方とお昼ごはんを食べている時に思い立ったのがきっかけでした。

これだけ余った塗料があってそれを廃棄しなければいけないのは、設計者としても製作者としても環境的にどうなのか、と。

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写真は余った塗料をドラム缶に集めているところ。
もちろん工房の方も極力余りが出ないようにしているものの決して0というわけにもいかず少しずつでも溜まって行ってしまいます。

そこで、余った塗料を型枠に流し込んでオブジェとか家具なんか作ったら面白いんじゃない?? という流れに。

そこで、まず型枠を制作し、実験してみました。

tira*mille-beta-02tira*mille-beta-01







塗料によって反りや亀裂などが発生します。それにシンナーの量も。
でも、結構アーティスティックな感じでアート的には面白いですよね(笑)
写真手前の白と黒のひび割れなんて、内部に照明を仕込んだらいい感じになりそう。

いくつかの試行錯誤をした結果、アクリル系塗料だと堅過ぎて、層と層がうまくくっつかずNG。ウレタン系なら適度な弾力感がよいらしくとりあえずOK。この方向で行ってみよう、と。他にエナメル系塗料がありますが、「余った塗料を使用する」というコンセプトですので、あまり使用頻度の少ない塗料は今回は除外しようということで対象外。

で。実際にスツールにしてみましょう。
ということで、まずはステンレス加工をしてくれる仲間の工房でまた試行錯誤。
スツールなので当然座れることが条件。
でも、あからさまにステンレスで補強しているようなデザインにはしたくなくて、むしろ「どうやってこの塗料の塊が構造的にもってるの??」と思ってしまうようにしようということで、結局ステンレスのプレートを塗料でくるむような形にしようということに決定。

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そして、問題は塗料がうまくプレートの背面まで流れ込んでくれるか、というもの。
なのでプレートの表面に穴を数か所開けて対応。
その後、そのステンレスの構造に型枠を取り付けます。
これも後で解体しなければいけないのですが、うまく剥がれてくれるかが心配。
実は、実験段階の時に、結局上手く剥がれなかったので、本番ではサランラップをひいて塗料を流し込みました。

tira*mille-beta-10







ちなみに後で解体をしやすいように敷き込んだサランラップ。
いい感じにシワになっていて、それも偶然のデザインで面白かったです。
そして、もうひとパターン。試しに緩衝材の「プチプチ」も敷き込んでみたのですが・・。これもプチプチの形通りに出来ていてとても面白い(笑)
良い感じです。

塗料を流し込むのはなるべく薄く、そして時間を空けてじっくりとが基本です。
1層に厚みを持たせると、シンナーが抜けるのに時間がかかってしまうんですね。
とは言え、薄いと反りも出てくるし。
というわけで、層と層の間にはくっつきが良くなるように寒冷紗を敷き込みました。
もしくは、層と層を貫通するような鉄筋のようなものでも良いかもしれません。
とにかく、時間をかけてのんびりと余った塗料をちょっとずつ注ぎ込んでいきます。

ある一定の高さまで入ったら、型枠解体。
しかし、解体したそのままだと座面端部の積層さ加減がきれいではないので、4周にカッターを入れて形を整えます。

そうして出来上がったのがこれ。

tira*mille-01







まだまだシンナーの蒸発に伴って亀裂や反りが進行して、捉えようによっては「いい感じ」にアーティスティックになってます(笑)

これを商品化、というレベルに持っていくためには、まずはシンナーを中和する混和剤を入れないといけないようですね。今の段階ではシンナーの匂いと、固まるまでに時間がかかり、つまりは製作に時間がかかりすぎること、などの課題が残ります。
でも、その辺をクリアにしていけば、あまった塗料を使っていろんなものが作れるようなって、環境問題に少し役に立てるようになるかな、と思います。

デザイナーや製作者は物を創り出していく仕事なので、時折こうして環境のことを考えるようなことも「デザイン」してしまうことって大切な義務なんじゃないかな、と思います。まだまだ商品化にもつながらないし、大して役に立つわけじゃないけれどもこんな姿勢と試行錯誤は今後も合間を見てやっていきたいと思ってます。


tira*mille-beta-09







最後に、今回いろいろとご尽力くださった皆様に感謝。
ハルナ工芸の植杉さん、宇賀神溶接工業所の宇賀神さん、スタジオMの江澤さん。
また、何か面白いことしましょう(笑)

di_concept at 12:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!■プロダクト系デザイン