November 21, 2009
著者:伊坂 幸太郎
出版社:徳間書店

感想:
伊坂さんの新作「あるキング」を読みました。
今回は野球がテーマだというのでスポーツものだと思ったら……。
仙醍キングスファンの両親のもとに産まれた男の子は「王求」と名付けられ、野球選手とになるべく大切に育てられる。やがて王求はたぐいまれなる才能を見せるが……というお話。
シェイクスピア悲劇風に、主人公・王求の数奇な運命が描かれます。
幽霊や三人の魔女が登場し、普段の作品とは違った雰囲気、違った試みで書かれたらしい作品。
クラシカルな雰囲気があって味わい深く、とても面白かったです。

オススメ度:☆☆☆

あらすじ:
弱小地方球団・仙醍キングスの熱烈なファンである両親のもとに生まれた王求。両親は彼を野球選手に育てるべく異常ともいえる情熱をそそぐ。すべては「王」になるために。

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作家(あ行):伊坂幸太郎 | 小説:文学・文芸
November 13, 2009
著者:湊 かなえ
出版社:東京創元社

感想:
赤い苺の装丁が鮮やかな、湊かなえさんの新作「贖罪」。
少女殺害の謎を、四人の少女と一人の女性の視点で描いた、オムニバス形式のミステリ作品です。
「告白」は強烈な印象を残しながら、第一章以降はありきたりな俗っぽさもありましたが、今回はそれぞれの事件がうまく繋がっていて、「贖罪」というタイトルにも一貫性があり、とても面白かったです。
それにしても湊さんが書かれる先生の語りは迫力がありますね。今回も圧倒されました。
ゾクゾクするようなブラックな作風は健在。お好きな方にはお勧めです。

オススメ度:☆☆☆☆

あらすじ:
取り柄と言えるのはきれいな空気、夕方六時には「グリーンスリーブス」のメロディ。そんな穏やかな田舎町で起きた、惨たらしい美少女殺害事件。犯人と目される男の顔をどうしても思い出せない四人の少女たちに投げつけられた激情の言葉が、彼女たちの運命を大きく狂わせることになる。

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作家(ま行):湊かなえ | 小説:ミステリ・サスペンス
November 07, 2009
著者:遠藤 武文
出版社:講談社

感想:
江戸川乱歩賞受賞作「プリズントリック」を読みました。
交通刑務所で発見された受刑者の遺体。現場は密室。逃走した受刑者を追うが、担当刑事は事件そのものに不信を感じ……というストーリー。
近年の乱歩賞では珍しい密室殺人事件。とはいえ本格によく見られる異質感はなく、今はやりの社会派サスペンスタッチの作品です。
序盤の交通刑務所の記述が興味深く、そこで起こった事件にも引き込まれたした。
ただ語り手がコロコロと変わり、終盤も唐突で、未完成という印象が残りました。密室の謎もあまり効果的とは思えず、残念。
とはいえ物語は緊張感があって面白く、次回作もぜひ読んでみたいと思いました。

あらすじ:

交通刑務所で発見された「前へ倣え」姿の遺体。逃走した受刑者を追う県警が知る意外な事実とは?

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作家(あ行):その他 | 小説:ミステリ・サスペンス
November 03, 2009
著者:小杉 健治
出版社:光文社文庫

感想:
偶然見た二時間サスペンスが面白く、その原作者が小杉健治さんでした。
「父からの手紙」はドラマの原作ではないのですが、こちらもとても良かったです。
10年前に失踪した父から、誕生日ごとに届く手紙。やがて主人公が巻き込まれる一つの事件。そこに10年前の殺人事件、その原因となったもう一つの事件が絡んできて、といったストーリー。
主人公・真美子ともう一人の主人公である圭一の二人の視線で物語は進んでいきます。
不況を反映した不幸や家族への思いが丁寧に描かれる情緒的な物語で、「事件を読む」というより「人を読む」ミステリ。
ラストシーンの父からの手紙は温かく、とても感動的でした。
もちろんミステリとしても魅力的で、読んでよかったと思える作品でした。

あらすじ:
「父さんはいつも君たちのことを見守っている」失踪した父から誕生日のたびに途絶えることなく送られてくる手紙。そこに隠された意外な真相、そして家族の絆。

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作家(か行):その他 | 小説:ミステリ・サスペンス
October 30, 2009
著者:誉田 哲也
出版社:光文社文庫

感想:
誉田哲也さん、2作目です。
不可思議な惨殺死体。やがてそれが連続殺人事件であることが発覚する。謎の殺人サイト「ストロベリーナイト」は実在するのか?というお話。
残酷なプロローグと監察医の変死事件の話で幕を開けることからも、これから始まる事件がかなり猟奇的なものであることが伺えます。
そんな陰惨な事件に彩りを添えてくれるのは個性豊かな刑事たち。
キャラ読みかな?と思わせておいて、ストーリー構成はしっかり。スピーディな展開で、ぐいぐい引き込まれました。
主人公・玲子が警察官を志したエピソードも力強くて好きでした。
犯行の描写はやっぱりグロテスクなので、苦手な方は注意してください。

あらすじ:
溜め池近くの植え込みから、ビニールシートに包まれた男の惨殺死体が発見された。警視庁捜査一課の警部補・姫川玲子は、これが単独の殺人事件で終わらないことに気づく。捜査で浮上した謎の言葉「ストロベリーナイト」が意味するものは?

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作家(は行):その他 | 小説:ミステリ・サスペンス
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