著者:海堂 尊
出版:新潮社

海堂尊さんの『ナニワ・モンスター』。今回の舞台は浪速府。
新型インフルエンザ「キャメル」患者が発生した浪速府。経済封鎖による壊滅的打撃、やがて仄見える巨大な陰謀。その陰には地検特捜部との因縁が絡んでいて……。ナニワの風雲児・村雨府知事は危機を打開できるのか?という話。
どこかで聞いたような実在の事件をベースに、謎をはらんだ組織の攻防が描かれます。異なるいくつかの事案がどのように繋がっていくのかも読みどころ。
おなじみの白鳥や彦根もゲスト出演します。
一見軽やかに見える海堂作品ですが、根底には医療が抱える問題、監督官庁やマスコミに対する批判が潜んでいます。AIが重要なキーワードとして使われるのも海堂作品らしいところ。
インフルエンザパニックがテーマとなった今回の作品。次回作はどんなテーマが選ばれるのか、またまた楽しみです。

おススメ度:☆☆☆
一緒におススメ本:『アリアドネの弾丸』 海堂尊

あらすじ:
新型インフルエンザ・キャメルへの警戒が過熱する中、浪速府に患者が発生。浪速大医学部の本田苗子準教授は様々なメディアを使ってキャメルの脅威を訴え続けた。それを受けたナニワの風雲児・村雨府知事は浪速検疫所の検疫官・喜国を召集する。
遡ること1年ほど前。東京地検より浪速地検に配属されてきた特捜部のエース・カマイタチこと鎌形は、村雨府知事よりある密使を受けていた……。