著者:池井戸 潤
出版:小学館

感想:
池井戸潤さんの『下町ロケット』は、簡単にいえば下町でロケットを作る話。
不況の折、小さな町工場を次々に襲う難問。銀行の貸し渋り、ライバル会社の特許訴訟、大手企業の圧力。それが逆に社長と社員たちを成長させ、結束を強めていくというストーリー。
池井戸潤さんの作品の魅力は、企業小説といってもいわゆる勝ち組の話ではないこと。そして登場人物たちが仕事に誇りを持っていて好感が持てるところ。
『下町ロケット』に登場する社長も不器用な生き方ながら、誠実に夢と誇りを持って仕事をしています。社長を支える社員たちも毅然とした態度でライバル会社に挑みます。
企業としての意地と現実。相反する価値観の中で葛藤し、果敢に挑戦する人たちを描いた、爽やかで力強さを感じる作品です。
第145回直木賞受賞作品。

おススメ度:☆☆☆☆
ポイント:ニッポンの底力を感じる、元気になれる小説です。

あらすじ:
佃航平は宇宙工学研究の道を諦め実家の町工場を継いでいたが、経営はまさに崖っプチ。だが世界最先端の技術で特許出願をしていた佃製作所に、ロケット開発という思わぬ展開が……。