以下は新卒は3月に一斉に内定辞退をしよう。という面白いブログの記事
ローリスクで、新卒一括採用制度を辞めさせる合理的な方法
http://kaigai-shushoku.blogspot.com/2010/07/blog-post.html
に対して書こうと思っていたものを修正したもの。
というのも作者が後で「ネタでした」...と表明したため。
社会系ブログでアクセス数を稼ぐ宗教的な方法
http://kaigai-shushoku.blogspot.com/2010/07/blog-post_06.html
上記の記事に書いてある、雇用流動化は今年の新卒にとって有利にならないという点については同意。
しかし、企業側の早期採用のリスクを大きくすることで採用活動の時期を拡散させるというのはいいアイディアだと思う。企業の側も早期の新卒一括採用の非効率性にはうんざりしているので、早期採用を行う同業他社に何らかのペナルティーを与えたいと考えている。
企業側にとって3月内定辞退というのは決して小さいペナルティではない。3年内離職率が高くなることを覚悟の上で早期採用を行っているのは、採用が遅れると低レベルの人材しか残らないことが原因のため。
内定に拘束力が無ければ後の時期になっても少なくとも自分の会社より条件の悪い会社からしか内定を貰っていない人を採ることはできるので、マッチングの精度はよくなり3年内離職率を下げることが期待できる。3月内定辞退をしてぜひとも内定の拘束力を破壊して欲しい。
デメリットは内定の拘束力が無くなると、より条件のよい会社から内定を貰った人が内定を辞退するため採用計画を立てにくくなること。しかし、これは内定辞退を早めに申し出てくれれば少しでも損失を小さくすることができるはず。内定辞退を早めに申し出た人にお金(一万円程度)を渡すようにでもすればよいのではないだろうか。
だから「企業からお金を貰えなければ3月に内定辞退を出そう」とすれば企業も学生もお互いハッピーになれるはず(今年の新卒に言っても意味がないけど)。
もっとも就活を椅子トリゲームに例えると、現在そもそも椅子の数が足りないのでどのようにシステムを弄ってもあまり改善は見込めない。
全体の椅子の数を増やすという本質的な問題よりも椅子にどう座るかという枝葉の問題の方が話題を集めやすいということが、私には集合知の欠点に思える。
本当に難しい問題の解決策は誰かが扇動に利用するわけでもなく、ただ放置されるのである。