ダイナスティアの無料公開から二年後〜三年後は、スタッフたちは、様々な場所にダイナスティアの支援者を探しに回っていました。

ダイナスティアの理解者を探すことは、困難を極めました。
当時、ビジネスマンの方々に言われたことは「このゲームは儲ける場所が少なすぎる」でした。
ゲームというのは、もっと勝負どころや競争するポイントがなければならない、勝ちたいと思うからこそ、人は課金するのだ、ということです。

それはそれで正しいと思います。お金を儲けることがいけないことだとは、タマオは思いません。
でも、日々あちこちで炎上を繰り返し、競争と勝負に明け暮れるだけでは、そんなインターネットは疲れてしまう、と感じたのも事実です。

実際、タマオたちダイナスタッフは、遊園地でジェットコースターに乗るよりも、公園のベンチでのんびりしたり、温泉でくつろいだりするほうが好きなタイプです。
その、一見「何もしていない」ように見える時間が、「無駄」だとか「つまらない時間」だとかは思いません。それは、とても大切で、必要な時間です。

タマオたちダイナスタッフは、あわただしいインターネットの空間に、「ゆったりした空間」は必要だと感じていました。

一方、「人と人とは仲良くつながれる」という気持ちを共有できる一般の方々には、わたしたちが「デジタル」という分野にいたことで、なかなかご理解いただけないときもありました。

「優しい世界を作りたいという目標はとても素晴らしいと思う。でも、それをインターネットではなく、リアルでやっていこうとは思わないの?リアルのコミュニティを運営したり、ボランティアをしたり」。こういうご意見をいただくことも多かったのです。

リアルのコミュニティつくりも素晴らしい活動だと思います。
でも、わたしたちにとっては、インターネットでそれをする、というのが大切だったのです。なぜなら、このままでは、インターネットの急激な進化は「より便利により速く」を追求するあまりに、その進化についていけない人たちを振り落としそうになっていたからです。

時代が急激に動くとき、先頭を走る人も必要だけれど、その激流に振り落とされ零れ落ちそうになっている人たちを受け止める人も必要だと思うのです。そのような場所も必要だと思うのです。

とくに、女性の場所が。

女性は子育てなど自分より弱い存在を守る責任を抱え、ストレスやプレッシャーと闘っている方々も多い。そのうえ、日々進化していくハイテク技術も、旦那様やお子様との付き合いなかで対応していかねばならない。そんな女性に、一日のなかで10分でもいいから、安らげる時間と空間は必要なのではないかと思いました。
そして、もちろん、働く女性にも。

そんな気持ちで、ずっと続けてきて、そして今でも続けています。
運営には、様々な困難が今でもあるし、どこまで続けられるかもわからず、でも、わたしたちは、こんな状態でも、この優しい世界はインターネットに必要だと確信しているのです。

どんなことになっても、いつも思います。
ダイナスティアを続けたい。この優しい世界を守りたい。