どうなっていくんだ…

3年以上無職で30過ぎて九州から上京。
派遣で工場で働き始めて、数年後その工場で正社員に
色んな面でダメで不安な日々…

小説

ズッコケ中年三人組

小学生の頃、児童書のズッコケ3人組シリーズを
夢中になって読んでいた。
思えば読書の楽しさを教えてくれた本だった。

ハチベエ、ハカセ、モーちゃんの3人の体験する
色々な事件を同じ小学生の頃の自分も
ワクワクしながら読んだものだ。

先日Kindleでその中の一冊が無料になってたので
ダウンロードして読んで見たんだけど…
懐かしい、そしてもう37になった僕でも
面白く感じられた。

子供の頃読んでいた事もあり自分自身の子供の頃を
思い出してなんだか感傷的になって涙が出そうになる。

3人組が成長してもう40になった
ズッコケ中年3人組というのが児童書ではなく
一般書として出ているので
今日図書館に行って借りてきて読んだ。

小学生の頃多くの奇妙な事件や出来事を
体験した3人ももう中年。
ハチベエは実家の八百屋をコンビニに変えその店長に
ハカセは博物館の学芸員や研究者にはなれず教師に
モーちゃんはレンタルビデオ店でアルバイト。

なんともリアルだな。
小学生の頃の僕が読んだら夢がないとガッカリしたかも
知れないけれど、今の僕には…うん、こういうのでいいんだよ
と言った感じだろうか。

特に有名人になるわけでもなく金持ちになったり
事業で成功したりするわけでもないけど
悩みを抱えながらも地道に自分の範囲で真っ当に
生活している。

まあハチベエとモーちゃんは結婚して子供もいるし
ハカセは先生という堅い仕事なので
僕の共感ベースではないんだけど好感持てる。

そんな中年になった三人組に子供の頃
対決した怪盗Xが再び現れて…
って感じの話だ。

話自体はそんなにものすごい展開やオチが用意されてる
わけでもないがズッコケシリーズファンなら
三人が相変わらずな感じで大人になってもまた団結して
行動するというだけで楽しい話だ。


……しかし「中年」三人組か。
37の僕ももう中年と言ってもおかしくない
んだろうなあ。

なんだかここんとこ年齢のことをやたら気にしてる
ような気がするが。
この先どんどん年取って行くのに気にしてたら
辛くなるだけなんだろうけど。

年齢に見合った経験やら生き方が出来てれば
こんなに気にせず生きていけるんじゃないか
って思うんだけど。

歳をとって達観するとかそういう境地に至れる
ようなことは無くて、それどころか今まで
溜め込んできた色々な負の感情が見えてきて
どんどんねじ曲がった心になって行くのを感じるよ

ヒュー・ハウイー「ウール」感想

ヒュー・ハウイーの「ウール」を読み終えたので感想でも。

この前書いた時は上巻を読み終えたばかりで
その面白さで、ついレビューを書くといってしまったんだが
中々難しいね。

下巻を読んでも相変わらず面白くて、すぐに2作目の「シフト」
3作目の「ダスト」までKindle版を購入したんだけど。

でとりあえず「ウール」感想
前回書いたようにこの小説では地上は何らかの理由で
滅亡状態で人類はサイロという地下施設で生活している。
そして地上世界に興味を持つことは許されてなくて
完全な管理社会になっている。

でも既に地上の滅亡から長い時が流れているようで
世代も移りこの特殊な世界を既に人々はごく普通の社会として
生活している。

物語の始まりはこの世界において重要な地位である
「保安官」のホルストンの話から始まる




…ここまで書いて思ったんだけどこのままじゃダラダラと
あらすじを書くだけで長々続いてたいして意味ない気がしてきた。
そんなもの僕が書いてもしょうがない。
いくらでももっと上手な人が書いているだろう。

説明よりも拙くて読んでない人には意味不明でも
あくまで僕個人の感想だけを書いたほうがよさそう。

小説の説明抜きに書くと、最初から最後まで面白かった。
でも後半からはふつーのエンタメ的面白いであって、前半の雰囲気
のままもっとゆっくりこの特殊な世界の人々の生活を
堪能させてくれても良かったんじゃないかなあと思った。

後半のもったいぶらずに一気に進んでいく展開は悪くないし
主人公となるジュリエットの魅力は抜群なんだけど。

多くの人が受け入れながらも閉塞感漂う社会サイロ。
謎めいた管理体制。安定はしているが希望のない社会。

ホルストン保安官亡き後、ジャンズ市長とマーンズ副保安官が
ジュリエットをスカウトしに最下層まで行く旅の雰囲気は
ものすごく良かった。

もう2人は老境に入って諦念と悲しみを抱えている。
2人の気持ちはサイロの生活を象徴しているみたいに。
でもジュリエットに会い、この新保安官に希望を見出すんだけど…

読んでいて、ジュリエット新保安官を迎えてサイロの社会を
変革しようとしてその奮闘の中少しずつ謎が解かれていくのかなと
ワクワクした。

でもそうはならなかった。
死、事件、反乱。怒涛の展開によって物語は進んでいく。

魅力的な人物たち、明かされていく謎。
ラストのほうで出てくるこの不気味な社会を変革できる可能性を
感じられる希望。

ちょっと出来過ぎな展開もあるけど素晴らしく面白く
まったく退屈させず先が気になり読ませる物語だ。
面白い小説でした。

…だけど

これでよかったんだろうか。
後半の方に差し掛かりページをめくりワクワクしながらも
あれ、なんか普通の面白い物語だなという軽い失望もかすめた。

面白いで十分じゃないかとは思うんだけど。
この面白さ…知ってる。パクリとかいう意味じゃなくてね。
知ってたっていいとは思うけど。

でも前半の雰囲気からはもっと違うもの。もっと違う
種類の面白さの可能性が感じられる小説だった。

王道のハリウッド大作っぽい展開になり
そのせいで序盤の奇妙な雰囲気はサイロ世界の説明に成り果てて
しまったような感じがして…それが少し残念だった。

大きい動きのある展開じゃなくても、もっと凄い物語に
なれたんじゃない?って思えて。
僕が単に変な思い込みと願望を勝手にしてしまっただけだろうか。

まあそれはともかく、それでもこんなに面白い小説
そんなにあるもんでもない。2作目「シフト」は今読んでるが
サイロが作られる前の話らしくこれはこれで気になるし、
3作目「ダスト」はウールの続きのようなので楽しみです。

あとキンドルストアで買った時、関連ででてきた「動物農場」
が安くなってたのでこれも買った。
そんでそれ関連ででてきた他の色んなSF小説も読みたいのが
たくさん見つかった。

読書熱ちょっとまた湧いてきました。

ヒュー・ハウイー「ウール」

今日は久々に小説を読んでいた。
いやそんなに久しぶりでもないかな。
面白くてのめり込めるような物を読んだのは
久しぶりなのでそう感じたのかもしれない。

でもまだ上下巻の上巻を読み終えただけ。
これから下巻を読むけど、今日中には読み終わらないだろうな。

昔は面白い小説に出会えたら間なんか置かずに
一気に読まずにはいられなかった。

何日かかけて読み終えるなんてめったに無い事だった。 
歳のせいですかね。集中力が持たなくなってる。

とはいってもこれからまだ下巻、半分も残ってるんだ
と思うとワクワクします。
しかも三部作らしく、読み終えてもまだ2作も読める。
残りもこのテンションで読めるなら嬉しいな

読んだ小説はヒュー・ハウイー「ウール」

ウール 上<ウール> (角川文庫)
ウール 下<ウール> (角川文庫)

滅亡した(っぽい)地上に人類は生きていなくて
サイロと呼ばれる地下施設に人々は住んでいる。

そこでは厳格な規律の元、出産なども管理されていて
外の世界について興味を持ったり、サイロを出たいなどと
思うことは許されていない。
いわゆるディストピア物と言われる種類の物語かな。

読み終わったらレビューでも書こうと思います。

小説の感想

今日は昼まで寝てしまった
だから、…いや起きた時間は関係ないかもしれないが
どこにも行っていない。

書くことも大してないので昨日読んだ小説の感想でも。
なんだか久々に印象的な小説だったので。

この前神保町の古本まつりで買って昨日読んだ小説
「郵便局と蛇」A・E・コッパード。

少し前「短編小説日和」って短編集を読んで面白くて
海外の短編も悪くないなと思っていて同じ訳者の本があったので買った。
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1878年生まれのイギリスの作家らしいんだけど
その時代の異国の作家がこんな話を書いてるなんてなあ
となんだか感慨深い。
僕が英国の小説のことほとんど知らないだけだからかもしれませんが。

感想を書こうとしたがストーリーを紹介しても意味が
無いようなもののような気もする。
短編集だけどどれも何とも言えない読後感のある話ばかり。

基本的には暗い話ばかりかな…いやでも暗いというのは
なんだか違う気がする。不思議な感じ。

静かに淡々と進んでいき、それなのに読み終えたとき
ズシンと来るような内容だ。

10の短編でそれぞれ毛色は違うけど、どの話もそういう内容だ。
特に印象深かったのは「アラベスク―鼠」「幼子は迷いけり」の2つ。

「アラベスク―鼠」はアパートに住んでいる中年の男が
深夜、部屋の中で物思いに耽っている。
そこに一匹の鼠が現れる。

部屋にはネズミ捕りが仕掛けてあるが、男は鼠に動揺しつつ
次第に興味を惹かれていく。
鼠を見つつ男は過去のことを思い出す。
子供の頃のことや以前関わりを持った女との美しい記憶など。

思い出に浸っていた時間はある出来事で中断され
男を深い悲しみに追いやる。そして最後に男がとる行動が…

読んでいて「!!??」としか思えなかった。
でもどんでん返しとか衝撃の結末とかそういうものとは
ちょっと違う気がする。

奇をてらったようなものという感じもない。
さっき書いたように全ては静かに進んで静かに終わる。

話にどういう意図があるのかわからない。
主人公の行動は支離滅裂のようにも筋が通っているようにも思えてくる。
とにかくすごい印象を残す。

「幼子は迷いけり」はそれ以上に淡々としているが
個人的にもっと心に刺さる内容だった。

ごく普通の家庭で何も問題のない環境で育ったのに
それを反映することができず内向的で消極的で上手くいかない
人生を送っている人にとって胸に来るものがあるんじゃないだろうか。

簡単にいえば、ごく普通の両親と子供の成長の話なんだけど。
貧しくはあっても愛情を持った両親、虐待とか過剰な教育とかの
問題があるわけじゃない。

話の中で親の気持ちは描かれるが子供の方はほとんど書かれず
不気味な印象すらある気もするが、客観的に僕を見たら
こんな感じじゃないかと思えてきた。

単純に、愚鈍で穀潰しに育った子供の話。
とも言えるんだろうけど、なんともいえない悲しい話。

その他の話もとにかく変わった短編ばかりでとても印象的な
小説だった。

とりあえず長くなってしまったので感想終わり。
読んだ本の感想とかをブログでどんどん書いていこうとか
思う時があったけど難しいね。僕にはやっぱ無理っぽい。

小説

今日はブックオフ行って島田荘司の「異邦の騎士」と
ハインラインの「月は無慈悲な夜の女王」を買った。
それでさっきまで異邦の騎士を読んでた。

これはもう何年も前に読んだことがあってすごく良かった
覚えがあってまた買ったんだけど、もう一回読んでも
やっぱりいい小説でした。

ハインラインの本は「夏への扉」しか読んだことないんだけど
夏への扉はすごく好きで「月は無慈悲な夜の女王」のほうも気になってたけど
読んでなかったので今日100円コーナーで見つけたので買った。

夏への扉って一般的な評価は高いけどロリコン小説とか揶揄されてたり
しますよね。まあその程度なら冗談半分の感じがするのでまあいいんですけど
以前、誰か忘れたけど作家がこんな女性蔑視小説は大嫌いとどっかで書いていた。

そのときはつまらん見方をして批判するなあとか思ったけど
小説よんでて、その内容から作者自身の考え方とか思想がやたら伝わってきて
嫌~な印象を受けることって確かにある。夏への扉に関しては僕は
そういう風に思わないけど。

村上春樹の小説とかけっこう読んでて面白いと思った本もあるけど
なんというかごく普通の人なら誰でも持ってるような人間臭い部分をとにかく
俗物として貶めてるような印象があって、お前はいったいどれほど
立派な人間なんだ?とか思っちゃうんだよね。
東野圭吾とか伊坂幸太郎の本も似た印象がある。

あと本多孝好。これはほんと最低な印象だった。
Missingって小説を一冊読んだだけだけど物凄く
嫌な印象しかなかった。村上春樹の面白い部分を除いて嫌な部分を
倍増させたような本だった。

西村賢太の小説は自分自身の恥も俗物性もこれでもかってくらい
書いてるから、酷い人なんだろうけど好感持てる。

まあそれはともかくとりあえず次は「月は無慈悲な夜の女王」を読む予定。

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