April 07, 2005

米国産牛肉の輸入再開*BSE*安全基準

アメリカ産の牛肉輸入再開は、日本国内の審議に決着がつかないために長引いています。この問題に対するアメリカ政府の圧力は今後も高まっていくと思われます。
日本は、すべての食用牛に「全頭検査」を義務付けているが、アメリカがこの要求を飲むことは、アメリカの桁外れの牛の数からいって、不可能であろうと、考えられます。
日米の対立点は、
・昨年10月の基本合意についての解釈
アメリカ:合意後早期に輸入再開
日本:食品安全委員会の判断が必要
・国際的なBSEの安全基準
ア:全頭検査は国債基準ではない
日:基準見直しに時間がかかる
・食品安全委員会の審議スピード
ア:審議の時間がかかりすぎる
日:独立機関で政治介入できない
・輸入再開時期の明示
ア:早期に輸入再開すべき
日:時期は示せない
以上の対立点は、日経新聞から抜粋しました。
この問題で、島国であり、食にはうるさい国民性である日本人が、全頭検査を基準にしていることは、それほど違和感がありません。しかしながら、この問題に取組む日本側のプロセスは、アメリカ側を苛立たせるものであることが、容易に想像がつきます。
食品安全委員会の審議スピードというのは、3月以前は、4週間に1回程度であった審議が、2−3週間に1回になっていて、少し改善されたようですが、このスピードはスローなペースであります。
また、アメリカの利益という側面からではなく、日本人にとっても、アメリカ産牛肉が輸入停止は、食生活に大きな影響を及ぼしていて、大々的なニュースになっています。特に、サラリーマンの強い見方である安い牛丼が、販売されなくなり、多くの平凡な日本人が影響を受けています。
このようなマイナスの社会現象に対する審議のスピードが、4週間から3週間に改善されたといっても、随分とスローなペースで、何らかの解決の糸口さえも見えていない現状に、多くの国民のあきれているのではないでしょうか?

また、独立機関で、政治が介入できないというのも、アメリカへの言い訳としては、あまりにも幼稚ではないでしょうか?結局は、今後、国際問題に発展し、対応に苦労しなくてはいけないのは、政府になります。その前に、早期解決にむけて、国内で努力をしているというプロセスの形が見えなくてはならないと思います。

日本人にとり、アメリカ産の牛肉の輸入を再開することは、一般家庭の食卓にも、安い牛肉が並ぶことになり、メリットが大きいと思います。特に、育ち盛りのお子さんのいるご家庭では、食料費の増加は家計を圧迫することになりますので、牛肉のような主なるおかずになる材料費が、すこしでも安くなると、家計にとってはうれしいことであると思います。

今後、このままの膠着状態が続くと、日本製品への関税引上げなど、対日経済制裁措置や世界貿易機関(WTO)への提訴を求めてくることも考えられます。時間がかかれば、かかるほど、問題が大きくなります。現在の日本経済は、心理的に少し明るさが見えてきています。この時点で、牛肉問題から、大きく日本製品に対するパッシングへと発展していくと、日本経済へのダメージが大きくなりそうです。

食の安全を守ることは、当然、最も優先すべき事項ではありますが、もう少し、問題解決へのスピードを上げて、貿易問題がこれ以上拡大するのを避けるような努力の形が見えてくることを期待します。(written by KA)

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牛肉問題の解決にはもっと深い考察が必要ではないでしょうか【僕の読書日記】at April 10, 2005 01:07