「立体的思考能力」

 2012年9月30日から始めた北國新聞コラム「時鐘」の写し書きを止めた。足掛け6年。4年5ヶ月間で、1,568回も続けられたことで満足している。理由は、古民家から大聖寺駅前のマンションに引っ越すことから、新生活の目的に合わせて新聞購読も解約した。「断捨離」と「終活」を併せたことによる、身軽な余生の独居生活をスタートする。

▼その写し書きの主旨は、新聞社が用意した原稿用紙に手書きで書き写すことだった。手書きすることにより、指先を動かすことで脳波に与える効果がよくなり、忘れかけていた漢字も書くことができる。そして、記事の内容から判断して、書き手が考えた題名をつけるのが目的であったが、私は平面的な我流のパソコンでの写し書きを続けただけだった。

▼何ごとにも立体的に考えて即、行動する人がいる。「NOP法人暦町センター大聖寺」を立ち上げた瀬戸事務局長である。コラム「時鐘」の写し書きをスタートした頃から、身近に彼の行動を観察してきたが、見事しか言いようがない。彼が先頭になって、城下町大聖寺のシンボルでもあった「時鐘堂」を、市民からの寄付金と借入金で復元させた。

▼昨年の10年目には、借金も返済できた。少年の頃から続けている趣味の野球を、古希を前にしても続けている。当時からの仲間は次々にリタイヤしているが、彼だけは若者と一緒に楽しんでいる。プロ野球選手でも、野手の打率は3割維持は難しいという。

▼町づくり活動での実績打率は、8割を維持していると断言できる。活性化の実績を維持できるのは体力なのか、シーズンオフの練習なのか、人生経験豊かな老人が、解説役を頼まれても、立体的な思考力の所為だと思う。

▼県内で、彼の功績を高く評価をしている人がいる。石川県知事が実績を認めている。NPO法人に助成金を出す地方自治のトップである。助成金を要求しないで実績のある団体を。県庁幹部も、全国的に見ても、「自慢できる県内唯一の団体」と、お墨付きである。

「メソポタミア文明の歴史」

  加賀市が主催する「ペルシャ・文化交流フェアー」を見て来た。土・日の2日間開催の初日だったが、予定外の行動だった。昼食に立ち寄ったホテル・アロレーで、ロビーのポスターを見て館内の会場へ足を運んだ。

▼造語の「世界四大文明」は、中国は黄河流域が発祥の黄河文明、ナイル川流域のエジプト文明、インドはインダス川のインダス文明、ティグリス・ユーフラテス川のメソポタミア文明である。中学生時代の世界史の試験問題を思い起こさせる。

▼メソポタミア文明地ので「ペルシャ文化」と言っても、日本では余りなじみのない文化圏のことである。言葉で知っている「ペルシャじゅうたん」や「ペルシャ猫」ぐらいである。「ペルシャ」って何処や?、と聞かれても、知らんでなく「イラン国」である。

▼アロレーの大宴会場では、「絨毯の展示」や民芸品が展示されていた。日本家屋の8畳間いっぱいに敷くことができる大きな「ペルシャ絨毯」が展示されていて驚いた。価格が数千万だという。メソポタミア文明と言えば「石造遺産」で有名。石造家屋の居間には絨毯が欠かせない分厚い敷物である。

▼紀元前500年ごろに栄えたペルシャ帝国の工芸品などは、シルクロードを経由して日本にやってきている。奈良の「正倉院」には、ペルシャ文明のガラス器が収蔵されているという。西暦70年ごろ、祖国からアッシリア人に迫害されたユダヤ人が、ユーフラテス川を渡り7000㌔も歩いて、日本へ渡来した「イスラエル十部族伝説」が存在する。

▼主催した加賀市の意図は、顔見知りの市職員に尋ねなかったが、「ペルシャ文化」との長い歴史伝説が存在することに興味ある者にとっては、とうとう加賀市までたどり着いたかの思いがあって、そんなことが隠されていないかと興味深く展示品を見て回った。だが、日本家屋には、絨毯より高温多湿に適したタタミが合っていると、あらためて感じた。

「春一番?の風が吹いた」

 1年ぶりの金沢駅。JR大聖寺駅を16時近くの電車に乗り、18時から始まる前職場の新年会。ことしの会場は金沢駅構内の「駅の蔵」という和風レストラン。集合時間の1時間前に着き、入場料を買って、17時10分発の新幹線「かがやき」の発車する列車を見送った。東京には19時27分に到着するという。

▼いつかは乗ることもあるだろうが、いまだにその予定がない。せめてもの体験で見送る人もいないが、新幹線「かがやき」の旅行客を見送った。その足で、駅構内のテナント商店街をうろついた。平日の夕方にもかかわらず多くの旅行客でごった返していた。

▼おみやげ店、指圧、医院、ファッション、ホテルに美容室、コンビニ、日用雑貨などが駅構内は街中の商店街だった。好奇心がまだ残っている、出歩かない田舎者の目には金沢は大都会だった。

▼一番遠くかの私は、最年長で会場への一番乗りだった。金沢駅近くに住む人は、定刻を過ぎた頃に来た8人目だった。「やっぱり、習慣は生きていた」と、1年ぶりの再会を喜ぶ、元は企業戦士だった皆も、老域に達している10回目の新年会だった。

▼石川県で定年を迎えた民間企業12名の猛者たちが、小泉内閣発足時、「産業雇用安定センター」という公共機関へ再就職した。出向先が県内の「ハローワーク」に分かれて、「有効求人倍率」をあげる求人活動などに携わった。

▼会合を設定してくれた幹事役は一番若い現職の女性。そんな彼女も、友人たちと「四国八十八札所」巡礼の「御朱印帖」を、完遂できたという。30数年前にはじめたピアノで、演奏会に出演した75歳の仲間もいる。優雅な余生を楽しむ岐阜県出身者。長州藩のお国自慢を、遠慮がちに話す山口県の人。

▼異口同音に、終活と健康を気遣う。まだ元気に、短時間就労しているわが身の境遇に近い、近況報告だった。昨年、発足した「若手起業家支援センター」の、開所式の新聞記事を見たという。県内各地の元同僚が声援を送ってくれた。

「まんじゅう怖い」

  きのうは「割安の火曜日」。夕方、食料品の買出しに入った大型スパー「加賀の里イオン」で、知り合いの中年女性に遭った。「義理チョコ」を買いに来たが、菓子コーナーのチョコレートが、すべて売り切れだったと残念がっていた。仕方なく代用品を買い求めたという。品切れになるとは驚いた。

▼日本独自に発展した「バレンタインデー」は、チョコレートが女性から男性にプレゼントされる行事?は、もう60年ぐらい前に始まったという。現役サラリーマンの時代には、10人の連名で贈られた箱入りのチョコレート。3月の「ホワイトデー」には、10人分を個別にしての返した懐かしい思い出がある。

▼今年のバレンタインデーも、「義理チョコ」でなく、高齢者を労わる優しい女性から、愛情がこもった元気の出るチョコをプレゼントされた。「ホワイトデー」のお返しが楽しみである。城下町大聖寺には、古くから30数軒の生菓子屋があったが、今では数軒しか残っていない。

▼そんなころ、庶民から愛されてきた「幸西まんじゅう」が、まだ健在である。「辛党」を自認するわが身には、日頃縁のない饅頭であるが、こんな時に「まんじゅう怖いやろ?」と言って、3月14日に、お返しのプレゼンをしたい。

▼ローマ帝国時代。家庭と結婚の女神「ユノ」を祭る2月14日は、若い男女が出合い結婚する日でもあった。だが、戦場の兵士たちも故郷に残した彼女と出会いも叶わないことから、士気の低下につながることで、皇帝は結婚させない命令を下した。この皇帝の命令に従わなかったキリスト教の司祭「バレンタイン」が、殺されたという歴史があった。

▼殉教者「聖バレンタイン」にちなんでなのか、26年も金沢藩に滞在していた戦国武将「高山右近」が、バチカンから 「福者」の称号が与えられた。菓子処だった金沢で、「饅頭」も口にしたであろう右近にちなんで、男性から愛する女性に、饅頭をプレゼントする日にしたらどうだろうか。 

「タツノオトシゴは無事だった」

 「寒波襲来」で西日本の日本海側は大雪になっている。わが地方も大雪になりそうだ。明日から「寒波」のため寒くなるでしょう。天気予報では、防寒の準備をした方がいいでしょう。などとの親切な予報士もいる。そんな予報士が、寒さが波のように押し寄せてくるから、寒い日と温かい日が交互に来る。そんことから「寒波」という。言われると「納得」だ。

▼後期高齢者になると、「認知機能」が気になる。一般的に「アルツハイマー症」が、「海馬」を萎縮させるという。新しい記憶は、最初に海馬に記録され、海馬で整理され次第に大脳皮質に移動する。「情緒不安」などが原因。そんな自覚症状が出る前に、脳ドック「MRI検査」で「海馬」を見てもらった。

▼生活習慣病の予備軍であるわが身には、早期発見が豊かな余生のスタートである。大脳の血管も検査したら、コレステロールで細くなった血管が見つかった。この流れを改善する処方薬を、指定した薬局に取りに行って、店長から「海馬」とは、「タツノオトシゴ」の別名だと教わった。

▼大学入試が変化するという。これまでの「マークシート」から、「アクティブ・ラーニング」の「記述方式」が、2020年から開始される。「知っている」から、「理解していないと解答できない」と、進学できない時代になった。教える中高の学校授業も変わってきたという。

▼「マークシート」時代に育ったわが身だが、自覚症状が出てからでは遅すぎる。食事管理や運動など、深く理解しながら定期的に医療のチェックを受ける。知っている「マークシート」的な生き方から、「自らが学ぶ力」を養う「アクティブ・ラーニング」的な生き方になろう。

▼心配していた「海馬」には萎縮はなかった。専門医による認知度テストは合格の96点だった。「脳ドック」を受診するキッカケをつくってくれた「活性化サロン」のリーダーに感謝する。若手支援の活動を楽しく推進するために、「老人の活性化」にも気配りしてくれた。

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