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C型肝炎:ハーボニーの先の新規薬剤~JDDW 2016 in 神戸~

28 今年もJDDW(日本消化器関連学会週間)に行ってきました。
 JDDWは消化器に関係した学会が5つまとめて行われる大きな学会です。

 今回は主に肝炎と発癌、C型肝炎、大腸内視鏡の精度管理についてみてきました。

 ここではお昼のセミナーで聴いた熊田先生(虎ノ門病院分院)のC型肝炎の話しについて書きたいと思います。

 C型肝炎はDAA(直接作用型抗ウイルス薬(飲むだけで治せる薬))の開発で、100%治ることが視野に入ってきました。10%も治らなかったインターフェロンの時代からは夢のような話しですが、更に新規の開発が続いています。

 もうすぐ発売されるエルバスビル / グラゾプレビル(elbasvir / grazoprevir)は耐性ウイルスに期待できそうです。リバビリンと併用にならなかったので、腎機能障害では使いにくいハーボニーと差別化ができ、ヴィキラックス(オムビタスビル/パリタブレビル)も腎機能障害がある方には使えますが、リトナビルが入っていることで併用薬に制限があります。そこでこのエルバ/グラゾに期待がかかります。

 最初に認可されたDAAであるダクラタスビル/アスナプレビルはやや著効率が低いことや耐性ウイルスが問題でしたが、この2剤にべクラブビルを加えた3剤の合剤ジメンシー(Ximency)が出てくるようです。

 更に注目すべきは、全ての遺伝子型に効く薬の登場です。これまでの薬のほとんどがgenotype1(今風にはGT1と書きますが)とGT2のためのものでした。グレカプレビル / ピブレンタスビル(glecaprevir / pibrentasvir(ABT-493/ABT-530))はGT1~GT6にまで効果があるようです。患者数は少ないものの日本にもGT1/2以外の方がいます。 日本での発売は早くて来年以降でしょうが、やっとDAAの恩恵にあずかれるようになりますね。(適応でGT1限定にならないことを願っています)

 抗ウイルス薬の進展はめざましいものがあります。しかしDAAは使い方次第では耐性ウイルスを作ってしまう両刃の剣であり、次の治療を閉ざしてしまいます。

 当院でもハーボニーやヴィキラックス、ソバルディなどのDAAは処方していますが、今後出てくる新規薬剤についてもっと勉強をしていきたいと思います。


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